第一条 この命令において使用する用語は、水銀による環境の汚染の防止に関する法律(以下「法」という。)において使用する用語の例による。
(既存の用途に利用する水銀使用製品)第二条 法第十三条の主務省令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 別表の上欄に掲げる水銀使用製品であって同表の下欄に掲げる用途に用いられるもの
二 別表の上欄第一号から第六十六号までに掲げる水銀使用製品を、それぞれ同表の下欄に掲げる用途で、材料又は部品として用いて製造される水銀使用製品
三 別表の上欄第一号から第六十六号までに掲げる水銀使用製品又は水銀等の製剤であって、校正、試験研究又は分析に用いられるもの
四 前三号に掲げるもののほか、法の施行の日前に製造され、又は輸入された水銀使用製品のうち、歴史上又は芸術上価値の高いものであって、展示、鑑賞、調査研究その他の用途に利用するために販売されるもの
(新用途水銀使用製品の製造等に関する評価の方法)第三条 法第十四条第一項の主務省令で定める方法は、次の各号に掲げる新用途水銀使用製品について、それぞれ当該各号に掲げる方法とする。
一 次号に掲げる新用途水銀使用製品以外の新用途水銀使用製品
次に掲げる方法
イ 法第十四条第一項の規定による評価(以下「自己評価」という。)を行うために必要な次に掲げる情報を把握すること。
ロ イの規定により把握した情報を踏まえ、当該新用途水銀使用製品の利用による人の健康の保護及び生活環境の保全への寄与並びに人の健康への悪影響及び生活環境への負荷(以下「寄与等」という。)について、客観的かつ科学的に検証し、適切に評価するために必要な項目(以下「評価項目」という。)を選定するとともに、選定した理由を明らかにすること。
ハ 当該新用途水銀使用製品の性能若しくは製造等の数量又は製品に使用される水銀等の量に関する複数の案(以下「複数案」という。)を設定し、複数案ごとに評価項目について寄与等の程度を調査し、分析し、整理し、及び比較し、並びに複数案それぞれの当該寄与等の程度を相互に比較することにより、当該新用途水銀使用製品の利用が人の健康の保護又は生活環境の保全に寄与するかどうかについて総合的な評価を行うこと。
ニ ハの複数案の設定に当たっては、水銀等を使用しないこととする案その他の新用途水銀使用製品の製造等を行わないこととする案を含めた検討を行うことが可能な場合には、当該案を含めるよう努め、当該案を含めない場合はその理由を明らかにすること。
ホ 評価項目に係る人の健康への悪影響及び生活環境への負荷を可能な限り回避し、又は低減する措置を行う場合には、ハの規定による総合的な評価において当該措置の効果を勘案すること。
ヘ 自己評価に当たっては、理論に基づく計算、事例の引用又は解析その他の方法により、可能な限り定量的に調査及び分析を行うこととし、必要に応じ専門家その他の当該新用途水銀使用製品に係る寄与等に関する知見を有する者の助言を受けること。
二 法第十四条第二項の規定による届出がされ、その利用が人の健康の保護又は生活環境の保全に寄与すると認められるものとして主務大臣が指定する新用途水銀使用製品
当該新用途水銀使用製品の製造等が主務大臣が指定する数量その他の当該新用途水銀使用製品の製造等の条件の範囲内であるかどうかについて評価を行うこと。
第四条 法第十四条第一項の規定による評価及び同条第二項の規定による届出をしようとする者は、当該届出に係る新用途水銀使用製品の製造等の業務の開始の日の四十五日前までに、別記様式による届出書を主務大臣に提出しなければならない。
2 前項の届出書には、法人にあっては、その法人の定款及び登記事項証明書を添えなければならない。 (届出事項)第五条 法第十四条第二項の主務省令で定める事項は、次の事項とする。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 製造等を業として行おうとする新用途水銀使用製品の種類及び用途
三 製造等を業として行おうとする新用途水銀使用製品の名称及び型式
四 製造等を業として行おうとする新用途水銀使用製品の単位数量当たりの水銀等の量及び一定の期間内に製造等を行う数量
五 構造、利用方法その他の製造等を業として行おうとする新用途水銀使用製品に関する情報
六 自己評価の結果
七 自己評価に係る調査及び分析の方法
附則
この命令は、法の施行の日から施行する。附則(平成二九年四月二八日内閣府・総務省・財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省令第一号)
この命令は、公布の日から施行する。附則(平成三〇年一二月三日内閣府・総務省・財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省令第四号)
この命令は、公布の日から施行し、平成二十九年八月十六日から適用する。附則(令和元年六月二八日内閣府・総務省・財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省令第二号)
この命令は、公布の日から施行する。 ただし、「日本工業規格」を「日本産業規格」に改める部分は、不正競争防止法等の一部を改正する法律の施行の日(令和元年七月一日)から施行する。附則(令和二年一二月二八日内閣府・総務省・財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省令第九号)
(施行期日)
第一条 この命令は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 この命令の施行の際現にあるこの命令による改正前の様式(次項において「旧様式」という。)により使用されている書類は、この命令による改正後の様式によるものとみなす。 この命令の施行の際現にある旧様式による用紙については、当分の間、これを取り繕って使用することができる。
附則(令和六年四月二六日内閣府・総務省・財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省令第四号)
この命令は、公布の日から施行し、この命令による改正後の新用途水銀使用製品の製造等に関する命令の規定は、平成二十九年八月十六日から適用する。別表 (第二条関係)
水銀使用製品 | 用途 |
一 一次電池(アルカリボタン電池、水銀電池、空気亜鉛電池、酸化銀電池、マンガン乾電池、アルカリ乾電池に限る。) | 小型電子機器等その他の物品の電源 |
二 標準電池 | 起電力測定の標準 |
三 スイッチ及びリレー | 一 電気回路における信号切替え等 |
| 二 電流の検知 |
| 三 温度の感知 |
| 四 傾斜、振動又は衝撃の感知 |
四 蛍光ランプ(冷陰極蛍光ランプ及び外部電極蛍光ランプを含む。以下同じ。) | 一 照度の確保 |
二 美術品その他の物品の展示、撮影又は演出における色彩の忠実な再現若しくは強調又は視覚効果の発現 | |
| 三 電子ディスプレイにおける図形、文字及び画像等の表示 |
| 四 文書及び図画の読み取り |
| 五 情報の伝達 |
| 六 鑑定、検査、検定又は測定 |
| 七 感光 |
| 八 蛍光 |
| 九 生物の育成 |
| 十 生物の捕獲、採取又は防除 |
| 十一 日焼け |
| 十二 殺菌 |
| 十三 皮膚疾患の治療 |
五 HIDランプ(別名高輝度放電ランプ) | 一 照度の確保 |
| 二 舞台その他の演出 |
| 三 美術品その他の物品の展示、撮影又は演出における色彩の忠実な再現若しくは強調又は視覚効果の発現 |
| 四 プロジェクタの図形、文字及び画像等の映写 |
| 五 情報の伝達 |
| 六 鑑定、検査、検定又は測定 |
| 七 感光 |
| 八 蛍光 |
| 九 生物の育成 |
| 十 生物の捕獲、採取又は防除 |
| 十一 日焼け |
| 十二 殺菌 |
| 十三 皮膚疾患の治療 |
六 放電ランプ(蛍光ランプ及びHIDランプを除く。) | 一 情報の伝達 |
二 鑑定、検査、検定又は測定 | |
| 三 感光 |
| 四 生物の育成 |
| 五 殺菌 |
七 化粧品 | 人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つための、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法での使用 |
八 農薬 | 農作物(樹木及び農林産物を含む。)を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他の動植物又はウイルスの防除 |
九 駆除剤、殺生物剤及び局所消毒剤(医薬品及び農薬を除く。) | 動植物又はウイルスの防除 |
十 気圧計 | 気圧の測定 |
十一 湿度計 | 気体の湿度の測定 |
十二 液柱形圧力計 | 気体のゲージ圧力の測定 |
十三 弾性圧力計(ダイアフラム式のものに限る。) | 液体のゲージ圧力の測定 |
十四 圧力伝送器(ダイアフラム式のものに限る。) | 液体のゲージ圧力の測定 |
十五 真空計 | 気体の絶対圧力の測定 |
十六 ガラス製温度計 | 気体、液体又は固体の温度の測定 |
十七 水銀充満圧力式温度計 | 気体又は液体の温度の測定 |
十八 水銀体温計 | 体温の測定 |
十九 水銀式血圧計 | 血圧の測定 |
二十 ひずみゲージ式センサ | ひずみの測定 |
二十一 真空ポンプ | 減圧及びその状態の維持 |
二十二 ホイール・バランサ | 振動又は衝撃の軽減 |
二十三 写真フィルム | 写真の感光 |
二十四 印画紙 | 写真の感光 |
二十五 推進薬 | 宇宙空間における推力の発生 |
二十六 温度定点セル | 温度定点の実現 |
二十七 ゴム | 小型家電等の固定 |
二十八 顔料 | 物品の着色 |
二十九 香料 | 化粧品等の着香 |
三十 雷管 | 起爆 |
三十一 花火 | 鑑賞 |
三十二 塗料 | 一 着色、つや出し又は保護等 |
| 二 貝類、藻類その他の水中の生物の付着防止等 |
| 三 物品の表面温度の測定又は監視等 |
三十三 銀板写真 | 鑑賞 |
三十四 水銀ペレット及び水銀粉末 | 蛍光ランプ、HIDランプ、放電ランプ(蛍光ランプ及びHIDランプを除く。)への水銀の封入 |
三十五 ボイラ(二流体サイクルに用いられるものに限る。) | 蒸気の発生 |
三十六 灯台の回転装置 | レンズの浮揚 |
三十七 圧力調整器 | 圧力の調整及びその状態の維持 |
三十八 圧力逃し装置 | 圧力の減衰 |
三十九 ダンパ | 振動又は衝撃の軽減 |
四十 水銀トリム・ヒール調整装置 | 船舶の姿勢の制御 |
四十一 放電管(放電ランプ(蛍光ランプ及びHIDランプを含む。)を除く。) | 一 整流 |
二 電力の制御 | |
四十二 X線管 | X線の発生 |
四十三 水銀抵抗原器 | 電気抵抗の標準 |
四十四 回転接続コネクター | 回転体を通じた電源供給又は信号の取出し |
四十五 赤外線検出素子 | 赤外線の検出及び電気信号への変換 |
四十六 差圧式流量計 | 液体の流速又は流量の測定 |
四十七 浮ひょう形密度計 | 液体の密度の測定 |
四十八 傾斜計 | 傾斜の測定 |
四十九 水銀圧入法測定装置 | 気孔径分布の測定 |
五十 周波数標準機 | 周波数及び時間の標準 |
五十一 放射線検出器 | 放射線の検出 |
五十二 パイロメーター | 表面温度の測定 |
五十三 検知管 | 気体の検出又はその濃度の測定 |
五十四 ガス分析計(水銀等を標準物質とするものを除く。) | 気体の濃度の測定 |
五十五 積算時間計 | 装置の累積使用時間の測定 |
五十六 容積形力計 | 圧縮試験機その他の静的強さ試験機の校正 |
五十七 滴下水銀電極 | 液体の電気化学分析 |
五十八 電量計 | 電気量の測定 |
五十九 参照電極 | 電位を測定又は制御するための基準 |
六十 水銀等ガス発生器(内蔵した水銀等を加熱又は還元して気化するものに限る。) | 水銀等ガスの発生 |
六十一 ジャイロコンパス | 針路及び方位の測定 |
六十二 鏡 | 光の反射 |
六十三 握力計 | 握力の測定 |
六十四 医薬品 | 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防 |
六十五 つや出し剤 | つや出し等 |
六十六 美術工芸品 | 鑑賞 |
六十七 水銀の製剤 | 歯科治療 |
六十八 塩化第一水銀の製剤 | 窯業製品の製造 |
六十九 塩化第二水銀の製剤 | 一 製革 |
| 二 木材の不燃化 |
| 三 写真の感光 |
| 四 アセチレンガスの洗浄 |
| 五 半導体材料ガスの洗浄 |
七十 よう化第二水銀の製剤 | 写真の感光 |
七十一 硝酸第一水銀の製剤 | 帽子製造におけるフェルトの処理 |
七十二 硝酸第二水銀の製剤 | 帽子製造におけるフェルトの処理 |
七十三 チオシアン酸第二水銀の製剤 | 写真の感光 |
七十四 酢酸フェニル水銀の製剤 | 一 製革又は製紙 |
| 二 繊維の柔軟剤 |
様式
(第四条関係)[PDF]