第一条 排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律(以下「法」という。)第四条第一項ただし書の農林水産省令で定める軽易な水産動植物の採捕は、次に掲げる水産動植物の採捕で、第一号及び第二号に掲げるものにあっては総トン数三トン未満の船舶により行うもの又は適法に我が国に在留する外国人が日本の国籍を有する漁業者(人に水産動植物の採捕をさせることを業とする者を含む。以下この条において同じ。)の管理の下に総トン数三トン以上の日本船舶により行うものと、第三号に掲げるものにあっては農林水産大臣が別に定めて告示する海域及び期間において適法に我が国に在留する外国人が日本の国籍を有する漁業者の管理の下に日本船舶により行うものとする。
一 さおづり又は手づり(まきづりを除く。)による水産動植物の採捕
二 たも網、手網、やす及びは具以外の漁具を使用しないで行う水産動植物の採捕
三 ひき縄づりによる水産動植物の採捕
(許可の申請)第二条 法第五条第一項の許可を受けようとする外国人は、漁業又は水産動植物の採捕(漁業に該当するものを除き、漁業等付随行為を含む。以下同じ。)に係る船舶に関し、次に掲げる事項を記載した申請書を農林水産大臣に提出しなければならない。
一 許可を申請する外国人の属する外国、氏名又は名称及び住所又は所在地
二 申請に係る船舶の名称、船体に標示されている番号、種類、規模、最大速力、乗組員数、根拠地及び船長の氏名
三 申請に係る漁業又は水産動植物の採捕の方法、対象とする水産動植物の種類及び漁獲予定量、操業予定海域並びに操業予定期間
四 その他農林水産大臣が別に定める事項
2 農林水産大臣は、前項の申請書のほか、許可をするかどうかの判断に関し必要と認める書類の提出を求めることができる。 (許可証の様式)第三条 法第五条第二項の規定により交付する許可証の様式は、農林水産大臣が別に定めて告示するものとする。
(許可証の再交付)第四条 法第五条第一項の許可を受けた外国人は、許可証を亡失し、又はき損した場合には、速やかに、理由を付して農林水産大臣に許可証の再交付を申請しなければならない。
2 農林水産大臣は、前項の規定による申請があったときは、遅滞なく、許可証を交付するものとする。 (許可を受けた旨の表示)第五条 法第五条第三項の規定による同条第一項の許可を受けた旨の表示は、農林水産大臣が別に定めて告示する標識により、鮮明にしなければならない。
(許可証の備付場所)第六条 法第五条第二項の許可証は、船橋内又はこれに準ずる場所に備え付けておかなければならない。
(漁獲量の限度の区分)第七条 法第六条第一項の農林水産省令で定める区分は、水産動植物の種類、海域及び外国人の属する外国の別により農林水産大臣が定めるものとする。
(承認に係る水産動植物の採捕の目的)第八条 法第八条の農林水産省令で定める目的は、試験研究及び教育実習とする。
(水産動植物の採捕の承認)第九条 法第八条の承認を受けようとする外国人は、水産動植物の採捕に係る船舶ごとに、次に掲げる事項を記載した申請書を農林水産大臣に提出しなければならない。
一 承認を申請する外国人の属する外国、氏名又は名称及び住所又は所在地
二 申請に係る船舶の名称、船体に標示されている番号、規模及び船長の氏名
三 申請に係る水産動植物の採捕の目的及び方法、対象とする水産動植物の種類及び採捕予定量、採捕予定海域並びに採捕予定期間
四 その他農林水産大臣が別に定める事項
(外国人以外の者が行う漁業に係る漁業等付随行為等の承認)第十条 法第九条の承認を受けようとする外国人は、外国人以外の者が行う漁業又は水産動植物の採捕に係る漁業等付随行為(以下単に「漁業等付随行為」という。)に係る船舶ごとに、次に掲げる事項を記載した申請書を農林水産大臣に提出しなければならない。
一 承認を申請する外国人の属する外国、氏名又は名称及び住所又は所在地
二 申請に係る船舶の名称、船体に標示されている番号、種類、規模、最大速力、乗組員数、根拠地及び船長の氏名
三 申請に係る漁業等付随行為の目的及び種類、予定海域並びに予定期間
四 申請に係る漁業等付随行為に係る漁業又は水産動植物の採捕を行う外国人以外の者の氏名又は名称、住所又は所在地並びに当該漁業又は水産動植物の採捕に係る船舶の名称、船体に標示されている番号、種類、規模、最大速力、乗組員数、根拠地及び船長の氏名
五 探索及び集魚に係る申請にあっては、対象となる水産動植物の種類
六 漁獲物の保蔵若しくは加工又は漁獲物若しくはその製品の運搬に係る申請にあっては、対象とする漁獲物又はその製品の種類及びその予定数量
七 船舶への補給に係る申請にあっては、補給するもの及びその予定数量
八 その他農林水産大臣が別に定める事項
(探査の承認)第十一条 法第十条の承認を受けようとする外国人は、探査に係る船舶ごとに、次に掲げる事項を記載した申請書を農林水産大臣に提出しなければならない。
一 承認を申請する外国人の属する外国、氏名又は名称及び住所又は所在地
二 申請に係る船舶の名称、船体に標示されている番号、種類、規模、最大速力、乗組員数、根拠地及び船長の氏名
三 申請に係る探査の目的及び方法、対象とする水産動植物の種類、探査に使用する機器類、予定海域並びに予定期間
四 その他農林水産大臣が別に定める事項
(承認の基準)第十二条 農林水産大臣は、法第八条から第十条までの承認の申請があった場合において、それぞれ、当該申請に係る水産動植物の採捕、漁業等付随行為又は探査が海洋生物資源の保護、漁業調整その他公益上の観点から支障がないと認められるときでなければ、法第八条から第十条までの承認をしてはならない。
(試験研究等のための水産動植物の採捕等への準用)第十三条 第二条第二項及び第三条から第六条までの規定は、法第八条から第十条までの承認について準用する。
(停船命令)第十四条 漁業監督官は、法第十五条の二第一項の規定による検査又は質問をするため必要があるときは、漁業、水産動植物の採捕又は探査に係る船舶の船長、船長の職務を行う者又は操業を指揮する者に対し、停船を命ずることができる。
2 前項の停船命令は、同項の検査又は質問をする旨を告げ、又は表示し、かつ、国際海事機関が採択した国際信号書に規定する次に掲げる信号その他の適切な手段により行うものとする。一 信号旗Lを掲げること。
二 サイレン、汽笛その他の音響信号によりLの信号(短音一回、長音一回、短音二回)を約七秒の間隔を置いて連続して行うこと。
三 投光器によりLの信号(短光一回、長光一回、短光二回)を約七秒の間隔を置いて連続して行うこと。
3 前項において、「長音」又は「長光」とは、約三秒間継続する吹鳴又は投光をいい、「短音」又は「短光」とは、約一秒間継続する吹鳴又は投光をいう。 (大陸棚の定着性種族に係る漁業等への準用等)第十五条 第二条から前条までの規定は、大陸棚であって排他的経済水域でない区域の定着性種族に係る漁業、水産動植物の採捕及び探査について準用する。
附則
(施行期日)
第一条 この省令は、法の施行の日(平成八年七月二十日)から施行する。
(漁業水域に関する暫定措置法施行規則の廃止)
第二条 漁業水域に関する暫定措置法施行規則(昭和五十二年農林省令第二十八号)は、廃止する。