社会福祉施設職員等退職手当共済法
第一章 総則
(この法律の目的)
第一条この法律の目的
第一条 この法律は、社会福祉施設、特定社会福祉事業及び特定介護保険施設等を経営する社会福祉法人の相互扶助の精神に基づき、社会福祉施設の職員、特定社会福祉事業に従事する職員及び特定介護保険施設等の職員について退職手当共済制度を確立し、もつて社会福祉事業の振興に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条定義
第二条 この法律において「社会福祉施設」とは、次に掲げる施設をいう。
一 生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第四十一条第二項の規定による認可を受けた救護施設、更生施設、授産施設及び宿所提供施設
二 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十五条第四項の規定による認可を受けた乳児院、母子生活支援施設、保育所、児童養護施設、児童心理治療施設及び児童自立支援施設
三 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)第十七条第一項の規定による設置の認可を受けた幼保連携型認定こども園
四 老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第十五条第四項の規定による認可を受けた養護老人ホーム
五 その他前各号に準ずる施設で政令で定めるもの
2 この法律において「特定社会福祉事業」とは、次に掲げる事業をいう。
一 児童福祉法第三十四条の四第一項の規定による届出がされた児童自立生活援助事業及び小規模住居型児童養育事業
二 生活困窮者自立支援法(平成二十五年法律第百五号)第十六条第三項に規定する認定生活困窮者就労訓練事業
三 その他政令で定める社会福祉事業
3 この法律において「特定介護保険施設等」とは、次に掲げる施設又は事業のうち、経営者が退職手当共済契約の申込みに当たり独立行政法人福祉医療機構(以下「機構」という。)に申し出たもの又は共済契約者が機構に申し出たもの(第四条の二第一項の規定により機構が承諾したものに限る。)をいう。
一 児童福祉法第三十四条の三第二項の規定による届出がされた障害児通所支援事業
二 児童福祉法第三十五条第四項の規定による認可を受けた障害児入所施設
三 老人福祉法第十四条の規定による届出がされた老人居宅生活支援事業のうち老人居宅介護等事業、小規模多機能型居宅介護事業及び認知症対応型老人共同生活援助事業
四 老人福祉法第十五条第四項の規定による認可を受けた特別養護老人ホーム
五 社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第六十二条第一項の規定による届出がされた障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)に規定する障害者支援施設
六 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第七十九条第二項の規定による届出がされた障害福祉サービス事業のうち居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、療養介護、生活介護、自立訓練、就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、自立生活援助又は共同生活援助を行う事業及び移動支援事業
七 その他前各号に準ずる施設又は事業であつて政令で定めるもの
4 この法律において「申出施設等」とは、共済契約者が経営する社会福祉施設、特定社会福祉事業及び特定介護保険施設等以外の施設又は事業のうち当該共済契約者が機構に申し出たものであつて第四条の二第一項の規定により機構が承諾したものをいう。
5 この法律において「経営者」とは、社会福祉施設、特定社会福祉事業又は特定介護保険施設等を経営する社会福祉法人をいう。
6 この法律において「社会福祉施設等職員」とは、経営者に使用され、かつ、その者の経営する社会福祉施設又は特定社会福祉事業の業務に常時従事することを要する者をいう。 ただし、一年未満の期間を定めて使用される者(その者が一年以上引き続き使用されるに至つた場合を除く。次項ただし書及び第八項ただし書において同じ。)を除く。
7 この法律において「特定介護保険施設等職員」とは、経営者に使用され、かつ、その者の経営する社会福祉施設、特定社会福祉事業又は特定介護保険施設等の業務に常時従事することを要する者であつて社会福祉施設等職員以外のものをいう。 ただし、一年未満の期間を定めて使用される者を除く。
8 この法律において「申出施設等職員」とは、共済契約者に使用され、かつ、その者の経営する社会福祉施設、特定社会福祉事業、特定介護保険施設等又は申出施設等(以下「共済契約対象施設等」という。)の業務に常時従事することを要する者であつて社会福祉施設等職員又は特定介護保険施設等職員以外のものをいう。 ただし、一年未満の期間を定めて使用される者を除く。
9 この法律において「退職手当共済契約」とは、経営者が、この法律の定めるところにより機構に掛金を納付することを約し、機構が、その経営者の使用する社会福祉施設等職員、特定介護保険施設等職員及び申出施設等職員について、この法律の定めるところにより退職手当金を支給することを約する契約をいう。
10 この法律において「共済契約者」とは、退職手当共済契約の当事者である経営者をいう。
11 この法律において「被共済職員」とは、共済契約者に使用される社会福祉施設等職員、特定介護保険施設等職員及び申出施設等職員をいう。
12 社会福祉施設又は特定社会福祉事業の経営者に変更が生じた場合において、変更前の経営者がその変更時まで退職手当共済契約を締結しており、かつ、変更後の経営者がその変更時から退職手当共済契約を締結したときは、変更前の経営者に係る被共済職員で引き続き変更後の経営者に係る被共済職員となつたものは、変更前の経営者に係る被共済職員となつた時から引き続き変更後の経営者に係る被共済職員であつたものとみなす。
13 特定介護保険施設等又は申出施設等である施設又は事業の経営者に変更が生じた場合において、変更前の経営者がその変更時まで退職手当共済契約を締結しており、かつ、変更後の経営者がその変更時に当該施設又は事業について第三項又は第四項の規定による申出をしたときは、変更前の経営者に係る特定介護保険施設等職員又は申出施設等職員で引き続き変更後の経営者に係る被共済職員となつたものは、変更前の経営者に係る被共済職員となつた時から引き続き変更後の経営者に係る被共済職員であつたものとみなす。
第二章 退職手当共済契約
(契約の締結)
第三条契約の締結
第三条 機構は、次に掲げる場合を除いては、退職手当共済契約の締結を拒絶してはならない。
一 契約の申込者が第六条第二項第二号又は第三項の規定により退職手当共済契約を解除され、その解除の日から起算して六月を経過しない者であるとき。
二 契約の申込者が共済契約者であつたことがある者である場合において、その者につき、納付期限を超えてまだ納付されていない掛金(割増金を含む。)があるとき。
三 契約の申込者に使用されている社会福祉施設等職員又は特定介護保険施設等職員につき、中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)の規定による退職金共済契約が締結されているとき。
四 前三号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める正当な理由があるとき。
(契約の成立)
第四条契約の成立
第四条 退職手当共済契約は、機構が契約の申込みを承諾したときは、その申込みの日において成立したものとみなし、かつ、その日から効力を生ずる。
2 退職手当共済契約が成立したときは、共済契約者は、遅滞なく、その旨を被共済職員に通知しなければならない。
(申出の承諾等)
第四条の二申出の承諾等
第四条の二 機構は、次に掲げる場合を除いては、特定介護保険施設等又は申出施設等に係る共済契約者の申出を承諾しなければならない。
一 当該申出をした共済契約者につき、納付期限を超えてまだ納付されていない掛金(割増金を含む。)があるとき。
二 前号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める正当な理由があるとき。
2 機構が前項の規定による承諾をしたときは、当該申出に係る特定介護保険施設等又は申出施設等は、当該申出のあつた日において特定介護保険施設等又は申出施設等となつたものとみなす。
3 機構が第一項の規定による承諾をしたときは、共済契約者は、遅滞なく、その旨を被共済職員に通知しなければならない。
(被共済職員等の受益)
第五条被共済職員等の受益
第五条 被共済職員及びその遺族は、当然退職手当共済契約の利益を受ける。
(契約の解除)
第六条契約の解除
第六条 機構又は共済契約者は、次項から第五項までに規定する場合を除いては、退職手当共済契約を解除することができない。
2 機構は、次の各号に掲げる場合には、当該退職手当共済契約を解除しなければならない。
一 共済契約者が、経営者でなくなつたとき。
二 共済契約者が、納付期限後二箇月以内に掛金を納付しなかつたとき。
三 共済契約者が、当該退職手当共済契約に係る被共済職員につき、中小企業退職金共済法の規定による退職金共済契約を締結したとき。
3 機構は、共済契約者が第二十八条第一号若しくは第二号の違反行為をしたとき、又は共済契約者の代表者若しくはその代理人、使用人その他の従業者が、当該共済契約者の業務に関して、同条第三号の違反行為をしたときは、当該退職手当共済契約を解除することができる。
4 共済契約者は、すべての被共済職員の同意を得たときは、当該退職手当共済契約を解除することができる。
5 共済契約者は、その経営する特定介護保険施設等又は申出施設等の業務に従事するすべての被共済職員の同意を得たときは、当該退職手当共済契約のうち当該同意を得た被共済職員に関する部分を解除することができる。
6 退職手当共済契約の解除は、将来に向つてのみ効力を生ずる。
7 機構は、第二項又は第三項の規定により退職手当共済契約を解除したときは、当該契約に係る被共済職員にその旨を通知しなければならない。
第三章 退職手当金
(退職手当金の支給)
第七条退職手当金の支給
第七条 機構は、被共済職員が退職(被共済職員が前条第二項第二号若しくは第三号又は第三項から第五項までの規定による退職手当共済契約の解除以外の理由により被共済職員でなくなることをいう。以下同じ。)したときは、その者(退職が死亡によるものであるときは、その遺族)に対し、退職手当金を支給する。 ただし、被共済職員となつた日から起算して一年に満たないで退職したときは、この限りでない。
(金額)
第八条金額
第八条 退職した者の被共済職員期間が一年以上十年以下である場合における退職手当金の額は、政令で定める八千円を下らない額にその者の被共済職員期間の年数を乗じて得た額に百分の六十を乗じて得た額とする。
2 退職した者の被共済職員期間が十一年以上十五年以下である場合における退職手当金の額は、前項の規定に基づく政令で定める額に、その者の被共済職員期間を次の各号に区分して、当該各号に掲げる割合を乗じて得た額の合計額とする。
一 一年以上十年以下の期間については、一年につき百分の八十
二 十一年以上十五年以下の期間については、一年につき百分の八十八
3 退職した者の被共済職員期間が十六年以上十九年以下である場合における退職手当金の額は、第一項の規定に基づく政令で定める額に、その者の被共済職員期間を次の各号に区分して、当該各号に掲げる割合を乗じて得た額の合計額とする。
一 一年以上十年以下の期間については、一年につき百分の九十
二 十一年以上十五年以下の期間については、一年につき百分の九十九
三 十六年以上十九年以下の期間については、一年につき百分の百四十四
4 退職した者の被共済職員期間が二十年以上である場合における退職手当金の額は、第一項の規定に基づく政令で定める額に、その者の被共済職員期間を次の各号に区分して、当該各号に掲げる割合を乗じて得た額の合計額とする。
一 一年以上十年以下の期間については、一年につき百分の百
二 十一年以上十五年以下の期間については、一年につき百分の百十
三 十六年以上二十年以下の期間については、一年につき百分の百六十
四 二十一年以上二十五年以下の期間については、一年につき百分の二百
五 二十六年以上三十年以下の期間については、一年につき百分の百六十
六 三十一年以上の期間については、一年につき百分の百二十
第九条
第九条 業務上の負傷若しくは疾病により政令で定める程度の障害の状態になつたことにより、又は業務上死亡したことにより退職した者の被共済職員期間が一年以上十九年以下である場合における退職手当金の額は、前条第一項から第三項までの規定にかかわらず、同条第一項の規定に基づく政令で定める額に、その者の被共済職員期間を次の各号に区分して、当該各号に掲げる割合を乗じて得た額の合計額とする。
一 一年以上十年以下の期間については、一年につき百分の百
二 十一年以上十五年以下の期間については、一年につき百分の百十
三 十六年以上十九年以下の期間については、一年につき百分の百六十
第九条の二
第九条の二 前二条の規定により計算した退職手当金の額が、第八条第一項の規定に基づく政令で定める額に六十を乗じて得た額を超えるときは、これらの規定にかかわらず、その乗じて得た額をその者の退職手当金の額とする。
(遺族の範囲及び順位)
第十条遺族の範囲及び順位
第十条 第七条の規定により退職手当金の支給を受けるべき遺族は、次の各号に掲げる者とする。
一 配偶者(届出をしていないが、被共済職員の死亡の当時事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)
二 子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹で被共済職員の死亡の当時主としてその収入によつて生計を維持していたもの
三 前号に掲げる者のほか、被共済職員の死亡の当時主としてその収入によつて生計を維持していた親族
四 子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹で第二号に該当しないもの
2 退職手当金の支給を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順序により、同項第二号及び第四号に掲げる者のうちにあつては、当該各号に規定する順序による。 この場合において、父母については養父母、実父母の順序により、祖父母については養父母の養父母、養父母の実父母、実父母の養父母、実父母の実父母の順序による。
3 前項の規定により退職手当金の支給を受けるべき同順位の遺族が二人以上あるときは、退職手当金は、その人数によつて等分して支給する。
(被共済職員期間の計算)
第十一条被共済職員期間の計算
第十一条 被共済職員期間を計算する場合には、月によるものとし、その者が被共済職員となつた日の属する月から被共済職員でなくなつた日の属する月までをこれに算入する。
2 前項の場合において、その者が被共済職員となつた日の属する月から被共済職員でなくなつた日の属する月までの期間のうちに、その者が当該共済契約対象施設等の業務に従事した日数が十日以下である月があるときは、その月は、同項の規定にかかわらず、被共済職員期間に算入しない。
3 被共済職員が業務上負傷し又は疾病にかかり、療養のために当該共済契約対象施設等の業務に従事しなかつた期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第二号に規定する介護休業により当該業務に従事しなかつた期間並びに女子である被共済職員が出産前六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十四週間)及び出産後八週間において当該業務に従事しなかつた期間は、前項の規定の適用については、当該被共済職員は、当該業務に従事したものとみなす。
4 被共済職員が次に掲げる休業により当該共済契約対象施設等の業務に従事しなかつた場合には、前二項の規定にかかわらず、当該業務に従事しなくなつた日の属する月から当該業務に従事することとなつた日の属する月までの間の月数の二分の一に相当する月数は、被共済職員期間に算入する。 ただし、当該業務に従事しなくなつた日又は当該業務に従事することとなつた日の属する月が前三項の規定により被共済職員期間に算入されるときは、その月については、この限りでない。
一 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第二条第一号に規定する育児休業(同法附則第二条に規定する事業所の労働者に係る育児休業等に関する法律の一部を改正する法律(平成七年法律第百七号)第一条の規定による改正前の育児休業等に関する法律第二条第一項に規定する育児休業に相当する休業を含む。)
二 旧義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律(昭和五十年法律第六十二号)に規定する育児休業に相当する休業
5 被共済職員が被共済職員でなくなつた日の属する月にさらに被共済職員となつた場合において、その月がその被共済職員でなくなつたことによつて支給される退職手当金の計算の基礎となつているときは、その月は、第一項の規定にかかわらず、その被共済職員となつた後の期間に係る被共済職員期間に算入しない。
6 引き続き一年以上被共済職員であつた者が、第六条第二項第二号若しくは第三号又は第三項から第五項までの規定によつて退職手当共済契約が解除されたことにより被共済職員でなくなつた場合において、その者が、被共済職員でなくなつた日から起算して一箇月以内にさらに被共済職員となり、引き続き一年以上被共済職員であつたときは、第一項の規定の適用については、その者は、その間引き続き被共済職員であつたものとみなし、その者が、被共済職員でなくなつた日から起算して一箇月をこえ、同日から起算して五年以内にさらに被共済職員となり、引き続き一年以上被共済職員であつたときは、前後の各期間につき前五項の規定によつて計算した被共済職員期間を合算する。
7 引き続き一年以上被共済職員である者が、その者に係る共済契約者の経営する共済契約対象施設等以外の施設又は事業の業務に常時従事することを要するものとなつたことその他これに準ずる理由として政令で定める理由により退職した場合において、その者が、退職した日から起算して五年以内に、退職手当金を請求しないで再び当該共済契約者に係る被共済職員となつたときは、前後の各期間につき第一項から第五項までの規定によつて計算した被共済職員期間を合算する。
8 前項の規定による場合のほか、引き続き一年以上被共済職員である者が退職した場合(第十三条第一項に該当する場合を除く。)において、その者が、退職した日から起算して三年以内に、退職手当金を請求しないで再び被共済職員となり、かつ、その者が機構に申し出たときは、前後の各期間につき第一項から第五項までの規定によつて計算した被共済職員期間を合算する。
9 被共済職員期間(前三項の規定により二以上の被共済職員期間を合算すべき場合には、合算後の被共済職員期間)に一年未満の端数がある場合には、その端数は、切り捨てる。
(支払の差止め)
第十二条支払の差止め
第十二条 機構は、退職した被共済職員をその退職時まで使用していた共済契約者が、当該退職の日の属する事業年度(四月一日から翌年の三月三十一日までをいう。以下同じ。)の掛金を納付するまでは、当該退職に係る退職手当金の支払を差し止めることができる。
(支給の制限)
第十三条支給の制限
第十三条 機構は、被共済職員が自己の犯罪行為その他これに準ずべき重大な非行により退職したときは、退職手当金を支給しない。
2 機構は、被共済職員を故意に死亡させた者には、退職手当金を支給しない。 被共済職員の死亡前に、その者の死亡によつて退職手当金の支給を受けるべき者を故意に死亡させた者にも、同様とする。
(譲渡等の禁止)
第十四条譲渡等の禁止
第十四条 退職手当金の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。 ただし、国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押える場合は、この限りでない。
第四章 掛金
(掛金の納付)
第十五条掛金の納付
第十五条 共済契約者は、毎事業年度、機構に掛金を納付しなければならない。
2 掛金は、退職手当金の支給に要する費用に充てられるべきものとし、その額は、次に掲げる掛金ごとに、それぞれ政令で定める。
一 社会福祉施設等職員(被共済職員である者に限る。)に係る掛金
二 特定介護保険施設等職員(被共済職員である者に限る。)に係る掛金
三 申出施設等職員に係る掛金
3 前項に規定する掛金の額は、退職手当金の支給に要する費用の予想額、被共済職員の見込数等に照らし、おおむね五年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。
(納付期限)
第十六条納付期限
第十六条 毎事業年度に納付すべき掛金の納付期限は、当該事業年度の五月三十一日とする。 ただし、新たに退職手当共済契約が締結された場合における当該契約の申込みの日又はその承諾の日が属する事業年度分の掛金にあつては、機構が当該契約の申込みを承諾した日から起算して二箇月を経過する日とする。
2 機構は、災害その他やむを得ない理由により掛金の納付義務者が掛金をその納付期限までに納付することができないと認めるときは、その納付期限を延長することができる。
(割増金)
第十七条割増金
第十七条 機構は、掛金の納付義務者が掛金をその納付期限までに納付しなかつたときは、その納付義務者に対し、割増金を請求することができる。
2 割増金の額は、掛金の額につき年十四・六パーセントの割合で納付期限の翌日から納付の日の前日までの日数によつて計算した額をこえることができない。
第五章 国及び都道府県の補助
(国の補助)
第十八条国の補助
第十八条 国は、毎年度、予算の範囲内において、機構に対し、被共済職員のうち社会福祉施設等職員であるもの及び特定介護保険施設等職員であるもの(次に掲げる者に限る。)に係る退職手当金の支給に要する費用の額として政令で定めるところにより算定した額(以下「補助金算定対象額」という。)の三分の一以内を補助することができる。
一 社会福祉施設又は特定社会福祉事業の業務に相当程度従事することを要する者として政令で定めるもの(次号に掲げる者を除く。)
二 児童福祉法第三十五条第四項の規定による認可を受けた障害児入所施設の業務(同法第二十七条第一項の規定により同項第三号の措置がとられている児童に係るものに限る。)に従事することを要する者として政令で定めるもの
(都道府県の補助)
第十九条都道府県の補助
第十九条 都道府県は、毎年度、当該都道府県の予算の範囲内において、機構に対し、補助金算定対象額の一部を補助することができる。
第六章 雑則
(時効)
第二十条時効
第二十条 退職手当金の支給を受ける権利及び掛金を請求し、又はその返還を受ける権利は、これらを行使することができる時から五年を経過したときは、時効によつて消滅する。
(届出)
第二十一条届出
第二十一条 共済契約者は、厚生労働省令の定めるところにより、被共済職員の異動、業務に従事した日数その他厚生労働省令で定める事項を機構に届け出なければならない。
(記録の作成及び保存)
第二十二条記録の作成及び保存
第二十二条 共済契約者は、その使用する被共済職員ごとに、従業の状況その他厚生労働省令で定める事項に関する記録を作成しなければならない。
2 共済契約者は、前項の記録を、その作成の日から起算して二年間、保存しなければならない。
(立入検査)
第二十三条立入検査
第二十三条 厚生労働大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、当該職員をして、経営者の経営する共済契約対象施設等に係る施設若しくは事業所又は経営者の事務所に立ち入つて、被共済職員若しくは掛金に関する事項について関係人に質問させ、又はこれらの事項に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査させることができる。
2 前項の規定によつて質問及び検査を行なう当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(原簿)
第二十四条原簿
第二十四条 機構は、被共済職員に関する原簿を備え、これに被共済職員の氏名、被共済職員期間その他厚生労働省令で定める事項を記録しなければならない。
2 被共済職員又は被共済職員であつた者は、厚生労働省令の定めるところにより、いつでも前項の原簿の閲覧を請求することができる。
(あつせん)
第二十五条あつせん
第二十五条 退職手当共済契約の成立若しくはその解除の効力又は掛金に関して、機構と契約の申込者又は共済契約者との間に紛争が生じた場合において、契約の申込者又は共済契約者から請求があつたときは、厚生労働大臣は、その紛争の解決についてあつせんをすることができる。
2 被共済職員期間又は退職手当金に関して、機構と被共済職員又は被共済職員であつた者若しくはその遺族との間に紛争が生じた場合において、被共済職員又は被共済職員であつた者若しくはその遺族から請求があつたときも、前項と同様とする。
3 前二項の規定によるあつせんの請求の手続その他あつせんに関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。
(戸籍事項の無料証明)
第二十六条戸籍事項の無料証明
第二十六条 市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市においては、区長又は総合区長とする。)は、機構又は退職手当金の支給を受ける権利を有する者に対して、当該市町村(特別区を含む。)の条例の定めるところにより、被共済職員、被共済職員であつた者又は退職手当金の支給を受ける権利を有する者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。
(事務の区分)
第二十六条の二事務の区分
第二十六条の二 第二十三条第一項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
(経過措置)
第二十六条の三経過措置
第二十六条の三 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(実施命令)
第二十七条実施命令
第二十七条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。
(罰則)
第二十八条罰則
第二十八条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第二十一条の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第二十二条第一項の規定に違反して、記録を作成せず、若しくは虚偽の記録を作成し、又は同条第二項の規定に違反した者
三 第二十三条第一項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は同項の規定による当該職員の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第二十九条
第二十九条 法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関して前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても、同条の刑を科する。