第一章 総則
(目的)第一条 この法律は、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関し、国の責務、基本方針の策定、匿名加工医療情報作成事業を行う者及び仮名加工医療情報作成事業を行う者の認定、医療情報、匿名加工医療情報、仮名加工医療情報等の取扱いに関する規制等について定めることにより、健康・医療に関する先端的研究開発及び新産業創出(健康・医療戦略推進法(平成二十六年法律第四十八号)第一条に規定する健康・医療に関する先端的研究開発及び新産業創出をいう。第三条において同じ。)を促進し、もって健康長寿社会(同法第一条に規定する健康長寿社会をいう。)の形成に資することを目的とする。
(定義)第二条 この法律において「医療情報」とは、特定の個人の病歴その他の当該個人の心身の状態に関する情報であって、当該心身の状態を理由とする当該個人又はその子孫に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号(個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第二条第二項に規定する個人識別符号をいう。以下同じ。)を除く。)をいう。以下同じ。)であるものが含まれる個人に関する情報のうち、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
二 個人識別符号が含まれるもの
2 この法律において医療情報について「本人」とは、医療情報によって識別される特定の個人をいう。 3 この法律において「匿名加工医療情報」とは、次の各号に掲げる医療情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて特定の個人を識別することができないように医療情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該医療情報を復元することができないようにしたものをいう。一 第一項第一号に該当する医療情報 当該医療情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
二 第一項第二号に該当する医療情報 当該医療情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
4 この法律において「仮名加工医療情報」とは、次の各号に掲げる医療情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように医療情報を加工して得られる個人に関する情報をいう。一 第一項第一号に該当する医療情報 当該医療情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
二 第一項第二号に該当する医療情報 当該医療情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
5 この法律において「医療情報取扱事業者」とは、医療情報を含む情報の集合物であって、特定の医療情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものその他特定の医療情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるもの(第六十八条において「医療情報データベース等」という。)を事業の用に供している者をいう。 6 この法律において「匿名加工医療情報作成事業」とは、医療分野の研究開発に資するよう、医療情報を整理し、及び加工して匿名加工医療情報(匿名加工医療情報データベース等(匿名加工医療情報を含む情報の集合物であって、特定の匿名加工医療情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものその他特定の匿名加工医療情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるものをいう。第三十条第一項において同じ。)を構成するものに限る。以下同じ。)を作成する事業をいう。 7 この法律において「仮名加工医療情報作成事業」とは、医療分野の研究開発に資するよう、医療情報を整理し、及び加工して仮名加工医療情報(仮名加工医療情報データベース等(仮名加工医療情報を含む情報の集合物であって、特定の仮名加工医療情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものその他特定の仮名加工医療情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるものをいう。)を構成するものに限る。以下同じ。)を作成する事業をいう。 (国の責務)第三条 国は、健康・医療に関する先端的研究開発及び新産業創出に関する施策の一環として、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関し必要な施策を講ずる責務を有する。
(医療情報取扱事業者の責務)第四条 医療情報取扱事業者は、第十条第一項に規定する認定匿名加工医療情報作成事業者又は第三十四条第一項に規定する認定仮名加工医療情報作成事業者に対し医療情報を提供すること等により、国が実施する医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する施策に協力するよう努めるものとする。
第二章 医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する施策
第一節 医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する基本方針
第五条 政府は、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する施策の総合的かつ一体的な推進を図るため、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
2 基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。一 医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する施策の推進に関する基本的な方向
二 国が講ずべき医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する措置に関する事項
三 匿名加工医療情報又は仮名加工医療情報の作成に用いる医療情報に係る本人の病歴その他の本人の心身の状態を理由とする本人又はその子孫その他の個人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないための措置に関する事項
四 第九条第一項、第三十三条、第四十一条及び第四十五条の認定に関する基本的な事項
五 その他医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する施策の推進に関する重要事項
3 内閣総理大臣は、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。 4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、基本方針を公表しなければならない。 5 前二項の規定は、基本方針の変更について準用する。第二節 国の施策
(国民の理解の増進)第六条 国は、広報活動、啓発活動その他の活動を通じて、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する国民の理解を深めるよう必要な措置を講ずるものとする。
(規格の適正化)第七条 国は、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報の作成に寄与するため、医療情報、匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報について、適正な規格の整備、その普及及び活用の促進その他の必要な措置を講ずるものとする。
2 前項の規定による規格の整備は、これに関する国際的動向、医療分野の研究開発の進展等に応じて行うものとする。 (情報システムの整備)第八条 国は、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報の作成を図るため、情報システムの整備、その普及及び活用の促進その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
第三章 認定匿名加工医療情報作成事業者及び匿名加工医療情報取扱事業者
第一節 認定匿名加工医療情報作成事業者
(認定)第九条 匿名加工医療情報作成事業を行う者(法人に限る。)は、申請により、匿名加工医療情報作成事業を適正かつ確実に行うことができるものと認められる旨の主務大臣の認定を受けることができる。
2 前項の認定を受けようとする者は、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書に、次項各号に掲げる認定の基準に適合していることを証する書類その他主務省令で定める書類を添えて、これを主務大臣に提出しなければならない。一 名称及び住所
二 医療情報の整理の方法
三 医療情報の加工の方法
四 医療情報、匿名加工医療情報の作成に用いた医療情報から削除した記述等及び個人識別符号、第十九条第一項又は第四十七条第一項の規定により行った加工の方法に関する情報並びに匿名加工医療情報(以下「匿名加工医療情報等」という。)の管理の方法
五 その他主務省令で定める事項
3 主務大臣は、第一項の認定の申請が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、同項の認定をしなければならない。一 申請者が次のいずれにも該当しないこと。
イ この法律その他個人情報の適正な取扱いに関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
ロ 第十六条第一項又は第十七条第一項(これらの規定を第四十条、第四十四条及び第五十一条において準用する場合を含む。)の規定により認定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
ハ 匿名加工医療情報作成事業を行う役員又は主務省令で定める使用人のうちに次のいずれかに該当する者があるもの
二 申請者が、医療分野の研究開発に資するよう、医療情報を取得し、並びに整理し、及び加工して匿名加工医療情報を適確に作成し、及び提供するに足りる能力を有するものとして主務省令で定める基準に適合していること。
三 匿名加工医療情報等の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該匿名加工医療情報等の安全管理のために必要かつ適切なものとして主務省令で定める措置が講じられていること。
四 申請者が、前号に規定する匿名加工医療情報等の安全管理のための措置を適確に実施するに足りる能力を有すること。
4 主務大臣は、第一項の認定をしようとするときは、あらかじめ、個人情報保護委員会に協議しなければならない。 5 主務大臣は、第一項の認定をした場合においては、遅滞なく、その旨を申請者に通知するとともに、その旨を公示しなければならない。 (変更の認定等)第十条 前条第一項の認定を受けた者(以下「認定匿名加工医療情報作成事業者」という。)は、同条第二項第二号から第五号までに掲げる事項を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認定を受けなければならない。 ただし、主務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2 主務大臣は、前項の変更の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該認定匿名加工医療情報作成事業者に通知しなければならない。 3 認定匿名加工医療情報作成事業者は、前条第二項第一号に掲げる事項に変更があったとき又は第一項ただし書の主務省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。 4 主務大臣は、前項の規定による届出(前条第二項第一号に掲げる事項の変更に係るものに限る。)があったときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。 5 前条第三項(第一号を除く。)及び第四項の規定は、第一項の変更の認定について準用する。 (承継)第十一条 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人が他の認定匿名加工医療情報作成事業者である法人に第九条第一項の認定に係る匿名加工医療情報作成事業(以下「認定匿名加工医療情報作成事業」という。)の全部の譲渡を行ったときは、譲受人は、譲渡人のこの法律の規定による認定匿名加工医療情報作成事業者としての地位を承継する。
2 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人が他の認定匿名加工医療情報作成事業者である法人と合併をしたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、合併により消滅した法人のこの法律の規定による認定匿名加工医療情報作成事業者としての地位を承継する。 3 前二項の規定により認定匿名加工医療情報作成事業者としての地位を承継した法人は、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。 4 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人が認定匿名加工医療情報作成事業者でない法人に認定匿名加工医療情報作成事業の全部の譲渡を行う場合において、譲渡人及び譲受人があらかじめ当該譲渡及び譲受けについて主務省令で定めるところにより主務大臣の認可を受けたときは、譲受人は、譲渡人のこの法律の規定による認定匿名加工医療情報作成事業者としての地位を承継する。 5 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人が認定匿名加工医療情報作成事業者でない法人との合併により消滅することとなる場合において、あらかじめ当該合併について主務省令で定めるところにより主務大臣の認可を受けたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、合併により消滅した法人のこの法律の規定による認定匿名加工医療情報作成事業者としての地位を承継する。 6 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人が分割により認定匿名加工医療情報作成事業の全部を承継させる場合において、あらかじめ当該分割について主務省令で定めるところにより主務大臣の認可を受けたときは、分割により認定匿名加工医療情報作成事業の全部を承継した法人は、分割をした法人のこの法律の規定による認定匿名加工医療情報作成事業者としての地位を承継する。 7 第九条第三項から第五項までの規定は、前三項の認可について準用する。 8 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人は、認定匿名加工医療情報作成事業者でない者に認定匿名加工医療情報作成事業の全部の譲渡を行い、認定匿名加工医療情報作成事業者でない法人と合併をし、又は分割により認定匿名加工医療情報作成事業の全部を承継させる場合において、第四項から第六項までの認可の申請をしないときは、主務省令で定めるところにより、その認定匿名加工医療情報作成事業の全部の譲渡、合併又は分割の日までに、その旨を主務大臣に届け出なければならない。 9 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人が認定匿名加工医療情報作成事業者でない者に認定匿名加工医療情報作成事業の全部の譲渡を行い、認定匿名加工医療情報作成事業者でない法人との合併により消滅することとなり、又は分割により認定匿名加工医療情報作成事業の全部を承継させる場合において、第四項から第六項までの認可をしない旨の処分があったとき(これらの認可の申請がない場合にあっては、当該認定匿名加工医療情報作成事業の全部の譲渡、合併又は分割があったとき)は、第九条第一項の認定は、その効力を失うものとし、その譲受人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により認定匿名加工医療情報作成事業の全部を承継した法人は、遅滞なく、当該認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等を消去しなければならない。 10 主務大臣は、第三項若しくは第八項の規定による届出があったとき又は第四項から第六項までの認可をしない旨の処分をしたときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。 (廃止の届出等)第十二条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、認定匿名加工医療情報作成事業を廃止しようとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
2 前項の規定による届出があったときは、第九条第一項の認定は、その効力を失うものとし、認定匿名加工医療情報作成事業者であった法人は、遅滞なく、当該認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等を消去しなければならない。 3 主務大臣は、第一項の規定による届出があったときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。 (解散の届出等)第十三条 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人が合併以外の事由により解散したときは、その清算人若しくは破産管財人又は外国の法令上これらに相当する者は、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
2 認定匿名加工医療情報作成事業者である法人が合併以外の事由により解散したときは、第九条第一項の認定は、その効力を失うものとし、その清算中若しくは特別清算中の法人若しくは破産手続開始後の法人又は外国の法令上これらに相当する法人は、遅滞なく、当該認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等を消去しなければならない。 3 主務大臣は、第一項の規定による届出があったときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。 (帳簿)第十四条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、主務省令で定めるところにより、帳簿(その作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下同じ。)を備え、その業務に関し主務省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
(名称の使用制限)第十五条 認定匿名加工医療情報作成事業者でない者は、認定匿名加工医療情報作成事業者という名称又はこれと紛らわしい名称を用いてはならない。
(認定の取消し等)第十六条 主務大臣は、認定匿名加工医療情報作成事業者(国内に主たる事務所を有しない法人であって、外国において匿名加工医療情報等を取り扱う者(以下「外国取扱者」という。)を除く。次項において同じ。)が次の各号のいずれかに該当するときは、第九条第一項の認定を取り消すことができる。
一 偽りその他不正の手段により第九条第一項若しくは第十条第一項の認定又は第十一条第四項から第六項までの認可を受けたとき。
二 第九条第三項各号のいずれかに掲げる基準に適合しなくなったとき。
三 第十条第一項の規定により認定を受けなければならない事項を同項の認定を受けないで変更したとき。
四 第二十八条第一項の規定に違反して医療情報を提供したとき。
五 第六十一条第一項の規定による命令に違反したとき。
2 認定匿名加工医療情報作成事業者が前項の規定により第九条第一項の認定を取り消されたときは、遅滞なく、当該認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等を消去しなければならない。 3 主務大臣は、第一項の規定により第九条第一項の認定を取り消そうとするときは、あらかじめ、個人情報保護委員会に協議しなければならない。 4 主務大臣は、第一項の規定により第九条第一項の認定を取り消したときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。第十七条 主務大臣は、認定匿名加工医療情報作成事業者(外国取扱者に限る。第三号及び第三項において同じ。)が次の各号のいずれかに該当するときは、第九条第一項の認定を取り消すことができる。
一 前条第一項第一号から第四号までのいずれかに該当するとき。
二 第六十一条第五項において読み替えて準用する同条第一項の規定による請求に応じなかったとき。
三 主務大臣が、この法律の施行に必要な限度において、認定匿名加工医療情報作成事業者に対し必要な報告を求め、又はその職員に、その者の事務所その他の事業所に立ち入り、その者の帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させようとした場合において、その報告がされず、若しくは虚偽の報告がされ、又はその検査が拒まれ、妨げられ、若しくは忌避され、若しくはその質問に対して答弁がされず、若しくは虚偽の答弁がされたとき。
四 第三項の規定による費用の負担をしないとき。
2 前条第二項から第四項までの規定は、前項の規定による認定の取消しについて準用する。 3 第一項第三号の規定による検査に要する費用(政令で定めるものに限る。)は、当該検査を受ける認定匿名加工医療情報作成事業者の負担とする。第二節 匿名加工医療情報等の取扱いに関する規制
(利用目的による制限)第十八条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、第二十七条第一項又は第五十二条第一項の規定により医療情報の提供を受けた場合は、当該医療情報が医療分野の研究開発に資するために提供されたものであるという趣旨に反することのないよう、認定匿名加工医療情報作成事業の目的の達成に必要な範囲を超えて当該医療情報を取り扱ってはならない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合については、適用しない。一 法令に基づく場合
二 人命の救助、災害の救援その他非常の事態への対応のため緊急の必要がある場合
(匿名加工医療情報の作成等)第十九条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、匿名加工医療情報を作成するときは、特定の個人を識別すること及びその作成に用いる医療情報を復元することができないようにするために必要なものとして主務省令で定める基準に従い、当該医療情報を加工しなければならない。
2 認定匿名加工医療情報作成事業者は、匿名加工医療情報を作成して自ら当該匿名加工医療情報を取り扱うに当たっては、当該匿名加工医療情報の作成に用いられた医療情報に係る本人を識別するために、当該匿名加工医療情報を他の情報と照合してはならない。 3 個人情報の保護に関する法律第四十三条の規定は、認定匿名加工医療情報作成事業者が第一項の規定により匿名加工医療情報を作成する場合については、適用しない。 (消去)第二十条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等を利用する必要がなくなったときは、遅滞なく、当該匿名加工医療情報等を消去しなければならない。
(安全管理措置)第二十一条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該匿名加工医療情報等の安全管理のために必要かつ適切なものとして主務省令で定める措置を講じなければならない。
(従業者の監督)第二十二条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、その従業者に認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等を取り扱わせるに当たっては、当該匿名加工医療情報等の安全管理が図られるよう、主務省令で定めるところにより、当該従業者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。
(従業者等の義務)第二十三条 認定匿名加工医療情報作成事業者の役員若しくは従業者又はこれらであった者は、認定匿名加工医療情報作成事業に関して知り得た匿名加工医療情報等の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。
(委託)第二十四条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、第四十六条第一項に規定する認定医療情報等取扱受託事業者(以下この条において「認定医療情報等取扱受託事業者」という。)に対してする場合に限り、認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等の取扱いの全部又は一部を委託することができる。
2 前項の規定により匿名加工医療情報等の取扱いの全部又は一部の委託を受けた認定医療情報等取扱受託事業者は、当該匿名加工医療情報等の取扱いの委託をした認定匿名加工医療情報作成事業者の許諾を得た場合であって、かつ、認定医療情報等取扱受託事業者に対してするときに限り、その全部又は一部の再委託をすることができる。 3 前項の規定により匿名加工医療情報等の取扱いの全部又は一部の再委託を受けた認定医療情報等取扱受託事業者は、当該匿名加工医療情報等の取扱いの全部又は一部の委託を受けた認定医療情報等取扱受託事業者とみなして、同項の規定を適用する。 (委託先の監督)第二十五条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等の取扱いの全部又は一部を委託する場合は、その取扱いを委託した匿名加工医療情報等の安全管理が図られるよう、主務省令で定めるところにより、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。
(漏えい等の報告)第二十六条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等の漏えい、滅失、毀損その他の匿名加工医療情報等の安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして主務省令で定めるものが生じたときは、主務省令で定めるところにより、当該事態が生じた旨を主務大臣に報告しなければならない。
(他の認定匿名加工医療情報作成事業者に対する医療情報の提供)第二十七条 第五十二条第一項の規定により医療情報の提供を受けた認定匿名加工医療情報作成事業者は、主務省令で定めるところにより、他の認定匿名加工医療情報作成事業者からの求めに応じ、匿名加工医療情報の作成のために必要な限度において、当該他の認定匿名加工医療情報作成事業者に対し、同項の規定により提供された医療情報を提供することができる。
2 前項の規定により医療情報の提供を受けた認定匿名加工医療情報作成事業者は、第五十二条第一項の規定により医療情報の提供を受けた認定匿名加工医療情報作成事業者とみなして、前項の規定を適用する。 (第三者提供の制限)第二十八条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、前条第一項又は第三十一条第二項の規定により提供する場合及び次に掲げる場合を除くほか、前条第一項又は第五十二条第一項の規定により提供された医療情報を第三者に提供してはならない。
一 法令に基づく場合
二 人命の救助、災害の救援その他非常の事態への対応のため緊急の必要がある場合
2 次に掲げる場合において、当該医療情報の提供を受ける者は、前項の規定の適用については、第三者に該当しないものとする。一 第十一条第一項、第二項又は第四項から第六項までの規定による事業譲渡その他の事由による事業の承継に伴って医療情報が提供される場合
二 認定匿名加工医療情報作成事業者が第二十四条第一項の規定により医療情報の取扱いの全部又は一部を委託することに伴って当該医療情報が提供される場合
(苦情の処理)第二十九条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、主務省令で定めるところにより、認定匿名加工医療情報作成事業に関し管理する匿名加工医療情報等の取扱いに関する苦情を適切かつ迅速に処理しなければならない。
2 認定匿名加工医療情報作成事業者は、主務省令で定めるところにより、前項の目的を達成するために必要な体制を整備しなければならない。第三節 匿名加工医療情報取扱事業者
第三十条 匿名加工医療情報取扱事業者(匿名加工医療情報データベース等を事業の用に供している者をいう。以下同じ。)は、第十九条第一項又は第四十七条第一項の規定により作成された匿名加工医療情報(自ら医療情報を加工して作成したものを除く。)を取り扱うに当たっては、当該匿名加工医療情報の作成に用いられた医療情報に係る本人を識別するために、当該医療情報から削除された記述等若しくは個人識別符号若しくは第十九条第一項若しくは第四十七条第一項の規定により行われた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該匿名加工医療情報を他の情報と照合してはならない。
2 個人情報の保護に関する法律第四十四条から第四十六条までの規定は、匿名加工医療情報取扱事業者が前項に規定する匿名加工医療情報を取り扱う場合については、適用しない。第四節 匿名医療保険等関連情報等との連結
(連結可能匿名加工医療情報の提供)第三十一条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第十六条の二第一項の規定により匿名医療保険等関連情報(同項に規定する匿名医療保険等関連情報をいう。以下この項において同じ。)の提供を受けることができる者その他の政令で定める者に対してする場合に限り、第十九条第一項又は第四十七条第一項の規定により作成した匿名加工医療情報について、匿名医療保険等関連情報その他の政令で定めるものと連結して利用することができる状態で提供することができる。
2 認定匿名加工医療情報作成事業者は、匿名加工医療情報を前項に規定する状態にするため、主務省令で定めるところにより、厚生労働大臣その他政令で定める大臣(以下この条において「厚生労働大臣等」という。)に対し、匿名加工医療情報等を提供した上で、当該状態にするために必要な情報として主務省令で定めるものの提供を求めることができる。 3 厚生労働大臣等は、前項の規定による求めがあったときは、認定匿名加工医療情報作成事業者に対し、同項の主務省令で定める情報を提供することができる。 4 厚生労働大臣等は、前項の規定による情報の提供に係る事務の全部又は一部を社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第四十五条第五項に規定する国民健康保険団体連合会その他主務省令で定める者(以下この条において「支払基金等」という。)に委託することができる。 5 第三項の規定による情報の提供を受ける認定匿名加工医療情報作成事業者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を国(前項の規定により厚生労働大臣等からの委託を受けて、支払基金等が第三項の規定による情報の提供に係る事務の全部を行う場合にあっては、支払基金等)に納めなければならない。 6 前項の規定により支払基金等に納められた手数料は、支払基金等の収入とする。 7 認定匿名加工医療情報作成事業者は、第一項の規定による匿名加工医療情報の提供を、第四項の規定による委託を受けた支払基金等を通じて行うことができる。 (連結可能匿名加工医療情報の取扱いに関する規制)第三十二条 前条第一項の規定により連結可能匿名加工医療情報(同項の規定により提供された匿名加工医療情報をいう。以下同じ。)の提供を受け、これを利用する者(以下「連結可能匿名加工医療情報利用者」という。)は、連結可能匿名加工医療情報を取り扱うに当たっては、当該連結可能匿名加工医療情報の作成に用いられた医療情報に係る本人を識別するために、当該医療情報から削除された記述等若しくは個人識別符号若しくは第十九条第一項若しくは第四十七条第一項の規定により行われた加工の方法その他の連結可能匿名加工医療情報の作成に用いられた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該連結可能匿名加工医療情報を他の情報と照合してはならない。
2 第二十条から第二十三条までの規定は、連結可能匿名加工医療情報利用者による連結可能匿名加工医療情報の取扱いについて準用する。 この場合において、第二十条から第二十二条までの規定中「認定匿名加工医療情報作成事業に関し」とあるのは「当該連結可能匿名加工医療情報利用者が」と、第二十三条中「の役員若しくは」とあるのは「(その者が法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。)である場合にあっては、その役員、代表者又は管理人)若しくはその」と、「認定匿名加工医療情報作成事業に」とあるのは「連結可能匿名加工医療情報の利用に」と読み替えるものとする。第四章 認定仮名加工医療情報作成事業者及び認定仮名加工医療情報利用事業者
第一節 認定仮名加工医療情報作成事業者及び仮名加工医療情報等の取扱いに関する規制
(認定)第三十三条 仮名加工医療情報作成事業を行う者(法人に限る。)は、申請により、仮名加工医療情報作成事業を適正かつ確実に行うことができるものと認められる旨の主務大臣の認定を受けることができる。
(利用目的による制限)第三十四条 前条の認定を受けた者(以下「認定仮名加工医療情報作成事業者」という。)は、第三十八条第一項又は第五十七条第一項の規定により医療情報の提供を受けた場合は、当該医療情報が医療分野の研究開発に資するために提供されたものであるという趣旨に反することのないよう、前条の認定に係る仮名加工医療情報作成事業(以下「認定仮名加工医療情報作成事業」という。)の目的の達成に必要な範囲を超えて当該医療情報を取り扱ってはならない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合については、適用しない。一 法令に基づく場合
二 人命の救助、災害の救援その他非常の事態への対応のため緊急の必要がある場合
(仮名加工医療情報の作成等)第三十五条 認定仮名加工医療情報作成事業者は、仮名加工医療情報を作成するときは、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないようにするために必要なものとして主務省令で定める基準に従い、医療情報を加工しなければならない。
2 認定仮名加工医療情報作成事業者は、前項の規定により仮名加工医療情報を作成したときは、前条の規定にかかわらず、法令に基づく場合を除くほか、認定仮名加工医療情報作成事業の目的の達成に必要な範囲を超えて当該仮名加工医療情報を取り扱ってはならない。 3 認定仮名加工医療情報作成事業者は、仮名加工医療情報を作成して自ら当該仮名加工医療情報を取り扱うに当たっては、当該仮名加工医療情報の作成に用いられた医療情報に係る本人を識別するために、当該仮名加工医療情報を他の情報と照合してはならない。 ただし、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条第六項その他の主務省令で定める法律の規定による調査(外国の法令上これに相当する調査を含む。)を受けた場合において、当該調査に回答するために必要なときは、この限りでない。 4 認定仮名加工医療情報作成事業者は、認定仮名加工医療情報作成事業に関し管理する仮名加工医療情報を取り扱うに当たっては、電話をかけ、郵便若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便(第四十二条第三項及び第四十八条第四項において「信書便」という。)により送付し、電報を送達し、ファクシミリ装置若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものをいう。第四十二条第三項及び第四十八条第四項において同じ。)を用いて送信し、又は住居を訪問するために、当該仮名加工医療情報に含まれる連絡先その他の情報を利用してはならない。 5 個人情報の保護に関する法律第四十一条第一項の規定は認定仮名加工医療情報作成事業者が第一項の規定により仮名加工医療情報を作成する場合について、同法第二十六条、第三十二条から第三十九条まで、第四十一条第二項から第九項まで及び第四十二条の規定は認定仮名加工医療情報作成事業者が認定仮名加工医療情報作成事業に関し管理する仮名加工医療情報を取り扱う場合については、適用しない。 (仮名加工医療情報の提供)第三十六条 認定仮名加工医療情報作成事業者は、主務省令で定めるところにより、第四十二条第一項に規定する認定仮名加工医療情報利用事業者に対してする場合に限り、前条第一項又は第四十八条第一項の規定により作成された仮名加工医療情報を提供することができる。
2 認定仮名加工医療情報作成事業者は、第三十九条第一項の規定にかかわらず、前項の規定により提供する場合及び法令に基づく場合を除くほか、認定仮名加工医療情報作成事業に関し管理する仮名加工医療情報を第三者に提供してはならない。 3 次に掲げる場合において、当該仮名加工医療情報の提供を受ける者は、前項の規定の適用については、第三者に該当しないものとする。一 第四十条において準用する第十一条第一項、第二項又は第四項から第六項までの規定による事業譲渡その他の事由による事業の承継に伴って仮名加工医療情報が提供される場合
二 認定仮名加工医療情報作成事業者が次条第一項の規定により仮名加工医療情報の取扱いの全部又は一部を委託することに伴って当該仮名加工医療情報が提供される場合
(委託)第三十七条 認定仮名加工医療情報作成事業者は、第四十六条第一項に規定する認定医療情報等取扱受託事業者(以下この条において「認定医療情報等取扱受託事業者」という。)に対してする場合に限り、認定仮名加工医療情報作成事業に関し管理する医療情報、仮名加工医療情報の作成に用いた医療情報から削除した記述等及び個人識別符号、第三十五条第一項又は第四十八条第一項の規定により行った加工の方法に関する情報並びに仮名加工医療情報(以下「仮名加工医療情報等」という。)の取扱いの全部又は一部を委託することができる。
2 前項の規定により仮名加工医療情報等の取扱いの全部又は一部の委託を受けた認定医療情報等取扱受託事業者は、当該仮名加工医療情報等の取扱いの委託をした認定仮名加工医療情報作成事業者の許諾を得た場合であって、かつ、認定医療情報等取扱受託事業者に対してするときに限り、その全部又は一部の再委託をすることができる。 3 前項の規定により仮名加工医療情報等の取扱いの全部又は一部の再委託を受けた認定医療情報等取扱受託事業者は、当該仮名加工医療情報等の取扱いの全部又は一部の委託を受けた認定医療情報等取扱受託事業者とみなして、同項の規定を適用する。 (他の認定仮名加工医療情報作成事業者に対する医療情報の提供)第三十八条 第五十七条第一項の規定により医療情報の提供を受けた認定仮名加工医療情報作成事業者は、主務省令で定めるところにより、他の認定仮名加工医療情報作成事業者からの求めに応じ、仮名加工医療情報の作成のために必要な限度において、当該他の認定仮名加工医療情報作成事業者に対し、同項の規定により提供された医療情報を提供することができる。
2 前項の規定により医療情報の提供を受けた認定仮名加工医療情報作成事業者は、第五十七条第一項の規定により医療情報の提供を受けた認定仮名加工医療情報作成事業者とみなして、前項の規定を適用する。 (医療情報の第三者提供の制限)第三十九条 認定仮名加工医療情報作成事業者は、前条第一項の規定により提供する場合及び次に掲げる場合を除くほか、同項又は第五十七条第一項の規定により提供された医療情報を第三者に提供してはならない。
一 法令に基づく場合
二 人命の救助、災害の救援その他非常の事態への対応のため緊急の必要がある場合
2 次に掲げる場合において、当該医療情報の提供を受ける者は、前項の規定の適用については、第三者に該当しないものとする。一 次条において準用する第十一条第一項、第二項又は第四項から第六項までの規定による事業譲渡その他の事由による事業の承継に伴って医療情報が提供される場合
二 認定仮名加工医療情報作成事業者が第三十七条第一項の規定により医療情報の取扱いの全部又は一部を委託することに伴って当該医療情報が提供される場合
(準用)第四十条 第九条第二項から第五項まで、第十条から第十七条まで、第二十条から第二十三条まで、第二十五条、第二十六条及び第二十九条の規定は、第三十三条の認定、認定仮名加工医療情報作成事業者及び認定仮名加工医療情報作成事業について準用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第二節 認定仮名加工医療情報利用事業者及び提供仮名加工医療情報の取扱いに関する規制
(認定)第四十一条 認定仮名加工医療情報作成事業者から第三十五条第一項又は第四十八条第一項の規定により作成された仮名加工医療情報の提供を受け、当該仮名加工医療情報を利用して医療分野の研究開発を行う事業を行おうとする者(法人に限る。)は、申請により、当該事業を適正かつ確実に行うことができるものと認められる旨の主務大臣の認定を受けることができる。
(提供仮名加工医療情報の利用目的による制限等)第四十二条 前条の認定を受けた者(以下「認定仮名加工医療情報利用事業者」という。)は、法令に基づく場合を除くほか、医療分野の研究開発に必要な範囲を超えて第三十六条第一項の規定により、又は次条第二項の規定の適用を受けて提供された仮名加工医療情報(以下「提供仮名加工医療情報」という。)を取り扱ってはならない。
2 認定仮名加工医療情報利用事業者は、提供仮名加工医療情報を取り扱うに当たっては、当該提供仮名加工医療情報の作成に用いられた医療情報に係る本人を識別するために、当該医療情報から削除された記述等若しくは個人識別符号若しくは第三十五条第一項若しくは第四十八条第一項の規定により行われた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該提供仮名加工医療情報を他の情報と照合してはならない。 3 認定仮名加工医療情報利用事業者は、提供仮名加工医療情報を取り扱うに当たっては、電話をかけ、郵便若しくは信書便により送付し、電報を送達し、ファクシミリ装置若しくは電磁的方法を用いて送信し、又は住居を訪問するために、当該提供仮名加工医療情報に含まれる連絡先その他の情報を利用してはならない。 4 個人情報の保護に関する法律第二十六条、第三十二条から第三十九条まで、第四十一条第二項から第九項まで及び第四十二条の規定は、認定仮名加工医療情報利用事業者が提供仮名加工医療情報を取り扱う場合については、適用しない。 (提供仮名加工医療情報の第三者提供の制限)第四十三条 認定仮名加工医療情報利用事業者は、次に掲げる場合を除くほか、提供仮名加工医療情報を第三者に提供してはならない。
一 法令に基づく場合
二 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第十四条第一項の規定による同項に規定する医薬品の製造販売の承認その他の主務省令で定める処分(外国の法令上これに相当する行為を含む。)を受けるために厚生労働大臣その他の当該処分に係る事務を行う者として主務省令で定める者に提供仮名加工医療情報を提供する必要がある場合
2 次に掲げる場合において、当該提供仮名加工医療情報の提供を受ける者は、前項の規定の適用については、第三者に該当しないものとする。一 次条において準用する第十一条第一項、第二項又は第四項から第六項までの規定による事業譲渡その他の事由による事業の承継に伴って提供仮名加工医療情報が提供される場合
二 他の認定仮名加工医療情報利用事業者との間で共同して利用される提供仮名加工医療情報が当該他の認定仮名加工医療情報利用事業者に提供される場合
(準用)第四十四条 第九条第二項(第三号を除く。)及び第三項から第五項まで、第十条から第十七条まで、第二十条から第二十三条まで、第二十六条並びに第二十九条の規定は、第四十一条の認定及び認定仮名加工医療情報利用事業者について準用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第五章 認定医療情報等取扱受託事業者
(認定)第四十五条 認定匿名加工医療情報作成事業者又は認定仮名加工医療情報作成事業者の委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けて、医療情報、匿名加工医療情報若しくは仮名加工医療情報の作成に用いた医療情報から削除した記述等若しくは個人識別符号、第十九条第一項、第三十五条第一項、第四十七条第一項若しくは第四十八条第一項の規定により行った加工の方法に関する情報、匿名加工医療情報又は仮名加工医療情報(以下「医療情報等」という。)を取り扱う事業を行おうとする者(法人に限る。)は、申請により、当該事業を適正かつ確実に行うことができるものと認められる旨の主務大臣の認定を受けることができる。
(利用目的による制限)第四十六条 前条の認定を受けた者(以下「認定医療情報等取扱受託事業者」という。)は、第二十四条第一項若しくは第二項又は第三十七条第一項若しくは第二項の規定により医療情報の取扱いの全部又は一部の委託又は再委託を受けた場合は、当該医療情報が医療分野の研究開発に資するために提供されたものであるという趣旨に反することのないよう、前条の認定に係る事業(以下「認定医療情報等取扱受託事業」という。)の目的の達成に必要な範囲を超えて当該医療情報を取り扱ってはならない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合については、適用しない。一 法令に基づく場合
二 人命の救助、災害の救援その他非常の事態への対応のため緊急の必要がある場合
(匿名加工医療情報の作成等)第四十七条 認定医療情報等取扱受託事業者は、匿名加工医療情報を作成するときは、第十九条第一項の主務省令で定める基準に従い、医療情報を加工しなければならない。
2 認定医療情報等取扱受託事業者は、匿名加工医療情報を作成して自ら当該匿名加工医療情報を取り扱うに当たっては、当該匿名加工医療情報の作成に用いられた医療情報に係る本人を識別するために、当該匿名加工医療情報を他の情報と照合してはならない。 3 個人情報の保護に関する法律第四十三条の規定は、認定医療情報等取扱受託事業者が第一項の規定により匿名加工医療情報を作成する場合については、適用しない。 (仮名加工医療情報の作成等)第四十八条 認定医療情報等取扱受託事業者は、仮名加工医療情報を作成するときは、第三十五条第一項の主務省令で定める基準に従い、医療情報を加工しなければならない。
2 認定医療情報等取扱受託事業者は、前項の規定により仮名加工医療情報を作成したときは、第四十六条の規定にかかわらず、法令に基づく場合を除くほか、認定医療情報等取扱受託事業の目的の達成に必要な範囲を超えて当該仮名加工医療情報を取り扱ってはならない。 3 認定医療情報等取扱受託事業者は、仮名加工医療情報を作成して自ら当該仮名加工医療情報を取り扱うに当たっては、当該仮名加工医療情報の作成に用いられた医療情報に係る本人を識別するために、当該仮名加工医療情報を他の情報と照合してはならない。 4 認定医療情報等取扱受託事業者は、認定医療情報等取扱受託事業に関し管理する仮名加工医療情報を取り扱うに当たっては、電話をかけ、郵便若しくは信書便により送付し、電報を送達し、ファクシミリ装置若しくは電磁的方法を用いて送信し、又は住居を訪問するために、当該仮名加工医療情報に含まれる連絡先その他の情報を利用してはならない。 5 個人情報の保護に関する法律第四十一条第一項の規定は認定医療情報等取扱受託事業者が第一項の規定により仮名加工医療情報を作成する場合について、同法第二十六条、第三十二条から第三十九条まで、第四十一条第二項から第九項まで及び第四十二条の規定は認定医療情報等取扱受託事業者が認定医療情報等取扱受託事業に関し管理する仮名加工医療情報を取り扱う場合については、適用しない。 (仮名加工医療情報の第三者提供の制限)第四十九条 認定医療情報等取扱受託事業者は、次条第一項の規定にかかわらず、次に掲げる場合を除くほか、認定医療情報等取扱受託事業に関し管理する仮名加工医療情報を第三者に提供してはならない。
一 法令に基づく場合
二 第三十七条第一項の規定による委託をした認定仮名加工医療情報作成事業者又は同条第二項の規定による再委託をした認定医療情報等取扱受託事業者に対して当該委託又は再委託に係る仮名加工医療情報を提供する場合
2 次に掲げる場合において、当該仮名加工医療情報の提供を受ける者は、前項の規定の適用については、第三者に該当しないものとする。一 第五十一条において準用する第十一条第一項、第二項又は第四項から第六項までの規定による事業譲渡その他の事由による事業の承継に伴って仮名加工医療情報が提供される場合
二 認定医療情報等取扱受託事業者が第三十七条第二項の規定により仮名加工医療情報の取扱いの全部又は一部を再委託することに伴って当該仮名加工医療情報が提供される場合
(医療情報の第三者提供の制限)第五十条 認定医療情報等取扱受託事業者は、次に掲げる場合を除くほか、第二十四条第一項若しくは第二項又は第三十七条第一項若しくは第二項の規定によりその取扱いの全部又は一部の委託又は再委託をされた医療情報を第三者に提供してはならない。
一 法令に基づく場合
二 人命の救助、災害の救援その他非常の事態への対応のため緊急の必要がある場合
三 第二十四条第一項の規定による委託をした認定匿名加工医療情報作成事業者、第三十七条第一項の規定による委託をした認定仮名加工医療情報作成事業者又は第二十四条第二項若しくは第三十七条第二項の規定による再委託をした認定医療情報等取扱受託事業者に対して当該委託又は再委託に伴い提供された医療情報を提供する場合
2 次に掲げる場合において、当該医療情報の提供を受ける者は、前項の規定の適用については、第三者に該当しないものとする。一 次条において準用する第十一条第一項、第二項又は第四項から第六項までの規定による事業譲渡その他の事由による事業の承継に伴って医療情報が提供される場合
二 認定医療情報等取扱受託事業者が第二十四条第二項又は第三十七条第二項の規定により医療情報の取扱いの全部又は一部を再委託することに伴って当該医療情報が提供される場合
(準用)第五十一条 第九条第二項(第二号及び第三号を除く。)、第三項(第二号を除く。)、第四項及び第五項、第十条から第十七条まで、第二十条から第二十三条まで、第二十五条、第二十六条並びに第二十九条の規定は、第四十五条の認定、認定医療情報等取扱受託事業者及び認定医療情報等取扱受託事業について準用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第六章 医療情報取扱事業者による認定匿名加工医療情報作成事業者又は認定仮名加工医療情報作成事業者に対する医療情報の提供
第一節 認定匿名加工医療情報作成事業者に対する医療情報の提供
(医療情報取扱事業者による医療情報の提供)第五十二条 医療情報取扱事業者は、認定匿名加工医療情報作成事業者に提供される医療情報(偽りその他不正の手段により取得したものを除く。以下この項及び第五十七条第一項において同じ。)について、主務省令で定めるところにより本人又はその遺族(死亡した本人の子、孫その他の政令で定める者をいう。以下同じ。)からの求めがあるときは、当該本人が識別される医療情報の認定匿名加工医療情報作成事業者への提供を停止することとしている場合であって、次に掲げる事項について、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、本人に通知するとともに、主務大臣に届け出たときは、当該医療情報を認定匿名加工医療情報作成事業者に提供することができる。
一 当該医療情報取扱事業者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものにあっては、その代表者又は管理人。第五十五条第一項第一号及び第五十七条第一項第一号において同じ。)の氏名
二 医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報の作成の用に供するものとして、認定匿名加工医療情報作成事業者に提供すること。
三 認定匿名加工医療情報作成事業者に提供される医療情報の項目
四 認定匿名加工医療情報作成事業者に提供される医療情報の取得の方法
五 認定匿名加工医療情報作成事業者への提供の方法
六 本人又はその遺族からの求めに応じて当該本人が識別される医療情報の認定匿名加工医療情報作成事業者への提供を停止すること。
七 本人又はその遺族からの求めを受け付ける方法
八 その他個人の権利利益を保護するために必要なものとして主務省令で定める事項
2 医療情報取扱事業者は、前項第一号に掲げる事項に変更があったとき又は同項の規定による医療情報の提供をやめたときは遅滞なく、同項第三号から第五号まで、第七号又は第八号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨について、主務省令で定めるところにより、本人に通知するとともに、主務大臣に届け出なければならない。 3 主務大臣は、第一項の規定による届出があったときは、主務省令で定めるところにより、当該届出に係る事項を公表しなければならない。 前項の規定による届出があったときも、同様とする。 (書面の交付)第五十三条 医療情報取扱事業者は、前条第一項の規定による通知を受けた本人又はその遺族から当該本人が識別される医療情報の認定匿名加工医療情報作成事業者への提供を停止するように求めがあったときは、遅滞なく、主務省令で定めるところにより、当該求めがあった旨その他の主務省令で定める事項を記載した書面を当該求めを行った者に交付しなければならない。
2 医療情報取扱事業者は、あらかじめ、前項に規定する求めを行った者の承諾を得て、同項の規定による書面の交付に代えて、当該書面に記載すべき事項を記録した電磁的記録を提供することができる。 この場合において、当該医療情報取扱事業者は、同項の規定による書面の交付を行ったものとみなす。 3 第一項の規定により書面を交付し、又は前項の規定により電磁的記録を提供した医療情報取扱事業者は、主務省令で定めるところにより、当該書面の写し又は当該電磁的記録を保存しなければならない。 (医療情報の提供に係る記録の作成等)第五十四条 医療情報取扱事業者は、第五十二条第一項の規定により医療情報を認定匿名加工医療情報作成事業者に提供したときは、主務省令で定めるところにより、当該医療情報を提供した年月日、当該認定匿名加工医療情報作成事業者の名称及び住所その他の主務省令で定める事項に関する記録を作成しなければならない。
2 医療情報取扱事業者は、前項の記録を、当該記録を作成した日から主務省令で定める期間保存しなければならない。 (医療情報の提供を受ける際の確認)第五十五条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、第五十二条第一項の規定により医療情報取扱事業者から医療情報の提供を受けるに際しては、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項の確認を行わなければならない。
一 当該医療情報取扱事業者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 当該医療情報取扱事業者による当該医療情報の取得の経緯
2 前項の医療情報取扱事業者は、認定匿名加工医療情報作成事業者が同項の規定による確認を行う場合において、当該認定匿名加工医療情報作成事業者に対して、当該確認に係る事項を偽ってはならない。 3 認定匿名加工医療情報作成事業者は、第一項の規定による確認を行ったときは、主務省令で定めるところにより、当該医療情報の提供を受けた年月日、当該確認に係る事項その他の主務省令で定める事項に関する記録を作成しなければならない。 4 認定匿名加工医療情報作成事業者は、前項の記録を、当該記録を作成した日から主務省令で定める期間保存しなければならない。 (医療情報取扱事業者から医療情報の提供を受けてはならない場合)第五十六条 認定匿名加工医療情報作成事業者は、次に掲げる医療情報について、法令に基づく場合を除き、医療情報取扱事業者から提供を受けてはならない。
一 第五十二条第一項又は第二項の規定による通知又は届出が行われていない医療情報
二 第五十三条第一項に規定する求めがあった医療情報
第二節 認定仮名加工医療情報作成事業者に対する医療情報の提供
(医療情報取扱事業者による医療情報の提供)第五十七条 医療情報取扱事業者は、認定仮名加工医療情報作成事業者に提供される医療情報について、主務省令で定めるところにより本人又はその遺族からの求めがあるときは、当該本人が識別される医療情報の認定仮名加工医療情報作成事業者への提供を停止することとしている場合であって、次に掲げる事項について、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、本人に通知するとともに、主務大臣に届け出たときは、当該医療情報を認定仮名加工医療情報作成事業者に提供することができる。
一 当該医療情報取扱事業者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 認定仮名加工医療情報利用事業者による医療分野の研究開発に利用される仮名加工医療情報の作成の用に供するものとして、認定仮名加工医療情報作成事業者に提供すること。
三 認定仮名加工医療情報作成事業者に提供される医療情報の項目
四 認定仮名加工医療情報作成事業者に提供される医療情報の取得の方法
五 認定仮名加工医療情報作成事業者への提供の方法
六 本人又はその遺族からの求めに応じて当該本人が識別される医療情報の認定仮名加工医療情報作成事業者への提供を停止すること。
七 本人又はその遺族からの求めを受け付ける方法
八 その他個人の権利利益を保護するために必要なものとして主務省令で定める事項
2 医療情報取扱事業者は、前項第一号に掲げる事項に変更があったとき又は同項の規定による医療情報の提供をやめたときは遅滞なく、同項第三号から第五号まで、第七号又は第八号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨について、主務省令で定めるところにより、本人に通知するとともに、主務大臣に届け出なければならない。 3 主務大臣は、第一項の規定による届出があったときは、主務省令で定めるところにより、当該届出に係る事項を公表しなければならない。 前項の規定による届出があったときも、同様とする。 (準用)第五十八条 第五十三条から第五十六条までの規定は、医療情報取扱事業者による認定仮名加工医療情報作成事業者に対する医療情報の提供について準用する。 この場合において、第五十三条第一項中「前条第一項」とあるのは「第五十七条第一項」と、第五十四条第一項、第五十五条第一項及び第五十六条第一号中「第五十二条第一項」とあるのは「第五十七条第一項」と読み替えるものとする。
第七章 監督
(立入検査等)第五十九条 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、認定匿名加工医療情報作成事業者、認定仮名加工医療情報作成事業者、認定仮名加工医療情報利用事業者若しくは認定医療情報等取扱受託事業者(これらの者のうち外国取扱者である者を除く。)、匿名加工医療情報取扱事業者、連結可能匿名加工医療情報利用者(国の他の行政機関を除く。第六十一条第七項において同じ。)若しくは医療情報取扱事業者に対し必要な報告を求め、又はその職員に、これらの者の事務所その他の事業所に立ち入り、これらの者の帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。 3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。 4 主務大臣は、第一項の規定による報告を求め、又は立入検査をしようとするときは、あらかじめ、個人情報保護委員会に協議しなければならない。 (指導及び助言)第六十条 主務大臣は、認定匿名加工医療情報作成事業者、認定仮名加工医療情報作成事業者、認定仮名加工医療情報利用事業者又は認定医療情報等取扱受託事業者に対し、第九条第一項、第三十三条、第四十一条又は第四十五条の認定に係る事業の適確な実施に必要な指導及び助言を行うものとする。
(是正命令)第六十一条 主務大臣は、認定匿名加工医療情報作成事業者(外国取扱者を除く。)が第十八条第一項、第十九条第一項若しくは第二項、第二十条から第二十二条まで、第二十四条第一項、第二十五条、第二十六条、第二十七条第一項、第二十八条第一項、第二十九条、第三十一条第一項、第五十五条(第二項を除く。)又は第五十六条の規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2 主務大臣は、認定仮名加工医療情報作成事業者(外国取扱者を除く。)が第三十四条第一項、第三十五条(第五項を除く。)、第三十六条第二項、第三十七条第一項、第三十八条第一項若しくは第三十九条第一項の規定、第四十条において準用する第二十条から第二十二条まで、第二十五条、第二十六条若しくは第二十九条の規定又は第五十八条において準用する第五十五条(第二項を除く。)若しくは第五十六条の規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。 3 主務大臣は、認定仮名加工医療情報利用事業者(外国取扱者を除く。)が第四十二条(第四項を除く。)若しくは第四十三条第一項の規定又は第四十四条において準用する第二十条から第二十二条まで、第二十六条若しくは第二十九条の規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。 4 主務大臣は、認定医療情報等取扱受託事業者(外国取扱者を除く。)が第二十四条第二項、第三十七条第二項、第四十六条第一項、第四十七条(第三項を除く。)、第四十八条(第五項を除く。)、第四十九条第一項若しくは第五十条第一項の規定又は第五十一条において準用する第二十条から第二十二条まで、第二十五条、第二十六条若しくは第二十九条の規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。 5 前各項の規定は、認定匿名加工医療情報作成事業者、認定仮名加工医療情報作成事業者、認定仮名加工医療情報利用事業者又は認定医療情報等取扱受託事業者(これらの者のうち外国取扱者である者に限る。)について準用する。 この場合において、これらの規定中「命ずる」とあるのは、「請求する」と読み替えるものとする。 6 主務大臣は、匿名加工医療情報取扱事業者が第三十条第一項の規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。 7 主務大臣は、連結可能匿名加工医療情報利用者が第三十二条第一項の規定又は同条第二項において準用する第二十条から第二十二条までの規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。 8 主務大臣は、医療情報取扱事業者が第五十二条第一項若しくは第二項の規定、第五十三条第一項若しくは第三項若しくは第五十四条の規定(これらの規定を第五十八条において準用する場合を含む。)又は第五十七条第一項若しくは第二項の規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。 9 主務大臣は、第一項から第四項まで若しくは前三項の規定による命令又は第五項において読み替えて準用する第一項から第四項までの規定による請求をしようとするときは、あらかじめ、個人情報保護委員会に協議しなければならない。第八章 雑則
(連絡及び協力)第六十二条 主務大臣及び個人情報保護委員会は、この法律の施行に当たっては、医療情報等の適正な取扱いに関する事項について、相互に緊密に連絡し、及び協力しなければならない。
(主務大臣等)第六十三条 この法律における主務大臣は、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣及び経済産業大臣とする。
2 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。 3 主務大臣は、主務省令を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、個人情報保護委員会に協議しなければならない。 (地方公共団体が処理する事務)第六十四条 第五十九条第一項に規定する主務大臣の権限に属する事務(医療情報取扱事業者に係るものに限る。)は、政令で定めるところにより、地方公共団体の長が行うこととすることができる。
(権限の委任)第六十五条 この法律に規定する主務大臣の権限の一部は、政令で定めるところにより、地方支分部局の長に委任することができる。
(主務省令への委任)第六十六条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、主務省令で定める。
(経過措置)第六十七条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第九章 罰則
第六十八条 認定匿名加工医療情報作成事業者、認定仮名加工医療情報作成事業者又は認定医療情報等取扱受託事業者の役員若しくは従業者又はこれらであった者が、正当な理由がないのに、その業務に関して取り扱った個人の秘密に属する事項が記録された医療情報データベース等(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、二年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第六十九条 認定匿名加工医療情報作成事業者の役員若しくは従業者又はこれらであった者が、その業務に関して知り得た匿名加工医療情報等を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 認定仮名加工医療情報作成事業者の役員若しくは従業者又はこれらであった者が、その業務に関して知り得た仮名加工医療情報等を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 3 認定仮名加工医療情報利用事業者の役員若しくは従業者又はこれらであった者が、その業務に関して知り得た提供仮名加工医療情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 4 認定医療情報等取扱受託事業者の役員若しくは従業者又はこれらであった者が、その業務に関して知り得た医療情報等を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。第七十条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 偽りその他不正の手段により第九条第一項、第十条第一項(第四十条、第四十四条及び第五十一条において準用する場合を含む。)、第三十三条、第四十一条若しくは第四十五条の認定又は第十一条第四項から第六項まで(これらの規定を第四十条、第四十四条及び第五十一条において準用する場合を含む。)の認可を受けたとき。
二 第十条第一項の規定に違反して第九条第二項第二号から第五号までに掲げる事項を変更したとき。
三 第四十条において準用する第十条第一項の規定に違反して第四十条において準用する第九条第二項第二号から第五号までに掲げる事項を変更したとき。
四 第四十四条において準用する第十条第一項の規定に違反して第四十四条において準用する第九条第二項第二号、第四号又は第五号に掲げる事項を変更したとき。
五 第五十一条において準用する第十条第一項の規定に違反して第五十一条において準用する第九条第二項第四号又は第五号に掲げる事項を変更したとき。
六 第六十一条第一項から第四項まで又は第六項から第八項までの規定による命令に違反したとき。
第七十一条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第二十三条の規定に違反して、認定匿名加工医療情報作成事業に関して知り得た匿名加工医療情報等の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用したとき。
二 第三十二条第二項において準用する第二十三条の規定に違反して、連結可能匿名加工医療情報の利用に関して知り得た連結可能匿名加工医療情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用したとき。
三 第四十条において準用する第二十三条の規定に違反して、認定仮名加工医療情報作成事業に関して知り得た仮名加工医療情報等の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用したとき。
四 第四十四条において準用する第二十三条の規定に違反して、第四十四条において準用する第十一条第一項に規定する認定仮名加工医療情報利用事業に関して知り得た提供仮名加工医療情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用したとき。
五 第五十一条において準用する第二十三条の規定に違反して、認定医療情報等取扱受託事業に関して知り得た医療情報等の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用したとき。
第七十二条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第十条第三項、第十一条第三項若しくは第八項又は第十二条第一項(これらの規定を第四十条、第四十四条及び第五十一条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
二 第十一条第九項、第十二条第二項、第十三条第二項又は第十六条第二項(第十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して匿名加工医療情報等を消去しなかったとき。
三 第四十条において準用する第十一条第九項、第十二条第二項、第十三条第二項又は第十六条第二項(第十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して仮名加工医療情報等を消去しなかったとき。
四 第四十四条において準用する第十一条第九項、第十二条第二項、第十三条第二項又は第十六条第二項(第十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して提供仮名加工医療情報を消去しなかったとき。
五 第五十一条において準用する第十一条第九項、第十二条第二項、第十三条第二項又は第十六条第二項(第十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して医療情報等を消去しなかったとき。
六 第十四条(第四十条、第四十四条及び第五十一条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかったとき。
七 第五十九条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
第七十三条 第六十八条、第六十九条、第七十条(第六号(第六十一条第一項(第五十五条(第二項を除く。)及び第五十六条に係る部分を除く。)、第二項(第五十八条において準用する第五十五条(第二項を除く。)及び第五十六条に係る部分を除く。)、第三項、第四項及び第七項に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)、第七十一条及び前条(第二号から第五号までに係る部分に限る。)の罪は、日本国外においてこれらの条の罪を犯した者にも適用する。
第七十四条 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
一 第六十八条から第七十条まで 一億円以下の罰金刑
二 第七十一条又は第七十二条 各本条の罰金刑
2 法人でない団体について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人が、その訴訟行為につき法人でない団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。第七十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。
一 第十三条第一項(第四十条、第四十四条及び第五十一条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十五条(第四十条、第四十四条及び第五十一条において準用する場合を含む。)又は第五十五条第二項(第五十八条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次条及び附則第四条の規定は、公布の日から施行する。
(基本方針に関する経過措置)
第二条 政府は、この法律の施行前においても、第四条の規定の例により、基本方針を定めることができる。 この場合において、内閣総理大臣は、この法律の施行前においても、同条の規定の例により、これを公表することができる。 前項の規定により定められた基本方針は、この法律の施行の日において第四条の規定により定められたものとみなす。
(名称の使用制限に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現に認定匿名加工医療情報作成事業者若しくは認定医療情報等取扱受託事業者という名称又はこれらと紛らわしい名称を使用している者については、第十四条(第二十九条において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。
(政令への委任)
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第五条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(令和元年六月一四日法律第三七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(行政庁の行為等に関する経過措置)
第二条 この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行の日前に、この法律による改正前の法律又はこれに基づく命令の規定(欠格条項その他の権利の制限に係る措置を定めるものに限る。)に基づき行われた行政庁の処分その他の行為及び当該規定により生じた失職の効力については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(検討)
第七条 政府は、会社法(平成十七年法律第八十六号)及び一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)における法人の役員の資格を成年被後見人又は被保佐人であることを理由に制限する旨の規定について、この法律の公布後一年以内を目途として検討を加え、その結果に基づき、当該規定の削除その他の必要な法制上の措置を講ずるものとする。
附則(令和二年六月一二日法律第四四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第七条 第三条の規定による改正後の医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律第三十条第一項の規定により医療情報を認定匿名加工医療情報作成事業者に提供しようとする者は、施行日前においても、主務省令で定めるところにより、同項第一号、第四号及び第八号に掲げる事項に相当する事項について、本人に通知するとともに、主務大臣に届け出ることができる。 この場合において、当該通知及び届出は、施行日以後は、同項の規定による通知及び届出とみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第八条 この法律(附則第一条第二号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第九条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第十条 政府は、この法律の施行後三年ごとに、個人情報の保護に関する国際的動向、情報通信技術の進展、それに伴う個人情報を活用した新たな産業の創出及び発展の状況等を勘案し、新個人情報保護法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(令和三年五月一九日法律第三七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年九月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第七十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第七十二条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(令和四年六月一七日法律第六八号)
この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。一 第五百九条の規定 公布の日
附則(令和五年五月二六日法律第三五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次条及び附則第五条の規定は、公布の日から施行する。
(準備行為)
第二条 政府は、この法律の施行前においても、この法律による改正後の医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律(以下「新法」という。)第五条の規定の例により、基本方針の変更及びその公表をすることができる。 この場合において、当該基本方針の変更及びその公表は、この法律の施行の日以後は、それぞれ同条第五項の規定による基本方針の変更及び同項において準用する同条第四項の規定による公表とみなす。
(名称の使用制限に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現に認定仮名加工医療情報作成事業者若しくは認定仮名加工医療情報利用事業者という名称又はこれらと紛らわしい名称を使用している者については、新法第四十条において準用する新法第十五条又は新法第四十四条において準用する新法第十五条の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。
(拘禁刑に関する経過措置)
第四条 刑法等の一部を改正する法律(令和四年法律第六十七号)の施行の日(以下この条において「刑法施行日」という。)の前日までの間における新法第六十九条第二項から第四項まで及び第七十一条の規定の適用については、これらの規定中「拘禁刑」とあるのは、「懲役」とする。 刑法施行日以後における刑法施行日前にした行為に対するこれらの規定の適用についても、同様とする。
(政令への委任)
第五条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第六条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。