第一章 総則
(目的)第一条 この法律は、信託業を営む者等に関し必要な事項を定め、信託に関する引受けその他の取引の公正を確保することにより、信託の委託者及び受益者の保護を図り、もって国民経済の健全な発展に資することを目的とする。
(定義)第二条 この法律において「信託業」とは、信託の引受け(他の取引に係る費用に充てるべき金銭の預託を受けるものその他他の取引に付随して行われるものであって、その内容等を勘案し、委託者及び受益者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定めるものを除く。以下同じ。)を行う営業をいう。
2 この法律において「信託会社」とは、第三条の内閣総理大臣の免許又は第七条第一項の内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。 3 この法律において「管理型信託業」とは、次の各号のいずれかに該当する信託のみの引受けを行う営業をいう。一 委託者又は委託者から指図の権限の委託を受けた者(委託者又は委託者から指図の権限の委託を受けた者が株式の所有関係又は人的関係において受託者と密接な関係を有する者として政令で定める者以外の者である場合に限る。)のみの指図により信託財産の管理又は処分(当該信託の目的の達成のために必要な行為を含む。以下同じ。)が行われる信託
二 信託財産につき保存行為又は財産の性質を変えない範囲内の利用行為若しくは改良行為のみが行われる信託
4 この法律において「管理型信託会社」とは、第七条第一項の内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。 5 この法律において「外国信託業者」とは、外国の法令に準拠して外国において信託業を営む者(信託会社を除く。)をいう。 6 この法律において「外国信託会社」とは、第五十三条第一項の内閣総理大臣の免許又は第五十四条第一項の内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。 7 この法律において「管理型外国信託会社」とは、第五十四条第一項の内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。 8 この法律において「信託契約代理業」とは、信託契約(当該信託契約に基づく信託の受託者が当該信託の受益権(当該受益権を表示する証券又は証書を含む。)の発行者(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第五項に規定する発行者をいう。)とされる場合を除く。)の締結の代理(信託会社又は外国信託会社を代理する場合に限る。)又は媒介を行う営業をいう。 9 この法律において「信託契約代理店」とは、第六十七条第一項の内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。 10 この法律において「指定紛争解決機関」とは、第八十五条の二第一項の規定による指定を受けた者をいう。 11 この法律において「手続対象信託業務」とは、次に掲げるものをいう。一 信託会社及び外国信託会社が営む信託業並びにこれらの者が第二十一条第一項(第六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定により営む業務並びに当該信託会社及び外国信託会社のために信託契約代理店が営む信託契約代理業
二 第五十二条第一項の登録を受けた者が営む信託業及び当該登録を受けた者が第二十一条第一項の規定により営む業務
三 第五十条の二第一項の登録を受けた者が行う信託法(平成十八年法律第百八号)第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務及び当該登録を受けた者が営む信託受益権売買等業務(金融商品取引法第六十五条の五第一項に規定する信託受益権の売買等を行う業務をいう。以下同じ。)
12 この法律において「苦情処理手続」とは、手続対象信託業務関連苦情(手続対象信託業務に関する苦情をいう。第八十五条の七、第八十五条の八及び第八十五条の十二において同じ。)を処理する手続をいう。 13 この法律において「紛争解決手続」とは、手続対象信託業務関連紛争(手続対象信託業務に関する紛争で当事者が和解をすることができるものをいう。第八十五条の七、第八十五条の八及び第八十五条の十三から第八十五条の十五までにおいて同じ。)について訴訟手続によらずに解決を図る手続をいう。 14 この法律において「紛争解決等業務」とは、苦情処理手続及び紛争解決手続に係る業務並びにこれに付随する業務をいう。 15 この法律において「手続実施基本契約」とは、紛争解決等業務の実施に関し指定紛争解決機関と信託会社等(信託会社、外国信託会社、第五十条の二第一項の登録を受けた者及び第五十二条第一項の登録を受けた者をいう。第五章の二において同じ。)との間で締結される契約をいう。第二章 信託会社
第一節 総則
(免許)第三条 信託業は、内閣総理大臣の免許を受けた者でなければ、営むことができない。
(免許の申請)第四条 前条の免許を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
一 商号
二 資本金の額
三 取締役及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役、指名委員会等設置会社にあっては取締役及び執行役。第八条第一項において同じ。)の氏名
四 会計参与設置会社にあっては、会計参与の氏名又は名称
五 信託業務以外の業務を営むときは、その業務の種類
六 本店その他の営業所の名称及び所在地
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 定款
二 会社の登記事項証明書
三 業務方法書
四 貸借対照表
五 収支の見込みを記載した書類
六 その他内閣府令で定める書類
3 前項第三号の業務方法書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 引受けを行う信託財産の種類
二 信託財産の管理又は処分の方法
三 信託財産の分別管理の方法
四 信託業務の実施体制
五 信託業務の一部を第三者に委託する場合には、委託する信託業務の内容並びに委託先の選定に係る基準及び手続(第二十二条第三項各号に掲げる業務を委託する場合を除く。)
六 信託受益権売買等業務又は電子決済手段関連業務(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第二十七項に規定する特定信託会社であって、同法第三十七条の二第三項の届出をしたものが同法第六十二条の八第三項の届出をして営む同法第二条第十一項に規定する電子決済手段関連業務(同条第九項に規定する特定信託受益権に係るものに限る。)をいう。第二十一条第一項及び第九十三条第三号において同じ。)を営む場合には、当該業務の実施体制
七 その他内閣府令で定める事項
(免許の基準)第五条 内閣総理大臣は、第三条の免許の申請があった場合においては、当該申請を行う者(次項において「申請者」という。)が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 定款及び業務方法書の規定が法令に適合し、かつ、信託業務を適正に遂行するために十分なものであること。
二 信託業務を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有していること。
三 人的構成に照らして、信託業務を的確に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有していること。
2 内閣総理大臣は、申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は前条第一項の申請書若しくは同条第二項各号に掲げる添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、免許を与えてはならない。一 株式会社(次に掲げる機関を置くものに限る。)でない者
イ 取締役会
ロ 監査役、監査等委員会又は指名委員会等(会社法(平成十七年法律第八十六号)第二条第十二号に規定する指名委員会等をいう。)
二 資本金の額が委託者又は受益者の保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める金額に満たない株式会社
三 純資産額が前号に規定する金額に満たない株式会社
四 他の信託会社が現に用いている商号と同一の商号又は他の信託会社と誤認されるおそれのある商号を用いようとする株式会社
五 第十条第一項の規定により第七条第三項の登録の更新を拒否され、第四十四条第一項の規定により第三条の免許を取り消され、第四十五条第一項の規定により第七条第一項の登録、第五十条の二第一項の登録若しくは第五十二条第一項の登録を取り消され、第五十条の二第六項の規定により同条第二項において準用する第七条第三項の登録の更新を拒否され、第八十二条第一項の規定により第六十七条第一項の登録を取り消され、担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)第十二条の規定により同法第三条の免許を取り消され、若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第十条の規定により同法第一条第一項の認可を取り消され、又はこの法律、担保付社債信託法若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の免許、登録若しくは認可(当該免許、登録又は認可に類する許可その他の行政処分を含む。以下この号、第八号ニ及び第十号イにおいて同じ。)を取り消され、若しくは当該免許、登録若しくは認可の更新を拒否され、その取消しの日(更新の拒否の場合にあっては、当該更新の拒否の処分がなされた日。第八号ニ、ホ及びヘ並びに第十号イにおいて同じ。)から五年を経過しない株式会社
六 この法律、信託法、担保付社債信託法、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、金融商品取引法、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)、商品投資に係る事業の規制に関する法律(平成三年法律第六十六号)、資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)若しくは著作権等管理事業法(平成十二年法律第百三十一号)その他政令で定める法律又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない株式会社
七 他に営む業務がその信託業務に関連しない業務である株式会社又は当該他に営む業務を営むことがその信託業務を適正かつ確実に営むことにつき支障を及ぼすおそれがあると認められる株式会社
八 取締役若しくは執行役(相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、会社に対し取締役又は執行役と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この号、第四十四条第二項、第四十五条第二項及び第五十条の二第六項第八号において同じ。)、会計参与又は監査役のうちに次のいずれかに該当する者のある株式会社
イ 心身の故障のため信託業に係る職務を適正に執行することができない者として内閣府令で定める者
ロ 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
ハ 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
ニ 第十条第一項の規定により第七条第三項の登録の更新を拒否され、第四十四条第一項の規定により第三条の免許を取り消され、第四十五条第一項の規定により第七条第一項の登録、第五十条の二第一項の登録若しくは第五十二条第一項の登録を取り消され、第五十条の二第六項の規定により同条第二項において準用する第七条第三項の登録の更新を拒否され、第五十四条第六項の規定により同条第二項において準用する第七条第三項の登録の更新を拒否され、第五十九条第一項の規定により第五十三条第一項の免許を取り消され、第六十条第一項の規定により第五十四条第一項の登録を取り消され、若しくは第八十二条第一項の規定により第六十七条第一項の登録を取り消された場合、担保付社債信託法第十二条の規定により同法第三条の免許を取り消された場合、若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第十条の規定により同法第一条第一項の認可を取り消された場合又はこの法律、担保付社債信託法若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の免許、登録若しくは認可を取り消された場合、若しくは当該免許、登録若しくは認可の更新を拒否された場合において、その取消しの日前三十日以内にその法人の取締役若しくは執行役、会計参与若しくはこれらに準ずる者又は国内における代表者(第五十三条第二項に規定する国内における代表者をいう。)であった者でその取消しの日から五年を経過しない者
ホ 第八十二条第一項の規定により第六十七条第一項の登録を取り消された場合において、その取消しの日から五年を経過しない者
ヘ この法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている第六十七条第一項と同種類の登録を取り消され、又は当該登録の更新を拒否された場合において、その取消しの日から五年を経過しない者
ト 第四十四条第二項若しくは第四十五条第二項の規定により解任を命ぜられた取締役若しくは執行役、会計参与若しくは監査役、第五十九条第二項若しくは第六十条第二項の規定により解任を命ぜられた国内における代表者若しくは支店に駐在する役員若しくは第八十二条第二項の規定により解任を命ぜられた役員又はこの法律に相当する外国の法令の規定により解任を命ぜられた取締役若しくは執行役、会計参与若しくは監査役若しくはこれらに準ずる者でその処分を受けた日から五年を経過しない者
チ 第六号に規定する法律、会社法若しくはこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、又は刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百四条、第二百六条、第二百八条、第二百八条の二、第二百二十二条若しくは第二百四十七条の罪、暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)の罪若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第四十六条から第四十九条まで、第五十条(第一号に係る部分に限る。)若しくは第五十一条の罪を犯し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
九 個人である主要株主(申請者が持株会社(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第九条第四項第一号に規定する持株会社をいう。以下同じ。)の子会社であるときは、当該持株会社の主要株主を含む。次号において同じ。)のうちに次のいずれかに該当する者のある株式会社
イ 心身の故障により株主の権利を適切に行使することができない者として内閣府令で定める者(心身の故障により株主の権利を行使することについて代理人を置く者にあっては、当該代理人が当該内閣府令で定める者又は前号ロからチまでのいずれかに該当する者であるものに限る。)
ロ 前号ロからチまでのいずれかに該当する者
十 法人である主要株主のうちに次のいずれかに該当する者のある株式会社
イ 第十条第一項の規定により第七条第三項の登録の更新を拒否され、第四十四条第一項の規定により第三条の免許を取り消され、第四十五条第一項の規定により第七条第一項、第五十条の二第一項若しくは第五十二条第一項の登録を取り消され、第五十条の二第六項の規定により同条第二項において準用する第七条第三項の登録の更新を拒否され、第五十四条第六項の規定により同条第二項において準用する第七条第三項の登録の更新を拒否され、第五十九条第一項の規定により第五十三条第一項の免許を取り消され、第六十条第一項の規定により第五十四条第一項の登録を取り消され、第八十二条第一項の規定により第六十七条第一項の登録を取り消され、担保付社債信託法第十二条の規定により同法第三条の免許を取り消され、若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第十条の規定により同法第一条第一項の認可を取り消され、又はこの法律、担保付社債信託法若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の免許、登録若しくは認可を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者
ロ 第六号に規定する法律の規定又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
ハ 法人を代表する取締役若しくは執行役、会計参与若しくは監査役又はこれらに準ずる者のうちに次のいずれかに該当する者のある者
一 信託契約その他の契約又は法律の規定に基づき、会社の対象議決権を行使することができる権限又は当該対象議決権の行使について指図を行うことができる権限を有する場合 当該対象議決権
二 株式の所有関係、親族関係その他の政令で定める特別の関係にある者が会社の対象議決権を保有する場合 当該特別の関係にある者が保有する当該対象議決権
8 内閣総理大臣は、第一項の規定による審査の基準に照らし必要があると認めるときは、その必要の限度において、第三条の免許に条件を付し、及びこれを変更することができる。 (資本金の額の減少)第六条 信託会社(管理型信託会社を除く。)は、その資本金の額を減少しようとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。
(登録)第七条 第三条の規定にかかわらず、内閣総理大臣の登録を受けた者は、管理型信託業を営むことができる。
2 前項の登録の有効期間は、登録の日から起算して三年とする。 3 有効期間の満了後引き続き管理型信託業を営もうとする者は、政令で定める期間内に、登録の更新の申請をしなければならない。 4 前項の登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算して三年とする。 5 第三項の登録の更新を受けようとする者は、政令で定めるところにより、手数料を納めなければならない。 6 第三項の登録の更新の申請があった場合において、その登録の有効期間の満了の日までにその申請について処分がされないときは、従前の登録は、その有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なお効力を有する。 (登録の申請)第八条 前条第一項の登録(同条第三項の登録の更新を含む。第十条第一項、第四十五条第一項第三号及び第九十一条第三号において同じ。)を受けようとする者(第十条第一項において「申請者」という。)は、次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
一 商号
二 資本金の額
三 取締役及び監査役の氏名
四 会計参与設置会社にあっては、会計参与の氏名又は名称
五 信託業務以外の業務を営むときは、その業務の種類
六 本店その他の営業所の名称及び所在地
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 定款
二 会社の登記事項証明書
三 業務方法書
四 貸借対照表
五 その他内閣府令で定める書類
3 前項第三号の業務方法書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 引受けを行う信託財産の種類
二 信託財産の管理又は処分の方法
三 信託財産の分別管理の方法
四 信託業務の実施体制
五 信託業務の一部を第三者に委託する場合には、委託する信託業務の内容並びに委託先の選定に係る基準及び手続(第二十二条第三項各号に掲げる業務を委託する場合を除く。)
六 その他内閣府令で定める事項
(登録簿への登録)第九条 内閣総理大臣は、第七条第一項の登録の申請があった場合においては、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を管理型信託会社登録簿に登録しなければならない。
一 前条第一項各号に掲げる事項
二 登録年月日及び登録番号
2 内閣総理大臣は、管理型信託会社登録簿を公衆の縦覧に供しなければならない。 (登録の拒否)第十条 内閣総理大臣は、申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第八条第一項の申請書若しくは同条第二項各号に掲げる添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 第五条第二項各号(第二号及び第三号を除く。)のいずれかに該当する者
二 資本金の額が委託者又は受益者の保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める金額に満たない株式会社
三 純資産額が前号に規定する金額に満たない株式会社
四 定款又は業務方法書の規定が法令に適合せず、又は管理型信託業務を適正に遂行するために十分なものでない株式会社
五 人的構成に照らして、管理型信託業務を的確に遂行することができる知識及び経験を有すると認められない株式会社
2 前項第三号の純資産額は、内閣府令で定めるところにより計算するものとする。 (営業保証金)第十一条 信託会社は、営業保証金を本店の最寄りの供託所に供託しなければならない。
2 前項の営業保証金の額は、信託業務の内容及び受益者の保護の必要性を考慮して政令で定める金額とする。 3 信託会社は、政令で定めるところにより、当該信託会社のために所要の営業保証金が内閣総理大臣の命令に応じて供託される旨の契約を締結し、その旨を内閣総理大臣に届け出たときは、当該契約の効力の存する間、当該契約において供託されることとなっている金額(以下この条において「契約金額」という。)につき第一項の営業保証金の全部又は一部の供託をしないことができる。 4 内閣総理大臣は、受益者の保護のため必要があると認めるときは、信託会社と前項の契約を締結した者又は当該信託会社に対し、契約金額の全部又は一部を供託すべき旨を命ずることができる。 5 信託会社は、第一項の営業保証金につき供託(第三項の契約の締結を含む。)を行い、その旨を内閣総理大臣に届け出た後でなければ、信託業務を開始してはならない。 6 信託の受益者は、当該信託に関して生じた債権に関し、当該信託の受託者たる信託会社に係る営業保証金について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。 7 前項の権利の実行に関し必要な事項は、政令で定める。 8 信託会社は、営業保証金の額(契約金額を含む。第十項において同じ。)が第二項の政令で定める金額に不足することとなったときは、内閣府令で定める日から三週間以内にその不足額につき供託(第三項の契約の締結を含む。)を行い、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 9 第一項又は前項の規定により供託する営業保証金は、国債証券、地方債証券その他の内閣府令で定める有価証券(社債、株式等の振替に関する法律第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。)をもってこれに充てることができる。 10 第一項、第四項又は第八項の規定により供託した営業保証金は、第七条第三項の登録の更新がされなかった場合、第四十四条第一項の規定により第三条の免許が取り消された場合、第四十五条第一項の規定により第七条第一項の登録が取り消された場合若しくは第四十六条第一項の規定により第三条の免許若しくは第七条第一項の登録がその効力を失った場合において信託財産の新受託者への譲渡若しくは帰属権利者への移転が終了したとき、又は営業保証金の額が第二項の政令で定める金額を超えることとなったときは、政令で定めるところにより、その全部又は一部を取り戻すことができる。 11 前各項に規定するもののほか、営業保証金に関し必要な事項は、内閣府令・法務省令で定める。 (変更の届出)第十二条 信託会社(管理型信託会社を除く。)は、第四条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から二週間以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
2 管理型信託会社は、第八条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から二週間以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 3 内閣総理大臣は、前項の届出を受理したときは、その旨を管理型信託会社登録簿に登録しなければならない。 (業務方法書の変更)第十三条 信託会社(管理型信託会社を除く。)は、業務方法書を変更しようとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。
2 管理型信託会社は、業務方法書を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 (商号)第十四条 信託会社は、その商号中に信託という文字を用いなければならない。
2 信託会社でない者は、その名称又は商号のうちに信託会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。 ただし、担保付社債信託法第三条の免許又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第一条第一項の認可を受けた者については、この限りでない。 (名義貸しの禁止)第十五条 信託会社は、自己の名義をもって、他人に信託業を営ませてはならない。
(取締役の兼職の制限等)第十六条 信託会社の常務に従事する取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役)は、他の会社の常務に従事し、又は事業を営む場合には、内閣総理大臣の承認を受けなければならない。
2 会社法第三百三十一条第二項ただし書(同法第三百三十五条第一項において準用する場合を含む。)、第三百三十二条第二項(同法第三百三十四条第一項において準用する場合を含む。)、第三百三十六条第二項及び第四百二条第五項ただし書の規定は、信託会社については、適用しない。第二節 主要株主
(主要株主の届出)第十七条 信託会社の主要株主(第五条第五項に規定する主要株主をいう。以下同じ。)となった者は、対象議決権保有割合(対象議決権の保有者の保有する当該対象議決権の数を当該信託会社の総株主の議決権の数で除して得た割合をいう。)、保有の目的その他内閣府令で定める事項を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく、内閣総理大臣に提出しなければならない。
2 前項の対象議決権保有届出書には、第五条第二項第九号及び第十号に該当しないことを誓約する書面その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。 (措置命令)第十八条 内閣総理大臣は、信託会社の主要株主が第五条第二項第九号イ若しくはロ又は第十号イからハまでのいずれかに該当する場合には、当該主要株主に対し三月以内の期間を定めて当該信託会社の主要株主でなくなるための措置その他必要な措置をとることを命ずることができる。
(主要株主でなくなった旨の届出)第十九条 信託会社の主要株主は、当該信託会社の主要株主でなくなったときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
(信託会社を子会社とする持株会社に対する適用)第二十条 前三条の規定は、信託会社を子会社(第五条第六項に規定する子会社をいう。第五十一条を除き、以下同じ。)とする持株会社の株主又は出資者について準用する。
第三節 業務
(業務の範囲)第二十一条 信託会社は、信託業のほか、信託契約代理業、信託受益権売買等業務、電子決済手段関連業務及び財産の管理業務(当該信託会社の業務方法書(第四条第二項第三号又は第八条第二項第三号の業務方法書をいう。)において記載されている信託財産と同じ種類の財産につき、当該信託財産の管理の方法と同じ方法により管理を行うものに限る。)を営むことができる。
2 信託会社は、前項の規定により営む業務のほか、内閣総理大臣の承認を受けて、その信託業務を適正かつ確実に営むことにつき支障を及ぼすおそれがない業務であって、当該信託業務に関連するものを営むことができる。 3 信託会社は、前項の承認を受けようとするときは、営む業務の内容及び方法並びに当該業務を営む理由を記載した書類を添付して、申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。 4 信託会社は、第二項の規定により営む業務の内容又は方法を変更しようとするときは、内閣総理大臣の承認を受けなければならない。 5 信託会社は、第一項及び第二項の規定により営む業務のほか、他の業務を営むことができない。 6 第三条の免許又は第七条第一項の登録の申請書に申請者が第一項の規定により営む業務以外の業務を営む旨の記載がある場合において、当該申請者が当該免許又は登録を受けたときには、当該業務を営むことにつき第二項の承認を受けたものとみなす。 (信託業務の委託)第二十二条 信託会社は、次に掲げるすべての要件を満たす場合に限り、その受託する信託財産について、信託業務の一部を第三者に委託することができる。
一 信託業務の一部を委託すること及びその信託業務の委託先(委託先が確定していない場合は、委託先の選定に係る基準及び手続)が信託行為において明らかにされていること。
二 委託先が委託された信託業務を的確に遂行することができる者であること。
2 信託会社が信託業務を委託した場合における第二十八条及び第二十九条(第三項を除く。)の規定並びにこれらの規定に係る第七章の規定の適用については、これらの規定中「信託会社」とあるのは、「信託会社(当該信託会社から委託を受けた者を含む。)」とする。 3 前二項の規定(第一項第二号を除く。)は、次に掲げる業務を委託する場合には、適用しない。一 信託財産の保存行為に係る業務
二 信託財産の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする業務
三 前二号のいずれにも該当しない業務であって、受益者の保護に支障を生ずることがないと認められるものとして内閣府令で定めるもの
(信託業務の委託に係る信託会社の責任)第二十三条 信託会社は、信託業務の委託先が委託を受けて行う業務につき受益者に加えた損害を賠償する責めに任ずる。 ただし、信託会社が委託先の選任につき相当の注意をし、かつ、委託先が委託を受けて行う業務につき受益者に加えた損害の発生の防止に努めたときは、この限りでない。
2 信託会社が信託業務を次に掲げる第三者(第一号又は第二号にあっては、株式の所有関係又は人的関係において、委託者と密接な関係を有する者として政令で定める者に該当し、かつ、受託者と密接な関係を有する者として政令で定める者に該当しない者に限る。)に委託したときは、前項の規定は、適用しない。 ただし、信託会社が、当該委託先が不適任若しくは不誠実であること又は当該委託先が委託された信託業務を的確に遂行していないことを知りながら、その旨の受益者(信託管理人又は受益者代理人が現に存する場合にあっては、当該信託管理人又は受益者代理人を含む。第三号、第二十九条の三及び第五十一条第一項第五号において同じ。)に対する通知、当該委託先への委託の解除その他の必要な措置をとることを怠ったときは、この限りでない。一 信託行為において指名された第三者
二 信託行為において信託会社が委託者の指名に従い信託業務を第三者に委託する旨の定めがある場合において、当該定めに従い指名された第三者
三 信託行為において信託会社が受益者の指名に従い信託業務を第三者に委託する旨の定めがある場合において、当該定めに従い指名された第三者
(指定紛争解決機関との契約締結義務等)第二十三条の二 信託会社は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める措置を講じなければならない。
一 指定紛争解決機関が存在する場合 一の指定紛争解決機関との間で手続実施基本契約を締結する措置
二 指定紛争解決機関が存在しない場合 手続対象信託業務に関する苦情処理措置(顧客からの苦情の処理の業務に従事する使用人その他の従業者に対する助言若しくは指導を第八十五条の十三第三項第三号に掲げる者に行わせること又はこれに準ずるものとして内閣府令で定める措置をいう。)及び紛争解決措置(顧客との紛争の解決を認証紛争解決手続(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成十六年法律第百五十一号)第二条第三号に規定する認証紛争解決手続をいう。)により図ること又はこれに準ずるものとして内閣府令で定める措置をいう。)
2 信託会社は、前項の規定により手続実施基本契約を締結する措置を講じた場合には、当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称を公表しなければならない。 3 第一項の規定は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間においては、適用しない。一 第一項第一号に掲げる場合に該当していた場合において、同項第二号に掲げる場合に該当することとなったとき 第八十五条の二十三第一項の規定による紛争解決等業務の廃止の認可又は第八十五条の二十四第一項の規定による指定の取消しの時に、同号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
二 第一項第一号に掲げる場合に該当していた場合において、同号の一の指定紛争解決機関の紛争解決等業務の廃止が第八十五条の二十三第一項の規定により認可されたとき、又は同号の一の指定紛争解決機関の第八十五条の二第一項の規定による指定が第八十五条の二十四第一項の規定により取り消されたとき(前号に掲げる場合を除く。) その認可又は取消しの時に、第一項第一号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
三 第一項第二号に掲げる場合に該当していた場合において、同項第一号に掲げる場合に該当することとなったとき 第八十五条の二第一項の規定による指定の時に、同号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
(信託の引受けに係る行為準則)第二十四条 信託会社は、信託の引受けに関して、次に掲げる行為(次条に規定する特定信託契約による信託の引受けにあっては、第五号に掲げる行為を除く。)をしてはならない。
一 委託者に対し虚偽のことを告げる行為
二 委託者に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げる行為
三 委託者若しくは受益者又は第三者に対し、特別の利益の提供を約し、又はこれを提供する行為(第三者をして特別の利益の提供を約させ、又はこれを提供させる行為を含む。)
四 委託者若しくは受益者又は第三者に対し、信託の受益権について損失を生じた場合にこれを補てんし、若しくはあらかじめ一定額の利益を得なかった場合にこれを補足することを約し、又は信託の受益権について損失を生じた場合にこれを補てんし、若しくはあらかじめ一定額の利益を得なかった場合にこれを補足する行為(第三者をして当該行為を約させ、又は行わせる行為を含み、自己の責めに帰すべき事故による損失を補てんする場合を除く。)
五 その他委託者の保護に欠けるものとして内閣府令で定める行為
2 信託会社は、委託者の知識、経験、財産の状況及び信託契約を締結する目的に照らして適切な信託の引受けを行い、委託者の保護に欠けることのないように業務を営まなければならない。 (金融商品取引法の準用)第二十四条の二 金融商品取引法第三章第一節第五款(第三十四条の二第六項から第八項まで(特定投資家が特定投資家以外の顧客とみなされる場合)並びに第三十四条の三第五項及び第六項(特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合)を除く。)(特定投資家)、同章第二節第一款(第三十五条から第三十六条の四まで(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲、第二種金融商品取引業又は投資助言・代理業のみを行う者の兼業の範囲、業務管理体制の整備、顧客の利益の保護のための体制整備、標識の掲示等、名義貸しの禁止、社債の管理の禁止等)、第三十七条第一項第二号(広告等の規制)、第三十七条の二(取引態様の事前明示義務)、第三十七条の三第一項第二号から第四号まで及び第六号並びに第三項(契約締結前の書面の交付)、第三十七条の四(契約締結時等の書面の交付)、第三十七条の五(保証金の受領に係る書面の交付)、第三十七条の七(指定紛争解決機関との契約締結義務等)、第三十八条第一号、第二号、第七号及び第八号並びに第三十八条の二(禁止行為)、第三十九条第一項、第二項第二号、第三項、第四項、第六項及び第七項(損失補塡等の禁止)、第四十条第一号(適合性の原則等)並びに第四十条の二から第四十条の七まで(最良執行方針等、分別管理が確保されていない場合の売買等の禁止、金銭の流用が行われている場合の募集等の禁止、出資対象事業の状況に係る情報の提供が確保されていない場合の売買等の禁止、出資対象事業の状況に係る情報が提供されていない場合の募集等の禁止、特定投資家向け有価証券の売買等の制限、特定投資家向け有価証券に関する告知義務、のみ行為の禁止、店頭デリバティブ取引に関する電子情報処理組織の使用義務等)を除く。)(通則)及び第四十五条(第三号及び第四号を除く。)(雑則)の規定は、信託会社が行う信託契約(金利、通貨の価格、金融商品市場(同法第二条第十四項に規定する金融商品市場をいう。)における相場その他の指標に係る変動により信託の元本について損失が生ずるおそれがある信託契約として内閣府令で定めるものをいう。以下「特定信託契約」という。)による信託の引受けについて準用する。 この場合において、これらの規定中「金融商品取引契約」とあるのは「特定信託契約」と、「金融商品取引業」とあるのは「特定信託契約の締結の業務」と、これらの規定(同法第三十四条の規定を除く。)中「金融商品取引行為」とあるのは「特定信託契約の締結」と、同法第三十四条中「顧客を相手方とし、又は顧客のために金融商品取引行為(第二条第八項各号に掲げる行為をいう。以下同じ。)を行うことを内容とする契約」とあるのは「信託業法第二十四条の二に規定する特定信託契約」と、同法第三十七条の三第一項第一号中「商号、名称又は氏名及び住所」とあるのは「住所」と、同法第三十七条の六第一項中「第三十七条の四第一項」とあるのは「信託業法第二十六条第一項」と、同法第三十九条第二項第一号中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定信託契約の締結」と、「前項第一号」とあるのは「損失補塡等(信託業法第二十四条第一項第四号の損失の補塡又は利益の補足をいう。第三号において同じ。)」と、同項第三号中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定信託契約の締結」と、「前項第三号の提供」とあるのは「損失補塡等」と、同条第五項中「事故」とあるのは「信託会社の責めに帰すべき事故」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(信託契約の内容の説明)第二十五条 信託会社は、信託契約による信託の引受けを行うときは、あらかじめ、委託者に対し当該信託会社の商号及び次条第一項第三号から第十六号までに掲げる事項(特定信託契約による信託の引受けを行うときは、同号に掲げる事項を除く。)を説明しなければならない。 ただし、委託者の保護に支障を生ずることがない場合として内閣府令で定める場合は、この限りでない。
(信託契約締結時の書面交付)第二十六条 信託会社は、信託契約による信託の引受けを行ったときは、遅滞なく、委託者に対し次に掲げる事項を明らかにした書面を交付しなければならない。 ただし、当該書面を委託者に交付しなくても委託者の保護に支障を生ずることがない場合として内閣府令で定める場合は、この限りでない。
一 信託契約の締結年月日
二 委託者の氏名又は名称及び受託者の商号
三 信託の目的
四 信託財産に関する事項
五 信託契約の期間に関する事項
六 信託財産の管理又は処分の方法に関する事項(第二条第三項各号のいずれにも該当しない信託にあっては、信託財産の管理又は処分の方針を含む。)
七 信託業務を委託する場合(第二十二条第三項各号に掲げる業務を委託する場合を除く。)には、委託する信託業務の内容並びにその業務の委託先の氏名又は名称及び住所又は所在地(委託先が確定していない場合は、委託先の選定に係る基準及び手続)
八 第二十九条第二項各号に掲げる取引を行う場合には、その旨及び当該取引の概要
九 受益者に関する事項
十 信託財産の交付に関する事項
十一 信託報酬に関する事項
十二 信託財産に関する租税その他の費用に関する事項
十三 信託財産の計算期間に関する事項
十四 信託財産の管理又は処分の状況の報告に関する事項
十五 信託契約の合意による終了に関する事項
十六 その他内閣府令で定める事項
2 信託会社は、前項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、委託者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって内閣府令で定めるものをいう。以下同じ。)により提供することができる。 この場合において、当該信託会社は、当該書面を交付したものとみなす。 3 第一項第十三号の信託財産の計算期間は、内閣府令で定める場合を除き、一年を超えることができない。 (信託財産状況報告書の交付)第二十七条 信託会社は、その受託する信託財産について、当該信託財産の計算期間(信託行為においてこれより短い期間の定めがある場合その他の信託の目的に照らして受益者の利益に適合することが明らかな場合として内閣府令で定める場合には、計算期間より短い期間で内閣府令で定める期間)ごとに、信託財産状況報告書を作成し、当該信託財産に係る受益者に対し交付しなければならない。 ただし、信託財産状況報告書を受益者に交付しなくても受益者の保護に支障を生ずることがない場合として内閣府令で定める場合は、この限りでない。
2 前条第二項の規定は、受益者に対する前項の信託財産状況報告書の交付について準用する。 (信託会社の忠実義務等)第二十八条 信託会社は、信託の本旨に従い、受益者のため忠実に信託業務その他の業務を行わなければならない。
2 信託会社は、信託の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、信託業務を行わなければならない。 3 信託会社は、内閣府令で定めるところにより、信託法第三十四条の規定に基づき信託財産に属する財産と固有財産及び他の信託の信託財産に属する財産とを分別して管理するための体制その他信託財産に損害を生じさせ、又は信託業の信用を失墜させることのない体制を整備しなければならない。 (信託財産に係る行為準則)第二十九条 信託会社は、その受託する信託財産について、次に掲げる行為をしてはならない。
一 通常の取引の条件と異なる条件で、かつ、当該条件での取引が信託財産に損害を与えることとなる条件での取引を行うこと。
二 信託の目的、信託財産の状況又は信託財産の管理若しくは処分の方針に照らして不必要な取引を行うこと。
三 信託財産に関する情報を利用して自己又は当該信託財産に係る受益者以外の者の利益を図る目的をもって取引(内閣府令で定めるものを除く。)を行うこと。
四 その他信託財産に損害を与え、又は信託業の信用を失墜させるおそれがある行為として内閣府令で定める行為
2 信託会社は、信託行為において次に掲げる取引を行う旨及び当該取引の概要について定めがあり、又は当該取引に関する重要な事実を開示してあらかじめ書面若しくは電磁的方法による受益者(信託管理人又は受益者代理人が現に存する場合にあっては、当該信託管理人又は受益者代理人を含む。)の承認を得た場合(当該取引をすることができない旨の信託行為の定めがある場合を除く。)であり、かつ、受益者の保護に支障を生ずることがない場合として内閣府令で定める場合を除き、次に掲げる取引をしてはならない。一 自己又はその利害関係人(株式の所有関係又は人的関係において密接な関係を有する者として政令で定める者をいう。)と信託財産との間における取引
二 一の信託の信託財産と他の信託の信託財産との間の取引
三 第三者との間において信託財産のためにする取引であって、自己が当該第三者の代理人となって行うもの
3 信託会社は、前項各号の取引をした場合には、信託財産の計算期間ごとに、当該期間における当該取引の状況を記載した書面を作成し、当該信託財産に係る受益者に対し交付しなければならない。 ただし、当該書面を受益者に対し交付しなくても受益者の保護に支障を生ずることがない場合として内閣府令で定める場合は、この限りでない。 4 第二十六条第二項の規定は、受益者に対する前項の書面の交付について準用する。 (重要な信託の変更等)第二十九条の二 信託会社は、重要な信託の変更(信託法第百三条第一項各号に掲げる事項に係る信託の変更をいう。)又は信託の併合若しくは信託の分割(以下この条において「重要な信託の変更等」という。)をしようとする場合には、これらが当該信託の目的に反しないこと及び受益者の利益に適合することが明らかである場合その他内閣府令で定める場合を除き、次に掲げる事項を、内閣府令で定めるところにより公告し、又は受益者(信託管理人又は受益者代理人が現に存する場合にあっては、当該信託管理人又は受益者代理人を含む。以下この条において同じ。)に各別に催告しなければならない。
一 重要な信託の変更等をしようとする旨
二 重要な信託の変更等に異議のある受益者は一定の期間内に異議を述べるべき旨
三 その他内閣府令で定める事項
2 前項第二号の期間は、一月を下ることができない。 3 第一項第二号の期間内に異議を述べた受益者の当該信託の受益権の個数が当該信託の受益権の総個数の二分の一を超えるとき(各受益権の内容が均等でない場合にあっては、当該信託の受益権の価格の額が同項の規定による公告又は催告の時における当該信託の受益権の価格の総額の二分の一を超えるときその他内閣府令で定めるとき)は、同項の重要な信託の変更等をしてはならない。 4 前三項の規定は、次の各号のいずれかに該当するときは、適用しない。一 信託行為に受益者集会における多数決による旨の定めがあるとき。
二 前号に定める方法以外の方法により当該信託の受益権の総個数(各受益権の内容が均等でない場合にあっては、当該信託の受益権の価格の総額その他内閣府令で定めるもの)の二分の一を超える受益権を有する受益者の承認を得たとき。
三 前二号に掲げる場合のほか、これらの場合に準ずる場合として内閣府令で定める場合に該当するとき。
5 一個の信託約款に基づいて、信託会社が多数の委託者との間に締結する信託契約にあっては、当該信託契約の定めにより当該信託約款に係る信託を一の信託とみなして、前各項の規定を適用する。 (費用等の償還又は前払の範囲等の説明)第二十九条の三 信託会社は、受益者との間において、信託法第四十八条第五項(同法第五十四条第四項において準用する場合を含む。)に規定する合意を行おうとするときは、当該合意に基づいて費用等(同法第四十八条第一項に規定する費用等をいう。)若しくは信託報酬の償還又は費用若しくは信託報酬の前払を受けることができる範囲その他の内閣府令で定める事項を説明しなければならない。
(信託の公示の特例)第三十条 信託会社が信託財産として所有する登録国債(国債に関する法律(明治三十九年法律第三十四号)第二条第二項の規定により登録をした国債をいう。)について同法第三条の移転の登録その他内閣府令・財務省令で定める登録を内閣府令・財務省令で定めるところにより信託財産である旨を明示してする場合は、信託法第十四条の規定の適用については、これらの登録を信託の登録とみなす。
(信託財産に係る債務の相殺)第三十一条 信託会社は、信託財産に属する債権で清算機関(金融商品取引法第二条第二十九項に規定する金融商品取引清算機関又は外国金融商品取引清算機関をいう。以下この項において同じ。)を債務者とするもの(清算機関が債務引受け等(同法第百五十六条の三第一項第六号に規定する金融商品債務引受業等として、引受け、更改その他の方法により債務を負担することをいう。以下この項において同じ。)により債務者となった場合に限る。)については、他の信託財産に属する債務(清算機関による債務引受け等の対価として負担したものに限る。)と相殺をすることができる。 ただし、信託行為に別段の定めがある場合は、この限りでない。
2 前項の規定により相殺を行う信託会社は、当該相殺により信託財産に損害を生じさせたときは、その損害を賠償する責めに任ずる。第四節 経理
(事業年度)第三十二条 信託会社の事業年度は、四月一日から翌年三月三十一日までとする。
(事業報告書)第三十三条 信託会社は、事業年度ごとに、事業報告書を作成し、毎事業年度経過後三月以内に内閣総理大臣に提出しなければならない。
(業務及び財産の状況に関する説明書類の縦覧)第三十四条 信託会社は、事業年度ごとに、業務及び財産の状況に関する事項として内閣府令で定めるものを記載した説明書類を作成し、毎事業年度終了の日以後内閣府令で定める期間を経過した日から一年間、すべての営業所に備え置き、公衆の縦覧に供しなければならない。
2 前項に規定する説明書類は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるもので内閣府令で定めるものをいう。以下同じ。)をもって作成することができる。 3 第一項に規定する説明書類が電磁的記録をもって作成されているときは、信託会社の営業所において当該説明書類の内容である情報を電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置として内閣府令で定めるものをとることができる。 この場合においては、同項に規定する説明書類を公衆の縦覧に供したものとみなす。 (株主の帳簿閲覧権の否認)第三十五条 会社法第四百三十三条の規定は、信託会社(管理型信託会社を除く。以下第三十九条までにおいて同じ。)の会計帳簿及びこれに関する資料(信託財産に係るものに限る。)については、適用しない。
第五節 監督
(合併の認可)第三十六条 信託会社を全部又は一部の当事者とする合併は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 前項の認可を受けようとする信託会社は、合併後存続する株式会社又は合併により設立する株式会社(第四項において「合併後の信託会社」という。)について第四条第一項各号に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。 3 前項の申請書には、合併契約書その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。 4 内閣総理大臣は、第一項の認可の申請があった場合においては、合併後の信託会社が第五条第一項各号に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。 この場合において、内閣総理大臣は、合併後の信託会社が第五条第二項各号に掲げる要件のいずれかに該当するとき、又は第二項の申請書若しくは前項の添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、認可を与えてはならない。 5 第一項の認可を受けて合併により設立する株式会社は、その成立の時に、第三条の内閣総理大臣の免許を受けたものとみなす。 (新設分割の認可)第三十七条 信託会社が新たに設立する株式会社に信託業の全部の承継をさせるために行う新設分割(次項及び第五項において「新設分割」という。)は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 前項の認可を受けようとする信託会社は、新設分割により設立する株式会社(第四項において「設立会社」という。)について第四条第一項各号に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。 3 前項の申請書には、分割計画その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。 4 内閣総理大臣は、第一項の認可の申請があった場合においては、設立会社が第五条第一項各号に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。 この場合において、内閣総理大臣は、設立会社が第五条第二項各号に掲げる要件のいずれかに該当するとき、又は第二項の申請書若しくは前項の添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、認可を与えてはならない。 5 第一項の認可を受けて新設分割により設立する株式会社は、その成立の時に、第三条の内閣総理大臣の免許を受けたものとみなす。 (吸収分割の認可)第三十八条 信託会社が他の株式会社に信託業の全部又は一部の承継をさせるために行う吸収分割(次項及び第五項において「吸収分割」という。)は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。 ただし、管理型信託業のみの承継をさせる吸収分割については、この限りでない。
2 前項の認可を受けようとする信託会社は、吸収分割により信託業の全部又は一部の承継をする株式会社(以下この条において「承継会社」という。)について次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。一 第四条第一項各号に掲げる事項
二 承継会社が承継する信託業の内容
3 前項の申請書には、分割計画その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。 4 内閣総理大臣は、第一項の認可の申請があった場合においては、承継会社が第五条第一項各号に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。 この場合において、内閣総理大臣は、承継会社が第五条第二項各号に掲げる要件のいずれかに該当するとき、又は第二項の申請書若しくは前項の添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、認可を与えてはならない。 5 第一項の認可を受けて吸収分割により信託業の全部の承継をする株式会社は、当該承継の時に、第三条の内閣総理大臣の免許を受けたものとみなす。 (事業譲渡の認可)第三十九条 信託会社が他の信託会社に行う信託業の全部又は一部の譲渡(次項において「事業譲渡」という。)は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。 ただし、管理型信託業のみの譲渡をする事業譲渡については、この限りでない。
2 前項の認可を受けようとする信託会社は、事業譲渡により信託業の全部又は一部の譲受けをする信託会社(以下この条において「譲受会社」という。)について次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。一 第四条第一項各号に掲げる事項
二 譲受会社が承継する信託業の内容
3 前項の申請書には、譲渡契約書その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。 4 内閣総理大臣は、第一項の認可の申請があった場合においては、譲受会社が第五条第一項各号に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。 この場合において、内閣総理大臣は、譲受会社が第五条第二項各号に掲げる要件のいずれかに該当するとき、又は第二項の申請書若しくは前項の添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、認可を与えてはならない。 5 前各項の規定は、信託会社が他の外国信託会社に行う信託業の全部又は一部の譲渡について準用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。 (権利義務の承継)第四十条 合併後存続する信託会社又は合併により設立する信託会社は、合併により消滅する信託会社の業務に関し、当該信託会社が内閣総理大臣による認可その他の処分に基づいて有していた権利義務を承継する。
2 前項の規定は、会社分割により信託業の全部の承継をする信託会社について準用する。 (届出等)第四十一条 信託会社は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
一 破産手続開始、再生手続開始又は更生手続開始の申立てを行ったとき。
二 合併(当該信託会社が合併により消滅した場合を除く。)をし、会社分割により信託業の一部の承継をさせ、又は信託業の一部の譲渡をしたとき。
三 その他内閣府令で定める場合に該当するとき。
2 信託会社が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。一 信託業を廃止したとき(会社分割により信託業の全部の承継をさせたとき、及び信託業の全部の譲渡をしたときを含む。)。 その会社
二 合併により消滅したとき。 その会社を代表する取締役若しくは執行役又は監査役であった者
三 破産手続開始の決定により解散したとき。 その破産管財人
四 合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき。 その清算人
3 信託会社は、信託業の廃止をし、合併(当該信託会社が合併により消滅するものに限る。)をし、合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散をし、会社分割による信託業の全部若しくは一部の承継をさせ、又は信託業の全部又は一部の譲渡をしようとするときは、その日の三十日前までに、内閣府令で定めるところにより、その旨を公告するとともに、すべての営業所の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。 4 信託会社は、前項の公告をしたときは、直ちに、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 5 信託会社(管理型信託会社を除く。以下この項において同じ。)が第七条第一項若しくは第五十二条第一項の登録を受けたとき、又は管理型信託会社が第五十二条第一項の登録を受けたときは、当該信託会社又は当該管理型信託会社は、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、その旨を公告するとともに、すべての営業所の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。 6 会社法第九百四十条第一項(第二号を除く。)及び第三項(電子公告の公告期間等)の規定は、信託会社が電子公告によりこの法律又は他の法律の規定による公告(会社法の規定による公告を除く。)をする場合について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。 (立入検査等)第四十二条 内閣総理大臣は、信託会社の信託業務の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該信託会社、当該信託会社とその業務に関して取引する者若しくは当該信託会社を子会社とする持株会社に対し当該信託会社の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該信託会社の営業所その他の施設若しくは当該信託会社を子会社とする持株会社の営業所若しくは事務所に立ち入らせ、これらの業務若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 内閣総理大臣は、信託会社の信託業務の健全かつ適切な運営を確保するため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、当該信託会社の主要株主若しくは当該信託会社を子会社とする持株会社の主要株主に対し第十七条から第十九条までの届出若しくは措置若しくは当該信託会社の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員にこれらの主要株主の営業所若しくは事務所に立ち入らせ、第十七条から第十九条までの届出若しくは措置若しくは当該信託会社の業務若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは当該主要株主の書類その他の物件を検査させることができる。 3 内閣総理大臣は、信託会社の信託業務の健全かつ適切な運営を確保するため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、当該信託会社から業務の委託を受けた者(その者から委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者を含む。以下この項及び次項において同じ。)に対し当該信託会社の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該信託会社から業務の委託を受けた者の施設に立ち入らせ、当該信託会社の業務若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。 4 前項の信託会社から業務の委託を受けた者は、正当な理由があるときは、同項の規定による報告若しくは資料の提出又は質問若しくは検査を拒むことができる。 5 第一項から第三項までの規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。 6 第一項から第三項までの規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。 (業務改善命令)第四十三条 内閣総理大臣は、信託会社の業務又は財産の状況に照らして、当該信託会社の信託業務の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該信託会社に対し、その必要の限度において、業務方法書の変更、財産の供託その他業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置を命ずることができる。
(運用型信託会社に対する監督上の処分)第四十四条 内閣総理大臣は、信託会社(管理型信託会社を除く。以下この条において同じ。)が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該信託会社の第三条の免許を取り消し、又は六月以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第五条第二項第一号から第六号までに該当することとなったとき。
二 第三条の免許を受けた当時に第五条第二項各号のいずれかに該当していたことが判明したとき。
三 信託業務を的確に遂行するに足りる人的構成を有しないこととなったとき。
四 不正の手段により第三条の免許を受けたことが判明したとき。
五 第三条の免許に付した条件に違反したとき。
六 法令又は法令に基づく内閣総理大臣の処分に違反したとき。
七 公益を害する行為をしたとき。
2 内閣総理大臣は、信託会社の取締役若しくは執行役、会計参与又は監査役が、第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当することとなったとき、又は前項第五号若しくは第六号に該当する行為をしたときは、当該信託会社に対し当該取締役若しくは執行役、会計参与又は監査役の解任を命ずることができる。 (管理型信託会社に対する監督上の処分)第四十五条 内閣総理大臣は、管理型信託会社が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該管理型信託会社の第七条第一項の登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第五条第二項第一号又は第四号から第六号までに該当することとなったとき。
二 第十条第一項第二号から第五号までに該当することとなったとき。
三 不正の手段により第七条第一項の登録を受けたことが判明したとき。
四 法令又は法令に基づく内閣総理大臣の処分に違反したとき。
五 公益を害する行為をしたとき。
2 内閣総理大臣は、管理型信託会社の取締役若しくは執行役、会計参与又は監査役が、第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当することとなったとき、又は前項第四号に該当する行為をしたときは、当該管理型信託会社に対し当該取締役若しくは執行役、会計参与又は監査役の解任を命ずることができる。 (免許又は登録の失効)第四十六条 信託会社が第四十一条第二項各号のいずれかに該当することとなったときは、当該信託会社の第三条の免許又は第七条第一項の登録は、その効力を失う。
2 信託会社(管理型信託会社を除く。)が第七条第一項又は第五十二条第一項の登録を受けたときは、当該信託会社の第三条の免許は、その効力を失う。 3 管理型信託会社が第三条の免許又は第五十二条第一項の登録を受けたときは、当該管理型信託会社の第七条第一項の登録は、その効力を失う。 (登録の抹消)第四十七条 内閣総理大臣は、第七条第三項の登録の更新をしなかったとき、第四十五条第一項の規定により第七条第一項の登録を取り消したとき、又は前条第一項若しくは第三項の規定により第七条第一項の登録がその効力を失ったときは、当該登録を抹消しなければならない。
(監督処分の公告)第四十八条 内閣総理大臣は、第四十四条第一項の規定により第三条の免許を取り消したとき、第四十五条第一項の規定により第七条第一項の登録を取り消したとき、又は第四十四条第一項若しくは第四十五条第一項の規定により業務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を公告しなければならない。
(免許等の取消し等の場合の解任手続)第四十九条 内閣総理大臣が、第七条第三項の登録の更新をしなかった場合、第四十四条第一項の規定により第三条の免許を取り消した場合又は第四十五条第一項の規定により第七条第一項の登録を取り消した場合における信託法第五十八条第四項(同法第七十条において準用する場合を含む。)の適用については、同項中「委託者又は受益者」とあるのは、「委託者、受益者又は内閣総理大臣」とする。
2 前項の場合における信託法第六十二条第二項及び第四項並びに第六十三条第一項の適用については、これらの規定中「利害関係人」とあるのは、「利害関係人又は内閣総理大臣」とする。 3 第一項の場合において、裁判所が信託会社であった受託者を解任するまでの間は、当該信託会社であった受託者は、なお信託会社とみなす。 (清算手続等における内閣総理大臣の意見等)第五十条 裁判所は、信託会社の清算手続、破産手続、再生手続、更生手続又は承認援助手続において、内閣総理大臣に対し、意見を求め、又は検査若しくは調査を依頼することができる。
2 内閣総理大臣は、前項に規定する手続において、必要があると認めるときは、裁判所に対し、意見を述べることができる。 3 第四十二条第一項、第五項及び第六項の規定は、第一項の規定により内閣総理大臣が裁判所から検査又は調査の依頼を受けた場合について準用する。第六節 特定の信託についての特例
(信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託についての特例)第五十条の二 信託法第三条第三号に掲げる方法によって信託をしようとする者は、当該信託の受益権を多数の者(政令で定める人数以上の者をいう。第十項において同じ。)が取得することができる場合として政令で定める場合には、内閣総理大臣の登録を受けなければならない。 ただし、当該信託の受益者の保護のため支障を生ずることがないと認められる場合として政令で定める場合は、この限りでない。
2 第七条第二項から第六項までの規定は、前項の登録について準用する。 3 第一項の登録(前項において準用する第七条第三項の登録の更新を含む。第六項並びに第十二項の規定により読み替えて適用する第四十五条第一項第三号及び第九十一条第三号において同じ。)を受けようとする者(第六項において「申請者」という。)は、次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。一 商号
二 資本金の額
三 取締役及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役、指名委員会等設置会社にあっては取締役及び執行役、持分会社にあっては業務を執行する社員)の氏名
四 会計参与設置会社にあっては、会計参与の氏名又は名称
五 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務に関する業務の種類
六 前号の業務以外の業務を営むときは、その業務の種類
七 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務を行う営業所の名称及び所在地
4 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 定款
二 会社(会社法第二条第一号に規定する会社をいう。第六項において同じ。)の登記事項証明書
三 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務の内容及び方法を記載した書類
四 貸借対照表
五 その他内閣府令で定める書類
5 前項第三号の書類には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託の信託財産の種類
二 信託財産の管理又は処分の方法
三 信託財産の分別管理の方法
四 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務の実施体制
五 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務の一部を第三者に委託する場合には、委託する事務の内容並びに委託先の選定に係る基準及び手続(第二十二条第三項各号に該当する事務を委託する場合を除く。)
六 信託受益権売買等業務を営む場合には、当該業務の実施体制
七 その他内閣府令で定める事項
6 内閣総理大臣は、申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第三項の申請書若しくは第四項各号に掲げる添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。一 会社でない者
二 資本金の額が受益者の保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める金額に満たない会社
三 純資産額が前号に規定する金額に満たない会社
四 定款若しくは第四項第三号に掲げる書類の規定が、法令に適合せず、又は信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務を適正に遂行するために十分なものでない会社
五 人的構成に照らして、信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務を的確に遂行することができる知識及び経験を有すると認められない会社
六 第五条第二項第五号又は第六号に該当する会社
七 他に営む業務が公益に反すると認められ、又は当該他に営む業務を営むことがその信託に係る事務を適正かつ確実に行うことにつき支障を及ぼすおそれがあると認められる会社
八 取締役若しくは執行役、会計参与又は監査役のうちに第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当する者のある会社
7 前項第三号の純資産額は、内閣府令で定めるところにより計算するものとする。 8 内閣総理大臣は、第一項の登録の申請があった場合においては、第六項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を自己信託登録簿に登録しなければならない。一 第三項各号に掲げる事項
二 登録年月日及び登録番号
9 内閣総理大臣は、自己信託登録簿を公衆の縦覧に供しなければならない。 10 第一項の登録を受けた者が信託法第三条第三号に掲げる方法によって信託をしたとき(当該信託の受益権を多数の者が取得することができる場合として政令で定めるときに限る。)は、当該登録を受けた者以外の者であって政令で定めるものに、内閣府令で定めるところにより、当該信託財産に属する財産の状況その他の当該財産に関する事項を調査させなければならない。 11 第一項の登録を受けた者は、内閣府令で定めるところにより、他に営む業務を営むことが同項の信託に係る事務を適正かつ確実に行うことにつき支障を及ぼすことのないようにしなければならない。 12 第一項の登録を受けて同項の信託をする場合には、当該登録を受けた者を信託会社(第十二条第二項及び第三項、第十三条第二項、第四十五条並びに第四十七条にあっては、管理型信託会社)とみなして、第十一条(第十項の免許の取消し及び失効に係る部分を除く。)、第十二条第二項及び第三項、第十三条第二項、第十五条、第二十二条から第二十三条の二まで、第二十四条第一項(第三号及び第四号(これらの規定中委託者に係る部分を除く。)に係る部分に限る。)、第二十七条から第二十九条まで、第二十九条の二(第五項を除く。)、第二十九条の三から第三十一条まで、第三十三条、第三十四条、第四十条、第四十一条(第五項を除く。)、第四十二条、第四十三条、第四十五条(第一項第二号を除く。)、第四十六条第一項(免許の失効に係る部分を除く。)、第四十七条、第四十八条(免許の取消しに係る部分を除く。)、第四十九条(免許の取消しに係る部分を除く。)並びに前条並びにこれらの規定に係る第七章の規定を適用する。 この場合において、これらの規定中「信託業務」とあり、及び「信託業」とあるのは「信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務」と、「第七条第一項の登録」とあるのは「第五十条の二第一項の登録」とするほか、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。 (同一の会社集団に属する者の間における信託についての特例)第五十一条 次に掲げる要件のいずれにも該当する信託の引受けについては、第三条及び前条の規定は、適用しない。
一 委託者、受託者及び受益者が同一の会社の集団(一の会社(外国会社を含む。以下この号及び第十項において同じ。)及び当該会社の子会社の集団をいう。以下この条において「会社集団」という。)に属する会社であること。
二 特定目的会社(資産の流動化に関する法律第二条第三項に規定する特定目的会社をいう。)が受益者である場合には、その発行する資産対応証券(同条第十一項に規定する資産対応証券をいう。第八項第二号において同じ。)を受託者と同一の会社集団に属さない者が取得していないこと。
三 信託の受益権に対する投資事業に係る匿名組合契約(商法(明治三十二年法律第四十八号)第五百三十五条に規定する匿名組合契約をいう。第八項第三号において同じ。)が受託者と同一の会社集団に属さない者との間で締結されていないこと。
四 前二号に準ずるものとして内閣府令で定める要件
五 信託が前各号に掲げる要件のいずれかを満たさなくなった場合には、委託者及び受益者の同意なく、受託者がその任務を辞することができる旨の条件が信託契約において付されていること。
2 前項の信託の引受けを行う者は、あらかじめ、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 3 前項の届出には、当該信託に係る信託契約書のほか、当該信託が第一項各号に掲げる要件のいずれにも該当することを証する書類として内閣府令で定める書類を添付しなければならない。 4 内閣総理大臣は、第一項の信託が同項各号に掲げる要件のいずれかに該当しないこととなったときは、同項の信託の受託者に対し三月以内の期間を定めて受託者でなくなるための措置その他必要な措置をとることを命ずることができる。 5 第一項の信託の受託者は、同項の信託の受託者でなくなったとき、又は同項の信託が同項各号に掲げる要件のいずれかに該当しなくなったことを知ったときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 6 内閣総理大臣は、第一項の信託に係る状況を確認するため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、同項の信託の委託者、受託者若しくは受益者に対し第二項若しくは前項の届出若しくは第四項の措置に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に受託者の営業所、事務所その他の施設に立ち入らせ、第二項若しくは前項の届出若しくは第四項の措置に関して質問させ、若しくは受託者の書類その他の物件を検査(第二項若しくは前項の届出又は第四項の措置に関し必要なものに限る。)させることができる。 7 第四十二条第五項及び第六項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。 8 第一項の信託の受益者は、次に掲げる行為をしてはならない。一 当該信託の受益権を受託者と同一の会社集団に属さない者に取得させること。
二 当該信託の受益権に係る資産対応証券を受託者と同一の会社集団に属さない者に取得させること。
三 当該信託の受益権に対する投資事業に係る匿名組合契約を受託者と同一の会社集団に属さない者との間で締結すること。
四 その他前二号に準ずるものとして内閣府令で定める行為
9 金融商品取引業者(金融商品取引法第二条第九項に規定する金融商品取引業者をいい、同法第六十五条の五第二項の規定により金融商品取引業者とみなされる者を含む。)又は登録金融機関(同法第二条第十一項に規定する登録金融機関をいい、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第二条第四項の規定により登録金融機関とみなされる者を含む。)は、第一項の信託の受益権について、受託者と同一の会社集団に属さない者に対する販売並びにその代理及び媒介をしてはならない。 10 第一項第一号の「子会社」とは、会社がその総株主又は総出資者の議決権の過半数を保有する他の会社をいう。 この場合において、会社及びその一若しくは二以上の子会社又は当該会社の一若しくは二以上の子会社がその総株主又は総出資者の議決権の過半数を保有する他の会社は、当該会社の子会社とみなす。 (特定大学技術移転事業に係る信託についての特例)第五十二条 大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律(平成十年法律第五十二号)第四条第一項の規定により特定大学技術移転事業(同法第二条第一項に規定する特定大学技術移転事業をいう。以下この条において同じ。)の実施に関する計画についての文部科学大臣及び経済産業大臣の承認を受けた者(第三項において「承認事業者」という。)が、内閣総理大臣の登録を受けて、特定大学技術移転事業として行う信託の引受け(以下この条において「特定大学技術移転事業に該当する信託の引受け」という。)については、第三条の規定は、適用しない。
2 第八条(第一項第四号を除く。)、第九条及び第十条(第一項第二号を除く。)の規定は、前項の登録について準用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。 3 承認事業者が第一項の登録を受けて信託の引受けを行う場合には、当該承認事業者を信託会社(第十二条第二項及び第三項、第十三条第二項、第四十五条、第四十六条第三項並びに第四十七条にあっては、管理型信託会社)とみなして、第十一条(第十項の登録の未更新並びに免許の取消し及び失効に係る部分を除く。)、第十二条第二項及び第三項、第十三条第二項、第二十一条から第二十四条まで、第二十五条から第二十九条の三まで、第三十三条、第三十四条、第四十一条(第五項を除く。)、第四十二条(第二項を除く。)、第四十三条、第四十五条、第四十六条(免許の失効に係る部分を除く。)、第四十七条(登録の未更新に係る部分を除く。)、第四十八条(免許の取消しに係る部分を除く。)、第四十九条(登録の未更新及び免許の取消しに係る部分を除く。)並びに第五十条並びにこれらの規定に係る第七章の規定を適用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。第三章 外国信託業者
(免許)第五十三条 第三条の規定にかかわらず、外国信託業者は、当該外国信託業者が国内における信託業の本拠として設ける一の支店(以下「主たる支店」という。)について内閣総理大臣の免許を受けた場合に限り、当該主たる支店及び当該外国信託業者が国内において設ける他の支店において信託業を営むことができる。
2 前項の免許を受けようとする者(第五項及び第六項において「申請者」という。)は、信託業務を営むすべての支店の業務を担当する代表者(以下「国内における代表者」という。)を定め、次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。一 商号及び本店の所在地
二 資本金の額
三 役員(取締役及び執行役、会計参与並びに監査役又はこれらに準ずる者をいう。以下同じ。)の氏名
四 信託業務以外の業務をいずれかの支店において営むときは、その業務の種類
五 主たる支店その他の支店の名称及び所在地
六 国内における代表者の氏名及び国内の住所
3 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 定款及び会社の登記事項証明書(これらに準ずるものを含む。)
二 業務方法書
三 貸借対照表
四 収支の見込みを記載した書類
五 その他内閣府令で定める書類
4 第四条第三項の規定は、前項第二号の業務方法書について準用する。 5 内閣総理大臣は、第一項の申請があった場合においては、申請者が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。一 定款(これに準ずるものを含む。)及び業務方法書の規定が法令に適合し、かつ、信託業務を適正に遂行するために十分なものであること。
二 信託業務を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有していること。
三 各支店の人的構成に照らして、信託業務を的確に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有していること。
6 内閣総理大臣は、申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第二項の申請書若しくは第三項各号に掲げる添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、免許を与えてはならない。一 株式会社と同種類の法人でない者
二 第二項第二号の資本金の額が委託者又は受益者の保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める金額に満たない法人
三 純資産額が前号に規定する金額に満たない法人
四 いずれかの支店において他の信託会社若しくは外国信託会社が現に用いている商号若しくは名称と同一の名称又は他の信託会社若しくは外国信託会社と誤認されるおそれのある名称を用いようとする法人
五 次条第六項の規定により同条第二項において準用する第七条第三項の登録の更新を拒否され、第五十九条第一項の規定により第一項の免許を取り消され、第六十条第一項の規定により次条第一項の登録を取り消され、第八十二条第一項の規定により第六十七条第一項の登録を取り消され、担保付社債信託法第十二条の規定により同法第三条の免許を取り消され、若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第十条の規定により同法第一条第一項の認可を取り消され、又はその本店の所在する国において受けている同種類の免許、登録若しくは認可(当該免許、登録若しくは認可に類する許可その他の行政処分を含む。)をこの法律、担保付社債信託法若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律に相当する当該国の法令の規定により取り消され、若しくは当該免許、登録若しくは認可の更新を拒否され、その取消しの日(更新の拒否の場合にあっては、当該更新の拒否の処分がなされた日)から五年を経過しない法人
六 第五条第二項第六号に規定する法律の規定又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない法人
七 いずれかの支店において他に営む業務がその信託業務に関連しない業務である法人又は当該他に営む業務を営むことがその信託業務を適正かつ確実に営むことにつき支障を及ぼすおそれがあると認められる法人
八 役員(いかなる名称を有する者であるかを問わず、当該法人に対し役員と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。第五十九条第二項及び第六十条第二項において同じ。)及び国内における代表者のうちに第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当する者のある法人
九 主要株主(これに準ずるものを含む。)が信託業務の健全かつ適切な運営に支障を及ぼすおそれがない者であることについて、外国の信託業に係る規制当局による確認が行われていない法人
7 第二項第二号の資本金の額は、内閣府令で定めるところにより計算するものとする。 8 第六項第三号の純資産額は、内閣府令で定めるところにより計算するものとする。 9 内閣総理大臣は、第五項の規定による審査の基準に照らし必要があると認めるときは、その必要の限度において、第一項の免許に条件を付し、及びこれを変更することができる。 (登録)第五十四条 第三条、第七条第一項及び前条第一項の規定にかかわらず、外国信託業者は、その主たる支店について内閣総理大臣の登録を受けた場合には、当該主たる支店及び当該外国信託業者が国内において設ける他の支店において管理型信託業を営むことができる。
2 第七条第二項から第六項までの規定は、前項の登録について準用する。 3 第一項の登録(前項において準用する第七条第三項の登録の更新を含む。第六項、第六十条第一項第三号及び第九十一条第三号において同じ。)を受けようとする者(第六項において「申請者」という。)は、国内における代表者を定め、次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。一 商号及び本店の所在地
二 資本金の額
三 役員の氏名
四 信託業務以外の業務をいずれかの支店において営むときは、その業務の種類
五 主たる支店その他の支店の名称及び所在地
六 国内における代表者の氏名及び国内の住所
4 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 定款及び会社の登記事項証明書(これらに準ずるものを含む。)
二 業務方法書
三 貸借対照表
四 その他内閣府令で定める書類
5 第八条第三項の規定は、前項第二号の業務方法書について準用する。 6 内閣総理大臣は、申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第三項の申請書若しくは第四項各号に掲げる添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。一 前条第六項各号(第二号及び第三号を除く。)のいずれかに該当する者
二 第三項第二号の資本金の額が委託者又は受益者の保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める金額に満たない法人
三 純資産額が前号に規定する金額に満たない法人
四 定款(これに準ずるものを含む。)又は業務方法書の規定が法令に適合せず、又は管理型信託業務を適正に遂行するために十分なものでない法人
五 いずれかの支店において、人的構成に照らして、管理型信託業務を的確に遂行することができる知識及び経験を有すると認められない法人
7 第三項第二号の資本金の額は、内閣府令で定めるところにより計算するものとする。 8 第六項第三号の純資産額は、内閣府令で定めるところにより計算するものとする。 9 内閣総理大臣は、第一項の登録の申請があった場合においては、第六項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を管理型外国信託会社登録簿に登録しなければならない。一 第三項各号に掲げる事項
二 登録年月日及び登録番号
10 内閣総理大臣は、管理型外国信託会社登録簿を公衆の縦覧に供しなければならない。 (損失準備金等)第五十五条 外国信託会社(管理型外国信託会社を除く。)は、第五十三条第六項第二号の政令で定める金額に達するまでは、毎決算期において、すべての支店の営業に係る利益の額に十分の一を超えない範囲内で内閣府令で定める率を乗じた額以上の額を、損失準備金として主たる支店において計上しなければならない。
2 前項の規定は、管理型外国信託会社について準用する。 この場合において、同項中「第五十三条第六項第二号」とあるのは、「第五十四条第六項第二号」と読み替えるものとする。 3 前二項の規定により計上された損失準備金は、内閣総理大臣の承認を受けて各決算期におけるすべての支店の営業に係る純損失の補てんに充てる場合のほか、使用してはならない。 4 外国信託会社は、第一項又は第二項の規定により計上された損失準備金の額、営業保証金の額として内閣府令で定めるものの額及びすべての支店の計算に属する負債のうち内閣府令で定めるものの額を合計した金額に相当する資産を、内閣府令で定めるところにより、国内において保有しなければならない。 (申請書記載事項の変更の届出)第五十六条 外国信託会社(管理型外国信託会社を除く。)は、第五十三条第二項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から二週間以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
2 管理型外国信託会社は、第五十四条第三項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から二週間以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 3 内閣総理大臣は、前項の届出を受理したときは、その旨を管理型外国信託会社登録簿に登録しなければならない。 (届出等)第五十七条 外国信託会社は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
一 国内において破産手続開始、再生手続開始若しくは更生手続開始の申立てを行ったとき、又は本店の所在する国において当該国の法令に基づき同種類の申立てを行ったとき。
二 合併(当該外国信託会社が合併により消滅した場合を除く。)をし、信託業の一部の承継をさせ、若しくは信託業の全部若しくは一部の承継をし、又は信託業の一部の譲渡若しくは信託業の全部若しくは一部の譲受けをしたとき。
三 その他内閣府令で定める場合に該当するとき。
2 外国信託会社が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。一 すべての支店における信託業務を廃止したとき(外国において信託業のすべてを廃止したとき、外国における信託業の全部の承継をさせたとき、外国における信託業の全部の譲渡をしたとき、支店における信託業の全部の承継をさせたとき及び支店における信託業の全部の譲渡をしたときを含む。)。 その外国信託業者又はその外国信託業者であった者
二 合併により消滅したとき。 その外国信託業者の役員であった者
三 破産手続開始の決定を受けたとき、又は本店の所在する国において当該国の法令に基づき破産手続と同種類の手続を開始したとき。 その破産管財人又は当該国において破産管財人に相当する者
四 合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき(支店の清算を開始したときを含む。)。 その清算人又は本店の所在する国において清算人に相当する者
3 外国信託会社は、すべての支店における信託業の廃止(外国における信託業のすべての廃止を含む。)をし、合併(当該外国信託会社が合併により消滅するものに限る。)をし、合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散をし、支店における信託業の全部の承継(外国における信託業の全部の承継を含む。)若しくは一部の承継をさせ、又は支店における信託業の全部の譲渡(外国における信託業の全部の譲渡を含む。)若しくは一部の譲渡をしようとするときは、その日の三十日前までに、内閣府令で定めるところにより、その旨を公告するとともに、すべての支店の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。 4 外国信託会社は、前項の公告をしたときは、直ちに、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 5 外国信託会社(管理型外国信託会社を除く。以下この項において同じ。)が第五十二条第一項若しくは第五十四条第一項の登録を受けたとき、又は管理型外国信託会社が第五十二条第一項の登録を受けたときは、当該外国信託会社又は当該管理型外国信託会社は、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、その旨を公告するとともに、すべての支店の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。 6 会社法第九百四十条第一項(第二号を除く。)及び第三項(電子公告の公告期間等)、第九百四十一条(電子公告調査)、第九百四十六条(調査の義務等)、第九百四十七条(電子公告調査を行うことができない場合)、第九百五十一条第二項(財務諸表等の備置き及び閲覧等)、第九百五十三条(改善命令)並びに第九百五十五条(調査記録簿等の記載等)の規定は、外国信託会社が電子公告(同法第二条第三十四号(定義)に規定する電子公告をいう。)によりこの法律又は他の法律の規定による公告(会社法の規定による公告を除く。)をする場合について準用する。 この場合において、同法第九百四十条第三項中「前二項」とあるのは「第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。 (立入検査等)第五十八条 内閣総理大臣は、外国信託会社の信託業務の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該外国信託会社若しくは当該外国信託会社の支店とその業務に関して取引する者に対し当該支店の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該支店その他の施設に立ち入らせ、その業務若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 内閣総理大臣は、外国信託会社の信託業務の健全かつ適切な運営を確保するため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、当該外国信託会社から業務の委託を受けた者(その者から委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者を含む。以下この項及び次項において同じ。)に対し当該外国信託会社の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該外国信託会社から業務の委託を受けた者の施設に立ち入らせ、当該外国信託会社の業務若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。 3 前項の外国信託会社から業務の委託を受けた者は、正当な理由があるときは、同項の規定による報告若しくは資料の提出又は質問若しくは検査を拒むことができる。 4 第一項又は第二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。 5 第一項及び第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。 (運用型外国信託会社に対する監督上の処分)第五十九条 内閣総理大臣は、外国信託会社(管理型外国信託会社を除く。以下この条において同じ。)が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該外国信託会社の第五十三条第一項の免許を取り消し、又は六月以内の期間を定めて支店の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第五十三条第六項第一号から第六号までに該当することとなったとき。
二 第五十三条第一項の免許を受けた当時に同条第六項各号のいずれかに該当していたことが判明したとき。
三 いずれかの支店において信託業務を的確に遂行するに足りる人的構成を有しないこととなったとき。
四 不正の手段により第五十三条第一項の免許を受けたことが判明したとき。
五 第五十三条第一項の免許に付した条件に違反したとき。
六 法令又は法令に基づく内閣総理大臣の処分に違反したとき。
七 公益を害する行為をしたとき。
2 内閣総理大臣は、外国信託会社の国内における代表者又は支店に駐在する役員が第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当することとなったとき、又は前項第五号若しくは第六号に該当する行為をしたときは、当該外国信託会社に対し当該代表者又は当該役員の解任を命ずることができる。 (管理型外国信託会社に対する監督上の処分)第六十条 内閣総理大臣は、管理型外国信託会社が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該管理型外国信託会社の第五十四条第一項の登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めて支店の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第五十三条第六項第一号又は第四号から第六号までに該当することとなったとき。
二 第五十四条第六項第二号から第五号までに該当することとなったとき。
三 不正の手段により第五十四条第一項の登録を受けたことが判明したとき。
四 法令又は法令に基づく内閣総理大臣の処分に違反したとき。
五 公益を害する行為をしたとき。
2 内閣総理大臣は、管理型外国信託会社の国内における代表者又は支店に駐在する役員が第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当することとなったとき、又は前項第四号に該当する行為をしたときは、当該管理型外国信託会社に対し当該代表者又は当該役員の解任を命ずることができる。 (免許等の取消し等の場合の解任手続の規定の準用)第六十一条 第四十九条の規定は、内閣総理大臣が第五十四条第二項において準用する第七条第三項の登録の更新をしなかった場合、第五十九条第一項の規定により第五十三条第一項の免許を取り消した場合又は前条第一項の規定により第五十四条第一項の登録を取り消した場合について準用する。
(清算手続等における内閣総理大臣の意見等)第六十二条 裁判所は、外国信託会社の国内における清算手続、破産手続、再生手続、更生手続又は承認援助手続において、内閣総理大臣に対し、意見を求め、又は検査若しくは調査を依頼することができる。
2 第五十条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。 (この法律の適用関係)第六十三条 外国信託会社については信託会社とみなし、管理型外国信託会社については管理型信託会社とみなし、外国信託会社の国内における代表者及び支店に駐在する役員(監査役又はこれに準ずる者を除く。)については信託会社の取締役とみなして、前章の規定(第三条から第十条まで、第十二条、第十四条第二項、第十七条から第二十一条まで、第三十二条、第三十五条から第四十二条まで、第四十四条、第四十五条及び第四十九条から第五十二条までの規定を除く。)並びにこれらの規定に係る第七章及び第八章の規定を適用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
2 第二十一条の規定は外国信託会社がその支店において行う業務について、第三十九条の規定は外国信託会社がその支店における信託業の譲渡を行う場合について、それぞれ準用する。 この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。 (外国信託業者の駐在員事務所の設置の届出等)第六十四条 外国信託業者は、次に掲げる業務を行うため、国内において駐在員事務所その他の施設を設置しようとする場合(他の目的をもって設置している施設において当該業務を行おうとする場合を含む。)には、あらかじめ、当該業務の内容、当該施設の所在地その他内閣府令で定める事項を内閣総理大臣に届け出なければならない。
一 信託業に関する情報の収集又は提供
二 その他信託業に関連を有する業務
2 内閣総理大臣は、必要があると認めるときは、外国信託業者に対し前項の施設において行う同項各号に掲げる業務に関し報告又は資料の提出を求めることができる。 3 外国信託業者は、第一項の施設を廃止したとき、当該施設において行う同項各号に掲げる業務を廃止したときその他同項の規定により届け出た事項を変更したときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。第四章 指図権者
(指図権者の忠実義務)第六十五条 信託財産の管理又は処分の方法について指図を行う業を営む者(次条において「指図権者」という。)は、信託の本旨に従い、受益者のため忠実に当該信託財産の管理又は処分に係る指図を行わなければならない。
(指図権者の行為準則)第六十六条 指図権者は、その指図を行う信託財産について、次に掲げる行為をしてはならない。
一 通常の取引の条件と異なる条件で、かつ、当該条件での取引が信託財産に損害を与えることとなる条件での取引を行うことを受託者に指図すること。
二 信託の目的、信託財産の状況又は信託財産の管理若しくは処分の方針に照らして不必要な取引を行うことを受託者に指図すること。
三 信託財産に関する情報を利用して自己又は当該信託財産に係る受益者以外の者の利益を図る目的をもって取引(内閣府令で定めるものを除く。)を行うことを受託者に指図すること。
四 その他信託財産に損害を与えるおそれがある行為として内閣府令で定める行為
第五章 信託契約代理店
第一節 総則
(登録)第六十七条 信託契約代理業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、営むことができない。
2 信託契約代理業を営む者は、信託会社又は外国信託会社から委託を受けてその信託会社又は外国信託会社(以下「所属信託会社」という。)のために信託契約代理業を営まなければならない。 (登録の申請)第六十八条 前条第一項の登録を受けようとする者(第七十条において「申請者」という。)は、次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
一 商号、名称又は氏名
二 法人であるときは、その役員の氏名
三 信託契約代理業を営む営業所又は事務所の名称及び所在地
四 所属信託会社の商号
五 他に業務を営むときは、その業務の種類
六 その他内閣府令で定める事項
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 第七十条第一号又は第二号に該当しないことを誓約する書面
二 業務方法書
三 法人であるときは、定款及び会社の登記事項証明書(これらに準ずるものを含む。)
四 その他内閣府令で定める書類
3 前項第二号の業務方法書に記載すべき事項は、内閣府令で定める。 (登録簿への登録)第六十九条 内閣総理大臣は、第六十七条第一項の登録の申請があった場合においては、次条の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を信託契約代理店登録簿に登録しなければならない。
一 前条第一項各号に掲げる事項
二 登録年月日及び登録番号
2 内閣総理大臣は、信託契約代理店登録簿を公衆の縦覧に供しなければならない。 (登録の拒否)第七十条 内閣総理大臣は、申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第六十八条第一項の申請書若しくは同条第二項各号に掲げる添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 申請者が個人であるときは、次のいずれかに該当する者
イ 心身の故障により信託契約代理業を適正に行うことができない者として内閣府令で定める者
ロ 第五条第二項第八号ロからチまでのいずれかに該当する者
二 申請者が法人であるときは、次のいずれかに該当する者
イ 第五条第二項第十号イ又はロに該当する者
ロ 役員のうちに次のいずれかに該当する者のある者
三 信託契約代理業務を的確に遂行するための必要な体制が整備されていると認められない者
四 他に営む業務が公益に反すると認められる者
(変更の届出)第七十一条 信託契約代理店は、第六十八条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から三十日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
2 内閣総理大臣は、前項の届出を受理したときは、その旨を信託契約代理店登録簿に登録しなければならない。 3 信託契約代理店は、第六十八条第二項第二号の業務方法書を変更したときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。 (標識の掲示等)第七十二条 信託契約代理店は、信託契約代理業を営む営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、内閣府令で定める様式の標識を掲示しなければならない。
2 信託契約代理店は、内閣府令で定めるところにより、商号若しくは名称又は氏名、登録番号、所属信託会社の商号その他内閣府令で定める事項を電気通信回線に接続して行う自動公衆送信(公衆によって直接受信されることを目的として公衆からの求めに応じ自動的に送信を行うことをいい、放送又は有線放送に該当するものを除く。)により公衆の閲覧に供しなければならない。 ただし、その事業の規模が著しく小さい場合その他の内閣府令で定める場合は、この限りでない。 3 信託契約代理店以外の者は、第一項の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない。 (名義貸しの禁止)第七十三条 信託契約代理店は、自己の名義をもって、他人に信託契約代理業を営ませてはならない。
第二節 業務
(顧客に対する説明)第七十四条 信託契約代理店は、信託契約の締結の代理(信託会社又は外国信託会社を代理する場合に限る。以下この章において同じ。)又は媒介を行うときは、あらかじめ、顧客に対し次に掲げる事項を明らかにしなければならない。
一 所属信託会社の商号
二 信託契約の締結を代理するか媒介するかの別
三 その他内閣府令で定める事項
(分別管理)第七十五条 信託契約代理店は、信託契約の締結の代理又は媒介に関して顧客から財産の預託を受けた場合には、当該財産を自己の固有財産及び他の信託契約の締結に関して預託を受けた財産と分別して管理しなければならない。
(準用)第七十六条 第二十四条及び第二十五条の規定は、信託契約代理店が行う信託契約の締結の代理又は媒介について準用する。 この場合において、第二十四条第一項中「次に掲げる行為(次条に規定する特定信託契約による信託の引受けにあっては、第五号に掲げる行為を除く。)」とあるのは「次に掲げる行為」と、第二十五条中「事項(特定信託契約による信託の引受けを行うときは、同号に掲げる事項を除く。)」とあるのは「事項」と、「当該信託会社」とあるのは「受託者」と読み替えるものとする。
第三節 経理
(信託契約代理業務に関する報告書)第七十七条 信託契約代理店は、事業年度ごとに、信託契約代理業務に関する報告書を作成し、毎事業年度経過後三月以内に内閣総理大臣に提出しなければならない。
2 内閣総理大臣は、前項の信託契約代理業務に関する報告書を、委託者若しくは受益者の秘密を害するおそれのある事項又は当該信託契約代理店の業務の遂行上不当な不利益を与えるおそれのある事項を除き、公衆の縦覧に供しなければならない。 (所属信託会社の説明書類の縦覧)第七十八条 信託契約代理店は、所属信託会社の事業年度ごとに、第三十四条第一項の規定により当該所属信託会社が作成する説明書類を信託契約代理業を営むすべての営業所又は事務所に備え置き、公衆の縦覧に供しなければならない。
2 前項に規定する説明書類が電磁的記録をもって作成されているときは、信託契約代理業を営むすべての営業所又は事務所において当該説明書類の内容である情報を電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置として内閣府令で定めるものをとることができる。 この場合においては、同項に規定する説明書類を公衆の縦覧に供したものとみなす。第四節 監督
(廃業等の届出)第七十九条 信託契約代理店が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、その日から三十日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
一 信託契約代理業を廃止したとき(会社分割により信託契約代理業の全部の承継をさせたとき、又は信託契約代理業の全部の譲渡をしたときを含む。)。 その個人又は法人
二 信託契約代理店である個人が死亡したとき。 その相続人
三 信託契約代理店である法人が合併により消滅したとき。 その法人を代表する役員であった者
四 信託契約代理店である法人が破産手続開始の決定により解散したとき。 その破産管財人
五 信託契約代理店である法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき。 その清算人
(立入検査等)第八十条 内閣総理大臣は、信託契約代理店の信託契約代理業務の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該信託契約代理店若しくは当該信託契約代理店とその業務に関して取引する者に対し当該信託契約代理店の業務に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該信託契約代理店の営業所若しくは事務所に立ち入らせ、その業務の状況に関して質問させ、若しくは書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。 3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。 (業務改善命令)第八十一条 内閣総理大臣は、信託契約代理店の業務の状況に照らして、当該信託契約代理店の信託契約代理業務の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該信託契約代理店に対し、その必要の限度において、業務方法書の変更その他業務の運営の改善に必要な措置を命ずることができる。
(監督上の処分)第八十二条 内閣総理大臣は、信託契約代理店が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該信託契約代理店の第六十七条第一項の登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第七十条各号(第二号ロを除く。)に該当することとなったとき。
二 不正の手段により第六十七条第一項の登録を受けたことが判明したとき。
三 法令又は法令に基づく内閣総理大臣の処分に違反したとき。
四 公益を害する行為をしたとき。
2 内閣総理大臣は、信託契約代理店の役員が、第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当することとなったとき、又は前項第三号に該当する行為をしたときは、当該信託契約代理店に対し当該役員の解任を命ずることができる。 (登録の失効)第八十三条 信託契約代理店が第七十九条各号のいずれかに該当することとなったとき、又はそのすべての所属信託会社との委託契約が終了したときは、当該信託契約代理店の第六十七条第一項の登録は、その効力を失う。
(登録の抹消)第八十四条 内閣総理大臣は、第八十二条第一項の規定により第六十七条第一項の登録を取り消したとき、又は前条の規定により同項の登録がその効力を失ったときは、当該登録を抹消しなければならない。
第五節 雑則
(所属信託会社の損害賠償責任)第八十五条 信託契約代理店の所属信託会社は、信託契約代理店が行った信託契約の締結の代理又は媒介につき顧客に加えた損害を賠償する責めに任ずる。 ただし、所属信託会社が信託契約代理店への委託につき相当の注意をし、かつ、信託契約代理店が行う信託契約の締結の代理又は媒介につき顧客に加えた損害の発生の防止に努めたときは、この限りでない。
第五章の二 指定紛争解決機関
第一節 総則
(紛争解決等業務を行う者の指定)第八十五条の二 内閣総理大臣は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、紛争解決等業務を行う者として、指定することができる。
一 法人(人格のない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含み、外国の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体を除く。第四号ニにおいて同じ。)であること。
二 第八十五条の二十四第一項の規定によりこの項の規定による指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者又は他の法律の規定による指定であって紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるものを取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者でないこと。
三 この法律若しくは弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者でないこと。
四 役員のうちに、次のいずれかに該当する者がないこと。
イ 心身の故障のため紛争解決等業務に係る職務を適正に執行することができない者として内閣府令で定める者
ロ 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
ハ 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
ニ 第八十五条の二十四第一項の規定によりこの項の規定による指定を取り消された場合若しくはこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている当該指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員(外国の法令上これと同様に取り扱われている者を含む。ニにおいて同じ。)であった者でその取消しの日から五年を経過しない者又は他の法律の規定による指定であって紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるもの若しくは当該他の法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている当該政令で定める指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員であった者でその取消しの日から五年を経過しない者
ホ この法律若しくは弁護士法又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
五 紛争解決等業務を的確に実施するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すること。
六 役員又は職員の構成が紛争解決等業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
七 紛争解決等業務の実施に関する規程(以下「業務規程」という。)が法令に適合し、かつ、この法律の定めるところにより紛争解決等業務を公正かつ的確に実施するために十分であると認められること。
八 次項の規定により意見を聴取した結果、手続実施基本契約の解除に関する事項その他の手続実施基本契約の内容(第八十五条の七第二項各号に掲げる事項を除く。)その他の業務規程の内容(同条第三項の規定によりその内容とするものでなければならないこととされる事項並びに同条第四項各号及び第五項第一号に掲げる基準に適合するために必要な事項を除く。)について異議(合理的な理由が付されたものに限る。)を述べた信託会社等の数の信託会社等の総数に占める割合が政令で定める割合以下の割合となったこと。
2 前項の申請をしようとする者は、あらかじめ、内閣府令で定めるところにより、信託会社等に対し、業務規程の内容を説明し、これについて異議がないかどうかの意見(異議がある場合には、その理由を含む。)を聴取し、及びその結果を記載した書類を作成しなければならない。 3 内閣総理大臣は、第一項の規定による指定をしようとするときは、同項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあっては、第八十五条の七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。)に該当していることについて、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。 4 内閣総理大臣は、第一項の規定による指定をしたときは、指定紛争解決機関の商号又は名称及び主たる営業所又は事務所の所在地並びに当該指定をした日を公告しなければならない。 (指定の申請)第八十五条の三 前条第一項の規定による指定を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した指定申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
一 商号又は名称
二 主たる営業所又は事務所その他紛争解決等業務を行う営業所又は事務所の名称及び所在地
三 役員の氏名又は商号若しくは名称
2 前項の指定申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 前条第一項第三号及び第四号に掲げる要件に該当することを誓約する書面
二 定款及び法人の登記事項証明書(これらに準ずるものを含む。)
三 業務規程
四 組織に関する事項を記載した書類
五 財産目録、貸借対照表その他の紛争解決等業務を行うために必要な経理的な基礎を有することを明らかにする書類であって内閣府令で定める書類
六 前条第二項に規定する書類その他同条第一項第八号に掲げる要件に該当することを証する書類として内閣府令で定める書類
七 その他内閣府令で定める書類
3 前項の場合において、定款、財産目録又は貸借対照表が電磁的記録で作成されているときは、書類に代えて当該電磁的記録を添付することができる。 (秘密保持義務等)第八十五条の四 指定紛争解決機関の紛争解決委員(第八十五条の十三第二項の規定により選任された紛争解決委員をいう。次項、次条第二項並びに第八十五条の七第二項及び第四項において同じ。)若しくは役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、紛争解決等業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用してはならない。
2 指定紛争解決機関の紛争解決委員又は役員若しくは職員で紛争解決等業務に従事する者は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。第二節 業務
(指定紛争解決機関の業務)第八十五条の五 指定紛争解決機関は、この法律及び業務規程の定めるところにより、紛争解決等業務を行うものとする。
2 指定紛争解決機関(紛争解決委員を含む。)は、当事者である加入信託会社等(手続実施基本契約を締結した相手方である信託会社等をいう。以下この章において同じ。)若しくはその顧客(以下この章において単に「当事者」という。)又は当事者以外の者との手続実施基本契約その他の契約で定めるところにより、紛争解決等業務を行うことに関し、負担金又は料金その他の報酬を受けることができる。 (苦情処理手続又は紛争解決手続の業務の委託)第八十五条の六 指定紛争解決機関は、他の指定紛争解決機関又は他の法律の規定による指定であって紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるものを受けた者(第八十五条の十三第四項及び第五項において「受託紛争解決機関」という。)以外の者に対して、苦情処理手続又は紛争解決手続の業務を委託してはならない。
(業務規程)第八十五条の七 指定紛争解決機関は、次に掲げる事項に関する業務規程を定めなければならない。
一 手続実施基本契約の内容に関する事項
二 手続実施基本契約の締結に関する事項
三 紛争解決等業務の実施に関する事項
四 紛争解決等業務に要する費用について加入信託会社等が負担する負担金に関する事項
五 当事者から紛争解決等業務の実施に関する料金を徴収する場合にあっては、当該料金に関する事項
六 他の指定紛争解決機関その他相談、苦情の処理又は紛争の解決を実施する国の機関、地方公共団体、民間事業者その他の者との連携に関する事項
七 紛争解決等業務に関する苦情の処理に関する事項
八 前各号に掲げるもののほか、紛争解決等業務の実施に必要な事項として内閣府令で定めるもの
2 前項第一号の手続実施基本契約は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。一 指定紛争解決機関は、加入信託会社等の顧客からの手続対象信託業務関連苦情の解決の申立て又は当事者からの紛争解決手続の申立てに基づき苦情処理手続又は紛争解決手続を開始すること。
二 指定紛争解決機関又は紛争解決委員は、苦情処理手続を開始し、又は加入信託会社等の顧客からの申立てに基づき紛争解決手続を開始した場合において、加入信託会社等にこれらの手続に応じるよう求めることができ、当該加入信託会社等は、その求めがあったときは、正当な理由なくこれを拒んではならないこと。
三 指定紛争解決機関又は紛争解決委員は、苦情処理手続又は紛争解決手続において、加入信託会社等に対し、報告又は帳簿書類その他の物件の提出を求めることができ、当該加入信託会社等は、その求めがあったときは、正当な理由なくこれを拒んではならないこと。
四 紛争解決委員は、紛争解決手続において、手続対象信託業務関連紛争の解決に必要な和解案を作成し、当事者に対し、その受諾を勧告することができること。
五 紛争解決委員は、紛争解決手続において、前号の和解案の受諾の勧告によっては当事者間に和解が成立する見込みがない場合において、事案の性質、当事者の意向、当事者の手続追行の状況その他の事情に照らして相当であると認めるときは、手続対象信託業務関連紛争の解決のために必要な特別調停案を作成し、理由を付して当事者に提示することができること。
六 加入信託会社等は、訴訟が係属している請求を目的とする紛争解決手続が開始された場合には、当該訴訟が係属している旨、当該訴訟における請求の理由及び当該訴訟の程度を指定紛争解決機関に報告しなければならないこと。
七 加入信託会社等は、紛争解決手続の目的となった請求に係る訴訟が提起された場合には、当該訴訟が提起された旨及び当該訴訟における請求の理由を指定紛争解決機関に報告しなければならないこと。
八 前二号に規定する場合のほか、加入信託会社等は、紛争解決手続の目的となった請求に係る訴訟に関し、当該訴訟の程度その他の事項の報告を求められた場合には、当該事項を指定紛争解決機関に報告しなければならないこと。
九 加入信託会社等は、第六号若しくは第七号の訴訟が裁判所に係属しなくなった場合又はその訴訟について裁判が確定した場合には、その旨及びその内容を指定紛争解決機関に報告しなければならないこと。
十 加入信託会社等は、その顧客に対し指定紛争解決機関による紛争解決等業務の実施について周知するため、必要な情報の提供その他の措置を講じなければならないこと。
十一 前各号に掲げるもののほか、手続対象信託業務関連苦情の処理又は手続対象信託業務関連紛争の解決の促進のために必要であるものとして内閣府令で定める事項
3 第一項第二号の手続実施基本契約の締結に関する事項に関する業務規程は、信託会社等から手続実施基本契約の締結の申込みがあった場合には、当該信託会社等が手続実施基本契約に係る債務その他の紛争解決等業務の実施に関する義務を履行することが確実でないと見込まれるときを除き、これを拒否してはならないことを内容とするものでなければならない。 4 第一項第三号に掲げる事項に関する業務規程は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。一 苦情処理手続と紛争解決手続との連携を確保するための措置が講じられていること。
二 紛争解決委員の選任の方法及び紛争解決委員が手続対象信託業務関連紛争の当事者と利害関係を有することその他の紛争解決手続の公正な実施を妨げるおそれがある事由がある場合において、当該紛争解決委員を排除するための方法を定めていること。
三 指定紛争解決機関の実質的支配者等(指定紛争解決機関の株式の所有、指定紛争解決機関に対する融資その他の事由を通じて指定紛争解決機関の事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にあるものとして内閣府令で定める者をいう。)又は指定紛争解決機関の子会社等(指定紛争解決機関が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配する関係にあるものとして内閣府令で定める者をいう。)を手続対象信託業務関連紛争の当事者とする手続対象信託業務関連紛争について紛争解決手続の業務を行うこととしている指定紛争解決機関にあっては、当該実質的支配者等若しくは当該子会社等又は指定紛争解決機関が紛争解決委員に対して不当な影響を及ぼすことを排除するための措置が講じられていること。
四 紛争解決委員が弁護士でない場合(司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第三条第一項第七号に規定する紛争について行う紛争解決手続において、紛争解決委員が同条第二項に規定する司法書士である場合を除く。)において、紛争解決手続の実施に当たり法令の解釈適用に関し専門的知識を必要とするときに、弁護士の助言を受けることができるようにするための措置を定めていること。
五 紛争解決手続の実施に際して行う通知について相当な方法を定めていること。
六 紛争解決手続の開始から終了に至るまでの標準的な手続の進行について定めていること。
七 加入信託会社等の顧客が指定紛争解決機関に対し手続対象信託業務関連苦情の解決の申立てをする場合又は手続対象信託業務関連紛争の当事者が指定紛争解決機関に対し紛争解決手続の申立てをする場合の要件及び方式を定めていること。
八 指定紛争解決機関が加入信託会社等から紛争解決手続の申立てを受けた場合において、手続対象信託業務関連紛争の他方の当事者となる当該加入信託会社等の顧客に対し、速やかにその旨を通知するとともに、当該顧客がこれに応じて紛争解決手続の実施を依頼するか否かを確認するための手続を定めていること。
九 指定紛争解決機関が加入信託会社等の顧客から第七号の紛争解決手続の申立てを受けた場合において、手続対象信託業務関連紛争の他方の当事者となる当該加入信託会社等に対し、速やかにその旨を通知する手続を定めていること。
十 紛争解決手続において提出された帳簿書類その他の物件の保管、返還その他の取扱いの方法を定めていること。
十一 紛争解決手続において陳述される意見又は提出され、若しくは提示される帳簿書類その他の物件に含まれる手続対象信託業務関連紛争の当事者又は第三者の秘密について、当該秘密の性質に応じてこれを適切に保持するための取扱いの方法を定めていること。
十二 手続対象信託業務関連紛争の当事者が紛争解決手続を終了させるための要件及び方式を定めていること。
十三 紛争解決委員が紛争解決手続によっては手続対象信託業務関連紛争の当事者間に和解が成立する見込みがないと判断したときは、速やかに当該紛争解決手続を終了し、その旨を手続対象信託業務関連紛争の当事者に通知することを定めていること。
十四 指定紛争解決機関の紛争解決委員、役員及び職員について、これらの者が紛争解決等業務に関して知り得た秘密を確実に保持するための措置を定めていること。
5 第一項第四号及び第五号に掲げる事項に関する業務規程は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。一 第一項第四号に規定する負担金及び同項第五号に規定する料金の額又は算定方法及び支払方法(次号において「負担金額等」という。)を定めていること。
二 負担金額等が著しく不当なものでないこと。
6 第二項第五号の「特別調停案」とは、和解案であって、次に掲げる場合を除き、加入信託会社等が受諾しなければならないものをいう。一 当事者である加入信託会社等の顧客(以下この項において単に「顧客」という。)が当該和解案を受諾しないとき。
二 当該和解案の提示の時において当該紛争解決手続の目的となった請求に係る訴訟が提起されていない場合において、顧客が当該和解案を受諾したことを加入信託会社等が知った日から一月を経過する日までに当該請求に係る訴訟が提起され、かつ、同日までに当該訴訟が取り下げられないとき。
三 当該和解案の提示の時において当該紛争解決手続の目的となった請求に係る訴訟が提起されている場合において、顧客が当該和解案を受諾したことを加入信託会社等が知った日から一月を経過する日までに当該訴訟が取り下げられないとき。
四 顧客が当該和解案を受諾したことを加入信託会社等が知った日から一月を経過する日までに、当該紛争解決手続が行われている手続対象信託業務関連紛争について、当事者間において仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する仲裁合意がされ、又は当該和解案によらずに和解若しくは調停が成立したとき。
7 業務規程の変更は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。 8 内閣総理大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、当該認可に係る業務規程が第四項各号及び第五項各号に掲げる基準(紛争解決手続の業務に係る部分に限る。)に適合していることについて、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。 (手続実施基本契約の不履行の事実の公表等)第八十五条の八 指定紛争解決機関は、手続実施基本契約により加入信託会社等が負担する義務の不履行が生じた場合において、当該加入信託会社等の意見を聴き、当該不履行につき正当な理由がないと認めるときは、遅滞なく、当該加入信託会社等の商号又は名称及び当該不履行の事実を公表するとともに、内閣総理大臣に報告しなければならない。
2 指定紛争解決機関は、手続対象信託業務関連苦情及び手続対象信託業務関連紛争を未然に防止し、並びに手続対象信託業務関連苦情の処理及び手続対象信託業務関連紛争の解決を促進するため、加入信託会社等その他の者に対し、情報の提供、相談その他の援助を行うよう努めなければならない。 (暴力団員等の使用の禁止)第八十五条の九 指定紛争解決機関は、暴力団員等(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団員(以下この条において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者をいう。)を紛争解決等業務に従事させ、又は紛争解決等業務の補助者として使用してはならない。
(差別的取扱いの禁止)第八十五条の十 指定紛争解決機関は、特定の加入信託会社等に対し不当な差別的取扱いをしてはならない。
(記録の保存)第八十五条の十一 指定紛争解決機関は、第八十五条の十三第九項の規定によるもののほか、内閣府令で定めるところにより、紛争解決等業務に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。
(指定紛争解決機関による苦情処理手続)第八十五条の十二 指定紛争解決機関は、加入信託会社等の顧客から手続対象信託業務関連苦情について解決の申立てがあったときは、その相談に応じ、当該顧客に必要な助言をし、当該手続対象信託業務関連苦情に係る事情を調査するとともに、当該加入信託会社等に対し、当該手続対象信託業務関連苦情の内容を通知してその迅速な処理を求めなければならない。
(指定紛争解決機関による紛争解決手続)第八十五条の十三 加入信託会社等に係る手続対象信託業務関連紛争の解決を図るため、当事者は、当該加入信託会社等が手続実施基本契約を締結した指定紛争解決機関に対し、紛争解決手続の申立てをすることができる。
2 指定紛争解決機関は、前項の申立てを受けたときは、紛争解決委員を選任するものとする。 3 紛争解決委員は、人格が高潔で識見の高い者であって、次の各号のいずれかに該当する者(第一項の申立てに係る当事者と利害関係を有する者を除く。)のうちから選任されるものとする。 この場合において、紛争解決委員のうち少なくとも一人は、第一号又は第三号(当該申立てが司法書士法第三条第一項第七号に規定する紛争に係るものである場合にあっては、第一号、第三号又は第四号)のいずれかに該当する者でなければならない。一 弁護士であってその職務に従事した期間が通算して五年以上である者
二 手続対象信託業務に従事した期間が通算して十年以上である者
三 消費生活に関する消費者と事業者との間に生じた苦情に係る相談その他の消費生活に関する事項について専門的な知識経験を有する者として内閣府令で定める者
四 当該申立てが司法書士法第三条第一項第七号に規定する紛争に係るものである場合にあっては、同条第二項に規定する司法書士であって同項に規定する簡裁訴訟代理等関係業務に従事した期間が通算して五年以上である者
五 前各号に掲げる者に準ずる者として内閣府令で定める者
4 指定紛争解決機関は、第一項の申立てを第二項の規定により選任した紛争解決委員(以下この条及び次条第一項において単に「紛争解決委員」という。)による紛争解決手続に付するものとする。 ただし、紛争解決委員は、当該申立てに係る当事者である加入信託会社等の顧客が当該手続対象信託業務関連紛争を適切に解決するに足りる能力を有する者であると認められることその他の事由により紛争解決手続を行うのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに第一項の申立てをしたと認めるときは、紛争解決手続を実施しないものとし、紛争解決委員が当該申立てを受託紛争解決機関における紛争解決手続に相当する手続に付することが適当と認めるときは、指定紛争解決機関は、受託紛争解決機関に紛争解決手続の業務を委託するものとする。 5 前項ただし書の規定により紛争解決委員が紛争解決手続を実施しないこととしたとき、又は受託紛争解決機関に業務を委託することとしたときは、指定紛争解決機関は、第一項の申立てをした者に対し、その旨を理由を付して通知するものとする。 6 紛争解決委員は、当事者若しくは参考人から意見を聴取し、若しくは報告書の提出を求め、又は当事者から参考となるべき帳簿書類その他の物件の提出を求め、和解案を作成して、その受諾を勧告し、又は特別調停(第八十五条の七第六項に規定する特別調停案を提示することをいう。)をすることができる。 7 紛争解決手続は、公開しない。 ただし、紛争解決委員は、当事者の同意を得て、相当と認める者の傍聴を許すことができる。 8 指定紛争解決機関は、紛争解決手続の開始に先立ち、当事者である加入信託会社等の顧客に対し、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項について、これを記載した書面を交付し、又はこれを記録した電磁的記録を提供して説明をしなければならない。一 当該顧客が支払う料金に関する事項
二 第八十五条の七第四項第六号に規定する紛争解決手続の開始から終了に至るまでの標準的な手続の進行
三 その他内閣府令で定める事項
9 指定紛争解決機関は、内閣府令で定めるところにより、その実施した紛争解決手続に関し、次に掲げる事項を記載した手続実施記録を作成し、保存しなければならない。一 手続対象信託業務関連紛争の当事者が紛争解決手続の申立てをした年月日
二 手続対象信託業務関連紛争の当事者及びその代理人の氏名、商号又は名称
三 紛争解決委員の氏名
四 紛争解決手続の実施の経緯
五 紛争解決手続の結果(紛争解決手続の終了の理由及びその年月日を含む。)
六 前各号に掲げるもののほか、実施した紛争解決手続の内容を明らかにするために必要な事項であって内閣府令で定めるもの
(時効の完成猶予)第八十五条の十四 紛争解決手続によっては手続対象信託業務関連紛争の当事者間に和解が成立する見込みがないことを理由に紛争解決委員が当該紛争解決手続を終了した場合において、当該紛争解決手続の申立てをした当該手続対象信託業務関連紛争の当事者がその旨の通知を受けた日から一月以内に当該紛争解決手続の目的となった請求について訴えを提起したときは、時効の完成猶予に関しては、当該紛争解決手続における請求の時に、訴えの提起があったものとみなす。
2 指定紛争解決機関の紛争解決等業務の廃止が第八十五条の二十三第一項の規定により認可され、又は第八十五条の二第一項の規定による指定が第八十五条の二十四第一項の規定により取り消され、かつ、その認可又は取消しの日に紛争解決手続が実施されていた手続対象信託業務関連紛争がある場合において、当該紛争解決手続の申立てをした当該手続対象信託業務関連紛争の当事者が第八十五条の二十三第三項若しくは第八十五条の二十四第三項の規定による通知を受けた日又は当該認可若しくは取消しを知った日のいずれか早い日から一月以内に当該紛争解決手続の目的となった請求について訴えを提起したときも、前項と同様とする。 (訴訟手続の中止)第八十五条の十五 手続対象信託業務関連紛争について当該手続対象信託業務関連紛争の当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、当該手続対象信託業務関連紛争の当事者の共同の申立てがあるときは、受訴裁判所は、四月以内の期間を定めて訴訟手続を中止する旨の決定をすることができる。
一 当該手続対象信託業務関連紛争について、当該手続対象信託業務関連紛争の当事者間において紛争解決手続が実施されていること。
二 前号の場合のほか、当該手続対象信託業務関連紛争の当事者間に紛争解決手続によって当該手続対象信託業務関連紛争の解決を図る旨の合意があること。
2 受訴裁判所は、いつでも前項の決定を取り消すことができる。 3 第一項の申立てを却下する決定及び前項の規定により第一項の決定を取り消す決定に対しては、不服を申し立てることができない。 (加入信託会社等の名簿の縦覧)第八十五条の十六 指定紛争解決機関は、加入信託会社等の名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
(名称の使用制限)第八十五条の十七 指定紛争解決機関でない者(金融商品取引法第百五十六条の三十九第一項の規定による指定を受けた者その他これに類する者として政令で定めるものを除く。)は、その名称又は商号のうちに指定紛争解決機関であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第三節 監督
(変更の届出)第八十五条の十八 指定紛争解決機関は、第八十五条の三第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
2 内閣総理大臣は、前項の規定により指定紛争解決機関の商号若しくは名称又は主たる営業所若しくは事務所の所在地の変更の届出があったときは、その旨を公告しなければならない。 (手続実施基本契約の締結等の届出)第八十五条の十九 指定紛争解決機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
一 信託会社等と手続実施基本契約を締結したとき、又は当該手続実施基本契約を終了したとき。
二 その他内閣府令で定める場合に該当するとき。
(業務に関する報告書の提出)第八十五条の二十 指定紛争解決機関は、事業年度ごとに、当該事業年度に係る紛争解決等業務に関する報告書を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。
2 前項の報告書に関する記載事項、提出期日その他必要な事項は、内閣府令で定める。 (報告徴収及び立入検査)第八十五条の二十一 内閣総理大臣は、紛争解決等業務の公正かつ的確な遂行のため必要があると認めるときは、指定紛争解決機関に対し、その業務に関し報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、指定紛争解決機関の営業所若しくは事務所その他の施設に立ち入らせ、当該指定紛争解決機関の業務の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 内閣総理大臣は、紛争解決等業務の公正かつ的確な遂行のため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、指定紛争解決機関の加入信託会社等若しくは当該指定紛争解決機関から業務の委託を受けた者に対し、当該指定紛争解決機関の業務に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、これらの者の営業所若しくは事務所その他の施設に立ち入らせ、当該指定紛争解決機関の業務の状況に関して質問させ、若しくはこれらの者の帳簿書類その他の物件を検査させることができる。 3 前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。 4 第一項及び第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。 (業務改善命令)第八十五条の二十二 内閣総理大臣は、指定紛争解決機関の紛争解決等業務の運営に関し、紛争解決等業務の公正かつ的確な遂行を確保するため必要があると認めるときは、当該指定紛争解決機関に対し、その必要の限度において、業務の運営の改善に必要な措置を命ずることができる。
2 内閣総理大臣は、指定紛争解決機関が次の各号のいずれかに該当する場合において、前項の規定による命令をしようとするときは、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。一 第八十五条の二第一項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあっては、第八十五条の七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。以下この号において同じ。)に該当しないこととなった場合又は第八十五条の二第一項第五号から第七号までに掲げる要件に該当しないこととなるおそれがあると認められる場合
二 第八十五条の五、第八十五条の六、第八十五条の九又は第八十五条の十三の規定に違反した場合(その違反行為が紛争解決手続の業務に係るものである場合に限る。)
(紛争解決等業務の休廃止)第八十五条の二十三 指定紛争解決機関は、紛争解決等業務の全部若しくは一部の休止(次項に規定する理由によるものを除く。)をし、又は廃止をしようとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。
2 指定紛争解決機関が、天災その他のやむを得ない理由により紛争解決等業務の全部又は一部の休止をした場合には、直ちにその旨を、理由を付して内閣総理大臣に届け出なければならない。 指定紛争解決機関が当該休止をした当該紛争解決等業務の全部又は一部を再開するときも、同様とする。 3 第一項の規定による休止若しくは廃止の認可を受け、又は前項の休止をした指定紛争解決機関は、当該休止又は廃止の日から二週間以内に、当該休止又は廃止の日に苦情処理手続又は紛争解決手続(他の指定紛争解決機関又は他の法律の規定による指定であって紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるものを受けた者(以下この項において「委託紛争解決機関」という。)から業務の委託を受けている場合における当該委託に係る当該委託紛争解決機関の苦情を処理する手続又は紛争の解決を図る手続を含む。次条第三項において同じ。)が実施されていた当事者、当該当事者以外の加入信託会社等及び他の指定紛争解決機関に当該休止又は廃止をした旨を通知しなければならない。 指定紛争解決機関が当該休止をした当該紛争解決等業務の全部又は一部を再開するときも、同様とする。 (指定の取消し等)第八十五条の二十四 内閣総理大臣は、指定紛争解決機関が次の各号のいずれかに該当するときは、第八十五条の二第一項の規定による指定を取り消し、又は六月以内の期間を定めて、その業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第八十五条の二第一項第二号から第七号までに掲げる要件に該当しないこととなったとき、又は指定を受けた時点において同項各号のいずれかに該当していなかったことが判明したとき。
二 不正の手段により第八十五条の二第一項の規定による指定を受けたとき。
三 法令又は法令に基づく処分に違反したとき。
2 内閣総理大臣は、指定紛争解決機関が次の各号のいずれかに該当する場合において、前項の規定による処分又は命令をしようとするときは、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。一 第八十五条の二第一項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあっては、第八十五条の七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。以下この号において同じ。)に該当しないこととなった場合又は第八十五条の二第一項の規定による指定を受けた時点において同項第五号から第七号までに掲げる要件に該当していなかったことが判明した場合
二 第八十五条の五、第八十五条の六、第八十五条の九又は第八十五条の十三の規定に違反した場合(その違反行為が紛争解決手続の業務に係るものである場合に限る。)
3 第一項の規定により第八十五条の二第一項の規定による指定の取消しの処分を受け、又はその業務の全部若しくは一部の停止の命令を受けた者は、当該処分又は命令の日から二週間以内に、当該処分又は命令の日に苦情処理手続又は紛争解決手続が実施されていた当事者、当該当事者以外の加入信託会社等及び他の指定紛争解決機関に当該処分又は命令を受けた旨を通知しなければならない。 4 内閣総理大臣は、第一項の規定により第八十五条の二第一項の規定による指定を取り消したときは、その旨を公告しなければならない。第六章 雑則
(財務大臣への資料提出等)第八十六条 財務大臣は、その所掌に係る金融破処理制度及び金融危機管理に関し、信託業に係る制度の企画又は立案をするため必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
2 財務大臣は、その所掌に係る金融破処理制度及び金融危機管理に関し、信託業に係る制度の企画又は立案をするため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、信託会社、外国信託会社又は信託契約代理店に対し、資料の提出、説明その他の協力を求めることができる。 (権限の委任)第八十七条 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。 (適用関係)第八十八条 この法律及びこれに基づく命令以外の法令において「信託会社」とあるのは、別段の定めがない限り、外国信託会社を含むものとする。
(内閣府令への委任)第八十九条 この法律に定めるもののほか、この法律の規定による免許、登録、認可、承認及び指定に関する申請の手続、書類の提出の手続、記載事項及び保存期間その他この法律を実施するため必要な事項は、内閣府令で定める。
(経過措置)第九十条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要とされる範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第七章 罰則
第九十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第三条の規定に違反して、免許を受けないで信託業を営んだ者
二 不正の手段により第三条又は第五十三条第一項の免許を受けた者
三 不正の手段により第七条第一項、第五十条の二第一項、第五十二条第一項又は第五十四条第一項の登録を受けた者
四 第十五条の規定に違反して、他人に信託業を営ませた者
五 第二十四条第一項第一号(第七十六条において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定に違反して、同項第一号に掲げる行為(第二条第三項各号に掲げる信託の引受けに係るものを除く。)をした者
六 第二十七条第一項の規定による報告書(第二条第三項各号に掲げる信託の引受けに係るものを除く。以下この号において同じ。)を交付せず、又は虚偽の記載をした報告書を交付した者
七 第五十条の二第一項の規定に違反して、登録を受けないで信託法第三条第三号に掲げる方法による信託をした者
八 第六十七条第一項の規定に違反して、登録を受けないで信託契約代理業を営んだ者
九 不正の手段により第六十七条第一項の登録を受けた者
十 第七十三条の規定に違反して、他人に信託契約代理業を営ませた者
第九十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第五条第八項又は第五十三条第九項の規定により付した条件に違反した者
二 第四十四条第一項又は第四十五条第一項の規定による業務の停止の命令に違反した者
三 第五十九条第一項又は第六十条第一項の規定による業務の停止の命令に違反した者
四 第八十二条第一項の規定による業務の停止の命令に違反した者
第九十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第四条第一項の規定による申請書又は同条第二項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
二 第八条第一項(第五十二条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第五十条の二第三項の規定による申請書又は第八条第二項(第五十二条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第五十条の二第四項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
三 第二十一条第二項(第六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、承認を受けないで信託業、信託契約代理業、信託受益権売買等業務、電子決済手段関連業務及び財産の管理業務以外の業務を営んだ者
四 第二十四条第一項第一号(第七十六条において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定に違反して、同項第一号に掲げる行為(第二条第三項各号に掲げる信託の引受けに係るものに限る。)をした者又は第二十四条第一項第三号若しくは第四号(これらの規定を第七十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、これらの規定に掲げる行為をした者
五 第二十七条第一項の規定による報告書(第二条第三項各号に掲げる信託の引受けに係るものに限る。以下この号において同じ。)を交付せず、又は虚偽の記載をした報告書を交付した者
六 第二十九条第二項の規定に違反した者
七 第三十三条の規定による報告書を提出せず、又は虚偽の報告書を提出した者
八 第三十四条第一項の規定による説明書類を公衆の縦覧に供せず、若しくは同条第三項の規定による電磁的記録に記録された情報を電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置として内閣府令で定めるものをとらず、又は虚偽の記載をした説明書類を公衆の縦覧に供し、若しくは虚偽の記録をした電磁的記録に記録された情報を電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとった者
九 第三十六条第二項の規定による申請書又は同条第三項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
十 第三十七条第二項の規定による申請書又は同条第三項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
十一 第三十八条第二項の規定による申請書又は同条第三項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
十二 第三十九条第二項(同条第五項(第六十三条第二項において準用する場合を含む。)及び第六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による申請書又は第三十九条第三項(同条第五項(第六十三条第二項において準用する場合を含む。)及び第六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
十三 第四十一条第三項又は第五項の規定による公告をせず、又は虚偽の公告をした者
十四 第四十二条第一項(第五十条第三項(第六十二条第二項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)若しくは第四十二条第二項若しくは第三項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
十五 第四十二条第一項(第五十条第三項(第六十二条第二項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)若しくは第四十二条第二項若しくは第三項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
十六 第五十一条第二項の規定による届出をせず、又は同項の届出書若しくは同条第三項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
十七 第五十一条第四項の規定による命令に違反した者
十八 第五十一条第五項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
十九 第五十一条第六項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
二十 第五十一条第六項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又はこの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
二十一 第五十一条第八項又は第九項の規定に違反した者
二十二 第五十三条第二項の規定による申請書又は同条第三項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
二十三 第五十四条第三項の規定による申請書又は同条第四項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
二十四 第五十七条第三項又は第五項の規定による公告をせず、又は虚偽の公告をした者
二十五 第五十八条第一項若しくは第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
二十六 第五十八条第一項若しくは第二項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又はこの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
二十七 第六十八条第一項の規定による申請書又は同条第二項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
二十八 第七十七条第一項の規定による報告書を提出せず、又は虚偽の報告書を提出した者
二十九 第七十八条第一項の規定による説明書類を公衆の縦覧に供せず、若しくは同条第二項の規定による電磁的記録に記録された情報を電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置として内閣府令で定めるものをとらず、又は虚偽の記載をした説明書類を公衆の縦覧に供し、若しくは虚偽の記録をした電磁的記録に記録された情報を電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとった者
三十 第八十条第一項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
三十一 第八十条第一項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又はこの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
三十二 第八十五条の三第一項の規定による指定申請書又は同条第二項の規定によりこれに添付すべき書類若しくは電磁的記録に虚偽の記載又は記録をしてこれらを提出した者
三十三 第八十五条の九の規定に違反した者
三十四 第八十五条の二十第一項の規定による報告書を提出せず、又は虚偽の記載をした報告書を提出した者
三十五 第八十五条の二十一第一項若しくは第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、又はこれらの規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくはこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
三十六 第八十五条の二十二第一項の規定による命令に違反した者
第九十四条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第六条の規定に違反して、認可を受けないで資本金の額を減少した者
二 第十一条第五項の規定に違反して、信託業務を開始した者
三 第十三条第一項の規定に違反して、認可を受けないで業務方法書を変更した者
四 第十六条第一項の規定に違反して、承認を受けないで他の会社の常務に従事し、又は事業を営んだ者
五 第十八条(第二十条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
六 第二十一条第四項(第六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、承認を受けないで業務の内容又は方法を変更した者
七 第二十四条の二において準用する金融商品取引法(以下「準用金融商品取引法」という。)第三十九条第二項(第二号を除く。)の規定に違反した者
八 第八十五条の四第一項の規定に違反して、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用した者
第九十五条 前条第七号の場合において、犯人又は情を知った第三者が受けた財産上の利益は、没収する。 その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
2 金融商品取引法第二百九条の二(混和した財産の没収等)及び第二百九条の三第二項(没収の要件等)の規定は、前項の規定による没収について準用する。 この場合において、同法第二百九条の二第一項中「第百九十八条の二第一項又は第二百条の二」とあるのは「信託業法第九十五条第一項」と、「この条、次条第一項及び第二百九条の四第一項」とあるのは「この項」と、「次項及び次条第一項」とあるのは「次項」と、同条第二項中「混和財産(第二百条の二の規定に係る不法財産が混和したものに限る。)」とあるのは「混和財産」と、同法第二百九条の三第二項中「第百九十八条の二第一項又は第二百条の二」とあるのは「信託業法第九十五条第一項」と読み替えるものとする。第九十六条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十一条第八項の規定に違反して、供託を行わなかった者
二 第十七条第一項(第二十条において準用する場合を含む。)の規定による届出書若しくは第十七条第二項(第二十条において準用する場合を含む。)の規定によりこれに添付すべき書類を提出せず、又は虚偽の届出書若しくはこれに添付すべき書類を提出した者
三 第二十一条第三項(第六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による申請書又はこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
四 準用金融商品取引法第三十七条第一項(第二号を除く。)に規定する事項を表示せず、又は虚偽の表示をした者
五 準用金融商品取引法第三十七条第二項の規定に違反した者
六 準用金融商品取引法第三十七条の三第一項(第二号から第四号まで及び第六号を除く。)の規定に違反して、書面を交付せず、若しくは同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載をした書面を交付した者又は同条第二項において準用する金融商品取引法第三十四条の二第四項に規定する方法により当該事項を欠いた提供若しくは虚偽の事項の提供をした者
七 第二十六条第一項の書面若しくは同条第二項の電磁的方法が行われる場合に当該方法により作られる電磁的記録を交付せず、若しくは提供せず、又は虚偽の書面若しくは電磁的記録を交付し、若しくは提供した者
八 第二十九条第三項の規定による書面を交付せず、又は虚偽の書面を交付した者
第九十六条の二 第八十五条の十一若しくは第八十五条の十三第九項の規定による記録の作成若しくは保存をせず、又は虚偽の記録を作成した者は、百万円以下の罰金に処する。
第九十六条の三 第八十五条の二十三第一項の認可を受けないで紛争解決等業務の全部若しくは一部の休止又は廃止をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
第九十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第十二条第一項又は第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十三条第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
三 第十四条第二項の規定に違反した者
四 第十九条(第二十条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
五 第四十一条第一項、第二項又は第四項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
六 第五十六条第一項又は第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
七 第五十七条第一項、第二項又は第四項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
八 第五十七条第六項において準用する会社法第九百五十五条第一項(調査記録簿等の記載等)の規定に違反して、調査記録簿等(同項に規定する調査記録簿等をいう。以下この号において同じ。)に同項に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は同項の規定に違反して調査記録簿等を保存しなかった者
九 第七十一条第一項又は第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
十 第七十二条第一項又は第二項の規定に違反した者
十一 第七十二条第三項の規定に違反して、同条第一項の標識又はこれに類似する標識を掲示した者
十二 第七十九条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
十三 第八十五条の八第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
十四 第八十五条の十八第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
十五 第八十五条の十九の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
十六 第八十五条の二十三第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
十七 第八十五条の二十三第三項の規定による通知をせず、又は虚偽の通知をした者
十八 第八十五条の二十四第三項の規定による通知をせず、又は虚偽の通知をした者
第九十八条 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
一 第九十一条第五号若しくは第六号又は第九十二条 三億円以下の罰金刑
二 第九十三条(第三号、第十三号、第二十四号及び第三十三号を除く。) 二億円以下の罰金刑
三 第九十四条第五号又は第七号 一億円以下の罰金刑
四 第九十一条(第五号及び第六号を除く。)、第九十三条第三号、第十三号、第二十四号若しくは第三十三号、第九十四条(第五号及び第七号を除く。)又は第九十六条から前条まで 各本条の罰金刑
2 前項の規定により法人でない団体を処罰する場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。第九十九条 次の各号のいずれかに該当する場合には、信託会社の役員若しくは清算人、外国信託会社の国内における代表者若しくは清算人又は信託契約代理店(当該信託契約代理店が法人であるときは、その役員又は清算人)は、百万円以下の過料に処する。
一 第四十三条の規定による命令に違反したとき。
二 第五十五条第一項(第二項において準用する場合を含む。)又は第三項の規定に違反して、準備金を計上せず、又はこれを使用したとき。
三 第五十五条第四項の規定に違反して、資産を国内において保有しないとき。
四 第五十七条第六項において準用する会社法第九百四十一条(電子公告調査)の規定に違反して、同条の調査を求めなかったとき。
五 第七十五条の規定により行うべき財産の管理を行わないとき。
六 第八十一条の規定による命令に違反したとき。
七 信託法第三十四条の規定により行うべき信託財産の管理を行わないとき。
第百条 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
一 第十一条第四項の規定による命令に違反して、供託を行わなかった者
二 第二十九条の二の規定に違反して、重要な信託の変更又は信託の併合若しくは信託の分割を行った者
三 第五十条の二第十項の規定に違反して、調査をさせなかった者
四 第五十七条第六項において準用する会社法第九百四十六条第三項(調査の義務等)の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
五 正当な理由がないのに、第五十七条第六項において準用する会社法第九百五十一条第二項各号(財務諸表等の備置き及び閲覧等)又は第九百五十五条第二項各号(調査記録簿等の記載等)に掲げる請求を拒んだ者
六 第六十四条第一項又は第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
七 第六十四条第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
八 第六十六条の規定に違反した者
九 第八十五条の十六の規定に違反した者
第百一条 第八十五条の十七の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。
第八章 没収に関する手続等の特例
(第三者の財産の没収手続等)第百二条 第九十五条第一項の規定により没収すべき財産である債権等(不動産及び動産以外の財産をいう。次条及び第百四条において同じ。)が被告人以外の者(以下この条において「第三者」という。)に帰属する場合において、当該第三者が被告事件の手続への参加を許されていないときは、没収の裁判をすることができない。
2 第九十五条第一項の規定により、地上権、抵当権その他の第三者の権利がその上に存在する財産を没収しようとする場合において、当該第三者が被告事件の手続への参加を許されていないときも、前項と同様とする。 3 金融商品取引法第二百九条の四第三項から第五項まで(第三者の財産の没収手続等)の規定は、地上権、抵当権その他の第三者の権利がその上に存在する財産を没収する場合において、第九十五条第二項において準用する同法第二百九条の三第二項(没収の要件等)の規定により当該権利を存続させるべきときについて準用する。 この場合において、同法第二百九条の四第三項及び第四項中「前条第二項」とあるのは、「信託業法第九十五条第二項において準用する前条第二項」と読み替えるものとする。 4 第一項及び第二項に規定する財産の没収に関する手続については、この法律に特別の定めがあるもののほか、刑事事件における第三者所有物の没収手続に関する応急措置法(昭和三十八年法律第百三十八号)の規定を準用する。 (没収された債権等の処分等)第百三条 金融商品取引法第二百九条の五第一項(没収された債権等の処分等)の規定は第九十四条第七号の罪に関し没収された債権等について、同法第二百九条の五第二項の規定は同号の罪に関し没収すべき債権の没収の裁判が確定したときについて、同法第二百九条の六(没収の裁判に基づく登記等)の規定は権利の移転について登記又は登録を要する財産を同号の罪に関し没収する裁判に基づき権利の移転の登記又は登録を関係機関に嘱託する場合について、それぞれ準用する。
(刑事補償の特例)第百四条 第九十四条第七号の罪に関し没収すべき債権等の没収の執行に対する刑事補償法(昭和二十五年法律第一号)による補償の内容については、同法第四条第六項(補償の内容)の規定を準用する。
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。 ただし、附則第九条の規定は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(特定債権等に係る事業の規制に関する法律の廃止)
第二条 特定債権等に係る事業の規制に関する法律(平成四年法律第七十七号)は、廃止する。
(特定債権の譲渡の公告等に係る経過措置)
第三条 この法律の施行前に前条の規定による廃止前の特定債権等に係る事業の規制に関する法律(以下「旧特定債権法」という。)第二条第三項に規定する特定事業者(以下この条において「特定事業者」という。)が旧特定債権法第六条(旧特定債権法第十一条第一項において準用する場合及び旧特定債権法第十一条の二の規定により適用する場合を含む。第四項及び第五項において同じ。)の規定により確認を受けた旧特定債権法第二条第一項に規定する特定債権(以下この条において「特定債権」という。)の譲渡に係る計画(第四項の規定による特定債権の譲渡の総額の変更の確認を受けたときは、その変更後のもの)に従って、この法律の施行後に特定債権を譲渡した場合におけるその旨の公告については、旧特定債権法第七条及び第八条(これらの規定を旧特定債権法第十一条第一項において準用する場合及び旧特定債権法第十一条の二の規定により適用する場合を含む。次項及び第三項において同じ。)の規定は、この法律の施行後においても、なおその効力を有する。 この法律の施行前にした旧特定債権法第七条第一項の規定による公告については、旧特定債権法第八条第二項から第四項までの規定は、この法律の施行後においても、なおその効力を有する。 この法律の施行前に旧特定債権法第七条第一項の規定によりした公告又はこの法律の施行後に第一項の規定によりなお効力を有することとされた旧特定債権法第七条第一項の規定によりした公告により特定債権の譲渡について対抗要件が備えられたときは、旧特定債権法第九条(旧特定債権法第十一条第一項において準用する場合及び旧特定債権法第十一条の二の規定により適用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行後においても、なおその効力を有する。 この法律の施行前に旧特定債権法第六条の規定により確認を受けた特定事業者は、当該確認を受けた特定債権の譲渡の総額の変更(特定債権の譲渡の総額の増加に係るものに限る。)をしようとするときは、この法律の施行後においても、当該変更後の特定債権の譲渡に係る計画を経済産業大臣に提出して、その計画が旧特定債権法第六条各号に適合する旨の確認を受けることができる。 この法律の施行前に特定事業者が旧特定債権法第六条の規定により確認を受けた特定債権の譲渡に係る計画(この法律の施行後に前項の規定による特定債権の譲渡の総額の変更の確認を受けたものを含む。)については、旧特定債権法第十条(旧特定債権法第十一条第一項において準用する場合及び旧特定債権法第十一条の二の規定により適用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行後においても、なおその効力を有する。
(指定調査機関の役員又は職員であった者に係る経過措置)
第四条 旧特定債権法第十二条第一項に規定する調査業務に従事する同項に規定する指定調査機関の役員又は職員であった者に係る当該調査業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない義務については、この法律の施行後も、なお従前の例による。
(特定債権等譲受業者に係る経過措置)
第五条 旧特定債権法第三条の規定により届け出た計画に従ってこの法律の施行前に旧特定債権法第二条第二項に規定する特定債権等(以下この条において「特定債権等」という。)を譲り受けた旧特定債権法第二条第五項に規定する特定債権等譲受業者(旧特定債権法第六十六条の規定により特定債権等譲受業者とみなされた者を含む。)については、旧特定債権法第三十六条から第三十九条まで、第四十一条、第四十三条から第四十九条まで、第六十七条、第七十条及び第七十二条から第七十四条までの規定は、当該特定債権等に係る旧特定債権法第二条第六項に規定する小口債権についての債務の弁済が完了するまでの間は、なおその効力を有する。
(小口債権販売業者に係る経過措置)
第六条 この法律の施行の際現に旧特定債権法第五十二条の規定による許可を受けている者は、この法律の施行の日から起算して六月を経過する日又は当該者が同条の許可(その更新を含む。)を受けた直近の日から起算して六年を経過した日のいずれか早い日までの間は、この法律による改正後の信託業法(以下「新信託業法」という。)第八十六条第一項の登録を受けないで、信託受益権販売業(当該許可を受けた小口債権販売業に該当する部分に限る。)を従前の例により引き続き営むことができる。 その者がその期間内に同項の登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。 前項に規定する期間は、同項の規定により従前の例によることとされる旧特定債権法第六十五条において準用する旧特定債権法第五十条の規定により同項に規定する許可を受けている者の当該許可が取り消された場合又はその業務の停止が命じられた場合には、当該処分があった日までの間とする。
(信託業法に関する適用関係)
第七条 新信託業法第二十二条及び第二十三条(これらの規定を附則第十五条の規定による改正後の金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(以下「新兼営法」という。)第二条第一項及び附則第八十条の規定による改正後の保険業法(平成七年法律第百五号。以下「新保険業法」という。)第九十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定は、施行日以後に行われる信託業務の委託について適用する。 新信託業法第二十四条から第二十六条まで、第二十八条及び第二十九条(これらの規定を新兼営法第二条第一項及び新保険業法第九十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定は、施行日以後に行われる信託の引受けについて適用する。 新信託業法第二十七条(新兼営法第二条第一項及び新保険業法第九十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定は、施行日以後に計算期間を開始する信託財産について適用する。 新信託業法第六十五条及び第六十六条の規定は、施行日以後に引き受けられる信託に係る信託財産について適用する。 新信託業法第七十四条及び第七十五条(これらの規定を新兼営法第二条第二項及び新保険業法第九十九条第九項の規定により適用する場合を含む。)の規定、第七十六条(新兼営法第二条第二項及び新保険業法第九十九条第九項の規定により適用する場合を含む。)において準用する第二十四条及び第二十五条の規定並びに第八十五条(新兼営法第二条第二項及び新保険業法第九十九条第九項の規定により適用する場合を含む。)の規定は、施行日以後に行われる信託契約の締結の代理(信託会社又は外国信託会社を代理する場合に限る。)又は媒介について適用する。 新信託業法第九十四条及び第九十五条(これらの規定を新信託業法第百五条第二項(新兼営法第二条第三項において準用する場合を含む。)の規定により適用する場合を含む。)の規定並びに第九十六条(新信託業法第百五条第二項(新兼営法第二条第三項において準用する場合を含む。)の規定により適用する場合を含む。)において準用する第二十四条の規定は、施行日以後に行われる新信託業法第九十一条第六項に規定する信託受益権の販売等について適用する。
(供託に関する経過措置)
第八条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の信託業法(次項において「旧信託業法」という。)第七条(附則第十五条の規定による改正前の金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(以下「旧兼営法」という。)第四条及び附則第八十条の規定による改正前の保険業法(次項において「旧保険業法」という。)第九十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定により供託されている供託物は、新信託業法第十一条第一項(新兼営法第四条第一項及び新保険業法第九十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定により供託された営業保証金とみなす。 前項の場合において、この法律の施行の際現に旧信託業法第八条(旧兼営法第四条及び旧保険業法第九十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定による供託物の上に存する受益者の優先権は、新信託業法第十一条第六項(新兼営法第四条第一項及び新保険業法第九十九条第八項において準用する場合を含む。)に規定する権利とみなす。
(準備行為)
第九条 新信託業法第三条若しくは第五十三条第一項の免許又は新信託業法第七条第一項、第五十二条第一項、第五十四条第一項、第六十七条第一項若しくは第八十六条第一項の登録を受けようとする者は、この法律の施行前においても、新信託業法第四条、第八条(第五十二条第二項において準用する場合を含む。)、第五十三条、第五十四条、第六十八条又は第八十七条の規定の例により、その申請を行うことができる。 前項の規定による申請に係る申請書又はこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者は、一年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して二億円以下の罰金刑を、その人に対して同項の罰金刑を科する。 前項の規定により法人でない団体を処罰する場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
(処分等の効力)
第百二十一条 この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第百二十二条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第百二十四条 政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(平成一四年六月一二日法律第六五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(信託業法の一部改正に伴う経過措置)
第五十九条 附則第三条の規定によりなおその効力を有するものとされる旧社債等登録法の規定による登録社債等については、前条の規定による改正前の信託業法第三十条第一項の規定は、なおその効力を有する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第八十四条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第八十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成一六年六月二日法律第七六号)
(施行期日)
第一条 この法律は、破産法(平成十六年法律第七十五号。次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
第十二条 施行日前にした行為並びに附則第二条第一項、第三条第一項、第四条、第五条第一項、第九項、第十七項、第十九項及び第二十一項並びに第六条第一項及び第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 施行日前にされた破産、再生手続開始又は更生手続開始の申立てに係る届出の義務に関するこの法律による改正前の証券取引法、外国証券業者に関する法律及び信託業法の規定並びにこれらの規定に係る罰則の適用については、なお従前の例による。 施行日前にされた破産の宣告、再生手続開始の決定、更生手続開始の決定又は外国倒産処理手続の承認の決定に係る届出、通知又は報告の義務に関するこの法律による改正前の証券取引法、測量法、国際観光ホテル整備法、建築士法、投資信託及び投資法人に関する法律、電気通信事業法、電気通信役務利用放送法、水洗炭業に関する法律、不動産の鑑定評価に関する法律、外国証券業者に関する法律、積立式宅地建物販売業法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、浄化槽法、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、遊漁船業の適正化に関する法律、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、資産の流動化に関する法律、債権管理回収業に関する特別措置法、新事業創出促進法、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、著作権等管理事業法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、確定給付企業年金法、特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律、社債等の振替に関する法律、確定拠出年金法、使用済自動車の再資源化等に関する法律、信託業法及び特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の規定並びにこれらの規定に係る罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十四条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成一六年六月九日法律第八八号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第百三十五条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百三十六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成一六年六月一八日法律第一二四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
附則(平成一六年一二月一〇日法律第一六五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、附則第四条及び第五条の規定は、公布の日から施行する。
附則(平成一七年七月六日法律第八二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年四月一日から施行する。
附則(平成一七年七月二六日法律第八七号)
この法律は、会社法の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。一 第二百四十二条の規定 この法律の公布の日
附則(平成一七年一〇月二一日法律第一〇二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。 ただし、第六十二条中租税特別措置法第八十四条の五の見出しの改正規定及び同条に一項を加える改正規定、第百二十四条中証券決済制度等の改革による証券市場の整備のための関係法律の整備等に関する法律附則第一条第二号の改正規定及び同法附則第八十五条を同法附則第八十六条とし、同法附則第八十二条から第八十四条までを一条ずつ繰り下げ、同法附則第八十一条の次に一条を加える改正規定並びに附則第三十条、第三十一条、第三十四条、第六十条第十二項、第六十六条第一項、第六十七条及び第九十三条第二項の規定は、郵政民営化法附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日から施行する。
附則(平成一八年六月一四日法律第六五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(信託業法の一部改正に伴う経過措置)
第二百条 この法律の施行の際現に旧信託業法第八十六条第一項の登録を受けている者(銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関を除く。)は、施行日において新金融商品取引法第二十九条の登録(当該登録を受けたものとみなされる金融商品取引業者が第二種金融商品取引業を行うものに限る。)を受けたものとみなす。 この場合において、新金融商品取引法第五十七条第三項及び第百九十四条の四第一項の規定は、適用しない。 前項の規定により新金融商品取引法第二十九条の登録を受けたものとみなされる者(以下「みなし登録第二種業者」という。)は、施行日から起算して三月以内に新金融商品取引法第二十九条の二第一項各号に掲げる事項を記載した書類及び同条第二項各号に掲げる書類を内閣総理大臣に提出しなければならない。 内閣総理大臣は、前項の規定による書類の提出があったときは、当該書類に記載された新金融商品取引法第二十九条の二第一項各号に掲げる事項及び新金融商品取引法第二十九条の三第一項第二号に掲げる事項を金融商品取引業者登録簿に登録するものとする。
第二百一条 この法律の施行の際現に旧信託業法第八十六条第一項の登録を受けている者(銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関に限る。)は、施行日において新金融商品取引法第三十三条の二の登録を受けたものとみなす。 この場合において、新金融商品取引法第五十七条第三項及び第百九十四条の四第一項の規定は、適用しない。 前項の規定により新金融商品取引法第三十三条の二の登録を受けたものとみなされる者は、施行日から起算して三月以内に新金融商品取引法第三十三条の三第一項各号に掲げる事項を記載した書類及び同条第二項各号に掲げる書類を内閣総理大臣に提出しなければならない。 内閣総理大臣は、前項の規定による書類の提出があったときは、当該書類に記載された新金融商品取引法第三十三条の三第一項各号に掲げる事項及び新金融商品取引法第三十三条の四第一項第二号に掲げる事項を金融機関登録簿に登録するものとする。
第二百二条 旧信託業法第百二条第一項又は第二項の規定により登録を取り消され、又は解任を命ぜられた者(銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関又はその役員を除く。)は、その処分を受けた日において、新金融商品取引法第五十二条第一項又は第二項の規定により登録を取り消され、又は解任を命ぜられたものとみなす。 旧信託業法第百二条第一項又は第二項(これらの規定を旧信託業法第百五条第二項の規定により適用する場合を含む。)の規定により登録を取り消され、又は解任を命ぜられた者(銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関又はその役員に限る。)は、その処分を受けた日において、新金融商品取引法第五十二条の二第一項又は第二項の規定により登録を取り消され、又は解任を命ぜられたものとみなす。
第二百三条 新金融商品取引法第二十九条の四第一項(第四号に係る部分に限る。)及び第五十二条第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定は、みなし登録第二種業者については、施行日から起算して六月を経過する日までの間は、適用しない。 この法律の施行の際現に旧信託業法第九十一条第一項の規定により営業保証金を供託しているみなし登録第二種業者は、施行日において新金融商品取引法第三十一条の二第一項の規定により営業保証金を供託したものとみなす。 前項の規定により営業保証金の供託をしたものとみなされる者は、同項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、当該供託に係る営業保証金を取り戻すことができる。 前項の営業保証金の取戻しは、施行日前に当該営業保証金につき旧信託業法第九十一条第六項の権利を有していた者に対し、六月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、この期間中にその申出がなかった場合でなければ、これをすることができない。 前項の公告その他営業保証金の取戻しに関し必要な手続は、内閣府令・法務省令で定める。
第二百四条 信託会社等(信託会社、生命保険会社(改正保険業法第二条第三項に規定する生命保険会社をいう。)又は外国生命保険会社等(改正保険業法第二条第八項に規定する外国生命保険会社等をいう。)をいう。)は、この法律の施行後最初に特定信託契約(第二十条の規定による改正後の信託業法(以下「新信託業法」という。)第二十四条の二(改正保険業法第九十九条第八項(改正保険業法第百九十九条において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する特定信託契約をいう。)の申込みを顧客(新金融商品取引法第二条第三十一項第四号に掲げる者に限る。)から受けた場合であって、この法律の施行前に、当該顧客に対し、この法律の施行後に当該顧客が新信託業法第二十四条の二において準用する新金融商品取引法第三十四条の二第一項の規定による申出ができる旨を新信託業法第二十四条の二において準用する新金融商品取引法第三十四条の例により告知しているときには、当該顧客に対し、新信託業法第二十四条の二において準用する新金融商品取引法第三十四条に規定する告知をしたものとみなす。
第二百五条 新金融商品取引法第三十一条第一項から第三項までの規定は、みなし登録第二種業者については、当該みなし登録第二種業者が附則第二百条第二項の規定により同項に規定する書類を提出する日までの間は、適用しない。
第二百六条 新金融商品取引法第三十三条の六の規定は、附則第二百一条第一項の規定により新金融商品取引法第三十三条の二の登録を受けたものとみなされる者については、当該者が附則第二百一条第二項の規定により同項に規定する書類を提出する日までの間は、適用しない。
第二百七条 新金融商品取引法第四十七条の二(新金融商品取引法第六十五条の五第二項の規定により適用する場合を含む。)の規定は、施行日以後に終了する事業年度に係る同条(同項の規定により適用する場合を含む。)の事業報告書について適用し、施行日前に終了した事業年度については、なお従前の例による。
第二百八条 新金融商品取引法第四十七条の三(新金融商品取引法第六十五条の五第二項の規定により適用する場合を含む。)の規定は、施行日以後に終了する事業年度に係る同条(同項の規定により適用する場合を含む。)に規定する説明書類について適用し、施行日前に終了した事業年度については、なお従前の例による。
第二百九条 新金融商品取引法第四十八条の二第一項及び第三項の規定は、施行日以後に終了する事業年度に係る同条第一項の事業報告書について適用し、施行日前に終了した事業年度については、なお従前の例による。
第二百十条 施行日前に銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関以外の者に対してされた旧信託業法第百一条(旧信託業法第百五条第二項の規定により適用する場合を含む。)の規定による処分は、新金融商品取引法第五十一条(新金融商品取引法第六十五条の五第二項の規定により適用する場合を含む。)の規定による処分とみなす。
第二百十一条 施行日前に銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関に対してされた旧信託業法第百一条(旧信託業法第百五条第二項の規定により適用する場合を含む。)の規定による処分は、新金融商品取引法第五十一条の二の規定による処分とみなす。
第二百十二条 銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関以外の者が施行日前にした旧信託業法第百二条第一項第三号(旧信託業法第百五条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)に該当する行為は、金融商品取引法第五十二条第一項第七号(同法第六十五条の五第二項の規定により適用する場合を含む。)に該当する行為とみなして、同法第五十二条第一項(同法第六十五条の五第二項において適用する場合を含む。)の規定を適用する。 新金融商品取引法第五十二条第二項の規定は、この法律の施行の際現に新金融商品取引法第二十九条の四第一項第二号イからトまでのいずれかに該当しているみなし登録第二種業者の役員である者(旧信託業法第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当している者を除く。)が、引き続き新金融商品取引法第二十九条の四第一項第二号イからトまでのいずれかに該当している場合については、施行日から起算して五年を経過する日までの間は、適用しない。 施行日前に銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関以外の者に対してされた旧信託業法第百二条第一項又は第二項(これらの規定を旧信託業法第百五条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による処分は、新金融商品取引法第五十二条第一項又は第二項(これらの規定を新金融商品取引法第六十五条の五第二項の規定により適用する場合を含む。)の規定による処分とみなす。
第二百十三条 銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関が施行日前にした旧信託業法第百二条第一項第三号(旧信託業法第百五条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)に該当する行為は、新金融商品取引法第五十二条の二第一項第三号に該当する行為とみなして、同項の規定を適用する。 施行日前に銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関に対してされた旧信託業法第百二条第一項又は第二項(これらの規定を旧信託業法第百五条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による処分は、新金融商品取引法第五十二条の二第一項又は第二項の規定による処分とみなす。
第二百十四条 新金融商品取引法第五十四条の規定の適用については、この法律の施行の際現に旧信託業法第八十六条第一項の登録を受けている者(銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関を除く。)は、附則第二百条第一項の規定にかかわらず、その登録を受けた日において、新金融商品取引法第二十九条の登録を受けたものとみなす。 新金融商品取引法第五十四条の規定の適用については、この法律の施行の際現に旧信託業法第八十六条第一項の登録を受けている者(銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関に限る。)は、附則第二百一条第一項の規定にかかわらず、その登録を受けた日において新金融商品取引法第三十三条の二の登録を受けたものとみなす。
第二百十五条 新信託業法第五条第二項第八号トの適用については、旧信託業法第百二条第二項又はこれに相当する外国の法令の規定により解任を命ぜられた取締役若しくは執行役若しくは監査役又はこれらに準ずる者でその処分を受けた日から五年を経過しない者は、新信託業法第五条第二項第八号トに該当する者とみなす。
(権限の委任)
第二百十六条 内閣総理大臣は、この附則の規定による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。 前項の規定により金融庁長官に委任された権限については、政令で定めるところにより、その一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
(処分等の効力)
第二百十七条 この法律の施行前にした旧証券取引法、旧投資信託法若しくは旧信託業法又はこれらに基づく命令の規定によってした処分、手続その他の行為であって、新金融商品取引法の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、新金融商品取引法の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第二百十八条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令等への委任)
第二百十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第二百二十条 政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(平成一八年六月一四日法律第六六号)
この法律は、平成十八年証券取引法改正法の施行の日から施行する。附則(平成一八年一二月一五日法律第一〇九号)
この法律は、新信託法の施行の日から施行する。附則(平成二〇年六月一三日法律第六五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第四十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第四十一条 附則第二条から第十九条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成二一年六月一〇日法律第五一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則(平成二一年六月二四日法律第五八号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十九条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第二十条 附則第二条から第五条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第二十一条 政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下「改正後の各法律」という。)に規定する指定紛争解決機関(以下単に「指定紛争解決機関」という。)の指定状況及び改正後の各法律に規定する紛争解決等業務の遂行状況その他経済社会情勢等を勘案し、消費者庁及び消費者委員会設置法(平成二十一年法律第四十八号)附則第三項に係る検討状況も踏まえ、消費者庁の関与の在り方及び業態横断的かつ包括的な紛争解決体制の在り方も含めた指定紛争解決機関による裁判外紛争解決手続に係る制度の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、前項に定める事項のほか、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(平成二二年五月一九日法律第三二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十三条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十四条 附則第二条から第五条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第十五条 政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(平成二四年八月一日法律第五三号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則(平成二四年九月一二日法律第八六号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十七条 この法律(附則第一条第二号及び第三号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十八条 附則第二条から第五条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(平成二五年六月一九日法律第四五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第三十六条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第三十七条 附則第二条から第十五条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第三十八条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(平成二五年一一月二七日法律第八六号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
第十四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則(平成二六年五月三〇日法律第四四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十七条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十八条 附則第二条から第六条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第十九条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(平成二六年六月二七日法律第九一号)
この法律は、会社法の一部を改正する法律の施行の日から施行する。附則(平成二八年六月三日法律第六二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第十八条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十九条 附則第二条から第八条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第二十条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(平成二九年五月二四日法律第三七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、附則第八条、第二十四条及び第二十六条の規定は、公布の日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第二十五条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第二十六条 附則第二条から第四条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(平成二九年六月二日法律第四五号)
この法律は、民法改正法の施行の日から施行する。 ただし、第百三条の二、第百三条の三、第二百六十七条の二、第二百六十七条の三及び第三百六十二条の規定は、公布の日から施行する。附則(令和元年六月一四日法律第三七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(行政庁の行為等に関する経過措置)
第二条 この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行の日前に、この法律による改正前の法律又はこれに基づく命令の規定(欠格条項その他の権利の制限に係る措置を定めるものに限る。)に基づき行われた行政庁の処分その他の行為及び当該規定により生じた失職の効力については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(検討)
第七条 政府は、会社法(平成十七年法律第八十六号)及び一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)における法人の役員の資格を成年被後見人又は被保佐人であることを理由に制限する旨の規定について、この法律の公布後一年以内を目途として検討を加え、その結果に基づき、当該規定の削除その他の必要な法制上の措置を講ずるものとする。
附則(令和四年六月一〇日法律第六一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(政令への委任)
第二十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(令和四年六月一七日法律第六八号)
この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。一 第五百九条の規定 公布の日
附則(令和五年六月一六日法律第六三号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第七条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(令和五年一一月二九日法律第七九号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第六十七条 この法律(附則第一条第三号及び第四号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第六十八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第六十九条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則(令和六年六月一四日法律第五二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(政令への委任)
第四十八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。