第一章 総則
(目的)第一条 この法律は、我が国における近年の国民経済の発展に伴い、産業廃棄物の排出量が増加するとともに、その種類が多様化し、産業廃棄物の処理施設に対する需要が著しく増大していることにかんがみ、産業廃棄物の処理を効率的かつ適正に行うための一群の施設の整備をその周辺地域の公共施設の整備との連携に配慮しつつ促進する措置を講ずることにより、産業廃棄物の処理施設の安定的な供給及び産業廃棄物の適正な処理の推進を図り、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)第二条 この法律において「産業廃棄物」とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下「廃棄物処理法」という。)第二条第四項に規定する産業廃棄物をいう。
2 この法律において「特定施設」とは、産業廃棄物の処理を効率的かつ適正に行うために設置される一群の施設であって、第一号又は第二号に掲げる施設及び第三号、第四号又は第五号に掲げる施設から構成されるもの(これらと一体的に設置される集会施設、スポーツ又はレクリエーション施設、教養文化施設その他の施設を含む。)をいう。一 二以上の種類(焼却施設、破砕施設、乾燥施設、脱水施設、中和施設、油水分離施設、コンクリート固型化施設、ばい焼施設、分解施設、洗浄施設、安定型最終処分場(環境に影響を及ぼすおそれの少ないものとして政令で定める産業廃棄物の最終処分場をいう。次号において同じ。)、管理型最終処分場(環境に影響を及ぼすおそれのあるものとして政令で定める産業廃棄物の最終処分場をいう。次号において同じ。)、遮断型最終処分場(環境に著しい影響を及ぼすおそれのあるものとして政令で定める産業廃棄物の最終処分場をいう。次号において同じ。)、建設廃棄物処理施設(工作物の除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する産業廃棄物又は木くずの再生を行う施設をいう。次号において同じ。)その他これらに類する施設の種類をいう。第十七条第一号において同じ。)の産業廃棄物処理施設(産業廃棄物の処理施設をいう。以下この項、第十七条及び第二十七条において同じ。)が一体的に設置される施設であって、産業廃棄物の処理につき広く一般の需要に応ずるためのもの
二 産業廃棄物処理施設のうち焼却施設、安定型最終処分場、管理型最終処分場、遮断型最終処分場又は建設廃棄物処理施設であって、産業廃棄物の処理につき広く一般の需要に応ずるためのもの(政令で定める規模以上のものに限る。)
三 産業廃棄物処理技術(産業廃棄物の処理に関する技術をいう。以下この号において同じ。)に関する研究開発のための施設であって産業廃棄物処理技術に関する研究開発を行う者の共用に供されるもの
四 産業廃棄物の適正な処理に関する研修施設、展示施設、会議場施設その他の共同利用施設
五 緑化施設
3 この法律において「特定周辺整備地区」とは、第十一条第一項の規定により指定された地区をいう。 4 この法律において「港湾区域等」とは、港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第二条第三項に規定する港湾区域(以下この項において「港湾区域」という。)、同条第四項に規定する臨港地区及び港湾区域内の公有水面の埋立てに係る埋立地(公有水面埋立法(大正十年法律第五十七号)第二十二条第二項の功認可の告示があった日から一定期間を経過したものその他の政令で定めるものを除く。)をいう。第二章 特定施設の整備の促進
(基本指針)第三条 環境大臣、国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣(以下この条において「関係大臣」という。)は、特定施設の整備に関する基本指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。
2 基本指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。一 特定施設の整備に関する基本的な事項
二 特定施設の立地並びに規模及び配置に関する事項
三 特定施設の整備の事業を行う者に関する事項
四 特定施設の施設及び設備に関する事項
五 特定施設の運営に関する事項
六 環境の保全その他特定施設の整備に際し配慮すべき重要事項
七 特定周辺整備地区の指定及び特定周辺整備地区に係る施設整備の方針の策定に関する事項
3 関係大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議しなければならない。 4 関係大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。 (整備計画の認定等)第四条 特定施設の整備の事業を行おうとする者(当該事業を行う法人を設立しようとする者を含む。)は、当該特定施設の整備の事業に関する計画(以下「整備計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出して、当該整備計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 整備計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 特定施設の位置
二 特定施設の整備の事業を行う者に関する事項
三 特定施設の概要、規模及び配置
四 特定施設の運営に関する事項
五 特定施設の整備の事業の実施時期
六 特定施設の整備の事業を行うのに必要な資金の額及びその調達方法
3 第一項の認定の申請は、当該整備計画に係る特定施設の所在地を管轄する都道府県知事を経由してするものとする。 (認定の基準)第五条 主務大臣は、前条第一項の認定の申請があった場合において、当該申請に係る整備計画が次の各号に適合すると認めるときは、当該申請に係る認定をするものとする。
一 前条第二項第一号から第四号までに掲げる事項が基本指針に照らし当該特定施設の整備の目的を達成し、当該特定施設の機能を発揮させるため適切なものであること。
二 前条第二項第二号、第五号及び第六号に掲げる事項が当該特定施設の整備の事業を確実に遂行するため適切なものであること。
三 廃棄物処理法第五条の五第一項に規定する廃棄物処理計画に適合したものであること。
四 特定周辺整備地区において整備される特定施設にあっては、当該特定周辺整備地区の施設整備の方針に照らし適切なものであること。
(関係都道府県等の意見の聴取)第六条 主務大臣は、第四条第一項の認定をしようとするときは、あらかじめ、関係都道府県(当該整備計画に係る特定施設の所在地が地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)の区域に含まれる場合においては、当該指定都市を含む。第三項、次条第一項及び第九条第二項において同じ。)の意見を聴かなければならない。
2 前項の場合において、都道府県が意見を述べようとするときは、あらかじめ、関係市町村(特別区を含み、指定都市を除く。次条第二項において同じ。)の意見を聴かなければならない。 3 主務大臣は、第一項の規定により関係都道府県の意見を聴いたときは、当該関係都道府県の意向が第四条第一項の認定に十分に反映されるように努めなければならない。 (認定の通知)第七条 主務大臣は、第四条第一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を関係都道府県に通知しなければならない。
2 前項の通知を受けた都道府県は、遅滞なく、当該通知に係る事項を関係市町村に通知しなければならない。 (整備計画の変更)第八条 第四条第一項の認定を受けた者(その者の設立に係る同項の法人を含む。)は、当該認定を受けた整備計画の変更をしようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 第四条第三項及び前三条の規定は、前項の変更の認定について準用する。 (報告の徴収)第九条 主務大臣は、第四条第一項の認定を受けた整備計画(前条第一項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定計画」という。)に係る特定施設の整備の事業を行う者(以下「認定事業者」という。)に対し、当該認定計画に係る特定施設の整備の事業の実施状況に関し報告をさせることができる。
2 主務大臣は、前項の報告を受けたときは、遅滞なく、当該報告に係る事項を関係都道府県に通知しなければならない。 (認定の取消し)第十条 主務大臣は、認定事業者が認定計画に従って特定施設の整備の事業を行っていないと認めるときは、当該認定を取り消すことができる。
2 第六条及び第七条の規定は、前項の規定による取消しについて準用する。 (特定周辺整備地区の指定及び施設整備方針)第十一条 都道府県は、基本指針に基づき、特定施設の整備が行われ、又は行われるべき地区を含む地域のうち、当該特定施設の整備に伴い生活環境の保全を図るため特に当該特定施設の整備に関連して公共施設(道路、公園その他の公共の用に供する施設(その整備を都道府県知事又は市町村長が行うものであって政令で定めるものを除く。)をいう。以下同じ。)の整備を図ることが適当と認められる地区を特定周辺整備地区として指定し、当該特定周辺整備地区の施設整備の方針(以下この条において「施設整備方針」という。)を定めることができる。
2 施設整備方針においては、特定周辺整備地区の施設整備の基本的な事項、当該特定周辺整備地区において整備される特定施設又は整備されることが適当と認められる特定施設と一体として整備されるべき公共施設の整備に関する事項その他当該特定周辺整備地区の施設整備に関し必要な事項を定めるものとする。 3 都道府県は、特定周辺整備地区を指定し、施設整備方針を定めようとするときは、あらかじめ、関係市町村(特別区を含み、当該特定周辺整備地区に港湾区域等が含まれるときは港湾管理者を含む。次項において同じ。)の意見を聴かなければならない。 4 都道府県は、前項の規定により関係市町村の意見を聴いたときは、当該関係市町村の意向が特定周辺整備地区の指定及び施設整備方針に十分に反映されるように努めなければならない。 5 都道府県は、特定周辺整備地区を指定したときは、遅滞なく、当該特定周辺整備地区の区域及び施設整備方針を公表するとともに、当該特定周辺整備地区の区域及び施設整備方針を国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣に、当該特定周辺整備地区の区域及び特定施設の概要を主務大臣(国土交通大臣を除く。)に、それぞれ通知しなければならない。 6 前三項の規定は、特定周辺整備地区の区域又は施設整備方針の変更について準用する。 (資金の確保等)第十二条 国及び地方公共団体(港務局を含む。以下同じ。)は、認定計画に係る特定施設の整備の事業を実施するのに必要な資金の確保又はその融通のあっせんに努めるものとする。
(公共施設の整備)第十三条 国及び地方公共団体は、特定周辺整備地区の施設整備の方針の達成に資するために必要な公共施設の整備の促進に配慮するものとする。
(指導及び助言)第十四条 国及び地方公共団体は、認定事業者に対し、認定計画に従って行われる特定施設の整備に関し必要な指導及び助言を行うものとする。
(認定事業者に係る産業廃棄物処理責任者等についての特例)第十五条 その事業活動に伴って生ずる産業廃棄物(特別管理産業廃棄物(廃棄物処理法第二条第五項に規定する特別管理産業廃棄物をいう。以下同じ。)を除く。)を処理するために産業廃棄物処理施設(廃棄物処理法第十五条第一項に規定する産業廃棄物処理施設をいう。)が設置されている特定施設に係る認定事業者については、廃棄物処理法第十二条第八項中「当該事業場ごとに、当該事業場」とあるのは「当該特定施設」と、「産業廃棄物処理責任者を置かなければならない。ただし、自ら産業廃棄物処理責任者となる事業場については、この限りでない」とあるのは「当該特定施設につき一人の産業廃棄物処理責任者を置かなければならない」とする。
2 その事業活動に伴い特別管理産業廃棄物を生ずる特定施設に係る認定事業者については、廃棄物処理法第十二条の二第八項中「当該事業場ごとに、当該事業場」とあるのは「当該特定施設」と、「特別管理産業廃棄物管理責任者を置かなければならない。ただし、自ら特別管理産業廃棄物管理責任者となる事業場については、この限りでない」とあるのは「当該特定施設につき一人の特別管理産業廃棄物管理責任者を置かなければならない」とする。第三章 産業廃棄物処理事業振興財団
(指定等)第十六条 環境大臣は、特定施設の整備に必要な資金の融通の円滑化その他の産業廃棄物の処理に係る事業の振興措置等を推進することにより産業廃棄物の適正な処理の確保に資することを目的とする一般財団法人であって、次条に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、全国を通じて一個に限り、産業廃棄物処理事業振興財団(以下「振興財団」という。)として指定することができる。
2 環境大臣は、前項の規定による指定をしたときは、振興財団の名称及び住所並びに事務所の所在地を公示しなければならない。 3 振興財団は、その名称及び住所並びに事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を環境大臣に届け出なければならない。 4 環境大臣は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。 (業務)第十七条 振興財団は、次に掲げる業務を行うものとする。
一 認定計画に係る特定施設のうち、二以上の種類の産業廃棄物処理施設(廃油、廃酸、廃アルカリ及び特別管理産業廃棄物以外の産業廃棄物の最終処分場又は廃油、廃酸、廃アルカリ若しくは特別管理産業廃棄物の処理施設(専ら産業廃棄物の再生の処理を行うものを除く。)に限る。)を含む第二条第二項第一号に掲げる施設又は同項第二号に掲げる施設を含むもの(次号において「特定債務保証対象施設」という。)の整備の事業に必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。
二 認定計画に係る特定施設(特定債務保証対象施設を除く。)の整備の事業に必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。
三 廃棄物処理法第十四条第十二項に規定する産業廃棄物処分業者、廃棄物処理法第十四条の四第十二項に規定する特別管理産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者(以下「産業廃棄物処分業者等」という。)が行う産業廃棄物処理施設の整備の事業、産業廃棄物の処理に関する技術の研究開発の事業その他の産業廃棄物の処理に係る事業であって共同して行われるものに必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。
四 産業廃棄物処分業者等が行う産業廃棄物処理施設の近代化又は高度化を図るための施設の整備の事業のために必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。
五 産業廃棄物処分業者等に対してこれらの者が行う産業廃棄物の処理に関する新たな技術の開発又は起業化に必要な資金に充てるための助成金を交付すること。
六 産業廃棄物の処理に関する情報又は資料を収集し、及び提供すること。
七 産業廃棄物の処理に関する調査研究を行うこと。
八 産業廃棄物の処理に関し、産業廃棄物処分業者等又はその従業員に対して研修又は指導を行うこと。
九 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
(業務の委託)第十八条 振興財団は、環境大臣の認可を受けて、前条第一号から第四号までに掲げる業務(債務の保証の決定を除く。)の一部を金融機関に委託することができる。
2 金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、前項の規定による委託を受け、当該業務を行うことができる。 (基金)第十九条 振興財団は、第十七条各号に掲げる業務に関する基金(第二十五条において「基金」という。)を設け、これらの業務に要する費用に充てることを条件として事業者等から出えんされた金額の合計額をもってこれに充てるものとする。
(事業計画等)第二十条 振興財団は、毎事業年度、環境省令で定めるところにより、事業計画書及び収支予算書を作成し、環境大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。
2 振興財団は、環境省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書及び収支決算書を作成し、環境大臣に提出しなければならない。 3 環境大臣は、第一項の認可を行ったときは、当該認可に係る事業計画書及び収支予算書の写しを、第二十七条第一号に規定する事業を所管する大臣及び総務大臣に送付するものとする。 (区分経理)第二十一条 振興財団は、次に掲げる業務については、当該業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。
一 第十七条第一号に掲げる業務及びこれに附帯する業務
二 第十七条第二号から第四号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務
三 第十七条第五号に掲げる業務及びこれに附帯する業務
四 第十七条第六号から第八号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務
(報告及び検査)第二十二条 環境大臣は、第十七条各号に掲げる業務の適正な運営を確保するために必要な限度において、振興財団に対し、当該業務若しくは資産の状況に関し必要な報告をさせ、又はその職員に、振興財団の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。 3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 (監督命令)第二十三条 環境大臣は、この章の規定を施行するために必要な限度において、振興財団に対し、第十七条各号に掲げる業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(指定の取消し等)第二十四条 環境大臣は、振興財団が次の各号のいずれかに該当するときは、第十六条第一項の規定による指定(以下この条において「指定」という。)を取り消すことができる。
一 第十七条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
二 指定に関し不正の行為があったとき。
三 この章の規定又は当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
2 環境大臣は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。第二十五条 削除
第四章 雑則
(大都市の特例)第二十六条 第十一条の規定により都道府県の権限に属するものとされている事務は、特定周辺整備地区の全部が指定都市の区域に含まれる場合においては、当該指定都市が行う。 この場合においては、同条中都道府県に関する規定は、指定都市に関する規定として指定都市に適用があるものとする。
2 前項の場合においては、第十一条第三項中「関係市町村(特別区を含み、」とあるのは、「関係都道府県(」と読み替えるものとする。 (主務大臣等)第二十七条 第二章における主務大臣は、次の各号に掲げる特定施設の区分に応じ、当該各号に定める大臣とする。 ただし、特定施設が特定周辺整備地区において整備される場合における整備計画の認定に関する事項については、当該特定施設に係る大臣、国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣とする。
一 特定施設のうち、専ら特定産業廃棄物(産業廃棄物のうち資源の有効な利用の促進に関する法律(平成三年法律第四十八号)第二条第八項の政令で定める再生資源であって政令で定めるものをいう。)の再生の処理を行う産業廃棄物処理施設(政令で定めるものに限る。)を含むもの 当該再生資源ごとに同項の政令で定める業種に属する事業を所管する大臣及び環境大臣
二 特定施設のうち、前号に掲げるもの以外のもの 環境大臣
2 この法律に規定する主務大臣の権限は、政令で定めるところにより、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第九条に規定する地方支分部局の長に委任することができる。 (事務の区分)第二十八条 第四条第三項の規定により都道府県が行うこととされている事務は、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
(経過措置)第二十九条 この法律の規定に基づき、命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第五章 罰則
第三十条 第二十二条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、二十万円以下の罰金に処する。
第三十一条 第九条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、十万円以下の罰金に処する。
第三十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の刑を科する。
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
(手数料に関する経過措置)
第百六十二条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則(平成一一年七月三〇日法律第一一七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)
(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則(平成一二年六月二日法律第一〇五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第五条 この法律の施行前にした行為及び附則第三条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第六条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(平成一二年六月七日法律第一一三号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年四月一日から施行する。
附則(平成一四年三月三一日法律第一五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十四年四月一日から施行する。
附則(平成一五年六月一八日法律第九三号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年十二月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則(平成一八年六月二日法律第五〇号)
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。附則(平成二二年五月一九日法律第三四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則(平成二三年六月二四日法律第七四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。