熱供給事業法
第一章 総則
(目的)
第一条目的
第一条 この法律は、熱供給事業の運営を適正かつ合理的ならしめることによつて、熱供給を受ける者の利益を保護するとともに、熱供給事業の健全な発達を図り、並びに熱供給施設の工事、維持及び運用を規制することによつて、公共の安全を確保することを目的とする。
(定義)
第二条定義
第二条 この法律において「熱供給」とは、加熱され、若しくは冷却された水又は蒸気を導管により供給することをいう。
2 この法律において「熱供給事業」とは、一般の需要に応じ熱供給を行なう事業(使用するボイラーその他の政令で定める設備の能力が政令で定める基準以上のものに限り、もつぱら一の建物内の需要に応じ熱供給を行なうものを除く。)をいう。
3 この法律において「熱供給事業者」とは、次条の登録を受けた者をいう。
4 この法律において「熱供給施設」とは、熱供給事業の用に供されるボイラー、冷凍設備、循環ポンプ、整圧器、導管その他の設備であつて、熱供給事業を営む者の管理に属するものをいう。
第二章 事業の登録
(事業の登録)
第三条事業の登録
第三条 熱供給事業を営もうとする者は、経済産業大臣の登録を受けなければならない。
(登録の申請)
第四条登録の申請
第四条 前条の登録を受けようとする者は、経済産業省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 主たる営業所その他の営業所の名称及び所在地
三 熱供給施設に関する次に掲げる事項
イ ボイラー、冷凍設備その他の政令で定める設備にあつては、その設置の場所、種類及び能力
ロ 経済産業省令で定める導管にあつては、その設置の場所及び内径並びに導管内における水又は蒸気の温度及び圧力
四 他の者から熱供給事業の用に供するための加熱され、若しくは冷却された水又は蒸気の供給を受ける場合にあつては、当該水又は蒸気の熱量に関する事項
五 熱供給の相手方の熱供給に対する需要に関する事項
六 事業開始の予定年月日
七 その他経済産業省令で定める事項
2 前項の申請書には、事業計画書、第六条第一項各号(第四号及び第五号を除く。)に該当しないことを誓約する書面、熱供給事業を適正かつ確実に遂行する体制の整備に関する事項を記載した書類その他の経済産業省令で定める書類を添付しなければならない。
(登録の実施)
第五条登録の実施
第五条 経済産業大臣は、第三条の登録の申請があつた場合においては、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除き、次に掲げる事項を熱供給事業者登録簿に登録しなければならない。
一 前条第一項各号(第七号を除く。)に掲げる事項
二 登録年月日及び登録番号
2 経済産業大臣は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。
(登録の拒否)
第六条登録の拒否
第六条 経済産業大臣は、第四条第一項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 この法律の規定又はこれに基づく処分に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
二 第十条第一項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
三 法人であつて、その役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
四 熱供給事業を適正かつ確実に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有するものとして経済産業省令で定める基準に適合しない者
五 熱供給の相手方の熱供給に対する需要に応ずるために必要な供給能力を確保できる見込みがないと認められる者その他の熱供給を受ける者の日常生活又は事業活動上の利便の確保を図る上で適切でないと認められる者
2 経済産業大臣は、前項の規定による登録の拒否をしたときは、理由を記載した文書をその申請書を提出した者に送付しなければならない。
(変更登録等)
第七条変更登録等
第七条 熱供給事業者は、第四条第一項第三号から第五号までに掲げる事項を変更しようとするときは、経済産業大臣の変更登録を受けなければならない。 ただし、経済産業省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2 前項の変更登録を受けようとする熱供給事業者は、経済産業省令で定めるところにより、変更に係る事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
3 第四条第二項及び前二条の規定は、第一項の変更登録に準用する。 この場合において、第五条第一項中「次に掲げる事項」とあるのは「変更に係る事項」と、前条第一項中「第四条第一項の申請書を提出した者が次の各号」とあるのは「変更登録に係る申請書を提出した者が次の各号(第二号を除く。)」と読み替えるものとする。
4 熱供給事業者は、第四条第一項各号(第三号から第五号までを除く。)に掲げる事項に変更があつたとき、又は第一項ただし書の経済産業省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
5 経済産業大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、その届出があつた事項のうち第五条第一項第一号に掲げる事項を熱供給事業者登録簿に登録しなければならない。
(承継)
第八条承継
第八条 熱供給事業の全部の譲渡しがあり、又は熱供給事業者について相続、合併若しくは分割(熱供給事業の全部を承継させるものに限る。)があつたときは、熱供給事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割により当該熱供給事業の全部を承継した法人は、熱供給事業者の地位を承継する。 ただし、当該熱供給事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割により当該熱供給事業の全部を承継した法人が第六条第一項各号(第四号及び第五号を除く。)のいずれかに該当するときは、この限りでない。
2 前項の規定により熱供給事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
3 前条第五項の規定は、前項の規定による届出に準用する。
(事業の休止及び廃止並びに法人の解散)
第九条事業の休止及び廃止並びに法人の解散
第九条 熱供給事業者は、その事業を休止し、又は廃止したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
2 熱供給事業者たる法人が合併以外の事由により解散したときは、その清算人(解散が破産手続開始の決定による場合にあつては、破産管財人)は、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
3 熱供給事業者は、その事業を休止し、又は廃止しようとするときは、経済産業省令で定めるところにより、あらかじめ、その熱供給の相手方に対し、その旨を周知させなければならない。
(登録の取消し)
第十条登録の取消し
第十条 経済産業大臣は、熱供給事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第三条の登録を取り消すことができる。
一 この法律の規定又はこれに基づく処分若しくは第二十五条第一項の規定により付された条件に違反した場合において、その熱供給の相手方の日常生活又は事業活動上の利便を著しく害すると認めるとき。
二 不正の手段により第三条の登録又は第七条第一項の変更登録を受けたとき。
三 第六条第一項第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
2 第六条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
(登録の抹消)
第十一条登録の抹消
第十一条 経済産業大臣は、第九条第一項若しくは第二項の規定による熱供給事業の廃止若しくは解散の届出があつたとき、又は前条第一項の規定による登録の取消しをしたときは、当該熱供給事業者の登録を抹消しなければならない。
(経済産業省令への委任)
第十二条経済産業省令への委任
第十二条 第三条から前条までに定めるもののほか、熱供給事業者の登録に関し必要な事項は、経済産業省令で定める。
第三章 業務
(供給能力の確保)
第十三条供給能力の確保
第十三条 熱供給事業者は、正当な理由がある場合を除き、その熱供給の相手方の熱供給に対する需要に応ずるために必要な供給能力を確保しなければならない。
2 経済産業大臣は、熱供給事業者がその熱供給の相手方の熱供給に対する需要に応ずるために必要な供給能力を確保していないため、当該相手方の日常生活又は事業活動上の利便が害され、又は害されるおそれがあると認めるときは、熱供給事業者に対し、当該熱供給に対する需要に応ずるために必要な供給能力の確保その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(供給条件の説明等)
第十四条供給条件の説明等
第十四条 熱供給事業者及び熱供給事業者が行う熱供給に関する契約(以下「熱供給契約」という。)の締結の媒介、取次ぎ又は代理を業として行う者(以下「熱供給事業者等」という。)は、熱供給を受けようとする者(熱供給事業者である者を除く。以下この条において同じ。)と熱供給契約の締結又はその媒介、取次ぎ若しくは代理をしようとするときは、経済産業省令で定めるところにより、当該熱供給に係る料金その他の供給条件について、その者に説明しなければならない。
2 熱供給事業者等は、前項の規定による説明をするときは、経済産業省令で定める場合を除き、熱供給を受けようとする者に対し、当該熱供給に係る料金その他の供給条件であつて経済産業省令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。
3 熱供給事業者等は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、熱供給を受けようとする者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて経済産業省令で定めるものにより提供することができる。 この場合において、当該熱供給事業者等は、当該書面を交付したものとみなす。
(書面の交付)
第十五条書面の交付
第十五条 熱供給事業者等は、熱供給を受けようとする者と熱供給契約を締結したとき(熱供給契約の締結の媒介を業として行う者にあつては、当該媒介により熱供給契約が成立したとき)は、経済産業省令で定める場合を除き、遅滞なく、その者に対し、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
一 熱供給事業者等の氏名又は名称及び住所
二 契約年月日
三 当該熱供給に係る料金その他の供給条件であつて経済産業省令で定める事項
2 熱供給事業者等は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、熱供給を受けようとする者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて経済産業省令で定めるものにより提供することができる。 この場合において、当該熱供給事業者等は、当該書面を交付したものとみなす。
(苦情等の処理)
第十六条苦情等の処理
第十六条 熱供給事業者は、当該熱供給事業者の熱供給の業務の方法又は当該熱供給事業者が行う熱供給に係る料金その他の供給条件についての熱供給の相手方(当該熱供給事業者から熱供給を受けようとする者を含み、熱供給事業者である者を除く。)からの苦情及び問合せについては、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない。
(名義の利用等の禁止)
第十六条の二名義の利用等の禁止
第十六条の二 熱供給事業者は、その名義を他人に熱供給事業のため利用させてはならない。
2 熱供給事業者は、事業の貸渡しその他いかなる方法をもつてするかを問わず、熱供給事業を他人にその名において経営させてはならない。
(温度等の測定義務)
第十七条温度等の測定義務
第十七条 熱供給事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その供給する水又は蒸気の温度及び圧力を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
(改善命令)
第十八条改善命令
第十八条 経済産業大臣は、熱供給事業の運営が適切でないため、熱供給を受ける者の日常生活若しくは事業活動上の利便の確保又は熱供給事業の健全な発達に支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、熱供給事業者に対し、熱供給を受ける者の利益又は熱供給事業の健全性を確保するために必要な限度において、その熱供給事業の運営の改善に必要な措置をとることを命ずることができる。
2 経済産業大臣は、熱供給事業者等が第十四条第一項又は第二項の規定に違反したときは、熱供給事業者等に対し、その業務の方法の改善に必要な措置をとることを命ずることができる。
3 経済産業大臣は、熱供給事業者が第十六条の規定に違反したときは、熱供給事業者に対し、その業務の方法の改善に必要な措置をとることを命ずることができる。
(会計の整理)
第十九条会計の整理
第十九条 熱供給事業者は、勘定科目の分類その他の会計に関する手続について経済産業省令で定めるところにより、その会計を整理しなければならない。
(電力・ガス取引監視等委員会によるあつせん及び仲裁)
第十九条の二電力・ガス取引監視等委員会によるあつせん及び仲裁
第十九条の二 熱供給事業者と当該熱供給事業者に対するその熱供給事業の用に供するための加熱され、若しくは冷却された水又は蒸気に係る熱供給(以下この条において「卸熱供給」という。)を行う事業を営む者との間において、卸熱供給に関する契約その他の取決め(以下この条において「契約等」という。)について、一方が契約等の締結を申し入れたにもかかわらず他の一方が協議に応じず、若しくは協議が調わないとき、又は契約等の締結に関し、当事者が取得し、若しくは負担すべき金額、条件その他の細目について当事者間の協議が調わないときは、当事者は、電力・ガス取引監視等委員会(以下この条において「委員会」という。)に対し、あつせんを申請することができる。 ただし、当事者が第三項の規定による仲裁の申請をした後は、この限りでない。
2 電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第三十五条第二項から第六項までの規定は、前項のあつせんに準用する。 この場合において、同条第三項中「次条第三項」とあるのは「熱供給事業法(昭和四十七年法律第八十八号)第十九条の二第四項において準用する次条第三項」と、同条第六項中「第二十五条第二項(第二十七条の十二の十三及び第三十二条において準用する場合を含む。)の規定による裁定の申請又は次条第一項」とあるのは「熱供給事業法第十九条の二第三項」と読み替えるものとする。
3 熱供給事業者と当該熱供給事業者に対して卸熱供給を行う事業を営む者との間において、契約等の締結に関し、当事者が取得し、又は負担すべき金額、条件その他の細目について当事者間の協議が調わないときは、当事者の双方は、委員会に対し、仲裁を申請することができる。
4 電気事業法第三十六条第二項から第四項までの規定は、前項の仲裁に準用する。
5 第一項又は第三項の規定により委員会に対してするあつせん又は仲裁の申請は、経済産業大臣を経由してしなければならない。
(政令への委任)
第十九条の三政令への委任
第十九条の三 前条に規定するもののほか、あつせん及び仲裁の手続に関し必要な事項は、政令で定める。
第四章 保安
(熱供給施設の維持)
第二十条熱供給施設の維持
第二十条 熱供給事業者は、熱供給施設を経済産業省令で定める技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
2 経済産業大臣は、熱供給施設が前項の技術上の基準に適合していないと認めるときは、当該熱供給事業者に対し、その技術上の基準に適合するように熱供給施設を修理し、改造し、若しくは移転すべきことを命じ、又はその熱供給施設の使用の一時停止若しくは使用の制限を命ずることができる。
(導管の工事計画)
第二十一条導管の工事計画
第二十一条 熱供給事業者は、熱供給事業の用に供する導管の設置又は変更の工事であつて経済産業省令で定めるものをしようとするときは、その工事の計画を経済産業大臣に届け出なければならない。 ただし、当該導管が滅失し、若しくは損壊した場合又は災害その他非常の場合において、やむを得ない一時的な工事としてするときは、この限りでない。
2 前項の規定は、同項の規定による届出をした工事の計画の変更(経済産業省令で定める軽微なものを除く。)をしようとする場合に準用する。
3 第一項(前項において準用する場合を含む。)の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から三十日を経過した後でなければ、その届出に係る工事を開始してはならない。
4 経済産業大臣は、第一項(第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出のあつた工事の計画が次項各号の規定に適合していると認めるときは、前項に規定する期間を短縮することができる。
5 経済産業大臣は、第一項(第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出のあつた工事の計画が次の各号に適合していないと認めるときは、その届出を受理した日から三十日以内に限り、当該熱供給事業者に対し、その工事の計画を変更し、又は廃止すべきことを命ずることができる。
一 第三条の登録若しくは第七条第一項の変更登録を受けたところ又は同条第四項の規定により届け出たところによるものであること。
二 当該導管が前条第一項の経済産業省令で定める技術上の基準に適合しないものでないこと。
(導管の使用前自主検査)
第二十二条導管の使用前自主検査
第二十二条 熱供給事業者は、前条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出をして設置又は変更の工事をする導管(その工事の計画について、同条第五項の規定による命令があつた場合において同条第二項において準用する同条第一項の規定による届出をしていないものを除く。)について、経済産業省令で定めるところにより、その使用の開始前に、自主検査を行い、その結果を記録しておかなければならない。
2 前項の検査においては、その導管が次の各号のいずれにも適合していることを確認しなければならない。
一 その工事が前条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出をした工事の計画(同条第二項の経済産業省令で定める軽微な変更をしたものを含む。)に従つて行われたものであること。
二 第二十条第一項の経済産業省令で定める技術上の基準に適合するものであること。
(保安規程)
第二十三条保安規程
第二十三条 熱供給事業者は、熱供給施設の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため、経済産業省令で定めるところにより、保安を一体的に確保することが必要な熱供給施設の組織ごとに保安規程を定め、当該組織における事業(第二十一条第一項に規定する工事を伴うものにあつては、その工事)の開始前に、経済産業大臣に届け出なければならない。
2 熱供給事業者は、保安規程を変更したときは、遅滞なく、変更した事項を経済産業大臣に届け出なければならない。
3 経済産業大臣は、熱供給施設の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため必要があると認めるときは、熱供給事業者に対し、保安規程を変更すべきことを命ずることができる。
4 熱供給事業者及びその従業者は、保安規程を守らなければならない。
(熱供給施設に準ずる施設の保安)
第二十四条熱供給施設に準ずる施設の保安
第二十四条 第二十条及び第二十一条の規定は、熱供給を行うために使用される導管であつて経済産業省令で定めるもの(熱供給施設に属するものを除く。)を道路その他の経済産業省令で定める場所に設置している者(設置しようとする者を含む。)に準用する。 この場合において、第二十条中「熱供給施設」とあり、第二十一条第一項中「熱供給事業の用に供する導管」とあるのは「第二十四条の経済産業省令で定める場所に設置される同条に規定する導管」と、同条第四項中「次項各号」とあるのは「次項第二号」と、同条第五項中「次の各号」とあるのは「第二号」と読み替えるものとする。
第五章 雑則
(登録等の条件)
第二十五条登録等の条件
第二十五条 登録又は変更登録には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
2 前項の条件は、登録又は変更登録に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、当該登録又は変更登録を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
第二十六条
第二十六条 削除
(報告の徴収)
第二十七条報告の徴収
第二十七条 経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、熱供給事業者等に対しその業務に関し、第二十四条に規定する者に対し同条の経済産業省令で定める場所に設置される同条に規定する導管の保安に関し、それぞれ報告をさせることができる。
(立入検査)
第二十八条立入検査
第二十八条 経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に熱供給事業者又は第二十四条に規定する者の営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、熱供給施設、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(電力・ガス取引監視等委員会の意見の聴取)
第二十八条の二電力・ガス取引監視等委員会の意見の聴取
第二十八条の二 経済産業大臣は、第三条の登録若しくは第七条第一項の変更登録、第十条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定による登録の取消し又は第十八条第一項から第三項までの規定による命令をしようとするときは、あらかじめ、電力・ガス取引監視等委員会(以下「委員会」という。)の意見を聴かなければならない。
2 委員会は、前項の規定により意見を述べたときは、遅滞なく、その内容を公表しなければならない。
(勧告)
第二十八条の三勧告
第二十八条の三 委員会は、第三十三条の二第一項又は第二項の規定により委任された第二十七条又は第二十八条第一項の規定による権限を行使した場合において、必要があると認めるときは、熱供給事業者に対し、必要な勧告をすることができる。 ただし、次条第一項の規定による勧告をした場合は、この限りでない。
2 委員会は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けた熱供給事業者が、正当な理由がなく、その勧告に従わなかつたときは、その旨を経済産業大臣に報告するものとする。
3 委員会は、前項の規定による報告をした場合には、経済産業大臣に対し、当該報告に基づいてとつた措置について報告を求めることができる。
第二十八条の四
第二十八条の四 委員会は、第三十三条の二第一項又は第二項の規定により委任された第二十七条又は第二十八条第一項の規定による権限を行使した場合において、特に必要があると認めるときは、経済産業大臣に対し、必要な勧告をすることができる。 ただし、前条第一項の規定による勧告をした場合は、この限りでない。
2 委員会は、前項の規定による勧告をしたときは、遅滞なく、その内容を公表しなければならない。
3 委員会は、第一項の規定による勧告をした場合には、経済産業大臣に対し、当該勧告に基づいてとつた措置について報告を求めることができる。
(建議)
第二十八条の五建議
第二十八条の五 委員会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項に関し、必要があると認めるときは、熱供給事業に関し講ずべき施策について経済産業大臣に建議することができる。
2 委員会は、前項の規定による建議をしたときは、遅滞なく、その内容を公表しなければならない。
3 委員会は、第一項の規定による建議をした場合には、経済産業大臣に対し、当該建議に基づき講じた施策について報告を求めることができる。
(資料の提出等の要求)
第二十八条の六資料の提出等の要求
第二十八条の六 委員会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長その他の関係者に対し、資料の提出、意見の表明、説明その他の必要な協力を求めることができる。
(聴聞の方法の特例)
第二十九条聴聞の方法の特例
第二十九条 第十条第一項の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
2 前項の聴聞の主宰者は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十七条第一項の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。
(審査請求の手続における意見の聴取)
第三十条審査請求の手続における意見の聴取
第三十条 この法律の規定による処分又はその不作為についての審査請求に対する裁決は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十四条の規定により当該審査請求を却下する場合を除き、審査請求人に対し、相当な期間をおいて予告をした上、同法第十一条第二項に規定する審理員が公開による意見の聴取をした後にしなければならない。
2 前項の意見の聴取に際しては、審査請求人及び利害関係人に対し、その事案について証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならない。
3 第一項に規定する審査請求については、行政不服審査法第三十一条の規定は適用せず、同項の意見の聴取については、同条第二項から第五項までの規定を準用する。
(苦情の申出)
第三十一条苦情の申出
第三十一条 熱供給事業者等の熱供給又は熱供給契約の締結の媒介、取次ぎ若しくは代理に関し苦情のある者は、経済産業大臣又は委員会に対し、理由を記載した文書を提出して苦情の申出(委員会に対するものにあつては、保安に関するものを除く。)をすることができる。
2 経済産業大臣及び委員会は、前項の申出があつたときは、これを誠実に処理し、処理の結果を申出者に通知しなければならない。
(経過措置)
第三十二条経過措置
第三十二条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(都道府県が処理する事務)
第三十三条都道府県が処理する事務
第三十三条 この法律に規定する経済産業大臣の権限(次条第一項又は第二項の規定により委員会に委任されたものを除く。)に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。
(権限の委任)
第三十三条の二権限の委任
第三十三条の二 経済産業大臣は、熱供給事業者等に対する第二十七条の規定による権限(第十四条から第十六条の二まで及び第十九条の二の規定に関するものに限る。)及び熱供給事業者に対する第二十八条第一項の規定による権限(第十四条から第十六条の二まで及び第十九条の二の規定に関するものに限る。)を委員会に委任する。 ただし、報告を命ずる権限は、経済産業大臣が自ら行うことを妨げない。
2 経済産業大臣は、政令で定めるところにより、熱供給事業者等に対する第二十七条の規定による権限(第七条第一項、第十条第一項、第十三条、第十八条第一項及び第十九条の規定に関するものに限る。)及び熱供給事業者に対する第二十八条第一項の規定による権限(第七条第一項、第十条第一項、第十三条、第十八条第一項及び第十九条の規定に関するものに限る。)を委員会に委任することができる。
3 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について経済産業大臣に報告するものとする。
4 経済産業大臣は、政令で定めるところにより、この法律の規定による権限(第一項又は第二項の規定により委員会に委任されたものを除く。)の一部を経済産業局長又は産業保安監督部長に委任することができる。
5 委員会は、政令で定めるところにより、第一項又は第二項の規定により委任された権限の一部を経済産業局長に委任することができる。
6 前項の規定により経済産業局長に委任された権限に係る事務に関しては、委員会が経済産業局長を指揮監督する。
(委員会に対する審査請求)
第三十三条の三委員会に対する審査請求
第三十三条の三 委員会が前条第一項又は第二項の規定により委任された第二十七条の規定により行う報告の命令(前条第五項の規定により経済産業局長が行う場合を含む。)についての審査請求は、委員会に対してのみ行うことができる。
第六章 罰則
第三十四条
第三十四条 熱供給施設を損壊し、その他熱供給施設の機能に障害を与えて熱供給を妨害した者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
2 みだりに熱供給施設を操作して熱供給を妨害した者は、二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
3 熱供給事業に従事する者が正当な理由がないのに熱供給施設の維持又は運行の業務を取り扱わず、熱供給に障害を生ぜしめたときは、二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
4 第一項及び第二項の未遂罪は、罰する。
第三十五条
第三十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第三条の規定に違反して熱供給事業を営んだ者
二 第十六条の二第一項の規定に違反してその名義を他人に熱供給事業のため利用させた者
三 第十六条の二第二項の規定に違反して熱供給事業を他人にその名において経営させた者
第三十六条
第三十六条 第十三条第二項又は第十八条第一項から第三項までの規定による命令に違反した者は、三百万円以下の罰金に処する。
第三十七条
第三十七条 削除
第三十八条
第三十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第七条第一項の規定に違反して第四条第一項第三号から第五号までに掲げる事項を変更した者
二 第二十条第二項(第二十四条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
三 第二十一条第五項(第二十四条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して導管の設置又は変更の工事をした者
第三十九条
第三十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第八条第二項、第九条第一項又は第二十三条第一項若しくは第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十五条第一項の規定に違反して同項に規定する書面を交付せず、又は虚偽の記載若しくは表示をした書面を交付した者
三 第十七条又は第二十二条第一項の規定による記録をせず、又は虚偽の記録をした者
四 第二十一条第一項(同条第二項又は第二十四条において準用する場合を含む。)又は第三項(第二十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反して導管の設置又は変更の工事をした者
五 第二十三条第三項の規定による命令に違反した者
六 第二十七条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
七 第二十八条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第四十条
第四十条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第三十五条、第三十六条、第三十八条及び前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。
第四十一条
第四十一条 第七条第四項又は第九条第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。