第一条 独立行政法人国際交流基金(以下「基金」という。)に係る独立行政法人通則法(以下「通則法」という。)第八条第三項に規定する主務省令で定める重要な財産は、その保有する財産であって、その通則法第四十六条の二第一項又は第二項の認可に係る申請の日(各項ただし書の場合にあっては、当該財産の処分に関する計画を定めた通則法第三十条第一項の中期計画の認可に係る申請の日)における帳簿価額(現金及び預金にあっては、申請の日におけるその額)が五十万円以上のもの(その性質上通則法第四十六条の二の規定により処分することが不適当なものを除く。)その他外務大臣が定める財産とする。
(業務方法書に記載すべき事項)第一条の二 基金に係る通則法第二十八条第二項の主務省令で定める業務方法書に記載すべき事項は、次のとおりとする。
一 独立行政法人国際交流基金法(平成十四年法律第百三十七号。以下「基金法」という。)第十二条第一号に規定する国際文化交流の目的をもって行う人物の派遣及び招へいに関する事項
二 基金法第十二条第二号に規定する海外における日本研究に対する援助及びあっせん並びに日本語の普及に関する事項
三 基金法第十二条第三号に規定する国際文化交流を目的とする催しの実施、援助及びあっせん並びにこれへの参加に関する事項
四 基金法第十二条第四号に規定する日本文化を海外に紹介するための資料その他国際文化交流に必要な資料の作成、収集、交換及び頒布に関する事項
五 基金法第十二条第五号に規定する国際文化交流を目的とする施設の整備に対する援助並びに国際文化交流のために用いられる物品の購入に関する援助及びこれらの物品の贈与(基金が寄附を受けた物品の贈与に限る。)に関する事項
六 基金法第十二条第六号に規定する国際文化交流を行うために必要な調査及び研究に関する事項
七 基金法第十二条第七号に規定する業務に関する事項
八 業務委託の基準
九 競争入札その他契約に関する基本的事項
十 その他基金の業務の執行に関して必要な事項
(監査報告の作成)第一条の三 基金に係る通則法第十九条第四項の規定により主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 監事は、その職務を適切に遂行するため、次に掲げる者との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない。一 基金の役員及び職員
二 その他監事が適切に職務を遂行するに当たり意思疎通を図るべき者
3 前項の規定は、監事が公正不偏の態度及び独立の立場を保持することができなくなるおそれのある関係の創設及び維持を認めるものと解してはならない。 4 監事は、その職務の遂行に当たり、必要に応じ、基金の他の監事との意思疎通及び情報の交換を図るよう努めなければならない。 5 監査報告には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 監事の監査の方法及びその内容
二 基金の業務が、法令等に従って適正に実施されているかどうか及び中期目標の着実な達成に向け効果的かつ効率的に実施されているかどうかについての意見
三 基金の役員の職務の執行が法令等に適合することを確保するための体制その他基金の業務の適正を確保するための体制の整備及び運用についての意見
四 基金の役員の職務の遂行に関し、不正の行為又は法令等に違反する重大な事実があったときは、その事実
五 監査のため必要な調査ができなかったときは、その旨及びその理由
六 監査報告を作成した日
(監事の調査の対象となる書類)第一条の四 基金に係る通則法第十九条第六項第二号に規定する主務省令で定める書類は、基金法及び独立行政法人国際交流基金法施行令(平成十五年政令第四百十一号)の規定に基づき外務大臣に提出する書類とする。
(中期計画の認可申請等)第二条 基金は、通則法第三十条第一項の規定により中期計画の認可を受けようとするときは、中期計画を記載した申請書を、当該中期計画の最初の事業年度開始三十日前までに(基金の最初の事業年度の属する中期計画については、基金の成立後遅滞なく)、外務大臣に提出しなければならない。
2 基金は、通則法第三十条第一項後段の規定により中期計画の変更の認可を受けようとするときは、変更しようとする事項及びその理由を記載した申請書を外務大臣に提出しなければならない。 (中期計画に記載する業務運営に関する事項)第三条 基金に係る通則法第三十条第二項第八号に規定する主務省令で定める業務運営に関する事項は、次に掲げる事項とする。
一 施設及び設備に関する計画
二 人事に関する計画
三 基金法第十四条第一項の規定により業務の財源に充てることができる積立金の処分に関する事項
四 その他通則法第二十九条に規定する中期目標を達成するために必要な事項
(年度計画の記載事項等)第四条 基金に係る通則法第三十一条第一項の年度計画には、中期計画に定めた事項に関し、当該事業年度において実施すべき事項を記載しなければならない。
2 基金は、通則法第三十一条第一項後段の規定により年度計画の変更をしたときは、変更した事項及びその理由を記載した届出書を外務大臣に提出しなければならない。 (業務実績等報告書)第五条 基金に係る通則法第三十二条第二項の報告書には、当該報告書が次の表の上欄に掲げる報告書のいずれに該当するかに応じ、同表の中欄に掲げる項目ごとに同表の下欄に掲げる事項を記載しなければならない。
2 基金は、前項に規定する報告書を外務大臣に提出したときは、速やかに、当該報告書をインターネットの利用その他の適切な方法により公表するものとする。第六条及び第七条 削除
(会計の原則)第八条 基金の会計については、この省令の定めるところによるものとする。
2 金融庁組織令(平成十年政令第三百九十二号)第二十四条第一項に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。 3 平成十一年四月二十七日の中央省庁等改革推進本部決定に基づき行われた独立行政法人の会計に関する研究の成果として公表された基準(以下「独立行政法人会計基準」という。)は、この省令に準ずるものとして、第一項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。 (収益の獲得が予定されない償却資産)第九条 外務大臣は、基金が業務のため取得しようとしている償却資産についてその減価に対応すべき収益の獲得が予定されないと認められる場合には、その取得までの間に限り、当該償却資産を指定することができる。
2 前項の指定を受けた資産の減価償却については、減価償却費は計上せず、資産の減価額と同額を資本剰余金に対する控除として計上するものとする。 (財務諸表)第十条 基金に係る通則法第三十八条第一項に規定する主務省令で定める書類は、行政コスト計算書、純資産変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書とする。
(事業報告書の作成)第十条の二 基金に係る通則法第三十八条第二項の規定により主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 事業報告書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 基金の目的及び業務内容
二 国の政策における基金の位置付け及び役割
三 中期目標の概要
四 基金の長の理念並びに運営上の方針及び戦略
五 中期計画及び年度計画の概要
六 持続的に適正なサービスを提供するための源泉
七 業務運営上の課題並びにリスクの状況及び対応策
八 業績の適正な評価に資する情報
九 業務の成果及び当該業務に要した資源
十 予算及び決算の概要
十一 財務諸表の要約
十二 財政状態及び運営状況の基金の長による説明
十三 内部統制の運用状況
十四 基金に関する基礎的な情報
(閲覧期間)第十一条 基金に係る通則法第三十八条第三項に規定する主務省令で定める期間は、五年とする。
(会計監査報告の作成)第十一条の二 通則法第三十九条第一項の規定により主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 会計監査人は、その職務を適切に遂行するため、次に掲げる者との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない。一 基金の役員(監事を除く。)及び職員
二 その他会計監査人が適切に職務を遂行するに当たり意思疎通を図るべき者
3 会計監査人は、通則法第三十八条第一項に規定する財務諸表並びに同条第二項に規定する事業報告書及び決算報告書を受領したときは、次に掲げる事項を内容とする会計監査報告を作成しなければならない。一 会計監査人の監査の方法及びその内容
二 財務諸表(利益の処分又は損失の処理に関する書類を除く。以下この号及び第四項において同じ。)が基金の財政状態、運営状況、キャッシュ・フローの状況等をすべての重要な点において適正に表示しているかどうかについての意見があるときは、次のイからハまでに掲げる意見の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項 イ
ロ
ハ
三 前号の意見がないときは、その旨及びその理由
四 追記情報
五 前各号に掲げるもののほか、利益の処分又は損失の処理に関する書類、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書に関して必要な報告
六 会計監査報告を作成した日
4 前項第四号に規定する「追記情報」とは、次に掲げる事項その他の事項のうち、会計監査人の判断に関して説明を付す必要がある事項又は財務諸表の内容のうち強調する必要がある事項とする。一 正当な理由による会計方針の変更
二 重要な偶発事象
三 重要な後発事象
(短期借入金の認可の申請)第十二条 基金は、通則法第四十五条第一項ただし書の規定により短期借入金の借入れの認可を受けようとするとき、又は同条第二項ただし書の規定により短期借入金の借換えの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を外務大臣に提出しなければならない。
一 借入れを必要とする理由
二 借入金の額
三 借入先
四 借入金の利率
五 借入金の償還の方法及び期限
六 利息の支払いの方法及び期限
七 その他必要な事項
(譲渡差額を損益計算上の損益に計上しない譲渡取引)第十二条の二 外務大臣は、基金が通則法第四十六条の二第二項の規定に基づいて行う不要財産の譲渡取引についてその譲渡差額を損益計算上の損益に計上しないことが必要と認められる場合には、当該譲渡取引を指定することができる。
(対応する収益の獲得が予定されない資産除去債務に係る除去費用等)第十二条の三 外務大臣は、基金が業務のため保有し又は取得しようとしている有形固定資産に係る資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額及び時の経過による資産除去債務の調整額(以下この条において「除去費用等」という。)についてその除去費用等に対応すべき収益の獲得が予定されていないと認められる場合には、当該除去費用等を指定することができる。
(通則法第四十八条に規定する主務省令で定める重要な財産)第十三条 基金に係る通則法第四十八条に規定する不要財産以外の重要な財産であって主務省令で定めるものは、土地及び建物並びに外務大臣が指定するその他の財産とする。
(重要な財産の処分等の認可の申請)第十四条 基金は、通則法第四十八条の規定により重要な財産を譲渡し、又は担保に供すること(以下この条において「処分等」という。)について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を外務大臣に提出しなければならない。
一 処分等に係る財産の内容及び評価額
二 処分等の条件
三 処分等の方法
四 基金の業務運営上支障がない旨及びその理由
(内部組織)第十四条の二 基金に係る通則法第五十条の六第一号に規定する離職前五年間に在職していた当該中期目標管理法人の内部組織として主務省令で定めるものは、現に存する理事長の直近下位の内部組織として外務大臣が定めるもの(次項において「現内部組織」という。)であって再就職者(離職後二年を経過した者を除く。次項において同じ。)が離職前五年間に在職していたものとする。
2 直近七年間に存し、又は存していた理事長の直近下位の内部組織(独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)の施行の日以後のものに限る。)として外務大臣が定めるものであって再就職者が離職前五年間に在職していたものが行っていた業務を現内部組織(当該内部組織が現内部組織である場合にあっては他の現内部組織)が行っている場合における前項の規定の適用については、当該再就職者が離職前五年間に当該現内部組織に在職していたものとみなす。 (管理又は監督の地位)第十四条の三 基金に係る通則法第五十条の六第二号に規定する管理又は監督の地位として主務省令で定めるものは、職員の退職管理に関する政令(平成二十年政令第三百八十九号)第二十七条第六号に規定する職員が就いている官職に相当するものとして外務大臣が定めるものとする。
(積立金の処分に係る申請書の添付書類)第十五条 独立行政法人の組織、運営及び管理に係る共通的な事項に関する政令(以下「令」という。)第二十一条第二項に規定する添付書類は、次に掲げるものとする。
一 令第二十一条第一項の期間最後の事業年度(以下単に「期間最後の事業年度」という。)の事業年度末の貸借対照表
二 期間最後の事業年度の損益計算書
三 期間最後の事業年度の事業年度末の利益の処分に関する書類
四 承認を受けようとする金額の計算の基礎を明らかにした書類
(運用資金の取崩しの承認)第十六条 基金は、独立行政法人国際交流基金法施行令第二条第一項の規定により運用資金の取崩しの承認を受けようとするときは、次の各号に掲げる事項を記載した申請書を外務大臣に提出しなければならない。
一 取崩しを必要とする理由
二 取り崩す金額及びその算出根拠
三 取り崩した資金の使途
四 取得又は賃借に係る固定資産の内容及び用途
五 運用資金の取崩しの方法
六 取崩し予定期日
七 その他必要な事項
附則
(施行期日)
第一条 この省令は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 基金の成立の際基金法附則第三条第六項の規定により基金に出資されたものとされる財産のうち償却資産については、第九条第一項の指定があったものとみなす。
(国際交流基金の業務方法書に記載すべき事項を定める省令等の廃止)
第三条 次に掲げる省令は、廃止する。
附則(平成二二年一一月二六日外務省令第一一号)
この省令は、平成二十二年十一月二十七日から施行する。附則(平成二七年三月三一日外務省令第五号)
(施行期日)
第一条 この省令は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日(平成二十七年四月一日。以下「施行日」という。)から施行する。
(事業報告書の作成に係る経過措置)
第二条 この省令による改正後の独立行政法人国際交流基金に関する省令第十条の二第三項の規定は、通則法改正法の施行日以後に開始する事業年度に係る事業報告書から適用する。
附則(平成三一年三月二九日外務省令第四号)
(施行期日)
第一条 この省令は、平成三十一年四月一日から施行する。
(財務諸表及び事業報告書の作成に係る経過措置)
第二条 第十条及び第十条の二の規定は、平成三十一年四月一日以降に開始する事業年度に係る財務諸表及び事業報告書から適用し、同日前に開始する事業年度に係る財務諸表及び事業報告書については、なお従前の例による。