第一条 国立研究開発法人情報通信研究機構(以下「機構」という。)の行う業務(国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する等の法律(令和五年法律第八十七号。以下「令和五年改正法」という。)附則第三条第二項に規定する出資継続業務(以下「出資継続業務」という。)を除く。)に係る会計についてはこの省令の定めるところにより、この省令に定めのないものについては一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従うものとする。
2 金融庁組織令(平成十年政令第三百九十二号)第二十四条第一項に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。 3 平成十一年四月二十七日の中央省庁等改革推進本部決定に基づき行われた独立行政法人の会計に関する研究の成果として公表された基準(以下「独立行政法人会計基準」という。)は、この省令に準ずるものとして、第一項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。 (勘定区分)第二条 機構は、国立研究開発法人情報通信研究機構法(平成十一年法律第百六十二号。以下「機構法」という。)第十六条の規定により経理を区分して整理する場合において、一の勘定において整理すべき事項が他の勘定において整理すべき事項と共通の事項であるため当該一の勘定に係る部分を区分して整理することが困難なときは、当該事項については、機構が総務大臣の承認を受けて定める基準に従って、事業年度の期間中一括して整理し、当該事業年度の末日現在において各勘定に配分することにより整理することができる。
(対応する収益の獲得が予定されない償却資産)第三条 総務大臣は、機構が業務(出資継続業務を除く。)のため取得しようとしている償却資産についてその減価に対応すべき収益の獲得が予定されないと認められる場合には、その取得までの間に限り、当該償却資産を指定することができる。
2 前項の指定を受けた資産の減価償却については、減価償却費は計上せず、資産の減価額と同額を資本剰余金に対する控除として計上するものとする。 (対応する収益の獲得が予定されない資産除去債務に係る除去費用等)第四条 総務大臣は、機構が業務(出資継続業務を除く。)のため保有し又は取得しようとしている有形固定資産に係る資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額及び時の経過による資産除去債務の調整額(以下この条において「除去費用等」という。)についてその除去費用等に対応すべき収益の獲得が予定されていないと認められる場合には、当該除去費用等を指定することができる。
(通則法第八条第三項に規定する主務省令で定める重要な財産)第五条 機構に係る独立行政法人通則法(以下「通則法」という。)第八条第三項に規定する主務省令で定める重要な財産(出資継続業務に係るものを除く。)は、その保有する財産であって、その通則法第四十六条の二第一項又は第二項の認可に係る申請の日(通則法第四十六条の二第一項ただし書又は第二項ただし書の場合にあっては、当該財産の処分に関する計画を定めた通則法第三十五条の五第一項の中長期計画の認可に係る申請の日)における帳簿価額(現金及び預金にあっては、申請の日におけるその額)が五十万円以上のもの(その性質上通則法第四十六条の二の規定により処分することが不適当なものを除く。)その他総務大臣が定める財産とする。
(財務諸表)第六条 機構の業務(出資継続業務を除く。)に係る通則法第三十八条第一項の主務省令で定める書類は、独立行政法人会計基準に定める行政コスト計算書、純資産変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びに連結貸借対照表、連結損益計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結剰余金計算書及び連結附属明細書とする。
(事業報告書の作成)第六条の二 機構の業務(出資継続業務を除く。)に係る通則法第三十八条第二項の主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 事業報告書(出資継続業務に係るものを除く。以下同じ。)には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 機構の目的及び業務内容
二 国の政策における機構の位置付け及び役割
三 中長期目標の概要
四 機構の長の理念並びに運営上の方針及び戦略
五 中長期計画及び年度計画の概要
六 サービス(出資継続業務に係るものを除く。)を適正かつ持続的に提供するための源泉
七 業務(出資継続業務を除く。)の運営上の課題及びリスクの状況並びにその対応策
八 業績(出資継続業務に係るものを除く。)の適正な評価に資する情報
九 業務(出資継続業務を除く。)の成果及び当該業務に要した資源
十 予算(出資継続業務に係るものを除く。)及び決算(出資継続業務に係るものを除く。)の概要
十一 財務諸表(出資継続業務に係るものを除く。以下同じ。)の要約
十二 財政状態(出資継続業務に係るものを除く。)及び運営状況(出資継続業務に係るものを除く。)の機構の長による説明
十三 内部統制の運用状況
十四 機構の行う業務(出資継続業務を除く。)に係る基礎的な情報
(財務諸表の閲覧期間)第七条 機構の業務(出資継続業務を除く。)に係る通則法第三十八条第三項の主務省令で定める期間は、五年とする。
(通則法第三十八条第四項の主務省令で定める書類)第七条の二 機構の業務(出資継続業務を除く。)に係る通則法第三十八条第四項の主務省令で定める書類は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結剰余金計算書及び連結附属明細書とする。
(会計監査報告の作成)第七条の三 機構の業務(出資継続業務を除く。)に係る通則法第三十九条第一項の主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 会計監査人は、その職務を適切に遂行するため、次に掲げる者との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない。一 機構の役員(監事を除く。)及び職員
二 その他会計監査人が適切に職務を遂行するに当たり意思疎通を図るべき者
3 会計監査人は、通則法第三十八条第一項に規定する財務諸表並びに同条第二項に規定する事業報告書及び決算報告書(出資継続業務に係るものを除く。以下同じ。)を受領したときは、次に掲げる事項を内容とする会計監査報告を作成しなければならない。一 会計監査人の監査の方法及びその内容
二 財務諸表(利益の処分又は損失の処理に関する書類を除く。以下この号及び次項において同じ。)が機構の財政状態、運営状況、キャッシュ・フローの状況等を全ての重要な点において適正に表示しているかどうかについての意見があるときは、次のイからハまでに掲げる意見の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項 イ
ロ
ハ
三 前号の意見がないときは、その旨及びその理由
四 第二号の意見があるときは、事業報告書(会計に関する部分を除く。)の内容と通則法第三十九条第一項に規定する財務諸表、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書の内容又は会計監査人が監査の過程で得た知識との間の重要な相違等について、報告すべき事項の有無及び報告すべき事項があるときはその内容
五 追記情報
六 前各号に掲げるもののほか、利益の処分又は損失の処理に関する書類、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書に関して必要な報告
七 会計監査報告を作成した日
4 前項第五号に規定する「追記情報」とは、次に掲げる事項その他の事項のうち、会計監査人の判断に関して説明を付す必要がある事項又は財務諸表の内容のうち強調する必要がある事項とする。一 会計方針の変更
二 重要な偶発事象
三 重要な後発事象
(短期借入金の認可の申請)第八条 機構は、通則法第四十五条第一項ただし書の規定により短期借入金(出資継続業務に係るものを除く。)の認可を受けようとするとき、又は同条第二項ただし書の規定により短期借入金(出資継続業務に係るものを除く。)の借換えの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
一 借入れを必要とする理由
二 借入金の額
三 借入先
四 借入金の利率
五 借入金の償還の方法及び期限
六 利息の支払の方法及び期限
七 その他必要な事項
(譲渡差額を損益計算上の損益に計上しない譲渡取引)第九条 総務大臣は、機構が通則法第四十六条の二第二項の規定に基づいて行う不要財産(出資継続業務に係るものを除く。)の譲渡取引についてその譲渡差額を損益計算上の損益に計上しないことが必要と認められる場合には、当該譲渡取引を指定することができる。
(通則法第四十八条に規定する主務省令で定める重要な財産)第十条 機構に係る通則法第四十八条の主務省令で定める重要な財産(出資継続業務に係るものを除く。)は、土地及び建物並びに総務大臣が指定するその他の財産とする。
(通則法第四十八条に規定する主務省令で定める重要な財産の処分等の認可の申請)第十一条 機構は、通則法第四十八条の規定により重要な財産(出資継続業務に係るものを除く。)を譲渡し、又は担保に供すること(以下「処分等」という。)について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
一 処分等に係る財産の内容及び評価額
二 処分等の条件
三 処分等の方法
四 機構の業務運営上支障がない旨及びその理由
(増資の認可の申請)第十二条 機構は、機構法第六条第二項の認可を受けようとするときは、次の事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
一 増資をしようとする金額
二 増資を必要とする理由
三 募集の方法
四 増資により取得する金額の使途
五 払込みの方法
(積立金の処分に係る承認申請書の添付書類)第十三条 国立研究開発法人情報通信研究機構法施行令(平成十六年政令第十三号)第三条第三項の総務省令で定める書類は、次に掲げるものとする。
一 当該中長期目標期間の期間の最後の事業年度の事業年度末の貸借対照表
二 当該中長期目標の期間の最後の事業年度の損益計算書
三 承認を受けようとする金額の計算の基礎を明らかにした書類
附則
(施行期日)
第一条 この省令は、平成十六年四月一日から施行する。
(償却資産の承継)
第二条 次に掲げる資産については、第三条第一項の指定を受けたものとみなして、同条第二項の規定を適用する。
附則(平成一八年三月三一日総務省令第六七号)
この省令は、独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律の施行の日(平成十八年四月一日)から施行する。附則(平成二二年一一月二六日総務省令第九九号)
(施行期日)
第一条 この省令は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行の日(平成二十二年十一月二十七日)から施行する。
附則(平成二七年三月三一日総務省令第四〇号)
(施行期日)
第一条 この省令は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(以下「通則法改正法」という。)の施行の日(平成二十七年四月一日)から施行する。
(経過措置)
第三条 第二条の規定による改正後の国立研究開発法人情報通信研究機構の業務(通信・放送開発金融関連業務を除く。)に係る財務及び会計に関する省令第六条の二第三項の規定は、通則法改正法の施行の日以後に開始する事業年度に係る事業報告書から適用する。
附則(平成二七年四月二四日総務省令第五〇号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(平成二八年五月三一日総務省令第六五号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(平成三〇年一一月一日総務省令第六二号)
この省令は、電気通信事業法及び国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律(平成三十年法律第二十四号)の施行の日から施行する。附則(平成三一年三月二八日総務省令第二七号)
(施行期日)
第一条 この省令は、公布の日から施行する。
(財務諸表及び事業報告書の作成に係る経過措置)
第二条 この省令による改正後の規定は、平成三十一年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表及び事業報告書から適用し、同日前に開始する事業年度に係る財務諸表及び事業報告書については、なお従前の例による。