昭和二十三年法律第二百一号
医師法

厚生施行日:2024/04/01

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第一章 総則

第一条 医師は、医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。

第一条の二 国、都道府県、病院又は診療所の管理者、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学(以下単に「大学」という。)、医学医術に関する学術団体、診療に関する学識経験者の団体その他の関係者は、公衆衛生の向上及び増進を図り、国民の健康な生活を確保するため、医師がその資質の向上を図ることができるよう、適切な役割分担を行うとともに、相互に連携を図りながら協力するよう努めなければならない。

第二章 免許

第二条 医師になろうとする者は、医師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。

第三条 未成年者には、免許を与えない。

第四条 次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。

心身の障害により医師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの

麻薬、大麻又はあへんの中毒者

罰金以上の刑に処せられた者

前号に該当する者を除くほか、医事に関し犯罪又は不正の行為のあつた者

第五条 厚生労働省に医籍を備え、登録年月日、第七条第一項の規定による処分に関する事項その他の医師免許に関する事項を登録する。

第六条 免許は、医師国家試験に合格した者の申請により、医籍に登録することによつて行う。

2 厚生労働大臣は、免許を与えたときは、医師免許証を交付する。

3 医師は、厚生労働省令で定める二年ごとの年の十二月三十一日現在における氏名、住所(医業に従事する者については、更にその場所)その他厚生労働省令で定める事項を、当該年の翌年一月十五日までに、その住所地の都道府県知事を経由して厚生労働大臣に届け出なければならない。 ただし、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第六条第一項の規定により当該届出を同項に規定する電子情報処理組織を使用して行うときは、都道府県知事を経由することを要しない。

第六条の二 厚生労働大臣は、医師免許を申請した者について、第四条第一号に掲げる者に該当すると認め、同条の規定により免許を与えないこととするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知し、その求めがあつたときは、厚生労働大臣の指定する職員にその意見を聴取させなければならない。

第七条 医師が第四条各号のいずれかに該当し、又は医師としての品位を損するような行為のあつたときは、厚生労働大臣は、次に掲げる処分をすることができる。

戒告

三年以内の医業の停止

免許の取消し

2 前項の規定による取消処分を受けた者(第四条第三号若しくは第四号に該当し、又は医師としての品位を損するような行為のあつた者として同項の規定による取消処分を受けた者にあつては、その処分の日から起算して五年を経過しない者を除く。)であつても、その者がその取消しの理由となつた事項に該当しなくなつたときその他その後の事情により再び免許を与えるのが適当であると認められるに至つたときは、再免許を与えることができる。 この場合においては、第六条第一項及び第二項の規定を準用する。

3 厚生労働大臣は、前二項に規定する処分をするに当たつては、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

4 厚生労働大臣は、第一項の規定による免許の取消処分をしようとするときは、都道府県知事に対し、当該処分に係る者に対する意見の聴取を行うことを求め、当該意見の聴取をもつて、厚生労働大臣による聴聞に代えることができる。

5 行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章第二節(第二十五条、第二十六条及び第二十八条を除く。)の規定は、都道府県知事が前項の規定により意見の聴取を行う場合について準用する。 この場合において、同節中「聴聞」とあるのは「意見の聴取」と、同法第十五条第一項中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と、同条第三項(同法第二十二条第三項において準用する場合を含む。)中「行政庁は」とあるのは「都道府県知事は」と、「当該行政庁が」とあるのは「当該都道府県知事が」と、「当該行政庁の」とあるのは「当該都道府県の」と、同法第十六条第四項並びに第十八条第一項及び第三項中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と、同法第十九条第一項中「行政庁が指名する職員その他政令で定める者」とあるのは「都道府県知事が指名する職員」と、同法第二十条第一項、第二項及び第四項中「行政庁」とあるのは「都道府県」と、同条第六項及び同法第二十四条第三項中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と読み替えるものとする。

6 厚生労働大臣は、都道府県知事から当該処分の原因となる事実を証する書類その他意見の聴取を行う上で必要となる書類を求められた場合には、速やかにそれらを当該都道府県知事あて送付しなければならない。

7 都道府県知事は、第四項の規定により意見の聴取を行う場合において、第五項において読み替えて準用する行政手続法第二十四条第三項の規定により同条第一項の調書及び同条第三項の報告書の提出を受けたときは、これらを保存するとともに、当該調書及び報告書の写しを厚生労働大臣に提出しなければならない。 この場合において、当該処分の決定についての意見があるときは、当該写しのほか当該意見を記載した意見書を提出しなければならない。

8 厚生労働大臣は、意見の聴取の終結後に生じた事情に鑑み必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、前項前段の規定により提出された調書及び報告書の写し並びに同項後段の規定により提出された意見書を返戻して主宰者に意見の聴取の再開を命ずるよう求めることができる。 行政手続法第二十二条第二項本文及び第三項の規定は、この場合について準用する。

9 厚生労働大臣は、当該処分の決定をするときは、第七項の規定により提出された意見書並びに調書及び報告書の写しの内容を十分参酌してこれをしなければならない。

10 厚生労働大臣は、第一項の規定による医業の停止の命令をしようとするときは、都道府県知事に対し、当該処分に係る者に対する弁明の聴取を行うことを求め、当該弁明の聴取をもつて、厚生労働大臣による弁明の機会の付与に代えることができる。

11 前項の規定により弁明の聴取を行う場合において、都道府県知事は、弁明の聴取を行うべき日時までに相当な期間をおいて、当該処分に係る者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

第一項の規定を根拠として当該処分をしようとする旨及びその内容

当該処分の原因となる事実

弁明の聴取の日時及び場所

12 厚生労働大臣は、第十項に規定する場合のほか、厚生労働大臣による弁明の機会の付与に代えて、医道審議会の委員に、当該処分に係る者に対する弁明の聴取を行わせることができる。 この場合においては、前項中「前項」とあるのは「次項」と、「都道府県知事」とあるのは「厚生労働大臣」と読み替えて、同項の規定を適用する。

13 第十一項(前項後段の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の通知を受けた者は、代理人を出頭させ、かつ、証拠書類又は証拠物を提出することができる。

14 都道府県知事又は医道審議会の委員は、第十項又は第十二項前段の規定により弁明の聴取を行つたときは、聴取書を作り、これを保存するとともに、報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。 この場合において、当該処分の決定についての意見があるときは、当該意見を報告書に記載しなければならない。

15 厚生労働大臣は、第四項又は第十項の規定により都道府県知事が意見の聴取又は弁明の聴取を行う場合においては、都道府県知事に対し、あらかじめ、次に掲げる事項を通知しなければならない。

当該処分に係る者の氏名及び住所

当該処分の内容及び根拠となる条項

当該処分の原因となる事実

16 第四項の規定により意見の聴取を行う場合における第五項において読み替えて準用する行政手続法第十五条第一項の通知又は第十項の規定により弁明の聴取を行う場合における第十一項の通知は、それぞれ、前項の規定により通知された内容に基づいたものでなければならない。

17 第四項若しくは第十項の規定により都道府県知事が意見の聴取若しくは弁明の聴取を行う場合又は第十二項前段の規定により医道審議会の委員が弁明の聴取を行う場合における当該処分については、行政手続法第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。

第七条の二 厚生労働大臣は、前条第一項第一号若しくは第二号に掲げる処分を受けた医師又は同条第二項の規定により再免許を受けようとする者に対し、医師としての倫理の保持又は医師として具有すべき知識及び技能に関する研修として厚生労働省令で定めるもの(以下「再教育研修」という。)を受けるよう命ずることができる。

2 厚生労働大臣は、前項の規定による再教育研修を修了した者について、その申請により、再教育研修を修了した旨を医籍に登録する。

3 厚生労働大臣は、前項の登録をしたときは、再教育研修修了登録証を交付する。

4 第二項の登録を受けようとする者及び再教育研修修了登録証の書換交付又は再交付を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。

5 前条第十項から第十七項まで(第十二項を除く。)の規定は、第一項の規定による命令をしようとする場合について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第七条の三 厚生労働大臣は、医師について第七条第一項の規定による処分をすべきか否かを調査する必要があると認めるときは、当該事案に関係する者若しくは参考人から意見若しくは報告を徴し、診療録その他の物件の所有者に対し、当該物件の提出を命じ、又は当該職員をして当該事案に関係のある病院その他の場所に立ち入り、診療録その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査をしようとする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第八条 この章に規定するもののほか、免許の申請、医籍の登録、訂正及び抹消、免許証の交付、書換交付、再交付、返納及び提出並びに住所の届出に関して必要な事項は政令で、第七条第一項の処分、第七条の二第一項の再教育研修の実施、同条第二項の医籍の登録並びに同条第三項の再教育研修修了登録証の交付、書換交付及び再交付に関して必要な事項は厚生労働省令で定める。

第三章 試験

第九条 医師国家試験は、臨床上必要な医学及び公衆衛生に関して、医師として具有すべき知識及び技能について、これを行う。

第十条 医師国家試験及び医師国家試験予備試験は、毎年少くとも一回、厚生労働大臣が、これを行う。

2 厚生労働大臣は、医師国家試験又は医師国家試験予備試験の科目又は実施若しくは合格者の決定の方法を定めようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

第十一条 医師国家試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、これを受けることができない。

大学において、医学の正規の課程を修めて卒業した者

医師国家試験予備試験に合格した者で、合格した後一年以上の診療及び公衆衛生に関する実地修練を経たもの

外国の医学校を卒業し、又は外国で医師免許を得た者で、厚生労働大臣が前二号に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有し、かつ、適当と認定したもの

第十二条 医師国家試験予備試験は、外国の医学校を卒業し、又は外国で医師免許を得た者のうち、前条第三号に該当しない者であつて、厚生労働大臣が適当と認定したものでなければ、これを受けることができない。

第十三条及び第十四条 削除

第十五条 医師国家試験又は医師国家試験予備試験に関して不正の行為があつた場合には、当該不正行為に関係のある者について、その受験を停止させ、又はその試験を無効とすることができる。 この場合においては、なお、その者について、期間を定めて試験を受けることを許さないことができる。

第十六条 この章に規定するものの外、試験の科目、受験手続その他試験に関して必要な事項及び実地修練に関して必要な事項は、厚生労働省令でこれを定める。

第四章 研修

第一節 臨床研修

第十六条の二 診療に従事しようとする医師は、二年以上、都道府県知事の指定する病院又は外国の病院で厚生労働大臣の指定するものにおいて、臨床研修を受けなければならない。

2 前項の規定による指定は、臨床研修を行おうとする病院の開設者の申請により行う。

3 厚生労働大臣又は都道府県知事は、前項の申請に係る病院が、次に掲げる基準を満たすと認めるときでなければ、第一項の規定による指定をしてはならない。

臨床研修を行うために必要な診療科を置いていること。

臨床研修の実施に関し必要な施設及び設備を有していること。

臨床研修の内容が、適切な診療科での研修の実施により、基本的な診療能力を身に付けることのできるものであること。

前三号に掲げるもののほか、臨床研修の実施に関する厚生労働省令で定める基準に適合するものであること。

4 厚生労働大臣又は都道府県知事は、第一項の規定により指定した病院が臨床研修を行うについて不適当であると認めるに至つたときは、その指定を取り消すことができる。

5 厚生労働大臣は、第一項の規定による指定をし、若しくは前項の規定による指定の取消しをしようとするとき、又は第三項第四号の厚生労働省令の制定若しくは改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

6 都道府県知事は、第一項の規定による指定をし、又は第四項の規定による指定の取消しをしようとするときは、あらかじめ、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の二十三第一項に規定する地域医療対策協議会(以下「地域医療対策協議会」という。)の意見を聴かなければならない。

7 都道府県知事は、前項の規定により地域医療対策協議会の意見を聴いたときは、第一項の規定による指定又は第四項の規定による指定の取消しに当たり、当該意見を反映させるよう努めなければならない。

第十六条の三 厚生労働大臣は、毎年度、都道府県ごとの研修医(臨床研修病院(前条第一項に規定する都道府県知事の指定する病院をいう。第三項及び次条第一項において同じ。)において臨床研修を受ける医師をいう。以下この条及び第十六条の八において同じ。)の定員を定めるものとする。

2 厚生労働大臣は、前項の規定により研修医の定員を定めようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

3 都道府県知事は、第一項の規定により厚生労働大臣が定める都道府県ごとの研修医の定員の範囲内で、毎年度、当該都道府県の区域内に所在する臨床研修病院ごとの研修医の定員を定めるものとする。

4 都道府県知事は、前項の規定により研修医の定員を定めようとするときは、医療法第五条の二第一項に規定する医師の確保を特に図るべき区域における医師の数の状況に配慮しなければならない。

5 都道府県知事は、第三項の規定により研修医の定員を定めようとするときは、あらかじめ、その内容について厚生労働大臣に通知しなければならない。

6 都道府県知事は、前項の規定による通知をしようとするときは、あらかじめ、地域医療対策協議会の意見を聴かなければならない。

7 都道府県知事は、前項の規定により地域医療対策協議会の意見を聴いたときは、第三項の規定により研修医の定員を定めるに当たり、当該意見を反映させるよう努めなければならない。

第十六条の四 都道府県知事は、臨床研修の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、臨床研修病院の管理者又は開設者に対し、その業務に関し報告を求め、又は必要な指示をすることができる。

2 厚生労働大臣は、臨床研修の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、第十六条の二第一項に規定する厚生労働大臣の指定する病院の管理者又は開設者に対し、その業務に関し報告を求め、又は必要な措置をとるべきことを請求することができる。

第十六条の五 臨床研修を受けている医師は、臨床研修に専念し、その資質の向上を図るように努めなければならない。

第十六条の六 厚生労働大臣は、第十六条の二第一項の規定による臨床研修を修了した者について、その申請により、臨床研修を修了した旨を医籍に登録する。

2 厚生労働大臣は、前項の登録をしたときは、臨床研修修了登録証を交付する。

第十六条の七 前条第一項の登録を受けようとする者及び臨床研修修了登録証の書換交付又は再交付を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。

第十六条の八 この節に規定するもののほか、第十六条の二第一項の指定、第十六条の三第一項及び第三項の研修医の定員の定め、第十六条の六第一項の医籍の登録並びに同条第二項の臨床研修修了登録証の交付、書換交付及び再交付に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

第二節 その他の研修

第十六条の九 国、都道府県、病院又は診療所の管理者、大学、医学医術に関する学術団体、診療に関する学識経験者の団体その他の関係者は、医療提供体制(医療法第三十条の三第一項に規定する医療提供体制をいう。次条第一項において同じ。)の確保に与える影響に配慮して医師の研修が行われるよう、適切な役割分担を行うとともに、相互に連携を図りながら協力するよう努めなければならない。

第十六条の十 医学医術に関する学術団体その他の厚生労働省令で定める団体は、医師の研修に関する計画を定め、又は変更しようとするとき(当該計画に基づき研修を実施することにより、医療提供体制の確保に重大な影響を与える場合として厚生労働省令で定める場合に限る。)は、あらかじめ、厚生労働大臣の意見を聴かなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の団体を定める厚生労働省令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、医道審議会の意見を聴かなければならない。

3 厚生労働大臣は、第一項の規定により意見を述べるときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。

4 都道府県知事は、前項の規定により意見を述べるときは、あらかじめ、地域医療対策協議会の意見を聴かなければならない。

5 第一項の厚生労働省令で定める団体は、同項の規定により厚生労働大臣の意見を聴いたときは、同項に規定する医師の研修に関する計画の内容に当該意見を反映させるよう努めなければならない。

第十六条の十一 厚生労働大臣は、医師が、長時間にわたる労働により健康を損なうことなく、医療に関する最新の知見及び技能に関する研修を受ける機会を確保できるようにするため特に必要があると認めるときは、当該研修を行い、又は行おうとする医学医術に関する学術団体その他の厚生労働省令で定める団体に対し、当該研修の実施に関し、必要な措置の実施を要請することができる。

2 厚生労働大臣は、前項の厚生労働省令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、医道審議会の意見を聴かなければならない。

3 第一項の厚生労働省令で定める団体は、同項の規定により、厚生労働大臣から研修の実施に関し、必要な措置の実施を要請されたときは、当該要請に応じるよう努めなければならない。

第五章 業務

第十七条 医師でなければ、医業をなしてはならない。

第十七条の二 大学において医学を専攻する学生であつて、当該学生が臨床実習を開始する前に修得すべき知識及び技能を具有しているかどうかを評価するために大学が共用する試験として厚生労働省令で定めるものに合格したものは、前条の規定にかかわらず、当該大学が行う臨床実習において、医師の指導監督の下に、医師として具有すべき知識及び技能の修得のために医業(政令で定めるものを除く。次条において同じ。)をすることができる。

2 厚生労働大臣は、前項の厚生労働省令の制定又は改正の立案をしようとするときは、医道審議会の意見を聴かなければならない。

第十七条の三 前条第一項の規定により医業をする者は、正当な理由がある場合を除き、その業務上知り得た人の秘密を他に漏らしてはならない。 同項の規定により医業をする者でなくなつた後においても、同様とする。

第十八条 医師でなければ、医師又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。

第十九条 診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。

2 診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会つた医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があつた場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない。

第二十条 医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方を交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。 但し、診療中の患者が受診後二十四時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。

第二十一条 医師は、死体又は妊娠四月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、二十四時間以内に所轄警察署に届け出なければならない。

第二十二条 医師は、患者に対し治療上薬剤を調剤して投与する必要があると認めた場合には、患者又は現にその看護に当たつている者に対して処方箋を交付しなければならない。 ただし、患者又は現にその看護に当たつている者が処方箋の交付を必要としない旨を申し出た場合及び次の各号のいずれかに該当する場合においては、この限りでない。

暗示的効果を期待する場合において、処方箋を交付することがその目的の達成を妨げるおそれがある場合

処方箋を交付することが診療又は疾病の予後について患者に不安を与え、その疾病の治療を困難にするおそれがある場合

病状の短時間ごとの変化に即応して薬剤を投与する場合

診断又は治療方法の決定していない場合

治療上必要な応急の措置として薬剤を投与する場合

安静を要する患者以外に薬剤の交付を受けることができる者がいない場合

覚醒剤を投与する場合

薬剤師が乗り組んでいない船舶内において薬剤を投与する場合

2 医師は、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第六十四号)第十二条の二第一項の規定により処方箋を提供した場合は、前項の患者又は現にその看護に当たつている者に対して処方箋を交付したものとみなす。

第二十三条 医師は、診療をしたときは、本人又はその保護者に対し、療養の方法その他保健の向上に必要な事項の指導をしなければならない。

第二十四条 医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。

2 前項の診療録であつて、病院又は診療所に勤務する医師のした診療に関するものは、その病院又は診療所の管理者において、その他の診療に関するものは、その医師において、五年間これを保存しなければならない。

第二十四条の二 厚生労働大臣は、公衆衛生上重大な危害を生ずる虞がある場合において、その危害を防止するため特に必要があると認めるときは、医師に対して、医療又は保健指導に関し必要な指示をすることができる。

2 厚生労働大臣は、前項の規定による指示をするに当つては、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

第六章 医師試験委員

第二十五条及び第二十六条 削除

第二十七条 医師国家試験及び医師国家試験予備試験に関する事務をつかさどらせるため、厚生労働省に医師試験委員を置く。

2 医師試験委員に関し必要な事項は、政令で定める。

第二十八条及び第二十九条 削除

第三十条 医師試験委員その他医師国家試験又は医師国家試験予備試験に関する事務をつかさどる者は、その事務の施行に当たつて厳正を保持し、不正の行為のないようにしなければならない。

第七章 雑則

第三十条の二 厚生労働大臣は、医療を受ける者その他国民による医師の資格の確認及び医療に関する適切な選択に資するよう、医師の氏名その他の政令で定める事項を公表するものとする。

第三十条の三 第六条第三項、第七条第四項及び第八項前段、同条第十項及び第十一項(これらの規定を第七条の二第五項において準用する場合を含む。)、第七条第五項において準用する行政手続法第十五条第一項及び第三項(同法第二十二条第三項において準用する場合を含む。)、第十六条第四項、第十八条第一項及び第三項、第十九条第一項、第二十条第六項並びに第二十四条第三項並びに第七条第八項後段において準用する同法第二十二条第三項において準用する同法第十五条第三項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

第八章 罰則

第三十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第十七条の規定に違反した者

虚偽又は不正の事実に基づいて医師免許を受けた者

2 前項第一号の罪を犯した者が、医師又はこれに類似した名称を用いたものであるときは、三年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第三十二条 第七条第一項の規定により医業の停止を命ぜられた者で、当該停止を命ぜられた期間中に、医業を行つたものは、一年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第三十三条 第三十条の規定に違反して故意若しくは重大な過失により事前に試験問題を漏らし、又は故意に不正の採点をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第三十三条の二 第十七条の三の規定に違反して、業務上知り得た人の秘密を漏らした者は、六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

第三十三条の三 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。

第六条第三項、第十八条、第二十条、第二十一条、第二十二条第一項又は第二十四条の規定に違反した者

第七条の二第一項の規定による命令に違反して再教育研修を受けなかつた者

第七条の三第一項の規定による陳述をせず、報告をせず、若しくは虚偽の陳述若しくは報告をし、物件を提出せず、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

第三十三条の四 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前条第三号の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても同条の罰金刑を科する。

附則

第三十四条 この法律施行の期日は、公布の日から起算して九十日を超えない期間内において、政令でこれを定める。

第三十五条 国民医療法(昭和十七年法律第七十号、以下旧法という。)は、これを廃止する。

第三十六条 旧法又は医師法(明治三十九年法律第四十七号、以下旧医師法という。)によつて医師免許を受けた者は、これをこの法律によつて医師免許を受けた者とみなす。 旧医師法施行前に医術開業免状を得た者についても同様である。 旧医師法施行前医術仮開業免状を得た者の医業については、なお従前の例による。 昭和二十年八月十五日以前に、朝鮮総督、台湾総督、樺太庁長官、南洋庁長官若しくは満洲国駐特命全権大使又は満洲国の医師免許を受けた日本国民に対する医師免許及び試験については、この法律施行の日から五年間は、なお従前の例によることができる。 前項に規定する者の外、昭和二十年八月十五日以前に、外国でその地の法令によつて医師免許若しくは医業免許を受け、又は中華民国(満洲及び蒙彊を含む。)において領事官の医業免許を受けた日本国民に対する医師免許及び試験については、昭和三十年十二月三十一日まで、前項の例によることができる。

第三十七条 旧法又は旧医師法による医籍の登録は、これをこの法律による医籍の登録とみなす。

第三十八条 旧法又は旧医師法によつてした医師免許の取消処分又は医業停止の処分は、それぞれこれをこの法律の相当規定によつてしたものとみなす。 この場合において、停止の期間は、なお従前の例による。

第四十条 旧法若しくは旧医師法又はこれに基いて発する命令又は右の命令に基いてなした処分に違反した者の処罰については、なお旧法又は旧医師法による。

第四十一条 国民医療法施行令の一部を改正する勅令(昭和二十一年勅令第四百二号)附則第二項の規定に該当する者は、第二条の規定にかかわらず、医師免許を受けることができる。

第四十二条 国民医療法施行令の一部を改正する勅令(昭和二十二年勅令第百三十七号)附則第二項の規定に該当する者は、第十一条の規定にかかわらず、医師国家試験を受けることができる。

第四十三条 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)附則第三条の規定により大学令(大正七年勅令第三百八十八号)による大学又は専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)による専門学校として、その存続を認められた大学又は専門学校は、第十一条第一号の大学とみなす。

第四十四条 国は、当分の間、都道府県に対し、第十六条の二第一項に規定する病院に附属する施設のうち臨床研修を行うために必要なものの整備で日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法(昭和六十二年法律第八十六号)第二条第一項第二号に該当するものにつき、当該都道府県が自ら行う場合にあつてはその要する費用に充てる資金の一部を、都道府県以外の病院の開設者が行う場合にあつては当該開設者に対し当該都道府県が補助する費用に充てる資金の一部を、予算の範囲内において、無利子で貸し付けることができる。 前項の国の貸付金の償還期間は、五年(二年以内の据置期間を含む。)以内で政令で定める期間とする。 前項に定めるもののほか、第一項の規定による貸付金の償還方法、償還期限の繰上げその他償還に関し必要な事項は、政令で定める。 国は、第一項の規定により都道府県に対し貸付けを行つた場合には、当該貸付けの対象である施設の整備について、当該貸付金に相当する金額の補助を行うものとし、当該補助については、当該貸付金の償還時において、当該貸付金の償還金に相当する金額を交付することにより行うものとする。 都道府県が、第一項の規定による貸付けを受けた無利子貸付金について、第二項及び第三項の規定に基づき定められる償還期限を繰り上げて償還を行つた場合(政令で定める場合を除く。)における前項の規定の適用については、当該償還は、当該償還期限の到来時に行われたものとみなす。

附則(昭和二四年五月一四日法律第六六号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和二五年三月三一日法律第三四号)

この法律は、昭和二十五年四月一日から施行する。

附則(昭和二六年六月一日法律第一七四号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和二六年六月一四日法律第二三六号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和二八年八月一五日法律第二一三号)

この法律は、昭和二十八年九月一日から施行する。 この法律施行前従前の法令の規定によりなされた許可、認可その他の処分又は申請、届出その他の手続は、それぞれ改正後の相当規定に基いてなされた処分又は手続とみなす。

附則(昭和二九年四月二二日法律第七一号)

この法律は、昭和二十九年五月一日から施行する。

附則(昭和三〇年八月八日法律第一四五号)

この法律は、公布の日から施行する。 医薬関係審議会設置法(昭和二十九年法律第百三十四号)は、廃止する。

附則(昭和四三年五月一五日法律第四七号)

この法律は、公布の日から施行する。 この法律の施行前に医師免許を受けた者については、この法律による改正後の医師法第三章の二の規定は適用しない。 この法律の施行前に行なわれた医師国家試験に合格した者又は国民医療法施行令の一部を改正する勅令(昭和二十一年勅令第四百二号)附則第二項の規定に該当する者であつて、この法律の施行後医師免許を受けたものについても、同様とする。

附則(昭和四四年六月二五日法律第五一号)

この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第一条中厚生省設置法第二十九条第一項の表薬剤師試験審議会の項を削る改正規定並びに第十条及び第十一条の規定は昭和四十四年九月一日から、第一条中厚生省設置法第二十九条第一項の表栄養審議会の項の改正規定、同表中医師試験研修審議会の項を改める改正規定並びに同表歯科医師試験審議会、保健婦助産婦看護婦審議会及び理学療法士作業療法士審議会の項を削る改正規定並びに同法第三十六条の七第三号にただし書を加える改正規定及び同法第三十六条の八に一号を加える改正規定並びに第二条から第九条までの規定は昭和四十四年十一月一日から施行する。

附則(昭和四六年一二月三一日法律第一三〇号)

この法律は、琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日から施行する。

附則(昭和五三年五月二三日法律第五五号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和五六年五月二五日法律第五一号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和五七年七月二三日法律第六九号)

この法律は、公布の日から施行する。 この法律(附則第一項第四号及び第五号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為並びに附則第三項第一号の規定により従前の例によることとされる届出に係るこの法律の施行後にした行為及び同項第二号の規定により従前の例によることとされるトランプ類税に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成五年一一月一二日法律第八九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(医師法の一部改正に伴う経過措置)
第六条 第九十六条の規定の施行前に、同条の規定による改正前の医師法第七条第五項後段の規定による通知がされた場合においては、当該通知に係る免許の取消し及び医業の停止の手続に関しては、第九十六条の規定による改正後の同法の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第百六十二条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附則(平成一一年七月一六日法律第一〇二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(別に定める経過措置)
第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。

附則(平成一一年一二月八日法律第一五一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。

(経過措置)
第三条 民法の一部を改正する法律(平成十一年法律第百四十九号)附則第三条第三項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者及びその保佐人に関するこの法律による改正規定の適用については、次に掲げる改正規定を除き、なお従前の例による。

第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)

(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一二年一二月六日法律第一四一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(臨床研修修了医師の登録に係る経過措置)
第八条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に医師免許を受けている者及び当該規定の施行前に医師免許の申請を行った者であって当該規定の施行後に医師免許を受けたものは、第二条の規定による改正後の医療法及び第四条の規定による改正後の医師法の適用については、同法第十六条の四第一項の規定による登録を受けた者とみなす。

(指定病院に係る経過措置)
第九条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に第四条の規定による改正前の医師法第十六条の二第一項の規定による指定を受けている病院は、第四条の規定による改正後の医師法第十六条の二第一項の規定による指定を受けている病院とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第十四条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一三年六月二九日法律第八七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律における障害者に係る欠格事由の在り方について、当該欠格事由に関する規定の施行の状況を勘案して検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(再免許に係る経過措置)
第三条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定する免許の取消事由により免許を取り消された者に係る当該取消事由がこの法律による改正後のそれぞれの法律により再免許を与えることができる取消事由(以下この条において「再免許が与えられる免許の取消事由」という。)に相当するものであるときは、その者を再免許が与えられる免許の取消事由により免許が取り消された者とみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の再免許に関する規定を適用する。

(罰則に係る経過措置)
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成一四年二月八日法律第一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成一八年六月二一日法律第八四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案し、この法律により改正された医療法等の規定に基づく規制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(再免許の交付に関する経過措置)
第十四条 施行日前に第四条の規定による改正前の医師法第七条第二項の規定による取消処分を受けた者に係る第四条の規定による改正後の医師法第七条第三項の規定の適用については、なお従前の例による。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為及びこの附則の規定によりなお効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十二条 附則第三条から第十六条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一九年六月二七日法律第九六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二五年六月一四日法律第四四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十一条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二六年六月一三日法律第六九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。

(経過措置の原則)
第五条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

(訴訟に関する経過措置)
第六条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成三〇年七月二五日法律第七九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十一年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、医療の分野における国民の需要が高度化し、かつ、多様化している状況においても、医師がその任務を十分に果たすことができるよう、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する大学(附則第八条第一項において単に「大学」という。)が行う臨床実習をはじめとする医学に係る教育の状況を勘案し、医師の資質の向上を図る観点から、医師法の規定について検討を加え、その結果に基づき、この法律の公布後三年以内に法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。 政府は、臨床研修の評価に関する調査研究を行うものとし、当該調査研究の結果を勘案し、臨床研修と医師が臨床研修を修了した後に受ける医療に関する専門的な知識及び技能に関する研修とが整合性のとれたものとすること等により、医師の資質の向上がより実効的に図られるよう、臨床研修の在り方について検討を加え、その結果に基づき、この法律の公布後三年以内に法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。 政府は、前二項に定める事項のほか、この法律の施行後五年を目途として、この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該各規定。附則第四条において同じ。)による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(医師法の一部改正に伴う経過措置)
第七条 第二号施行日前に第五条の規定による改正前の医師法(以下この条及び次条第二項において「第二号旧医師法」という。)第十六条の二第一項の規定によりされた指定等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又は附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に第二号旧医師法の規定によりされている指定等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、第二号施行日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、第二号施行日以後における第五条の規定による改正後の医師法(以下この条及び次条において「第二号新医師法」という。)の適用については、第二号新医師法の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。

第八条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に医学を履修する課程を置く大学に附属する病院であって臨床研修を行っているものは、第二号新医師法第十六条の二第一項の規定による都道府県知事の指定を受けた病院とみなす。 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に第二号旧医師法第十六条の二第四項の規定により同条第一項の厚生労働大臣の指定する病院とみなされている病院は、第二号新医師法第十六条の二第一項の規定による厚生労働大臣の指定を受けた病院とみなす。

(政令への委任)
第十五条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和元年六月一四日法律第三七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(行政庁の行為等に関する経過措置)
第二条 この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行の日前に、この法律による改正前の法律又はこれに基づく命令の規定(欠格条項その他の権利の制限に係る措置を定めるものに限る。)に基づき行われた行政庁の処分その他の行為及び当該規定により生じた失職の効力については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(検討)
第七条 政府は、会社法(平成十七年法律第八十六号)及び一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)における法人の役員の資格を成年被後見人又は被保佐人であることを理由に制限する旨の規定について、この法律の公布後一年以内を目途として検討を加え、その結果に基づき、当該規定の削除その他の必要な法制上の措置を講ずるものとする。

附則(令和元年一二月一一日法律第七一号)

この法律は、会社法改正法の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第九条中社債、株式等の振替に関する法律第二百六十九条の改正規定(「第六十八条第二項」を「第八十六条第一項」に改める部分に限る。)、第二十一条中民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律第五十六条第二項及び附則第四条の改正規定、第四十一条中保険業法附則第一条の二の十四第一項の改正規定、第四十七条中保険業法等の一部を改正する法律附則第十六条第一項の改正規定、第五十一条中株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法第二十七条の改正規定、第七十八条及び第七十九条の規定、第八十九条中農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律附則第二十六条第一項の改正規定並びに第百二十四条及び第百二十五条の規定 公布の日

附則(令和三年五月二八日法律第四九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(罰則に関する経過措置)
第十七条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十八条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和四年五月二〇日法律第四四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第五条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第六条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和四年五月二〇日法律第四七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第一条中医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第一条の五第二項の改正規定及び第二条から第四条までの規定並びに附則第四条から第六条までの規定は、令和五年二月一日までの間において政令で定める日から施行する。

(政令への委任)
第二条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第三条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

附則(令和四年六月一七日法律第六八号)

この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第五百九条の規定 公布の日