第一章 総則
(目的)第一条 この法律は、遊漁船業を営む者について登録制度を実施し、その事業に対し必要な規制を行うことにより、その業務の適正な運営を確保するとともに、その組織する団体の適正な活動を促進すること等により、遊漁船の利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に資することを目的とする。
(定義)第二条 この法律において「遊漁船業」とは、船舶により乗客を漁場(海面及び農林水産大臣が定める内水面に属するものに限る。以下同じ。)に案内し、釣りその他の農林水産省令で定める方法により魚類その他の水産動植物を採捕させる事業をいう。
2 この法律において「遊漁船」とは、遊漁船業の用に供する船舶をいう。 3 この法律において「遊漁船業者」とは、次条第一項の登録を受けて遊漁船業を営む者をいう。第二章 遊漁船業
(遊漁船業者の登録)第三条 遊漁船業を営もうとする者は、その営業所ごとに、その所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
2 前項の登録は、五年ごと(この法律及びこの法律に基づく命令の規定並びにこの法律の規定に基づく処分の遵守の状況が不良な者にあつては、当該遵守の状況を考慮して四年以内において政令で定める期間ごと)にその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。 3 前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下「有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。 4 前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。 (登録の申請)第四条 前条第一項の登録(同条第二項の登録の更新を含む。以下「登録」という。)を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 営業所の名称及び所在地並びに遊漁船の名称
三 法人にあつては、その役員(業務を執行する社員、取締役又はこれらに準ずる者をいう。以下同じ。)の氏名
四 未成年者にあつては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあつては、その名称、住所並びにその代表者及び役員の氏名)
五 第十二条に規定する遊漁船業務主任者の氏名
六 遊漁船の利用者(以下単に「利用者」という。)の生命又は身体について損害が生じ、その被害者に対してその損害の賠償を行うべき場合に備えてとるべき措置
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。一 登録を受けようとする者が第六条第一項各号に該当しない者であることを誓約する書面
二 遊漁船業の実施に関する規程(以下「業務規程」という。)
三 その他農林水産省令で定める書類
3 業務規程には、利用者の安全管理に係る体制、業務の適正な運営を図るための従業者に対する教育の実施に関する事項その他の利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に関する農林水産省令で定める事項を定めなければならない。 (登録の実施)第五条 都道府県知事は、前条の規定による申請書の提出があつたときは、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を遊漁船業者登録簿に記載して、登録をしなければならない。
一 前条第一項各号に掲げる事項
二 登録年月日及び有効期間の満了の日並びに登録番号
2 都道府県知事は、登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。 (登録の拒否)第六条 都道府県知事は、登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 第二十一条第一項の規定により登録を取り消され、その処分のあつた日から五年を経過しない者
二 遊漁船業者で法人であるものが第二十一条第一項の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあつた日前三十日以内にその遊漁船業者の役員であつた者でその処分のあつた日から五年を経過しないもの
三 その者(法人に限る。以下この号において同じ。)と密接な関係を有する次に掲げる法人が第二十一条第一項の規定により登録を取り消され、その処分のあつた日から五年を経過しない者である者
イ その者の株式の所有その他の事由を通じてその者の事業を実質的に支配し、又はその者の事業に重要な影響を与える関係にある者として農林水産省令で定めるもの(ロにおいて「親会社等」という。)
ロ 親会社等が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にある者として農林水産省令で定めるもの
ハ その者が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にある者として農林水産省令で定めるもの
四 第二十一条第一項の規定による登録の取消しの処分に係る行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条の規定による通知があつた日から当該処分をする日又は当該処分をしないことを決定する日までの間に第十条第一項第五号に該当する旨の同項の規定による届出をした者(当該遊漁船業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で当該届出の日から五年を経過しないもの
五 第二十九条第一項の規定による検査が行われた日から聴聞決定予定日(当該検査の結果に基づき第二十一条第一項の規定による登録の取消しの処分に係る聴聞を行うか否かの決定をすることが見込まれる日として農林水産省令で定めるところにより都道府県知事が当該登録を受けようとする者に当該検査が行われた日から十日以内に特定の日を通知した場合における当該特定の日をいう。)までの間に第十条第一項第五号に該当する旨の同項の規定による届出をした者(当該遊漁船業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で当該届出の日から五年を経過しないもの
六 遊漁船業者で法人であるものが第四号に規定する期間内に第十条第一項第五号に該当する旨の同項の規定による届出をした場合において、第四号の通知の日前六十日以内に当該届出に係る遊漁船業者(当該遊漁船業の廃止について相当の理由がある法人を除く。)の役員であつた者で当該届出の日から五年を経過しないもの
七 第二十一条第一項の規定により事業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
八 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
九 この法律、船舶安全法(昭和八年法律第十一号)、船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和二十六年法律第百四十九号)、漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)若しくは水産資源保護法(昭和二十六年法律第三百十三号)若しくはこれらの法律に基づく命令(漁業法第百十九条第二項又は水産資源保護法第四条第一項の規定に基づく規則を含む。)又は船員法(昭和二十二年法律第百号)第百十七条の二第一項、第百十七条の三第一項、第百十七条の四第一項、第百十八条第一項、第百十八条の二から第百十八条の四まで若しくは第百十八条の五第一項の規定に違反し、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
十 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(第十三号において「暴力団員等」という。)
十一 遊漁船業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号(第三号を除く。)又は次号のいずれかに該当するもの
十二 法人でその役員のうちに第一号、第二号又は第四号から第十号までのいずれかに該当する者があるもの
十三 暴力団員等がその事業活動を支配する者
十四 第十二条に規定する遊漁船業務主任者を選任していない者
十五 第四条第一項第六号に規定する措置が農林水産省令で定める基準に適合していない者
十六 業務規程(利用者の安全の確保及び利益の保護に関する事項に係る部分に限る。)が農林水産省令で定める基準に適合していない者
2 都道府県知事は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。 (登録事項の変更の届出)第七条 遊漁船業者は、第五条第一項第一号に掲げる事項に変更があつたときは、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
2 都道府県知事は、前項の規定による届出を受理したときは、当該届出に係る事項が前条第一項第十一号、第十二号、第十四号又は第十五号のいずれかに該当する場合を除き、届出があつた事項を遊漁船業者登録簿に記載しなければならない。 3 第四条第二項(第二号を除く。)の規定は、第一項の規定による届出について準用する。 (業務規程の変更の届出)第八条 遊漁船業者は、業務規程の変更をするときは、あらかじめ、都道府県知事に届け出なければならない。
(遊漁船業者登録簿の閲覧)第九条 都道府県知事は、遊漁船業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならない。
(廃業等の届出)第十条 遊漁船業者が次の各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該各号に定める者は、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
一 死亡した場合 その相続人
二 法人が合併により消滅した場合 その法人を代表する役員であつた者
三 法人が破産手続開始の決定により解散した場合 その破産管財人
四 法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散した場合 その清算人
五 遊漁船業を廃止した場合 遊漁船業者であつた個人又は遊漁船業者であつた法人を代表する役員
2 遊漁船業者が前項各号のいずれかに該当するに至つたときは、当該遊漁船業者の登録は、その効力を失う。 (登録の抹消)第十一条 都道府県知事は、第三条第二項若しくは前条第二項の規定により登録がその効力を失つたとき、又は第二十一条第一項の規定により登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならない。
(遊漁船業務主任者)第十二条 遊漁船業者は、遊漁船に乗り組んで利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に関する業務を行う者で農林水産省令で定める基準に適合するもの(以下「遊漁船業務主任者」という。)を選任して、漁場への案内及び当該漁場における水産動植物の採捕に係る利用者の安全管理その他の農林水産省令で定める業務を行わせなければならない。
(遊漁船業務主任者等の義務)第十三条 遊漁船業務主任者は、誠実にその職務を行わなければならない。
2 遊漁船業者は、利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に関し、遊漁船業務主任者のその職務を行う上での意見を尊重しなければならない。 (気象情報の収集等)第十四条 遊漁船業者は、遊漁船の出航前に、利用者の安全を確保するため必要な気象及び海象に関する情報を収集しなければならない。
2 遊漁船業者は、前項の情報から判断して利用者の安全の確保が困難であると認めるときは、遊漁船を出航させてはならない。 (利用者名簿)第十五条 遊漁船業者は、農林水産省令で定めるところにより、営業所ごとに、利用者名簿を備え置き、これに利用者の氏名、住所その他農林水産省令で定める事項を記載しなければならない。
(周知させる義務)第十六条 遊漁船業者は、農林水産省令で定めるところにより、利用者に対し、その案内する漁場における水産動植物の採捕に関する制限又は禁止及び漁場の使用に関する制限の内容を周知させなければならない。
(標識の掲示等)第十七条 遊漁船業者は、農林水産省令で定める様式の標識について、営業所及び遊漁船ごとに公衆の見やすい場所に掲示するとともに、その事業の規模が著しく小さい場合その他の農林水産省令で定める場合を除き、農林水産省令で定めるところにより、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信(公衆によつて直接受信されることを目的として公衆からの求めに応じ自動的に送信を行うことをいい、放送又は有線放送に該当するものを除く。次項において同じ。)により公衆の閲覧に供しなければならない。
2 遊漁船業者以外の者は、前項の標識又はこれに類似する標識を掲示し、又は電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供してはならない。 (名義の利用等の禁止)第十八条 登録を受けた者は、その名義を他人に遊漁船業のため利用させてはならない。
2 登録を受けた者は、事業の貸渡しその他いかなる方法をもつてするかを問わず、遊漁船業を他人にその名において経営させてはならない。 (事故の報告)第十九条 遊漁船業者は、その遊漁船が衝突し、乗り揚げ、その他農林水産省令で定める重大な事故を引き起こしたときは、速やかに、事故の種類、原因その他農林水産省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
(業務改善命令)第二十条 都道府県知事は、遊漁船業者の業務の運営に関し、利用者の安全若しくは利益又は漁場の安定的な利用関係を害する事実があると認めるときは、利用者の保護のため必要な限度において、当該遊漁船業者に対し、業務規程の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(登録の取消し等)第二十一条 都道府県知事は、遊漁船業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
二 不正の手段により登録を受けたとき。
三 第六条第一項第二号又は第八号から第十六号までのいずれかに該当することとなつたとき。
2 第六条第二項の規定は、前項の規定による処分をした場合について準用する。 (都道府県知事による利用者の安全及び利益に関する情報の公表)第二十二条 都道府県知事は、農林水産省令で定めるところにより、第十九条の規定による届出を受理したとき、第二十条の規定による命令をしたとき、又は前条第一項の規定による登録の取消し若しくは事業の停止の命令をしたときは、速やかに、当該届出に係る事項又はこれらの処分に係る事項を公表するほか、農林水産省令で定める利用者の安全及び利益に関する情報を逐次公表しなければならない。
(遊漁船業者による利用者の安全及び利益に関する情報の公表)第二十三条 遊漁船業者は、農林水産省令で定めるところにより、利用者の安全の確保及び利益の保護を図るために講じた措置及び講じようとする措置その他の農林水産省令で定める利用者の安全及び利益に関する情報を公表しなければならない。
第三章 遊漁船業団体等
(遊漁船業団体の指定)第二十四条 都道府県知事は、農林水産省令で定めるところにより、遊漁船業者を直接又は間接の構成員とする営利を目的としない法人であつて、次条各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申出により、同条各号に掲げる業務を行う者(以下「遊漁船業団体」という。)として指定することができる。
(遊漁船業団体の業務)第二十五条 遊漁船業団体は、次の各号に掲げる業務を行うものとする。
一 遊漁船業の適正な運営を確保するための構成員に対する指導を行うこと。
二 漁場の適正な利用を推進すること。
三 遊漁船業に関する利用者の苦情を処理すること。
四 前三号の業務に附帯する業務
(改善命令)第二十六条 都道府県知事は、遊漁船業団体の財産の状況又はその業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、当該遊漁船業団体に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(指定の取消し)第二十七条 都道府県知事は、遊漁船業団体が前条の規定による命令に違反したときは、第二十四条の指定を取り消すことができる。
(協議会)第二十八条 都道府県知事は、遊漁船業における利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に資する取組を推進するために必要な協議を行うための協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。
2 協議会は、次に掲げる者をもつて構成する。一 都道府県知事
二 当該都道府県の区域内の遊漁船業者又は当該遊漁船業者を直接若しくは間接の構成員とする遊漁船業団体
三 当該都道府県の区域内において漁業を営む者を組合員とする漁業協同組合又は当該漁業協同組合を会員とする漁業協同組合連合会
四 関係地方公共団体、学識経験者その他の都道府県知事が必要と認める者
3 第一項の規定により協議会を組織する都道府県知事は、同項に規定する協議を行う旨を前項第二号及び第三号に掲げる者に通知しなければならない。 4 前項の規定による通知を受けた者は、正当な理由がある場合を除き、当該通知に係る協議に応じなければならない。 5 協議会は、必要があると認めるときは、その構成員以外の関係地方公共団体その他の関係者に対し、資料の提供、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。 6 協議会において協議が調つた事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。 7 前各項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。第四章 雑則
(報告及び立入検査)第二十九条 都道府県知事は、当該都道府県の区域内において遊漁船業を営む者又は遊漁船業団体に対して、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その業務に関し報告をさせ、又はその職員にこれらの者の営業所、事務所若しくは遊漁船に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。 3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。 (聴聞の方法の特例)第三十条 第二十七条の規定による指定の取消しに係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
(政府の援助)第三十一条 政府は、利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保の見地から遊漁船業の健全な発達を図るため必要な援助に努めるものとする。
(省令への委任)第三十二条 この法律に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
第五章 罰則
第三十三条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第三条第一項の規定に違反して登録を受けないで遊漁船業を営んだとき。
二 不正の手段によつて登録を受けたとき。
三 第十八条第一項の規定に違反してその名義を他人に遊漁船業のため利用させたとき。
四 第十八条第二項の規定に違反して遊漁船業を他人にその名において経営させたとき。
第三十四条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第二十条の規定による命令(利用者の安全に係るものに限る。)に違反したとき。
二 第二十一条第一項の規定による事業の停止の命令に違反して遊漁船業を営んだとき。
第三十五条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第七条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
二 第八条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、業務規程の変更をしたとき。
三 第十二条の規定に違反して遊漁船業務主任者を選任しなかつたとき。
四 第二十条の規定による命令に違反したとき(前条第一号に該当する場合を除く。)。
五 第二十九条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第三十六条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第十五条の規定に違反して、利用者名簿を備え置かず、又はこれに記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をしたとき。
二 第十七条第一項の規定に違反したとき。
三 第十七条第二項の規定に違反して、同条第一項の標識又はこれに類似する標識を掲示し、又は公衆の閲覧に供したとき。
第三十七条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
一 第三十四条(第一号に係る部分に限る。) 一億円以下の罰金刑
二 第三十三条、第三十四条(第一号に係る部分を除く。)、第三十五条又は前条 各本条の罰金刑
第三十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
一 第十条第一項の規定による届出を怠つた者
二 第十九条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
三 第二十三条の規定による公表をせず、又は虚偽の公表をした者
附則
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 この法律の施行の際現に遊漁船業を営んでいる者は、この法律の施行の日から二月を経過する日までの間は、第三条第一項の規定による届出をしないで、遊漁船業を営むことができる。附則(平成五年一一月一二日法律第八九号)
(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成一四年六月七日法律第六〇号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則(平成一四年六月一九日法律第七六号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年四月一日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の遊漁船業の適正化に関する法律第三条第一項の規定による届出をしてこの法律による改正後の遊漁船業の適正化に関する法律(以下「新法」という。)第二条第一項に規定する遊漁船業を営んでいる者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から六月間(当該期間内に新法第六条第一項の規定による登録の拒否の処分があったときは、当該処分のあった日までの間)は、新法第三条第一項の登録を受けないでも、引き続き当該事業を営むことができる。 その者がその期間内に当該登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。 前項の規定により引き続き遊漁船業を営むことができる場合においては、その者をその営業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けた遊漁船業者とみなして、新法第十三条から第十五条まで、第十七条、第十八条、第十九条第一項(登録の取消しに係る部分を除く。)及び第二項、第二十条並びに第二十四条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。
(罰則に関する経過措置)
第三条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第五条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法第二章の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則(平成一六年六月二日法律第七六号)
(施行期日)
第一条 この法律は、破産法(平成十六年法律第七十五号。次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
第十二条 施行日前にした行為並びに附則第二条第一項、第三条第一項、第四条、第五条第一項、第九項、第十七項、第十九項及び第二十一項並びに第六条第一項及び第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 施行日前にされた破産の宣告、再生手続開始の決定、更生手続開始の決定又は外国倒産処理手続の承認の決定に係る届出、通知又は報告の義務に関するこの法律による改正前の証券取引法、測量法、国際観光ホテル整備法、建築士法、投資信託及び投資法人に関する法律、電気通信事業法、電気通信役務利用放送法、水洗炭業に関する法律、不動産の鑑定評価に関する法律、外国証券業者に関する法律、積立式宅地建物販売業法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、浄化槽法、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、遊漁船業の適正化に関する法律、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、資産の流動化に関する法律、債権管理回収業に関する特別措置法、新事業創出促進法、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、著作権等管理事業法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、確定給付企業年金法、特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律、社債等の振替に関する法律、確定拠出年金法、使用済自動車の再資源化等に関する法律、信託業法及び特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の規定並びにこれらの規定に係る罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十四条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成一六年一二月一日法律第一四七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則(平成一六年一二月三日法律第一五四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則(平成一九年六月六日法律第七七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則(平成二三年六月三日法律第六一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則(平成三〇年一二月一四日法律第九五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則(令和四年六月一七日法律第六八号)
この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。一 第五百九条の規定 公布の日
附則(令和五年六月二日法律第三九号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、附則第七条の規定は、公布の日から施行する。
(登録に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前にされた遊漁船業の適正化に関する法律第三条第一項の登録(同条第二項の登録の更新を含む。以下「登録」という。)の申請であって、この法律の施行の際、登録をするかどうかの処分がされていないものについての登録の処分については、なお従前の例による。
(業務規程に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現に登録を受けている者の当該登録に係るこの法律による改正前の遊漁船業の適正化に関する法律第十一条第一項に規定する業務規程(以下この条において「旧業務規程」という。)については、施行日から起算して六月を経過する日(その者がその日までにこの法律による改正後の遊漁船業の適正化に関する法律(以下「新法」という。)第八条の規定による届出をしたときは、当該届出をした日。第四項において同じ。)までの間は、新法第四条第三項の規定は適用せず、なお従前の例による。 施行日前にされた登録(前条の規定によりなお従前の例によることとされる登録を含む。)に係る旧業務規程の届出については、なお従前の例による。 新法第八条の規定は、施行日以後にする新法第四条第二項第二号に規定する業務規程の変更について適用し、施行日前にした旧業務規程の変更については、なお従前の例による。 新法第二十一条第一項第三号(新法第六条第一項第十六号に係る部分に限る。)の規定は、この法律の施行の際現に登録を受けている者については、施行日から起算して六月を経過する日までの間は、適用しない。 第一項及び前項の規定は、前条の規定によりなお従前の例によることとされる登録を受けた者について準用する。 この場合において、第一項及び前項中「施行日」とあるのは、「前条の規定によりなお従前の例によることとされる登録を受けた日」と読み替えるものとする。
(調整規定)
第四条 海上運送法等の一部を改正する法律(令和五年法律第二十四号)の施行の日(以下この条において「海上運送法等改正法施行日」という。)が施行日後である場合における新法第六条第一項第九号の規定の適用については、施行日から海上運送法等改正法施行日の前日までの間、同号中「から第百十八条の四まで若しくは第百十八条の五第一項」とあるのは、「若しくは第百十八条の三」とする。
(事故の報告に関する経過措置)
第五条 新法第十九条の規定は、遊漁船業者が、施行日以後に、その遊漁船が衝突し、乗り揚げ、その他同条の農林水産省令で定める重大な事故を引き起こした場合について適用する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第六条 この法律の施行前にした行為及び附則第三条第二項又は第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第七条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第八条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、当該規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。