第一条 日本電信電話株式会社法の一部を改正する法律(平成九年法律第九十八号。以下「改正法」という。)附則第四条第一項に規定する実施計画(以下「実施計画」という。)は、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社(以下「地域会社」という。)並びに改正法附則第二条第二項に規定する株式会社(以下「長距離会社」という。)ごとに、改正法附則第三条第二項各号に定める事項に区分して記載するものとする。
(承継会社に事業を引き継がせる時期)第二条 地域会社及び長距離会社(以下「承継会社」という。)に事業を引き継がせる時期については、改正法の施行の日(以下「施行日」という。)前における日本電信電話株式会社(以下「会社」という。)が承継会社に営業の譲渡を行う予定の時期を記載するとともに、会社の事業の引継ぎのための営業譲渡契約の締結予定日、当該営業譲渡契約の締結に係る決議を受けるための株主総会の開催予定日など、会社の事業の引継ぎのために必要な措置を行う予定の時期を付記するものとする。
(承継会社に引き継がせる電気通信業務の種類及び範囲)第三条 承継会社に引き継がせる電気通信業務の種類及び範囲については、次の各号に定めるところにより記載するものとする。
一 承継会社に引き継がせる電気通信業務については、当該業務の概要、電気通信役務の態様、業務区域を電気通信事業法施行規則(昭和六十年郵政省令第二十五号)第三条第二項に規定する電気通信役務の種類ごとに記載するとともに、各承継会社に承継させる電気通信設備の概要を記載すること。
二 利用者に対する電気通信役務の提供の実態に鑑み、電気通信業務の内容を明らかにするために必要があると認められるときは、電気通信役務の種類ごとに適宜細分して記載すること。
2 承継会社に引き継がせる改正法による改正前の日本電信電話株式会社法(昭和五十九年法律第八十五号)第一条第二項に規定する国内電気通信事業に附帯する業務及びその他会社の目的を達成するために必要な業務に該当する業務については、改正法附則第二条第三項に定めるところにより引き継がせる業務の名称及び概要並びに同条第一項又は第二項に定めるところにより引き継がせる業務と併せて営むこととする理由を記載するものとする。 3 前二項によるほか次の各号に掲げる書類を添付するものとする。一 事業開始予定の日以降五年内の日を含む毎事業年度における電気通信事業法施行規則様式第三の事業収支見積書
二 業務区域の境界を明示した縮尺二十万分の一以上の精密度を有する地図(業務区域が都道府県又は市町村(特別区を含む。)の全部の区域を含む場合は、その含む部分について適宜の地図)
三 他の電気通信事業者と電気通信設備の接続又は共用を行う場合は、その計画を記載した書類
四 電気通信業務の一部を委託する場合は、その計画を記載した書類
五 伝送路設備(中継系設備に限る。)及び交換設備その他主要設備配置図
六 電気通信回線設定一覧表
七 前二項の業務を行う組織の名称及びその所掌業務を記載した書類
八 施行日以後における会社(以下「持株会社」という。)に残る業務(次条第二項に定める電気通信技術に関する研究の業務を除く。)の名称及び概要並びに当該業務を行う組織の名称及びその所掌業務を記載した書類
(承継会社に引き継がせる電気通信技術に関する研究の業務)第四条 承継会社に引き継がせる電気通信技術に関する研究(以下「応用的研究」という。)の業務については、次の各号に掲げる事項について記載するものとする。
一 応用的研究の業務の概要
二 応用的研究の業務の引継ぎに伴い承継会社に承継させる研究成果
三 前号の研究成果及び地域会社が引き続き行う応用的研究に係る研究成果の普及方法
2 新法第二条第一項第三号に規定する電気通信の基盤となる電気通信技術に関する研究(以下「基盤的研究」という。)の業務のうち、承継会社がその費用を負担するものについては、次の各号に掲げる事項が明確となるように記載するものとする。一 承継会社の費用負担の方法
二 研究項目の決定方法
三 研究成果の普及方法
3 前二項によるほか次の各号に掲げる書類を添付するものとする。一 応用的研究の業務を行う組織の名称及びその所掌業務を記載した書類
二 基盤的研究の業務の概要並びにそれを行う組織の名称及びその所掌業務を記載した書類
三 会社が保有している研究成果のうち、承継会社に承継される研究成果以外の研究成果を記載した書類
四 前号の研究成果及び基盤的研究に係る研究成果の普及方法を記載した書類
(承継会社に承継させる資産、債務並びにその他の権利及び義務)第五条 承継会社に承継させる資産、債務並びにその他の権利及び義務については、次の各号の定めるところによりそれぞれの種類ごとに区分し、当該種類に応じて適切であると認められる方法により記載するものとする。
一 資産及び債務については、電気通信事業会計規則(昭和六十年郵政省令第二十六号)別表第一により勘定科目を分類して記載することとし、承継会社への承継方法として出資又は譲渡の区別を明確にするとともに、資産にあっては、その使途を記載すること。
二 その他の権利及び義務については、その性質に応じて区分して記載すること。
三 前号の場合において、当該権利及び義務の範囲を明らかにするために必要があると認められるときは、当該権利及び義務に関し、目録を作成して整理し、又は図面その他の書面を添付すること。
2 承継会社に承継させる資産のうち、電気通信役務の提供に関連するものについては、各承継会社への帰属が明らかになるように細分して記載するものとし、施行日前において会社が保有する法人(改正法附則第十四条の規定に基づき会社が出資した法人を含む。)の株式等については、次に掲げる事項について明確となるように記載するものとする。一 当該法人の名称及び業務の概要
二 会社の保有株式数、出資額、貸借対照表計上価額及び持株比率
三 承継会社が保有することが適当と認められる理由
3 承継会社に承継させる債務(社債を除く。)については、当該債務の承継に伴う債権者の保護に関する方法が明確となるように記載するものとする。 4 会社の事業の引継ぎに当たって利用者の利便の確保のために講ずる措置については、その具体的な内容が明確となるように記載するものとする。 5 前各項によるほか改正法の施行の日の属する営業年度の期首において想定される承継会社及び持株会社の貸借対照表を添付するものとする。 (承継会社への事業の引継ぎに当たって電気通信の分野における公正な競争の確保に関し必要な事項)第六条 承継会社への事業の引継ぎに当たって電気通信の分野における公正な競争の確保に関し必要な事項については、改正法附則第三条第一項に規定する基本方針で定める当該事項について、その具体的な措置が明確となるように記載するものとする。
(その他承継会社への事業の適切かつ円滑な引継ぎに関する事項)第七条 第二条から前条までに定めるもののほか、承継会社への事業の適切かつ円滑な引継ぎに関する事項については、次の各号に定めるところにより記載するものとする。
一 長距離会社の設立については、長距離会社の定款に記載する事項のほか、設立予定年月日及び設立方法を記載すること。
二 会社の株主の権利保護に関する方法については、持株会社が各承継会社の経営内容を開示することなどその具体的な措置が明確となるように記載すること。
三 改正法附則第十八条及び第十九条の規定に基づく各承継会社に対する関係法令の適用並びに改正法附則第二十条の規定による政令に基づく各承継会社に対する関係法令の適用に関する経過措置については、その内容が明確となるように記載すること。
四 会社の事業の引継ぎに関連して、承継会社以外の法人に会社の事業を引き継ぐ場合にあっては、当該法人の名称、引き継がせる時期、引き継がせる事業の概要、承継させる資産及び債務並びに承継させる権利及び義務が明確となるように記載した書類を添付すること。
五 電気通信ネットワークの監視及び制御を円滑に行う体制を確保する方法については、その具体的な措置が明確となるように記載すること。
六 前各号のほか会社の事業の円滑かつ適正な引継ぎを図るために必要であると認められる事項については、当該事項及びその事項に対する具体的な措置が明確となるように記載すること。