第一章 総則
(目的)第一条 この規則は、性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律(以下「法」という。)及び性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律施行令(次条及び第二十一条において「令」という。)の委任に基づく事項を定めることを目的とする。
(定義)第二条 この規則において使用する用語は、特別の定めがある場合を除き、法及び令において使用する用語の例による。
(申出書等の記載事項等)第三条 法又はこの規則の規定により提出する申出書、届出書(法第三十五条第二項において準用する民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百三十三条第二項の規定により提出するものを除く。)又は審査申立書には、申出、届出又は審査の申立ての年月日を記載し、かつ、申出、届出又は審査の申立てをする者が署名し、又は記名押印しなければならない。
第二章 消去命令
第四条 検察官は、消去命令をする場合において、必要があると認めるときは、消去の期限を定めることができる。
第三章 消去等の手続
(聴聞手続)第五条 検察官は、法第十八条第一項に規定する消去等決定をするときは、法第十七条第二項の規定により聴聞を行うに当たり、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条第一項に規定する書面において、同条第二項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を教示しなければならない。
一 法第十八条第一項の申出をすることができること及びその申出先
二 法第十八条第一項の申出は、次条第二項の期間内にしなければならないこと。
三 法第十八条第一項の申出をするに当たり、検察官が必要と認めるときは、同条第三項の規定により、対象領置物件に記録されている電磁的記録を確認する機会が与えられること。
2 前項に定めるもののほか、検察官が法第十七条第二項の規定により行う聴聞の手続については、法務省聴聞規則(平成六年法務省令第四十七号)の規定の例による。 (記録媒体の交付の申出)第六条 法第十八条第一項の申出は、次に掲げる事項を記載した申出書を検察官に提出することによりするものとする。
一 申出者が自然人であるときは、その氏名及び住所
二 申出者が法人又は法人でない団体で代表者若しくは管理人の定めがあるもの(以下「法人等」という。)であるときは、当該法人等の名称及び住所並びに代表者又は管理人の氏名及び住所
三 代理人によって申出をするときは、当該代理人の氏名又は名称及び住所(代理人が弁護士であるときは当該弁護士の氏名並びに事務所の名称及び所在地、代理人が弁護士法人又は弁護士・外国法事務弁護士共同法人であるときは当該弁護士法人又は当該弁護士・外国法事務弁護士共同法人の名称及び所在地並びにその業務を担当する弁護士の氏名。第十三条第二項において同じ。)
四 行政手続法第十五条第一項の規定による通知を受けた日
五 複写を求める電磁的記録及び当該電磁的記録が記録されている対象領置物件を特定するに足りる事項
2 法第十八条第一項の申出は、行政手続法第十五条第一項の規定による通知を受けた日から二週間以内にしなければならない。 3 第一項の申出書には、申出者が法人等であるときは当該法人等の代表者又は管理人の資格を証する書面を、申出者が代理人によって申出をするときは当該代理人の資格を証する書面を、それぞれ添付しなければならない。 (電磁的記録の確認の日時等の指定)第七条 検察官は、法第十八条第三項の規定により対象領置物件に記録されている電磁的記録を確認する機会を与えるときは、確認の日時、場所、時間及び方法を指定することができる。
(消去等決定書等の記載事項等)第八条 法第二十条第一項に規定する書面(消去等決定に係るものに限る。次条において「消去等決定書」という。)には、次に掲げる事項を記載し、かつ、当該消去等決定をする検察官が記名押印しなければならない。
一 消去等決定の表示
二 消去等決定の年月日
三 消去等決定の名宛人の氏名又は名称及び住所
四 消去等決定の名宛人が法人等であるときは、当該法人等の代表者又は管理人の氏名及び住所
五 消去等決定に係る消去等措置をすべき対象領置物件を特定するに足りる事項
六 消去等決定に係る消去等措置の内容(当該消去等措置が法第十条第一項第二号イに掲げるものであるときは、消去すべき対象電磁的記録を特定するに足りる事項を含む。)
七 法第十八条第一項の規定により複写すべき電磁的記録の範囲
八 消去等決定の理由
2 法第二十条第一項に規定する書面(消去命令に係るものに限る。次条において「消去命令書」という。)には、次に掲げる事項を記載し、かつ、当該消去命令をする検察官が記名押印しなければならない。一 消去命令の表示
二 消去命令の年月日
三 消去命令の名宛人の氏名又は名称及び住所
四 消去命令の名宛人が法人等であるときは、当該法人等の代表者又は管理人の氏名及び住所
五 法第十一条に規定する記録媒体を特定するに足りる事項
六 消去すべき対象電磁的記録を特定するに足りる事項
七 検察官が第四条の規定により消去の期限を定めるときは、当該期限
八 消去命令の理由
(消去等決定書等謄本の送達)第九条 法第二十条第二項の規定による消去等決定書又は消去命令書の謄本(第十一条及び第十三条第一項第二号において「消去等決定書等謄本」という。)の送達は、郵便若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便(次条において「信書便」という。)により送付する方法又は消去等決定若しくは消去命令をする検察官が所属する検察庁において交付する方法によりするものとする。
(郵便又は信書便による送達)第十条 検察官は、前条の規定による送達(郵便又は信書便により送付する方法によるものに限る。)をする場合において、必要があると認めるときは、当該送達を郵便法(昭和二十二年法律第百六十五号)第四十四条第一項に規定する特殊取扱による郵便又は信書便の役務のうち当該特殊取扱による郵便に準ずるものによりするものとする。
(交付する方法による送達)第十一条 第九条の規定による送達(消去等決定又は消去命令をする検察官が所属する検察庁において交付する方法によるものに限る。)は、当該送達を受けるべき者に、消去等決定書等謄本の交付を受けたことを記載した書面と引換えに消去等決定書等謄本を交付してするものとする。
第四章 不服申立て等
(検察庁の長に対する審査の申立て)第十二条 法第二十六条第一項第二号又は第三号の法務省令で定める日は、これらの号に掲げる処分等があったことを知った日の翌日とする。
2 法第二十六条第一項第三号の法務省令で定める検察官の行為は、法第四章の規定に基づく手続に係る検察官の行為で処分その他公権力の行使に当たるものとする。 (審査申立書の記載事項)第十三条 法第二十七条第二項第三号の法務省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 審査申立人の氏名又は名称及び住所
二 法第二十条第二項の規定による消去等決定書等謄本の送達があった日又は同項第二号若しくは第三号に掲げる処分等があったことを知った日
三 審査の申立てに係る処分等をした検察官の教示の有無及びその内容
2 審査申立人が、法人等であるとき、総代を互選したとき又は代理人によって審査の申立てをするときは、審査申立書には、法第二十七条第二項第一号及び第二号並びに前項各号に掲げる事項のほか、当該法人等の代表者若しくは管理人、当該総代又は当該代理人の氏名又は名称及び住所を記載しなければならない。 3 審査申立書には、法第二十七条第二項第一号及び第二号に掲げる事項並びに前二項に規定する事項のほか、法第二十六条第一項に規定する期間を経過した後に審査の申立てをするときは、同条第二項に規定するやむを得ない理由を記載しなければならない。 (審査申立書に添付すべき書面)第十四条 審査申立書には、審査申立人が法人等であるときは当該法人等の代表者又は管理人の資格を証する書面を、審査申立人が総代を互選したときは当該総代の資格を証する書面を、審査申立人が代理人によって審査の申立てをするときは当該代理人の資格を証する書面を、それぞれ添付しなければならない。
(代表者等の資格の証明等)第十五条 審査申立人の代表者若しくは管理人、総代又は代理人の資格は、前条の規定の適用がある場合のほか、書面で証明しなければならない。 法第三十一条第一項において準用する行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号。以下「準用行政不服審査法」という。)第十二条第二項ただし書に規定する特別の委任についても、同様とする。
2 審査申立人の代表者若しくは管理人、総代又は代理人がその資格を失ったときは、審査申立人は、書面でその旨を審査庁に届け出なければならない。 3 前二項の規定は、参加人の代表者若しくは管理人又は代理人の資格について準用する。 この場合において、第一項中「前条の規定の適用がある場合のほか、書面」とあるのは「書面」と、「第十二条第二項ただし書」とあるのは「第十三条第四項ただし書」と、前項中「審査申立人は」とあるのは「参加人は」と読み替えるものとする。 (裁決書の記載事項等)第十六条 法第三十条第一項に規定する書面には、次に掲げる事項を記載し、かつ、当該裁決をした検察庁の長が記名押印しなければならない。
一 裁決書の表示
二 審査申立人の氏名又は名称及び住所
三 審査申立人が法人等であるときは、当該法人等の代表者又は管理人の氏名及び住所
四 裁決に係る審査の申立てを特定するに足りる事項
五 裁決の結果及び理由
六 裁決の年月日
(送達に関する規定の準用)第十七条 第九条から第十一条までの規定は、法第三十条第二項の規定による裁決書の謄本の送達について準用する。 この場合において、第九条中「消去等決定若しくは消去命令」とあり、及び第十一条中「消去等決定又は消去命令」とあるのは「裁決」と、第九条から第十一条までの規定中「検察官」とあるのは「検察庁の長」と読み替えるものとする。
(意見書の提出)第十八条 準用行政不服審査法第三十条第二項の規定により意見書を提出するときは、正本及び当該意見書を送付すべき審査申立人の数に相当する通数の副本を提出しなければならない。
2 準用行政不服審査法第三十条第三項の規定による意見書の送付は、意見書の副本によってする。 (交付の求め)第十九条 準用行政不服審査法第三十八条第一項の規定による交付の求めは、次に掲げる事項を記載した書面を提出してしなければならない。
一 交付の求めに係る準用行政不服審査法第三十八条第一項に規定する書類(以下「特定書類」という。)又は交付の求めに係る同項に規定する電磁的記録(以下「特定電磁的記録」という。)を特定するに足りる事項
二 特定書類又は特定電磁的記録について求める交付の方法(次条各号に掲げる交付の方法をいう。)
(交付の方法)第二十条 準用行政不服審査法第三十八条第一項の規定による交付は、次に掲げる方法によってする。
一 特定書類(法第三十一条第二項の規定により交付を求めることができない部分を除く。)の写しの交付にあっては、当該特定書類を複写機により用紙の片面又は両面に白黒又はカラーで複写したものの交付
二 特定電磁的記録(法第三十一条第二項の規定により交付を求めることができない部分を除く。)に記録された事項を記載した書面の交付にあっては、当該事項を用紙の片面又は両面に白黒又はカラーで出力したものの交付
(手数料の納付)第二十一条 令第二条第二項の法務省令で定める書面は、次に掲げる事項を記載した手数料納付書とする。
一 手数料の納付の年月日
二 手数料の額
三 特定書類又は特定電磁的記録を特定するに足りる事項
四 交付に係る用紙の枚数