第一章 通則
(通則)第一条 消防団員等公務災害補償等共済基金(以下「基金」という。)の会計及び資産の運用その他財務に関しては、消防団員等公務災害補償等責任共済等に関する法律(昭和三十一年法律第百七号。以下「法」という。)に定めるもののほか、この規則の定めるところによる。
(経理の原則)第二条 基金は、その業務成績及び財政状態を明らかにするため、財産の増減及び異動並びに収益及び費用を正規の簿記の原則に従つて経理しなければならない。
(勘定の設定)第三条 基金の会計においては、消防団員等公務災害補償責任共済事業(消防団員等福祉事業等を含む。)の業務又は消防団員退職報償金支給責任共済事業の業務(以下「業務」という。)ごとに、貸借対照表勘定及び損益勘定を設け、貸借対照表勘定においては、資産、負債及び資本を計算し、損益勘定においては、収益及び費用を計算するものとする。
(余裕資金の運用)第四条 基金の余裕資金は、次の各号に掲げる方法により運用しなければならない。
一 国債、地方債、特別の法律により法人の発行する債券、貸付信託の受益証券その他確実と認められる有価証券の取得
二 銀行への預金
三 信託会社(信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第三条又は第五十三条第一項の免許を受けたものに限る。)又は信託業務を営む金融機関への金銭信託
四 その他理事長が総務大臣の承認を得て定める運用方法
第二章 出納機関
(出納役及び出納主任)第五条 理事長は、基金の職員のうちから出納役を命じ、取引の命令に関する事務をつかさどらせるものとする。
2 理事長は、基金の職員のうちから出納主任を命じ、出納役の命令に基づく取引の遂行、資産の保管及び帳簿その他の証拠書類の保存に関する事務をつかさどらせるものとする。 (代理出納役等)第六条 理事長は、必要があると認める場合には、出納役又は出納主任の事務を代理する代理出納役又は代理出納主任を、基金の職員のうちから、命ずることができる。
(出納役と出納主任の兼職の禁止)第七条 出納役(代理出納役を含む。以下同じ。)と出納主任(代理出納主任を含む。以下同じ。)とは、兼ねることができない。
(事故報告)第八条 理事長は、出納主任がその保管する資産又は帳簿を亡失し、又は損傷したときは、遅滞なく、その事実を調査し、事情を明らかにしてその旨を監事に通知するとともに、総務大臣に報告しなければならない。
第三章 事業計画書
(事業計画書の作成)第九条 事業計画書は、業務ごとに、事業計画概要、予算総則、予定貸借対照表及び予定損益計算書に区分して作成し、事業年度開始前一月までに総務大臣に提出しなければならない。
2 事業計画概要には、次の各号に掲げる事項を記載しなければならない。一 基金との間に消防団員等公務災害補償責任共済契約又は消防団員退職報償金支給責任共済契約を締結している市町村の数及びその人口並びに基金との間に消防団員等公務災害補償責任共済契約を締結している水害予防組合の数及びその組合員の数並びに当該市町村の条例で定める非常勤消防団員の定員、非常勤の水防団長及び水防団員(以下「非常勤水防団員」という。)の定員並びに当該水害予防組合の組合会の議決で定める非常勤水防団員の定員
二 掛金収入の予定額
三 消防団員等公務災害補償及び消防団員等福祉事業等に要する経費の予定額並びに消防団員退職報償金の支給に要する経費の予定額
四 事務取扱に要する経費の予定額
五 余裕資金の運用状況及び当該事業年度中の運用計画
六 前各号に掲げるもののほか、必要な事項
3 予算総則には、次の各号に掲げる事項を記載しなければならない。一 重要な資産の取得又は処分に関する事項
二 繰越不足金の補てんに関する事項
三 資産の構成に関する事項
四 事務取扱に要する経費のうち、給与、旅費及び事業運営費の最高限度額
五 前各号に掲げるもののほか、総務大臣の定める事項
(事業計画書の変更)第十条 法第三十一条の総務省令で定める重要な変更は、前条第三項の規定により予算総則に記載する事項についての変更とする。
第四章 出納
(取引命令)第十一条 取引は、すべて出納役の命ずるところにより出納主任が行うものとする。 ただし、出納役の不在その他の事故のある場合において、法令の定めるところにより収入又は支払をしなければならないとき、その他緊急やむを得ない理由があるときは、出納役の命令によらないで収入又は支払をすることができる。
2 出納主任は、前項ただし書の規定により収入又は支払をしたときは、その理由を明らかにし、遅滞なく、出納役の承認を受けなければならない。 (取引金融機関の指定)第十二条 理事長は、金融機関のうちから取引金融機関を指定しなければならない。
(短期借入金)第十三条 基金は、短期借入金をすることができる。
2 前項の規定による短期借入金は、当該年度内に償還しなければならない。 ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、これを借り換えることができる。 3 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、一年以内に償還しなければならない。 (商業証券による取引の禁止)第十四条 基金は、手形その他の商業証券をもつて取引をしてはならない。
(先日附小切手の振出の禁止)第十五条 基金は、先日附の小切手を振り出すことができない。
(支払方法)第十六条 出納主任は、支払をしようとするときは、債権者を受取人とする小切手を振り出して交付しなければならない。 ただし、次の各号の一に該当するときは、小切手による支払にかえ、現金をもつて支払をすることができる。
一 債権者が小切手による受領を拒んだとき。
二 常用の雑費で一件の金額が一万円をこえないものの支払をするとき。
三 給与及び旅費の支払をするとき。
(口座振替の方法による支払)第十七条 出納主任は、取引金融機関その他基金が定める金融機関に預金口座を設けている債権者から申出があつたときは、取引金融機関に通知して、口座振替の方法により支払をすることができる。
(隔地払等)第十八条 出納主任は、次の各号の一に該当するときは、必要な資金を取引金融機関に交付して当該金融機関に支払をさせることができる。
一 隔地の債権者に対し支払をする場合
二 前号に掲げる場合を除くほか、債権者の預金口座への振込の方法により支払をする場合
2 消防団員等公務災害補償等責任共済等に関する法律施行令(昭和三十一年政令第三百四十六号)第二条の総務省令で定める方法は、第十七条及び前項に規定する方法とする。 3 出納主任は、第一項第一号の規定により必要な資金を取引金融機関に交付した場合には、その旨を債権者に通知しなければならない。 (前金払)第十九条 次の各号に掲げる経費については、前金払をすることができる。
一 定期刊行物の代価及び日本放送協会に対し支払う受信料
二 土地、家屋その他の物件の賃借料及び保険料
三 運賃
四 委託費
五 諸謝金
六 官公署に対し支払う経費
七 電話、電気、ガス及び水道の引込み工事費及び料金
八 前各号に掲げるもののほか、理事長が総務大臣の承認を受けて指定した経費
(概算払)第二十条 次の各号に掲げる経費については、概算払をすることができる。
一 旅費
二 官公署に対し支払う経費
三 前各号に掲げるもののほか、理事長が総務大臣の承認を受けて指定した経費
第五章 雑則
(決算報告書)第二十一条 法第三十二条第一項の規定による決算報告書は、業務ごとに、貸借対照表及び損益計算書とする。
(責任準備金)第二十二条 基金は、毎事業年度の末日において、次の各号に掲げる額の合計額を翌事業年度以後の消防団員等公務災害補償に要する経費に充てるべき責任準備金として積み立てなければならない。
一 当該事業年度における療養補償、休業補償、障害補償一時金、介護補償、遺族補償一時金及び葬祭補償に要する経費の支払額に百分の四十を乗じて得た額
二 当該事業年度の末日以前に基金との間に消防団員等公務災害補償責任共済契約を締結している市町村又は水害予防組合が支給すべき事由が生じた傷病補償年金、障害補償年金及び遺族補償年金で翌事業年度以後の期間について支給すべきものの予想額の現価を基準として、総務大臣の定める方法により算定した額
(会計規程)第二十三条 基金は、その会計及び資産の運用その他財務に関し、法及びこの規則に定めるもののほか、その会計規程を定めなければならない。
2 基金は、会計規程を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを総務大臣に報告しなければならない。附則
この府令は、公布の日から施行し、昭和三十一年十一月二十日から適用する。 法附則第四条第一項の規定に基き作成された最初の事業年度の事業計画書は、この府令中の相当する規定に基き作成されたものとみなす。附則(昭和三五年七月一日自治省令第三号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(昭和三八年四月二〇日自治省令第一六号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(昭和三九年五月一五日自治省令第一一号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(昭和四八年七月一三日自治省令第一八号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(昭和四九年三月三〇日自治省令第七号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(昭和四九年一〇月二五日自治省令第三九号)
この省令は、昭和四十九年十一月一日から施行する。附則(昭和五三年三月二九日自治省令第六号)
この省令は、昭和五十三年四月一日から施行する。附則(昭和六三年二月二二日自治省令第五号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(平成八年三月二七日自治省令第九号)
この省令は、平成八年四月一日から施行する。 改正後の第二十一条の二の規定は、平成七年四月一日から始まる事業年度に係る同条に規定する書類から適用する。附則(平成九年二月二〇日自治省令第七号)
この省令は、平成九年四月一日から施行する。 平成九年三月末日における出納計算書の作成及び報告については、なお従前の例による。 平成八年四月一日に始まる事業年度に係る財産目録、事業状況報告書並びに貸借対照表及び損益計算書の備置については、なお従前の例による。附則(平成一二年九月一四日自治省令第四四号)
この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。附則(平成一七年一月二五日総務省令第九号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(平成一九年九月二八日総務省令第一二五号)
(施行期日)
第一条 この省令は、平成十九年十月一日から施行する。
(経過措置)
第二条 旧郵便貯金(郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第二条の規定による廃止前の郵便貯金法(昭和二十二年法律第百四十四号)第七条第一項各号に規定する郵便貯金をいう。)は、この省令による改正後の消防団員等公務災害補償等共済基金の会計及び資産の運用その他財務に関する規則第四条及び第十二条の規定の適用については、銀行への預金とみなす。