第一条 独立行政法人造幣局(以下「造幣局」という。)は、独立行政法人造幣局法(以下「法」という。)第十五条第一項の規定による納付金(以下「国庫納付金」という。)を納付しようとするときは、国庫納付金の計算書に、対象事業年度(同項第一号に規定する対象事業年度をいう。以下同じ。)の事業年度末の貸借対照表、対象事業年度の損益計算書その他の当該国庫納付金の計算の基礎を明らかにした書類を添付して、対象事業年度の次の事業年度の六月三十日までに、これを財務大臣に提出しなければならない。
(国庫納付金の納付期限)第二条 国庫納付金は、対象事業年度の次の事業年度の七月十日までに納付しなければならない。
(国庫納付金の帰属する会計)第三条 国庫納付金は、一般会計に帰属する。
(積立金の処分に係る承認の手続)第四条 造幣局は、法第十五条第二項に規定する残余の額に相当する金額の全部又は一部を同項の規定により対象事業年度の次の事業年度における業務の財源に充てようとするときは、次に掲げる事項を記載した承認申請書を財務大臣に提出し、当該次の事業年度の六月三十日までに、同項の規定による承認を受けなければならない。
一 法第十五条第二項の規定による承認を受けようとする金額
二 前号の金額を財源に充てようとする業務の内容
2 前項の承認申請書には、対象事業年度の事業年度末の貸借対照表、対象事業年度の損益計算書その他の財務省令で定める書類を添付しなければならない。 (造幣局債券の種別)第五条 独立行政法人造幣局債券(以下「造幣局債券」という。)は、無記名式とする。
(造幣局債券の発行の方法)第六条 造幣局債券の発行は、募集の方法による。
(募集造幣局債券に関する事項の決定)第七条 造幣局は、その発行する造幣局債券を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集造幣局債券(当該募集に応じて当該造幣局債券の引受けの申込みをした者に対して割り当てる造幣局債券をいう。以下同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。
一 募集造幣局債券の総額
二 各募集造幣局債券の金額
三 募集造幣局債券の利率
四 募集造幣局債券の償還の方法及び期限
五 利息支払の方法及び期限
六 造幣局債券の債券を発行するときは、その旨
七 各募集造幣局債券と引換えに払い込む金銭の額
八 募集造幣局債券と引換えにする金銭の払込みの期日
九 一定の日までに募集造幣局債券の総額について割当てを受ける者を定めていない場合において、募集造幣局債券の全部を発行しないこととするときは、その旨及びその一定の日
十 社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号。以下「社債等振替法」という。)の規定の適用を受けることとするときは、その旨
十一 前各号に掲げるもののほか、財務省令で定める事項
(募集造幣局債券の申込み)第八条 造幣局は、前条の募集に応じて募集造幣局債券の引受けの申込みをしようとする者に対し、同条に規定する事項その他財務省令で定める事項を通知しなければならない。
2 前条の募集に応じて募集造幣局債券の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を造幣局に交付しなければならない。一 申込みをする者の氏名又は名称及び住所
二 引き受けようとする募集造幣局債券の金額及び金額ごとの数
三 社債等振替法の規定の適用を受けることとされた造幣局債券(以下「振替債券」という。)の引受けの申込みをする者にあっては、自己のために開設された当該造幣局債券の振替を行うための口座
四 前三号に掲げるもののほか、財務省令で定める事項
3 前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、財務省令で定めるところにより、造幣局の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって財務省令で定めるものをいう。)により提供することができる。 4 造幣局は、第一項に規定する事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を第二項の申込みをした者(以下「申込者」という。)に通知しなければならない。 5 造幣局が申込者に対してする通知又は催告は、第二項第一号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を造幣局に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)に宛てて発すれば足りる。 6 前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。 (募集造幣局債券の割当て)第九条 造幣局は、申込者の中から募集造幣局債券の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる募集造幣局債券の金額及び金額ごとの数を定めなければならない。
2 造幣局は、第七条第八号の期日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる募集造幣局債券の金額及び金額ごとの数を通知しなければならない。 (募集造幣局債券の申込み及び割当てに関する特則)第十条 前二条の規定は、政府若しくは地方公共団体が募集造幣局債券を引き受ける場合若しくは募集造幣局債券の募集の委託を受けた者が自ら募集造幣局債券を引き受ける場合におけるその引き受ける部分又は募集造幣局債券を引き受けようとする者がその総額を引き受ける場合については、適用しない。
2 前項の場合において、振替債券を引き受ける政府若しくは地方公共団体、振替債券の募集の委託を受けた者で自ら振替債券を引き受けるもの又は振替債券の総額を引き受ける者は、その引受けの際に、第八条第二項第三号に掲げる事項を造幣局に示さなければならない。 (募集造幣局債券の債権者)第十一条 次の各号に掲げる者は、当該各号に定める募集造幣局債券の債権者となる。
一 申込者
造幣局の割り当てた募集造幣局債券
二 募集造幣局債券を引き受けた政府若しくは地方公共団体、募集造幣局債券の募集の委託を受けた者で自ら募集造幣局債券を引き受けたもの又は募集造幣局債券の総額を引き受けた者
これらの者が引き受けた募集造幣局債券
第十二条 造幣局は、造幣局債券を発行した日以後遅滞なく、造幣局債券原簿を作成し、これに次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一 第七条第三号から第六号までに掲げる事項その他の造幣局債券の内容を特定するものとして財務省令で定める事項(次号及び第十五条第一項第四号において「種類」という。)
二 種類ごとの造幣局債券の総額及び各造幣局債券の金額
三 各造幣局債券と引換えに払い込まれた金銭の額及び払込みの日
四 造幣局債券の債券を発行したときは、造幣局債券の債券の番号、発行の日及び造幣局債券の債券の数
五 前各号に掲げるもののほか、財務省令で定める事項
2 振替債券についての造幣局債券原簿には、当該造幣局債券について社債等振替法の規定の適用がある旨を記載し、又は記録しなければならない。 (造幣局債券原簿の備置き及び閲覧等)第十三条 造幣局は、造幣局債券原簿をその主たる事務所に備え置かなければならない。
2 造幣局債券の債権者その他の財務省令で定める者は、造幣局の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。一 造幣局債券原簿が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二 造幣局債券原簿が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を財務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
3 造幣局は、前項の請求があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。一 当該請求を行う者がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
二 当該請求を行う者が造幣局債券原簿の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。
三 当該請求を行う者が、過去二年以内において、造幣局債券原簿の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。
(造幣局債券の債券の発行)第十四条 造幣局は、造幣局債券の債券を発行する旨の定めがある造幣局債券を発行した日以後遅滞なく、当該造幣局債券に係る債券を発行しなければならない。
(造幣局債券の債券の記載事項)第十五条 造幣局債券の債券には、次に掲げる事項を記載し、造幣局の理事長がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
一 造幣局の名称
二 当該債券の番号
三 当該債券に係る造幣局債券の金額
四 当該債券に係る造幣局債券の種類
2 造幣局債券の債券には、利札を付すことができる。 (造幣局債券の債券の喪失)第十六条 造幣局債券の債券は、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第百条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。
2 造幣局債券の債券を喪失した者は、非訟事件手続法第百六条第一項に規定する除権決定を得た後でなければ、その再発行を請求することができない。 (利札が欠けている場合における造幣局債券の償還)第十七条 造幣局は、債券が発行されている造幣局債券をその償還の期限前に償還する場合において、これに付された利札が欠けているときは、当該利札に表示される造幣局債券の利息の請求権の額を償還額から控除しなければならない。
2 前項の利札の所持人は、いつでも、造幣局に対し、これと引換えに同項の規定により控除しなければならない額の支払を請求することができる。 (造幣局債券の発行の認可)第十八条 造幣局は、法第十六条第一項の規定による造幣局債券の発行の認可を受けようとするときは、造幣局債券の募集の日の二十日前までに次に掲げる事項を記載した申請書を財務大臣に提出しなければならない。
一 造幣局債券の発行を必要とする理由
二 第七条第一号から第五号まで、第七号及び第十号に掲げる事項
三 造幣局債券の募集の方法
四 造幣局債券の発行に要する費用の概算額
五 前各号に掲げるもののほか、造幣局債券の債券に記載しようとする事項
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 第八条第一項に規定する事項を記載した書面
二 造幣局債券の発行により調達する資金の使途を記載した書面
三 造幣局債券の引受けの見込みを記載した書面
(会社法の準用)第十九条 会社法(平成十七年法律第八十六号)第六百八十七条、第六百八十九条、第六百九十二条及び第七百一条の規定は、造幣局債券について準用する。
附則
この政令は、平成十五年四月一日から施行する。附則(平成一九年一二月一四日政令第三六九号)
(施行期日)
第一条 この政令は、平成二十年一月四日から施行する。
附則(平成二〇年七月四日政令第二一九号)
(施行期日)
第一条 この政令は、株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行の日から施行する。