沖縄振興開発金融公庫法
第一章 総則
(目的)
第一条目的
第一条 沖縄振興開発金融公庫は、沖縄(沖縄県の区域をいう。以下同じ。)における産業の開発を促進するため、長期資金を供給すること等により、一般の金融機関が行う金融及び民間の投資を補完し、又は奨励するとともに、沖縄の国民大衆、住宅を必要とする者、農林漁業者、中小企業者、病院その他の医療施設を開設する者、生活衛生関係の営業者等に対する資金で、一般の金融機関が供給することを困難とするものを供給し、もつて沖縄における経済の振興及び社会の開発に資することを目的とする。
(法人格)
第二条法人格
第二条 沖縄振興開発金融公庫(以下「公庫」という。)は、法人とする。
(事務所)
第三条事務所
第三条 公庫は、主たる事務所を那覇市に置く。
2 公庫は、東京都に従たる事務所を置くほか、その他の必要な地に従たる事務所を置くことができる。
(資本金)
第四条資本金
第四条 公庫の資本金は、附則第四条第二項の規定により政府から出資があつたものとされた金額に相当する金額とする。
2 政府は、予算で定める金額の範囲内において、公庫に追加して出資することができる。
3 公庫は、前項の規定による政府の出資があつたときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
(登記)
第五条登記
第五条 公庫は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記を必要とする事項は、登記した後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
(名称の使用制限)
第六条名称の使用制限
第六条 公庫でない者は、沖縄振興開発金融公庫という名称を用いてはならない。
(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用)
第七条一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用
第七条 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条及び第七十八条の規定は、公庫について準用する。
第二章 役員及び職員
(役員)
第八条役員
第八条 公庫に役員として理事長一人、副理事長一人、理事三人以内及び監事一人を置く。
(役員の職務及び権限)
第九条役員の職務及び権限
第九条 理事長は、公庫を代表し、その業務を総理する。
2 副理事長は、公庫を代表し、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して公庫の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行なう。
3 理事は、理事長の定めるところにより、理事長及び副理事長を補佐して公庫の業務を掌理し、理事長及び副理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長及び副理事長が欠員のときはその職務を行なう。
4 監事は、公庫の業務を監査する。
5 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。
(役員の任命)
第十条役員の任命
第十条 理事長及び監事は、主務大臣が任命する。
2 副理事長及び理事は、理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。
(役員の任期)
第十一条役員の任期
第十一条 理事長及び副理事長の任期は、四年とし、理事及び監事の任期は、二年とする。
2 役員は、再任されることができる。
(役員の欠格条項)
第十二条役員の欠格条項
第十二条 国務大臣、国会議員、政府職員(非常勤の者を除く。)、地方公共団体の議会の議員、地方公共団体の長若しくは常勤の職員又は政党の役員は、公庫の役員となることができない。
(役員の解任)
第十二条の二役員の解任
第十二条の二 主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条の規定により役員となることができない者に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
2 主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その役員を解任することができる。
一 この法律又はこの法律に基づく命令に違反したとき。
二 刑事事件により有罪の判決の言渡しを受けたとき。
三 破産手続開始の決定を受けたとき。
四 心身の故障により職務を執ることができないとき。
3 理事長は、前項の規定によりその任命に係る役員を解任しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
4 主務大臣は、公庫の副理事長又は理事が第二項各号のいずれかに該当するに至つたときは、理事長に対しその役員の解任を命ずることができる。
(役員の兼職禁止)
第十三条役員の兼職禁止
第十三条 役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。 ただし、主務大臣が役員としての職務の執行に支障がないものと認めて承認したときは、この限りでない。
(代表権の制限)
第十四条代表権の制限
第十四条 公庫と理事長又は副理事長との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。 この場合には、監事が公庫を代表する。
(代理人の選任)
第十五条代理人の選任
第十五条 理事長及び副理事長は、理事又は公庫の職員のうちから、公庫の従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。
(職員の任命)
第十六条職員の任命
第十六条 公庫の職員は、理事長が任命する。
(役員及び職員の公務員たる性質)
第十七条役員及び職員の公務員たる性質
第十七条 役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
(役員の給与及び退職手当の支給の基準)
第十八条役員の給与及び退職手当の支給の基準
第十八条 公庫は、その役員の給与及び退職手当の支給の基準を社会一般の情勢に適合したものとなるよう定め、これを公表しなければならない。 これを変更したときも、同様とする。
第三章 業務
(業務の範囲)
第十九条業務の範囲
第十九条 公庫は、第一条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 沖縄における産業の振興開発に寄与する事業に必要な長期資金(沖縄の置かれた特殊な諸事情に鑑み特に必要があると認められるものとして主務大臣が定めるものに限る。)であつて次に掲げるものの貸付け、当該資金に係る債務の保証(債務を負担する行為であつて債務の保証に準ずるものを含む。以下同じ。)、当該資金の調達のために発行される社債(特別の法律により設立された法人で会社でないものの発行する債券を含む。以下同じ。)の応募その他の方法による取得又は当該資金に係る貸付債権の全部若しくは一部の譲受けを行うこと。 ただし、当該保証に係る債務の履行期限(ただし、当該債務の保証の日から起算する。)、当該取得に係る社債の償還期限(ただし、当該取得の日から起算する。)及び当該譲受けをした貸付債権に係る貸付金の償還期限(ただし、当該譲受けの日から起算する。)は、一年未満のものであつてはならない。
イ 設備の取得(設備の賃借権その他の設備の利用に係る権利の取得を含む。)、改良若しくは補修(以下この号において「取得等」という。)に必要な資金、当該設備の取得等に関連する資金、土地の造成(当該造成に必要な土地の取得を含む。)に必要な資金又は既成市街地若しくは駐留軍用地跡地(沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法(平成七年法律第百二号)第二条第二号に規定する駐留軍用地跡地をいう。)の整備改善に著しく寄与する事業(住宅の建設に係るもので政令で定めるものを除く。)に係る施設若しくは地域の経済社会の基盤の充実に著しく寄与する施設の建設若しくは整備に必要な資金
ロ イに掲げるもののほか、事業の円滑な遂行に必要な無体財産権その他これに類する権利の取得、人員の確保、役務の受入れ若しくは物品の購入等に必要な資金(沖縄における産業の振興開発に特に寄与する資金として主務大臣が定めるものに限る。)又は高度で新しい技術の研究開発に必要な資金
ハ イ又はロに掲げる資金の返済に必要な資金(イ又はロに掲げる資金の調達のために発行された社債の償還に必要な資金を含む。)
一の二 主務大臣の認可を受けて、沖縄における産業の振興開発に寄与する事業に必要な資金(沖縄の置かれた特殊な諸事情に鑑み特に必要があると認められるものとして主務大臣が定めるものに限る。)の出資を行うこと。
一の三 前二号に掲げるもののほか、前二号の業務を円滑かつ効果的に行うために必要な業務(前二号の業務と密接な関連を有する業務として政令で定めるものに限る。)を行うこと。
二 沖縄に住所を有する者で沖縄において事業を営むものに対して、小口の事業資金の貸付けを行い、並びに沖縄に住所を有する者に対して、小口の教育資金の貸付け(所得の水準その他の政令で定める要件を満たす者に対するものに限る。)を行い、及び恩給等を担保として小口の資金を貸し付けること。
三 次に掲げる者に対して、住宅の建設、住宅の用に供する土地の取得又は借地権の取得その他の政令で定める使途に充てるため必要な長期資金を貸し付けること及びこれらに関する業務で政令で定めるものを行うこと。
イ 沖縄において自ら居住するため住宅を必要とする者
ロ 沖縄において親族の居住の用に供するため自ら居住する住宅以外に住宅を必要とする者
ハ 沖縄において次に掲げる者に対し住宅を建設して賃貸する事業を行う者(地方公共団体を除く。)
(1) 自ら居住するため住宅を必要とする者
(2) 自ら居住するため住宅を必要とする者に対し住宅を賃貸する事業を行う者
ニ その他政令で定める者
四 沖縄において農業(畜産業及び養蚕業を含む。)、林業若しくは漁業を営む者又はこれらの者の組織する法人その他政令で定める者に対して、必要な長期資金で政令で定めるものを貸し付けること。
五 沖縄において事業を行う中小企業者に対して事業の振興に必要な資金(特定の中小企業者を対象とし、かつ、中小企業に関する重要な施策の目的に従つて貸付けが行われる長期の資金又は沖縄の置かれた特殊な諸事情に鑑み特に必要があると認められる長期の資金として、主務大臣が定めるものに限る。)の貸付けを行い、及び沖縄において事業を行う中小企業者が事業の振興に必要な長期資金を調達するために新たに発行する社債(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第六十六条第一号に規定する短期社債を除く。)の応募その他の方法による取得(特定の中小企業者を対象とし、かつ、中小企業に関する重要な施策の目的に従つて行われるもの又は沖縄の置かれた特殊な諸事情に鑑み特に必要があると認められるものとして、主務大臣が定めるものに限る。)を行うこと。
六 沖縄において病院、診療所、薬局その他政令で定める施設を開設する個人又は医療法人その他政令で定める法人に対して、当該施設(当該施設の運営に関し必要な附属施設を含むものとし、薬局にあつては、調剤のために必要な施設とする。)の設置、整備又は運営に必要な長期資金の貸付けを行い、及び沖縄において指定訪問看護事業を行う医療法人その他政令で定める者に対して、当該事業に必要な長期資金を貸し付けること。
七 沖縄において営業を営む生活衛生関係営業者その他の政令で定める者に対して、当該営業を営むのに要する資金(当該営業に係る衛生水準の向上及び近代化の促進に必要なものに限る。)並びに生活衛生関係営業者の共通の利益を増進するための事業その他当該営業に係る衛生水準の向上及び近代化の促進に必要な事業を行うのに要する資金で、政令で定めるものを貸し付けること。
八 公庫に対して次のイからニまでに掲げる債務を有する当該イからニまでに定める者(イ、ロ又はニに定める者にあつては、中小企業者又は中小規模の事業者として主務省令で定めるものに限る。)の株式又は持分の取得であつて、当該債務を消滅させるためにするものを行うこと。
イ 第二号の規定による小口の事業資金の貸付けに係る債務沖縄に住所を有する者で沖縄において事業を営むもの
ロ 第四号の規定による貸付けに係る債務同号に規定する者
ハ 第五号の規定による貸付け又は同号の規定により公庫が取得した社債に係る債務沖縄において事業を行う中小企業者
ニ 前号の規定による貸付けに係る債務同号に規定する政令で定める者
九 前各号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 前項において次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 小口の事業資金株式会社日本政策金融公庫法(平成十九年法律第五十七号)別表第一第一号の下欄に規定する小口の事業資金をいう。
一の二 小口の教育資金株式会社日本政策金融公庫法別表第一第二号の下欄に規定する小口の教育資金をいう。
二 恩給等株式会社日本政策金融公庫が行う恩給担保金融に関する法律(昭和二十九年法律第九十一号)第二条第一項に規定する恩給等をいう。
三 中小企業者株式会社日本政策金融公庫法第二条第三号に規定する中小企業者をいう。
四 指定訪問看護事業介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第四十一条第一項本文の指定に係る同法第八条第一項に規定する居宅サービス事業(同条第四項に規定する訪問看護を行う事業に限る。)及び同法第五十三条第一項本文の指定に係る同法第八条の二第一項に規定する介護予防サービス事業(同条第三項に規定する介護予防訪問看護を行う事業に限る。)をいう。
五 生活衛生関係営業者株式会社日本政策金融公庫法第二条第一号に規定する生活衛生関係営業者をいう。
3 公庫は、第一項の業務のほか、附則第四条第一項の規定により承継した権利義務の処理に関する業務を行うことができる。
4 株式会社日本政策金融公庫が行う恩給担保金融に関する法律第三条から第九条までの規定は、公庫が同法第二条第一項に規定する恩給等を担保として貸付けをする場合について準用する。
(債務保証及び出資の限度)
第十九条の二債務保証及び出資の限度
第十九条の二 公庫は、前条第一項第一号の規定による保証に係る債務の現在額と同項第一号の二の規定による出資の額の総額との合計額が第四条に規定する資本金の額を超えることとなる場合には、新たに同項第一号の規定による債務保証又は同項第一号の二の規定による出資をしてはならない。
(業務の委託等)
第二十条業務の委託等
第二十条 公庫は、主務省令で定める金融機関、地方公共団体その他政令で定める法人に対し、その業務(次条第一項の規定により委託を受けた業務を含む。)のうち政令で定めるものを委託することができる。
2 金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、公庫が前項の規定により当該金融機関に対し委託した業務を受託することができる。
3 第一項の規定により業務の委託を受けた金融機関又は同項に規定する政令で定める法人(以下「受託金融機関等」という。)の役員又は職員で、当該委託業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
(業務の受託)
第二十一条業務の受託
第二十一条 公庫は、主務大臣の認可を受けて、独立行政法人住宅金融支援機構の行う独立行政法人住宅金融支援機構法(平成十七年法律第八十二号)第十三条第一項第一号から第三号までに規定する業務若しくはこれらに附帯する業務の一部、株式会社日本政策金融公庫の行う株式会社日本政策金融公庫法第十一条第一項第二号の規定による同法別表第二第一号から第五号までに掲げる業務若しくはこれらに附帯する業務又は特別の法律によつて設立された法人で政令で定めるものの行う貸付けの業務を受託することができる。
2 公庫は、前項の規定により業務の委託を受けたときは、当該委託を受けた業務に係る貸付けによつて生ずる債務の保証を行うことができる。
(業務方法書)
第二十二条業務方法書
第二十二条 公庫は、業務の開始の際、業務方法書を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の業務方法書に記載すべき事項は、主務省令で定める。
(事業計画及び資金計画)
第二十三条事業計画及び資金計画
第二十三条 公庫は、四半期ごとに、事業計画及び資金計画を作成し、並びに当該四半期における第二十六条第二項の規定による短期借入金の借入れの最高額を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。
第四章 会計
(予算及び決算)
第二十四条予算及び決算
第二十四条 公庫の予算及び決算に関しては、沖縄振興開発金融公庫の予算及び決算に関する法律(昭和二十六年法律第九十九号)の定めるところによる。
(国庫納付金)
第二十五条国庫納付金
第二十五条 公庫は、毎事業年度の損益計算上利益金を生じたときは、これを翌事業年度の五月三十一日までに国庫に納付しなければならない。
2 前項の規定による国庫納付金は、同項に規定する日の属する会計年度の前年度の政府の歳入とする。
3 第一項の利益金の計算の方法並びに同項の規定による国庫納付金の納付の手続及びその帰属する会計については、政令で定める。
(借入金等)
第二十六条借入金等
第二十六条 公庫は、主務大臣の認可を受けて、政府から資金の借入れをすることができる。
2 公庫は、資金繰りのため必要があるときは、前項に規定する政府からの資金の借入れの予算で定める限度額及び次条第一項に規定する沖縄振興開発金融公庫債券(以下この項において「公庫債券」という。)の発行の予算で定める限度額の合計額に相当する金額から、前項の規定により既に借り入れている資金の借入れの額及び既に発行している公庫債券の額の合計額に相当する金額を差し引いた金額(当該金額が第二十三条の規定により定めた短期借入金の借入れの最高額を上回るときは、当該最高額)を限度として、主務省令で定める金融機関から短期借入金をすることができる。
3 前項の規定による短期借入金は、当該短期借入金をした事業年度内に償還しなければならない。
4 公庫は、主務大臣の認可を受けて、勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)第十条第二項本文の規定による貸付け(以下「財形住宅貸付け」という。)に必要な資金を調達するため、政府以外の者から資金の借入れをすることができる。
5 公庫は、主務大臣の認可を受けて、沖縄における産業の振興開発に金融上の寄与をするために必要な資金の財源に充てるため、政令で定めるところにより、寄託金の受入れをすることができる。
6 第一項、第二項、第四項及び前項に規定する場合を除くほか、公庫は、資金の借入れ又は寄託金の受入れをしてはならない。
(債券の発行)
第二十七条債券の発行
第二十七条 公庫は、主務大臣の認可を受けて、沖縄振興開発金融公庫債券(以下「公庫債券」という。)を発行することができる。
2 前項に定めるもののほか、公庫は、公庫債券を失つた者に対し交付するため必要があるときは、政令で定めるところにより、公庫債券を発行することができる。
3 公庫は、主務大臣の認可を受けて、財形住宅貸付けに必要な資金を調達するため、沖縄振興開発金融公庫財形住宅債券(以下「財形住宅債券」という。)を発行することができる。
4 公庫は、主務大臣の認可を受けて、第十九条第一項第三号イに掲げる者で同号の規定による貸付けを希望するものその他政令で定める者が引き受けるべきものとして、沖縄振興開発金融公庫住宅宅地債券(以下「住宅宅地債券」という。)を発行することができる。
5 公庫債券、財形住宅債券又は住宅宅地債券の債権者は、公庫の財産について他の債権者に先立つて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
6 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
7 公庫は、公庫債券、財形住宅債券又は住宅宅地債券の発行に関する事務の全部又は一部を本邦又は外国の銀行、信託会社又は金融商品取引業(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第八項に規定する金融商品取引業をいう。次項において同じ。)を行う者に委託することができる。
8 会社法(平成十七年法律第八十六号)第七百五条第一項及び第二項並びに第七百九条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行、信託会社又は金融商品取引業を行う者について準用する。
9 前各項に定めるもののほか、公庫債券、財形住宅債券又は住宅宅地債券に関し必要な事項は、政令で定める。
(政府保証)
第二十七条の二政府保証
第二十七条の二 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、公庫が前条第一項の規定により発行する公庫債券に係る債務(国際復興開発銀行等からの外資の受入に関する特別措置に関する法律(昭和二十八年法律第五十一号)第二条の規定に基づき政府が保証契約をすることができる債務を除く。次項において同じ。)について保証することができる。
2 政府は、前項の規定によるほか、公庫が前条第二項の規定により発行する公庫債券に係る債務について、保証することができる。
(余裕金の運用等)
第二十八条余裕金の運用等
第二十八条 公庫は、次の方法による場合のほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
一 国債、地方債又は政府保証債(その元本の償還及び利息の支払について政府が保証する債券をいう。)の保有
二 財政融資資金への預託
三 銀行への預金
四 前三号の方法に準ずるものとして主務省令で定める方法
2 前項に規定する方法による余裕金の運用は、安全かつ効率的に行わなければならない。
3 公庫は、業務に係る現金を国庫以外に預託してはならない。
(資金の交付等)
第二十九条資金の交付等
第二十九条 公庫は、業務を行うため必要があるときは、受託金融機関に対し、貸付けに必要な資金を交付することができる。
2 公庫は、業務を行うため必要があるときは、政令で定めるところにより、業務に係る現金を銀行その他主務大臣の指定する金融機関に預け入れることができる。
(会計帳簿)
第三十条会計帳簿
第三十条 公庫は、主務大臣の定めるところにより、業務の性質及び内容並びに業務の運営及び経理の状況を適切に示すため必要な帳簿を備えなければならない。
(会計検査院の検査)
第三十一条会計検査院の検査
第三十一条 会計検査院は、必要があると認めるときは、第十九条第一項第三号の規定による貸付けを受けた者の会計を検査することができる。
第五章 監督
(監督)
第三十二条監督
第三十二条 公庫は、主務大臣が監督する。
2 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、公庫に対して、業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(報告及び検査)
第三十三条報告及び検査
第三十三条 主務大臣は、必要があると認めるときは、公庫、受託金融機関等、第二十条第一項の規定により業務の委託を受けた地方公共団体(以下この章において「受託地方公共団体」という。)若しくは第十九条第一項第三号の規定による貸付けを受けた者で同号ハの規定に該当するもの(以下この項において「貸付けを受けた者」という。)に対して報告を求め、又はその職員に公庫、受託金融機関等、受託地方公共団体若しくは貸付けを受けた者の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。 ただし、受託金融機関等又は受託地方公共団体に対しては当該委託業務の範囲内に限り、貸付けを受けた者に対しては当該貸付金に係る業務の範囲内に限る。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(権限の委任)
第三十三条の二権限の委任
第三十三条の二 主務大臣は、政令で定めるところにより、前条第一項の規定による公庫、受託金融機関等又は受託地方公共団体に対する立入検査の権限の一部を内閣総理大臣に委任することができる。
2 内閣総理大臣は、前項の委任に基づき、前条第一項の規定により立入検査をしたときは、速やかに、その結果について主務大臣に報告するものとする。
3 内閣総理大臣は、第一項の規定により委任された権限及び前項の規定による権限を金融庁長官に委任する。
4 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の全部又は一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
第六章 雑則
(解散)
第三十四条解散
第三十四条 公庫の解散については、別に法律で定める。
(協議)
第三十五条協議
第三十五条 主務大臣は、財形住宅貸付けに関し、第二十二条第一項の認可をしようとするときは、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。
(建築基準法及び宅地建物取引業法の適用)
第三十六条建築基準法及び宅地建物取引業法の適用
第三十六条 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第十八条(同法第八十七条第一項、第八十七条の四、第八十八条第一項から第三項まで又は第九十条第三項において準用する場合を含む。)及び宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第七十八条第一項の規定の適用については、公庫は、国とみなす。
(主務大臣等)
第三十七条主務大臣等
第三十七条 この法律における主務大臣は、内閣総理大臣及び財務大臣とする。 ただし、第三十三条第一項に規定する主務大臣の権限は、内閣総理大臣又は財務大臣がそれぞれ単独に行使することを妨げない。
2 主務省令は、内閣府令・財務省令とする。
第七章 罰則
第三十八条
第三十八条 第三十三条第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした公庫の役員若しくは職員、受託金融機関等の役員若しくは職員又は同項に規定する貸付けを受けた者である会社その他の法人の代表者若しくは人若しくは会社その他の法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者を三十万円以下の罰金に処する。
第三十九条
第三十九条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした公庫の役員を二十万円以下の過料に処する。
一 この法律により主務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
二 第五条第一項の規定による政令に違反して登記することを怠つたとき。
三 第十九条第一項若しくは第三項、第二十一条又は附則第五条の業務以外の業務を行つたとき。
四 第二十八条第一項の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
五 第二十八条第三項の規定に違反して業務に係る現金を国庫以外に預託したとき。
六 第三十二条第二項の規定による主務大臣の命令に違反したとき。
第四十条
第四十条 第六条の規定に違反して沖縄振興開発金融公庫という名称を用いた者は、十万円以下の過料に処する。