内閣は、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)第七十五条第一項の規定に基づき、この政令を制定する。
(没収保全財産に対し滞納処分による差押えがされた場合の通知)第一条 没収保全(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(以下「法」という。)第二十二条第一項又は第六十六条第一項に規定する没収保全命令による処分の禁止をいう。以下同じ。)がされている財産に対し滞納処分(法第四十条第一項に規定する滞納処分をいう。以下同じ。)による差押えをしたときは、徴収職員等(徴収職員、徴税吏員その他滞納処分を執行する権限を有する者をいう。以下同じ。)は、検察官にその旨を通知しなければならない。
2 没収保全がされている財産に対し滞納処分による差押えをした場合において、滞納処分による差押えを解除したときは、徴収職員等は、検察官にその旨を通知しなければならない。 3 前二項の規定は、附帯保全命令(法第二十二条第二項又は第六十六条第一項に規定する附帯保全命令をいう。以下同じ。)による処分の禁止がされている権利に対し滞納処分による差押えがされた場合について準用する。 (滞納処分に係る金銭債権につき没収保全がされた場合の供託の事情届の方式等)第二条 法第四十条第二項において準用する法第三十六条第四項において準用する同条第二項の規定による届出(以下この条において単に「届出」という。)は、徴収職員等に対して次の事項を記載した書面でしなければならない。
一 滞納者の氏名及び住所又は居所
二 没収保全事件の表示
三 被告人又は被疑者の氏名
四 債権の種類及び額その他の債権を特定するに足りる事項
五 他に滞納処分による差押えがあるときは、その差押えに係る徴収職員等の属する庁その他の事務所の名称及び所在並びに差押えの年月日及び範囲
六 供託の事由、供託した金額、供託所の表示、供託番号及び供託の年月日
2 前項の書面には、供託書正本を添付しなければならない。 3 没収保全がされる前に滞納処分による差押えが二以上されているときは、届出は、先に送達された債権差押通知書を発した徴収職員等に対してしなければならない。 4 徴収職員等は、届出を受けたときは、没収保全命令を発した裁判所及び検察官にその旨を通知しなければならない。 (滞納処分に係る財産につき没収保全がされた場合の通知)第三条 滞納処分による差押えがされている財産について没収保全がされた場合において、滞納処分による差押えを解除したとき、又は当該財産につき滞納処分の手続により換価若しくは取立てをしたときは、徴収職員等は、検察官にその旨を通知しなければならない。
2 徴収職員等は、法第四十条第二項において準用する法第三十六条第四項において準用する同条第一項の規定による供託がされている場合において、滞納処分による差押えの全部を解除したときは供託書正本を、その一部を解除したときは供託書正本の保管を証する書面を没収保全命令を発した裁判所に送付しなければならない。 3 第一項の規定は、滞納処分による差押えがされている権利について附帯保全命令による処分の禁止がされた場合について準用する。