第一条 広域的運営推進機関(以下「推進機関」という。)は、その事業の財政状態及び経営成績を明らかにするため、財産の増減及び異動並びに収益及び費用をその発生の事実に基づいて経理しなければならない。
(勘定区分)第二条 推進機関の会計においては、貸借対照表勘定及び損益勘定を設け、貸借対照表勘定においては資産、負債及び純資産を計算し、損益勘定においては収益及び費用を計算する。
2 推進機関は、次に掲げる業務に係る経理をそれぞれ区分し、それぞれについて貸借対照表勘定及び損益勘定を設けて経理するものとする。一 広域系統整備交付金交付等業務
二 電気事業法(以下「法」という。)第二十八条の四十第一項第八号の二に掲げる業務
三 法第二十八条の四十第一項第八号の三に掲げる業務
四 法第二十八条の四十第二項第一号に掲げる業務
五 法第二十八条の四十第二項第二号に掲げる業務
六 前各号に掲げる業務以外の業務
3 推進機関は、前項の規定により区分して経理する場合において、経理をすべき事項が当該経理に係る勘定以外の勘定において経理をすべき事項と共通の事項であるため、当該勘定に係る部分を区別して経理をすることが困難なときは、当該事項については、あらかじめ経済産業大臣に提出する基準に従って、事業年度の期間中一括して経理をし、当該事業年度の末日現在において各勘定に配分することにより経理することができる。 (予算の内容)第三条 推進機関の予算は、予算総則及び収入支出予算とする。
(予算総則)第四条 予算総則には、収入支出予算に関する総括的規定を設けるほか、次の事項に関する規定を設けるものとする。
一 第七条の規定による債務を負担する行為について、事項ごとにその負担する債務の限度額、その行為に基づいて支出すべき年限及びその必要な理由
二 第八条第二項の規定による経費の指定
三 その他予算の実施に関し必要な事項
(収入支出予算)第五条 収入支出予算は、第二条第二項の規定により経理を区分した場合には当該経理ごとに勘定を設け、収入にあってはその性質、支出にあってはその目的に従って区分するものとする。
(予備費)第六条 推進機関は、予見することができない理由による支出予算の不足を補うため、収入支出予算に予備費を設けることができる。
2 推進機関は、予備費を使用したときは、速やかに、使用の理由、金額及び積算の基礎を明らかにした書類を経済産業大臣に提出しなければならない。 (債務を負担する行為)第七条 推進機関は、支出予算の金額の範囲内におけるもののほか、その業務を行うため必要があるときは、毎事業年度、予算をもって経済産業大臣の認可を受けた金額の範囲内において、債務を負担する行為をすることができる。
(支出予算の流用等)第八条 推進機関は、支出予算については、当該予算に定める目的のほかに使用してはならない。
2 推進機関は、予算総則で指定する経費の金額については、経済産業大臣の承認を受けなければ、それらの経費の間若しくは他の経費との間に相互流用し、又はこれに予備費を使用することができない。 3 推進機関は、前項の規定による承認を受けようとするときは、その理由、金額及び積算の基礎を明らかにした書類を経済産業大臣に提出しなければならない。 (支出予算の繰越し)第九条 推進機関は、毎事業年度、剰余金を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、翌事業年度に繰り越さなければならない。
(事業計画)第十条 法第二十八条の五十二の規定による事業計画には、法第二十八条の四十第一項各号に掲げる業務及び同条第二項に掲げる業務に関する計画を記載しなければならない。
(収入支出等の報告)第十一条 推進機関は、事業年度の各四半期ごとに、収入及び支出については合計残高試算表により、第七条の規定により負担した債務については事項ごとに金額を明らかにした報告書により、当該四半期経過後一月以内に経済産業大臣に報告しなければならない。
(事業報告書)第十二条 法第二十八条の五十三第一項の規定による事業報告書には、第十条の事業計画の実施の結果を記載しなければならない。
(決算報告書)第十三条 法第二十八条の五十三第一項の規定による決算報告書は、収入支出決算書及び債務に関する計算書とする。
2 前項の規定による決算報告書には、第四条の規定により予算総則に規定した事項に係る予算の実施の結果を示さなければならない。 (収入支出決算書)第十四条 前条第一項の規定による収入支出決算書は、収入支出予算と同一の区分により作成し、かつ、これに次の事項を記載しなければならない。
一 収入 イ 収入予算額
ロ 収入決定済額
ハ 収入予算額と収入決定済額との差額
二 支出 イ 支出予算額
ロ 前事業年度からの繰越額
ハ 予備費の使用の金額及びその理由
ニ 流用の金額及びその理由
ホ 支出予算現額
ヘ 支出決定済額
ト 翌事業年度への繰越額
チ 不用額
第十五条 第十三条第一項の規定による債務に関する計算書には、第七条の規定により負担した債務の金額を事項ごとに示さなければならない。
(書面に記載すべき事項等の電磁的方法による提供の承諾等)第十六条 電気事業法施行令(昭和四十年政令第二百六号。以下「令」という。)第八条第三項の規定に基づき、電磁的方法(次条に規定する方法をいう。以下この条において同じ。)により令第八条第二項の書面に記載すべき事項を提供しようとする者は、あらかじめ、当該事項の提供の相手方に対し、次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
一 次に掲げる方法のうち、送信者が使用するもの イ 電子情報処理組織を使用する方法のうち次に掲げるもの
ロ 磁気ディスクその他これに準ずる方法により一定の情報を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに情報を記録したものを交付する方法
二 ファイルへの記録の方式
(電磁的方法)第十七条 令第八条第三項に規定する電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって経済産業省令で定めるものは、次に掲げる方法とする。
一 電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの イ 送信者の使用に係る電子計算機と受信者の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
ロ 送信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて情報の提供を受ける者の閲覧に供し、当該情報の提供を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該情報を記録する方法
二 磁気ディスクその他これに準ずる方法により一定の情報を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに情報を記録したものを交付する方法
2 前項各号に掲げる方法は、受信者がファイルへの記録を出力することにより書面を作成することができるものでなければならない。 (機関債の種類)第十八条 令第十三条第二項第一号に規定する経済産業省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 機関債の利率
二 機関債の償還の方法及び期限
三 利息支払の方法及び期限
四 機関債の債券を発行するときは、その旨
五 法第二十八条の五十五第六項の規定により機関債の発行に関する事務の委託を受ける者を定めたときは、その名称及び住所
(余裕金の運用方法)第十九条 法第二十八条の五十七第三号に規定する経済産業省令で定める方法は、金銭の信託(元本の損失を補てんする契約があるものに限る。)とする。
(会計規程)第二十条 推進機関は、その財務及び会計に関し、会計規程を定めなければならない。
2 推進機関は、前項の規定による会計規程を定めようとするときは、経済産業大臣の承認を受けなければならない。附則
この省令は、電気事業法の一部を改正する法律(平成二十五年法律第七十四号)の施行の日(平成二十七年四月一日)から施行する。附則(令和二年四月三〇日経済産業省令第四四号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(令和三年三月一〇日経済産業省令第一二号)
(施行期日)
第一条 この省令は、令和三年四月一日から施行する。
附則(令和四年三月三一日経済産業省令第二四号)
(施行期日)
第一条 この省令は、令和四年四月一日から施行する。
附則(令和五年三月三一日経済産業省令第一五号)
この省令は、安定的なエネルギー需給構造の確立を図るためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律(令和四年法律第四十六号)の施行の日(令和五年四月一日)から施行する。附則(令和六年三月二九日経済産業省令第二一号)
(施行期日)
第一条 この省令は、令和六年四月一日から施行する。