道路法施行令(法令ID:327CO0000000479)は、道路法の委任を受け、道路管理や占用等の具体的条件を定める政令です。法令全文とe-Govの条文を参照できます。道路の占用物件や工事を担当する人が、許可基準や工事方法の根拠を調べる場面で参照します。この記事は占用を中心とする管理上の細目を扱い、特定工事の許可可否、占用料の試算、警察の道路使用許可手続は扱いません。
2026年9月15日時点で確認した現行施行版は2026年4月1日施行版です。道路の幅員や線形等の一般的技術基準を定める道路構造令とは、別の政令として読み分けます。
道路の工事主体と占用を具体化する政令
第1条は、道路法第12条ただし書が定める都道府県等による国道の新設・改築について、特別の事情を具体化しています。河川工事等との密接な関連、道路区域の変更計画、従来の工事や準備との一体性等を列挙します。道路管理に関する本法の原則に対し、政令が特例の条件を具体化する例です。
一方、第7条以下には占用に関する規定がまとまっています。占用の対象物件、期間、場所、構造、工事の方法・時期、復旧を分けて定めています。単に申請書の提出先を案内する政令ではなく、道路を他の施設と共用する場合に何を確保するかを規律する内容です。
道路構造令が主に道路自体の新設・改築の構造を扱うのに対し、道路法施行令の占用規定は、道路に設ける物件と交通・道路構造との関係を扱います。例えば同じ道路工事でも、道路自体の断面を設計する話と、道路に管路を埋設する話では、確認する条文が異なります。目的と対象を分けることが最初の整理になります。
占用物件の種類と期間の基準
第7条は道路法第32条第1項第7号が政令に委ねる工作物・物件・施設を列挙しています。看板、標識、工事用の囲い・足場・詰所、工事材料などに加え、太陽光発電設備や所定の避難施設等も含まれます。本法の各号に列挙された物件と、施行令で補う物件を合わせて対象を確認する構成です。
物件の名称を見つけただけで占用許可が決まるわけではありません。第9条以下の基準は道路法第33条の委任に基づき、期間や場所等の申請事項を具体化します。第9条は物件の区分に応じた期間を定め、更新する場合にも関係します。水管等の所定の物件には10年以内の区分がありますが、全ての物件が同じ期間であるとは説明できません。
許可の対象物件の範囲と、何年間の占用を認めるかは別の問いです。また、法律上の上限と実際の許可期間も区別する必要があります。工事に必要な仮設物と長期に使う管路などについて、物件の性質を明らかにしたうえで、対応する期間の号へ進むことができます。
設置場所と構造の安全性
第10条は一般工作物等の占用場所を扱い、電柱、水管、ガス管などの所定の物件を対象から分けています。それらには第11条以下の個別の場所基準があります。一般基準という名称だけで全物件を同じ扱いにするのではなく、まず除かれた物件に当たるかを確かめます。
例えば第11条は電柱・公衆電話所について、道路敷地外に代わる適当な場所がないことや、地上に置く場合の位置等を定めています。第12条は構造の基準として、地上では倒壊・落下・火災・漏水等による支障、地下では耐久性や道路・他の占用物件への影響などを扱います。場所と物件自体の構造は別々の確認事項です。
地下に施設を入れる場合も、地表の通行を妨げないという説明だけでは足りず、道路の強度や既存の地下施設との関係が規定されています。地上・地下、物件の種類、周囲の占用状況をそろえたうえで、場所と構造の条文を対応させる必要があります。この記事では具体的な埋設深さ等の設計値は示していません。
第18条は、本法第36条第1項ただし書の「軽易な工事」を具体化しています。各戸への引込みのため地下に埋設する水管、下水道管、ガス管又は電線で、道路を占用する部分の延長が20メートルを超えないものの設置・改修が対象です。ここで省略されるのは同項にいう工事の計画書の提出であり、この規定だけから占用許可そのものが不要になると読み替えることはできません。提出書類の特例と、工事・占用の基準とは役割が異なります。
掘削中の通行・排水と既存埋設物の保護
第13条は工事実施方法の基準を定めます。占用物件を保持する措置、道路掘削の方法、排水を妨げない措置、原則として道路の片側を通行可能にすること、柵・覆い・夜間灯火等の危険防止措置が挙げられています。工事完了後に安全であることだけでなく、施工中の交通と道路機能も対象です。
地下に電線や水管等がある場所又は付近を掘削する場合には、既存施設に関する確認・保護の規定があります。同じ掘削でも、何もない場所と既存埋設物の近くでは確認内容が違います。第12条の完成した構造の安全性と、第13条の工事中の安全性を区別すると、施工計画のどこを法令が扱うかが明確になります。
第14条は他の占用工事や道路工事との時期の調整、交通への支障が著しくない時期を求めます。交通を遮断する工事では交通量の少ない時間との関係も規定します。工法、仮設設備、作業時期を別々の条件として置くことで、道路を使いながら施工するための調整を図る構成です。
埋戻し・復旧と技術的細目への委任
第15条は占用のため掘削した土砂を埋め戻す際、層ごとに確実に締め固めることを定めます。元の土砂をそのまま使うことが不適当なら、補充や入換えをしてから埋め戻す規定もあります。穴をふさぐという外形だけでなく、道路を復旧するための材料と施工状態を対象にしています。
第16条は第10条から第15条の基準を適用するための技術的細目を国土交通省令に委任し、所定の石油管については別の主務省令の規定との関係を定めます。施行令の説明だけで詳細な設計・施工条件が完結しない箇所です。政令の基準と、省令が補う細目を分けてたどります。
第18条には、所定の各戸引込み用の地下管路等について、道路法第36条第1項ただし書の軽易な工事を定める規定があります。これは工事計画書の提出に関する特定の例外であって、占用許可全体を不要とする規定として読んではいけません。どの手続についての例外かを委任元まで戻って確認することが重要です。
指定区間内の国道の占用料を読む
第19条は指定区間内の国道の占用料を扱い、別表の金額と占用期間などに結び付けています。特定の施設では売上収入等を勘案する規定もあり、占用物件、面積・長さ等の区分、期間により確認内容が変わります。本文と別表を一組として読む必要があります。
この条文の対象は指定区間内の国道です。市町村道等の占用料もすべて同じ表で決まるという説明ではありません。道路の種類と管理区分を確認し、料金の根拠がこの政令か、それ以外の規定かを区別することが出発点になります。記事では特定物件の料金計算までは行っていません。
道路法施行令の占用規定は、対象物件を定める入口から、期間、場所、構造、施工、復旧、料金へと続いています。申請資料を読む際もこの区分を保つと、物件の設置自体、工事の実施、道路管理上の費用を別々に確認できます。
参考リンク
占用基準と国道の占用料の根拠を確認する公式資料です。