地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律
第一章 総則
(目的)
第一条目的
第一条 この法律は、国民の健康の保持及び福祉の増進に係る多様なサービスへの需要が増大していることに鑑み、地域における創意工夫を生かしつつ、地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療及び介護の総合的な確保を促進する措置を講じ、もって高齢者をはじめとする国民の健康の保持及び福祉の増進を図り、あわせて国民が生きがいを持ち健康で安らかな生活を営むことができる地域社会の形成に資することを目的とする。
(定義)
第二条定義
第二条 この法律において「地域包括ケアシステム」とは、地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制をいう。
2 この法律において「介護給付等対象サービス等」とは、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第二十四条第二項に規定する介護給付等対象サービス及び老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)に基づく福祉サービスをいう。
3 この法律において「公的介護施設等」とは、地域において介護給付等対象サービス等を提供する施設その他これに類する施設又は設備のうち厚生労働省令で定めるもの(次項に規定する特定民間施設を除く。)をいう。
4 この法律において「特定民間施設」とは、介護給付等対象サービス等との連携の下に地域において保健サービス及び福祉サービスを総合的に提供する一群の施設であって、民間事業者が整備する次に掲げる施設から構成されるものをいう。
一 住民の老後における疾病予防のため有酸素運動(継続的に酸素を摂取して全身持久力に関する生理機能の維持又は回復のために行う身体の運動をいう。)を行わせるとともに、老人に対して機能訓練を行う施設であって、診療所が附置されていることその他の政令で定める要件に適合するもの
二 老人に対して、各種の相談に応ずるとともに、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与する施設(老人福祉法第二十条の七に規定する老人福祉センターを除く。)
三 イに掲げる施設であってロに掲げる施設が併せて設置されるもの
イ 身体上若しくは精神上の障害があって日常生活を営むのに支障がある老人又はその者を現に養護する者を通わせ、入浴若しくは給食又は介護方法の指導の実施その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する施設
ロ 身体上又は精神上の障害があって日常生活を営むのに支障がある老人につきその者の居宅において入浴、排せつ、食事等の介護を行う事業その他のその者が居宅において日常生活を営むのに必要な便宜を供与する事業であって政令で定めるもののために必要な施設
四 老人福祉法第二十九条第一項に規定する有料老人ホーム
第二章 地域における医療及び介護の総合的な確保
(総合確保方針)
第三条総合確保方針
第三条 厚生労働大臣は、地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針(以下「総合確保方針」という。)を定めなければならない。
2 総合確保方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 地域における医療及び介護の総合的な確保の意義及び基本的な方向に関する事項
二 地域における医療及び介護の総合的な確保に関し、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の三第一項に規定する基本方針及び介護保険法第百十六条第一項に規定する基本指針の基本となるべき事項
三 次条第一項に規定する都道府県計画及び第五条第一項に規定する市町村計画の作成並びにこれらの整合性の確保に関する基本的な事項
四 前二号に掲げるもののほか、地域における医療及び介護の総合的な確保に関し、次条第一項に規定する都道府県計画、医療法第三十条の四第一項に規定する医療計画(以下「医療計画」という。)及び介護保険法第百十八条第一項に規定する都道府県介護保険事業支援計画(以下「都道府県介護保険事業支援計画」という。)の整合性の確保に関する事項
五 公正性及び透明性の確保その他第六条の基金を充てて実施する同条に規定する都道府県事業に関する基本的な事項
六 その他地域における医療及び介護の総合的な確保に関し必要な事項
3 厚生労働大臣は、総合確保方針の案を作成し、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、医療又は介護を受ける立場にある者、都道府県知事、市町村長(特別区の区長を含む。次条第四項及び第十条において同じ。)、介護保険法第七条第七項に規定する医療保険者(以下「医療保険者」という。)、医療機関、同法第百十五条の三十二第一項に規定する介護サービス事業者(次条第四項及び第五条第四項において「介護サービス事業者」という。)、診療又は調剤に関する学識経験者の団体その他の関係団体、学識経験を有する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
4 厚生労働大臣は、総合確保方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
(都道府県計画)
第四条都道府県計画
第四条 都道府県は、総合確保方針に即して、かつ、地域の実情に応じて、当該都道府県の地域における医療及び介護の総合的な確保のための事業の実施に関する計画(以下「都道府県計画」という。)を作成することができる。
2 都道府県計画においては、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。
一 医療介護総合確保区域(地理的条件、人口、交通事情その他の社会的条件、医療機関の施設及び設備並びに公的介護施設等及び特定民間施設の整備の状況その他の条件からみて医療及び介護の総合的な確保の促進を図るべき区域をいう。以下同じ。)ごとの当該区域における医療及び介護の総合的な確保に関する目標及び計画期間
二 前号の目標を達成するために必要な次に掲げる事業に関する事項
イ 医療法第三十条の四第二項第七号に規定する地域医療構想(以下単に「地域医療構想」という。)の達成に向けた医療機関の施設又は設備の整備に関する事業
ロ 地域医療構想の達成に向けた医療機関(地域における病床の機能(医療法第三十条の三第二項第六号に規定する病床の機能をいう。以下同じ。)の分化及び連携を推進するために当該地域における病床数の変更を伴う取組を行うものに限る。)の運営の支援に関する事業
ハ 地域における医療及び介護の総合的な確保のための医療介護総合確保区域における居宅等(居宅その他厚生労働省令で定める場所をいう。次条第二項第二号イにおいて同じ。)における医療の提供に関する事業(同条第五項の規定により提出された市町村計画に掲載された同号イに掲げる事業を含む。)
ニ 公的介護施設等の整備に関する事業(次条第五項の規定により提出された市町村計画に掲載された同条第二項第二号ロ及びハに掲げる事業を含む。)
ホ 医療従事者の確保に関する事業
ヘ 介護従事者の確保に関する事業
ト その他地域における医療及び介護の総合的な確保のために実施する必要があるものとして厚生労働省令で定める事業(次条第五項の規定により提出された市町村計画に掲載された同条第二項第二号ニに掲げる事業を含む。)
三 その他地域における医療及び介護の総合的な確保のために必要な事項
3 都道府県は、都道府県計画を作成するに当たっては、医療計画及び都道府県介護保険事業支援計画との整合性の確保を図らなければならない。
4 都道府県は、都道府県計画を作成し、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、市町村長、医療又は介護を受ける立場にある者、医療保険者、医療機関、介護サービス事業者、診療又は調剤に関する学識経験者の団体その他の関係団体、学識経験を有する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
5 都道府県は、都道府県計画を作成し、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
(市町村計画)
第五条市町村計画
第五条 市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、総合確保方針に即して、かつ、地域の実情に応じて、当該市町村の地域における医療及び介護の総合的な確保のための事業の実施に関する計画(以下「市町村計画」という。)を作成することができる。
2 市町村計画においては、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。
一 医療介護総合確保区域ごとの当該区域又は当該市町村の区域における医療及び介護の総合的な確保に関する目標及び計画期間
二 前号の目標を達成するために必要な次に掲げる事業に関する事項
イ 地域における医療及び介護の総合的な確保のための医療介護総合確保区域又は当該市町村の区域における居宅等における医療の提供に関する事業
ロ 老人福祉法第五条の二第一項に規定する老人居宅生活支援事業が実施される施設であって医療介護総合確保区域又は当該市町村の区域において整備する必要があるものとして厚生労働省令で定めるものを整備する事業
ハ 次に掲げる老人福祉法第五条の三に規定する老人福祉施設であって医療介護総合確保区域又は当該市町村の区域において整備する必要があるものとして厚生労働省令で定めるものを整備する事業
(1) 老人福祉法第二十条の五に規定する特別養護老人ホーム
(2) 老人福祉法第二十条の六に規定する軽費老人ホーム(以下「軽費老人ホーム」という。)
ニ その他地域における医療及び介護の総合的な確保のために実施する必要があるものとして厚生労働省令で定める事業
三 その他地域における医療及び介護の総合的な確保のために必要な事項
3 市町村は、市町村計画を作成するに当たっては、介護保険法第百十七条第一項に規定する市町村介護保険事業計画との整合性の確保を図るとともに、医療法第三十条の十八の五第一項の規定による協議の結果(同項第四号に掲げる事項に係るものに限る。)を考慮するものとする。
4 市町村は、市町村計画を作成し、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事、医療又は介護を受ける立場にある者、医療保険者、医療機関、介護サービス事業者、診療又は調剤に関する学識経験者の団体その他の関係団体、学識経験を有する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
5 市町村は、市町村計画を作成し、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを当該市町村の属する都道府県に提出しなければならない。
(基金)
第六条基金
第六条 都道府県が、都道府県計画に掲載された第四条第二項第二号に掲げる事業(第九条において「都道府県事業」という。)に要する経費の全部又は一部を支弁するため、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十一条の基金を設ける場合には、国は、政令で定めるところにより、その財源に充てるために必要な資金の三分の二(第四条第二項第二号ロに掲げる事業に要する経費に係るものについては、その全額)を負担するものとする。
(財源の確保)
第七条財源の確保
第七条 前条の基金の財源に充てるために、同条の規定により国が負担する費用については、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成二十四年法律第六十八号)の施行により増加する消費税の収入をもって充てるものとする。
(病床数の削減を支援する事業等)
第七条の二病床数の削減を支援する事業等
第七条の二 都道府県は、その地域の実情を踏まえ、医療機関がその経営の安定を図るために緊急に病床数を削減することを支援する事業を行うことができる。
2 都道府県は、医療機関が前項に規定する事業に基づき病床数を削減したときは、厚生労働省令で定める場合を除き、医療計画において定める医療法第三十条の四第二項第十七号に規定する基準病床数を削減するものとする。
(病床数の削減を支援する事業に要する費用に係る国の負担)
第七条の三病床数の削減を支援する事業に要する費用に係る国の負担
第七条の三 国は、医療保険の保険料に係る国民の負担の抑制を図りつつ持続可能な医療保険制度を構築するため、予算の範囲内において、前条第一項に規定する事業に要する費用を負担するものとする。
(老人福祉法等の特例)
第八条老人福祉法等の特例
第八条 第六条の基金を充てて実施する医療計画に基づく事業に要する費用又は老人福祉法に定める老人の福祉のための事業に要する費用については、医療法第三十条の九又は老人福祉法第二十六条第二項の規定に基づく国の補助は、これらの規定にかかわらず、行わないものとする。
第九条
第九条 都道府県事業により整備される施設(以下この条及び次条において「都道府県整備施設」という。)に係る施設を設置する者が、当該都道府県整備施設につき老人福祉法第十四条若しくは第十五条第二項若しくは第三項又は社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第六十二条第一項の規定により届出を行わなければならない場合には、それぞれ当該規定にかかわらず、事業の開始の日又は施設の設置の日から一月以内に、その旨を当該都道府県整備施設の所在地を管轄する都道府県知事に届け出ることをもって足りる。
第十条
第十条 都道府県整備施設(市町村計画に掲載された事業に係る施設に限る。)に係る施設を設置する者(以下この条において「施設設置者」という。)は、前条の規定による届出をする場合には、当該届出を、当該施設設置者に係る都道府県整備施設の所在地を管轄する市町村長を経由してすることができる。
(大都市等の特例)
第十一条大都市等の特例
第十一条 この法律中都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものは、地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)においては、政令で定めるところにより、指定都市又は中核市(以下「指定都市等」という。)が処理するものとする。 この場合においては、この法律中都道府県に関する規定は、指定都市等に関する規定として、指定都市等に適用があるものとする。
第三章 国民の保健医療の向上及び福祉の増進に資する情報の分析等の推進
(電子資格確認の事務等に係る利用者証明用電子証明書の利用等)
第十一条の二電子資格確認の事務等に係る利用者証明用電子証明書の利用等
第十一条の二 社会保険診療報酬支払基金(以下「支払基金」という。)又は国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第四十五条第五項に規定する国民健康保険団体連合会(以下「連合会」という。)は、健康保険法(大正十一年法律第七十号)第二百五条の四第一項(第二号又は第三号に係る部分に限る。次条第二項において同じ。)の規定により委託を受けて行う電子資格確認(同法第三条第十三項に規定する電子資格確認をいう。次条第二項及び第二十四条第一項第一号において同じ。)の事務その他の厚生労働省令で定める事務に必要な限度で、その保有する利用者証明用電子証明書(電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)第二十二条第一項に規定する利用者証明用電子証明書をいう。)を、その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用し、又は相互に提供することができる。
(保健医療等情報を正確に連結するために必要な情報の提供)
第十二条保健医療等情報を正確に連結するために必要な情報の提供
第十二条 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第十七条の規定により厚生労働大臣から委託を受けて同法第十六条第一項に規定する医療保険等関連情報(以下この項において「医療保険等関連情報」という。)を収集する者、介護保険法第百十八条の十の規定により厚生労働大臣から委託を受けて同法第百十八条の二第一項に規定する介護保険等関連情報(以下この項において「介護保険等関連情報」という。)を収集する者その他の保健医療等情報(法律の規定に基づき調査若しくは分析又は利用若しくは提供が行われる医療保険等関連情報、介護保険等関連情報その他の情報であってその調査若しくは分析又は利用若しくは提供が国民の保健医療の向上及び福祉の増進に資するものとして厚生労働省令で定める情報をいう。以下この項において同じ。)を収集する者として厚生労働省令で定める者(以下この条において「連結情報照会者」という。)は、保健医療等情報を正確に連結するため、支払基金又は連合会に対し、当該保健医療等情報に係る医療保険被保険者番号等(健康保険法第百九十四条の二第一項に規定する被保険者等記号・番号等その他の厚生労働省令で定める番号、記号その他の符号をいう。次項において同じ。)を提供した上で、保健医療等情報を正確に連結するために必要な情報として厚生労働省令で定めるものの提供を求めることができる。
2 支払基金又は連合会は、前項の規定による求めがあったときは、連結情報照会者に対し、健康保険法第二百五条の四第一項の規定により委託を受けて行う電子資格確認の事務その他の厚生労働省令で定める事務に係る医療保険被保険者番号等を利用し、前項の厚生労働省令で定める情報を提供することができる。
3 前項の規定により情報の提供を受ける連結情報照会者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を支払基金又は連合会に納めなければならない。
第三章の二 電磁的方法による処方箋の提供等の推進
第十二条の二
第十二条の二 医師又は歯科医師は、患者又は現にその看護に当たっている者の求めに応じて、医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第二十二条第一項又は歯科医師法(昭和二十三年法律第二百二号)第二十一条第一項の規定によるこれらの者に対する処方箋(書面に代えて当該処方箋に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。次条第四項において同じ。)を作成した場合における当該電磁的記録を含む。以下同じ。)の交付に代えて、支払基金又は連合会に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該処方箋を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法(以下「電磁的方法」という。)により提供することができる。
2 前項の規定により処方箋の提供を受けた支払基金又は連合会は、厚生労働省令で定めるところにより、当該患者が電磁的方法により当該処方箋に記録された情報を閲覧することができるようにするとともに、当該患者又は現にその看護に当たっている者の求めに応じて、調剤を実施する薬局に対し当該処方箋を電磁的方法により提供しなければならない。
3 薬剤師は、前項の規定により提供された処方箋により調剤したときその他厚生労働省令で定めるときは、支払基金又は連合会に対し、薬剤師法(昭和三十五年法律第百四十六号)第二十六条に規定する事項その他厚生労働省令で定める事項を含む情報を、厚生労働省令で定めるところにより、電磁的方法により提供することができる。
4 前項の規定により情報の提供を受けた支払基金又は連合会は、第一項の規定により当該情報に係る処方箋の提供を行った医師又は歯科医師その他の厚生労働省令で定める者の求めに応じて、これらの者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該情報を電磁的方法により提供しなければならない。
5 医師又は歯科医師は、医師法第二十二条第一項又は歯科医師法第二十一条第一項の規定により処方箋を交付した場合には、厚生労働省令で定めるところにより、支払基金又は連合会に対し、当該処方箋に記載し、又は記録した情報を電磁的方法により提供することができる。
6 医師又は歯科医師は、医師法第二十二条第一項若しくは歯科医師法第二十一条第一項の規定による処方箋の交付又は第一項の規定による電磁的方法による処方箋の提供を行うに当たり、厚生労働省令で定めるところにより、支払基金又は連合会に対し、患者の生命又は身体の保護のために必要な情報として厚生労働省令で定める情報の提供を求めることができる。
7 薬剤師は、調剤を行うに当たり、厚生労働省令で定めるところにより、支払基金又は連合会に対し、患者の生命又は身体の保護のために必要な情報として厚生労働省令で定める情報の提供を求めることができる。
8 前二項の規定により情報の提供の求めを受けた支払基金又は連合会は、当該求めに応じて、厚生労働省令で定めるところにより、当該医師若しくは歯科医師又は薬剤師に対し当該情報を電磁的方法により提供しなければならない。
第三章の三 電子診療録等情報の利用等の推進
第十二条の三
第十二条の三 医療機関その他の厚生労働省令で定める施設の開設者又は管理者は、国民に対し良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を確保するため、支払基金又は連合会に対し、厚生労働省令で定めるところにより、診療録その他の心身の状況に関する記録に係る情報であって厚生労働省令で定めるもの(以下「電子診療録等情報」という。)を電磁的方法により提供することができる。
2 前項の規定により電子診療録等情報の提供を受けた支払基金又は連合会は、厚生労働省令で定めるところにより、国民が電磁的方法により自らの電子診療録等情報を閲覧することができるようにするとともに、電子診療録等情報の利用に関する患者の同意が得られた場合その他厚生労働省令で定める場合において、当該患者に医療を提供する医師その他厚生労働省令で定める者(以下この項及び第二十四条第三項第一号において「医師等」という。)の求めに応じて、医師等に対し電子診療録等情報を用いて必要な情報を電磁的方法により提供し、又は閲覧することができるようにしなければならない。
3 政府は、医療情報の共有を通じた効率的な医療提供体制の構築を促進するため、電子診療録等情報の電磁的方法による提供を実現しなければならない。
4 政府は、令和十二年十二月三十一日までに、電子カルテの普及率(電子診療録等情報その他の心身の状況に関する記録に係る情報に係る電磁的記録を利用する体制を整備している医療機関の全ての医療機関に対する割合をいう。)が約百パーセントとなることを達成するよう、クラウド・コンピューティング・サービス関連技術(官民データ活用推進基本法(平成二十八年法律第百三号)第二条第四項に規定するクラウド・コンピューティング・サービス関連技術をいう。)その他の先端的な技術の活用を含め、医療機関の業務における情報の電子化を実現しなければならない。
第十二条の四
第十二条の四 支払基金及び第三十一条第一項に規定する支払基金業務受託者並びに連合会及び第三十七条第二項に規定する連合会業務受託者は、支払基金電子診療録等情報管理業務(第二十五条第一項に規定する支払基金電子診療録等情報管理業務をいう。)又は連合会電子診療録等情報管理業務(第三十六条に規定する連合会電子診療録等情報管理業務をいう。)の遂行のため必要がある場合その他厚生労働省令で定める場合を除き、前条第一項の規定により提供を受けた電子診療録等情報を利用し、又は提供してはならない。
第三章の四 再編計画の認定
(再編計画の認定等)
第十三条再編計画の認定等
第十三条 医療機関の開設者は、単独で又は共同して、地域医療構想の達成に向けた病床の機能の分化及び連携を推進するための二以上の医療機関の再編の事業(以下「医療機関の再編の事業」という。)に関する計画(以下「再編計画」という。)を作成し、厚生労働省令で定めるところにより、これを厚生労働大臣に提出して、当該再編計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 再編計画においては、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 医療機関の再編の事業の対象とする医療機関に関する事項
二 医療機関の再編の事業の内容
三 医療機関の再編の事業の実施時期
四 その他厚生労働省令で定める事項
3 第一項の認定(以下「再編計画の認定」という。)の申請は、その計画に係る医療機関の所在地を管轄する都道府県知事を経由してするものとする。
(認定の基準)
第十三条の二認定の基準
第十三条の二 厚生労働大臣は、再編計画の認定の申請があった場合において、当該申請に係る再編計画が次の各号に適合すると認めるときは、再編計画の認定をするものとする。
一 地域医療構想の達成に向けた病床の機能の分化及び連携を推進するために適切なものであること。
二 前条第二項各号に掲げる事項が、医療法第三十条の十四第一項に規定する協議の場における協議に基づくものであること。
三 前二号に掲げるもののほか、地域医療構想の達成の推進のために必要なものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものであること。
(関係都道府県の意見の聴取)
第十三条の三関係都道府県の意見の聴取
第十三条の三 厚生労働大臣は、再編計画の認定をしようとするときは、あらかじめ、関係都道府県の意見を聴かなければならない。
(認定の通知)
第十三条の四認定の通知
第十三条の四 厚生労働大臣は、再編計画の認定をしたときは、速やかに、その旨を関係都道府県に通知しなければならない。
(再編計画の変更)
第十三条の五再編計画の変更
第十三条の五 再編計画の認定を受けた医療機関の開設者は、当該再編計画の認定を受けた再編計画の変更をしようとするときは、厚生労働大臣の認定を受けなければならない。 ただし、厚生労働省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2 再編計画の認定を受けた医療機関の開設者は、前項ただし書の厚生労働省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を当該再編計画に係る医療機関の所在地を管轄する都道府県知事を経由して厚生労働大臣に届け出なければならない。
3 第十三条第三項及び前三条の規定は、第一項の変更の認定について準用する。
(報告の徴収)
第十三条の六報告の徴収
第十三条の六 厚生労働大臣は、再編計画の認定を受けた再編計画(前条第一項の変更の認定又は同条第二項の変更の届出があったときは、その変更後のもの。以下「認定再編計画」という。)に係る医療機関の再編の事業を行う医療機関の開設者(以下「認定医療機関開設者」という。)に対し、当該認定再編計画に係る医療機関の再編の事業の実施状況に関し報告をさせることができる。
(認定の取消し)
第十三条の七認定の取消し
第十三条の七 厚生労働大臣は、認定再編計画が第十三条の二各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は認定医療機関開設者が認定再編計画に従って医療機関の再編の事業を実施しないときは、再編計画の認定を取り消すことができる。
2 第十三条の三及び第十三条の四の規定は、前項の規定による取消しについて準用する。
(指導及び助言)
第十三条の八指導及び助言
第十三条の八 国及び都道府県は、認定医療機関開設者に対し、認定再編計画に従って行われる医療機関の再編の事業の実施に関し必要な指導及び助言を行うものとする。
(資金の確保)
第十三条の九資金の確保
第十三条の九 国は、認定医療機関開設者が認定再編計画に従って医療機関の再編の事業を行うために必要な資金の確保に努めるものとする。
第四章 特定民間施設の整備
(基本方針)
第十三条の十基本方針
第十三条の十 厚生労働大臣は、特定民間施設の整備に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 特定民間施設の整備に関する基本的な事項
二 特定民間施設の立地並びに規模及び配置に関する事項
三 特定民間施設の整備の事業を行う者に関する事項
四 特定民間施設の施設及び設備に関する事項
五 特定民間施設の運営に関する事項
六 他の医療施設又は社会福祉施設との連携に関する事項
七 介護給付等対象サービス等との連携に関する事項
八 その他特定民間施設の整備に際し配慮すべき重要事項
3 厚生労働大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、総務大臣その他関係行政機関の長に協議しなければならない。
4 厚生労働大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
(整備計画の認定等)
第十四条整備計画の認定等
第十四条 特定民間施設の整備の事業を行おうとする者(当該事業を行う法人を設立しようとする者を含む。)は、当該特定民間施設の整備の事業に関する計画(以下「整備計画」という。)を作成し、これを厚生労働大臣に提出して、当該整備計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 整備計画においては、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 特定民間施設の位置
二 特定民間施設の概要、規模及び配置
三 特定民間施設が立地する市町村又はその周辺の市町村に含まれる地域であって、その住民が当該特定民間施設を利用することが想定されるもの(以下「対象地域」という。)の区域
四 特定民間施設の整備の事業を行う者に関する事項
五 特定民間施設の運営に関する事項
六 他の医療施設又は社会福祉施設との連携に関する事項
七 介護給付等対象サービス等との連携に関する事項
八 特定民間施設の整備の事業の実施時期
九 特定民間施設の整備の事業を行うのに必要な資金の額及びその調達方法
十 その他厚生労働省令で定める事項
3 第一項の認定(以下「計画の認定」という。)の申請は、その計画に係る特定民間施設の所在地を管轄する都道府県知事を経由してするものとする。
(認定の基準)
第十五条認定の基準
第十五条 厚生労働大臣は、計画の認定の申請があった場合において、当該申請に係る整備計画が次の各号に適合すると認めるときは、計画の認定をするものとする。
一 前条第二項第一号から第七号まで及び第十号に掲げる事項が基本方針に照らし当該特定民間施設の整備の目的を達成し、当該特定民間施設の機能を発揮させるため適切なものであること。
二 前条第二項第四号、第八号及び第九号に掲げる事項が当該特定民間施設の整備の事業を確実に遂行するため適切なものであること。
(関係都道府県等の意見の聴取)
第十六条関係都道府県等の意見の聴取
第十六条 厚生労働大臣は、計画の認定をしようとするときは、あらかじめ、関係都道府県(対象地域の全部又は一部が指定都市の区域内である場合には、当該指定都市を含む。以下同じ。)の意見を聴かなければならない。
2 前項の場合において、都道府県が意見を述べようとするときは、あらかじめ、関係市町村(指定都市を除く。以下同じ。)の意見を聴かなければならない。
(認定の通知)
第十七条認定の通知
第十七条 厚生労働大臣は、計画の認定をしたときは、速やかに、その旨を関係都道府県に通知しなければならない。
2 前項の通知を受けた都道府県は、速やかに、当該通知に係る事項を関係市町村に通知しなければならない。
(整備計画の変更)
第十八条整備計画の変更
第十八条 計画の認定を受けた者(その者の設立に係る第十四条第一項の法人を含む。)は、当該計画の認定を受けた整備計画の変更をしようとするときは、厚生労働大臣の認定を受けなければならない。
2 第十四条第三項及び前三条の規定は、前項の変更の認定の申請があった場合について準用する。
(報告の徴収)
第十九条報告の徴収
第十九条 厚生労働大臣は、計画の認定を受けた整備計画(前条第一項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定計画」という。)に係る特定民間施設の整備の事業を行う者(以下「認定事業者」という。)に対し、当該認定計画に係る特定民間施設の整備の事業の実施状況に関し報告をさせることができる。
(改善命令)
第二十条改善命令
第二十条 厚生労働大臣は、認定事業者による特定民間施設の整備の事業の実施が認定計画に適合しないおそれがあると認めるときは、当該認定事業者に対し、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
(認定の取消し)
第二十一条認定の取消し
第二十一条 厚生労働大臣は、認定事業者が認定計画に従って特定民間施設の整備の事業を実施しないとき、又は前条の規定による厚生労働大臣の処分に違反したときは、計画の認定を取り消すことができる。
2 第十七条の規定は、前項の規定による取消しについて準用する。
(指導及び助言)
第二十二条指導及び助言
第二十二条 国及び地方公共団体は、認定事業者に対し、認定計画に従って行われる特定民間施設の整備の事業の実施に関し必要な指導及び助言を行うものとする。
(認定事業者に係る軽費老人ホームの設置についての特例)
第二十三条認定事業者に係る軽費老人ホームの設置についての特例
第二十三条 軽費老人ホームを設置しようとする認定事業者(公益社団法人又は公益財団法人に限る。)は、あらかじめ厚生労働省令で定める事項をその設置し、経営しようとする地を管轄する都道府県知事に届け出たときは、老人福祉法第十五条第五項及び社会福祉法第六十二条第二項の規定にかかわらず、同項の許可を受けないで、当該軽費老人ホームを設置し、経営することができる。
2 前項の規定による届出に係る軽費老人ホームを設置し、経営する者に関しては、同項の規定による届出を社会福祉法第六十二条第一項の規定による届出とみなして、同法第六十三条第一項、第六十四条、第七十一条並びに第七十二条第一項及び第二項の規定を適用する。
第五章 社会保険診療報酬支払基金の業務
(支払基金の業務)
第二十四条支払基金の業務
第二十四条 支払基金は、社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)第十五条に規定する業務のほか、第一条に規定する目的を達成するため、次に掲げる業務を行う。
一 健康保険法第六十三条第三項各号に掲げる病院若しくは診療所若しくは薬局又は同法第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者(以下「医療機関等」という。)が行う電子資格確認の実施に必要な費用その他地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するための医療機関等の提供する医療に係る情報化の促進に要する費用を補助する業務
二 第十二条第二項の規定に基づき情報を提供する業務
三 前二号に掲げる業務に附帯する業務
2 支払基金は、社会保険診療報酬支払基金法第十五条に規定する業務及び前項各号に掲げる業務のほか、第一条に規定する目的を達成するとともに、医療保険者が行う高齢者の医療の確保に関する法律第七条第一項に規定する医療保険各法の規定による保健事業若しくは福祉事業、後期高齢者医療広域連合(同法第四十八条に規定する後期高齢者医療広域連合をいう。第三十九条の二第一項において同じ。)が行う同法第百二十五条第一項に規定する高齢者保健事業又は法令の規定により医療に関する給付その他の事務を行う者であって厚生労働省令で定めるものが行う健康の保持及び増進を図るための厚生労働省令で定める事業(次項並びに第三十五条第二項及び第三項において「保健事業等」と総称する。)に資するため、次に掲げる業務を行う。
一 第十二条の二第一項の規定により処方箋の提供を受け、同条第二項の規定に基づき当該処方箋に記録された情報を閲覧することができるようにするとともに、同項の規定により、患者又は現にその看護に当たっている者の求めに応じて、調剤を実施する薬局に対し当該処方箋を提供し、同条第三項及び第五項の規定により情報の提供を受ける業務
二 第十二条の二第一項の規定により提供を受けた処方箋に記録された情報並びに同条第三項及び第五項の規定により提供を受けた情報を記録し、管理し、及び活用するとともに、処方され、又は調剤された薬剤に関する情報を医療機関及び薬局が相互に共有することに資する業務
三 第十二条の二第四項の規定により、同項の厚生労働省令で定める者の求めに応じて、当該者に対し同条第三項の規定により提供を受けた情報を提供する業務
四 第十二条の二第八項の規定により、医師若しくは歯科医師又は薬剤師の求めに応じて、同条第六項又は第七項に規定する情報を提供する業務
五 薬局の開設者からの委託を受けて、当該薬局で調剤済みとなった処方箋(第十二条の二第二項の規定により提供されたものに限る。)を保管する業務
六 前各号に掲げる業務に附帯する業務
3 支払基金は、社会保険診療報酬支払基金法第十五条に規定する業務並びに第一項各号及び前項各号に掲げる業務のほか、第一条に規定する目的を達成するとともに、保健事業等に資するため、次に掲げる業務を行う。
一 第十二条の三第一項の規定により電子診療録等情報の提供を受け、同条第二項の規定に基づき国民が自らの電子診療録等情報を閲覧することができるようにするとともに、同項の規定により、医師等の求めに応じて、医師等に対し電子診療録等情報を用いて必要な情報を提供し、又は閲覧することができるようにする業務
二 第十二条の三第一項の規定により提供を受けた電子診療録等情報を記録し、管理し、及び活用する業務
三 前二号に掲げる業務に附帯する業務
(業務方法書)
第二十五条業務方法書
第二十五条 支払基金は、前条の規定により行う同条第一項第一号に掲げる業務及びこれに附帯する業務(以下「医療機関等情報化補助業務」という。)、同項第二号に掲げる業務及びこれに附帯する業務(以下「支払基金連結情報提供業務」という。)、同条第二項各号に掲げる業務(以下「支払基金電子処方箋管理業務」という。)並びに同条第三項各号に掲げる業務(以下「支払基金電子診療録等情報管理業務」という。)に関し、当該業務の開始前に、業務方法書を作成し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 これを変更するときも、同様とする。
2 前項の業務方法書に記載すべき事項は、厚生労働省令で定める。
(区分経理)
第二十六条区分経理
第二十六条 支払基金は、医療機関等情報化補助業務、支払基金連結情報提供業務、支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務に係る経理については、その他の業務に係る経理と区分して、特別の会計を設けて行わなければならない。
(予算等の認可)
第二十七条予算等の認可
第二十七条 支払基金は、医療機関等情報化補助業務、支払基金連結情報提供業務、支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務に関し、毎事業年度、予算、事業計画及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 これを変更するときも、同様とする。
(財務諸表等)
第二十八条財務諸表等
第二十八条 支払基金は、医療機関等情報化補助業務、支払基金連結情報提供業務、支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務に関し、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下この条において「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 支払基金は、前項の規定により財務諸表を厚生労働大臣に提出するときは、厚生労働省令で定めるところにより、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3 支払基金は、第一項の規定による厚生労働大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表又はその要旨を官報に公告し、かつ、財務諸表及び附属明細書並びに前項の事業報告書、決算報告書及び監事の意見書を、主たる事務所に備えて置き、厚生労働省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
(業務の委託)
第二十九条業務の委託
第二十九条 支払基金は、厚生労働大臣の認可を受けて、医療機関等情報化補助業務、支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務の一部を連合会その他厚生労働省令で定める者に委託することができる。
(余裕金の運用)
第三十条余裕金の運用
第三十条 支払基金は、次の方法によるほか、支払基金連結情報提供業務、支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務に係る業務上の余裕金を運用してはならない。
一 国債その他厚生労働大臣が指定する有価証券の保有
二 銀行その他厚生労働大臣が指定する金融機関への預金
三 信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。第三十三条第三項第三号において同じ。)への金銭信託で元本補塡の契約があるもの
2 厚生労働大臣は、前項第一号又は第二号の指定をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
(報告の徴収等)
第三十一条報告の徴収等
第三十一条 厚生労働大臣は、支払基金又は第二十九条の規定による委託を受けた者(以下「支払基金業務受託者」という。)について、医療機関等情報化補助業務、支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務に関し必要があると認めるときは、これらの業務又は財産の状況に関する報告をさせ、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。 ただし、支払基金業務受託者に対しては、当該受託業務の範囲内に限る。
2 厚生労働大臣は、支払基金について、支払基金連結情報提供業務に関し必要があると認めるときは、その業務又は財産の状況に関する報告をさせ、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。
3 前二項の規定による検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
4 第一項及び第二項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(社会保険診療報酬支払基金法の適用の特例)
第三十二条社会保険診療報酬支払基金法の適用の特例
第三十二条 医療機関等情報化補助業務、支払基金連結情報提供業務、支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務は、社会保険診療報酬支払基金法第三十二条第二項の規定の適用については、同法第十五条に規定する業務とみなす。
(医療情報化支援基金)
第三十三条医療情報化支援基金
第三十三条 支払基金は、医療機関等情報化補助業務に要する費用に充てるために医療情報化支援基金を設け、第五項の規定により交付を受けた補助金をもってこれに充てるものとする。
2 医療情報化支援基金の運用によって生じた利子その他の収入金は、医療情報化支援基金に充てるものとする。
3 支払基金は、次の方法によるほか、医療情報化支援基金に係る余裕金を運用してはならない。
一 国債その他厚生労働大臣が指定する有価証券の保有
二 銀行その他厚生労働大臣が指定する金融機関への預金
三 信託業務を営む金融機関への金銭信託で元本補塡の契約があるもの
4 厚生労働大臣は、前項第一号又は第二号の指定をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
5 政府は、予算の範囲内において、支払基金に対し、医療情報化支援基金に充てる資金を補助することができる。
6 前項の規定により政府が交付する補助金の財源については、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行により増加する消費税の収入をもって充てるものとする。
(厚生労働省令への委任)
第三十四条厚生労働省令への委任
第三十四条 この法律に定めるもののほか、医療機関等情報化補助業務、支払基金連結情報提供業務、支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務に係る支払基金の財務及び会計に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第六章 国民健康保険団体連合会の業務
(連合会の業務)
第三十五条連合会の業務
第三十五条 連合会は、国民健康保険法第八十五条の三に規定する業務のほか、第一条に規定する目的を達成するため、第十二条第二項の規定に基づき情報を提供する業務及びこれに附帯する業務を行う。
2 連合会は、国民健康保険法第八十五条の三に規定する業務及び前項に規定する業務のほか、第一条に規定する目的を達成するとともに、保健事業等に資するため、第二十四条第二項各号に掲げる業務を行う。
3 連合会は、国民健康保険法第八十五条の三に規定する業務及び前二項に規定する業務のほか、第一条に規定する目的を達成するとともに、保健事業等に資するため、第二十四条第三項各号に掲げる業務を行う。
(区分経理)
第三十六条区分経理
第三十六条 連合会は、前条の規定により行う、第十二条第二項の規定に基づき情報を提供する業務及びこれに附帯する業務(次条第一項及び第四十条において「連合会連結情報提供業務」という。)、前条第二項に規定する業務(以下「連合会電子処方箋管理業務」という。)並びに同条第三項に規定する業務(以下「連合会電子診療録等情報管理業務」という。)に係る経理については、その他の経理と区分して整理しなければならない。
(報告の徴収等)
第三十七条報告の徴収等
第三十七条 厚生労働大臣は、連合会について、連合会連結情報提供業務に関し必要があると認めるときは、その業務又は財産の状況に関する報告をさせ、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。
2 厚生労働大臣は、連合会又は次条の規定による委託を受けた者(以下「連合会業務受託者」という。)について、連合会電子処方箋管理業務及び連合会電子診療録等情報管理業務に関し必要があると認めるときは、これらの業務又は財産の状況に関する報告をさせ、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。 ただし、連合会業務受託者に対しては、当該受託業務の範囲内に限る。
3 第三十一条第三項の規定は前二項の規定による検査について、同条第四項の規定は前二項の規定による権限について、それぞれ準用する。
(業務の委託)
第三十七条の二業務の委託
第三十七条の二 連合会は、連合会電子処方箋管理業務及び連合会電子診療録等情報管理業務の全部又は一部を支払基金その他厚生労働省令で定める者に委託することができる。
第七章 雑則
(関係者の連携及び協力)
第三十八条関係者の連携及び協力
第三十八条 医療機関及び薬局その他の関係者は、地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するため、支払基金電子処方箋管理業務及び連合会電子処方箋管理業務が円滑に実施されるよう、電磁的方法による処方箋の提供及び電磁的方法により提供された処方箋により調剤を実施する体制の整備に努めるとともに、相互に連携を図りながら協力するものとする。
2 医療法第四条第一項に規定する地域医療支援病院その他の厚生労働省令で定める病院の管理者は、地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するため、支払基金電子診療録等情報管理業務及び連合会電子診療録等情報管理業務が円滑に実施されるよう、第十二条の三第一項の規定による電子診療録等情報の提供及び電子診療録等情報を利用する体制の整備に努めなければならない。
(権限の委任)
第三十八条の二権限の委任
第三十八条の二 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。
2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。
(政府の補助)
第三十九条政府の補助
第三十九条 政府は、予算の範囲内において、支払基金又は連合会に対し、第十二条第二項の規定による情報の提供に要する費用の一部を補助することができる。
(費用)
第三十九条の二費用
第三十九条の二 支払基金電子処方箋管理業務及び支払基金電子診療録等情報管理業務並びに連合会電子処方箋管理業務及び連合会電子診療録等情報管理業務に要する費用は、政令で定めるところにより、医療保険者、後期高齢者医療広域連合その他法令の規定により医療に関する給付に係る事務を行う者その他の厚生労働省令で定める者が負担する。
2 支払基金又は連合会は、第二十四条第二項の規定により支払基金が行う同項第五号に掲げる業務又は第三十五条第二項の規定により連合会が行う同号に掲げる業務を行う場合は、前項の規定にかかわらず、当該業務を支払基金又は連合会に委託する薬局の開設者から、実費を勘案して政令で定める額の手数料を徴収することができる。
第八章 罰則
第四十条
第四十条 支払基金若しくは連合会の役員若しくは職員若しくはこれらの職にあった者又は支払基金業務受託者若しくは連合会業務受託者の役員若しくはこれらの職員その他の当該受託業務に従事する者若しくはこれらの者であった者が、正当な理由がないのに、支払基金連結情報提供業務、支払基金電子処方箋管理業務若しくは支払基金電子診療録等情報管理業務又は連合会連結情報提供業務、連合会電子処方箋管理業務若しくは連合会電子診療録等情報管理業務に関して知り得た秘密を漏らしたときは、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
第四十一条
第四十一条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 支払基金又は支払基金業務受託者の役員又は職員が、第三十一条第一項の規定により報告を求められて、これに従わず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
二 支払基金の役員又は職員が、第三十一条第二項の規定により報告を求められて、これに従わず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
三 連合会の役員又は職員が、第三十七条第一項の規定により報告を求められて、これに従わず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
四 連合会又は連合会業務受託者の役員又は職員が、第三十七条第二項の規定により報告を求められて、これに従わず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第四十二条
第四十二条 第十三条の六又は第十九条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした場合には、当該違反行為をした者は、十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
第四十三条
第四十三条 支払基金の役員が次の各号のいずれかに該当するときは、二十万円以下の過料に処する。
一 第五章の規定により厚生労働大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
二 第三十条第一項の規定に違反して支払基金連結情報提供業務、支払基金電子処方箋管理業務若しくは支払基金電子診療録等情報管理業務に係る業務上の余裕金を運用したとき、又は第三十三条第三項の規定に違反して医療情報化支援基金に係る余裕金を運用したとき。