令和三年文部科学省令第四十五号
特別支援学校設置基準

古い制度や専門的な手続でも、目的と使われる場面を分けて見ると、条文の読みどころがつかみやすくなります。特別支援学校設置基準は、2021年に公布された府省令で、特別支援学校設置基準について、学校や文化施設の運営、指定、支援、手続の根拠を確認しやすくするために置かれています。学校や教育機関の担当者、自治体、保護者や関係団体が、根拠条文、必要な手続、行政庁の役割を確認する場面で参照します。章立てを見ると、中心は学科にあり、そこから編制や施設及びび設備へ話が広がります。条文を読むときは、用語定義、委任規定、申請や届出の条件を順に追うと、関連する政令、省令、告示とのつながりも整理しやすくなります。章名や条文見出しを手がかりに、制度の目的、対象者、行政庁の役割をつなげて読むと、実務上どこを確認すべきかが見えやすくなります。

府省令公布日:令和03年09月24日

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学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第三条の規定に基づき、特別支援学校設置基準を次のように定める。

第一章 総則

(趣旨)

第一条 特別支援学校は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)その他の法令の規定によるほか、この省令の定めるところにより設置するものとする。

2 この省令で定める設置基準は、特別支援学校を設置するのに必要な最低の基準とする。

3 特別支援学校の設置者は、特別支援学校の編制、施設及び設備等がこの省令で定める設置基準より低下した状態にならないようにすることはもとより、これらの水準の向上を図ることに努めなければならない。

(設置基準の特例)

第二条 高等部を置く特別支援学校で公立のものについては都道府県の教育委員会、私立のものについては都道府県知事(次項において「都道府県教育委員会等」という。)は、二以上の学科を設置する場合その他これに類する場合において、教育上支障がないと認めるときは、特別支援学校の編制、施設及び設備に関し、必要と認められる範囲内において、この省令に示す基準に準じて、別段の定めをすることができる。

2 専攻科及び別科の編制、施設及び設備等については、この省令に示す基準によらなければならない。 ただし、教育上支障がないと認めるときは、都道府県教育委員会等は、専攻科及び別科の編制、施設及び設備等に関し、必要と認められる範囲内において、この省令に示す基準に準じて、別段の定めをすることができる。

第二章 学科

(学科の種類)

第三条 特別支援学校の高等部の学科は、次のとおりとする。

普通教育を主とする学科

専門教育を主とする学科

第四条 前条第一号に定める学科は、普通科とする。

2 前条第二号に定める学科は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に掲げる学科その他専門教育を施す学科として適正な規模及び内容があると認められるものとする。

視覚障害者である生徒に対する教育を行う学科

家庭に関する学科

音楽に関する学科

理療に関する学科

理学療法に関する学科

聴覚障害者である生徒に対する教育を行う学科

農業に関する学科

工業に関する学科

商業に関する学科

家庭に関する学科

美術に関する学科

理容・美容に関する学科

歯科技工に関する学科

知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。第六条第二項及び別表において同じ。)である生徒に対する教育を行う学科

農業に関する学科

工業に関する学科

商業に関する学科

家庭に関する学科

産業一般に関する学科

第三章 編制

(一学級の幼児、児童又は生徒の数)

第五条 幼稚部の一学級の幼児数は、五人(視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由又は病弱(身体虚弱を含む。以下この条及び別表において同じ。)のうち二以上併せ有する幼児で学級を編制する場合にあっては、三人)以下とする。 ただし、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない。

2 小学部又は中学部の一学級の児童又は生徒の数は、六人(視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由又は病弱のうち二以上併せ有する児童又は生徒で学級を編制する場合にあっては、三人)以下とする。 ただし、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない。

3 高等部の一学級の生徒数は、八人(視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由又は病弱のうち二以上併せ有する生徒で学級を編制する場合にあっては、三人)以下とする。 ただし、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない。

(学級の編制)

第六条 特別支援学校の学級は、特別の事情がある場合を除いては、幼稚部にあっては、学年の初めの日の前日において同じ年齢にある幼児で編制するものとし、小学部、中学部及び高等部にあっては、同学年の児童又は生徒で編制するものとする。

2 特別支援学校の学級は、特別の事情がある場合を除いては、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者の別ごとに編制するものとする。

(教諭等の数等)

第七条 複数の部又は学科を設置する特別支援学校には、相当数の副校長又は教頭を置くものとする。

2 特別支援学校に置く主幹教諭、指導教諭、主務教諭又は教諭(次項において「教諭等」という。)の数は、一学級当たり一人以上とする。

3 教諭等は、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、副校長若しくは教頭が兼ね、又は助教諭若しくは講師をもって代えることができる。

(養護教諭等)

第八条 特別支援学校には、幼児、児童及び生徒(以下「児童等」という。)の数等に応じ、相当数の養護をつかさどる主幹教諭、養護をつかさどる主務教諭、養護教諭その他の児童等の養護をつかさどる職員を置くよう努めなければならない。

(実習助手)

第九条 高等部を置く特別支援学校には、必要に応じて相当数の実習助手を置くものとする。

(事務職員の数)

第十条 特別支援学校には、部の設置の状況、児童等の数等に応じ、相当数の事務職員を置かなければならない。

(寄宿舎指導員の数)

第十一条 寄宿舎を設ける特別支援学校には、寄宿する児童等の数等に応じ、相当数の寄宿舎指導員を置かなければならない。

(他の学校の教員等との兼務)

第十二条 特別支援学校に置く教員等は、教育上必要と認められる場合は、他の学校の教員等と兼ねることができることとする。

第四章 施設及び設備

(一般的基準)

第十三条 特別支援学校の施設及び設備は、指導上、保健衛生上、安全上及び管理上適切なものでなければならない。

(校舎及び運動場の面積等)

第十四条 校舎及び運動場の面積は、法令に特別の定めがある場合を除き、別表に定める面積以上とする。 ただし、地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない。

2 校舎及び運動場は、同一の敷地内又は隣接する位置に設けるものとする。 ただし、地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上及び安全上支障がない場合は、その他の適当な位置にこれを設けることができる。

(校舎に備えるべき施設)

第十五条 校舎には、少なくとも次に掲げる施設を備えるものとする。 ただし、特別の事情があるときは、教室と自立活動室及び保育室と遊戯室とは、それぞれ兼用することができる。

教室(普通教室、特別教室等とする。ただし、幼稚部にあっては、保育室及び遊戯室とする。)

自立活動室

図書室(小学部、中学部又は高等部を置く特別支援学校に限る。)、保健室

職員室

2 校舎には、前項に掲げる施設のほか、必要に応じて、専門教育を施すための施設を備えるものとする。

(その他の施設)

第十六条 特別支援学校には、校舎及び運動場のほか、小学部、中学部又は高等部を置く場合にあっては体育館を備えるものとする。 ただし、地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない。

(校具及び教具)

第十七条 特別支援学校には、障害の種類及び程度、部及び学科の種類、学級数及び幼児、児童又は生徒の数等に応じ、指導上、保健衛生上及び安全上必要な種類及び数の校具及び教具を備えなければならない。

2 前項の校具及び教具は、常に改善し、補充しなければならない。

(他の学校等の施設及び設備の使用)

第十八条 特別支援学校は、特別の事情があり、かつ、教育上及び安全上支障がない場合は、他の学校等の施設及び設備を使用することができる。

附則

この省令は、令和四年四月一日から施行する。 ただし、第三章及び第四章の規定並びに別表の規定は、令和五年四月一日から施行する。 第三章及び第四章の規定並びに別表の規定の施行の際現に存する特別支援学校の編制並びに施設及び設備については、当分の間、なお従前の例によることができる。 特別支援学校の高等部の学科を定める省令(昭和四十一年文部省令第二号)は、廃止する。

附則(令和八年三月九日文部科学省令第七号)

この省令は、令和八年四月一日から施行する。

別表 (第十四条関係)

学校の種類
部の種類
幼児、児童又は生徒数
面積(平方メートル)
視覚障害者である幼児、児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校
幼稚部
一人以上五人以下
190
六人以上

小学部又は中学部
一人以上十八人以下
1110
十九人以上百八人以下


百九人以上

幼稚部、小学部及び中学部のいずれをも置かない学校の高等部
一人以上二十四人以下
1410

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上


幼稚部、小学部又は中学部を置く学校の高等部
一人以上二十四人以下
480

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上

聴覚障害者である幼児、児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校
幼稚部
一人以上五人以下
170

六人以上

小学部又は中学部
一人以上十八人以下
950
十九人以上百八人以下


百九人以上

幼稚部、小学部及び中学部のいずれをも置かない学校の高等部
一人以上二十四人以下
1240

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上


幼稚部、小学部又は中学部を置く学校の高等部
一人以上二十四人以下
480

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上

知的障害者である幼児、児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校
幼稚部
一人以上五人以下
190

六人以上

小学部又は中学部
一人以上十八人以下
1070
十九人以上百八人以下


百九人以上

幼稚部、小学部及び中学部のいずれをも置かない学校の高等部
一人以上二十四人以下
1260

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上


幼稚部、小学部又は中学部を置く学校の高等部
一人以上二十四人以下
490

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上

肢体不自由者である幼児、児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校
幼稚部
一人以上五人以下
220

六人以上

小学部又は中学部
一人以上十八人以下
1210
十九人以上百八人以下


百九人以上

幼稚部、小学部及び中学部のいずれをも置かない学校の高等部
一人以上二十四人以下
1570

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上


幼稚部、小学部又は中学部を置く学校の高等部
一人以上二十四人以下
590

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上

病弱者である幼児、児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校
幼稚部
一人以上五人以下
190

六人以上

小学部又は中学部
一人以上十八人以下
870
十九人以上百八人以下


百九人以上


幼稚部、小学部及び中学部のいずれをも置かない学校の高等部
一人以上二十四人以下
1160

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上


幼稚部、小学部又は中学部を置く学校の高等部
一人以上二十四人以下
480

二十五人以上百四十四人以下


百四十五人以上