第一条 この省令において「弁護士職務従事職員」とは、判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律(以下「法」という。)第二条第六項の規定により法務省(検察庁を除く。)に属する官職に任命されて同条第四項の規定により弁護士となってその職務を行う者をいう。
2 この省令において「共同事業弁護士等」とは、法第二条第七項に規定する受入先弁護士法人等となろうとする、又は受入先弁護士法人等である弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は弁護士と所在する場所を同じくする弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第二十条第一項の事務所(弁護士法人にあっては同法第三十条の二十一により準用される同法第二十条第一項の事務所、弁護士・外国法事務弁護士共同法人にあっては外国弁護士による法律事務の取扱い等に関する法律(昭和六十一年法律第六十六号)第七十七条第一項の事務所)を設け、かつ、当該弁護士法人若しくは当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は当該弁護士と組合契約その他の継続的契約により、法律事務を行うことを目的とする事業を共同して行う弁護士、弁護士法人若しくはその社員たる弁護士又は弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくはその社員たる弁護士若しくは外国法事務弁護士をいう。 3 この省令において「外国法共同事業外国法事務弁護士等」とは、法第二条第七項に規定する受入先弁護士法人等となろうとする、又は受入先弁護士法人等である弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は弁護士と所在する場所を同じくする外国弁護士による法律事務の取扱い等に関する法律第四十六条第一項の事務所(外国法事務弁護士法人にあっては、同法第六十四条第一項の事務所)を設け、かつ、当該弁護士法人若しくは当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は当該弁護士と同法第二条第十九号の外国法共同事業を行う外国法事務弁護士又は外国法事務弁護士法人若しくはその社員たる外国法事務弁護士をいう。 4 前三項に規定するもののほか、この省令において使用する用語は、法において使用する用語の例による。 (弁護士職務経験に係る取決め)第二条 法第二条第七項の法務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 弁護士職務従事職員の受入先弁護士法人等における服務に関する事項
二 弁護士職務従事職員の受入先弁護士法人等における福利厚生に関する事項
三 弁護士職務従事職員の受入先弁護士法人等における業務の従事の状況の連絡に関する事項
四 弁護士職務従事職員に係る弁護士職務従事期間の変更その他の取決めの内容の変更に関する事項
五 弁護士職務経験に係る取決めに疑義が生じた場合及び当該取決めに定めのない事項が生じた場合の取扱いに関する事項
(受入先弁護士法人等とすることができない弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は弁護士)第三条 受入先弁護士法人等となろうとする弁護士法人若しくはその社員たる弁護士若しくは社員たる弁護士であった者、弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくはその社員たる弁護士若しくは外国法事務弁護士若しくは社員たる弁護士若しくは外国法事務弁護士であった者若しくは弁護士が当該弁護士法人若しくは当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくは当該弁護士を受入先弁護士法人等として弁護士職務経験を開始しようとする日前二年以内においてその業務に係る刑事事件に関し刑に処せられ、若しくは弁護士法第五十六条若しくは第六十条の規定(弁護士・外国法事務弁護士共同法人である場合にあっては外国弁護士による法律事務の取扱い等に関する法律第九十二条又は第九十四条の規定、弁護士・外国法事務弁護士共同法人の社員たる外国法事務弁護士又は社員たる外国法事務弁護士であった者にあっては同法第八十三条の規定)により業務の停止、退会命令若しくは除名の処分を受けた場合又は当該弁護士法人若しくは当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくは当該弁護士を受入先弁護士法人等として弁護士職務経験を開始しようとする日において当該弁護士法人若しくはその社員たる弁護士若しくは社員たる弁護士であった者、当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくはその社員たる弁護士若しくは外国法事務弁護士若しくは社員たる弁護士若しくは外国法事務弁護士であった者若しくは当該弁護士を被告人とするその業務に係る刑事事件が裁判所に係属している場合には、当該弁護士法人若しくは当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は当該弁護士を受入先弁護士法人等とすることができない。
2 受入先弁護士法人等となろうとする弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくは弁護士の共同事業弁護士等若しくは共同事業弁護士等であった者若しくは外国法共同事業外国法事務弁護士等若しくは外国法共同事業外国法事務弁護士等であった者が当該弁護士法人若しくは当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくは当該弁護士を受入先弁護士法人等として弁護士職務経験を開始しようとする日前二年以内においてその業務に係る刑事事件に関し刑に処せられ、若しくは弁護士法第五十六条若しくは第六十条の規定(弁護士・外国法事務弁護士共同法人である場合にあっては外国弁護士による法律事務の取扱い等に関する法律第九十二条又は第九十四条の規定、弁護士・外国法事務弁護士共同法人の社員たる外国法事務弁護士若しくは社員たる外国法事務弁護士であった者又は外国法事務弁護士にあっては同法第八十三条の規定)により業務の停止、退会命令若しくは除名の処分を受けた場合又は当該弁護士法人若しくは当該弁護士・外国法事務弁護士法人若しくは当該弁護士を受入先弁護士法人等として弁護士職務経験を開始しようとする日においてその共同事業弁護士等若しくは共同事業弁護士等であった者若しくは外国法共同事業外国法事務弁護士等若しくは外国法共同事業外国法事務弁護士等であった者を被告人とするその業務に係る刑事事件が裁判所に係属している場合には、当該弁護士法人若しくは当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は当該弁護士を受入先弁護士法人等とすることができない。 (弁護士職務従事期間の満了によらない弁護士職務経験の終了)第四条 法第七条第三項の法務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 弁護士職務従事職員が当該受入先弁護士法人等との間の法第四条第一項の雇用契約上の地位を失った場合
二 弁護士職務従事職員が国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第七十八条第二号又は第三号に該当することとなった場合
三 弁護士職務従事職員が国家公務員法第七十九条各号のいずれかに該当することとなった場合又は水難、火災その他の災害により生死不明若しくは所在不明となった場合
四 弁護士職務従事職員が国家公務員法第八十二条第一項各号(法第六条第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)のいずれかに該当することとなった場合
五 弁護士職務従事職員が弁護士法第五十六条又は第六十条の規定により戒告、業務の停止、退会命令又は除名の処分を受けた場合
六 次に掲げる者が、その業務に係る刑事事件に関し起訴され、又は弁護士法第五十六条若しくは第六十条の規定(弁護士・外国法事務弁護士共同法人である場合にあっては外国弁護士による法律事務の取扱い等に関する法律第九十二条又は第九十四条の規定、弁護士・外国法事務弁護士共同法人の社員たる外国法事務弁護士若しくは社員たる外国法事務弁護士であった者又は外国法事務弁護士にあっては同法第八十三条の規定)により業務の停止、退会命令若しくは除名の処分を受けた場合。 イ 受入先弁護士法人等である弁護士法人若しくはその社員たる弁護士若しくは社員たる弁護士であった者、弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくはその社員たる弁護士若しくは外国法事務弁護士若しくは社員たる弁護士若しくは外国法事務弁護士であった者又は弁護士
ロ 受入先弁護士法人等である弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は弁護士の共同事業弁護士等若しくは共同事業弁護士等であった者又は外国法共同事業外国法事務弁護士等若しくは外国法共同事業外国法事務弁護士等であった者
七 弁護士職務従事職員の弁護士職務経験が、法の規定に適合しなくなった場合又は当該弁護士職務従事職員に係る取決めに反することとなった場合
(弁護士職務従事職員の保有する官職)第五条 弁護士職務従事職員は、弁護士職務経験を開始した時に占めていた官職を保有するものとする。
2 前項の規定は、当該官職を他の職員をもって補充することを妨げるものではない。 (弁護士職務経験に係る人事異動通知書の交付)第六条 法務大臣は、次に掲げる場合には、弁護士職務従事職員に対して、人事院規則八―一二(職員の任免)第八十条第一項の規定による人事異動通知書を交付しなければならない。
一 弁護士職務経験を開始した場合
二 弁護士職務従事職員の弁護士職務従事期間を延長した場合
三 弁護士職務従事期間の満了により弁護士職務経験が終了した場合
四 弁護士職務経験を終了させた場合