電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二十四条の三を実施するため、一般電気事業者間における振替供給に係る費用の算定に関する省令を次のように制定する。
(定義)第一条 この省令において使用する用語は、電気事業法(以下「法」という。)、電気事業法施行規則(平成七年通商産業省令第七十七号)、電気事業会計規則(昭和四十年通商産業省令第五十七号)及び一般送配電事業託送供給等約款料金算定規則(平成二十八年経済産業省令第二十二号。以下「託送算定規則」という。)において使用する用語の例による。
(事業者間精算単価の算定)第二条 法第十七条第一項の規定による振替供給(以下単に「振替供給」という。)を行う一般送配電事業者(沖縄電力株式会社を除く。以下「事業者」という。)は、振替供給に係る費用を事業者間で精算するための料金(以下「事業者間精算料金」という。)の一キロワット時当たりの単価(以下「事業者間精算単価」という。)を、その算定根拠となる原価を用いて、合理的な方法により算定しなければならない。
2 前項の原価は、託送算定規則に基づき送配電関連費として整理された総送電費その他託送に係る費用を基に、事業者が維持し、及び運用する振替供給に関する設備(複数の事業者又は事業者と送電事業者とが共同で所有し、又は当該設備に係る費用を共同で負担している会社間連系設備(以下「特殊設備」という。)を除く。)の利用に係る費用を抽出し、当該費用に給電指令その他振替供給の調整に要する費用を加算して算定しなければならない。 3 第一項の場合において、特殊設備の利用があるときは、当該特殊設備の利用に係る料金の一キロワット時当たりの単価(以下「特殊設備利用単価」という。)を合理的な方法により算定し、同項で算定した事業者間精算単価に特殊設備利用単価を加えたものを事業者間精算単価として算定することができる。 (事業者間精算料金)第三条 事業者自らの供給区域内の需要に応じて他の事業者が振替供給を行うことにより生ずる費用は、当該他の事業者が設定する事業者間精算単価に当該他の事業者が振替供給を行った電力量(以下「実績振替電力量」という。)を乗じて計算するものとする。
2 実績振替電力量は、振替供給を行う事業者が振替供給を行うため他の者から受電する電力量に、振替供給に伴い電力量が変動する率(以下「振替損失率」という。)を乗じて計算した値を当該電力量から減じて算定しなければならない。 (事業者間精算料金算定に係る提出書類)第四条 事業者は、事業者間精算単価を算定したときは、遅滞なく、次の事項を記載した書類を経済産業大臣に提出しなければならない。
一 事業者間精算単価及び当該単価の算定根拠又は金額決定の方法に関する説明
二 振替損失率
2 前項の規定により提出した事項に変更があったときは、遅滞なく、その変更に係る書類を経済産業大臣に提出しなければならない。附則
この省令は、平成十七年四月一日から施行する。附則(平成二五年一二月六日経済産業省令第五九号)
(施行期日)
第一条 この省令は、平成二十六年四月一日から施行する。
附則(平成二八年三月三〇日経済産業省令第五一号)
この省令は、電気事業法等の一部を改正する法律の施行の日(平成二十八年四月一日)から施行する。 電気事業法第二条第一項第九号に規定する一般送配電事業者は、この省令の施行の日以降遅滞なく、電気事業法等の一部を改正する法律附則第九条第一項の規定に基づき一般電気事業者が定める託送供給等約款で設定する託送供給等約款料金の算定に関する省令(平成二十七年経済産業省令第五十七号)に基づき算定したこの省令による改正後の一般送配電事業者間における振替供給に係る費用の算定に関する省令第二条第一項に規定する事業者間精算単価に係る同令第五条第一項各号に掲げる事項を記載した書類を、経済産業大臣に提出しなければならない。 前項の規定により提出した事項に変更があったときは、遅滞なく、その変更に係る書類を経済産業大臣に提出しなければならない。附則(令和五年一一月六日経済産業省令第四八号)
(施行期日)
第一条 この省令は、令和五年十一月十三日から施行する。