第一条 独立行政法人国際協力機構(以下「機構」という。)に係る独立行政法人通則法(以下「通則法」という。)第八条第三項に規定する主務省令で定める重要な財産は、その保有する財産であって、その通則法第四十六条の二第一項又は第二項の認可に係る申請の日(各項ただし書の場合にあっては、当該財産の処分に関する計画を定めた通則法第三十条第一項の中期計画の認可に係る申請の日)における帳簿価額(現金及び預金にあっては、申請の日におけるその額)が五十万円以上のもの(その性質上通則法第四十六条の二の規定により処分することが不適当なものを除く。)その他主務大臣が定める財産とする。
(業務方法書に記載すべき事項)第一条の二 機構に係る通則法第二十八条第二項の主務省令で定める業務方法書に記載すべき事項は、次のとおりとする。
一 独立行政法人国際協力機構法(平成十四年法律第百三十六号。以下「機構法」という。)第十三条第一項第一号に規定する条約その他の国際約束に基づく技術協力の実施に必要な業務に関する事項
二 機構法第十三条第一項第二号に規定する有償の資金供与による協力の業務に関する事項
三 機構法第十三条第一項第三号に規定する無償の資金供与による協力の業務に関する事項
四 機構法第十三条第一項第四号に規定する国民等の協力活動を促進し、及び助長するための業務に関する事項
五 機構法第十三条第一項第五号に規定する移住者に対する援助及び指導等を国の内外を通じ一貫して実施するための業務に関する事項
六 機構法第十三条第一項第六号に規定する開発途上地域等における国際緊急援助活動その他の緊急援助のための機材その他の物資を備蓄し、又は供与する業務に関する事項
七 機構法第十三条第一項第七号に規定する同項第一号、第四号ハ及び第六号並びに第二項の業務の遂行に必要な人員の養成及び確保に関する事項
八 機構法第十三条第一項第八号に規定する調査及び研究に関する業務に関する事項
九 機構法第十三条第一項第九号に規定する附帯する業務に関する事項
十 機構法第十三条第二項に規定する業務に関する事項
十一 機構法第十三条第三項に規定する業務に関する事項
十二 業務委託の基準
十三 競争入札その他契約に関する基本的事項
十四 環境配慮その他業務の執行に関して必要な事項
(監査報告の作成)第一条の三 機構に係る通則法第十九条第四項の規定により主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 監事は、その職務を適切に遂行するため、次に掲げる者との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない。一 機構の役員及び職員
二 機構の子法人(通則法第十九条第七項に規定する子法人をいう。以下同じ。)の取締役、会計参与、執行役、業務を執行する社員、会社法(平成十七年法律第八十六号)第五百九十八条第一項の職務を行うべき者その他これらの者に相当する者及び使用人
三 その他監事が適切に職務を遂行するに当たり意思疎通を図るべき者
3 前項の規定は、監事が公正不偏の態度及び独立の立場を保持することができなくなるおそれのある関係の創設及び維持を認めるものと解してはならない。 4 監事は、その職務の遂行に当たり、必要に応じ、機構の他の監事、機構の子法人の監査役その他これらの者に相当する者との意思疎通及び情報の交換を図るよう努めなければならない。 5 監査報告には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 監事の監査の方法及びその内容
二 機構の業務が、法令等に従って適正に実施されているかどうか及び中期目標の着実な達成に向け効果的かつ効率的に実施されているかどうかについての意見
三 機構の役員の職務の執行が法令等に適合することを確保するための体制その他機構の業務の適正を確保するための体制の整備及び運用についての意見
四 機構の役員の職務の遂行に関し、不正の行為又は法令等に違反する重大な事実があったときは、その事実
五 監査のため必要な調査ができなかったときは、その旨及びその理由
六 監査報告を作成した日
(監事の調査の対象となる書類)第一条の四 機構に係る通則法第十九条第六項第二号に規定する主務省令で定める書類は、機構法、独立行政法人国際協力機構法施行令(平成二十年政令第二百五十八号。以下「施行令」という。)及び独立行政法人国際協力機構法施行令(平成十五年政令第四百九号)の規定に基づき主務大臣に提出する書類とする。
(中期計画の認可の申請等)第二条 機構は、通則法第三十条第一項の規定により中期計画の認可を受けようとするときは、当該中期計画を記載した申請書を、当該中期計画の最初の事業年度開始の日の三十日前までに、主務大臣に提出しなければならない。
2 機構は、通則法第三十条第一項後段の規定により中期計画の変更の認可を受けようとするときは、変更しようとする事項及びその理由を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。 (中期計画に記載する業務運営に関する事項)第三条 機構に係る通則法第三十条第二項第八号に規定する主務省令で定める業務運営に関する事項は、次のとおりとする。
一 施設及び設備に関する計画
二 人事に関する計画
三 機構法第三十一条第一項の規定により業務の財源に充てることができる積立金の処分に関する事項
四 中期目標を超える債務負担
五 その他通則法第二十九条に規定する中期目標を達成するために必要な事項
(年度計画の記載事項等)第四条 機構に係る通則法第三十一条第一項の年度計画には、中期計画に定めた事項に関し、当該事業年度において実施すべき事項を記載しなければならない。
2 機構は、通則法第三十一条第一項後段の規定により年度計画の変更をしたときは、変更した事項及びその理由を記載した届出書を主務大臣に提出しなければならない。 (業務実績等報告書)第五条 機構に係る通則法第三十二条第二項の報告書には、当該報告書が次の表の上欄に掲げる報告書のいずれに該当するかに応じ、同表の下欄に掲げる事項を記載しなければならない。
2 機構は、前項に規定する報告書を主務大臣に提出したときは、速やかに、当該報告書をインターネットの利用その他の適切な方法により公表するものとする。第六条及び第七条 削除
(会計の原則)第八条 機構の会計については、この省令の定めるところによるものとする。
2 金融庁組織令(平成十年政令第三百九十二号)第二十四条第一項に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。 3 平成十一年四月二十七日の中央省庁等改革推進本部決定に基づき行われた独立行政法人の会計に関する研究の成果として公表された基準(第十条において「独立行政法人会計基準」という。)は、この省令に準ずるものとして、第一項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。 (共通経費の配賦基準)第九条 機構は、機構法第十七条の規定により区分して経理する場合において、経理すべき事項が当該区分に係る勘定以外の勘定において経理すべき事項と共通の事項であるため、当該勘定に係る部分を区分して経理することが困難なときは、当該事項については、主務大臣の承認を受けて定める基準に従って、各勘定に配分することにより経理するものとする。
(収益の獲得が予定されない償却資産)第十条 主務大臣は、機構が業務のため取得しようとしている償却資産についてその減価に対応すべき収益の獲得が予定されないと認められる場合には、その取得までの間に限り、当該償却資産を指定することができる。
2 前項の指定を受けた資産の減価償却については、減価償却費は計上せず、資産の減価額と同額を資本剰余金に対する控除として計上するものとする。 (財務諸表)第十一条 機構に係る通則法第三十八条第一項に規定する主務省令で定める書類は、行政コスト計算書、純資産変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書とする。
(事業報告書の作成)第十一条の二 機構に係る通則法第三十八条第二項の規定により主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 事業報告書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 機構の目的及び業務内容
二 国の政策における機構の位置付け及び役割
三 中期目標の概要
四 機構の長の理念並びに運営上の方針及び戦略
五 中期計画及び年度計画の概要
六 持続的に適正なサービスを提供するための源泉
七 業務運営上の課題及びリスクの状況並びにその対応策
八 業績の適正な評価に資する情報
九 業務の成果及び当該業務に要した資源
十 予算及び決算の概要
十一 財務諸表の要約
十二 財政状態及び運営状況の機構の長による説明
十三 内部統制の運用状況
十四 機構に関する基礎的な情報
(閲覧期間)第十二条 機構に係る通則法第三十八条第三項に規定する主務省令で定める期間は、五年とする。
(通則法第三十八条第四項の主務省令で定める書類)第十二条の二 機構に係る通則法第三十八条第四項の主務省令で定める書類は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結剰余金計算書、連結附属明細書とする。
(会計監査報告の作成)第十二条の三 通則法第三十九条第一項の規定により主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 会計監査人は、その職務を適切に遂行するため、次に掲げる者との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない。一 機構の役員(監事を除く。)及び職員
二 機構の子法人の取締役、会計参与、執行役、業務を執行する社員、会社法第五百九十八条第一項の職務を行うべき者その他これらの者に相当する者及び使用人
三 その他会計監査人が適切に職務を遂行するに当たり意思疎通を図るべき者
3 会計監査人は、通則法第三十八条第一項に規定する財務諸表並びに同条第二項に規定する事業報告書及び決算報告書を受領したときは、次に掲げる事項を内容とする会計監査報告を作成しなければならない。一 会計監査人の監査の方法及びその内容
二 財務諸表(利益の処分又は損失の処理に関する書類を除く。以下この号及び第四項において同じ。)が機構の財政状態、運営状況、キャッシュ・フローの状況等をすべての重要な点において適正に表示しているかどうかについての意見があるときは、次のイからハまでに掲げる意見の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項 イ
ロ
ハ
三 前号の意見がないときは、その旨及びその理由
四 追記情報
五 前各号に掲げるもののほか、利益の処分又は損失の処理に関する書類、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書に関して必要な報告
六 会計監査報告を作成した日
4 前項第四号に規定する「追記情報」とは、次に掲げる事項その他の事項のうち、会計監査人の判断に関して説明を付す必要がある事項又は財務諸表の内容のうち強調する必要がある事項とする。一 正当な理由による会計方針の変更
二 重要な偶発事象
三 重要な後発事象
(短期借入金の認可の申請)第十三条 機構は、通則法第四十五条第一項ただし書の規定により短期借入金の認可を受けようとするとき、又は同条第二項ただし書の規定により短期借入金の借換えの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 借入れを必要とする理由
二 借入金の額
三 借入先
四 借入金の利率
五 借入金の償還の方法及び期限
六 利息の支払いの方法及び期限
七 その他必要な事項
(譲渡差額を損益計算上の損益に計上しない譲渡取引)第十三条の二 主務大臣は、機構が通則法第四十六条の二第二項の規定に基づいて行う不要財産の譲渡取引についてその譲渡差額を損益計算上の損益に計上しないことが必要と認められる場合には、当該譲渡取引を指定することができる。
(対応する収益の獲得が予定されない資産除去債務に係る除去費用等)第十三条の三 主務大臣は、機構が業務のため保有し又は取得しようとしている有形固定資産に係る資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額及び時の経過による資産除去債務の調整額(以下この条において「除去費用等」という。)についてその除去費用等に対応すべき収益の獲得が予定されていないと認められる場合には、当該除去費用等を指定することができる。
(通則法第四十八条に規定する主務省令で定める重要な財産)第十四条 機構に係る通則法第四十八条に規定する不要財産以外の重要な財産であって主務省令で定めるものは、土地(入植地形成のために譲渡する土地を除く。)及び建物とする。
(通則法第四十八条に規定する主務省令で定める重要な財産の処分等の認可の申請)第十五条 機構は、通則法第四十八条の規定により重要な財産を譲渡し、又は担保に供すること(以下、この条において「処分等」という。)について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 処分等に係る財産の内容及び評価額
二 処分等の条件
三 処分等の方法
四 機構の業務運営上支障がない旨及びその理由
(内部組織)第十五条の二 機構に係る通則法第五十条の六第一号に規定する離職前五年間に在職していた当該中期目標管理法人の内部組織として主務省令で定めるものは、現に存する理事長の直近下位の内部組織として主務大臣が定めるもの(次項において「現内部組織」という。)であって再就職者(離職後二年を経過した者を除く。次項において同じ。)が離職前五年間に在職していたものとする。
2 直近七年間に存し、又は存していた理事長の直近下位の内部組織(独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)の施行の日以後のものに限る。)として主務大臣が定めるものであって再就職者が離職前五年間に在職していたものが行っていた業務を現内部組織(当該内部組織が現内部組織である場合にあっては他の現内部組織)が行っている場合における前項の規定の適用については、当該再就職者が離職前五年間に当該現内部組織に在職していたものとみなす。 (管理又は監督の地位)第十五条の三 機構に係る通則法第五十条の六第二号に規定する管理又は監督の地位として主務省令で定めるものは、職員の退職管理に関する政令(平成二十年政令第三百八十九号)第二十七条第六号に規定する職員が就いている官職に相当するものとして主務大臣が定めるものとする。
(積立金の処分に係る申請の添付書類)第十六条 独立行政法人の組織、運営及び管理に係る共通的な事項に関する政令(以下「令」という。)第二十一条第二項とに規定する添付書類は、次に掲げるものとする。
一 令第二十一条第一項に規定する期間最後の事業年度(以下単に「期間最後の事業年度」という。)の事業年度末の貸借対照表
二 期間最後の事業年度の損益計算書
三 期間最後の事業年度の事業年度末の利益の処分に関する書類
四 承認を受けようとする金額の計算の基礎を明らかにした書類
(次の中期目標の期間において業務の財源に充てる金額を定めるための申請の添付書類)第十七条 前条の規定は、独立行政法人国際協力機構法施行令附則第二条第三項に規定する添付書類について準用する。
(募集機構債券の申込みをしようとする者に対して通知すべき事項)第十八条 施行令第十一条第一項の主務省令で定める事項は、機構法第三十二条第八項の規定による募集機構債券の発行に関する事務の委託を受ける者を定めた場合におけるその名称及び住所とする。
(機構債券の種類)第十九条 施行令第十五条第一項第一号の主務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 機構債券の利率
二 機構債券の償還の方法及び期限
三 利息支払の方法及び期限
四 機構債券の債券を発行するときは、その旨
五 機構法第三十二条第八項の規定による機構債券の発行に関する事務の委託を受ける者を定めたときは、その名称及び住所
(機構債券原簿の閲覧権者)第二十条 施行令第十六条第二項の主務省令で定める者は、機構債券の債権者とする。
(電磁的記録に記録された機構債券原簿を表示する方法)第二十一条 施行令第十六条第二項第二号の主務省令で定める方法は、同号に規定する電磁的記録に記録された事項を紙面又は映像面に表示する方法とする。
附則
(施行期日)
第一条 この省令は、公布の日から施行する。 但し、附則第二条の規定は、平成十五年十月一日から施行する。
(国際協力事業団の財務及び会計に関する省令の廃止)
第二条 国際協力事業団の財務及び会計に関する省令(昭和四十九年外務省令第八号)は、廃止する。
(業務方法書に記載すべき事項の特例)
第三条 機構が機構法附則第三条第一項第四号から第七号までに掲げる業務を行う場合には、機構に係る通則法第二十八条第二項の主務省令で定める業務方法書に記載すべき事項は、第一条各号に掲げる事項のほか、機構法附則第三条第一項第四号から第七号に掲げる業務に関する事項とする。
(償却資産の指定の特例)
第四条 機構の成立の際、機構法附則第二条第六項の規定により機構に出資されたものとされる財産のうち償却資産については、第九条第一項の指定を受けたものとみなす。
附則(平成二〇年一〇月一日外務省・財務省令第二号)
この省令は、公布の日から施行する。附則(平成二二年一一月二六日外務省・財務省令第一号)
この省令は、平成二十二年十一月二十七日から施行する。附則(平成二七年三月三一日外務省・財務省令第一号)
(施行期日)
第一条 この省令は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日(平成二十七年四月一日。以下「施行日」という。)から施行する。
(事業報告書の作成に係る経過措置)
第二条 この省令による改正後の独立行政法人国際協力機構の業務運営並びに財務及び会計に関する省令第十一条の二第三項の規定は、通則法改正法の施行日以後に開始する事業年度に係る事業報告書から適用する。
附則(平成二八年一一月三〇日外務省・財務省令第一号)
この省令は、平成二十八年十二月一日から施行する。附則(平成三一年三月二九日外務省・財務省令第一号)
(施行期日)
第一条 この省令は、平成三十一年四月一日から施行する。
(財務諸表及び事業報告書の作成に係る経過措置)
第二条 第十一条及び第十一条の二の規定は、平成三十一年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表及び事業報告書から適用し、同日前に開始する事業年度に係る財務諸表及び事業報告書については、なお従前の例による