第一条 第一号に掲げる貨物であって、第二号に掲げる国を原産地とするもののうち、第三号に掲げる期間内に輸入されるもの(以下「特定貨物」という。)には、関税定率法(以下「法」という。)第八条第一項の規定により、不当廉売関税を課する。
一 次のイ又はロに掲げる物品(電気めっきによる工程を経て製造したものである旨が経済産業省令で定めるところにより経済産業大臣の発給する証明書により証明され、かつ、当該証明書が財務省令で定めるところにより税関長に提出されたものを除く。第三条第一項及び第二項において「溶融亜鉛めっき鉄線」と総称する。) イ 法の別表第七二一七・二〇号に掲げる物品のうち次のいずれにも該当するもの
ロ 法の別表第七二二九・九〇号に掲げる物品のうち次のいずれにも該当するもの
二 大韓民国又は中華人民共和国(香港地域及びマカオ地域を除く。次条及び第三条第二項において「中国」という。)
三 この政令の施行の日から令和九年十二月七日までの期間
2 この政令における原産地については、関税法施行令(昭和二十九年政令第百五十号)第四条の二第四項に定めるところによる。 (税率)第二条 特定貨物に課する不当廉売関税の税率は、大韓民国を原産地とするものにあっては二十四・五パーセント(韓国線材(HANKUK STEEL WIRE CO.,LTD.)により生産された特定貨物にあっては、九・八パーセント)、中国を原産地とするものにあっては四十一・七パーセント(ベカルト(青島)鋼線産品有限公司(BEKAERT(QINGDAO)WIRE PRODUCTS CO.,LTD.)により生産された特定貨物にあっては、二十六・五パーセント)とする。
(提出書類)第三条 税関長は、溶融亜鉛めっき鉄線又は保税工場若しくは総合保税地域において行われた溶融亜鉛めっき鉄線を原料の一部とする製造による製品である外国貨物を輸入しようとする者に対し、当該溶融亜鉛めっき鉄線の原産地を証明した書類を提出させることができる。
2 大韓民国若しくは中国を原産地とする溶融亜鉛めっき鉄線又は保税工場若しくは総合保税地域において行われた大韓民国若しくは中国を原産地とする溶融亜鉛めっき鉄線を原料の一部とする製造による製品である外国貨物を輸入しようとする者は、当該溶融亜鉛めっき鉄線の生産者の作成した当該溶融亜鉛めっき鉄線の生産を証する書類その他税率の適用のために必要な書類を税関長に提出しなければならない。 3 関税法施行令第六十一条第二項及び第三項の規定は第一項の書類について、関税暫定措置法施行令(昭和三十五年政令第六十九号)第二十八条の規定は前二項の書類について、それぞれ準用する。 (関税法の適用)第四条 特定貨物に課する不当廉売関税及び法の別表の税率(条約中に関税について特別の規定があり当該特別の規定の適用がある場合にあっては、当該特別の規定による税率とする。)による関税については、それぞれ別個の関税として関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二章の規定を適用する。
(還付の計算期間等)第五条 特定貨物に係る第一条の規定により課される不当廉売関税の法第八条第三十二項の規定による還付の請求は、毎年十二月一日から翌年十一月三十日までの期間(以下この条において「計算期間」という。)ごとに、当該計算期間内に輸入された特定貨物に係る同項に規定する要還付額に相当する額について、しなければならない。