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令和六年防衛省令第四号
自衛官等に対する療養の給付等に関する省令

施行日:

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防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)第二十二条第三項第二号及び第四項から第七項まで並びに防衛省の職員の給与等に関する法律施行令(昭和二十七年政令第三百六十八号)第十七条の四第三項及び第四項、第十七条の四の二第一項、第十七条の四の三第四項、第十七条の五第一項及び第二項、第十七条の五の二第一項及び第三項、第十七条の六第一項第二号及び第三項、第十七条の六の二第一項第一号から第三号まで及び第五号、第二項、第三項第一号から第三号まで並びに第五項第二号、第十七条の六の三第一項から第四項まで及び第七項、同令第十七条の八の三第二項の規定により読み替えて適用する同令第十七条の四第一項並びに同令第十七条の九の二の規定に基づき、自衛官等に対する療養の給付等に関する省令を次のように定める。
(趣旨)

第一条 この省令は、自衛官等(自衛官、自衛官候補生、訓練招集に応じている予備自衛官及び即応予備自衛官、教育訓練招集に応じている予備自衛官補、防衛大学校又は防衛医科大学校の学生(防衛省の職員の給与等に関する法律(以下「法」という。)第四条第一項の学生をいう。以下同じ。)並びに生徒(同項の生徒をいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)又は自衛官等であった者について法第二十二条及び防衛省の職員の給与等に関する法律施行令(以下「令」という。)第十七条の三から第十七条の九の二までの規定に基づいて国が行うべき療養の給付等(以下単に「療養の給付等」という。)に関して必要な事項を定めるものとする。

(実施機関の長)

第二条 療養の給付等を実施する権限を有する者(以下「実施機関の長」という。)として次の各号に掲げる者を指定し、その管轄区分は、それぞれ当該各号に掲げる自衛官等又は自衛官等であった者とする。

防衛大学校長
防衛大学校の学生

防衛医科大学校長
防衛医科大学校の学生

陸上幕僚長
陸上自衛官、陸上自衛隊の自衛官候補生及び生徒

海上幕僚長
海上自衛官及び海上自衛隊の自衛官候補生

航空幕僚長
航空自衛官及び航空自衛隊の自衛官候補生

2 陸上幕僚長、海上幕僚長及び航空幕僚長(以下この項において「幕僚長」という。)は、自己の監督下にある部隊の長又は機関の長に幕僚長の指定する管轄区分に所属する者の療養の給付等を実施する権限を委任することができる。

3 前項の規定により委任を行うときは、あらかじめ、防衛大臣の承認を得なければならない。

4 次の各号に掲げる者についてそれぞれ当該各号に掲げる期間に係るそれらの者についての療養の給付等に関する実施機関の長は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、それらの者の現住所を担当区域に含む地方協力本部長とする。

療養を受けている自衛官、自衛官候補生、学生又は生徒が離職した場合におけるその離職の日の翌日以降の期間

訓練招集中又は教育訓練招集中に療養を受けている予備自衛官、即応予備自衛官及び予備自衛官補についてそれぞれ当該訓練招集又は教育訓練招集の期間が終了した場合におけるその終了日の翌日以降の期間

(防衛省令で定める機関等)

第三条 令第十七条の四第三項及び第四項、第十七条の四の二第一項、第十七条の四の三第四項、第十七条の五第一項及び第二項、第十七条の五の二第三項並びに第十七条の六の三第二項及び第四項に規定する防衛省令で定める防衛省の機関又は自衛隊の部隊若しくは機関は、防衛大学校、防衛医科大学校、海上幕僚監部及び海上自衛隊の地方総監部、自衛隊中央病院、自衛隊地方協力本部並びに防衛大臣が別に定める自衛隊の部隊又は機関とする。

(自衛官等が負傷し、又は疾病にかかった場合の措置)

第四条 実施機関の長は、自己の管轄区分に属する自衛官等が負傷し、又は疾病にかかり、療養を受けることを求めた場合には、令第十七条の四第一項第一号から第三号までに掲げる医療機関(以下「部内医療機関」という。)において療養を行うことに努めなければならない。

2 実施機関の長は、自己の管轄区分に属する自衛官等が負傷し、又は疾病にかかり、令第十七条の四第一項第四号に掲げる医療機関若しくは薬局(以下「契約医療機関等」という。)又は同項第五号に掲げる医療機関若しくは薬局(以下「保険医療機関等」という。)において療養を受けることを求めた場合には、当該医療機関又は薬局において療養を受けさせなければならない。

3 実施機関の長は、自己の管轄区分に属する自衛官等が負傷し、又は疾病にかかり、部内医療機関、契約医療機関等及び保険医療機関等以外の医療機関又は薬局(第十三条第一項において「非契約医療機関等」という。)において療養を受けることを求め、又は療養を受けた場合において、部内医療機関、契約医療機関等又は保険医療機関等において療養を受けることが適当であると認めたときは、その旨を勧奨しなければならない。

4 自衛官等は、負傷し、又は疾病にかかり、自己を管轄区分とする実施機関の長の監督する病院及び診療所以外の医療機関又は薬局において療養を受けた場合には、自己を管轄区分とする実施機関の長に対して速やかにその旨を届け出なければならない。

(自己の管轄区分に属しない自衛官等に対する療養の給付等の実施)

第五条 実施機関の長は、特別の事情がある場合には、他の実施機関の長の管轄区分に属する自衛官等に対しても、自己の管轄区分に属する自衛官等と同様に療養の給付等を実施することができる。

(社会保険診療報酬支払基金等に委託する事務等)

第六条 法第二十二条第三項第二号に規定する防衛省令で定める事務は、次に掲げる事務とする。

法第二十二条第一項の規定による給付又は支給に関する事務

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律別表第一の主務省令で定める事務を定める命令(平成二十六年内閣府・総務省令第五号)第十九条の二に規定する事務

2 法第二十二条第四項に規定する防衛省令で定めるものは、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第十九条第四項に規定する保護の実施機関とする。

(自衛官診療証)

第七条 実施機関の長は、自己の管轄区分に属する自衛官等に対して、別紙様式第一の自衛官診療証を作成し、交付しなければならない。

(療養の給付等)

第八条 法第二十二条第五項に規定する本人の資格に係る情報(同条第一項の規定による給付又は支給に係る費用の請求に必要な情報を含む。次項第三号において同じ。)の照会を行う方法として防衛省令で定める方法は、利用者証明用電子証明書(電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)第二十二条第一項に規定する利用者証明用電子証明書をいう。)を送信する方法とする。

2 令第十七条の五の二第一項の規定及び令第十七条の八の三第二項の規定により読み替えて適用する令第十七条の四第一項(第二号において「読替え後の令第十七条の四第一項」という。)に規定する自衛官等であることの確認を受ける方法として防衛省令で定める方法は、次に掲げる方法とする。

自衛官診療証を提出する方法

処方箋を提出する方法(特定医療機関等(読替え後の令第十七条の四第一項に規定する特定医療機関等をいう。以下同じ。)(薬局に限る。次条において「特定薬局」という。)から療養を受けようとする場合に限る。)

特定医療機関等又は指定訪問看護事業者(健康保険法(大正十一年法律第七十号)第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者をいう。以下同じ。)が、過去に取得した療養又は指定訪問看護(同項に規定する指定訪問看護をいう。以下同じ。)を受けようとする者の本人の資格に係る情報を用いて、国に対し、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、あらかじめ照会を行い、国から回答を受けて取得した直近の当該情報を確認する方法(当該者が当該特定医療機関等から療養(居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護又は居宅における薬学的管理及び指導に限る。)を受けようとする場合又は当該指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けようとする場合であって、当該特定医療機関等又は指定訪問看護事業者から電子資格確認(法第二十二条第五項に規定する電子資格確認をいう。第十四条第二項において同じ。)による確認を受けてから継続的な療養又は指定訪問看護を受けている場合に限る。)

3 前二項の規定(前項第三号を除く。)は、特定医療機関等から入院時食事療養費に係る療養、入院時生活療養費に係る療養又は保険外併用療養費に係る療養を受ける場合について準用する。

(薬剤の支給)

第九条 特定薬局から薬剤の支給を受けようとする者は、特定医療機関等(医療機関に限る。)において診療に従事する保険医又は医師若しくは歯科医師から処方箋の交付を受けた上、これを当該特定薬局に提出しなければならない。

(防衛省令で定める特別の事情)

第十条 令第十七条の四の二第一項に規定する防衛省令で定める特別の事情は、健康保険法第七十五条の二第一項に規定する厚生労働省令で定める特別の事情とする。

(入院時食事療養費)

第十一条 自衛官等が契約医療機関等又は保険医療機関等から入院時食事療養費に係る療養を受けた場合には、令第十七条の四の三第四項の規定により当該自衛官等に支給すべき入院時食事療養費は当該契約医療機関等又は保険医療機関等に支払うものとする。

2 自衛官等が部内医療機関から入院時食事療養費に係る療養を受けたときは、その食事に要した費用のうち当該療養について健康保険法第八十五条第二項に規定する厚生労働大臣が定める基準によりされる算定の例により算定した費用の額に相当する金額の支払を免除するものとする。

3 健康保険法第八十五条第二項に規定する食事療養標準負担額の減額の対象となる自衛官等は、健康保険法施行規則(大正十五年内務省令第三十六号)第五十八条各号のいずれかに該当する者とする。

4 実施機関の長は、第十八条第七項に規定する自衛官限度額適用・標準負担額減額認定証を部内医療機関以外の医療機関に提出しないことにより減額がされない食事療養標準負担額を支払った自衛官等で、その提出しないことがやむを得ないものと実施機関の長が認めた場合には、その食事療養について支払った食事療養標準負担額から食事療養標準負担額の減額があったとすれば支払うべきであった食事療養標準負担額を控除した額に相当する額を入院時食事療養費として自衛官等に支給することができる。

(保険外併用療養費)

第十二条 自衛官等が契約医療機関等又は保険医療機関等から保険外併用療養費に係る療養を受けた場合には、令第十七条の四の五第三項において準用する令第十七条の四の三第四項の規定により当該自衛官等に支給すべき保険外併用療養費は当該契約医療機関等又は保険医療機関等に支払うものとする。

2 自衛官等が部内医療機関から健康保険法第六十三条第二項第三号から第五号までに掲げる療養を受けたときは、その療養に要した費用のうち当該療養について同法第八十六条第二項の規定により厚生労働大臣が定めるところによりされる算定の例により算定した費用の額に相当する金額(当該療養に食事療養が含まれるときは、当該金額に同項の規定により厚生労働大臣の定める基準によりされる算定の例により算定した費用の額に相当する金額を合算した額)の支払を免除するものとする。

3 前条第四項の規定は、保険外併用療養費の支給について準用する。

(療養費)

第十三条 令第十七条の五第一項又は第二項の規定により自衛官等がその療養に要した費用で医療機関(部内医療機関を除く。)、薬局又はその他の者に支払うべき費用又は支払った費用を国費をもって負担することを希望するときは、別紙様式第三の療養費請求書を実施機関の長に提出しなければならない。

2 前項の規定により療養費請求書を提出するときは、自己が支払うべき費用又は支払った費用の明細について当該医療機関、薬局又はその他の者が証明した書類を添付しなければならない。

(訪問看護療養費)

第十四条 自衛官等が指定訪問看護事業者から訪問看護療養費に係る指定訪問看護を受けた場合には、令第十七条の五の二第三項の規定により当該自衛官等に支給すべき訪問看護療養費は当該指定訪問看護事業者に支払うものとする。

2 指定訪問看護事業者から訪問看護療養費に係る指定訪問看護を受けようとする自衛官等は、電子資格確認によることができないときは、第七条に規定する自衛官診療証を当該指定訪問看護事業者に提出するものとする。

(移送費)

第十五条 令第十七条の五の三第一項に規定する移送費の支給を受けようとする自衛官等は、別紙様式第四の移送費請求書に、移送に要した費用の額についての証拠書類を添えて、実施機関の長に提出しなければならない。

(高額療養費)

第十六条 令第十七条の六各項及び第十七条の六の二各項の規定により高額療養費の支給を受けようとする自衛官等は、別紙様式第五の高額療養費請求書を実施機関の長に提出しなければならない。

2 自衛官等が次の各号のいずれかに該当する者である場合には、前項の請求書に、当該各号に該当する者であることを証明する書類を添付しなければならない。

令第十七条の六第一項第二号に規定する療養の対象となる者

令第十七条の六第三項の規定による認定を受けた者

令第十七条の六第四項に規定する被保護者

令第十七条の六第五項の規定による認定を受けた者

令第十七条の六の二第一項第五号に該当する者

3 令第十七条の六第三項に規定する防衛省令で定める医療に関する給付は、健康保険法施行令(大正十五年勅令第二百四十三号)第四十一条第七項に規定する厚生労働大臣が定める医療に関する給付とする。

4 令第十七条の六第三項の規定による認定(次項から第十項までにおいて単に「認定」という。)を受けようとする自衛官等は、次に掲げる事項を、同条第三項に規定する防衛省令で定める医療に関する給付の実施機関(第六項から第八項までにおいて「給付実施機関」という。)を経由して、実施機関の長に申し出なければならない。

第七条に規定する自衛官診療証の記号・番号又は行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第五項に規定する個人番号(第十一項第一号において単に「個人番号」という。)

当該自衛官等の氏名及び生年月日

当該自衛官等が受けるべき令第十七条の六第三項に規定する防衛省令で定める医療に関する給付の名称

5 前項の申出については、認定を受けようとする自衛官等が令第十七条の六の二第一項第五号に該当するときは、その旨を証する書類を提出しなければならない。

6 実施機関の長は、第四項の申出に基づき認定を行ったときは、給付実施機関を経由して、認定を受けた自衛官等に対し当該自衛官等が該当する令第十七条の六の二第一項各号に掲げる者の区分(第八項及び第九項において「所得区分」という。)を通知しなければならない。

7 認定を受けた自衛官等は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、遅滞なく、給付実施機関を経由して、その旨を実施機関の長に申し出なければならない。

令第十七条の六の二第一項第五号に該当していた自衛官等が、該当しないこととなったとき。

令第十七条の六の二第一項第五号に該当することとなったとき。

認定を受けた自衛官等が令第十七条の六第三項に規定する防衛省令で定める医療に関する給付を受けないこととなったとき。

8 実施機関の長は、認定を受けた自衛官等が該当する所得区分に変更が生じたときは、遅滞なく、給付実施機関を経由して、当該自衛官等に対し変更後の所得区分を通知しなければならない。

9 認定を受けた自衛官等は、令第十七条の六第一項第一号に規定する病院等(第十九条第一項において単に「病院等」という。)から特定疾病給付対象療養(令第十七条の六第三項に規定する特定疾病給付対象療養をいう。次項及び次条において同じ。)を受けようとするときは、第六項又は前項の規定により通知された所得区分を当該病院等に申し出なければならない。

10 認定を受けた自衛官等(第十八条第一項の実施機関の長の認定又は同条第六項の申請書の提出に基づく実施機関の長の認定を受けている自衛官等を除く。)が特定疾病給付対象療養を受けた場合において、同一の月に同一の令第十七条の四第一項各号に掲げる医療機関から令第十七条の六の三第一項各号に掲げる療養を受けたときの同項又は同条第六項の規定の適用については、当該認定を受けた自衛官等は、第十八条第一項の実施機関の長の認定又は同条第六項の申請書の提出に基づく実施機関の長の認定を受けているものとみなす。

11 令第十七条の六第五項の規定による認定(次項から第十四項までにおいて単に「認定」という。)を受けようとする自衛官等は、次に掲げる事項を記載した書類を実施機関の長に提出しなければならない。

第七条に規定する自衛官診療証の記号・番号又は個人番号

当該自衛官等の氏名及び生年月日

当該自衛官等のかかった健康保険法施行令第四十一条第九項に規定する疾病の名称

12 前項の書類の提出については、認定を受けようとする自衛官等が同項第三号に掲げる疾病にかかったことに関する医師又は歯科医師の意見書その他当該疾病にかかったことを証明する書類を添付しなければならない。

13 実施機関の長は、第十一項の書類の提出に基づき認定を行ったときは、当該自衛官等に対して別紙様式第六の自衛官特定疾病療養受療証を交付しなければならない。

14 認定を受け、特定医療機関等から健康保険法施行令第四十一条第九項に規定する療養を受けようとする者が、第八条第二項(第三号を除く。)に規定する方法により自衛官等であることの確認を受けるときは、自衛官特定疾病療養受療証を当該特定医療機関等に提出しなければならない。

15 前項ただし書の場合においては、その事情がなくなった後遅滞なく自衛官特定疾病療養受療証を当該特定医療機関等に提出しなければならない。

16 実施機関の長は、自己の管轄区分に属する自衛官等が同一の月にそれぞれ一の病院、診療所、薬局その他の医療機関から受けた療養に係る令第十七条の六第一項第一号イからニまでのいずれかに掲げるもの又は自己の管轄区分に属する自衛官等が同項第二号に規定する療養について当該自衛官等の所属する共済組合支部の長(国家公務員共済組合法施行規則(昭和三十三年大蔵省令第五十四号)第四条に規定する支部の長をいう。)に対して別紙様式第七の高額療養費に関する通知書により通知するものとする。

17 令第十七条の六第一項第二号に規定する防衛省令で定める医療に関する給付は、健康保険法施行令第四十一条第一項第二号に規定する厚生労働省令で定める医療に関する給付とする。

(高額療養費算定基準額)

第十七条 令第十七条の六の二第一項第一号から第三号までに規定する防衛省令で定めるところにより算定した療養、同条第二項に規定する防衛省令で定めるところにより算定した特定給付対象療養又は同条第三項第一号から第三号までに規定する防衛省令で定めるところにより算定した特定疾病給付対象療養に要した費用の額は、令第十七条の六第一項第一号に掲げる金額につき次の各号に掲げる金額の区分に応じ、当該各号に定める費用の額を合算した額と同項第二号に掲げる額とを合算した金額若しくは同項第一号イからニまでに掲げる金額につき次の各号に掲げる金額の区分に応じ、当該各号に定める費用の額又はその合算額とする。

令第十七条の六第一項第一号イに掲げる額
令第十七条の四第五項の規定により算定した費用の額

令第十七条の六第一項第一号ロに掲げる金額
令第十七条の四の五第二項第一号の規定により算定した費用の額(その額が現にその療養に要した費用の額を超えるときは、現にその療養に要した費用の額)に前号に定める額を合算した額

令第十七条の六第一項第一号ハに掲げる金額
令第十七条の五第三項の規定により算定した費用の額(食事療養について算定した費用の額を除くものとし、その額が現にその療養に要した費用の額を超えるときは、現にその療養に要した費用の額とする。)

令第十七条の六第一項第一号ニに掲げる金額
令第十七条の五の二第二項の規定により算定した費用の額

令第十七条の六第一項第一号ホに掲げる金額
当該療養(食事療養を除く。)について国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の規定により算定した費用の額(その額が現にその療養に要した費用の額を超えるときは、現にその療養に要した費用の額)

令第十七条の六第一項第一号ヘに掲げる金額
国家公務員共済組合法第五十七条の三第二項の規定により算定した費用の額

2 令第十七条の六の二第一項第五号に規定する防衛省令で定めるものは、令第十七条の六第一項の規定又は国家公務員共済組合法施行令(昭和三十三年政令第二百七号)第十一条の三の三第一項の規定による高額療養費の支給があり、かつ、令第十七条の六の三第一項第五号の規定の適用を受ける者として食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額について減額があるならば生活保護法第六条第二項に規定する要保護者に該当しないこととなる者とする。

3 令第十七条の六の二第五項第二号に規定する防衛省令で定めるものに係る療養は、健康保険法施行令第四十二条第九項第二号に規定する厚生労働大臣が定めるものに係る療養とする。

(その他高額療養費の支給に関する事項)

第十八条 実施機関の長は、第六項の規定による認定を受けている場合を除き、自衛官等の標準報酬月額に基づき、令第十七条の六の三第一項第一号から第四号までの規定による防衛大臣又はその委任を受けた者の認定を行わなければならない。

2 実施機関の長は、前項の規定による認定を受けた者から別紙様式第八の限度額適用認定証交付申請書の提出があったときは、同項の規定による認定を受けた者に対して別紙様式第九の自衛官限度額適用認定証を交付しなければならない。

3 自衛官限度額適用認定証の交付を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、遅滞なく、自衛官限度額適用認定証を実施機関の長に返納しなければならない。

自衛官等としての身分を失ったとき(令第十七条の七各項の規定により継続して療養の給付等を受けているときを除く。)。

自衛官等が高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)の規定による医療を受けることとなったとき。

第一項ただし書の規定により認定が取り消されたとき。

令第十七条の六の三第一項第一号に掲げる者が令第十七条の六の二第一項第一号に掲げる者に該当しなくなったとき、令第十七条の六の三第一項第二号に掲げる者が令第十七条の六の二第一項第二号に掲げる者に該当しなくなったとき、令第十七条の六の三第一項第三号に掲げる者が令第十七条の六の二第一項第三号に掲げる者に該当しなくなったとき又は令第十七条の六の三第一項第四号に掲げる者が令第十七条の六の二第一項第四号に掲げる者に該当しなくなったとき。

自衛官限度額適用認定証の有効期限に至ったとき。

4 第一項の規定による認定を受け、特定医療機関等又は指定訪問看護事業者(以下「医療機関等」という。)から療養を受けようとする者は、第八条第二項(第三号を除く。)に規定する方法又は第十四条第二項に規定する方法により自衛官等であることの確認を受ける場合において、当該医療機関等から第一項の規定による認定を受けていることの確認を求められたときは、自衛官限度額適用認定証を当該医療機関等に提出しなければならない。

5 前項ただし書の場合においては、その事情がなくなった後遅滞なく自衛官限度額適用認定証を当該医療機関等に提出しなければならない。

6 令第十七条の六の三第一項第五号に規定する防衛省令で定めるところにより防衛大臣又はその委任を受けた者の認定を受けようとする自衛官等は、別紙様式第十の限度額適用・標準負担額減額認定申請書にその事実を証明する証拠書類を添えて、実施機関の長に提出しなければならない。

7 実施機関の長は、前項の申請書の提出に基づき認定を行ったときは、当該認定を受けた自衛官等に対して別紙様式第十一の自衛官限度額適用・標準負担額減額認定証(以下この条において「限度額適用証」という。)を交付しなければならない。

8 限度額適用証の交付を受けた自衛官等は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、遅滞なく、限度額適用証を実施機関の長に返納しなければならない。

自衛官等としての身分を失ったとき(令第十七条の七各項の規定により継続して療養の給付等を受けているときを除く。)。

自衛官等が高齢者の医療の確保に関する法律の規定による医療を受けることとなったとき。

令第十七条の六の三第一項第五号に掲げる者が令第十七条の六の二第一項第五号に掲げる者に該当しなくなったとき。

限度額適用証の有効期限に至ったとき。

9 認定を受け、医療機関等から令第十七条の六の三各項に規定する療養を受けようとする者は、第八条第二項(第三号を除く。)に規定する方法又は第十四条第二項に規定する方法により自衛官等であることの確認を受ける場合において、当該医療機関等から認定を受けていることの確認を求められたときは、限度額適用証を当該医療機関等に提出しなければならない。

10 前項ただし書の場合においては、その事情がなくなった後遅滞なく限度額適用証を当該医療機関等に提出しなければならない。

11 令第十七条の六の三第三項及び第四項に規定する防衛省令で定める医療に関する給付は、健康保険法施行令第四十三条第五項に規定する厚生労働省令で定める医療に関する給付とする。

(一部負担金等払戻金)

第十九条 実施機関の長は、自衛官等が支払った一部負担金等の額(同一の月にそれぞれ一の病院等から受けた療養に係る令第十七条の六第一項第一号イからニまでのいずれかに掲げる金額をいう。以下この条において同じ。)が、次の各号に掲げる場合に該当するときは、当該各号に定める額(その額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額)を一部負担金等払戻金として当該自衛官等に支給する。

一部負担金等の額が二万五千円(当該療養について令第十七条の六第一項の規定による高額療養費が支給される場合(次号に該当する場合を除く。)にあっては、当該高額療養費の額に二万五千円を加えた額)を超える場合
その超える額

二件以上の一部負担金等の額を合算して令第十七条の六第一項の規定による高額療養費が支給される場合であって、当該合算した額から当該高額療養費の額を控除した額が五万円を超える場合
その超える額

2 前項の規定は、自衛官等が支払った一部負担金等の額及び当該自衛官等の被扶養者が支払った令第十七条の六第一項第一号ホ又はヘに掲げる金額を合算して同項の規定による高額療養費及び国家公務員共済組合法第六十条の二の規定による高額療養費が支給される場合には適用せず、実施機関の長は、当該合算した額からこれらの規定による高額療養費の額を控除した額(以下この項において「差引負担合算額」という。)が五万円を超える場合には、その超える額に、一部負担金等の額から同項の規定による高額療養費の額を控除した額が差引負担合算額に占める割合を乗じて得た額(その額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額)を一部負担金等払戻金として当該自衛官等に支給する。

3 療養を受けた月の標準報酬の月額(国家公務員共済組合法第五十二条に規定する標準報酬の月額をいう。)が五十三万円以上である自衛官等に対する前二項の規定の適用については、第一項第一号中「二万五千円」とあるのは「五万円」と、同項第二号及び前項中「五万円」とあるのは「十万円」とする。

4 第一項第一号の一部負担金等の額又は同項第二号若しくは第二項の合算した額の全部又は一部について、他の法令の規定により国又は地方公共団体が負担すべき額が含まれる場合における第一項及び第二項の適用については、第一項第一号中「一部負担金等の額」とあるのは「一部負担金等の額から他の法令の規定により国又は地方公共団体が負担すべき額を控除した額」と、同項第二号中「合算した額から」とあるのは「合算した額から他の法令の規定により国又は地方公共団体が負担すべき額を控除した額から、更に」と、第二項中「合算した額からこれら」とあるのは「合算した額から他の法令の規定により国又は地方公共団体が負担すべき額を控除した額から、更に同項の規定による高額療養費の額及び同条」とする。

5 第一項又は第二項の規定により一部負担金等払戻金の支給を受けようとする自衛官等は、別紙様式第十二の一部負担金等払戻金請求書を実施機関の長に提出しなければならない。

(給付制限)

第二十条 第二条第二項の規定により委任を受けた者(同条第四項各号に掲げる者については、その者の現住所を担当区域とする地方協力本部長をいう。第三項において同じ。)は、自衛官等が公務又は通勤によらないで負傷し、又は疾病にかかった場合において、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当したと認めるときは、その者を管轄区分とする実施機関の長に対して、速やかにその旨を届け出なければならない。

故意の犯罪行為により、正当な理由がなくて療養に関する指揮に従わなかったことにより、又は故意若しくは重大な過失により、疾病若しくは負傷又はこれらの直接の原因となった事故を生じさせた場合

正当な理由がなくて療養に関する指揮に従わなかったことにより、又は重大な過失により、疾病の程度を増進させ、又はその回復を妨げた場合

正当な理由がなくて実施機関の長が行う診断を拒否した場合

2 実施機関の長は、前項の届出を受けた場合には、速やかにこれを審査し、その届出の内容が真実であると認めたときは、その自衛官等がその事実に該当した日以後の期間に係るその療養に要した費用の全部又は一部を、国費をもって負担しないように指示しなければならない。

3 第二条第二項の規定により委任を受けた者は、前項の指示を受けた場合には、これに従わなければならない。

4 実施機関の長は、自衛官等が令第十七条の八第一項から第三項までの規定のいずれかに該当したと認めたときは、その自衛官等がその事実に該当した日以後の期間に係るその療養に要した費用の全部又は一部を、国費をもって負担してはならない。

5 実施機関の長は、自衛官にあっては第一号に掲げる休職にされている場合、学生又は生徒にあっては第二号に掲げる休学にされている場合において、それぞれ公務又は通勤によらないで負傷し、又は疾病にかかって療養を受けることを求めたときには、その休職又は休学の期間に係るその療養に要した費用を、国費をもって負担してはならない。

自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第四十三条各号又は自衛隊法施行令(昭和二十九年政令第百七十九号)第五十六条第一号若しくは第二号に掲げる事由のいずれかに該当して休職にされている場合(俸給の全部又は一部が支給されている場合を除く。)

自衛隊法第四十八条第二項各号に掲げる事由のいずれかに該当して休学にされている場合(学生手当又は生徒手当の全部又は一部が支給されている場合を除く。)

(療養と損害賠償との調整)

第二十一条 実施機関の長は、令第十七条の四第四項、第十七条の四の三第一項、第十七条の四の四第一項、第十七条の五第一項及び第二項、第十七条の五の二第一項、第十七条の五の三第一項並びに第十七条の八の二の規定により療養に要した費用を国が負担すべき負傷又は疾病が第三者の行為によって生じたことが明らかであり、かつ、その負傷し、又は疾病にかかった自衛官等がその理由によって当該第三者から損害賠償を受けたときは、その損害賠償のうちその療養に応ずるものの価額の限度において、その療養に要した費用を負担してはならない。

(保険医療機関等から一部負担金の請求があった場合の措置)

第二十二条 実施機関の長は、自衛官等が保険医療機関等から療養を受ける際に支払うべき一部負担金の全部又は一部を支払わなかったため当該保険医療機関等から請求を受けたときは、当該自衛官等にその旨通知するものとする。

(自衛官等が日雇特例被保険者又はその被扶養者となった場合等における規定の準用)

第二十三条 第四条から第十八条まで及び第二十条から前条までの規定は、自衛官等であった者が令第十七条の六から第十七条の七までの規定により療養の給付又は保険外併用療養費、療養費若しくは高額療養費の支給を受ける場合において準用する。

(法第二十二条第六項の防衛省令で定める者等)

第二十四条 法第二十二条第六項の防衛省令で定める者は、次に掲げる者とする。

防衛大臣

自衛官等の給与支給機関

社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金

国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第四十五条第五項に規定する国民健康保険団体連合会

国民健康保険法第四十五条第六項に規定する厚生労働大臣が指定する法人

医療機関等

令第十七条の五第一項に規定する令第十七条の三第一項各号に掲げる療養を行う保険医療機関等以外の病院、診療所、薬局その他の療養機関

都道府県知事

市町村長

2 法第二十二条第七項の防衛省令で定める場合は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。

医療保険者(高齢者の医療の確保に関する法律第七条第二項に規定する保険者及び同法第四十八条に規定する後期高齢者医療広域連合をいう。)が、同法第七条第一項に規定する医療保険各法若しくは高齢者の医療の確保に関する法律に基づく事業又は当該事業に関連する事務を行う場合

本人の同意を得た者又は本人から委託を受けた者が、それぞれ当該同意を得た又は当該委託を受けた国(当該国から委託を受けた者を含む。)に対する保険給付に係る請求その他の行為を行う場合

国立研究開発法人国立がん研究センターが、がん登録等の推進に関する法律(平成二十五年法律第百十一号)第二十三条第一項の規定により厚生労働大臣から委任を受けた事務を行う場合

がん登録等の推進に関する法律第二十四条第一項の規定により都道府県知事から事務の委任を受けた者が、当該事務を行う場合

独立行政法人医薬品医療機器総合機構が、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(平成十四年法律第百九十二号)第十五条第一項第五号ハに掲げる業務又は同号ヘに掲げる業務(同号ハに掲げる業務に附帯する業務に限る。)を行う場合

医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律(平成二十九年法律第二十八号)第十条第一項に規定する認定匿名加工医療情報作成事業者が、同法第二条第六項に規定する匿名加工医療情報作成事業を行う場合

第三号から前号までに掲げる場合のほか、次のイからハまでに掲げる者の区分に応じ、当該イからハまでに定めるものを行う場合  イ
 ロ
 ハ

社会保険労務士(社会保険労務士法人を含む。)が、社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第二条第一項各号に掲げる業務を行う場合

独立行政法人環境再生保全機構が、石綿による健康被害の救済に関する法律(平成十八年法律第四号)第十一条の規定により医療費を支給する場合

(検査証票)

第二十五条 法第二十二条第十三項に規定する検査証票は、別紙様式第十三による。

(委任規定)

第二十六条 この省令に定めるもののほか、この省令の実施に関して必要な事項は、実施機関の長が定める。

附則

この省令は、令和六年四月一日から施行する。 この省令の施行の際防衛省職員療養及び補償実施規則(昭和三十年防衛庁訓令第七十三号)の様式(次項において「旧様式」という。)により使用されている書類は、この省令による様式によるものとみなす。 この省令の施行の際現にある旧様式による用紙については、当分の間、これを取り繕って使用することができる。

別紙様式第一

(第七条関係)(表面)
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別紙様式第一

(裏面)
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別紙様式第二

(第十一条関係)
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別紙様式第三

(第十三条関係)
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別紙様式第四

(第十五条関係)
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別紙様式第五

(第十六条関係)
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別紙様式第六

(第十六条関係)(表面)
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別紙様式第六

(裏面)
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別紙様式第七

(第十六条関係)
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別紙様式第八

(第十八条関係)
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別紙様式第九

(第十八条関係)(表面)
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別紙様式第九

(裏面)
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別紙様式第十

(第十八条関係)
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別紙様式第十一

(第十八条関係)(表面)
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別紙様式第十一

(裏面)
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別紙様式第十二

(第十九条関係)
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別紙様式第十三

(第二十五条関係)(表面)
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別紙様式第十三

(裏面)
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