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昭和五十七年法律第八十号
高齢者の医療の確保に関する法律

施行日:

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第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、国民の高齢期における適切な医療の確保を図るため、医療費の適正化を推進するための計画の作成及び保険者による健康診査等の実施に関する措置を講ずるとともに、高齢者の医療について、国民の共同連帯の理念等に基づき、前期高齢者に係る保険者間の費用負担の調整、後期高齢者に対する適切な医療の給付等を行うために必要な制度を設け、もつて国民保健の向上及び高齢者の福祉の増進を図ることを目的とする。

(基本的理念)

第二条 国民は、自助と連帯の精神に基づき、自ら加齢に伴つて生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、高齢者の医療に要する費用を公平に負担するものとする。

2 国民は、年齢、心身の状況等に応じ、職域若しくは地域又は家庭において、高齢期における健康の保持を図るための適切な保健サービスを受ける機会を与えられるものとする。

(国の責務)

第三条 国は、国民の高齢期における医療に要する費用の適正化を図るための取組が円滑に実施され、高齢者医療制度(第三章に規定する前期高齢者に係る保険者間の費用負担の調整及び第四章に規定する後期高齢者医療制度をいう。以下同じ。)の運営が健全に行われるよう必要な各般の措置を講ずるとともに、第一条に規定する目的の達成に資するため、医療、公衆衛生、社会福祉その他の関連施策を積極的に推進しなければならない。

(地方公共団体の責務)

第四条 地方公共団体は、この法律の趣旨を尊重し、住民の高齢期における医療に要する費用の適正化を図るための取組及び高齢者医療制度の運営が適切かつ円滑に行われるよう所要の施策を実施しなければならない。

2 前項に規定する住民の高齢期における医療に要する費用の適正化を図るための取組においては、都道府県は、当該都道府県における医療提供体制(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の三第一項に規定する医療提供体制をいう。)の確保並びに当該都道府県及び当該都道府県内の市町村(特別区を含む。以下同じ。)の国民健康保険事業の健全な運営を担う責務を有することに鑑み、保険者、第四十八条に規定する後期高齢者医療広域連合(第八条から第十六条まで及び第二十七条において「後期高齢者医療広域連合」という。)、医療関係者その他の関係者の協力を得つつ、中心的な役割を果たすものとする。

(保険者の責務)

第五条 保険者は、加入者の高齢期における健康の保持のために必要な事業を積極的に推進するよう努めるとともに、高齢者医療制度の運営が健全かつ円滑に実施されるよう協力しなければならない。

(医療の担い手等の責務)

第六条 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手並びに医療法第一条の二第二項に規定する医療提供施設の開設者及び管理者は、前三条に規定する各般の措置、施策及び事業に協力しなければならない。

(定義)

第七条 この法律において「医療保険各法」とは、次に掲げる法律をいう。

健康保険法(大正十一年法律第七十号)

船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)

国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)

国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)

地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)

私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)

2 この法律において「保険者」とは、医療保険各法の規定により医療に関する給付を行う全国健康保険協会、健康保険組合、都道府県及び市町村、国民健康保険組合、共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団をいう。

3 この法律において「被用者保険等保険者」とは、保険者(健康保険法第百二十三条第一項の規定による保険者としての全国健康保険協会、都道府県及び市町村並びに国民健康保険組合を除く。)又は健康保険法第三条第一項第八号の規定による承認を受けて同法の被保険者とならない者を組合員とする国民健康保険組合であつて厚生労働大臣が定めるものをいう。

4 この法律において「加入者」とは、次に掲げる者をいう。

健康保険法の規定による被保険者。 ただし、同法第三条第二項の規定による日雇特例被保険者を除く。

船員保険法の規定による被保険者

国民健康保険法の規定による被保険者

国家公務員共済組合法又は地方公務員等共済組合法に基づく共済組合の組合員

私立学校教職員共済法の規定による私立学校教職員共済制度の加入者

健康保険法、船員保険法、国家公務員共済組合法(他の法律において準用する場合を含む。)又は地方公務員等共済組合法の規定による被扶養者。 ただし、健康保険法第三条第二項の規定による日雇特例被保険者の同法の規定による被扶養者を除く。

健康保険法第百二十六条の規定により日雇特例被保険者手帳の交付を受け、その手帳に健康保険印紙をはり付けるべき余白がなくなるに至るまでの間にある者及び同法の規定によるその者の被扶養者。 ただし、同法第三条第二項ただし書の規定による承認を受けて同項の規定による日雇特例被保険者とならない期間内にある者及び同法第百二十六条第三項の規定により当該日雇特例被保険者手帳を返納した者並びに同法の規定によるその者の被扶養者を除く。

第二章 医療費適正化の推進

第一節 医療費適正化計画等

(医療費適正化基本方針及び全国医療費適正化計画)

第八条 厚生労働大臣は、国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から、医療に要する費用の適正化(以下「医療費適正化」という。)を総合的かつ計画的に推進するため、医療費適正化に関する施策についての基本的な方針(以下「医療費適正化基本方針」という。)を定めるとともに、六年ごとに、六年を一期として、医療費適正化を推進するための計画(以下「全国医療費適正化計画」という。)を定めるものとする。

2 医療費適正化基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

次条第一項に規定する都道府県医療費適正化計画において定めるべき目標に係る参酌すべき標準その他の当該計画の作成に当たつて指針となるべき基本的な事項

次条第一項に規定する都道府県医療費適正化計画の達成状況の評価に関する基本的な事項

医療に要する費用の調査及び分析に関する基本的な事項

前三号に掲げるもののほか、医療費適正化の推進に関する重要事項

3 医療費適正化基本方針は、医療法第三十条の三第一項に規定する基本方針、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第百十六条第一項に規定する基本指針及び健康増進法(平成十四年法律第百三号)第七条第一項に規定する基本方針と調和が保たれたものでなければならない。

4 全国医療費適正化計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

国民の健康の保持の推進に関し、医療費適正化の推進のために国が達成すべき目標に関する事項

医療の効率的な提供の推進に関し、医療費適正化の推進のために国が達成すべき目標に関する事項

前二号の目標を達成するために国が取り組むべき施策に関する事項

第一号及び第二号の目標を達成するための保険者、後期高齢者医療広域連合、医療機関その他の関係者の連携及び協力に関する事項

各都道府県の医療計画(医療法第三十条の四第一項に規定する医療計画をいう。以下同じ。)に基づく事業の実施を踏まえ、計画の期間において見込まれる病床の機能(同法第三十条の三第二項第六号に規定する病床の機能をいう。以下同じ。)の分化及び連携の推進の成果に関する事項

前号に掲げる事項、第一号及び第二号の目標を達成するための国民の健康の保持の推進及び医療の効率的な提供の推進により達成が見込まれる医療費適正化の効果その他厚生労働省令で定める事項を踏まえて、厚生労働省令で定めるところにより算定した計画の期間における医療に要する費用の見込み(第十一条第七項において「国の医療に要する費用の目標」という。)に関する事項

計画の達成状況の評価に関する事項

前各号に掲げるもののほか、医療費適正化の推進のために必要な事項

5 厚生労働大臣は、前項第一号から第三号までに掲げる事項を定めるに当たつては、病床の機能の分化及び連携の推進並びに地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第六十四号)第二条第一項に規定する地域包括ケアシステム(次条第四項において「地域包括ケアシステム」という。)の構築に向けた取組並びに国民の加齢に伴う身体的、精神的及び社会的な特性を踏まえた医療及び介護の効果的かつ効率的な提供の重要性に留意するものとする。

6 厚生労働大臣は、医療費適正化基本方針及び全国医療費適正化計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するものとする。

7 厚生労働大臣は、医療費適正化基本方針及び全国医療費適正化計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。

8 厚生労働大臣は、全国医療費適正化計画の作成及び全国医療費適正化計画に基づく施策の実施に関して必要があると認めるときは、保険者、後期高齢者医療広域連合、医療機関その他の関係者に対して必要な協力を求めることができる。

(都道府県医療費適正化計画)

第九条 都道府県は、医療費適正化基本方針に即して、六年ごとに、六年を一期として、当該都道府県における医療費適正化を推進するための計画(以下「都道府県医療費適正化計画」という。)を定めるものとする。

2 都道府県医療費適正化計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

住民の健康の保持の推進に関し、当該都道府県における医療費適正化の推進のために達成すべき目標に関する事項

医療の効率的な提供の推進に関し、当該都道府県における医療費適正化の推進のために達成すべき目標に関する事項

当該都道府県の医療計画に基づく事業の実施を踏まえ、計画の期間において見込まれる病床の機能の分化及び連携の推進の成果に関する事項

前号に掲げる事項並びに第一号及び第二号の目標を達成するための住民の健康の保持の推進及び医療の効率的な提供の推進により達成が見込まれる医療費適正化の効果を踏まえて、厚生労働省令で定めるところにより算定した計画の期間における医療に要する費用の見込み(第十一条第四項において「都道府県の医療に要する費用の目標」という。)に関する事項

3 都道府県医療費適正化計画においては、前項に規定する事項のほか、おおむね都道府県における次に掲げる事項について定めるものとする。

前項第一号及び第二号の目標を達成するために都道府県が取り組むべき施策に関する事項

前項第一号及び第二号の目標を達成するための保険者、後期高齢者医療広域連合、医療機関その他の関係者の連携及び協力に関する事項

当該都道府県における医療に要する費用の調査及び分析に関する事項

計画の達成状況の評価に関する事項

4 都道府県は、第二項第一号及び第二号並びに前項第一号に掲げる事項を定めるに当たつては、地域における病床の機能の分化及び連携の推進並びに地域包括ケアシステムの構築に向けた取組並びに住民の加齢に伴う身体的、精神的及び社会的な特性を踏まえた医療及び介護の効果的かつ効率的な提供の重要性に留意するものとする。

5 都道府県は、第三項第三号に掲げる事項を定めるに当たつては、当該都道府県以外の都道府県における医療に要する費用その他厚生労働省令で定める事項を踏まえるものとする。

6 都道府県医療費適正化計画は、医療計画、介護保険法第百十八条第一項に規定する都道府県介護保険事業支援計画及び健康増進法第八条第一項に規定する都道府県健康増進計画と調和が保たれたものでなければならない。

7 都道府県は、都道府県医療費適正化計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係市町村及び第百五十七条の二第一項の保険者協議会(第十項及び第十二条第一項において「保険者協議会」という。)に協議しなければならない。

8 都道府県は、都道府県医療費適正化計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるとともに、厚生労働大臣に提出するものとする。

9 都道府県は、都道府県医療費適正化計画の作成及び都道府県医療費適正化計画に基づく施策の実施に関して必要があると認めるときは、保険者、後期高齢者医療広域連合、医療機関その他の関係者に対して必要な協力を求めることができる。

10 都道府県が、前項の規定により保険者又は後期高齢者医療広域連合に対して必要な協力を求める場合においては、保険者協議会を通じて協力を求めることができる。

(厚生労働大臣の助言)

第十条 厚生労働大臣は、都道府県に対し、都道府県医療費適正化計画の作成の手法その他都道府県医療費適正化計画の作成上重要な技術的事項について必要な助言をすることができる。

(計画の進捗状況の公表等)

第十一条 都道府県は、厚生労働省令で定めるところにより、年度(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下同じ。)(次項の規定による結果の公表及び次条第一項の評価を行つた年度を除く。)ごとに、都道府県医療費適正化計画の進捗状況を公表するよう努めるものとする。

2 都道府県は、次期の都道府県医療費適正化計画の作成に資するため、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県医療費適正化計画の期間(以下この項及び第四項において「計画期間」という。)の終了の日の属する年度において、当該計画期間における当該都道府県医療費適正化計画の進捗状況に関する調査及び分析の結果を公表するよう努めるものとする。

3 都道府県は、医療費適正化基本方針の作成に資するため、前項の調査及び分析を行つたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その結果を厚生労働大臣に報告するよう努めるものとする。

4 都道府県は、計画期間において、第九条第二項第一号及び第二号の目標を達成できないと認める場合又は当該都道府県における医療に要する費用が都道府県の医療に要する費用の目標を著しく上回ると認める場合には、その要因を分析するとともに、当該要因の解消に向けて、保険者、後期高齢者医療広域連合、医療機関その他の関係者と協力して必要な対策を講ずるよう努めるものとする。

5 厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、年度(次項の規定による結果の公表及び次条第三項の評価を行つた年度を除く。)ごとに、全国医療費適正化計画の進捗状況を公表するものとする。

6 厚生労働大臣は、次期の全国医療費適正化計画の作成に資するため、厚生労働省令で定めるところにより、全国医療費適正化計画の期間(以下この項及び次項において「計画期間」という。)の終了の日の属する年度において、当該計画期間における当該全国医療費適正化計画の進捗状況に関する調査及び分析の結果を公表するものとする。

7 厚生労働大臣は、計画期間において、第八条第四項第一号及び第二号の目標を達成できないと認める場合又は国における医療に要する費用が国の医療に要する費用の目標を著しく上回ると認める場合には、その要因を分析するとともに、当該要因の解消に向けて、保険者、後期高齢者医療広域連合、医療機関その他の関係者と協力して必要な対策を講ずるものとする。

(計画の実績に関する評価)

第十二条 都道府県は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県医療費適正化計画の期間の終了の日の属する年度の翌年度において、当該計画の目標の達成状況及び施策の実施状況の調査及び分析を行い、保険者協議会の意見を聴いて、当該計画の実績に関する評価を行うものとする。

2 都道府県は、前項の評価を行つたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その結果を公表するよう努めるとともに、厚生労働大臣に報告するものとする。

3 厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、全国医療費適正化計画の期間の終了の日の属する年度の翌年度において、当該計画の目標の達成状況及び施策の実施状況の調査及び分析を行い、当該計画の実績に関する評価を行うとともに、前項の報告を踏まえ、関係都道府県の意見を聴いて、各都道府県における都道府県医療費適正化計画の実績に関する評価を行うものとする。

4 厚生労働大臣は、前項の評価を行つたときは、その結果を公表するものとする。

(診療報酬に係る意見の提出等)

第十三条 都道府県は、前条第一項の評価の結果、第九条第二項第二号の目標の達成のために必要があると認めるときは、厚生労働大臣に対し、健康保険法第七十六条第二項の規定による定め及び同法第八十八条第四項の規定による定め並びに第七十一条第一項に規定する療養の給付に要する費用の額の算定に関する基準及び第七十八条第四項に規定する厚生労働大臣が定める基準(次項及び次条第一項において「診療報酬」という。)に関する意見を提出することができる。

2 厚生労働大臣は、前項の規定により都道府県から意見が提出されたときは、当該意見に配慮して、診療報酬を定めるように努めなければならない。

(診療報酬の特例)

第十四条 厚生労働大臣は、第十二条第三項の評価の結果、第八条第四項第二号及び各都道府県における第九条第二項第二号の目標を達成し、医療費適正化を推進するために必要があると認めるときは、一の都道府県の区域内における診療報酬について、地域の実情を踏まえつつ、適切な医療を各都道府県間において公平に提供する観点から見て合理的であると認められる範囲内において、他の都道府県の区域内における診療報酬と異なる定めをすることができる。

2 厚生労働大臣は、前項の定めをするに当たつては、あらかじめ、関係都道府県知事に協議するものとする。

(資料提出の協力及び助言等)

第十五条 厚生労働大臣又は都道府県知事は、第十一条第一項若しくは第五項の進捗状況若しくは同条第二項若しくは第六項の結果を公表し、又は第十二条第一項若しくは第三項の評価を行うために必要があると認めるときは、保険者、後期高齢者医療広域連合、医療機関その他の関係者に対し、必要な資料の提出に関し、協力を求めることができる。

2 厚生労働大臣及び都道府県知事は、第十一条第一項若しくは第五項の規定により公表した進捗状況、同条第二項若しくは第六項の結果又は第十二条第一項若しくは第三項の評価の結果を踏まえ、保険者、後期高齢者医療広域連合又は医療機関に対し、必要な助言又は援助をすることができる。

(医療費適正化計画の作成等のための調査及び分析等)

第十六条 厚生労働大臣は、全国医療費適正化計画及び都道府県医療費適正化計画の作成、実施及び評価に資するため、次に掲げる事項に関する情報(以下「医療保険等関連情報」という。)について調査及び分析を行い、その結果を公表するものとする。

医療に要する費用に関する地域別、年齢別又は疾病別の状況その他の厚生労働省令で定める事項

医療の提供に関する地域別の病床数の推移の状況その他の厚生労働省令で定める事項

2 保険者及び後期高齢者医療広域連合は、厚生労働大臣に対し、医療保険等関連情報を、厚生労働省令で定める方法により提供しなければならない。

3 厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、都道府県、市町村その他厚生労働省令で定める者に対し、医療保険等関連情報を、厚生労働省令で定める方法により提供するよう求めることができる。

(国民保健の向上のための匿名医療保険等関連情報の利用又は提供)

第十六条の二 厚生労働大臣は、国民保健の向上に資するため、匿名医療保険等関連情報(医療保険等関連情報に係る特定の被保険者その他の厚生労働省令で定める者(次条において「本人」という。)を識別すること及びその作成に用いる医療保険等関連情報を復元することができないようにするために厚生労働省令で定める基準に従い加工した医療保険等関連情報をいう。以下同じ。)を利用し、又は厚生労働省令で定めるところにより、次の各号に掲げる者であつて、匿名医療保険等関連情報の提供を受けて行うことについて相当の公益性を有すると認められる業務としてそれぞれ当該各号に定めるものを行うものに提供することができる。

国の他の行政機関及び地方公共団体 適正な保健医療サービスの提供に資する施策の企画及び立案に関する調査

大学その他の研究機関 疾病の原因並びに疾病の予防、診断及び治療の方法に関する研究その他の公衆衛生の向上及び増進に関する研究

民間事業者その他の厚生労働省令で定める者 医療分野の研究開発に資する分析その他の厚生労働省令で定める業務(特定の商品又は役務の広告又は宣伝に利用するために行うものを除く。)

2 厚生労働大臣は、前項の規定による利用又は提供を行う場合には、当該匿名医療保険等関連情報を健康保険法第百五十条の二第一項に規定する匿名診療等関連情報及び介護保険法第百十八条の三第一項に規定する匿名介護保険等関連情報その他の厚生労働省令で定めるものと連結して利用し、又は連結して利用することができる状態で提供することができる。

3 厚生労働大臣は、第一項の規定により匿名医療保険等関連情報を提供しようとする場合には、あらかじめ、社会保障審議会の意見を聴かなければならない。

(照合等の禁止)

第十六条の三 前条第一項の規定により匿名医療保険等関連情報の提供を受け、これを利用する者(以下「匿名医療保険等関連情報利用者」という。)は、匿名医療保険等関連情報を取り扱うに当たつては、当該匿名医療保険等関連情報の作成に用いられた医療保険等関連情報に係る本人を識別するために、当該医療保険等関連情報から削除された記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。)若しくは匿名医療保険等関連情報の作成に用いられた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該匿名医療保険等関連情報を他の情報と照合してはならない。

(消去)

第十六条の四 匿名医療保険等関連情報利用者は、提供を受けた匿名医療保険等関連情報を利用する必要がなくなつたときは、遅滞なく、当該匿名医療保険等関連情報を消去しなければならない。

(安全管理措置)

第十六条の五 匿名医療保険等関連情報利用者は、匿名医療保険等関連情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該匿名医療保険等関連情報の安全管理のために必要かつ適切なものとして厚生労働省令で定める措置を講じなければならない。

(利用者の義務)

第十六条の六 匿名医療保険等関連情報利用者又は匿名医療保険等関連情報利用者であつた者は、匿名医療保険等関連情報の利用に関して知り得た匿名医療保険等関連情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。

(立入検査等)

第十六条の七 厚生労働大臣は、この節の規定の施行に必要な限度において、匿名医療保険等関連情報利用者(国の他の行政機関を除く。以下この項及び次条において同じ。)に対し報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは匿名医療保険等関連情報利用者の事務所その他の事業所に立ち入り、匿名医療保険等関連情報利用者の帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定による質問又は立入検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(是正命令)

第十六条の八 厚生労働大臣は、匿名医療保険等関連情報利用者が第十六条の三から第十六条の六までの規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(支払基金等への委託)

第十七条 厚生労働大臣は、第十六条第一項に規定する調査及び分析並びに第十六条の二第一項の規定による利用又は提供に係る事務の全部又は一部を社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金(以下「支払基金」という。)又は国民健康保険法第四十五条第五項に規定する国民健康保険団体連合会(以下「国保連合会」という。)その他厚生労働省令で定める者(次条において「支払基金等」という。)に委託することができる。

(手数料)

第十七条の二 匿名医療保険等関連情報利用者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を国(前条の規定により厚生労働大臣からの委託を受けて、支払基金等が第十六条の二第一項の規定による匿名医療保険等関連情報の提供に係る事務の全部を行う場合にあつては、支払基金等)に納めなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の手数料を納めようとする者が都道府県その他の国民保健の向上のために特に重要な役割を果たす者として政令で定める者であるときは、政令で定めるところにより、当該手数料を減額し、又は免除することができる。

3 第一項の規定により支払基金等に納められた手数料は、支払基金等の収入とする。

第二節 特定健康診査等基本指針等

(特定健康診査等基本指針)

第十八条 厚生労働大臣は、特定健康診査(糖尿病その他の政令で定める生活習慣病に関する健康診査をいう。以下同じ。)及び特定保健指導(特定健康診査の結果により健康の保持に努める必要がある者として厚生労働省令で定めるものに対し、保健指導に関する専門的知識及び技術を有する者として厚生労働省令で定めるものが行う保健指導をいう。以下同じ。)の適切かつ有効な実施を図るための基本的な指針(以下「特定健康診査等基本指針」という。)を定めるものとする。

2 特定健康診査等基本指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

特定健康診査及び特定保健指導(以下「特定健康診査等」という。)の実施方法に関する基本的な事項

特定健康診査等の実施及びその成果に係る目標に関する基本的な事項

前二号に掲げるもののほか、次条第一項に規定する特定健康診査等実施計画の作成に関する重要事項

3 特定健康診査等基本指針は、健康増進法第九条第一項に規定する健康診査等指針と調和が保たれたものでなければならない。

4 厚生労働大臣は、特定健康診査等基本指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するものとする。

5 厚生労働大臣は、特定健康診査等基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。

(特定健康診査等実施計画)

第十九条 保険者(国民健康保険法の定めるところにより都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険(以下「国民健康保険」という。)にあつては、市町村。以下この節並びに第百二十五条の三第一項及び第四項において同じ。)は、特定健康診査等基本指針に即して、六年ごとに、六年を一期として、特定健康診査等の実施に関する計画(以下「特定健康診査等実施計画」という。)を定めるものとする。

2 特定健康診査等実施計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

特定健康診査等の具体的な実施方法に関する事項

特定健康診査等の実施及びその成果に関する具体的な目標

前二号に掲げるもののほか、特定健康診査等の適切かつ有効な実施のために必要な事項

3 保険者は、特定健康診査等実施計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

(特定健康診査)

第二十条 保険者は、特定健康診査等実施計画に基づき、厚生労働省令で定めるところにより、四十歳以上の加入者に対し、特定健康診査を行うものとする。 ただし、加入者が特定健康診査に相当する健康診査を受け、その結果を証明する書面の提出を受けたとき、又は第二十六条第二項の規定により特定健康診査に関する記録の送付を受けたときは、この限りでない。

(他の法令に基づく健康診断との関係)

第二十一条 保険者は、加入者が、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)その他の法令に基づき行われる特定健康診査に相当する健康診断を受けた場合又は受けることができる場合は、厚生労働省令で定めるところにより、前条の特定健康診査の全部又は一部を行つたものとする。

2 労働安全衛生法第二条第三号に規定する事業者その他の法令に基づき特定健康診査に相当する健康診断を実施する責務を有する者(以下「事業者等」という。)は、当該健康診断の実施を保険者に対し委託することができる。 この場合において、委託をしようとする事業者等は、その健康診断の実施に必要な費用を保険者に支払わなければならない。

(特定健康診査に関する記録の保存)

第二十二条 保険者は、第二十条の規定により特定健康診査を行つたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定健康診査に関する記録を保存しなければならない。 同条ただし書の規定により特定健康診査の結果を証明する書面の提出若しくは特定健康診査に関する記録の送付を受けた場合又は第二十七条第四項の規定により特定健康診査、第百二十五条第一項に規定する健康診査若しくは健康診断に関する記録の写しの提供を受けた場合においても、同様とする。

(特定健康診査の結果の通知)

第二十三条 保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、特定健康診査を受けた加入者に対し、当該特定健康診査の結果を通知しなければならない。 第二十六条第二項の規定により、特定健康診査に関する記録の送付を受けた場合においても、同様とする。

(特定保健指導)

第二十四条 保険者は、特定健康診査等実施計画に基づき、厚生労働省令で定めるところにより、特定保健指導を行うものとする。

(特定保健指導に関する記録の保存)

第二十五条 保険者は、前条の規定により特定保健指導を行つたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定保健指導に関する記録を保存しなければならない。 次条第二項の規定により特定保健指導に関する記録の送付を受けた場合又は第二十七条第四項の規定により特定保健指導若しくは第百二十五条第一項に規定する保健指導に関する記録の写しの提供を受けた場合においても、同様とする。

(他の保険者の加入者への特定健康診査等)

第二十六条 保険者は、その加入者の特定健康診査等の実施に支障がない場合には、他の保険者の加入者に係る特定健康診査又は特定保健指導を行うことができる。 この場合において、保険者は、当該特定健康診査又は特定保健指導を受けた者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定健康診査又は特定保健指導に要する費用を請求することができる。

2 保険者は、前項の規定により、他の保険者の加入者に対し特定健康診査又は特定保健指導を行つたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定健康診査又は特定保健指導に関する記録を、速やかに、その者が現に加入する当該他の保険者に送付しなければならない。

3 保険者は、その加入者が、第一項の規定により、他の保険者が実施する特定健康診査又は特定保健指導を受け、その費用を当該他の保険者に支払つた場合には、当該加入者に対して、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定健康診査又は特定保健指導に要する費用として相当な額を支給する。

4 第一項及び前項の規定にかかわらず、保険者は他の保険者と協議して、当該他の保険者の加入者に係る特定健康診査又は特定保健指導の費用の請求及び支給の取扱いに関し、別段の定めをすることができる。

(特定健康診査等に関する記録の提供)

第二十七条 保険者は、特定健康診査等の適切かつ有効な実施を図るため、加入者の資格を取得した者(国民健康保険にあつては、同一の都道府県内の他の市町村の区域内から住所を変更した被保険者を含む。次項において同じ。)があるときは、当該加入者が加入していた他の保険者に対し、当該他の保険者が保存している当該加入者に係る特定健康診査又は特定保健指導に関する記録の写しを提供するよう求めることができる。

2 保険者は、特定健康診査等の適切かつ有効な実施を図るため、加入者の資格を取得した者が後期高齢者医療広域連合の被保険者の資格を有していたことがあるときは、当該後期高齢者医療広域連合に対し、当該後期高齢者医療広域連合が保存している当該加入者に係る第百二十五条第一項に規定する健康診査又は保健指導に関する記録の写しを提供するよう求めることができる。

3 保険者は、特定健康診査等の適切かつ有効な実施を図るため、加入者を使用している事業者等(厚生労働省令で定める者を含む。以下この項及び次項において同じ。)又は使用していた事業者等に対し、厚生労働省令で定めるところにより、労働安全衛生法その他の法令に基づき当該事業者等が保存している当該加入者に係る健康診断に関する記録の写しその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定めるものを提供するよう求めることができる。

4 前三項の規定により、特定健康診査若しくは特定保健指導に関する記録、第百二十五条第一項に規定する健康診査若しくは保健指導に関する記録又は労働安全衛生法その他の法令に基づき保存している健康診断に関する記録の写しの提供を求められた他の保険者、後期高齢者医療広域連合又は事業者等は、厚生労働省令で定めるところにより、当該記録の写しを提供しなければならない。

(実施の委託)

第二十八条 保険者は、特定健康診査等について、健康保険法第六十三条第三項各号に掲げる病院又は診療所その他適当と認められるものに対し、その実施を委託することができる。 この場合において、保険者は、受託者に対し、委託する特定健康診査等の実施に必要な範囲内において、厚生労働省令で定めるところにより、自らが保存する特定健康診査又は特定保健指導に関する記録の写しその他必要な情報を提供することができる。

(関係者との連携)

第二十九条 保険者は、第三十二条第一項に規定する前期高齢者である加入者に対して特定健康診査等を実施するに当たつては、前期高齢者である加入者の心身の特性を踏まえつつ、介護保険法第百十五条の四十五第一項及び第二項の規定により地域支援事業を行う市町村との適切な連携を図るよう留意するとともに、当該特定健康診査等が効率的に実施されるよう努めるものとする。

2 保険者は、前項に規定するもののほか、特定健康診査の効率的な実施のために、他の保険者、医療機関その他の関係者との連携に努めなければならない。

(市町村の行う特定健康診査等の対象者の範囲)

第二十九条の二 国民健康保険法第三条第一項の市町村は、当該市町村の区域内に住所を有する被保険者について、この節の規定による事務を行うものとする。

(秘密保持義務)

第三十条 第二十八条の規定により保険者から特定健康診査等の実施の委託を受けた者(その者が法人である場合にあつては、その役員)若しくはその職員又はこれらの者であつた者は、その実施に関して知り得た個人の秘密を正当な理由がなく漏らしてはならない。

(健康診査等指針との調和)

第三十一条 第十八条第一項、第二十条、第二十一条第一項、第二十二条から第二十五条まで、第二十六条第二項、第二十七条第三項及び第四項並びに第二十八条に規定する厚生労働省令は、健康増進法第九条第一項に規定する健康診査等指針と調和が保たれたものでなければならない。

第三章 前期高齢者に係る保険者間の費用負担の調整

(前期高齢者交付金)

第三十二条 支払基金は、各保険者(国民健康保険にあつては、都道府県。以下この章において同じ。)に係る加入者の数に占める前期高齢者である加入者(六十五歳に達する日の属する月の翌月(その日が月の初日であるときは、その日の属する月)以後である加入者であつて、七十五歳に達する日の属する月以前であるものその他厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)の数の割合に係る負担の不均衡を調整するため、政令で定めるところにより、保険者に対して、前期高齢者交付金を交付する。

2 前項の前期高齢者交付金は、第三十六条第一項の規定により支払基金が徴収する前期高齢者納付金をもつて充てる。

(前期高齢者交付金の額)

第三十三条 前条第一項の規定により各保険者に対して交付される前期高齢者交付金の額は、当該年度の概算前期高齢者交付金の額とする。 ただし、前々年度の概算前期高齢者交付金の額が同年度の確定前期高齢者交付金の額を超えるときは、当該年度の概算前期高齢者交付金の額からその超える額とその超える額に係る前期高齢者交付調整金額との合計額を控除して得た額とするものとし、前々年度の概算前期高齢者交付金の額が同年度の確定前期高齢者交付金の額に満たないときは、当該年度の概算前期高齢者交付金の額にその満たない額とその満たない額に係る前期高齢者交付調整金額との合計額を加算して得た額とする。

2 前項に規定する前期高齢者交付調整金額は、前々年度におけるすべての保険者に係る概算前期高齢者交付金の額と確定前期高齢者交付金の額との過不足額につき生ずる利子その他の事情を勘案して厚生労働省令で定めるところにより各保険者ごとに算定される額とする。

(概算前期高齢者交付金)

第三十四条 前条第一項の概算前期高齢者交付金の額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

被用者保険等保険者 イ及びロに掲げる額の合計額

(1)及び(2)に掲げる額の合計額から(3)に掲げる額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)の三分の二に相当する額

当該年度における当該保険者に係る調整対象給付費見込額及び前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額の合計額から同年度における概算報酬調整後調整対象基準額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)の三分の一に相当する額

被用者保険等保険者以外の保険者 当該年度における当該保険者に係る調整対象給付費見込額及び前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額の合計額から同年度における概算調整対象基準額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

2 前項各号の調整対象給付費見込額は、当該年度、当該年度の前年度及び当該年度の前々年度の各年度における当該保険者に係る一人平均調整対象給付費見込額(各年度における第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額を、厚生労働省令で定めるところにより算定した各年度における当該保険者に係る前期高齢者である加入者の見込数で除して得た額をいう。)の平均額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した当該年度における当該保険者に係る前期高齢者である加入者の見込数を乗じて得た額とする。

当該保険者の給付(国民健康保険にあつては、都道府県内の市町村の給付)であつて医療保険各法の規定による医療に関する給付(健康保険法第五十三条に規定するその他の給付及びこれに相当する給付を除く。)のうち厚生労働省令で定めるものに該当するものに要する費用(以下「保険者の給付に要する費用」という。)の見込額のうち前期高齢者である加入者に係るものとして厚生労働省令で定めるところにより算定される額(以下「前期高齢者給付費見込額」という。)

当該保険者が概算基準超過保険者(イに掲げる額をロに掲げる額で除して得た率が、全ての保険者に係る前期高齢者である加入者一人当たりの前期高齢者給付費見込額の分布状況等を勘案して政令で定める率を超える保険者をいう。)である場合における当該保険者に係る前期高齢者給付費見込額のうち、ロに掲げる額に当該政令で定める率を乗じて得た額を超える部分として厚生労働省令で定めるところにより算定される額

一の保険者に係る前期高齢者である加入者一人当たりの前期高齢者給付費見込額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額

一人平均前期高齢者給付費見込額

3 第一項各号の概算調整対象基準額は、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費見込額及び前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額(被用者保険等保険者にあつては、当該額に概算額補正率を乗じて得た額)の合計額に概算加入者調整率を乗じて得た額とする。

4 第一項第一号ロの概算報酬調整後調整対象基準額は、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費見込額に当該年度における第一号に掲げる額を第二号に掲げる額で除して得た率(第六項第一号において「概算報酬調整率」という。)及び概算給付費補正率を乗じて得た額並びに前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額に概算額補正率を乗じて得た額の合計額に概算加入者調整率を乗じて得た額とする。

当該保険者に係る標準報酬総額の見込額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額(次号並びに第百二十条第一項第一号イ及びロにおいて「標準報酬総額の見込額」という。)を厚生労働省令で定めるところにより算定した当該保険者に係る加入者の見込数で除して得た額

全ての被用者保険等保険者に係る標準報酬総額の見込額の合計額を全ての被用者保険等保険者に係る加入者の見込総数で除して得た額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額

5 前二項の概算額補正率は、各被用者保険等保険者に係る第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額の合計額が第三号に掲げる額から第四号に掲げる額を控除して得た額の合計額に等しくなるよう厚生労働省令で定めるところにより算定した率とする。

前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額に概算加入者調整率を乗じて得た額

前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額

被用者保険等保険者を被用者保険等保険者以外の保険者とみなした場合における前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額に概算加入者調整率を乗じて得た額

被用者保険等保険者を被用者保険等保険者以外の保険者とみなした場合における前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額

6 第四項の概算給付費補正率は、各被用者保険等保険者に係る第一号に掲げる額の合計額が第二号に掲げる額の合計額に等しくなるよう厚生労働省令で定めるところにより算定した率とする。

第一項各号の調整対象給付費見込額に概算報酬調整率及び概算加入者調整率を乗じて得た額

第一項各号の調整対象給付費見込額に概算加入者調整率を乗じて得た額

7 第三項、第四項、第五項第一号及び第三号並びに前項各号の概算加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、当該年度における全ての保険者に係る加入者の見込総数に対する前期高齢者である加入者の見込総数の割合を同年度における当該保険者に係る加入者の見込数に対する前期高齢者である加入者の見込数の割合(その割合が同年度における下限割合(同年度における全ての保険者に係る加入者の見込総数に対する前期高齢者である加入者の見込総数の割合の動向を勘案して政令で定める割合をいう。以下この項及び次条第七項において同じ。)に満たないときは、下限割合とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。

8 第四項第一号の標準報酬総額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、各年度の当該各号に定める額の合計額の総額を、それぞれ政令で定めるところにより補正して得た額とする。

全国健康保険協会及び健康保険組合 被保険者ごとの健康保険法又は船員保険法に規定する標準報酬(標準報酬月額及び標準賞与額をいう。)

共済組合 組合員ごとの国家公務員共済組合法又は地方公務員等共済組合法に規定する標準報酬の月額及び標準期末手当等の額

日本私立学校振興・共済事業団 加入者ごとの私立学校教職員共済法に規定する標準報酬月額及び標準賞与額

国民健康保険組合(被用者保険等保険者であるものに限る。) 組合員ごとの前三号に定める額に相当するものとして厚生労働省令で定める額

9 第二項第二号ロの一人平均前期高齢者給付費見込額は、全ての保険者に係る前期高齢者である加入者一人当たりの前期高齢者給付費見込額の平均額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額とする。

(確定前期高齢者交付金)

第三十五条 第三十三条第一項の確定前期高齢者交付金の額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

被用者保険等保険者 イ及びロに掲げる額の合計額

(1)から(3)までに掲げる額の合計額から(4)に掲げる額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)の三分の二に相当する額

前々年度における当該保険者に係る調整対象給付費額、前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額から同年度における確定報酬調整後調整対象基準額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)の三分の一に相当する額

被用者保険等保険者以外の保険者 前々年度における当該保険者に係る調整対象給付費額、前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額から同年度における確定調整対象基準額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

2 前項各号の調整対象給付費額は、前々年度、前々年度の初日の属する年の前年の四月一日の属する年度及び前々年度の初日の属する年の前々年の四月一日の属する年度の各年度における当該保険者に係る一人平均調整対象給付費額(各年度における第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額を、厚生労働省令で定めるところにより算定した各年度における当該保険者に係る前期高齢者である加入者の数で除して得た額をいう。)の平均額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した前々年度における当該保険者に係る前期高齢者である加入者の数を乗じて得た額とする。

当該保険者の給付に要する費用の額のうち前期高齢者である加入者に係るものとして厚生労働省令で定めるところにより算定される額(以下「前期高齢者給付費額」という。)

当該保険者が確定基準超過保険者(イに掲げる額をロに掲げる額で除して得た率が、前条第二項第二号の政令で定める率を超える保険者をいう。)である場合における当該保険者に係る前期高齢者給付費額のうち、ロに掲げる額に当該政令で定める率を乗じて得た額を超える部分として厚生労働省令で定めるところにより算定される額

一の保険者に係る前期高齢者である加入者一人当たりの前期高齢者給付費額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額

一人平均前期高齢者給付費額

3 第一項各号の確定調整対象基準額は、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費額、前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額(被用者保険等保険者にあつては、当該額に確定額補正率を乗じて得た額)及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額に確定加入者調整率を乗じて得た額とする。

4 第一項第一号ロの確定報酬調整後調整対象基準額は、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費額及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額に前々年度における第一号に掲げる額を第二号に掲げる額で除して得た率(第六項第一号において「確定報酬調整率」という。)及び確定給付費等補正率を乗じて得た額並びに前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額に確定額補正率を乗じて得た額の合計額に確定加入者調整率を乗じて得た額とする。

当該保険者に係る標準報酬総額(前条第八項に規定する標準報酬総額をいう。次号並びに第百二十一条第一項第一号イ及びロにおいて同じ。)を厚生労働省令で定めるところにより算定した当該保険者に係る加入者の数で除して得た額

全ての被用者保険等保険者に係る標準報酬総額の合計額を全ての被用者保険等保険者に係る加入者の総数で除して得た額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額

5 前二項の確定額補正率は、各被用者保険等保険者に係る第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額の合計額が第三号に掲げる額から第四号に掲げる額を控除して得た額の合計額に等しくなるよう厚生労働省令で定めるところにより算定した率とする。

前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額に確定加入者調整率を乗じて得た額

前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額

被用者保険等保険者を被用者保険等保険者以外の保険者とみなした場合における前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額に確定加入者調整率を乗じて得た額

被用者保険等保険者を被用者保険等保険者以外の保険者とみなした場合における前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額

6 第四項の確定給付費等補正率は、各被用者保険等保険者に係る第一号に掲げる額の合計額が第二号に掲げる額の合計額に等しくなるよう厚生労働省令で定めるところにより算定した率とする。

第一項各号の調整対象給付費額及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額に確定報酬調整率及び確定加入者調整率を乗じて得た額

第一項各号の調整対象給付費額及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額に確定加入者調整率を乗じて得た額

7 第三項、第四項、第五項第一号及び第三号並びに前項各号の確定加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、前々年度における全ての保険者に係る加入者の総数に対する前期高齢者である加入者の総数の割合を同年度における当該保険者に係る加入者の数に対する前期高齢者である加入者の数の割合(その割合が同年度における下限割合に満たないときは、下限割合とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。

8 第二項第二号ロの一人平均前期高齢者給付費額は、全ての保険者に係る前期高齢者である加入者一人当たりの前期高齢者給付費額の平均額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額とする。

(前期高齢者納付金等の徴収及び納付義務)

第三十六条 支払基金は、第百三十九条第一項第一号に掲げる業務及び当該業務に関する事務の処理に要する費用に充てるため、年度ごとに、保険者から、前期高齢者納付金及び前期高齢者関係事務費拠出金(以下「前期高齢者納付金等」という。)を徴収する。

2 保険者は、前期高齢者納付金等を納付する義務を負う。

(前期高齢者納付金の額)

第三十七条 前条第一項の規定により各保険者から徴収する前期高齢者納付金の額は、当該年度の概算前期高齢者納付金の額とする。 ただし、前々年度の概算前期高齢者納付金の額が同年度の確定前期高齢者納付金の額を超えるときは、当該年度の概算前期高齢者納付金の額からその超える額とその超える額に係る前期高齢者納付調整金額との合計額を控除して得た額とするものとし、前々年度の概算前期高齢者納付金の額が同年度の確定前期高齢者納付金の額に満たないときは、当該年度の概算前期高齢者納付金の額にその満たない額とその満たない額に係る前期高齢者納付調整金額との合計額を加算して得た額とする。

2 前項に規定する前期高齢者納付調整金額は、前々年度におけるすべての保険者に係る概算前期高齢者納付金の額と確定前期高齢者納付金の額との過不足額につき生ずる利子その他の事情を勘案して厚生労働省令で定めるところにより各保険者ごとに算定される額とする。

(概算前期高齢者納付金)

第三十八条 前条第一項の概算前期高齢者納付金の額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

概算負担調整基準超過保険者(当該年度における負担調整前概算前期高齢者納付金相当額が零を超える保険者のうち、イに掲げる合計額がロに掲げる額を超える者(次号の特別概算負担調整基準超過保険者を除く。)をいう。以下この条において同じ。) 負担調整前概算前期高齢者納付金相当額から負担調整対象見込額(イに掲げる合計額からロに掲げる額を控除して得た額(当該額が負担調整前概算前期高齢者納付金相当額を上回るときは、負担調整前概算前期高齢者納付金相当額とする。)をいう。第三項において同じ。)を控除して得た額と負担調整見込額との合計額

次に掲げる額の合計額

次に掲げる額の合計額に当該年度の負担調整基準率を乗じて得た額

特別概算負担調整基準超過保険者(当該年度における負担調整前概算前期高齢者納付金相当額が零を超える保険者のうち、イに掲げる合計額がロに掲げる額を超える者であつて、政令で定めるところにより算定した同年度における当該保険者の財政力の見込みが政令で定める基準に満たないものをいう。以下この条において同じ。) 負担調整前概算前期高齢者納付金相当額から特別負担調整対象見込額(イに掲げる合計額からロに掲げる額を控除して得た額(当該額が負担調整前概算前期高齢者納付金相当額を上回るときは、負担調整前概算前期高齢者納付金相当額とする。)をいう。第三項において同じ。)を控除して得た額と負担調整見込額との合計額

次に掲げる額の合計額

次に掲げる額の合計額に当該年度の特別負担調整基準率を乗じて得た額

概算負担調整基準超過保険者及び特別概算負担調整基準超過保険者以外の保険者 負担調整前概算前期高齢者納付金相当額と負担調整見込額との合計額

2 前項各号の負担調整前概算前期高齢者納付金相当額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

被用者保険等保険者 イ及びロに掲げる額の合計額

第三十四条第一項各号の概算調整対象基準額から、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費見込額及び前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額の合計額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)の三分の二に相当する額

第三十四条第一項第一号ロの概算報酬調整後調整対象基準額から、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費見込額及び前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額の合計額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)の三分の一に相当する額

被用者保険等保険者以外の保険者 第三十四条第一項各号の概算調整対象基準額から、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費見込額及び前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額の合計額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

3 第一項各号の負担調整見込額は、当該年度における次の各号に掲げる額の合計額を、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての保険者に係る加入者の見込総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における当該保険者に係る加入者の見込数を乗じて得た額に概算負担調整額調整率を乗じて得た額とする。

全ての概算負担調整基準超過保険者に係る負担調整対象見込額の総額

全ての特別概算負担調整基準超過保険者に係る負担調整対象見込額の総額

全ての特別概算負担調整基準超過保険者に係る特別負担調整対象見込額から負担調整対象見込額を控除した額の総額(第九十三条第三項において「特別負担調整見込額の総額等」という。)の三分の一

4 第一項第一号ロの負担調整基準率は、全ての保険者に占める概算負担調整基準超過保険者の割合が著しく少ないものとして政令で定める割合となるよう、年度ごとに政令で定める率とする。

5 第一項第二号ロの特別負担調整基準率は、全ての保険者に占める特別概算負担調整基準超過保険者の割合が少ないものとして政令で定める割合となるよう、年度ごとに政令で定める率とする。

6 第三項の概算負担調整額調整率は、前期高齢者である加入者一人当たりの前期高齢者給付費見込額を勘案し、百分の九十から百分の百十の範囲内で政令で定めるところにより算定する。

(確定前期高齢者納付金)

第三十九条 第三十七条第一項の確定前期高齢者納付金の額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

確定負担調整基準超過保険者(前々年度における負担調整前確定前期高齢者納付金相当額が零を超える保険者のうち、イに掲げる合計額がロに掲げる額を超える者(次号の特別確定負担調整基準超過保険者を除く。)をいう。以下この条において同じ。) 負担調整前確定前期高齢者納付金相当額から負担調整対象額(イに掲げる合計額からロに掲げる額を控除して得た額(当該額が負担調整前確定前期高齢者納付金相当額を上回るときは、負担調整前確定前期高齢者納付金相当額とする。)をいう。第三項において同じ。)を控除して得た額と負担調整額との合計額

次に掲げる額の合計額

次に掲げる額の合計額に前々年度の前条第一項第一号ロの負担調整基準率を乗じて得た額

特別確定負担調整基準超過保険者(前々年度における負担調整前確定前期高齢者納付金相当額が零を超える保険者のうち、イに掲げる合計額がロに掲げる額を超える者であつて、政令で定めるところにより算定した同年度における当該保険者の財政力が政令で定める基準に満たないものをいう。以下この条において同じ。) 負担調整前確定前期高齢者納付金相当額から特別負担調整対象額(イに掲げる合計額からロに掲げる額を控除して得た額(当該額が負担調整前確定前期高齢者納付金相当額を上回るときは、負担調整前確定前期高齢者納付金相当額とする。)をいう。第三項において同じ。)を控除して得た額と負担調整額との合計額

次に掲げる額の合計額

次に掲げる額の合計額に前々年度の前条第一項第二号ロの特別負担調整基準率を乗じて得た額

確定負担調整基準超過保険者及び特別確定負担調整基準超過保険者以外の保険者 負担調整前確定前期高齢者納付金相当額と負担調整額との合計額

2 前項各号の負担調整前確定前期高齢者納付金相当額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

被用者保険等保険者 イ及びロに掲げる額の合計額

第三十五条第一項各号の確定調整対象基準額から、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費額、前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)の三分の二に相当する額

第三十五条第一項第一号ロの確定報酬調整後調整対象基準額から、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費額、前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)の三分の一に相当する額

被用者保険等保険者以外の保険者 第三十五条第一項各号の確定調整対象基準額から、当該保険者に係る同項各号の調整対象給付費額、前期高齢者に係る後期高齢者支援金の確定額及び前期高齢者に係る流行初期医療確保拠出金の額の合計額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

3 第一項各号の負担調整額は、前々年度における次の各号に掲げる額の合計額を、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての保険者に係る加入者の総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における当該保険者に係る加入者の数を乗じて得た額に確定負担調整額調整率を乗じて得た額とする。

全ての確定負担調整基準超過保険者に係る負担調整対象額の総額

全ての特別確定負担調整基準超過保険者に係る負担調整対象額の総額

全ての特別確定負担調整基準超過保険者に係る特別負担調整対象額から負担調整対象額を控除した額の総額(第九十三条第三項において「特別負担調整額の総額等」という。)の三分の一

4 前項の確定負担調整額調整率は、前期高齢者である加入者一人当たりの前期高齢者給付費額を勘案し、百分の九十から百分の百十の範囲内で政令で定めるところにより算定する。

(前期高齢者関係事務費拠出金の額)

第四十条 第三十六条第一項の規定により各保険者から徴収する前期高齢者関係事務費拠出金の額は、厚生労働省令で定めるところにより、当該年度における第百三十九条第一項第一号に掲げる支払基金の業務に関する事務の処理に要する費用の見込額を基礎として、各保険者に係る加入者の見込数に応じ、厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。

(保険者の合併等の場合における前期高齢者交付金等の額の特例)

第四十一条 合併又は分割により成立した保険者、合併又は分割後存続する保険者及び解散をした保険者の権利義務を承継した保険者に係る前期高齢者交付金及び前期高齢者納付金等の額の算定の特例については、政令で定める。

(前期高齢者交付金の額の決定、通知等)

第四十二条 支払基金は、各年度につき、各保険者に対し交付すべき前期高齢者交付金の額を決定し、当該各保険者に対し、その者に対し交付すべき前期高齢者交付金の額、交付の方法その他必要な事項を通知しなければならない。

2 前項の規定により前期高齢者交付金の額が定められた後、前期高齢者交付金の額を変更する必要が生じたときは、支払基金は、当該各保険者に対し交付すべき前期高齢者交付金の額を変更し、当該各保険者に対し、変更後の前期高齢者交付金の額を通知しなければならない。

3 支払基金は、保険者に対し交付した前期高齢者交付金の額が、前項の規定による変更後の前期高齢者交付金の額に満たない場合には、その不足する額について、同項の規定による通知とともに交付の方法その他必要な事項を通知し、同項の規定による変更後の前期高齢者交付金の額を超える場合には、その超える額について、未払の前期高齢者交付金があるときはこれに充当し、なお残余があれば返還させ、未払の交付金がないときはこれを返還させなければならない。

(前期高齢者納付金等の額の決定、通知等)

第四十三条 支払基金は、各年度につき、各保険者が納付すべき前期高齢者納付金等の額を決定し、当該各保険者に対し、その者が納付すべき前期高齢者納付金等の額、納付の方法及び納付すべき期限その他必要な事項を通知しなければならない。

2 前項の規定により前期高齢者納付金等の額が定められた後、前期高齢者納付金等の額を変更する必要が生じたときは、支払基金は、当該各保険者が納付すべき前期高齢者納付金等の額を変更し、当該各保険者に対し、変更後の前期高齢者納付金等の額を通知しなければならない。

3 支払基金は、保険者が納付した前期高齢者納付金等の額が、前項の規定による変更後の前期高齢者納付金等の額に満たない場合には、その不足する額について、同項の規定による通知とともに納付の方法及び納付すべき期限その他必要な事項を通知し、同項の規定による変更後の前期高齢者納付金等の額を超える場合には、その超える額について、未納の前期高齢者納付金等その他この章の規定による支払基金の徴収金があるときはこれに充当し、なお残余があれば還付し、未納の徴収金がないときはこれを還付しなければならない。

(督促及び滞納処分)

第四十四条 支払基金は、保険者が、納付すべき期限までに前期高齢者納付金等を納付しないときは、期限を指定してこれを督促しなければならない。

2 支払基金は、前項の規定により督促をするときは、当該保険者に対し、督促状を発する。 この場合において、督促状により指定すべき期限は、督促状を発する日から起算して十日以上経過した日でなければならない。

3 支払基金は、第一項の規定による督促を受けた保険者がその指定期限までにその督促状に係る前期高齢者納付金等及び次条の規定による延滞金を完納しないときは、政令で定めるところにより、その徴収を、厚生労働大臣又は都道府県知事に請求するものとする。

4 前項の規定による徴収の請求を受けたときは、厚生労働大臣又は都道府県知事は、国税滞納処分の例により処分することができる。

(延滞金)

第四十五条 前条第一項の規定により前期高齢者納付金等の納付を督促したときは、支払基金は、その督促に係る前期高齢者納付金等の額につき年十四・五パーセントの割合で、納付期日の翌日からその完納又は財産差押えの日の前日までの日数により計算した延滞金を徴収する。 ただし、督促に係る前期高齢者納付金等の額が千円未満であるときは、この限りでない。

2 前項の場合において、前期高齢者納付金等の額の一部につき納付があつたときは、その納付の日以降の期間に係る延滞金の額の計算の基礎となる前期高齢者納付金等の額は、その納付のあつた前期高齢者納付金等の額を控除した額とする。

3 延滞金の計算において、前二項の前期高齢者納付金等の額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

4 前三項の規定によつて計算した延滞金の額に百円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

5 延滞金は、次の各号のいずれかに該当する場合には、徴収しない。 ただし、第三号の場合には、その執行を停止し、又は猶予した期間に対応する部分の金額に限る。

督促状に指定した期限までに前期高齢者納付金等を完納したとき。

延滞金の額が百円未満であるとき。

前期高齢者納付金等について滞納処分の執行を停止し、又は猶予したとき。

前期高齢者納付金等を納付しないことについてやむを得ない理由があると認められるとき。

(納付の猶予)

第四十六条 支払基金は、やむを得ない事情により、保険者が前期高齢者納付金等を納付することが著しく困難であると認められるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該保険者の申請に基づき、厚生労働大臣の承認を受けて、その納付すべき期限から一年以内の期間を限り、その一部の納付を猶予することができる。

2 支払基金は、前項の規定による猶予をしたときは、その旨、猶予に係る前期高齢者納付金等の額、猶予期間その他必要な事項を保険者に通知しなければならない。

3 支払基金は、第一項の規定による猶予をしたときは、その猶予期間内は、その猶予に係る前期高齢者納付金等につき新たに第四十四条第一項の規定による督促及び同条第三項の規定による徴収の請求をすることができない。

第四章 後期高齢者医療制度

第一節 総則

(後期高齢者医療)

第四十七条 後期高齢者医療は、高齢者の疾病、負傷又は死亡に関して必要な給付を行うものとする。

(広域連合の設立)

第四十八条 市町村は、後期高齢者医療の事務(保険料の徴収の事務及び被保険者の便益の増進に寄与するものとして政令で定める事務を除く。)を処理するため、都道府県の区域ごとに当該区域内のすべての市町村が加入する広域連合(以下「後期高齢者医療広域連合」という。)を設けるものとする。

(特別会計)

第四十九条 後期高齢者医療広域連合及び市町村は、後期高齢者医療に関する収入及び支出について、政令で定めるところにより、特別会計を設けなければならない。

第二節 被保険者

(被保険者)

第五十条 次の各号のいずれかに該当する者は、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とする。

後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する七十五歳以上の者

後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する六十五歳以上七十五歳未満の者であつて、厚生労働省令で定めるところにより、政令で定める程度の障害の状態にある旨の当該後期高齢者医療広域連合の認定を受けたもの

(適用除外)

第五十一条 前条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者は、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者としない。

生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)による保護を受けている世帯(その保護を停止されている世帯を除く。)に属する者

前号に掲げるもののほか、後期高齢者医療の適用除外とすべき特別の理由がある者で厚生労働省令で定めるもの

(資格取得の時期)

第五十二条 後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至つた日又は前条各号のいずれにも該当しなくなつた日から、その資格を取得する。

当該後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する者(第五十条第二号の認定を受けた者を除く。)が七十五歳に達したとき。

七十五歳以上の者が当該後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有するに至つたとき。

当該後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する六十五歳以上七十五歳未満の者が、第五十条第二号の認定を受けたとき。

(資格喪失の時期)

第五十三条 後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者は、当該後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有しなくなつた日若しくは第五十条第二号の状態に該当しなくなつた日又は第五十一条第二号に掲げる者に該当するに至つた日の翌日から、その資格を喪失する。 ただし、当該後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有しなくなつた日に他の後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有するに至つたときは、その日から、その資格を喪失する。

2 後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者は、第五十一条第一号に規定する者に該当するに至つた日から、その資格を喪失する。

(届出等)

第五十四条 被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項その他必要な事項を後期高齢者医療広域連合に届け出なければならない。

2 被保険者の属する世帯の世帯主は、その世帯に属する被保険者に代わつて、当該被保険者に係る前項の規定による届出をすることができる。

3 被保険者は、後期高齢者医療広域連合に対し、当該被保険者に係る被保険者証の交付を求めることができる。

4 後期高齢者医療広域連合は、保険料を滞納している被保険者(原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成六年法律第百十七号)による一般疾病医療費の支給その他厚生労働省令で定める医療に関する給付を受けることができる被保険者を除く。)が、当該保険料の納期限から厚生労働省令で定める期間が経過するまでの間に当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、当該被保険者に対し被保険者証の返還を求めるものとする。

5 後期高齢者医療広域連合は、前項に規定する厚生労働省令で定める期間が経過しない場合においても、同項に規定する被保険者に対し被保険者証の返還を求めることができる。 ただし、同項に規定する政令で定める特別の事情があると認められるときは、この限りでない。

6 前二項の規定により被保険者証の返還を求められた被保険者は、後期高齢者医療広域連合に当該被保険者証を返還しなければならない。

7 前項の規定により被保険者が被保険者証を返還したときは、後期高齢者医療広域連合は、当該被保険者に対し、被保険者資格証明書を交付する。

8 後期高齢者医療広域連合は、被保険者資格証明書の交付を受けている被保険者が滞納している保険料を完納したとき、又はその者に係る滞納額の著しい減少、災害その他の政令で定める特別の事情があると認めるときは、当該被保険者に対し、被保険者証を交付する。

9 被保険者は、その資格を喪失したときは、厚生労働省令で定めるところにより、速やかに、後期高齢者医療広域連合に被保険者証を返還しなければならない。

10 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第二十二条から第二十四条まで、第二十五条、第三十条の四十六又は第三十条の四十七の規定による届出があつたとき(当該届出に係る書面に同法第二十八条の二の規定による付記がされたときに限る。)は、その届出と同一の事由に基づく第一項の規定による届出があつたものとみなす。

11 前各項に規定するもののほか、被保険者に関する届出並びに被保険者証及び被保険者資格証明書に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(病院等に入院、入所又は入居中の被保険者の特例)

第五十五条 次の各号に掲げる入院、入所又は入居(以下この条において「入院等」という。)をしたことにより、当該各号に規定する病院、診療所又は施設(以下この条において「病院等」という。)の所在する場所に住所を変更したと認められる被保険者(次条第一項の規定により同項に規定する従前住所地後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とされる者を除く。)であつて、当該病院等に入院等をした際他の後期高齢者医療広域連合(当該病院等が所在する後期高齢者医療広域連合以外の後期高齢者医療広域連合をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるものは、第五十条の規定にかかわらず、当該他の後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とする。 ただし、二以上の病院等に継続して入院等をしている被保険者であつて、現に入院等をしている病院等(以下この条において「現入院病院等」という。)に入院等をする直前に入院等をしていた病院等(以下この項において「直前入院病院等」という。)及び現入院病院等のそれぞれに入院等をしたことにより直前入院病院等及び現入院病院等のそれぞれの所在する場所に順次住所を変更したと認められるもの(次項において「特定継続入院等被保険者」という。)については、この限りでない。

病院又は診療所への入院

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第五条第十一項に規定する障害者支援施設又は同条第一項の主務省令で定める施設への入所

独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法(平成十四年法律第百六十七号)第十一条第一号の規定により独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園の設置する施設への入所

老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第二十条の四又は第二十条の五に規定する養護老人ホーム又は特別養護老人ホームへの入所(同法第十一条第一項第一号又は第二号の規定による入所措置が採られた場合に限る。)

介護保険法第八条第十一項に規定する特定施設への入居又は同条第二十五項に規定する介護保険施設への入所

2 特定継続入院等被保険者のうち、次の各号に掲げるものは、第五十条の規定にかかわらず、当該各号に定める後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とする。

継続して入院等をしている二以上の病院等のそれぞれに入院等をすることによりそれぞれの病院等の所在する場所に順次住所を変更したと認められる被保険者であつて、当該二以上の病院等のうち最初の病院等に入院等をした際他の後期高齢者医療広域連合(現入院病院等が所在する後期高齢者医療広域連合以外の後期高齢者医療広域連合をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるもの 当該他の後期高齢者医療広域連合

継続して入院等をしている二以上の病院等のうち一の病院等から継続して他の病院等に入院等をすること(以下この号において「継続入院等」という。)により当該一の病院等の所在する場所以外の場所から当該他の病院等の所在する場所への住所の変更(以下この号において「特定住所変更」という。)を行つたと認められる被保険者であつて、最後に行つた特定住所変更に係る継続入院等の際他の後期高齢者医療広域連合(現入院病院等が所在する後期高齢者医療広域連合以外の後期高齢者医療広域連合をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるもの 当該他の後期高齢者医療広域連合

3 前二項の規定の適用を受ける被保険者が入院等をしている病院等は、当該病院等の所在する後期高齢者医療広域連合及び当該被保険者に対し後期高齢者医療を行う後期高齢者医療広域連合に、必要な協力をしなければならない。

(国民健康保険法第百十六条の二の規定の適用を受ける者の特例)

第五十五条の二 国民健康保険法第百十六条の二第一項及び第二項の規定の適用を受ける国民健康保険の被保険者であつて、これらの規定により住所を有するものとみなされた市町村(以下この項において「従前住所地市町村」という。)の加入する後期高齢者医療広域連合以外の後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する者(第二号の場合においては、六十五歳以上七十五歳未満の者に限る。)が、次の各号のいずれかに該当するに至つた場合は、第五十条の規定にかかわらず、従前住所地市町村の加入する後期高齢者医療広域連合(第二号及び次項において「従前住所地後期高齢者医療広域連合」という。)が行う後期高齢者医療の被保険者とする。 この場合において、当該被保険者は、第五十二条の規定にかかわらず、当該各号のいずれかに該当するに至つた日から、その資格を取得する。

七十五歳に達したとき。

厚生労働省令で定めるところにより、第五十条第二号の政令で定める程度の障害の状態にある旨の従前住所地後期高齢者医療広域連合の認定を受けたとき。

2 前条の規定は、前項の規定により従前住所地後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とされる者について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第三節 後期高齢者医療給付

第一款 通則

(後期高齢者医療給付の種類)

第五十六条 被保険者に係るこの法律による給付(以下「後期高齢者医療給付」という。)は、次のとおりとする。

療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費及び移送費の支給

高額療養費及び高額介護合算療養費の支給

前二号に掲げるもののほか、後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより行う給付

(他の法令による医療に関する給付との調整)

第五十七条 療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費若しくは移送費の支給は、被保険者の当該疾病又は負傷につき、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)の規定による療養補償給付、複数事業労働者療養給付若しくは療養給付、国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号。他の法律において準用する場合を含む。)の規定による療養補償、地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)若しくは同法に基づく条例の規定による療養補償その他政令で定める法令に基づく医療に関する給付を受けることができる場合、介護保険法の規定によつて、それぞれの給付に相当する給付を受けることができる場合又はこれらの法令以外の法令により国若しくは地方公共団体の負担において医療に関する給付が行われた場合には、行わない。

後期高齢者医療広域連合は、前項に規定する法令による給付が医療に関する現物給付である場合において、その給付に関し一部負担金の支払若しくは実費徴収が行われ、かつ、その一部負担金若しくは実費徴収の額が、その給付がこの法律による療養の給付として行われたものとした場合におけるこの法律による一部負担金の額を超えるとき、又は同項に規定する法令(介護保険法を除く。)による給付が医療費の支給である場合において、その支給額が、当該療養につきこの法律による入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費又は移送費の支給をすべきものとした場合における入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費又は移送費の額に満たないときは、それぞれその差額を当該被保険者に支給しなければならない。

前項の場合において、被保険者が保険医療機関等(健康保険法第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関(以下「保険医療機関」という。)又は保険薬局をいう。以下同じ。)について当該療養を受けたときは、後期高齢者医療広域連合は、前項の規定により被保険者に支給すべき額の限度において、当該被保険者が保険医療機関等に支払うべき当該療養に要した費用を、当該被保険者に代わつて保険医療機関等に支払うことができる。

前項の規定により保険医療機関等に対して費用が支払われたときは、その限度において、被保険者に対し第二項の規定による支給が行われたものとみなす。

(損害賠償請求権)

第五十八条 後期高齢者医療広域連合は、給付事由が第三者の行為によつて生じた場合において、後期高齢者医療給付(前条第二項の規定による差額の支給を含む。以下同じ。)を行つたときは、その後期高齢者医療給付の価額(当該後期高齢者医療給付が療養の給付であるときは、当該療養の給付に要する費用の額から当該療養の給付に関し被保険者が負担しなければならない一部負担金に相当する額を控除した額。次条第一項において同じ。)の限度において、被保険者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。

前項の場合において、後期高齢者医療給付を受けるべき者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、後期高齢者医療広域連合は、その価額の限度において、後期高齢者医療給付を行う責めを免れる。

後期高齢者医療広域連合は、第一項の規定により取得した請求権に係る損害賠償金の徴収又は収納の事務を国保連合会であつて厚生労働省令で定めるものに委託することができる。

(不正利得の徴収等)

第五十九条 偽りその他不正の行為によつて後期高齢者医療給付を受けた者があるときは、後期高齢者医療広域連合は、その者からその後期高齢者医療給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。

前項の場合において、保険医療機関において診療に従事する保険医又は第七十八条第一項に規定する主治の医師が、後期高齢者医療広域連合に提出されるべき診断書に虚偽の記載をしたため、その後期高齢者医療給付が行われたものであるときは、後期高齢者医療広域連合は、当該保険医又は主治の医師に対し、後期高齢者医療給付を受けた者に連帯して前項の徴収金を納付すべきことを命ずることができる。

後期高齢者医療広域連合は、保険医療機関等又は指定訪問看護事業者(健康保険法第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者をいう。以下同じ。)が偽りその他不正の行為によつて療養の給付に関する費用の支払又は第七十四条第五項(第七十五条第七項、第七十六条第六項及び第七十八条第八項において準用する場合を含む。)の規定による支払を受けたときは、当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者に対し、その支払つた額につき返還させるほか、その返還させる額に百分の四十を乗じて得た額を支払わせることができる。

(文書の提出等)

第六十条 後期高齢者医療広域連合は、後期高齢者医療給付に関して必要があると認めるときは、当該被保険者若しくは被保険者であつた者又は後期高齢者医療給付を受ける者に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問若しくは診断をさせることができる。

(診療録の提示等)

第六十一条 厚生労働大臣又は都道府県知事は、後期高齢者医療給付に関して必要があると認めるときは、医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行つた者又はこれを使用する者に対し、その行つた診療、薬剤の支給又は手当に関し、報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

厚生労働大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた被保険者又は被保険者であつた者に対し、当該療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給に係る診療、調剤又は指定訪問看護の内容に関し、報告を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

第十六条の七第二項の規定は前二項の規定による質問について、同条第三項の規定は前二項の規定による権限について、それぞれ準用する。

(受給権の保護)

第六十二条 後期高齢者医療給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。

(租税その他の公課の禁止)

第六十三条 租税その他の公課は、後期高齢者医療給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。

第二款 療養の給付及び入院時食事療養費等の支給

第三款 高額療養費及び高額介護合算療養費の支給

(高額療養費)

第八十四条 後期高齢者医療広域連合は、療養の給付につき支払われた第六十七条に規定する一部負担金の額又は療養(食事療養及び生活療養を除く。以下この条において同じ。)に要した費用の額からその療養に要した費用につき保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費として支給される額若しくは第五十七条第二項の規定により支給される差額に相当する額を控除した額(次条第一項において「一部負担金等の額」という。)が著しく高額であるときは、その療養の給付又はその保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた被保険者に対し、高額療養費を支給する。

高額療養費の支給要件、支給額その他高額療養費の支給に関して必要な事項は、療養に必要な費用の負担の家計に与える影響及び療養に要した費用の額を考慮して、政令で定める。

(高額介護合算療養費)

第八十五条 後期高齢者医療広域連合は、一部負担金等の額(前条第一項の高額療養費が支給される場合にあつては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第五十一条第一項に規定する介護サービス利用者負担額(同項の高額介護サービス費が支給される場合にあつては、当該支給額を控除して得た額)及び同法第六十一条第一項に規定する介護予防サービス利用者負担額(同項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあつては、当該支給額を控除して得た額)の合計額が著しく高額であるときは、当該一部負担金等の額に係る療養の給付又は保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた被保険者に対し、高額介護合算療養費を支給する。

前条第二項の規定は、高額介護合算療養費の支給について準用する。

第四款 その他の後期高齢者医療給付

第八十六条 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の死亡に関しては、条例の定めるところにより、葬祭費の支給又は葬祭の給付を行うものとする。 ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。

後期高齢者医療広域連合は、前項の給付のほか、後期高齢者医療広域連合の条例の定めるところにより、傷病手当金の支給その他の後期高齢者医療給付を行うことができる。

第五款 後期高齢者医療給付の制限

第八十七条 被保険者又は被保険者であつた者が、自己の故意の犯罪行為により、又は故意に疾病にかかり、若しくは負傷したときは、当該疾病又は負傷に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費若しくは移送費の支給(以下この款において「療養の給付等」という。)は、行わない。

第八十八条 被保険者が闘争、泥酔又は著しい不行跡によつて疾病にかかり、又は負傷したときは、当該疾病又は負傷に係る療養の給付等は、その全部又は一部を行わないことができる。

第八十九条 被保険者又は被保険者であつた者が、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された場合には、その期間に係る療養の給付等は、行わない。

第九十条 後期高齢者医療広域連合は、被保険者又は被保険者であつた者が、正当な理由がなく療養に関する指示に従わないときは、療養の給付等の一部を行わないことができる。

第九十一条 後期高齢者医療広域連合は、被保険者若しくは被保険者であつた者又は後期高齢者医療給付を受ける者が、正当な理由がなく第六十条の規定による命令に従わず、又は答弁若しくは受診を拒んだときは、療養の給付等の全部又は一部を行わないことができる。

第九十二条 後期高齢者医療広域連合は、後期高齢者医療給付を受けることができる被保険者が保険料を滞納しており、かつ、当該保険料の納期限から厚生労働省令で定める期間が経過するまでの間に当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、後期高齢者医療給付の全部又は一部の支払を一時差し止めるものとする。

後期高齢者医療広域連合は、前項に規定する厚生労働省令で定める期間が経過しない場合においても、後期高齢者医療給付を受けることができる被保険者が保険料を滞納している場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、後期高齢者医療給付の全部又は一部の支払を一時差し止めることができる。

後期高齢者医療広域連合は、第五十四条第七項の規定により被保険者資格証明書の交付を受けている被保険者であつて、前二項の規定による後期高齢者医療給付の全部又は一部の支払の一時差止がなされているものが、なお滞納している保険料を納付しない場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、当該被保険者に通知して、当該一時差止に係る後期高齢者医療給付の額から当該被保険者が滞納している保険料額を控除することができる。

第四節 費用等

第一款 費用の負担

(国の負担)

第九十三条 国は、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対し、被保険者に係る療養の給付に要する費用の額から当該給付に係る一部負担金に相当する額を控除した額並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要する費用の額の合計額(以下「療養の給付等に要する費用の額」という。)から第六十七条第一項第三号に掲げる場合に該当する者に係る療養の給付等に要する費用の額(以下「特定費用の額」という。)を控除した額(次項第一号及び第百条第一項において「負担対象額」という。)並びに流行初期医療確保拠出金の額から当該流行初期医療確保拠出金の額に療養の給付等に要する費用の額に占める特定費用の額の割合を乗じて得た額(第百条第一項において「特定流行初期医療確保拠出金の額」という。)を控除した額(第百条第一項において「負担対象拠出金額」という。)の合計額(以下「負担対象総額」という。)の十二分の三に相当する額を負担する。

国は、前項に掲げるもののほか、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対し、後期高齢者医療の財政の安定化を図るため、被保険者に係る全ての医療に関する給付に要する費用の額に対する高額な医療に関する給付の割合等を勘案して、高額な医療に関する給付の発生による後期高齢者医療の財政に与える影響が著しいものとして政令で定めるところにより算定する額以上の高額な医療に関する給付に要する費用の合計額に次に掲げる率の合計を乗じて得た額(第九十六条第二項において「高額医療費負担対象額」という。)の四分の一に相当する額を負担する。

負担対象額の十二分の一に相当する額を療養の給付等に要する費用の額で除して得た率

第百条第一項の後期高齢者負担率

国は、前二項に定めるもののほか、政令で定めるところにより、年度ごとに、支払基金に対して当該年度の特別負担調整見込額の総額等の三分の二を交付する。 ただし、前々年度の特別負担調整見込額の総額等が同年度の特別負担調整額の総額等を超えるときは、当該年度の特別負担調整見込額の総額等からその超える額を控除して得た額の三分の二を交付するものとし、前々年度の特別負担調整見込額の総額等が同年度の特別負担調整額の総額等に満たないときは、当該年度の特別負担調整見込額の総額等にその満たない額を加算して得た額の三分の二を交付するものとする。

(国庫負担金の減額)

第九十四条 後期高齢者医療広域連合が確保すべき収入を不当に確保しなかつた場合においては、国は、政令で定めるところにより、前条の規定により当該後期高齢者医療広域連合に対して負担すべき額を減額することができる。

前項の規定により減額する額は、不当に確保しなかつた額を超えることができない。

(調整交付金)

第九十五条 国は、後期高齢者医療の財政を調整するため、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対して調整交付金を交付する。

前項の規定による調整交付金の総額は、負担対象総額の見込額の総額の十二分の一に相当する額とする。

(都道府県の負担)

第九十六条 都道府県は、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対し、負担対象総額の十二分の一に相当する額を負担する。

都道府県は、前項に掲げるもののほか、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対し、高額医療費負担対象額の四分の一に相当する額を負担する。

(都道府県の負担金の減額)

第九十七条 後期高齢者医療広域連合が確保すべき収入を不当に確保しなかつた場合において、国が第九十四条の規定により負担すべき額を減額したときは、都道府県は、政令で定めるところにより、前条の規定により当該後期高齢者医療広域連合に対して負担すべき額を減額することができる。

前項の規定により減額する額は、不当に確保しなかつた額を超えることができない。

(市町村の一般会計における負担)

第九十八条 市町村は、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対し、その一般会計において、負担対象総額の十二分の一に相当する額を負担する。

(市町村の特別会計への繰入れ等)

第九十九条 市町村は、政令で定めるところにより、一般会計から、所得の少ない者について後期高齢者医療広域連合の条例の定めるところにより行う保険料の減額賦課に基づき被保険者に係る保険料につき減額した額の総額を基礎とし、後期高齢者医療の財政の状況その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額を市町村の後期高齢者医療に関する特別会計に繰り入れなければならない。

市町村は、政令で定めるところにより、一般会計から、第五十二条各号のいずれかに該当するに至つた日の前日において健康保険法、船員保険法、国家公務員共済組合法(他の法律において準用する場合を含む。)又は地方公務員等共済組合法の規定による被扶養者であつた被保険者について、同条各号に掲げる場合のいずれかに該当するに至つた日の属する月以後二年を経過する月までの間に限り、条例の定めるところにより行う保険料の減額賦課に基づき保険料を減額した場合における当該減額した額の総額を基礎とし、後期高齢者医療の財政の状況その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額を、市町村の後期高齢者医療に関する特別会計に繰り入れなければならない。

都道府県は、政令で定めるところにより、前二項の規定による繰入金の四分の三に相当する額を負担する。

(後期高齢者交付金)

第百条 後期高齢者医療広域連合の後期高齢者医療に関する特別会計において負担する費用のうち、負担対象額に一から後期高齢者負担率及び百分の五十を控除して得た率を乗じて得た額並びに特定費用の額に一から後期高齢者負担率を控除して得た率を乗じて得た額の合計額(以下この節において「保険納付対象額」という。)に負担対象拠出金額に一から後期高齢者負担率及び百分の五十を控除して得た率を乗じて得た額並びに特定流行初期医療確保拠出金の額に一から後期高齢者負担率を控除して得た率を乗じて得た額の合計額を加えて得た額(第百二十一条第一項において「保険納付対象総額」という。)については、政令で定めるところにより、支払基金が後期高齢者医療広域連合に対して交付する後期高齢者交付金をもつて充てる。

前項の後期高齢者負担率は、第一号に掲げる数に第二号に掲げる率を乗じて得た数を第三号に掲げる数で除して得た率を基礎として、二年ごとに政令で定める。

二分の一に、当該年度における療養の給付等に要する費用の額に対する特定費用の額の割合の二分の一に相当する率を加えて得た数

百分の十一・七二に、当該年度における全ての後期高齢者医療広域連合に係る被保険者の見込総数を令和四年度における全ての後期高齢者医療広域連合に係る被保険者の総数で除して得た率を乗じて得た率

前号に掲げる率に、イに掲げる率にロに掲げる率を乗じて得た率を加えて得た数

  令和四年度における保険納付対象額を同年度における療養の給付等に要する費用の額で除して得た率

  当該年度における全ての保険者に係る加入者の見込総数を令和四年度における全ての保険者に係る加入者の総数で除して得た率

第一項の後期高齢者交付金は、第百十八条第一項の規定により支払基金が徴収する後期高齢者支援金をもつて充てる。

(後期高齢者交付金の減額)

第百一条 厚生労働大臣は、後期高齢者医療広域連合が確保すべき収入を不当に確保しなかつた場合又は後期高齢者医療広域連合が支出すべきでない経費を不当に支出した場合においては、政令で定めるところにより、支払基金に対し、前条第一項の規定により当該後期高齢者医療広域連合に対して交付する同項の後期高齢者交付金の額を減額することを命ずることができる。

前項の規定により減額する額は、不当に確保しなかつた額又は不当に支出した額を超えることができない。

(国の補助)

第百二条 国は、第九十三条、第九十五条及び第百十六条第六項に規定するもののほか、予算の範囲内において、後期高齢者医療に要する費用の一部を補助することができる。

(都道府県、市町村及び後期高齢者医療広域連合の補助及び貸付け)

第百三条 都道府県、市町村及び後期高齢者医療広域連合は、第九十六条、第九十八条、第九十九条及び第百十六条第五項に規定するもののほか、後期高齢者医療に要する費用に対し、補助金を交付し、又は貸付金を貸し付けることができる。

(保険料)

第百四条 市町村は、後期高齢者医療に要する費用(財政安定化基金拠出金、第百十七条第二項の規定による拠出金及び出産育児支援金並びに感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の規定による流行初期医療確保拠出金等(第三項及び第百十六条第二項において「流行初期医療確保拠出金等」という。)の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収しなければならない。

前項の保険料は、後期高齢者医療広域連合が被保険者に対し、後期高齢者医療広域連合の全区域にわたつて均一の保険料率であることその他の政令で定める基準に従い後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより算定された保険料率によつて算定された保険料額によつて課する。 ただし、当該後期高齢者医療広域連合の区域のうち、離島その他の医療の確保が著しく困難である地域であつて厚生労働大臣が定める基準に該当するものに住所を有する被保険者の保険料については、政令で定める基準に従い別に後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより算定された保険料率によつて算定された保険料額によつて課することができる。

前項の保険料率は、療養の給付等に要する費用の額の予想額、財政安定化基金拠出金、第百十七条第二項の規定による拠出金及び出産育児支援金並びに流行初期医療確保拠出金等の納付に要する費用の予想額、第百十六条第一項第二号の規定による都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額、第百二十五条第一項に規定する高齢者保健事業及び同条第五項に規定する事業に要する費用の予定額、被保険者の所得の分布状況及びその見通し、国庫負担並びに第百条第一項の後期高齢者交付金等の額等に照らし、おおむね二年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。

(保険料等の納付)

第百五条 市町村は、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療に要する費用に充てるため、後期高齢者医療広域連合に対し、後期高齢者医療広域連合の規約で定めるところにより、第九十九条第一項及び第二項の規定による繰入金並びに保険料その他この章の規定による徴収金(市町村が徴収するものに限る。)を納付するものとする。

(賦課期日)

第百六条 保険料の賦課期日は、当該年度の初日とする。

(保険料の徴収の方法)

第百七条 市町村による第百四条の保険料の徴収については、特別徴収(市町村が老齢等年金給付を受ける被保険者(政令で定める者を除く。)から老齢等年金給付の支払をする者(以下「年金保険者」という。)に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させることをいう。以下同じ。)の方法による場合を除くほか、普通徴収(市町村が、保険料を課せられた被保険者又は当該被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該被保険者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)に対し、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百三十一条の規定により納入の通知をすることによつて保険料を徴収することをいう。以下同じ。)の方法によらなければならない。

前項の老齢等年金給付は、国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)による老齢基礎年金その他の同法又は厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)による老齢、障害又は死亡を支給事由とする年金たる給付であつて政令で定めるもの及びこれらの年金たる給付に類する老齢若しくは退職、障害又は死亡を支給事由とする年金たる給付であつて政令で定めるものをいう。

(普通徴収に係る保険料の納付義務)

第百八条 被保険者は、市町村がその者の保険料を普通徴収の方法によつて徴収しようとする場合においては、当該保険料を納付しなければならない。

世帯主は、市町村が当該世帯に属する被保険者の保険料を普通徴収の方法によつて徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う。

配偶者の一方は、市町村が被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によつて徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う。

(普通徴収に係る保険料の納期)

第百九条 普通徴収の方法によつて徴収する保険料の納期は、市町村の条例で定める。

(介護保険法の準用)

第百十条 介護保険法第百三十四条から第百四十一条の二までの規定は、第百七条の規定により行う保険料の特別徴収について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(保険料の減免等)

第百十一条 後期高齢者医療広域連合は、条例で定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる。

(地方税法の準用)

第百十二条 保険料その他この章の規定による徴収金(市町村及び後期高齢者医療広域連合が徴収するものに限る。)については、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第九条、第十三条の二、第二十条、第二十条の二及び第二十条の四の規定を準用する。

(滞納処分)

第百十三条 市町村が徴収する保険料、後期高齢者医療広域連合が徴収する徴収猶予した一部負担金その他この章の規定による徴収金は、地方自治法第二百三十一条の三第三項に規定する法律で定める歳入とする。

(保険料の徴収の委託)

第百十四条 市町村は、普通徴収の方法によつて徴収する保険料の徴収の事務については、収入の確保及び被保険者の便益の増進に寄与すると認める場合に限り、地方自治法第二百四十三条の二第一項の規定により指定する者に委託することができる。

(条例等への委任)

第百十五条 この款に規定するもののほか、保険料の賦課額その他保険料の賦課に関する事項は、政令で定める基準に従つて後期高齢者医療広域連合の条例で定める。

この款に規定するもののほか、保険料の額の通知その他保険料の徴収に関する事項(特別徴収に関するものを除く。)は政令で定める基準に従つて市町村の条例で、特別徴収に関して必要な事項は政令又は政令で定める基準に従つて市町村の条例で定める。

第二款 財政安定化基金

第百十六条 都道府県は、後期高齢者医療の財政の安定化に資するため財政安定化基金を設け、次に掲げる事業に必要な費用に充てるものとする。

実績保険料収納額が予定保険料収納額に不足すると見込まれ、かつ、基金事業対象収入額が基金事業対象費用額に不足すると見込まれる後期高齢者医療広域連合に対し、政令で定めるところにより、イに掲げる額(イに掲げる額がロに掲げる額を超えるときは、ロに掲げる額)の二分の一に相当する額を基礎として、当該後期高齢者医療広域連合を組織する市町村における保険料の収納状況等を勘案して政令で定めるところにより算定した額を交付する事業

  実績保険料収納額が予定保険料収納額に不足すると見込まれる額

  基金事業対象収入額が基金事業対象費用額に不足すると見込まれる額

基金事業対象収入額及び基金事業交付額の合計額が、基金事業対象費用額に不足すると見込まれる後期高齢者医療広域連合に対し、政令で定めるところにより、当該不足すると見込まれる額を基礎として、当該後期高齢者医療広域連合を組織する市町村における保険料の収納状況等を勘案して政令で定めるところにより算定した額の範囲内の額を貸し付ける事業

前項における用語のうち次の各号に掲げるものの意義は、当該各号に定めるところによる。

予定保険料収納額 後期高齢者医療広域連合において特定期間(平成二十年度を初年度とする同年度以降の二年度ごとの期間をいう。以下この項において同じ。)中に当該後期高齢者医療広域連合を組織する市町村において収納が見込まれた保険料の額の合計額のうち、療養の給付等に要する費用の額、財政安定化基金拠出金、次条第二項の規定による拠出金及び出産育児支援金並びに流行初期医療確保拠出金等の納付に要する費用の額並びに前項第二号の規定による都道府県からの借入金(以下この項において「基金事業借入金」という。)の償還に要する費用の額に充てるものとして政令で定めるところにより算定した額

実績保険料収納額 後期高齢者医療広域連合を組織する市町村において特定期間中に収納した保険料の額の合計額のうち、療養の給付に要した費用の額から当該給付に係る一部負担金に相当する額を控除した額並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要した費用の額の合計額(以下この項において「療養の給付等に要した費用の額」という。)、財政安定化基金拠出金、次条第二項の規定による拠出金及び出産育児支援金並びに流行初期医療確保拠出金等の納付に要した費用の額並びに基金事業借入金の償還に要した費用の額に充てるものとして政令で定めるところにより算定した額

基金事業対象収入額 後期高齢者医療広域連合の後期高齢者医療に関する特別会計において特定期間中に収入した金額(第五号の基金事業交付額及び基金事業借入金の額を除く。)の合計額のうち、療養の給付等に要した費用の額、財政安定化基金拠出金、次条第二項の規定による拠出金及び出産育児支援金並びに流行初期医療確保拠出金等の納付に要した費用の額並びに基金事業借入金の償還に要した費用の額に充てるものとして政令で定めるところにより算定した額

基金事業対象費用額 後期高齢者医療広域連合において特定期間中に療養の給付等に要した費用の額、財政安定化基金拠出金、次条第二項の規定による拠出金及び出産育児支援金並びに流行初期医療確保拠出金等の納付に要した費用の額並びに基金事業借入金の償還に要した費用の額の合計額として政令で定めるところにより算定した額

基金事業交付額 後期高齢者医療広域連合が特定期間中に前項第一号の規定により交付を受けた額

都道府県は、財政安定化基金に充てるため、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合から財政安定化基金拠出金を徴収するものとする。

後期高齢者医療広域連合は、前項の規定による財政安定化基金拠出金を納付する義務を負う。

都道府県は、政令で定めるところにより、第三項の規定により後期高齢者医療広域連合から徴収した財政安定化基金拠出金の総額の三倍に相当する額を財政安定化基金に繰り入れなければならない。

国は、政令で定めるところにより、前項の規定により都道府県が繰り入れた額の三分の一に相当する額を負担する。

財政安定化基金から生ずる収入は、全て財政安定化基金に充てなければならない。

第三款 特別高額医療費共同事業

第百十七条 指定法人は、政令で定めるところにより、著しく高額な医療に関する給付の発生が後期高齢者医療の財政に与える影響を緩和するため、後期高齢者医療広域連合に対して被保険者に係る著しく高額な医療に関する給付に係る交付金を交付する事業(以下「特別高額医療費共同事業」という。)を行うものとする。

指定法人は、特別高額医療費共同事業に要する費用に充てるため、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合から拠出金を徴収する。

後期高齢者医療広域連合は、前項の規定による拠出金を納付する義務を負う。

第四款 保険者の後期高齢者支援金等

(後期高齢者支援金等の徴収及び納付義務)

第百十八条 支払基金は、第百三十九条第一項第二号に掲げる業務に要する費用に充てるため、年度ごとに、保険者(国民健康保険にあつては、都道府県。以下この節において同じ。)から、後期高齢者支援金及び後期高齢者関係事務費拠出金(以下「後期高齢者支援金等」という。)を徴収する。

保険者は、後期高齢者支援金等を納付する義務を負う。

(後期高齢者支援金の額)

第百十九条 前条第一項の規定により各保険者から徴収する後期高齢者支援金の額は、当該年度の概算後期高齢者支援金の額とする。 ただし、前々年度の概算後期高齢者支援金の額が同年度の確定後期高齢者支援金の額を超えるときは、当該年度の概算後期高齢者支援金の額からその超える額とその超える額に係る後期高齢者調整金額との合計額を控除して得た額とするものとし、前々年度の概算後期高齢者支援金の額が同年度の確定後期高齢者支援金の額に満たないときは、当該年度の概算後期高齢者支援金の額にその満たない額とその満たない額に係る後期高齢者調整金額との合計額を加算して得た額とする。

前項に規定する後期高齢者調整金額は、前々年度におけるすべての保険者に係る概算後期高齢者支援金の額と確定後期高齢者支援金の額との過不足額につき生ずる利子その他の事情を勘案して厚生労働省令で定めるところにより各保険者ごとに算定される額とする。

(概算後期高齢者支援金)

第百二十条 前条第一項の概算後期高齢者支援金の額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

被用者保険等保険者 当該年度における全ての後期高齢者医療広域連合の保険納付対象額の見込額の総額を厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての保険者に係る加入者の見込総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての被用者保険等保険者に係る加入者数の見込数を乗じて得た額に、同年度におけるイに掲げる額をロに掲げる額で除して得た率及び概算後期高齢者支援金調整率を乗じて得た額

  当該被用者保険等保険者に係る標準報酬総額の見込額

  全ての被用者保険等保険者に係る標準報酬総額の見込額の合計額

被用者保険等保険者以外の保険者 当該年度における全ての後期高齢者医療広域連合の保険納付対象額の見込額の総額を厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての保険者に係る加入者の見込総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における当該保険者に係る加入者の見込数を乗じて得た額に、概算後期高齢者支援金調整率を乗じて得た額

前項各号の概算後期高齢者支援金調整率は、第十八条第二項第二号及び第十九条第二項第二号に掲げる事項についての達成状況、保険者に係る加入者の見込数等を勘案し、百分の九十から百分の百十の範囲内で政令で定めるところにより算定する。

(確定後期高齢者支援金)

第百二十一条 第百十九条第一項の確定後期高齢者支援金の額は、次の各号に掲げる保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

被用者保険等保険者 前々年度における全ての後期高齢者医療広域連合の保険納付対象総額の総額を厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての保険者に係る加入者の総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての被用者保険等保険者に係る加入者数を乗じて得た額に、同年度におけるイに掲げる額をロに掲げる額で除して得た率及び確定後期高齢者支援金調整率を乗じて得た額

  当該被用者保険等保険者に係る標準報酬総額

  全ての被用者保険等保険者に係る標準報酬総額の合計額

被用者保険等保険者以外の保険者 前々年度における全ての後期高齢者医療広域連合の保険納付対象総額の総額を厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての保険者に係る加入者の総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における当該保険者に係る加入者の数を乗じて得た額に、確定後期高齢者支援金調整率を乗じて得た額

前項各号の確定後期高齢者支援金調整率は、第十八条第二項第二号及び第十九条第二項第二号に掲げる事項についての達成状況、保険者に係る加入者の数等を勘案し、百分の九十から百分の百十の範囲内で政令で定めるところにより算定する。

(後期高齢者関係事務費拠出金の額)

第百二十二条 第百十八条第一項の規定により各保険者から徴収する後期高齢者関係事務費拠出金の額は、厚生労働省令で定めるところにより、当該年度における第百三十九条第一項第二号に掲げる支払基金の業務に関する事務の処理に要する費用の見込額を基礎として、各保険者に係る加入者の見込数に応じ、厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。

(通知)

第百二十三条 後期高齢者医療広域連合は、厚生労働省令で定めるところにより、支払基金に対し、各年度における保険納付対象額その他厚生労働省令で定める事項を通知しなければならない。

後期高齢者医療広域連合は、前項の規定による通知の事務を国保連合会に委託することができる。

(準用)

第百二十四条 第四十一条及び第四十三条から第四十六条までの規定は、後期高齢者支援金等について準用する。

第五款 後期高齢者医療広域連合の出産育児支援金等

(出産育児支援金の徴収及び納付義務)

第百二十四条の二 支払基金は、第百三十九条第一項第三号に掲げる業務に要する費用に充てるため、年度ごとに、後期高齢者医療広域連合から、出産育児支援金を徴収する。

後期高齢者医療広域連合は、出産育児支援金を納付する義務を負う。

(出産育児支援金の額)

第百二十四条の三 前条第一項の規定により各後期高齢者医療広域連合から徴収する出産育児支援金の額は、医療保険各法の規定による出産育児一時金、家族出産育児一時金、出産費及び家族出産費の支給に要する費用(次条第一項及び第百二十四条の七第一項において「出産育児一時金等の支給に要する費用」という。)の額の総額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した額に、出産育児支援金率及び全ての後期高齢者医療広域連合に係る被保険者の総数に対する当該後期高齢者医療広域連合に係る被保険者の数の割合を乗じて得た額とする。

令和六年度及び令和七年度における前項の出産育児支援金率は、百分の七とする。

令和八年度以降の年度における第一項の出産育児支援金率は、第一号に掲げる率を第二号に掲げる数で除して得た数を基礎として、二年ごとに政令で定める。

百分の七に、当該年度における全ての後期高齢者医療広域連合に係る被保険者の見込総数を令和六年度における全ての後期高齢者医療広域連合に係る被保険者の総数で除して得た率を乗じて得た率

前号に掲げる率に、百分の九十三に当該年度における全ての保険者に係る加入者の見込総数を令和六年度における全ての保険者に係る加入者の総数で除して得た率を乗じて得た率を加えて得た数

(出産育児交付金)

第百二十四条の四 支払基金は、出産育児一時金等の支給に要する費用の一部に充てるため、保険者に対して、出産育児交付金を交付する。

前項の出産育児交付金は、第百二十四条の二第一項の規定により支払基金が徴収する出産育児支援金をもつて充てる。

第一項の規定により各保険者に対して交付される出産育児交付金の額は、医療保険各法の規定により算定される額とする。

(出産育児関係事務費拠出金の徴収及び納付義務)

第百二十四条の五 支払基金は、第百三十九条第一項第三号に掲げる業務に関する事務の処理に要する費用に充てるため、年度ごとに、保険者から、出産育児関係事務費拠出金を徴収する。

保険者は、出産育児関係事務費拠出金を納付する義務を負う。

(出産育児関係事務費拠出金の額)

第百二十四条の六 前条第一項の規定により各保険者から徴収する出産育児関係事務費拠出金の額は、厚生労働省令で定めるところにより、当該年度における第百三十九条第一項第三号に掲げる支払基金の業務に関する事務の処理に要する費用の見込額を基礎として、各保険者に係る加入者の見込数に応じ、厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。

(通知)

第百二十四条の七 保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、支払基金に対し、各年度における当該保険者に係る出産育児一時金等の支給に要する費用の額その他厚生労働省令で定める事項を通知しなければならない。

後期高齢者医療広域連合は、厚生労働省令で定めるところにより、支払基金に対し、各年度における当該後期高齢者医療広域連合に係る被保険者の数その他厚生労働省令で定める事項を通知しなければならない。

(準用)

第百二十四条の八 第四十一条及び第四十三条から第四十六条までの規定は、出産育児支援金及び出産育児関係事務費拠出金について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第六款 雑則

第百二十四条の九 第百条第一項の規定により支払基金が各後期高齢者医療広域連合に対して交付する後期高齢者交付金と第百二十四条の二第一項の規定により支払基金が各後期高齢者医療広域連合から徴収する出産育児支援金は、相殺するものとする。

第百十八条第一項及び第百二十四条の五第一項の規定により支払基金が各保険者から徴収する後期高齢者支援金等及び出産育児関係事務費拠出金と第百二十四条の四第一項の規定により支払基金が各保険者に対して交付する出産育児交付金は、相殺するものとする。

第五節 高齢者保健事業

(高齢者保健事業)

第百二十五条 後期高齢者医療広域連合は、高齢者の心身の特性に応じ、健康教育、健康相談、健康診査及び保健指導並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者の自助努力についての支援その他の被保険者の健康の保持増進のために必要な事業(以下「高齢者保健事業」という。)を行うように努めなければならない。

2 後期高齢者医療広域連合は、高齢者保健事業を行うに当たつては、医療保険等関連情報を活用し、適切かつ有効に行うものとする。

3 後期高齢者医療広域連合は、高齢者保健事業を行うに当たつては、市町村及び保険者との連携を図るとともに、高齢者の身体的、精神的及び社会的な特性を踏まえ、高齢者保健事業を効果的かつ効率的で被保険者の状況に応じたきめ細かなものとするため、市町村との連携の下に、市町村が実施する国民健康保険法第八十二条第五項に規定する高齢者の心身の特性に応じた事業(次条第一項において「国民健康保険保健事業」という。)及び介護保険法第百十五条の四十五第一項から第三項までに規定する地域支援事業(次条第一項において「地域支援事業」という。)と一体的に実施するものとする。

4 後期高齢者医療広域連合は、高齢者保健事業を行うに当たつては、効果的かつ効率的で被保険者の状況に応じたきめ細かな高齢者保健事業の実施が推進されるよう、地方自治法第二百九十一条の七に規定する広域計画(次条第一項において「広域計画」という。)に、後期高齢者医療広域連合における市町村との連携に関する事項を定めるよう努めなければならない。

5 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の療養のために必要な用具の貸付けその他の被保険者の療養環境の向上のために必要な事業、後期高齢者医療給付のために必要な事業、被保険者の療養のための費用に係る資金の貸付けその他の必要な事業を行うことができる。

6 厚生労働大臣は、第一項の規定により後期高齢者医療広域連合が行う高齢者保健事業に関して、その適切かつ有効な実施を図るため、指針の公表、情報の提供その他の必要な支援を行うものとする。

7 前項の指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施に関する基本的事項

高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施に向けた後期高齢者医療広域連合及び次条第一項前段の規定により委託を受けた市町村が行う取組に関する事項

高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施に向けた後期高齢者医療広域連合及び次条第一項前段の規定により委託を受けた市町村に対する支援に関する事項

高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施に向けた後期高齢者医療広域連合と市町村との連携に関する事項

高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施に向けた後期高齢者医療広域連合と地域の関係機関及び関係団体との連携に関する事項

その他高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施に向けて配慮すべき事項

8 第六項の指針は、健康増進法第九条第一項に規定する健康診査等指針、国民健康保険法第八十二条第十一項に規定する指針及び介護保険法第百十六条第一項に規定する基本指針と調和が保たれたものでなければならない。

(高齢者保健事業の市町村への委託)

第百二十五条の二 後期高齢者医療広域連合は、当該後期高齢者医療広域連合の広域計画に基づき、高齢者保健事業の一部について、当該後期高齢者医療広域連合に加入する市町村に対し、その実施を委託することができるものとし、当該委託を受けた市町村は、被保険者に対する高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施を図る観点から、その実施に関し、国民健康保険保健事業及び地域支援事業との一体的な実施の在り方を含む基本的な方針を定めるものとする。 この場合において、後期高齢者医療広域連合は、当該委託を受けた市町村に対し、委託した高齢者保健事業の実施に必要な範囲内において、自らが保有する被保険者に係る療養に関する情報又は健康診査若しくは保健指導に関する記録の写しその他高齢者保健事業を効果的かつ効率的に実施するために必要な情報として厚生労働省令で定めるものを提供することができる。

2 前項前段の規定により委託を受けた市町村の職員又は職員であつた者は、高齢者保健事業の実施に関して知り得た個人の秘密を正当な理由がなく漏らしてはならない。

(高齢者保健事業に関する情報の提供)

第百二十五条の三 後期高齢者医療広域連合及び前条第一項前段の規定により当該後期高齢者医療広域連合から委託を受けた市町村は、当該後期高齢者医療広域連合の被保険者の資格を取得した者(保険者に加入していたことがある者に限る。)があるときは、当該被保険者が加入していた保険者に対し、当該保険者が保存している当該被保険者に係る特定健康診査又は特定保健指導に関する記録の写しを提供するよう求めることができる。

2 後期高齢者医療広域連合は、被保険者ごとの身体的、精神的及び社会的な状態の整理及び分析を行い、被保険者に対する高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施を図る観点から、必要があると認めるときは、市町村及び他の後期高齢者医療広域連合に対し、当該被保険者に係る医療及び介護に関する情報等(当該被保険者に係る療養に関する情報若しくは健康診査若しくは保健指導に関する記録の写し若しくは特定健康診査若しくは特定保健指導に関する記録の写し、国民健康保険法の規定による療養に関する情報又は介護保険法の規定による保健医療サービス若しくは福祉サービスに関する情報をいう。以下この条及び次条において同じ。)その他高齢者保健事業を効果的かつ効率的に実施するために必要な情報として厚生労働省令で定めるものの提供を求めることができる。

3 市町村は、前条第一項前段の規定により、後期高齢者医療広域連合が行う高齢者保健事業の委託を受けた場合であつて、被保険者ごとの身体的、精神的及び社会的な状態の整理及び分析を行い、被保険者に対する高齢者保健事業の効果的かつ効率的な実施を図る観点から、必要があると認めるときは、他の市町村及び後期高齢者医療広域連合に対し、当該被保険者に係る医療及び介護に関する情報等その他高齢者保健事業を効果的かつ効率的に実施するために必要な情報として厚生労働省令で定めるものの提供を求めることができる。

4 前三項の規定により、記録の写し又は情報の提供を求められた保険者並びに市町村及び後期高齢者医療広域連合は、厚生労働省令で定めるところにより、当該記録の写し又は情報を提供しなければならない。

5 前条第一項前段の規定により委託を受けた市町村は、効果的かつ効率的で被保険者の状況に応じたきめ細かな高齢者保健事業を実施するため、前項の規定により提供を受けた記録の写し又は情報に加え、自らが保有する当該被保険者に係る特定健康診査若しくは特定保健指導に関する記録、国民健康保険法の規定による療養に関する情報又は介護保険法の規定による保健医療サービス若しくは福祉サービスに関する情報を併せて活用することができる。

(高齢者保健事業の関係機関又は関係団体への委託)

第百二十五条の四 後期高齢者医療広域連合は、高齢者保健事業の一部について、高齢者保健事業を適切かつ確実に実施することができると認められる関係機関又は関係団体(都道府県及び市町村を除く。以下この条において同じ。)に対し、その実施を委託することができる。 この場合において、後期高齢者医療広域連合は、当該委託を受けた関係機関又は関係団体に対し、委託した高齢者保健事業の実施に必要な範囲内において、自らが保有する、又は前条第四項の規定により提供を受けた被保険者に係る医療及び介護に関する情報等その他高齢者保健事業を効果的かつ効率的に実施するために必要な情報として厚生労働省令で定めるものを提供することができる。

2 第百二十五条の二第一項前段の規定により委託を受けた市町村は、当該委託を受けた高齢者保健事業の一部について、高齢者保健事業を適切かつ確実に実施することができると認められる関係機関又は関係団体に対し、その実施を委託することができる。 この場合において、市町村は、当該委託を受けた関係機関又は関係団体に対し、委託した高齢者保健事業の実施に必要な範囲内において、自らが保有する、又は同項後段若しくは前条第四項の規定により提供を受けた被保険者に係る医療及び介護に関する情報等その他高齢者保健事業を効果的かつ効率的に実施するために必要な情報として厚生労働省令で定めるものを提供することができる。

3 第一項前段又は前項前段の規定により委託を受けた関係機関又は関係団体の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、高齢者保健事業の実施に関して知り得た個人の秘密を正当な理由がなく漏らしてはならない。

第六節 後期高齢者医療診療報酬審査委員会

(審査委員会)

第百二十六条 第七十条第四項の規定による委託を受けて診療報酬請求書の審査を行うため、国保連合会に後期高齢者医療診療報酬審査委員会を置く。

2 前項の規定にかかわらず、国民健康保険法第八十七条に規定する審査委員会を置く国保連合会は、当該審査委員会において後期高齢者医療に係る診療報酬請求書の審査を行うことができる。

(国民健康保険法の準用)

第百二十七条 国民健康保険法第八十八条から第九十条までの規定は、後期高齢者医療診療報酬審査委員会について準用する。

第七節 審査請求

(審査請求)

第百二十八条 後期高齢者医療給付に関する処分(被保険者証の交付の請求又は返還に関する処分を含む。)又は保険料その他この章の規定による徴収金(市町村及び後期高齢者医療広域連合が徴収するものに限る。)に関する処分に不服がある者は、後期高齢者医療審査会に審査請求をすることができる。

2 前項の審査請求は、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求とみなす。

(審査会の設置)

第百二十九条 後期高齢者医療審査会は、各都道府県に置く。

(国民健康保険法の準用)

第百三十条 国民健康保険法第九十三条から第百三条までの規定は、後期高齢者医療審査会について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第八節 高齢者保健事業等に関する援助等

(高齢者保健事業等に関する援助等)

第百三十一条 国保連合会及び指定法人は、後期高齢者医療の運営の安定化を図るため、後期高齢者医療広域連合が行う高齢者保健事業及び第百二十五条第五項に規定する事業、後期高齢者医療給付に要する費用の適正化のための事業その他の事業(以下この条において「高齢者保健事業等」という。)に関する調査研究及び高齢者保健事業等の実施に係る後期高齢者医療広域連合間(国保連合会においては、後期高齢者医療広域連合と当該後期高齢者医療広域連合から第百二十五条の二第一項前段の規定により委託を受けた市町村との間及び当該委託を受けた市町村間を含む。)の連絡調整を行うとともに、高齢者保健事業等に関し、専門的な技術又は知識を有する者の派遣、情報の提供、高齢者保健事業等の実施状況の分析及び評価その他の必要な援助を行うよう努めなければならない。

(国及び地方公共団体の措置)

第百三十二条 国及び地方公共団体は、前条の規定により国保連合会及び指定法人が行う事業を促進するために必要な助言、情報の提供その他の措置を講ずるよう努めなければならない。

第九節 雑則

(都道府県の助言等)

第百三十三条 都道府県は、後期高齢者医療広域連合又は市町村に対し、後期高齢者医療制度の運営が健全かつ円滑に行われるように、必要な助言及び適切な援助をするものとする。

2 後期高齢者医療広域連合は、第五十六条第三号に掲げる給付を行おうとする場合その他の政令で定める場合においては、あらかじめ、都道府県知事に協議しなければならない。

(報告の徴収等)

第百三十四条 厚生労働大臣又は都道府県知事は、後期高齢者医療広域連合又は市町村について、この法律を施行するために必要があると認めるときは、その事業及び財産の状況に関する報告を徴し、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。

2 厚生労働大臣又は都道府県知事は、保険者(国民健康保険にあつては、都道府県)に対し、前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等及び出産育児関係事務費拠出金の額の算定に関して必要があると認めるときは、その業務に関する報告を徴し、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。

3 第十六条の七第二項の規定は前二項の規定による検査について、同条第三項の規定は前二項の規定による権限について、それぞれ準用する。

(事業状況の報告)

第百三十五条 後期高齢者医療広域連合又は国保連合会は、厚生労働省令で定めるところにより、後期高齢者医療に係る事業の状況(後期高齢者医療広域連合にあつては、次項の規定により後期高齢者医療広域連合の長(地方自治法第二百九十一条の十三において準用する同法第二百八十七条の三第二項の規定により長に代えて理事会を置く後期高齢者医療広域連合にあつては、理事会。次項において同じ。)が市町村から報告を受ける事業の状況を含む。)を都道府県知事に報告しなければならない。

2 市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、後期高齢者医療に係る事業の状況を後期高齢者医療広域連合の長に報告しなければならない。

(戸籍に関する無料証明)

第百三十六条 市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあつては、区長又は総合区長とする。)は、後期高齢者医療広域連合又は後期高齢者医療給付を受ける者に対し、当該市町村の条例で定めるところにより、被保険者又は被保険者であつた者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。

(被保険者等に関する調査)

第百三十七条 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の資格、後期高齢者医療給付及び保険料に関して必要があると認めるときは、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者又はこれらであつた者に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

2 市町村は、保険料の徴収に関して必要があると認めるときは、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者又はこれらであつた者に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

3 第十六条の七第二項の規定は前二項の規定による質問について、同条第三項の規定は前二項の規定による権限について、それぞれ準用する。

(資料の提供等)

第百三十八条 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の資格、後期高齢者医療給付及び保険料に関して必要があると認めるときは、被保険者の後期高齢者医療給付を受けた事由が第三者の行為によつて生じたものであることを確認するために必要な事項、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者の資産若しくは収入の状況又は被保険者に対する第百七条第二項に規定する老齢等年金給付の支給状況につき、市町村その他の官公署若しくは年金保険者に対し必要な文書の閲覧若しくは資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは被保険者の雇用主その他の関係人に報告を求めることができる。

2 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の資格に関し必要があると認めるときは、他の後期高齢者医療広域連合及び保険者(国民健康保険にあつては、市町村)に対し、他の後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者及び加入者(国民健康保険にあつては、当該市町村の区域内に住所を有する被保険者)の氏名及び住所、健康保険法第三条第三項に規定する適用事業所の名称及び所在地その他の必要な資料の提供を求めることができる。

3 市町村は、保険料の徴収に関して必要があると認めるときは、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者の資産若しくは収入の状況又は被保険者に対する第百七条第二項に規定する老齢等年金給付の支給状況につき、官公署若しくは年金保険者に対し必要な文書の閲覧若しくは資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは被保険者の雇用主その他の関係人に報告を求めることができる。

第五章 社会保険診療報酬支払基金の高齢者医療制度関係業務

(支払基金の業務)

第百三十九条 支払基金は、社会保険診療報酬支払基金法第十五条に規定する業務のほか、第一条に規定する目的を達成するため、次に掲げる業務を行う。

保険者(国民健康保険にあつては、都道府県。次条を除き、以下この章において同じ。)から前期高齢者納付金等を徴収し、保険者に対し前期高齢者交付金を交付する業務及びこれに附帯する業務

保険者から後期高齢者支援金等を徴収し、後期高齢者医療広域連合に対し後期高齢者交付金を交付する業務及びこれに附帯する業務

後期高齢者医療広域連合から出産育児支援金を徴収し、保険者から出産育児関係事務費拠出金を徴収し、及び保険者に対し出産育児交付金を交付する業務並びにこれに附帯する業務

2 支払基金は、前項の業務に支障のない限りにおいて、厚生労働大臣の認可を受けて、第一条に規定する目的の達成に資する事業を行うことができる。

3 前二項に規定する業務は、高齢者医療制度関係業務という。

(業務の委託)

第百四十条 支払基金は、厚生労働大臣の認可を受けて、高齢者医療制度関係業務の一部を保険者が加入している団体で厚生労働大臣が定めるものに委託することができる。

(業務方法書)

第百四十一条 支払基金は、高齢者医療制度関係業務に関し、当該業務の開始前に、業務方法書を作成し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 これを変更するときも、同様とする。

2 前項の業務方法書に記載すべき事項は、厚生労働省令で定める。

(報告等)

第百四十二条 支払基金は、保険者に対し、毎年度、加入者数、特定健康診査等の実施状況その他の厚生労働省令で定める事項に関する報告を求めるほか、第百三十九条第一項第一号に規定する保険者から前期高齢者納付金等を徴収する業務、同項第二号に規定する保険者から後期高齢者支援金等を徴収する業務及び同項第三号に規定する保険者から出産育児関係事務費拠出金を徴収する業務に関し必要があると認めるときは、文書その他の物件の提出を求めることができる。

2 支払基金は、後期高齢者医療広域連合に対し、第百三十九条第一項第三号に規定する後期高齢者医療広域連合から出産育児支援金を徴収する業務に関し必要があると認めるときは、文書その他の物件の提出を求めることができる。

(区分経理)

第百四十三条 支払基金は、高齢者医療制度関係業務に係る経理については、第百三十九条第一項第一号に掲げる業務、同項第二号及び第三号に掲げる業務並びに同条第二項に規定する業務ごとに、その他の業務に係る経理と区分して、特別の会計を設けて行わなければならない。

(予算等の認可)

第百四十四条 支払基金は、高齢者医療制度関係業務に関し、毎事業年度、予算、事業計画及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 これを変更するときも、同様とする。

(財務諸表等)

第百四十五条 支払基金は、高齢者医療制度関係業務に関し、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。

2 支払基金は、前項の規定により財務諸表を厚生労働大臣に提出するときは、厚生労働省令で定めるところにより、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。

3 支払基金は、第一項の規定による厚生労働大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表又はその要旨を官報に公告し、かつ、財務諸表及び附属明細書並びに前項の事業報告書、決算報告書及び監事の意見書を、主たる事務所に備えて置き、厚生労働省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。

(利益及び損失の処理)

第百四十六条 支払基金は、高齢者医療制度関係業務(第百三十九条第二項に規定する業務を除く。次項及び次条第一項において同じ。)に関し、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。

2 支払基金は、高齢者医療制度関係業務に関し、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は繰越欠損金として整理しなければならない。

3 支払基金は、予算をもつて定める金額に限り、第一項の規定による積立金を第百三十九条第一項第一号に規定する保険者に対し前期高齢者交付金を交付する業務、同項第二号に規定する後期高齢者医療広域連合に対し後期高齢者交付金を交付する業務及び同項第三号に規定する保険者に対し出産育児交付金を交付する業務又は同条第二項の規定により認可を受けて行う業務に要する費用に充てることができる。

(借入金及び債券)

第百四十七条 支払基金は、高齢者医療制度関係業務に関し、厚生労働大臣の認可を受けて、長期借入金若しくは短期借入金をし、又は債券を発行することができる。

2 前項の規定による長期借入金及び債券は、二年以内に償還しなければならない。

3 第一項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。 ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。

4 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、一年以内に償還しなければならない。

5 支払基金は、第一項の規定による債券を発行する場合においては、割引の方法によることができる。

6 第一項の規定による債券の債権者は、支払基金の財産について他の債権者に先立つて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

7 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。

8 支払基金は、厚生労働大臣の認可を受けて、第一項の規定による債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。

9 会社法(平成十七年法律第八十六号)第七百五条第一項及び第二項並びに第七百九条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。

10 第一項、第二項及び第五項から前項までに定めるもののほか、第一項の債券に関し必要な事項は、政令で定める。

(政府保証)

第百四十八条 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内で、支払基金による前期高齢者交付金、後期高齢者交付金及び出産育児交付金の円滑な交付のために必要があると認めるときは、前条の規定による支払基金の長期借入金、短期借入金又は債券に係る債務について、必要と認められる期間の範囲において、保証することができる。

(余裕金の運用)

第百四十九条 支払基金は、次の方法によるほか、高齢者医療制度関係業務に係る業務上の余裕金を運用してはならない。

国債その他厚生労働大臣が指定する有価証券の保有

銀行その他厚生労働大臣が指定する金融機関への預金

信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。)への金銭信託

(協議)

第百五十条 厚生労働大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。

第百四十七条第一項、第三項又は第八項の認可をしようとするとき。

前条第一号又は第二号の指定をしようとするとき。

(厚生労働省令への委任)

第百五十一条 この章に定めるもののほか、高齢者医療制度関係業務に係る支払基金の財務及び会計に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(報告の徴収等)

第百五十二条 厚生労働大臣又は都道府県知事は、支払基金又は第百四十条の規定による委託を受けた者(以下「受託者」という。)について、高齢者医療制度関係業務に関し必要があると認めるときは、その業務又は財産の状況に関する報告を徴し、又は当該職員に実地にその状況を検査させることができる。 ただし、受託者に対しては、当該受託業務の範囲内に限る。

2 第十六条の七第二項の規定は前項の規定による検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について、それぞれ準用する。

3 都道府県知事は、支払基金につき高齢者医療制度関係業務に関し社会保険診療報酬支払基金法第二十九条の規定による処分が行われる必要があると認めるとき、又は支払基金の理事長、理事若しくは監事につき高齢者医療制度関係業務に関し同法第十一条第二項若しくは第三項の規定による処分が行われる必要があると認めるときは、理由を付して、その旨を厚生労働大臣に通知しなければならない。

(社会保険診療報酬支払基金法の適用の特例)

第百五十三条 第百一条第一項に規定する命令は、社会保険診療報酬支払基金法第十一条第二項及び第三項の規定の適用については、同法第二十九条に規定する命令とみなし、高齢者医療制度関係業務は、同法第三十二条第二項の規定の適用については、同法第十五条に規定する業務とみなす。

(審査請求)

第百五十四条 この法律に基づく支払基金の処分又はその不作為に不服のある者は、厚生労働大臣に対し、審査請求をすることができる。 この場合において、厚生労働大臣は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十五条第二項及び第三項、第四十六条第一項及び第二項、第四十七条並びに第四十九条第三項の規定の適用については、支払基金の上級行政庁とみなす。

第六章 国民健康保険団体連合会の高齢者医療関係業務

(国保連合会の業務)

第百五十五条 国保連合会は、国民健康保険法の規定による業務のほか、第七十条第四項(第七十四条第十項、第七十五条第七項、第七十六条第六項及び第七十八条第八項において準用する場合を含む。)の規定により後期高齢者医療広域連合から委託を受けて行う療養の給付に要する費用並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費及び訪問看護療養費の請求に関する審査及び支払の業務を行う。

2 国保連合会は、前項に規定する業務のほか、後期高齢者医療の円滑な運営に資するため、次に掲げる業務を行うことができる。

第五十八条第三項の規定により後期高齢者医療広域連合から委託を受けて行う第三者に対する損害賠償金の徴収又は収納の事務

前号に掲げるもののほか、後期高齢者医療の円滑な運営に資する事業

(議決権の特例)

第百五十六条 国保連合会が前条の規定により行う業務(以下「高齢者医療関係業務」という。)については、国民健康保険法第八十六条において準用する同法第二十九条の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、規約をもつて議決権に関する特別の定めをすることができる。

(区分経理)

第百五十七条 国保連合会は、高齢者医療関係業務に係る経理については、その他の経理と区分して整理しなければならない。

第七章 雑則

(保険者協議会)

第百五十七条の二 保険者及び後期高齢者医療広域連合は、共同して、加入者の高齢期における健康の保持及び医療費適正化のために必要な事業の推進並びに高齢者医療制度の円滑な運営及び当該運営への協力のため、都道府県ごとに、保険者協議会を組織する。

2 前項の保険者協議会は、次に掲げる業務を行う。

特定健康診査等の実施、高齢者医療制度の運営その他の事項に関する保険者その他の関係者間の連絡調整

保険者に対する必要な助言又は援助

医療に要する費用その他の厚生労働省令で定める事項に関する情報についての調査及び分析

都道府県医療費適正化計画の実績の評価に関する調査及び分析

3 厚生労働大臣は、保険者協議会が前項各号に掲げる業務を円滑に行うため必要な支援を行うものとする。

(研究開発の推進)

第百五十八条 国は、高齢者保健事業及び第百二十五条第五項に規定する事業の健全かつ円滑な実施を確保するため、高齢者の心身の特性に応じた看護その他の医療、機能訓練等の研究開発並びに高齢者の日常生活上の便宜を図るための用具及び機能訓練のための用具のうち、疾病、負傷等により心身の機能が低下している者に使用させることを目的とするものの研究開発の推進に努めなければならない。

(先取特権の順位)

第百五十九条 保険料その他この法律の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

(時効)

第百六十条 保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利及び後期高齢者医療給付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したときは、時効によつて消滅する。

2 保険料その他この法律の規定による徴収金の徴収の告知又は督促は、時効の更新の効力を生ずる。

(賦課決定の期間制限)

第百六十条の二 保険料の賦課決定は、当該年度における最初の保険料の納期(この法律又はこれに基づく条例の規定により保険料を納付し、又は納入すべき期限をいい、当該納期後に保険料を課することができることとなつた場合にあつては、当該保険料を課することができることとなつた日とする。次項において同じ。)の翌日から起算して二年を経過した日以後においては、することができない。

2 保険料の賦課決定をした後に、被保険者の責めに帰することのできない事由によつて被保険者に関する医療保険各法(国民健康保険法を除く。)との間における適用関係の調整を要することが判明した場合における保険料の額を減少させる賦課決定は、前項の規定にかかわらず、当該年度における最初の保険料の納期の翌日から起算して二年を経過した日以後であつても、当該年度における最初の保険料の納期の翌日から起算して調整に必要と認められる期間に相当する期間を経過する日まですることができる。

(期間の計算)

第百六十一条 この法律又はこの法律に基づく命令に規定する期間の計算については、民法の期間に関する規定を準用する。

(被保険者番号等の利用制限等)

第百六十一条の二 厚生労働大臣、後期高齢者医療広域連合、保険医療機関等、指定訪問看護事業者その他の後期高齢者医療の事業又は当該事業に関連する事務の遂行のため被保険者番号等(保険者番号(厚生労働大臣が後期高齢者医療の事業において後期高齢者医療広域連合を識別するための番号として、後期高齢者医療広域連合ごとに定めるものをいう。)及び被保険者番号(後期高齢者医療広域連合が被保険者の資格を管理するための番号として、被保険者ごとに定めるものをいう。)をいう。以下この条において同じ。)を利用する者として厚生労働省令で定める者(以下この条において「厚生労働大臣等」という。)は、当該事業又は事務の遂行のため必要がある場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る被保険者番号等を告知することを求めてはならない。

2 厚生労働大臣等以外の者は、後期高齢者医療の事業又は当該事業に関連する事務の遂行のため被保険者番号等の利用が特に必要な場合として厚生労働省令で定める場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る被保険者番号等を告知することを求めてはならない。

3 何人も、次に掲げる場合を除き、その者が業として行う行為に関し、その者に対し売買、貸借、雇用その他の契約(以下この項において「契約」という。)の申込みをしようとする者若しくは申込みをする者又はその者と契約の締結をした者に対し、当該者又は当該者以外の者に係る被保険者番号等を告知することを求めてはならない。

厚生労働大臣等が、第一項に規定する場合に、被保険者番号等を告知することを求めるとき。

厚生労働大臣等以外の者が、前項に規定する厚生労働省令で定める場合に、被保険者番号等を告知することを求めるとき。

4 何人も、次に掲げる場合を除き、業として、被保険者番号等の記録されたデータベース(その者以外の者に係る被保険者番号等を含む情報の集合物であつて、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。)であつて、当該データベースに記録された情報が他に提供されることが予定されているもの(以下この項において「提供データベース」という。)を構成してはならない。

厚生労働大臣等が、第一項に規定する場合に、提供データベースを構成するとき。

厚生労働大臣等以外の者が、第二項に規定する厚生労働省令で定める場合に、提供データベースを構成するとき。

5 厚生労働大臣は、前二項の規定に違反する行為が行われた場合において、当該行為をした者が更に反復してこれらの規定に違反する行為をするおそれがあると認めるときは、当該行為をした者に対し、当該行為を中止することを勧告し、又は当該行為が中止されることを確保するために必要な措置を講ずることを勧告することができる。

6 厚生労働大臣は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、その者に対し、期限を定めて、当該勧告に従うべきことを命ずることができる。

(報告及び検査)

第百六十一条の三 厚生労働大臣は、前条第五項及び第六項の規定による措置に関し必要があると認めるときは、その必要と認められる範囲内において、同条第三項若しくは第四項の規定に違反していると認めるに足りる相当の理由がある者に対し、必要な事項に関し報告を求め、又は当該職員に当該者の事務所若しくは事業所に立ち入つて質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第十六条の七第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について、それぞれ準用する。

(国保連合会に対する監督)

第百六十二条 国保連合会について国民健康保険法第百六条及び第百八条の規定を適用する場合において、これらの規定中「事業」とあるのは、「事業(高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第百五十六条に規定する高齢者医療関係業務を含む。)」とする。

(権限の委任)

第百六十三条 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。

2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

(厚生労働大臣と都道府県知事の連携)

第百六十四条 厚生労働大臣又は都道府県知事がこの法律に規定する事務を行うときは、相互に密接な連携の下に行うものとする。

(事務の区分)

第百六十五条 第四十四条第四項(第百二十四条、第百二十四条の八及び附則第十条において準用する場合を含む。)、第六十一条第一項及び第二項、第六十六条第一項(第七十四条第十項、第七十五条第七項、第七十六条第六項及び第八十二条第二項において準用する場合を含む。)及び第二項(第七十二条第二項、第七十四条第十項、第七十五条第七項、第七十六条第六項及び第八十二条第二項において準用する場合を含む。)、第七十条第二項並びに第七十二条第一項及び第三項(これらの規定を第七十四条第十項、第七十五条第七項、第七十六条第六項及び第八十二条第二項において準用する場合を含む。)、第八十条並びに第八十一条第一項及び第三項(これらの規定を第八十二条第二項において準用する場合を含む。)、第百三十三条第二項、第百三十四条第二項(附則第十条において準用する場合を含む。)、第百五十二条第一項及び第三項(これらの規定を附則第十一条第二項において準用する場合を含む。)並びに第百二十七条の規定において準用する国民健康保険法第八十八条及び第八十九条第一項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(支払基金等への事務の委託)

第百六十五条の二 後期高齢者医療広域連合は、第七十条第四項(第七十四条第十項、第七十五条第七項、第七十六条第六項及び第七十八条第八項において準用する場合を含む。)に規定する事務のほか、次に掲げる事務を支払基金又は国保連合会に委託することができる。

第五十六条に規定する後期高齢者医療給付の実施、第百四条第一項の規定による保険料の徴収、第百二十五条第一項の規定による高齢者保健事業の実施その他の厚生労働省令で定める事務に係る情報の収集又は整理に関する事務

第五十六条に規定する後期高齢者医療給付の実施、第百四条第一項の規定による保険料の徴収、第百二十五条第一項の規定による高齢者保健事業の実施その他の厚生労働省令で定める事務に係る情報の利用又は提供に関する事務

2 後期高齢者医療広域連合は、前項の規定により同項各号に掲げる事務を委託する場合は、他の後期高齢者医療広域連合及び保険者並びに法令の規定により医療に関する給付その他の事務を行う者であつて厚生労働省令で定めるものと共同して委託するものとする。

(関係者の連携及び協力)

第百六十五条の三 国、後期高齢者医療広域連合及び保険医療機関等その他の関係者は、電子資格確認の仕組みの導入その他手続における情報通信の技術の利用の推進により、医療保険各法、この法律その他医療に関する給付を定める法令の規定により行われる事務が円滑に実施されるよう、相互に連携を図りながら協力するものとする。

(実施規定)

第百六十六条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。

第八章 罰則

第百六十七条 第三十条、第百二十五条の二第二項又は第百二十五条の四第三項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

2 次の各号のいずれかに掲げる者が、この法律の規定に基づく職務の執行に関して知り得た秘密を正当な理由がなく漏らしたときは、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

後期高齢者医療広域連合の職員又はその職にあつた者

後期高齢者医療診療報酬審査委員会若しくは後期高齢者医療審査会の委員、国保連合会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者

第七十条第五項(第七十四条第十項、第七十五条第七項、第七十六条第六項及び第七十八条第八項において準用する場合を含む。)の規定により厚生労働大臣の定める診療報酬請求書の審査を行う指定法人の役員、職員又はこれらの職にあつた者

第七十条第六項(第七十四条第十項、第七十五条第七項、第七十六条第六項及び第七十八条第八項において準用する場合を含む。)の規定により厚生労働大臣の定める診療報酬請求書の審査を行う者又はこれを行つていた者

第百六十七条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第十六条の六の規定に違反して、匿名医療保険等関連情報の利用に関して知り得た匿名医療保険等関連情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用した者

第十六条の八の規定による命令に違反した者

第百六十七条の三 第百六十一条の二第六項の規定による命令に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第百六十八条 全国健康保険協会、健康保険組合、国民健康保険組合、共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団の役員、清算人又は職員が次の各号のいずれかに該当するときは、五十万円以下の罰金に処する。

第百三十四条第二項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

第百四十二条第一項の規定による報告若しくは文書その他の物件の提出をせず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の記載をした文書を提出したとき。

2 支払基金又は受託者の役員又は職員が、第百五十二条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、五十万円以下の罰金に処する。

3 第十六条の七第一項の規定による報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、五十万円以下の罰金に処する。

第百六十九条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。

審査請求人若しくは関係者又は医師若しくは歯科医師が、正当な理由がなく第百三十条の規定において準用する国民健康保険法第百一条第一項の規定による処分に違反して、出頭せず、陳述をせず、報告をせず、若しくは虚偽の陳述若しくは報告をし、又は診断若しくは検案をしなかつたとき(後期高齢者医療審査会の行う審査の手続における請求人又は第百三十条の規定において準用する同法第百条の規定により通知を受けた後期高齢者医療広域連合その他の利害関係人に係る場合を除く。)。

被保険者又は被保険者であつた者が、第六十一条第二項の規定により報告を命ぜられ、正当な理由がなくこれに従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に対して、正当な理由がなく答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。

正当な理由がなく第百六十一条の三第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による当該職員の質問に対して、正当な理由がなく答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは正当な理由がなく同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

第百六十九条の二 第百六十七条の二の罪は、日本国外において同条の罪を犯した者にも適用する。

第百六十九条の三 法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下この条において「人格のない社団等」という。)を含む。以下この項において同じ。)の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第百六十七条の二、第百六十七条の三、第百六十八条第三項又は第百六十九条第三号の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

2 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

第百七十条 支払基金の役員が次の各号のいずれかに該当するときは、二十万円以下の過料に処する。

この法律により厚生労働大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。

第百四十九条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。

2 医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行つた者又はこれを使用する者が、第六十一条第一項の規定による報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命ぜられ、正当な理由がなくこれに従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に対して、正当な理由がなく答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、十万円以下の過料に処する。

第百七十一条 後期高齢者医療広域連合は、条例で、被保険者が第五十四条第一項の規定による届出をしないとき(同条第二項の規定により当該被保険者の属する世帯の世帯主から届出がなされたときを除く。)又は虚偽の届出をしたときは、十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。

2 後期高齢者医療広域連合は、条例で、第五十四条第四項又は第五項の規定により被保険者証の返還を求められてこれに応じない者に対し十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。

3 後期高齢者医療広域連合は、条例で、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者又はこれらであつた者が正当な理由がなく第百三十七条第一項の規定により文書その他の物件の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。

4 市町村は、条例で、被保険者、被保険者の配偶者若しくは被保険者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者又はこれらであつた者が正当な理由がなく第百三十七条第二項の規定により文書その他の物件の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。

5 後期高齢者医療広域連合は、条例で、偽りその他不正の行為により徴収猶予した一部負担金に係る徴収金その他第四章の規定による徴収金(後期高齢者医療広域連合が徴収するものに限る。)の徴収を免れた者に対し、その徴収を免れた金額の五倍に相当する金額以下の過料を科する規定を設けることができる。

6 市町村は、条例で、偽りその他不正の行為により保険料その他第四章の規定による徴収金(市町村が徴収するものに限る。)の徴収を免れた者に対し、その徴収を免れた金額の五倍に相当する金額以下の過料を科する規定を設けることができる。

7 地方自治法第二百五十五条の三の規定は、前各項の規定による過料の処分について準用する。

附則

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、第五章、第八十四条、第八十七条第二項、附則第三十一条及び附則第三十二条の規定(附則第三十一条の規定による社会保険診療報酬支払基金法第十三条第二項の改正規定を除く。)は公布の日から起算して一年三月を超えない範囲内において政令で定める日から、第二章、第三十条(中央社会保険医療協議会に関する部分に限る。)及び附則第三十八条から附則第四十条までの規定は公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(病床転換助成事業)
第二条 都道府県は、政令で定める日までの間、当該都道府県における医療費適正化を推進するため、当該都道府県の区域内にある保険医療機関(医療法人その他の厚生労働省令で定める者が開設するものに限る。)に対し、当該保険医療機関である病院又は診療所の開設者が行う病床の転換(医療法第七条第二項各号に掲げる病床の種別のうち厚生労働省令で定めるものの病床数を減少させるとともに、介護保険法第八条第二十九項に規定する介護医療院その他の厚生労働省令で定める施設について新設又は増設により、病床の減少数に相当する数の範囲内において入所定員を増加させることをいう。以下同じ。)に要する費用を助成する事業(以下「病床転換助成事業」という。)を行うものとする。

(病床転換助成事業の費用の額の決定)
第三条 都道府県知事は、病床転換助成事業に要する費用の額を定めようとするときは、あらかじめ、厚生労働大臣に協議し、その同意を得なければならない。 厚生労働大臣は、前項の規定による協議をするに際しては、各都道府県における病床転換助成事業に要する費用の額の総額が、当該年度におけるすべての後期高齢者医療広域連合の療養の給付等に要する費用の額の予想額の総額に、すべての都道府県における病床の転換の見込み及びそれに要する費用の予想額等を勘案して政令で定める率を乗じて得た額を超えないよう調整するものとする。 厚生労働大臣は、都道府県が病床転換助成事業に要する費用の額を定めたときは、支払基金に対し、その金額を通知しなければならない。

(費用の支弁)
第四条 都道府県は、病床転換助成事業に要する費用及び当該事業に関する事務の執行に要する費用を支弁する。

(国の交付金)
第五条 国は、政令で定めるところにより、都道府県に対し、病床転換助成事業に要する費用の額の二十七分の十に相当する額を交付する。

(病床転換助成交付金)
第六条 都道府県が附則第四条の規定により支弁する費用の二十七分の十二に相当する額については、政令で定めるところにより、支払基金が当該都道府県に対して交付する病床転換助成交付金をもつて充てる。 前項の病床転換助成交付金は、次条第一項の規定により支払基金が徴収する病床転換支援金をもつて充てる。

(病床転換支援金の徴収及び納付義務)
第七条 支払基金は、附則第十一条第一項に規定する業務及び当該業務に関する事務の処理に要する費用に充てるため、年度ごとに、保険者(国民健康保険にあつては、都道府県。附則第九条の二第四項を除き、以下同じ。)から病床転換支援金及び病床転換助成関係事務費拠出金(以下「病床転換支援金等」という。)を徴収する。 保険者は、病床転換支援金等を納付する義務を負う。

(病床転換支援金の額)
第八条 前条第一項の規定により各保険者から徴収する病床転換支援金の額は、当該年度における病床転換助成事業に要する費用の二十七分の十二に相当する額を、厚生労働省令で定めるところにより算定した当該年度におけるすべての保険者に係る加入者の見込総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した当該年度における当該保険者に係る加入者の見込数を乗じて得た額とする。

(病床転換助成関係事務費拠出金の額)
第九条 附則第七条第一項の規定により各保険者から徴収する病床転換助成関係事務費拠出金の額は、厚生労働省令で定めるところにより、当該年度における附則第十一条第一項に規定する支払基金の業務に関する事務の処理に要する費用の見込額を基礎として、各保険者に係る加入者の見込数に応じ、厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。

(支払基金の納付等)
第九条の二 支払基金は、政令で定める年度(以下この条において「対象年度」という。)の翌年度の末日までの間において、厚生労働大臣が、支払基金が平成二十年度から対象年度までの間(以下この条において「対象期間」という。)において附則第七条第一項の規定により保険者から徴収した病床転換支援金等の額(以下この条において「病床転換支援金等徴収額」という。)から対象期間において附則第十一条第一項に規定する業務に要した費用の額を控除して得た額(第三項において「国庫納付等算定対象額」という。)の範囲内において、対象期間における健康保険法の規定による病床転換支援金の納付に要する費用についての補助金並びに国民健康保険法の規定による病床転換支援金の納付に要する費用についての国庫負担金、調整交付金及び補助金の額の病床転換支援金等徴収額に対する割合並びに病床転換支援金等徴収額に係る利子を勘案して支払基金が国庫に納付すべき額を定めたときは、政令で定めるところにより、当該額を国庫に納付しなければならない。 厚生労働大臣は、前項の規定により支払基金が国庫に納付すべき額を定めようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。 支払基金は、対象年度の翌年度の末日までの間において、厚生労働大臣が、国庫納付等算定対象額の範囲内において、対象期間における国民健康保険法の規定による病床転換支援金の納付に要する費用についての都道府県調整交付金の額の病床転換支援金等徴収額に対する割合及び病床転換支援金等徴収額に係る利子を勘案して支払基金が都道府県に交付すべき額を定めたときは、政令で定めるところにより、当該額を都道府県に交付しなければならない。 支払基金は、対象年度の翌年度の末日までの間において、厚生労働大臣が、病床転換支援金等徴収額から対象期間において附則第十一条第一項に規定する業務及び当該業務に関する事務の処理に要した費用の額並びに第一項の規定により支払基金が国庫に納付する額及び前項の規定により支払基金が都道府県に交付する額を控除して得た額の範囲内において、対象期間における各保険者(国民健康保険にあつては、市町村。以下この項において同じ。)の負担の額の病床転換支援金等徴収額に対する割合として厚生労働省令で定めるところにより算定した割合及び病床転換支援金等徴収額に係る利子を勘案して支払基金が各保険者に対し交付すべき額を定めたときは、政令で定めるところにより、当該額を各保険者に交付しなければならない。

(準用)
第十条 第四十一条、第四十三条から第四十六条まで、第百三十四条第二項及び第三項、第百五十九条、第百六十条、第百六十一条並びに第百六十八条第一項(同項第二号を除く。)の規定は、病床転換支援金等について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(病床転換助成事業に係る支払基金の業務)
第十一条 支払基金は、第百三十九条第一項に掲げる業務のほか、保険者から病床転換支援金等を徴収し、都道府県に対し病床転換助成交付金を交付する業務及びこれに附帯する業務を行う。 第五章(第百三十九条第一項、第百四十条及び第百四十二条第二項を除く。)、第百六十八条第一項(同項第一号を除く。)及び第二項並びに第百七十条第一項の規定は、病床転換助成事業に係る支払基金の業務について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(厚生労働省令への委任)
第十二条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、病床転換助成事業に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(前期高齢者交付金及び前期高齢者納付金の額の算定の特例)
第十三条 附則第二条に規定する政令で定める日までの間、第三十四条第一項、第三十五条第一項、第三十八条第一項又は第三十九条第一項の規定の適用については、第三十四条第一項第一号イ(2)、第三十五条第一項第一号イ(2)、第三十八条第一項第一号イ(2)及び第二号イ(2)並びに第三十九条第一項第一号イ(2)及び第二号イ(2)中「除して得た額」とあるのは、「除して得た額及び附則第八条の規定により算定される病床転換支援金の額の合計額」とする。

(延滞金の割合の特例)
第十三条の二 第四十五条第一項(第百二十四条、第百二十四条の八及び附則第十条において準用する場合を含む。)に規定する延滞金の年十四・五パーセントの割合は、当分の間、同項の規定にかかわらず、各年の延滞税特例基準割合(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第九十四条第一項に規定する延滞税特例基準割合をいう。以下この条において同じ。)が年七・二パーセントの割合に満たない場合には、その年中においては、当該延滞税特例基準割合に年七・三パーセントの割合を加算した割合とする。

(指定介護老人福祉施設に入所中の被保険者の特例)
第十三条の三 指定介護老人福祉施設(介護保険法第四十八条第一項第一号に規定する指定介護老人福祉施設をいう。以下この項において同じ。)に入所をすることにより当該指定介護老人福祉施設の所在する場所に住所を変更したと認められる被保険者であつて、当該指定介護老人福祉施設に入所をした際他の後期高齢者医療広域連合(当該指定介護老人福祉施設が所在する後期高齢者医療広域連合以外の後期高齢者医療広域連合をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるものは、当該指定介護老人福祉施設が入所定員の減少により同法第八条第二十二項に規定する地域密着型介護老人福祉施設(同項に規定する地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の事業を行う事業所に係る同法第四十二条の二第一項本文の指定を受けているものに限る。以下この条において「変更後地域密着型介護老人福祉施設」という。)となつた場合においても、当該変更後地域密着型介護老人福祉施設に継続して入所をしている間は、第五十条の規定にかかわらず、当該他の後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とする。 ただし、変更後地域密着型介護老人福祉施設となつた指定介護老人福祉施設(以下この条において「変更前介護老人福祉施設」という。)を含む二以上の病院等(第五十五条第一項に規定する病院等をいう。以下この条において同じ。)に継続して入院、入所又は入居(以下この条において「入院等」という。)をしていた被保険者(当該変更後地域密着型介護老人福祉施設に継続して入所をしている者に限る。)であつて、当該変更前介護老人福祉施設に入所をする直前に入院等をしていた病院等(以下この項において「直前入院病院等」という。)及び変更前介護老人福祉施設のそれぞれに入院等をすることにより直前入院病院等及び変更前介護老人福祉施設のそれぞれの所在する場所に順次住所を変更したと認められるもの(次項において「特定継続入院等被保険者」という。)については、この限りでない。 特定継続入院等被保険者のうち、次の各号に掲げるものは、第五十条の規定にかかわらず、当該各号に定める後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とする。 前二項の規定の適用を受ける被保険者については、変更後地域密着型介護老人福祉施設を病院等とみなして、第五十五条の規定を適用する。

(市町村の特別会計への繰入れ等の特例)
第十三条の四 当分の間、第九十九条第二項の規定の適用については、同項中「同条各号に掲げる場合のいずれかに該当するに至つた日の属する月以後二年を経過する月までの間に限り、条例の」とあるのは、「条例の」とする。

(財政安定化基金の特例)
第十四条 都道府県は、当分の間、第百十六条第一項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対して保険料率の増加の抑制を図るための交付金を交付する事業に必要な費用に、財政安定化基金を充てることができる。

(令和六年度及び令和七年度の出産育児支援金の額の算定の特例)
第十五条 令和六年度及び令和七年度においては、第百二十四条の三第一項中「額に」とあるのは、「額の二分の一に相当する額に」とする。

附則(昭和五八年一二月二日法律第七八号)

この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。

附則(昭和五八年一二月三日法律第八二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十九年四月一日から施行する。

附則(昭和五九年八月一四日法律第七七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(昭和六〇年五月一日法律第三四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十一年四月一日(以下「施行日」という。)から施行する。

附則(昭和六一年五月八日法律第四六号)

この法律は、公布の日から施行する。 第二十条(結核予防法附則第八項の改正規定を除く。)及び第二十八条の規定による改正後の法律の規定は、昭和六十一年度以降の年度の予算に係る国の負担又は補助(当該国の補助に係る都道府県の補助を含む。以下同じ。)について適用し、昭和六十年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和六十一年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。

附則(昭和六一年一二月二二日法律第一〇六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十二年一月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(医療費に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る第一条の規定による改正前の老人保健法(以下「旧老健法」という。)の規定による医療費の額については、なお従前の例による。

(医療費拠出金等に関する経過措置)
第三条 第一条の規定による改正後の老人保健法(以下「新老健法」という。)第五十四条第一項ただし書及び第二項の規定は、昭和六十一年度以後の年度の医療費拠出金の額の算定について適用し、昭和六十年度以前の年度の医療費拠出金の額の算定については、なお従前の例による。 昭和六十年度以前の年度の概算医療費拠出金及び確定医療費拠出金については、なお従前の例による。

第四条 昭和六十一年度の概算医療費拠出金の額は、新老健法第五十五条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。 前項第二号ロの政令を定めるに当たつては、厚生大臣は、あらかじめ老人保健審議会の意見を聴かなければならない。

第五条 昭和六十一年度の確定医療費拠出金の額は、新老健法第五十六条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額の十分の七に相当する額とする。

第六条 昭和六十二年度から昭和六十四年度までの各年度の概算医療費拠出金の額は、新老健法第五十五条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額の十分の七に相当する額とする。 前項第二号の政令を定めるに当たつては、厚生大臣は、あらかじめ老人保健審議会の意見を聴かなければならない。

第七条 昭和六十二年度から昭和六十四年度までの各年度の確定医療費拠出金の額は、新老健法第五十六条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額の十分の七に相当する額とする。

第八条 附則第四条の規定に基づき算定される昭和六十一年度の概算医療費拠出金の額に相当する額(以下この項において「概算拠出金相当額」という。)から旧老健法第五十五条第一項の規定に基づき算定された昭和六十一年度の概算医療費拠出金の額を控除した額(以下この項において「増加額」という。)が著しく多額になると見込まれる保険者として厚生省令で定める要件に該当する保険者に係る昭和六十一年度の概算医療費拠出金の額は、附則第四条の規定にかかわらず、当該保険者に係る概算拠出金相当額から、厚生省令で定めるところにより当該保険者に係る増加額の一部を控除した額とする。 附則第五条の規定に基づき算定される昭和六十一年度の確定医療費拠出金の額に相当する額(以下この項において「確定拠出金相当額」という。)から、市町村が昭和六十一年度において支弁した当該保険者に係る七十歳以上の加入者等に対する医療及び特定療養費の支給(医療費の支給を含む。)に要する費用の額について旧老健法第五十六条の規定の例により算定される額を控除した額(以下この項において「増加額」という。)が著しく多額であつた保険者として厚生省令で定める要件に該当する保険者に係る昭和六十一年度の確定医療費拠出金の額は、附則第五条の規定にかかわらず、当該保険者に係る確定拠出金相当額から、厚生省令で定めるところにより当該保険者に係る増加額の一部を控除した額とする。

第九条 第一号に掲げる額(以下この項において「概算拠出金相当額」という。)から第二号に掲げる額を控除した額(以下この項において「増加額」という。)が著しく多額になると見込まれる保険者として厚生省令で定める要件に該当する保険者に係る昭和六十二年度の概算医療費拠出金の額は、附則第六条の規定にかかわらず、当該保険者に係る概算拠出金相当額から、厚生省令で定めるところにより当該保険者に係る増加額の一部を控除した額とする。 前項の規定は、昭和六十二年度の確定医療費拠出金について準用する。 この場合において、同項中「概算拠出金相当額」とあるのは「確定拠出金相当額」と、「多額になると見込まれる」とあるのは「多額であつた」と、「概算医療費拠出金」とあるのは「確定医療費拠出金」と、「附則第六条の」とあるのは「附則第七条の」と、「支弁する」とあるのは「支弁した」と、「費用の見込額として厚生省令で定めるところにより算定される額」とあるのは「費用の額」と、「昭和六十二年度老人医療費見込額」とあるのは「昭和六十二年度老人医療費額」と、「新老健法第五十五条第三項の概算加入者調整率」とあるのは「新老健法第五十六条第二項の確定加入者調整率」と、「平均一人当たり老人医療費見込額」とあるのは「平均一人当たり老人医療費額」と、「調整対象外医療費見込額」とあるのは「調整対象外医療費額」と読み替えるものとする。

第十条 前二条の規定の適用がある保険者以外の保険者に係る概算医療費拠出金の額又は確定医療費拠出金の額の算定に関し、前二条の措置に伴い必要な附則第四条若しくは第五条又は附則第六条若しくは第七条の規定の特例その他の事項は、政令で定める。

(昭和六十一年度の拠出金の額の変更等)
第十一条 社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金は、この法律の施行後遅滞なく、各保険者が昭和六十一年度に納付すべき拠出金の額を変更し、当該各保険者に対し、変更後の拠出金の額を通知しなければならない。 新老健法第五十九条第三項の規定は、前項の場合に準用する。

(老人保健施設の試行的実施)
第十二条 厚生大臣が指定する者は、第四条の規定(附則第一条第一号に掲げる改正規定を除く。以下同じ。)の施行前に、第四条の規定による改正後の老人保健法第六条第四項に規定する老人保健施設を経営する事業を試行的に実施する限りにおいて、医療法の規定にかかわらず、同項の老人保健施設に相当する施設を開設することができる。

(国会に対する報告)
第十三条 厚生大臣は、第四条の規定の施行に際しては、前条の規定による老人保健施設を経営する事業の試行的実施の状況及び老人保健施設の運営等に関する基本的事項について、国会に報告しなければならない。

(検討)
第十四条 政府は、この法律の施行後における老人医療費の動向、健康保険組合の決算の状況等各医療保険の運営の状況、老人保健法による医療費拠出金の額の動向等を勘案し、昭和六十五年度までの間に保険者の拠出金の算定方法その他この法律による改正に係る事項に関し検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

第十五条 政府は、新老健法第二十八条第一項第一号に規定する給付に要する費用の額が低額である場合には当該額に対する同号に規定する一部負担金の額の割合が著しく高くなることがあることにかんがみ、必要があると認めるときは、同号の一部負担金の在り方について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

第十六条 政府は、第四条の規定の施行後適当な時期において、老人保健施設に関する状況を勘案し、必要があると認めるときは、老人保健施設の在り方について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

附則(平成二年六月二九日法律第五八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三年一月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第二十一条 この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則において従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成三年一〇月四日法律第八九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成四年一月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討等)
第二条 第一条の規定による改正後の老人保健法(以下「新老健法」という。)第二十八条の二の規定の適用に当たって、一部負担金の額が老人の負担能力等を考慮して過大な負担になるおそれが生ずる場合においては、一部負担金の額の改定措置の在り方について総合的に検討が加えられ、その結果に基づき、必要な措置が講ぜられるべきものとする。 前項に規定するもののほか、老人保健法による老人保健制度については、老人保健制度の目的を踏まえ、この法律の施行後の老人保健制度の実施状況、老人医療費の動向、社会経済情勢の推移等を勘案し、給付及び費用の負担の在り方について検討が加えられるべきものとする。

第三条 政府は、老人の心身の特性に応じた適切な医療が行われるよう、老人が老人保健法第二十五条第三項に規定する保険医療機関等及び同法第六条第四項に規定する老人保健施設について受ける医療その他のサービスの質に関する評価方法の研究に努めるとともに、同法第二十五条の規定により行われる医療に要する費用の額の包括的な算定等当該費用の額の算定の在り方について検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

第四条 政府は、病院又は診療所において行われる付添看護その他の看護に関し、老人がその心身の特性に応じこれらの看護とその他の医療を一体的な管理の下に適切に受けることができるよう、必要な施策の推進に努めるものとする。

(一部負担金に関する経過措置)
第五条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から平成五年三月三十一日までの間は、新老健法第二十八条第一項第一号中「千円(次条第一項の規定により当該一部負担金の額が改定されたときは、直近の同項の規定による改定後の当該一部負担金の額とする。)」とあるのは「九百円」と、同項第二号中「七百円(次条第二項の規定により当該一部負担金の額が改定されたときは、直近の同項の規定による改定後の当該一部負担金の額とする。)」とあるのは「六百円」とする。

(医療費に関する経過措置)
第六条 施行日前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る第一条の規定による改正前の老人保健法(以下「旧老健法」という。)の規定による医療費の額については、なお従前の例による。 施行日から平成五年三月三十一日までの間に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る新老健法の規定による医療費の額については、新老健法第三十二条第二項中「第二十八条」とあるのは「老人保健法等の一部を改正する法律(平成三年法律第八十九号)附則第五条の規定により読み替えられた第二十八条」と、同条第四項中「同条第一項第二号」とあり、及び同条第五項中「第二十八条第一項第二号」とあるのは「老人保健法等の一部を改正する法律附則第五条の規定により読み替えられた第二十八条第一項第二号」とする。

(交付金等に関する経過措置)
第七条 新老健法第四十七条から第五十条までの規定は、施行日(老健法第四十八条改正規定中痴呆性老人部分にあっては、平成四年四月一日。以下この条において同じ。)以後に行われる新老健法の規定による医療(医療費の支給を含む。)、特定療養費の支給(医療費の支給を含む。)及び老人保健施設療養費の支給に要する費用並びにこれらの事業に関する事務の執行に要する費用について適用し、施行日前に行われた旧老健法の規定による医療(医療費の支給を含む。)、特定療養費の支給(医療費の支給を含む。)及び老人保健施設療養費の支給に要する費用並びにこれらの事業に関する事務の執行に要する費用については、なお従前の例による。

(医療費拠出金に関する経過措置)
第八条 平成二年度以前の年度の概算医療費拠出金及び確定医療費拠出金については、なお従前の例による。

第九条 平成三年度の概算医療費拠出金の額は、新老健法第五十五条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。 前項の施行日以後老人保健施設療養費等概算率は、各保険者に係る施行日以後老人保健施設療養費等見込額(市町村が平成三年度において支弁する一の保険者に係る七十歳以上の加入者等に対する施行日以後に行われる新老健法第四十八条第一項に規定する老人保健施設療養費等に要する費用の見込額として厚生省令で定めるところにより算定される額をいう。)の総額を、各保険者に係る施行日以後老人医療費見込額の総額で除して得た率とする。

第十条 平成三年度の確定医療費拠出金の額は、新老健法第五十六条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。 前項の施行日以後老人保健施設療養費等確定率は、各保険者に係る施行日以後老人保健施設療養費等額(市町村が平成三年度において支弁した一の保険者に係る七十歳以上の加入者等に対する施行日以後に行われた新老健法第四十八条第一項に規定する老人保健施設療養費等に要する費用の額をいう。)の総額を、各保険者に係る施行日以後老人医療費額の総額で除して得た率とする。

(平成三年度の拠出金の額の変更等)
第十一条 社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金は、この法律の施行後遅滞なく、各保険者が平成三年度に納付すべき拠出金の額を変更し、当該各保険者に対し、変更後の拠出金の額を通知しなければならない。 新老健法第五十九条第三項の規定は、前項の場合に準用する。

(老人訪問看護療養費の支給等に関する規定の施行前の準備)
第十二条 厚生大臣は、新老健法第四十六条の十七の五第一項の厚生省令を定めようとするとき、及び同条第二項に規定する指定老人訪問看護の事業の運営に関する基準(指定老人訪問看護の取扱いに関する部分を除く。)を定めようとするときは、附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日前においても老人保健審議会の意見を聴くことができる。 厚生大臣は、新老健法第四十六条の五の二第二項の基準及び新老健法第四十六条の十七の五第二項に規定する指定老人訪問看護の事業の運営に関する基準(指定老人訪問看護の取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日前においても中央社会保険医療協議会の意見を聴くことができる。

(老人保健施設に関する経過措置)
第十三条 旧老健法第四十六条の六第一項の許可に係る旧老健法第六条第四項に規定する老人保健施設は、新老健法第四十六条の六第一項の許可に係る新老健法附則第一条の二の規定により読み替えられた新老健法第六条第四項に規定する老人保健施設とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第十四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成四年三月三一日法律第七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成四年四月一日から施行する。 ただし、第一条中健康保険法第一条の次に一条を加える改正規定、同法第三条ノ二第二項の改正規定、同法第二十四条ノ二を削る改正規定並びに同法第六十九条の十一、第七十一条ノ四第五項(「社会保険審議会」を「審議会」に改める部分に限る。)及び第七十九条ノ三第二項の改正規定、第二条の規定(船員保険法第四条第一項及び第三十二条第二項の改正規定を除く。)、第三条の規定並びに第四条の規定並びに附則第十七条から第十九条までの規定は公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から、第一条中健康保険法第三条第一項の改正規定、第二条中船員保険法第四条第一項の改正規定並びに次条及び附則第七条の規定は同年十月一日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二十条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成五年一一月一二日法律第八九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成六年六月二九日法律第五六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成六年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(老人保健法の一部改正に伴う経過措置)
第二十一条 施行日前に行われた食事の提供、看護又は移送に係る老人保健法の規定による給付については、なお従前の例による。

第二十二条 厚生大臣の定める病院又は診療所(新健保法第四十四条第一項第一号に規定する特定承認保険医療機関を除く。)において、第四条の規定による改正後の老人保健法(以下「新老健法」という。)第十七条第一項第五号に掲げる給付を受ける老人医療受給対象者(厚生大臣の定める状態にある者に限る。)が、当該病院又は診療所の従業者以外の者が提供する看護(以下この条において「付添看護」という。)を受けたときは、平成八年三月三十一日(付添看護の状況その他の事情を勘案し、厚生省令で定める要件に該当する病院又は診療所として都道府県知事の承認を受けたものにおける付添看護については、その日後厚生省令で定める日)までの間、当該付添看護を新老健法第三十二条第一項に規定する医療とみなして同項の規定を適用する。 新老健法第三十一条の二第二項に規定する標準負担額は、同項の規定にかかわらず、平成八年九月三十日までの間、六百円(同項の厚生省令で定める者については、厚生大臣が別に定める額)とする。

(入院時食事療養費に関する規定の施行前の準備)
第二十三条 厚生大臣は、新老健法第三十一条の二第二項に規定する標準負担額を定めようとするときは、施行日前において老人保健審議会に諮問することができる。 この場合において、当該諮問に係る老人保健審議会からの答申は、新老健法第七条に規定する政令で定める審議会からの答申とみなす。 厚生大臣は、新老健法第三十一条の二第二項に規定する基準並びに同条第四項に規定する入院時食事療養費に係る療養の取扱い及び担当に関する基準を定めようとするときは、施行日前においても中央社会保険医療協議会の意見を聴くことができる。

(事業費拠出金等に関する規定の施行前の準備)
第二十四条 厚生大臣は、新老健法附則第三条第一項の政令を定めようとするとき、及び新老健法附則第四条第一項の政令を定めようとするときは、施行日前において老人保健審議会の意見を聴くことができる。 この場合において、老人保健審議会が述べた意見は、新老健法第七条に規定する政令で定める審議会が述べた意見とみなす。

(老人保健法の一部改正に伴う国家公務員共済組合の業務等の特例)
第二十五条 新老健法附則第三条第一項の規定により拠出金の徴収が行われる場合における国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の規定の適用については、同法第三条第四項中「第五十三条第一項」とあるのは、「第五十三条第一項及び同法附則第三条第一項」とする。 新老健法附則第三条第一項の規定により拠出金の徴収が行われる場合における地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)の規定の適用については、同法第百十三条第一項中「第五十三条第一項」とあるのは、「第五十三条第一項及び同法附則第三条第一項」とする。

(罰則に関する経過措置)
第六十五条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(検討)
第六十六条 医療保険各法による医療保険制度及び老人保健法による老人保健制度については、この法律の施行後三年を目途として、これらの制度の目的を踏まえ、この法律の施行後におけるこれらの制度の実施状況、国民医療費の動向、社会経済情勢の推移等を勘案し、入院時食事療養費に係る患者負担の在り方を含め、給付及び費用負担の在り方等に関して検討が加えられるべきものとする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六十七条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成六年七月一日法律第八四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第三条中母子保健法第十八条の改正規定(「又は保健所を設置する市」を「、保健所を設置する市又は特別区」に改める部分を除く。)は平成七年一月一日から、第二条、第四条、第五条、第七条、第九条、第十一条、第十三条、第十五条、第十七条、第十八条及び第二十条の規定並びに附則第三条から第十一条まで、附則第二十三条から第三十七条まで及び附則第三十九条の規定は平成九年四月一日から施行する。

(その他の処分、申請等に係る経過措置)
第十三条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)に対するこの法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、附則第五条から第十条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第十四条 この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則において従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は政令で定める。

附則(平成七年三月三一日法律第五三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成七年四月一日から施行する。

第四条 削除

(交付金に関する経過措置)
第五条 第三条の規定による改正後の老人保健法(以下「新老健法」という。)第四十八条の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に行われる新老健法の規定による医療(医療費の支給を含む。)、入院時食事療養費の支給(医療費の支給を含む。)及び特定療養費の支給(医療費の支給を含む。)に要する費用並びにこれらの事業に関する事務の執行に要する費用について適用し、施行日前に行われた第三条の規定による改正前の老人保健法の規定による医療(医療費の支給を含む。)、入院時食事療養費の支給(医療費の支給を含む。)及び特定療養費の支給(医療費の支給を含む。)に要する費用並びにこれらの事業に関する事務の執行に要する費用については、なお従前の例による。

(平成六年度以前の年度の医療費拠出金に関する経過措置)
第六条 平成六年度以前の年度の概算医療費拠出金及び確定医療費拠出金については、なお従前の例による。

(加入者調整率に関する特例)
第七条 平成七年度の新老健法第五十五条第三項に規定する概算加入者調整率については、同項中「上限割合(当該割合を超える保険者の見込数がすべての保険者の数のおおむね百分の三となる割合として政令で定める割合をいう。以下この項及び次条第三項において同じ。)を超えるときは上限割合」とあるのは「百分の二十二を超えるときは百分の二十二」と、「百分の一・五」とあるのは「百分の一・四」と、同条第四項中「第一項第一号イ及び前項」とあるのは「第一項第一号イ」とし、同年度の新老健法第五十六条第三項に規定する確定加入者調整率については、同項中「前々年度における上限割合を超えるときは当該上限割合」とあるのは「百分の二十二を超えるときは百分の二十二」と、「百分の一・五」とあるのは「百分の一・四」とする。 平成八年度及び平成九年度の新老健法第五十五条第三項に規定する概算加入者調整率については、同項中「(当該割合を超える保険者の見込数がすべての保険者の数のおおむね百分の三となる割合として政令で定める割合をいう。以下この項及び次条第三項において同じ。)」とあるのは「(各医療保険の運営の状況等を勘案し、百分の二十四以上百分の二十六以下において各年度ごとに政令で定める割合をいう。以下この項及び国民健康保険法等の一部を改正する法律(平成七年法律第五十三号)附則第七条第二項の規定により読み替えて適用される次条第三項において同じ。)」と、「百分の一・五」とあるのは「百分の一・四」と、同条第四項中「前項」とあるのは「国民健康保険法等の一部を改正する法律附則第七条第二項の規定により読み替えて適用される前項」とし、平成八年度及び平成九年度の新老健法第五十六条第三項に規定する確定加入者調整率については、同項中「百分の一・五」とあるのは、「百分の一・四」とする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成八年六月一四日法律第八二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成九年四月一日から施行する。

附則(平成九年五月九日法律第四八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十年一月一日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第七十四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第七十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成九年六月二〇日法律第九四号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、平成九年九月一日から施行する。

(老人保健法の一部改正に伴う経過措置)
第八条 施行日前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る老人保健法の規定による医療費の額については、なお従前の例による。 施行日から平成十一年三月三十一日までの間におけるこの法律による改正後の老人保健法第二十八条第一項の規定の適用については、同項第二号中「千二百円(次条第二項の規定により当該一部負担金の額が改定されたときは、直近の同項の規定による改定後の当該一部負担金の額とする。)」とあるのは、施行日から平成十年三月三十一日までの間は「千円」と、同年四月一日から平成十一年三月三十一日までの間は「千百円」とする。

(検討等)
第十五条 政府は、薬剤の支給に係る一部負担その他この法律による改正に係る事項について、この法律の施行後の薬剤費を含む医療費の動向、医療保険の財政状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律の施行後三年以内に検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成九年六月二四日法律第一〇三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(経過措置)
第二条 第一条から第五条まで、第七条から第二十四条まで、第二十六条から第三十二条まで、第三十四条から第三十七条まで、第三十九条、第四十一条から第五十条まで、第五十二条から第六十四条まで及び第六十六条から第七十二条までの規定による改正後の法律の規定は、平成八年四月一日に始まる事業年度に係る当該法律の規定に規定する書類(第十八条の規定による改正後の日本輸出入銀行法第三十五条第二項及び第十九条の規定による改正後の日本開発銀行法第三十三条第二項に規定する書類のうち、平成八年四月から九月までの半期に係るものを除く。)から適用する。

附則(平成九年一二月一七日法律第一二四号)

この法律は、介護保険法の施行の日から施行する。

附則(平成一〇年六月一七日法律第一〇九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(老人保健法の一部改正に伴う経過措置)
第九条 老人保健法第六条第四項に規定する老人保健施設、同法第二十五条第三項に規定する保険医療機関等、同法第三十一条の三第一項第一号に規定する特定承認保険医療機関又は同法第四十六条の五の二第一項に規定する指定老人訪問看護事業者が附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日前にした偽りその他不正の行為により支払われた医療又は入院時食事療養費、特定療養費、老人保健施設療養費若しくは老人訪問看護療養費の支給に関する費用の返還については、第二条の規定による改正後の老人保健法第四十二条第三項(同法第四十六条の五及び第四十六条の五の三において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(国民健康保険法等の一部を改正する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十条 平成十年度の概算医療費拠出金の額は、老人保健法第五十五条第一項及び第三条の規定による改正後の国民健康保険法等の一部を改正する法律(以下「新平成七年改正法」という。)附則第八条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。

第十一条 平成十年度の確定医療費拠出金の額は、老人保健法第五十六条第一項及び新平成七年改正法附則第八条第五項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。 前項第一号の平成十年改正前確定加入者調整率は、厚生省令で定めるところにより、平成十年度におけるすべての保険者(老人保健法第六条第二項に規定する保険者をいう。以下同じ。)に係る加入者(同条第三項に規定する加入者をいう。以下同じ。)の総数に対する同法第二十五条第一項に規定する七十歳以上の加入者等の総数の割合を同年度における当該保険者に係る加入者の数に対する同項に規定する七十歳以上の加入者等の数の割合(その割合が旧平成七年改正法附則第七条第二項の規定により読み替えて適用された老人保健法第五十五条第三項に規定する上限割合を超えるときは当該上限割合とし、百分の一・四に満たないときは百分の一・四とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。

(平成十年度の拠出金の額の変更等)
第十二条 社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金は、この法律の施行後遅滞なく、老人保健法第五十九条(国民健康保険法第八十一条の八において準用する場合を含む。)の規定の例により、平成十年度に係る納付すべき拠出金の額を変更し、変更後の拠出金の額を通知しなければならない。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十一条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附則(平成一一年七月一六日法律第一〇二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(別に定める経過措置)
第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。

附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)

(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一二年一二月六日法律第一四〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月一日から施行する。

(医療保険制度等の抜本改革)
第三条 医療保険制度等については、平成十二年度に講ぜられる措置に引き続き、この法律の施行後における医療費の動向、医療保険の財政状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、抜本的な改革を行うための検討を行い、その結果に基づいて所要の措置が講ぜられるものとする。

(老人保健法の一部改正に伴う経過措置)
第九条 施行日前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る老人保健法の規定による医療費の額については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二十九条 附則第四条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一二年一二月六日法律第一四一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一三年一二月一二日法律第一五三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(処分、手続等に関する経過措置)
第四十二条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第四十三条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(経過措置の政令への委任)
第四十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一四年八月二日法律第一〇二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十四年十月一日から施行する。 ただし、第三条中老人保健法第七十九条の二の次に一条を加える改正規定は公布の日から、第二条、第五条及び第八条並びに附則第六条から第八条まで、第三十三条、第三十四条、第三十九条、第四十一条、第四十八条、第四十九条第三項、第五十一条、第五十二条第三項、第五十四条、第六十七条、第六十九条、第七十一条、第七十三条及び第七十七条の規定は平成十五年四月一日から、附則第六十一条の二の規定は行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十四年法律第百五十二号)第十五条の規定の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日から施行する。

(医療保険制度の改革等)
第二条 医療保険各法に規定する被保険者及び被扶養者の医療に係る給付の割合については、将来にわたり百分の七十を維持するものとする。 政府は、将来にわたって医療保険制度の安定的運営を図るため、平成十四年度中に、次に掲げる事項について、その具体的内容、手順及び年次計画を明らかにした基本方針を策定するものとする。 政府は、当該基本方針に基づいて、できるだけ速やかに(第二号に掲げる事項についてはおおむね二年を目途に)、所要の措置を講ずるものとする。 政府は、おおむね二年を目途に、次に掲げる事項について、その具体的内容、手順及び年次計画を明らかにし、所要の措置を講ずるものとする。 政府は、おおむね三年を目途に、次に掲げる事項について、その具体的内容、手順及び年次計画を明らかにし、所要の措置を講ずるものとする。 政府は、おおむね五年を目途に、政府が管掌する健康保険事業及び当該事業の組織形態の在り方の見直しについて検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、次に掲げる事項について検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、第二項から前項までに規定する事項の検討に早急に着手し結論を得、逐次実施するものとする。

(老人保健法の一部改正に伴う経過措置)
第九条 施行日の前日において七十歳以上である者(施行日において七十五歳以上である者を除く。)については、施行日からその者が七十五歳以上の者に該当するに至った日の属する月の末日(その者が七十五歳以上の者に該当するに至った日が月の初日であるときは、その日の前日)までの間は、その者を七十五歳以上の者とみなして第三条の規定による改正後の老人保健法(以下「新老健法」という。)の規定(新老健法第二十五条第一項第二号の規定を除く。)を適用する。

第十条 施行日前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る第三条の規定による改正前の老人保健法(以下「旧老健法」という。)の規定による医療費又は高額医療費の支給については、なお従前の例による。

第十一条 新老健法第四十八条から第五十条までの規定は、施行日以後に行われる新老健法の規定による医療(医療費の支給を含む。)、入院時食事療養費の支給(医療費の支給を含む。)、特定療養費の支給(医療費の支給を含む。)、老人訪問看護療養費の支給、移送費の支給及び高額医療費の支給(以下「医療等」と総称する。)に要する費用並びにこれらの事業に関する事務の執行に要する費用について適用し、施行日前に行われた旧老健法の規定による医療等に要する費用及びこれらの事業に関する事務の執行に要する費用については、なお従前の例による。

第十二条 施行日から平成十八年九月三十日までの間に行われる医療等に要する費用及びこれらの事業に関する事務の執行に要する費用についての新老健法第四十八条から第五十条までの規定の適用については、次の表の第一欄に掲げる医療等が行われる期間の区分に応じ、同表の第二欄に掲げる規定中同表の第三欄に掲げる字句は、それぞれ同表の第四欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第十三条 平成十三年度以前の年度の概算医療費拠出金及び確定医療費拠出金については、なお従前の例による。

第十四条 平成十四年度の概算医療費拠出金の額は、新老健法第五十五条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。 前項第一号イの特別調整見込額は、当該保険者に係る特別調整前概算医療費拠出金相当額(概算特別調整基準超過保険者にあっては、特別調整前概算医療費拠出金相当額から特別調整対象見込額を控除して得た額)に概算特別調整加算率(すべての概算特別調整基準超過保険者に係る特別調整対象見込額の総額を、すべての保険者に係る特別調整前概算医療費拠出金相当額の総額からすべての概算特別調整基準超過保険者に係る特別調整対象見込額の総額を控除して得た額で除して得た率を基礎として厚生労働大臣が定める率をいう。)を乗じて得た額とする。 第一項第一号イ(2)の特別調整基準率は、一人当たりの老人医療費の動向、旧老健法第二十五条第一項に規定する七十歳以上の加入者等(同項に規定する七十歳以上の加入者等をいう。次条において単に「七十歳以上の加入者等」という。)の増加の状況、保険者の給付に要する費用の動向及び概算特別調整基準超過保険者の数の動向を勘案し、百分の二十五以上において政令で定める率とする。 第一項第二号イの施行日以後概算加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、施行日以後平成十五年三月三十一日までの期間におけるすべての保険者に係る加入者の見込総数に対する七十五歳以上の加入者等の見込総数の割合を当該期間における当該保険者に係る加入者の見込数に対する七十五歳以上の加入者等の見込数の割合(その割合が当該期間における下限割合(新老健法第五十五条第二項の政令で定める割合をいう。次条第五項、附則第十六条第二項及び第七項並びに附則第十七条第二項及び第六項において同じ。)に満たないときは、下限割合とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。 第一項第二号イの施行日以後負担調整前概算医療費拠出金相当額は、次の各号に掲げる額の合計額とする。 第一項第二号イの施行日以後負担調整見込額は、当該保険者に係る施行日以後負担調整前概算医療費拠出金相当額(施行日以後概算負担調整基準超過保険者にあっては、施行日以後負担調整前概算医療費拠出金相当額から施行日以後負担調整対象見込額を控除して得た額)に施行日以後概算負担調整加算率(すべての施行日以後概算負担調整基準超過保険者に係る施行日以後負担調整対象見込額の総額を、すべての保険者に係る施行日以後負担調整前概算医療費拠出金相当額の総額からすべての施行日以後概算負担調整基準超過保険者に係る施行日以後負担調整対象見込額の総額を控除して得た額で除して得た率を基礎として厚生労働大臣が定める率をいう。)を乗じて得た額とする。 第一項第二号イ(1)の施行日以後特定費用概算率は、施行日以後平成十五年三月三十一日までの期間におけるすべての保険者に係る七十五歳以上の加入者等の見込総数に対する新老健法第二十八条第一項第二号に掲げる場合に該当する者の見込総数の割合及び同項各号に掲げる割合を勘案し、厚生労働大臣が定める率とする。 第一項第二号イ(2)の施行日以後負担調整基準率は、一人当たりの老人医療費の動向、七十五歳以上の加入者等の増加の状況、保険者の給付に要する費用の動向及び施行日以後概算負担調整基準超過保険者の数の動向を勘案し、百分の二十五以上において政令で定める率とする。

第十五条 平成十四年度の確定医療費拠出金の額は、新老健法第五十六条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。 前項第一号イの施行日前確定加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、平成十四年四月一日以後施行日前の期間におけるすべての保険者に係る加入者の総数に対する七十歳以上の加入者等の総数の割合を当該期間における当該保険者に係る加入者の数に対する七十歳以上の加入者等の数の割合(その割合が百分の三十を超えるときは百分の三十とし、百分の一・四に満たないときは百分の一・四とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。 第一項第一号イの施行日前特別調整前確定医療費拠出金相当額は、次の各号に掲げる額の合計額の十分の七に相当する額とする。 第一項第一号イの施行日前特別調整額は、当該保険者に係る施行日前特別調整前確定医療費拠出金相当額(施行日前確定特別調整基準超過保険者にあっては、施行日前特別調整前確定医療費拠出金相当額から施行日前特別調整対象額を控除して得た額)に施行日前確定特別調整加算率(すべての施行日前確定特別調整基準超過保険者に係る施行日前特別調整対象額の総額を、すべての保険者に係る施行日前特別調整前確定医療費拠出金相当額の総額からすべての施行日前確定特別調整基準超過保険者に係る施行日前特別調整対象額の総額を控除して得た額で除して得た率を基礎として厚生労働大臣が定める率をいう。)を乗じて得た額とする。 第一項第二号イの施行日以後確定加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、施行日以後平成十五年三月三十一日までの期間におけるすべての保険者に係る加入者の総数に対する七十五歳以上の加入者等の総数の割合を当該期間における当該保険者に係る加入者の数に対する七十五歳以上の加入者等の数の割合(その割合が当該期間における下限割合に満たないときは、下限割合とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。 第一項第二号イの施行日以後負担調整前確定医療費拠出金相当額は、次の各号に掲げる額の合計額とする。 第一項第二号イの施行日以後負担調整額は、当該保険者に係る施行日以後負担調整前確定医療費拠出金相当額(施行日以後確定負担調整基準超過保険者にあっては、施行日以後負担調整前確定医療費拠出金相当額から施行日以後負担調整対象額を控除して得た額)に施行日以後確定負担調整加算率(すべての施行日以後確定負担調整基準超過保険者に係る施行日以後負担調整対象額の総額を、すべての保険者に係る施行日以後負担調整前確定医療費拠出金相当額の総額からすべての施行日以後確定負担調整基準超過保険者に係る施行日以後負担調整対象額の総額を控除して得た額で除して得た率を基礎として厚生労働大臣が定める率をいう。)を乗じて得た額とする。 第一項第二号イ(1)の施行日以後特定費用確定率は、各保険者に係る施行日以後特定費用額(市町村が平成十四年度において支弁した一の保険者に係る新老健法第二十八条第一項第二号に掲げる場合に該当する者に対する施行日以後に行われた医療等に要する費用の額をいう。)を、各保険者に係る施行日以後老人医療費額で除して得た率とする。

第十六条 平成十五年度の概算医療費拠出金の額は、新老健法第五十五条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。 第一項第一号イの前期概算加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、平成十五年四月一日から同年九月三十日までの期間におけるすべての保険者に係る加入者の見込総数に対する七十五歳以上の加入者等の見込総数の割合を当該期間における当該保険者に係る加入者の見込数に対する七十五歳以上の加入者等の見込数の割合(その割合が当該期間における下限割合に満たないときは、下限割合とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。 第一項第一号イの前期負担調整前概算医療費拠出金相当額は、次の各号に掲げる額の合計額とする。 第一項第一号イの前期負担調整見込額は、当該保険者に係る前期負担調整前概算医療費拠出金相当額(前期概算負担調整基準超過保険者にあっては、前期負担調整前概算医療費拠出金相当額から前期負担調整対象見込額を控除して得た額)に前期概算負担調整加算率(すべての前期概算負担調整基準超過保険者に係る前期負担調整対象見込額の総額を、すべての保険者に係る前期負担調整前概算医療費拠出金相当額の総額からすべての前期概算負担調整基準超過保険者に係る前期負担調整対象見込額の総額を控除して得た額で除して得た率を基礎として厚生労働大臣が定める率をいう。)を乗じて得た額とする。 第一項第一号イ(1)(i)の前期特定費用概算率は、各保険者に係る前期特定費用見込額(市町村が平成十五年度において支弁する一の保険者に係る新老健法第二十八条第一項第二号に掲げる場合に該当する者に対する平成十五年十月一日前に行われる医療等に要する費用の見込額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額をいう。)を各保険者に係る前期老人医療費見込額で除して得た率とする。 第一項第一号イ(2)の前期負担調整基準率は、一人当たりの老人医療費の動向、七十五歳以上の加入者等の増加の状況、保険者の給付に要する費用の動向及び前期概算負担調整基準超過保険者の数の動向を勘案し、百分の二十五以上において政令で定める率とする。 第一項第二号イの後期概算加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、平成十五年十月一日から平成十六年三月三十一日までの期間におけるすべての保険者に係る加入者の見込総数に対する七十五歳以上の加入者等の見込総数の割合を当該期間における当該保険者に係る加入者の見込数に対する七十五歳以上の加入者等の見込数の割合(その割合が当該期間における下限割合に満たないときは、下限割合とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。 第一項第二号イの後期負担調整前概算医療費拠出金相当額は、次の各号に掲げる額の合計額とする。 第一項第二号イの後期負担調整見込額は、当該保険者に係る後期負担調整前概算医療費拠出金相当額(後期概算負担調整基準超過保険者にあっては、後期負担調整前概算医療費拠出金相当額から後期負担調整対象見込額を控除して得た額)に後期概算負担調整加算率(すべての後期概算負担調整基準超過保険者に係る後期負担調整対象見込額の総額を、すべての保険者に係る後期負担調整前概算医療費拠出金相当額の総額からすべての後期概算負担調整基準超過保険者に係る後期負担調整対象見込額の総額を控除して得た額で除して得た率を基礎として厚生労働大臣が定める率をいう。)を乗じて得た額とする。 第一項第二号イ(1)(i)の後期特定費用概算率は、各保険者に係る後期特定費用見込額(市町村が平成十五年度において支弁する一の保険者に係る新老健法第二十八条第一項第二号に掲げる場合に該当する者に対する平成十五年十月一日以後に行われる医療等に要する費用の見込額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額をいう。)を各保険者に係る後期老人医療費見込額で除して得た率とする。 第一項第二号イ(2)の後期負担調整基準率は、一人当たりの老人医療費の動向、七十五歳以上の加入者等の増加の状況、保険者の給付に要する費用の動向及び後期概算負担調整基準超過保険者の数の動向を勘案し、百分の二十五以上において政令で定める率とする。

第十七条 平成十五年度の確定医療費拠出金の額は、新老健法第五十六条第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。 第一項第一号イの前期確定加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、平成十五年四月一日から同年九月三十日までの期間におけるすべての保険者に係る加入者の総数に対する七十五歳以上の加入者等の総数の割合を当該期間における当該保険者に係る加入者の数に対する七十五歳以上の加入者等の数の割合(その割合が当該期間における下限割合に満たないときは、下限割合とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。 第一項第一号イの前期負担調整前確定医療費拠出金相当額は、次の各号に掲げる額の合計額とする。 第一項第一号イの前期負担調整額は、当該保険者に係る前期負担調整前確定医療費拠出金相当額(前期確定負担調整基準超過保険者にあっては、前期負担調整前確定医療費拠出金相当額から前期負担調整対象額を控除して得た額)に前期確定負担調整加算率(すべての前期確定負担調整基準超過保険者に係る前期負担調整対象額の総額を、すべての保険者に係る前期負担調整前確定医療費拠出金相当額の総額からすべての前期確定負担調整基準超過保険者に係る前期負担調整対象額の総額を控除して得た額で除して得た率を基礎として厚生労働大臣が定める率をいう。)を乗じて得た額とする。 第一項第一号イ(1)(i)の前期特定費用確定率は、各保険者に係る前期特定費用額(市町村が平成十五年度において支弁した一の保険者に係る新老健法第二十八条第一項第二号に掲げる場合に該当する者に対する平成十五年十月一日前に行われた医療等に要する費用の額をいう。)を、各保険者に係る前期老人医療費額で除して得た率とする。 第一項第二号イの後期確定加入者調整率は、厚生労働省令で定めるところにより、平成十五年十月一日から平成十六年三月三十一日までの期間におけるすべての保険者に係る加入者の総数に対する七十五歳以上の加入者等の総数の割合を当該期間における当該保険者に係る加入者の数に対する七十五歳以上の加入者等の数の割合(その割合が当該期間における下限割合に満たないときは、下限割合とする。)で除して得た率を基礎として保険者ごとに算定される率とする。 第一項第二号イの後期負担調整前確定医療費拠出金相当額は、次の各号に掲げる額の合計額とする。 第一項第二号イの後期負担調整額は、当該保険者に係る後期負担調整前確定医療費拠出金相当額(後期確定負担調整基準超過保険者にあっては、後期負担調整前確定医療費拠出金相当額から後期負担調整対象額を控除して得た額)に後期確定負担調整加算率(すべての後期確定負担調整基準超過保険者に係る後期負担調整対象額の総額を、すべての保険者に係る後期負担調整前確定医療費拠出金相当額の総額からすべての後期確定負担調整基準超過保険者に係る後期負担調整対象額の総額を控除して得た額で除して得た率を基礎として厚生労働大臣が定める率をいう。)を乗じて得た額とする。 第一項第二号イ(1)(i)の後期特定費用確定率は、各保険者に係る後期特定費用額(市町村が平成十五年度において支弁した一の保険者に係る新老健法第二十八条第一項第二号に掲げる場合に該当する者に対する平成十五年十月一日以後に行われた医療等に要する費用の額をいう。)を、各保険者に係る後期老人医療費額で除して得た率とする。

第十八条 次の表の上欄に掲げる年度の概算医療費拠出金の額については、新老健法第五十五条第一項の規定にかかわらず、附則第十六条の規定を準用する。 この場合において、同欄に掲げる年度の区分に応じ、同条の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第十九条 次の表の上欄に掲げる年度の確定医療費拠出金の額については、新老健法第五十六条第一項の規定にかかわらず、附則第十七条の規定を準用する。 この場合において、同欄に掲げる年度の区分に応じ、同条の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第二十条 社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金は、この法律の施行後遅滞なく、平成十四年度に係る納付すべき拠出金の額を変更し、変更後の拠出金の額を通知しなければならない。 新老健法第五十九条第三項の規定は、前項の場合について準用する。

第二十一条 この法律の施行前に生じた旧老健法第四十六条の八の規定による高額医療費の支給を受ける権利の時効については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第三十五条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行前にした行為及び附則第八条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における附則第一条ただし書に規定する規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十六条 附則第三条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一四年八月二日法律第一〇三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、第九条及び附則第八条から第十九条までの規定は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一四年一二月一三日法律第一五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一四年一二月一三日法律第一六八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年十月一日から施行する。

附則(平成一六年一二月三日法律第一五四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

(処分等の効力)
第百二十一条 この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第百二十二条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一七年五月二五日法律第五〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一七年六月二九日法律第七七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第五十五条 この法律の施行前にした行為及び附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第五十六条 附則第三条から第二十七条まで、第三十六条及び第三十七条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成一七年七月二六日法律第八七号)

この法律は、会社法の施行の日から施行する。

附則(平成一七年一〇月二一日法律第一〇二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第百十七条 この法律の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為、この法律の施行後附則第九条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便為替法第三十八条の八(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替法第七十条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第二十七条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替預り金寄附委託法第八条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第三十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第四十二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十一条及び第七十二条(第十五号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為並びに附則第二条第二項の規定の適用がある場合における郵政民営化法第百四条に規定する郵便貯金銀行に係る特定日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成一八年六月二一日法律第八三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案し、この法律により改正された医療保険各法及び第七条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(以下「高齢者医療確保法」という。)の規定に基づく規制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 高齢者医療確保法による高齢者医療制度については、制度の実施状況、保険給付に要する費用の状況、社会経済の情勢の推移等を勘案し、第七条の規定の施行後五年を目途としてその全般に関して検討が加えられ、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置が講ぜられるべきものとする。

(老人保健法の一部改正に伴う経過措置)
第三十二条 第六条又は第七条の規定の施行の日前に行われた診療、薬剤の支給若しくは手当又は老人訪問看護に係るこれらの条の規定による改正前の老人保健法の規定による医療等については、それぞれなお従前の例による。

第三十三条 厚生労働大臣は、第六条の規定による改正後の老人保健法第十七条第二項第三号及び第四号の定め(同項第三号の定めのうち高度の医療技術に係るものを除く。)、同法第三十一条の二の二第二項及び第四項の基準並びに同法第三十一条の三第二項第一号及び第三項の基準を定めようとするときは、施行日前においても中央社会保険医療協議会の意見を聴くことができる。 厚生労働大臣は、高齢者医療確保法第六十四条第二項第三号及び第四号の定め(同項第三号の定めのうち高度の医療技術に関するものを除く。)、高齢者医療確保法第七十一条第一項の基準、高齢者医療確保法第七十四条第二項及び第四項の基準、高齢者医療確保法第七十五条第二項及び第四項の基準、高齢者医療確保法第七十六条第二項第一号及び第三項の基準並びに高齢者医療確保法第七十八条第四項及び第七十九条第一項の基準(指定訪問看護の取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、第七条の規定の施行の日前においても中央社会保険医療協議会の意見を聴くことができる。

第三十四条 厚生労働大臣及び都道府県知事は、高齢者医療確保法第八条第一項の医療費適正化基本方針及び全国医療費適正化計画並びに高齢者医療確保法第九条第一項の都道府県医療費適正化計画の作成のため、第七条の規定の施行の日前においても、関係行政機関の長又は関係市町村(特別区を含む。以下同じ。)との協議その他の必要な準備行為をすることができる。 厚生労働大臣及び保険者は、高齢者医療確保法第十八条第一項の特定健康診査等基本指針及び高齢者医療確保法第十九条第一項の特定健康診査等実施計画の作成のため、第七条の規定の施行の日前においても、関係行政機関の長との協議その他の必要な準備行為をすることができる。

第三十五条 都道府県及び市町村は、第七条の規定の施行の日前においても、後期高齢者医療の事務の実施に必要な準備行為をすることができる。

第三十六条 この法律の公布の日に現に存する市町村(この法律の公布の日後この項の規定により広域連合を設ける日までの間に廃置分合により消滅した市町村を除く。以下この条において「現存市町村」という。)は、高齢者医療確保法の施行の準備のため、平成十八年度の末日までに、都道府県の区域ごとに当該区域内のすべての現存市町村が加入する広域連合を設けるものとする。 平成十八年度の末日までに前項の広域連合に加入していない現存市町村以外の市町村は、同日後速やかに同項の広域連合に加入するものとする。

第三十七条 第七条の規定の施行の際現にされている同条の規定による改正前の老人保健法(以下「平成二十年四月改正前老健法」という。)第二十五条の二の規定による市町村長に対する届出(高齢者医療確保法第五十一条各号のいずれかに該当する者に係るものを除く。)は、高齢者医療確保法第五十四条第一項の規定によりされた後期高齢者医療広域連合に対する届出とみなす。 第七条の規定の施行の際現に受けている平成二十年四月改正前老健法第二十五条第一項第二号の規定による市町村長の認定(高齢者医療確保法第五十一条各号のいずれかに該当する者に係るものを除く。)は、高齢者医療確保法第五十条第二号の規定により後期高齢者医療広域連合から受けた認定とみなす。

第三十八条 第七条の規定の施行の日前に平成二十年四月改正前老健法の規定により行われた診療、薬剤の支給若しくは手当又は老人訪問看護に係る医療等に要する費用(以下この条において「平成二十年四月前の医療等に要する費用」という。)のうち平成二十七年度以前に請求されたものの支弁及び負担並びにこれらの事務の執行に要する費用については、平成二十年四月改正前老健法第四章(第五十一条及び第五十二条を除く。)、第五章及び第六章(第七十九条第一項及び第二項を除く。)の規定(これらの規定に基づく命令を含む。)は、なおその効力を有する。 この場合において、これらの規定の適用に関し必要な技術的読替えその他これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。 平成二十年四月前の医療等に要する費用のうち平成二十八年度以後に請求されるものについては、平成二十年四月改正前老健法の規定により当該費用を負担することとされた市町村が加入する高齢者の医療の確保に関する法律第四十八条に規定する後期高齢者医療広域連合が負担する療養の給付に要する費用とみなして、同法第四章第四節及び第五章の規定を適用する。 平成三十年度以後の各年度における、平成二十年四月前の医療等に要する費用のうち平成二十七年度以前に請求されたものの支弁及び負担に係る事務の執行に要する費用(社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金(以下この項において「支払基金」という。)の事務に係るものに限る。)については、第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十年四月改正前老健法第五十三条の規定を適用せず、当該各年度における高齢者の医療の確保に関する法律第百三十九条第一項第二号に掲げる支払基金の業務に関する事務の処理に要する費用とみなして、同法第百二十二条の規定を適用する。 平成三十年四月一日において現に第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十年四月改正前老健法第六十八条に規定する特別の会計に所属する権利及び義務は、政令で定めるところにより、同日において高齢者の医療の確保に関する法律第百四十三条に規定する同法第百三十九条第一項第二号の業務に係る特別の会計に帰属するものとする。

第三十九条 市町村は、第七条の規定の施行後三年間は、附則第三十二条の規定によりなお従前の例によることとされた平成二十年四月改正前老健法の規定による医療等に関する収入及び支出について、特別会計を設けるものとする。

(健康保険法等の一部改正に伴う経過措置)
第百三十条の二 第二十六条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の介護保険法(以下この条において「旧介護保険法」という。)第四十八条第一項第三号の指定を受けている旧介護保険法第八条第二十六項に規定する介護療養型医療施設については、第五条の規定による改正前の健康保険法の規定、第九条の規定による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律の規定、第十四条の規定による改正前の国民健康保険法の規定、第二十条の規定による改正前の船員保険法の規定、旧介護保険法の規定、附則第五十八条の規定による改正前の国家公務員共済組合法の規定、附則第六十七条の規定による改正前の地方公務員等共済組合法の規定、附則第九十条の規定による改正前の船員職業安定法の規定、附則第九十一条の規定による改正前の生活保護法の規定、附則第九十六条の規定による改正前の船員の雇用の促進に関する特別措置法の規定、附則第百十一条の規定による改正前の高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律の規定及び附則第百十一条の二の規定による改正前の道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む。)は、令和六年三月三十一日までの間、なおその効力を有する。 前項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧介護保険法第四十八条第一項第三号の規定により令和六年三月三十一日までに行われた指定介護療養施設サービスに係る保険給付については、同日後も、なお従前の例による。 第二十六条の規定の施行の日前にされた旧介護保険法第百七条第一項の指定の申請であって、第二十六条の規定の施行の際、指定をするかどうかの処分がなされていないものについての当該処分については、なお従前の例による。 この場合において、同条の規定の施行の日以後に旧介護保険法第八条第二十六項に規定する介護療養型医療施設について旧介護保険法第四十八条第一項第三号の指定があったときは、第一項の介護療養型医療施設とみなして、同項の規定によりなおその効力を有するものとされた規定を適用する。

(罰則に関する経過措置)
第百三十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下同じ。)の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為並びにこの法律の施行後前条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同項に規定する法律の規定の失効前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(処分、手続等に関する経過措置)
第百三十二条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により届出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく命令に別段の定めがあるものを除き、これを、改正後のそれぞれの法律中の相当の規定により手続がされていないものとみなして、改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百三十三条 附則第三条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一八年一二月二〇日法律第一一六号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一九年四月二三日法律第三〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第百四十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この項において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第百四十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一九年七月六日法律第一〇九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年四月一日までの間において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(処分、申請等に関する経過措置)
第七十三条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下同じ。)の施行前に法令の規定により社会保険庁長官、地方社会保険事務局長又は社会保険事務所長(以下「社会保険庁長官等」という。)がした裁定、承認、指定、認可その他の処分又は通知その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律の施行後の法令の相当規定に基づいて、厚生労働大臣、地方厚生局長若しくは地方厚生支局長又は機構(以下「厚生労働大臣等」という。)がした裁定、承認、指定、認可その他の処分又は通知その他の行為とみなす。 この法律の施行の際現に法令の規定により社会保険庁長官等に対してされている申請、届出その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律の施行後の法令の相当規定に基づいて、厚生労働大臣等に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。 この法律の施行前に法令の規定により社会保険庁長官等に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならないとされている事項で、施行日前にその手続がされていないものについては、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、これを、この法律の施行後の法令の相当規定により厚生労働大臣等に対して、報告、届出、提出その他の手続をしなければならないとされた事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律の施行後の法令の規定を適用する。 なお従前の例によることとする法令の規定により、社会保険庁長官等がすべき裁定、承認、指定、認可その他の処分若しくは通知その他の行為又は社会保険庁長官等に対してすべき申請、届出その他の行為については、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律の施行後の法令の規定に基づく権限又は権限に係る事務の区分に応じ、それぞれ、厚生労働大臣等がすべきものとし、又は厚生労働大臣等に対してすべきものとする。

(罰則に関する経過措置)
第七十四条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七十五条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一九年七月六日法律第一一一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成二〇年五月二八日法律第四二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二一年七月一五日法律第七七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(附則第五条第一項の届出に係る高齢者の医療の確保に関する法律の届出の特例)
第十八条 附則第五条第一項の規定による届出及び同条第二項の規定により適用するものとされた新法第二十八条の二の規定による付記は、それぞれ新法第三十条の四十七の規定による届出及び新法第二十八条の二の規定による付記とみなして、前条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律第五十四条第十項の規定を適用する。

附則(平成二二年三月三一日法律第一九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年四月一日から施行する。

附則(平成二二年五月一九日法律第三五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第一条中国民健康保険法第九条第六項、第十項及び第十一項の改正規定、同法第二十二条の改正規定、同法附則第二十一条の次に一条を加える改正規定、同法附則第二十二条の改正規定並びに同条の次に一条を加える改正規定、第二条中健康保険法附則第五条の次に一条を加える改正規定並びに第三条中高齢者の医療の確保に関する法律附則第十三条の次に五条を加える改正規定(同法附則第十三条の六に係る部分を除く。)及び同法附則第十四条の次に三条を加える改正規定(同法附則第十四条の二に係る部分を除く。)並びに附則第七条から第十七条までの規定は、平成二十二年七月一日から施行する。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十条 平成二十一年度以前の年度の被用者保険等保険者(改正後国保法附則第十条第一項に規定する被用者保険等保険者をいう。以下同じ。)に係る概算前期高齢者交付金及び確定前期高齢者交付金、概算前期高齢者納付金及び確定前期高齢者納付金並びに概算後期高齢者支援金及び確定後期高齢者支援金については、なお従前の例による。

第十一条 平成二十二年度の被用者保険等保険者に係る概算前期高齢者交付金の額は、第三条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(以下「改正後高齢者医療確保法」という。)附則第十三条の二の規定にかかわらず、同条の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において同条の規定の適用がないものとして改正後高齢者医療確保法第三十四条の規定を当該被用者保険等保険者に適用するとしたならば同条第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

第十二条 平成二十二年度の被用者保険等保険者に係る確定前期高齢者交付金の額は、改正後高齢者医療確保法附則第十三条の三の規定にかかわらず、同条の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において同条の規定の適用がないものとして改正後高齢者医療確保法第三十五条の規定を当該被用者保険等保険者に適用するとしたならば同条第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

第十三条 平成二十二年度の被用者保険等保険者に係る概算前期高齢者納付金の額は、改正後高齢者医療確保法第三十八条第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において改正後高齢者医療確保法附則第十三条の四の規定の適用がないものとして改正後高齢者医療確保法第三十八条の規定を当該被用者保険等保険者に適用するとしたならば同条第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

第十四条 平成二十二年度の被用者保険等保険者に係る確定前期高齢者納付金の額は、改正後高齢者医療確保法第三十九条第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において改正後高齢者医療確保法附則第十三条の五の規定の適用がないものとして改正後高齢者医療確保法第三十九条の規定を当該被用者保険等保険者に適用するとしたならば同条第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

第十五条 平成二十二年度の被用者保険等保険者に係る概算後期高齢者支援金の額は、改正後高齢者医療確保法附則第十四条の三第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において同条の規定の適用がないものとして改正後高齢者医療確保法第百二十条の規定を当該被用者保険等保険者に適用するとしたならば同条第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

第十六条 平成二十二年度の被用者保険等保険者に係る確定後期高齢者支援金の額は、改正後高齢者医療確保法附則第十四条の四第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において同条の規定の適用がないものとして改正後高齢者医療確保法第百二十一条の規定を当該被用者保険等保険者に適用するとしたならば同条第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

第十七条 社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金は、附則第一条ただし書に規定する規定の施行後遅滞なく、平成二十二年度における各被用者保険等保険者に係る前期高齢者交付金及び前期高齢者納付金並びに後期高齢者支援金(次項において「前期高齢者交付金等」という。)の額を変更し、当該変更後の額をそれぞれ通知しなければならない。 改正後高齢者医療確保法第四十二条第三項及び第四十三条第三項並びに第百二十四条において準用する第四十三条第三項の規定は、前項の規定により前期高齢者交付金等の額の変更がされた場合について、それぞれ準用する。

(政令への委任)
第二十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二二年一二月一〇日法律第七一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二三年五月二日法律第四〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(調整規定)
第十三条 この法律の施行の日が地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成二十三年法律第三十七号)の施行の日前である場合には、前条のうち、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律附則第一条第三号の改正規定中「第七十三条」とあるのは「第七十四条」と、同法附則に三条を加える改正規定中「第七十三条」とあるのは「第七十四条」と、「第七十四条」とあるのは「第七十五条」と、「第七十五条」とあるのは「第七十六条」とする。

附則(平成二三年六月二二日法律第七二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の規定による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第三十五条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に前条の規定による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律第五十五条第一項第五号に掲げる特定施設(前条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律第五十五条第一項第五号に掲げる特定施設に該当するものを除く。)に入居をしている後期高齢者医療の被保険者については、なお従前の例による。

第三十六条 高齢者の医療の確保に関する法律附則第十三条の三の規定は、同条第一項に規定する変更後地域密着型介護老人福祉施設に施行日以後になったものに入所をしている後期高齢者医療の被保険者(同項に規定する変更前介護老人福祉施設に入所をすることにより、当該変更前介護老人福祉施設の所在する場所に住所を変更したと認められる者に限る。)であって、当該変更前介護老人福祉施設に入所をした際、当該変更前介護老人福祉施設が所在する後期高齢者医療広域連合以外の後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有していたと認められるものについて、適用する。

(罰則に関する経過措置)
第五十一条 この法律(附則第一条第一号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第五十二条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二三年八月三〇日法律第一〇五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第八十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第八十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二三年八月三〇日法律第一〇七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十三年十月一日から施行する。

附則(平成二四年三月三一日法律第二四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。

附則(平成二四年六月二七日法律第五一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十五年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二四年八月二二日法律第六二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十九年八月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討等)
第二条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案し、基礎年金の最低保障機能の強化その他の事項について総合的に検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

第二条の二 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の趣旨にのっとり、同法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から、公的年金制度の年金受給者のうち、低所得である高齢者又は所得が一定額以下である障害者等に対する福祉的措置としての給付に係る制度を実施するため、同法の公布の日から六月以内に必要な法制上の措置が講ぜられるものとする。 この場合において、その財源は、同法の施行により増加する消費税の収入を活用して確保するものとする。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第五十一条 平成二十七年度以前の年度の被用者保険等保険者(持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律(平成二十七年法律第三十一号。以下「国保法等一部改正法」という。)第三条の規定による改正前の国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)附則第十条第一項に規定する被用者保険等保険者(健康保険法第百二十三条第一項の規定による保険者としての全国健康保険協会を除く。)をいう。以下附則第五十一条の七までにおいて同じ。)に係る高齢者の医療の確保に関する法律(以下「高齢者医療確保法」という。)の規定による概算前期高齢者交付金及び確定前期高齢者交付金、概算前期高齢者納付金及び確定前期高齢者納付金並びに概算後期高齢者支援金及び確定後期高齢者支援金については、なお従前の例による。

第五十一条の二 平成二十八年度の被用者保険等保険者に係る高齢者医療確保法の規定による概算前期高齢者交付金の額は、高齢者医療確保法第三十四条第一項及び第二十七条の規定による改正後の高齢者医療確保法(以下「改正後高齢者医療確保法」という。)附則第十三条の六第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の六に相当する額と同年度において第二十七条の規定による改正前の高齢者医療確保法(以下「改正前高齢者医療確保法」という。)附則第十三条の六の規定により算定されることとなる額の十二分の六に相当する額との合計額とする。

第五十一条の三 平成二十八年度の被用者保険等保険者に係る高齢者医療確保法の規定による確定前期高齢者交付金の額は、高齢者医療確保法第三十五条第一項及び附則第十三条の四第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の六に相当する額と同年度において改正前高齢者医療確保法附則第十三条の七の規定により算定されることとなる額の十二分の六に相当する額との合計額とする。

第五十一条の四 平成二十八年度の被用者保険等保険者に係る高齢者医療確保法の規定による概算前期高齢者納付金の額は、高齢者医療確保法第三十八条第一項及び改正後高齢者医療確保法附則第十三条の八第一項の規定にかかわらず、これらの規定により算定される額の十二分の六に相当する額と同年度において高齢者医療確保法第三十八条第一項及び改正前高齢者医療確保法附則第十三条の八第一項の規定を適用するとしたならばこれらの規定により算定されることとなる額の十二分の六に相当する額との合計額とする。

第五十一条の五 平成二十八年度の被用者保険等保険者に係る高齢者医療確保法の規定による確定前期高齢者納付金の額は、高齢者医療確保法第三十九条第一項及び附則第十三条の五第一項の規定にかかわらず、これらの規定により算定される額の十二分の六に相当する額と同年度において国保法等一部改正法第十条の規定による改正前の高齢者医療確保法(附則第六十条第二項において「平成二十九年改正前高齢者医療確保法」という。)第三十九条第一項及び附則第十三条の九第一項の規定を適用するとしたならばこれらの規定により算定されることとなる額の十二分の六に相当する額との合計額とする。

第五十一条の六 平成二十八年度の被用者保険等保険者に係る高齢者医療確保法の規定による概算後期高齢者支援金の額は、高齢者医療確保法第百二十条第一項及び改正後高齢者医療確保法附則第十四条の九第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の六に相当する額と同年度において改正前高齢者医療確保法附則第十四条の九第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の六に相当する額との合計額とする。

第五十一条の七 平成二十八年度の被用者保険等保険者に係る高齢者医療確保法の規定による確定後期高齢者支援金の額は、高齢者医療確保法第百二十一条第一項第一号及び附則第十四条の三第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の六に相当する額と同年度において改正前高齢者医療確保法附則第十四条の十第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の六に相当する額との合計額とする。

第五十一条の八 社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金は、附則第一条第五号に規定する規定の施行後遅滞なく、平成二十八年度における各保険者に係る高齢者医療確保法の規定による前期高齢者交付金及び前期高齢者納付金並びに後期高齢者支援金(次項において「前期高齢者交付金等」という。)の額を変更し、当該変更後の額をそれぞれ通知しなければならない。 改正後高齢者医療確保法第四十二条第三項及び第四十三条第三項並びに第百二十四条において準用する同項の規定は、前項の規定により前期高齢者交付金等の額の変更がされた場合について、それぞれ準用する。

第五十一条の九 平成二十八年度における健康保険法附則第五条及び第二十五条の規定による改正後の健康保険法附則第五条の三の規定により読み替えられた健康保険法第百五十三条第一項の規定により補助する額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の六に相当する額と同年度において改正前高齢者医療確保法附則第十三条の六及び第十三条の八の規定を適用するとしたならば健康保険法附則第五条及び第二十五条の規定による改正後の健康保険法附則第五条の三の規定により読み替えられた健康保険法第百五十三条第一項の規定により算定されることとなる額の十二分の六に相当する額との合計額とする。

第五十一条の十 平成二十八年度における第二十五条の規定による改正後の健康保険法附則第五条の三の規定により読み替えて適用される健康保険法附則第四条の四の規定により読み替えられた同法附則第五条の規定により読み替えられた同法第百五十三条第二項の規定により補助する額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の六に相当する額と同年度において改正前高齢者医療確保法附則第十三条の六、第十三条の八及び第十四条の九の規定を適用するとしたならば第二十五条の規定による改正後の健康保険法附則第五条の三の規定により読み替えて適用される健康保険法附則第四条の四の規定により読み替えられた同法附則第五条の規定により読み替えられた同法第百五十三条第二項の規定により算定されることとなる額の十二分の六に相当する額との合計額とする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第七十一条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二四年八月二二日法律第六三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二四年九月五日法律第七二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第七十六条、第八十条、第八十一条、第八十六条、第百条第十四項及び第十五項の改正規定、同項の次に一項を加える改正規定、第百九条の改正規定、第百九条の二を削る改正規定、第百十条、第百十一条、第百二十七条第一項、第二百七条及び第二百五十条の二第一項の改正規定、第二編第十一章第二節第五款中第二百五十二条を第二百五十一条の六とし、同条の次に二条を加える改正規定、同章第三節第一款中第二百五十二条の六の次に一条を加える改正規定、第二百五十二条の七の次に一条を加える改正規定、第二百五十二条の八、第二百五十二条の十七の四、第二百五十五条の五及び第二百八十六条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定、第二百八十七条及び第二百八十七条の三の改正規定、同条を第二百八十七条の四とし、第二百八十七条の二を第二百八十七条の三とし、第二百八十七条の次に一条を加える改正規定、第二百八十八条から第二百九十条まで、第二百九十一条第一項、第二百九十一条の二第四項、第二百九十一条の四第四項、第二百九十一条の六、第二百九十一条の八第二項、第二百九十一条の十三及び第二百九十八条第一項の改正規定並びに別表第一地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)の項の改正規定並びに附則第三条、第六条、第八条及び第十条から第十四条までの規定、附則第十五条中市町村の合併の特例に関する法律(平成十六年法律第五十九号)第十四条第四項第二号の改正規定並びに附則第十六条の規定は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二四年一一月二六日法律第九八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年十月一日から施行する。 ただし、第三条並びに次条及び附則第九条の規定は、公布の日から施行する。

附則(平成二五年五月三一日法律第二六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(政令への委任)
第五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二五年六月一四日法律第四四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十一条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二六年五月三〇日法律第四二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二六年六月一三日法律第六九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。

(経過措置の原則)
第五条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

(訴訟に関する経過措置)
第六条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二六年六月二五日法律第八三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日又は平成二十六年四月一日のいずれか遅い日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の公布後必要に応じ、地域における病床の機能の分化及び連携の推進の状況等を勘案し、更なる病床の機能の分化及び連携の推進の方策について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、我が国における急速な高齢化の進展等に伴い、介護関係業務に係る労働力への需要が増大していることに鑑み、この法律の公布後一年を目途として、介護関係業務に係る労働力の確保のための方策について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、前三項に定める事項のほか、この法律の公布後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、改正後の各法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(国民健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第三十五条 新国保法附則第十六条において準用する第十八条の規定(附則第一条第三号に掲げる改正規定に限る。)による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(以下「新高齢者医療確保法」という。)附則第十三条の五の六の規定は、第十五条の規定による改正前の国民健康保険法附則第十六条において準用する高齢者の医療の確保に関する法律第四十五条第一項に規定する延滞金(以下この条において「第三号施行日前延滞金」という。)のうち第三号施行日以後の期間に対応するもの及び新国保法附則第十六条において準用する高齢者の医療の確保に関する法律第四十五条第一項に規定する延滞金について適用し、第三号施行日前延滞金のうち第三号施行日前の期間に対応するものについては、なお従前の例による。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第三十六条 新高齢者医療確保法第五十五条第一項第五号の規定(入居に係る部分に限る。)は、第三号施行日以後に同号に掲げる特定施設に該当する施設に入居をすることにより当該施設の所在する場所に住所を変更したと認められる後期高齢者医療の被保険者であって、当該施設に入居をした際、当該施設が所在する後期高齢者医療広域連合以外の後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有していたと認められるものについて適用し、第三号施行日前に当該施設に入居をすることにより当該施設の所在する場所に住所を変更したと認められる者については、なお従前の例による。

第三十七条 新高齢者医療確保法第百六十条の二の規定は、第三号施行日以後に同条の納期が到来する保険料について適用し、第三号施行日前に当該納期に相当する期限が到来した保険料については、なお従前の例による。

第三十八条 新高齢者医療確保法附則第十三条の五の六の規定は、高齢者の医療の確保に関する法律第四十五条第一項(同法第百二十四条及び附則第十条において準用する場合を含む。)に規定する延滞金のうち第三号施行日以後の期間に対応するものについて適用し、当該延滞金のうち第三号施行日前の期間に対応するものについては、なお従前の例による。

(罰則の適用に関する経過措置)
第七十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為及びこの附則の規定によりなお効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七十二条 附則第三条から第四十一条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二七年五月二九日法律第三一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の公布後において、持続可能な医療保険制度を構築する観点から、医療に要する費用の適正化、医療保険の保険給付の範囲及び加入者等の負担能力に応じた医療に要する費用の負担の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第二十四条 国は、第二号施行日以後、速やかに、第九条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(以下「第二号改正後高確法」という。)に基づく全国医療費適正化計画(以下「新全国計画」という。)を定めるものとする。 第九条の規定による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律(次条第二項において「第二号改正前高確法」という。)に基づく全国医療費適正化計画(次項において「旧全国計画」という。)は、新全国計画が定められるまでの間、新全国計画とみなす。 前項の規定により新全国計画とみなされた旧全国計画については、第二号改正後高確法第八条(第二項及び第三項を除く。)、第十一条第六項から第八項まで、第十二条第三項及び第四項、第十四条並びに第十五条の規定は適用せず、なお従前の例による。 この場合において、新全国計画が定められた日の前日を旧全国計画の期間の終了の日とみなす。 第二号施行日以後最初に定められる新全国計画に対する第二号改正後高確法第八条第一項の規定の適用については、同項中「六年ごとに、六年を一期として、」とあるのは、「令和六年三月三十一日までを計画期間とする」とする。

第二十五条 都道府県は、第二号施行日以後、速やかに、第二号改正後高確法に基づく都道府県医療費適正化計画(以下「新都道府県計画」という。)を定めるものとする。 第二号改正前高確法に基づく都道府県医療費適正化計画(次項において「旧都道府県計画」という。)は、新都道府県計画が定められるまでの間、新都道府県計画とみなす。 前項の規定により新都道府県計画とみなされた旧都道府県計画については、第二号改正後高確法第九条、第十一条第一項から第五項まで、第十二条第一項及び第二項、第十三条第一項並びに第十五条の規定は適用せず、なお従前の例による。 この場合において、新都道府県計画が定められた日の前日を旧都道府県計画の期間の終了の日とみなす。 第二号施行日以後最初に定められる新都道府県計画に対する第二号改正後高確法第九条第一項の規定の適用については、同項中「六年ごとに、六年を一期として、」とあるのは、「令和六年三月三十一日までを計画期間とする」とする。

第二十六条 厚生労働大臣は、新全国計画の作成のため、第二号施行日前においても、第二号改正後高確法第八条第六項の規定の例により、関係行政機関の長に協議することができる。 都道府県は、新都道府県計画の作成のため、第二号施行日前においても、第二号改正後高確法第九条第七項の規定の例により、関係市町村(高齢者の医療の確保に関する法律第百五十七条の二第一項の保険者協議会が組織されている都道府県にあっては、関係市町村及び当該保険者協議会)に協議することができる。

第二十七条 平成二十八年度以前の各年度の保険者(第十条の規定による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律(以下この条及び附則第三十条において「第三号改正前高確法」という。)第七条第二項に規定する保険者をいい、被用者保険等保険者(第三号改正前国保法附則第十条第一項に規定する被用者保険等保険者をいう。次条において同じ。)を除く。以下この条において同じ。)に係る概算前期高齢者交付金及び概算前期高齢者納付金並びに概算後期高齢者支援金並びに平成二十六年度以前の各年度の保険者に係る確定前期高齢者交付金及び確定前期高齢者納付金並びに確定後期高齢者支援金については、なお従前の例による。 平成二十七年度及び平成二十八年度の各年度の保険者に係る確定前期高齢者交付金の額は、第三号改正後高確法第三十五条第一項の規定にかかわらず、第三号改正前高確法第三十五条第一項の規定により算定される額とする。 平成二十七年度及び平成二十八年度の各年度の保険者に係る確定前期高齢者納付金の額は、第三号改正後高確法第三十九条第一項の規定にかかわらず、第三号改正前高確法第三十九条第一項の規定により算定される額とする。 平成二十七年度及び平成二十八年度の各年度の保険者に係る確定後期高齢者支援金の額は、第三号改正後高確法第百二十一条第一項第二号の規定にかかわらず、第三号改正前高確法第百二十一条第一項の規定により算定される額とする。

第二十八条 平成二十八年度以前の各年度の被用者保険等保険者に係る概算前期高齢者交付金及び概算前期高齢者納付金並びに概算後期高齢者支援金並びに平成二十六年度以前の各年度の被用者保険等保険者に係る確定前期高齢者交付金及び確定前期高齢者納付金並びに確定後期高齢者支援金については、なお従前の例による。

第二十九条 平成二十九年度以前の各年度の市町村に係る概算前期高齢者交付金及び概算前期高齢者納付金並びに概算後期高齢者支援金並びに平成二十七年度以前の各年度の市町村に係る確定前期高齢者交付金及び確定前期高齢者納付金並びに確定後期高齢者支援金については、なお従前の例による。

第三十条 平成三十年度の都道府県に係る前期高齢者交付金の額は、高齢者の医療の確保に関する法律第三十三条第一項の規定にかかわらず、同年度の概算前期高齢者交付金の額(以下この項において「平成三十年度都道府県概算前期高齢者交付金額」という。)とする。 ただし、平成二十八年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る概算前期高齢者交付金の額の合計額(以下この項において「平成二十八年度区域内市町村概算前期高齢者交付金合計額」という。)が同年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る確定前期高齢者交付金の額(当該市町村に第三号改正前高確法第三十五条第一項の規定を適用するとしたならば、同項の規定により算定されることとなる額をいう。)の合計額(以下この項において「平成二十八年度区域内市町村確定前期高齢者交付金合計額」という。)を超えるときは、平成三十年度都道府県概算前期高齢者交付金額からその超える額とその超える額に係る前期高齢者交付調整金額(高齢者の医療の確保に関する法律第三十三条第一項に規定する前期高齢者交付調整金額をいう。以下この項及び次条第一項において同じ。)との合計額を控除して得た額とするものとし、平成二十八年度区域内市町村概算前期高齢者交付金合計額が平成二十八年度区域内市町村確定前期高齢者交付金合計額に満たないときは、平成三十年度都道府県概算前期高齢者交付金額にその満たない額とその満たない額に係る前期高齢者交付調整金額との合計額を加算して得た額とする。 平成三十年度の都道府県に係る前期高齢者納付金の額は、高齢者の医療の確保に関する法律第三十七条第一項の規定にかかわらず、同年度の概算前期高齢者納付金の額(以下この項において「平成三十年度都道府県概算前期高齢者納付金額」という。)とする。 ただし、平成二十八年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る概算前期高齢者納付金の額の合計額(以下この項において「平成二十八年度区域内市町村概算前期高齢者納付金合計額」という。)が同年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る確定前期高齢者納付金の額(当該市町村に第三号改正前高確法第三十九条第一項の規定を適用するとしたならば、同項の規定により算定されることとなる額をいう。)の合計額(以下この項において「平成二十八年度区域内市町村確定前期高齢者納付金合計額」という。)を超えるときは、平成三十年度都道府県概算前期高齢者納付金額からその超える額とその超える額に係る前期高齢者納付調整金額(高齢者の医療の確保に関する法律第三十七条第一項に規定する前期高齢者納付調整金額をいう。以下この項及び次条第二項において同じ。)との合計額を控除して得た額とするものとし、平成二十八年度区域内市町村概算前期高齢者納付金合計額が平成二十八年度区域内市町村確定前期高齢者納付金合計額に満たないときは、平成三十年度都道府県概算前期高齢者納付金額にその満たない額とその満たない額に係る前期高齢者納付調整金額との合計額を加算して得た額とする。 平成三十年度の都道府県に係る後期高齢者支援金の額は、高齢者の医療の確保に関する法律第百十九条第一項の規定にかかわらず、同年度の概算後期高齢者支援金の額(以下この項において「平成三十年度都道府県概算後期高齢者支援金額」という。)とする。 ただし、平成二十八年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る概算後期高齢者支援金の額の合計額(以下この項において「平成二十八年度区域内市町村概算後期高齢者支援金合計額」という。)が同年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る確定後期高齢者支援金の額(当該市町村に第三号改正前高確法第百二十一条第一項の規定を適用するとしたならば、同項の規定により算定されることとなる額をいう。)の合計額(以下この項において「平成二十八年度区域内市町村確定後期高齢者支援金合計額」という。)を超えるときは、平成三十年度都道府県概算後期高齢者支援金額からその超える額とその超える額に係る後期高齢者調整金額(高齢者の医療の確保に関する法律第百十九条第一項に規定する後期高齢者調整金額をいう。以下この項及び次条第三項において同じ。)との合計額を控除して得た額とするものとし、平成二十八年度区域内市町村概算後期高齢者支援金合計額が平成二十八年度区域内市町村確定後期高齢者支援金合計額に満たないときは、平成三十年度都道府県概算後期高齢者支援金額にその満たない額とその満たない額に係る後期高齢者調整金額との合計額を加算して得た額とする。

第三十一条 平成三十一年度の都道府県に係る前期高齢者交付金の額は、高齢者の医療の確保に関する法律第三十三条第一項の規定にかかわらず、同年度の概算前期高齢者交付金の額(以下この項において「平成三十一年度都道府県概算前期高齢者交付金額」という。)とする。 ただし、平成二十九年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る概算前期高齢者交付金の額の合計額(以下この項において「平成二十九年度区域内市町村概算前期高齢者交付金合計額」という。)が同年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る確定前期高齢者交付金の額(当該市町村に同法第三十五条第一項の規定を適用するとしたならば、同項の規定により算定されることとなる額をいう。)の合計額(以下この項において「平成二十九年度区域内市町村確定前期高齢者交付金合計額」という。)を超えるときは、平成三十一年度都道府県概算前期高齢者交付金額からその超える額とその超える額に係る前期高齢者交付調整金額との合計額を控除して得た額とするものとし、平成二十九年度区域内市町村概算前期高齢者交付金合計額が平成二十九年度区域内市町村確定前期高齢者交付金合計額に満たないときは、平成三十一年度都道府県概算前期高齢者交付金額にその満たない額とその満たない額に係る前期高齢者交付調整金額との合計額を加算して得た額とする。 平成三十一年度の都道府県に係る前期高齢者納付金の額は、高齢者の医療の確保に関する法律第三十七条第一項の規定にかかわらず、同年度の概算前期高齢者納付金の額(以下この項において「平成三十一年度都道府県概算前期高齢者納付金額」という。)とする。 ただし、平成二十九年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る概算前期高齢者納付金の額の合計額(以下この項において「平成二十九年度区域内市町村概算前期高齢者納付金合計額」という。)が同年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る確定前期高齢者納付金の額(当該市町村に同法第三十九条第一項の規定を適用するとしたならば、同項の規定により算定されることとなる額をいう。)の合計額(以下この項において「平成二十九年度区域内市町村確定前期高齢者納付金合計額」という。)を超えるときは、平成三十一年度都道府県概算前期高齢者納付金額からその超える額とその超える額に係る前期高齢者納付調整金額との合計額を控除して得た額とするものとし、平成二十九年度区域内市町村概算前期高齢者納付金合計額が平成二十九年度区域内市町村確定前期高齢者納付金合計額に満たないときは、平成三十一年度都道府県概算前期高齢者納付金額にその満たない額とその満たない額に係る前期高齢者納付調整金額との合計額を加算して得た額とする。 平成三十一年度の都道府県に係る後期高齢者支援金の額は、高齢者の医療の確保に関する法律第百十九条第一項の規定にかかわらず、同年度の概算後期高齢者支援金の額(以下この項において「平成三十一年度都道府県概算後期高齢者支援金額」という。)とする。 ただし、平成二十九年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る概算後期高齢者支援金の額の合計額(以下この項において「平成二十九年度区域内市町村概算後期高齢者支援金合計額」という。)が同年度の当該都道府県の区域に属する市町村に係る確定後期高齢者支援金の額(当該市町村に同法第百二十一条第一項第二号の規定を適用するとしたならば、同号の規定により算定されることとなる額をいう。)の合計額(以下この項において「平成二十九年度区域内市町村確定後期高齢者支援金合計額」という。)を超えるときは、平成三十一年度都道府県概算後期高齢者支援金額からその超える額とその超える額に係る後期高齢者調整金額との合計額を控除して得た額とするものとし、平成二十九年度区域内市町村概算後期高齢者支援金合計額が平成二十九年度区域内市町村確定後期高齢者支援金合計額に満たないときは、平成三十一年度都道府県概算後期高齢者支援金額にその満たない額とその満たない額に係る後期高齢者調整金額との合計額を加算して得た額とする。

第三十二条 第十一条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律第五十五条の二の規定は、施行日以後に同条第一項各号に該当するに至ったことにより後期高齢者医療の被保険者となる者について適用し、施行日前に後期高齢者医療の被保険者となった者については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第六十八条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二八年一一月二四日法律第八四号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成二八年一二月二六日法律第一一四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二九年六月二日法律第四五号)

この法律は、民法改正法の施行の日から施行する。 ただし、第百三条の二、第百三条の三、第二百六十七条の二、第二百六十七条の三及び第三百六十二条の規定は、公布の日から施行する。

附則(平成二九年六月二日法律第五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、前項に定める事項のほか、この法律の施行後五年を目途として、この法律の規定による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(罰則の適用に関する経過措置)
第四十八条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第四十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和元年五月二二日法律第九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該各規定。附則第十五条及び第十六条において同じ。)による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況、医療の質の向上に資するための情報の活用の状況、個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第七項に規定する個人番号カードをいう。)の普及の状況その他社会経済の情報化の進展状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第三条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律第百六十条の二第二項の規定は、平成二十七年四月一日以後に納期(高齢者の医療の確保に関する法律又は同法に基づく条例の規定により保険料を納付し、又は納入すべき期限をいい、当該納期後に保険料を課することができることとなった場合にあっては、当該保険料を課することができることとなった日とする。)が到来する保険料について適用する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第十五条 この法律の施行前にした行為及び附則第四条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和二年三月三一日法律第八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第百七十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第百七十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和二年三月三一日法律第一四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第三十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十二条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和二年六月一二日法律第五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(令和三年五月一九日法律第三七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年九月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第七十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七十二条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和三年六月一一日法律第六六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和四年一月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の公布後速やかに、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築する観点から、社会保障制度の改革及び少子化に対処するための施策について、その実施状況の検証を行うとともに、総合的な検討に着手し、その検討の結果に基づいて速やかに法制の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第七条 第五条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(以下この条において「新高確法」という。)第六十七条第一項の規定は、附則第一条第四号に掲げる規定の施行の日(以下「第四号施行日」という。)以後に行われる診療、薬剤の支給若しくは手当又は訪問看護に係る新高確法の規定による後期高齢者医療給付についてそれぞれ適用し、第四号施行日前に行われた診療、薬剤の支給若しくは手当又は訪問看護に係る第五条の規定による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律(次項において「旧高確法」という。)の規定による後期高齢者医療給付については、それぞれなお従前の例による。 新高確法第九十三条の規定は、第四号施行日以後に行われる新高確法の規定による後期高齢者医療給付に要する費用について適用し、第四号施行日前に行われた旧高確法の規定による後期高齢者医療給付に要する費用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十二条 附則第三条から第十条まで、第十二条、第十四条及び第十六条に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和四年六月一七日法律第六八号)

この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第五百九条の規定 公布の日

附則(令和四年六月二二日法律第七六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、こども家庭庁設置法(令和四年法律第七十五号)の施行の日から施行する。 ただし、附則第九条の規定は、この法律の公布の日から施行する。

(処分等に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条及び次条において「旧法令」という。)の規定により従前の国の機関がした認定、指定その他の処分又は通知その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条及び次条において「新法令」という。)の相当規定により相当の国の機関がした認定、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。 この法律の施行の際現に旧法令の規定により従前の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、新法令の相当規定により相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。 この法律の施行前に旧法令の規定により従前の国の機関に対して申請、届出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前に従前の国の機関に対してその手続がされていないものについては、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、これを、新法令の相当規定により相当の国の機関に対してその手続がされていないものとみなして、新法令の規定を適用する。

(命令の効力に関する経過措置)
第三条 旧法令の規定により発せられた内閣府設置法第七条第三項の内閣府令又は国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第十二条第一項の省令は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、新法令の相当規定に基づいて発せられた相当の内閣府設置法第七条第三項の内閣府令又は国家行政組織法第十二条第一項の省令としての効力を有するものとする。

(罰則の適用に関する経過措置)
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第九条 附則第二条から第四条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和四年六月二二日法律第七七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和五年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、この法律の公布の日又は当該各号に定める法律の公布の日のいずれか遅い日から施行する。

附則(令和四年一二月九日法律第九六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。以下同じ。)の患後症状に係る医療の在り方について、科学的知見に基づく適切な医療の確保を図る観点から速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、新型コロナウイルス感染症に関する状況の変化を勘案し、当該感染症の新型インフルエンザ等感染症(感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症をいう。附則第六条において同じ。)への位置付けの在り方について、感染症法第六条に規定する他の感染症の類型との比較等の観点から速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、予防接種の有効性及び安全性に関する情報(副反応に関する情報を含む。)の公表の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(政令への委任)
第四十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和五年五月八日法律第一九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年四月一日から施行する。

附則(令和五年五月一九日法律第三一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の公布後、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するため、経済社会情勢の変化と社会の要請に対応し、受益と負担の均衡がとれた社会保障制度の確立を図るための更なる改革について速やかに検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(国民健康保険法等の一部改正に伴う経過措置)
第五条 前項の規定によりなおその効力を有するものとされた第四条改正前国保法附則第十条第一項の規定により支払基金が令和六年度における拠出金(同項に規定する拠出金をいう。)を徴収する間、第一条の規定による改正前の健康保険法附則第四条の三の規定、第二条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の船員保険法附則第七条の規定、第六条の規定(附則第一条第一号、第四号及び第六号に掲げる改正規定を除く。第六項において同じ。)による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律(次項及び第六項において「旧高確法」という。)附則第十三条第二項の規定、附則第十九条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の私立学校教職員共済法附則第二十五項の規定、附則第二十条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の国家公務員共済組合法附則第十一条の三の規定、附則第二十一条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の地方公務員等共済組合法附則第四十条の三の二の規定及び附則第二十二条の規定による改正前の日本私立学校振興・共済事業団法(平成九年法律第四十八号)附則第十三条の二第一項の規定は、なおその効力を有する。 この場合において、これらの規定の適用に関し必要な技術的読替えその他これらの規定に関し必要な事項は、政令で定める。 令和七年四月一日において現に第三項の規定によりなおその効力を有するものとされた第四条改正前国保法附則第十九条において準用する旧高確法第百四十三条の規定の適用を受ける退職者医療関係業務に係る特別の会計に所属する権利及び義務については、政令で定めるところにより、同日において高齢者の医療の確保に関する法律第百三十九条第一項第一号に掲げる業務に係る特別の会計に帰属するものとする。 令和七年度において、第六条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(以下「新高確法」という。)第三十九条の規定により令和五年度の保険者(高齢者の医療の確保に関する法律第七条第二項に規定する保険者をいう。附則第九条において同じ。)に係る確定前期高齢者納付金の額を算定する場合については、旧高確法附則第十三条第二項の規定は、なおその効力を有する。 この場合において、同項中「及び国民健康保険法」とあるのは、「及び全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律(令和五年法律第三十一号)第四条の規定による改正前の国民健康保険法」とする。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第七条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日(以下この条及び次条において「第一号施行日」という。)前に第六条の規定(同号に掲げる改正規定に限る。以下この条において同じ。)による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律(次条において「第一号改正前高確法」という。)第八条の規定により定められた全国医療費適正化計画(高齢者の医療の確保に関する法律第八条第一項に規定する全国医療費適正化計画をいう。以下この条において同じ。)は、第一号施行日から令和六年三月三十一日までの間は、第六条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(次条において「第一号改正後高確法」という。)第八条の規定により定められた全国医療費適正化計画とみなす。

第八条 第一号施行日前に第一号改正前高確法第九条の規定により定められた都道府県医療費適正化計画(高齢者の医療の確保に関する法律第九条第一項に規定する都道府県医療費適正化計画をいう。以下この条において同じ。)は、第一号施行日から令和六年三月三十一日までの間は、第一号改正後高確法第九条の規定により定められた都道府県医療費適正化計画とみなす。

第九条 新高確法第三十四条、第三十五条、第三十八条及び第三十九条の規定は、令和六年度以降の各年度の保険者に係る概算前期高齢者交付金及び確定前期高齢者交付金並びに概算前期高齢者納付金及び確定前期高齢者納付金について適用し、令和五年度以前の各年度の保険者に係る概算前期高齢者交付金及び確定前期高齢者交付金並びに概算前期高齢者納付金及び確定前期高齢者納付金については、なお従前の例による。

第十条 新高確法第九十三条第三項の規定は、令和六年度以後の各年度における支払基金に対する交付の額について適用し、令和五年度以前の各年度における支払基金に対する交付の額については、なお従前の例による。

第十一条 新高確法第百条第二項の規定は、令和六年度以後の各年度における後期高齢者負担率について適用し、令和五年度以前の各年度における後期高齢者負担率については、なお従前の例による。

第十二条 支払基金は、施行日前においても、新高確法第百三十九条第一項第三号に掲げる業務の実施に必要な準備行為をすることができる。

(政令への委任)
第十八条 附則第三条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和五年六月九日法律第四八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十九条 後期高齢者医療広域連合は、第十二条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(これに基づく命令を含む。)の施行のために必要な条例の制定又は改正その他の行為については、第二号施行日前においても行うことができる。

(政令への委任)
第二十条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和六年六月一二日法律第四七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四十五条 この法律(附則第一条第四号から第六号までに掲げる規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及び附則第十三条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第四十六条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(子ども・子育て支援納付金の導入に当たっての経過措置及び留意事項)
第四十七条 政府は、この法律の施行にあわせて、令和五年十二月二十二日に閣議において決定されたこども未来戦略(次項において「こども未来戦略」という。)に基づき、社会保障負担率(一会計年度における国民経済計算の体系(国際連合の定めた基準に準拠して内閣府が作成する国民経済計算の体系をいう。以下この項において同じ。)における社会保障負担の額その他内閣総理大臣が定める額を合算した額を国民経済計算の体系における国民所得の額で除して得られる数値をいう。以下この項において同じ。)の上昇の抑制に向けて、全世代型社会保障制度改革(同日の閣議において決定された全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)(以下この項及び第三項第一号において「改革工程」という。)の「医療・介護制度等の改革」の「「加速化プラン」の実施が完了する二千二十八年度までに実施について検討する取組」に記載されたところにより検討した結果に基づいて行う取組をいう。以下この条において同じ。)の徹底を図るものとし、子ども・子育て支援納付金(施行日新支援法第七十一条の三第一項に規定する子ども・子育て支援納付金をいう。以下この条において同じ。)の導入に当たっては、次項各号に掲げる各年度において、子ども・子育て支援納付金(当該年度の支援納付金公費負担額に相当する部分を除いた部分に限る。)を徴収することにより当該年度の社会保障負担率の上昇に与える影響の程度が、令和五年度から当該各年度まで全世代型社会保障制度改革等(改革工程の「医療・介護制度等の改革」のうち「来年度(二千二十四年度)に実施する取組」に記載された取組その他の令和五年度及び令和六年度に実施された社会保障制度に関する施策の見直し並びに全世代型社会保障制度改革をいう。次項及び第五項において同じ。)及び労働者の報酬の水準の上昇に向けた取組を実施することにより社会保障負担率の低下に与える影響の程度を超えないものとする。 政府は、前項の規定の趣旨及び受益と負担の均衡がとれた社会保障制度の確立を図る観点を踏まえ、加速化プラン実施施策(こども未来戦略に「「加速化プラン」において実施する具体的な施策」として記載された施策をいう。以下この項及び次条において同じ。)を実施するために必要となる費用については、全世代型社会保障制度改革等を通じた国及び地方公共団体の歳出の抑制その他歳出の見直し、消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第一条第二項の規定により少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとされている消費税の収入、施行日新支援法第六十九条第一項に規定する拠出金の収入、加速化プラン実施施策に係る社会保険料の収入並びに施行日新支援法第七十一条の三第一項に規定する支援納付金対象費用(第五項において「支援納付金対象費用」という。)に係る財源により賄うものとし、次の各号に掲げる各年度における子ども・子育て支援納付金(当該年度の支援納付金公費負担額に相当する部分を除いた部分に限る。)の総額は、それぞれ当該各号に掲げる額を目安とするものとする。 政府は、第一項の全世代型社会保障制度改革を推進するに当たっては、次に掲げる事項を基本とするものとする。 第一項及び第二項の「支援納付金公費負担額」とは、次の各号に掲げる額の総額をいう。 政府は、全世代型社会保障制度改革等及び労働者の報酬の水準の上昇に向けた取組の実施状況その他の事情を勘案し、第一項及び第二項の規定の趣旨に照らして必要があると認める場合は、支援納付金対象費用に係る施策の費用負担の在り方その他の事項について、必要な見直しを行うものとする。

(検討)
第四十八条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、少子化の進展に対処するための子ども及び子育ての支援に関する施策の在り方について、加速化プラン実施施策の実施状況及びその効果並びに前条第二項の観点を踏まえて検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。