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昭和四十七年政令第百八十七号
沖縄の復帰に伴う防衛庁関係法令の適用の特別措置に関する政令

施行日:

出典:e-Gov 法令検索 [XML]

内閣は、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(昭和四十六年法律第百二十九号)第五十三条第一項及び第三項並びに第百五十六条第一項の規定に基づき、この政令を制定する。
(欠格条項)

第一条 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(以下「法」という。)の施行の際沖縄に適用されていた刑罰に関する規定(法第二十五条第一項の規定によりなお効力を有することとされるものを含む。)の罪を犯し、禁以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで若しくは執行を受けることがなくなるまでの者又は琉球政府において懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者は、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第三十八条第一項の規定の適用については、それぞれ同項第二号又は第三号に該当する者とみなす。

2 法の施行の日以後において自衛隊法第二条第五項に規定する隊員(以下「隊員」という。)となつた者が法第二十五条第一項の規定によりなおその効力を有することとされる法の施行の際沖縄に適用されていた刑罰に関する規定に基づき禁以上の刑に処せられた場合には、その者は、自衛隊法第三十八条第二項の規定の適用については、同条第一項第二号に該当するに至つたものとみなす。

(休職)

第二条 法第三十二条の規定により隊員となる者(以下「復帰隊員」という。)のうち、琉球政府公務員法(千九百五十三年立法第四号)又は同立法に基づく人事委員会規則の規定による休職の処分で法の施行の際効力を有しているものを受けている者は、自衛隊法の規定による休職の処分を受けている者とみなす。

2 法の施行の際、琉球政府公務員法第三十五条第三項第二号に規定する場合に該当する復帰隊員で、その該当することを理由として同項の規定による処分を受けていないものは、自衛隊法第四十三条の規定の適用については、同条第二号に規定する場合に該当する隊員とみなす。

(懲戒処分)

第三条 復帰隊員に係る琉球政府公務員法第三十七条第一項の規定による停職又は減給の処分で法の施行の際効力を有しているものは、自衛隊法第四十六条の規定による停職又は減給の処分とみなす。

2 法の施行の際、琉球政府公務員法第三十七条第一項各号に規定する場合に該当する復帰隊員で、その該当することを理由として同項の規定による処分を受けていないものは、自衛隊法第四十六条の規定の適用については、同条各号に規定する場合に該当する隊員とみなす。

3 復帰隊員が琉球政府の職員として職務上知ることのできた秘密を、法の施行後に漏らす行為は、自衛隊法第四十六条の規定の適用については、同法第五十九条第一項の規定に違反する行為とみなす。

(審査請求等)

第四条 琉球政府の職員のうち、復帰隊員となつた者及び法の施行前に離職した者でその離職の際隊員が従事する事務に相当する事務に従事していたもの(以下この条において「復帰隊員等」という。)に係る琉球政府公務員法の規定による懲戒処分その他その意に反する不利益な処分で、法の施行の際同立法第五十七条第四項の規定により審査の請求をすることができるもの又は法の施行の日前一年以内にされたものは、不服申立てに関する自衛隊法又は自衛隊法施行令(昭和二十九年政令第百七十九号)の規定の適用については、同法第四十九条第一項に規定する処分とみなす。

2 前項に規定する処分についての審査請求は、自衛隊法第四十九条第二項の規定にかかわらず、法の施行の日から起算して六十日以内にしなければならない。

3 復帰隊員等に係る琉球政府公務員法第五十七条第四項の規定による審査の請求で法の施行の際琉球政府人事委員会に係属しているものは、自衛隊法第四十九条第二項の規定による審査請求とみなし、引き続き防衛庁長官(以下「長官」という。)に係属するものとする。

4 復帰隊員等に係る職員の意に反する不利益処分及び懲戒処分に関する審査手続(千九百五十三年人事委員会規則第九号)第四十八条の規定による再審の請求で法の施行の際琉球政府人事委員会に係属しているものは、自衛隊法施行令第八十三条の規定による再審の請求とみなし、引き続き長官に係属するものとする。

第五条 削除

(私企業からの隔離等)

第六条 復帰隊員に係る琉球政府公務員法第四十六条の規定による許可で法の施行の際効力を有するものは、法の施行の日における当該許可の期間の残余の期間(その期間の満了する日が法の施行の日から起算して三月を経過する日後の日であるときは、その三月を経過する日までの期間)、自衛隊法第六十二条第三項又は第六十三条の規定による長官の承認とみなす。

(昇格及び降格)

第七条 復帰隊員の法の施行の日後の最初の昇格及び降格に係る防衛庁の職員の給与等に関する法律施行令(昭和二十七年政令第三百六十八号)第六条の六第一項及び第三項並びに第六条の七第一項の規定の適用について必要な事項は、他の隊員との均衡を考慮して長官が定める。

(昇給に必要とされる期間)

第八条 復帰隊員の法の施行の日後の最初の昇給に必要とされる期間については、法第三十二条の規定により一般職に属する国家公務員となつた者の例による。

(調整手当)

第九条 法の施行の際沖縄・北方対策庁沖縄事務局に置かれる職員であつた隊員に対する調整手当の支給については、人事院規則一―九(沖縄の復帰に伴う国家公務員法等の適用の特別措置等)第二十二条の規定の例による。

(差額基本手当及び差額加算手当)

第十条 沖縄の復帰に伴う防衛庁関係法律の適用の特別措置等に関する法律(昭和四十七年法律第三十三号。以下「特別措置法」という。)第二条第一項の規定による特別の手当は、差額基本手当及び差額加算手当とし、これらの手当を支給される隊員の範囲、これらの手当の支給額その他これらの手当の支給に関し必要な事項については、法第三十二条の規定により一般職に属する国家公務員となつた者の例による。

2 差額基本手当を支給される隊員に対する防衛庁の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)第二十三条及び第二十四条の規定、同法第十四条第二項において準用する一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第十一条の三、第十一条の五、第十三条の二、第十三条の三及び第十九条の規定、自衛隊法第四十七条第四項の規定並びに防衛庁の職員の給与等に関する法律施行令第七条の二第一項、第十条第二項、第十条の二第二項及び第十七条の十第一項の規定の適用については、差額基本手当は、俸給とみなす。

3 差額基本手当を支給される隊員に対する防衛庁の職員の給与等に関する法律第十一条の三第一項及び防衛庁の職員の給与等に関する法律施行令第八条の三第一項の俸給月額は、同法の規定による俸給月額に差額基本手当の月額を加算した額とする。

(医師暫定手当)

第十一条 特別措置法第二条第二項の規定による特別の手当は、医師暫定手当とし、沖縄県の区域内に所在する官署に勤務する次に掲げる隊員に支給する。

一般職の職員の給与に関する法律別表第八イ医療職俸給表(一)の適用を受ける隊員

医師又は歯科医師である自衛官

2 医師暫定手当の月額は、次の各号に掲げる隊員の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

前項第一号に掲げる隊員
人事院規則九―五九(沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の規定による特別の手当)第二条第二項第一号に定める額に相当する額

前項第二号に掲げる隊員
前号に定める額との均衡を考慮して長官が定める額

3 医師暫定手当は、俸給の支給方法に準じて支給する。

(臨時加算手当)

第十二条 法の施行の際沖縄・北方対策庁沖縄事務局に置かれる職員であつた者で、引き続き沖縄県の区域内に所在する官署に勤務する隊員には、一般職に属する国家公務員の例により、臨時加算手当を支給する。

(休職者の給与)

第十三条 復帰隊員で第二条第一項の規定により休職の処分を受けている者とみなされる者に対する防衛庁の職員の給与等に関する法律第二十三条の規定の適用については、同条第二項又は第三項に規定する期間は、琉球政府公務員法第三十五条第三項の規定による休職の処分の日から起算するものとする。

(俸給の支給日)

第十四条 沖縄県の区域内に所在する官署に勤務する隊員の昭和四十七年五月の俸給を防衛庁の職員の給与等に関する法律施行令第八条第一項に規定する俸給の支給日に支給することが困難であると認めるときは、同項の規定にかかわらず、長官は、これを支給する日を別に定めることができる。

(法の施行前に離職した者等に対する公務災害補償)

第十五条 琉球政府の職員のうち、法の施行前に離職し、又は死亡した者で、その離職又は死亡の時に隊員が従事する事務に相当する事務に従事していたものについては、当該職員としての公務を防衛庁の職員の給与等に関する法律第二十七条第一項の公務とみなして同項の規定を適用する。

2 前項に規定する者の昭和四十四年九月三十日以前に支給事由の生じた公務上の災害に対する補償に関しては、同項の規定にかかわらず、特別措置法第二条第四項の規定を準用する。

(平均給与額)

第十六条 特別措置法第二条第一項又は第二項の規定による特別の手当を支給される隊員が法の施行後に公務上負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合の補償に関する防衛庁の職員の給与等に関する法律第二十七条の規定の適用については、同条第二項中「及び宿日直手当」とあるのは「、宿日直手当及び沖縄の復帰に伴う防衛庁関係法律の適用の特別措置等に関する法律(昭和四十七年法律第三十三号)第二条第一項又は第二項の規定による特別の手当」と、「及び特地勤務手当」とあるのは「、特地勤務手当及び沖縄の復帰に伴う防衛庁関係法律の適用の特別措置等に関する法律第二条第二項の規定による特別の手当」とする。

2 復帰隊員又は前条第一項に規定する者が、法の施行前に公務上負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合の補償に係る平均給与額は、防衛庁の職員の給与等に関する法律第二十七条第二項の規定にかかわらず、同条第一項において読み替えられた国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)第八条の規定により長官が指定した防衛庁の機関が長官の承認を得て定める額とする。

(年金たる補償の特例)

第十七条 復帰隊員又は第十五条第一項に規定する者に係る法の施行前に支給事由の生じた障害補償年金又は遺族補償年金の法の施行の日の属する月の前月までの間に係る額については、人事院規則一―九(沖縄の復帰に伴う国家公務員法等の適用の特別措置等)第十七条の規定の例による。

(補償の実施に関する行為の承継)

第十八条 復帰隊員又は第十五条第一項に規定する者が受けた公務上の災害に係る琉球政府公務員災害補償法(千九百六十九年立法第百三十号)又は同立法に基づく人事委員会規則の規定による公務上の災害の認定、補償金額の決定、補償金の支払その他の補償の実施に関する行為(昭和四十四年九月三十日以前に支給事由の生じた補償に関するものを除く。)は、防衛庁の職員の給与等に関する法律第二十七条において準用する国家公務員災害補償法(これに基づく命令を含む。)の相当規定による行為とみなす。

2 復帰隊員又は第十五条第一項に規定する者の昭和四十四年九月三十日以前に支給事由の生じた公務上の災害に対する補償で法の施行前に行なわれたものは、特別措置法第二条第四項(第十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定により行なわれた補償とみなす。

(総理府令への委任)

第十九条 この政令に定めるもののほか、復帰隊員の給与及び防衛庁の職員の給与等に関する法律による災害補償の実施に関し必要な事項は、総理府令で定める。

附則

この政令は、法の施行の日(昭和四十七年五月十五日)から施行する。

附則(昭和四七年五月二五日政令第二〇三号)

この政令は、公布の日から施行し、この政令による改正後の沖縄の復帰に伴う防衛庁関係法令の適用の特別措置に関する政令の規定は、昭和四十七年五月十五日から適用する。

附則(昭和五七年四月三〇日政令第一三一号)

この政令は、公布の日から施行する。

附則(昭和六〇年一二月二一日政令第三一七号)

この政令は、公布の日から施行する。 ただし、第四十二条の規定は、昭和六十一年一月一日から施行する。 この政令(第四十二条の規定を除く。)による改正後の次に掲げる政令の規定は、昭和六十年七月一日から適用する。

一から十二まで

十三沖縄の復帰に伴う防衛庁関係法令の適用の特別措置に関する政令

附則(昭和六二年五月一二日政令第一三六号)

この政令は、昭和六十二年五月十五日から施行する。 この政令の施行の際、改正前の沖縄の復帰に伴う防衛庁関係法令の適用の特別措置に関する政令第五条の規定による年次休暇に残日数がある沖縄の復帰に伴う防衛庁関係法令の適用の特別措置に関する政令第二条第一項の復帰隊員については、当該残日数に相当する日数(その日数が十日を超える場合にあつては、十日)の年次休暇を昭和六十三年五月十四日までの間に与える。

附則(平成二年九月二八日政令第二九〇号)

この政令は、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律の施行の日(平成二年十月一日)から施行する。

附則(平成六年七月二七日政令第二五一号)

この政令は、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律の施行の日(平成六年九月一日)から施行する。