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昭和五十五年法律第八十六号
農住組合法

施行日:

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第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、住宅の需要の著しい地域における市街化区域内農地の所有者等が協同して、必要に応じ当面の営農の継続を図りつつ当該市街化区域内農地を円滑かつ速やかに住宅地等へ転換するための事業を行うために必要な組織を設けることができるようにし、その組織の事業活動を通じてこれらの者の経済的社会的地位の向上並びに住宅地及び住宅の供給の拡大を図り、もつてこれらの地域における住民の生活の安定と福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「住宅地等」とは、住宅の用に供される土地及び店舗、事務所その他の利便施設、道路、公園その他の公共施設その他住宅市街地に設置することが通常適当であると認められる建築物又は施設の用に供される土地をいう。

2 この法律において「一団の住宅地等」とは、住宅地等として現に利用されている、及び利用されることとなる一団の土地(一団の営農地等を除く。)をいう。

3 この法律において「農地等」とは、現に農業の用に供されている農地及び採草放牧地並びにこれらに隣接し、かつ、これらと一体となつて農業の用に供されている農業用道路その他の土地をいう。

4 この法律において「市街化区域内農地」とは、都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第七条第一項の規定による市街化区域(以下「市街化区域」という。)の区域内にある農地(採草放牧地を含む。以下同じ。)をいう。

5 この法律において「市街化区域内農地等」とは、市街化区域の区域内にある農地等をいう。

6 この法律において「一団の営農地等」とは、当面農業上の利用が継続される一団の市街化区域内農地等をいう。

(人格及び住所)

第三条 農住組合(以下「組合」という。)は、法人とする。

2 組合の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

(名称)

第四条 組合は、その名称中に農住組合という文字を用いなければならない。

2 組合でないものは、その名称中に農住組合という文字を用いてはならない。

(事業の目的)

第五条 組合は、その行う事業によつてその組合員のために直接の奉仕をすることを目的とし、営利を目的としてその事業を行つてはならない。

(登記)

第六条 組合は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。

2 前項の規定により登記を必要とする事項は、登記の後でなければ、第三者に対抗することができない。

第二章 事業

第一節 通則

(事業)

第七条 組合は、第一条の目的を達成するため、その地区内において、次に掲げる事業を行う。

良好な住宅地等の造成を目的とする土地の区画形質の変更及びこれに併せて整備することが必要な公共施設の整備

住宅の建設、賃貸その他の管理又は譲渡(当該住宅の用に供されている土地の賃貸その他の管理又は譲渡を含む。)

前二号の事業に附帯する事業

2 組合は、前項に規定する事業のほか、第一条の目的を達成するため、その地区内において、次に掲げる事業の全部又は一部を行うことができる。

組合員及び一般公衆の利便に供される店舗、事務所その他の利便施設の建設、賃貸その他の管理又は譲渡(当該利便施設の用に供されている土地の賃貸その他の管理又は譲渡を含む。)

住宅又は店舗、事務所その他の利便施設を建設するため土地を必要とすると認められる者で政令で定めるものに対して行う土地の賃貸その他の管理又は譲渡

前項第一号の事業の円滑な実施を図るために必要な土地に関する権利の交換分合

農産物処理加工施設その他組合員の営農上必要な共同利用施設の設置又は管理(次号に掲げるものを除く。)

客土、暗きよ排水その他の農地の利用又は保全のため必要な事業で政令で定めるもの

組合員及び一般公衆の利用に供されるレクリエーション施設の設置及び管理

組合の事業に関する組合員の知識の向上を図るための教育及び組合員に対する一般的情報の提供

第十三条第一項に規定する農地利用規約の設定及び第十四条第一項に規定する農地利用契約の締結

前各号の事業に附帯する事業

3 第一項第一号に掲げる事業(これに附帯する事業を含む。次条第一項において同じ。)は、組合の地区内の市街化区域内農地等の全部又は相当部分を含む一団の土地について行うものとする。

4 第二項第四号又は第五号に掲げる事業(これに附帯する事業を含む。)は、組合員が当面営農を継続するのに必要な限度を超えるものであつてはならない。

第二節 土地区画整理事業

(土地区画整理事業)

第八条 組合が前条第一項第一号に掲げる事業を土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)第二条第一項に規定する土地区画整理事業(同条第二項に規定する事業を含む。以下「土地区画整理事業」という。)として行う場合には、組合を同法第三条第一項の規定により数人共同して施行する土地区画整理事業の施行者とみなして、同法の規定(第九条第二項、第十一条及び第十二条を除く。)を適用する。 この場合において、同法第六条第九項中「わたらないように」とあるのは、「わたらず、農住組合の地区と一致し、かつ、組合員(准組合員を除く。)の有する所有権又は借地権の目的となつている宅地以外の宅地及び市街化区域外の土地を含まないように」と読み替えるものとする。

2 土地区画整理法の規定の適用についての必要な技術的読替えは、政令で定める。

3 組合は、第一項の規定により適用される土地区画整理法第四条第一項の規約若しくは事業計画を定め、若しくは変更し、又は同法第八十六条第一項の換地計画を定め、若しくは変更しようとするときは、組合員(第十五条第二号の規定による組合員(以下「准組合員」という。)を除く。)全員の合意によらなければならない。

4 第一項の規定により適用される土地区画整理法第四条第一項の事業計画においては、国土交通省令で定めるところにより、一団の住宅地等及び一団の営農地等の区域を定めることができる。

5 第一項の規定による土地区画整理法第百二十三条第一項及び第百二十四条の規定の適用については、前二項の規定は、同法の規定とみなす。

第三節 交換分合

(交換分合計画の決定手続)

第九条 組合は、第七条第二項第三号に掲げる事業を行おうとする場合には、総会の議決を経て交換分合計画を定め、その交換分合計画により同号の交換分合(以下「交換分合」という。)をすべき土地について所有権、地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者のすべての同意を得て、都道府県知事の認可を受けなければならない。

2 前項の交換分合計画は、主務省令で定めるところにより一団の住宅地等及び一団の営農地等が適切に配置され、それぞれの用途に応じた土地の有効利用が図られるようにこれを定めなければならない。

3 都道府県知事は、交換分合計画において定める農地に係る権利の設定又は移転(市街化区域内農地を住宅地等へ転換するためのものを除く。)の内容が農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第三条第二項の規定により同条第一項の許可をすることができない場合に該当すると認めるときは、第一項の規定による認可をしてはならない。

4 交換分合計画につき第一項の規定による認可があつたときは、当該交換分合計画において定める農地に係る権利の設定又は移転については、市街化区域内農地を住宅地等へ転換するためのものにあつては農地法第五条第一項第六号に規定する場合に該当するものとして同項の許可を要しない場合に該当するものとみなし、それ以外のものにあつては同法第三条第一項の許可があつたものとみなす。

第十条 組合が交換分合計画を定めようとする場合において、その交換分合計画に係る土地の所有者の申出又は同意があつたときは、当該交換分合計画においてその申出又は同意に係る土地の所有者が取得すべき土地を定めないでその所有者が失うべき土地を定めることができる。 この場合において、その所有者が失うべき土地について地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利又はその他の使用及び収益を目的とする権利(以下「使用収益権」という。)を有する者があるときは、組合は、その所有者が取得すべき土地を定めないことについてこれらの者のすべての同意を得なければならない。

2 前項前段の場合には、金銭による清算をするものとし、当該交換分合計画においてその額並びに支払及び徴収の方法及び時期を定めなければならない。

3 第一項の規定により所有者が取得すべき土地を定めないでその所有者が失うべき土地を定める場合において、その所有者が失うべき土地の全部又は一部について先取特権、質権又は抵当権があるときは、前項の規定により交換分合計画において清算金を定めるに当たつて、当該権利の及ぶべき清算金の額を併せて定めなければならない。

(土地改良法の準用)

第十一条 土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)第九十九条(第一項及び第二項を除く。)、第百一条第二項、第百二条から第百七条まで、第百八条第一項及び第二項、第百九条、第百十二条、第百十三条、第百十四条第一項、第百十五条、第百十八条(第一項第二号から第五号まで及び第二項を除く。)、第百二十一条から第百二十三条まで、第百三十七条、第百三十八条(第二号から第四号までを除く。)、第百三十九条並びに第百四十二条の規定は、交換分合について準用する。 この場合において、これらの規定の準用について必要な技術的読替えは、政令で定める。

第四節 土地改良事業

(土地改良事業の施行)

第十二条 組合が第七条第二項第五号に掲げる事業を土地改良法第二条第二項に規定する土地改良事業として行う場合には、組合を同法第九十五条第一項の規定により土地改良事業を行う農業協同組合とみなして、同法第二章第三節及び第五章(第百十三条の三第三項、第百十九条、第百二十条及び第百二十六条を除く。)の規定並びに第百三十八条(第二号から第四号までを除く。)、第百三十九条及び第百四十二条の規定を適用する。

第五節 農地利用規約等

(農地利用規約)

第十三条 組合は、一団の営農地等に属する農地のうち当該農地の区域が一団の土地の区域であつて周辺の土地利用の状況、用排水その他の状況を勘案して当面の営農の継続が可能な条件を備えていると認められるものについて所有権又は使用収益権を有する組合員で当面の営農の継続を希望するものの合意による申出に基づき、これらの者の当面の営農の円滑な継続に資するように、当該農地の利用に関する規約(以下「農地利用規約」という。)を定めることができる。

2 農地利用規約には、次に掲げる事項を定めなければならない。

農地利用規約の対象となる農地の区域(以下「営農地区」という。)

農地としての管理に関する事項

住宅地等への転換に関する事項

農地利用規約に違反した場合の措置

農地利用規約の有効期間

3 組合は、農地利用規約を定めたときは、主務省令で定めるところにより、これを市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)に提出して、当該農地利用規約が営農地区における当面の営農の円滑な継続に資するものである旨の認定を受けることができる。

4 市町村長は、前項の規定による認定の申請があつた場合において、申請に係る農地利用規約の設定手続又は申請手続が法令に違反していると認めるときは、同項の認定をしてはならない。

5 市町村長は、第三項の認定をしたときは、遅滞なくその旨を公告しなければならない。

6 前各項に規定するもののほか、農地利用規約の設定、変更及び廃止並びに認定及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。

7 市町村長は、農地利用規約の認定及びその取消しに関し、当該組合から必要な報告を徴することができる。

(農地利用契約)

第十四条 組合は、前条第三項の認定を受けた農地利用規約の目的を達成するため必要があると認めるときは、組合員以外の者で当該一団の営農地等に属する農地(営農地区に隣接していないものを除く。)について所有権又は使用収益権を有するものと、当該農地利用規約により組合員が遵守すべきこととされる事項と同一の事項をこれらの者が遵守すべきことをその内容とする契約(以下「農地利用契約」という。)を締結することができる。

2 農地利用契約を締結した組合が当該営農地区に係る農地利用規約を変更し、又は廃止しようとするときは、前条第一項の申出をした者のほか、当該農地利用契約を締結した者の同意を得なければならない。

第三章 組合員

(組合員たる資格)

第十五条 組合員たる資格を有する者は、次に掲げる者であつて定款で定めるものとする。

組合の地区内の土地(国又は地方公共団体の所有する土地区画整理法第二条第五項に規定する公共施設の用に供する土地を除く。)について所有権又は借地権(借地借家法(平成三年法律第九十号)にいう借地権をいう。以下同じ。)を有する者

組合の地区内の農地について使用収益権を有する者(前号に掲げる者を除く。)

(出資)

第十六条 組合員は、出資一口以上を有しなければならない。

2 出資一口の金額は、均一でなければならない。

3 組合員の責任は、第十九条の規定による経費の負担を除くほか、その出資額を限度とする。

4 組合員は、出資の払込みについて、相殺をもつて組合に対抗することができない。

(持分の譲渡)

第十七条 組合員は、組合の承認を得なければ、その持分を譲り渡すことができない。

2 組合員でない者が持分を譲り受けようとするときは、加入の例によらなければならない。

3 持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利義務を承継する。

4 組合員は、持分を共有することができない。

(議決権及び選挙権)

第十八条 組合員(准組合員を除く。)は、各一個の議決権及び役員の選挙権を有する。

2 組合員は、定款で定めるところにより、第三十九条の規定によりあらかじめ通知のあつた事項につき、書面又は代理人をもつて議決権又は選挙権を行うことができる。

3 組合員は、定款で定めるところにより、前項の規定による書面をもつてする議決権の行使に代えて、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて主務省令で定めるものをいう。以下同じ。)により議決権を行うことができる。

4 前二項の規定により議決権又は選挙権を行う者は、これを出席者とみなす。

5 代理人は、五人以上の組合員を代理することができない。

6 代理人は、代理権を証する書面を組合に提出しなければならない。

7 前項の場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、代理人は、当該書面の提出に代えて、当該書面において証すべき事項を当該電磁的方法により提供することができる。 この場合において、当該代理人は、当該書面を提出したものとみなす。

(経費)

第十九条 組合は、定款で定めるところにより、組合員に経費を賦課することができる。

2 組合員は、前項の経費の支払について、相殺をもつて組合に対抗することができない。

(過怠金)

第二十条 組合は、定款で定めるところにより、組合員に対して過怠金を課することができる。

(加入の自由)

第二十一条 組合員たる資格を有する者が組合に加入しようとするときは、組合は、正当な理由がないのに、その加入を拒み、又はその加入につき現在の組合員が加入の際に付されたよりも困難な条件を付してはならない。

(脱退の自由)

第二十二条 組合員は、六十日前までに予告し、事業年度末において脱退することができる。

2 前項の予告期間は、定款で延長することができる。 ただし、その期間は一年を超えてはならない。

(法定脱退)

第二十三条 組合員は、次に掲げる事由によつて脱退する。

組合員たる資格の喪失

死亡又は解散

除名

2 除名は、次の各号の一に該当する組合員につき、総会の議決によつてすることができる。 この場合において、組合は、その総会の日の十日前までにその組合員に対しその旨を通知し、かつ、総会において弁明する機会を与えなければならない。

長期間にわたつて組合の事業を利用しない組合員

出資の払込み、経費の支払その他組合に対する義務を怠つた組合員

その他定款で定める事由に該当する組合員

3 前項の除名は、除名した組合員にその旨を通知しなければ、これをもつてその組合員に対抗することができない。

(脱退者の持分の払戻し)

第二十四条 組合員は、脱退したときは、定款で定めるところにより、その持分の全部又は一部の払戻しを請求することができる。

2 前項の持分は、脱退した事業年度末における当該組合の財産によつてこれを定める。

(損失額の払込み)

第二十五条 持分を計算するに当たり、組合の財産をもつて債務を完済するに足りないときは、当該組合は、定款で定めるところにより、脱退した組合員に対して、その負担に帰すべき損失額の払込みを請求することができる。

(時効)

第二十六条 前二条の規定による請求権は、脱退の時から二年間これを行わないときは、時効によつて消滅する。

(持分の払戻しの停止)

第二十七条 組合は、脱退した組合員がその組合に対する債務を完済するまでは、その持分の払戻しを停止することができる。

(出資口数の減少)

第二十八条 組合員は、定款で定めるところにより、その出資口数を減少することができる。

2 前項の場合には、第二十四条及び第二十六条の規定を準用する。

第四章 管理

(定款)

第二十九条 組合の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

事業

名称

地区

事務所の所在地

組合員たる資格並びに組合員の加入及び脱退に関する規定

出資一口の金額及びその払込みの方法並びに一組合員の有することができる出資口数の最高限度

経費の分担に関する規定

剰余金の処分及び損失の処理に関する規定

準備金の額及びその積立ての方法

役員の定数、職務の分担及び選挙又は選任に関する規定

十一 事業年度

十二 公告の方法

2 組合の定款には、前項に掲げる事項のほか、組合の存立時期を定めたときはその時期を、現物出資する者を定めたときはその者の氏名又は名称、出資の目的たる財産及びその価額並びにこれに対して与える出資口数を記載しなければならない。

3 主務大臣は、模範定款例を定めることができる。

(規約で定め得る事項)

第三十条 次に掲げる事項は、定款で定めなければならない事項を除いて、規約で定めることができる。

総会に関する規定

業務の執行及び会計に関する規定

役員に関する規定

組合員に関する規定

その他必要な事項

(役員の定数及び選挙又は選任)

第三十一条 組合に役員として理事及び監事を置く。

2 理事の定数は二人以上とし、監事の定数は一人以上とする。

3 役員は、定款で定めるところにより、組合員が総会(設立当時の役員にあつては、創立総会)において選挙する。 ただし、定款で定めるところにより、総会外において選挙することができる。

4 役員の選挙は、無記名投票によつて行う。 ただし、定款で定めるところにより、役員候補者が選挙すべき役員の定数以内であるときは、投票を省略することができる。

5 投票は、組合員一人につき一票とする。

6 定款によつて定めた投票方法による選挙の結果投票の多数を得た者(第四項ただし書の規定により投票を省略した場合にあつては、当該候補者)を当選人とする。

7 総会外において役員の選挙を行うときは、投票所は、組合員の選挙権の適正な行使を妨げない場所に設けなければならない。

8 役員は、第三項の規定にかかわらず、定款で定めるところにより、組合員が総会(設立当時の役員にあつては、創立総会)において選任することができる。

9 理事の定数の少なくとも三分の二は、組合員(准組合員を除く。以下この項において同じ。)たる個人又は組合員たる法人の業務を執行する役員でなければならない。 ただし、設立当時の理事は、設立の同意を申し出た個人又は設立の同意を申し出た法人の業務を執行する役員でなければならない。

(組合と役員との関係)

第三十一条の二 組合と役員との関係は、委任に関する規定に従う。

(役員の任期)

第三十二条 役員の任期は、三年以内において定款で定める期間とする。

2 設立当時の役員の任期は、前項の規定にかかわらず、創立総会(合併による設立にあつては、設立委員)において定める期間とする。 ただし、その期間は一年を超えてはならない。

3 前二項の規定は、定款によつて、前二項の任期を任期中に終了する事業年度のうち最終のものに関する通常総会の終結の時まで伸長することを妨げない。

(役員に欠員を生じた場合の措置)

第三十二条の二 役員が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(第三十三条の六の仮理事を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。

(理事の職務)

第三十三条 理事は、法令、法令に基づいてする行政庁の処分、定款、事業基本方針及び規約(以下「法令等」という。)並びに総会の決議を遵守し、組合のため忠実にその職務を遂行しなければならない。

2 理事がその任務を怠つたときは、その理事は、組合に対して連帯して損害賠償の責めに任ずる。

3 理事がその職務を行うにつき悪意又は重大な過失があつたときは、その理事は、第三者に対し連帯して損害賠償の責めに任ずる。 重要な事項につき第四十二条第一項の書類に虚偽の記載をし、又は虚偽の登記若しくは公告をしたときも、同様とする。

(組合の業務の決定)

第三十三条の二 組合の業務は、定款に特別の定めがある場合を除き、理事の過半数で決する。

(組合の代表)

第三十三条の三 理事は、組合のすべての業務について、組合を代表する。 ただし、定款の規定に反することはできず、また、総会の決議に従わなければならない。

(理事の代表権の制限)

第三十三条の四 理事の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

(理事の代理行為の委任)

第三十三条の五 理事は、定款又は総会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。

(仮理事)

第三十三条の六 理事が欠けた場合において、業務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、都道府県知事は、利害関係人の請求により、仮理事を選任しなければならない。

(監事の職務)

第三十三条の七 監事の職務は、次のとおりとする。

組合の財産の状況を監査すること。

理事の職務の執行の状況を監査すること。

財産の状況又は職務の執行について、法令若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、総会又は都道府県知事に報告をすること。

前号の報告をするため必要があるときは、総会を招集すること。

(役員の兼職禁止)

第三十四条 理事は、監事又は組合の使用人と、監事は、理事又は組合の使用人と、それぞれ兼ねてはならない。

(理事の自己契約等の禁止)

第三十五条 組合が理事と契約するときは、監事が組合を代表する。 組合と理事との訴訟についても、同様とする。

(総会の招集)

第三十六条 理事は、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。

第三十七条 理事は、必要があると認めるときは、いつでも総会を招集することができる。

2 組合員(准組合員を除く。次項において同じ。)が総組合員(准組合員を除く。)の五分の一以上の同意を得て、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事に提出して総会の招集を請求したときは、理事は、その請求のあつた日から二十日以内に総会を招集しなければならない。

3 前項の場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、組合員は、同項の規定による書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項を当該電磁的方法により提供することができる。 この場合において、当該組合員は、当該書面を提出したものとみなす。

4 前項前段の規定による書面に記載すべき事項の電磁的方法(主務省令で定める方法を除く。)による提供は、組合の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該組合に到達したものとみなす。

第三十八条 理事の職務を行う者がないとき、又は前条第二項の請求があつた場合において理事が正当な理由がないのに総会招集の手続をしないときは、監事は、総会を招集しなければならない。

(総会招集の手続)

第三十九条 総会招集の通知は、その総会の日の十日前までに、その会議の目的たる事項を示してしなければならない。

(組合員に対する通知又は催告)

第四十条 組合が組合員に対してする通知又は催告は、組合員名簿に記載したその者の住所に、その者が別に通知又は催告を受ける場所を組合に通知したときは、その場所にあてればよい。

2 前項の通知又は催告は、通常到達すべきであつた時に到達したものとみなす。

(定款その他の書類の備付け及び閲覧)

第四十一条 理事は、定款、事業基本方針及び規約を各事務所に、組合員名簿を主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 理事は、総会の議事録を十年間主たる事務所に、その謄本を五年間従たる事務所に備えて置かなければならない。

3 組合員名簿には、各組合員について次に掲げる事項を記載しなければならない。

氏名又は名称及び住所

加入の年月日

出資口数及び出資各口の取得の年月日

払込済出資額及びその払込みの年月日

准組合員である者については、その旨

4 組合員及び組合の債権者は、第一項及び第二項の書類の閲覧を求めることができる。

(決算関係書類の提出、備付け及び閲覧)

第四十二条 理事は、通常総会の日から一週間前までに、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び剰余金処分案又は損失処理案を監事に提出し、かつ、これらを主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 組合員及び組合の債権者は、前項の書類の閲覧を求めることができる。

3 第一項に掲げる書類を通常総会に提出するときは、監事の意見書を添付しなければならない。

4 前項の監事の意見書については、これに記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして主務省令で定めるものをいう。第九十七条第一項第十一号において同じ。)の添付をもつて、当該監事の意見書の添付に代えることができる。 この場合において、理事は、当該監事の意見書を添付したものとみなす。

(役員の改選の請求)

第四十三条 組合員(准組合員を除く。)は、総組合員(准組合員を除く。)の五分の一以上の連署をもつて、その代表者から役員の改選を請求することができる。

2 前項の規定による請求は、理事の全員又は監事の全員について同時にしなければならない。 ただし、法令等の違反を理由として改選を請求する場合は、この限りでない。

3 第一項の規定による請求は、改選の理由を記載した書面を理事に提出してしなければならない。

4 第一項の規定による請求があつたときは、理事は、これを総会の議に付さなければならない。 この場合には、第三十七条第二項及び第三十八条の規定を準用する。

5 第三項の書面の提出があつたときは、理事は、総会の日の一週間前までにその請求に係る役員にその書面又はその写しを送付し、かつ、総会において弁明する機会を与えなければならない。

6 第一項の規定による請求につき第四項の総会において出席者の過半数の同意があつたときは、その請求に係る役員は、その時にその職を失う。

(役員についての会社法等の準用)

第四十四条 会社法(平成十七年法律第八十六号)第四百三十条の規定は理事及び監事について、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第七十八条の規定は理事について、第三十三条の規定は監事について、それぞれ準用する。 この場合において、会社法第四百三十条中「役員等が」とあるのは「理事が」と、「他の役員等も」とあるのは「監事も」と読み替えるものとする。

(参事及び会計主任)

第四十五条 組合は、参事及び会計主任を選任し、その主たる事務所又は従たる事務所において、その業務を行わせることができる。

2 参事及び会計主任の選任又は解任は、理事の過半数で決する。

3 会社法第十一条第一項及び第三項、第十二条並びに第十三条の規定は、参事について準用する。

第四十六条 組合員(准組合員を除く。)は、総組合員(准組合員を除く。)の十分の一以上の同意を得て、理事に対し、参事又は会計主任の解任を請求することができる。

2 前項の規定による請求は、解任の理由を記載した書面を理事に提出してしなければならない。

3 第一項の規定による請求があつたときは、理事は、当該参事又は会計主任の解任の可否を決しなければならない。

4 理事は、前項の可否を決する日から七日前までに、当該参事又は会計主任に対し、第二項の書面又はその写しを送付し、かつ、弁明する機会を与えなければならない。

(競業関係にある者の役員等への就任禁止)

第四十七条 組合の行う事業と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事する者は、その組合の理事、監事、参事又は会計主任となることができない。

(総会の議決事項)

第四十八条 次に掲げる事項は、総会の議決を経なければならない。

定款の変更

事業基本方針の変更

規約の設定、変更又は廃止

毎事業年度の事業計画の設定又は変更

経費の賦課及び徴収の方法

事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案及び損失処理案

2 定款及び事業基本方針の変更は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3 第六十七条第二項及び第六十八条の規定は、前項の認可について準用する。

4 組合の地区に係る定款の変更については、前項に規定するもののほか、第六十条の規定を準用する。 この場合において、組合の地区内の土地となつた際市街化区域内農地等であつた土地で組合の事業により定款の変更の認可前に市街化区域内農地等でなくなつたものは、同条に規定する市街化区域内農地等とみなす。

(総会の議事)

第四十九条 総会の議事は、この法律、定款又は規約に特別の定めがある場合を除いて、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

2 議長は、総会において選任する。

3 議長は、組合員として総会の議決に加わることができない。

4 総会においては、第三十九条の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、決議をすることができる。 ただし、定款に特別の定めがあるときは、この限りでない。

(特別議決事項)

第五十条 次に掲げる事項は、総組合員(准組合員を除く。)の半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

定款の変更

事業基本方針の変更

組合の解散及び合併

組合員の除名

(延期又は続行の決議)

第五十条の二 総会においてその延期又は続行について決議があつた場合には、第三十九条の規定は、適用しない。

(議事録)

第五十条の三 総会の議事については、主務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。

(総会についての会社法の準用)

第五十一条 会社法第八百三十条、第八百三十一条、第八百三十四条(第十六号及び第十七号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十六条第一項及び第三項、第八百三十七条、第八百三十八条並びに第八百四十六条の規定(これらの規定中監査役に関する部分を除く。)は、総会の決議の不存在若しくは無効の確認又は取消しの訴えについて準用する。

(出資一口の金額の減少)

第五十二条 組合は、出資一口の金額の減少を議決したときは、その議決の日から二週間以内に財産目録及び貸借対照表を作成しなければならない。

2 組合は、前項の期間内に、債権者に対して、異議があれば一定の期間内にこれを述べるべき旨を公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。

3 前項の一定の期間は、一月を下つてはならない。

第五十三条 債権者が前条第二項の一定の期間内に異議を述べなかつたときは、出資一口の金額の減少を承認したものとみなす。

2 債権者が異議を述べたときは、組合は、弁済し、若しくは相当の担保を供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。 ただし、出資一口の金額の減少をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。

3 会社法第八百二十八条第一項(第五号に係る部分に限る。)及び第二項(第五号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第五号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十六条から第八百三十九条まで並びに第八百四十六条の規定(これらの規定中監査役に関する部分を除く。)は、組合の出資一口の金額の減少の無効の訴えについて準用する。

(準備金及び繰越金)

第五十四条 組合は、定款で定める額に達するまでは、毎事業年度の剰余金の十分の一以上を準備金として積み立てなければならない。

2 前項の定款で定める準備金の額は、出資総額の二分の一を下つてはならない。

3 第一項の準備金は、損失のてん補に充てる場合を除いては、取り崩してはならない。

4 第七条第二項第七号に掲げる事業を行う組合は、当該事業の費用に充てるため、毎事業年度の剰余金の二十分の一以上を翌事業年度に繰り越さなければならない。

(剰余金の配当)

第五十五条 組合は、損失をてん補し、前条第一項の準備金及び同条第四項の規定による繰越金を控除した後でなければ、剰余金の配当をしてはならない。

2 前項の剰余金の配当は、定款で定めるところにより、組合員の組合事業の利用分量又は払込済出資額に応じてしなければならない。 この場合において、払込済出資額に応じてする配当の率は、年八パーセント以内において政令で定める割合を超えてはならない。

(区分経理)

第五十六条 土地区画整理事業を行う組合(委託を受けて行う場合を除く。次条において同じ。)は、土地区画整理事業に係る経理を他の事業に係る経理と区分して整理しなければならない。

(資金)

第五十七条 土地区画整理事業を行う組合は、第八条第一項の規定により適用される土地区画整理法第百四条第十一項の規定により取得する保留地の処分により得た金銭を当該土地区画整理事業の施行の費用に充てるための資金として、次に掲げる方法により管理しなければならない。

銀行その他主務大臣が指定する金融機関への預金

国債、地方債その他主務大臣が指定する有価証券の取得

(財務基準)

第五十八条 前四条に定めるもののほか、組合が、その組合員との間の財務関係を明らかにし、組合員の利益を保全することができるように、その財務を適正に処理するための基準として従わなければならない事項は、政令で定める。

(組合の持分取得の禁止)

第五十九条 組合は、組合員の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。

第五章 設立

(組合の地区)

第六十条 組合を設立するには、その設立の時において次の条件に適合する一団の土地の区域(当該一団の土地に近接する一団の市街化区域内農地等で政令で定めるもの(第六十八条第二項において「飛び農地」という。)の区域を含む。)をその地区としなければならない。

政令で定める規模以上の一団の市街化区域内農地等を含むものであること。

市街化区域内農地等の面積の合計が、当該一団の土地の区域の面積のおおむね二分の一以上を占めるものであること。

当該一団の土地の区域内にある市街化区域内農地等の全部又は一部が、土地区画整理事業が現に行われている土地の区域、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和五十年法律第六十七号)による住宅街区整備事業又は開発行為(主として建築物の建築又は都市計画法第四条第十一項に規定する第一種特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいう。)が行われる土地の区域その他政令で定める区域に含まれるものでないこと。

(発起人)

第六十一条 組合を設立するには、次に掲げる土地の区域の全部又は一部を含む都市計画区域(都市計画法第四条第二項に規定する都市計画区域をいう。以下同じ。)その他住宅の需要の著しい地域における都市計画区域で政令で定めるものに係る市街化区域内農地について所有権を有する者三人以上が発起人となることを必要とする。

首都圏整備法(昭和三十一年法律第八十三号)第二条第三項に規定する既成市街地、同条第四項に規定する近郊整備地帯又は同条第五項に規定する都市開発区域

近畿圏整備法(昭和三十八年法律第百二十九号)第二条第三項に規定する既成都市区域、同条第四項に規定する近郊整備区域又は同条第五項に規定する都市開発区域

中部圏開発整備法(昭和四十一年法律第百二号)第二条第三項に規定する都市整備区域又は同条第四項に規定する都市開発区域

都の区域又は道府県庁所在の市若しくは人口二十五万以上の市の区域

(設立準備会)

第六十二条 発起人は、あらかじめ組合の事業及び地区並びに組合員たる資格に関する目論見書を作成し、これを設立準備会の日時及び場所とともに公告して、設立準備会を開かなければならない。

2 前項の規定による公告は、設立準備会の日の二週間前までにしなければならない。

第六十三条 設立準備会においては、出席した組合員(准組合員を除く。)となろうとする者の中から、定款及び事業基本方針の作成に当たるべき者(以下「定款等作成委員」という。)を選任し、かつ、地区、組合員たる資格その他定款作成の基本となるべき事項及び事業基本方針の概要を定めなければならない。

2 定款等作成委員は、三人以上でなければならない。

3 設立準備会の議事は、出席した組合員(准組合員を除く。)となろうとする者の過半数の同意をもつて決する。

(事業基本方針)

第六十四条 事業基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

組合の地区内において、組合員の当面の営農の継続を図りつつ市街化区域内農地を住宅地等へ転換するために組合が行う事業の種類及びその実施の方針

その他主務省令で定める事項

2 事業基本方針に定められる事業の種類その他の事項は、組合の地区内の土地について定められている都市計画に適合するように定めなければならない。

(農業団体等に対する事業基本方針の送付等)

第六十五条 定款等作成委員が事業基本方針を作成したときは、発起人は、次条第一項の規定による公告前に、主務省令で定めるところにより、当該事業基本方針を主務省令で定める農業団体等に送付するものとする。

2 前項の規定により発起人から事業基本方針の送付を受けた農業団体等は、発起人に対し、当該事業基本方針について意見を述べることができる。

3 前項の規定により農業団体等が意見を述べたときは、発起人は、その概要を創立総会に提出するものとする。

(創立総会)

第六十六条 定款等作成委員が定款及び事業基本方針を作成したときは、発起人は、これを創立総会の日時及び場所とともに公告して、創立総会を開かなければならない。

2 前項の規定による公告は、創立総会の日の二週間前までにしなければならない。

3 定款等作成委員が作成した定款及び事業基本方針の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。

4 創立総会においては、前項の定款及び事業基本方針を修正することができる。 ただし、地区及び組合員たる資格に関する規定については、この限りでない。

5 創立総会の議事は、組合員(准組合員を除く。)たる資格を有する者でその創立総会の日までに発起人に対し設立の同意を申し出たものの半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上でこれを決する。

6 前項に規定する者は、書面及び代理人をもつて議決権及び選挙権を行使することができる。

7 創立総会においてその延期又は続行について決議があつた場合には、第一項の規定による公告をすることを要しない。

8 第十八条(第二項を除く。)、第四十九条第二項及び第三項並びに第五十条の三の規定は創立総会について、会社法第八百三十条、第八百三十一条、第八百三十四条(第十六号及び第十七号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十六条第一項及び第三項、第八百三十七条、第八百三十八条並びに第八百四十六条の規定(これらの規定中監査役に関する部分を除く。)は創立総会の決議の不存在若しくは無効の確認又は取消しの訴えについて、それぞれ準用する。

(設立の認可の申請)

第六十七条 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、主務省令で定めるところにより、定款及び事業基本方針並びに事業計画を都道府県知事に提出して設立の認可を申請しなければならない。

2 発起人は、都道府県知事の要求があるときは、組合の設立に関する報告書を提出しなければならない。

3 第一項の規定による認可の申請を行うことができるのは、平成二十三年五月十九日までとする。

(設立の認可)

第六十八条 都道府県知事は、前条第一項の規定による認可の申請があつた場合において、次の各号の一に該当すると認めるときは、その認可をしてはならない。

設立の手続又は定款若しくは事業基本方針の内容が、法令又は法令に基づいてする行政庁の処分に違反するとき。

組合の行う事業のために必要な経済的基礎を欠く等事業基本方針に記載される事項を達成することが著しく困難であると認められるとき。

組合の事業の実施により組合の地区内の市街化区域内農地等の相当部分が住宅地等へ転換される見込みが確実でないとき。

地区の全部又は一部が他の組合の地区と重複することとなるとき。

2 都道府県知事は、組合の地区に飛び農地が含まれる場合においては、次の各号のいずれかに該当するときでなければ、前条第一項の認可をしてはならない。

当該飛び農地を住宅地等として利用する見込みが確実であり、かつ、当該飛び農地について所有権又は使用収益権を有する者で設立の同意を申し出たものが組合の地区内にある市街化区域内農地(飛び農地であるものを除く。)において当面営農を継続する見込みが確実であると認められるとき。

当該飛び農地を農地等として利用する見込みが確実であり、かつ、政令で定めるところにより当該飛び農地を農地等として利用することが組合の地区内にある市街化区域内農地等(飛び農地であるものを除く。)の住宅地等への円滑な転換に資することとなると認められるとき。

3 都道府県知事は、組合の地区に市街化区域外の土地が含まれる場合においては、当該土地が農地等であり、かつ、政令で定めるところにより当該土地を農地等として利用することが組合の地区内の市街化区域内農地等の住宅地等への円滑な転換に資することとなると認められるときでなければ、前条第一項の認可をしてはならない。

4 都道府県知事は、前条第一項の認可をしようとするときは、あらかじめ関係市町村(特別区を含む。)の意見を聴かなければならない。

(理事への事務引渡し)

第六十九条 設立の認可があつたときは、発起人は、遅滞なくその事務を理事に引き渡さなければならない。

2 理事は、前項の規定による引渡しを受けたときは、遅滞なく出資の第一回の払込みをさせなければならない。

3 現物出資者は、第一回の払込みの期日に、出資の目的たる財産の全部を給付しなければならない。 ただし、登記、登録その他権利の設定又は移転につき第三者に対抗するため必要な行為は、組合の成立後にすることを妨げない。

(成立の時期)

第七十条 組合は、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。

第六章 解散及び清算

(解散の事由)

第七十一条 組合は、次に掲げる事由によつて解散する。

総会の決議

組合の合併

組合についての破産手続開始の決定

定款で定める存立時期の満了

第八十四条の規定による解散の命令

2 解散の決議は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3 第六十七条第二項及び第六十八条第一項(第二号から第四号までを除く。)の規定は、前項の認可の申請があつた場合について準用する。

4 組合は、第一項に掲げる事由のほか、組合員(准組合員を除く。)が三人未満になつたことにより解散する。

5 組合は、前項の規定により解散したときは、遅滞なくその旨を都道府県知事に届け出なければならない。

(合併の手続)

第七十二条 組合が合併しようとするときは、各組合の総会において合併を議決しなければならない。

2 合併をするには、定款及び事業基本方針を都道府県知事に提出して合併の認可を申請しなければならない。

3 第六十七条第二項及び第六十八条の規定は、前項の規定による申請があつた場合について準用する。

4 第五十二条及び第五十三条の規定は、組合の合併について準用する。

第七十三条 合併によつて組合を設立するには、各組合の総会において組合員(准組合員を除く。)の中から選任した設立委員が共同して、定款及び事業基本方針を作成し、役員を選任し、その他設立に必要な行為をしなければならない。

2 第五十条の規定は、前項の規定による設立委員の選任について準用する。

3 第三十一条第九項本文の規定は、第一項の規定による役員のうち理事の選任について準用する。

(合併の時期)

第七十四条 組合の合併は、合併後存続する組合又は合併によつて成立する組合がその主たる事務所の所在地において登記をすることによつて、その効力を生ずる。

(合併による権利義務の承継)

第七十五条 合併後存続する組合又は合併によつて成立した組合は、合併によつて消滅した組合の権利義務(当該組合がその行う事業に関し、行政庁の許可、認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。

(清算中の組合の能力)

第七十五条の二 解散した組合は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。

(清算人)

第七十六条 組合が解散したときは、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除いては、理事がその清算人となる。 ただし、総会において他人を選任したときは、この限りでない。

(裁判所による清算人の選任)

第七十六条の二 前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。

(清算人の解任)

第七十六条の三 重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。

(清算人の職務及び権限)

第七十六条の四 清算人の職務は、次のとおりとする。

現務の結了

債権の取立て及び債務の弁済

残余財産の引渡し

2 清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。

(清算事務)

第七十七条 清算人は、就職の後遅滞なく、組合の財産の状況を調査し、財産目録及び貸借対照表を作成し、財産処分の方法を定め、これを総会に提出し、又は提供し、その承認を求めなければならない。

(債権の申出の催告等)

第七十七条の二 清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。 この場合において、その期間は、二月を下ることができない。

2 前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。 ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。

3 清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

4 第一項の公告は、官報に掲載してする。

(期間経過後の債権の申出)

第七十七条の三 前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、組合の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。

(清算中の組合についての破産手続の開始)

第七十七条の四 清算中に組合の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。

2 清算人は、清算中の組合が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。

3 前項に規定する場合において、清算中の組合が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。

4 第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。

(残余財産の分配の制限)

第七十八条 清算人は、組合の債務を弁済した後でなければ、組合の財産を分配することができない。

(裁判所による監督)

第七十八条の二 組合の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。

2 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。

3 組合の解散及び清算を監督する裁判所は、都道府県知事に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。

4 都道府県知事は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。

(決算報告)

第七十九条 清算事務が終わつたときは、清算人は、遅滞なく、決算報告を作成し、これを総会に提出し、又は提供し、その承認を求めなければならない。

(清算結了の届出)

第七十九条の二 清算が結了したときは、清算人は、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄)

第七十九条の三 組合の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

(不服申立ての制限)

第七十九条の四 清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

(裁判所の選任する清算人の報酬)

第七十九条の五 裁判所は、第七十六条の二の規定により清算人を選任した場合には、組合が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。 この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。

(検査役の選任)

第八十条 裁判所は、組合の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。

2 前二条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。 この場合において、前条中「清算人及び監事」とあるのは、「組合及び検査役」と読み替えるものとする。

第七章 監督

(業務又は財産状況の報告の徴収)

第八十一条 都道府県知事は、組合から、その組合が法令等を守つているかどうかを知るために必要な報告を徴し、又は組合に対し、その組合員、役員、使用人、事業の分量その他組合の一般的状況に関する資料であつて組合に関する行政を適正に処理するために特に必要なものの提出を命ずることができる。

(業務又は会計状況の検査)

第八十二条 組合員が総組合員の十分の一以上の同意を得て、組合の業務又は会計が法令等に違反する疑いがあることを理由として検査を請求したときは、都道府県知事は、その組合の業務又は会計の状況を検査しなければならない。

2 都道府県知事は、組合の業務又は会計が法令等に違反する疑いがあると認めるときその他監督上必要があると認めるときは、いつでも、その組合の業務又は会計の状況を検査することができる。

(法令等の違反に対する措置)

第八十三条 都道府県知事は、第八十一条の規定による報告を徴した場合又は前条の規定による検査を行つた場合において、その組合の業務又は会計が法令等に違反すると認めるときは、その組合に対し、期間を定めて、必要な措置を執るべき旨を命ずることができる。

2 都道府県知事は、組合が前項の規定による命令に従わないときは、期間を定めて、業務の全部若しくは一部の停止又は役員の改選を命ずることができる。

(解散命令)

第八十四条 都道府県知事は、次に掲げる場合には、当該組合の解散を命ずることができる。

組合が法律の規定に基づいて行うことができる事業以外の事業を行つたとき。

組合が、正当な理由がないのに、その成立の日から二年を経過してもなお第七条第一項第一号の事業を開始せず、又は一年以上すべての事業を停止したとき。

組合が法令に違反した場合において、都道府県知事が前条第一項の規定による命令をしたにもかかわらず、これに従わないとき。

(議決、選挙及び当選の取消し)

第八十五条 組合員(准組合員を除く。)が総組合員(准組合員を除く。)の十分の一以上の同意を得て、総会の招集手続、議決の方法又は選挙が法令等に違反することを理由とし、その議決又は選挙若しくは当選決定の日から一月以内にその議決又は選挙若しくは当選の取消しを請求した場合において、都道府県知事は、その違反の事実があると認めるときは、その議決又は選挙若しくは当選を取り消すことができる。

2 前項の規定は、創立総会の場合について準用する。

3 前二項の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。

第八章 雑則

(土地区画整理事業に係る組合員の脱退等についての特例)

第八十六条 土地区画整理事業の施行の認可を受けた組合の組合員(准組合員を除く。以下この条及び次条において同じ。)は、その認可の日から当該土地区画整理事業の廃止又は終了の認可の日までの間は、第二十三条第一項各号に掲げる事由による場合を除き、組合を脱退することができない。

2 前項の期間内に、組合の地区内の土地について組合員の有する所有権又は借地権の全部又は一部を組合員以外の者が承継した場合においては、その者は、組合員となる。

3 第一項の期間内に、組合員が組合の地区内の土地について有する借地権の全部又は一部が消滅した場合において、その借地権の目的となつていた土地の所有者又はその土地の賃貸人が組合員以外の者であるときは、その消滅した借地権が地上権である場合にあつてはその土地の所有者が、その消滅した借地権が賃借権である場合にあつてはその土地の賃貸人がそれぞれ組合員となる。

4 第一項の期間内に、組合の地区内の土地について組合員の有する所有権又は借地権の全部又は一部を承継した者がある場合においては、その組合員がその所有権又は借地権の全部又は一部について土地区画整理事業に関して有する権利義務は、その承継した者に移転する。

5 第一項の期間内に、組合の地区内の土地について組合員の有する借地権の全部又は一部が消滅した場合においては、その組合員がその借地権の全部又は一部について土地区画整理事業に関して有する権利義務は、その消滅した借地権が地上権である場合にあつてはその借地権の目的となつていた土地の所有者に、その消滅した借地権が賃借権である場合にあつてはその土地の賃貸人にそれぞれ移転する。

(組合員の責務)

第八十七条 組合の地区内の土地で一団の住宅地等に属するものについて所有権又は借地権を有する組合員は、できる限り速やかに組合の事業を利用して住宅を建設する等により、当該土地の有効かつ適切な利用に努めなければならない。

(生産緑地地区に関する都市計画についての要請)

第八十八条 次に掲げる農地等の所有者は、組合に対し、組合の定める期間内に、当該農地等について対抗要件を備えた地上権若しくは賃借権又は登記した永小作権、先取特権、質権若しくは抵当権を有する者及びこれらの権利に関する仮登記、これらの権利に関する差押えの登記又は当該農地等に関する買戻しの特約の登記の登記名義人の同意を得た上で、国土交通省令で定めるところにより、当該農地等の区域について、都市計画に生産緑地法(昭和四十九年法律第六十八号)第三条第一項の規定による生産緑地地区を定めるべきことを当該都市計画を定めるべき者に要請すべき旨の申出をすることができる。

組合が土地区画整理事業を行う場合において、土地区画整理法第八十六条第一項の認可を受けた換地計画において定められたその換地又は同法第九十八条第一項の規定により指定されたその仮換地が同法第四条第一項の認可を受けた事業計画において定められた一団の営農地等の区域に属する農地等

組合が土地に関する権利の交換分合を行う場合において、第九条第一項の認可を受けた交換分合計画において定められた一団の営農地等の区域に属する農地等

2 組合は、前項各号に規定する一団の営農地等の全部又は一部の区域で、生産緑地法第三条第一項の規定による生産緑地地区に関する都市計画に関する基準に適合し、かつ、前項第一号に規定する一団の営農地等にあつてはその換地又は仮換地が当該区域に属する農地等、同項第二号に規定する一団の営農地等にあつては当該区域に属する農地等の所有者のすべてから同項の規定による申出があつたものについては、国土交通省令で定めるところにより、都市計画に同条第一項の規定による生産緑地地区を定めるべきことを当該都市計画を定めるべき者に対し要請するものとする。

(農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の特例)

第八十九条 組合(政令で定める要件に該当する組合員(准組合員を除く。)が過半を占めるものに限る。)が市街化区域内農地を転用して賃貸住宅を建設する場合において、当該賃貸住宅の規模、構造及び設備が農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法(昭和四十六年法律第三十二号)第二条第二項の国土交通省令で定める基準に適合し、かつ、当該賃貸住宅が同項第一号に掲げる条件に該当する一団地の住宅の全部又は一部をなすと認められるときは、当該組合を同条第一項第三号に該当する者と、当該賃貸住宅を同条第二項に規定する特定賃貸住宅とみなして、同法の規定を適用する。

2 組合が市街化区域内農地(特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法(昭和四十八年法律第百二号)第二条に規定する特定市街化区域農地に該当するもの及び大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第五条第一項の規定による土地区画整理促進区域又は同法第二十四条第一項の規定による住宅街区整備促進区域内のものを除く。)を転用し、その土地に組合員の委託を受けて賃貸住宅を建設する場合においては、当該賃貸住宅が農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法第二条第二項に規定する特定賃貸住宅に該当しないものであつても、その規模、構造及び設備が同項の国土交通省令で定める基準に適合し、かつ、同項第一号に掲げる条件に該当する一団地の住宅の全部又は一部をなすと認められるときは、これを同項に規定する特定賃貸住宅とみなして、同法の規定を適用する。

(大都市等の特例)

第九十条 この法律中都道府県知事の権限に属する事務で政令で定めるものは、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)においては、政令で定めるところにより、指定都市又は中核市(以下「指定都市等」という。)の長が行うものとする。 この場合においては、この法律中都道府県知事に関する規定は、指定都市等の長に関する規定として指定都市等の長に適用があるものとする。

(申請及び届出の経由)

第九十条の二 第四十八条第二項、第六十七条第一項、第七十一条第二項及び第七十二条第二項の規定による認可の申請並びに第七十一条第五項の規定による届出は、組合の地区を管轄する市町村長を経由して行わなければならない。

2 前項の規定により市町村が処理することとされている事務は、地方自治法第二条第九項第二号に規定する第二号法定受託事務とする。

(援助の請求)

第九十一条 組合は、主務省令で定める農業団体等に対し、組合の事業に関し、必要な助言又は援助を求めることができる。

(組合に対する助言及び指導)

第九十二条 国及び関係地方公共団体は、組合に対して、その事業の施行の促進を図るため必要な助言及び指導を行うことができる。

(主務大臣等)

第九十三条 この法律における主務大臣は、農林水産大臣及び国土交通大臣とする。

2 この法律において主務省令は、主務大臣の発する命令とする。

第九十四条 削除

第九章 罰則

第九十五条 組合の役員が、どのような名義をもつてするのであつても、投機取引のために組合の財産を処分したときは、これを三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪を犯した者には、情状により、懲役刑及び罰金刑を併科することができる。

3 第一項の規定は、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条がある場合には適用しない。

第九十六条 第八十一条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は第八十二条の規定による検査を拒み、妨げ若しくは忌避した者は、二十万円以下の罰金に処する。

2 組合の代表者又は代理人、使用人その他の従業者がその組合の業務に関して前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その組合に対して同項の罰金刑を科する。

第九十七条 次の各号のいずれかに該当する場合には、組合の役員又は清算人は、二十万円以下の過料に処する。

この法律の規定に基づいて組合が行うことができる事業以外の事業を行つたとき。

第六条第一項の規定に基づく政令で定める登記を怠り、又は虚偽の登記をしたとき。

第二十一条、第二十三条第二項後段、第三十四条又は第三十六条の規定に違反したとき。

第三十七条第二項又は第三十八条(これらの規定を第四十三条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。

第四十一条第一項若しくは第二項若しくは第四十二条第一項の規定に違反して、書類を備えて置かず、その書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに第四十一条第四項若しくは第四十二条第二項の規定による閲覧を拒んだとき。

第四十三条第五項又は第四十六条第四項の規定に違反したとき。

第五十二条若しくは第五十三条第二項の規定に違反して出資一口の金額を減少し、又は第七十二条第四項において準用する第五十二条若しくは第五十三条第二項の規定に違反して組合の合併をしたとき。

第五十四条から第五十七条までの規定に違反したとき。

第五十九条の規定に違反して組合員の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けたとき。

第七十一条第五項の規定に違反したとき。

十一 第七十七条又は第七十九条の書類又は電磁的記録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたとき。

十二 第七十七条の二第一項又は第七十七条の四第一項に規定する公告を怠り、又は不正の公告をしたとき。

十三 第七十七条の二第一項の期間内に債権者に弁済したとき。

十四 第七十七条の四第一項の規定に違反して破産手続開始の申立てを怠つたとき。

十五 第七十八条の規定に違反して組合の財産を分配したとき。

2 第四十七条の規定に違反した者は、これを二十万円以下の過料に処する。

第九十八条 第四条第二項の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。

附則

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(名称の使用制限に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にその名称中に農住組合という文字を用いている者については、第四条第二項の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。

附則(昭和五六年六月九日法律第七五号)

この法律は、商法等の一部を改正する法律の施行の日(昭和五十七年十月一日)から施行する。

附則(昭和六三年五月二四日法律第六三号)

この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二年六月二九日法律第六二号)

この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成三年四月二日法律第二六号)

この法律は、平成三年五月二十日から施行する。 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成三年四月二六日法律第三九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成三年一〇月四日法律第九〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成五年五月六日法律第三四号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から施行し、附則第六条の規定による改正後の都市開発資金融通特別会計法(昭和四十一年法律第五十号)の規定は、平成五年度の予算から適用する。 ただし、第一条(土地区画整理法の目次の改正規定中「第百二十一条の二」を「第百二十一条」に改める部分、同法第百二十一条の二を削る改正規定及び同法第百三十六条の二の改正規定を除く。)、第二条のうち都市開発資金の貸付けに関する法律第一条に一項を加える改正規定中同条第二項第一号イに係る部分及び附則第七条から第九条までの規定は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成五年一一月一二日法律第八九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成六年六月二九日法律第四九号)

この法律中、第一章の規定及び次項の規定は地方自治法の一部を改正する法律(平成六年法律第四十八号)中地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二編第十二章の改正規定の施行の日から、第二章の規定は地方自治法の一部を改正する法律中地方自治法第三編第三章の改正規定の施行の日から施行する。

附則(平成六年六月二九日法律第六一号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成九年六月六日法律第七二号)

この法律は、商法等の一部を改正する法律(平成九年法律第七十一号)の施行の日から施行する。 この法律の施行前に締結された合併契約に係る合併に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。 この法律の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成一一年三月三一日法律第二五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十一年四月一日から施行する。

附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)

(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一三年五月一八日法律第三六号)

この法律は、平成十三年五月二十日から施行する。

附則(平成一三年一一月二八日法律第一二九号)

この法律は、平成十四年四月一日から施行する。 この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成一四年三月三一日法律第一一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一五年六月二〇日法律第一〇〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十六年七月一日から施行する。

附則(平成一六年六月二日法律第七六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、破産法(平成十六年法律第七十五号。次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。

(罰則の適用等に関する経過措置)
第十二条 施行日前にした行為並びに附則第二条第一項、第三条第一項、第四条、第五条第一項、第九項、第十七項、第十九項及び第二十一項並びに第六条第一項及び第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十四条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一六年一二月一日法律第一四七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一六年一二月一日法律第一五〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成一六年一二月三日法律第一五四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

(処分等の効力)
第百二十一条 この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第百二十二条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一七年七月二六日法律第八七号)

この法律は、会社法の施行の日から施行する。

附則(平成一八年六月二日法律第五〇号)

この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。

附則(平成二一年六月二四日法律第五七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(政令への委任)
第四十三条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二三年五月二五日法律第五三号)

この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。

附則(平成二三年六月二四日法律第七四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

附則(平成二九年五月二六日法律第三九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(令和元年五月二四日法律第一二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(令和三年五月一九日法律第三七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年九月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第七十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七十二条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第七十三条 政府は、行政機関等に係る申請、届出、処分の通知その他の手続において、個人の氏名を平仮名又は片仮名で表記したものを利用して当該個人を識別できるようにするため、個人の氏名を平仮名又は片仮名で表記したものを戸籍の記載事項とすることを含め、この法律の公布後一年以内を目途としてその具体的な方策について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附則(令和四年五月二七日法律第五六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(令和四年六月一七日法律第六八号)

この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第五百九条の規定 公布の日