第一条 紙製造業に属する事業を行う者(以下「事業者」という。)は、色、強度、吸水性、印刷適性その他の紙の品質に対する紙の需要者の要求に対応しつつ、技術的かつ経済的に可能な範囲で、製造する紙の古紙利用率(紙の原料に占める古紙の質量の割合をいう。以下同じ。)を向上させるものとする。
(設備の整備等)第二条 事業者は、工場の敷地内において必要な古紙の置場を設けるとともに、古紙を利用するため、次に掲げる設備を整備するものとする。
一 パルパー及びリファイナー
二 スクリーン及びクリーナー
三 脱墨装置
四 洗浄機
五 漂白装置
六 その他の古紙を利用するために必要な設備
(技術の向上)第三条 事業者は、古紙を利用するために必要な機械又は薬品の製造を行う者と協力して、次に掲げる技術を向上させるものとする。
一 パルプの強度を維持しつつ、接着剤その他の異物を細粒化しない離解技術
二 接着剤その他の異物を効率的に除去する技術
三 脱墨を効率的に行う技術
四 紙の強度を高めるために薬品を効率的に配合する技術
五 その他の古紙を利用するために必要な技術
(古紙利用計画)第四条 事業者は、古紙の利用を計画的に行うため、毎事業年度開始前に、その事業年度の古紙の利用に関する計画(以下「古紙利用計画」という。)を作成するものとする。
2 古紙利用計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。一 紙の種類ごとの古紙利用率の目標
二 古紙を利用するために必要な設備の整備に関する事項
三 古紙を利用するために必要な技術の向上に関する事項
四 前三号に掲げるもののほか、古紙の利用に関する事項
3 事業者は、古紙利用計画の実施の状況について、記録を行うものとする。 (情報の提供)第五条 事業者は、紙の需要者の古紙の利用に関する理解を深めるため、製造する紙の品目ごとの古紙利用率及び品質その他の必要な情報の提供を行うものとする。