第一章 総則
(定義)第一条 この府令において「資金移動業者」、「電子決済手段等取引業者」、「特定信託会社」又は「銀行等」とは、それぞれ資金決済に関する法律(以下「法」という。)第二条に規定する資金移動業者、電子決済手段等取引業者、特定信託会社又は銀行等をいう。
2 この府令(第八条を除く。)において「為替取引分析業」とは、法第二条第十八項に規定する為替取引分析業(同項第一号に掲げる行為を業として行うものを除く。)をいう。 3 この府令(第五条第七号、第十一条、第十二条第七号及び第二十五条第四号を除く。)において「為替取引分析業者」とは、法第二条第十九項に規定する為替取引分析業者(同条第十八項第一号に掲げる行為を業として行う者を除く。)をいう。 4 この府令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。一 金融機関等 法第二条第十八項に規定する金融機関等をいう。
二 為替取引 法第二条第十八項に規定する為替取引をいう。
三 為替取引分析業務 法第六十三条の二十三ただし書に規定する為替取引分析業務をいう。
四 為替取引分析関連業務 法第六十三条の二十七第一項に規定する為替取引分析関連業務をいう。
(為替取引分析業者の許可を要しない場合)第二条 法第六十三条の二十三ただし書に規定する主務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 その業務に係る金融機関等(その行う為替取引に関し、為替取引分析業を行う者に為替取引分析業務を委託する者に限り、当該為替取引分析業を行う者が次号イからヘまでに掲げる者である場合にあっては当該イからヘまでに定める金融機関等を除く。)の数が、当該業務の開始の日において二十以下であり、かつ、同日後においても二十を超えることとならない場合
二 次のイからヘまでに掲げる者が当該イからヘまでに定める金融機関等の委託を受けて為替取引分析業を行う場合
イ 銀行等 金融機関等
ロ 銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)に相当する外国の法令の規定により当該外国において同法第四条第一項の免許と同種類の免許(当該免許に類するその他の行政処分を含む。)を受けて同法第二条第二項に規定する銀行業を営む者 金融機関等
ハ 銀行法第二条第十三項に規定する銀行持株会社 当該銀行持株会社の属する同法第十二条の二第三項第一号に規定する銀行持株会社グループに属する金融機関等
ニ 銀行法第二条第一項に規定する銀行を子会社(同条第八項に規定する子会社をいう。ニにおいて同じ。)とする持株会社(同条第十二項に規定する持株会社をいい、外国の法令に準拠して設立されたものに限る。)であって、同法に相当する外国の法令の規定により当該外国において同法第五十二条の十七第一項の認可と同種類の認可(当該認可に類するその他の行政処分を含む。)を受けて設立され、又は同項若しくは同条第三項ただし書の認可と同種類の認可(当該認可に類するその他の行政処分を含む。)を受けているもの 当該持株会社の子会社である金融機関等
ホ 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第十六条の四第一項に規定する長期信用銀行持株会社 当該長期信用銀行持株会社の属する同法第十七条に規定する長期信用銀行持株会社グループに属する金融機関等
ヘ 長期信用銀行法第二条に規定する長期信用銀行を子会社(同法第十三条の二第二項に規定する子会社をいう。ヘにおいて同じ。)とする持株会社(同法第十六条の二の四第一項に規定する持株会社をいい、外国の法令に準拠して設立されたものに限る。)であって、同法に相当する外国の法令の規定により当該外国において同法第十六条の二の四第一項の認可と同種類の認可(当該認可に類するその他の行政処分を含む。)を受けて設立され、又は同項若しくは同条第三項ただし書の認可と同種類の認可(当該認可に類するその他の行政処分を含む。)を受けているもの 当該持株会社の子会社である金融機関等
(許可の申請)第三条 法第六十三条の二十三の許可を受けようとする者(法第二条第十八項第一号に掲げる行為を業として行おうとする者を除く。第二十六条において同じ。)は、別紙様式第一号により作成した法第六十三条の二十四第一項の許可申請書に、同条第二項各号に掲げる書類を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
(許可申請書のその他の記載事項)第四条 法第六十三条の二十四第一項第八号に規定する主務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 為替取引分析業又は為替取引分析関連業務(以下「為替取引分析業等」という。)の利用者その他の者からの苦情又は相談に応ずる営業所又は事務所の所在地及び連絡先
二 為替取引分析業等を行う時間及び休日
三 株式会社にあっては、主要株主(総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第三項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。ホにおいて同じ。)の百分の十以上の議決権を保有している株主をいう。)及び子会社(同法第二条第三号に規定する子会社をいう。)に関する次に掲げる事項
イ 氏名又は商号若しくは名称
ロ 住所又は所在地
ハ 資本金、出資又は基金の額
ニ 主要な事業の内容
ホ 当該主要株主の保有している当該株式会社の議決権が当該株式会社の総株主の議決権に占める割合又は当該株式会社の保有している当該子会社の議決権の数の当該子会社の議決権の総数に対する割合
ヘ 当該株式会社との取引関係その他の関係の有無及び内容
四 一般社団法人にあっては、主要社員(総社員の議決権の百分の十以上の議決権を保有している社員をいう。)及び子法人(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第二条第四号に規定する子法人をいう。)に関する次に掲げる事項
イ 前号イからニまでに掲げる事項
ロ 当該主要社員の保有している当該一般社団法人の議決権が当該一般社団法人の総社員の議決権に占める割合又は当該一般社団法人の保有している当該子法人の議決権の数の当該子法人の議決権の総数に対する割合
ハ 当該一般社団法人との取引関係その他の関係の有無及び内容
(許可申請書のその他の添付書類)第五条 法第六十三条の二十四第二項第七号に規定する主務省令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 株式会社にあっては、次に掲げる書類
イ 取締役及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役、指名委員会等設置会社にあっては取締役及び執行役)に係る次に掲げる書類
ロ 取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役)の担当業務を記載した書面
ハ 会計参与設置会社にあっては、会計参与に係る次に掲げる書類
ニ 会計監査人設置会社にあっては、許可の申請の日を含む事業年度の前事業年度の会社法第三百九十六条第一項の規定による会計監査報告の内容を記載した書面
二 一般社団法人にあっては、次に掲げる書類
イ 理事及び監事に係る次に掲げる書類
ロ 理事の担当業務を記載した書面
ハ 会計監査人設置一般社団法人(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第十五条第二項第二号に規定する会計監査人設置一般社団法人をいう。第二十四条第二項第三号において同じ。)にあっては、許可の申請の日を含む事業年度の前事業年度の同法第百七条第一項の規定による会計監査報告の内容を記載した書面
三 為替取引分析業等に関する知識及び経験を有する従業員の確保の状況並びに当該従業員の配置の状況を記載した書面
四 事務の機構及び分掌を記載した書面
五 為替取引分析関連業務の収支の見込みを記載した書類
六 為替取引分析業等に関する社内規則等(社内規則その他これに準ずるものをいう。以下同じ。)
七 為替取引分析業の全部若しくは一部を他の為替取引分析業者(法第二条第十九項に規定する為替取引分析業者をいう。第十一条、第十二条第七号及び第二十五条第四号において同じ。)に委託(二以上の段階にわたる委託を含む。以下この号、第十一条、第十二条第七号及び第十四条において同じ。)をする場合又は為替取引分析関連業務の全部若しくは一部を第三者に委託をする場合にあっては、これらの委託に係る契約の契約書
八 その他参考となるべき事項を記載した書面
(財産的基礎)第六条 法第六十三条の二十五第一項第二号(法第六十三条の三十三第三項において準用する場合を含む。)に規定する主務省令で定める基準は、次に掲げるものとする。
一 資本金又は基金(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百三十一条に規定する基金をいう。)の額が一億円以上であること。
二 純資産額が一億円以上であること。
(心身の故障のため職務を適正に執行することができない者)第七条 法第六十三条の二十五第二項第五号イ(法第六十三条の三十三第三項において準用する場合を含む。)に規定する主務省令で定める者は、精神の機能の障害のため職務を適正に執行するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。
第二章 業務
(為替取引分析関連業務)第八条 法第六十三条の二十七第一項に規定する主務省令で定める業務は、為替取引分析業者が行う次に掲げる業務とする。
一 次に掲げる業務その他の為替取引分析業(法第二条第十八項に規定する為替取引分析業をいう。以下この条において同じ。)に附帯する業務
イ 為替取引分析業若しくはこれに関連する業務又はこれらに関連する事務に用いられる情報システム等(情報システム又はこれを構成する施設、設備、機器、装置若しくはプログラムをいう。以下同じ。)の全部又は一部の設計、開発、運用、保守又は提供を行う業務
ロ 犯罪による収益の移転防止(犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成十九年法律第二十二号)第一条に規定する犯罪による収益の移転防止をいう。)及びテロリズムに対する資金供与の防止等に関する研修、調査、研究又は相談を行う業務
ハ 為替取引分析業又はこれに関連する業務に必要な制裁対象者等(国若しくは地方公共団体の機関、外国政府、外国の政府機関、外国の地方公共団体又は国際機関により国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する財産の凍結等に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十四号)第三条第一項に規定する第千二百六十七号等決議、同条第二項に規定する第千七百十八号等決議又は同法第四条第一項に規定する第千三百七十三号決議によりその財産の凍結等の措置をとるべきこととされている者その他これに類するものとして指定され、公告され、又は公表されているものをいう。次号において同じ。)に関する情報の全部又は一部の取得又は提供を行う業務
二 金融機関等の委託を受けて、当該金融機関等の行う為替取引に関し、当該為替取引が制裁対象者等に係る為替取引に該当するかどうかを分析し、その結果を当該金融機関等に通知する業務(法第二条第十八項第一号又は第二号に掲げる行為に係るものを除く。)
三 金融機関等の委託を受けて、当該金融機関等の行う為替取引に関し、当該為替取引が犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律(平成十九年法律第百三十三号)第二条第四項に規定する犯罪利用預金口座等その他これに類するものに係る為替取引に該当するかどうかを分析し、その結果を当該金融機関等に通知する業務
四 金融機関等の委託を受けて、当該金融機関等の行う為替取引に類する機能を有する取引その他の取引に関し、為替取引分析業と併せて行うことが当該為替取引分析業の効率的かつ効果的な実施に資する業務であって、為替取引分析業務に相当するもの又は前二号に掲げる業務に相当するものを行う業務
五 資金移動業者、特定信託会社、電子決済手段等取引業者、銀行法第二条第十八項に規定する電子決済等取扱業者、信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第八十五条の三の二第一項に規定する信用金庫電子決済等取扱業者又は協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第六条の四の四第一項に規定する信用協同組合電子決済等取扱業者の委託を受けて、これらの者の行う業務に係る取引に関し、為替取引分析業務に相当するもの又は第二号若しくは第三号に掲げる業務に相当するものを行う業務
六 金融機関等以外の者(前号に規定する者を除く。)の委託を受けて、当該金融機関等以外の者の行う業務に係る取引に関し、法第二条第十八項第一号若しくは第二号に掲げる行為に係る業務に相当するもの又は第二号に掲げる業務に相当するものを行う業務
(他の業務の承認の申請等)第九条 法第六十三条の二十七第一項ただし書の承認を受けようとする為替取引分析業者は、次に掲げる事項を記載した申請書を金融庁長官に提出しなければならない。
一 承認を受けようとする業務の種類
二 承認を受けようとする業務の開始予定年月日
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 承認を受けようとする業務の内容及び方法を記載した書類
二 承認を受けようとする業務を所掌する組織及び人員配置を記載した書類
三 承認を受けようとする業務の運営に関する規則
四 承認を受けようとする業務の収支の見込みを記載した書類
3 金融庁長官は、法第六十三条の二十七第一項ただし書の承認の申請があったときは、その申請に係る業務を行うことが為替取引分析業を適正かつ確実に行うにつき支障を及ぼすおそれがないかどうかを審査しなければならない。 (承認を受けた業務の廃止の届出)第十条 法第六十三条の二十七第二項の規定による届出を行う為替取引分析業者は、次に掲げる事項を記載した届出書を金融庁長官に提出しなければならない。
一 廃止した業務の種類
二 廃止した年月日
三 廃止した理由
(委託に係る業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置)第十一条 為替取引分析業者(法第二条第十八項第一号に掲げる行為を業として行う者を除く。)は、為替取引分析業の全部若しくは一部を他の為替取引分析業者に委託をした場合又は為替取引分析関連業務の全部若しくは一部を第三者に委託をした場合には、これらの委託に係る業務の内容に応じ、次に掲げる措置を講じなければならない。
一 委託先における当該業務を適正かつ確実に遂行することができる能力を有する者の確保のために必要な措置
二 委託先における当該業務の実施状況を定期的に又は必要に応じて確認することにより、委託先が当該業務を適正かつ確実に遂行しているかを検証し、必要に応じ改善させることその他の委託先に対する必要かつ適切な監督を行うための措置
三 委託先が行う当該業務の利用者その他の者からの苦情又は相談を適切かつ迅速に処理するために必要な措置
四 委託先が当該業務を適切に行うことができない事態が生じた場合には、速やかに他の適切な第三者への当該業務の委託をすることその他の為替取引分析業等の適正かつ確実な遂行に支障が生じることを防止するための措置
五 為替取引分析業等の適正かつ確実な遂行を確保するため必要がある場合には、当該業務の委託に係る契約の変更又は解除その他の必要な措置を講ずるための措置
(業務方法書のその他の記載事項)第十二条 法第六十三条の二十九第二項第七号に規定する主務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 為替取引分析業等の具体的内容
二 為替取引分析業等の経営管理に係る体制の整備に関する事項
三 為替取引分析業等の従業者の監督体制の整備に関する事項(従業者に対する研修その他の社内規則等に基づいて為替取引分析業等が運営されるための十分な体制の整備に関する事項を含む。)
四 為替取引分析業等において行う分析の実効性の維持及び継続的な改善に関する事項
五 為替取引分析業等又はこれに関連する事務に用いられる情報システム等の管理に関する事項
六 為替取引分析業等の苦情の処理に関する事項
七 為替取引分析業の全部若しくは一部を他の為替取引分析業者に委託をする場合又は為替取引分析関連業務の全部若しくは一部を第三者に委託をする場合にあっては、これらの委託に係る業務の具体的内容
八 為替取引分析業等に関する法令に違反する行為又は為替取引分析業等の適正かつ確実な遂行に支障を来す行為の報告に関する事項
九 為替取引分析関連業務に関する次に掲げる事項
イ 為替取引分析関連業務の実施を内容とする契約の締結に関する事項
ロ 為替取引分析関連業務において取り扱う情報の種類及び内容に関する事項
ハ 為替取引分析関連業務において取り扱う情報に係る次条から第十六条まで及び第十八条に規定する義務に相当する義務の履行に関する事項その他の当該情報の取得方法及び適切な管理に関する事項
ニ 為替取引分析関連業務の継続的遂行の確保に関する事項
十 その他為替取引分析業等の適正かつ確実な遂行に必要な事項
(為替取引分析業に係る情報システム等の安全管理措置)第十三条 為替取引分析業者は、その業務の内容及び方法に応じ、為替取引分析業に係る情報システム等の管理を十分に行うための措置を講じなければならない。
(取り扱う情報の安全管理措置等)第十四条 為替取引分析業者は、為替取引分析業において取り扱う情報の安全管理、従業者の監督及び当該情報の取扱いの委託をする場合にはその委託先の監督について、当該情報の漏えい、滅失又は毀損の防止を図るために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
(情報の漏えい等の報告)第十五条 為替取引分析業者は、為替取引分析業において取り扱う情報の漏えい、滅失又は毀損が発生し、又は発生したおそれがある事態が生じたときは、当該事態が生じた旨を金融庁長官に速やかに報告することその他の適切な措置を講じなければならない。
(特別の非公開情報の取扱い)第十六条 為替取引分析業者は、為替取引分析業において取り扱う個人である利用者その他の者に関する人種、信条、門地、本籍地、保健医療又は犯罪経歴についての情報その他の特別の非公開情報(その業務上知り得た公表されていない情報をいう。)を、適切な業務の運営の確保その他必要と認められる目的以外の目的のために利用しないことを確保するための措置を講じなければならない。
(金融機関等から為替取引分析業務の委託を受けることを内容とする契約に定めなければならない事項)第十七条 為替取引分析業者は、金融機関等から為替取引分析業務の委託を受けることを内容とする契約を締結する場合には、当該契約に、当該為替取引分析業者が取り扱う情報の適正な取扱い及び安全管理のために当該為替取引分析業者が行う措置並びに当該為替取引分析業者が当該措置を行わないときに当該金融機関等が行うことができる措置に関する事項を定めなければならない。
(社内規則等)第十八条 為替取引分析業者は、その業務の内容及び方法に応じ、為替取引分析業に係る情報の適切な管理に関する社内規則等を定めるとともに、従業者に対する研修その他の当該社内規則等に基づいて業務が運営されるための十分な体制を整備しなければならない。
第三章 監督
(定款又は業務方法書の変更の認可の申請等)第十九条 法第六十三条の三十二の認可を受けようとする為替取引分析業者は、次に掲げる事項を記載した認可申請書を金融庁長官に提出するものとする。
一 変更の内容及び理由
二 変更予定年月日
2 前項の認可申請書には、次に掲げる書類を添付するものとする。 ただし、業務方法書の変更の認可申請書にあっては、第二号に掲げる書類を提出することを要しない。一 定款又は業務方法書の新旧対照表
二 株主総会又は社員総会の議事録その他必要な手続があったことを証する書面
三 その他参考となるべき事項を記載した書面
3 金融庁長官は、法第六十三条の三十二の認可の申請があったときは、その申請に係る定款又は業務方法書の規定が法令に適合し、かつ、為替取引分析業等を適正かつ確実に遂行するために十分であるかどうかを審査しなければならない。 (業務の種別の変更の許可)第二十条 為替取引分析業者は、新たに法第二条第十八項第二号又は第三号に掲げる行為を業として行おうとするときは、法第六十三条の三十三第一項の規定により、金融庁長官の許可を受けなければならない。
(資本金の額等の変更の届出)第二十一条 法第六十三条の三十三第二項の規定による届出を行う為替取引分析業者は、次に掲げる事項を記載した届出書を金融庁長官に提出するものとする。
一 変更の内容
二 変更年月日又は変更予定年月日
2 前項の届出書には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める書類を添付するものとする。一 法第六十三条の二十四第一項第二号に掲げる事項(純資産額を除く。)又は同項第三号に掲げる事項に変更があった場合 同条第二項第三号に掲げる書類
二 法第六十三条の二十四第一項第四号に掲げる事項に変更があった場合 次に掲げる書類
イ 法第六十三条の二十四第二項第三号に掲げる書類
ロ 第五条第一号イ((3)を除く。)又は第二号イ((3)を除く。)に掲げる書類
ハ 旧氏及び名を氏名に併せて前項の届出書に記載した場合において、ロに掲げる書類(第五条第一号イ(2)又は第二号イ(2)に掲げる書類に限る。)が当該旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
三 法第六十三条の二十四第一項第五号に掲げる事項に変更があった場合 次に掲げる書類
イ 法第六十三条の二十四第二項第三号に掲げる書類
ロ 第五条第一号ハ((3)を除く。)に掲げる書類
ハ 旧氏及び名を氏名に併せて前項の届出書に記載した場合において、ロに掲げる書類(第五条第一号ハ(2)に掲げる書類に限る。)が当該旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
(業務の種別の変更の許可の申請)第二十二条 第二十条の規定により法第六十三条の三十三第一項の許可を受けようとする為替取引分析業者は、別紙様式第一号により作成した同条第三項において準用する法第六十三条の二十四第一項の許可申請書に、同条第二項各号に掲げる書類を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
(業務の種別の変更の許可申請書のその他の添付書類)第二十三条 法第六十三条の三十三第三項において準用する法第六十三条の二十四第二項第七号に規定する主務省令で定める書類は、新たに業として行おうとする行為に係る第五条第三号、第四号及び第六号から第八号までに掲げる書類とする。
(報告書)第二十四条 為替取引分析業者は、法第六十三条の三十四に規定する報告書を別紙様式第二号により作成し、毎事業年度終了後三月以内に、金融庁長官に提出しなければならない。
2 法第六十三条の三十四に規定する報告書には、次に掲げる書類を添付するものとする。一 会社法第四百三十五条第二項又は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百二十三条第二項に規定する計算書類、事業報告及び附属明細書
二 会社法第三百九十条第二項第一号、第三百九十九条の二第三項第一号若しくは第四百四条第二項第一号又は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十九条第一項の規定による監査報告の内容を記載した書面
三 会計監査人設置会社又は会計監査人設置一般社団法人にあっては、会社法第三百九十六条第一項又は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百七条第一項の規定による会計監査報告の内容を記載した書面
四 その他為替取引分析業に関する状況について参考となるべき事項を記載した書面
第四章 雑則
(為替取引分析業の全部若しくは一部の廃止の決議又は解散の決議に係る認可の申請等)第二十五条 法第六十三条の三十八の認可を受けようとする為替取引分析業者は、申請書に次に掲げる書類を添付して金融庁長官に提出するものとする。
一 為替取引分析業の全部若しくは一部の廃止又は解散の理由を記載した書面
二 株主総会又は社員総会の議事録(会社法第三百十九条第一項又は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第五十八条第一項の規定により株主総会又は社員総会の決議があったものとみなされる場合にあっては、当該場合に該当することを証する書面)
三 最終事業年度に係る貸借対照表(関連する注記を含む。)及び損益計算書(関連する注記を含む。)並びに為替取引分析業の全部若しくは一部の廃止又は解散の決議時における資産及び負債の内容を明らかにした書面
四 為替取引分析業の全部若しくは一部の廃止又は解散の後、金融機関等(その行う為替取引に関し、当該為替取引分析業者に為替取引分析業務を委託する者に限る。次項第二号において同じ。)の委託を受けて行う当該為替取引分析業務を当該金融機関等が行うか又は他の為替取引分析業者が行うかの別その他の当該為替取引分析業の取扱いに関する事項を記載した書面
五 当該為替取引分析業者が為替取引分析関連業務を行っている場合にあっては、為替取引分析業の全部若しくは一部の廃止又は解散の後、当該為替取引分析関連業務を当該為替取引分析業者が行うか又は当該為替取引分析業者以外の者が行うかの別その他の当該為替取引分析関連業務の取扱いに関する事項を記載した書面
六 その他参考となるべき事項を記載した書面
2 金融庁長官は、法第六十三条の三十八の認可の申請があったときは、その申請が次に掲げる基準のいずれかに適合するかどうかを審査しなければならない。一 為替取引分析業の全部若しくは一部の廃止又は解散が、法第六十三条の三十八の認可を受けようとする為替取引分析業者の業務の運営及び財産の状況に照らしてやむを得ないものであること。
二 為替取引分析業の全部若しくは一部の廃止又は解散が、金融機関等における継続的な業務の実施に支障を及ぼすおそれのないものであること。
3 金融庁長官は、法第六十三条の三十六の規定による命令又は法第六十三条の三十七第二項の規定による業務の全部若しくは一部の停止の命令をした為替取引分析業者から法第六十三条の三十八の認可の申請があった場合には、当該為替取引分析業者に対し、当該認可をしてはならない。 これらの命令をすること又は法第六十三条の三十七第一項若しくは第二項の規定により法第六十三条の二十三の許可を取り消すことが必要であると認める為替取引分析業者から法第六十三条の三十八の認可の申請があった場合も、同様とする。 (予備審査)第二十六条 法第六十三条の二十三の許可を受けようとする者又は第二十条の規定により法第六十三条の三十三第一項の許可を受けようとする者は、その許可を申請する際に提出すべき書類に準じた書類を金融庁長官に提出して予備審査を求めることができる。
(標準処理期間)第二十七条 金融庁長官は、法第六十三条の二十三又は第六十三条の三十三第一項の許可に関する申請がその事務所に到達してから二月以内に、法第六十三条の二十七第一項ただし書の承認又は法第六十三条の三十二若しくは第六十三条の三十八の認可に関する申請がその事務所に到達してから一月以内に、それぞれ当該申請に対する処分をするよう努めるものとする。
2 前項の期間には、次に掲げる期間を含まないものとする。一 前項の申請を補正するために要する期間
二 前項の申請をした者が当該申請の内容を変更するために要する期間
三 前項の申請をした者が当該申請に係る審査に必要と認められる資料を追加するために要する期間
附則
(施行期日)
第一条 この府令は、安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を図るための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律(令和四年法律第六十一号。附則第三条において「改正法」という。)の施行の日(令和五年六月一日)から施行する。 ただし、同条の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 この府令の施行の際現に為替取引分析業を行っている者に対する第二条第一号の規定の適用については、同号中「当該業務の開始の日」とあるのは、「この府令の施行の日」とする。
(準備行為)
第三条 改正法第一条の規定による改正後の資金決済に関する法律(以下この条において「新資金決済法」という。)第六十三条の二十三の許可を受けようとする者(新資金決済法第二条第十八項第一号に掲げる行為を業として行おうとする者を除く。)は、この府令の施行前においても、新資金決済法第六十三条の二十四第一項の許可申請書及び同条第二項各号に掲げる書類に準じた書類を金融庁長官に提出して、当該許可を受けるために必要な準備行為を行うことができる。
別紙様式第1号
(第3条、第22条関係)[PDF]
別紙様式第2号
(第24条第1項関係)[PDF]