第一条 日本年金機構法(以下「法」という。)第五条第四項の厚生労働省令で定める重要な財産は、日本年金機構(以下「機構」という。)の保有する財産であって、その法第四十四条の二第一項又は第二項の認可に係る申請の日(各項ただし書の場合にあっては、当該財産の処分に関する計画を定めた法第三十四条第一項の中期計画の認可に係る申請の日)における帳簿価額(現金及び預金にあっては、申請の日におけるその額)が五十万円以上のもの(その性質上法第四十四条の二の規定により処分することが不適当なものを除く。)その他厚生労働大臣が定める財産とする。
(会計の原則)第一条の二 機構の会計については、この省令の定めるところによるものとし、この省令に定めのないものについては、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従うものとする。
2 金融庁組織令(平成十年政令第三百九十二号)第二十四条第一項に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。 3 平成十一年四月二十七日の中央省庁等改革推進本部決定に基づき行われた独立行政法人の会計に関する研究の成果として公表された基準(第三条において「独立行政法人会計基準」という。)は、この省令に準ずるものとして、第一項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。 (償却資産の指定等)第二条 厚生労働大臣は、機構が業務のため取得しようとしている償却資産についてその減価に対応すべき収益の獲得が予定されないと認められる場合には、その取得までの間に限り、当該償却資産を指定することができる。
2 前項の指定を受けた資産の減価償却については、減価償却費は計上せず、資産の減価額と同額を資本剰余金に対する控除として計上するものとする。 (譲渡差額を損益計算上の損益に計上しない譲渡取引)第二条の二 厚生労働大臣は、機構が法第四十四条の二第二項の規定に基づいて行う不要財産の譲渡取引についてその譲渡差額を損益計算上の損益に計上しないことが必要と認められる場合には、当該譲渡取引を指定することができる。
(対応する収益の獲得が予定されない資産除去債務に係る除去費用等)第二条の三 厚生労働大臣は、機構が業務のため保有し又は取得しようとしている有形固定資産に係る資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額及び時の経過による資産除去債務の調整額(以下この条において「除去費用等」という。)についてその除去費用等に対応すべき収益の獲得が予定されていないと認められる場合には、当該除去費用等を指定することができる。
(財務諸表)第三条 法第四十一条第一項に規定する厚生労働省令で定める書類は、独立行政法人会計基準に定める行政コスト計算書、純資産変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書とする。
(閲覧期間)第四条 法第四十一条第三項の厚生労働省令で定める期間は、五年とする。
(利益及び損失の処理)第五条 機構は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、国庫納付準備金として整理しなければならない。
2 機構は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による国庫納付準備金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。 (国庫納付準備金の処分)第六条 機構は、毎事業年度、前条の規定による整理を行った後、厚生労働大臣の承認を受けた金額を超える額の国庫納付準備金がある場合には、その超える部分の額に相当する金額を国庫に納付しなければならない。
(国庫納付金の納付の手続)第七条 機構は、前条の規定による納付金(以下「国庫納付金」という。)を納付しようとするときは、国庫納付金の計算書に、当該国庫納付金が生じた事業年度末の貸借対照表、当該事業年度の損益計算書その他の当該国庫納付金の計算の基礎を明らかにした書類を添付して、当該事業年度の次の事業年度の六月三十日までに、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
2 厚生労働大臣は、前項の国庫納付金の計算書及び添付書類の提出があったときは、遅滞なく、当該国庫納付金の計算書及び添付書類の写しを財務大臣に送付するものとする。 (国庫納付金の納付期限)第八条 国庫納付金は、当該国庫納付金が生じた事業年度の次の事業年度の七月十日までに納付しなければならない。
(国庫納付金の帰属する会計)第九条 国庫納付金は、年金特別会計業務勘定(法第二十七条第二項第四号に掲げる業務に係る国庫納付金にあっては、一般会計)に帰属する。
(借入金の認可の申請)第十条 機構は、法第四十三条第一項の規定により短期借入金の借入れの認可を受けようとするとき又は同条第二項ただし書の規定により短期借入金の借換えの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
一 借入れを必要とする理由
二 借入金の額
三 借入金の借入先
四 借入金の利率
五 借入金の償還の方法及び期限
六 利息の支払の方法及び期限
七 その他必要な事項
(法第四十五条の厚生労働省令で定める重要な財産)第十一条 法第四十五条の厚生労働省令で定める重要な財産は、土地及び建物とする。
(法第四十五条の厚生労働省令で定める重要な財産の処分等の認可の申請)第十二条 機構は、法第四十五条の規定により重要な財産を譲渡し、又は担保に供すること(以下この条において「処分等」という。)について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
一 処分等に係る財産の内容及び評価額
二 処分等の条件
三 処分等の方法
四 機構の業務運営上支障がない旨及びその理由
附則
(施行期日)
第一条 この省令は、平成二十二年一月一日から施行する。
(承継時の償却資産に関する経過措置)
第二条 機構の成立の際法附則第十二条第二項の規定により機構に出資されたものとされる資産のうち厚生労働大臣が指定する償却資産については、第二条第一項の指定があったものとみなす。
附則(平成二三年六月一三日厚生労働省令第七〇号)
この省令は、公布の日から施行し、平成二十二年四月一日に始まる事業年度の決算から適用する。附則(平成二八年一二月二六日厚生労働省令第一八二号)
この省令は、公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律附則第一条第一号に掲げる規定(同法第五条中年金積立金管理運用独立行政法人法(平成十六年法律第百五号)第二十一条第一項第三号の改正規定(同号イ中「第八号」を「第九号」に改める部分を除く。)及び同法第二十二条第二号の改正規定を除く。)の施行の日(平成二十八年十二月二十七日)から施行する。附則(平成三〇年一二月二八日厚生労働省令第一五一号)
(施行期日)
第一条 この省令は、法の施行の日(平成三十一年十月一日)から施行する。
附則(平成三一年三月二九日厚生労働省令第四〇号)
(施行期日)
第一条 この省令は、平成三十一年四月一日から施行する。
(財務諸表の作成に係る経過措置)
第六条 第十一条の規定による改正後の日本年金機構の財務及び会計に関する省令第三条の規定は、平成三十一年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表(日本年金機構法(平成十九年法律第百九号)第四十一条第一項に規定する財務諸表をいう。以下この条において同じ。)から適用し、同日前に開始する事業年度に係る財務諸表については、なお従前の例による。