第一条 電気通信紛争処理委員会(以下「委員会」という。)に、あっせん若しくは仲裁に参与させ、又は特別の事項を調査審議させるため、特別委員を置くことができる。
2 特別委員は、電気通信事業、電波の利用又は放送の業務に関して優れた識見を有する者のうちから、総務大臣が任命する。 3 特別委員の任期は、二年とする。 4 特別委員は、再任されることができる。 5 特別委員は、非常勤とする。 (会議)第二条 委員会は、委員長が招集する。
2 委員会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開き、議決することができない。 3 委員会の議事は、出席した委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。 (資料の提出等の要求)第三条 委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係都道府県知事に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。
(事務局長)第四条 委員会の事務局長は、関係のある他の職を占める者をもって充てられるものとする。
(参事官)第四条の二 委員会の事務局に、参事官一人を置く。
2 参事官は、命を受けて局務に関する重要事項の調査審議に参画する。 (事務局の内部組織の細目)第四条の三 前二条に定めるもののほか、委員会の事務局の内部組織の細目は、総務省令で定める。
(あっせんの通知)第五条 委員会は、当事者の一方からあっせんの申請がなされたときは、その写しを添えて、その相手方に対し、遅滞なく、総務省令で定めるところにより、その旨を通知しなければならない。
(あっせんをしない場合等の通知)第六条 委員会は、電気通信事業法(以下「事業法」という。)第百五十四条第二項(事業法第百五十六条第一項及び第二項、第百五十七条第二項並びに第百五十七条の二第二項、電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)第二十七条の三十八第三項並びに放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第百四十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定によりあっせんをしないものとしたときは、当事者に対し、遅滞なく、総務省令で定めるところにより、その旨を通知しなければならない。
(名簿の作成)第七条 委員会は、事業法第百五十五条第三項(事業法第百五十六条第一項及び第二項、第百五十七条第四項並びに第百五十七条の二第四項、電波法第二十七条の三十八第五項並びに放送法第百四十二条第四項において準用する場合を含む。第九条において同じ。)の規定による委員会の委員その他の職員の名簿を作成しなければならない。
2 前項の名簿の記載事項は、総務省令で定める。 (仲裁委員の選定等)第八条 委員会は、仲裁の申請があったときは、当事者に対して前条第一項の名簿の写しを送付しなければならない。
2 当事者が合意により仲裁委員となるべき者を選定したときは、総務省令で定めるところにより、その者の氏名を前項の名簿の写しの送付を受けた日から二週間以内に委員会に対し通知しなければならない。 3 前項の期間内に同項の規定による通知がなかったときは、当事者の合意による選定がなされなかったものとみなす。第九条 当事者の合意による仲裁委員となるべき者の選定がなされない場合において、各当事者は、仲裁委員に指名されることが適当でないと認める事業法第百五十五条第三項に規定する委員会の委員その他の職員があるときは、総務省令で定めるところにより、その者の氏名を前条第二項に規定する期間内に委員会に対し通知することができる。
2 委員会は、事業法第百五十五条第三項ただし書の規定により仲裁委員を指名するに当たっては、当該事件の性質、当事者の意思等を勘案してするものとし、仲裁委員を指名したときは、当事者に対し、遅滞なく、総務省令で定めるところにより、その者の氏名を通知しなければならない。 (仲裁委員が欠けた場合の措置)第十条 委員会は、仲裁委員が死亡、罷免、辞任その他の理由により欠けた場合においては、当事者に対し、遅滞なく、総務省令で定めるところにより、その旨を通知しなければならない。
2 前二条の規定は、仲裁委員が欠けた場合における後任の仲裁委員となるべき者の選定及び後任の仲裁委員の指名について準用する。 (文書及び物件の提出)第十一条 仲裁委員は、仲裁を行う場合において必要があると認めるときは、当事者の申出により、相手方の所持する当該仲裁に係る事件に関係のある文書又は物件を提出させることができる。
(仲裁判断の作成)第十二条 仲裁委員は、仲裁判断をするための審尋その他必要な調査を終了したときは、速やかに、仲裁判断をしなければならない。
(あっせん及び仲裁の手続の非公開)第十三条 あっせん委員の行うあっせん及び仲裁委員の行う仲裁の手続は、公開しない。
(あっせん及び仲裁の状況の報告)第十四条 委員会は、総務大臣に対し、総務省令で定めるところにより、あっせん及び仲裁の状況について報告しなければならない。
(あっせん及び仲裁の申請手続)第十五条 事業法第百五十四条第一項(事業法第百五十六条第一項及び第二項において準用する場合を含む。)、第百五十七条第一項及び第百五十七条の二第一項、電波法第二十七条の三十八第一項及び第二項並びに放送法第百四十二条第一項の規定によるあっせん並びに事業法第百五十五条第一項(事業法第百五十六条第一項及び第二項において準用する場合を含む。)、第百五十七条第三項及び第百五十七条の二第三項、電波法第二十七条の三十八第四項並びに放送法第百四十二条第三項の規定による仲裁の申請書の様式その他申請手続について必要な事項は、総務省令で定める。
(委員会の運営)第十六条 この政令に定めるもののほか、議事の手続その他委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が委員会に諮って定める。
附則
この政令は、電気通信事業法等の一部を改正する法律(平成十三年法律第六十二号)の施行の日(平成十三年十一月三十日)から施行する。附則(平成一五年四月一日政令第一六九号)
この政令は、公布の日から施行する。附則(平成一六年三月二四日政令第五九号)
この政令は、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日(平成十六年四月一日)から施行する。附則(平成二〇年三月一九日政令第五〇号)
この政令は、放送法等の一部を改正する法律(平成十九年法律第百三十六号)及び同法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(平成二十年四月一日)から施行する。附則(平成二三年六月二四日政令第一八一号)
(施行期日)
第一条 この政令は、放送法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第六十五号。以下「放送法等改正法」という。)の施行の日(平成二十三年六月三十日。以下「施行日」という。)から施行する。
(電気通信事業紛争処理委員会令の一部改正に伴う経過措置)
第二条 この政令の施行の際現に第六条の規定による改正前の電気通信事業紛争処理委員会令(以下この条において「旧委員会令」という。)第一条第二項の規定により任命された電気通信事業紛争処理委員会の特別委員である者は、施行日に、第六条の規定による改正後の電気通信紛争処理委員会令第一条第二項の規定により電気通信紛争処理委員会の特別委員として任命されたものとみなす。 この場合において、その任命されたものとみなされる者の任期は、同条第三項の規定にかかわらず、旧委員会令第一条第二項の規定により任命された電気通信事業紛争処理委員会の特別委員としての任期の施行日における残任期間と同一の期間とする。
(罰則に関する経過措置)
第十三条 この政令の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。