第一条 道路運送車両法(以下「法」という。)第九十九条の三第一項第一号の国土交通省令で定めるものは、法第四十一条第一項各号に掲げる装置の性能の変更(軽微な変更(当該変更に係る自動車が道路運送車両の保安基準(昭和二十六年運輸省令第六十七号。以下「保安基準」という。)に適合することが明白であるものをいう。)を除く。)を行う改造(カタピラ及びそりを有する軽自動車並びに大型特殊自動車について行われるものを除く。)とする。
2 法第九十九条の三第一項第一号の国土交通省令で定める方法は、電気通信回線を使用する方法とする。 3 法第九十九条の三第一項第二号の国土交通省令で定める方法は、電気通信回線を使用する方法及び電磁的記録媒体(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって電子計算機による情報処理の用に供されるものに係る記録媒体をいう。)を配布する方法とする。 (許可の手続)第二条 法第九十九条の三第一項の許可(以下単に「許可」という。)を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、申請者の能力が第四条第一項各号の基準に適合することについて、あらかじめ、国土交通大臣の証明を受けるものとする。
2 前項の証明を受けようとする者は、国土交通大臣に対し、次に掲げる事項を記載した申請書(第四条第一項第一号の基準に適合することについての証明を受けようとする場合にあっては第一号様式、同項第二号の基準に適合することについての証明を受けようとする場合にあっては第二号様式)を、機構に対し、その写しを提出しなければならない。一 申請に係る業務管理システム(特定改造等に係る業務に関し、特定改造等を実施する者が自らの組織の管理監督を行うための仕組みをいう。以下同じ。)の名称
二 法第九十九条の三第一項各号に掲げる行為のいずれを行うかの別(同項各号に掲げる行為のいずれも行う場合は、その旨)(以下「特定改造等の種類」という。)
三 申請者の氏名又は名称及び住所
3 前項の申請書及びその写しには、次に掲げる書面を添付しなければならない。一 申請に係る業務管理システムの概要を記載した書面
二 申請者の能力が第四条第一項第一号又は第二号の基準に適合することを証する書面
4 国土交通大臣又は機構は、前二項に規定するもののほか、申請者に対し、第一項の証明に関し必要があると認めるときは、必要な書面の提出を求めることができる。 5 国土交通大臣は、第一項の証明をしたときは、次の各号に掲げる基準に適合する申請者に対し、当該各号に定める証明書(以下「能力基準適合証明書」という。)を交付するものとする。一 第四条第一項第一号に掲げる基準
サイバーセキュリティ(サイバーセキュリティ基本法(平成二十六年法律第百四号)第二条に規定するサイバーセキュリティをいう。以下同じ。)の確保に関して特定改造等を適確に実施するに足りる能力を有する者であることを証する証明書(第三号様式)
二 第四条第一項第二号に掲げる基準
プログラム等の適切な管理及び確実な改変に関して特定改造等を適確に実施するに足りる能力を有する者であることを証する証明書(第四号様式)
第三条 許可は、申請に係るプログラム等の改変により改造される自動車ごとに行うものとする。
一 申請に係るプログラム等の改変により改造される自動車(法第七十五条第一項の規定によりその型式について指定を受けたものに限る。)の装置が、当該改造により、法第七十五条第一項若しくは法第七十五条の二第一項の規定によりその型式について指定を受けた自動車若しくは特定共通構造部の装置又は法第七十五条の三第一項の規定によりその型式について指定を受けた特定装置と同一の構造及び性能を有することとなる場合
当該改造される自動車の型式
二 その他前号に準ずるものとして国土交通大臣が定める場合
国土交通大臣が定めるもの
一 特定改造等の目的及び概要
二 申請に係る改造のためのプログラム等の名称
三 特定改造等の種類
四 申請者の氏名又は名称及び住所
3 前項の申請書及びその写しには、次に掲げる書面(申請書の写しにあっては、第二号及び第五号を除く。)を添付しなければならない。一 前条第五項第一号及び第二号(二輪自動車、側車付二輪自動車又は三輪自動車について特定改造等をしようとする場合にあっては、同項第一号)に定める証明書の写し又はこれに準ずるものとして国土交通大臣が告示で定める書面
二 申請者の体制が第四条第二項の基準に適合することを証する書面
三 申請に係るプログラム等の改変により改造される自動車の範囲
四 申請に係るプログラム等の改変により改造された自動車が保安基準の規定(申請に係るプログラム等の改変による改造に係る部分に限る。)に適合することを証する書面
五 自動車型式指定規則(昭和二十六年運輸省令第八十五号)第二条の購入契約を締結している者にあっては、当該契約書及び当該契約書に係る購入後の自動車に対する特定改造等の実施に係る権利を有していることを証する書面
六 法第九十九条の三第七項の規定による特定改造等の停止又は許可の取消しの処分を受け、かつ、当該処分を受けた日以後初めて許可の申請をする者にあっては、当該処分に関する不正行為を防止するための措置が適切に講じられていることを証する書面
4 国土交通大臣又は機構は、前二項に規定するもののほか、申請者に対し、許可に関し必要があると認めるときは、必要な書面の提出を求めることができる。 5 国土交通大臣は、許可をしたときは、申請者に対し、許可証(第六号様式)を交付するものとする。 (許可の基準)第四条 法第九十九条の三第三項第一号の国土交通省令で定める申請者の能力の基準は、特定改造等の適確な実施を確保するために必要なものとして、次に掲げるものとする。
一 サイバーセキュリティを確保するための業務管理システムが、国土交通大臣が告示で定める基準に適合していること。
二 プログラム等の適切な管理及び確実な改変のための業務管理システムが、国土交通大臣が告示で定める基準に適合していること(二輪自動車、側車付二輪自動車及び三輪自動車以外の自動車について特定改造等をしようとする場合に限る。)。
2 法第九十九条の三第三項第一号の国土交通省令で定める申請者の体制の基準は、特定改造等に係る、改造のためのプログラム等の設計及び製作、プログラム等の管理及び改変、当該改変により改造される自動車のサイバーセキュリティの確保並びに当該自動車に発生した不具合(当該改造に係るものに限る。)の是正への対応の行程を、申請者が統括して管理及び改善する体制が整備されていることとする。 3 前二項に規定するもののほか、申請に係るプログラム等の改変により改造された自動車の構造、装置及び性能(当該改造に係る部分に限る。)は、法第四十条各号に掲げる事項ごと及び法第四十一条第一項各号に掲げる装置ごとに保安基準に適合するものでなければならない。 (遵守事項)第五条 法第九十九条の三第五項の国土交通省令で定める事項は、次のとおりとする。
一 次に掲げる事項に変更(第二条第三項第二号の書面の記載事項の変更にあっては同条第八項の重大な変更を除き、第三条第三項第四号の書面の記載事項の変更にあっては第一条第一項の軽微な変更に該当する変更に伴うものに限る。)があったときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出ること。 イ 第二条第三項又は第三条第三項第二号若しくは第四号の書面の記載事項
ロ 第二条第二項第一号若しくは第三号又は第三条第二項第四号に掲げる事項
二 許可に係るプログラム等の改変による改造に関し、国土交通大臣が告示で定める情報を記録するとともに、これを許可を受けた者の施設において保管すること(二輪自動車、側車付二輪自動車及び三輪自動車以外の自動車について特定改造等をしようとする場合に限る。)。
三 許可に係るプログラム等の改変により改造される自動車のサイバーセキュリティを確保するために必要なものとして、国土交通大臣が告示で定める措置を講ずること。
四 前三号に掲げるもののほか、特定改造等の適確な実施のために必要なものとして国土交通大臣が告示で定める事項
(審査結果の通知)第六条 法第九十九条の三第九項の規定による同条第八項各号に掲げる審査の結果の通知は、次の各号に掲げる審査の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項を記載した審査結果通知書により行うものとする。
一 法第九十九条の三第八項第一号に掲げる審査
次に掲げる事項
イ 申請に係る業務管理システムの名称
ロ 特定改造等の種類
ハ 申請者の氏名又は名称
ニ 審査結果
二 法第九十九条の三第八項第二号に掲げる審査
次に掲げる事項
イ 申請に係る改造のためのプログラム等の名称
ロ 特定改造等の種類
ハ 申請に係るプログラム等の改変により改造される自動車の範囲
ニ 申請者の氏名又は名称
ホ 審査結果
附則
この省令は、道路運送車両法の一部を改正する法律(令和元年法律第十四号)附則第一条第四号に掲げる規定の施行の日(令和二年十一月二十三日)から施行する。 自動車(カタピラ及びそりを有する軽自動車、大型特殊自動車並びに小型特殊自動車を除く。)のうち、国土交通大臣が告示で定めるものについて、特定改造等をしようとする者については、当分の間、第二条、第三条第三項第一号、第四条第一項及び第五条(第一号を除く。)の規定は、適用しない。附則(令和二年一二月二三日国土交通省令第九八号)
この省令は、令和三年一月一日から施行する。 この省令の施行の際現にあるこの省令による改正前の様式による用紙は、当分の間、これを取り繕って使用することができる。附則(令和二年一二月二五日国土交通省令第一〇〇号)
(施行期日)
第一条 この省令は、令和三年一月二十二日から施行する。
附則(令和五年六月三〇日国土交通省令第五四号)
この省令は、令和五年七月一日から施行する。 この省令の施行の際現に交付されている第二条の規定による改正前の自動車の特定改造等の許可に関する省令第二号様式による能力基準適合証明書(次項において「旧能力基準適合証明書」という。)は、第二条の規定による改正後の自動車の特定改造等の許可に関する省令第二号様式による能力基準適合証明書(次項において「新能力基準適合証明書」という。)とみなす。 旧能力基準適合証明書を有する者は、当該旧能力基準適合証明書と引換えに、新能力基準適合証明書の交付を受けることができる。附則(令和七年一月一〇日国土交通省令第一号)
(施行期日)
第一条 この省令は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第三条 二輪自動車、側車付二輪自動車及び三輪自動車の特定改造等を行おうとする者は、令和十一年六月三十日までの間は、道路運送車両法第九十九条の三の規定にかかわらず、当該特定改造等を従前の例により行うことができる。 この省令の施行の際現に交付されている第四条の規定による改正前の自動車の特定改造等の許可に関する省令第二号様式による能力基準適合証明書(次項において「旧能力基準適合証明書」という。)は、同条の規定による改正後の自動車の特定改造等の許可に関する省令第三号様式及び第四号様式による能力基準適合証明書(次項において「新能力基準適合証明書」という。)とみなす。 旧能力基準適合証明書を有する者は、当該旧能力基準適合証明書と引換えに、新能力基準適合証明書の交付を受けることができる。
第一号様式
(サイバーセキュリティの確保に係る能力基準適合証明申請書)(第二条関係)[PDF]
第二号様式
(プログラム等の適切な管理及び確実な改変に係る能力基準適合証明申請書)(第二条関係)[PDF]
第三号様式
(サイバーセキュリティの確保に係る能力基準適合証明書)(第二条関係)[PDF]
第四号様式
(プログラム等の適切な管理及び確実な改変に係る能力基準適合証明書)(第二条関係)[PDF]
第五号様式
(特定改造等許可申請書)(第三条関係)[PDF]
第六号様式
(特定改造等許可書)(第三条関係)[PDF]