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昭和三十四年政令第三百二十号
自動車ターミナルの位置、構造及び設備の基準を定める政令

施行日:

出典:e-Gov 法令検索 [XML]

内閣は、自動車ターミナル法(昭和三十四年法律第百三十六号)第六条第二項の規定に基き、この政令を制定する。
(定義)

第一条 この政令で「自動車」とは、一般乗合旅客自動車運送事業(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客の運送を行うものに限る。次条において同じ。)又は一般貨物自動車運送事業(特別積合せ貨物運送をするものに限る。)の事業用自動車をいう。

2 この政令で「道路」とは、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第二条第一項第一号に規定する道路をいう。

3 この政令で「建築物」とは、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第一号に規定する建築物をいう。

(位置)

第二条 一般自動車ターミナルの位置は、バスターミナルにあつては当該バスターミナルと一般乗合旅客自動車運送事業に係る運行系統が現に設定されている道路又は設定されることが見込まれる道路とを連絡する道路の構造からみて、トラックターミナルにあつては当該トラックターミナルと幹線道路とを連絡する道路の構造からみて、自動車の円滑な運行を確保することができるものでなければならない。

(構造耐力)

第三条 誘導車路、操車場所、停留場所その他の自動車の通行、停留又は駐車の用に供する場所(以下「自動車用場所」という。)は、自動車荷重その他の荷重並びに地震その他の震動及び衝撃に対して安全な構造でなければならない。

2 自動車用場所の設計に用いる設計自動車荷重は、バスターミナルにあつては二十トン、トラックターミナルにあつては二十五トンとする。

(自動車の出口及び入口)

第四条 自動車の出口及び入口は、その設置の際に道路交通法第四十四条第一項各号のいずれかに該当する場所、橋、幅員が六・五メートル未満である道路又は縦断勾配が十パーセントを超えるものである道路の路面に接して設けてはならない。

2 停留場所の数が十一以上の自動車ターミナルの自動車の出口又は入口で幅員が二十メートル以上の道路の路面に接するものは、その設置の際にその道路の曲がり角又は幅員が二十メートル以上の他の道路との交差点から三十メートル以上離れている場所に設けなければならない。

3 前二項の規定は、国土交通大臣(自動車ターミナル法第二十条の規定により同法第三条第一項、第十一条第一項又は第十五条に規定する職権が地方運輸局長に委任されている場合は、当該職権に係る地方運輸局長。第六条第一項ただし書において同じ。)が関係都道府県公安委員会と協議して当該出口又は入口の設置が当該道路における道路交通の円滑と安全を阻害しないと認める場合については、適用しない。

4 自動車の出口又は入口において、自動車の回転を容易にするため必要があるときは、隅切りをしなければならない。

5 道路の路面に接する自動車の出口の付近の構造は、幅が二・五メートルの自動車がその前端を当該出口に接した場合に、その前端から車両中心線上一・二メートル離れた位置の地上一・七メートルの高さの点において、道路の中心線に直角に向かつて左右にそれぞれ八十度の範囲内でその道路を通行するものの存在を確認できるようにしなければならない。

(諸設備の配置)

第五条 誘導車路、操車場所、停留場所、乗降場、待合所、荷扱場その他の設備の配置は、自動車の円滑な運行又は旅客、荷主その他の利用者の利便を著しく阻害するものであつてはならない。

(誘導車路及び操車場所)

第六条 自動車ターミナルには、自動車が後退運転によらないで出口及び入口を通行できるように誘導車路又は操車場所を設けなければならない。

2 誘導車路の幅員は、六・五メートル以上としなければならない。

3 上方にはりその他の障害物がある誘導車路の路面上の有効高は、四・一メートル以上でなければならない。

4 誘導車路の屈曲部は、自動車(長さが十二メートル、幅が二・五メートル、軸距が六・五メートル、前端から前車軸までの水平距離が二メートル、最小回転半径が十二メートルである自動車とする。)が円滑に回転できる構造としなければならない。

5 誘導車路の傾斜部の配は、十パーセントを超えてはならない。

6 操車場所の形状及び広さは、自動車ターミナルの規模及び構造に適応したものでなければならない。

7 第三項及び第五項の規定は、操車場所について準用する。

(停留場所)

第七条 停留場所は、長さは十二メートル以上、幅は三メートル以上とし、区画線その他適当な方法でその位置を明示しなければならない。

2 停留場所の面には、一・五パーセント以上の配があつてはならない。

3 前条第三項の規定は、停留場所について準用する。

(旅客用場所)

第八条 バスターミナルの乗降場、旅客通路その他の旅客の用に供する場所(以下「旅客用場所」という。)は、自動車用場所と共用するものであつてはならない。

2 バスターミナルの旅客用場所(乗降場を除く。)、自動車用場所及び自動車用場所と共用する旅客通路は、それぞれ、さく、区画線その他適当な方法により明確に区分しなければならない。

(乗降場)

第九条 乗降場の幅は、八十センチメートル以上でなければならない。

2 乗降場は、その乗降場に接する自動車用場所の面上十センチメートル以上二十センチメートル以下の高さを有するもの又はさくその他の遮断設備により自動車用場所と明確に区分されたものでなければならない。

(排水設備)

第十条 自動車ターミナルには、建築物である部分を除き、側溝その他の排水設備を設けなければならない。

(避難設備)

第十一条 バスターミナルの建築物である部分において、直接地上へ通ずる旅客の出入口のある階以外の階に乗降場、待合所その他旅客の集合する設備を設けるときは、建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第百二十三条第一項若しくは第二項に規定する避難階段又はこれと同等以上の避難設備を設けなければならない。

(換気設備)

第十二条 通常の状態において空気中の一酸化炭素の占める割合が〇・〇一パーセントを超えるおそれがある場所には、その割合を〇・〇一パーセント以下に保つことができる換気設備を設けなければならない。

附則

この政令は、自動車ターミナル法の施行の日(昭和三十四年十月十日)から施行する。

附則(昭和三五年一二月一九日政令第三〇三号)

この政令は、道路交通法の施行の日(昭和三十五年十二月二十日)から施行する。

附則(昭和四五年一二月二八日政令第三五二号)

この政令は、昭和四十六年二月一日から施行する。

附則(昭和四六年一一月二四日政令第三四八号)

この政令は、道路交通法の一部を改正する法律(昭和四十六年法律第九十八号。以下「改正法」という。)の施行の日(昭和四十六年十二月一日)から施行する。

附則(昭和五九年六月六日政令第一七六号)

(施行期日)
第一条 この政令は、昭和五十九年七月一日から施行する。

(経過措置)
第二条 この政令の施行前に次の表の上欄に掲げる行政庁が法律若しくはこれに基づく命令の規定によりした許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下「処分等」という。)は、同表の下欄に掲げるそれぞれの行政庁がした処分等とみなし、この政令の施行前に同表の上欄に掲げる行政庁に対してした申請、届出その他の行為(以下「申請等」という。)は、同表の下欄に掲げるそれぞれの行政庁に対してした申請等とみなす。

附則(平成二年七月一〇日政令第二一四号)

この政令は、貨物自動車運送事業法の施行の日(平成二年十二月一日)から施行する。

附則(平成八年一〇月三〇日政令第三一四号)

この政令は、自動車ターミナル法の一部を改正する法律の施行の日(平成八年十一月二十八日)から施行する。 この政令の施行の際現に設置されている自動車用場所又は現に新設の工事中の自動車用場所については、第一条の規定による改正後の自動車ターミナルの位置、構造及び設備の基準を定める政令第三条又は第六条第三項(同条第七項及び同令第七条第三項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附則(平成一二年六月七日政令第三一二号)

この政令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。

附則(平成一八年八月一八日政令第二七六号)

この政令は、道路運送法等の一部を改正する法律の施行の日(平成十八年十月一日)から施行する。

附則(令和二年一一月一三日政令第三二三号)

(施行期日)
第一条 この政令は、道路交通法の一部を改正する法律(次条において「改正法」という。)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(令和二年十二月一日)から施行する。