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平成六年法律第百十七号
原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律

施行日:

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 昭和二十年八月、広島市及び長崎市に投下された原子爆弾という比類のない破壊兵器は、幾多の尊い生命を一瞬にして奪ったのみならず、たとい一命をとりとめた被爆者にも、生涯いやすことのできない傷跡と後遺症を残し、不安の中での生活をもたらした。

 このような原子爆弾の放射能に起因する健康被害に苦しむ被爆者の健康の保持及び増進並びに福祉を図るため、原子爆弾被爆者の医療等に関する法律及び原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律を制定し、医療の給付、医療特別手当等の支給をはじめとする各般の施策を講じてきた。また、我らは、再びこのような惨禍が繰り返されることがないようにとの固い決意の下、世界唯一の原子爆弾の被爆国として、核兵器の究極的廃絶と世界の恒久平和の確立を全世界に訴え続けてきた。

 ここに、被爆後五十年のときを迎えるに当たり、我らは、核兵器の究極的廃絶に向けての決意を新たにし、原子爆弾の惨禍が繰り返されることのないよう、恒久の平和を念願するとともに、国の責任において、原子爆弾の投下の結果として生じた放射能に起因する健康被害が他の戦争被害とは異なる特殊の被害であることにかんがみ、高齢化の進行している被爆者に対する保健、医療及び福祉にわたる総合的な援護対策を講じ、あわせて、国として原子爆弾による死没者の尊い犠牲を銘記するため、この法律を制定する。

第一章 総則

(被爆者)

第一条 この法律において「被爆者」とは、次の各号のいずれかに該当する者であって、被爆者健康手帳の交付を受けたものをいう。

原子爆弾が投下された際当時の広島市若しくは長崎市の区域内又は政令で定めるこれらに隣接する区域内に在った者

原子爆弾が投下された時から起算して政令で定める期間内に前号に規定する区域のうちで政令で定める区域内に在った者

前二号に掲げる者のほか、原子爆弾が投下された際又はその後において、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者

前三号に掲げる者が当該各号に規定する事由に該当した当時その者の胎児であった者

(被爆者健康手帳)

第二条 被爆者健康手帳の交付を受けようとする者は、その居住地(居住地を有しないときは、その現在地とする。)の都道府県知事に申請しなければならない。

2 被爆者健康手帳の交付を受けようとする者であって、国内に居住地及び現在地を有しないものは、前項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、その者が前条各号に規定する事由のいずれかに該当したとする当時現に所在していた場所を管轄する都道府県知事に申請することができる。

3 都道府県知事は、前二項の規定による申請に基づいて審査し、申請者が前条各号のいずれかに該当すると認めるときは、その者に被爆者健康手帳を交付するものとする。

4 前三項に定めるもののほか、被爆者健康手帳に関し必要な事項は、政令で定める。

第二章 削除

第三条から第五条まで 削除

第三章 援護

第一節 通則

(援護の総合的実施)

第六条 国は、被爆者の健康の保持及び増進並びに福祉の向上を図るため、都道府県並びに広島市及び長崎市と連携を図りながら、被爆者に対する援護を総合的に実施するものとする。

第二節 健康管理

(健康診断)

第七条 都道府県知事は、被爆者に対し、毎年、厚生労働省令で定めるところにより、健康診断を行うものとする。

(健康診断に関する記録)

第八条 都道府県知事は、前条の規定により健康診断を行ったときは、健康診断に関する記録を作成し、かつ、厚生労働省令で定める期間、これを保存するものとする。

(指導)

第九条 都道府県知事は、第七条の規定による健康診断の結果必要があると認めるときは、当該健康診断を受けた者に対し、必要な指導を行うものとする。

第三節 医療

(医療の給付)

第十条 厚生労働大臣は、原子爆弾の傷害作用に起因して負傷し、又は疾病にかかり、現に医療を要する状態にある被爆者に対し、必要な医療の給付を行う。 ただし、当該負傷又は疾病が原子爆弾の放射能に起因するものでないときは、その者の治癒能力が原子爆弾の放射能の影響を受けているため現に医療を要する状態にある場合に限る。

2 前項に規定する医療の給付の範囲は、次のとおりとする。

診察

薬剤又は治療材料の支給

医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術

居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護

病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護

移送

3 第一項に規定する医療の給付は、厚生労働大臣が第十二条第一項の規定により指定する医療機関(以下「指定医療機関」という。)に委託して行うものとする。

(認定)

第十一条 前条第一項に規定する医療の給付を受けようとする者は、あらかじめ、当該負傷又は疾病が原子爆弾の傷害作用に起因する旨の厚生労働大臣の認定を受けなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の認定を行うに当たっては、審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。)で政令で定めるものの意見を聴かなければならない。 ただし、当該負傷又は疾病が原子爆弾の傷害作用に起因すること又は起因しないことが明らかであるときは、この限りでない。

(医療機関の指定)

第十二条 厚生労働大臣は、その開設者の同意を得て、第十条第一項に規定する医療を担当させる病院若しくは診療所(これらに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)又は薬局を指定する。

2 指定医療機関は、三十日以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができる。

3 指定医療機関が次条第一項の規定に違反したとき、担当医師に変更があったとき、その他指定医療機関に第十条第一項に規定する医療を担当させるについて著しく不適当であると認められる理由があるときは、厚生労働大臣は、その指定を取り消すことができる。

(指定医療機関の義務)

第十三条 指定医療機関は、厚生労働大臣の定めるところにより、第十条第一項に規定する医療を担当しなければならない。

2 指定医療機関は、第十条第一項に規定する医療を行うについて、厚生労働大臣の行う指導に従わなければならない。

(診療方針及び診療報酬)

第十四条 指定医療機関の診療方針及び診療報酬は、健康保険の診療方針及び診療報酬の例による。

2 前項に規定する診療方針及び診療報酬の例によることができないとき又はこれによることを適当としないときの診療方針及び診療報酬は、厚生労働大臣の定めるところによる。

(診療報酬の審査及び支払)

第十五条 厚生労働大臣は、指定医療機関の診療内容及び診療報酬の請求を随時審査し、かつ、指定医療機関が前条の規定により請求することができる診療報酬の額を決定することができる。

2 指定医療機関は、厚生労働大臣が行う前項の規定による診療報酬の額の決定に従わなければならない。

3 厚生労働大臣は、第一項の規定による診療報酬の額の決定に当たっては、社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)に定める審査委員会、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)に定める国民健康保険診療報酬審査委員会その他政令で定める医療に関する審査機関の意見を聴かなければならない。

4 国は、指定医療機関に対する診療報酬の支払に関する事務を社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険団体連合会その他厚生労働省令で定める者に委託することができる。

5 第一項の規定による診療報酬の額の決定については、審査請求をすることができない。

(報告の請求及び検査)

第十六条 厚生労働大臣は、前条第一項の規定による審査のため必要があるときは、指定医療機関の管理者に対して必要な報告を求め、又は当該職員をして指定医療機関についてその管理者の同意を得て、実地に診療録その他の帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査させることができる。

2 指定医療機関の管理者が、正当な理由がなく前項の規定による報告の求めに応ぜず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の同意を拒んだときは、厚生労働大臣は、当該指定医療機関に対する診療報酬の支払を一時差し止めることができる。

(医療費の支給)

第十七条 厚生労働大臣は、被爆者が、緊急その他やむを得ない理由により、指定医療機関以外の者から第十条第二項各号に掲げる医療を受けた場合において、必要があると認めるときは、同条第一項に規定する医療の給付に代えて、医療費を支給することができる。 被爆者が指定医療機関から同条第二項各号に掲げる医療を受けた場合において、当該医療が緊急その他やむを得ない理由により同条第一項の規定によらないで行われたものであるときも、同様とする。

2 前項の規定により支給する医療費の額は、第十四条の規定により指定医療機関が請求することができる診療報酬の例により算定した額とする。 ただし、現に要した費用の額を超えることができない。

3 厚生労働大臣は、第一項の規定により医療費を支給するため必要があるときは、当該医療を行った者又はこれを使用する者に対し、その行った医療に関し、報告若しくは診療録若しくは帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員をして質問させることができる。

(一般疾病医療費の支給)

第十八条 厚生労働大臣は、被爆者が、負傷又は疾病(第十条第一項に規定する医療の給付を受けることができる負傷又は疾病、遺伝性疾病、先天性疾病及び厚生労働大臣の定めるその他の負傷又は疾病を除く。)につき、都道府県知事が次条第一項の規定により指定する医療機関(以下「被爆者一般疾病医療機関」という。)から第十条第二項各号に掲げる医療を受け、又は緊急その他やむを得ない理由により被爆者一般疾病医療機関以外の者からこれらの医療を受けたときは、その者に対し、当該医療に要した費用の額を限度として、一般疾病医療費を支給することができる。 ただし、その者が、当該負傷若しくは疾病につき、健康保険法(大正十一年法律第七十号)、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)、国民健康保険法、国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号。他の法律において準用し、又は例による場合を含む。)若しくは地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)(以下この条において「社会保険各法」という。)、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)、船員法(昭和二十二年法律第百号)若しくは独立行政法人日本スポーツ振興センター法(平成十四年法律第百六十二号)の規定により医療に関する給付を受け、若しくは受けることができたとき、又は当該医療が法令の規定により国若しくは地方公共団体の負担による医療に関する給付として行われたときは、当該医療に要した費用の額から当該医療に関する給付の額を控除した額(その者が社会保険各法若しくは高齢者の医療の確保に関する法律による療養の給付を受け、又は受けることができたときは、当該療養の給付に関する当該社会保険各法若しくは高齢者の医療の確保に関する法律の規定による一部負担金に相当する額とし、当該医療が法令の規定により国又は地方公共団体の負担による医療の現物給付として行われたときは、当該医療に関する給付について行われた実費徴収の額とする。)の限度において支給するものとする。

2 前条第二項の規定は、前項の医療に要した費用の額の算定について準用する。

3 被爆者が被爆者一般疾病医療機関から医療を受けた場合においては、厚生労働大臣は、一般疾病医療費として当該被爆者に支給すべき額の限度において、その者が当該医療に関し当該医療機関に支払うべき費用を、当該被爆者に代わり、当該医療機関に支払うことができる。

4 前項の規定による支払があったときは、当該被爆者に対し、一般疾病医療費の支給があったものとみなす。

5 社会保険各法若しくは高齢者の医療の確保に関する法律の規定による被保険者又は組合員である被爆者が、第一項に規定する負傷又は疾病について被爆者一般疾病医療機関から医療を受ける場合には、当該社会保険各法又は高齢者の医療の確保に関する法律の規定により当該医療機関に支払うべき一部負担金は、当該社会保険各法又は高齢者の医療の確保に関する法律の規定にかかわらず、当該医療に関し厚生労働大臣が第三項の規定による支払をしない旨の決定をするまでは、支払うことを要しない。

(被爆者一般疾病医療機関)

第十九条 都道府県知事は、その開設者の同意を得て、前条第三項の規定による支払を受けることができる病院若しくは診療所(これらに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)又は薬局を指定する。

2 被爆者一般疾病医療機関は、三十日以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができる。

3 都道府県知事は、被爆者一般疾病医療機関に前条第三項の規定による支払を受けるについて著しく不適当であると認められる理由があるときは、その指定を取り消すことができる。

第二十条 厚生労働大臣は、第十八条第三項の規定による支払をなすべき額を決定するに当たっては、社会保険診療報酬支払基金法に定める審査委員会、国民健康保険法に定める国民健康保険診療報酬審査委員会その他政令で定める医療に関する審査機関の意見を聴かなければならない。

2 国は、第十八条第三項の規定による支払に関する事務を社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険団体連合会その他厚生労働省令で定める者に委託することができる。

(報告の請求等)

第二十一条 第十六条の規定は、第十八条第三項の規定による支払のため必要がある場合に、第十七条第三項の規定は、一般疾病医療費を支給するについて必要がある場合に、それぞれ準用する。

(一般疾病医療費の支給の制限)

第二十二条 被爆者が、自己の故意の犯罪行為により、又は故意に負傷し、又は疾病にかかったときは、当該負傷又は疾病に係る一般疾病医療費の支給は、行わない。

第二十三条 被爆者が、闘争、泥酔又は著しい不行跡によって負傷し、又は疾病にかかったときは、当該負傷又は疾病に係る一般疾病医療費の支給は、その全部又は一部を行わないことができる。 被爆者が、重大な過失により、負傷し、若しくは疾病にかかったとき、又は正当な理由がなく療養に関する指示に従わなかったときも、同様とする。

(政令への委任)

第二十三条の二 この節に定めるもののほか、第十一条の規定による認定、指定医療機関及び被爆者一般疾病医療機関について必要な事項は、政令で定める。

第四節 手当等の支給

(医療特別手当の支給)

第二十四条 都道府県知事は、第十一条第一項の認定を受けた者であって、当該認定に係る負傷又は疾病の状態にあるものに対し、医療特別手当を支給する。

2 前項に規定する者は、医療特別手当の支給を受けようとするときは、同項に規定する要件に該当することについて、都道府県知事の認定を受けなければならない。

3 医療特別手当は、月を単位として支給するものとし、その額は、一月につき、十三万五千四百円とする。

4 医療特別手当の支給は、第二項の認定を受けた者が同項の認定の申請をした日の属する月の翌月から始め、第一項に規定する要件に該当しなくなった日の属する月で終わる。

(特別手当の支給)

第二十五条 都道府県知事は、第十一条第一項の認定を受けた者に対し、特別手当を支給する。 ただし、その者が医療特別手当の支給を受けている場合は、この限りでない。

2 前項に規定する者は、特別手当の支給を受けようとするときは、同項に規定する要件に該当することについて、都道府県知事の認定を受けなければならない。

3 特別手当は、月を単位として支給するものとし、その額は、一月につき、五万円とする。

4 特別手当の支給は、第二項の認定を受けた者が同項の認定の申請をした日の属する月の翌月から始め、第一項に規定する要件に該当しなくなった日の属する月で終わる。

(原子爆弾小頭症手当の支給)

第二十六条 都道府県知事は、被爆者であって、原子爆弾の放射能の影響による小頭症の患者であるもの(小頭症による厚生労働省令で定める範囲の精神上又は身体上の障害がない者を除く。)に対し、原子爆弾小頭症手当を支給する。

2 前項に規定する者は、原子爆弾小頭症手当の支給を受けようとするときは、同項に規定する要件に該当することについて、都道府県知事の認定を受けなければならない。

3 原子爆弾小頭症手当は、月を単位として支給するものとし、その額は、一月につき、四万六千六百円とする。

4 原子爆弾小頭症手当の支給は、第二項の認定を受けた者が同項の認定の申請をした日の属する月の翌月から始め、その者が死亡した日の属する月で終わる。

(健康管理手当の支給)

第二十七条 都道府県知事は、被爆者であって、造血機能障害、肝臓機能障害その他の厚生労働省令で定める障害を伴う疾病(原子爆弾の放射能の影響によるものでないことが明らかであるものを除く。)にかかっているものに対し、健康管理手当を支給する。 ただし、その者が医療特別手当、特別手当又は原子爆弾小頭症手当の支給を受けている場合は、この限りでない。

2 前項に規定する者は、健康管理手当の支給を受けようとするときは、同項に規定する要件に該当することについて、都道府県知事の認定を受けなければならない。

3 都道府県知事は、前項の認定を行う場合には、併せて当該疾病が継続すると認められる期間を定めるものとする。 この場合においては、その期間は、第一項に規定する疾病の種類ごとに厚生労働大臣が定める期間内において定めるものとする。

4 健康管理手当は、月を単位として支給するものとし、その額は、一月につき、三万三千三百円とする。

5 健康管理手当の支給は、第二項の認定を受けた者が同項の認定の申請をした日の属する月の翌月から始め、その日から起算してその者につき第三項の規定により定められた期間が満了する日(その期間が満了する日前に第一項に規定する要件に該当しなくなった場合にあっては、その該当しなくなった日)の属する月で終わる。

(保健手当の支給)

第二十八条 都道府県知事は、被爆者のうち、原子爆弾が投下された際爆心地から二キロメートルの区域内に在った者又はその当時その者の胎児であった者に対し、保健手当を支給する。 ただし、その者が医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当又は健康管理手当の支給を受けている場合は、この限りでない。

2 前項に規定する者は、保健手当の支給を受けようとするときは、同項に規定する要件に該当することについて、都道府県知事の認定を受けなければならない。

3 保健手当は、月を単位として支給するものとし、その額は、一月につき、一万六千七百円とする。 ただし、次の各号のいずれかに該当する旨の都道府県知事の認定を受けた者であって、現に当該各号のいずれかに該当するものに支給する保健手当の額は、一月につき、三万三千三百円とする。

厚生労働省令で定める範囲の身体上の障害(原子爆弾の傷害作用の影響によるものでないことが明らかであるものを除く。)がある者

配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。第三十三条第二項において同じ。)、子及び孫のいずれもいない七十歳以上の者であって、その者と同居している者がいないもの

4 保健手当の支給は、第二項の認定を受けた者が同項の認定の申請をした日の属する月の翌月から始め、第一項に規定する要件に該当しなくなった日の属する月で終わる。

5 第二項の認定を受けた者が新たに第三項ただし書に規定する都道府県知事の認定を受けた場合における保健手当の額の改定は、その認定の申請をした日の属する月の翌月から行う。

6 第二項の認定を受けた者が第三項ただし書に規定する者に該当しなくなった場合における保健手当の額の改定は、その該当しなくなった日の属する月の翌月から行う。

(手当額の自動改定)

第二十九条 医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当及び保健手当(以下この条において単に「手当」という。)については、総務省において作成する年平均の全国消費者物価指数(以下「物価指数」という。)が平成五年(この項の規定による手当の額の改定の措置が講じられたときは、直近の当該措置が講じられた年の前年)の物価指数を超え、又は下るに至った場合においては、その上昇し、又は低下した比率を基準として、その翌年の四月以降の当該手当の額を改定する。

2 前項の規定による手当の額の改定の措置は、政令で定める。

(届出)

第三十条 第二十四条第二項、第二十五条第二項、第二十六条第二項、第二十七条第二項又は第二十八条第二項の認定を受けた者は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、厚生労働省令で定める事項を届け出なければならない。

2 都道府県知事は、医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当又は保健手当の支給を受けている者が、正当な理由がなく前項の規定による届出をしないときは、その支払を一時差し止めることができる。

(介護手当の支給)

第三十一条 都道府県知事は、被爆者であって、厚生労働省令で定める範囲の精神上又は身体上の障害(原子爆弾の傷害作用の影響によるものでないことが明らかであるものを除く。以下この条において同じ。)により介護を要する状態にあり、かつ、介護を受けているものに対し、その介護を受けている期間について、政令で定めるところにより、介護手当を支給する。 ただし、その者(その精神上又は身体上の障害が重度の障害として厚生労働省令で定めるものに該当する者を除く。)が介護者に対し介護に要する費用を支出しないで介護を受けている期間については、この限りでない。

(葬祭料の支給)

第三十二条 都道府県知事は、被爆者が死亡したときは、葬祭を行う者に対し、政令で定めるところにより、葬祭料を支給する。 ただし、その死亡が原子爆弾の傷害作用の影響によるものでないことが明らかである場合は、この限りでない。

(特別葬祭給付金)

第三十三条 被爆者であって、次の各号のいずれかに該当する者(次項において「死亡者」という。)の遺族であるものには、特別葬祭給付金を支給する。

昭和四十四年三月三十一日以前に死亡した第一条各号に掲げる者

昭和四十四年四月一日から昭和四十九年九月三十日までの間に死亡した第一条各号に掲げる者(当該死亡した者の葬祭を行う者が、附則第三条の規定による廃止前の原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律(昭和四十三年法律第五十三号。以下「旧原爆特別措置法」という。)による葬祭料の支給を受け、又は受けることができた場合における当該死亡した者を除く。)

2 前項の遺族の範囲は、死亡者の死亡の当時における配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹とする。

3 特別葬祭給付金の支給を受ける権利の認定は、これを受けようとする者の請求に基づいて、厚生労働大臣が行う。

4 前項の請求は、厚生労働省令で定めるところにより、平成九年六月三十日までに行わなければならない。

5 前項の期間内に第三項の請求をしなかった者には、特別葬祭給付金は、これを支給しない。

(特別葬祭給付金の額及び記名国債の交付)

第三十四条 特別葬祭給付金の額は、十万円とし、二年以内に償還すべき記名国債をもって交付する。

2 前項の規定により交付するため、政府は、必要な金額を限度として国債を発行することができる。

3 前項の規定により発行する国債は、無利子とする。

4 第二項の規定により発行する国債については、政令で定める場合を除き、譲渡、担保権の設定その他の処分をすることができない。

5 前各項に定めるもののほか、第二項の規定により発行する国債に関し必要な事項は、財務省令で定める。

(国債の償還を受ける権利の承継)

第三十五条 前条第一項に規定する国債の記名者が死亡した場合において、同順位の相続人が二人以上あるときは、その一人のした当該死亡した者の死亡前に支払うべきであった同項に規定する国債の償還金の請求又は同項に規定する国債の記名変更の請求は、全員のためにその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした同項に規定する国債の償還金の支払又は同項に規定する国債の記名変更は、全員に対してしたものとみなす。

第三十六条 削除

第五節 福祉事業

(相談事業)

第三十七条 都道府県は、被爆者の心身の健康に関する相談、被爆者の居宅における日常生活に関する相談その他被爆者の援護に関する相談に応ずる事業を行うことができる。

(居宅生活支援事業)

第三十八条 都道府県は、被爆者の居宅における日常生活を支援するため、次に掲げる事業を行うことができる。

被爆者であって、精神上又は身体上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものにつき、その者の居宅において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活を営むのに必要な便宜を供与する事業

被爆者であって、精神上又は身体上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものを、都道府県知事が適当と認める施設に通わせ、入浴、食事の提供、機能訓練その他の便宜を供与する事業

被爆者であって、その介護を行う者の疾病その他の理由により、居宅において介護を受けることが一時的に困難となったものを、都道府県知事が適当と認める施設に短期間入所させ、必要な養護を行う事業

(養護事業)

第三十九条 都道府県は、精神上若しくは身体上又は環境上の理由により養護を必要とする被爆者であって、居宅においてこれを受けることが困難なものを、当該被爆者又はその者を現に養護する者の申出により、都道府県知事が適当と認める施設に入所させ、必要な養護を行う事業を行うことができる。

第四章 調査及び研究

(調査及び研究)

第四十条 国は、原子爆弾の放射能に起因する身体的影響及びこれによる疾病の治療に係る調査研究(次項において「原爆放射能影響調査研究」という。)の推進に努めなければならない。

2 国は、原爆放射能影響調査研究の促進を図るため、公益社団法人又は公益財団法人であって、原爆放射能影響調査研究を主たる目的とするものに対し、予算の範囲内において、当該法人が行う原爆放射能影響調査研究に要する費用の一部を補助することができる。

第五章 平和を祈念するための事業

(平和を祈念するための事業)

第四十一条 国は、広島市及び長崎市に投下された原子爆弾による死没者の尊い犠牲を銘記し、かつ、恒久の平和を祈念するため、原子爆弾の惨禍に関する国民の理解を深め、その体験の後代の国民への継承を図り、及び原子爆弾による死没者に対する追悼の意を表す事業を行う。

第六章 費用

(都道府県の支弁)

第四十二条 次に掲げる費用は、都道府県の支弁とする。

医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当、保健手当、介護手当及び葬祭料の支給並びにこの法律又はこの法律に基づく命令の規定により都道府県知事が行う事務の処理に要する費用

第三十七条から第三十九条までの規定により都道府県が行う事業に要する費用

(国の負担等)

第四十三条 国は、政令で定めるところにより、前条の規定により都道府県が支弁する同条第一号に掲げる費用(介護手当に係るものを除く。)を当該都道府県に交付する。

2 国は、政令で定めるところにより、前条の規定により都道府県が支弁する同条第一号に掲げる費用のうち、介護手当の支給に要する費用についてはその十分の八を、介護手当に係る事務の処理に要する費用についてはその二分の一を負担する。

3 国は、予算の範囲内において、都道府県に対し、前条の規定により都道府県が支弁する同条第二号に掲げる費用の一部を補助することができる。

第七章 雑則

(譲渡又は担保の禁止)

第四十四条 この法律に基づく給付を受ける権利は、譲り渡し、又は担保に供することができない。

(差押えの禁止)

第四十五条 この法律に基づく給付を受ける権利及び第三十四条第一項に規定する国債は、差し押さえることができない。

(非課税)

第四十六条 租税その他の公課は、この法律に基づく給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。

2 特別葬祭給付金に関する書類及び第三十四条第一項に規定する国債を担保とする金銭の貸借に関する書類には、印紙税を課さない。

(不正利得の徴収)

第四十七条 偽りその他不正の手段によりこの法律に基づく給付を受けた者がある場合は、厚生労働大臣(当該給付が都道府県知事により行われた場合にあっては、都道府県知事)は、国税徴収の例により、その者から、当該給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。

2 前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

(戸籍事項の無料証明)

第四十八条 市町村長(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市においては、区長又は総合区長とする。)は、第二十四条第一項、第二十五条第一項、第二十六条第一項、第二十七条第一項若しくは第二十八条第一項に規定する者又は第三十三条第一項に規定する遺族である者に対して、当該市町村の条例で定めるところにより、これらの者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。

(広島市及び長崎市に関する特例)

第四十九条 この法律の規定(第六条、第五十一条及び第五十一条の二を除く。)中「都道府県知事」又は「都道府県」とあるのは、広島市又は長崎市については、「市長」又は「市」と読み替えるものとする。

(不服申立て)

第五十条 広島市又は長崎市の長が行う被爆者健康手帳の交付又は医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当、保健手当、介護手当若しくは葬祭料の支給に関する処分についての審査請求の裁決に不服がある者は、厚生労働大臣に対して再審査請求をすることができる。

2 広島市又は長崎市の長が前項に規定する交付又は支給に関する処分をする権限をその補助機関である職員又はその管理に属する行政機関の長に委任した場合において、委任を受けた職員又は行政機関の長がその委任に基づいてした処分につき、地方自治法第二百五十五条の二第二項の再審査請求の裁決があったときは、当該裁決に不服がある者は、同法第二百五十二条の十七の四第五項から第七項までの規定の例により、厚生労働大臣に対して再々審査請求をすることができる。

(都道府県等が処理する事務)

第五十一条 この法律に規定する厚生労働大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事並びに広島市長及び長崎市長が行うこととすることができる。

(事務の区分)

第五十一条の二 この法律(第三章第五節、第六章及び第四十八条を除く。)の規定により都道府県並びに広島市及び長崎市が処理することとされている事務は、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(権限の委任)

第五十一条の三 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。

2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

(省令への委任)

第五十二条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。

(罰則)

第五十三条 第七条に規定する健康診断、第九条に規定する指導又は第三十七条に規定する事業の実施の事務に従事した者が、その職務に関して知り得た人の秘密を正当な理由がなく漏らしたときは、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

第五十四条 第十条第二項各号に掲げる医療を行った者又はこれを使用する者が、第十七条第三項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定により報告若しくは診療録若しくは帳簿書類その他の物件の提示を命ぜられて、正当な理由がなくこれに従わず、若しくは虚偽の報告をし、又は第十七条第三項の規定による当該職員の質問に対して正当な理由がなく答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、十万円以下の過料に処する。

附則

(施行期日)
第一条 この法律は、平成七年七月一日(以下「施行日」という。)から施行する。

(国債の発行の日)
第二条 第三十四条第二項に規定する国債の発行の日は、平成七年八月一日とする。

(原子爆弾被爆者の医療等に関する法律等の廃止)
第三条 次に掲げる法律は、廃止する。

(原子爆弾被爆者の医療等に関する法律の廃止に伴う経過措置)
第四条 この法律の施行の際現に前条の規定による廃止前の原子爆弾被爆者の医療等に関する法律(以下「旧原爆医療法」という。)第三条第一項の規定による被爆者健康手帳の交付の申請をしている者に係る当該申請は、第二条第一項の規定による被爆者健康手帳の交付の申請とみなす。 施行日前に旧原爆医療法第三条第二項の規定により交付された被爆者健康手帳は、第二条第三項の規定により交付された被爆者健康手帳とみなす。

第五条 この法律の施行の際現に旧原爆医療法第十六条第二項の規定により任命された委員である者は、第四条第二項の規定により任命された委員とみなす。 前項の委員の任期は、旧原爆医療法第十六条第二項の規定により任命された日から、起算する。

第六条 旧原爆医療法第四条の規定により行った健康診断に関する記録の作成及び当該記録の保存については、なお従前の例による。

第七条 施行日前に行われた旧原爆医療法第七条第一項に規定する医療の給付については、なお従前の例による。

第八条 この法律の施行の際現に旧原爆医療法第七条第三項に規定する指定医療機関であるもの又は旧原爆医療法第十四条の二第一項に規定する被爆者一般疾病医療機関であるものについては、第十条第三項に規定する指定医療機関又は第十八条第一項に規定する被爆者一般疾病医療機関とみなす。

第九条 この法律の施行の際現に旧原爆医療法第八条第一項の認定を受けている者は、当該認定に係る負傷又は疾病について第十一条第一項の認定を受けた者とみなす。

第十条 施行日前に行われた医療に係る旧原爆医療法第十四条第一項に規定する医療費又は旧原爆医療法第十四条の二第一項に規定する一般疾病医療費の支給については、なお従前の例による。

(原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の廃止に伴う経過措置)
第十一条 この法律の施行の際現に旧原爆特別措置法第二条第二項、第三条第二項、第四条の二第二項、第五条第二項又は第五条の二第二項若しくは第三項ただし書の認定を受けている者(旧原爆特別措置法第七条第二項の規定により医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当又は保健手当の支払を一時差し止められている者を除く。)は、それぞれ第二十四条第二項、第二十五条第二項、第二十六条第二項、第二十七条第二項又は第二十八条第二項若しくは第三項ただし書の認定を受けた者とみなす。 前項の規定により第二十四条第二項、第二十五条第二項、第二十六条第二項、第二十七条第二項又は第二十八条第二項の認定を受けた者とみなされた者に対するこの法律による医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当又は保健手当の支給は、第二十四条第四項、第二十五条第四項、第二十六条第四項、第二十七条第五項及び第二十八条第四項の規定にかかわらず、平成七年七月から始める。 第一項の規定により第二十七条第二項の認定を受けた者とみなされた者に対する健康管理手当の支給は、同条第五項の規定にかかわらず、その者が旧原爆特別措置法第五条第二項の認定の申請をした日から起算してその者につき同条第三項の規定により定められた期間が満了する日(その期間が満了する日前に第二十七条第一項に規定する要件に該当しなくなった場合にあっては、その該当しなくなった日)の属する月で終わる。

第十二条 この法律の施行の際現に旧原爆特別措置法第二条第二項、第三条第二項、第四条の二第二項、第五条第二項又は第五条の二第二項若しくは第三項ただし書の認定の申請をしている者に係る当該申請は、それぞれ第二十四条第二項、第二十五条第二項、第二十六条第二項、第二十七条第二項又は第二十八条第二項若しくは第三項ただし書の認定の申請とみなす。 前項の規定によりこの法律による申請とみなされた申請により第二十四条第二項、第二十五条第二項、第二十六条第二項、第二十七条第二項又は第二十八条第二項の認定を受けた者に係る平成七年六月以前の月分の医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当及び保健手当は、それぞれ旧原爆特別措置法による医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当及び保健手当とみなす。 第一項の規定により第二十八条第三項ただし書の認定の申請とみなされた申請により同項ただし書の認定を受けた者に係る当該申請をした日の属する月の翌月から平成七年六月までの間の旧原爆特別措置法による保健手当の額は、旧原爆特別措置法第五条の二第三項ただし書に規定する額とする。

第十三条 平成七年六月以前の月分の旧原爆特別措置法による医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当及び保健手当の支給については、前条第三項の規定を適用する場合を除き、なお従前の例による。

第十四条 この法律の施行前に旧原爆特別措置法第七条第一項の規定によりされた届出は、第三十条第一項の規定によりされた届出とみなす。

第十五条 施行日前に受けた介護に係る旧原爆特別措置法第八条に規定する介護手当の支給については、なお従前の例による。

第十六条 施行日前に死亡した者に係る旧原爆特別措置法第九条の二に規定する葬祭料の支給については、なお従前の例による。

(健康診断の特例)
第十七条 原子爆弾が投下された際第一条第一号に規定する区域に隣接する政令で定める区域内に在った者又はその当時その者の胎児であった者は、当分の間、第七条の規定の適用については、被爆者とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第十八条 この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則において従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 旧原爆医療法第四条に規定する健康診断及び旧原爆医療法第六条に規定する指導の実施の事務に従事した者がその職務に関して知り得た人の秘密をこの法律の施行後に漏らした場合においては、第七条に規定する健康診断及び第九条に規定する指導の実施の事務に従事した者がその職務に関して知り得た人の秘密を漏らしたものとみなして、第五十三条の規定を適用する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成八年六月一四日法律第八二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成九年四月一日から施行する。

附則(平成九年一二月一七日法律第一二四号)

この法律は、介護保険法の施行の日から施行する。

附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第百六十二条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附則(平成一一年七月一六日法律第一〇二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(別に定める経過措置)
第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。

附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)

(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一四年七月三一日法律第九八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公社法の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第三十八条 施行日前にした行為並びにこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十九条 この法律に規定するもののほか、公社法及びこの法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成一四年一二月一三日法律第一六二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一六年一二月一日法律第一五〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成一八年六月二日法律第五〇号)

この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。

附則(平成一八年六月二一日法律第八三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第百三十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下同じ。)の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為並びにこの法律の施行後前条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同項に規定する法律の規定の失効前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(処分、手続等に関する経過措置)
第百三十二条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により届出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく命令に別段の定めがあるものを除き、これを、改正後のそれぞれの法律中の相当の規定により手続がされていないものとみなして、改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百三十三条 附則第三条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二〇年六月一八日法律第七八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後速やかに、在外被爆者(被爆者であって国内に居住地及び現在地を有しないものをいう。以下同じ。)に対して行う医療に要する費用の支給について、国内に居住する被爆者の状況及びその者の居住地における医療の実情等を踏まえて検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行の状況等を踏まえ、在外被爆者に係るこの法律による改正後の原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律第十一条の認定の申請の在り方について検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附則(平成二三年六月二二日法律第七二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の規定による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(罰則に関する経過措置)
第五十一条 この法律(附則第一条第一号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第五十二条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二三年六月二四日法律第七四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

附則(平成二六年五月三〇日法律第四二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二六年六月一三日法律第六九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。

(経過措置の原則)
第五条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

(訴訟に関する経過措置)
第六条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和四年六月一七日法律第六八号)

この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第五百九条の規定 公布の日