第一条 パルプ製造業及び紙製造業に属する事業を行う者(以下「事業者」という。)は、パルプ製造業及び紙製造業に係るスラッジ(以下「ペーパースラッジ」という。)の発生抑制等を計画的に行うため、ペーパースラッジの発生抑制等に関する目標を定めるものとする。
(設備の整備)第二条 事業者は、次に掲げる設備その他のペーパースラッジの発生抑制等のために必要な設備を計画的に整備するものとする。
一 パルプ又は古紙に係る微細な繊維又はてん料を回収する装置その他のペーパースラッジの発生を抑制する製造設備
二 焼却装置その他のペーパースラッジを再生資源として利用できる状態にする設備
(技術の向上)第三条 事業者は、次に掲げる技術の向上その他のペーパースラッジの発生抑制等のために必要な技術の向上に計画的に取り組むものとする。
一 製品に係る製造歩留まりの向上、古紙に係る塗工剤その他の成分の回収その他のペーパースラッジの発生を抑制する製造方法の改良
二 セメントクリンカー原料用、製鋼工程における保温剤用その他の有効な用途へのペーパースラッジの利用の増進
三 土壌改良材用、融雪剤用その他のペーパースラッジの利用に係る新規の用途の開発
(設備の運転の改善等)第四条 事業者は、第一条の目標を達成するため、前二条に規定するもののほか、設備の運転の改善その他のペーパースラッジの発生抑制等のために必要な措置に計画的に取り組むものとする。
(統括管理者の選任)第五条 事業者は、ペーパースラッジの発生抑制等に計画的に取り組むための業務を統括管理する者を選任するものとする。
(仕様による加工)第六条 事業者は、ペーパースラッジの利用を促進するため、事業者とペーパースラッジを利用する者が協議してペーパースラッジの用途に応じて定めた仕様により、有効な用途に応じた製品となるよう、加工するものとする。
(加工の委託)第七条 事業者は、ペーパースラッジの利用を促進するため、自らペーパースラッジの利用のための加工を行い得ない場合にあっては、当該加工を行い得る者に加工の委託をするものとする。
(計測及び記録)第八条 事業者は、ペーパースラッジの品質及び重量その他のペーパースラッジの発生抑制等に必要な事項について管理標準を設定するとともに、これらの事項を定期的に計測し、及びその結果を記録するものとする。
(情報の提供等)第九条 事業者は、ペーパースラッジを利用する者に対し、当該ペーパースラッジの品質及び組成その他の必要な情報の提供を行うものとする。
2 事業者は、資源の有効な利用の促進に関する法律第十二条に規定する計画を作成した場合にあっては、これを公表するよう努めるものとする。