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平成十四年法律第八十七号
使用済自動車の再資源化等に関する法律

施行日:

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第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、自動車製造業者等及び関連事業者による使用済自動車の引取り及び引渡し並びに再資源化等を適正かつ円滑に実施するための措置を講ずることにより、使用済自動車に係る廃棄物の減量並びに再生資源及び再生部品の十分な利用等を通じて、使用済自動車に係る廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用の確保等を図り、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「自動車」とは、道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第二項に規定する自動車(次に掲げるものを除く。)をいう。

被けん引車(道路運送車両法第二条第二項に規定する自動車のうち、けん引して陸上を移動させることを目的として製作した用具であるものをいう。以下この項において同じ。)

道路運送車両法第三条に規定する小型自動車及び軽自動車(被けん引車を除く。)であって、二輪のもの(側車付きのものを含む。)

道路運送車両法第三条に規定する大型特殊自動車及び小型特殊自動車(被けん引車を除く。)

前三号に掲げるもののほか政令で定める自動車

2 この法律において「使用済自動車」とは、自動車のうち、その使用(倉庫としての使用その他運行以外の用途への使用を含む。以下同じ。)を終了したもの(保冷貨物自動車の冷蔵用の装置その他の自動車の使用を終了したときに取り外して再度使用する装置であって政令で定めるものを有する自動車にあっては、その使用を終了し、かつ、当該装置を取り外したもの)をいう。

3 この法律において「解体自動車」とは、使用済自動車を解体することによってその部品、材料その他の有用なものを分離し、これらを回収した後に残存する物をいう。

4 この法律において「特定再資源化物品」とは、自動車破砕残さ及び指定回収物品をいい、「特定再資源化等物品」とは、特定再資源化物品及びフロン類をいう。

5 この法律において「自動車破砕残さ」とは、解体自動車を破砕し、金属その他の有用なものを分離し、これらを回収した後に残存する物をいう。

6 この法律において「指定回収物品」とは、自動車に搭載されている物品であって、次の各号のいずれにも該当するものとして政令で定めるものをいう。

当該自動車が使用済自動車となった場合において、解体業者が当該使用済自動車から当該物品を回収し、これを自動車製造業者等に引き渡してその再資源化を行うことが、当該使用済自動車の再資源化を適正かつ円滑に実施し、かつ、廃棄物の減量及び資源の有効な利用を図る上で特に必要なもの

当該物品の再資源化を図る上で経済性の面における制約が著しくないと認められるもの

当該自動車が使用済自動車となった場合において、当該物品の再資源化を図る上でその物品の設計又はその部品若しくは原材料の種類が重要な影響を及ぼすと認められるもの

7 この法律において「フロン類」とは、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(平成十三年法律第六十四号。以下「フロン類法」という。)第二条第一項に規定するフロン類をいう。

8 この法律において「特定エアコンディショナー」とは、自動車に搭載されているエアコンディショナー(車両のうち乗車のために設備された場所の冷房の用に供するものに限る。以下同じ。)であって、冷媒としてフロン類が充てんされているものをいう。

9 この法律において「再資源化」とは、次に掲げる行為をいう。

使用済自動車、解体自動車又は特定再資源化物品の全部又は一部を原材料又は部品その他製品の一部として利用することができる状態にする行為

使用済自動車、解体自動車又は特定再資源化物品の全部又は一部であって燃焼の用に供することができるもの又はその可能性のあるものを熱を得ることに利用することができる状態にする行為

10 この法律において「再資源化等」とは、再資源化及びフロン類の破壊(フロン類法第六十九条第四項の規定による破壊をいう。以下同じ。)をいう。

11 この法律において「引取業」とは、自動車の所有者から使用済自動車の引取りを行う事業(自動車の所有者の委託を受けて当該所有者が指定した者に使用済自動車を引き渡すために行う運搬のみを行う事業を除く。)をいい、「引取業者」とは、引取業を行うことについて第四十二条第一項の登録を受けた者をいう。

12 この法律において「フロン類回収業」とは、使用済自動車に搭載されている特定エアコンディショナーからフロン類の回収を行う事業をいい、「フロン類回収業者」とは、フロン類回収業を行うことについて第五十三条第一項の登録を受けた者をいう。

13 この法律において「解体業」とは、使用済自動車又は解体自動車の解体を行う事業をいい、「解体業者」とは、解体業を行うことについて第六十条第一項の許可を受けた者をいう。

14 この法律において「破砕業」とは、解体自動車の破砕及び破砕前処理(圧縮その他の主務省令で定める破砕の前処理をいう。以下同じ。)を行う事業をいい、「破砕業者」とは、破砕業を行うことについて第六十七条第一項の許可を受けた者をいう。

15 この法律において「製造等」とは、次に掲げる行為をいう。

自動車を製造する行為(他の者(外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条に規定する非居住者を除く。以下この項において同じ。)の委託(主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)を受けて行うものを除く。)

自動車を輸入する行為(他の者の委託を受けて行うものを除く。)

前二号に掲げる行為を他の者に対し委託をする行為

16 この法律において「自動車製造業者等」とは、自動車の製造等を業として行う者をいう。

17 この法律において「関連事業者」とは、引取業者、フロン類回収業者、解体業者又は破砕業者をいう。

(自動車製造業者等の責務)

第三条 自動車製造業者等は、自動車の設計及びその部品又は原材料の種類を工夫することにより、自動車が長期間使用されることを促進するとともに、使用済自動車の再資源化等を容易にし、及び使用済自動車の再資源化等に要する費用を低減するよう努めなければならない。

2 自動車製造業者等は、使用済自動車の再資源化等の実施において自らが果たす役割の重要性にかんがみ、その適正かつ円滑な実施を図るため、関連事業者に対し、自らが製造等をした自動車の構造又は使用した部品若しくは原材料に関する情報を適切に提供することその他の使用済自動車の再資源化等の実施に必要な協力をするよう努めなければならない。

(関連事業者の責務)

第四条 関連事業者は、使用済自動車の再資源化を適正かつ円滑に実施することにより、使用済自動車に係る廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を図るため、使用済自動車の再資源化に関する知識及び能力の向上に努めなければならない。

2 引取業者は、自動車製造業者等と協力し、自動車の再資源化等に係る料金その他の事項について自動車の所有者に周知を図るとともに、自動車の所有者による使用済自動車の引渡しが円滑に行われるよう努めなければならない。

(自動車の所有者の責務)

第五条 自動車の所有者は、自動車をなるべく長期間使用することにより、自動車が使用済自動車となることを抑制するよう努めるとともに、自動車の購入に当たってその再資源化等の実施に配慮して製造された自動車を選択すること、自動車の修理に当たって使用済自動車の再資源化により得られた物又はこれを使用した物を使用すること等により、使用済自動車の再資源化等を促進するよう努めなければならない。

(国の責務)

第六条 国は、使用済自動車の再資源化等に関する研究開発の推進及びその成果の普及その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 国は、自動車の所有者による使用済自動車の引渡し及び関連事業者によるその再資源化の適正かつ円滑な実施を促進するため、使用済自動車の再資源化等に要した費用、その再資源化により有効利用された資源の量その他の使用済自動車の再資源化等に関する必要な情報を適切に提供するよう努めなければならない。

3 国は、教育活動、広報活動等を通じて、使用済自動車の再資源化等に関する国民の理解を深めるとともに、その実施に関する国民の協力を求めるよう努めなければならない。

(地方公共団体の責務)

第七条 地方公共団体は、国の施策と相まって、当該地域の実情に応じ、使用済自動車の再資源化等を促進するよう必要な措置を講ずることに努めなければならない。

第二章 再資源化等の実施

第一節 関連事業者による再資源化の実施

(使用済自動車の引渡義務)

第八条 自動車の所有者は、当該自動車が使用済自動車となったときは、引取業者に当該使用済自動車を引き渡さなければならない。

(引取業者の引取義務)

第九条 引取業者は、使用済自動車の引取りを求められたときは、当該使用済自動車について第七十三条第六項に規定する再資源化預託金等(以下この条において単に「再資源化預託金等」という。)が第九十二条第一項に規定する資金管理法人(以下この章、第四章及び第五章において単に「資金管理法人」という。)に対し預託されているかどうかを確認し、次の各号のいずれかに掲げる場合を除き、その引取りを求めた者から当該使用済自動車を引き取らなければならない。

当該使用済自動車について再資源化預託金等が資金管理法人に対し預託されていない場合

主務省令で定める正当な理由がある場合

2 引取業者は、前項第一号に該当する場合には、同項の規定により引取りを求めた者に対し、再資源化預託金等を資金管理法人に対し預託すべき旨を告知しなければならない。

(引取業者の引渡義務)

第十条 引取業者は、使用済自動車を引き取ったときは、速やかに、当該使用済自動車に特定エアコンディショナーが搭載されている場合はフロン類回収業者に、搭載されていない場合は解体業者に、当該使用済自動車を引き渡さなければならない。

(引取業に関し行った行為の取消しの制限)

第十条の二 引取業者(個人に限り、未成年者を除く。)が当該事業に関し行った行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。

(フロン類回収業者の引取義務)

第十一条 フロン類回収業者は、引取業者から第十条の使用済自動車の引取りを求められたときは、主務省令で定める正当な理由がある場合を除き、当該使用済自動車を引き取らなければならない。

(フロン類回収業者の回収義務)

第十二条 フロン類回収業者は、使用済自動車を引き取ったときは、主務省令で定めるフロン類の回収に関する基準に従い、当該使用済自動車に搭載されている特定エアコンディショナーからフロン類を回収しなければならない。

(フロン類回収業者のフロン類の引渡義務)

第十三条 フロン類回収業者は、前条の規定によりフロン類を回収したときは、自ら当該フロン類の再利用(冷媒その他製品の原材料として自ら利用し、又は冷媒その他製品の原材料として利用する者に有償若しくは無償で譲渡し得る状態にすることをいう。以下同じ。)をする場合を除き、第二十一条の規定により特定再資源化等物品を引き取るべき自動車製造業者等(当該自動車製造業者等が存しないとき、又は当該自動車製造業者等を確知することができないときは、第百五条に規定する指定再資源化機関。以下この条、第十六条第三項及び第十八条第六項において同じ。)に当該フロン類を引き渡さなければならない。 この場合において、当該自動車製造業者等が第二十二条第一項の規定により引取基準を定めているときは、当該引取基準に従い、これを引き渡さなければならない。

2 フロン類回収業者(その委託を受けてフロン類の運搬を行う者を含む。)は、前項の規定によりフロン類を引き渡すときは、主務省令で定めるフロン類の運搬に関する基準に従い、当該フロン類を運搬しなければならない。

(フロン類回収業者の使用済自動車の引渡義務)

第十四条 フロン類回収業者は、第十二条の規定によりフロン類を回収したときは、速やかに、当該フロン類を回収した後の使用済自動車を解体業者に引き渡さなければならない。

(解体業者の引取義務)

第十五条 解体業者は、引取業者から第十条の使用済自動車の引取りを求められ、又はフロン類回収業者から前条の使用済自動車の引取りを求められたときは、主務省令で定める正当な理由がある場合を除き、当該使用済自動車を引き取らなければならない。

(解体業者の再資源化実施義務等)

第十六条 解体業者は、その引き取った使用済自動車の解体を行うときは、当該使用済自動車から有用な部品を分離して部品その他製品の一部として利用することができる状態にすることその他の当該使用済自動車の再資源化を行わなければならない。

2 前項の再資源化は、解体業者による使用済自動車の再資源化に関する基準として主務省令で定める基準に従い、行わなければならない。

3 解体業者は、第一項に規定する引き取った使用済自動車の解体を行うときは、当該使用済自動車から指定回収物品を回収し、第二十一条の規定により特定再資源化等物品を引き取るべき自動車製造業者等に当該指定回収物品を引き渡さなければならない。 この場合において、当該自動車製造業者等が第二十二条第一項の規定により引取基準を定めているときは、当該引取基準に従い、これを引き渡さなければならない。

4 解体業者は、第一項に規定する引き取った使用済自動車の解体を行ったときは、他の解体業者又は破砕業者に当該使用済自動車に係る解体自動車を引き渡さなければならない。 ただし、解体自動車全部利用者(解体自動車を引き取り、当該解体自動車の全部を鉄鋼の原料として利用する方法その他の残さを発生させないものとして主務省令で定める方法によりこれを利用する者をいう。以下同じ。)に引き渡す場合は、この限りでない。

5 解体業者は、前項ただし書の規定により解体自動車全部利用者に解体自動車を引き渡したときは、その事実を証する書面として主務省令で定めるものをその引渡しの日から主務省令で定める期間保存しなければならない。

6 解体業者は、その引き取った使用済自動車の解体を自ら行わないときは、速やかに、他の解体業者に当該使用済自動車を引き渡さなければならない。

7 第一項、第二項及び前三項の規定は、解体業者が引き取った解体自動車の解体について準用する。

(破砕業者の引取義務)

第十七条 破砕業者は、解体業者から前条第四項の解体自動車の引取りを求められたときは、主務省令で定める正当な理由がある場合を除き、当該解体自動車を引き取らなければならない。

(破砕業者の再資源化実施義務等)

第十八条 破砕業者は、その引き取った解体自動車の破砕前処理を行うときは、破砕業者による解体自動車の再資源化を促進するための破砕前処理に関する基準として主務省令で定める基準に従い、その破砕前処理を行わなければならない。

2 破砕業者は、前項の破砕前処理を行ったときは、自ら破砕前処理を行った後にその解体自動車の破砕を行う場合を除き、他の破砕業者(破砕前処理のみを業として行う者を除く。)に当該解体自動車を引き渡さなければならない。 ただし、解体自動車全部利用者に引き渡す場合は、この限りでない。

3 破砕業者(破砕前処理のみを業として行う者を除く。)は、他の破砕業者(破砕前処理のみを業として行う者に限る。)から前項の解体自動車の引取りを求められたときは、主務省令で定める正当な理由がある場合を除き、当該解体自動車を引き取らなければならない。

4 破砕業者は、その引き取った解体自動車の破砕を行うときは、当該解体自動車から有用な金属を分離して原材料として利用することができる状態にすることその他の当該解体自動車の再資源化を行わなければならない。

5 前項の再資源化は、破砕業者による解体自動車の再資源化に関する基準として主務省令で定める基準に従い、行わなければならない。

6 破砕業者は、第四項の破砕を行ったときは、第二十一条の規定により特定再資源化等物品を引き取るべき自動車製造業者等に自動車破砕残さを引き渡さなければならない。 この場合において、当該自動車製造業者等が第二十二条第一項の規定により引取基準を定めているときは、当該引取基準に従い、これを引き渡さなければならない。

7 破砕業者は、その引き取った解体自動車の破砕及び破砕前処理を自ら行わないときは、速やかに、他の破砕業者に当該解体自動車を引き渡さなければならない。

8 第十六条第五項の規定は、破砕業者が第二項ただし書の規定により解体自動車全部利用者に解体自動車を引き渡したときについて準用する。

(指導及び助言)

第十九条 都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長。以下この章から第七章までにおいて同じ。)は、その登録を受けた引取業者若しくはフロン類回収業者又はその許可を受けた解体業者若しくは破砕業者に対し、使用済自動車若しくは解体自動車の引取り若しくは引渡し、特定再資源化等物品の引渡し又は使用済自動車若しくは解体自動車の再資源化に必要な行為の実施を確保するため必要があると認めるときは、当該引取り若しくは引渡し又は再資源化に必要な行為の実施に関し必要な指導及び助言をすることができる。

(勧告及び命令)

第二十条 都道府県知事は、正当な理由がなくて前条に規定する引取り若しくは引渡し又は再資源化に必要な行為をしない関連事業者があるときは、当該関連事業者に対し、当該引取り若しくは引渡し又は再資源化に必要な行為をすべき旨の勧告をすることができる。

2 都道府県知事は、フロン類回収業者が第十二条の主務省令で定めるフロン類の回収に関する基準を遵守していないと認めるとき、又はフロン類回収業者(その委託を受けてフロン類の運搬を行う者を含む。以下この項において同じ。)が第十三条第二項の主務省令で定めるフロン類の運搬に関する基準を遵守していないと認めるときは、当該フロン類回収業者に対し、その基準を遵守すべき旨の勧告をすることができる。

3 都道府県知事は、前二項に規定する勧告を受けた関連事業者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該関連事業者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

第二節 自動車製造業者等による再資源化等の実施

(自動車製造業者等の引取義務)

第二十一条 自動車製造業者等は、フロン類回収業者、解体業者又は破砕業者から自らが製造等をした自動車(その者が、他の自動車製造業者等について相続、合併若しくは分割(その製造等の事業を承継させるものに限る。)があった場合における相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割によりその製造等の事業を承継した法人又は他の自動車製造業者等からその製造等の事業を譲り受けた者であるときは、被相続人、合併により消滅した法人若しくは分割をした法人又はその製造等の事業を譲り渡した自動車製造業者等が製造等をしたものを含む。以下同じ。)に係る特定再資源化等物品の引取りを求められたときは、主務省令で定める正当な理由がある場合を除き、特定再資源化等物品を引き取る場所としてあらかじめ当該自動車製造業者等が指定した場所(以下「指定引取場所」という。)において、当該特定再資源化等物品を引き取らなければならない。

(引取基準)

第二十二条 自動車製造業者等又は第百五条に規定する指定再資源化機関(以下この節、第四章、第五章及び第六章第一節において単に「指定再資源化機関」という。)は、特定再資源化等物品の適正かつ確実な引取りを確保する観点から主務省令で定める基準に従い、特定再資源化等物品を引き取るときの当該特定再資源化等物品の性状、引取りの方法その他の主務省令で定める事項について特定再資源化等物品の引取りの基準(以下「引取基準」という。)を定めることができる。

2 自動車製造業者等又は指定再資源化機関は、主務省令で定めるところにより、前項に規定する引取基準を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。 これを変更するときも、同様とする。

(フロン類回収料金及び指定回収料金)

第二十三条 フロン類回収業者は、第十三条第一項の規定により自動車製造業者等(同項に規定する自動車製造業者等をいう。以下この条において同じ。)にフロン類を引き渡したときは、主務省令で定めるところにより、当該自動車製造業者等に対し、当該フロン類の回収及び当該フロン類を引き渡すために行う運搬に要する費用に関し、フロン類の回収の適正かつ確実な実施を確保する観点から主務省令で定める基準に従って当該自動車製造業者等が定める額の金銭(以下「フロン類回収料金」という。)の支払を請求することができる。

2 解体業者は、第十六条第三項の規定により自動車製造業者等に指定回収物品を引き渡したときは、主務省令で定めるところにより、当該自動車製造業者等に対し、当該指定回収物品の回収及び当該指定回収物品を引き渡すために行う運搬に要する費用に関し、指定回収物品の回収の適正かつ確実な実施を確保する観点から主務省令で定める基準に従って当該自動車製造業者等が定める額の金銭(以下「指定回収料金」という。)の支払を請求することができる。

3 自動車製造業者等は、前二項の規定による請求があった場合には、その求めに応じてフロン類回収料金又は指定回収料金を支払わなければならない。

4 自動車製造業者等は、主務省令で定めるところにより、フロン類回収料金及び指定回収料金について、あらかじめ、公表しなければならない。 これを変更するときも、同様とする。

(引取基準等に対する勧告等)

第二十四条 主務大臣は、自動車製造業者等が第二十二条第二項の規定により公表した引取基準又は前条第四項の規定により公表したフロン類回収料金若しくは指定回収料金が、第二十二条第一項又は前条第一項若しくは第二項に規定する主務省令で定める基準に適合していないと認めるときは、当該自動車製造業者等に対し、期限を定めて、その公表した引取基準又はフロン類回収料金若しくは指定回収料金を変更すべき旨の勧告をすることができる。

2 主務大臣は、正当な理由がなくて前条第三項に規定するフロン類回収料金若しくは指定回収料金の支払又は同条第四項の規定による公表をしない自動車製造業者等があるときは、当該自動車製造業者等に対し、期限を定めて、その支払又は公表をすべき旨の勧告をすることができる。

3 主務大臣は、前二項に規定する勧告を受けた自動車製造業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該自動車製造業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(自動車製造業者等の再資源化実施義務等)

第二十五条 自動車製造業者等又は指定再資源化機関は、特定再資源化物品を引き取ったときは、遅滞なく、当該特定再資源化物品の再資源化を行わなければならない。

2 前項の再資源化(指定再資源化機関が行うものを除く。)は、特定再資源化物品ごとに主務省令で定める再資源化を実施すべき量に関する基準に従い、行わなければならない。

(自動車製造業者等のフロン類の破壊義務等)

第二十六条 自動車製造業者等又は指定再資源化機関は、フロン類を引き取ったときは、遅滞なく、当該フロン類の破壊をフロン類法第二条第十二項に規定するフロン類破壊業者(次項において単に「フロン類破壊業者」という。)に委託しなければならない。 ただし、第百六条第一号に規定する特定自動車製造業者等が指定再資源化機関に委託するときは、この限りでない。

2 自動車製造業者等又は指定再資源化機関(これらの者の委託を受けてフロン類の運搬を行う者を含む。)は、フロン類をフロン類破壊業者に引き渡すときは、第十三条第二項の主務省令で定めるフロン類の運搬に関する基準に従い、当該フロン類を運搬しなければならない。

3 主務大臣は、自動車製造業者等(その委託を受けてフロン類の運搬を行う者を含む。以下この条において同じ。)が第十三条第二項の主務省令で定めるフロン類の運搬に関する基準を遵守していないと認めるときは、当該自動車製造業者等に対し、その基準を遵守すべき旨の勧告をすることができる。

4 主務大臣は、前項に規定する勧告を受けた自動車製造業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該自動車製造業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(帳簿の備付け等)

第二十七条 自動車製造業者等は、主務省令で定めるところにより、帳簿(磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。以下同じ。)をもって調製するものを含む。以下同じ。)を備え、特定再資源化等物品の再資源化等に関し主務省令で定める事項を記載し、又は記録し、これを保存しなければならない。

2 自動車製造業者等は、主務省令で定めるところにより、特定再資源化等物品の再資源化等の状況を公表しなければならない。

(再資源化の認定)

第二十八条 自動車製造業者等は、特定再資源化物品の再資源化を行おうとするとき(他の者に委託して再資源化を行おうとするときを含む。)は、主務省令で定めるところにより、次の各号のいずれにも適合していることについて、主務大臣の認定を受けなければならない。 ただし、第百六条第一号に規定する特定自動車製造業者等が指定再資源化機関に委託して再資源化を行おうとするときは、この限りでない。

当該再資源化に必要な行為を実施する者が主務省令で定める基準に適合すること。

前号に規定する者が主務省令で定める基準に適合する施設を有すること。

2 前項の認定を受けようとする者は、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書その他主務省令で定める書類を主務大臣に提出しなければならない。

氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

当該認定に係る再資源化に必要な行為を実施する者

当該認定に係る再資源化に必要な行為の用に供する施設

3 主務大臣は、第一項の認定の申請に係る再資源化が同項各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認定をするものとする。

(変更の認定)

第二十九条 前条第一項の認定を受けた自動車製造業者等は、同条第二項第二号又は第三号に掲げる事項の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。

2 前条第二項及び第三項の規定は、前項の変更の認定について準用する。

(認定の取消し)

第三十条 主務大臣は、第二十八条第一項の認定に係る再資源化が同項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、当該認定を取り消すことができる。

(解体自動車の全部再資源化の実施の委託に係る認定)

第三十一条 自動車製造業者等は、解体業者又は破砕業者に委託して、解体自動車の全部再資源化(再資源化のうち、解体業者が第十六条第二項の主務省令で定める再資源化に関する基準に従って再資源化を行った後の解体自動車を解体自動車全部利用者(当該解体自動車をその原材料として利用する事業として主務省令で定めるものを国内において行う者に限る。)がその原材料として利用することができる状態にするものをいう。以下同じ。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、次の各号のいずれにも適合していることについて、主務大臣の認定を受けることができる。

当該全部再資源化が、解体自動車を破砕して行う再資源化に比して著しく廃棄物の減量及び資源の有効な利用に資するものであること。

委託を受ける解体業者又は破砕業者が当該全部再資源化を適正かつ円滑に行うことができる技術的能力を有するものであること。

2 前項の認定を受けようとする者は、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書その他主務省令で定める書類を主務大臣に提出しなければならない。

氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

全部再資源化の委託を受ける解体業者又は破砕業者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

解体自動車全部利用者の氏名又は名称

全部再資源化の方法及びこれにより発生が抑制される自動車破砕残さの量

3 主務大臣は、第一項の認定の申請に係る全部再資源化が同項各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認定をするものとする。

4 主務大臣は、第一項の認定をしたときは、速やかに、その旨及びその内容を資金管理法人に通知するものとする。

(変更の認定)

第三十二条 前条第一項の認定を受けた自動車製造業者等は、同条第二項第二号から第四号までに掲げる事項の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。

2 前条第二項から第四項までの規定は、前項の変更の認定について準用する。

(認定の取消し)

第三十三条 主務大臣は、第三十一条第一項の認定に係る全部再資源化が同項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、当該認定を取り消すことができる。

2 第三十一条第四項の規定は、前項の認定の取消しについて準用する。

(再資源化等に係る料金の公表等)

第三十四条 自動車製造業者等は、主務省令で定めるところにより、自らが製造等をした自動車に係る次の各号に掲げる再資源化等について、これを販売する時までに、当該各号に定める料金を定め、これを公表しなければならない。

自動車破砕残さの再資源化 当該自動車に係る自動車破砕残さについて当該自動車製造業者等が行うその再資源化に必要な行為に関する料金

指定回収物品の再資源化 当該自動車に係る指定回収物品について当該自動車製造業者等が行うその再資源化に必要な行為(当該指定回収物品に係る指定回収料金の支払を含む。)に関する料金

フロン類の破壊 当該自動車に搭載されている特定エアコンディショナーに充てんされているフロン類について当該自動車製造業者等が行うその破壊に必要な行為(当該フロン類に係るフロン類回収料金の支払を含む。)に関する料金

2 前項の規定により公表される料金は、特定再資源化等物品の再資源化等に必要な行為を能率的に実施した場合における適正な原価を上回るものでなく、かつ、当該適正な原価に著しく不足しないものでなければならない。

(再資源化等に係る料金に対する勧告等)

第三十五条 主務大臣は、自動車製造業者等が前条第一項の規定により公表した料金が特定再資源化等物品の再資源化等に必要な行為を能率的に実施した場合における適正な原価を著しく超えていると認めるとき、又は当該適正な原価に著しく不足していると認めるときは、当該自動車製造業者等に対し、期限を定めて、その公表した料金を変更すべき旨の勧告をすることができる。

2 主務大臣は、前項に規定する勧告を受けた自動車製造業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該自動車製造業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(表示)

第三十六条 自動車製造業者等は、自動車を販売する時までに、主務省令で定めるところにより、これに当該自動車の製造等をした者の名称その他の主務省令で定める事項を表示しなければならない。

(指導及び助言)

第三十七条 主務大臣は、自動車製造業者等に対し、第二十一条の規定による特定再資源化等物品の引取り又は第二十五条若しくは第二十六条第一項の規定による特定再資源化等物品の再資源化等に必要な行為の実施を確保するため必要があると認めるときは、当該引取り又は再資源化等に必要な行為の実施に関し必要な指導及び助言をすることができる。

(勧告及び命令)

第三十八条 主務大臣は、正当な理由がなくて前条に規定する引取り又は再資源化等に必要な行為をしない自動車製造業者等があるときは、当該自動車製造業者等に対し、当該引取り又は再資源化等に必要な行為をすべき旨の勧告をすることができる。

2 主務大臣は、前項に規定する勧告を受けた自動車製造業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該自動車製造業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(指定引取場所の配置等)

第三十九条 自動車製造業者等は、指定引取場所の設置に当たっては、地理的条件、交通事情、自らが製造等をした自動車の使用の本拠の分布の状態その他の条件を勘案して、特定再資源化等物品の再資源化等に必要な行為の能率的な実施及びフロン類回収業者、解体業者又は破砕業者による特定再資源化等物品の当該自動車製造業者等への円滑な引渡しが確保されるよう適正に配置しなければならない。

2 自動車製造業者等は、指定引取場所を指定したときは、当該指定引取場所の位置について、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、公表しなければならない。 これを変更したときも、同様とする。

(フロン類回収業者等による申出)

第四十条 フロン類回収業者、解体業者及び破砕業者は、自動車製造業者等が指定引取場所を適正に配置していないことにより、当該自動車製造業者等が第二十一条の規定により引き取るべき特定再資源化等物品の当該自動車製造業者等への引渡しに著しい支障が生じるおそれがあると認めるときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、その旨を申し出ることができる。

(指定引取場所に係る勧告)

第四十一条 主務大臣は、前条の規定による申出があった場合において、同条に規定する支障の発生を回避することにより特定再資源化等物品の適正な引渡しを確保するため特に必要があると認めるときは、当該申出に係る自動車製造業者等に対し、当該申出をしたフロン類回収業者、解体業者又は破砕業者による特定再資源化等物品の当該自動車製造業者等への円滑な引渡しを確保するために必要な指定引取場所を設置すべきことを勧告することができる。

第三章 登録及び許可

第一節 引取業者の登録

(引取業者の登録)

第四十二条 引取業を行おうとする者は、当該業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。

2 前項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

3 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この条において「登録の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、登録の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

4 前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

(登録の申請)

第四十三条 前条第一項の登録を受けようとする者(以下「引取業登録申請者」という。)は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。

氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

事業所の名称及び所在地

法人である場合においては、その役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいう。以下この節及び次節において同じ。)の氏名

未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあっては、その名称及び住所並びにその代表者及び役員の氏名。第五十四条第一項第四号において同じ。)

使用済自動車に搭載されているエアコンディショナーに冷媒としてフロン類が含まれているかどうかを確認する体制

その他主務省令で定める事項

2 前項の申請書には、引取業登録申請者が第四十五条第一項各号に該当しない者であることを誓約する書面その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

(登録の実施)

第四十四条 都道府県知事は、前条の規定による申請書の提出があったときは、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を引取業者登録簿に登録しなければならない。

前条第一項第一号から第四号までに掲げる事項

登録年月日及び登録番号

2 都道府県知事は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を当該引取業登録申請者に通知しなければならない。

(登録の拒否)

第四十五条 都道府県知事は、引取業登録申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、申請書に記載された第四十三条第一項第五号に掲げる事項が使用済自動車に搭載されている特定エアコンディショナーからのフロン類の適正かつ確実な回収の実施の確保に支障を及ぼすおそれがないものとして主務省令で定める基準に適合していないと認めるとき、又は申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

心身の故障によりその業務を適切に行うことができない者として主務省令で定める者又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

この法律、フロン類法若しくは廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下「廃棄物処理法」という。)又はこれらの法律に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者

第五十一条第一項の規定により登録を取り消され、その処分のあった日から二年を経過しない者

引取業者で法人であるものが第五十一条第一項の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあった日前三十日以内にその引取業者の役員であった者でその処分のあった日から二年を経過しないもの

第五十一条第一項の規定により事業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

引取業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人(法定代理人が法人である場合においては、その役員を含む。第五十六条第一項第六号において同じ。)が前各号のいずれかに該当するもの

法人でその役員のうちに第一号から第五号までのいずれかに該当する者があるもの

2 都道府県知事は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を当該引取業登録申請者に通知しなければならない。

(変更の届出)

第四十六条 引取業者は、第四十三条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。 ただし、主務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

2 都道府県知事は、前項の規定による届出を受理したときは、当該届出に係る事項が前条第一項第六号若しくは第七号に該当する場合又は同項の主務省令で定める基準に適合しなくなった場合を除き、その届出があった事項のうち第四十四条第一項第一号に掲げる事項を引取業者登録簿に登録しなければならない。

3 第四十三条第二項の規定は第一項の規定による届出について、第四十四条第二項の規定は前項の規定による登録について、それぞれ準用する。

(引取業者登録簿の閲覧)

第四十七条 都道府県知事は、引取業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならない。

(廃業等の届出)

第四十八条 引取業者が次の各号のいずれかに該当することとなった場合においては、当該各号に定める者は、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

死亡した場合 その相続人

法人が合併により消滅した場合 その法人を代表する役員であった者

法人が破産手続開始の決定により解散した場合 その破産管財人

法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散した場合 その清算人

その登録に係る引取業を廃止した場合 引取業者であった個人又は引取業者であった法人を代表する役員

2 引取業者が前項各号のいずれかに該当するに至ったときは、引取業者の登録は、その効力を失う。

(登録の抹消)

第四十九条 都道府県知事は、第四十二条第二項若しくは前条第二項の規定により登録がその効力を失ったとき、又は第五十一条第一項の規定により登録を取り消したときは、当該引取業者の登録を抹消しなければならない。

(標識の掲示等)

第五十条 引取業者は、主務省令で定めるところにより、その事業所ごとに、公衆の見やすい場所に、氏名又は名称、登録番号その他の主務省令で定める事項を記載した標識を掲げるとともに、その事業の規模が著しく小さい場合その他の主務省令で定める場合を除き、当該事項を電気通信回線に接続して行う自動公衆送信(公衆によって直接受信されることを目的として公衆からの求めに応じ自動的に送信を行うことをいい、放送又は有線放送に該当するものを除く。第六十五条において同じ。)により公衆の閲覧に供しなければならない。

(登録の取消し等)

第五十一条 都道府県知事は、引取業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

不正の手段により第四十二条第一項の登録(同条第二項の登録の更新を含む。)を受けたとき。

使用済自動車に搭載されているエアコンディショナーに冷媒としてフロン類が含まれているかどうかを確認する体制が第四十五条第一項の主務省令で定める基準に適合しなくなったとき。

第四十五条第一項第一号、第二号、第四号、第六号又は第七号のいずれかに該当することとなったとき。

この法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

2 第四十五条第二項の規定は、前項の規定による処分をした場合について準用する。

(主務省令への委任)

第五十二条 この節に定めるもののほか、引取業者の登録に関し必要な事項は、主務省令で定める。

第二節 フロン類回収業者の登録

(フロン類回収業者の登録)

第五十三条 フロン類回収業を行おうとする者は、当該業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。

2 前項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

3 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この条において「登録の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、登録の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

4 前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

(登録の申請)

第五十四条 前条第一項の登録を受けようとする者(以下「フロン類回収業登録申請者」という。)は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。

氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

事業所の名称及び所在地

法人である場合においては、その役員の氏名

未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所

回収しようとするフロン類の種類

使用済自動車に搭載されている特定エアコンディショナーからのフロン類の回収の用に供する設備の種類及び能力

その他主務省令で定める事項

2 前項の申請書には、フロン類回収業登録申請者が第五十六条第一項各号に該当しない者であることを誓約する書面その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

(登録の実施)

第五十五条 都道府県知事は、前条の規定による申請書の提出があったときは、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項をフロン類回収業者登録簿に登録しなければならない。

前条第一項第一号から第五号までに掲げる事項

登録年月日及び登録番号

2 都道府県知事は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を当該フロン類回収業登録申請者に通知しなければならない。

(登録の拒否)

第五十六条 都道府県知事は、フロン類回収業登録申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、申請書に記載された第五十四条第一項第六号に掲げる事項が使用済自動車に搭載されている特定エアコンディショナーからのフロン類の回収を適正かつ確実に実施するに足りるものとして主務省令で定める基準に適合していないと認めるとき、又は申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

心身の故障によりその業務を適切に行うことができない者として主務省令で定める者又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

この法律、フロン類法若しくは廃棄物処理法又はこれらの法律に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者

第五十八条第一項の規定により登録を取り消され、その処分のあった日から二年を経過しない者

フロン類回収業者で法人であるものが第五十八条第一項の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあった日前三十日以内にそのフロン類回収業者の役員であった者でその処分のあった日から二年を経過しないもの

第五十八条第一項の規定により事業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

フロン類回収業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの

法人でその役員のうちに第一号から第五号までのいずれかに該当する者があるもの

2 都道府県知事は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を当該フロン類回収業登録申請者に通知しなければならない。

(変更の届出)

第五十七条 フロン類回収業者は、第五十四条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。 ただし、主務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

2 都道府県知事は、前項の規定による届出を受理したときは、当該届出に係る事項が前条第一項第六号若しくは第七号に該当する場合又は同項の主務省令で定める基準に適合しなくなった場合を除き、その届出があった事項のうち第五十五条第一項第一号に掲げる事項をフロン類回収業者登録簿に登録しなければならない。

3 第五十四条第二項の規定は第一項の規定による届出について、第五十五条第二項の規定は前項の規定による登録について、それぞれ準用する。

(登録の取消し等)

第五十八条 都道府県知事は、フロン類回収業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

不正の手段により第五十三条第一項の登録(同条第二項の登録の更新を含む。)を受けたとき。

使用済自動車に搭載されている特定エアコンディショナーからのフロン類の回収の用に供する設備が第五十六条第一項の主務省令で定める基準に適合しなくなったとき。

第五十六条第一項第一号、第二号、第四号、第六号又は第七号のいずれかに該当することとなったとき。

この法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

2 第五十六条第二項の規定は、前項の規定による処分をした場合について準用する。

(準用)

第五十九条 第四十七条から第五十条まで及び第五十二条の規定は、フロン類回収業者について準用する。 この場合において、第四十九条中「第四十二条第二項若しくは前条第二項」とあるのは「第五十三条第二項若しくは第五十九条において準用する第四十八条第二項」と、「第五十一条第一項」とあるのは「第五十八条第一項」と読み替えるものとする。

第三節 解体業の許可

(解体業の許可)

第六十条 解体業を行おうとする者は、当該業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。

2 前項の許可は、五年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

3 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この条において「許可の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、許可の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

4 前項の場合において、許可の更新がされたときは、その許可の有効期間は、従前の許可の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

(許可の申請)

第六十一条 前条第一項の許可を受けようとする者(以下「解体業許可申請者」という。)は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。

氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

事業所の名称及び所在地

法人である場合においては、その役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この章において同じ。)の氏名及び住所並びに政令で定める使用人があるときは、その者の氏名及び住所

未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあっては、その名称及び住所、その代表者の氏名並びにその役員の氏名及び住所。第六十八条第一項第五号において同じ。)

事業の用に供する施設の概要

その他主務省令で定める事項

2 前項の申請書には、解体業許可申請者が次条第一項第二号イからヌまでのいずれにも該当しないことを誓約する書面その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

(許可の基準)

第六十二条 都道府県知事は、第六十条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

その事業の用に供する施設及び解体業許可申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして主務省令で定める基準に適合するものであること。

解体業許可申請者が次のいずれにも該当しないこと。
 イ 心身の故障によりその業務を適切に行うことができない者として主務省令で定める者又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
 ロ 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
 ハ この法律、廃棄物処理法、浄化槽法(昭和五十八年法律第四十三号)その他生活環境の保全を目的とする法令で政令で定めるもの若しくはこれらの法令に基づく処分若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号。第三十二条の三第七項及び第三十二条の十一第一項を除く。)の規定に違反し、又は刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百四条、第二百六条、第二百八条、第二百八条の二、第二百二十二条若しくは第二百四十七条の罪若しくは暴力行為等処罰ニ関スル法律(大正十五年法律第六十号)の罪を犯し、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
 ニ 第六十六条(第七十二条において読み替えて準用する場合を含む。)、廃棄物処理法第七条の四若しくは第十四条の三の二(廃棄物処理法第十四条の六において読み替えて準用する場合を含む。)又は浄化槽法第四十一条第二項の規定により許可を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者(当該許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの処分に係る行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条の規定による通知があった日前六十日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から五年を経過しないものを含む。)
 ホ その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
 ヘ 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団員(以下この号において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者(以下この号において「暴力団員等」という。)
 ト 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人(法定代理人が法人である場合においては、その役員を含む。)がイからヘまでのいずれかに該当するもの
 チ 法人でその役員又は政令で定める使用人のうちにイからヘまでのいずれかに該当する者のあるもの
 リ 法人で暴力団員等がその事業活動を支配するもの
 ヌ 個人で政令で定める使用人のうちにイからヘまでのいずれかに該当する者のあるもの

2 都道府県知事は、第六十条第一項の許可の申請があった場合において、不許可の処分をしたときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を当該解体業許可申請者に通知しなければならない。

(変更の届出)

第六十三条 解体業者は、第六十一条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

2 第六十一条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。

(廃業等の届出)

第六十四条 解体業者が、次の各号のいずれかに該当することとなった場合においては、当該各号に定める者は、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

死亡した場合 その相続人

法人が合併により消滅した場合 その法人を代表する役員であった者

法人が破産手続開始の決定により解散した場合 その破産管財人

法人が合併又は破産手続開始の決定以外の事由により解散した場合 その清算人

その許可に係る解体業を廃止した場合 解体業者であった個人又は解体業者であった法人を代表する役員

(標識の掲示等)

第六十五条 解体業者は、主務省令で定めるところにより、その事業所ごとに、公衆の見やすい場所に、氏名又は名称その他の主務省令で定める事項を記載した標識を掲げるとともに、その事業の規模が著しく小さい場合その他の主務省令で定める場合を除き、当該事項を電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供しなければならない。

(許可の取消し等)

第六十六条 都道府県知事は、解体業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

この法律若しくはこの法律に基づく命令若しくは処分に違反する行為(以下この号において「違反行為」という。)をしたとき、又は他人に対して違反行為をすることを要求し、依頼し、若しくは唆し、若しくは他人が違反行為をすることを助けたとき。

不正の手段により第六十条第一項の許可(同条第二項の許可の更新を含む。)を受けたとき。

その者の事業の用に供する施設又はその者の能力が第六十二条第一項第一号の主務省令で定める基準に適合しなくなったとき。

第六十二条第一項第二号イからヌまでのいずれかに該当するに至ったとき。

第四節 破砕業の許可

(破砕業の許可)

第六十七条 破砕業を行おうとする者は、当該業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。

2 前項の許可は、五年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

3 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この条において「許可の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、許可の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

4 前項の場合において、許可の更新がされたときは、その許可の有効期間は、従前の許可の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

(許可の申請)

第六十八条 前条第一項の許可を受けようとする者(以下「破砕業許可申請者」という。)は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。

氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

事業の範囲

事業所の名称及び所在地

法人である場合においては、その役員の氏名及び住所並びに政令で定める使用人があるときは、その者の氏名及び住所

未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所

事業の用に供する施設の概要

その他主務省令で定める事項

2 前項の申請書には、破砕業許可申請者が次条第一項第二号に適合することを誓約する書面その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

(許可の基準)

第六十九条 都道府県知事は、第六十七条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

その事業の用に供する施設及び破砕業許可申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして主務省令で定める基準に適合するものであること。

破砕業許可申請者が第六十二条第一項第二号イからヌまでのいずれにも該当しないこと。

2 都道府県知事は、第六十七条第一項の許可の申請があった場合において、不許可の処分をしたときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を当該破砕業許可申請者に通知しなければならない。

(変更の許可)

第七十条 破砕業者は、その事業の範囲を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。

2 前条の規定は、前項の規定による許可について準用する。

(変更の届出)

第七十一条 破砕業者は、第六十八条第一項第一号又は第三号から第七号までに掲げる事項に変更があったときは、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

2 第六十八条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。

(準用)

第七十二条 第六十四条から第六十六条までの規定は、破砕業者について準用する。 この場合において、第六十六条第二号中「第六十条第一項の許可(同条第二項の許可の更新を含む。)」とあるのは「第六十七条第一項の許可(同条第二項の許可の更新を含む。)」と、同条第三号中「第六十二条第一項第一号」とあるのは「第六十九条第一項第一号」と読み替えるものとする。

第四章 再資源化預託金等

(再資源化預託金等の預託義務)

第七十三条 自動車(第三項に規定するものを除く。以下この項及び次項において同じ。)の所有者は、当該自動車が最初の自動車登録ファイルへの登録(道路運送車両法第四条の規定による自動車登録ファイルへの登録をいう。以下同じ。)を受けるとき(同法第三条に規定する軽自動車(同法第五十八条第一項に規定する検査対象外軽自動車を除く。)にあっては当該自動車が最初の自動車検査証の交付(同法第六十条第一項又は第七十一条第四項の規定による自動車検査証の交付をいう。以下同じ。)を受けるとき、同法第五十八条第一項に規定する検査対象外軽自動車にあっては当該自動車が最初の車両番号の指定(同法第九十七条の三第一項の規定による車両番号の指定をいう。以下同じ。)を受けるとき)までに、当該自動車に係る再資源化等料金(次の表の上欄に掲げる自動車の区分に応じ、それぞれ当該自動車に係る特定再資源化等物品を第二十一条の規定により引き取るべき自動車製造業者等が第三十四条第一項の規定により公表した同表の中欄に掲げる料金(当該自動車製造業者等が存しない場合又は当該自動車製造業者等を確知することができない場合(次項各号において「製造業者不存在の場合」という。)にあっては、指定再資源化機関が第百八条第一項の規定により公表した同表の下欄に掲げる料金)をいう。第三項において同じ。)に相当する額の金銭を再資源化等預託金として資金管理法人に対し預託しなければならない。

2 自動車の所有者は、当該自動車が前項に規定する最初の自動車登録ファイルへの登録又は最初の自動車検査証の交付若しくは最初の車両番号の指定を受けた後に、当該自動車に次の各号に掲げる物品を搭載した場合には、当該自動車を使用済自動車として引取業者に引き渡すときまでに、それぞれ当該各号に掲げる料金に相当する額の金銭を当該自動車に係る再資源化等預託金として資金管理法人に対し追加して預託しなければならない。

指定回収物品 当該自動車に係る第三十四条第一項第二号に定める料金(製造業者不存在の場合にあっては、第百八条第一項第二号に定める料金)

特定エアコンディショナー 当該自動車に係る第三十四条第一項第三号に定める料金(製造業者不存在の場合にあっては、第百八条第一項第三号に定める料金)

3 自動車(道路運送車両法第二条第五項に規定する運行の用に供しないことその他の理由により、自動車登録ファイルへの登録又は自動車検査証の交付若しくは車両番号の指定を受けることを要しない自動車に限る。以下この項において同じ。)の所有者は、当該自動車を使用済自動車として引取業者に引き渡すときまでに、当該自動車に係る再資源化等料金に相当する額の金銭を再資源化等預託金として資金管理法人に対し預託しなければならない。

4 第一項又は前項の規定により再資源化等預託金を預託する自動車の所有者は、当該自動車に係る情報管理料金(第百十四条に規定する情報管理センター(以下この章、次章及び第六章第一節において単に「情報管理センター」という。)が、当該自動車が使用済自動車となった場合において当該使用済自動車について行う同条の情報管理業務に関し、政令で定めるところにより主務大臣の認可を受けて定める料金をいう。以下同じ。)に相当する額の金銭を情報管理預託金として資金管理法人に対し預託しなければならない。

5 情報管理センターは、前項の認可を受けたときは、主務省令で定めるところにより、当該情報管理料金を公表しなければならない。

6 資金管理法人は、第一項から第四項までの規定により預託をする者に対し、再資源化等預託金及び情報管理預託金(以下「再資源化預託金等」という。)の管理に関し、政令で定めるところにより主務大臣の認可を受けて定める料金を請求することができる。

7 資金管理法人は、前項の認可を受けたときは、主務省令で定めるところにより、当該料金を公表しなければならない。

(預託証明書の提示)

第七十四条 自動車登録ファイルへの登録又は自動車検査証の交付(当該自動車についての前条第一項に規定する最初の自動車登録ファイルへの登録又は最初の自動車検査証の交付に限る。)を受けようとする者は、国土交通大臣等(国土交通大臣若しくはその権限の委任を受けた地方運輸局長、運輸監理部長若しくは運輸支局長又は軽自動車検査協会(道路運送車両法第五章の二の規定により設立された軽自動車検査協会をいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)に対して、当該自動車の所有者が資金管理法人に対し当該自動車に係る再資源化預託金等を預託したことを証する書面(以下「預託証明書」という。)を提示しなければならない。 ただし、その者が、資金管理法人に委託して当該預託証明書に相当するものとして政令で定める通知を同法第七条第四項に規定する登録情報処理機関(次項において単に「登録情報処理機関」という。)に対して行ったときは、当該預託証明書を国土交通大臣等に提示したものとみなす。

2 前項ただし書の場合において、国土交通大臣等は、登録情報処理機関に対し、国土交通省令で定めるところにより、必要な事項を照会するものとする。

3 国土交通大臣等は、預託証明書の提示がないときは、第一項の自動車登録ファイルへの登録又は自動車検査証の交付をしないものとする。

(利息)

第七十五条 資金管理法人は、主務省令で定めるところにより、再資源化預託金等に利息を付さなければならない。

(再資源化預託金等の払渡し)

第七十六条 自動車製造業者等は、第二十一条の規定によりフロン類回収業者、解体業者又は破砕業者から特定再資源化等物品を引き取ったときは、主務省令で定めるところにより、第七十三条第一項から第三項までの規定により預託された再資源化等預託金であって当該特定再資源化等物品に係るものについて、資金管理法人に対し、その払渡しを請求することができる。 この場合において、当該請求を行う自動車製造業者等は、資金管理法人に対して、情報管理センターが第八十五条第一項の規定による請求を受けて交付する同項に規定する書類等であって自らが当該特定再資源化等物品を確実に引き取ったことを証する事項が記載され、又は記録されたものを提出しなければならない。

2 前項の資金管理法人に対する書類等の提出は、主務省令で定めるところにより、情報管理センターに委託して当該書類等に記載され、又は記録されるべき事項を情報管理センターの使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)から電気通信回線を通じて資金管理法人の使用に係る電子計算機に送信することによって行うことができる。

3 前二項の規定は、指定再資源化機関が第百六条第二号に規定する業務に関して特定再資源化等物品を引き取った場合について準用する。

4 第三十一条第一項の認定を受けた自動車製造業者等は、同項の規定により解体自動車の全部再資源化の実施を委託した解体業者又は破砕業者(以下この条において「委託解体業者等」という。)が解体自動車全部利用者に当該解体自動車を引き渡したときは、主務省令で定めるところにより、第七十三条第一項から第三項までの規定により預託された再資源化等預託金のうち当該解体自動車に係る第三十四条第一項第一号に定める料金に相当するものについて、資金管理法人に対し、その払渡しを請求することができる。 この場合において、当該請求を行う自動車製造業者等は、資金管理法人に対して、情報管理センターが第八十五条第三項の規定による請求を受けて交付する同条第一項に規定する書類等であって委託解体業者等が解体自動車全部利用者に当該解体自動車を確実に引き渡したことを証する事項が記載され、又は記録されたものを提出しなければならない。

5 第二項の規定は、前項の規定による書類等の提出について準用する。

6 情報管理センターは、第八十一条第一項の規定による報告がされたときは、主務省令で定めるところにより、第七十三条第四項の規定により預託された情報管理預託金で当該報告がされた使用済自動車に係るものについて、資金管理法人に対し、その払渡しを請求することができる。

(承継等)

第七十七条 自動車の所有者について相続その他の一般承継があったときは、当該所有者が預託した再資源化預託金等は、当該所有者の相続人その他の一般承継人が預託したものとみなす。

2 自動車の所有権の譲渡があったときは、当該所有権を有する者が預託した再資源化預託金等は、当該所有権の譲受人が預託したものとみなす。

(再資源化預託金等の取戻し)

第七十八条 再資源化預託金等が預託されている自動車の所有者は、当該自動車を輸出した場合その他当該再資源化預託金等を預託しておく必要がないものとして政令で定める場合には、主務省令で定めるところにより、当該再資源化預託金等を取り戻すことができる。

2 前項の規定による取戻しの権利は、当該自動車を輸出した日から二年を経過したとき(同項の政令で定める場合にあっては、政令で定めるとき)は、時効によって消滅する。

3 第一項の規定により再資源化預託金等を取り戻そうとする者は、政令で定めるところにより資金管理法人が主務大臣の認可を受けて定める額の手数料を資金管理法人に納めなければならない。

(主務省令への委任)

第七十九条 この章に定めるもののほか、再資源化預託金等の預託、払渡し及び取戻しに関し必要な事項は、主務省令で定める。

第五章 移動報告

(書面の交付)

第八十条 引取業者は、使用済自動車を引き取るときは、主務省令で定めるところにより、当該使用済自動車の引取りを求めた者に対し、自己の氏名又は名称、当該使用済自動車の車台番号(これに類するものとして主務省令で定めるものを含む。以下同じ。)その他の主務省令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。

2 引取業者は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該使用済自動車の引取りを求めた者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより提供することができる。 この場合において、当該引取業者は、当該書面を交付したものとみなす。

(移動報告)

第八十一条 引取業者は、使用済自動車を引き取ったときは、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該使用済自動車の引取りを求めた者の氏名又は名称、当該使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

2 引取業者は、フロン類回収業者又は解体業者に使用済自動車を引き渡したとき(当該フロン類回収業者又は解体業者に当該使用済自動車を引き渡すために行う運搬を他人に委託する場合にあっては、当該使用済自動車の運搬を受託した者に当該使用済自動車を引き渡したとき)は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該使用済自動車の引渡しを受ける者の氏名又は名称、当該使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

3 フロン類回収業者は、使用済自動車を引き取ったときは、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該使用済自動車の引取りを求めた者の氏名又は名称、当該使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

4 フロン類回収業者は、自動車製造業者等又は指定再資源化機関にフロン類を引き渡したとき(当該自動車製造業者等又は指定再資源化機関に当該フロン類を引き渡すために行う運搬を他人に委託する場合にあっては、当該フロン類の運搬を受託した者に当該フロン類を引き渡したとき)は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該フロン類の引渡しを受ける者の氏名又は名称、当該フロン類に係る使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

5 フロン類回収業者は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間ごとに、当該期間内に回収して再利用をしたフロン類の量、当該フロン類に係る使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

6 フロン類回収業者は、解体業者に使用済自動車を引き渡したとき(当該解体業者に当該使用済自動車を引き渡すために行う運搬を他人に委託する場合にあっては、当該使用済自動車の運搬を受託した者に当該使用済自動車を引き渡したとき)は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該使用済自動車の引渡しを受ける者の氏名又は名称、当該使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

7 解体業者は、使用済自動車又は解体自動車を引き取ったときは、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該使用済自動車又は解体自動車の引取りを求めた者の氏名又は名称、当該使用済自動車又は解体自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

8 解体業者は、自動車製造業者等又は指定再資源化機関に指定回収物品を引き渡したとき(当該自動車製造業者等又は指定再資源化機関に当該指定回収物品を引き渡すために行う運搬を他人に委託する場合にあっては、当該指定回収物品の運搬を受託した者に当該指定回収物品を引き渡したとき)は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該指定回収物品の引渡しを受ける者の氏名又は名称、当該指定回収物品に係る使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

9 解体業者は、他の解体業者、破砕業者又は解体自動車全部利用者に使用済自動車又は解体自動車を引き渡したとき(当該他の解体業者、破砕業者又は解体自動車全部利用者に当該使用済自動車又は解体自動車を引き渡すために行う運搬を他人に委託する場合にあっては、当該使用済自動車又は解体自動車の運搬を受託した者に当該使用済自動車又は解体自動車を引き渡したとき)は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該使用済自動車又は解体自動車の引渡しを受ける者の氏名又は名称(当該解体自動車が第三十一条第一項の規定により自動車製造業者等が主務大臣の認定を受けて行う全部再資源化の委託に係るものである場合にあっては、その旨並びに当該自動車製造業者等及び当該解体自動車の引渡しを受ける解体自動車全部利用者の氏名又は名称)、当該使用済自動車又は解体自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

10 破砕業者は、解体自動車を引き取ったときは、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該解体自動車の引取りを求めた者の氏名又は名称、当該解体自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

11 破砕業者は、他の破砕業者又は解体自動車全部利用者に解体自動車を引き渡したとき(当該他の破砕業者又は解体自動車全部利用者に当該解体自動車を引き渡すために行う運搬を他人に委託する場合にあっては、当該解体自動車の運搬を受託した者に当該解体自動車を引き渡したとき)は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該解体自動車の引渡しを受ける者の氏名又は名称(当該解体自動車が第三十一条第一項の規定により自動車製造業者等が主務大臣の認定を受けて行う全部再資源化の委託に係るものである場合にあっては、その旨並びに当該自動車製造業者等及び当該解体自動車の引渡しを受ける解体自動車全部利用者の氏名又は名称)、当該解体自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

12 破砕業者は、自動車製造業者等又は指定再資源化機関に自動車破砕残さを引き渡したとき(当該自動車製造業者等又は指定再資源化機関に当該自動車破砕残さを引き渡すために行う運搬を他人に委託する場合にあっては、当該自動車破砕残さの運搬を受託した者に当該自動車破砕残さを引き渡したとき)は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該自動車破砕残さの引渡しを受ける者の氏名又は名称、当該自動車破砕残さに係る使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

13 自動車製造業者等又は指定再資源化機関は、特定再資源化等物品を引き取ったときは、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める期間内に、当該特定再資源化等物品の引取りを求めた者の氏名又は名称、当該特定再資源化等物品に係る使用済自動車の車台番号その他の主務省令で定める事項を情報管理センターに報告しなければならない。

(移動報告の方法)

第八十二条 関連事業者、自動車製造業者等又は指定再資源化機関(以下この章において「関連事業者等」と総称する。)は、前条各項の規定による報告(以下「移動報告」と総称する。)については、主務省令で定めるところにより、電子情報処理組織(情報管理センターの使用に係る電子計算機と関連事業者等の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。以下同じ。)を使用して行わなければならない。

2 前項の規定により行われた移動報告は、情報管理センターの使用に係る電子計算機に備えられたファイル(第八十九条第三項を除き、以下単に「ファイル」という。)に記録するものとし、ファイルへの記録がされた時に情報管理センターに到達したものとみなす。

3 関連事業者等は、情報管理センターに対し、政令で定めるところにより情報管理センターが主務大臣の認可を受けて定める額の手数料を納めて、その移動報告に係る書面に記載された事項をファイルに記録すべきことを求めるときは、第一項の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、当該移動報告を書面の提出により行うことができる。

4 情報管理センターは、前項の規定により移動報告が書面の提出により行われたときは、当該書面に記載された事項を、主務省令で定めるところにより、ファイルに記録しなければならない。

5 書面の提出により行われた移動報告について前項の規定によりファイルに記録された事項は、当該書面に記載された事項と同一であると推定する。

6 情報管理センターは、前項のファイルに記録された事項が同項の書面に記載された事項と同一でないことを知ったときは、直ちに当該ファイルに記録された事項を訂正しなければならない。

7 関連事業者等は、当該関連事業者等が行った移動報告に係る第五項のファイルに記録された事項が同項の書面に記載された事項と同一でないことを知ったときは、情報管理センターに対し、その旨を申し出ることができる。

(移動報告の方法の特例)

第八十三条 関連事業者等は、電気通信回線の故障の場合その他の電子情報処理組織を使用して移動報告を行うことができない場合として主務省令で定める場合には、電子情報処理組織の使用に代えて、主務省令で定めるところにより、磁気ディスクの提出により移動報告を行うことができる。

2 情報管理センターは、前項の規定により移動報告が磁気ディスクの提出により行われたときは、当該磁気ディスクに記録された事項を、主務省令で定めるところにより、ファイルに記録しなければならない。

(ファイルの記録の保存)

第八十四条 情報管理センターは、移動報告により報告された情報に係るファイルの記録を、当該移動報告を受けた日から主務省令で定める期間保存しなければならない。

(ファイルの閲覧の請求等)

第八十五条 関連事業者等は、主務省令で定めるところにより、情報管理センターに対し、ファイルに記録されている事項であってその者が引き取った使用済自動車、解体自動車又は特定再資源化等物品(以下この章において「使用済自動車等」と総称する。)に係るものについて、電子情報処理組織を使用して行う閲覧(以下「ファイルの閲覧」という。)又は当該事項を記載した書類若しくは当該事項を記録した磁気ディスク(以下「書類等」という。)の交付を請求することができる。

2 関連事業者等(引取業者を除く。)は、使用済自動車等の引取りを求められたときは、主務省令で定めるところにより、情報管理センターに対し、ファイルに記録されている事項であって当該引取りを求められた使用済自動車等に係るものについて、ファイルの閲覧又は書類等の交付を請求することができる。

3 第三十一条第一項の認定を受けた自動車製造業者等は、主務省令で定めるところにより、情報管理センターに対し、ファイルに記録されている事項であって当該自動車製造業者等が当該認定を受けてその全部再資源化の実施を委託した解体自動車に係るものについて、ファイルの閲覧又は書類等の交付を請求することができる。

4 前三項の規定により書類等の交付を請求する者は、政令で定めるところにより情報管理センターが主務大臣の認可を受けて定める額の手数料を情報管理センターに納めなければならない。

第八十六条 資金管理法人は、主務省令で定めるところにより、情報管理センターに対し、ファイルに記録されている事項について、ファイルの閲覧又は書類等の交付を請求することができる。

(照会の申出)

第八十七条 使用済自動車を引取業者に引き渡した者は、ファイルに記録されている事項であって当該使用済自動車に係るものについて、当該引取業者に対し、情報管理センターに照会すべきことを申し出ることができる。 この場合において、当該引取業者は、正当な理由がある場合を除き、第八十五条第一項の規定により情報管理センターに対しファイルの閲覧又は書類等の交付を請求し、その者に回答しなければならない。

(都道府県知事への報告等)

第八十八条 情報管理センターは、第八十一条第一項、第三項、第七項又は第十項の規定による報告(以下この条において「引取実施報告」という。)を受けた後主務省令で定める期間内に、当該引取実施報告を行った者が行うべき同条第二項、第六項、第八項、第九項、第十一項又は第十二項の規定による報告(以下この条において「引取後引渡実施報告」という。)を受けないときは、遅滞なく、その旨を当該引取実施報告を行った者に通知しなければならない。

2 情報管理センターは、第八十一条第二項、第四項、第六項、第八項、第九項、第十一項又は第十二項の規定による報告(同条第九項又は第十一項の規定による報告にあっては、解体自動車全部利用者への引渡しに係るものを除く。以下この条において「引渡実施報告」という。)を受けた後主務省令で定める期間内に、当該引渡実施報告により報告された使用済自動車等の引渡しを受ける者(以下この条において単に「引渡しを受ける者」という。)が行うべき同条第三項、第七項、第十項又は第十三項の規定による報告(以下この条において「引渡後引取実施報告」という。)を受けないときは、遅滞なく、その旨を当該引渡実施報告を行った者に通知しなければならない。

3 前項の通知を受けた者は、引渡しを受ける者又は当該通知を受けた者の委託を受けて使用済自動車等の運搬を行う者に対し問合せを行うことその他の方法により、速やかに、当該使用済自動車等の引取り又は引渡しの状況を確認しなければならない。

4 情報管理センターは、第一項の通知を行った後主務省令で定める期間を経過してもなお同項の引取実施報告を行った者が行うべき引取後引渡実施報告を受けないときは、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、当該使用済自動車等の引取り又は引渡しが適正に行われていないおそれがある旨及び当該引取実施報告を行った者の氏名又は名称、当該使用済自動車等の車台番号(特定再資源化等物品にあっては、当該特定再資源化等物品に係る使用済自動車の車台番号。次項において同じ。)その他の主務省令で定める事項を都道府県知事に報告しなければならない。

5 情報管理センターは、第二項の通知を行った後主務省令で定める期間を経過してもなお同項の引渡しを受ける者が行うべき引渡後引取実施報告を受けないときは、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、当該使用済自動車等の引取り又は引渡しが適正に行われていないおそれがある旨及び当該通知に係る引渡実施報告を行った者の氏名又は名称、当該使用済自動車等の車台番号その他の主務省令で定める事項を都道府県知事に報告しなければならない。

6 情報管理センターは、フロン類回収業者から第八十一条第五項の規定による報告を受けないとき、又は当該報告に同項に規定する事項の記録若しくは記載がないときは、主務省令で定めるところにより、当該フロン類回収業者の氏名又は名称その他の主務省令で定める事項を都道府県知事に報告しなければならない。

(電子情報処理組織による通知)

第八十九条 情報管理センターは、前条第一項又は第二項の規定による通知(以下「確認通知」という。)については、主務省令で定めるところにより、当該確認通知を受ける関連事業者の承諾を得て、電子情報処理組織を使用して行うことができる。

2 関連事業者は、電子情報処理組織を使用して移動報告を行った場合には、正当な理由がなければ、当該移動報告に係る確認通知について前項の承諾を拒むことができない。

3 第一項の規定により電子情報処理組織を使用して行われた確認通知は、関連事業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該関連事業者に到達したものとみなす。

(勧告及び命令)

第九十条 都道府県知事は、関連事業者が第八十条第一項、第八十一条第一項から第十二項まで又は第八十七条の規定を遵守していないと認めるときは、当該関連事業者に対し、必要な措置を講ずべき旨の勧告をすることができる。

2 主務大臣は、自動車製造業者等が第八十一条第十三項の規定を遵守していないと認めるときは、当該自動車製造業者等に対し、必要な措置を講ずべき旨の勧告をすることができる。

3 都道府県知事は、第一項に規定する勧告を受けた関連事業者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該関連事業者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

4 主務大臣は、第二項に規定する勧告を受けた自動車製造業者等が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該自動車製造業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(主務省令への委任)

第九十一条 この章に定めるもののほか、移動報告及び移動報告に係る情報の提供に関し必要な事項は、主務省令で定める。

第六章 指定法人

第一節 資金管理法人

(指定等)

第九十二条 主務大臣は、営利を目的としない法人であって、次条に規定する業務(以下「資金管理業務」という。)を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、全国を通じて一個に限り、資金管理法人として指定することができる。

2 主務大臣は、前項の規定による指定をしたときは、当該資金管理法人の名称、住所及び事務所の所在地を公示しなければならない。

3 資金管理法人は、その名称、住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

4 主務大臣は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。

(業務)

第九十三条 資金管理法人は、次に掲げる業務を行うものとする。

再資源化預託金等の管理を行うこと。

再資源化預託金等の預託に関する証明を行うこと。

前二号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。

(資金管理業務規程)

第九十四条 資金管理法人は、資金管理業務を行うときは、その開始前に、資金管理業務の実施方法その他の主務省令で定める事項について資金管理業務規程を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。

2 主務大臣は、前項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認可をしなければならない。

資金管理業務の実施方法が適正かつ明確に定められていること。

特定の者に対し不当な差別的取扱いをするものでないこと。

自動車の所有者、関連事業者及び自動車製造業者等の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。

3 主務大臣は、第一項の認可をした資金管理業務規程が資金管理業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その資金管理業務規程を変更すべきことを命ずることができる。

4 資金管理法人は、第一項の認可を受けたときは、遅滞なく、その資金管理業務規程を公表しなければならない。

(事業計画等)

第九十五条 資金管理法人は、毎事業年度、主務省令で定めるところにより、資金管理業務に関し事業計画書及び収支予算書を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。

2 資金管理法人は、前項の認可を受けたときは、遅滞なく、その事業計画書及び収支予算書を公表しなければならない。

3 資金管理法人は、主務省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、資金管理業務に関し事業報告書及び収支決算書を作成し、主務大臣に提出するとともに、これを公表しなければならない。

(業務の休廃止)

第九十六条 資金管理法人は、主務大臣の許可を受けなければ、資金管理業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。

(再資源化預託金等の運用)

第九十七条 資金管理法人は、次の方法によるほか、再資源化預託金等を運用してはならない。

国債その他主務大臣の指定する有価証券の保有

銀行その他主務大臣の指定する金融機関への預金

信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。)への金銭信託

2 資金管理法人は、主務省令で定めるところにより、再資源化預託金等に係る経理とその他の経理とを区分して整理しなければならない。

(特定再資源化預託金等の取扱い)

第九十八条 資金管理法人は、その管理する再資源化預託金等(その利息を含む。以下この条において同じ。)のうちに、次の各号のいずれかに該当するもの(以下「特定再資源化預託金等」という。)があるときは、政令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けて、当該特定再資源化預託金等をその資金管理業務の実施に要する費用に充て、又は指定再資源化機関に対し第百六条第二号から第五号までの業務に要する費用に充てることを条件として、若しくは情報管理センターに対し第百十四条に規定する情報管理業務に要する費用に充てることを条件として出えんすることができる。

再資源化預託金等が預託されている自動車の所有者に係る第七十八条第一項の取戻しの権利が同条第二項の規定により消滅した場合における当該再資源化預託金等

解体自動車が解体自動車全部利用者に引き渡された場合(当該解体自動車が第三十一条第一項の規定により自動車製造業者等が主務大臣の認定を受けて行う全部再資源化の委託に係るものである場合を除く。)における当該解体自動車に係る再資源化等預託金(第三十四条第一項第一号に定める料金又は第百八条第一項第一号に定める料金に相当するものに限る。)

フロン類回収業者がフロン類の再利用をした場合における当該フロン類の破壊に係る再資源化等預託金

再資源化預託金等が預託されている自動車が最後に自動車検査証の交付又は自動車検査証の返付(道路運送車両法第六十二条第二項(同法第六十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定による自動車検査証の返付をいう。以下同じ。)を受けた日から起算して二十年を経過する日(以下この号において「期限日」という。)までの間に当該自動車に係る特定再資源化等物品に係る再資源化等預託金又は情報管理預託金について第七十六条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。次号において同じ。)、第四項及び第六項の規定による払渡しの請求がない場合における当該再資源化預託金等(前三号に掲げるもの及び当該自動車の所有者が主務省令で定めるところにより期限日以後においても当該自動車を継続して使用する旨を資金管理法人に通知した場合における当該再資源化預託金等を除く。)

前各号に掲げるもののほか第七十六条第一項、第四項及び第六項の規定による払渡しの必要がないものとして主務大臣が認める場合における当該再資源化預託金等

2 資金管理法人は、前項の規定により特定再資源化預託金等をその資金管理業務の実施に要する費用に充て、又は指定再資源化機関若しくは情報管理センターに対し出えんした後において、なお主務省令で定める額を超える額の特定再資源化預託金等があるときは、資金管理法人が定める期間(次項において「特定期間」という。)に限り、自動車の所有者が第七十三条第一項又は第三項の規定により預託すべき再資源化等預託金の一部を負担することができる。

3 前項の場合において、資金管理法人は、あらかじめ、政令で定めるところにより、特定期間、その負担する金銭(第五項において「負担金」という。)の額その他主務省令で定める事項を定めた計画を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。

4 資金管理法人は、前項の認可を受けたときは、遅滞なく、その計画を公表しなければならない。

5 第二項の規定により資金管理法人が自動車の所有者が預託すべき再資源化等預託金の一部を負担した場合における当該自動車についての第七十八条第一項の規定の適用については、同項中「当該再資源化預託金等を取り戻す」とあるのは、「当該再資源化預託金等の額から負担金の額及びその利息の額を控除した額の金銭を取り戻す」とする。

(資金管理業務諮問委員会)

第九十九条 資金管理法人には、資金管理業務諮問委員会を置かなければならない。

2 資金管理業務諮問委員会は、資金管理法人の代表者の諮問に応じ、再資源化預託金等の運用、特定再資源化預託金等の取扱いその他資金管理業務の実施に関する重要事項を調査審議し、及びこれらに関し必要と認める意見を資金管理法人の代表者に述べることができる。

3 資金管理業務諮問委員会の委員は、経済又は金融に関して高い識見を有する者その他の学識経験を有する者及び一般消費者の意見を代表する者のうちから、主務大臣の認可を受けて、資金管理法人の代表者が任命する。

(帳簿の備付け)

第百条 資金管理法人は、主務省令で定めるところにより、帳簿を備え、資金管理業務に関し主務省令で定める事項を記載し、又は記録し、これを保存しなければならない。

(解任命令)

第百一条 主務大臣は、資金管理法人の役員が、この法律若しくはこの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき、第九十四条第一項の認可を受けた同項に規定する資金管理業務規程に違反する行為をしたとき、又は資金管理業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、資金管理法人に対して、その役員を解任すべきことを命ずることができる。

(報告及び立入検査)

第百二条 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、資金管理法人に対し、資金管理業務若しくは資産の状況に関し必要な報告をさせ、又はその職員に、資金管理法人の事務所に立ち入り、資金管理業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(監督命令)

第百三条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、資金管理法人に対し、資金管理業務に関し監督上必要な命令をすることができる。

(指定の取消し等)

第百四条 主務大臣は、資金管理法人が次の各号のいずれかに該当するときは、第九十二条第一項の規定による指定(以下この条において単に「指定」という。)を取り消すことができる。

資金管理業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。

指定に関し不正の行為があったとき。

この法律若しくはこの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき、又は第九十四条第一項の認可を受けた同項に規定する資金管理業務規程によらないで資金管理業務を行ったとき。

2 主務大臣は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。

3 第一項の規定による指定の取消しが行われた場合において、再資源化預託金等がなお存するときは、当該指定の取消しに係る法人は、主務大臣が指定する資金管理法人に当該再資源化預託金等を速やかに引き渡さなければならない。

4 前項に定めるもののほか、主務大臣が、第一項の規定により指定を取り消した場合における資金管理業務の引継ぎその他の必要な事項は、主務省令で定める。

第二節 指定再資源化機関

(指定)

第百五条 主務大臣は、営利を目的としない法人であって、次条に規定する業務(以下「再資源化等業務」という。)を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、全国を通じて一個に限り、指定再資源化機関として指定することができる。

(業務)

第百六条 指定再資源化機関は、次に掲げる業務を行うものとする。

自動車製造業者等であってその製造等に係る自動車の台数が主務省令で定める台数に満たないもの(以下「特定自動車製造業者等」という。)の委託を受けて、当該特定自動車製造業者等が再資源化等を行うべき特定再資源化等物品の再資源化等に必要な行為を実施すること。

第二十一条の規定により引き取るべき自動車製造業者等が存せず、又は当該自動車製造業者等を確知することができない特定再資源化等物品の再資源化等に必要な行為を実施すること。

市町村の長の申出を受けて、離島の地域として政令で定める地域のうち主務大臣が引取業者への使用済自動車の引渡しに支障が生じている地域として主務省令で定める条件に該当する旨を公示した地域をその区域とする市町村が、引取業者に使用済自動車を引き渡すために行う運搬その他の当該支障を除去するための措置を講ずる場合において、当該市町村に対し、当該措置に要する費用に充てるための資金の出えんその他の協力を行うこと。

使用済自動車、解体自動車若しくは特定再資源化等物品又はこれらの処理に伴って生じた廃棄物が不適正に処分された場合において、廃棄物処理法第十九条の七第一項又は第十九条の八第一項の規定による支障の除去等の措置を講ずる地方公共団体に対し、資金の出えんその他の協力を行うこと。

前号に規定する場合において、廃棄物処理法第十九条の七第一項又は第十九条の八第一項の規定により地方公共団体の長が撤去した解体自動車又は特定再資源化等物品を引き取り、これらの再資源化等に必要な行為を実施すること。

前号に掲げるもののほか、地方公共団体その他の者の求めに応じ、引取り又は引渡しが適正に行われていない解体自動車又は特定再資源化等物品を引き取り、これらの再資源化等に必要な行為を実施すること。

使用済自動車、解体自動車及び特定再資源化等物品の引取り及び引渡し並びに再資源化等の実施に関し、必要な調査並びに知識の普及及び啓発を行うこと。

使用済自動車、解体自動車及び特定再資源化等物品の引取り及び引渡し並びに再資源化等の実施に関し、自動車の所有者、関連事業者、自動車製造業者等その他の者の照会に応じ、これを処理すること。

前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。

(解体業の許可等の特例)

第百七条 指定再資源化機関又はその委託を受けた者は、前条第五号又は第六号に掲げる業務を行うときは、第六十条第一項又は第六十七条第一項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、当該業務に必要な行為を業として行うことができる。

2 指定再資源化機関は、前項に規定する行為を他人に委託する場合には、政令で定める基準に従わなければならない。

3 解体業者、破砕業者又は自動車製造業者等が前項の委託を受けて第一項に規定する行為を行う場合には、当該解体業者、破砕業者又は自動車製造業者等については、第二章及び第五章の規定は、適用しない。

(再資源化等に係る料金の公表)

第百八条 指定再資源化機関は、主務省令で定めるところにより、第百六条第二号に掲げる業務の対象となる自動車に係る次の各号に掲げる再資源化等について、あらかじめ、当該各号に定める料金を定め、これを公表しなければならない。

自動車破砕残さの再資源化 当該自動車に係る自動車破砕残さについて指定再資源化機関が行うその再資源化に必要な行為に関する料金

指定回収物品の再資源化 当該自動車に係る指定回収物品について指定再資源化機関が行うその再資源化に必要な行為(当該指定回収物品に係る指定回収料金の支払を含む。)に関する料金

フロン類の破壊 当該自動車に搭載されている特定エアコンディショナーに充てんされているフロン類について指定再資源化機関が行うその破壊に必要な行為(当該フロン類に係るフロン類回収料金の支払を含む。)に関する料金

2 指定再資源化機関は、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、第百六条第六号に掲げる業務に関する料金を定め、これを公表しなければならない。 これを変更するときも、同様とする。

(再資源化等業務規程)

第百九条 指定再資源化機関は、再資源化等業務を行うときは、その開始前に、再資源化等業務の実施方法、第百六条第一号の委託に係る料金(以下「委託料金」という。)の額の算出方法、前条第一項各号に定める料金、フロン類回収料金及び指定回収料金並びに第百六条第六号に掲げる業務に関する料金その他の主務省令で定める事項について再資源化等業務規程を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。

2 主務大臣は、前項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認可をしなければならない。

再資源化等業務の実施方法、委託料金の額の算出方法、前条第一項各号に定める料金、フロン類回収料金及び指定回収料金並びに第百六条第六号に掲げる業務に関する料金が適正かつ明確に定められていること。

指定再資源化機関及び指定再資源化機関との間に第百六条第一号の委託に係る契約(以下「再資源化等契約」という。)又は特定再資源化等物品の再資源化等に必要な行為の実施の契約を締結する者の責任並びに委託料金の収受に関する事項が適正かつ明確に定められていること。

特定の者に対し不当な差別的取扱いをするものでないこと。

自動車の所有者、関連事業者及び自動車製造業者等の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。

3 主務大臣は、第一項の認可をした再資源化等業務規程が再資源化等業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その再資源化等業務規程を変更すべきことを命ずることができる。

(事業計画等)

第百十条 指定再資源化機関は、毎事業年度、主務省令で定めるところにより、再資源化等業務に関し事業計画書及び収支予算書を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。

2 指定再資源化機関は、主務省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、再資源化等業務に関し事業報告書及び収支決算書を作成し、主務大臣に提出しなければならない。

(区分経理)

第百十一条 指定再資源化機関は、第百六条第二号から第五号までに掲げる業務に係る経理とその他の経理とを区分して整理しなければならない。

(再資源化等契約の締結及び解除)

第百十二条 指定再資源化機関は、再資源化等契約の申込者が再資源化等契約を締結していたことがある特定自動車製造業者等である場合において、その者につき、支払期限を超えてまだ支払われていない委託料金があるとき、その他主務省令で定める正当な理由があるときを除いては、再資源化等契約の締結を拒絶してはならない。

2 指定再資源化機関は、再資源化等契約を締結した特定自動車製造業者等の当該再資源化等契約に係るすべての特定再資源化等物品の再資源化等を行ったとき、その他主務省令で定める正当な理由があるときを除いては、再資源化等契約を解除してはならない。

(準用)

第百十三条 第九十二条第二項から第四項まで、第九十六条、第百条から第百三条まで並びに第百四条第一項及び第二項の規定は、指定再資源化機関について準用する。 この場合において、第九十六条、第百条、第百二条第一項、第百三条及び第百四条第一項第一号中「資金管理業務」とあるのは「再資源化等業務」と、第百一条中「第九十四条第一項の認可を受けた同項に規定する資金管理業務規程に違反する行為をしたとき、又は資金管理業務」とあるのは「第百九条第一項の認可を受けた同項に規定する再資源化等業務規程に違反する行為をしたとき、又は再資源化等業務」と、第百四条第一項第三号中「第九十四条第一項の認可を受けた同項に規定する資金管理業務規程によらないで資金管理業務」とあるのは「第百九条第一項の認可を受けた同項に規定する再資源化等業務規程によらないで再資源化等業務」と読み替えるものとする。

第三節 情報管理センター

(指定)

第百十四条 主務大臣は、営利を目的としない法人であって、次条に規定する業務(以下「情報管理業務」という。)を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、全国を通じて一個に限り、情報管理センターとして指定することができる。

(業務)

第百十五条 情報管理センターは、次に掲げる業務を行うものとする。

第八十一条各項の規定による報告、第八十五条及び第八十六条の規定による閲覧並びに第八十八条第一項及び第二項の規定による通知に係る事務(次号において「報告管理事務」という。)を電子情報処理組織により処理するために必要な電子計算機その他の機器を使用し、及び管理すること。

報告管理事務を電子情報処理組織により処理するために必要なプログラム、ファイルその他の資料を作成し、及び保管すること。

第七十六条第二項(同条第三項及び第五項において準用する場合を含む。第百十七条第一項及び第二項第一号において同じ。)の規定による電気通信回線を通じた送信、第八十四条の規定による保存、第八十五条及び第八十六条の規定による交付、第八十八条第一項及び第二項の規定による通知並びに同条第四項から第六項までの規定による報告を行うこと。

前三号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。

(報告)

第百十六条 情報管理センターは、毎事業年度、主務省令で定めるところにより、ファイルに記録されている事項を集計し、使用済自動車、解体自動車及び特定再資源化等物品の引取り及び引渡しの状況について主務大臣に報告しなければならない。

2 主務大臣は、前項の報告を受けたときは、速やかに、これを公表しなければならない。

(情報管理業務規程)

第百十七条 情報管理センターは、情報管理業務を行うときは、その開始前に、情報管理業務の実施方法、第七十六条第二項の委託に係る料金その他の主務省令で定める事項について情報管理業務規程を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。

2 主務大臣は、前項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認可をしなければならない。

情報管理業務の実施方法及び第七十六条第二項の委託に係る料金が適正かつ明確に定められていること。

特定の者に対し不当な差別的取扱いをするものでないこと。

自動車の所有者、関連事業者及び自動車製造業者等の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。

3 主務大臣は、第一項の認可をした情報管理業務規程が情報管理業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その情報管理業務規程を変更すべきことを命ずることができる。

(秘密保持義務)

第百十八条 情報管理センターの役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、情報管理業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

(指定の取消し等)

第百十九条 主務大臣は、情報管理センターが次の各号のいずれかに該当するときは、第百十四条の規定による指定(以下この条において単に「指定」という。)を取り消すことができる。

情報管理業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。

指定に関し不正の行為があったとき。

この法律若しくはこの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき、又は第百十七条第一項の認可を受けた同項に規定する情報管理業務規程によらないで情報管理業務を行ったとき。

2 主務大臣は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。

3 第一項の規定による指定の取消しが行われた場合において、当該指定の取消しに係る法人は、主務省令で定めるところにより、主務大臣が指定する情報管理センターに第八十四条の規定により保存しているファイルの記録を速やかに引き継がなければならない。

4 前項に定めるもののほか、主務大臣が、第一項の規定により指定を取り消した場合における情報管理業務の引継ぎその他の必要な事項は、主務省令で定める。

(準用)

第百二十条 第九十二条第二項から第四項まで、第九十六条、第百条から第百三条まで、第百十条及び第百十一条の規定は、情報管理センターについて準用する。 この場合において、第九十六条、第百条、第百二条第一項及び第百三条中「資金管理業務」とあり、第百十条中「再資源化等業務」とあり、並びに第百十一条中「第百六条第二号から第五号までに掲げる業務」とあるのは「情報管理業務」と、第百一条中「第九十四条第一項の認可を受けた同項に規定する資金管理業務規程に違反する行為をしたとき、又は資金管理業務」とあるのは「第百十七条第一項の認可を受けた同項に規定する情報管理業務規程に違反する行為をしたとき、又は情報管理業務」と読み替えるものとする。

第七章 雑則

(廃棄物処理法との関係)

第百二十一条 使用済自動車、解体自動車(第十六条第四項ただし書又は第十八条第二項ただし書の規定により解体自動車全部利用者に引き渡されたものを除く。)及び特定再資源化物品については、これらを廃棄物(廃棄物処理法第二条第一項に規定する廃棄物をいう。)とみなして、この法律に別段の定めがある場合を除き、廃棄物処理法の規定を適用する。

(関連事業者等に係る廃棄物処理法の特例)

第百二十二条 引取業者又はフロン類回収業者は、廃棄物処理法第七条第一項又は第十四条第一項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、使用済自動車の収集又は運搬(第九条第一項若しくは第十一条の規定による引取り又は第十条若しくは第十四条の規定による引渡しに係るものに限る。)を業として行うことができる。 ただし、第五十一条第一項又は第五十八条第一項の規定によりその事業の停止を命ぜられた場合は、この限りでない。

2 解体業者は、廃棄物処理法第七条第一項若しくは第六項又は第十四条第一項若しくは第六項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、使用済自動車又は解体自動車の再資源化に必要な行為(一般廃棄物(廃棄物処理法第二条第二項に規定する一般廃棄物をいう。以下同じ。)又は産業廃棄物(廃棄物処理法第二条第四項に規定する産業廃棄物をいう。以下同じ。)の収集若しくは運搬又は処分(再生を含む。以下同じ。)に該当するものに限る。)を業として実施することができる。 ただし、第六十六条の規定によりその事業の停止を命ぜられた場合は、この限りでない。

3 破砕業者は、廃棄物処理法第十四条第一項又は第六項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、第六十七条第一項の許可を受けた事業の範囲内において、解体自動車の再資源化に必要な行為(産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分に該当するものに限る。)を業として実施することができる。 ただし、第七十二条において読み替えて準用する第六十六条の規定によりその事業の停止を命ぜられた場合は、この限りでない。

4 第二十八条第一項の認定を受けた自動車製造業者等又はその委託を受けて特定再資源化物品の再資源化に必要な行為(産業廃棄物の運搬又は処分に該当するものに限る。)を業として実施する者(第二十八条第二項第二号に規定する者である者に限る。)は、廃棄物処理法第十四条第一項又は第六項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、当該行為を業として実施することができる。

5 指定再資源化機関又はその委託を受けて解体自動車若しくは特定再資源化物品の再資源化に必要な行為(一般廃棄物又は産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分に該当するものに限る。)を業として実施する者は、廃棄物処理法第七条第一項若しくは第六項又は第十四条第一項若しくは第六項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、当該行為を業として実施することができる。

6 指定再資源化機関は、前項に規定する行為を他人に委託する場合には、政令で定める基準に従わなければならない。

7 引取業者及びフロン類回収業者は、廃棄物処理法第七条第十三項及び第七条の五又は第十四条第十二項及び第十五項並びに第十四条の三の三の規定の適用については、一般廃棄物収集運搬業者(廃棄物処理法第七条第十二項に規定する一般廃棄物収集運搬業者をいう。以下同じ。)又は産業廃棄物収集運搬業者(廃棄物処理法第十四条第十二項に規定する産業廃棄物収集運搬業者をいう。以下同じ。)とみなす。

8 解体業者及び第五項に規定する者は、廃棄物処理法第七条第十三項及び第七条の五又は第十四条第十二項及び第十五項並びに第十四条の三の三の規定の適用については、一般廃棄物収集運搬業者若しくは一般廃棄物処分業者(廃棄物処理法第七条第十二項に規定する一般廃棄物処分業者をいう。以下同じ。)又は産業廃棄物収集運搬業者若しくは産業廃棄物処分業者(廃棄物処理法第十四条第十二項に規定する産業廃棄物処分業者をいう。以下同じ。)とみなす。

9 破砕業者及び第四項に規定する者は、廃棄物処理法第十四条第十二項及び第十五項並びに第十四条の三の三の規定の適用については、産業廃棄物収集運搬業者又は産業廃棄物処分業者とみなす。

10 前三項に規定する者は、廃棄物処理法第十九条の三の規定の適用については、一般廃棄物収集運搬業者若しくは一般廃棄物処分業者又は産業廃棄物収集運搬業者若しくは産業廃棄物処分業者とみなす。

11 引取業者及びフロン類回収業者並びに解体業者(第十五条の規定により使用済自動車(一般廃棄物であるものに限る。以下「使用済自動車一般廃棄物」という。)を引き取り、若しくは第十六条第六項の規定により使用済自動車一般廃棄物の引渡しを受け、又は同項の規定により使用済自動車一般廃棄物を引き渡す者に限る。)は、使用済自動車一般廃棄物の収集又は運搬を他人に委託する場合には、政令で定める基準に従わなければならない。

12 引取業者及びフロン類回収業者、解体業者(第十五条の規定により使用済自動車(産業廃棄物であるものに限る。以下「使用済自動車産業廃棄物」という。)を引き取り、第十六条第四項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定により解体自動車の引渡しを受け、同条第六項(同条第七項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により使用済自動車産業廃棄物若しくは解体自動車の引渡しを受け、又は同条第六項の規定により使用済自動車産業廃棄物若しくは解体自動車を引き渡す者に限る。)並びに破砕業者(第十七条若しくは第十八条第三項の規定により解体自動車を引き取り、同条第二項若しくは第七項の規定により解体自動車の引渡しを受け、又は同項の規定により解体自動車を引き渡す者に限る。)は、廃棄物処理法第十四条第十六項の規定の適用については、産業廃棄物収集運搬業者とみなす。 この場合において、同項中「事業者から委託を受けた産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分」とあるのは、「産業廃棄物(使用済自動車の再資源化等に関する法律(平成十四年法律第八十七号。以下「使用済自動車再資源化法」という。)第九条第一項、第十一条、第十五条、第十七条若しくは第十八条第三項の規定により引き取り、使用済自動車再資源化法第十六条第四項若しくは第六項(これらの規定を同条第七項において準用する場合を含む。)若しくは第十八条第二項若しくは第七項の規定により引渡しを受け、又は使用済自動車再資源化法第十条、第十四条、第十六条第六項(同条第七項において準用する場合を含む。)若しくは第十八条第七項の規定により引き渡す使用済自動車(使用済自動車再資源化法第二条第二項に規定する使用済自動車をいう。)又は解体自動車(同条第三項に規定する解体自動車をいう。)に限る。)の運搬」とする。

13 次に掲げる行為については、廃棄物処理法第十二条第五項の規定は、適用しない。

事業者が第八条の規定によりその使用済自動車産業廃棄物を引取業者に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該使用済自動車産業廃棄物の運搬又は処分の委託(当該引取業者、フロン類回収業者若しくは解体業者に対する運搬の委託又は解体業者に対する処分の委託に限る。)

解体業者が行う次の運搬又は処分の委託

第十六条第三項の規定によりその指定回収物品を自動車製造業者等(第十三条第一項に規定する自動車製造業者等(指定再資源化機関以外の者にあっては、第二十八条第一項の認定を受けたものに限る。)をいう。以下この条において同じ。)に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該指定回収物品の運搬又は処分の委託(当該自動車製造業者等に対するものに限る。)

第十六条第四項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定によりその解体自動車を他の解体業者又は破砕業者に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該解体自動車の運搬又は処分の委託(当該他の解体業者又は破砕業者に対するものに限る。)

破砕業者が行う次の運搬又は処分の委託

第十八条第二項の規定によりその解体自動車を他の破砕業者に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該解体自動車の運搬又は処分の委託(当該他の破砕業者に対するものに限る。)

第十八条第六項の規定によりその自動車破砕残さを自動車製造業者等に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該自動車破砕残さの運搬又は処分の委託(当該自動車製造業者等に対するものに限る。)

14 次に掲げる行為については、廃棄物処理法第十二条の三第一項及び第十二条の五第一項の規定は、適用しない。

事業者が第八条の規定によりその使用済自動車産業廃棄物を引取業者に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該使用済自動車産業廃棄物の運搬又は処分の委託(当該引取業者に当該使用済自動車産業廃棄物を引き渡すために行う運搬の委託を除く。)

解体業者が行う次の運搬又は処分の委託

第十六条第三項の規定によりその指定回収物品を自動車製造業者等に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該指定回収物品の運搬又は処分の委託

第十六条第四項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定によりその解体自動車を他の解体業者又は破砕業者に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該解体自動車の運搬又は処分の委託

破砕業者が行う次の運搬又は処分の委託

第十八条第二項の規定によりその解体自動車を他の破砕業者に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該解体自動車の運搬又は処分の委託

第十八条第六項の規定によりその自動車破砕残さを自動車製造業者等に引き渡す場合における当該引渡しに係る当該自動車破砕残さの運搬又は処分の委託

(一般廃棄物処理業者等に係る廃棄物処理法の特例)

第百二十三条 産業廃棄物収集運搬業者(引取業者、フロン類回収業者又は解体業者の委託を受けて使用済自動車産業廃棄物の収集又は運搬を業として行う者に限る。)は、廃棄物処理法第七条第一項の規定にかかわらず、使用済自動車一般廃棄物の収集又は運搬の業を行うことができる。 この場合において、その者は、廃棄物処理法第六条の二第二項に規定する一般廃棄物処理基準(以下単に「一般廃棄物処理基準」という。)に従い、使用済自動車一般廃棄物の収集又は運搬を行わなければならない。

2 廃棄物処理法第七条第一項の許可を受けた者が行う収集及び運搬であって使用済自動車一般廃棄物に係るものについては、同条第十二項の規定は、適用しない。

3 一般廃棄物収集運搬業者(引取業者、フロン類回収業者又は解体業者の委託を受けて使用済自動車一般廃棄物の収集又は運搬を業として行う者に限る。)は、廃棄物処理法第十四条第一項の規定にかかわらず、使用済自動車産業廃棄物の収集又は運搬の業を行うことができる。 この場合において、その者は、廃棄物処理法第十二条第一項に規定する産業廃棄物処理基準(以下単に「産業廃棄物処理基準」という。)に従い、使用済自動車産業廃棄物の収集又は運搬を行わなければならない。

(一般廃棄物処理基準に適合しない使用済自動車一般廃棄物の処分が行われた場合の廃棄物処理法の適用の特例等)

第百二十四条 第百二十二条第十一項の規定に違反する使用済自動車一般廃棄物の収集又は運搬の委託により一般廃棄物処理基準に適合しない使用済自動車一般廃棄物の処分が行われたときは、当該委託をした者は、廃棄物処理法第十九条の四の規定の適用については、同条第一項に規定する処分者等に該当するものとみなす。

2 産業廃棄物処理基準に適合しない使用済自動車産業廃棄物、解体自動車又は特定再資源化物品(以下この項において「使用済自動車産業廃棄物等」という。)の処分が行われた場合(自動車製造業者等又は指定再資源化機関が引き取った特定再資源化物品について当該処分が行われた場合を除く。)において、当該使用済自動車産業廃棄物等に係る一連の引取り若しくは引渡し又は再資源化の行程における移動報告に係る義務について、次の各号のいずれかに該当する者があるときは、その者は、廃棄物処理法第十九条の五の規定の適用については、同条第一項第三号に掲げる者に該当するものとみなす。

第八十一条第一項又は第二項の規定に違反して、情報管理センターへの報告を行わず、又は虚偽の報告を行った引取業者

第八十一条第三項又は第六項の規定に違反して、情報管理センターへの報告を行わず、又は虚偽の報告を行ったフロン類回収業者

第八十一条第七項から第九項までの規定に違反して、情報管理センターへの報告を行わず、又は虚偽の報告を行った解体業者

第八十一条第十項から第十二項までの規定に違反して、情報管理センターへの報告を行わず、又は虚偽の報告を行った破砕業者

(許可等に関する意見聴取)

第百二十五条 都道府県知事は、第六十条第一項又は第六十七条第一項の許可をしようとするときは、第六十二条第一項第二号ヘからヌまでに該当する事由(同号ト、チ及びヌに該当する事由にあっては、同号ヘに係るものに限る。次項及び次条において同じ。)の有無について、警視総監又は道府県警察本部長の意見を聴くものとする。

2 都道府県知事は、第六十六条(第七十二条において読み替えて準用する場合を含む。)による処分をしようとするときは、第六十二条第一項第二号ヘからヌまでに該当する事由の有無について、警視総監又は道府県警察本部長の意見を聴くことができる。

(都道府県知事への意見)

第百二十六条 警視総監又は道府県警察本部長は、解体業者又は破砕業者について、第六十二条第一項第二号ヘからヌまでに該当する事由があると疑うに足りる相当な理由があるため、都道府県知事が当該解体業者又は破砕業者に対して適当な措置をとることが必要であると認める場合には、都道府県知事に対し、その旨の意見を述べることができる。

(関係行政機関への照会等)

第百二十七条 都道府県知事は、第百二十五条に規定するもののほか、この法律の規定に基づく事務に関し、関係行政機関又は関係地方公共団体に対し、照会し、又は協力を求めることができる。

(再審査請求等)

第百二十八条 この法律の規定により保健所を設置する市又は特別区の長がした処分(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務(以下「第一号法定受託事務」という。)に係るものに限る。)についての審査請求の裁決に不服のある者は、主務大臣に対して再審査請求をすることができる。

2 保健所を設置する市又は特別区の長がこの法律の規定によりその処理することとされた事務のうち第一号法定受託事務に係る処分をする権限をその補助機関である職員又はその管理に属する行政機関の長に委任した場合において、委任を受けた職員又は行政機関の長がその委任に基づいてした処分につき、地方自治法第二百五十五条の二第二項の再審査請求の裁決があったときは、当該裁決に不服がある者は、同法第二百五十二条の十七の四第五項から第七項までの規定の例により、主務大臣に対して再々審査請求をすることができる。

(再資源化により得られた物の利用義務)

第百二十九条 使用済自動車、解体自動車又は特定再資源化物品の再資源化により得られた物を利用することができる事業を行う者は、資源の有効な利用の促進に関する法律(平成三年法律第四十八号)で定めるところにより、これを利用しなければならない。

2 自動車の製造、加工、修理又は販売の事業を行う者は、資源の有効な利用の促進に関する法律で定めるところにより、その事業に係る自動車のうち使用済自動車となったもの又は当該自動車に係る解体自動車若しくは特定再資源化物品の再資源化を促進するための措置を講じなければならない。

(報告の徴収)

第百三十条 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、関連事業者に対し、使用済自動車若しくは解体自動車の引取り若しくは引渡し、特定再資源化等物品の引渡し又は使用済自動車若しくは解体自動車の再資源化の実施の状況に関し報告をさせることができる。

2 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、情報管理センターに対し、ファイルに記録されている事項について、報告をさせることができる。

3 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、自動車製造業者等又はその委託を受けた者(第二十八条第二項第二号に規定する者である者に限る。次条第二項において同じ。)に対し、特定再資源化等物品の引取り又は再資源化等の実施の状況に関し報告をさせることができる。

(立入検査)

第百三十一条 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、その職員に、関連事業者の事務所、工場、事業場又は倉庫に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

2 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、その職員に、自動車製造業者等又はその委託を受けた者の事務所、工場、事業場又は倉庫に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

3 前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

4 第一項及び第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(審議会の意見の聴取)

第百三十二条 主務大臣は、第十六条第二項、第十八条第一項及び第五項並びに第二十五条第二項の基準を定めようとするとき、その他この法律の施行に関する重要事項について決定しようとするときは、あらかじめ、産業構造審議会及び中央環境審議会の意見を聴かなければならない。

(主務大臣等)

第百三十三条 この法律における主務大臣は、経済産業大臣及び環境大臣とする。

2 この法律における主務省令は、経済産業大臣及び環境大臣の発する命令とする。

(権限の委任)

第百三十四条 第百三十条第三項及び第百三十一条第二項の規定による主務大臣の権限は、政令で定めるところにより、地方支分部局の長に委任することができる。

(事務の区分)

第百三十五条 この法律の規定により都道府県、保健所を設置する市又は特別区(以下この条において「都道府県等」という。)が処理することとされている事務のうち、次に掲げるものは、第一号法定受託事務とする。

第六十条第一項、第六十一条第一項、第六十二条、第六十三条第一項、第六十四条(第七十二条において準用する場合を含む。)、第六十六条(第七十二条において読み替えて準用する場合を含む。)、第六十七条第一項、第六十八条第一項、第六十九条(第七十条第二項において準用する場合を含む。)、第七十条第一項、第七十一条第一項、第八十八条第四項から第六項まで、第九十条第一項及び第三項、第百二十五条並びに第百二十六条の規定により都道府県等が処理することとされている事務

第百三十条第一項及び第二項並びに第百三十一条第一項の規定により都道府県等が処理することとされている事務(第三章第三節及び第四節並びに第五章の規定の施行に関するものに限る。)

(経過措置)

第百三十六条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第八章 罰則

第百三十七条 第百二十二条第十一項の規定に違反して、使用済自動車一般廃棄物の運搬を他人に委託した者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第百三十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第四十二条第一項又は第五十三条第一項の登録を受けないで引取業又はフロン類回収業を行った者

不正の手段により第四十二条第一項又は第五十三条第一項の登録(第四十二条第二項又は第五十三条第二項の登録の更新を含む。)を受けた者

第五十一条第一項、第五十八条第一項又は第六十六条(第七十二条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による事業の停止の命令に違反した者

第六十条第一項又は第六十七条第一項の許可を受けないで解体業又は破砕業を行った者

不正の手段により第六十条第一項又は第六十七条第一項の許可(第六十条第二項又は第六十七条第二項の許可の更新を含む。)を受けた者

第七十条第一項の規定に違反して、破砕業を行った者

第百十八条の規定に違反した者

第百三十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。

第十六条第五項(第十八条第八項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

第二十条第三項、第二十四条第三項、第二十六条第四項、第三十五条第二項、第三十八条第二項又は第九十条第三項若しくは第四項の規定による命令に違反した者

第百四十条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。

第二十七条第一項の規定に違反して、帳簿を備えず、帳簿に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は帳簿を保存しなかった者

第四十六条第一項、第四十八条第一項(第五十九条において準用する場合を含む。)、第五十七条第一項、第六十三条第一項、第六十四条(第七十二条において準用する場合を含む。)又は第七十一条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

第百三十条第一項又は第三項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

第百三十一条第一項又は第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者

第百四十一条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした資金管理法人、指定再資源化機関又は情報管理センターの役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。

第九十六条(第百十三条及び第百二十条において読み替えて準用する場合を含む。)の許可を受けないで、資金管理業務、再資源化等業務又は情報管理業務の全部を廃止したとき。

第百条(第百十三条及び第百二十条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定に違反して、帳簿を備えず、帳簿に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は帳簿を保存しなかったとき。

第百二条第一項(第百十三条及び第百二十条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。

第百二条第一項(第百十三条及び第百二十条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。

第百四十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第百三十七条、第百三十八条第一号から第六号まで、第百三十九条又は第百四十条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

第百四十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。

第三十六条の規定による表示をせず、又は虚偽の表示をした者

第五十条(第五十九条において準用する場合を含む。)又は第六十五条(第七十二条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

附則

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(適用)
第二条 第十条から第十八条まで、第二十一条から第二十三条まで、第二十五条から第三十三条まで及び第八十一条から第八十九条までの規定は、前条第二号に掲げる規定の施行の日以後に引取業者に引き渡された使用済自動車について適用する。

(引取業者の登録に関する経過措置)
第三条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に附則第十八条の規定による改正前の特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(以下「旧フロン類回収破壊法」という。)第二十五条第一項の都道府県知事(旧フロン類回収破壊法第八十条第四項の政令で定める市にあっては、市長)の登録(以下この条において「旧フロン類回収破壊法の第二種特定製品引取業者の登録」という。)を受けている者は、当該旧フロン類回収破壊法の第二種特定製品引取業者の登録に係る事業所につき、当該事業所の所在地を管轄する都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長。次項において同じ。)がした第四十二条第一項の引取業者の登録を受けたものとみなす。 前項の規定により引取業者の登録を受けたものとみなされる者であって、同項の規定により、一の都道府県知事について二以上の登録を受けたものとみなされるものについては、当該二以上の登録を一の登録とみなして、この法律の規定を適用する。 前二項の規定により引取業者の登録を受けたものとみなされた者についての第四十二条第二項の規定の適用については、その者が旧フロン類回収破壊法の第二種特定製品引取業者の登録を受けた日(前項の規定により二以上の登録を一の登録とみなされた者にあっては、当該二以上の登録のうち最初の登録を受けた日)を同条第一項の引取業者の登録を受けた日とみなす。

(フロン類回収業者の登録に関する経過措置)
第四条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に旧フロン類回収破壊法第二十九条第一項の都道府県知事(旧フロン類回収破壊法第八十条第四項の政令で定める市にあっては、市長)の登録(以下この条において「旧フロン類回収破壊法の第二種フロン類回収業者の登録」という。)を受けている者は、当該旧フロン類回収破壊法の第二種フロン類回収業者の登録に係る事業所につき、当該事業所の所在地を管轄する都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長。以下同じ。)がした第五十三条第一項のフロン類回収業者の登録を受けたものとみなす。 前項の規定によりフロン類回収業者の登録を受けたものとみなされる者であって、同項の規定により、一の都道府県知事について二以上の登録を受けたものとみなされるものについては、当該二以上の登録を一の登録とみなして、この法律の規定を適用する。 前二項の規定によりフロン類回収業者の登録を受けたものとみなされた者(次項に規定する者を除く。)についての第五十三条第二項の規定の適用については、その者が旧フロン類回収破壊法の第二種フロン類回収業者の登録を受けた日(前項の規定により二以上の登録を一の登録とみなされた者にあっては、当該二以上の登録のうち最初の登録を受けた日)を同条第一項のフロン類回収業者の登録を受けた日とみなす。 第一項及び第二項の規定によりフロン類回収業者の登録を受けたものとみなされた者であって、旧フロン類回収破壊法第三十二条第七項後段の規定による通知を受けた日から起算して三月を経過しないもの(当該通知を受けた日以後附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日前に旧フロン類回収破壊法第三十三条第一項において読み替えて準用する旧フロン類回収破壊法第十二条第一項の規定による更新を受けた者を除く。)についての第五十三条第二項の規定の適用については、同項中「五年ごとに」とあるのは、「附則第十八条の規定による改正前の特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律第三十二条第七項後段の規定による通知を受けた日から起算して三月を経過する日までにその更新を受け、かつ、その更新の日以降五年ごとに」とする。

(解体業の許可等に関する経過措置)
第五条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に廃棄物処理法第七条第一項若しくは第六項若しくは第七条の二第一項又は第十四条第一項若しくは第六項若しくは第十四条の二第一項の許可を受けている者であって、解体業に該当する事業を行っているものは、同号に掲げる規定の施行の日から三月間は、第六十条第一項の規定にかかわらず、引き続き当該事業を行うことができる。 前項に規定する者は、同項に規定する期間内に、当該事業に係る第六十一条第一項各号に掲げる事項を記載した届出書を都道府県知事に提出したときは、附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日に解体業について第六十条第一項の許可を受けたものとみなす。 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に解体業に該当する事業を行っている者(第一項に規定する者を除く。)は、同号に掲げる規定の施行の日から三月を経過する日(その者がその日以前に第六十一条第一項の申請書を提出した場合にあっては、第六十条第一項の許可又は第六十二条第二項の規定による通知がある日)までの間は、第六十条第一項の規定にかかわらず、引き続き当該事業を行うことができる。 前項の規定により引き続き解体業に該当する事業を行うことができる場合においては、その者を当該事業を行う事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けた解体業者とみなして、この法律の規定(第六十五条を除く。)を適用する。 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日から同条第二号に掲げる規定の施行の日の前日までの間は、解体業者は、廃棄物処理法第七条第十四項及び第十四条第十四項の規定の適用については、一般廃棄物収集運搬業者若しくは一般廃棄物処分業者又は産業廃棄物収集運搬業者若しくは産業廃棄物処分業者とみなす。

(破砕業の許可等に関する経過措置)
第六条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に廃棄物処理法第十四条第六項又は第十四条の二第一項の許可を受けている者であって、破砕業に該当する事業を行っているものは、同号に掲げる規定の施行の日から三月間は、第六十七条第一項の規定にかかわらず、引き続き当該事業を行うことができる。 前項に規定する者は、同項に規定する期間内に、当該事業に係る第六十八条第一項各号に掲げる事項を記載した届出書を都道府県知事に提出したときは、附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日に破砕業について第六十七条第一項の許可を受けたものとみなす。 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に破砕業に該当する事業を行っている者(第一項に規定する者を除く。)は、同号に掲げる規定の施行の日から三月を経過する日(その者がその日以前に第六十八条第一項の申請書を提出した場合にあっては、第六十七条第一項の許可又は第六十九条第二項の規定による通知がある日)までの間は、第六十七条第一項の規定にかかわらず、引き続き当該事業を行うことができる。 前項の規定により引き続き破砕業に該当する事業を行うことができる場合においては、その者を当該事業を行う事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けた破砕業者とみなして、この法律の規定(第七十二条において準用する第六十五条を除く。)を適用する。 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日から同条第二号に掲げる規定の施行の日の前日までの間は、破砕業者は、廃棄物処理法第十四条第十四項の規定の適用については、産業廃棄物収集運搬業者又は産業廃棄物処分業者とみなす。

(再資源化等に係る料金の公表に関する経過措置)
第七条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日前に販売された自動車に関する第三十四条第一項及び第百八条第一項の規定の適用については、第三十四条第一項中「これを販売する時までに」とあり、及び第百八条第一項中「あらかじめ」とあるのは、「附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日までに」とする。

(再資源化預託金等の預託に関する経過措置)
第八条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から起算して一月を経過した日(以下「基準日」という。)前に最初の自動車登録ファイルへの登録又は最初の自動車検査証の交付を受けた自動車に関する第七十三条第一項の規定の適用については、次項の規定の適用がある場合を除き、同条第一項中「最初の自動車登録ファイルへの登録(道路運送車両法第四条の規定による自動車登録ファイルへの登録をいう。以下同じ。)を受けるとき(同法第三条に規定する軽自動車(同法第五十八条第一項に規定する検査対象外軽自動車を除く。)にあっては当該自動車が最初の自動車検査証の交付(同法第六十条第一項又は第七十一条第四項の規定による自動車検査証の交付をいう。以下同じ。)を受けるとき、同法第五十八条第一項に規定する検査対象外軽自動車にあっては当該自動車が最初の車両番号の指定(同法第九十七条の三第一項の規定による車両番号の指定をいう。以下同じ。)を受けるとき)までに」とあるのは、「基準日以後における最初の自動車検査証の返付を受けるとき(当該自動車検査証の返付よりも前に基準日以後における最初の自動車登録ファイルへの登録又は最初の自動車検査証の交付を受ける自動車にあっては、当該自動車登録ファイルへの登録又は自動車検査証の交付を受けるとき)までに」とする。 基準日前に最初の自動車登録ファイルへの登録又は最初の自動車検査証の交付を受けた自動車が基準日以後における最初の自動車検査証の返付又は最初の自動車登録ファイルへの登録若しくは最初の自動車検査証の交付を受けるよりも前に使用済自動車として引取業者に引き渡される場合における第七十三条第一項の規定の適用については、同項中「当該自動車が最初の自動車登録ファイルへの登録(道路運送車両法第四条の規定による自動車登録ファイルへの登録をいう。以下同じ。)を受けるとき(同法第三条に規定する軽自動車(同法第五十八条第一項に規定する検査対象外軽自動車を除く。)にあっては当該自動車が最初の自動車検査証の交付(同法第六十条第一項又は第七十一条第四項の規定による自動車検査証の交付をいう。以下同じ。)を受けるとき、同法第五十八条第一項に規定する検査対象外軽自動車にあっては当該自動車が最初の車両番号の指定(同法第九十七条の三第一項の規定による車両番号の指定をいう。以下同じ。)を受けるとき)までに」とあるのは、「当該自動車を使用済自動車として引取業者に引き渡すときまでに」とする。

第九条 基準日前に最初の自動車登録ファイルへの登録又は最初の自動車検査証の交付を受けた自動車に関する第七十三条第二項の規定の適用については、同項中「前項に規定する最初の自動車登録ファイルへの登録又は最初の自動車検査証の交付若しくは最初の車両番号の指定を受けた後に」とあるのは、「基準日以後における最初の自動車検査証の返付又は最初の自動車登録ファイルへの登録若しくは最初の自動車検査証の交付を受けた後に」とする。

(預託証明書の提示に関する経過措置)
第十条 基準日前に最初の自動車登録ファイルへの登録又は最初の自動車検査証の交付を受けた自動車について、基準日から起算して三年を経過する日までの間に自動車検査証の返付又は自動車登録ファイルへの登録若しくは自動車検査証の交付を受けようとする者は、国土交通大臣等に対して、預託証明書を提示しなければならない。 国土交通大臣等は、預託証明書の提示がないときは、前項の自動車検査証の返付又は自動車登録ファイルへの登録若しくは自動車検査証の交付をしないものとする。

(特別区の長の事務に関する経過措置)
第十一条 この法律の規定により特別区の長が管理し、及び執行することとされている事務のうち、政令で定めるものについては、当分の間、都知事が管理し、及び執行するものとする。

(フロン類の破壊の定義に関する経過措置)
第十二条 この法律の施行の日から附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日の前日までの間における第二条第十項の規定の適用については、同項中「第三十三条第三項」とあるのは、「第五十二条第二項」とする。

(検討)
第十三条 政府は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行後五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(政令への委任)
第二十三条 附則第二条から第十二条まで、第十六条、第十九条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一五年六月一八日法律第九三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年十二月一日から施行する。

附則(平成一六年五月二六日法律第五五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年十二月三十一日までの間において政令で定める日から施行する。

(政令への委任)
第八条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成一六年六月二日法律第七六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、破産法(平成十六年法律第七十五号。次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。

(罰則の適用等に関する経過措置)
第十二条 施行日前にした行為並びに附則第二条第一項、第三条第一項、第四条、第五条第一項、第九項、第十七項、第十九項及び第二十一項並びに第六条第一項及び第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 施行日前にされた破産の宣告、再生手続開始の決定、更生手続開始の決定又は外国倒産処理手続の承認の決定に係る届出、通知又は報告の義務に関するこの法律による改正前の証券取引法、測量法、国際観光ホテル整備法、建築士法、投資信託及び投資法人に関する法律、電気通信事業法、電気通信役務利用放送法、水洗炭業に関する法律、不動産の鑑定評価に関する法律、外国証券業者に関する法律、積立式宅地建物販売業法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、浄化槽法、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、遊漁船業の適正化に関する法律、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、資産の流動化に関する法律、債権管理回収業に関する特別措置法、新事業創出促進法、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、著作権等管理事業法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、確定給付企業年金法、特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律、社債等の振替に関する法律、確定拠出年金法、使用済自動車の再資源化等に関する法律、信託業法及び特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の規定並びにこれらの規定に係る罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十四条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一六年一二月一日法律第一四七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一六年一二月三日法律第一五四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

(処分等の効力)
第百二十一条 この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第百二十二条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一七年一〇月二一日法律第一〇二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。

(無尽業法等の一部改正に伴う経過措置)
第五十八条 旧郵便貯金は、第七条、第八条、第二十条、第二十二条、第二十四条、第二十八条、第三十九条、第四十三条、第八十八条、第百八条及び第百十一条の規定による改正後の次に掲げる法律の規定の適用については、銀行への預金とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第百十七条 この法律の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為、この法律の施行後附則第九条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便為替法第三十八条の八(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替法第七十条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第二十七条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替預り金寄附委託法第八条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第三十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第四十二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十一条及び第七十二条(第十五号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為並びに附則第二条第二項の規定の適用がある場合における郵政民営化法第百四条に規定する郵便貯金銀行に係る特定日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成一八年六月二日法律第五〇号)

この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。

附則(平成一八年六月二一日法律第八三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二〇年五月二日法律第二八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成二二年五月一九日法律第三四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二三年六月三日法律第六一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

附則(平成二三年六月二四日法律第七四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

附則(平成二四年八月一日法律第五三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二五年六月一二日法律第三九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二五年一一月二七日法律第八六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則の適用等に関する経過措置)
第十四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二六年六月一三日法律第六九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。

(経過措置の原則)
第五条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

(訴訟に関する経過措置)
第六条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二九年六月一六日法律第六一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(令和元年六月一四日法律第三七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(行政庁の行為等に関する経過措置)
第二条 この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行の日前に、この法律による改正前の法律又はこれに基づく命令の規定(欠格条項その他の権利の制限に係る措置を定めるものに限る。)に基づき行われた行政庁の処分その他の行為及び当該規定により生じた失職の効力については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(検討)
第七条 政府は、会社法(平成十七年法律第八十六号)及び一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)における法人の役員の資格を成年被後見人又は被保佐人であることを理由に制限する旨の規定について、この法律の公布後一年以内を目途として検討を加え、その結果に基づき、当該規定の削除その他の必要な法制上の措置を講ずるものとする。

附則(令和四年六月一七日法律第六八号)

この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第五百九条の規定 公布の日

附則(令和五年六月一六日法律第六三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。