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平成十七年農林水産省令第十九号
動物用医薬品、動物用医薬部外品及び動物用再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令

施行日:

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薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される同法第十二条の二第一号の規定に基づき、動物用医薬品、動物用医薬部外品及び動物用医療機器の品質管理の基準に関する省令を次のように定める。

第一章 総則

(趣旨)

第一条 この省令は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「法」という。)第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される法第十二条の二第一項第一号及び第二十三条の二十一第一項第一号に規定する農林水産省令で定める基準を定めるものとする。

(定義)

第二条 この省令において「医薬品」、「医薬部外品」又は「再生医療等製品」とは、それぞれ専ら動物のために使用されることが目的とされている医薬品(体外診断用医薬品及び原薬たる医薬品を除く。以下同じ。)、医薬部外品又は再生医療等製品をいう。

2 この省令において「品質管理業務」とは、医薬品、医薬部外品又は再生医療等製品の製造販売をするに当たり必要な製品(製造の中間工程で造られたものであって、以後の製造工程を経ることによって製品となるものを含む。以下同じ。)の品質を確保するために行う、医薬品、医薬部外品又は再生医療等製品の市場への出荷の管理、製造業者、法第十三条の三第一項に規定する医薬品等外国製造業者又は法第二十三条の二十四第一項に規定する再生医療等製品外国製造業者その他製造に関係する業務(試験検査等の業務を含む。)を行う者(以下「製造業者等」という。)に対する管理監督、品質等に関する情報及び品質不良等の処理、回収処理その他製品の品質の管理に必要な業務をいう。

3 この省令において「市場への出荷」とは、製造販売業者がその製造(他に委託して製造をする場合を含み、他から委託を受けて製造をする場合を除く。以下「製造等」という。)をし、又は輸入した医薬品、医薬部外品若しくは再生医療等製品を製造販売のために出荷することをいう。

4 この省令において「ロット」とは、一の製造期間内に一連の製造工程により均質性を有するように製造された製品の一群をいう。

第二章 医薬品の品質管理の基準

(医薬品等総括製造販売責任者の業務)

第三条 医薬品の製造販売業者は、次の各号に掲げる業務を法第十七条第二項に規定する医薬品等総括製造販売責任者(以下「医薬品等総括製造販売責任者」という。)に行わせなければならない。

次条第三項に規定する医薬品品質保証責任者を監督すること。

第十一条第二項第二号に規定するほか、前号の医薬品品質保証責任者からの報告等に基づき、所要の措置を決定し、その実施を次条第二項に規定する品質保証部門その他品質管理業務に関係する部門又は責任者に指示すること。

第一号の医薬品品質保証責任者の意見を尊重すること。

第二号の品質保証部門と動物用医薬品、動物用医薬部外品、動物用医療機器及び動物用再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令(平成十七年農林水産省令第二十号。以下「製造販売後安全管理基準省令」という。)第四条第一項に規定する安全管理統括部門(法第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される法第四十九条第一項に規定する農林水産大臣の指定する医薬品(以下「要指示医薬品」という。)以外の医薬品にあっては、製造販売後安全管理基準省令第二条第七項に規定する医薬品安全管理責任者。以下この章において「安全管理統括部門」という。)その他の品質管理業務に関係する部門との密接な連携を図らせること。

(品質管理業務に係る組織及び職員)

第四条 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する人員を十分に有しなければならない。

2 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務の統括に係る部門として、次に掲げる要件を満たす品質保証部門(以下この章において「品質保証部門」という。)を置かなければならない。

医薬品等総括製造販売責任者の監督の下にあること。

品質保証部門における業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する人員を十分に有すること。

品質管理業務の適正かつ円滑な遂行に影響を及ぼす部門から独立していること。

3 医薬品の製造販売業者は、次に掲げる要件(要指示医薬品以外の医薬品にあっては、第三号及び第四号に掲げるものに限る。)を満たす品質管理業務の責任者(以下この章において「医薬品品質保証責任者」という。)を置かなければならない。

品質保証部門の責任者であること。

品質管理業務その他これに類する業務に三年以上従事した者であること。

品質管理業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する者であること。

品質管理業務の適正かつ円滑な遂行に支障を及ぼすおそれがない者であること。

4 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務に従事する者(医薬品等総括製造販売責任者及び医薬品品質保証責任者を含む。以下同じ。)の責務及び管理体制を文書により適正に定めなければならない。

(品質標準書)

第五条 医薬品の製造販売業者は、医薬品の品目ごとに、製造販売承認事項その他品質に係る必要な事項を記載した文書(以下「品質標準書」という。)を作成しなければならない。

(品質管理業務の手順に関する文書)

第六条 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務を適正かつ円滑に実施するため、次に掲げる手順に関する文書(以下この章において「品質管理業務手順書」という。)を作成しなければならない。

市場への出荷の管理に関する手順

適正な製造管理及び品質管理の確保に関する手順

品質等に関する情報及び品質不良等の処理に関する手順

回収処理に関する手順

自己点検に関する手順

医薬品の貯蔵等の管理に関する手順

文書及び記録の管理に関する手順

安全管理統括部門その他の品質管理業務に関係する部門又は責任者との相互の連携に関する手順

その他品質管理業務を適正かつ円滑に実施するために必要な手順

2 医薬品の製造販売業者は、医薬品等総括製造販売責任者がその業務を行う事務所に品質標準書及び品質管理業務手順書(以下この章において「品質管理業務手順書等」という。)を備え付けるとともに、品質管理業務を行うその他の事務所にその写しを備え付けなければならない。

(製造業者等との取決め)

第七条 医薬品の製造販売業者は、製造業者等における製造管理及び品質管理の適正かつ円滑な実施を確保するため、製品の製造業者等と次に掲げる事項を取り決め、これを品質管理業務手順書等に記載しなければならない。

当該製造業者等における製造及びその他の製造に関係する業務(以下この条において「製造業務」という。)の範囲並びに当該製造業務に係る製造管理及び品質管理並びに出荷に関する手順

製造方法、試験検査方法等に関する技術的条件

当該製造業務が適正かつ円滑な製造管理及び品質管理の下で行われていることについての製造販売業者による定期的な確認

当該製品の運搬及び受渡し時における品質管理の方法

製造方法、試験検査方法等についての変更が当該製品の品質に影響を及ぼすと考えられる場合の製造販売業者に対しての事前連絡の方法及び責任者

当該製品について得た情報のうち次に掲げるものについての製造販売業者に対する速やかな連絡の方法及び責任者

当該製品に係る製造、輸入若しくは販売の中止、回収、廃棄その他保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するために講ぜられた措置に関する情報

その他当該製品の品質等に関する情報

その他必要な事項

(医薬品品質保証責任者の業務)

第八条 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務手順書等に基づき、次に掲げる業務を医薬品品質保証責任者に行わせなければならない。

品質管理業務を統括すること。

品質管理業務が適正かつ円滑に行われていることを確認すること。

次条第五項第三号ハ、第十条第二項第三号、第十一条第一項第四号並びに第二項第一号及び第五号、第十二条第二号並びに第十三条第二項の規定により医薬品等総括製造販売責任者へ報告するもののほか、品質管理業務の遂行のために必要があると認めるときは、医薬品等総括製造販売責任者に文書により報告すること。

品質管理業務の実施に当たり、必要に応じ、製造業者等、販売業者、薬局開設者、飼育動物診療施設(獣医療法(平成四年法律第四十六号)第二条第二項に規定する診療施設をいい、往診のみによって獣医師に飼育動物の診療業務を行わせる者の住所を含む。)の開設者その他関係する者に対し、文書による連絡又は指示を行うこと。

(市場への出荷の管理)

第九条 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務手順書等に基づき、製造管理及び品質管理の結果が適正に評価され、市場への出荷の可否の決定が適正かつ円滑に行われていることを確保するとともに、適正に当該決定が行われるまで医薬品を市場へ出荷してはならない。

2 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務手順書等に基づき、品質保証部門のあらかじめ指定した者又は当該製品の製造業者に、製造管理及び品質管理の結果を適正に評価させ、市場への出荷の可否の決定をロットごとに行わせるとともに、その結果及び出荷先等市場への出荷に関する記録を作成させなければならない。

3 前項に定める市場への出荷の可否の決定等の業務を行う者は、当該業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する者でなければならない。

4 医薬品の製造販売業者は、医薬品品質保証責任者以外の者が市場への出荷の可否の決定を行う場合においては、その者に市場への出荷の可否の決定の結果等を医薬品品質保証責任者に対して文書により適正に報告させなければならない。

5 医薬品の製造販売業者が第二項に定める業務を製造業者に行わせる場合には、次の各号に掲げる事項によらなければならない。

あらかじめ、製造業者と次に掲げる事項を取り決めること。

製造業者が行う市場への出荷の管理に関する手順

第二項の業務を行う者を当該製品の製造所の中からあらかじめ指定すること。

イに規定する手順からの逸脱等があった場合には、製造業者は速やかに医薬品品質保証責任者に対して文書により報告し、医薬品品質保証責任者の指示に基づき、市場への出荷の可否の決定及び市場への出荷を行うこと。

製造業者は、市場への出荷に係る業務が適正かつ円滑に実施されていることについて、製造販売業者による定期的な確認を受けること。

品質保証部門のあらかじめ指定した者に、前号ニに規定する確認及びその結果に関する記録の作成を適正に行わせること。

製造業者が行う市場への出荷に係る業務に関し、改善が必要な場合には、医薬品品質保証責任者に、次に掲げる業務を行わせること。

当該製造業者に対して所要の措置を講じるよう文書により指示すること。

当該製造業者に対して当該措置の実施結果の報告を求め、その報告を適正に評価し、必要に応じてその製造所の改善状況等について確認し、その結果に関する記録を作成すること。

ロの評価及び確認の結果を医薬品等総括製造販売責任者に対して文書により報告すること。

医薬品品質保証責任者以外の者に、第二号に掲げる確認及び記録の作成を行わせる場合には、その者に、その結果を医薬品品質保証責任者に対して文書により報告させること。

6 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務手順書等に基づき、市場への出荷の可否の決定を行う者に対し、適正かつ円滑に市場への出荷の可否の決定を行うために必要な当該医薬品に係る品質、有効性及び安全性に関する情報を適正に提供しなければならない。

(適正な製造管理及び品質管理の確保)

第十条 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務手順書等に基づき、品質保証部門のあらかじめ指定した者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。

当該製造業者等における製造管理及び品質管理が、法第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される法第十四条第二項第四号及び第十八条第二項の規定に基づき農林水産省令で定める基準及び事項並びに第七条に規定する取決めに基づき適正かつ円滑に実施されていることを定期的に確認し、その結果に関する記録を作成すること。

医薬品品質保証責任者以外の者が前号に掲げる確認及び記録の作成を行う場合には、その結果を医薬品品質保証責任者に対して文書により報告すること。

2 医薬品の製造販売業者は、製造業者等の製造管理及び品質管理に関し、改善が必要な場合には、品質管理業務手順書等に基づき、医薬品品質保証責任者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。

当該製造業者等に対して所要の措置を講じるよう文書により指示すること。

当該製造業者等に対して当該措置の実施結果の報告を求め、その報告を適正に評価し、必要に応じてその製造所等の改善状況等について確認し、その結果に関する記録を作成すること。

前号の評価及び確認の結果を医薬品等総括製造販売責任者に対して文書により報告すること。

3 医薬品の製造販売業者は、品質に影響を与えるおそれのある製造方法、試験検査方法等の変更について製造業者等から連絡を受けたときは、品質管理業務手順書等に基づき、品質保証部門のあらかじめ指定した者に次に掲げる業務を行わせなければならない。

製造業者等からの連絡の内容を評価し、当該変更が製品の品質に重大な影響を与えないことを確認し、必要に応じてその製造所等における製造管理及び品質管理が適正かつ円滑に実施されていることを確認し、その結果に関する記録を作成すること。

医薬品品質保証責任者以外の者が前号に掲げる評価及び確認を行う場合には、その結果を医薬品品質保証責任者に対して文書により報告すること。

4 医薬品の製造販売業者は、前項第一号に規定する評価の結果、当該変更が製品の品質に重大な影響を与えるおそれがある場合には、品質管理業務手順書等に基づき、医薬品品質保証責任者に速やかに当該製造業者等に対して改善等所要の措置を講じるよう文書により指示させなければならない。

5 医薬品の製造販売業者は、適正かつ円滑な製造管理及び品質管理の実施に必要な品質に関する情報を製造業者等に提供しなければならない。

(品質等に関する情報及び品質不良等の処理)

第十一条 医薬品の製造販売業者は、医薬品に係る品質等に関する情報(以下この章において「品質情報」という。)を得たときは、品質管理業務手順書等に基づき、医薬品品質保証責任者に次に掲げる業務を行わせなければならない。

当該品質情報を検討し、医薬品の品質、有効性及び安全性に与える影響並びに人又は動物の健康に与える影響を適正に評価すること。

当該品質情報に係る事項の原因を究明すること。

前二号の評価又は究明の結果に基づき、品質管理業務又は製造業者等における製造管理及び品質管理に関し改善が必要な場合には、所要の措置を講じること。

前三号の情報の内容、評価の結果、原因究明の結果及び改善措置を記載した記録を作成し、医薬品等総括製造販売責任者に対して文書により速やかに報告すること。

第二号の究明又は第三号の改善措置のために、製造業者等に対し指示が必要な場合には、その指示を文書により行うとともに、製造業者等に対し文書による結果の報告を求め、それを適正に評価し、必要に応じてその製造所等の改善状況について確認し、その結果に関する記録を作成すること。

当該品質情報のうち製造販売後安全管理基準省令第二条第三項に規定する安全確保措置(以下「安全確保措置」という。)に関する情報を安全管理統括部門に遅滞なく文書で提供すること。

2 医薬品の製造販売業者は、前項に規定する業務により、品質不良又はそのおそれが判明した場合には、品質管理業務手順書等に基づき、医薬品等総括製造販売責任者及び医薬品品質保証責任者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。

医薬品品質保証責任者は、品質不良又はそのおそれに係る事項を速やかに医薬品等総括製造販売責任者に対して報告し、それを記録すること。

医薬品等総括製造販売責任者は、前号に規定する報告を受けたときは、速やかに、危害発生防止等のため回収等の所要の措置を決定し、医薬品品質保証責任者及びその他関連する部門に指示すること。

医薬品品質保証責任者は、前号の規定により医薬品等総括製造販売責任者の指示を受けたときは、速やかに所要の措置を講じること。

医薬品品質保証責任者は、前号の措置が適正かつ円滑に行われるよう、安全管理統括部門その他関連する部門との密接な連携を図ること。

医薬品品質保証責任者は、第三号の措置の実施の進捗状況及び結果について、医薬品等総括製造販売責任者に対して文書により報告すること。

(回収処理)

第十二条 医薬品の製造販売業者は、医薬品の回収を行うときは、品質管理業務手順書等に基づき、医薬品品質保証責任者に次に掲げる業務を行わせなければならない。

回収した医薬品を他の医薬品と区分して一定期間保管した後、適正に処理すること。

回収の内容を記載した記録を作成し、医薬品等総括製造販売責任者に対して文書により報告すること。

(自己点検)

第十三条 医薬品の製造販売業者は、品質管理業務手順書等に基づき、あらかじめ指定した者に次に掲げる業務を行わせなければならない。

品質管理業務について定期的に自己点検を行い、その結果の記録を作成すること。

医薬品品質保証責任者以外の者が前号に掲げる業務を行う場合には、自己点検の結果を医薬品品質保証責任者に対して文書により報告すること。

2 医薬品の製造販売業者は、自己点検の結果に基づき、改善が必要な場合には、医薬品品質保証責任者に所要の措置を講じさせ、その記録を作成させるとともに、医薬品等総括製造販売責任者に対して当該措置の結果を文書により報告させなければならない。

(医薬品の貯蔵等の管理)

第十四条 医薬品の製造販売業者が、その製造等をし、又は輸入した医薬品を製造販売の目的で貯蔵し、又は陳列する業務を行う場合には、次に掲げる事項を満たさなければならない。

当該業務に係る責任者を置くこと。

当該業務に従事する者(その責任者を含む。)は、当該業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する者であること。

次に掲げる事項に適合する構造設備を適正に維持管理すること。

医薬品を衛生的に、かつ、安全に保管するために必要な設備を有すること。

作業を適正かつ円滑に行うために必要な面積を有すること。

医薬品の出納等当該業務に係る記録を作成すること。

(文書及び記録の管理)

第十五条 医薬品の製造販売業者は、この章に規定する文書及び記録については、次に掲げる事項に従い管理しなければならない。

文書を作成し、又は改訂したときは、品質管理業務手順書に基づき、当該文書の承認、配布、保存等を行うこと。

品質管理業務手順書等を作成し、又は改訂したときは、当該品質管理業務手順書等にその日付を記載し、改訂に係る履歴を保存すること。

この章に規定する文書及び記録については、作成の日(品質管理業務手順書等については使用しなくなった日。以下同じ。)から次に掲げる期間保存すること。

生物由来製品にあっては、その有効期間の満了する期日から起算して三年が経過するまでの間(有効期間に代えて使用の期限を表示している生物由来製品にあっては、使用の期限の日から起算して三年が経過するまでの間)

生物由来製品以外の医薬品にあっては、三年間(ただし、当該医薬品の有効期間に一年を加算した期間が三年を超える場合には、有効期間に一年を加算した期間)

第三章 医薬部外品の品質管理の基準

(医薬部外品品質保証責任者の設置)

第十六条 医薬部外品の製造販売業者は、次に掲げる要件を満たす品質管理業務に係る責任者(以下この章において「医薬部外品品質保証責任者」という。)を置かなければならない。

品質管理業務を適正かつ円滑に遂行し得る能力を有する者であること。

品質管理業務の適正かつ円滑な遂行に支障を及ぼすおそれがない者であること。

(品質管理業務の手順に関する文書及び業務等)

第十七条 医薬部外品の製造販売業者は、品質管理業務を適正かつ円滑に実施するため、次に掲げる手順に関する文書(以下この章において「品質管理業務手順書」という。)を作成しなければならない。

市場への出荷に係る記録の作成に関する手順

適正な製造管理及び品質管理の確保に関する手順

品質等に関する情報及び品質不良等の処理に関する手順

回収処理に関する手順

文書及び記録の管理に関する手順

その他必要な品質管理業務に関する手順

2 医薬部外品の製造販売業者は、品質管理業務手順書に基づき、次に掲げる業務を行わなければならない。

市場への出荷に関する記録を作成すること。

製造販売しようとする医薬部外品が製造業者等において適正かつ円滑に製造されたものであることを確認し、その記録を作成すること。

製品に係る品質等に関する情報を得たときは、当該情報に係る事項による人又は動物の健康に与える影響に関する評価及び原因の究明を行い、改善が必要な場合は所要の措置を講じ、その記録を作成すること。

前号の情報のうち安全確保措置に関する情報を製造販売後安全管理基準省令第二条第八項に規定する医薬部外品安全管理責任者(以下この章において「医薬部外品安全管理責任者」という。)に遅滞なく文書で提供すること。

製造販売する医薬部外品の品質不良又はそのおそれが判明した場合には、回収等所要の措置を速やかに実施し、その記録を作成すること。

その他必要な品質管理業務に関する業務

3 医薬部外品の製造販売業者は、医薬品等総括製造販売責任者がその業務を行う事務所に品質管理業務手順書を備え付けるとともに、品質管理業務を行うその他の事務所にその写しを備え付けなければならない。

(準用)

第十八条 医薬部外品の品質管理の基準については、第三条、第四条第一項、第八条及び第十五条(第三号イ及びロを除く。)の規定を準用する。

2 前項の場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第四章 再生医療等製品の品質管理の基準

(文書及び記録の管理)

第十九条 再生医療等製品の製造販売業者は、この章に規定する文書及び記録については、次に掲げる事項に従い管理しなければならない。

文書を作成し、又は改訂したときは、次条第一項において準用する第六条第一項に規定する品質管理業務手順書に基づき、当該文書の承認、配布、保存等を行うこと。

次条第一項において準用する第六条第二項に規定する品質管理業務手順書等を作成し、又は改訂したときは、当該品質管理業務手順書等にその日付を記載し、改訂に係る履歴を保存すること。

この章に規定する文書及び記録については、作成の日から当該再生医療等製品の有効期間の満了する期日から起算して三年が経過するまでの間(有効期間に代えて使用の期限を表示している再生医療等製品にあっては、使用の期限の日から起算して三年が経過するまでの間)保存すること。

(準用)

第二十条 再生医療等製品の品質管理の基準については、第三条から第十四条までの規定を準用する。

2 前項の場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

附則

この省令は、平成十七年四月一日から施行する。

附則(平成二六年一一月一八日農林水産省令第五八号)

(施行期日)
第一条 この省令は、薬事法等の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行の日(平成二十六年十一月二十五日)から施行する。

附則(令和三年七月三〇日農林水産省令第四五号)

(施行期日)
第一条 この省令は、改正法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(令和三年八月一日)から施行する。

附則(令和五年九月二九日農林水産省令第四八号)

この省令は、公布の日から施行する。