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昭和五十二年運輸省令第十九号
海上衝突予防法施行規則

施行日:

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海上衝突予防法(昭和五十二年法律第六十二号)第二十条第四項、第二十二条、第二十六条第三項、第三十三条第三項、第三十四条第八項、第三十七条第一項、第四十一条第三項及び第四十二条の規定に基づき、並びに同法を実施するため、海上衝突予防法施行規則を次のように定める。

第一章 総則

(用語)

第一条 この省令において使用する用語は、海上衝突予防法(昭和五十二年法律第六十二号。以下「法」という。)において使用する用語の例による。

第二章 灯火及び形象物

(灯火の色度)

第二条 第十六条第一項に規定する灯火及び法第二十条第一項の規定による法定灯火(以下「法定灯火等」という。)の色は、次の表の上欄に掲げる色の区分に応じ、日本産業規格Z八七八一―三の色度図において、それぞれ同表の下欄に掲げる領域内の色度を有するものでなければならない。

(光度の算定式等)

第三条 法定灯火等の光度は、次に定める算式により算定するものとする。

2 法定灯火等の光度は、当該法定灯火等が過度にまぶしくならないように制限されなければならない。 この場合において、その制限は、可変調節の方法によつて行つてはならない。

(光度)

第四条 法第二十二条の国土交通省令で定める光度は、前条第一項の算式により算定した光度(以下「最小光度」という。)以上のものとする。 ただし、電気式灯火以外の灯火については、やむを得ない場合は、この限りでない。

2 前項ただし書の場合において、当該灯火は、できる限り最小光度に近い光度を有しなければならない。

3 法第二十六条第三項の国土交通省令で定める光度は、〇・九カンデラ以上十二カンデラ未満(長さ五十メートル未満のトロール従事船にあつては、〇・九カンデラ以上四・三カンデラ未満)とする。

(射光範囲)

第五条 マスト灯、げん灯及び船尾灯は、当該灯火について、それぞれ法第二十一条第一項、第二項又は第四項に規定する水平方向における射光の範囲(以下「水平射光範囲」という。)において、最小光度以上の光度を有しなければならない。 ただし、水平射光範囲の境界から内側へ五度の範囲においては、この限りでない。

2 前項の灯火は、同項ただし書の範囲において、最小光度の五十パーセント以上の光度を有しなければならない。

3 第一項の灯火の光は、水平射光範囲の境界から外側へ五度の範囲内において、しや断されなければならない。

4 前三項の規定にかかわらず、げん灯は、正船首方向において、最小光度以上の光度を有し、かつ、その光は、正船首方向から外側へ一度から三度までの範囲内において、しや断されなければならない。

第六条 マスト灯、げん灯、船尾灯及び全周灯(以下「マスト灯等」という。)は、上下方向において、次の各号に定める光度以上の光度を有しなければならない。 ただし、マスト灯等であつて電気式灯火以外のものについては、やむを得ない場合は、この限りでない。

水平面の上下にそれぞれ五度の範囲において、マスト灯及び船尾灯にあつては前条第一項及び第二項の規定による光度、げん灯にあつては同条第一項、第二項及び第四項の規定による光度、全周灯にあつては最小光度

動力船が掲げるマスト灯等及び帆船(航行中のものを除く。)が掲げる全周灯にあつては、水平面の上下にそれぞれ五度から七・五度までの範囲において、前号の光度の六十パーセントの光度

航行中の帆船が掲げるげん灯、船尾灯及び全周灯にあつては、水平面の上下にそれぞれ五度から二十五度までの範囲において、第一号の光度の五十パーセントの光度

2 前項ただし書の場合において、当該灯火は、できる限り電気式灯火の光度に近い光度を有しなければならない。

(げん灯の内側隔板)

第七条 長さ二十メートル以上の船舶が掲げるげん灯は、黒色のつや消し塗装を施した内側隔板を取り付けたものでなければならない。

(形象物の技術基準)

第八条 形象物は、黒色のものであり、かつ、次の各号に定める形象物ごとに、それぞれ当該各号に定める基準に適合するものでなければならない。 ただし、長さ二十メートル未満の船舶が掲げる形象物の大きさについては、当該各号の規定にかかわらず、当該船舶の大きさに適したものとすることができる。

球形の形象物 直径〇・六メートル以上のものであること。

円すい形の形象物 底の直径が〇・六メートル以上であつて、高さが底の直径と等しいものであること。

円筒形の形象物 直径が〇・六メートル以上であつて、高さが直径の二倍のものであること。

ひし形の形象物 底の直径が〇・六メートル以上であつて、高さが底の直径と等しい二個の同形の円すいをその底で上下に結合させた形のものであること。

(マスト灯又はマスト灯と同一の特性を有する灯火の垂直位置)

第九条 法第二十三条第一項第一号、第二十四条第一項第一号イ、同号ロ、同条第二項第一号イ若しくは同号ロの規定による前部に掲げるマスト灯(法第二十四条第一項第一号イ又は同条第二項第一号イの規定によるマスト灯については、それらのうちいずれか一個に限る。)又は法第二十七条第二項第二号若しくは同条第四項第二号の規定によるマスト灯のうち前部に掲げるもの(以下「前部マスト灯」という。)の位置は、次の各号に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める要件に適合するものでなければならない。

長さ二十メートル以上の動力船(第三号に掲げるものを除く。) 船体上の高さ(灯火の直下の最上層の全通甲板からの高さをいう。以下同じ。)が六メートル(船舶の最大の幅が六メートルを超える動力船にあつては、その幅)以上であること。

長さ二十メートル未満の動力船 げん縁上の高さが二・五メートル以上であること。

長さ二十メートル以上の動力船であつて海上保安庁長官が告示で定めるもの 船体上の高さが、前部マスト灯とげん灯を頂点とする二等辺三角形を当該船舶の船体中心線に垂直な平面に投影した二等辺三角形の底角が二十七度以上となるものであること。

2 法第二十三条第一項第一号、第二十四条第一項第一号イ、同号ロ、同条第二項第一号イ若しくは同号ロの規定による後部に掲げるマスト灯(法第二十四条第一項第一号ロ又は同条第二項第一号ロの規定によるマスト灯については、それらのうちいずれか一個に限る。)又は法第二十七条第二項第二号若しくは同条第四項第二号の規定によるマスト灯のうち後部に掲げるもの(以下「後部マスト灯」という。)の位置は、前部マスト灯よりも四・五メートル以上上方でなければならず、かつ、通常のトリムの状態において、船首から千メートル離れた海面から見たときに前部マスト灯と分離して見える高さでなければならない。 ただし、前項第三号に掲げる動力船にあつては、後部マスト灯の位置は、前部マスト灯よりも次に定める算式により算定されるメートル以上上方とすることができる。

3 法第二十四条第一項第一号ロ又は同条第二項第一号ロの規定によるマスト灯については、前項に定めるもののほか、それらのうち最も下方のものの位置が、前部マスト灯よりも四・五メートル以上上方でなければならない。

4 前三項に定めるもののほか、前部マスト灯、後部マスト灯又は法第二十三条第六項の規定によるマスト灯と同一の特性を有する灯火(以下「マスト灯と同一の特性を有する灯火」という。)の位置は、他のすべての灯火(前部マスト灯及び後部マスト灯以外のマスト灯、第十四条第三項各号に規定する位置に掲げる全周灯並びに法第三十四条第八項に規定する灯火を除く。)よりも上方でなければならず、かつ、これらの灯火及び妨害となる上部構造物によつて、当該マスト灯又はマスト灯と同一の特性を有する灯火の射光が妨げられないような高さでなければならない。

(マスト灯の間の水平距離等)

第十条 動力船が前部マスト灯及び後部マスト灯を掲げる場合は、これらの灯火の間の水平距離は、当該動力船の長さの二分の一以上でなければならない。 ただし、当該水平距離は、百メートルを超えることを要しない。

2 前項の場合において、船首から前部マスト灯までの水平距離は、当該動力船の長さの四分の一以下でなければならない。

3 動力船が前部マスト灯のみを掲げる場合の当該マスト灯の位置は、船体中央部より前方の位置でなければならない。 ただし、長さ二十メートル未満の動力船に係る前部マスト灯については、この限りでない。

4 前項ただし書の場合において、当該マスト灯は、できる限り前方の位置でなければならない。

(げん灯等の位置)

第十一条 法第二十三条第一項第二号、同条第四項、同条第五項、第二十四条第一項第二号、同条第二項第二号、同条第四項第一号、同条第七項第一号、同項第二号、第二十六条第一項第三号、同条第二項第二号、第二十七条第一項第二号、同条第二項第二号、同条第四項第二号若しくは第二十九条第二号の規定によるげん灯若しくは両色灯又は法第二十三条第七項の規定による両色灯と同一の特性を有する灯火(以下「両色灯と同一の特性を有する灯火」という。)であつて、動力船が掲げるものの位置は、それぞれ次の各号に定める要件に適合するものでなければならない。

げん灯

前部マスト灯(マスト灯と同一の特性を有する灯火を含む。以下この条において同じ。)の船体上の高さの四分の三以下にあること。

甲板を照明する灯火によつて射光が妨げられるような低い位置にないこと。

前部マスト灯又は法第二十三条第四項の規定による全周灯をげん縁上二・五メートル未満の高さに掲げる場合は、イにかかわらず、その前部マスト灯又は全周灯よりも一メートル以上下方にあること。

前部マスト灯よりも前方になく、かつ、げん側又はその付近にあること(長さ二十メートル以上の動力船が掲げるげん灯に限る。)。

両色灯及び両色灯と同一の特性を有する灯火 前部マスト灯よりも一メートル以上下方にあること。

(連掲する灯火の間の距離等)

第十二条 法第二十四条第一項第一号イ、同号ロ、同項第三号及び第四号、同条第二項第一号イ、同号ロ、第二十五条第四項、第二十六条第一項第一号、同条第二項第一号、第二十七条第一項第一号、同条第二項第一号、同条第四項第一号、同項第三号、同項第四号、同条第五項第一号、第二十八条、第二十九条第一号又は第三十条第三項第二号の規定による垂直線上に連掲する灯火の間の距離及び位置は、次の表の上欄に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ同表の中欄及び下欄に掲げる要件に適合するものでなければならない。

2 法第二十六条第一項第一号又は同条第二項第一号の規定による二個の全周灯のうち下方のものの位置は、前項に定めるもののほか、これらの二個の全周灯の間の距離の二倍以上げん灯よりも上方でなければならない。

3 法第二十六条第三項の規定による垂直線上に連掲する灯火の間の距離は、〇・九メートル以上でなければならない。

(びよう泊灯等の垂直位置)

第十三条 法第三十条第一項第一号又は同条第三項第一号の規定による二個の全周灯のうち前部に掲げるもの(次項において「前部びよう泊灯」という。)の位置は、他の一個の全周灯よりも四・五メートル以上上方でなければならない。

2 長さ五十メートル以上の船舶が掲げる前部びよう泊灯の位置は、前項に定めるもののほか、船体上の高さが六メートル以上でなければならない。

(全周灯の位置)

第十四条 第十六条第一項又は法第二十三条第二項、同条第四項、同条第五項、第二十四条第五項第一号、同項第二号、同項第三号、第二十五条第四項、第二十六条第一項第一号、同条第二項第一号、同項第三号、同条第三項、第二十七条第一項第一号、同条第二項第一号、同条第四項第一号、同項第三号、同項第四号、同条第五項第一号、同条第六項第一号、第二十八条、第二十九条第一号、第三十条第一項第一号、同条第三項第一号、同項第二号若しくは第三十四条第八項の規定による全周灯の位置は、その水平射光範囲がマストその他の上部構造物によつて六度を超えて妨げられないような位置でなければならない。 ただし、法第三十条第一項第一号及び同条第三項第一号の規定による全周灯については、やむを得ない場合は、この限りでない。

2 前項ただし書の場合において、当該灯火は、できる限り高い位置でなければならない。

3 一個の全周灯のみでは第一項の規定による位置とすることができない場合は、二個の全周灯を、隔板を取り付けることその他の方法により一海里の距離から一個の灯火として見えるようにすることをもつて足りる。

4 法第二十七条第二項第一号、同条第四項第一号及び第二十八条の規定による全周灯の位置を前部マスト灯よりも下方の位置とすることができない場合は、これらの全周灯の位置は、次のいずれかの位置であることをもつて足りる。

前部マスト灯の高さと後部マスト灯の高さの間であつて、船舶の中心線からの水平距離が二メートル以上である位置

後部マスト灯よりも上方の位置

(漁具を出している方向を示す灯火等の位置)

第十五条 法第二十六条第二項第三号の規定による灯火の位置は、次の各号に定める要件に適合するものでなければならない。

同項第一号の規定による白色の全周灯からの水平距離が二メートル以上六メートル以下であること。

前号の白色の全周灯よりも高くないこと。

同項第二号の規定によるげん灯よりも低くないこと。

2 法第二十七条第四項第三号及び第四号の規定による灯火又は形象物の位置は、それぞれ次の各号に定める要件に適合するものでなければならない。

灯火にあつては同項第一号の規定による三個の全周灯、形象物にあつては同項第五号の規定による三個の形象物からの水平距離が二メートル以上であること。 この場合において、当該水平距離は、できる限り長くなければならない。

灯火にあつては前号の三個の全周灯、形象物にあつては同号の三個の形象物のうち最も下方のものよりも高くないこと。

(漁ろうに従事している船舶の追加の灯火)

第十六条 法第二十六条第五項の国土交通省令で定める漁ろうに従事している船舶は、次の表の上欄に掲げる船舶とし、同項の国土交通省令で定める灯火は、同表の上欄に掲げる船舶ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げる灯火とする。 この場合において、当該灯火は、一海里以上三海里未満(長さ五十メートル未満の船舶にあつては、一海里以上二海里未満)の視認距離を有するものでなければならない。

2 前項に規定する灯火は、次の各号に定めるところにより表示しなければならない。

法第二十六条第一項第一号又は同条第二項第一号に規定する白色の全周灯よりも低い位置の最も見えやすい場所に垂直線上に掲げること。

相互に〇・九メートル以上隔てて掲げること。

前項の規定によりトロール従事船が揚網を行つている場合に掲げる灯火にあつては、白色の全周灯を紅色の全周灯よりも上方に掲げること。

3 長さ二十メートル未満のトロール従事船であつて、二そうびきのトロールにより漁ろうをしているものは、それぞれ、夜間において対をなしている他方の船舶の進行方向を示すように探照灯を照射することができる。

(連掲する形象物の間の距離)

第十七条 法第二十七条第一項第三号、同条第二項第三号、同条第四項第三号、同項第四号、同項第五号又は第三十条第三項第三号の規定による垂直線上に連掲する形象物の間の距離は、一・五メートル以上でなければならない。

2 長さ二十メートル未満の船舶が、第八条ただし書の規定により同条各号に定める大きさ以外の形象物を垂直線上に連掲する場合における前項の距離は、同項の規定にかかわらず、一・五メートル未満であつてこれらの形象物の大きさに適したものとすることができる。

第三章 音響信号及び発光信号

(汽笛の技術基準等)

第十八条 法第三十三条の規定により船舶が備えるべき汽笛(以下「汽笛」という。)の音の基本周波数及び音圧は、次の表の上欄に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ同表の中欄及び下欄に掲げる基準に適合するものでなければならない。

2 指向性を有する汽笛は、水平方向において、前項の音圧の測定に用いた三分の一オクターブバンドと同一のものにより測定した結果、次の各号に定める音圧以上の音圧を有するものでなければならない。

音の最も強い方向(以下「最強方向」という。)から左右にそれぞれ四十五度の範囲において、最強方向の音圧から四デシベルを減じた音圧

前号の範囲以外の範囲において、最強方向の音圧から十デシベルを減じた音圧

第十九条 汽笛の位置は、次の各号に定める基準に適合するものでなければならない。

できる限り高い位置にあること。

自船上の他船の汽笛を通常聴取する場所における音圧が百十デシベル(A)を超えず、できる限り、百デシベル(A)を超えないような位置にあること。

指向性を有する汽笛にあつては、それが船舶に設置されている唯一のものである場合は、正船首方向において、音圧が最大となるような位置にあること。

2 二以上の汽笛がそれぞれ百メートルを超える間隔を置いて設置されている場合は、これらの汽笛は、同時に吹鳴を発しないものでなければならない。

3 船舶は、当該船舶に設置されている唯一の汽笛又は前項の汽笛のうちのいずれか一のものの音圧が、自船上の障害物により著しく減少する区域が生ずるおそれがある場合は、できる限り複合汽笛装置を備えなければならない。

4 前項の複合汽笛装置の汽笛は、それぞれの間隔が百メートル以下のものでなければならず、また、同時に吹鳴を発し、かつ、これらの周波数の差が十ヘルツ以上であるものでなければならない。

5 第三項の複合汽笛装置は、これを一の汽笛とみなす。

(号鐘及びどらの技術基準)

第二十条 法第三十三条第一項の規定により船舶が備えるべき号鐘は、次の各号に定める基準に適合するものでなければならない。

一メートル離れた位置における音圧が百十デシベル以上であること。

耐食性を有する材料を用いて作られていること。

澄んだ音色を発するものであること。

号鐘の呼び径が〇・三メートル以上であること。

号鐘の打子の重量が号鐘の重量の三パーセント以上であること。

動力式の号鐘の打子については、できる限り一定の強さで号鐘を打つことができるものであり、かつ、手動による操作が可能であるものであること。

2 法第三十三条第一項の規定により船舶が備えるべきどらは、前項第一号から第三号までに定める基準に適合するものでなければならない。

(法第三十四条第八項の灯火の位置)

第二十一条 法第三十四条第八項に規定する灯火の位置は、次の各号に定める要件に適合するものでなければならない。

船舶の中心線上にあること。

前部マスト灯及び後部マスト灯を掲げる船舶にあつては、できる限り前部マスト灯よりも二メートル以上上方であり、かつ、後部マスト灯よりも二メートル以上上方又は下方であること。

前部マスト灯のみを表示する船舶にあつては、当該マスト灯よりも二メートル以上上方又は下方であり、かつ、最も見えやすい位置にあること。

第四章 補則

(特殊高速船)

第二十一条の二 法第二十三条第三項の国土交通省令で定める動力船は、離水若しくは着水に係る滑走又は水面に接近して飛行している状態(法第三条第五項、第三十一条及び第四十一条第二項において適用する場合を除く。)の表面効果翼船(前進する船体の下方を通過する空気の圧力の反作用により水面から浮揚した状態で移動することができる動力船をいう。)とする。

(遭難信号)

第二十二条 法第三十七条第一項の国土交通省令で定める信号は、次の各号に定める信号とする。

約一分の間隔で行う一回の発砲その他の爆発による信号

霧中信号器による連続音響による信号

短時間の間隔で発射され、赤色の星火を発するロケツト又はりゆう弾による信号

あらゆる信号方法によるモールス符号の「- - - - - - - - -」(SOS)の信号

無線電話による「メーデー」という語の信号

縦に上から国際海事機関が採択した国際信号書(以下「国際信号書」という。)に定めるN旗及びC旗を掲げることによつて示される遭難信号

方形旗であつて、その上方又は下方に球又はこれに類似するもの一個の付いたものによる信号

船舶上の火炎(タールおけ、油たる等の燃焼によるもの)による信号

落下さんの付いた赤色の炎火ロケツト又は赤色の手持ち炎火による信号

オレンジ色の煙を発することによる信号

十一 左右に伸ばした腕を繰り返しゆつくり上下させることによる信号

十二 デジタル選択呼出装置による二、一八七・五キロヘルツ、四、二〇七・五キロヘルツ、六、三一二キロヘルツ、八、四一四・五キロヘルツ、一二、五七七キロヘルツ若しくは一六、八〇四・五キロヘルツ又は一五六・五二五メガヘルツの周波数の電波による遭難警報

十三 インマルサツト船舶地球局(国際移動通信衛星機構が監督する法人が開設する人工衛星局の中継により海岸地球局と通信を行うために開設する船舶地球局をいう。)その他の衛星通信の船舶地球局の無線設備による遭難警報

十四 非常用の位置指示無線標識による信号

十五 前各号に掲げるもののほか、海上保安庁長官が告示で定める信号

2 船舶は、前項各号の信号を行うに当たつては、次の各号に定める事項を考慮するものとする。

国際信号書に定める遭難に関連する事項

国際海事機関が採択した国際航空海上捜索救助手引書第三巻に定める事項

黒色の方形及び円又は他の適当な図若しくは文字を施したオレンジ色の帆布を空からの識別のために使用すること。

染料による標識を使用すること。

(特例)

第二十三条 海上自衛隊の使用する船舶のうち自衛艦であつて次の表の第一欄に掲げるものについては、同表の第二欄に掲げる法又はこの省令の規定中同表の第三欄に掲げる字句は、同表の第四欄に掲げる字句に読み替えて、これらの規定を適用する。

2 海上保安庁の使用する船舶であつて、次の表の第一欄に掲げるものについては、同表の第二欄に掲げる法又はこの省令の規定中同表の第三欄に掲げる字句は、同表の第四欄に掲げる字句に読み替えてこれらの規定を適用する。

3 前二項に規定する船舶以外の船舶であつて、法第四十一条第三項に規定する特別事項に該当する事項のうち灯火若しくは形象物の数、位置、視認距離若しくは視認圏又は音響信号装置の配置若しくは特性について定めた法又はこの省令の規定を適用することがその特殊な構造又は目的のため困難であると国土交通大臣が認定したものに対するこれらの規定の適用については、これらの規定にかかわらず、国土交通大臣の指示するところによるものとする。

附則

この省令は、法の施行の日(昭和五十二年七月十五日)から施行する。 次の表の上欄に掲げる事項については、この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶であつて同表の中欄に掲げるものは、同表の下欄に掲げるこの省令の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶は、第二条及び第四条の規定にかかわらず、この省令の施行の日から起算して四年を経過する日までは、同条の基準に適合する灯火を掲げることを要しない。 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された動力船は、第十条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定に適合する位置にマスト灯を掲げることを要しない。 ただし、長さ百五十メートル以上の動力船については、この省令の施行の日から起算して九年を経過する日までの間に限る。 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶は、第十一条第一号(イ及びニに係る部分に限る。)の規定にかかわらず、この省令の施行の日から起算して九年を経過する日までは、これらの規定に適合する位置にげん灯を掲げることを要しない。 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶は、第十四条第一項の規定にかかわらず、この規定に適合する位置に全周灯を掲げることを要しない。 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶は、第十八条から第二十条までの規定にかかわらず、この省令の施行の日から起算して九年を経過する日までは、これらの規定の基準に適合する音響信号設備を備えることを要しない。

附則(昭和五八年五月二八日運輸省令第二五号)

この省令は、昭和五十八年六月一日から施行する。

附則(平成元年一一月九日運輸省令第三二号)

この省令は、平成元年十一月十九日から施行する。

附則(平成七年一〇月二六日運輸省令第五九号)

この省令は、平成七年十一月四日から施行する。

附則(平成九年九月一八日運輸省令第六三号)

この省令は、平成九年九月二十五日から施行する。

附則(平成一二年二月二三日運輸省令第六号)

この省令は、平成十二年三月一日から施行する。

附則(平成一二年一一月二九日運輸省令第三九号)

(施行期日)
第一条 この省令は、平成十三年一月六日から施行する。

附則(平成一五年九月二九日国土交通省令第九六号)

(施行期日)
第一条 この省令は、海上衝突予防法の一部を改正する法律(平成十五年法律第六十三号)の施行の日(平成十五年十一月二十九日)から施行する。

附則(平成二〇年七月一五日国土交通省令第六二号)

この省令は、平成二十年七月二十日から施行する。

附則(平成二一年一一月三〇日国土交通省令第六七号)

この省令は、平成二十一年十二月一日から施行する。

附則(令和元年六月二八日国土交通省令第二〇号)

この省令は、不正競争防止法等の一部を改正する法律の施行の日(令和元年七月一日)から施行する。