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平成二十四年法律第二十五号
福島復興再生特別措置法

施行日:

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第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、原子力災害により深刻かつ多大な被害を受けた福島の復興及び再生が、その置かれた特殊な諸事情とこれまで原子力政策を推進してきたことに伴う国の社会的な責任を踏まえて行われるべきものであることに鑑み、原子力災害からの福島の復興及び再生の基本となる福島復興再生基本方針の策定、福島復興再生計画の作成及びその内閣総理大臣の認定並びに当該認定を受けた福島復興再生計画に基づく避難解除等区域の復興及び再生並びに原子力災害からの産業の復興及び再生のための特別の措置等について定めることにより、原子力災害からの福島の復興及び再生の推進を図り、もって東日本大震災復興基本法(平成二十三年法律第七十六号)第二条の基本理念に則した東日本大震災からの復興の円滑かつ迅速な推進と活力ある日本の再生に資することを目的とする。

(基本理念)

第二条 原子力災害からの福島の復興及び再生は、原子力災害により多数の住民が避難を余儀なくされたこと、復旧に長期間を要すること、放射性物質による汚染のおそれに起因して住民の健康上の不安が生じていること、これらに伴い安心して暮らし、子どもを生み、育てることができる環境を実現するとともに、社会経済を再生する必要があることその他の福島が直面する緊要な課題について、女性、子ども、障害者等を含めた多様な住民の意見を尊重しつつ解決することにより、地域経済の活性化を促進し、福島の地域社会のの維持及び再生を図ることを旨として、行われなければならない。

2 原子力災害からの福島の復興及び再生は、住民一人一人が災害を乗り越えて豊かな人生を送ることができるようにすることを旨として、行われなければならない。

3 原子力災害からの福島の復興及び再生に関する施策は、福島の地方公共団体の自主性及び自立性を尊重しつつ、講ぜられなければならない。

4 原子力災害からの福島の復興及び再生に関する施策は、福島の地域のコミュニティの維持に配慮して講ぜられなければならない。

5 原子力災害からの福島の復興及び再生に関する施策が講ぜられるに当たっては、放射性物質による汚染の状況及び人の健康への影響、原子力災害からの福島の復興及び再生の状況等に関する正確な情報の提供に特に留意されなければならない。

(国の責務)

第三条 国は、前条に規定する基本理念にのっとり、原子力災害からの福島の復興及び再生に関する施策を総合的に策定し、継続的かつ迅速に実施する責務を有する。

(定義)

第四条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

福島 福島県の区域をいう。

原子力発電所の事故 平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故をいう。

原子力災害 原子力発電所の事故による災害をいう。

避難解除区域 原子力発電所の事故に関して原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)第十五条第三項又は第二十条第二項の規定により内閣総理大臣又は原子力災害対策本部長(同法第十七条第一項に規定する原子力災害対策本部長をいう。次号において同じ。)が福島の市町村長又は福島県知事に対して行った次に掲げる指示(以下「避難指示」という。)の対象となった区域のうち当該避難指示が全て解除された区域をいう。

原子力災害対策特別措置法第二十七条の六第一項又は同法第二十八条第二項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第六十三条第一項の規定による警戒区域の設定を行うことの指示

住民に対し避難のための立退きを求める指示を行うことの指示

住民に対し居住及び事業活動の制限を求める指示を行うことの指示

住民に対し緊急時の避難のための立退き又は屋内への退避の準備を行うことを求める指示を行うことの指示

イからニまでに掲げるもののほか、これらに類するものとして政令で定める指示

避難解除等区域 避難解除区域及び現に避難指示の対象となっている区域のうち原子力災害対策特別措置法第二十条第二項の規定により原子力災害対策本部長が福島の市町村長又は福島県知事に対して行った指示において近く当該避難指示が全て解除される見込みであるとされた区域をいう。

第二章 福島復興再生計画等

(福島復興再生基本方針の策定等)

第五条 政府は、第二条に規定する基本理念にのっとり、原子力災害からの福島の復興及び再生に関する施策の総合的な推進を図るための基本的な方針(以下「福島復興再生基本方針」という。)を定めなければならない。

2 福島復興再生基本方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。

原子力災害からの福島の復興及び再生の意義及び目標に関する事項

第七条第一項に規定する福島復興再生計画の同条第十四項の認定に関する基本的な事項

避難解除等区域の復興及び再生の推進のために政府が着実に実施すべき施策に関する基本的な事項

特定復興再生拠点区域(第十七条の二第一項に規定する特定復興再生拠点区域をいう。第七条第二項第三号及び第四項において同じ。)及び特定帰還居住区域(第十七条の九第一項に規定する特定帰還居住区域をいう。第七条第二項第四号において同じ。)の復興及び再生の推進のために政府が着実に実施すべき施策に関する基本的な事項

第十七条の二第一項に規定する特定復興再生拠点区域復興再生計画の同条第六項の認定及び第十七条の九第一項に規定する特定帰還居住区域復興再生計画の同条第六項の認定に関する基本的な事項

放射線による健康上の不安の解消その他の安心して暮らすことのできる生活環境の実現のために政府が着実に実施すべき施策に関する基本的な事項

原子力災害からの産業の復興及び再生の推進のために政府が着実に実施すべき施策に関する基本的な事項

新たな産業の創出及び産業の国際競争力の強化に寄与する取組その他先導的な施策への取組の重点的な推進のために政府が着実に実施すべき施策に関する基本的な事項

関連する東日本大震災(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震及び原子力発電所の事故による災害をいう。以下同じ。)からの復興の円滑かつ迅速な推進に関する施策との連携に関する基本的な事項

前各号に掲げるもののほか、福島の復興及び再生に関する基本的な事項

3 福島復興再生基本方針は、東日本大震災復興特別区域法(平成二十三年法律第百二十二号)第三条第一項に規定する復興特別区域基本方針との調和が保たれたものでなければならない。

4 内閣総理大臣は、福島県知事の意見を聴いて、福島復興再生基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。

5 福島県知事は、前項の意見を述べようとするときは、あらかじめ、関係市町村長の意見を聴かなければならない。

6 内閣総理大臣は、第四項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、福島復興再生基本方針を公表しなければならない。

7 政府は、情勢の推移により必要が生じた場合には、福島復興再生基本方針を速やかに変更しなければならない。

8 第三項から第六項までの規定は、前項の規定による福島復興再生基本方針の変更について準用する。

(福島県知事の提案)

第六条 福島県知事は、福島の復興及び再生に関する施策の推進に関して、内閣総理大臣に対し、福島復興再生基本方針の変更についての提案(以下この条において「変更提案」という。)をすることができる。

2 福島県知事は、変更提案をしようとするときは、あらかじめ、関係市町村長の意見を聴かなければならない。

3 内閣総理大臣は、変更提案がされた場合において、当該変更提案を踏まえた福島復興再生基本方針の変更をする必要があると認めるときは、遅滞なく、福島復興再生基本方針の変更の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。

4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、福島復興再生基本方針を公表しなければならない。

5 内閣総理大臣は、変更提案がされた場合において、当該変更提案を踏まえた福島復興再生基本方針の変更をする必要がないと認めるときは、遅滞なく、その旨及びその理由を福島県知事に通知しなければならない。

(福島復興再生計画の認定)

第七条 福島県知事は、福島復興再生基本方針に即して、復興庁令で定めるところにより、原子力災害からの福島の復興及び再生を推進するための計画(以下「福島復興再生計画」という。)を作成し、内閣総理大臣の認定を申請することができる。

2 福島復興再生計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。

原子力災害からの福島の復興及び再生の基本的方針に関する事項

避難解除等区域の復興及び再生の推進のために実施すべき施策に関する事項

特定復興再生拠点区域の復興及び再生の推進のために実施すべき施策に関する事項

特定帰還居住区域の復興及び再生の推進のために実施すべき施策に関する事項

放射線による健康上の不安の解消その他の安心して暮らすことのできる生活環境の実現のために実施すべき施策に関する事項

原子力災害からの産業の復興及び再生の推進を図るために実施すべき施策に関する事項

再生可能エネルギー源(太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用することができると認められるものをいう。第八十六条において同じ。)の利用、医薬品、医療機器、廃炉等(原子力損害賠償・廃炉等支援機構法(平成二十三年法律第九十四号)第一条に規定する廃炉等をいう。第六項及び第八十六条において同じ。)、ロボット及び農林水産業に関する研究開発を行う拠点の整備を通じた新たな産業の創出及び産業の国際競争力の強化に寄与する取組その他先導的な施策への取組の重点的な推進のために実施すべき施策に関する事項

関連する東日本大震災からの復興の円滑かつ迅速な推進に関する施策との連携に関する事項

前各号に掲げるもののほか、福島の復興及び再生に関し必要な事項

3 前項第二号に掲げる事項には、次に掲げる事項(第一号から第三号までに掲げる事項にあっては、過去に避難指示の対象となったことがない区域にわたるもの及び現に避難指示(第四条第四号イに掲げる指示であるものを除く。)の対象となっている区域(同条第五号に規定する近く避難指示が全て解除される見込みであるとされた区域を除く。)におけるものであって、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要と認められるものを含む。)を定めることができる。

産業の復興及び再生に関する事項

道路、港湾、海岸その他の公共施設の整備に関する事項

生活環境の整備に関する事項

将来的な住民の帰還及び移住等(原子力災害の被災者以外の者の移住及び定住をいう。以下同じ。)を目指す区域における避難指示の解除後の当該区域の復興及び再生に向けた準備のための取組に関する事項

4 第二項第二号及び第三号に掲げる事項には、次に掲げる事項を定めることができる。

農用地利用集積等促進事業(農用地(第十七条の二十四第一項に規定する農用地をいう。以下この項並びに第九項第三号及び第四号において同じ。)についての賃借権の設定等(同条第三項に規定する賃借権の設定等をいう。以下この号において同じ。)の促進(これと併せて行う同条第二項第二号から第四号までに掲げる土地についての賃借権の設定等の促進を含む。)による農用地の利用の集積の促進又は農業用施設その他の農林水産業の振興に資する施設であって政令で定めるもの(以下「福島農林水産業振興施設」という。)の整備により、避難解除等区域及び特定復興再生拠点区域における農林水産業の振興を図る事業をいう。以下同じ。)に関する次に掲げる事項

農用地利用集積等促進事業の実施区域

賃借権の設定等を受ける者の備えるべき要件

設定され、又は移転される賃借権又は使用貸借による権利の存続期間又は残存期間に関する基準並びに当該権利が賃借権である場合における借賃の算定基準及び支払の方法

移転される所有権の移転の対価(現物出資に伴い付与される持分又は株式を含む。第十七条の二十五第二項第一号ホにおいて同じ。)の算定基準及び支払(持分又は株式の付与を含む。同号ホにおいて同じ。)の方法

福島農林水産業振興施設の整備に関する事項

農用地効率的利用促進事業(農用地の権利移動に係る市町村の権限について、市町村長及び当該市町村の農業委員会が合意をすることにより、避難解除等区域及び特定復興再生拠点区域において、農用地を効率的に利用する者による地域との調和に配慮した農用地等(第十七条の二十四第二項に規定する農用地等をいう。)についての権利の取得の促進を図る事業をいう。第十七条の三十九第一項において同じ。)の実施区域

5 第二項第六号に掲げる事項には、次に掲げる事項を定めることができる。

産業復興再生事業(次に掲げる事業で、第六十四条から第七十三条までの規定による規制の特例措置の適用を受けるものをいう。以下同じ。)の内容及び実施主体に関する事項

商品等需要開拓事業(福島における地域の名称又はその略称を含む商標の使用をし、又は使用をすると見込まれる商品又は役務の需要の開拓を行う事業であって、福島の地域の魅力の増進に資するものをいう。)

新品種育成事業(新品種(当該新品種の種苗又は当該種苗を用いることにより得られる収穫物が福島において生産されることが見込まれるものに限る。)の育成をする事業であって、福島の地域の魅力の増進に資するものをいう。)

地熱資源開発事業(福島において地熱資源が相当程度存在し、又は存在する可能性がある地域であって、地熱資源の開発を重点的に推進する必要があると認められるものにおいて、地熱資源の開発を実施する事業をいう。)

流通機能向上事業(流通業務施設(トラックターミナル、卸売市場、倉庫又は上屋をいう。以下このニ及び第七十一条第二項において同じ。)を中核として、輸送、保管、荷さばき及び流通加工を一体的に行うことによる流通業務の総合化を図る事業又は輸送網の集約、配送の共同化その他の輸送の合理化を行うことによる流通業務の効率化を図る事業(当該事業の用に供する流通業務施設の整備を行う事業を含む。)であって、福島における流通機能の向上に資するものをいう。)

産業復興再生政令等規制事業(原子力災害による被害を受けた福島の産業の復興及び再生に資する事業であって、政令又は主務省令により規定された規制に係るものをいう。第七十二条において同じ。)

産業復興再生地方公共団体事務政令等規制事業(原子力災害による被害を受けた福島の産業の復興及び再生に資する事業であって、政令又は主務省令により規定された規制(福島の地方公共団体の事務に関するものに限る。)に係るものをいう。第七十三条において同じ。)

前号に規定する産業復興再生事業ごとの第六十四条から第七十三条までの規定による特別の措置の内容

放射性物質による汚染の有無又はその状況が正しく認識されていないことに起因する農林水産物及びその加工品の販売等の不振並びに観光客の数の低迷(第七十四条第一項において「特定風評被害」という。)への対処に関し必要な事項

6 第二項第七号に掲げる事項には、原子力災害による被害が著しい区域であって、廃炉等、ロボット、農林水産業その他復興庁令で定める分野に関する国際的な共同研究開発及び先端的な研究開発を行う拠点の整備、当該拠点の周辺の生活環境の整備、国際的な共同研究開発を行う者その他の者の来訪の促進、産業の国際競争力の強化に寄与する人材の育成及び確保、福島の地方公共団体、福島国際研究教育機構その他の多様な主体相互間の連携の強化その他の取組を推進することにより、産業集積の形成及び活性化を図るべき区域(以下「福島国際研究産業都市区域」という。)を定めることができる。 この場合においては、併せて福島国際研究産業都市区域において推進しようとする取組の内容を定めるものとする。

7 前項後段に規定する取組の内容に関する事項には、次に掲げる事項を定めることができる。

ロボットに係る新たな製品又は新技術の開発に関する試験研究を行う事業に関する次に掲げる事項

当該事業の内容及び実施主体

その他当該事業の実施に関し必要な事項

重点推進事業(次に掲げる事業で、それぞれ第八十二条又は第八十三条の規定による規制の特例措置の適用を受けるものをいう。以下同じ。)の内容及び実施主体に関する事項

新産業創出等政令等規制事業(福島国際研究産業都市区域における産業集積の形成及び活性化に資する事業であって、政令又は主務省令により規定された規制に係るものをいう。第八十二条において同じ。)

新産業創出等地方公共団体事務政令等規制事業(福島国際研究産業都市区域における産業集積の形成及び活性化に資する事業であって、政令又は主務省令により規定された規制(福島の地方公共団体の事務に関するものに限る。)に係るものをいう。第八十三条において同じ。)

前号に規定する重点推進事業ごとの第八十二条又は第八十三条の規定による特別の措置の内容

8 第五項第一号及び前項第二号の「規制の特例措置」とは、法律により規定された規制についての第六十四条から第七十一条までに規定する法律の特例に関する措置及び政令又は主務省令(以下この項において「政令等」という。)により規定された規制についての第七十二条若しくは第八十二条の規定による政令若しくは復興庁令(告示を含む。)・主務省令(第百四十一条ただし書に規定する規制にあっては、主務省令。以下「復興庁令・主務省令」という。)又は第七十三条若しくは第八十三条の規定による条例で規定する政令等の特例に関する措置をいい、これらの措置の適用を受ける場合において当該規制の趣旨に照らし福島県がこれらの措置と併せて実施し又はその実施を促進することが必要となる措置を含むものとする。

9 福島県知事は、福島復興再生計画を作成しようとするときは、あらかじめ、関係市町村長(福島復興再生計画に次の各号に掲げる事項を定めようとする場合にあっては、関係市町村長及び当該各号に定める者)の意見を聴かなければならない。

第二項第六号に掲げる事項 第五項第一号に規定する実施主体(次号、第六十七条第二項及び第三項並びに第七十条第一項を除き、以下「実施主体」という。)

第二項第七号に掲げる事項 第七項第一号イ及び第二号に規定する実施主体並びに福島国際研究教育機構

第四項第一号に掲げる事項 同号イの実施区域内にある農用地を管轄する農業委員会及び当該区域をその事業実施地域に含む農地中間管理機構(農地中間管理事業の推進に関する法律(平成二十五年法律第百一号)第二条第四項に規定する農地中間管理機構をいう。以下同じ。)

第四項第二号に掲げる事項 同号の実施区域内にある農用地を管轄する農業委員会

10 次の各号に掲げる者は、福島県知事に対して、当該各号に定める事項に係る第一項の規定による申請(以下この条、第五章第一節並びに第八十二条及び第八十三条において「申請」という。)をすることについての提案をすることができる。

産業復興再生事業を実施しようとする者及びその実施に関し密接な関係を有する者 第二項第六号に掲げる事項

重点推進事業を実施しようとする者及びその実施に関し密接な関係を有する者 第二項第七号に掲げる事項

11 前項の提案を受けた福島県知事は、当該提案に基づき申請をするか否かについて、遅滞なく、当該提案をした者に通知しなければならない。 この場合において、申請をしないこととするときは、その理由を明らかにしなければならない。

12 申請には、次に掲げる事項を記載した書面を添付しなければならない。

第九項の規定により聴いた関係市町村長及び同項各号に定める者の意見の概要

第十項の提案を踏まえた申請をする場合にあっては、当該提案の概要

13 福島県知事は、申請に当たっては、当該申請に係る産業復興再生事業又は重点推進事業(第十五項において「産業復興再生事業等」という。)及びこれらに関連する事業に関する規制について規定する法律及び法律に基づく命令(告示を含む。)の規定の解釈について、当該法律及び法律に基づく命令を所管する関係行政機関の長(当該行政機関が合議制の機関である場合にあっては、当該行政機関。以下同じ。)に対し、その確認を求めることができる。 この場合において、当該確認を求められた関係行政機関の長は、福島県知事に対し、速やかに回答しなければならない。

14 内閣総理大臣は、申請があった福島復興再生計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

福島復興再生基本方針に適合するものであること。

当該福島復興再生計画の実施が原子力災害からの福島の復興及び再生に寄与するものであると認められること。

円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。

15 内閣総理大臣は、前項の認定をしようとするときは、福島復興再生計画に定められた避難解除等区域復興再生事項(第三項第一号から第三号までに掲げる事項をいう。以下この項において同じ。)、産業復興再生事業等に関する事項又は重点推進事項(第八十一条に規定する措置、第八十六条から第八十八条までに規定する施策又は第八十八条の二に規定する援助に係る事項をいう。以下この項において同じ。)について、当該避難解除等区域復興再生事項、産業復興再生事業等に関する事項又は重点推進事項に係る関係行政機関の長の同意を得なければならない。

16 内閣総理大臣は、第十四項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。

(東日本大震災復興特別区域法の準用)

第七条の二 東日本大震災復興特別区域法第五条から第十一条まで(同条第七項を除く。)の規定は、福島復興再生計画について準用する。 この場合において、同法第五条中「認定」とあるのは「福島復興再生特別措置法第七条第十四項の認定」と、同条第二項中「前条第十項」とあるのは「同条第十五項」と、同法第六条第一項中「認定を受けた特定地方公共団体」とあり、同法第七条第一項中「特定地方公共団体(以下「認定地方公共団体」という。)」とあり、同条第二項、同法第八条並びに同法第十条の見出し並びに同条第一項及び第三項中「認定地方公共団体」とあり、同法第十一条第一項中「申請をしようとする特定地方公共団体(地域協議会を組織するものに限る。)又は認定地方公共団体(以下この条及び次条において「認定地方公共団体等」という。)」とあり、同条第二項、第三項及び第八項中「認定地方公共団体等」とあり、並びに同条第六項中「当該提案をした認定地方公共団体等」とあるのは「福島県知事」と、同法第六条第一項中「、認定を受けた」とあるのは「、福島復興再生特別措置法第七条第十四項の認定を受けた」と、同条第二項中「第四条第三項から第十一項まで」とあるのは「福島復興再生特別措置法第七条第九項から第十六項まで」と、同法第七条第一項中「第四条第九項」とあるのは「福島復興再生特別措置法第七条第十四項」と、同条第二項中「復興推進事業」とあるのは「福島復興再生特別措置法第七条第五項第一号に規定する産業復興再生事業(第十一条第一項及び第八項において「産業復興再生事業」という。)、同法第七条第七項第二号に規定する重点推進事業(第十一条第一項及び第八項において「重点推進事業」という。)並びに同法第七条第十五項に規定する避難解除等区域復興再生事項及び重点推進事項に関する取組(次条第二項及び第十条第二項において「産業復興再生事業等」という。)」と、同法第八条第二項及び第十条第二項中「復興推進事業」とあるのは「産業復興再生事業等」と、同法第九条第一項中「第四条第九項各号」とあるのは「福島復興再生特別措置法第七条第十四項各号」と、同条第三項中「第四条第十一項」とあるのは「福島復興再生特別措置法第七条第十六項」と、同法第十一条の見出し及び同条第八項中「復興特別意見書」とあるのは「福島復興再生特別意見書」と、同条第一項中「第八項並びに次条第一項」とあるのは「第八項」と、「復興推進事業」とあるのは「産業復興再生事業及び福島復興再生特別措置法第七条第六項に規定する福島国際研究産業都市区域(第八項において「福島国際研究産業都市区域」という。)における重点推進事業」と、同項及び同条第八項中「申請に係る復興推進計画」とあり、並びに同条第二項中「復興推進計画」とあるのは「福島県」と、同条第四項中「復興特別区域基本方針」とあるのは「福島復興再生特別措置法第五条第一項に規定する福島復興再生基本方針」と、同条第五項中「復興特別区域基本方針」とあるのは「同項の福島復興再生基本方針」と、同条第六項中「通知しなければ」とあるのは「通知するとともに、遅滞なく、かつ、適切な方法で、国会に報告しなければ」と、同条第八項中「復興推進事業」とあるのは「産業復興再生事業及び福島国際研究産業都市区域における重点推進事業」と、同条第九項中「復興特別意見書の提出」とあるのは「第六項の規定による内閣総理大臣の報告又は福島復興再生特別意見書の提出」と、「当該復興特別意見書」とあるのは「当該報告又は福島復興再生特別意見書」と読み替えるものとする。

2 福島県知事は、前項の規定により読み替えて準用する東日本大震災復興特別区域法第十一条第一項の提案及び同条第八項の意見書の提出をしようとするときは、あらかじめ、関係市町村長の意見を聴かなければならない。

第三章 避難解除等区域の復興及び再生のための特別の措置等

第一節 福島復興再生計画に基づく土地改良法等の特例等

(土地改良法等の特例)

第八条 国は、認定福島復興再生計画(第七条第十四項の認定(前条第一項において読み替えて準用する東日本大震災復興特別区域法第六条第一項の変更の認定を含む。)を受けた福島復興再生計画をいう。以下同じ。)(第七条第三項第一号に掲げる事項に係る部分に限る。以下この条において同じ。)に基づいて行う土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)第二条第二項第一号から第三号まで及び第七号に掲げる土地改良事業(東日本大震災に対処するための土地改良法の特例に関する法律(平成二十三年法律第四十三号。以下「土地改良法特例法」という。)第二条第三項に規定する復旧関連事業及び第三項の規定により国が行うものを除く。)であって、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が農林水産大臣の同意を得て指定したものを行うことができる。

2 前項の規定により行う土地改良事業は、土地改良法第八十七条の二第一項の規定により行うことができる同項第二号に掲げる土地改良事業とみなす。 この場合において、同条第四項及び第十項並びに同法第八十八条第二項の規定の適用については、同法第八十七条の二第四項中「施設更新事業(当該施設更新事業に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、当該施設更新事業に係る土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、」とあるのは「土地改良施設の変更(当該変更に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、」と、同項第一号中「施設更新事業」とあるのは「土地改良施設の変更」と、同条第十項中「第五条第六項及び第七項、第七条第三項」とあるのは「第五条第四項から第七項まで、第七条第三項及び第四項」と、「同条第五項」とあるのは「同条第四項」と、同法第八十八条第二項中「第八十五条第一項、第八十五条の二第一項若しくは第八十五条の三第六項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業等」とあるのは「農用地造成事業等」と、「これらの規定による申請に基づいて行う土地改良事業」とあるのは「土地改良事業」とする。

3 国は、認定福島復興再生計画に基づいて行う土地改良法第二条第二項第一号から第三号まで及び第七号に掲げる土地改良事業(福島県知事が平成二十三年三月十一日以前に同法第八十七条第一項の規定により土地改良事業計画を定めたものに限る。)であって、福島県における当該土地改良事業の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が農林水産大臣の同意を得て指定したものを、自ら行うことができる。 この場合においては、当該指定のあった日に、農林水産大臣が同法第八十七条第一項の規定により当該土地改良事業計画を定めたものとみなす。

4 前項の規定による指定は、福島県知事の要請に基づいて行うものとする。

5 第三項の規定により国が土地改良事業を行う場合において、当該土地改良事業に関し福島県が有する権利及び義務の国への承継については、農林水産大臣と福島県知事とが協議して定めるものとする。

6 認定福島復興再生計画に基づいて国が行う次の各号に掲げる土地改良事業についての土地改良法第九十条第一項の規定による負担金の額は、同項の規定にかかわらず、それぞれ当該各号に定める額とする。

土地改良法第二条第二項第五号に掲げる土地改良事業(土地改良法特例法第二条第二項に規定する特定災害復旧事業を除く。) 土地改良法特例法第五条第二号又は第三号の規定の例により算定した額

前号に掲げる土地改良事業と併せて行う土地改良法第二条第二項第一号に掲げる土地改良事業(同号に規定する土地改良施設の変更に係るものに限る。) 土地改良法特例法第五条第四号の規定の例により算定した額

7 東日本大震災復興特別区域法第五十二条第一項の規定により福島県が行う土地改良事業であって、避難解除等区域において行うものについての同条第二項及び第三項の規定の適用については、同条第二項中「同条第十項及び」とあるのは「同条第四項及び第十項並びに」と、「同法第八十七条の二第十項」とあるのは「同法第八十七条の二第四項中「施設更新事業(当該施設更新事業に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、当該施設更新事業に係る土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、」とあるのは「土地改良施設の変更(当該変更に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、」と、同項第一号中「施設更新事業」とあるのは「土地改良施設の変更」と、同条第十項」と、同条第三項中「第八十七条の二第三項から第五項まで」とあるのは「第八十七条の二第三項及び第五項並びに前項の規定により読み替えて適用する同条第四項」とする。

(漁港及び漁場の整備等に関する法律の特例)

第九条 農林水産大臣は、認定福島復興再生計画(第七条第三項第二号に掲げる事項に係る部分に限る。次条から第十六条までにおいて同じ。)に基づいて行う漁港及び漁場の整備等に関する法律(昭和二十五年法律第百三十七号)第四条第一項に規定する漁港漁場整備事業(以下この項及び第十七条の十四第一項において「漁港漁場整備事業」という。)(漁港管理者(同法第二十五条の規定により決定された地方公共団体をいう。以下同じ。)である福島県が管理する同法第二条に規定する漁港(第十七条の十四第一項において「漁港」という。)に係る同法第四条第一項第一号に掲げる事業に係るものに限る。)に関する工事(東日本大震災による被害を受けた公共土木施設の災害復旧事業等に係る工事の国等による代行に関する法律(平成二十三年法律第三十三号。以下「震災復旧代行法」という。)第三条第一項各号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における漁港漁場整備事業に関する工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が農林水産大臣の同意を得て指定したもの(第三項及び第四項において「復興漁港工事」という。)を、自ら施行することができる。

2 前項の規定による指定は、漁港管理者である福島県の要請に基づいて行うものとする。

3 農林水産大臣は、第一項の規定により復興漁港工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、漁港管理者である福島県に代わってその権限を行うものとする。

4 第一項の規定により農林水産大臣が施行する復興漁港工事に要する費用は、国の負担とする。 この場合において、福島県は、当該費用の額から、自ら当該復興漁港工事を施行することとした場合に国が福島県に交付すべき負担金又は補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。

5 第三項の規定により漁港管理者に代わってその権限を行う農林水産大臣は、漁港及び漁場の整備等に関する法律第九章の規定の適用については、漁港管理者とみなす。

(砂防法の特例)

第十条 国土交通大臣は、認定福島復興再生計画に基づいて行う砂防法(明治三十年法律第二十九号)第一条に規定する砂防工事(以下この項及び第十七条の十五第一項において「砂防工事」という。)(震災復旧代行法第四条第一項各号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における砂防工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したもの(第三項及び第四項において「復興砂防工事」という。)を、自ら施行することができる。

2 前項の規定による指定は、福島県知事の要請に基づいて行うものとする。

3 国土交通大臣は、第一項の規定により復興砂防工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、福島県知事に代わってその権限を行うものとする。

4 第一項の規定により国土交通大臣が施行する復興砂防工事に要する費用は、国の負担とする。 この場合において、福島県は、政令で定めるところにより、当該費用の額から、福島県知事が自ら当該復興砂防工事を施行することとした場合に国が福島県に交付すべき負担金又は補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。

(港湾法の特例)

第十一条 国土交通大臣は、認定福島復興再生計画に基づいて行う港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第二条第七項に規定する港湾工事(以下この項及び第十七条の十六第一項において「港湾工事」という。)のうち同法第二条第五項に規定する港湾施設(港湾管理者(同条第一項に規定する港湾管理者をいう。次項において同じ。)である福島県が管理するものに限る。第十七条の十六第一項において単に「港湾施設」という。)の建設又は改良に係るもの(震災復旧代行法第五条第一項第二号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における港湾工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したもの(第三項において「復興港湾工事」という。)を、自ら施行することができる。

2 前項の規定による指定は、港湾管理者である福島県の要請に基づいて行うものとする。

3 第一項の規定により国土交通大臣が施行する復興港湾工事に要する費用は、国の負担とする。 この場合において、福島県は、政令で定めるところにより、当該費用の額から、自ら当該復興港湾工事を施行することとした場合に国が福島県に交付すべき負担金又は補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。

(道路法の特例)

第十二条 国土交通大臣は、認定福島復興再生計画に基づいて行う都道府県道(道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第三条第三号に掲げる都道府県道をいう。第十七条の十七第一項において同じ。)又は市町村道(同法第三条第四号に掲げる市町村道をいう。同項において同じ。)の新設又は改築に関する工事(震災復旧代行法第六条第一項第二号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、当該道路の道路管理者(道路法第十八条第一項に規定する道路管理者をいう。第五項及び第十七条の十七第一項において同じ。)である地方公共団体(福島県及び避難解除等区域をその区域に含む市町村に限る。以下この節において同じ。)における道路の新設又は改築に関する工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したもの(第三項及び第四項において「復興道路工事」という。)を、自ら施行することができる。

2 前項の規定による指定は、同項の地方公共団体の要請に基づいて行うものとする。

3 国土交通大臣は、第一項の規定により復興道路工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、同項の地方公共団体に代わってその権限を行うものとする。

4 第一項の規定により国土交通大臣が施行する復興道路工事に要する費用は、国の負担とする。 この場合において、同項の地方公共団体は、政令で定めるところにより、当該費用の額から、自ら当該復興道路工事を施行することとした場合に国が当該地方公共団体に交付すべき補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。

5 第三項の規定により道路管理者に代わってその権限を行う国土交通大臣は、道路法第八章の規定の適用については、道路管理者とみなす。

(海岸法の特例)

第十三条 主務大臣(海岸法(昭和三十一年法律第百一号)第四十条に規定する主務大臣をいう。以下この条及び第十七条の十八第一項において同じ。)は、認定福島復興再生計画に基づいて行う海岸保全施設(同法第二条第一項に規定する海岸保全施設をいう。以下この項及び第十七条の十八第一項において同じ。)の新設又は改良に関する工事(震災復旧代行法第七条第一項第二号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における海岸保全施設の新設又は改良に関する工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が主務大臣の同意を得て指定したもの(第三項及び第四項において「復興海岸工事」という。)を、自ら施行することができる。

2 前項の規定による指定は、海岸管理者(海岸法第二条第三項に規定する海岸管理者をいう。以下この条及び第六十八条第二項第二号において同じ。)である福島県知事の要請に基づいて行うものとする。

3 主務大臣は、第一項の規定により復興海岸工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、海岸管理者である福島県知事に代わってその権限を行うものとする。

4 第一項の規定により主務大臣が施行する復興海岸工事に要する費用は、国の負担とする。 この場合において、福島県は、政令で定めるところにより、当該費用の額から、海岸管理者である福島県知事が自ら当該復興海岸工事を施行することとした場合に国が福島県に交付すべき負担金又は補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。

5 第三項の規定により海岸管理者に代わってその権限を行う主務大臣は、海岸法第五章の規定の適用については、海岸管理者とみなす。

(地すべり等防止法の特例)

第十四条 主務大臣(地すべり等防止法(昭和三十三年法律第三十号)第五十一条第一項に規定する主務大臣をいう。以下この条及び第十七条の十九第一項において同じ。)は、認定福島復興再生計画に基づいて行う同法第二条第四項に規定する地すべり防止工事(以下この項及び第十七条の十九第一項において「地すべり防止工事」という。)(震災復旧代行法第八条第一項各号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における地すべり防止工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が主務大臣の同意を得て指定したもの(第三項及び第四項において「復興地すべり防止工事」という。)を、自ら施行することができる。

2 前項の規定による指定は、福島県知事の要請に基づいて行うものとする。

3 主務大臣は、第一項の規定により復興地すべり防止工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、福島県知事に代わってその権限を行うものとする。

4 第一項の規定により主務大臣が施行する復興地すべり防止工事に要する費用は、国の負担とする。 この場合において、福島県は、政令で定めるところにより、当該費用の額から、福島県知事が自ら当該復興地すべり防止工事を施行することとした場合に国が福島県に交付すべき負担金又は補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。

5 第三項の規定により福島県知事に代わってその権限を行う主務大臣は、地すべり等防止法第六章の規定の適用については、福島県知事とみなす。

(河川法の特例)

第十五条 国土交通大臣は、認定福島復興再生計画に基づいて行う指定区間(河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第九条第二項に規定する指定区間をいう。第十七条の二十第一項において同じ。)内の一級河川(同法第四条第一項に規定する一級河川をいう。第十七条の二十第一項において同じ。)、二級河川(同法第五条第一項に規定する二級河川をいう。第五項及び第十七条の二十第一項において同じ。)又は準用河川(同法第百条第一項に規定する準用河川をいう。第五項及び第十七条の二十第一項において同じ。)の改良工事(震災復旧代行法第十条第一項第二号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、当該河川の改良工事を施行すべき地方公共団体の長が統括する地方公共団体における河川の改良工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したもの(第三項及び第四項において「復興河川工事」という。)を、自ら施行することができる。

2 前項の規定による指定は、同項の地方公共団体の長の要請に基づいて行うものとする。

3 国土交通大臣は、第一項の規定により復興河川工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、同項の地方公共団体の長に代わってその権限を行うものとする。

4 第一項の規定により国土交通大臣が施行する復興河川工事に要する費用は、国の負担とする。 この場合において、同項の地方公共団体は、政令で定めるところにより、当該費用の額から、当該地方公共団体の長が自ら当該復興河川工事を施行することとした場合に国が当該地方公共団体に交付すべき負担金又は補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。

5 第三項の規定により二級河川又は準用河川の河川管理者(河川法第七条(同法第百条第一項において準用する場合を含む。)に規定する河川管理者をいう。以下この項において同じ。)に代わってその権限を行う国土交通大臣は、同法第七章(同法第百条第一項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、河川管理者とみなす。

(急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律の特例)

第十六条 国土交通大臣は、認定福島復興再生計画に基づいて行う急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和四十四年法律第五十七号)第二条第三項に規定する急傾斜地崩壊防止工事(以下この項及び第十七条の二十一第一項において「急傾斜地崩壊防止工事」という。)(震災復旧代行法第十一条第一項各号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における急傾斜地崩壊防止工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、避難解除等区域の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したもの(第三項から第五項までにおいて「復興急傾斜地崩壊防止工事」という。)を、自ら施行することができる。

2 前項の規定による指定は、福島県の要請に基づいて行うものとする。

3 国土交通大臣は、第一項の規定により復興急傾斜地崩壊防止工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、福島県知事に代わってその権限を行うものとする。

4 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律第十三条第二項の規定は、国土交通大臣が第一項の規定により復興急傾斜地崩壊防止工事を施行する場合については、適用しない。

5 第一項の規定により国土交通大臣が施行する復興急傾斜地崩壊防止工事に要する費用は、国の負担とする。 この場合において、福島県は、政令で定めるところにより、当該費用の額から、自ら当該復興急傾斜地崩壊防止工事を施行することとした場合に国が福島県に交付すべき補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。

6 第三項の規定により福島県知事に代わってその権限を行う国土交通大臣は、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律第五章の規定の適用については、福島県知事とみなす。

(生活環境整備事業)

第十七条 内閣総理大臣は、認定福島復興再生計画(第七条第三項第三号に掲げる事項に係る部分に限る。)に基づいて行う生活環境整備事業(住民の生活環境の改善に資するために必要となる公共施設又は公益的施設の清掃その他の当該施設の機能を回復するための事業であって、復興庁令で定めるものをいう。次項及び第十七条の二十二第一項において同じ。)を、復興庁令で定めるところにより、当該施設を管理する者の要請に基づいて、行うことができる。

2 前項の規定により内閣総理大臣が行う生活環境整備事業に要する費用は、国の負担とする。

第二節 特定復興再生拠点区域復興再生計画及び特定帰還居住区域復興再生計画並びにこれらに基づく措置

第一款 特定復興再生拠点区域復興再生計画及び特定帰還居住区域復興再生計画

(特定復興再生拠点区域復興再生計画の認定)

第十七条の二 特定避難指示区域市町村(現に避難指示であって第四条第四号ロに掲げる指示であるもの(以下この項及び第十七条の九第一項において「特定避難指示」という。)の対象となっている区域(以下この項、第十七条の九第一項及び第百三十二条において「特定避難指示区域」という。)をその区域に含む市町村をいう。以下同じ。)の長は、福島復興再生基本方針及び認定福島復興再生計画(第七条第二項第三号に掲げる事項に係る部分に限る。第六項第一号において同じ。)に即して、復興庁令で定めるところにより、特定復興再生拠点区域(特定避難指示区域内の区域であって次に掲げる条件のいずれにも該当するもののうち、特定避難指示の解除により住民の帰還及び移住等を目指すものをいう。以下同じ。)の復興及び再生を推進するための計画(以下「特定復興再生拠点区域復興再生計画」という。)を作成し、内閣総理大臣の認定を申請することができる。

当該区域における放射線量が、当該特定避難指示区域における放射線量に比して相当程度低く、土壌等の除染等の措置(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成二十三年法律第百十号。以下「放射性物質汚染対処特措法」という。)第二条第三項に規定する土壌等の除染等の措置をいい、表土の削り取りその他の適正かつ合理的な方法として復興庁令・環境省令で定めるものにより行うものに限る。以下同じ。)を行うことにより、おおむね五年以内に、特定避難指示の解除に支障がないものとして復興庁令・内閣府令で定める基準以下に低減する見込みが確実であること。

当該区域の地形、交通の利便性その他の自然的社会的条件からみて、帰還する住民の生活及び地域経済の再建並びに移住等のための拠点となる区域として適切であると認められること。

当該区域の規模及び原子力発電所の事故の発生前の土地利用の状況からみて、計画的かつ効率的に公共施設その他の施設の整備を行うことができると認められること。

特定復興再生拠点区域復興再生計画には、次に掲げる事項(第五号から第八号までに掲げる事項にあっては、特定復興再生拠点区域外にわたるものであって、特定復興再生拠点区域の復興及び再生のために特に必要と認められるものを含む。)を記載するものとする。

特定復興再生拠点区域の区域

特定復興再生拠点区域復興再生計画の意義及び目標

特定復興再生拠点区域復興再生計画の期間

土地利用に関する基本方針

産業の復興及び再生に関する事項

道路その他の公共施設の整備に関する事項

生活環境の整備に関する事項

土壌等の除染等の措置、除去土壌の処理(土壌等の除染等の措置に伴い生じた土壌の収集、運搬、保管及び処分をいい、中間貯蔵・環境安全事業株式会社法(平成十五年法律第四十四号)第二条第三項に規定する最終処分その他の復興庁令・環境省令で定めるものを除く。第十七条の九第二項第七号及び第十七条の二十三において同じ。)及び廃棄物の処理(放射性物質汚染対処特措法第二条第二項に規定する廃棄物の収集、運搬、保管及び処分をいい、当該復興庁令・環境省令で定めるものを除く。同号及び第十七条の二十三において同じ。)に関する事項

前各号に掲げるもののほか、特定復興再生拠点区域の復興及び再生に関し特に必要な事項

前項第五号から第八号までに掲げる事項には、特定避難指示区域市町村が実施する事業に係るものを記載するほか、必要に応じ、当該特定避難指示区域市町村以外の者が実施する事業に係るものを記載することができる。

特定避難指示区域市町村の長は、特定復興再生拠点区域復興再生計画に当該特定避難指示区域市町村以外の者が実施する事業に係る事項を記載しようとするときは、当該事項について、あらかじめ、その者の同意を得なければならない。

特定避難指示区域市町村の長は、特定復興再生拠点区域復興再生計画を作成しようとするときは、あらかじめ、福島県知事に協議しなければならない。

内閣総理大臣は、第一項の規定による申請があった特定復興再生拠点区域復興再生計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

福島復興再生基本方針及び認定福島復興再生計画に適合するものであること。

当該特定復興再生拠点区域復興再生計画に記載された第二項第一号の区域が第一項各号に掲げる条件のいずれにも該当するものであること。

当該特定復興再生拠点区域復興再生計画の実施が特定復興再生拠点区域の復興及び再生の推進に寄与するものであると認められること。

円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。

内閣総理大臣は、前項の認定をしようとするときは、特定復興再生拠点区域復興再生計画に記載された特定復興再生拠点区域復興再生事項(第二項第五号から第八号までに掲げる事項をいう。以下同じ。)について、当該特定復興再生拠点区域復興再生事項に係る関係行政機関の長の同意を得なければならない。

内閣総理大臣は、第六項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。

(認定に関する処理期間)

第十七条の三 内閣総理大臣は、前条第一項の規定による申請を受理した日から三月以内において速やかに、同条第六項の認定に関する処分を行わなければならない。

関係行政機関の長は、内閣総理大臣が前項の処理期間中に前条第六項の認定に関する処分を行うことができるよう、速やかに、同条第七項の同意について同意又は不同意の旨を通知しなければならない。

(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画の変更)

第十七条の四 第十七条の二第六項の認定を受けた特定避難指示区域市町村の長は、当該認定を受けた特定復興再生拠点区域復興再生計画(以下「認定特定復興再生拠点区域復興再生計画」という。)の変更(復興庁令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。

第十七条の二第四項から第八項まで及び前条の規定は、前項の認定特定復興再生拠点区域復興再生計画の変更について準用する。

(報告の徴収)

第十七条の五 内閣総理大臣は、第十七条の二第六項の認定(前条第一項の変更の認定を含む。第十七条の七第一項において同じ。)を受けた特定避難指示区域市町村の長(次項、次条並びに第十七条の八第一項及び第三項において「認定特定避難指示区域市町村長」という。)に対し、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画の変更があったときは、その変更後のもの。以下同じ。)の実施の状況について報告を求めることができる。

関係行政機関の長は、認定特定避難指示区域市町村長に対し、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に記載された特定復興再生拠点区域復興再生事項の実施の状況について報告を求めることができる。

(措置の要求)

第十七条の六 内閣総理大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画の適正な実施のため必要があると認めるときは、認定特定避難指示区域市町村長に対し、当該認定特定復興再生拠点区域復興再生計画の実施に関し必要な措置を講ずることを求めることができる。

関係行政機関の長は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に記載された特定復興再生拠点区域復興再生事項の適正な実施のため必要があると認めるときは、認定特定避難指示区域市町村長に対し、当該特定復興再生拠点区域復興再生事項の実施に関し必要な措置を講ずることを求めることができる。

(認定の取消し)

第十七条の七 内閣総理大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が第十七条の二第六項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、その認定を取り消すことができる。 この場合において、内閣総理大臣は、あらかじめ関係行政機関の長にその旨を通知しなければならない。

関係行政機関の長は、内閣総理大臣に対し、前項の規定による認定の取消しに関し必要と認める意見を申し出ることができる。

第十七条の二第八項の規定は、第一項の規定による認定の取消しについて準用する。

(認定特定避難指示区域市町村長への援助等)

第十七条の八 内閣総理大臣及び関係行政機関の長は、認定特定避難指示区域市町村長に対し、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画の円滑かつ確実な実施に関し必要な情報の提供、助言その他の援助を行うように努めなければならない。

関係行政機関の長及び関係地方公共団体の長その他の執行機関は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に係る特定復興再生拠点区域復興再生事項の実施に関し、法令の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該特定復興再生拠点区域復興再生事項が円滑かつ迅速に実施されるよう、適切な配慮をするものとする。

前二項に定めるもののほか、内閣総理大臣、関係行政機関の長、認定特定避難指示区域市町村長、関係地方公共団体及び認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に記載された第十七条の二第四項に規定する事業を実施する者は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画の円滑かつ確実な実施が促進されるよう、相互に連携を図りながら協力しなければならない。

(特定帰還居住区域復興再生計画の認定等)

第十七条の九 第十七条の二第一項に定めるもののほか、特定避難指示区域市町村の長は、福島復興再生基本方針及び認定福島復興再生計画(第七条第二項第四号に掲げる事項に係る部分に限る。第六項第一号において同じ。)に即して、復興庁令で定めるところにより、特定帰還居住区域(特定避難指示区域内の区域(特定復興再生拠点区域の区域その他復興庁令で定める区域を除く。)であって次に掲げる条件のいずれにも該当するもののうち、特定避難指示の解除による住民の帰還及び当該住民の帰還後の生活の再建を目指すものをいう。以下同じ。)の復興及び再生を推進するための計画(以下「特定帰還居住区域復興再生計画」という。)を作成し、内閣総理大臣の認定を申請することができる。

当該区域における放射線量を土壌等の除染等の措置を行うことにより特定避難指示の解除に支障がないものとして復興庁令・内閣府令で定める基準以下に低減させることができるものであること。

当該区域における原子力発電所の事故の発生前の住民の居住の状況、交通の利便性その他の住民の生活環境からみて、一体的な日常生活圏を構成していたと認められ、かつ、帰還する住民が当該原子力発電所の事故の発生前における住居において生活の再建を図ることができると認められること。

当該区域の規模及び原子力発電所の事故の発生前の土地利用の状況からみて、計画的かつ効率的に公共施設その他の帰還する住民の居住の安定の確保に必要な施設の整備を行うことができると認められること。

当該特定避難指示区域市町村内の特定復興再生拠点区域(当該特定避難指示区域市町村の長が特定復興再生拠点区域復興再生計画を作成していない場合にあっては、当該特定避難指示区域市町村内の中心の市街地又は主要な集落の地域。以下この号において同じ。)との交通の利便性その他の自然的社会的条件からみて、当該特定復興再生拠点区域と一体的に復興及び再生を推進することができるものであると認められること。

特定帰還居住区域復興再生計画には、次に掲げる事項(第四号から第七号までに掲げる事項にあっては、特定帰還居住区域外にわたるものであって、特定帰還居住区域の復興及び再生のために特に必要と認められるものを含む。)を記載するものとする。

特定帰還居住区域の区域

特定帰還居住区域復興再生計画の意義及び目標

特定帰還居住区域復興再生計画の期間

帰還する住民が原子力発電所の事故の発生前に営んでいた事業の再開のための支援に関する事項

道路その他の公共施設の整備に関する事項

生活環境の整備に関する事項

土壌等の除染等の措置、除去土壌の処理及び廃棄物の処理に関する事項

前各号に掲げるもののほか、特定帰還居住区域の復興及び再生に関し特に必要な事項

前項第四号から第七号までに掲げる事項には、特定避難指示区域市町村が実施する事業に係るものを記載するほか、必要に応じ、当該特定避難指示区域市町村以外の者が実施する事業に係るものを記載することができる。

特定避難指示区域市町村の長は、特定帰還居住区域復興再生計画に当該特定避難指示区域市町村以外の者が実施する事業に係る事項を記載しようとするときは、当該事項について、あらかじめ、その者の同意を得なければならない。

特定避難指示区域市町村の長は、特定帰還居住区域復興再生計画を作成しようとするときは、あらかじめ、福島県知事に協議しなければならない。

内閣総理大臣は、第一項の規定による申請があった特定帰還居住区域復興再生計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

福島復興再生基本方針及び認定福島復興再生計画に適合するものであること。

当該特定帰還居住区域復興再生計画に記載された第二項第一号の区域が第一項各号に掲げる条件のいずれにも該当するものであること。

当該特定帰還居住区域復興再生計画の実施が特定帰還居住区域の復興及び再生の推進に寄与するものであると認められること。

円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。

内閣総理大臣は、前項の認定をしようとするときは、特定帰還居住区域復興再生計画に記載された特定帰還居住区域復興再生事項(第二項第四号から第七号までに掲げる事項をいう。以下この項において同じ。)について、当該特定帰還居住区域復興再生事項に係る関係行政機関の長の同意を得なければならない。

内閣総理大臣は、第六項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。

第十七条の三から前条までの規定は、特定帰還居住区域復興再生計画について準用する。 この場合において、第十七条の三第一項中「前条第一項」とあるのは「第十七条の九第一項」と、同条第二項中「前条第六項」とあり、並びに第十七条の四第一項及び第十七条の五第一項中「第十七条の二第六項」とあるのは「第十七条の九第六項」と、第十七条の四第二項中「第十七条の二第四項から第八項まで」とあるのは「第十七条の九第四項から第八項まで」と、第十七条の五第二項中「特定復興再生拠点区域復興再生事項」とあるのは「特定帰還居住区域復興再生事項(第十七条の九第七項に規定する特定帰還居住区域復興再生事項をいう。次条第二項及び第十七条の八第二項において同じ。)」と、第十七条の六第二項及び前条第二項中「特定復興再生拠点区域復興再生事項」とあるのは「特定帰還居住区域復興再生事項」と、第十七条の七第一項中「第十七条の二第六項各号」とあるのは「第十七条の九第六項各号」と、同条第三項中「第十七条の二第八項」とあるのは「第十七条の九第八項」と、前条第三項中「第十七条の二第四項」とあるのは「次条第四項」と読み替えるものとする。

(帰還・移住等環境整備推進法人による特定復興再生拠点区域復興再生計画等の作成等の提案)

第十七条の十 第四十八条の十四第一項の規定により指定された帰還・移住等環境整備推進法人(第十七条の十二及び第五節第三款において「帰還・移住等環境整備推進法人」という。)は、特定避難指示区域市町村の長に対し、復興庁令で定めるところにより、その業務を行うために必要な特定復興再生拠点区域復興再生計画又は特定帰還居住区域復興再生計画(以下この条から第十七条の十二までにおいて「特定復興再生拠点区域復興再生計画等」という。)の作成又は変更をすることを提案することができる。 この場合においては、当該提案に係る特定復興再生拠点区域復興再生計画等の素案を添えなければならない。

前項の規定による提案(次条及び第十七条の十二において「特定復興再生拠点区域復興再生計画等提案」という。)に係る特定復興再生拠点区域復興再生計画等の素案の内容は、福島復興再生基本方針及び認定福島復興再生計画(第七条第二項第三号又は第四号に掲げる事項に係る部分に限る。)に基づくものでなければならない。

(特定復興再生拠点区域復興再生計画等提案に対する特定避難指示区域市町村の長の判断等)

第十七条の十一 特定避難指示区域市町村の長は、特定復興再生拠点区域復興再生計画等提案が行われたときは、遅滞なく、前条第一項の素案の内容の全部又は一部を実現することとなる特定復興再生拠点区域復興再生計画等の作成又は変更をする必要があるかどうかを判断し、当該特定復興再生拠点区域復興再生計画等の作成又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならない。

(特定復興再生拠点区域復興再生計画等提案を踏まえた特定復興再生拠点区域復興再生計画等の作成等をしない場合にとるべき措置)

第十七条の十二 特定避難指示区域市町村の長は、前条の規定による特定復興再生拠点区域復興再生計画等の作成又は変更をする必要がないと判断したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を、当該特定復興再生拠点区域復興再生計画等提案をした帰還・移住等環境整備推進法人に通知しなければならない。

第二款 土地改良法等の特例等

(土地改良法等の特例)

第十七条の十三 国は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画(第十七条の二第二項第五号に掲げる事項に係る部分に限る。第三項において同じ。)又は認定特定帰還居住区域復興再生計画(第十七条の九第六項の認定(同条第九項において準用する第十七条の四第一項の変更の認定を含む。)を受けた特定帰還居住区域復興再生計画をいう。以下同じ。)(第十七条の九第二項第四号に掲げる事項に係る部分に限る。第三項において同じ。)に基づいて行う土地改良法第二条第二項第一号から第三号まで及び第七号に掲げる土地改良事業(土地改良法特例法第二条第三項に規定する復旧関連事業及び第三項の規定により国が行うものを除く。)であって、認定特定復興再生拠点区域(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に記載された特定復興再生拠点区域をいう。以下同じ。)又は認定特定帰還居住区域(認定特定帰還居住区域復興再生計画に記載された特定帰還居住区域をいう。以下同じ。)の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が農林水産大臣の同意を得て指定したものを行うことができる。

前項の規定により行う土地改良事業は、土地改良法第八十七条の二第一項の規定により行うことができる同項第二号に掲げる土地改良事業とみなす。 この場合において、同条第四項及び第十項並びに同法第八十八条第二項の規定の適用については、同法第八十七条の二第四項中「施設更新事業(当該施設更新事業に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、当該施設更新事業に係る土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、」とあるのは「土地改良施設の変更(当該変更に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、」と、同項第一号中「施設更新事業」とあるのは「土地改良施設の変更」と、同条第十項中「第五条第六項及び第七項、第七条第三項」とあるのは「第五条第四項から第七項まで、第七条第三項及び第四項」と、「同条第五項」とあるのは「同条第四項」と、同法第八十八条第二項中「第八十五条第一項、第八十五条の二第一項若しくは第八十五条の三第六項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業等」とあるのは「農用地造成事業等」と、「これらの規定による申請に基づいて行う土地改良事業」とあるのは「土地改良事業」とする。

国は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画又は認定特定帰還居住区域復興再生計画(第五項において「認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等」という。)に基づいて行う土地改良法第二条第二項第一号から第三号まで及び第七号に掲げる土地改良事業(福島県知事が平成二十三年三月十一日以前に同法第八十七条第一項の規定により土地改良事業計画を定めたものに限る。)であって、福島県における当該土地改良事業の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域又は認定特定帰還居住区域(以下「認定特定復興再生拠点区域等」という。)の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が農林水産大臣の同意を得て指定したものを、自ら行うことができる。 この場合においては、当該指定のあった日に、農林水産大臣が同法第八十七条第一項の規定により当該土地改良事業計画を定めたものとみなす。

第八条第四項及び第五項の規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第四項中「前項」とあり、及び同条第五項中「第三項」とあるのは、「第十七条の十三第三項」と読み替えるものとする。

認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に基づいて国が行う次の各号に掲げる土地改良事業についての土地改良法第九十条第一項の規定による負担金の額は、同項の規定にかかわらず、当該各号に定める額とする。

土地改良法第二条第二項第五号に掲げる土地改良事業(土地改良法特例法第二条第二項に規定する特定災害復旧事業を除く。) 土地改良法特例法第五条第二号又は第三号の規定の例により算定した額

前号に掲げる土地改良事業と併せて行う土地改良法第二条第二項第一号に掲げる土地改良事業(同号に規定する土地改良施設の変更に係るものに限る。) 土地改良法特例法第五条第四号の規定の例により算定した額

東日本大震災復興特別区域法第五十二条第一項の規定により福島県が行う土地改良事業であって、認定特定復興再生拠点区域等において行うものについての同条第二項及び第三項の規定の適用については、同条第二項中「同条第十項及び」とあるのは「同条第四項及び第十項並びに」と、「同法第八十七条の二第十項」とあるのは「同法第八十七条の二第四項中「施設更新事業(当該施設更新事業に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、当該施設更新事業に係る土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、」とあるのは「土地改良施設の変更(当該変更に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、」と、同項第一号中「施設更新事業」とあるのは「土地改良施設の変更」と、同条第十項」と、同条第三項中「第八十七条の二第三項から第五項まで」とあるのは「第八十七条の二第三項及び第五項並びに前項の規定により読み替えて適用する同条第四項」とする。

(漁港及び漁場の整備等に関する法律の特例)

第十七条の十四 農林水産大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画(第十七条の二第二項第六号に掲げる事項に係る部分に限る。次条第一項において同じ。)又は認定特定帰還居住区域復興再生計画(第十七条の九第二項第五号に掲げる事項に係る部分に限る。次条第一項において同じ。)に基づいて行う漁港漁場整備事業(漁港管理者である福島県が管理する漁港に係る漁港及び漁場の整備等に関する法律第四条第一項第一号に掲げる事業に係るものに限る。)に関する工事(震災復旧代行法第三条第一項各号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における漁港漁場整備事業に関する工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域等の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が農林水産大臣の同意を得て指定したものを、自ら施行することができる。

第九条第二項から第五項までの規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあり、並びに同条第三項及び第四項中「第一項」とあるのは「第十七条の十四第一項」と、同条第三項及び第四項中「復興漁港工事」とあるのは「漁港漁場整備事業に関する工事」と読み替えるものとする。

(砂防法の特例)

第十七条の十五 国土交通大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画又は認定特定帰還居住区域復興再生計画(次条から第十七条の二十一までにおいて「認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等」という。)に基づいて行う砂防工事(震災復旧代行法第四条第一項各号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における砂防工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域等の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したものを、自ら施行することができる。

第十条第二項から第四項までの規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあり、並びに同条第三項及び第四項中「第一項」とあるのは「第十七条の十五第一項」と、同条第三項及び第四項中「復興砂防工事」とあるのは「砂防工事」と読み替えるものとする。

(港湾法の特例)

第十七条の十六 国土交通大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に基づいて行う港湾工事のうち港湾施設の建設又は改良に係るもの(震災復旧代行法第五条第一項第二号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における港湾工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域等の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したものを、自ら施行することができる。

第十一条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあり、及び同条第三項中「第一項」とあるのは「第十七条の十六第一項」と、同項中「復興港湾工事」とあるのは「港湾工事のうち港湾施設の建設又は改良に係るもの」と読み替えるものとする。

(道路法の特例)

第十七条の十七 国土交通大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に基づいて行う都道府県道又は市町村道の新設又は改築に関する工事(震災復旧代行法第六条第一項第二号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、当該道路の道路管理者である地方公共団体(福島県及び認定特定復興再生拠点区域等をその区域に含む市町村に限る。第十七条の二十第一項において同じ。)における道路の新設又は改築に関する工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域等の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したものを、自ら施行することができる。

第十二条第二項から第五項までの規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあり、並びに同条第三項及び第四項中「第一項」とあるのは「第十七条の十七第一項」と、同条第三項及び第四項中「復興道路工事」とあるのは「都道府県道又は市町村道の新設又は改築に関する工事」と読み替えるものとする。

(海岸法の特例)

第十七条の十八 主務大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に基づいて行う海岸保全施設の新設又は改良に関する工事(震災復旧代行法第七条第一項第二号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における海岸保全施設の新設又は改良に関する工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域等の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が主務大臣の同意を得て指定したものを、自ら施行することができる。

第十三条第二項から第五項までの規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあり、並びに同条第三項及び第四項中「第一項」とあるのは「第十七条の十八第一項」と、同条第三項及び第四項中「復興海岸工事」とあるのは「海岸保全施設の新設又は改良に関する工事」と読み替えるものとする。

(地すべり等防止法の特例)

第十七条の十九 主務大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に基づいて行う地すべり防止工事(震災復旧代行法第八条第一項各号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における地すべり防止工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域等の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が主務大臣の同意を得て指定したものを、自ら施行することができる。

第十四条第二項から第五項までの規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあり、並びに同条第三項及び第四項中「第一項」とあるのは「第十七条の十九第一項」と、同条第三項及び第四項中「復興地すべり防止工事」とあるのは「地すべり防止工事」と読み替えるものとする。

(河川法の特例)

第十七条の二十 国土交通大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に基づいて行う指定区間内の一級河川、二級河川又は準用河川の改良工事(震災復旧代行法第十条第一項第二号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、当該河川の改良工事を施行すべき地方公共団体の長が統括する地方公共団体における河川の改良工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域等の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したものを、自ら施行することができる。

第十五条第二項から第五項までの規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあり、並びに同条第三項及び第四項中「第一項」とあるのは「第十七条の二十第一項」と、同条第三項及び第四項中「復興河川工事」とあるのは「指定区間内の一級河川、二級河川又は準用河川の改良工事」と読み替えるものとする。

(急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律の特例)

第十七条の二十一 国土交通大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に基づいて行う急傾斜地崩壊防止工事(震災復旧代行法第十一条第一項各号に掲げる事業に係るものを除く。)であって、福島県における急傾斜地崩壊防止工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、認定特定復興再生拠点区域等の復興及び再生のために特に必要があるものとして内閣総理大臣が国土交通大臣の同意を得て指定したものを、自ら施行することができる。

第十六条第二項から第六項までの規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあり、及び同条第三項から第五項までの規定中「第一項」とあるのは「第十七条の二十一第一項」と、同条第三項から第五項までの規定中「復興急傾斜地崩壊防止工事」とあるのは「急傾斜地崩壊防止工事」と読み替えるものとする。

(生活環境整備事業)

第十七条の二十二 内閣総理大臣は、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画(第十七条の二第二項第七号に掲げる事項に係る部分に限る。)又は認定特定帰還居住区域復興再生計画(第十七条の九第二項第六号に掲げる事項に係る部分に限る。)に基づいて行う生活環境整備事業を、復興庁令で定めるところにより、当該施設を管理する者の要請に基づいて、行うことができる。

第十七条第二項の規定は、前項の場合について準用する。 この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは、「第十七条の二十二第一項」と読み替えるものとする。

(放射性物質汚染対処特措法の特例)

第十七条の二十三 環境大臣は、放射性物質汚染対処特措法第二十五条第一項に規定する除染特別地域内の認定特定復興再生拠点区域等(放射性物質汚染対処特措法第二十八条第一項に規定する特別地域内除染実施計画が定められている区域を除く。)においては、放射性物質汚染対処特措法第三十条第一項の規定にかかわらず、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画(第十七条の二第二項第八号に掲げる事項に係る部分に限る。次項において同じ。)又は認定特定帰還居住区域復興再生計画(第十七条の九第二項第七号に掲げる事項に係る部分に限る。次項において同じ。)に従って、土壌等の除染等の措置及び除去土壌の処理を行うことができる。

放射性物質汚染対処特措法第三十条第二項から第七項までの規定は前項の規定により環境大臣が認定特定復興再生拠点区域復興再生計画又は認定特定帰還居住区域復興再生計画(以下この条において「認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等」という。)に従って行う土壌等の除染等の措置について、放射性物質汚染対処特措法第四十九条第四項並びに第五十条第四項、第六項及び第七項の規定は前項の規定により環境大臣が認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に従って行う土壌等の除染等の措置及び除去土壌の処理について、それぞれ準用する。 この場合において、放射性物質汚染対処特措法第四十九条第四項及び第五十条第四項中「この法律」とあるのは「福島復興再生特別措置法第十七条の二十三第一項の規定」と、放射性物質汚染対処特措法第四十九条第四項中「除染特別地域」とあるのは「認定特定復興再生拠点区域等(同項に規定する認定特定復興再生拠点区域等をいう。以下同じ。)」と、放射性物質汚染対処特措法第五十条第四項中「除染特別地域」とあるのは「認定特定復興再生拠点区域等」と、「除去土壌等」とあるのは「同法第十七条の二第一項第一号に規定する土壌等の除染等の措置に伴い生じた土壌及び廃棄物」と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

環境大臣は、放射性物質汚染対処特措法第十一条第一項に規定する汚染廃棄物対策地域内の認定特定復興再生拠点区域等(放射性物質汚染対処特措法第十三条第一項に規定する対策地域内廃棄物処理計画が定められている区域を除く。以下この項において同じ。)においては、放射性物質汚染対処特措法第十五条の規定にかかわらず、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に従って、廃棄物の処理(認定特定復興再生拠点区域等内廃棄物(認定特定復興再生拠点区域等内の放射性物質汚染対処特措法第二条第二項に規定する廃棄物であって、土壌等の除染等の措置に伴い生じたものその他の環境省令で定めるものをいう。)の収集、運搬、保管及び処分に限る。次項及び第五項において同じ。)を行うことができる。

放射性物質汚染対処特措法第四十九条第三項並びに第五十条第三項、第六項及び第七項の規定は、前項の規定により環境大臣が認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に従って行う廃棄物の処理について準用する。 この場合において、放射性物質汚染対処特措法第四十九条第三項及び第五十条第三項中「この法律」とあるのは、「福島復興再生特別措置法第十七条の二十三第三項の規定」と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第一項の規定により環境大臣が行う土壌等の除染等の措置及び除去土壌の処理に要する費用並びに第三項の規定により環境大臣が行う廃棄物の処理に要する費用は、国の負担とする。

次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。

第二項において準用する放射性物質汚染対処特措法第四十九条第四項又は第四項において準用する放射性物質汚染対処特措法第四十九条第三項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

第二項において準用する放射性物質汚染対処特措法第五十条第四項又は第四項において準用する放射性物質汚染対処特措法第五十条第三項の規定による立入り、検査又は収去を拒み、妨げ、又は忌避した者

第三節 農用地利用集積等促進計画及びこれに基づく措置等

(定義)

第十七条の二十四 この節において「農用地」とは、農地(耕作(農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第四十三条第一項の規定により耕作に該当するものとみなされる農作物の栽培を含む。以下同じ。)の目的に供される土地をいう。以下同じ。)及び採草放牧地(農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。以下同じ。)をいう。

2 この節において「農用地等」とは、次に掲げる土地をいう。

農用地

木竹の生育に供され、併せて耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供される土地

農業用施設の用に供される土地(第一号に掲げる土地を除く。)

開発して農用地又は農業用施設の用に供される土地とすることが適当な土地

3 この節において「賃借権の設定等」とは、農業上の利用を目的とする賃借権若しくは使用貸借による権利の設定若しくは移転又は所有権の移転をいう。

(農用地利用集積等促進計画の作成)

第十七条の二十五 福島県知事は、認定福島復興再生計画(第七条第四項第一号に掲げる事項に係る部分に限る。以下この項及び第三項第一号において同じ。)に即して(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が定められているときは、認定福島復興再生計画に即するとともに、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に適合して)、農林水産省令で定めるところにより、農用地利用集積等促進計画を定めることができる。

2 農用地利用集積等促進計画には、当該計画に従って行われる次の各号に掲げる行為の区分に応じ、当該各号に定める事項を定めるものとする。

賃借権の設定等 次に掲げる事項
 イ 賃借権の設定等を受ける者(第十七条の三十七第一項に規定する場合及び農地中間管理機構が所有権を有する農用地等について賃借権の設定等を行う場合を除き、農地中間管理機構に限る。)の氏名又は名称及び住所
 ロ イに規定する者が賃借権の設定等(その者が賃借権の設定等を受けた後において行う耕作又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事すると認められない者(農地所有適格法人(農地法第二条第三項に規定する農地所有適格法人をいう。次項第二号において同じ。)、農地中間管理機構、農業協同組合、農業協同組合連合会その他政令で定める者を除く。ヘにおいて同じ。)である場合には、賃借権又は使用貸借による権利の設定に限る。)を受ける土地の所在、地番、地目及び面積
 ハ イに規定する者にロに規定する土地について賃借権の設定等を行う者の氏名又は名称及び住所
 ニ イに規定する者が設定又は移転を受ける権利が賃借権又は使用貸借による権利のいずれであるかの別、当該権利の内容(土地の利用目的を含む。)、始期又は移転の時期、存続期間又は残存期間並びに当該権利が賃借権である場合における借賃並びにその支払の相手方及び方法
 ホ イに規定する者が移転を受ける所有権の移転の後における土地の利用目的並びに当該所有権の移転の時期並びに移転の対価並びにその支払の相手方及び方法
 ヘ イに規定する者が賃借権の設定等を受けた後において行う耕作又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事すると認められない者である場合には、その者が賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けた後において農用地を適正に利用していないと認められる場合に賃貸借又は使用貸借の解除をする旨の条件
 ト その他農林水産省令で定める事項

福島農林水産業振興施設の用に供する土地が農用地である場合において、当該福島農林水産業振興施設の用に供することを目的として、農地である当該土地を農地以外のものにする行為 次に掲げる事項
 イ 福島農林水産業振興施設を設置する者の氏名又は名称及び住所
 ロ 福島農林水産業振興施設の種類及び規模
 ハ 福島農林水産業振興施設の用に供する土地の所在及び面積
 ニ その他農林水産省令で定める事項

福島農林水産業振興施設の用に供する土地が農用地である場合において、当該福島農林水産業振興施設の用に供することを目的として、農地である当該土地を農地以外のものにするため又は採草放牧地である当該土地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。以下同じ。)にするため、当該土地について所有権又は使用及び収益を目的とする権利を取得する行為(第一号に掲げる行為を除く。) 次に掲げる事項
 イ 福島農林水産業振興施設を設置する者の氏名又は名称及び住所
 ロ 福島農林水産業振興施設の種類及び規模
 ハ 福島農林水産業振興施設の用に供する土地の所在及び面積
 ニ その他農林水産省令で定める事項

3 農用地利用集積等促進計画は、次に掲げる要件に該当するものでなければならない。

農用地利用集積等促進計画の内容が認定福島復興再生計画(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が定められているときは、認定福島復興再生計画及び認定特定復興再生拠点区域復興再生計画)に適合するものであること。

前項第一号イに規定する者が、賃借権の設定等を受けた後において、次に掲げる要件(農地所有適格法人及び同号ヘに規定する者にあっては、イに掲げる要件)の全てを備えることとなること。
 イ 耕作又は養畜の事業に供すべき農用地(開発して農用地とすることが適当な土地を開発した場合におけるその開発後の農用地を含む。)の全てを効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うと認められること。
 ロ 耕作又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事すると認められること。

前項第一号イに規定する者が同号ヘに規定する者である場合にあっては、次に掲げる要件の全てを満たすこと。
 イ その者が地域の農業における他の農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に農業経営を行うと見込まれること。
 ロ その者が法人である場合にあっては、その法人の業務執行役員等(農地法第三条第三項第三号に規定する業務執行役員等をいう。)のうち一人以上の者がその法人の行う耕作又は養畜の事業に常時従事すると認められること。

前項第一号ロに規定する土地ごとに、同号イに規定する者並びに当該土地について所有権、地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者の全ての同意が得られていること。

第十七条の三十七第一項に規定する場合にあっては、農用地利用集積等促進計画の内容が、農地中間管理事業の推進に関する法律第三条第一項に規定する基本方針及び同法第八条第一項に規定する農地中間管理事業規程に適合するものであること。

前項第二号イに規定する者が農地を農地以外のものにする場合にあっては、農地法第四条第六項(第一号に係る部分を除く。)の規定により同条第一項の許可をすることができない場合に該当しないこと。

前項第二号イに規定する者が農地法第四条第六項第一号イ又はロに掲げる農地を農地以外のものにする場合にあっては、当該農地に代えて周辺の他の土地を供することにより農用地利用集積等促進事業(福島農林水産業振興施設の整備に係るものに限る。第九号において同じ。)の目的を達成することができると認められないこと。

前項第一号イ又は第三号イに規定する者が、農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のものにするため、これらの土地について所有権又は使用及び収益を目的とする権利を取得する場合にあっては、農地法第五条第二項(第一号に係る部分を除く。)の規定により同条第一項の許可をすることができない場合に該当しないこと。

前項第一号イ又は第三号イに規定する者が、農地法第五条第二項第一号イ若しくはロに掲げる農地を農地以外のものにするため又は同号イ若しくはロに掲げる採草放牧地を採草放牧地以外のものにするため、これらの土地について所有権又は使用及び収益を目的とする権利を取得する場合にあっては、これらの土地に代えて周辺の他の土地を供することにより農用地利用集積等促進事業の目的を達成することができると認められないこと。

福島農林水産業振興施設の用に供する土地が農用地区域(農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第八条第二項第一号に規定する農用地区域をいう。次項第二号及び第十七条の三十一第一項において同じ。)内の土地である場合にあっては、その周辺の土地の農業上の効率的かつ総合的な利用に支障を及ぼすおそれがないと認められることその他の農林水産省令で定める要件に該当すること。

4 福島県知事は、農用地利用集積等促進計画を定めようとする場合において、当該農用地利用集積等促進計画に定められた第二項第一号ロ、第二号ハ又は第三号ハに規定する土地における福島農林水産業振興施設の整備に係る行為が次の各号に掲げる行為のいずれかに該当するときは、当該農用地利用集積等促進計画について、あらかじめ、それぞれ当該各号に定める者に協議しなければならない。

農地を農地以外のものにし、又は農地を農地以外のものにするため若しくは採草放牧地を採草放牧地以外のものにするためこれらの土地について所有権若しくは使用及び収益を目的とする権利を取得する行為(農地法第四条第一項に規定する指定市町村の区域内の土地に係るものに限る。) 当該指定市町村の長

農業振興地域の整備に関する法律第十五条の二第一項に規定する開発行為に該当する行為(同項に規定する指定市町村の区域内の土地であって、農用地区域内の土地に係るものに限る。) 当該指定市町村の長

(農用地利用集積等促進計画の公告)

第十七条の二十六 福島県知事は、農用地利用集積等促進計画を定めたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を、関係市町村及び関係農業委員会に通知するとともに、公告しなければならない。

(公告の効果)

第十七条の二十七 前条の規定による公告があったときは、その公告があった農用地利用集積等促進計画の定めるところによって賃借権若しくは使用貸借による権利が設定され、若しくは移転し、又は所有権が移転する。

(計画案の提出等の協力)

第十七条の二十八 福島県知事は、農用地利用集積等促進計画を定める場合には、市町村に対し、農用地等の保有及び利用に関する情報の提供その他必要な協力を求めることができる。

2 福島県知事は、前項の場合において必要があると認めるときは、市町村に対し、その区域に存する農用地等について、第十七条の二十五第一項及び第二項の規定の例により、同条第三項各号のいずれにも該当する農用地利用集積等促進計画の案を作成し、福島県知事に提出するよう求めることができる。

3 市町村は、前二項の規定による協力を行う場合において必要があると認めるときは、農業委員会の意見を聴くものとする。

(登記の特例)

第十七条の二十九 第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画に係る土地の登記については、政令で、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)の特例を定めることができる。

(農地法の特例)

第十七条の三十 第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画の定めるところによって賃借権の設定等が行われる場合には、農地法第三条第一項本文の規定は、適用しない。

2 第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画の定めるところによって設定され、又は移転された賃借権又は使用貸借による権利に係る賃貸借又は使用貸借については、農地法第十七条本文の規定は適用せず、同法第十八条第一項第五号中「農地中間管理事業の推進に関する法律第二十条又は第二十一条第二項」とあるのは、「農地中間管理事業の推進に関する法律第二十条又は第二十一条第二項(これらの規定を福島復興再生特別措置法(平成二十四年法律第二十五号)第十七条の三十六において読み替えて適用する場合を含む。)」と読み替えて、同条の規定を適用する。

3 第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画に従って福島農林水産業振興施設の用に供することを目的として農地を農地以外のものにする場合には、農地法第四条第一項本文の規定は、適用しない。

4 第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画に従って福島農林水産業振興施設の用に供することを目的として農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のものにするため、これらの土地について所有権又は使用及び収益を目的とする権利を取得する場合には、農地法第五条第一項本文の規定は、適用しない。

(農業振興地域の整備に関する法律の特例)

第十七条の三十一 第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画に記載された福島農林水産業振興施設の用に供する土地を農用地区域から除外するために行う農用地区域の変更については、農業振興地域の整備に関する法律第十三条第二項の規定は、適用しない。

2 第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画に従って福島農林水産業振興施設の用に供するために行う行為については、農業振興地域の整備に関する法律第十五条の二第一項の規定は、適用しない。

(不確知共有者の探索)

第十七条の三十二 福島県知事は、農用地利用集積等促進計画(存続期間が四十年を超えない賃借権又は使用貸借による権利の設定を農地中間管理機構が受けることを内容とするものに限る。次条及び第十七条の三十四において同じ。)を定める場合において、第十七条の二十五第二項第一号ロに規定する土地のうちに、同条第三項第四号ただし書に規定する土地であってその二分の一以上の共有持分を有する者を確知することができないもの(以下「共有者不明土地」という。)があるときは、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により、当該共有者不明土地について共有持分を有する者であって確知することができないもの(以下「不確知共有者」という。)の探索を行うものとする。

(共有者不明土地に係る公示)

第十七条の三十三 福島県知事は、前条の規定による探索を行ってもなお共有者不明土地について二分の一以上の共有持分を有する者を確知することができないときは、当該共有者不明土地について共有持分を有する者であって知れているものの全ての同意を得て、定めようとする農用地利用集積等促進計画及び次に掲げる事項を公示するものとする。

共有者不明土地の所在、地番、地目及び面積

共有者不明土地について二分の一以上の共有持分を有する者を確知することができない旨

共有者不明土地について、農用地利用集積等促進計画の定めるところによって農地中間管理機構が賃借権又は使用貸借による権利の設定を受ける旨

前号に規定する権利の種類、内容、始期、存続期間並びに当該権利が賃借権である場合にあっては、借賃並びにその支払の相手方及び方法

不確知共有者は、公示の日から起算して二月以内に、農林水産省令で定めるところにより、その権原を証する書面を添えて福島県知事に申し出て、農用地利用集積等促進計画又は前二号に掲げる事項について異議を述べることができる旨

不確知共有者が前号に規定する期間内に異議を述べなかったときは、当該不確知共有者は農用地利用集積等促進計画について同意をしたものとみなす旨

(不確知共有者のみなし同意)

第十七条の三十四 不確知共有者が前条第五号に規定する期間内に異議を述べなかったときは、当該不確知共有者は、農用地利用集積等促進計画について同意をしたものとみなす。

(情報提供等)

第十七条の三十五 農林水産大臣は、共有者不明土地に関する情報の周知を図るため、福島県その他の関係機関と連携し、第十七条の三十三の規定による公示に係る共有者不明土地に関する情報のインターネットの利用による提供その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。

(農地中間管理事業の推進に関する法律の特例)

第十七条の三十六 福島県知事が農用地利用集積等促進事業を行う場合における農地中間管理機構についての農地中間管理事業の推進に関する法律第二十条及び第二十一条の規定の適用については、同法第二十条中「第十八条第七項の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画」とあるのは「第十八条第七項の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画若しくは福島復興再生特別措置法(平成二十四年法律第二十五号)第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画」と、「使用貸借、当該」とあるのは「使用貸借、第十八条第七項の規定による公告があった」と、同法第二十一条第一項中「農用地利用集積等促進計画」とあるのは「農用地利用集積等促進計画又は福島復興再生特別措置法第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画(同法第十七条の三十七第一項に規定するものに限る。)」と、同条第二項中「前項に規定する者」とあるのは「前項(福島復興再生特別措置法第十七条の三十六の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。)に規定する者」とする。

第十七条の三十七 農地中間管理機構は、一の農用地利用集積等促進計画において当該農地中間管理機構が賃借権の設定等(所有権の移転を除く。以下この条において同じ。)を受ける農用地等について同時に賃借権の設定等を行う場合には、農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第一項の規定によらず、当該賃借権の設定等を行うことができる。

2 農地中間管理機構は、前項の規定による賃借権の設定等を行うことについての第十七条の二十五第三項第四号の同意をする場合には、農林水産省令で定めるところにより、あらかじめ、利害関係人の意見を聴かなければならない。

3 農地中間管理機構は、前項に規定する同意をしようとするときは、同項の規定により聴取した利害関係人の意見を記載した書類を福島県知事に提出しなければならない。

(農地法の準用)

第十七条の三十八 農地法第六条の二の規定は、第十七条の二十六の規定による公告があった農用地利用集積等促進計画の定めるところにより賃借権又は使用貸借による権利の設定又は移転を受けた第十七条の二十五第二項第一号ヘに規定する者について準用する。 この場合において、同法第六条の二第二項中「同号」とあるのは、「福島復興再生特別措置法第十七条の二十五第三項第三号」と読み替えるものとする。

(農用地効率的利用促進事業)

第十七条の三十九 福島県知事が、第七条第四項第二号に規定する農用地効率的利用促進事業の実施区域を定めた福島復興再生計画について、内閣総理大臣の認定(同条第十四項の認定をいい、第七条の二第一項において読み替えて準用する東日本大震災復興特別区域法第六条第一項の変更の認定を含む。以下同じ。)を申請し、その認定を受けたときは、当該認定の日以後は、市町村長と当該市町村の農業委員会との間で、実施区域内にある農用地であって当該農業委員会が管轄するものについての農地法第三条第一項本文に掲げる権利の設定又は移転に係る農業委員会の事務(同条又は同法第三条の二の規定により農業委員会が行うこととされている事務に限り、これらの事務に密接な関連のある事務であって、同法その他の法令の規定により農業委員会が行うこととされているもののうち、政令で定めるものを含む。)の全部又は一部(以下この条において「特例分担事務」という。)を当該市町村長が行うことにつき、その適正な実施に支障がなく、かつ、農用地を効率的に利用する者による地域との調和に配慮した農用地等についての権利の取得の促進に資すると認めて、合意がされた場合には、当該市町村長は、同法その他の法令の規定にかかわらず、当該区域において特例分担事務を行うものとする。

2 市町村長は、前項の規定による合意をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。 当該合意の内容を変更し、又は解除したときも、同様とする。

3 第一項の規定により特例分担事務を行う市町村長は、農林水産省令で定めるところにより、同項の規定による合意の当事者である農業委員会に対し、特例分担事務の処理状況を報告するものとする。

4 第一項の規定により市町村長が特例分担事務を行う場合における農地法第五十条及び第五十八条第一項の規定の適用については、同法第五十条中「、農業委員会」とあるのは「、福島復興再生特別措置法(平成二十四年法律第二十五号)第十七条の三十九第一項の規定により同項に規定する特例分担事務を行う市町村長」と、同項中「処理に関し、農業委員会」とあるのは「うち福島復興再生特別措置法第十七条の三十九第一項の規定により市町村長が行うものの処理に関し、市町村長」とする。

第四節 企業立地促進計画及びこれに基づく措置

(企業立地促進計画の作成等)

第十八条 福島県知事は、認定福島復興再生計画(第七条第二項第二号に掲げる事項に係る部分に限る。)に即して(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が定められているときは、認定福島復興再生計画(同号及び同項第三号に掲げる事項に係る部分に限る。)に即するとともに、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に適合して)、復興庁令で定めるところにより、避難解除等区域復興再生推進事業(雇用機会の確保に寄与する事業その他の避難解除等区域(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が定められているときは、避難解除等区域及び認定特定復興再生拠点区域。第二十条第三項第二号において同じ。)の復興及び再生の推進に資する事業であって、復興庁令で定めるものをいう。以下同じ。)を実施する企業の立地を促進するための計画(以下この条及び次条第一項において「企業立地促進計画」という。)を作成することができる。

2 企業立地促進計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。

企業立地促進計画の目標及び期間

避難解除区域及び現に避難指示であって第四条第四号ハに掲げる指示であるものの対象となっている区域(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が定められているときは、それらの区域及び認定特定復興再生拠点区域。以下「避難解除区域等」という。)内の区域であって、避難解除等区域復興再生推進事業を実施する企業の立地を促進すべき区域(以下「企業立地促進区域」という。)

避難解除等区域復興再生推進事業を実施する企業の立地を促進するため企業立地促進区域において実施しようとする措置の内容

前三号に掲げるもののほか、企業立地促進計画の実施に関し必要な事項

3 福島県知事は、企業立地促進計画を作成しようとするときは、あらかじめ、関係市町村長の意見を聴かなければならない。

4 福島県知事は、企業立地促進計画を作成したときは、これを公表するよう努めるとともに、内閣総理大臣に提出しなければならない。

5 内閣総理大臣は、前項の規定により企業立地促進計画の提出があった場合においては、その内容を関係行政機関の長に通知しなければならない。

6 内閣総理大臣は、第四項の規定により提出された企業立地促進計画について、必要があると認めるときは、福島県知事に対し、必要な助言又は勧告をすることができる。

7 第三項から前項までの規定は、企業立地促進計画の変更について準用する。

(企業立地促進計画の実施状況の報告等)

第十九条 福島県知事は、前条第四項の規定により提出した企業立地促進計画(その変更について同条第七項において準用する同条第四項の規定による提出があったときは、その変更後のもの。以下「提出企業立地促進計画」という。)の実施状況について、毎年、公表するよう努めるとともに、内閣総理大臣に報告するものとする。

2 内閣総理大臣は、前条第二項第三号の措置が実施されていないと認めるときは、福島県知事に対し、その改善のために必要な助言又は勧告をすることができる。

(避難解除等区域復興再生推進事業実施計画の認定等)

第二十条 提出企業立地促進計画に定められた企業立地促進区域内において避難解除等区域復興再生推進事業を実施する個人事業者又は法人は、復興庁令で定めるところにより、当該避難解除等区域復興再生推進事業の実施に関する計画(以下この条において「避難解除等区域復興再生推進事業実施計画」という。)を作成し、当該避難解除等区域復興再生推進事業実施計画が適当である旨の福島県知事の認定を申請することができる。

2 避難解除等区域復興再生推進事業実施計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

避難解除等区域復興再生推進事業の目標

避難解除等区域復興再生推進事業の内容及び実施期間

避難解除等区域復興再生推進事業の実施体制

避難解除等区域復興再生推進事業を実施するために必要な資金の額及びその調達方法

3 福島県知事は、第一項の規定による認定の申請があった場合において、その避難解除等区域復興再生推進事業実施計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

提出企業立地促進計画に適合するものであること。

避難解除等区域復興再生推進事業の実施が避難解除等区域への住民の帰還及び移住等の促進その他の避難解除等区域の復興及び再生の推進に寄与するものであると認められること。

円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。

4 前項の認定を受けた者(以下この節において「認定事業者」という。)は、当該認定に係る避難解除等区域復興再生推進事業実施計画(以下「認定避難解除等区域復興再生推進事業実施計画」という。)の変更をしようとするときは、復興庁令で定めるところにより、福島県知事の認定を受けなければならない。

5 第三項の規定は、前項の認定について準用する。

6 福島県知事は、認定事業者が認定避難解除等区域復興再生推進事業実施計画(第四項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下同じ。)に従って避難解除等区域復興再生推進事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。

第二十一条 福島県知事は、認定事業者に対し、認定避難解除等区域復興再生推進事業実施計画に係る避難解除等区域復興再生推進事業の適確な実施に必要な指導及び助言を行うことができる。

第二十二条 福島県知事は、認定事業者に対し、認定避難解除等区域復興再生推進事業実施計画の実施状況について報告を求めることができる。

(認定事業者に対する課税の特例)

第二十三条 提出企業立地促進計画に定められた企業立地促進区域内において認定避難解除等区域復興再生推進事業実施計画に従って避難解除等区域復興再生推進事業の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した認定事業者(第三十六条の規定により福島県知事の確認を受けたものを除く。)が、当該新設又は増設に伴い新たに取得し、又は製作し、若しくは建設した機械及び装置、建物及びその附属設備並びに構築物については、東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律(平成二十三年法律第二十九号。以下「震災特例法」という。)で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

第二十四条 認定事業者(第三十七条の規定により福島県知事の確認を受けたものを除く。)が、認定避難解除等区域復興再生推進事業実施計画に従って、原子力災害の被災者である労働者その他の復興庁令で定める労働者を、提出企業立地促進計画に定められた企業立地促進区域内に所在する事業所において雇用している場合には、当該認定事業者に対する所得税及び法人税の課税については、震災特例法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

第二十五条 避難指示であって第四条第四号ロ又はハに掲げる指示であるものの対象となった区域内に平成二十三年三月十一日においてその事業所が所在していた認定事業者であって、提出企業立地促進計画に定められた企業立地促進区域内において認定避難解除等区域復興再生推進事業実施計画に従って避難解除等区域復興再生推進事業の用に供する施設又は設備の新設、増設、更新又は修繕(以下この条において「施設の新設等」という。)をするものが、当該施設の新設等に要する費用の支出に充てるための準備金を積み立てた場合には、震災特例法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

(認定事業者に対する地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)

第二十六条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第六条の規定により、福島県又は市町村(避難解除区域等をその区域に含む市町村に限る。以下この条及び第三十八条において同じ。)が、提出企業立地促進計画に定められた企業立地促進区域内において認定避難解除等区域復興再生推進事業実施計画に従って避難解除等区域復興再生推進事業の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した認定事業者(第三十八条の規定により福島県知事の確認を受けたものを除く。)について、当該事業に対する事業税、当該事業の用に供する建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくは当該事業の用に供する機械及び装置、建物若しくは構築物若しくはこれらの敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときは、福島県又は市町村のこれらの措置による減収額(事業税又は固定資産税に関するこれらの措置による減収額にあっては、これらの措置がされた最初の年度以降五箇年度におけるものに限る。)は、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)の定めるところにより、福島県又は市町村に対して交付すべき特別交付税の算定の基礎に算入するものとする。

第五節 住民の帰還及び移住等の促進を図るための措置

第一款 公営住宅法の特例等

(公営住宅に係る国の補助の特例)

第二十七条 公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)第二条第十六号に規定する事業主体(以下「事業主体」という。)が、避難指示・解除区域(避難指示区域(現に避難指示であって第四条第四号イからハまでに掲げる指示であるものの対象となっている区域をいう。以下同じ。)及び避難解除区域をいう。第三十一条及び第三十三条第一項において同じ。)に存する住宅に平成二十三年三月十一日において居住していた者であって当該住宅の存した市町村に帰還するもの(以下「特定帰還者」という。)に賃貸又は転貸するため同法第二条第七号に規定する公営住宅の整備をする場合においては、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句をそれぞれ同表の下欄に掲げる字句と読み替えて、これらの規定を適用し、同法第八条第一項ただし書及び第十七条第三項ただし書並びに激災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三十七年法律第百五十号。以下「激甚災害法」という。)第二十二条第一項ただし書の規定は、適用しない。

(公営住宅及び改良住宅の入居者資格の特例)

第二十八条 特定帰還者については、当分の間、公営住宅法第二十三条第二号(住宅地区改良法(昭和三十五年法律第八十四号)第二十九条第一項において準用する場合を含む。)に掲げる条件を具備する者を公営住宅法第二十三条各号(住宅地区改良法第二十九条第一項において準用する場合を含む。)に掲げる条件を具備する者とみなす。

(特定帰還者向け公営住宅等の処分の特例)

第二十九条 第二十七条の規定により読み替えられた公営住宅法第八条第一項若しくは激甚災害法第二十二条第一項の規定による国の補助を受け、又は第三十四条第三項に規定する帰還・移住等環境整備交付金(次項において「帰還・移住等環境整備交付金」という。)を充てて特定帰還者に賃貸するため建設又は買取りをした公営住宅法第二条第二号に規定する公営住宅(当該公営住宅に係る同条第九号に規定する共同施設(以下「共同施設」という。)を含む。)に対する同法第四十四条第一項及び第二項並びに附則第十五項の規定の適用については、同条第一項中「四分の一」とあるのは「六分の一」と、同条第二項中「又はこれらの修繕若しくは改良」とあるのは「若しくはこれらの修繕若しくは改良に要する費用又は地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法(平成十七年法律第七十九号)第六条の地域住宅計画に基づく事業若しくは事務の実施」と、同法附則第十五項中「その耐用年限の四分の一を経過した場合においては」とあるのは「その耐用年限の六分の一を経過した場合において特別の事由のあるとき、又は耐用年限の四分の一を経過した場合においては」とする。

事業主体は、第二十七条の規定により読み替えられた公営住宅法第八条第一項若しくは激甚災害法第二十二条第一項の規定による国の補助を受け、若しくは帰還・移住等環境整備交付金を充てて特定帰還者に賃貸するため建設若しくは買取りをし、又は特定帰還者に転貸するため借上げをした公営住宅法第二条第二号に規定する公営住宅(当該公営住宅に係る共同施設を含む。)について、当該事業主体である地方公共団体の区域内の住宅事情からこれを引き続いて管理する必要がないと認めるときは、同法第四十四条第三項の規定にかかわらず、当該公営住宅の用途を廃止することができる。 この場合において、当該事業主体は、当該公営住宅の用途を廃止した日から三十日以内にその旨を国土交通大臣に報告しなければならない。

(独立行政法人都市再生機構法の特例)

第三十条 独立行政法人都市再生機構は、独立行政法人都市再生機構法(平成十五年法律第百号)第十一条第一項に規定する業務のほか、福島において、福島の地方公共団体からの委託に基づき、同条第三項各号の業務(特定帰還者に対する住宅及び宅地の供給に係るものに限る。)を行うことができる。

(独立行政法人住宅金融支援機構の行う融資)

第三十一条 独立行政法人住宅金融支援機構は、独立行政法人住宅金融支援機構法(平成十七年法律第八十二号)第十三条第一項に規定する業務のほか、避難指示・解除区域原子力災害代替建築物(住宅(同法第二条第一項に規定する住宅をいう。第四十三条において同じ。)又は主として住宅部分(同法第二条第一項に規定する住宅部分をいう。第四十三条において同じ。)から成る建築物が避難指示・解除区域内に存する場合におけるこれらの建築物又は建築物の部分に代わるべき建築物又は建築物の部分であって、当該避難指示・解除区域をその区域に含む市町村の区域内に存し、又は存することとなるものをいう。同条において同じ。)の建設又は購入に必要な資金(当該避難指示・解除区域原子力災害代替建築物の建設又は購入に付随する行為で政令で定めるものに必要な資金を含む。)を貸し付けることができる。

第二款 一団地の復興再生拠点市街地形成施設に関する都市計画

第三十二条 次に掲げる条件のいずれにも該当する避難解除区域等内の区域であって、円滑かつ迅速な復興及び再生を図るために復興再生拠点市街地(避難解除区域等内の帰還する住民の生活及び地域経済の再建並びに移住等のための拠点となる市街地をいう。以下この項において同じ。)を形成することが必要であると認められるものについては、都市計画に一団地の復興再生拠点市街地形成施設(復興再生拠点市街地を形成する一団地の住宅施設、特定業務施設(事務所、事業所その他の業務施設で、避難解除区域等の基幹的な産業の復興及び再生、当該避難解除区域等内の地域における雇用機会の創出並びに良好な市街地の形成に寄与するもののうち、この項に規定する特定公益的施設以外のものをいう。次項第一号において同じ。)又は特定公益的施設(教育施設、医療施設、官公庁施設、購買施設その他の施設で、地域住民の共同の福祉又は利便のために必要なものをいう。同号において同じ。)及び特定公共施設(道路、公園、下水道その他政令で定める公共の用に供する施設をいう。同号において同じ。)をいう。以下同じ。)を定めることができる。

円滑かつ迅速な復興及び再生を図るために当該避難解除区域等内の帰還する住民の生活及び地域経済の再建並びに移住等のための拠点として一体的に整備される自然的経済的社会的条件を備えていること。

当該区域内の土地の大部分が建築物(東日本大震災により損傷した建築物及び長期にわたる住民の避難に伴い利用が困難となった建築物を除く。)の敷地として利用されていないこと。

一団地の復興再生拠点市街地形成施設に関する都市計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

住宅施設、特定業務施設又は特定公益的施設及び特定公共施設の位置及び規模

建築物の高さの最高限度若しくは最低限度、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合の最高限度若しくは最低限度又は建築物の建築面積の敷地面積に対する割合の最高限度

一団地の復興再生拠点市街地形成施設に関する都市計画は、次に掲げるところに従って定めなければならない。

前項第一号に規定する施設は、当該避難解除区域等内の帰還する住民の生活及び地域経済の再建並びに移住等のための拠点としての機能が確保されるよう、必要な位置に適切な規模で配置すること。

認定福島復興再生計画(第七条第二項第二号に掲げる事項に係る部分に限る。)(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が定められているときは、認定福島復興再生計画(同号及び同項第三号に掲げる事項に係る部分に限る。)及び認定特定復興再生拠点区域復興再生計画)に適合するよう定めること。

第三款 帰還・移住等環境整備事業計画及びこれに基づく措置

(帰還・移住等環境整備事業計画の作成等)

第三十三条 避難指示・解除区域市町村(避難指示・解除区域をその区域に含む市町村をいう。以下同じ。)若しくは特定市町村(避難指示・解除区域市町村以外の福島の市町村であって、その区域における放射線量その他の事項を勘案して次項第二号トに掲げる事業を実施する必要があるものとして復興庁令で定めるものをいう。以下同じ。)の長若しくは福島県知事は単独で、又は、避難指示・解除区域市町村若しくは特定市町村の長と福島県知事は共同して、認定福島復興再生計画に即して(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画又は認定特定帰還居住区域復興再生計画(以下この項及び次条第二項において「認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等」という。)が定められているときは、認定福島復興再生計画に即するとともに、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等に適合して)、住民の帰還及び移住等(特定市町村の区域における事業にあっては、住民の帰還)の促進を図るための環境を整備する事業に関する計画(以下「帰還・移住等環境整備事業計画」という。)を作成することができる。

帰還・移住等環境整備事業計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。

帰還・移住等環境整備事業計画の目標

住民の帰還及び移住等の促進を図るための環境を整備する事業であって次に掲げるものに関する事項(特定市町村の区域における事業にあっては、トに掲げる事業に関する事項に限る。)

  土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)第二条第一項に規定する土地区画整理事業

  一団地の復興再生拠点市街地形成施設の整備に関する事業

  道路法第二条第一項に規定する道路の新設又は改築に関する事業

  公営住宅法第二条第二号に規定する公営住宅(以下「公営住宅」という。)の整備又は管理に関する事業

  土地改良法第二条第二項第一号から第三号まで及び第七号に掲げる土地改良事業

  義務教育諸学校等の施設費の国庫負担等に関する法律(昭和三十三年法律第八十一号)第十一条第一項に規定する義務教育諸学校等施設の整備に関する事業

  放射線量の測定のための機器を用いた住民の被ばく放射線量の評価に関する事業その他住民の健康の増進及び健康上の不安の解消を図るための事業として復興庁令で定めるもの

  避難指示・解除区域において来訪及び滞在並びに地域間交流の促進を図るために行う事業、避難指示・解除区域へ移住しようとする者の就業を促進するための事業その他移住等の促進に資するための事業として復興庁令で定めるもの

  その他復興庁令で定める事業

前号に規定する事業と一体となってその効果を増大させるために必要な事業又は事務に関する事項

計画期間

前各号に掲げるもののほか、住民の帰還及び移住等の促進を図るための環境の整備(以下「帰還・移住等環境整備」という。)に関し必要な事項

(帰還・移住等環境整備推進法人による帰還・移住等環境整備事業計画の作成等の提案)

第三十三条の二 帰還・移住等環境整備推進法人は、避難指示・解除区域市町村の長に対し、復興庁令で定めるところにより、その業務を行うために必要な帰還・移住等環境整備事業計画の作成又は変更をすることを提案することができる。 この場合においては、当該提案に係る帰還・移住等環境整備事業計画の素案を添えなければならない。

前項の規定による提案(次条及び第三十三条の四において「帰還・移住等環境整備事業計画提案」という。)に係る帰還・移住等環境整備事業計画の素案の内容は、認定福島復興再生計画(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等が定められているときは、認定福島復興再生計画及び認定特定復興再生拠点区域復興再生計画等)に基づくものでなければならない。

(帰還・移住等環境整備事業計画提案に対する避難指示・解除区域市町村の長の判断等)

第三十三条の三 避難指示・解除区域市町村の長は、帰還・移住等環境整備事業計画提案が行われたときは、遅滞なく、帰還・移住等環境整備事業計画提案を踏まえた帰還・移住等環境整備事業計画(帰還・移住等環境整備事業計画提案に係る帰還・移住等環境整備事業計画の素案の内容の全部又は一部を実現することとなる帰還・移住等環境整備事業計画をいう。次条において同じ。)の作成又は変更をする必要があるかどうかを判断し、当該帰還・移住等環境整備事業計画の作成又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならない。

(帰還・移住等環境整備事業計画提案を踏まえた帰還・移住等環境整備事業計画の作成等をしない場合にとるべき措置)

第三十三条の四 避難指示・解除区域市町村の長は、帰還・移住等環境整備事業計画提案を踏まえた帰還・移住等環境整備事業計画の作成又は変更をする必要がないと判断したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を、当該帰還・移住等環境整備事業計画提案をした帰還・移住等環境整備推進法人に通知しなければならない。

(帰還・移住等環境整備交付金の交付等)

第三十四条 避難指示・解除区域市町村、特定市町村又は福島県(以下「避難指示・解除区域市町村等」という。)は、次項の交付金を充てて帰還・移住等環境整備事業計画に基づく事業又は事務(同項及び第三十五条の三第一項において「帰還・移住等環境整備交付金事業等」という。)の実施をしようとするときは、復興庁令で定めるところにより、当該帰還・移住等環境整備事業計画を内閣総理大臣に提出しなければならない。

国は、避難指示・解除区域市町村等に対し、前項の規定により提出された帰還・移住等環境整備事業計画に係る帰還・移住等環境整備交付金事業等の実施に要する経費に充てるため、復興庁令で定めるところにより、予算の範囲内で、交付金を交付することができる。

前項の規定による交付金(以下「帰還・移住等環境整備交付金」という。)を充てて行う事業又は事務に要する費用については、土地区画整理法その他の法令の規定に基づく国の負担又は補助は、当該規定にかかわらず、行わないものとする。

前三項に定めるもののほか、帰還・移住等環境整備交付金の交付に関し必要な事項は、復興庁令で定める。

(地方公共団体への援助等)

第三十五条 内閣総理大臣及び関係行政機関の長は、避難指示・解除区域市町村等に対し、帰還・移住等環境整備交付金を充てて行う事業又は事務の円滑かつ迅速な実施に関し、必要な情報の提供、助言その他の援助を行うように努めなければならない。

関係行政機関の長は、帰還・移住等環境整備交付金を充てて行う事業又は事務の実施に関し、避難指示・解除区域市町村等から法令の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該事業又は事務が円滑かつ迅速に実施されるよう、適切な配慮をするものとする。

(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の特例)

第三十五条の二 帰還・移住等環境整備交付金に関しては、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)第十四条の規定による実績報告(事業又は事務の廃止に係るものを除く。)は、帰還・移住等環境整備事業計画に掲げる事業又は事務ごとに行うことを要しないものとし、同法第十五条の規定による交付すべき額の確定は、帰還・移住等環境整備事業計画に掲げる事業又は事務に係る交付金として交付すべき額の総額を確定することをもって足りるものとする。

(計画の実績に関する評価)

第三十五条の三 帰還・移住等環境整備交付金の交付を受けた避難指示・解除区域市町村等は、復興庁令で定めるところにより、帰還・移住等環境整備事業計画の期間の終了の日の属する年度の翌年度において、帰還・移住等環境整備事業計画に掲げる目標の達成状況及び帰還・移住等環境整備交付金事業等の実施状況に関する調査及び分析を行い、帰還・移住等環境整備事業計画の実績に関する評価を行うものとする。

避難指示・解除区域市町村等は、前項の評価を行ったときは、復興庁令で定めるところにより、その内容を公表するものとする。

第四款 既存の事業所に係る個人事業者等に対する課税の特例等

(既存の事業所に係る個人事業者等に対する課税の特例)

第三十六条 避難解除区域等内において事業の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した個人事業者又は法人(避難指示の対象となった区域内に平成二十三年三月十一日においてその事業所が所在していたことについて、復興庁令で定めるところにより福島県知事の確認を受けたものに限る。)が、当該新設又は増設に伴い新たに取得し、又は製作し、若しくは建設した機械及び装置、建物及びその附属設備並びに構築物については、震災特例法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

第三十七条 個人事業者又は法人(避難指示の対象となった区域内に平成二十三年三月十一日においてその事業所が所在していたことについて、復興庁令で定めるところにより福島県知事の確認を受けたものに限る。)が、原子力災害の被災者である労働者その他の復興庁令で定める労働者を、避難解除区域等内に所在する事業所において雇用している場合には、当該個人事業者又は法人に対する所得税及び法人税の課税については、震災特例法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

(既存の事業所に係る個人事業者等に対する地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)

第三十八条 第二十六条の規定は、地方税法第六条の規定により、福島県又は市町村が、避難解除区域等内において事業の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した個人事業者又は法人(避難指示の対象となった区域内に平成二十三年三月十一日においてその事業所が所在していたことについて、復興庁令で定めるところにより福島県知事の確認を受けたものに限る。)について、当該事業に対する事業税、当該事業の用に供する建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくは当該事業の用に供する機械及び装置、建物若しくは構築物若しくはこれらの敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。

第六節 避難指示区域から避難している者の生活の安定を図るための措置

第一款 公営住宅法の特例等

(公営住宅に係る国の補助の特例)

第三十九条 事業主体が、避難指示区域に存する住宅に平成二十三年三月十一日において居住していた者(特定帰還者である者を除く。以下「居住制限者」という。)に賃貸又は転貸するため公営住宅法第二条第七号に規定する公営住宅の整備をする場合においては、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句をそれぞれ同表の下欄に掲げる字句と読み替えて、これらの規定を適用し、同法第八条第一項ただし書及び第十七条第三項ただし書並びに激甚災害法第二十二条第一項ただし書の規定は、適用しない。

(公営住宅及び改良住宅の入居者資格の特例)

第四十条 居住制限者については、公営住宅法第二十三条第二号(住宅地区改良法第二十九条第一項において準用する場合を含む。)に掲げる条件を具備する者を公営住宅法第二十三条各号(住宅地区改良法第二十九条第一項において準用する場合を含む。)に掲げる条件を具備する者とみなす。

(居住制限者向け公営住宅等の処分の特例)

第四十一条 第三十九条の規定により読み替えられた公営住宅法第八条第一項若しくは激甚災害法第二十二条第一項の規定による国の補助を受け、又は第四十六条第三項に規定する生活拠点形成交付金(次項において「生活拠点形成交付金」という。)を充てて居住制限者に賃貸するため建設又は買取りをした公営住宅(当該公営住宅に係る共同施設を含む。)に対する公営住宅法第四十四条第一項及び第二項並びに附則第十五項の規定の適用については、同条第一項中「四分の一」とあるのは「六分の一」と、同条第二項中「又はこれらの修繕若しくは改良」とあるのは「若しくはこれらの修繕若しくは改良に要する費用又は地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法(平成十七年法律第七十九号)第六条の地域住宅計画に基づく事業若しくは事務の実施」と、同法附則第十五項中「その耐用年限の四分の一を経過した場合においては」とあるのは「その耐用年限の六分の一を経過した場合において特別の事由のあるとき、又は耐用年限の四分の一を経過した場合においては」とする。

事業主体は、第三十九条の規定により読み替えられた公営住宅法第八条第一項若しくは激甚災害法第二十二条第一項の規定による国の補助を受け、若しくは生活拠点形成交付金を充てて居住制限者に賃貸するため建設若しくは買取りをし、又は居住制限者に転貸するため借上げをした公営住宅(当該公営住宅に係る共同施設を含む。)について、当該事業主体である地方公共団体の区域内の住宅事情からこれを引き続いて管理する必要がないと認めるときは、公営住宅法第四十四条第三項の規定にかかわらず、当該公営住宅の用途を廃止することができる。 この場合において、当該事業主体は、当該公営住宅の用途を廃止した日から三十日以内にその旨を国土交通大臣に報告しなければならない。

(独立行政法人都市再生機構法の特例)

第四十二条 独立行政法人都市再生機構は、独立行政法人都市再生機構法第十一条第一項に規定する業務のほか、福島において、福島の地方公共団体からの委託に基づき、同条第三項各号の業務(居住制限者に対する住宅及び宅地の供給に係るものに限る。)を行うことができる。

(独立行政法人住宅金融支援機構の行う融資)

第四十三条 独立行政法人住宅金融支援機構は、独立行政法人住宅金融支援機構法第十三条第一項に規定する業務のほか、原子力災害代替建築物(住宅又は主として住宅部分から成る建築物が避難指示区域内に存する場合におけるこれらの建築物又は建築物の部分に代わるべき建築物又は建築物の部分(避難指示・解除区域原子力災害代替建築物に該当するものを除く。)をいう。)の建設又は購入に必要な資金(当該原子力災害代替建築物の建設又は購入に付随する行為で政令で定めるものに必要な資金を含む。)を貸し付けることができる。

(居住安定協議会)

第四十四条 福島県及び避難元市町村(避難指示区域をその区域に含む市町村をいう。以下同じ。)は、原子力災害の影響により避難し、又は住所を移転することを余儀なくされた者(以下この項において「避難者」という。)に賃貸するための公営住宅の供給その他の避難者の居住の安定の確保に関し必要となるべき措置について協議するため、居住安定協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。 この場合において、福島県及び避難元市町村は、必要と認めるときは、協議会に福島県及び避難元市町村以外の者で避難者の居住の安定の確保を図るため必要な措置を講ずる者を加えることができる。

協議会は、必要があると認めるときは、国の行政機関の長及び地方公共団体の長その他の執行機関に対して、資料の提供、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。

協議会において協議が調った事項については、協議会の構成員はその協議の結果を尊重しなければならない。

前三項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

第二款 生活拠点形成事業計画及びこれに基づく措置

(生活拠点形成事業計画の作成等)

第四十五条 福島県知事及び避難先市町村(多数の居住制限者が居住し、又は居住しようとする市町村をいう。以下この項及び次条第一項において同じ。)の長(避難元市町村その他の地方公共団体が次項第二号から第四号までに規定する事業又は事務を実施しようとする場合にあっては、福島県知事、避難先市町村の長及び当該地方公共団体の長)は、共同して、認定福島復興再生計画に即して、避難先市町村の区域内における公営住宅の整備その他の居住制限者の生活の拠点を形成する事業に関する計画(以下この条及び次条において「生活拠点形成事業計画」という。)を作成することができる。

生活拠点形成事業計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。

生活拠点形成事業計画の目標

公営住宅の整備又は管理に関する事業に関する事項

居住制限者の生活の拠点を形成する事業(前号に規定するものを除く。)であって次に掲げるものに関する事項

  道路法第二条第一項に規定する道路の新設又は改築に関する事業

  義務教育諸学校等の施設費の国庫負担等に関する法律第十一条第一項に規定する義務教育諸学校等施設の整備に関する事業

  その他復興庁令で定める事業

前二号に規定する事業と一体となってその効果を増大させるために必要な事業又は事務に関する事項

計画期間

前各号に掲げるもののほか、居住制限者の生活の拠点の形成に関し必要な事項

生活拠点形成事業計画を作成しようとする者は、あらかじめ、避難元市町村の長その他関係地方公共団体の長の意見を聴かなければならない。

前項の規定は、生活拠点形成事業計画の変更について準用する。

(生活拠点形成交付金の交付等)

第四十六条 福島県、避難先市町村又は避難元市町村その他の地方公共団体(次項において「福島県等」という。)は、同項の交付金を充てて生活拠点形成事業計画に基づく事業又は事務(同項において「生活拠点形成交付金事業等」という。)の実施をしようとするときは、復興庁令で定めるところにより、当該生活拠点形成事業計画を内閣総理大臣に提出しなければならない。

国は、福島県等に対し、前項の規定により提出された生活拠点形成事業計画に係る生活拠点形成交付金事業等の実施に要する経費に充てるため、復興庁令で定めるところにより、予算の範囲内で、交付金を交付することができる。

前項の規定による交付金(次項及び第四十八条において「生活拠点形成交付金」という。)を充てて行う事業又は事務に要する費用については、公営住宅法その他の法令の規定に基づく国の負担又は補助は、当該規定にかかわらず、行わないものとする。

前三項に定めるもののほか、生活拠点形成交付金の交付に関し必要な事項は、復興庁令で定める。

(生活の拠点の形成に当たっての配慮)

第四十七条 居住制限者の生活の拠点の形成は、居住制限者が長期にわたり避難を余儀なくされていることを踏まえ、その生活の安定を図ることを旨として、行われなければならない。

(地方公共団体への援助等の規定等の準用)

第四十八条 第三十五条から第三十五条の三までの規定は、生活拠点形成交付金について準用する。 この場合において、第三十五条第一項中「避難指示・解除区域市町村等」とあるのは「第四十六条第一項に規定する福島県等(以下「福島県等」という。)」と、同条第二項及び第三十五条の三中「避難指示・解除区域市町村等」とあるのは「福島県等」と、第三十五条の二中「)は、帰還・移住等環境整備事業計画」とあるのは「)は、第四十五条第一項に規定する生活拠点形成事業計画(以下「生活拠点形成事業計画」という。)」と、「確定は、帰還・移住等環境整備事業計画」とあるのは「確定は、生活拠点形成事業計画」と、第三十五条の三第一項中「帰還・移住等環境整備事業計画」とあるのは「生活拠点形成事業計画」と、「帰還・移住等環境整備交付金事業等」とあるのは「第四十六条第一項に規定する生活拠点形成交付金事業等」と読み替えるものとする。

第七節 公益社団法人福島相双復興推進機構への国の職員の派遣等

(公益社団法人福島相双復興推進機構による派遣の要請)

第四十八条の二 避難指示・解除区域市町村の復興及び再生を推進することを目的とする公益社団法人福島相双復興推進機構(平成二十七年八月十二日に一般社団法人福島相双復興準備機構という名称で設立された法人をいう。以下この節において「機構」という。)は、避難指示・解除区域市町村の復興及び再生の推進に関する業務のうち、特定事業者(避難指示・解除区域市町村の区域内に平成二十三年三月十一日においてその事業所が所在していた個人事業者又は法人をいう。以下この項において同じ。)の経営に関する診断及び助言、特定事業者の事業の再生を図るための方策の企画及び立案、国の行政機関その他の関係機関との連絡調整その他国の事務又は事業との密接な連携の下で実施する必要があるもの(以下この節において「特定業務」という。)を円滑かつ効果的に行うため、国の職員(国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条に規定する一般職に属する職員(法律により任期を定めて任用される職員、常時勤務を要しない官職を占める職員、独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人の職員その他人事院規則で定める職員を除く。)をいう。以下同じ。)を機構の職員として必要とするときは、その必要とする事由を明らかにして、任命権者(国家公務員法第五十五条第一項に規定する任命権者及び法律で別に定められた任命権者並びにその委任を受けた者をいう。以下同じ。)に対し、その派遣を要請することができる。

2 前項の規定による要請の手続は、人事院規則で定める。

(国の職員の派遣)

第四十八条の三 任命権者は、前条第一項の規定による要請があった場合において、原子力災害からの福島の復興及び再生の推進その他の国の責務を踏まえ、その要請に係る派遣の必要性、派遣に伴う事務の支障その他の事情を勘案して、国の事務又は事業との密接な連携を確保するために相当と認めるときは、これに応じ、国の職員の同意を得て、機構との間の取決めに基づき、期間を定めて、専ら機構における特定業務を行うものとして当該国の職員を機構に派遣することができる。

2 任命権者は、前項の同意を得るに当たっては、あらかじめ、当該国の職員に同項の取決めの内容及び当該派遣の期間中における給与の支給に関する事項を明示しなければならない。

3 第一項の取決めにおいては、機構における勤務時間、特定業務に係る報酬等(報酬、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、特定業務の対償として受ける全てのものをいう。第四十八条の五第一項及び第二項において同じ。)その他の勤務条件及び特定業務の内容、派遣の期間、職務への復帰に関する事項その他第一項の規定による派遣の実施に当たって合意しておくべきものとして人事院規則で定める事項を定めるものとする。

4 任命権者は、第一項の取決めの内容を変更しようとするときは、当該国の職員の同意を得なければならない。 この場合においては、第二項の規定を準用する。

5 第一項の規定による派遣の期間は、三年を超えることができない。 ただし、機構からその期間の延長を希望する旨の申出があり、かつ、特に必要があると認めるときは、任命権者は、当該国の職員の同意を得て、当該派遣の日から引き続き五年を超えない範囲内で、これを延長することができる。

6 第一項の規定により機構において特定業務を行う国の職員は、その派遣の期間中、その同意に係る同項の取決めに定められた内容に従って、機構において特定業務を行うものとする。

7 第一項の規定により派遣された国の職員(以下この節において「派遣職員」という。)は、その派遣の期間中、国の職員としての身分を保有するが、職務に従事しない。

8 第一項の規定による国の職員の特定業務への従事については、国家公務員法第百四条の規定は、適用しない。

(職務への復帰)

第四十八条の四 派遣職員は、その派遣の期間が満了したときは、職務に復帰するものとする。

2 任命権者は、派遣職員が機構における職員の地位を失った場合その他の人事院規則で定める場合であって、その派遣を継続することができないか又は適当でないと認めるときは、速やかに、当該派遣職員を職務に復帰させなければならない。

(派遣期間中の給与等)

第四十八条の五 任命権者は、機構との間で第四十八条の三第一項の取決めをするに当たっては、同項の規定により派遣される国の職員が機構から受ける特定業務に係る報酬等について、当該国の職員がその派遣前に従事していた職務及び機構において行う特定業務の内容に応じた相当の額が確保されるよう努めなければならない。

2 派遣職員には、その派遣の期間中、給与を支給しない。 ただし、機構において特定業務が円滑かつ効果的に行われることを確保するため特に必要があると認められるときは、当該派遣職員には、その派遣の期間中、機構から受ける特定業務に係る報酬等の額に照らして必要と認められる範囲内で、俸給、扶養手当、地域手当、広域異動手当、研究員調整手当、住居手当及び期末手当のそれぞれ百分の百以内を支給することができる。

3 前項ただし書の規定による給与の支給に関し必要な事項は、人事院規則(派遣職員が検察官の俸給等に関する法律(昭和二十三年法律第七十六号)の適用を受ける者である場合にあっては、同法第三条第一項に規定する準則。第八十九条の五第三項において同じ。)で定める。

(国家公務員共済組合法の特例)

第四十八条の六 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号。以下「国共済法」という。)第三十九条第二項の規定及び国共済法の短期給付に関する規定(国共済法第六十八条の三の規定を除く。以下この項及び第八十九条の六第一項において同じ。)は、派遣職員には、適用しない。 この場合において、国共済法の短期給付に関する規定の適用を受ける職員(国共済法第二条第一項第一号に規定する職員をいう。以下この項及び第八十九条の六第一項において同じ。)が派遣職員となったときは、国共済法の短期給付に関する規定の適用については、そのなった日の前日に退職(国共済法第二条第一項第四号に規定する退職をいう。第八十九条の六第一項において同じ。)をしたものとみなし、派遣職員が国共済法の短期給付に関する規定の適用を受ける職員となったときは、国共済法の短期給付に関する規定の適用については、そのなった日に職員となったものとみなす。

2 派遣職員に関する国共済法の退職等年金給付に関する規定の適用については、機構における特定業務を公務とみなす。

3 派遣職員は、国共済法第九十八条第一項各号に掲げる福祉事業を利用することができない。

4 派遣職員に関する国共済法の規定の適用については、国共済法第二条第一項第五号及び第六号中「とし、その他の職員」とあるのは「並びにこれらに相当するものとして次条第一項に規定する組合の運営規則で定めるものとし、その他の職員」と、国共済法第九十九条第二項中「次の各号」とあるのは「第三号」と、「当該各号」とあるのは「同号」と、「及び国の負担金」とあるのは「、福島復興再生特別措置法(平成二十四年法律第二十五号)第四十八条の二第一項に規定する機構(以下「機構」という。)の負担金及び国の負担金」と、同項第三号中「国の負担金」とあるのは「機構の負担金及び国の負担金」と、国共済法第百二条第一項中「各省各庁の長(環境大臣を含む。)、行政執行法人又は職員団体」とあり、及び「国、行政執行法人又は職員団体」とあるのは「機構及び国」と、「第九十九条第二項(同条第六項から第八項までの規定により読み替えて適用する場合を含む。)及び第五項(同条第七項及び第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とあるのは「第九十九条第二項及び第五項」と、同条第四項中「第九十九条第二項第三号及び第四号」とあるのは「第九十九条第二項第三号」と、「並びに同条第五項(同条第七項及び第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。)」とあるのは「及び同条第五項」と、「(同条第五項」とあるのは「(同項」と、「国、行政執行法人又は職員団体」とあるのは「機構及び国」とする。

5 前項の場合において機構及び国が同項の規定により読み替えられた国共済法第九十九条第二項及び厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第八十二条第一項の規定により負担すべき金額その他必要な事項は、政令で定める。

(子ども・子育て支援法の特例)

第四十八条の七 派遣職員に関する子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)の規定の適用については、機構を同法第六十九条第一項第四号に規定する団体とみなす。

(国共済法等の適用関係等についての政令への委任)

第四十八条の八 この節に定めるもののほか、派遣職員に関する国共済法、地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)、子ども・子育て支援法その他これらに類する法律の適用関係の調整を要する場合におけるその適用関係その他必要な事項は、政令で定める。

(一般職の職員の給与に関する法律の特例)

第四十八条の九 第四十八条の三第一項の規定による派遣の期間中又はその期間の満了後における当該国の職員に関する一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第二十三条第一項及び附則第六項の規定の適用については、機構における特定業務(当該特定業務に係る労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第七条第二項に規定する通勤(当該特定業務に係る就業の場所を国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)第一条の二第一項第一号及び第二号に規定する勤務場所とみなした場合に同条に規定する通勤に該当するものに限る。次条第一項において同じ。)を含む。)を公務とみなす。

(国家公務員退職手当法の特例)

第四十八条の十 第四十八条の三第一項の規定による派遣の期間中又はその期間の満了後に当該国の職員が退職した場合における国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)の規定の適用については、機構における特定業務に係る業務上の傷病又は死亡は同法第四条第二項、第五条第一項及び第六条の四第一項に規定する公務上の傷病又は死亡と、当該特定業務に係る労働者災害補償保険法第七条第二項に規定する通勤による傷病は国家公務員退職手当法第四条第二項、第五条第二項及び第六条の四第一項に規定する通勤による傷病とみなす。

2 派遣職員に関する国家公務員退職手当法第六条の四第一項及び第七条第四項の規定の適用については、第四十八条の三第一項の規定による派遣の期間は、同法第六条の四第一項に規定する現実に職務をとることを要しない期間には該当しないものとみなす。

3 前項の規定は、派遣職員が機構から所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第三十条第一項に規定する退職手当等(同法第三十一条の規定により退職手当等とみなされるものを含む。第八十九条の十第三項において同じ。)の支払を受けた場合には、適用しない。

4 派遣職員がその派遣の期間中に退職した場合に支給する国家公務員退職手当法の規定による退職手当の算定の基礎となる俸給月額については、部内の他の職員との権衡上必要があると認められるときは、次条第一項の規定の例により、その額を調整することができる。

(派遣後の職務への復帰に伴う措置)

第四十八条の十一 派遣職員が職務に復帰した場合におけるその者の職務の級及び号俸については、部内の他の職員との権衡上必要と認められる範囲内において、人事院規則の定めるところにより、必要な調整を行うことができる。

2 前項に定めるもののほか、派遣職員が職務に復帰した場合における任用、給与等に関する処遇については、部内の他の職員との均衡を失することのないよう適切な配慮が加えられなければならない。

(人事院規則への委任)

第四十八条の十二 この節に定めるもののほか、機構において国の職員が特定業務を行うための派遣に関し必要な事項は、人事院規則で定める。

(機構の役員及び職員の地位)

第四十八条の十三 機構の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第八節 帰還・移住等環境整備推進法人

(帰還・移住等環境整備推進法人の指定)

第四十八条の十四 避難指示・解除区域市町村の長は、特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項に規定する特定非営利活動法人、一般社団法人若しくは一般財団法人又は帰還・移住等環境整備の推進を図る活動を行うことを目的とする会社であって、次条に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、帰還・移住等環境整備推進法人(以下「推進法人」という。)として指定することができる。

2 避難指示・解除区域市町村の長は、前項の規定による指定をしたときは、当該推進法人の名称、住所及び事務所の所在地を公示しなければならない。

3 推進法人は、その名称、住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を避難指示・解除区域市町村の長に届け出なければならない。

4 避難指示・解除区域市町村の長は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。

(推進法人の業務)

第四十八条の十五 推進法人は、次に掲げる業務を行うものとする。

帰還・移住等環境整備に関する事業を行う者に対し、情報の提供、相談その他の援助を行うこと。

次に掲げる事業を行うこと又は当該事業に参加すること。
 イ 認定福島復興再生計画に第七条第三項第一号から第三号までに掲げる事項として定められた事業
 ロ 認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に第十七条の二第二項第五号から第七号までに掲げる事項として記載された事業
 ハ 認定特定帰還居住区域復興再生計画に第十七条の九第二項第四号から第六号までに掲げる事項として記載された事業
 ニ 帰還・移住等環境整備事業計画に第三十三条第二項第二号又は第三号に掲げる事項として記載された事業

前号イからニまでに掲げる事業に有効に利用できる土地で政令で定めるものの取得、管理及び譲渡を行うこと。

避難指示区域から避難している者からの委託に基づき、その者が所有する当該避難指示区域内の土地又は建築物その他の工作物の管理を行うこと。

帰還・移住等環境整備の推進に関する調査研究を行うこと。

帰還・移住等環境整備の推進に関する普及啓発を行うこと。

前各号に掲げるもののほか、帰還・移住等環境整備の推進のために必要な業務を行うこと。

(推進法人の業務に係る公有地の拡大の推進に関する法律の特例)

第四十八条の十六 公有地の拡大の推進に関する法律(昭和四十七年法律第六十六号)第四条第一項の規定は、推進法人に対し、前条第三号に掲げる業務(同条第二号イからニまでに掲げる事業のうち公共施設の整備に関する事業に係るものに限る。)の用に供させるために同項に規定する土地を有償で譲り渡そうとする者については、適用しない。

(監督等)

第四十八条の十七 避難指示・解除区域市町村の長は、第四十八条の十五各号に掲げる業務の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認めるときは、推進法人に対し、その業務に関し報告をさせることができる。

2 避難指示・解除区域市町村の長は、推進法人が第四十八条の十五各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施していないと認めるときは、推進法人に対し、その業務の運営の改善に関し必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。

3 避難指示・解除区域市町村の長は、推進法人が前項の規定による命令に違反したときは、第四十八条の十四第一項の規定による指定を取り消すことができる。

4 避難指示・解除区域市町村の長は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。

(情報の提供等)

第四十八条の十八 国、福島県及び避難指示・解除区域市町村は、推進法人に対し、その業務の実施に関し必要な情報の提供又は指導若しくは助言をするものとする。

第四章 放射線による健康上の不安の解消その他の安心して暮らすことのできる生活環境の実現のための措置

(健康管理調査の実施)

第四十九条 福島県は、福島復興再生基本方針及び認定福島復興再生計画(第七条第二項第五号に掲げる事項に係る部分に限る。)に基づき、平成二十三年三月十一日において福島に住所を有していた者その他これに準ずる者に対し、健康管理調査(被ばく放射線量の推計、子どもに対する甲状腺がんに関する検診その他の健康管理を適切に実施するための調査をいう。以下同じ。)を行うことができる。

(特定健康診査等に関する記録の提供)

第五十条 健康管理調査の対象者が加入している保険者(高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第七条第二項に規定する保険者(国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)の定めるところにより都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険にあっては、市町村)をいう。)又は後期高齢者医療広域連合(高齢者の医療の確保に関する法律第四十八条に規定する後期高齢者医療広域連合をいう。)は、環境省令で定めるところにより、当該調査対象者の同意を得ている場合において、福島県から求めがあったときは、当該保険者又は後期高齢者医療広域連合が保存している当該調査対象者に係る特定健康診査(高齢者の医療の確保に関する法律第十八条第一項に規定する特定健康診査をいう。)又は健康診査(高齢者の医療の確保に関する法律第百二十五条第一項に規定する健康診査をいう。)に関する記録の写しを提供しなければならない。

(健康管理調査の実施に関し必要な措置)

第五十一条 国は、福島県に対し、健康管理調査の実施に関し、技術的な助言、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。

(健康増進等を図るための施策の支援)

第五十二条 国は、福島の地方公共団体が行う住民の健康の増進及び健康上の不安の解消を図るための放射線量の測定のための機器を用いた住民の被ばく放射線量の評価その他の取組を支援するため、必要な財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。

(農林水産物等の放射能濃度の測定等の実施の支援)

第五十三条 国は、福島の地方公共団体及び事業者が実施する福島で生産された農林水産物及びその加工品(第七十六条及び第七十六条の二において「福島の農林水産物等」という。)並びに鉱工業品の放射能濃度及び放射線量の測定及び評価を支援するため、必要な措置を講ずるものとする。

(除染等の措置等の迅速な実施等)

第五十四条 国は、福島の健全な復興を図るため、福島の地方公共団体と連携して、福島における除染等の措置等(放射性物質汚染対処特措法第二十五条第一項に規定する除染等の措置等をいう。第三項及び第五十六条において同じ。)を迅速に実施するものとする。

2 国は、前項の除染等の措置等の実施に当たり、福島の住民が雇用されるよう配慮するものとする。

3 国は、福島の地方公共団体と連携して、除染等の措置等の実施に伴い生じた廃棄物について、熱回収その他の循環的な利用及び処分が適正に行われるように必要な措置を講ずるものとする。

(児童等について放射線による健康上の不安を解消するための措置)

第五十五条 国は、福島の地方公共団体と連携して、福島の学校及び児童福祉施設に在籍する児童、生徒等について、放射線による健康上の不安を解消するため、当該学校及び児童福祉施設の土地及び建物並びに通学路及びその周辺の地域について必要な措置を講ずるとともに、学校給食に係る検査についての支援その他の必要な措置を講ずるものとする。

(放射線の人体への影響等に関する研究及び開発の推進等)

第五十六条 国は、福島の地方公共団体と連携して、放射線の人体への影響及び除染等の措置等について、国内外の知見を踏まえ、調査研究及び技術開発の推進をするとともに、福島において、調査研究及び技術開発を行うための施設及び設備の整備、国内外の研究者の連携の推進、国際会議の誘致の促進その他の必要な措置を講ずるものとする。

(国民の理解の増進)

第五十七条 国は、原子力発電所の事故により放出された放射性物質による汚染のおそれに起因する健康上の不安を解消するため、低線量被ばくによる放射線の人体への影響その他放射線に関する国民の理解を深めるための広報活動、教育活動その他の必要な措置を講ずるものとする。

(教育を受ける機会の確保のための施策)

第五十八条 国は、原子力災害による被害により福島の児童、生徒等が教育を受ける機会が妨げられることのないよう、福島の地方公共団体その他の者が行う学校施設の整備、教職員の配置、就学の援助、自然体験活動の促進、いじめの防止のための対策の実施その他の取組を支援するために必要な施策を講ずるものとする。

(医療及び福祉サービスの確保のための施策)

第五十九条 国は、原子力災害による被害により福島における医療及び保育、介護その他の福祉サービスの提供に支障が生ずることのないよう、福島の地方公共団体が行うこれらの提供体制の整備その他の取組を支援するために必要な施策を講ずるものとする。

(避難指示・解除区域市町村における情報通信機器の活用等による必要な医療の確保)

第五十九条の二 国及び福島県は、避難指示・解除区域市町村の区域において、情報通信機器の活用その他の方法により、必要な医療(薬剤の適正な使用のための情報の提供及び薬学的知見に基づく指導を含む。)の確保が適切に図られるよう、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第六条の十第一項に規定する病院等の管理者、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第一条の四に規定する薬局開設者その他の関係者に対し必要な情報の提供、相談、助言その他の援助を行うものとする。

(その他の安心して暮らすことのできる生活環境の実現のための措置)

第六十条 国は、第五十一条から前条までに定めるもののほか、福島において、放射線による健康上の不安の解消その他の安心して暮らすことのできる生活環境の実現を図るために必要な財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。

第五章 原子力災害からの産業の復興及び再生のための特別の措置

第一節 福島復興再生計画に基づく商標法等の特例

第六十一条から第六十三条まで 削除

(商標法の特例)

第六十四条 福島県知事が、第七条第五項第一号イに規定する商品等需要開拓事業(以下この条において「商品等需要開拓事業」という。)を定めた福島復興再生計画について、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該福島復興再生計画に記載された第七項の実施期間内に限り、当該商品等需要開拓事業については、次項から第六項までの規定を適用する。

2 特許庁長官は、前項の認定を受けた福島復興再生計画に定められた商品等需要開拓事業に係る商品又は役務に係る地域団体商標の商標登録(商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第七条の二第一項に規定する地域団体商標の商標登録をいう。以下この項及び次項において同じ。)について、同法第四十条第一項若しくは第二項又は第四十一条の二第一項若しくは第七項の登録料を納付すべき者が当該商品等需要開拓事業の実施主体であるときは、政令で定めるところにより、当該登録料(前項の実施期間内に地域団体商標の商標登録を受ける場合のもの又は当該実施期間内に地域団体商標に係る商標権の存続期間の更新登録の申請をする場合のものに限る。)を軽減し、又は免除することができる。 この場合において、同法第十八条第二項並びに第二十三条第一項及び第二項の規定の適用については、これらの規定中「納付があつたとき」とあるのは、「納付又はその納付の免除があつたとき」とする。

3 特許庁長官は、第一項の認定を受けた福島復興再生計画に定められた商品等需要開拓事業に係る商品又は役務に係る地域団体商標の商標登録について、当該地域団体商標の商標登録を受けようとする者が当該商品等需要開拓事業の実施主体であるときは、政令で定めるところにより、商標法第七十六条第二項の規定により納付すべき商標登録出願の手数料(第一項の実施期間内に商標登録出願をする場合のものに限る。)を軽減し、又は免除することができる。

4 商標法第四十条第一項若しくは第二項又は第四十一条の二第一項若しくは第七項の登録料は、商標権が第二項の規定による登録料の軽減又は免除(以下この項において「減免」という。)を受ける者を含む者の共有に係る場合であって持分の定めがあるときは、同法第四十条第一項若しくは第二項又は第四十一条の二第一項若しくは第七項の規定にかかわらず、各共有者ごとにこれらに規定する登録料の金額(減免を受ける者にあっては、その減免後の金額)にその持分の割合を乗じて得た額を合算して得た額とし、その額を納付しなければならない。

5 商標登録出願により生じた権利が第三項の規定による商標登録出願の手数料の軽減又は免除(以下この項において「減免」という。)を受ける者を含む者の共有に係る場合であって持分の定めがあるときは、これらの者が自己の商標登録出願により生じた権利について商標法第七十六条第二項の規定により納付すべき商標登録出願の手数料は、同項の規定にかかわらず、各共有者ごとに同項に規定する商標登録出願の手数料の金額(減免を受ける者にあっては、その減免後の金額)にその持分の割合を乗じて得た額を合算して得た額とし、その額を納付しなければならない。

6 前二項の規定により算定した登録料又は手数料の金額に十円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てるものとする。

7 第一項の福島復興再生計画には、第七条第五項第一号に掲げる事項として、商品等需要開拓事業ごとに、当該事業の目標及び実施期間を定めるものとする。

(種苗法の特例)

第六十五条 福島県知事が、第七条第五項第一号ロに規定する新品種育成事業(以下この条において「新品種育成事業」という。)を定めた福島復興再生計画について、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該認定の日以後は、当該新品種育成事業については、次項及び第三項の規定を適用する。

2 農林水産大臣は、前項の認定を受けた福島復興再生計画に定められた新品種育成事業の成果に係る出願品種(種苗法(平成十年法律第八十三号)第三条第二項に規定する出願品種をいい、当該福島復興再生計画に定められた第四項の実施期間の終了日から起算して二年以内に同条第一項第一号に規定する品種登録出願(以下この条において「品種登録出願」という。)がされたものに限る。以下この項において同じ。)に関する品種登録出願について、その出願者が次に掲げる者であって当該新品種育成事業の実施主体であるときは、政令で定めるところにより、同法第六条第一項の規定により納付すべき出願料を軽減し、又は免除することができる。

その出願品種の育成(種苗法第三条第一項に規定する育成をいう。次号及び次項において同じ。)をした者

その出願品種が種苗法第八条第一項に規定する従業者等(次項第二号において「従業者等」という。)が育成をした同条第一項に規定する職務育成品種(同号において「職務育成品種」という。)であって、契約、勤務規則その他の定めによりあらかじめ同項に規定する使用者等(以下この号及び次項第二号において「使用者等」という。)が品種登録出願をすることが定められている場合において、その品種登録出願をした使用者等

3 農林水産大臣は、第一項の認定を受けた福島復興再生計画に定められた新品種育成事業の成果に係る登録品種(種苗法第二十条第一項に規定する登録品種をいい、当該福島復興再生計画に定められた次項の実施期間の終了日から起算して二年以内に品種登録出願されたものに限る。以下この項において同じ。)について、同法第四十五条第一項の規定による第一年から第六年までの各年分の登録料を納付すべき者が次に掲げる者であって当該新品種育成事業の実施主体であるときは、政令で定めるところにより、登録料を軽減し、又は免除することができる。

その登録品種の育成をした者

その登録品種が従業者等が育成をした職務育成品種であって、契約、勤務規則その他の定めによりあらかじめ使用者等が品種登録出願をすること又は従業者等がした品種登録出願の出願者の名義を使用者等に変更することが定められている場合において、その品種登録出願をした使用者等又はその従業者等がした品種登録出願の出願者の名義の変更を受けた使用者等

4 第一項の福島復興再生計画には、第七条第五項第一号に掲げる事項として、新品種育成事業ごとに、当該事業の目標及び実施期間を定めるものとする。

5 第一項の規定による認定の申請には、当該申請に係る福島復興再生計画に定めようとする新品種育成事業を実施するために必要な資金の額及びその調達方法を記載した書面を添付しなければならない。

(地熱資源開発事業)

第六十六条 福島県知事が、第七条第五項第一号ハに規定する地熱資源開発事業(以下「地熱資源開発事業」という。)を定めた福島復興再生計画について、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該認定の日以後は、当該地熱資源開発事業については、次条から第七十条までの規定を適用する。

(地熱資源開発計画)

第六十七条 福島県知事は、復興庁令で定めるところにより、前条の認定を受けた福島復興再生計画に定められた地熱資源開発事業に係る地熱資源の開発に関する計画(以下「地熱資源開発計画」という。)を作成することができる。

2 地熱資源開発計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。

地熱資源開発事業の実施区域

地熱資源開発事業の目標

地熱資源開発事業の内容、実施主体その他の復興庁令で定める事項

地熱資源開発事業の実施期間

その他地熱資源開発事業の実施に関し必要な事項

3 福島県知事は、地熱資源開発計画を作成しようとするときは、あらかじめ、前項第三号に規定する実施主体として定めようとする者の同意を得なければならない。

4 福島県知事は、地熱資源開発計画を作成しようとするときは、あらかじめ、関係市町村長の意見を聴くとともに、公聴会の開催その他の住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。

5 福島県知事は、地熱資源開発計画を作成したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

6 前三項の規定は、地熱資源開発計画の変更(復興庁令で定める軽微な変更を除く。)について準用する。

(地域森林計画の変更等に関する特例)

第六十八条 前条第二項第三号に掲げる事項には、地熱資源開発事業の実施に関連して行う次の各号に掲げる変更、指定又は解除(第六項において「地域森林計画の変更等」という。)に係る当該各号に定める事項を記載することができる。

地域森林計画区域(森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第五条第一項の規定によりたてられた地域森林計画の対象とする森林(同法第二条第一項に規定する森林をいう。以下この号及び次項第二号において同じ。)の区域をいう。)の変更 当該変更に係る森林の区域

保安林(森林法第二十五条又は第二十五条の二の規定により指定された保安林をいう。以下この号及び次項において同じ。)の指定又は解除 その保安林の所在場所及び指定の目的並びに保安林の指定に係る事項を記載しようとする場合にあっては指定施業要件(同法第三十三条第一項に規定する指定施業要件をいう。)

2 福島県知事は、地熱資源開発計画に次の各号に掲げる事項を記載しようとするときは、当該事項について、復興庁令・農林水産省令で定めるところにより、あらかじめ、それぞれ当該各号に定める手続を経なければならない。

前項第一号に定める事項 福島県に置かれる都道府県森林審議会及び福島県を管轄する森林管理局長の意見を聴くこと並びに内閣総理大臣を経由して農林水産大臣に協議をすること。

前項第二号に定める事項(海岸法第三条の規定により指定された海岸保全区域内の森林についての保安林の指定に係るものに限る。) 当該海岸保全区域を管理する海岸管理者に協議をすること。

前項第二号に定める事項(森林法第二十五条の規定による保安林の指定、同法第二十六条の規定による保安林の指定の解除又は同法第二十六条の二第四項第一号に該当する保安林若しくは同項第二号に該当する保安林(同法第二十五条第一項第一号から第三号までに掲げる目的を達成するため指定されたものに限る。)の指定の解除に係るものに限る。) 内閣総理大臣を経由して農林水産大臣に協議をし、その同意を得ること。

前項第二号に定める事項(森林法第二十六条の二第四項第二号に該当する保安林(同法第二十五条第一項第四号から第十一号までに掲げる目的を達成するため指定されたものに限る。)の指定の解除に係るものに限る。) 内閣総理大臣を経由して農林水産大臣に協議をすること。

3 福島県知事は、地熱資源開発計画に第一項各号のいずれかに定める事項を記載しようとするときは、当該事項について、農林水産省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を公告し、当該事項の案を、当該事項を地熱資源開発計画に記載しようとする理由を記載した書面を添えて、当該公告の日から二週間公衆の縦覧に供しなければならない。

4 前項の規定による公告があったときは、福島の住民及び利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、縦覧に供された当該事項の案について、福島県知事に、意見書を提出することができる。

5 福島県知事は、第二項第一号に定める手続を経るときは、前項の規定により提出された意見書(第一項第一号に掲げる事項に係るものに限る。)の要旨を福島県に置かれる都道府県森林審議会に提出しなければならない。

6 第一項各号に定める事項が記載された地熱資源開発計画が前条第五項の規定により公表されたときは、当該公表の日に当該事項に係る地域森林計画の変更等がされたものとみなす。

(地熱資源開発事業に係る許認可等の特例)

第六十九条 第六十七条第二項第三号に掲げる事項には、地熱資源開発事業の実施に係る次に掲げる事項を記載することができる。

温泉法(昭和二十三年法律第百二十五号)第三条第一項又は第十一条第一項の許可を要する行為に関する事項

森林法第十条の二第一項の許可を要する行為に関する事項

森林法第三十四条第一項又は第二項の許可を要する行為に関する事項

自然公園法(昭和三十二年法律第百六十一号)第十条第六項の規定による協議若しくは認可、同法第二十条第三項の許可(同項第一号又は第四号に係るものに限る。次条第一項において同じ。)又は同法第三十三条第一項の規定による届出を要する行為に関する事項

電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二条の二若しくは第二十七条の十五の登録、同法第二条の六第一項若しくは第二十七条の十九第一項の変更登録又は同法第二条の六第四項、第九条第二項(同法第二十七条の十二の十三において準用する場合を含む。次項第五号及び次条第三項において同じ。)、第二十七条の十九第四項、第二十七条の二十七第三項若しくは第四項若しくは第四十八条第一項の規定による届出を要する行為に関する事項

新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(平成九年法律第三十七号)第八条第一項の認定を要する行為に関する事項

2 福島県知事は、地熱資源開発計画に次の各号に掲げる事項を記載しようとするときは、当該事項について、復興庁令・農林水産省令・経済産業省令・環境省令で定めるところにより、あらかじめ、それぞれ当該各号に定める手続を経なければならない。

前項第一号に定める事項 自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)第五十一条の規定により置かれる審議会その他の合議制の機関(以下この号において「審議会等」という。)の意見を聴くこと(隣接県における温泉の湧出量、温度又は成分に影響を及ぼすおそれがある許可を要する行為に関する事項にあっては、審議会等の意見を聴くこと及び内閣総理大臣を経由して環境大臣に協議をすること。)。

前項第二号に定める事項 福島県に置かれる都道府県森林審議会の意見を聴くこと。

前項第四号に定める事項(国立公園(自然公園法第二条第二号に規定する国立公園をいう。次号において同じ。)に係る協議を要する行為に関する事項に限る。) 内閣総理大臣を経由して環境大臣に協議をすること。

前項第四号に定める事項(国立公園に係る認可、許可又は届出を要する行為に関する事項に限る。) 内閣総理大臣を経由して環境大臣に協議をし、その同意を得ること。

前項第五号に定める事項(電気事業法第二条の六第四項、第九条第二項、第二十七条の十九第四項又は第二十七条の二十七第三項若しくは第四項の規定による届出を要する行為に関する事項に限る。) 内閣総理大臣を経由して経済産業大臣に通知すること。

前項第五号に定める事項(電気事業法第二条の二若しくは第二十七条の十五の登録、同法第二条の六第一項若しくは第二十七条の十九第一項の変更登録又は同法第四十八条第一項の規定による届出を要する行為に関する事項に限る。) 内閣総理大臣を経由して経済産業大臣に協議をし、その同意を得ること。

前項第六号に定める事項 内閣総理大臣を経由して主務大臣(新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法第十五条に規定する主務大臣をいう。)に協議をし、その同意を得ること。

第七十条 次の表の上欄に掲げる事項が記載された地熱資源開発計画が第六十七条第五項の規定により公表されたときは、当該公表の日に当該事項に係る地熱資源開発事業の実施主体に対する同表の下欄に掲げる許可、認可、登録、変更登録又は認定があったものとみなす。

2 次の各号に掲げる事項が記載された地熱資源開発計画が第六十七条第五項の規定により公表されたときは、当該事項に係る地熱資源開発事業については、当該各号に定める規定は、適用しない。

前条第一項第四号に掲げる事項(自然公園法第十条第六項の規定による協議に係るものに限る。) 同法第十条第六項

前条第一項第四号に掲げる事項(自然公園法第三十三条第一項の規定による届出に係るものに限る。) 同法第三十三条第一項及び第二項

前条第一項第五号に掲げる事項(電気事業法第四十八条第一項の規定による届出に係るものに限る。) 同法第四十八条第一項

3 前条第一項第五号に掲げる事項(電気事業法第二条の六第四項、第九条第二項、第二十七条の十九第四項又は第二十七条の二十七第三項若しくは第四項の規定による届出に係るものに限る。)が記載された地熱資源開発計画が第六十七条第五項の規定により公表されたときは、同法第二条の六第四項、第九条第二項、第二十七条の十九第四項又は第二十七条の二十七第三項若しくは第四項の規定による届出があったものとみなす。

(流通機能向上事業に係る許認可等の特例)

第七十一条 福島県知事が、第七条第五項第一号ニに規定する流通機能向上事業(以下この条において「流通機能向上事業」という。)を定めた福島復興再生計画について、同号に掲げる事項として次の表の上欄に掲げる事項のいずれかを定めた場合であって、国土交通省令で定める書類を添付して、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該流通機能向上事業のうち、同表の下欄に掲げる登録、変更登録、許可若しくは認可を受け、又は届出をしなければならないものについては、当該認定の日において、これらの登録、変更登録、許可若しくは認可を受け、又は届出をしたものとみなす。

2 前項の福島復興再生計画には、第七条第五項第一号に掲げる事項として、流通機能向上事業ごとに、当該事業の目標、流通業務施設の概要及び実施時期を定めるものとする。

3 福島県知事は、第一項の認定を申請しようとするときは、第七条第九項の規定にかかわらず、当該申請に係る福島復興再生計画に定めようとする流通機能向上事業の内容について、当該流通機能向上事業の実施主体として当該福島復興再生計画に定めようとする者の同意を得なければならない。

4 国土交通大臣は、第一項の規定による認定の申請に係る第七条第十五項(第七条の二第一項において読み替えて準用する東日本大震災復興特別区域法第六条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の同意を求められたときは、当該申請に係る福島復興再生計画に定められた流通機能向上事業が次の各号のいずれかに該当するときは、第七条第十五項の同意をしてはならない。

第一項の表第一号の上欄に掲げる事項に係る流通機能向上事業の実施主体が、倉庫業法第六条第一項各号のいずれかに該当するとき。

第一項の表第二号の上欄に掲げる事項に係る流通機能向上事業の実施主体が、貨物利用運送事業法第六条第一項各号のいずれかに該当するとき。

第一項の表第三号の上欄に掲げる事項に係る流通機能向上事業の実施主体が貨物利用運送事業法第二十二条各号のいずれかに該当し、又は当該流通機能向上事業の内容が同法第二十三条各号に掲げる基準に適合していないと認めるとき。

第一項の表第四号の上欄に掲げる事項に係る流通機能向上事業の実施主体が、貨物利用運送事業法第三十八条第一項各号のいずれかに該当するとき。

第一項の表第六号の上欄に掲げる事項に係る流通機能向上事業の実施主体が貨物自動車運送事業法第五条各号のいずれかに該当し、又は当該流通機能向上事業の内容が同法第六条各号に掲げる基準に適合していないと認めるとき。

5 国土交通大臣は、第一項の規定による認定の申請に係る第七条第十五項の同意を求められたときは、当該申請に係る福島復興再生計画に定められた流通機能向上事業のうち、貨物利用運送事業法第四十五条第一項の許可を受けなければならないものについて、その同意において、国際約束を誠実に履行するとともに、国際貨物運送(同法第六条第一項第五号に規定する国際貨物運送をいう。)に係る第二種貨物利用運送事業(同法第二条第八項に規定する第二種貨物利用運送事業をいう。)の分野において公正な事業活動が行われ、その健全な発達が確保されるよう配慮するものとする。

6 国土交通大臣は、福島県知事及び第一項の規定による認定の申請に係る福島復興再生計画に定められた流通機能向上事業の実施主体に対して、第七条第十五項の同意に必要な情報の提供を求めることができる。

(政令等で規定された規制の特例措置)

第七十二条 福島県知事が、産業復興再生事業として産業復興再生政令等規制事業を定めた福島復興再生計画について、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該産業復興再生政令等規制事業については、政令により規定された規制に係るものにあっては政令で、主務省令により規定された規制に係るものにあっては復興庁令・主務省令で、それぞれ定めるところにより、第七条第八項に規定する規制の特例措置を適用する。

(地方公共団体の事務に関する規制についての条例による特例措置)

第七十三条 福島県知事が、産業復興再生事業として産業復興再生地方公共団体事務政令等規制事業を定めた福島復興再生計画について、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該産業復興再生地方公共団体事務政令等規制事業については、政令により規定された規制に係るものにあっては政令で定めるところにより条例で、主務省令により規定された規制に係るものにあっては復興庁令・主務省令で定めるところにより条例で、それぞれ定めるところにより、第七条第八項に規定する規制の特例措置を適用する。

第二節 特定事業活動振興計画及びこれに基づく措置

(特定事業活動振興計画の作成等)

第七十四条 福島県知事は、認定福島復興再生計画(第七条第五項第三号に掲げる事項に係る部分に限る。以下この項において同じ。)に即して(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が定められているときは、認定福島復興再生計画に即するとともに、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に適合して)、復興庁令で定めるところにより、福島において特定事業活動(個人事業者又は法人であって復興庁令で定める事業分野に属するものが、特定風評被害がその経営に及ぼす影響に対処するために行う新たな事業の開拓、事業再編による新たな事業の開始又は収益性の低い事業からの撤退、事業再生、設備投資その他の事業活動をいう。以下同じ。)の振興を図るための計画(以下この条及び次条第一項において「特定事業活動振興計画」という。)を作成することができる。

2 特定事業活動振興計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。

特定事業活動振興計画の目標及び期間

特定事業活動の振興を図るため実施しようとする措置の内容

前二号に掲げるもののほか、特定事業活動振興計画の実施に関し必要な事項

3 福島県知事は、特定事業活動振興計画を作成したときは、これを公表するよう努めるとともに、内閣総理大臣に提出しなければならない。

4 内閣総理大臣は、前項の規定により特定事業活動振興計画の提出があった場合においては、その内容を関係行政機関の長に通知しなければならない。

5 内閣総理大臣は、第三項の規定により提出された特定事業活動振興計画について、必要があると認めるときは、福島県知事に対し、必要な助言又は勧告をすることができる。

6 前三項の規定は、特定事業活動振興計画の変更について準用する。

(特定事業活動振興計画の実施状況の報告等)

第七十五条 福島県知事は、前条第三項の規定により提出した特定事業活動振興計画(その変更について同条第六項において準用する同条第三項の規定による提出があったときは、その変更後のもの。以下「提出特定事業活動振興計画」という。)の実施状況について、毎年、公表するよう努めるとともに、内閣総理大臣に報告するものとする。

2 内閣総理大臣は、前条第二項第二号の措置が実施されていないと認めるときは、福島県知事に対し、その改善のために必要な助言又は勧告をすることができる。

(課税の特例)

第七十五条の二 提出特定事業活動振興計画に定められた特定事業活動を実施する個人事業者又は法人(当該特定事業活動を行うことについて適正かつ確実な計画を有すると認められることその他の復興庁令で定める要件に該当するものとして福島県知事が指定するものに限る。以下「指定事業者」という。)であって、当該特定事業活動の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設したものが、当該新設又は増設に伴い新たに取得し、又は製作し、若しくは建設した機械及び装置、建物及びその附属設備並びに構築物その他復興庁令で定める減価償却資産については、震災特例法で定めるところにより、課税の特例があるものとする。

第七十五条の三 指定事業者が、次に掲げる者を、福島に所在する事業所において雇用している場合には、当該指定事業者に対する所得税及び法人税の課税については、震災特例法で定めるところにより、課税の特例があるものとする。

平成二十三年三月十一日において福島に所在する事業者に雇用されていた者

平成二十三年三月十一日において福島に居住していた者

(特定事業活動の実施状況の報告等)

第七十五条の四 指定事業者は、復興庁令で定めるところにより、その指定に係る特定事業活動の実施の状況を福島県知事に報告しなければならない。

2 福島県知事は、指定事業者が第七十五条の二の復興庁令で定める要件を欠くに至ったと認めるときは、その指定を取り消すことができる。

3 福島県知事は、第七十五条の二の規定による指定をしたとき、又は前項の規定による指定の取消しをしたときは、遅滞なく、その旨を公表しなければならない。

4 指定事業者の指定及びその取消しの手続に関し必要な事項は、復興庁令で定める。

(指定事業者に対する地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)

第七十五条の五 第二十六条の規定は、地方税法第六条の規定により、福島県又は福島の市町村が、提出特定事業活動振興計画に定められた特定事業活動の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した指定事業者について、当該特定事業活動に対する事業税、当該特定事業活動の用に供する建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくは当該特定事業活動の用に供する機械及び装置、建物若しくは構築物若しくはこれらの敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。

第三節 農林水産業の復興及び再生のための施策等

(農林水産業の復興及び再生のための施策)

第七十六条 国は、原子力災害による被害を受けた福島の農林水産業の復興及び再生を推進するため、福島の地方公共団体が行う福島の農林水産物等の消費の拡大、農林水産業に係る生産基盤の整備、農林水産物の加工及び流通の合理化、地域資源を活用した取組の推進、農林水産業を担うべき人材の育成及び確保、農林水産業に関する研究開発の推進及びその成果の普及その他の取組を支援するために必要な施策を講ずるものとする。

第七十六条の二 国は、諸外国における福島の農林水産物等の輸入に関する規制の撤廃又は緩和を推進するため、外国(本邦の域外にある国又は地域をいう。)との交渉その他必要な措置を講ずるものとする。

2 国は、放射性物質による汚染の有無又はその状況が正しく認識されていないことに起因する福島の農林水産物等の輸出の不振に対処するため、海外における福島の農林水産物等の安全性に関する理解の増進並びにその販売を促進するための紹介及び宣伝に必要な措置を講ずるものとする。

(中小企業の復興及び再生のための施策)

第七十七条 国は、原子力災害による被害を受けた福島の中小企業の復興及び再生を推進するため、中小企業の振興のために福島の地方公共団体が行う資金の確保、人材の育成、生産若しくは販売又は役務の提供に係る技術の研究開発の促進その他の取組を支援するために必要な施策を講ずるものとする。

(職業指導等の措置)

第七十八条 国は、福島の労働者の職業の安定を図るため、職業指導、職業紹介及び職業訓練の実施その他の必要な措置を講ずるものとする。

(商品の販売等の不振の実態を明らかにするための調査等の措置)

第七十八条の二 国は、放射性物質による汚染の有無又はその状況が正しく認識されていないことに起因して福島で生産された商品の販売等の不振が生じていることに鑑み、その不振の実態を明らかにするための調査を行い、当該調査に基づき、当該商品の販売等を行う者に対し、指導、助言その他の必要な措置を講ずるものとする。

(観光の振興等を通じた福島の復興及び再生のための施策)

第七十九条 国は、観光の振興を通じて原子力災害による被害を受けた福島の復興及び再生を推進するため、福島の地方公共団体が行う国内外からの観光旅客の来訪の促進、福島の観光地の魅力の増進、国内外における福島の宣伝、国際会議の誘致を含めた国際交流の推進その他の取組を支援するために必要な施策を講ずるものとする。

2 独立行政法人国際交流基金は、福島の特性に配慮し、国際文化交流の目的をもって行う人物の派遣及び招へい、国際文化交流を目的とする催しの実施若しくはあっせん又は当該催しへの援助若しくは参加その他の必要な措置を講ずることにより、福島の国際交流の推進に資するよう努めるものとする。

(その他の産業の復興及び再生のための措置)

第八十条 国は、第七十六条から前条までに定めるもののほか、原子力災害による被害を受けた福島の産業の復興及び再生の推進を図るため、放射性物質による汚染の有無又はその状況が正しく認識されていないことに起因する商品の販売等の不振及び観光客の数の低迷への対処その他の必要な取組に関し、財政上、税制上又は金融上の措置その他の措置を講ずるよう努めるものとする。

第六章 新たな産業の創出等に寄与する取組の重点的な推進のための特別な措置

第一節 福島復興再生計画に基づく国有施設の使用等の特例

(国有施設の使用の特例)

第八十一条 国は、政令で定めるところにより、認定福島復興再生計画(第七条第七項第一号に規定する事業に係る部分に限る。)に基づいて同号に規定する事業を行う者に国有の試験研究施設を使用させる場合において、ロボットに係る新たな製品又は新技術の開発の促進を図るため特に必要があると認めるときは、その使用の対価を時価よりも低く定めることができる。

(政令等で規定された規制の特例措置)

第八十二条 福島県知事が、重点推進事業として新産業創出等政令等規制事業を定めた福島復興再生計画について、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該新産業創出等政令等規制事業については、政令により規定された規制に係るものにあっては政令で、主務省令により規定された規制に係るものにあっては復興庁令・主務省令で、それぞれ定めるところにより、第七条第八項に規定する規制の特例措置を適用する。

(地方公共団体の事務に関する規制についての条例による特例措置)

第八十三条 福島県知事が、重点推進事業として新産業創出等地方公共団体事務政令等規制事業を定めた福島復興再生計画について、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該新産業創出等地方公共団体事務政令等規制事業については、政令により規定された規制に係るものにあっては政令で定めるところにより条例で、主務省令により規定された規制に係るものにあっては復興庁令・主務省令で定めるところにより条例で、それぞれ定めるところにより、第七条第八項に規定する規制の特例措置を適用する。

第二節 新産業創出等推進事業促進計画及びこれに基づく措置

(新産業創出等推進事業促進計画の作成等)

第八十四条 福島県知事は、認定福島復興再生計画(第七条第六項後段に規定する取組の内容に関する事項に係る部分に限る。以下この項において同じ。)に即して(認定特定復興再生拠点区域復興再生計画が定められているときは、認定福島復興再生計画に即するとともに、認定特定復興再生拠点区域復興再生計画に適合して)、復興庁令で定めるところにより、新産業創出等推進事業(新たな産業の創出又は産業の国際競争力の強化の推進に資する事業であって福島国際研究産業都市区域における産業集積の形成及び活性化を図る上で中核となるものとして復興庁令で定めるものをいう。以下同じ。)の実施を促進するための計画(以下この条及び次条第一項において「新産業創出等推進事業促進計画」という。)を作成することができる。

2 新産業創出等推進事業促進計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。

新産業創出等推進事業促進計画の目標及び期間

福島国際研究産業都市区域内の区域であって、新産業創出等推進事業の実施の促進が、産業集積の形成及び活性化を図る上で特に有効であると認められる区域(以下「新産業創出等推進事業促進区域」という。)

新産業創出等推進事業の実施を促進するため新産業創出等推進事業促進区域において実施しようとする措置の内容

前三号に掲げるもののほか、新産業創出等推進事業促進計画の実施に関し必要な事項

3 福島県知事は、新産業創出等推進事業促進計画を作成しようとするときは、あらかじめ、関係市町村長の意見を聴かなければならない。

4 福島県知事は、新産業創出等推進事業促進計画を作成したときは、これを公表するよう努めるとともに、内閣総理大臣に提出しなければならない。

5 内閣総理大臣は、前項の規定により新産業創出等推進事業促進計画の提出があった場合においては、その内容を関係行政機関の長に通知しなければならない。

6 内閣総理大臣は、第四項の規定により提出された新産業創出等推進事業促進計画について、必要があると認めるときは、福島県知事に対し、必要な助言又は勧告をすることができる。

7 第三項から前項までの規定は、新産業創出等推進事業促進計画の変更について準用する。

(新産業創出等推進事業促進計画の実施状況の報告等)

第八十五条 福島県知事は、前条第四項の規定により提出した新産業創出等推進事業促進計画(その変更について同条第七項において準用する同条第四項の規定による提出があったときは、その変更後のもの。以下「提出新産業創出等推進事業促進計画」という。)の実施状況について、毎年、公表するよう努めるとともに、内閣総理大臣に報告するものとする。

2 内閣総理大臣は、前条第二項第三号の措置が実施されていないと認めるときは、福島県知事に対し、その改善のために必要な助言又は勧告をすることができる。

(新産業創出等推進事業実施計画の認定等)

第八十五条の二 提出新産業創出等推進事業促進計画に定められた新産業創出等推進事業促進区域内において新産業創出等推進事業を実施する個人事業者又は法人は、復興庁令で定めるところにより、新産業創出等推進事業の実施に関する計画(以下この条において「新産業創出等推進事業実施計画」という。)を作成し、当該新産業創出等推進事業実施計画が適当である旨の福島県知事の認定を申請することができる。

2 新産業創出等推進事業実施計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

新産業創出等推進事業実施計画の目標

新産業創出等推進事業実施計画の内容及び実施期間

新産業創出等推進事業実施計画の実施体制

新産業創出等推進事業実施計画を実施するために必要な資金の額及びその調達方法

3 福島県知事は、第一項の規定による認定の申請があった場合において、その新産業創出等推進事業実施計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

提出新産業創出等推進事業促進計画に適合するものであること。

新産業創出等推進事業の実施が、福島国際研究産業都市区域における産業集積の形成及び活性化に寄与するものであると認められること。

円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。

4 前項の認定を受けた者(以下この節において「認定事業者」という。)は、当該認定に係る新産業創出等推進事業実施計画の変更をしようとするときは、復興庁令で定めるところにより、福島県知事の認定を受けなければならない。

5 第三項の規定は、前項の認定について準用する。

6 福島県知事は、認定事業者が第三項の認定を受けた新産業創出等推進事業実施計画(第四項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定新産業創出等推進事業実施計画」という。)に従って新産業創出等推進事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。

第八十五条の三 福島県知事は、認定事業者に対し、認定新産業創出等推進事業実施計画に係る新産業創出等推進事業の適確な実施に必要な指導及び助言を行うことができる。

第八十五条の四 福島県知事は、認定事業者に対し、認定新産業創出等推進事業実施計画の実施状況について報告を求めることができる。

(認定事業者に対する課税の特例)

第八十五条の五 提出新産業創出等推進事業促進計画に定められた新産業創出等推進事業促進区域内において認定新産業創出等推進事業実施計画に従って新産業創出等推進事業の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した認定事業者が、当該新設又は増設に伴い新たに取得し、又は製作し、若しくは建設した機械及び装置、建物及びその附属設備並びに構築物その他復興庁令で定める減価償却資産については、震災特例法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

第八十五条の六 認定新産業創出等推進事業実施計画に従って新産業創出等推進事業を実施する認定事業者であって当該新産業創出等推進事業に関連する開発研究を行うものが、提出新産業創出等推進事業促進計画に定められた新産業創出等推進事業促進区域内において、当該開発研究の用に供する減価償却資産を新たに取得し、又は製作し、若しくは建設した場合には、震災特例法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

第八十五条の七 認定事業者が、認定新産業創出等推進事業実施計画に従って、原子力災害の被災者である労働者その他の復興庁令で定める労働者を、提出新産業創出等推進事業促進計画に定められた新産業創出等推進事業促進区域内に所在する事業所において雇用している場合には、当該認定事業者に対する所得税及び法人税の課税については、震災特例法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

(認定事業者に対する地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)

第八十五条の八 第二十六条の規定は、地方税法第六条の規定により、福島県又は福島の市町村が、提出新産業創出等推進事業促進計画に定められた新産業創出等推進事業促進区域内において認定新産業創出等推進事業実施計画に従って新産業創出等推進事業の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した認定事業者について、当該新産業創出等推進事業に対する事業税、当該新産業創出等推進事業の用に供する建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくは当該新産業創出等推進事業の用に供する機械及び装置、建物若しくは構築物若しくはこれらの敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。

第三節 新たな産業の創出等に寄与する施策等

(研究開発の推進等のための施策)

第八十六条 国は、認定福島復興再生計画(第七条第二項第七号に掲げる事項に係る部分に限る。次条において同じ。)の実施を促進するため、再生可能エネルギー源の利用、医薬品、医療機器、廃炉等、ロボット及び農林水産業に関する研究開発その他の先端的な研究開発の推進及びその成果の活用を支援するために必要な施策を講ずるものとする。

(企業の立地の促進等のための施策)

第八十七条 国は、認定福島復興再生計画の迅速かつ確実な実施を確保するため、福島県が行う新たな産業の創出等に必要となる企業の立地の促進、高度な知識又は技術を有する人材の育成及び確保その他の取組を支援するために必要な施策を講ずるものとする。

(福島国際研究産業都市区域における取組の促進に係る連携の強化のための施策)

第八十八条 国は、福島国際研究産業都市区域における第七条第六項後段に規定する取組を促進するため、福島の地方公共団体相互間の広域的な連携の確保その他の国、地方公共団体、研究機関、事業者、金融機関その他の関係者相互間の連携を強化するために必要な施策を講ずるものとする。

(自動車の自動運転等の有効性の実証を行う事業に対する援助)

第八十八条の二 国、福島県及び市町村(福島国際研究産業都市区域をその区域に含む市町村に限る。)は、福島国際研究産業都市区域内において、自動車の自動運転、無人航空機(航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第二条第二十二項に規定する無人航空機をいう。)の遠隔操作又は自動操縦その他これらに類する高度な産業技術であって技術革新の進展に即応したものの有効性の実証を行う事業活動を集中的に推進するため、福島国際研究産業都市区域内において当該事業活動を行う者に対する道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)、航空法、電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)その他の法令の規定に基づく手続に関する情報の提供、相談、助言その他の援助を行うものとする。

(その他の新たな産業の創出等のための措置)

第八十九条 国は、第八十一条から第八十三条まで及び第八十六条から前条までに定めるもののほか、福島において新たな産業の創出等に寄与する取組の重点的な推進を図るために必要な財政上の措置、農地法その他の法令の規定による手続の円滑化その他の措置を講ずるよう努めるものとする。

第四節 公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構への国の職員の派遣等

(公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構による派遣の要請)

第八十九条の二 福島国際研究産業都市区域における新たな産業の創出及び産業の国際競争力の強化に寄与する取組を重点的に推進することを目的とする公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構(平成二十九年七月二十五日に一般財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構という名称で設立された法人をいう。以下この節において「機構」という。)は、当該取組の推進に関する業務のうち、産業集積の形成及び活性化に資する事業の創出の促進、国、地方公共団体、研究機関、事業者、金融機関その他の関係者相互間の連絡調整及び連携の促進、産業集積の形成及び活性化を図るための方策の企画及び立案その他国の事務又は事業との密接な連携の下で実施する必要があるもの(以下この節において「特定業務」という。)を円滑かつ効果的に行うため、国の職員を機構の職員として必要とするときは、その必要とする事由を明らかにして、任命権者に対し、その派遣を要請することができる。

2 前項の規定による要請の手続は、人事院規則で定める。

(国の職員の派遣)

第八十九条の三 任命権者は、前条第一項の規定による要請があった場合において、原子力災害からの福島の復興及び再生の推進その他の国の責務を踏まえ、その要請に係る派遣の必要性、派遣に伴う事務の支障その他の事情を勘案して、国の事務又は事業との密接な連携を確保するために相当と認めるときは、これに応じ、国の職員の同意を得て、機構との間の取決めに基づき、期間を定めて、専ら機構における特定業務を行うものとして当該国の職員を機構に派遣することができる。

2 任命権者は、前項の同意を得るに当たっては、あらかじめ、当該国の職員に同項の取決めの内容及び当該派遣の期間中における給与の支給に関する事項を明示しなければならない。

3 第一項の取決めにおいては、機構における勤務時間、特定業務に係る報酬等(報酬、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、特定業務の対償として受ける全てのものをいう。第八十九条の五第一項及び第二項において同じ。)その他の勤務条件及び特定業務の内容、派遣の期間、職務への復帰に関する事項その他第一項の規定による派遣の実施に当たって合意しておくべきものとして人事院規則で定める事項を定めるものとする。

4 任命権者は、第一項の取決めの内容を変更しようとするときは、当該国の職員の同意を得なければならない。 この場合においては、第二項の規定を準用する。

5 第一項の規定による派遣の期間は、三年を超えることができない。 ただし、機構からその期間の延長を希望する旨の申出があり、かつ、特に必要があると認めるときは、任命権者は、当該国の職員の同意を得て、当該派遣の日から引き続き五年を超えない範囲内で、これを延長することができる。

6 第一項の規定により機構において特定業務を行う国の職員は、その派遣の期間中、その同意に係る同項の取決めに定められた内容に従って、機構において特定業務を行うものとする。

7 第一項の規定により派遣された国の職員(以下この節において「派遣職員」という。)は、その派遣の期間中、国の職員としての身分を保有するが、職務に従事しない。

8 第一項の規定による国の職員の特定業務への従事については、国家公務員法第百四条の規定は、適用しない。

(職務への復帰)

第八十九条の四 派遣職員は、その派遣の期間が満了したときは、職務に復帰するものとする。

2 任命権者は、派遣職員が機構における職員の地位を失った場合その他の人事院規則で定める場合であって、その派遣を継続することができないか又は適当でないと認めるときは、速やかに、当該派遣職員を職務に復帰させなければならない。

(派遣期間中の給与等)

第八十九条の五 任命権者は、機構との間で第八十九条の三第一項の取決めをするに当たっては、同項の規定により派遣される国の職員が機構から受ける特定業務に係る報酬等について、当該国の職員がその派遣前に従事していた職務及び機構において行う特定業務の内容に応じた相当の額が確保されるよう努めなければならない。

2 派遣職員には、その派遣の期間中、給与を支給しない。 ただし、機構において特定業務が円滑かつ効果的に行われることを確保するため特に必要があると認められるときは、当該派遣職員には、その派遣の期間中、機構から受ける特定業務に係る報酬等の額に照らして必要と認められる範囲内で、俸給、扶養手当、地域手当、広域異動手当、研究員調整手当、住居手当及び期末手当のそれぞれ百分の百以内を支給することができる。

3 前項ただし書の規定による給与の支給に関し必要な事項は、人事院規則で定める。

(国共済法の特例)

第八十九条の六 国共済法第三十九条第二項の規定及び国共済法の短期給付に関する規定は、派遣職員には、適用しない。 この場合において、国共済法の短期給付に関する規定の適用を受ける職員が派遣職員となったときは、国共済法の短期給付に関する規定の適用については、そのなった日の前日に退職をしたものとみなし、派遣職員が国共済法の短期給付に関する規定の適用を受ける職員となったときは、国共済法の短期給付に関する規定の適用については、そのなった日に職員となったものとみなす。

2 派遣職員に関する国共済法の退職等年金給付に関する規定の適用については、機構における特定業務を公務とみなす。

3 派遣職員は、国共済法第九十八条第一項各号に掲げる福祉事業を利用することができない。

4 派遣職員に関する国共済法の規定の適用については、国共済法第二条第一項第五号及び第六号中「とし、その他の職員」とあるのは「並びにこれらに相当するものとして次条第一項に規定する組合の運営規則で定めるものとし、その他の職員」と、国共済法第九十九条第二項中「次の各号」とあるのは「第三号」と、「当該各号」とあるのは「同号」と、「及び国の負担金」とあるのは「、福島復興再生特別措置法(平成二十四年法律第二十五号)第八十九条の二第一項に規定する機構(以下「機構」という。)の負担金及び国の負担金」と、同項第三号中「国の負担金」とあるのは「機構の負担金及び国の負担金」と、国共済法第百二条第一項中「各省各庁の長(環境大臣を含む。)、行政執行法人又は職員団体」とあり、及び「国、行政執行法人又は職員団体」とあるのは「機構及び国」と、「第九十九条第二項(同条第六項から第八項までの規定により読み替えて適用する場合を含む。)及び第五項(同条第七項及び第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とあるのは「第九十九条第二項及び第五項」と、同条第四項中「第九十九条第二項第三号及び第四号」とあるのは「第九十九条第二項第三号」と、「並びに同条第五項(同条第七項及び第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。)」とあるのは「及び同条第五項」と、「(同条第五項」とあるのは「(同項」と、「国、行政執行法人又は職員団体」とあるのは「機構及び国」とする。

5 前項の場合において機構及び国が同項の規定により読み替えられた国共済法第九十九条第二項及び厚生年金保険法第八十二条第一項の規定により負担すべき金額その他必要な事項は、政令で定める。

(子ども・子育て支援法の特例)

第八十九条の七 派遣職員に関する子ども・子育て支援法の規定の適用については、機構を同法第六十九条第一項第四号に規定する団体とみなす。

(国共済法等の適用関係等についての政令への委任)

第八十九条の八 この節に定めるもののほか、派遣職員に関する国共済法、地方公務員等共済組合法、子ども・子育て支援法その他これらに類する法律の適用関係の調整を要する場合におけるその適用関係その他必要な事項は、政令で定める。

(一般職の職員の給与に関する法律の特例)

第八十九条の九 第八十九条の三第一項の規定による派遣の期間中又はその期間の満了後における当該国の職員に関する一般職の職員の給与に関する法律第二十三条第一項及び附則第六項の規定の適用については、機構における特定業務(当該特定業務に係る労働者災害補償保険法第七条第二項に規定する通勤(当該特定業務に係る就業の場所を国家公務員災害補償法第一条の二第一項第一号及び第二号に規定する勤務場所とみなした場合に同条に規定する通勤に該当するものに限る。次条第一項において同じ。)を含む。)を公務とみなす。

(国家公務員退職手当法の特例)

第八十九条の十 第八十九条の三第一項の規定による派遣の期間中又はその期間の満了後に当該国の職員が退職した場合における国家公務員退職手当法の規定の適用については、機構における特定業務に係る業務上の傷病又は死亡は同法第四条第二項、第五条第一項及び第六条の四第一項に規定する公務上の傷病又は死亡と、当該特定業務に係る労働者災害補償保険法第七条第二項に規定する通勤による傷病は国家公務員退職手当法第四条第二項、第五条第二項及び第六条の四第一項に規定する通勤による傷病とみなす。

2 派遣職員に関する国家公務員退職手当法第六条の四第一項及び第七条第四項の規定の適用については、第八十九条の三第一項の規定による派遣の期間は、同法第六条の四第一項に規定する現実に職務をとることを要しない期間には該当しないものとみなす。

3 前項の規定は、派遣職員が機構から所得税法第三十条第一項に規定する退職手当等の支払を受けた場合には、適用しない。

4 派遣職員がその派遣の期間中に退職した場合に支給する国家公務員退職手当法の規定による退職手当の算定の基礎となる俸給月額については、部内の他の職員との権衡上必要があると認められるときは、次条第一項の規定の例により、その額を調整することができる。

(派遣後の職務への復帰に伴う措置)

第八十九条の十一 派遣職員が職務に復帰した場合におけるその者の職務の級及び号俸については、部内の他の職員との権衡上必要と認められる範囲内において、人事院規則の定めるところにより、必要な調整を行うことができる。

2 前項に定めるもののほか、派遣職員が職務に復帰した場合における任用、給与等に関する処遇については、部内の他の職員との均衡を失することのないよう適切な配慮が加えられなければならない。

(人事院規則への委任)

第八十九条の十二 この節に定めるもののほか、機構において国の職員が特定業務を行うための派遣に関し必要な事項は、人事院規則で定める。

(機構の役員及び職員の地位)

第八十九条の十三 機構の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第七章 新産業創出等研究開発基本計画

(新産業創出等研究開発基本計画の策定等)

第九十条 内閣総理大臣は、福島における新たな産業の創出及び産業の国際競争力の強化に資する研究開発(以下「新産業創出等研究開発」という。)並びにその環境の整備及び成果の普及並びに新産業創出等研究開発に係る人材の育成及び確保に関する施策並びにこれらに関連する施策(以下「新産業創出等研究開発等施策」という。)の総合的かつ計画的な推進を図ることにより、原子力災害からの福島の復興及び再生を推進するため、福島復興再生基本方針に即して、新産業創出等研究開発等施策の推進に関する基本的な計画(以下「新産業創出等研究開発基本計画」という。)を定めるものとする。

2 新産業創出等研究開発基本計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。

新産業創出等研究開発等施策についての基本的な方針

総合的かつ計画的に講ずべき新産業創出等研究開発等施策

前二号に掲げるもののほか、新産業創出等研究開発等施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 前項第二号の新産業創出等研究開発等施策については、当該新産業創出等研究開発等施策の具体的な目標及びその達成の期間を定めるものとする。

4 内閣総理大臣は、新産業創出等研究開発基本計画の作成に当たっては、福島の自然的、経済的及び社会的な特性が最大限に活用されることとなるよう努めるものとする。

5 内閣総理大臣は、新産業創出等研究開発基本計画を定めるときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、総合科学技術・イノベーション会議及び福島県知事の意見を聴かなければならない。

6 内閣総理大臣は、新産業創出等研究開発基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

7 内閣総理大臣は、新産業創出等研究開発等施策の効果に関する評価を踏まえ、新産業創出等研究開発基本計画の見直しを行い、必要な変更を加えるものとする。

8 第四項から第六項までの規定は、新産業創出等研究開発基本計画の変更について準用する。

(新産業創出等研究開発基本計画における福島国際研究教育機構の位置付け)

第九十一条 新産業創出等研究開発基本計画は、福島国際研究教育機構が、新産業創出等研究開発並びにその環境の整備及び成果の普及並びに新産業創出等研究開発に係る人材の育成及び確保において中核的な役割を担うよう定めるものとする。

第八章 福島国際研究教育機構

第一節 総則

第一款 通則

(機構の目的)

第九十二条 福島国際研究教育機構(以下「機構」という。)は、原子力災害からの福島の復興及び再生に寄与するため、新産業創出等研究開発基本計画に基づき、新産業創出等研究開発並びにその環境の整備及び成果の普及並びに新産業創出等研究開発に係る人材の育成及び確保等の業務を総合的に行うことを目的とする。

(法人格)

第九十三条 機構は、法人とする。

(事務所)

第九十四条 機構は、主たる事務所を福島県に置く。

(資本金)

第九十五条 機構の資本金は、その設立に際し、政府及び福島の地方公共団体(以下「政府等」という。)が出資する額の合計額とする。

機構は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。

政府等は、前項の規定により機構がその資本金を増加するときは、機構に出資することができる。

政府等は、第一項又は前項の規定により機構に出資するときは、土地、建物その他の土地の定着物又は機械設備(次項において「土地等」という。)を出資の目的とすることができる。

前項の規定により出資の目的とする土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。

前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

(名称の使用制限)

第九十六条 機構でない者は、福島国際研究教育機構という名称を用いてはならない。

第二款 設立

(理事長及び監事となるべき者)

第九十七条 主務大臣は、機構の長である理事長となるべき者及び監事となるべき者を指名する。

前項の規定により指名された理事長となるべき者及び監事となるべき者は、機構の成立の時において、この法律の規定により、それぞれ理事長及び監事に任命されたものとする。

第百二条第一項の規定は、第一項の理事長となるべき者の指名について準用する。

(設立委員)

第九十八条 主務大臣は、設立委員を命じて、機構の設立に関する事務を処理させる。

設立委員は、機構の設立の準備を完了したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出るとともに、その事務を前条第一項の規定により指名された理事長となるべき者に引き継がなければならない。

(機構が承継する国の権利義務)

第九十九条 国が有する権利及び義務のうち、第百十条第一項各号に掲げる業務に係るものとして政令で定めるものは、機構の成立の時において機構が承継する。

第二節 役員及び職員

(役員)

第百条 機構に、役員として、理事長及び監事二人を置く。

2 機構に、役員として、理事二人以内を置くことができる。

(役員の職務及び権限)

第百一条 理事長は、機構を代表し、その業務を総理する。

2 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して機構の業務を掌理する。

3 監事は、機構の業務を監査する。 この場合において、監事は、主務省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。

4 監事は、いつでも、役員(監事を除く。)及び職員に対して事務及び事業の報告を求め、又は機構の業務及び財産の状況の調査をすることができる。

5 監事は、機構がこの法律の規定による認可、承認、認定及び届出に係る書類並びに報告書その他の主務省令で定める書類を主務大臣に提出しようとするときは、これらの書類を調査しなければならない。

6 監事は、その職務を行うため必要があるときは、機構の子法人(機構がその経営を支配している法人として主務省令で定めるものをいう。以下同じ。)に対して事業の報告を求め、又はその子法人の業務及び財産の状況の調査をすることができる。

7 前項の子法人は、正当な理由があるときは、同項の報告又は調査を拒むことができる。

8 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。

9 理事は、理事長の定めるところにより、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。 ただし、理事が置かれていないときは、理事長の職務を代理し又はその職務を行う者は、監事とする。

10 前項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。

(役員の任命)

第百二条 理事長は、次に掲げる者のうちから、主務大臣が任命する。

機構が行う事務及び事業に関して高度な知識及び経験を有する者

前号に掲げる者のほか、機構が行う事務及び事業を適正かつ効率的に運営することができる者

2 監事は、主務大臣が任命する。

3 主務大臣は、前二項の規定により理事長又は監事を任命しようとするときは、必要に応じ、公募(理事長又は監事の職務の内容、勤務条件その他必要な事項を公示して行う候補者の募集をいう。以下この項において同じ。)の活用に努めなければならない。 公募によらない場合であっても、透明性を確保しつつ、候補者の推薦の求めその他の適任と認める者を任命するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4 理事は、第一項各号に掲げる者のうちから、理事長が任命する。

5 理事長は、前項の規定により理事を任命したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。

(役員の任期)

第百三条 理事長の任期は、任命の日から、当該任命の日を含む機構の第百十二条第一項に規定する中期目標の期間(以下この項及び次項において「中期目標の期間」という。)の末日までとする。 ただし、主務大臣は、より適切と認める者を任命するため特に必要があると認めるときは、中期目標の期間の初日以後最初に任命される理事長の任期を、任命の日から、当該初日から三年又は四年を経過する日までとすることができる。

2 前項の規定にかかわらず、主務大臣は、第九十七条第一項の規定により理事長となるべき者としてより適切と認める者を指名するため特に必要があると認めるときは、同条第二項の規定によりその成立の時において任命されたものとされる理事長の任期を、任命の日から、中期目標の期間の初日から三年又は四年を経過する日までとすることができる。

3 前二項の規定にかかわらず、補欠の理事長の任期は、前任者の残任期間とする。

4 監事の任期は、理事長の任期(補欠の理事長の任期を含む。以下この項において同じ。)と対応するものとし、任命の日から、当該対応する理事長の任期の末日を含む事業年度についての財務諸表承認日(第百十八条第一項の規定による同項の財務諸表の承認の日をいう。)までとする。 ただし、補欠の監事の任期は、前任者の残任期間とする。

5 理事の任期は、当該理事について理事長が定める期間(その末日が当該理事長の任期の末日以前であるものに限る。)とする。 ただし、補欠の理事の任期は、前任者の残任期間とする。

6 役員は、再任されることができる。

(役員の欠格条項)

第百四条 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者及び教育公務員又は研究公務員で政令で定めるものを除く。)は、役員となることができない。

(役員の損害賠償責任)

第百五条 機構の役員は、その任務を怠ったときは、機構に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

2 前項の責任は、主務大臣の承認がなければ、免除することができない。

(役員及び職員の秘密保持義務)

第百六条 機構の役員及び職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、同様とする。

(役員及び職員の地位)

第百七条 機構の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

(労働契約法の特例)

第百八条 次の各号に掲げる者の当該各号の労働契約に係る労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)第十八条第一項の規定の適用については、同項中「五年」とあるのは、「十年」とする。

研究者等(新産業創出等研究開発に従事する研究者及び技術者をいう。第三号において同じ。)であって機構との間で期間の定めのある労働契約(以下この条において「有期労働契約」という。)を締結したもの

新産業創出等研究開発等(新産業創出等研究開発並びにその環境の整備及び成果の普及をいう。以下この号及び次号並びに第三項において同じ。)に係る企画立案、資金の確保並びに知的財産権の取得及び活用その他の新産業創出等研究開発等に係る運営及び管理に係る業務(専門的な知識及び能力を必要とするものに限る。)に従事する者であって機構との間で有期労働契約を締結したもの

機構以外の者が機構との協定その他の契約により機構と共同して行う新産業創出等研究開発等(次号において「共同研究開発等」という。)の業務に専ら従事する研究者等であって機構以外の者との間で有期労働契約を締結したもの

共同研究開発等に係る企画立案、資金の確保並びに知的財産権の取得及び活用その他の共同研究開発等に係る運営及び管理に係る業務(専門的な知識及び能力を必要とするものに限る。)に専ら従事する者であって当該共同研究開発等を行う機構以外の者との間で有期労働契約を締結したもの

2 前項第一号及び第二号に掲げる者(大学の学生である者を除く。)のうち大学に在学している間に機構との間で有期労働契約(当該有期労働契約の期間のうちに大学に在学している期間を含むものに限る。)を締結していた者の同項第一号及び第二号の労働契約に係る労働契約法第十八条第一項の規定の適用については、当該大学に在学している期間は、同項に規定する通算契約期間に算入しない。

3 機構は、新産業創出等研究開発等を行うに当たっては、第一項第一号及び第二号に掲げる者について、各人の知識及び能力に応じた適切な処遇の確保、労働条件の改善その他雇用の安定を図るために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

第三節 新産業創出等研究開発協議会

第百九条 機構は、新産業創出等研究開発等施策の実施に関し必要な協議を行うため、新産業創出等研究開発協議会(以下この条及び次条第一項第七号において「協議会」という。)を組織するものとする。

2 協議会は、次に掲げる者をもって構成する。

機構

福島県知事

大学その他の研究機関

関係行政機関、福島の関係市町村長その他の機構が必要と認める者

3 協議会は、必要があると認めるときは、協議会の構成員以外の関係行政機関並びに原子力災害からの福島の復興及び再生に取り組む事業者その他の関係者(次項において「関係行政機関等」という。)に対し、資料の提出、意見の表明、説明その他の必要な協力を求めることができる。

4 関係行政機関等は、前項の規定に基づき、協議会から資料の提出、意見の表明、説明その他の必要な協力の求めがあった場合には、これに応ずるよう努めなければならない。

5 協議会において協議が調った事項については、協議会の構成員はその協議の結果を尊重しなければならない。

6 前各項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

第四節 業務運営

第一款 業務

(業務の範囲)

第百十条 機構は、第九十二条の目的を達成するため、次に掲げる業務を行う。

新産業創出等研究開発及びその環境の整備を行うこと。

新産業創出等研究開発の成果を普及し、及びその活用を促進すること。

新産業創出等研究開発及びその環境の整備に対する助成を行うこと。

機構の施設及び設備を第八十八条の二に規定する事業活動を行う者その他の新産業創出等研究開発に資する活動を行う者の利用に供すること。

新産業創出等研究開発に関する研究者及び技術者を養成し、及びその資質の向上を図ること。

海外から新産業創出等研究開発に関する研究者を招へいすること。

協議会の設置及び運営並びに当該協議会の構成員との連絡調整を行うこと。

新産業創出等研究開発に係る内外の情報及び資料の収集、分析及び提供を行うこと。

前号に掲げるもののほか、原子力発電所の事故に係る放射線に関する情報の収集、分析及び提供並びに当該放射線に関する国民の理解を深めるための広報活動及び啓発活動を行うこと。

新産業創出等研究開発の成果の活用を促進する事業であって政令で定めるものを実施する者に対し、出資並びに人的及び技術的援助を行うこと。

十一 機構以外の者から委託を受け、又はこれと共同して行う新産業創出等研究開発に関する研修その他の機構以外の者との連携による新産業創出等研究開発に関する教育活動を行うこと。

十二 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。

機構は、前項第十号に掲げる業務のうち出資に関するものを行おうとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。

(株式又は新株予約権の取得及び保有)

第百十一条 機構は、機構の新産業創出等研究開発の成果を事業活動において活用し、又は活用しようとする者(以下この項において「成果活用事業者」という。)に対し、新産業創出等研究開発の成果の普及及び活用の促進に必要な支援を行うに当たって、当該成果活用事業者の資力その他の事情を勘案し、特に必要と認めてその支援を無償とし、又はその支援の対価を時価よりも低く定めることその他の措置をとる場合において、当該成果活用事業者の発行した株式又は新株予約権を取得することができる。

機構は、前項の規定により取得した株式又は新株予約権(その行使により発行され、又は移転された株式を含む。)を保有することができる。

第二款 中期目標等

(中期目標)

第百十二条 主務大臣は、七年間において機構が達成すべき研究開発等業務(第百十条第一項各号に掲げる業務のうち、第百十七条第一項に規定する助成等業務を除いたものをいう。以下同じ。)についての運営に関する目標(以下「中期目標」という。)を定め、これを機構に指示するとともに、公表しなければならない。 これを変更したときも、同様とする。

中期目標においては、次に掲げる事項について具体的に定めるものとする。

新産業創出等研究開発の成果の最大化その他の研究開発等業務の質の向上に関する事項

研究開発等業務の運営の効率化に関する事項

財務内容の改善に関する事項

前三号に掲げるもののほか、研究開発等業務の運営に関する重要事項

中期目標は、新産業創出等研究開発基本計画に即するものでなければならない。

主務大臣は、中期目標を定め、又は変更するときは、あらかじめ、復興推進委員会及び総合科学技術・イノベーション会議の意見を聴かなければならない。

主務大臣は、前項の規定により中期目標に係る意見を聴くときは、あらかじめ、原子力災害からの福島の復興及び再生の推進を図る見地からの福島県知事の意見を聴かなければならない。

(中期計画)

第百十三条 機構は、前条第一項の規定により中期目標の指示を受けたときは、主務省令で定めるところにより、当該中期目標を達成するための計画(以下「中期計画」という。)を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。

中期計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

新産業創出等研究開発の成果の最大化その他の研究開発等業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置

研究開発等業務の運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置

予算(人件費の見積りを含む。)、収支計画及び資金計画

短期借入金の限度額

不要財産(第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第八条第三項に規定する不要財産をいう。以下同じ。)又は不要財産となることが見込まれる財産がある場合には、当該財産の処分に関する計画

前号に規定する財産以外の重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、その計画

剰余金の使途

前各号に掲げるもののほか、主務省令で定める研究開発等業務の運営に関する事項

機構は、第一項の認可を受けた中期計画を変更するときは、あらかじめ、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。

機構は、第一項又は前項の認可を申請するときは、あらかじめ、原子力災害からの福島の復興及び再生の推進を図る見地からの福島県知事の意見を聴かなければならない。

主務大臣は、第一項又は第三項の認可をした中期計画が前条第二項各号に掲げる事項の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その中期計画を変更すべきことを命ずることができる。

機構は、第一項又は第三項の認可を受けたときは、遅滞なく、その中期計画を公表しなければならない。

中期計画は、福島復興再生計画との調和が保たれたものでなければならない。

(年度計画)

第百十四条 機構は、毎事業年度の開始前に、前条第一項又は第三項の認可を受けた中期計画に基づき、主務省令で定めるところにより、その事業年度の研究開発等業務の運営に関する計画(次項及び次条第九項において「年度計画」という。)を定め、これを主務大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。 これを変更したときも、同様とする。

機構の最初の事業年度の年度計画については、前項中「毎事業年度の開始前に、前条第一項又は第三項の認可を受けた」とあるのは、「その成立後最初の中期計画について前条第一項の認可を受けた後遅滞なく、その」とする。

(各事業年度に係る研究開発等業務の実績等に関する評価等)

第百十五条 機構は、毎事業年度の終了後、当該事業年度が次の各号に掲げる事業年度のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める事項について、主務大臣の評価を受けなければならない。

次号及び第三号に掲げる事業年度以外の事業年度 当該事業年度における研究開発等業務の実績

中期目標の期間の最後の事業年度の直前の事業年度 当該事業年度における研究開発等業務の実績及び中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における研究開発等業務の実績

中期目標の期間の最後の事業年度 当該事業年度における研究開発等業務の実績及び中期目標の期間における研究開発等業務の実績

機構は、前項の規定による評価のほか、中期目標の期間の初日以後最初に任命される理事長の任期が第百三条第一項ただし書の規定により定められた場合又は第九十七条第二項の規定によりその成立の時において任命されたものとされる理事長の任期が第百三条第二項の規定により定められた場合には、それらの理事長(以下この項において「最初の理事長」という。)の任期(補欠の理事長の任期を含む。)の末日を含む事業年度の終了後、当該最初の理事長の任命の日を含む事業年度から当該末日を含む事業年度の事業年度末までの期間における研究開発等業務の実績について、主務大臣の評価を受けなければならない。

機構は、第一項の評価を受けようとするときは、主務省令で定めるところにより、各事業年度の終了後三月以内に、同項各号に定める事項及び当該事項について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を主務大臣に提出するとともに、公表しなければならない。

機構は、第二項の評価を受けようとするときは、主務省令で定めるところにより、同項に規定する末日を含む事業年度の終了後三月以内に、同項に規定する研究開発等業務の実績及び当該研究開発等業務の実績について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を主務大臣に提出するとともに、公表しなければならない。

第一項又は第二項の評価は、第一項各号に定める事項又は第二項に規定する研究開発等業務の実績について総合的な評定を付して、行わなければならない。 この場合において、第一項各号に規定する当該事業年度における研究開発等業務の実績に関する評価は、当該事業年度における中期計画の実施状況の調査及び分析を行い、その結果を考慮して行わなければならない。

主務大臣は、第一項又は第二項の評価を行うときは、あらかじめ、復興推進委員会及び総合科学技術・イノベーション会議の意見を聴かなければならない。

主務大臣は、第一項又は第二項の評価を行ったときは、遅滞なく、機構及び福島県知事に対して、その評価の結果を通知するとともに、公表しなければならない。

福島県知事は、必要があると認めるときは、主務大臣に対し、前項の規定により通知された評価の結果について、原子力災害からの福島の復興及び再生の推進を図る見地からの意見を述べることができる。

機構は、第一項又は第二項の評価の結果を、中期計画及び年度計画並びに研究開発等業務の運営の改善に適切に反映させるとともに、毎年度、評価結果の反映状況を公表しなければならない。

(中期目標の期間の終了時の検討)

第百十六条 主務大臣は、前条第一項第二号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における研究開発等業務の実績に関する評価を行ったときは、中期目標の期間の終了時までに、研究開発等業務における個々の研究開発の妥当性及びその継続の必要性並びに研究開発体制の在り方その他のその組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずるものとする。

主務大臣は、前項の規定による検討を行うに当たっては、復興推進委員会及び総合科学技術・イノベーション会議の意見を聴かなければならない。

主務大臣は、前項の規定により意見を聴くときは、あらかじめ、原子力災害からの福島の復興及び再生の推進を図る見地からの福島県知事の意見を聴かなければならない。

主務大臣は、第一項の検討の結果及び同項の規定により講ずる措置の内容を公表しなければならない。

(助成等業務実施計画)

第百十七条 機構は、毎事業年度、主務省令で定めるところにより、助成等業務(第百十条第一項第三号、第七号及び第九号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務をいう。)に係る実施計画(以下この条において「助成等業務実施計画」という。)を作成し、当該事業年度の開始前に、主務大臣の認可を受けなければならない。

機構は、前項の認可を受けた助成等業務実施計画を変更するときは、あらかじめ、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。

機構は、前二項の認可を申請するときは、あらかじめ、原子力災害からの福島の復興及び再生の推進を図る見地からの福島県知事の意見を聴かなければならない。

機構は、第一項又は第二項の認可を受けたときは、遅滞なく、その助成等業務実施計画を公表しなければならない。

助成等業務実施計画は、新産業創出等研究開発基本計画に即するとともに、福島復興再生計画との調和が保たれたものでなければならない。

機構の最初の事業年度の助成等業務実施計画については、第一項中「毎事業年度」とあるのは「その成立後遅滞なく」と、「当該事業年度の開始前に、主務大臣」とあるのは「主務大臣」とする。

第五節 財務及び会計

(財務諸表等)

第百十八条 機構は、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書、利益の処分又は損失の処理に関する書類その他主務省令で定める書類及びこれらの附属明細書(以下「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。

2 機構は、前項の規定により財務諸表を主務大臣に提出するときは、これに主務省令で定めるところにより作成した当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監査報告並びに次条第一項に規定する会計監査報告を添付しなければならない。

3 機構は、第一項の規定による主務大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表並びに前項の事業報告書、決算報告書並びに監査報告及び会計監査報告を、主たる事務所に備えて置き、主務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。

4 機構は、財務諸表のうち第一項の附属明細書その他主務省令で定める書類については、前項の規定による公告に代えて、次に掲げる方法のいずれかにより公告することができる。

時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法

電子公告(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって主務省令で定めるものをとることにより行う公告の方法をいう。次項において同じ。)

5 機構が前項の規定により電子公告による公告をする場合には、第三項の主務省令で定める期間、継続して当該公告をしなければならない。

(会計監査人)

第百十九条 機構は、財務諸表、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書について、監事の監査のほか、会計監査人の監査を受けなければならない。 この場合において、会計監査人は、主務省令で定めるところにより、会計監査報告を作成しなければならない。

2 会計監査人は、主務大臣が選任する。

3 第百五条の規定は、会計監査人について準用する。

(利益及び損失の処理)

第百二十条 機構は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失を埋め、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。 ただし、第三項の規定により同項の使途に充てる場合は、この限りでない。

2 機構は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。

3 機構は、第一項に規定する残余があるときは、主務大臣の承認を受けて、その残余の額の全部又は一部を第百十三条第一項の認可を受けた中期計画(同条第三項の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの。以下同じ。)の同条第二項第七号の剰余金の使途に充てることができる。

(積立金の処分)

第百二十一条 機構は、中期目標の期間の最後の事業年度に係る前条第一項又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち主務大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る中期計画の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における研究開発等業務の財源に充てることができる。

2 機構は、前項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を出資者の出資に対しそれぞれの出資額に応じて納付しなければならない。

3 前二項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。

(政府の補助)

第百二十二条 政府は、予算の範囲内において、機構に対し、その業務の財源に充てるために必要な金額の全部又は一部に相当する金額を補助することができる。

第六節 監督

(監督命令)

第百二十三条 主務大臣は、中期目標を達成するためその他この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対して、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。

(報告及び検査)

第百二十四条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対し、その業務並びに資産及び債務の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、機構の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることができる。

2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第七節 雑則

(独立行政法人通則法の規定の準用)

第百二十五条 独立行政法人通則法第八条第一項及び第三項、第九条、第十一条、第十六条、第十七条、第十九条の二、第二十一条の四、第二十一条の五、第二十三条から第二十五条まで、第二十六条、第二十八条、第三十六条、第三十七条、第三十九条第二項から第五項まで、第三十九条の二、第四十一条から第四十三条まで、第四十五条並びに第四十六条の二から第五十条の十までの規定は、機構について準用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

(財務大臣との協議)

第百二十六条 主務大臣は、次に掲げる場合には、財務大臣に協議しなければならない。

第百十二条第一項の規定により中期目標を定め、又は変更しようとするとき。

第百十三条第一項若しくは第三項又は第百十七条第一項若しくは第二項の規定による認可をしようとするとき。

第百二十条第三項又は第百二十一条第一項の規定による承認をしようとするとき。

前条において準用する独立行政法人通則法第四十五条第一項ただし書若しくは第二項ただし書、第四十六条の二第一項、第二項若しくは第三項ただし書、第四十六条の三第一項又は第四十八条の規定による認可をしようとするとき。

前条において準用する独立行政法人通則法第四十七条第一号又は第二号の規定による指定をしようとするとき。

(主務大臣等)

第百二十七条 機構に係るこの法律における主務大臣は、次のとおりとする。

役員及び職員並びに財務及び会計その他管理業務に関する事項については、内閣総理大臣

第百十条第一項各号に掲げる業務(次号に規定する業務を除く。)に関する事項については、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、環境大臣及び政令で定める大臣

第百十条第一項第七号に掲げる業務及びこれに附帯する業務に関する事項については、内閣総理大臣

2 機構に係るこの法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。 ただし、前項第二号に規定する業務に係る主務省令については、同号に規定する主務大臣が共同で発する命令とする。

(解散)

第百二十八条 機構の解散については、別に法律で定める。

第九章 福島の復興及び再生に関する施策の推進のために必要な措置

(生活の安定を図るための措置)

第百二十九条 国は、原子力災害からの福島の復興及び再生を推進するため、原子力災害の影響により避難指示区域から避難している者(その避難している地域に住所を移転した者を含む。次条において同じ。)及び避難指示区域に係る避難指示の解除により避難解除区域に再び居住する者について、雇用の安定を図るための措置その他の生活の安定を図るため必要な措置を講ずるものとする。

2 国は、前項の措置を講ずるに当たっては、避難指示区域をその区域に含む市町村の地域の個性及び特色の維持が図られるよう配慮するものとする。

(住民の円滑な帰還及び移住等の促進を図るための措置)

第百三十条 国は、放射線又は長期にわたる避難により生ずる健康上の不安、帰還後における生活上の不安その他の原子力災害の影響により避難指示区域から避難している者が有する帰還に対する不安を解消するため、福島の地方公共団体が行う相談体制の整備その他の取組を支援するため必要な措置を講ずるものとする。

第百三十一条 国は、長期にわたる住民の避難その他の事情により避難指示区域においてイノシシその他の鳥獣による被害が増大していることに鑑み、住民の円滑な帰還及び移住等を促進するため、避難指示区域内における当該被害を防止するため必要な措置を講ずるものとする。

第百三十二条 国は、特定避難指示区域市町村によって特定避難指示区域への将来的な住民の帰還及び移住等を促進するための中長期的な構想が策定されているときは、当該構想を勘案して、地域住民の交流の拠点となる施設の機能の回復及び保全その他の当該構想に基づいて当該特定避難指示区域市町村が行う取組を支援するため必要な措置を講ずるものとする。

第百三十三条 国は、避難指示・解除区域市町村への住民の円滑な帰還及び移住等の促進並びに避難指示・解除区域市町村における住民の生活の利便性の向上を図るため、持続可能な地域公共交通網を形成するため必要な措置を講ずるものとする。

(保健、医療及び福祉にわたる総合的な措置)

第百三十四条 国は、原子力発電所の事故に係る放射線による被ばくに起因する健康被害が将来発生した場合においては、保健、医療及び福祉にわたる措置を総合的に講ずるため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。

(再生可能エネルギーの開発等のための財政上の措置)

第百三十五条 国は、原子力災害からの福島の復興及び再生に関する国の施策として、再生可能エネルギーの開発及び導入のため必要な財政上の措置、エネルギーの供給源の多様化のため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。

(東日本大震災からの復興のための財政上の措置の活用)

第百三十六条 国は、原子力災害からの福島の復興及び再生の円滑かつ迅速な推進を図るため、東日本大震災からの復興のための財政上の措置を、府省横断的かつ効果的に活用するものとする。

2 内閣総理大臣は、前項の東日本大震災からの復興のための財政上の措置の府省横断的かつ効果的な活用に資するため、福島の地方公共団体の要望を踏まえつつ、復興庁設置法(平成二十三年法律第百二十五号)第四条第二項第三号イの規定に基づき、必要な予算を一括して要求し、確保するとともに、原子力災害からの福島の復興及び再生に活用することができる財政上の措置について、政府全体の見地から、情報の提供、相談の実施その他の措置を講ずるものとする。

(住民の健康を守るための基金に係る財政上の措置等)

第百三十七条 国は、健康管理調査その他原子力災害から子どもをはじめとする住民の健康を守るために必要な事業を実施することを目的として地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十一条の基金として福島県が設置する基金について、予算の範囲内において、必要な財政上の措置を講ずるものとする。

2 福島県は、子どもをはじめとする住民が安心して暮らすことのできる生活環境の実現のための事業を行うときは、前項の福島県が設置する基金を活用することができる。

3 国は、第一項に定める措置のほか、福島の地方公共団体が原子力災害からの復興及び再生に関する施策を実施するための財源を確保するため、原子力被害応急対策基金(平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律(平成二十三年法律第九十一号)第十四条第一項の原子力被害応急対策基金をいう。)その他地方自治法第二百四十一条の基金として福島の地方公共団体が設置する原子力災害からの復興及び再生のための基金の更なる活用のため、予算の範囲内において、必要な財政上の措置を講ずることができる。

(復興大臣による適切かつ迅速な勧告)

第百三十八条 復興大臣は、福島の置かれた特殊な諸事情に鑑み、この法律に基づく原子力災害からの福島の復興及び再生に関する施策を円滑かつ迅速に実施するため、復興庁設置法第八条第五項の規定により、適切かつ迅速に勧告するものとする。

第十章 原子力災害からの福島復興再生協議会

第百三十九条 原子力災害からの福島の復興及び再生の推進に関し必要な協議を行うため、原子力災害からの福島復興再生協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織する。

2 協議会は、次に掲げる者をもって構成する。

復興大臣及び福島県知事

内閣総理大臣及び福島県知事が協議して指名する関係行政機関の長、関係市町村長その他の者

3 協議会に議長を置き、復興大臣をもって充てる。

4 内閣総理大臣は、いつでも協議会に出席し発言することができる。

5 議長は、協議会における協議に資するため、分科会を開催し、特定の事項に関する調査及び検討を行わせることができる。

6 協議会及び分科会は、必要があると認めるときは、国の行政機関の長及び地方公共団体の長その他の執行機関に対して、資料の提供、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。

7 協議会において協議が調った事項については、協議会の構成員はその協議の結果を尊重しなければならない。

8 第二項から前項までに定めるもののほか、協議会及び分科会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

第十一章 雑則

(この法律に基づく措置の費用負担)

第百四十条 この法律の規定は、この法律に基づき講ぜられる国の措置であって、原子力損害の賠償に関する法律(昭和三十六年法律第百四十七号)第三条第一項の規定により原子力事業者(同法第二条第三項に規定する原子力事業者をいう。)が賠償する責めに任ずべき損害に係るものについて、国が当該原子力事業者に対して、当該措置に要する費用の額に相当する額の限度において求償することを妨げるものではない。

(主務省令)

第百四十一条 この法律(第八章を除く。)における主務省令は、当該規制について規定する法律及び法律に基づく命令(人事院規則、公正取引委員会規則、国家公安委員会規則、公害等調整委員会規則、公安審査委員会規則、中央労働委員会規則、運輸安全委員会規則及び原子力規制委員会規則を除く。)を所管する内閣官房、内閣府、デジタル庁、復興庁又は各省の内閣官房令(告示を含む。)、内閣府令(告示を含む。)、デジタル庁令(告示を含む。)、復興庁令(告示を含む。)又は省令(告示を含む。)とする。 ただし、人事院、公正取引委員会、国家公安委員会、公害等調整委員会、公安審査委員会、中央労働委員会、運輸安全委員会又は原子力規制委員会の所管に係る規制については、それぞれ人事院規則、公正取引委員会規則、国家公安委員会規則、公害等調整委員会規則、公安審査委員会規則、中央労働委員会規則、運輸安全委員会規則又は原子力規制委員会規則とする。

(権限の委任)

第百四十二条 この法律(第八章を除く。)に規定する内閣総理大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、国土交通大臣又は環境大臣の権限は、政令で定めるところにより、復興局又は地方支分部局の長に委任することができる。

(命令への委任)

第百四十三条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施に関し必要な事項は、命令で定める。

(経過措置)

第百四十四条 この法律の規定に基づき命令又は条例を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ命令又は条例で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第十二章 罰則

第百四十五条 第百六条の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第百四十六条 第百二十四条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした機構の役員又は職員は、二十万円以下の罰金に処する。

第百四十七条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。

第九十五条第二項、第百十条第二項、第百十三条第一項若しくは第三項又は第百十七条第一項若しくは第二項の規定により主務大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったとき。

第百一条第四項又は第五項の規定による調査を妨げたとき。

第百二条第五項又は第百十四条第一項の規定により主務大臣に届出をしなければならない場合において、その届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

第百二条第五項、第百十三条第六項、第百十四条第一項、第百十五条第三項、第四項若しくは第九項又は第百十七条第四項の規定により公表をしなければならない場合において、その公表をせず、又は虚偽の公表をしたとき。

第百五条第二項(第百十九条第三項において準用する場合を含む。)、第百十八条第一項、第百二十条第三項又は第百二十一条第一項の規定により主務大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。

第百十条第一項に規定する業務以外の業務を行ったとき。

第百十三条第五項又は第百二十三条の規定による主務大臣の命令に違反したとき。

第百十五条第三項又は第四項の規定による報告書の提出をせず、又は報告書に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして報告書を提出したとき。

第百十八条第三項の規定に違反して、財務諸表の公告をせず、又は財務諸表、事業報告書、決算報告書、監査報告若しくは会計監査報告を備え置かず、若しくは閲覧に供しなかったとき。

第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第九条第一項の規定による政令に違反して登記することを怠ったとき。

十一 第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第二十三条第四項、第四十九条、第五十条の二第二項又は第五十条の十第二項の規定により主務大臣に届出をしなければならない場合において、その届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

十二 第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第二十三条第四項、第二十八条第三項、第五十条の二第二項又は第五十条の十第二項の規定により公表をしなければならない場合において、その公表をせず、又は虚偽の公表をしたとき。

十三 第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第二十八条第一項、第四十五条第一項ただし書若しくは第二項ただし書、第四十六条の二第一項、第二項若しくは第三項ただし書、第四十六条の三第一項又は第四十八条の規定により主務大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったとき。

十四 第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第三十九条第三項の規定による調査を妨げたとき。

十五 第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第四十七条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。

十六 第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第五十条の三の規定により主務大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。

十七 第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第五十条の八第三項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。

2 機構の子法人の役員が第百一条第六項又は第百二十五条において準用する独立行政法人通則法第三十九条第三項の規定による調査を妨げたときは、二十万円以下の過料に処する。

第百四十八条 第九十六条の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。

附則

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況、原子力災害からの福島の復興及び再生の状況等を勘案し、福島の住民の意向に留意しつつ、課税の特例を含め、この法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて速やかに必要な措置を講ずるものとする。

(訓令又は通達に関する措置)
第三条 関係行政機関の長が発する訓令又は通達のうち福島に関するものについては、原子力災害による被害を受けた産業の復興及び再生の推進の必要性に鑑み、この法律の規定に準じて、必要な措置を講ずるものとする。

(調整規定)
第五条 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成二十三年法律第三十七号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日がこの法律の施行の日後となる場合には、同号に掲げる規定の施行の日の前日までの間における第二十一条の規定の適用については、同条中「第二十三条第二号」とあるのは、「第二十三条第三号」とする。

(政令への委任)
第二十七条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二四年三月三一日法律第一三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二四年六月二七日法律第四七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第八十六条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第八十七条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二五年五月一〇日法律第一二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(政令への委任)
第十条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二五年六月二一日法律第五四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成二六年三月三一日法律第六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十六年四月一日から施行する。

附則(平成二六年四月一八日法律第二二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において、政令で定める日から施行する。

附則(平成二六年四月二五日法律第三〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二七年五月七日法律第二〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成二七年五月二九日法律第三一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第六十八条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二七年七月一〇日法律第五五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二七年七月一五日法律第五六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(政令への委任)
第十九条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二八年五月二〇日法律第四七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十九年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二九年五月一九日法律第三二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(政令への委任)
第二条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二九年五月二六日法律第三九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二九年六月二日法律第五〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次条並びに附則第四条及び第二十四条の規定は、公布の日から施行する。

(奄美群島振興開発特別措置法等の一部改正に伴う経過措置)
第二十一条 この法律の施行の際現に次の各号に掲げる認定を受けている当該各号に定める計画については、新通訳案内士法第五十四条第一項に規定する地域通訳案内士育成等計画であって同条第三項の同意を得たものとみなす。 この法律の施行の際現に次の各号に掲げる規定において準用する旧通訳案内士法第十八条の規定による当該各号に定める登録を受けている者については、新通訳案内士法第五十七条において準用する新通訳案内士法第十八条の規定による地域通訳案内士の登録を受けた者とみなす。 次の各号に掲げる規定において読み替えて準用する旧通訳案内士法第十九条の規定による当該各号に定める登録簿は、新通訳案内士法第五十七条において読み替えて準用する新通訳案内士法第十九条の規定による地域通訳案内士登録簿とみなす。 この法律の施行の際現に次の各号に掲げる規定において読み替えて準用する旧通訳案内士法第二十二条の規定により交付されている当該各号に定める登録証は、新通訳案内士法第五十七条において読み替えて準用する新通訳案内士法第二十二条の規定により交付された地域通訳案内士登録証とみなす。 第二項の規定により新通訳案内士法第五十七条において準用する新通訳案内士法第十八条の規定による地域通訳案内士の登録を受けた者とみなされた者について、施行日前に、次に掲げる規定において準用する旧通訳案内士法第三十三条第一項第二号又は第三号の規定による懲戒の処分の理由とされている事実があったときは、新通訳案内士法第五十七条において準用する新通訳案内士法第二十五条第三項の規定による名称の使用の停止の処分又は登録の取消しの理由とされている事実があったものとみなして、同項の規定を適用する。 次に掲げる規定において準用する旧通訳案内士法第三十三条第一項の規定により業務の停止の処分を受け、この法律の施行の際現に業務の停止の期間中である者については、当該処分を受けた日において新通訳案内士法第五十七条において準用する新通訳案内士法第二十五条第三項の規定により地域通訳案内士の名称の使用の停止の処分を受けた者とみなす。 前各項に規定するもののほか、この法律の施行前にされた次に掲げる処分その他の行為は、この法律の施行後は、新通訳案内士法の相当規定によりされた処分その他の行為とみなす。 前各項に規定するもののほか、この法律の施行の際現にされている次に掲げる申請その他の行為は、この法律の施行後は、新通訳案内士法の相当規定によりされた申請その他の行為とみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第二十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第二十四条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成三〇年五月三〇日法律第三三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(令和二年六月一二日法律第四六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年四月一日から施行する。 ただし、第三条中福島復興再生特別措置法第四十八条の二第一項の改正規定、同法第四十八条の三第七項の改正規定、同法第四十八条の五第三項の改正規定、同法第四十八条の六第一項の改正規定、同法第四十八条の八(見出しを含む。)の改正規定、同法第四十八条の十第三項の改正規定、同法第四十八条の十二の改正規定、同法第五十条の改正規定、同法第五十三条の改正規定、同法第五十九条の次に一条を加える改正規定、同法第七十六条の見出しを削り、同条の前に見出しを付する改正規定、同条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定、同法第八十条の改正規定、同法第八十八条の次に一条を加える改正規定並びに同法第六章中第八十九条の次に節名及び十二条を加える改正規定(十二条を加える部分に限る。)、第四条中東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法第七十二条第三項に一号を加える改正規定、第五条中特別会計に関する法律附則第十二条の二の見出しを削り、同条の前に見出しを付する改正規定、同条の改正規定、同法附則第十二条の三を同法附則第十二条の四とする改正規定及び同法附則第十二条の二の次に一条を加える改正規定並びに附則第九条、第十条、第十八条、第十九条及び第二十五条の規定は、公布の日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年以内に、第一条から第三条までの規定による改正後の復興庁設置法、東日本大震災復興特別区域法及び福島復興再生特別措置法の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(東日本大震災からの復興に関する知見の活用)
第三条 政府は、東日本大震災(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所の事故による災害をいう。以下同じ。)からの復興の一層の推進に当たり、東日本大震災からの復興の進捗状況が被災地域ごとに異なること等に鑑み、復興が進展している地域における取組に係る情報を復興の途上にある地域へ提供するなど、東日本大震災からの復興に関する施策の実施を通じて得られた行政の内外の知見を活用するものとする。

(福島復興再生特別措置法の一部改正に伴う準備行為)
第九条 第三条の規定による改正後の福島復興再生特別措置法(以下「新福島特措法」という。)第五条第一項の規定による福島復興再生基本方針(次項において「基本方針」という。)の策定及びこれに関し必要な手続その他の行為は、施行日前においても、同条第一項から第六項までの規定の例により行うことができる。 前項の規定により策定された基本方針は、施行日において、新福島特措法第五条第一項の規定により策定された基本方針とみなす。

第十条 福島県知事は、新福島特措法第七条第一項の福島復興再生計画の作成のため、施行日前においても、関係市町村長及び同条第九項各号に掲げる者の意見の聴取その他の必要な準備行為をすることができる。 新福島特措法第七条第十項各号に掲げる者は、施行日前においても、同項の提案をすることができる。

(福島復興再生特別措置法の一部改正に伴う経過措置)
第十一条 この法律の施行の際現に第三条の規定による改正前の福島復興再生特別措置法(以下「旧福島特措法」という。)第七条第一項の規定により定められている避難解除等区域復興再生計画(施行日前に同条第六項の規定により変更されたときは、その変更後のもの。以下この条において同じ。)又は旧福島特措法第六十一条第九項若しくは第八十一条第六項の認定を受けている産業復興再生計画若しくは重点推進計画(施行日前に旧福島特措法第六十二条第一項又は第八十二条第一項において準用する東日本大震災復興特別区域法第六条第一項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下この条において同じ。)は、新福島特措法第七条第一項の福島復興再生計画が同条第十四項の認定を受けるまでの間は、なおその効力を有するものとし、次の各号に掲げる計画に関する当該各号に定める措置については、なお従前の例による。

第十二条 この法律の施行の際現に旧福島特措法第十七条の二第六項の認定を受けている特定復興再生拠点区域復興再生計画(施行日前に福島復興再生特別措置法第十七条の三において準用する東日本大震災復興特別区域法第六条第一項の変更の認定があったときは、その変更後のもの)は、新福島特措法第十七条の二第六項の認定を受けた特定復興再生拠点区域復興再生計画とみなす。

第十三条 施行日前に旧福島特措法第十八条第四項の規定により提出された企業立地促進計画は、新福島特措法第十八条第四項の規定により提出された企業立地促進計画とみなす。 この法律の施行の際現に旧福島特措法第二十条第三項の認定(同条第四項の変更の認定を含む。)を受けている避難解除等区域復興再生推進事業実施計画又は同条第一項の規定によりされている認定の申請(同条第四項の変更の認定の申請を含む。)は、それぞれ新福島特措法第二十条第三項の認定を受けた避難解除等区域復興再生推進事業実施計画又は同条第一項の規定によりされている認定の申請(同条第四項の変更の認定の申請を含む。)とみなす。

第十四条 この法律の施行の際現に旧福島特措法第三十四条第一項の規定により提出されている帰還環境整備事業計画及びこれに基づき同条第二項の交付金を充てて実施されている同条第一項の帰還環境整備交付金事業等は、新福島特措法第三十四条第一項の規定により提出された帰還・移住等環境整備事業計画及びこれに基づく同項の帰還・移住等環境整備交付金事業等とみなす。 令和三年度の予算に係る新福島特措法第三十四条第二項に規定する交付金の交付に係る事業又は事務で、新福島特措法第七条第一項の福島復興再生計画が同条第十四項の認定を受けるまでの間に、新福島特措法第三十三条第一項に規定する住民の帰還及び移住等の促進のため緊急に実施する必要があるものとして内閣総理大臣が福島県知事の意見を聴くとともに関係行政機関の長に協議して決定したものについては、当該事業又は事務を新福島特措法第三十四条第一項の規定により提出された帰還・移住等環境整備事業計画に基づく同項の帰還・移住等環境整備交付金事業等とみなす。

第十五条 施行日前に帰還環境整備交付金(旧福島特措法第三十四条第三項に規定する帰還環境整備交付金をいう。附則第二十三条において同じ。)又は復興交付金を充てて特定帰還者(福島復興再生特別措置法第二十七条に規定する特定帰還者をいう。附則第二十三条第二項において同じ。)又は同法第三十九条に規定する居住制限者(以下この条において「特定帰還者等」という。)に賃貸するため建設若しくは買取りをし、又は特定帰還者等に転貸するため借上げをした公営住宅(当該公営住宅に係る公営住宅法第二条第九号に規定する共同施設を含む。)に関する公営住宅等の処分の特例については、なお従前の例による。

第十六条 施行日前に旧福島特措法第四十六条第一項の規定により提出された生活拠点形成事業計画は、新福島特措法第四十六条第一項の規定により提出された生活拠点形成事業計画とみなす。

第十七条 この法律の施行の際現に旧福島特措法第四十八条の十四第一項の規定により指定されている帰還環境整備推進法人は、新福島特措法第四十八条の十四第一項の規定により指定された帰還・移住等環境整備推進法人とみなす。

第十八条 附則第一条ただし書に規定する改正規定の施行の日から施行日の前日までの間における福島復興再生特別措置法の規定の適用については、旧福島特措法第八十一条第二項第四号中「(以下この号及び第八十八条において」とあるのは「(以下」と、同条第七項中「措置又は」とあるのは「措置、」と、「施策」とあるのは「施策又は第八十八条の二に規定する援助」とする。 附則第一条ただし書に規定する改正規定の施行の日から施行日の前日までの間における福島復興再生特別措置法の規定の適用については、新福島特措法第八十九条の二第一項及び第八十九条の三第七項中「この節」とあるのは、「この章」とする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和二年六月一二日法律第四九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和四年四月一日から施行する。

附則(令和二年一二月九日法律第七四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(令和三年五月一九日法律第三六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年九月一日から施行する。 ただし、附則第六十条の規定は、公布の日から施行する。

(処分等に関する経過措置)
第五十七条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条及び次条において「旧法令」という。)の規定により従前の国の機関がした認定等の処分その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条及び次条において「新法令」という。)の相当規定により相当の国の機関がした認定等の処分その他の行為とみなす。 この法律の施行の際現に旧法令の規定により従前の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、新法令の相当規定により相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。 この法律の施行前に旧法令の規定により従前の国の機関に対して申請、届出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前に従前の国の機関に対してその手続がされていないものについては、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、これを、新法令の相当規定により相当の国の機関に対してその手続がされていないものとみなして、新法令の規定を適用する。

(命令の効力に関する経過措置)
第五十八条 旧法令の規定により発せられた内閣府設置法第七条第三項の内閣府令又は国家行政組織法第十二条第一項の省令は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、新法令の相当規定に基づいて発せられた相当の第七条第三項のデジタル庁令又は国家行政組織法第十二条第一項の省令としての効力を有するものとする。

(罰則の適用に関する経過措置)
第五十九条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第六十条 附則第十五条、第十六条、第五十一条及び前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和四年五月二〇日法律第四六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和五年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(福島復興再生特別措置法の一部改正に伴う経過措置)
第二十六条 前条の規定による改正後の福島復興再生特別措置法第六十九条第二項(第五号に係る部分に限る。)及び第七十条第三項の規定は、附則第五条に規定する経過する日以後に地熱資源開発計画(福島復興再生特別措置法第六十七条第一項に規定する地熱資源開発計画をいう。以下この条において同じ。)に記載される前条の規定による改正後の同法第六十九条第一項第五号に掲げる事項(第二号改正後電気事業法第二十七条の二十七第三項又は第四項の規定による届出に係るものに限る。)について適用し、同日前に地熱資源開発計画に記載される当該事項については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和四年五月二七日法律第五四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、附則第三条の規定は、公布の日から施行する。

(名称の使用制限に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に福島国際研究教育機構という名称を使用している者については、この法律による改正後の福島復興再生特別措置法第九十六条の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。

(政令への委任)
第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第四条 政府は、この法律の施行後八年を目途として、原子力災害からの福島の復興及び再生の状況、福島国際研究教育機構における研究開発の実施状況、当該研究開発に従事する研究者等の雇用の状況その他の福島国際研究教育機構の業務の実施状況等を勘案して、この法律による改正後の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

附則(令和四年五月二七日法律第五六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、附則第二十八条の規定は、公布の日から施行する。

(福島復興再生特別措置法の一部改正に伴う経過措置)
第二十五条 前条の規定による改正後の福島復興再生特別措置法第十七条の二十七の規定は、施行日以後にされる公示について適用し、施行日前にされた公示並びに当該公示に係る前条の規定による改正前の福島復興再生特別措置法(次条において「旧福島特措法」という。)第十七条の十九及び第十七条の二十の規定による作成、公告その他の行為については、なお従前の例による。

第二十六条 この法律の施行の際現に旧福島特措法第十七条の三十三第一項の規定により同項に規定する特例分担事務(同項第二号に掲げる事務に係るものに限る。)を行っている市町村長は、施行日から起算して二年を経過する日までの間は、なお従前の例により当該特例分担事務を行うことができる。

(政令への委任)
第二十八条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和四年六月一七日法律第六八号)

この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第五百九条の規定 公布の日

附則(令和五年五月二六日法律第三四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(令和五年六月九日法律第四九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(政令への委任)
第二条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和六年六月一二日法律第四七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四十五条 この法律(附則第一条第四号から第六号までに掲げる規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及び附則第十三条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第四十六条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。