第一章 総則
(目的)第一条 この省令は、基幹放送の業務に係る特定役員及び支配関係の定義並びに表現の自由享有基準の特例に関して、放送法(以下「法」という。)の委任に基づく事項を定めることを目的とする。
(定義)第二条 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 取締役会設置会社 会社法(平成十七年法律第八十六号)第二条第七号に規定する取締役会設置会社をいう。
二 指名委員会等設置会社 会社法第二条第十二号に規定する指名委員会等設置会社をいう。
三 業務執行取締役 会社法第二条第十五号イに規定する業務執行取締役をいう。
四 持分会社 会社法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。
五 理事会設置一般社団法人 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第十六条第一項に規定する理事会設置一般社団法人をいう。
六 業務執行理事 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第二百六十一条第一項第三号に規定する業務執行理事をいう。
七 学校法人 私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第三条に規定する学校法人をいう。
八 社会福祉法人 社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第二十二条に規定する社会福祉法人をいう。
九 特定非営利活動法人 特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項に規定する特定非営利活動法人をいう。
十 宗教法人 宗教法人法(昭和二十六年法律第百二十六号)第四条第二項に規定する宗教法人をいう。
十一 中小企業等協同組合 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第三条に規定する中小企業等協同組合をいう。
十二 民法組合 民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項に規定する組合契約によって成立する組合をいう。
十三 業務執行役員 定款に特別の定めがある場合その他これに準ずる特別の事情がある場合を除き、次のイからルまでに掲げる法人又は団体の区分に応じ、当該イからルまでに定める者をいう。
イ 株式会社 次に定める者
ロ 持分会社 社員
ハ 一般社団法人 次に定める者
ニ 一般財団法人 業務執行理事
ホ 学校法人 理事
ヘ 社会福祉法人 理事
ト 特定非営利活動法人 理事
チ 宗教法人 代表役員
リ 中小企業等協同組合 代表理事
ヌ 民法組合 組合員
ル その他の法人又は団体 イからヌまでに定める者に準ずる者
十四 業務執行決定役員 定款に特別の定めがある場合その他これに準ずる特別の事情がある場合を除き、次のイからルまでに掲げる法人又は団体の区分に応じ、当該イからルまでに定める者をいう。
イ 株式会社 取締役
ロ 持分会社 社員
ハ 一般社団法人 理事
ニ 一般財団法人 理事
ホ 学校法人 理事
ヘ 社会福祉法人 理事
ト 特定非営利活動法人 理事
チ 宗教法人 責任役員
リ 中小企業等協同組合 理事
ヌ 民法組合 組合員
ル その他の法人又は団体 イからヌまでに定める者に準ずる者
十五 一般社団法人等 一般社団法人、一般財団法人、学校法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人、宗教法人その他これらに準ずる法人又は団体をいう。
十六 申請者 基幹放送の業務を行うことについて法第九十三条第一項の認定の申請をする者又は電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)の規定により特定地上基幹放送局の免許の申請をする者をいう。
十七 申請者等 一の者(申請者又は申請者に対して支配関係を有する者をいう。)及び当該一の者がある者に対して支配関係を有する場合におけるその者(当該一の者が申請者に対して支配関係を有する者である場合にあっては、申請者がある者に対して支配関係を有する場合におけるその者を含む。)から成る集団(申請者に対して支配関係を有する者及び申請者がある者に対して支配関係を有する場合におけるその者がない場合にあっては、申請者)をいう。
十八 子会社 法第百五十八条第一項に規定する子会社をいう。
十九 関係会社 法第百五十八条第二項に規定する関係会社をいう。
二十 認定放送持株会社等 申請者等であって、申請者を関係会社とする認定放送持株会社を第十七号に規定する一の者とするものをいう。
二十一 特定議決権保有関係 一の者及び当該一の者の子会社その他法第二条第三十二号イに規定する特別の関係にある者が地上基幹放送の業務を行う者の議決権の十分の一を超え三分の一以下の議決権を有する場合における当該一の者と当該地上基幹放送の業務を行う者の関係をいう。
二十二 放送対象地域 法第九十一条第二項第二号に規定する放送対象地域をいう。
二十三 放送系 法第九十一条第二項第三号に規定する放送系をいう。
二十四 広域放送 放送法施行規則(昭和二十五年電波監理委員会規則第十号)別表第五号(注)八に規定する広域放送をいう。
二十五 県域放送 放送法施行規則別表第五号(注)九に規定する県域放送をいう。
二十六 コミュニティ放送 法第九十三条第一項第七号に規定するコミュニティ放送をいう。
二十七 外国語放送 放送法施行規則別表第五号(注)十一に規定する外国語放送をいう。
二十八 市区町村 市町村(東京都の特別区の存する区域及び地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項に規定する指定都市にあっては、区)をいう。
二十九 ラジオ放送 中波放送、短波放送及び超短波放送をいう。
三十 超高精細度テレビジョン放送 電波法施行規則(昭和二十五年電波監理委員会規則第十四号)第二条第一項第二十八号の三の二に規定する超高精細度テレビジョン放送をいう。
三十一 データ放送 電波法施行規則第二条第一項第二十八号の四に規定するデータ放送をいう。
三十二 臨時目的放送 法第八条に規定する臨時かつ一時の目的のための放送をいう。
三十三 放送大学学園 放送大学学園法(平成十四年法律第百五十六号)第三条に規定する放送大学学園をいう。
三十四 放送衛星業務用の周波数 国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則付録第三十号の規定に基づき我が国に割り当てられた十一・七ギガヘルツから十二・二ギガヘルツまでの放送衛星業務に使用される周波数をいう。
三十五 トランスポンダ数 次に掲げる数を合計した数をいう。
イ 標準テレビジョン放送等のうちデジタル放送に関する送信の標準方式(平成二十三年総務省令第八十七号。以下「デジタル放送の標準方式」という。)第六章第二節に定める狭帯域伝送方式による放送については、各放送に係る一秒における伝送容量(誤り訂正等を含む。以下同じ。)又は一秒における基準伝送容量(使用する伝送容量が瞬間ごとに変動する場合において、基準となる伝送容量をいう。以下同じ。)をデジタル放送の標準方式第七十条第二項に定める伝送速度で除した数
ロ デジタル放送の標準方式第六章第四節に定める高度狭帯域伝送方式による放送については、各放送に係る一秒における伝送容量又は一秒における基準伝送容量をデジタル放送の標準方式第七十九条第二項に定める伝送速度で除した数
ハ デジタル放送の標準方式第五章第二節又は第六章第三節に定める広帯域伝送方式による放送については、各放送に係る一秒におけるシンボル数又は一秒における基準シンボル数(使用するシンボル数が瞬間ごとに変動する場合において、基準となるシンボル数をいう。以下同じ。)をデジタル放送の標準方式第五十二条第三項に定める通信速度で除した数
ニ デジタル放送の標準方式第五章第三節又は第六章第五節に定める高度広帯域伝送方式による放送については、各放送に係る一秒におけるシンボル数又は一秒における基準シンボル数をデジタル放送の標準方式第五十九条第三項に定める通信速度で除した数
ホ イからニまでに掲げる伝送方式以外の伝送方式による放送については、当該イからニまでに掲げる方法に準ずる方法で算出した数
三十六 セグメント数 次のイ又はロに掲げる放送の区分に応じ、当該イ又はロに定める数をいう。
イ デジタル放送の標準方式第四章第一節に定める放送 デジタル放送の標準方式第十一条第三項に定めるOFDMフレームに含まれるOFDMセグメントの数(使用するセグメント数が瞬間ごとに変動する場合においては、基準となるセグメント数)
ロ デジタル放送の標準方式第四章第二節に定める放送 デジタル放送の標準方式第二十八条第二項に定めるOFDMフレームに含まれるOFDMセグメントの数(使用するセグメント数が瞬間ごとに変動する場合においては、基準となるセグメント数)
三十七 国内基幹放送事業者 法第百十六条の四第一項に規定する国内基幹放送事業者をいう。
三十八 認定特定放送番組同一化実施方針 法第百十六条の五第四項に規定する認定特定放送番組同一化実施方針をいう。
第二章 基幹放送の業務に係る特定役員及び支配関係の定義
(特定役員の定義)第三条 法第二条第三十一号の総務省令で定める者は、業務執行役員及び業務執行決定役員とする。
2 前項の規定にかかわらず、法第二条第三十一号の法人又は団体が衛星基幹放送又は移動受信用地上基幹放送の業務を行う者であり、かつ、当該法人又は団体の業務執行決定役員であって業務執行役員でない者の数の当該法人又は団体の業務執行決定役員の総数に占める割合が三分の一を超えない場合における当該業務に係る同号の総務省令で定める者は、業務執行役員とする。 (特別の関係)第四条 法第二条第三十二号イの総務省令で定める特別の関係は、次のいずれかに該当する関係とする。
一 一の者が有する法人又は団体(一般社団法人等を除く。以下この号において同じ。)の議決権の数の当該法人又は団体の議決権の総数に占める割合が二分の一を超える場合における当該一の者(以下この条において「支配株主等」という。)と当該法人又は団体(以下この条において「被支配法人等」という。)との関係
二 一の法人又は団体の特定役員で他の法人又は団体(一般社団法人等に限る。以下この号において同じ。)の特定役員の地位を兼ねる者の数の当該他の法人又は団体の特定役員の総数に占める割合が二分の一を超える場合における当該一の法人又は団体と当該他の法人又は団体との関係
2 被支配法人等が有する他の法人又は団体(一般社団法人等を除く。以下この項において同じ。)の議決権の数の当該他の法人又は団体の議決権の総数に占める割合が二分の一を超える場合には、当該他の法人又は団体も、支配株主等の被支配法人等とみなして前項第一号の規定を適用する。 (支配関係に該当する議決権の占める割合)第五条 法第二条第三十二号イの総務省令で定める割合は、十分の一とする。
2 前項の規定にかかわらず、法第二条第三十二号イの一の者が地上基幹放送の業務に係る次のいずれかに該当する者であり、かつ、同号イの法人又は団体が当該地上基幹放送の業務に係る放送対象地域と重複しない放送対象地域において地上基幹放送の業務を行う者である場合における当該業務に係る同号イの総務省令で定める割合は、三分の一とする。一 申請者
二 一の者及び当該一の者の子会社その他法第二条第三十二号イに規定する特別の関係にある者が有する申請者の議決権の数の当該申請者の議決権の総数に占める割合が十分の一を超える場合における当該一の者(認定放送持株会社を除く。)
3 第一項の規定にかかわらず、法第二条第三十二号イの法人又は団体が衛星基幹放送又は移動受信用地上基幹放送の業務を行う者である場合における当該業務に係る同号イの総務省令で定める割合は、三分の一とする。 (支配関係に該当する兼任役員の占める割合)第六条 法第二条第三十二号ロの総務省令で定める割合は、五分の一とする。
(法第二条第三十二号ハに定める場合)第七条 法第二条第三十二号ハの総務省令で定める場合は、一の法人又は団体の代表権を有する特定役員又は常勤の特定役員が他の法人又は団体の代表権を有する特定役員又は常勤の特定役員の地位を兼ねる場合とする。
第三章 基幹放送の業務に係る表現の自由享有基準の特例
(通則)第八条 法第九十三条第一項第五号ただし書(法第百六十二条第一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の総務省令で定める場合は、申請者等(二以上の者が申請者に対して支配関係を有する場合にあっては、当該二以上の者ごとの申請者等)が次の各号のいずれにも適合する場合(当該申請者等が認定放送持株会社等である場合にあっては、当該認定放送持株会社等が次の各号のいずれにも適合する場合又は当該認定放送持株会社等に係る認定放送持株会社が次条各号のいずれにも適合する場合)とする。 ただし、基幹放送の普及及び健全な発達のため特に必要があると認める場合その他特別の事情がある場合は、この限りではない。
一 申請者等がテレビジョン放送による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系の数の合計が一を超える場合にあっては、次のいずれにも該当すること。
イ 当該テレビジョン放送による地上基幹放送の業務に係る放送対象地域が重複しないこと。
ロ 特定議決権保有関係を支配関係に該当しないものとみなした場合に、申請者等がテレビジョン放送による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系の数の合計が九を超えないこと。
二 申請者等がラジオ放送(コミュニティ放送を除く。以下この号において同じ。)による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系の数の合計が四を超える場合にあっては、次のいずれにも該当すること。
イ 当該ラジオ放送による地上基幹放送の業務に係る一の放送対象地域の全部又は一部において申請者等がラジオ放送による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系の数の合計(ロの放送系の数の合計に含まれるものを除く。)にロの放送系の数の合計を加えた数が、いずれの放送対象地域においても九を超えないこと。
ロ 特定議決権保有関係を支配関係に該当しないものとみなした場合に、申請者等がラジオ放送による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系の数の合計が九を超えないこと。
ハ 当該ラジオ放送による地上基幹放送の業務に係る一の放送対象地域の全部又は一部において申請者等がラジオ放送による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系の数の合計が、いずれの放送対象地域においても四を超えないこと。
三 申請者等がラジオ放送(コミュニティ放送に限る。以下この号において同じ。)による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系の数の合計が一を超える場合にあっては、次のいずれにも該当すること。
イ 特定議決権保有関係を支配関係に該当しないものとみなした場合に、申請者等が一の都道府県においてラジオ放送による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系の数の合計が一を超える場合にあっては、それらの放送系に係る放送対象地域がいずれも特定の一の市区町村の区域をその全部又は一部とするものであること。
ロ 特定議決権保有関係を支配関係に該当しないものとみなした場合に、申請者等がラジオ放送による地上基幹放送の業務に関し使用する放送系に係る放送対象地域の全部又は一部を含む都道府県の数が九を超えないこと。
四 申請者等にラジオ放送(コミュニティ放送を除く。)による地上基幹放送の業務を行う者及びラジオ放送(コミュニティ放送に限る。)による地上基幹放送の業務を行う者のいずれもが属する場合にあっては、次のいずれにも該当すること。
イ 当該ラジオ放送(コミュニティ放送を除く。)による地上基幹放送の業務に係る放送対象地域と当該ラジオ放送(コミュニティ放送に限る。)による地上基幹放送の業務に係る放送対象地域とが重複しないこと。
ロ 特定議決権保有関係を支配関係に該当しないものとみなした場合に、申請者等にラジオ放送(コミュニティ放送を除く。)による地上基幹放送の業務を行う者又はラジオ放送(コミュニティ放送に限る。)による地上基幹放送の業務を行う者のいずれかが属さないこと。
五 申請者等に係る第二条第十七号に規定する一の者がテレビジョン放送による地上基幹放送の業務を自ら行い、又はテレビジョン放送による地上基幹放送の業務を行う者に対して支配関係を有し、かつ、当該一の者がそれらのテレビジョン放送による地上基幹放送の業務に係る放送対象地域と重複する放送対象地域においてラジオ放送(全国放送を除く。以下この号において同じ。)による地上基幹放送の業務を自ら行い、又はラジオ放送による地上基幹放送の業務を行う者に対して支配関係を有する場合にあっては、当該一の者が当該重複する地域において新聞社を自ら経営し、又は新聞社を経営する者に対して支配関係を有するものでないこと。 ただし、当該重複する地域において、他に基幹放送事業者、新聞社、通信社その他のニュース又は情報の頒布を業とする事業者がある場合であって、当該一の者(当該一の者がある者に対して支配関係を有する場合におけるその者を含む。)がニュース又は情報の独占的頒布を行うこととなるおそれがないときは、この限りでない。
六 申請者等が衛星基幹放送の業務に関し使用するトランスポンダ数の合計が四を超える場合にあっては、次のいずれにも該当すること。
イ 申請者等が衛星基幹放送(超高精細度テレビジョン放送を除く。)の業務に関し使用するトランスポンダ数の合計が四を超えないこと。
ロ 申請者等が衛星基幹放送(超高精細度テレビジョン放送に限る。)の業務に関し使用するトランスポンダ数の合計が四を超えないこと。
七 申請者等に地上基幹放送の業務を行う者及び衛星基幹放送の業務を行う者のいずれもが属する場合にあっては、次のいずれにも該当すること。
イ 一の者及び当該一の者の子会社その他法第二条第三十二号イに規定する特別の関係にある者が有する衛星基幹放送(放送衛星業務用の周波数を使用して行われるものに限る。以下このイにおいて同じ。)の業務を行う者の議決権の数の当該衛星基幹放送の業務を行う者の議決権の総数に占める割合が三分の一を超え二分の一以下の場合における当該一の者と当該衛星基幹放送の業務を行う者の関係を支配関係に該当しないものとみなした場合に、申請者等に地上基幹放送の業務を行う者又は衛星基幹放送の業務を行う者のいずれかが属さないこと。
ロ 申請者等が衛星基幹放送(放送衛星業務用の周波数を使用して行われるものを除く。)の業務に関し使用するトランスポンダ数の合計が二を超えないこと。
八 申請者等が移動受信用地上基幹放送(全国放送に限る。)の業務に関し使用するセグメント数の合計が十三を超えないこと。
九 申請者等が移動受信用地上基幹放送(広域放送又は県域放送に限る。以下この号において同じ。)の業務に関し使用するセグメント数の合計が一の放送対象地域において六を超えず、かつ、次のいずれにも該当すること。
イ 当該移動受信用地上基幹放送の業務に係る放送対象地域の数が二を超えないこと。
ロ 当該移動受信用地上基幹放送の業務に係る放送対象地域の数が二である場合にあっては、これらの放送対象地域が隣接すること。
十 申請者等に、次のいずれかに該当する者が属さないこと。
イ 地上基幹放送(テレビジョン放送及びラジオ放送を除く。)の業務を行う者
ロ 移動受信用地上基幹放送(全国放送、広域放送及び県域放送を除く。)の業務を行う者
ハ 日本放送協会又は放送大学学園
(認定放送持株会社であって総務省令で定めるもの)第九条 法第百六十二条第一項の規定により読み替えて適用する法第九十三条第一項第五号ハの認定放送持株会社であって総務省令で定めるものは、次の各号のいずれにも適合する認定放送持株会社とする。 ただし、基幹放送の普及及び健全な発達のため特に必要があると認める場合その他特別の事情がある場合は、この限りではない。
一 当該認定放送持株会社に係る認定放送持株会社等が前条各号(第一号ロ、第二号イ及びロ、第三号、第四号ロ並びに第七号を除く。)のいずれにも適合すること。
二 当該認定放送持株会社に係る認定放送持株会社等が次のいずれにも該当すること。 ただし、当該認定放送持株会社等が前条第一号ロ、第二号イ及びロ、第三号並びに第四号ロのいずれにも適合する場合は、この限りでない。
イ 当該認定放送持株会社の関係会社である地上基幹放送の業務を行う者が、二以上の放送系に係る地上基幹放送の業務を自ら行うものでないこと。
ロ 当該認定放送持株会社の関係会社である地上基幹放送の業務を行う者が、当該地上基幹放送の業務に係る放送対象地域と重複する放送対象地域において地上基幹放送の業務を行う者に対して支配関係を有しないこと。
ハ 特定議決権保有関係を支配関係に該当しないものとみなした場合に、当該認定放送持株会社の関係会社である地上基幹放送の業務を行う者が、他の地上基幹放送の業務を行う者に対して支配関係を有しないこと。
三 当該認定放送持株会社に係る認定放送持株会社等が次のいずれにも該当すること。 ただし、当該認定放送持株会社等が前条第七号に適合する場合は、この限りでない。
イ 当該認定放送持株会社の関係会社である地上基幹放送の業務を行う者が衛星基幹放送(放送衛星業務用の周波数を使用して行われるものに限る。以下この号において同じ。)の業務を自ら行うものでないこと。
ロ 当該認定放送持株会社の関係会社である地上基幹放送の業務を行う者又は衛星基幹放送の業務を行う者の一方の者が他方の者に対して支配関係を有しないこと。
四 基幹放送の業務を行う者(当該認定放送持株会社の子会社を除く。)の特定役員で当該認定放送持株会社の特定役員の地位を兼ねる者の数の当該認定放送持株会社の特定役員の総数に占める割合が五分の一を超えないこと。
五 基幹放送の業務を行う者(当該認定放送持株会社の子会社を除く。)の代表権を有する特定役員又は常勤の特定役員が当該認定放送持株会社の代表権を有する特定役員又は常勤の特定役員の地位を兼ねないこと。
(認定特定放送番組同一化実施方針に従って特例役員兼任関係を有する場合の特例)第十条 一の法人又は団体が認定特定放送番組同一化実施方針を提出した国内基幹放送事業者(その国内基幹放送の業務に係る放送対象地域が法第百十六条の三第一項に規定する指定放送対象地域であるものに限る。)に対して当該認定特定放送番組同一化実施方針に従って特例役員兼任関係を有する場合における当該一の法人又は団体を第二条第十七号に規定する一の者とする申請者等に対する前二条の規定の適用については、当該特例役員兼任関係は、支配関係に該当しないものとみなす。
2 前項の特例役員兼任関係とは、同項の一の法人又は団体の特定役員で同項の国内基幹放送事業者の特定役員の地位を兼ねる者の数の当該国内基幹放送事業者の特定役員の総数に占める割合が五分の一を超え三分の一以下である場合における当該一の法人又は団体と当該国内基幹放送事業者の関係をいう。 (経営困難状態等に係る特例)第十一条 地上基幹放送の業務を行う者又は当該者に対して支配関係を有する者(認定放送持株会社及びその関係会社を除く。以下この条において「支配株主等」という。)が他の地上基幹放送の業務を行う者に対して支配関係を有する場合で、かつ、当該他の地上基幹放送の業務を行う者が次の各号のいずれかに該当する場合は、当該支配株主等を第二条第十七号に規定する一の者とする申請者等に対する第八条(第一号から第五号までに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該他の地上基幹放送の業務は、地上基幹放送の業務に該当しないものとみなす。
一 当該他の地上基幹放送の業務に係る認定等(地上基幹放送の業務の認定又は特定地上基幹放送局の免許をいう。以下この条において同じ。)の有効期間中に次に掲げる事項のいずれかに該当したこと(当該認定等の時より前の時に次に掲げる事項のいずれかに該当したことがある場合には、当該支配株主等が当該他の地上基幹放送の業務を行う者に対して支配関係を有しないことにより当該他の地上基幹放送の業務を行う者が次の認定更新等(地上基幹放送の業務の認定の更新又は特定地上基幹放送局の再免許をいう。以下この条において同じ。)の時までに当該業務を維持することが困難になるおそれがある財政状態にある場合に限る。)。
イ 会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)の更生手続開始の決定を受けていること。
ロ 民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)の再生手続開始の決定を受けていること。
ハ 債務超過の状態が二年間継続しており、かつ、債務超過の状態にある事業年度を含む連続する三以上の事業年度において経常損失が生じていること。
二 当該他の地上基幹放送の業務に係る直近の認定更新等の時に前号に規定する財政状態にある場合に該当しており、かつ、当該財政状態にある場合に該当すること。
三 前二号に掲げるもののほか、当該他の地上基幹放送の業務に係る直近の認定更新等の時に第一号又は前号のいずれかに該当するもの(第一号に該当する場合には、同号に規定する財政状態にある場合に限る。)として当該基幹放送の業務に係る認定更新等を受けていること。
2 前項に規定する他の地上基幹放送の業務を行う者は、その者の財政状態を証する書類を総務大臣に提出し、その財政状態が同項第一号ハに掲げる事項に該当していることについて、総務大臣の確認を受けることができる。 (第九条第二号の規定の適用に係る特例)第十二条 認定放送持株会社等にテレビジョン放送による地上基幹放送の業務を行う者及びラジオ放送による地上基幹放送の業務を行う者のいずれもが属する場合は、当該認定放送持株会社等に対する第九条第二号の規定の適用については、同号イからハまでの規定中「こと」とあるのは、「こと。ただし、当該地上基幹放送の業務のうち一方がテレビジョン放送による地上基幹放送の業務であり、かつ、他方がラジオ放送による地上基幹放送の業務である場合は、この限りでない」とする。
2 認定放送持株会社等が第八条第一号の規定に適合する場合は、当該認定放送持株会社等に対する第九条第二号の規定の適用については、同号イ及びハの規定中「こと」とあるのは、「こと。ただし、当該地上基幹放送の業務がいずれもテレビジョン放送による地上基幹放送の業務である場合は、この限りでない」とする。 3 認定放送持株会社等が第八条第二号の規定に適合する場合は、当該認定放送持株会社等に対する第九条第二号の規定の適用については、同号イからハまでの規定中「こと」とあるのは、「こと。ただし、当該地上基幹放送の業務がいずれもラジオ放送(コミュニティ放送を除く。)による地上基幹放送の業務である場合は、この限りでない」とする。 4 認定放送持株会社等が第八条第三号の規定に適合する場合は、当該認定放送持株会社等に対する第九条第二号の規定の適用については、同号イからハまでの規定中「こと」とあるのは、「こと。ただし、当該地上基幹放送の業務がいずれもラジオ放送(コミュニティ放送に限る。)による地上基幹放送の業務である場合は、この限りでない」とする。 (第八条第七号イ及び第九条第三号ロの規定の適用に係る特例)第十三条 第八条第七号イ及び第九条第三号ロの規定の適用については、同一の認定放送持株会社の子会社である地上基幹放送の業務を行う者又は衛星基幹放送の業務を行う者の一方の者が他方の者に対して法第二条第三十二号ロ又はハに規定する関係を有する場合における当該関係は、支配関係に該当しないものとみなす。
(雑則)第十四条 次に掲げる基幹放送の業務は、第八条及び第九条の規定の適用については、基幹放送の業務に該当しないものとみなす。
一 臨時目的放送又は多重放送による基幹放送の業務
二 データ放送による衛星基幹放送の業務であって、専ら次のいずれかの情報を送信するもの
イ 放送番組の配列を示す情報
ロ 放送法施行規則第七条第一項第六号に規定する情報
2 日本放送協会又は放送大学学園を申請者とする申請者等は、第八条の規定の適用については、同条各号に適合するものとみなす。附則
(施行期日)
第一条 この省令は、放送法及び電波法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第九十六号)の施行の日(平成二十七年四月一日)から施行する。
(省令の廃止)
第二条 次に掲げる省令は、廃止する。
(経過措置)
第三条 会社法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第九十号)の施行の日(平成二十七年五月一日)の前日までの間における第二条の規定の適用については、同条第二号並びに第十三号イ(2)及び(3)中「指名委員会等設置会社」とあるのは「委員会設置会社」と、同条第三号中「第二条第十五号イ」とあるのは「第二条第十五号」とする。
附則(平成二八年六月二二日総務省令第六八号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(令和二年三月一〇日総務省令第八号)
この省令は、放送法の一部を改正する法律(令和元年法律第二十三号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(令和二年三月三十一日)から施行する。附則(令和五年三月一〇日総務省令第一三号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(令和五年四月一四日総務省令第三八号)
(施行期日)
第一条 この省令は、電波法及び放送法の一部を改正する法律(次条第一項及び第三条第一項において「改正法」という。)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から施行する。
附則(令和六年三月二九日総務省令第二三号)
(施行期日)
第一条 この省令は、放送法及び電波法の一部を改正する法律(次条において「改正法」という。)の施行の日から施行する。