第一章 総則
(目的)第一条 この法律は、母子家庭等及び寡婦の福祉に関する原理を明らかにするとともに、母子家庭等及び寡婦に対し、その生活の安定と向上のために必要な措置を講じ、もつて母子家庭等及び寡婦の福祉を図ることを目的とする。
(基本理念)第二条 全て母子家庭等には、児童が、その置かれている環境にかかわらず、心身ともに健やかに育成されるために必要な諸条件と、その母子家庭の母及び父子家庭の父の健康で文化的な生活とが保障されるものとする。
2 寡婦には、母子家庭の母及び父子家庭の父に準じて健康で文化的な生活が保障されるものとする。 (国及び地方公共団体の責務)第三条 国及び地方公共団体は、母子家庭等及び寡婦の福祉を増進する責務を有する。
2 国及び地方公共団体は、母子家庭等又は寡婦の福祉に関係のある施策を講ずるに当たつては、その施策を通じて、前条に規定する理念が具現されるように配慮しなければならない。 (関係機関の責務)第三条の二 第八条第一項に規定する母子・父子自立支援員、福祉事務所(社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に定める福祉に関する事務所をいう。以下同じ。)その他母子家庭の福祉に関する機関、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)に定める児童委員、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(令和四年法律第五十二号)第十一条第一項に規定する女性相談支援員、児童福祉法第四十四条の二第一項に規定する児童家庭支援センター、同法第三十八条に規定する母子生活支援施設、第十七条第一項、第三十条第三項又は第三十一条の五第二項の規定により都道府県又は市(特別区を含む。以下同じ。)町村から委託を受けている者、第三十八条に規定する母子・父子福祉施設、母子・父子福祉団体、公共職業安定所その他母子家庭の支援を行う関係機関は、母子家庭の母及び児童の生活の安定と向上のために相互に協力しなければならない。
2 第八条第一項に規定する母子・父子自立支援員、福祉事務所その他父子家庭の福祉に関する機関、児童福祉法に定める児童委員、同法第四十四条の二第一項に規定する児童家庭支援センター、第三十一条の七第一項、第三十一条の九第三項又は第三十一条の十一第二項の規定により都道府県又は市町村から委託を受けている者、第三十八条に規定する母子・父子福祉施設、母子・父子福祉団体、公共職業安定所その他父子家庭の支援を行う関係機関は、父子家庭の父及び児童の生活の安定と向上のために相互に協力しなければならない。 3 第八条第一項に規定する母子・父子自立支援員、福祉事務所その他寡婦の福祉に関する機関、第三十三条第一項、第三十五条第三項又は第三十五条の二第二項の規定により都道府県又は市町村から委託を受けている者、第三十八条に規定する母子・父子福祉施設、母子・父子福祉団体、公共職業安定所その他寡婦の支援を行う関係機関は、寡婦の生活の安定と向上のために相互に協力しなければならない。 (自立への努力)第四条 母子家庭の母及び父子家庭の父並びに寡婦は、自ら進んでその自立を図り、家庭生活及び職業生活の安定と向上に努めなければならない。
(扶養義務の履行)第五条 母子家庭等の児童の親は、当該児童が心身ともに健やかに育成されるよう、当該児童の養育に必要な費用の負担その他当該児童についての扶養義務を履行するように努めなければならない。
2 母子家庭等の児童の親は、当該児童が心身ともに健やかに育成されるよう、当該児童を監護しない親の当該児童についての扶養義務の履行を確保するように努めなければならない。 3 国及び地方公共団体は、母子家庭等の児童が心身ともに健やかに育成されるよう、当該児童を監護しない親の当該児童についての扶養義務の履行を確保するために広報その他適切な措置を講ずるように努めなければならない。 (定義)第六条 この法律において「配偶者のない女子」とは、配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)と死別した女子であつて、現に婚姻(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。以下同じ。)をしていないもの及びこれに準ずる次に掲げる女子をいう。
一 離婚した女子であつて現に婚姻をしていないもの
二 配偶者の生死が明らかでない女子
三 配偶者から遺棄されている女子
四 配偶者が海外にあるためその扶養を受けることができない女子
五 配偶者が精神又は身体の障害により長期にわたつて労働能力を失つている女子
六 前各号に掲げる者に準ずる女子であつて政令で定めるもの
2 この法律において「配偶者のない男子」とは、配偶者と死別した男子であつて、現に婚姻をしていないもの及びこれに準ずる次に掲げる男子をいう。一 離婚した男子であつて現に婚姻をしていないもの
二 配偶者の生死が明らかでない男子
三 配偶者から遺棄されている男子
四 配偶者が海外にあるためその扶養を受けることができない男子
五 配偶者が精神又は身体の障害により長期にわたつて労働能力を失つている男子
六 前各号に掲げる者に準ずる男子であつて政令で定めるもの
3 この法律において「児童」とは、二十歳に満たない者をいう。 4 この法律において「寡婦」とは、配偶者のない女子であつて、かつて配偶者のない女子として民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百七十七条の規定により児童を扶養していたことのあるものをいう。 5 この法律において「母子家庭等」とは、母子家庭及び父子家庭をいう。 6 この法律において「母子・父子福祉団体」とは、配偶者のない者で現に児童を扶養しているもの(配偶者のない女子であつて民法第八百七十七条の規定により現に児童を扶養しているもの(以下「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの」という。)又は配偶者のない男子であつて同条の規定により現に児童を扶養しているもの(以下「配偶者のない男子で現に児童を扶養しているもの」という。)をいう。第八条第二項において同じ。)の福祉又はこれに併せて寡婦の福祉を増進することを主たる目的とする次の各号に掲げる法人であつて当該各号に定めるその役員の過半数が配偶者のない女子又は配偶者のない男子であるものをいう。一 社会福祉法人 理事
二 前号に掲げるもののほか、営利を目的としない法人であつて内閣府令で定めるもの 内閣府令で定める役員
(都道府県児童福祉審議会等の権限)第七条 次の各号に掲げる機関は、母子家庭等の福祉に関する事項につき、調査審議するほか、当該各号に定める者の諮問に答え、又は関係行政機関に意見を具申することができる。
一 児童福祉法第八条第二項に規定する都道府県児童福祉審議会(同条第一項ただし書に規定する都道府県にあつては、社会福祉法第七条第一項に規定する地方社会福祉審議会) 都道府県知事
二 児童福祉法第八条第四項に規定する市町村児童福祉審議会 市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)
(母子・父子自立支援員)第八条 都道府県知事、市長(特別区の区長を含む。)及び福祉事務所を管理する町村長(以下「都道府県知事等」という。)は、社会的信望があり、かつ、次項に規定する職務を行うに必要な熱意と識見を持つている者のうちから、母子・父子自立支援員を委嘱するものとする。
2 母子・父子自立支援員は、この法律の施行に関し、主として次の業務を行うものとする。一 配偶者のない者で現に児童を扶養しているもの及び寡婦に対し、相談に応じ、その自立に必要な情報提供及び指導を行うこと。
二 配偶者のない者で現に児童を扶養しているもの及び寡婦に対し、職業能力の向上及び求職活動に関する支援を行うこと。
3 都道府県、市及び福祉事務所を設置する町村(以下「都道府県等」という。)は、母子・父子自立支援員の研修の実施その他の措置を講ずることにより、母子・父子自立支援員その他の母子家庭の母及び父子家庭の父並びに寡婦の自立の支援に係る事務に従事する人材の確保及び資質の向上を図るよう努めるものとする。 (福祉事務所)第九条 福祉事務所は、この法律の施行に関し、主として次の業務を行うものとする。
一 母子家庭等及び寡婦の福祉に関し、母子家庭等及び寡婦並びに母子・父子福祉団体の実情その他必要な実情の把握に努めること。
二 母子家庭等及び寡婦の福祉に関する相談に応じ、必要な調査及び指導を行うこと、並びにこれらに付随する業務を行うこと。
(児童委員の協力)第十条 児童福祉法に定める児童委員は、この法律の施行について、福祉事務所の長又は母子・父子自立支援員の行う職務に協力するものとする。
(母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のための措置の積極的かつ計画的な実施等)第十条の二 都道府県等は、母子家庭等及び寡婦が母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のために最も適切な支援を総合的に受けられるようにするため、地域の実情に応じた母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のための措置の積極的かつ計画的な実施及び周知並びに母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のための支援を行う者の活動の連携及び調整を図るよう努めなければならない。
第二章 基本方針等
(基本方針)第十一条 内閣総理大臣は、母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のための措置に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 基本方針に定める事項は、次のとおりとする。一 母子家庭等及び寡婦の家庭生活及び職業生活の動向に関する事項
二 母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のため講じようとする施策の基本となるべき事項
三 都道府県等が、次条の規定に基づき策定する母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のための措置に関する計画(以下「自立促進計画」という。)の指針となるべき基本的な事項
四 前三号に掲げるもののほか、母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のための措置に関する重要事項
3 内閣総理大臣は、基本方針を定め、又は変更するときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するものとする。 4 内閣総理大臣は、基本方針を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。 (自立促進計画)第十二条 都道府県等は、基本方針に即し、次に掲げる事項を定める自立促進計画を策定し、又は変更しようとするときは、法律の規定による計画であつて母子家庭等及び寡婦の福祉に関する事項を定めるものとの調和を保つよう努めなければならない。
一 当該都道府県等の区域における母子家庭等及び寡婦の家庭生活及び職業生活の動向に関する事項
二 当該都道府県等の区域において母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のため講じようとする施策の基本となるべき事項
三 福祉サービスの提供、職業能力の向上の支援その他母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のために講ずべき具体的な措置に関する事項
四 前三号に掲げるもののほか、母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のための措置に関する重要事項
2 都道府県等は、自立促進計画を策定し、又は変更するときは、あらかじめ、母子家庭等及び寡婦の置かれている環境、母子家庭等及び寡婦に対する福祉の措置の利用に関する母子家庭等及び寡婦の意向その他の母子家庭等及び寡婦の事情を勘案するよう努めなければならない。 3 都道府県等は、自立促進計画を策定し、又は変更するときは、あらかじめ、第七条各号に掲げる機関、子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第七十二条第一項又は第四項に規定する機関その他の母子家庭等及び寡婦の福祉に関する事項を調査審議する合議制の機関の意見を聴くよう努めなければならない。 4 都道府県等は、自立促進計画を策定し、又は変更するときは、あらかじめ、母子・父子福祉団体の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。 5 前項に定めるもののほか、都道府県等は、自立促進計画を策定し、又は変更するときは、あらかじめ、インターネットの利用その他の内閣府令で定める方法により広く母子家庭等及び寡婦の意見を求めることその他の住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。第三章 母子家庭に対する福祉の措置
(母子福祉資金の貸付け)第十三条 都道府県は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又はその扶養している児童(配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものが同時に民法第八百七十七条の規定により二十歳以上である子その他これに準ずる者を扶養している場合におけるその二十歳以上である子その他これに準ずる者を含む。以下この項及び第三項において同じ。)に対し、配偶者のない女子の経済的自立の助成と生活意欲の助長を図り、あわせてその扶養している児童の福祉を増進するため、次に掲げる資金を貸し付けることができる。
一 事業を開始し、又は継続するのに必要な資金
二 配偶者のない女子が扶養している児童の修学に必要な資金
三 配偶者のない女子又はその者が扶養している児童が事業を開始し、又は就職するために必要な知識技能を習得するのに必要な資金
四 前三号に掲げるもののほか、配偶者のない女子及びその者が扶養している児童の福祉のために必要な資金であつて政令で定めるもの
2 都道府県は、前項に規定する資金のうち、その貸付けの目的を達成するために一定の期間継続して貸し付ける必要がある資金で政令で定めるものについては、その貸付けの期間中に当該配偶者のない女子が民法第八百七十七条の規定により扶養している全ての児童が二十歳に達した後でも、政令で定めるところにより、なお継続してその貸付けを行うことができる。 3 都道府県は、第一項に規定する資金のうち、その貸付けの目的が児童の修学又は知識技能の習得に係る資金であつて政令で定めるものを配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものに貸し付けている場合において、その修学又は知識技能の習得の中途において当該配偶者のない女子が死亡したときは、政令で定めるところにより、当該児童(前項の規定による貸付けに係る二十歳以上である者を含む。)がその修学又は知識技能の習得を終了するまでの間、当該児童に対して、当該資金の貸付けを行うことができる。 (母子・父子福祉団体に対する貸付け)第十四条 都道府県は、政令で定める事業を行う母子・父子福祉団体であつてその事業に使用される者が主として次の各号に掲げる者のいずれかであるもの又は第一号に掲げる者の自立の促進を図るための事業として政令で定めるものを行う母子・父子福祉団体に対し、これらの事業につき、前条第一項第一号に掲げる資金を貸し付けることができる。
一 配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの
二 前号に掲げる者及び配偶者のない男子で現に児童を扶養しているもの
三 第一号に掲げる者及び寡婦
四 第二号に掲げる者及び寡婦
(償還の免除)第十五条 都道府県は、第十三条の規定による貸付金の貸付けを受けた者が死亡したとき、又は精神若しくは身体に著しい障害を受けたため、当該貸付金を償還することができなくなつたと認められるときは、議会の議決を経て、当該貸付金の償還未済額の全部又は一部の償還を免除することができる。 ただし、政令で定める場合は、この限りでない。
2 都道府県は、第十三条第一項第四号に掲げる資金のうち政令で定めるものの貸付けを受けた者が、所得の状況その他政令で定める事由により当該貸付金を償還することができなくなつたと認められるときは、条例で定めるところにより、当該貸付金の償還未済額の一部の償還を免除することができる。 (政令への委任)第十六条 前三条に定めるもののほか、第十三条及び第十四条の規定による貸付金(以下「母子福祉資金貸付金」という。)の貸付金額の限度、貸付方法、償還その他母子福祉資金貸付金の貸付けに関して必要な事項は、政令で定める。
(母子家庭日常生活支援事業)第十七条 都道府県又は市町村は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものがその者の疾病その他の理由により日常生活に支障を生じたと認められるときは、政令で定める基準に従い、その者につき、その者の居宅その他内閣府令で定める場所において、乳幼児の保育若しくは食事の世話若しくは専門的知識をもつて行う生活及び生業に関する助言、指導その他の日常生活を営むのに必要な便宜であつて内閣府令で定めるものを供与し、又は当該都道府県若しくは市町村以外の者に当該便宜を供与することを委託する措置を採ることができる。
2 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 (措置の解除に係る説明等)第十八条 都道府県知事又は市町村長は、前条第一項の措置を解除する場合には、あらかじめ、当該措置に係る者に対し、当該措置の解除の理由について説明するとともに、その意見を聴かなければならない。 ただし、当該措置に係る者から当該措置の解除の申出があつた場合その他内閣府令で定める場合においては、この限りでない。
(行政手続法の適用除外)第十九条 第十七条第一項の措置を解除する処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
(事業の開始)第二十条 国及び都道府県以外の者は、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ、内閣府令で定める事項を都道府県知事に届け出て、母子家庭日常生活支援事業(第十七条第一項の措置に係る者につき同項の内閣府令で定める便宜を供与する事業をいう。以下同じ。)を行うことができる。
(廃止又は休止)第二十一条 母子家庭日常生活支援事業を行う者は、その事業を廃止し、又は休止するときは、あらかじめ、内閣府令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
(報告の徴収等)第二十二条 都道府県知事は、母子家庭の福祉のために必要があると認めるときは、母子家庭日常生活支援事業を行う者に対し、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその事務所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定による質問又は立入検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。 3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 (事業の停止等)第二十三条 都道府県知事は、母子家庭日常生活支援事業を行う者が、この法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又はその事業に関し不当に営利を図り、若しくは第十七条第一項の措置に係る配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの等の処遇につき不当な行為をしたときは、その事業を行う者に対し、その事業の制限又は停止を命ずることができる。
(受託義務)第二十四条 母子家庭日常生活支援事業を行う者は、第十七条第一項の規定による委託を受けたときは、正当な理由がなく、これを拒んではならない。
(売店等の設置の許可)第二十五条 国又は地方公共団体の設置した事務所その他の公共的施設の管理者は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又は母子・父子福祉団体からの申請があつたときは、その公共的施設内において、新聞、雑誌、たばこ、事務用品、食料品その他の物品を販売し、又は理容業、美容業等の業務を行うために、売店又は理容所、美容所等の施設を設置することを許すように努めなければならない。
2 前項の規定により売店その他の施設を設置することを許された者は、病気その他正当な理由がある場合のほかは、自らその業務に従事し、又は当該母子・父子福祉団体が使用する配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものをその業務に従事させなければならない。 3 都道府県知事は、第一項に規定する売店その他の施設の設置及びその運営を円滑にするため、当該都道府県の区域内の公共的施設の管理者と協議を行い、かつ、公共的施設内における売店等の設置の可能な場所、販売物品の種類等を調査し、その結果を配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び母子・父子福祉団体に知らせる措置を講じなければならない。 (製造たばこの小売販売業の許可)第二十六条 配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものがたばこ事業法(昭和五十九年法律第六十八号)第二十二条第一項の規定による小売販売業の許可を申請した場合において同法第二十三条各号の規定に該当しないときは、財務大臣は、その者に当該許可を与えるように努めなければならない。
2 前条第二項の規定は、前項の規定によりたばこ事業法第二十二条第一項の許可を受けた者について準用する。 (公営住宅の供給に関する特別の配慮)第二十七条 地方公共団体は、公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)による公営住宅の供給を行う場合には、母子家庭の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。
(特定教育・保育施設の利用等に関する特別の配慮)第二十八条 市町村は、子ども・子育て支援法第二十七条第一項に規定する特定教育・保育施設(次項において「特定教育・保育施設」という。)又は同法第四十三条第二項に規定する特定地域型保育事業(次項において「特定地域型保育事業」という。)の利用について、同法第四十二条第一項若しくは第五十四条第一項の規定により相談、助言若しくはあつせん若しくは要請を行う場合又は児童福祉法第二十四条第三項の規定により調整若しくは要請を行う場合には、母子家庭の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。
2 特定教育・保育施設の設置者又は子ども・子育て支援法第二十九条第一項に規定する特定地域型保育事業者は、同法第三十三条第二項又は第四十五条第二項の規定により当該特定教育・保育施設を利用する児童(同法第十九条第二号又は第三号に該当する児童に限る。以下この項において同じ。)又は当該特定地域型保育事業者に係る特定地域型保育事業を利用する児童を選考するときは、母子家庭の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。 3 市町村は、児童福祉法第六条の三第二項に規定する放課後児童健全育成事業その他の内閣府令で定める事業を行う場合には、母子家庭の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。 (雇用の促進)第二十九条 国及び地方公共団体は、就職を希望する母子家庭の母及び児童の雇用の促進を図るため、事業主その他国民一般の理解を高めるとともに、職業訓練の実施、就職のあつせん、公共的施設における雇入れの促進等必要な措置を講ずるように努めるものとする。
2 公共職業安定所は、母子家庭の母の雇用の促進を図るため、求人に関する情報の収集及び提供、母子家庭の母を雇用する事業主に対する援助その他必要な措置を講ずるように努めるものとする。 (母子家庭就業支援事業等)第三十条 国は、前条第二項の規定に基づき公共職業安定所が講ずる措置のほか、次に掲げる業務を行うものとする。
一 母子家庭の母及び児童の雇用の促進に関する調査及び研究を行うこと。
二 母子家庭の母及び児童の雇用の促進に関する業務に従事する者その他の関係者に対する研修を行うこと。
三 都道府県が行う次項に規定する業務(以下「母子家庭就業支援事業」という。)について、都道府県に対し、情報の提供その他の援助を行うこと。
2 都道府県は、就職を希望する母子家庭の母及び児童の雇用の促進を図るため、母子・父子福祉団体と緊密な連携を図りつつ、次に掲げる業務を総合的かつ一体的に行うことができる。一 母子家庭の母及び児童に対し、就職に関する相談に応じること。
二 母子家庭の母及び児童に対し、職業能力の向上のために必要な措置を講ずること。
三 母子家庭の母及び児童並びに事業主に対し、雇用情報及び就職の支援に関する情報の提供その他母子家庭の母及び児童の就職に関し必要な支援を行うこと。
3 都道府県は、母子家庭就業支援事業に係る事務の全部又は一部を内閣府令で定める者に委託することができる。 4 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 (母子家庭自立支援給付金)第三十一条 都道府県等は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものの雇用の安定及び就職の促進を図るため、政令で定めるところにより、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又は事業主に対し、次に掲げる給付金(以下「母子家庭自立支援給付金」という。)を支給することができる。
一 配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものが、内閣府令で定める教育訓練を受け、当該教育訓練を修了した場合に、その者に支給する給付金(以下「母子家庭自立支援教育訓練給付金」という。)
二 配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものが、安定した職業に就くことを容易にするため必要な資格として内閣府令で定めるものを取得するため養成機関において修業する場合に、その修業と生活との両立を支援するためその者に支給する給付金(以下「母子家庭高等職業訓練促進給付金」という。)
三 前二号に掲げる給付金以外の給付金であつて、政令で定めるもの
(不正利得の徴収)第三十一条の二 偽りその他不正の手段により母子家庭自立支援給付金の支給を受けた者があるときは、都道府県知事等は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
(受給権の保護)第三十一条の三 母子家庭自立支援教育訓練給付金又は母子家庭高等職業訓練促進給付金の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。
(公課の禁止)第三十一条の四 租税その他の公課は、母子家庭自立支援教育訓練給付金又は母子家庭高等職業訓練促進給付金として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。
(母子家庭生活向上事業)第三十一条の五 都道府県及び市町村は、母子家庭の母及び児童の生活の向上を図るため、母子・父子福祉団体と緊密な連携を図りつつ、次に掲げる業務(以下「母子家庭生活向上事業」という。)を行うことができる。
一 母子家庭の母及び児童に対し、家庭生活及び職業生活に関する相談に応じ、又は母子・父子福祉団体による支援その他の母子家庭の母及び児童に対する支援に係る情報の提供を行うこと。
二 母子家庭の児童に対し、生活に関する相談に応じ、又は学習に関する支援を行うこと。
三 母子家庭の母及び児童に対し、母子家庭相互の交流の機会を提供することその他の必要な支援を行うこと。
2 都道府県及び市町村は、母子家庭生活向上事業に係る事務の全部又は一部を内閣府令で定める者に委託することができる。 3 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。第四章 父子家庭に対する福祉の措置
(父子福祉資金の貸付け)第三十一条の六 都道府県は、配偶者のない男子で現に児童を扶養しているもの又はその扶養している児童(配偶者のない男子で現に児童を扶養しているものが同時に民法第八百七十七条の規定により二十歳以上である子その他これに準ずる者を扶養している場合におけるその二十歳以上である子その他これに準ずる者を含む。以下この項及び第三項において同じ。)に対し、配偶者のない男子の経済的自立の助成と生活意欲の助長を図り、あわせてその扶養している児童の福祉を増進するため、次に掲げる資金を貸し付けることができる。
一 事業を開始し、又は継続するのに必要な資金
二 配偶者のない男子が扶養している児童の修学に必要な資金
三 配偶者のない男子又はその者が扶養している児童が事業を開始し、又は就職するために必要な知識技能を習得するのに必要な資金
四 前三号に掲げるもののほか、配偶者のない男子及びその者が扶養している児童の福祉のために必要な資金であつて政令で定めるもの
2 都道府県は、前項に規定する資金のうち、その貸付けの目的を達成するために一定の期間継続して貸し付ける必要がある資金で政令で定めるものについては、その貸付けの期間中に当該配偶者のない男子が民法第八百七十七条の規定により扶養している全ての児童が二十歳に達した後でも、政令で定めるところにより、なお継続してその貸付けを行うことができる。 3 都道府県は、第一項に規定する資金のうち、その貸付けの目的が児童の修学又は知識技能の習得に係る資金であつて政令で定めるものを配偶者のない男子で現に児童を扶養しているものに貸し付けている場合において、その修学又は知識技能の習得の中途において当該配偶者のない男子が死亡したときは、政令で定めるところにより、当該児童(前項の規定による貸付けに係る二十歳以上である者を含む。)がその修学又は知識技能の習得を終了するまでの間、当該児童に対して、当該資金の貸付けを行うことができる。 4 第十四条(各号を除く。)の規定は、政令で定める事業を行う母子・父子福祉団体であつてその事業に使用される者が主として次の各号に掲げる者のいずれかであるもの又は第一号に掲げる者の自立の促進を図るための事業として政令で定めるものを行う母子・父子福祉団体について準用する。 この場合において、同条中「次の各号」とあるのは「第三十一条の六第四項各号」と、「又は第一号」とあるのは「又は同項第一号」と、「前条第一項第一号」とあるのは「同条第一項第一号」と読み替えるものとする。一 配偶者のない男子で現に児童を扶養しているもの
二 前号に掲げる者及び寡婦
5 第十五条第一項の規定は第一項から第三項までの規定による貸付金の貸付けを受けた者について、同条第二項の規定は第一項第四号に掲げる資金のうち政令で定めるものの貸付けを受けた者について、それぞれ準用する。 6 都道府県は、母子福祉資金貸付金の貸付けを受けることができる母子・父子福祉団体については、第一項から第三項まで及び第四項において読み替えて準用する第十四条の規定による貸付金(以下「父子福祉資金貸付金」という。)の貸付けを行わない。 7 第一項から第三項まで、第四項において読み替えて準用する第十四条、第五項において準用する第十五条及び前項に定めるもののほか、父子福祉資金貸付金の貸付金額の限度、貸付方法、償還その他父子福祉資金貸付金の貸付けに関して必要な事項は、政令で定める。 (父子家庭日常生活支援事業)第三十一条の七 都道府県又は市町村は、配偶者のない男子で現に児童を扶養しているものがその者の疾病その他の理由により日常生活に支障を生じたと認められるときは、政令で定める基準に従い、その者につき、その者の居宅その他内閣府令で定める場所において、乳幼児の保育若しくは食事の世話若しくは専門的知識をもつて行う生活及び生業に関する助言、指導その他の日常生活を営むのに必要な便宜であつて内閣府令で定めるものを供与し、又は当該都道府県若しくは市町村以外の者に当該便宜を供与することを委託する措置を採ることができる。
2 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 3 第十八条及び第十九条の規定は、第一項の措置について準用する。 4 第二十条の規定は父子家庭日常生活支援事業(第一項の措置に係る配偶者のない男子で現に児童を扶養しているものにつき同項の内閣府令で定める便宜を供与する事業をいう。以下同じ。)について、第二十一条から第二十四条までの規定は父子家庭日常生活支援事業を行う者について、それぞれ準用する。 この場合において、第二十二条第一項中「母子家庭の」とあるのは「父子家庭の」と、第二十三条中「第十七条第一項」とあるのは「第三十一条の七第一項」と、「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの」とあるのは「配偶者のない男子で現に児童を扶養しているもの」と、第二十四条中「第十七条第一項」とあるのは「第三十一条の七第一項」と読み替えるものとする。 (公営住宅の供給に関する特別の配慮等)第三十一条の八 第二十七条及び第二十八条の規定は父子家庭について、第二十九条第一項の規定は父子家庭の父及び児童について、同条第二項の規定は父子家庭の父について、それぞれ準用する。
(父子家庭就業支援事業等)第三十一条の九 国は、前条において準用する第二十九条第二項の規定に基づき公共職業安定所が講ずる措置のほか、次に掲げる業務を行うものとする。
一 父子家庭の父及び児童の雇用の促進に関する調査及び研究を行うこと。
二 父子家庭の父及び児童の雇用の促進に関する業務に従事する者その他の関係者に対する研修を行うこと。
三 都道府県が行う次項に規定する業務(以下「父子家庭就業支援事業」という。)について、都道府県に対し、情報の提供その他の援助を行うこと。
2 都道府県は、就職を希望する父子家庭の父及び児童の雇用の促進を図るため、母子・父子福祉団体と緊密な連携を図りつつ、次に掲げる業務を総合的かつ一体的に行うことができる。一 父子家庭の父及び児童に対し、就職に関する相談に応じること。
二 父子家庭の父及び児童に対し、職業能力の向上のために必要な措置を講ずること。
三 父子家庭の父及び児童並びに事業主に対し、雇用情報及び就職の支援に関する情報の提供その他父子家庭の父及び児童の就職に関し必要な支援を行うこと。
3 都道府県は、父子家庭就業支援事業に係る事務の全部又は一部を内閣府令で定める者に委託することができる。 4 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 (父子家庭自立支援給付金)第三十一条の十 第三十一条から第三十一条の四までの規定は、配偶者のない男子で現に児童を扶養しているものについて準用する。 この場合において、第三十一条中「母子家庭自立支援給付金」とあるのは「父子家庭自立支援給付金」と、同条第一号中「母子家庭自立支援教育訓練給付金」とあるのは「父子家庭自立支援教育訓練給付金」と、同条第二号中「母子家庭高等職業訓練促進給付金」とあるのは「父子家庭高等職業訓練促進給付金」と、第三十一条の二中「母子家庭自立支援給付金」とあるのは「父子家庭自立支援給付金」と、第三十一条の三及び第三十一条の四中「母子家庭自立支援教育訓練給付金又は母子家庭高等職業訓練促進給付金」とあるのは「父子家庭自立支援教育訓練給付金又は父子家庭高等職業訓練促進給付金」と読み替えるものとする。
(父子家庭生活向上事業)第三十一条の十一 都道府県及び市町村は、父子家庭の父及び児童の生活の向上を図るため、母子・父子福祉団体と緊密な連携を図りつつ、次に掲げる業務(以下「父子家庭生活向上事業」という。)を行うことができる。
一 父子家庭の父及び児童に対し、家庭生活及び職業生活に関する相談に応じ、又は母子・父子福祉団体による支援その他の父子家庭の父及び児童に対する支援に係る情報の提供を行うこと。
二 父子家庭の児童に対し、生活に関する相談に応じ、又は学習に関する支援を行うこと。
三 父子家庭の父及び児童に対し、父子家庭相互の交流の機会を提供することその他の必要な支援を行うこと。
2 都道府県及び市町村は、父子家庭生活向上事業に係る事務の全部又は一部を内閣府令で定める者に委託することができる。 3 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。第五章 寡婦に対する福祉の措置
(寡婦福祉資金の貸付け)第三十二条 都道府県は、寡婦又は寡婦が民法第八百七十七条の規定により扶養している二十歳以上である子その他これに準ずる者(以下この項及び次項において「寡婦の被扶養者」という。)に対し、寡婦の経済的自立の助成と生活意欲の助長を図り、あわせて寡婦の被扶養者の福祉を増進するため、次に掲げる資金を貸し付けることができる。
一 事業を開始し、又は継続するのに必要な資金
二 寡婦の被扶養者の修学に必要な資金
三 寡婦又は寡婦の被扶養者が事業を開始し、又は就職するために必要な知識技能を習得するのに必要な資金
四 前三号に掲げるもののほか、寡婦及び寡婦の被扶養者の福祉のために必要な資金であつて政令で定めるもの
2 都道府県は、前項に規定する資金のうち、その貸付けの目的が寡婦の被扶養者の修学又は知識技能の習得に係る資金であつて政令で定めるものを寡婦に貸し付けている場合において、当該寡婦の被扶養者の修学又は知識技能の習得の中途において当該寡婦が死亡したときは、政令で定めるところにより、当該寡婦の被扶養者であつた者が修学又は知識技能の習得を終了するまでの間、当該寡婦の被扶養者であつた者に対して、当該資金の貸付けを行うことができる。 3 民法第八百七十七条の規定により現に扶養する子その他これに準ずる者のない寡婦については、当該寡婦の収入が政令で定める基準を超えるときは、第一項の規定による貸付金の貸付けは、行わない。 ただし、政令で定める特別の事情がある者については、この限りでない。 4 第十四条(各号を除く。)の規定は、政令で定める事業を行う母子・父子福祉団体であつてその事業に使用される者が主として寡婦であるもの又は寡婦の自立の促進を図るための事業として政令で定めるものを行う母子・父子福祉団体について準用する。 この場合において、同条中「前条第一項第一号」とあるのは、「第三十二条第一項第一号」と読み替えるものとする。 5 第十五条第一項の規定は、第一項及び第二項の規定による貸付金の貸付けを受けた者について準用する。 6 都道府県は、母子福祉資金貸付金の貸付けを受けることができる寡婦又は母子福祉資金貸付金若しくは父子福祉資金貸付金の貸付けを受けることができる母子・父子福祉団体については、第一項及び第二項並びに第四項において読み替えて準用する第十四条の規定による貸付金(以下「寡婦福祉資金貸付金」という。)の貸付けを行わない。 7 第一項から第三項まで、第四項において読み替えて準用する第十四条、第五項において準用する第十五条第一項及び前項に定めるもののほか、寡婦福祉資金貸付金の貸付金額の限度、貸付方法、償還その他寡婦福祉資金貸付金の貸付けに関して必要な事項は、政令で定める。 (寡婦日常生活支援事業)第三十三条 都道府県又は市町村は、寡婦がその者の疾病その他の理由により日常生活に支障を生じたと認められるときは、政令で定める基準に従い、その者につき、その者の居宅その他内閣府令で定める場所において、食事の世話若しくは専門的知識をもつて行う生活及び生業に関する助言、指導その他の日常生活を営むのに必要な便宜であつて内閣府令で定めるものを供与し、又は当該都道府県若しくは市町村以外の者に当該便宜を供与することを委託する措置を採ることができる。
2 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 3 第十八条及び第十九条の規定は、第一項の措置について準用する。 4 母子家庭日常生活支援事業を行う者は、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ、内閣府令で定める事項を都道府県知事に届け出て、寡婦日常生活支援事業(第一項の措置に係る寡婦につき同項の内閣府令で定める便宜を供与する事業をいう。以下同じ。)を行うことができる。 5 第二十一条から第二十四条までの規定は、寡婦日常生活支援事業を行う者について準用する。 この場合において、第二十二条第一項中「母子家庭の」とあるのは「寡婦の」と、第二十三条中「第十七条第一項」とあるのは「第三十三条第一項」と、「配偶者のない者で現に児童を扶養しているもの」とあるのは「寡婦」と、第二十四条中「第十七条第一項」とあるのは「第三十三条第一項」と読み替えるものとする。 (売店等の設置の許可等)第三十四条 第二十五条、第二十六条及び第二十九条の規定は、寡婦について準用する。 この場合において、第二十五条第一項中「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又は母子・父子福祉団体」とあり、及び同条第三項中「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び母子・父子福祉団体」とあるのは、「寡婦」と読み替えるものとする。
2 第二十五条第一項の規定により売店その他の施設を設置することを許された母子・父子福祉団体は、同条第二項の規定にかかわらず、当該母子・父子福祉団体が使用する寡婦をその業務に従事させることができる。 (寡婦就業支援事業等)第三十五条 国は、前条第一項において準用する第二十九条第二項の規定に基づき公共職業安定所が講ずる措置のほか、次に掲げる業務を行うものとする。
一 寡婦の雇用の促進に関する調査及び研究を行うこと。
二 寡婦の雇用の促進に関する業務に従事する者その他の関係者に対する研修を行うこと。
三 都道府県が行う次項に規定する業務(以下「寡婦就業支援事業」という。)について、都道府県に対し、情報の提供その他の援助を行うこと。
2 都道府県は、就職を希望する寡婦の雇用の促進を図るため、母子・父子福祉団体と緊密な連携を図りつつ、次に掲げる業務を総合的かつ一体的に行うことができる。一 寡婦に対し、就職に関する相談に応じること。
二 寡婦に対し、職業能力の向上のために必要な措置を講ずること。
三 寡婦及び事業主に対し、雇用情報及び就職の支援に関する情報の提供その他寡婦の就職に関し必要な支援を行うこと。
3 都道府県は、寡婦就業支援事業に係る事務の全部又は一部を内閣府令で定める者に委託することができる。 4 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 (寡婦生活向上事業)第三十五条の二 都道府県及び市町村は、寡婦の生活の向上を図るため、母子・父子福祉団体と緊密な連携を図りつつ、寡婦に対し、家庭生活及び職業生活に関する相談に応じ、又は母子・父子福祉団体による支援に係る情報の提供その他の必要な支援を行うことができる。
2 都道府県及び市町村は、前項に規定する業務(以下「寡婦生活向上事業」という。)に係る事務の全部又は一部を内閣府令で定める者に委託することができる。 3 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由がなく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。第六章 福祉資金貸付金に関する特別会計等
(特別会計)第三十六条 都道府県は、母子福祉資金貸付金、父子福祉資金貸付金及び寡婦福祉資金貸付金(以下「福祉資金貸付金」と総称する。)の貸付けを行うについては、特別会計を設けなければならない。
2 前項の特別会計においては、一般会計からの繰入金、次条第一項の規定による国からの借入金(以下「国からの借入金」という。)、福祉資金貸付金の償還金(当該福祉資金貸付金に係る政令で定める収入を含む。以下同じ。)及び附属雑収入をもつてその歳入とし、福祉資金貸付金、同条第二項及び第四項の規定による国への償還金、同条第五項の規定による一般会計への繰入金並びに貸付けに関する事務に要する費用をもつてその歳出とする。 3 都道府県は、毎年度の特別会計の決算上剰余金を生じたときは、これを当該年度の翌年度の特別会計の歳入に繰り入れなければならない。 4 第二項に規定する貸付けに関する事務に要する費用の額は、同項の規定に基づく政令で定める収入のうち収納済となつたものの額に政令で定める割合を乗じて得た額と、当該経費に充てるための一般会計からの繰入金の額との合計額を超えてはならない。 (国の貸付け等)第三十七条 国は、都道府県が福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れる金額の二倍に相当する金額を、当該繰入れが行われる年度において、無利子で、当該都道府県に貸し付けるものとする。
2 都道府県は、毎年度、当該年度の前々年度の特別会計の決算上の剰余金の額が、政令で定める額を超えるときは、その超える額に第一号に掲げる金額の第二号に掲げる金額に対する割合を乗じて得た額に相当する金額を、政令で定めるところにより国に償還しなければならない。一 当該年度の前々年度までの国からの借入金の総額(この項及び第四項の規定により国に償還した金額を除く。)
二 前号に掲げる額と当該都道府県が当該年度の前々年度までに福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額(第五項の規定により一般会計に繰り入れた金額を除く。)との合計額
3 前項の政令で定める額は、当該都道府県の福祉資金貸付金の貸付けの需要等の見通しからみて、同項の剰余金の額が著しく多額である都道府県について同項の規定が適用されるように定めるものとする。 4 都道府県は、第二項に規定するもののほか、毎年度、福祉資金貸付金の貸付業務に支障が生じない限りにおいて、国からの借入金の総額の一部に相当する金額を国に償還することができる。 5 都道府県は、毎年度、第二項又は前項の規定により国への償還を行つた場合に限り、政令で定める額を限度として、福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額の一部に相当する金額を、政令で定めるところにより一般会計に繰り入れることができる。 6 都道府県は、福祉資金貸付金の貸付業務を廃止したときは、その際における福祉資金貸付金の未貸付額及びその後において支払を受けた福祉資金貸付金の償還金の額に、それぞれ第一号に掲げる金額の第二号に掲げる金額に対する割合を乗じて得た額の合計額を、政令で定めるところにより国に償還しなければならない。一 国からの借入金の総額(第二項及び第四項の規定により国に償還した金額を除く。)
二 前号に掲げる額と当該都道府県が福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額(前項の規定により一般会計に繰り入れた金額を除く。)との合計額
7 第一項の規定による国の貸付け並びに第二項、第四項及び前項の規定による国への償還の手続に関し必要な事項は、内閣府令で定める。第七章 母子・父子福祉施設
(母子・父子福祉施設)第三十八条 都道府県、市町村、社会福祉法人その他の者は、母子家庭の母及び父子家庭の父並びに児童が、その心身の健康を保持し、生活の向上を図るために利用する母子・父子福祉施設を設置することができる。
(施設の種類)第三十九条 母子・父子福祉施設の種類は、次のとおりとする。
一 母子・父子福祉センター
二 母子・父子休養ホーム
2 母子・父子福祉センターは、無料又は低額な料金で、母子家庭等に対して、各種の相談に応ずるとともに、生活指導及び生業の指導を行う等母子家庭等の福祉のための便宜を総合的に供与することを目的とする施設とする。 3 母子・父子休養ホームは、無料又は低額な料金で、母子家庭等に対して、レクリエーシヨンその他休養のための便宜を供与することを目的とする施設とする。 (施設の設置)第四十条 市町村、社会福祉法人その他の者が母子・父子福祉施設を設置する場合には、社会福祉法の定めるところによらなければならない。
(寡婦の施設の利用)第四十一条 母子・父子福祉施設の設置者は、寡婦に、母子家庭等に準じて母子・父子福祉施設を利用させることができる。
第八章 費用
(市町村の支弁)第四十二条 次に掲げる費用は、市町村の支弁とする。
一 第十七条第一項の規定により市町村が行う母子家庭日常生活支援事業の実施に要する費用
二 第三十一条の規定により市町村が行う母子家庭自立支援給付金の支給に要する費用
三 第三十一条の五第一項の規定により市町村が行う母子家庭生活向上事業の実施に要する費用
四 第三十一条の七第一項の規定により市町村が行う父子家庭日常生活支援事業の実施に要する費用
五 第三十一条の十の規定により市町村が行う父子家庭自立支援給付金の支給に要する費用
六 第三十一条の十一第一項の規定により市町村が行う父子家庭生活向上事業の実施に要する費用
七 第三十三条第一項の規定により市町村が行う寡婦日常生活支援事業の実施に要する費用
八 第三十五条の二第一項の規定により市町村が行う寡婦生活向上事業の実施に要する費用
(都道府県の支弁)第四十三条 次に掲げる費用は、都道府県の支弁とする。
一 第十七条第一項の規定により都道府県が行う母子家庭日常生活支援事業の実施に要する費用
二 第三十条第二項の規定により都道府県が行う母子家庭就業支援事業の実施に要する費用
三 第三十一条の規定により都道府県が行う母子家庭自立支援給付金の支給に要する費用
四 第三十一条の五第一項の規定により都道府県が行う母子家庭生活向上事業の実施に要する費用
五 第三十一条の七第一項の規定により都道府県が行う父子家庭日常生活支援事業の実施に要する費用
六 第三十一条の九第二項の規定により都道府県が行う父子家庭就業支援事業の実施に要する費用
七 第三十一条の十の規定により都道府県が行う父子家庭自立支援給付金の支給に要する費用
八 第三十一条の十一第一項の規定により都道府県が行う父子家庭生活向上事業の実施に要する費用
九 第三十三条第一項の規定により都道府県が行う寡婦日常生活支援事業の実施に要する費用
十 第三十五条第二項の規定により都道府県が行う寡婦就業支援事業の実施に要する費用
十一 第三十五条の二第一項の規定により都道府県が行う寡婦生活向上事業の実施に要する費用
(都道府県の補助)第四十四条 都道府県は、政令で定めるところにより、第四十二条の規定により市町村が支弁した費用のうち、同条第一号、第三号、第四号及び第六号から第八号までの費用については、その四分の一以内を補助することができる。
(国の補助)第四十五条 国は、政令で定めるところにより、第四十二条の規定により市町村が支弁した費用のうち、同条第一号、第三号、第四号及び第六号から第八号までの費用についてはその二分の一以内を、同条第二号及び第五号の費用についてはその四分の三以内を補助することができる。
2 国は、政令で定めるところにより、第四十三条の規定により都道府県が支弁した費用のうち、同条第一号、第二号、第四号、第五号、第六号及び第八号から第十一号までの費用についてはその二分の一以内を、同条第三号及び第七号の費用についてはその四分の三以内を補助することができる。第九章 雑則
(大都市等の特例)第四十六条 この法律中都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものは、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)においては、政令で定めるところにより、指定都市又は中核市(以下「指定都市等」という。)が処理するものとする。 この場合においては、この法律中都道府県に関する規定は、指定都市等に関する規定として、指定都市等に適用があるものとする。
(実施命令)第四十七条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、内閣府令で定める。
第十章 罰則
第四十八条 第十七条第二項、第三十条第四項、第三十一条の五第三項、第三十一条の七第二項、第三十一条の九第四項、第三十一条の十一第三項、第三十三条第二項、第三十五条第四項又は第三十五条の二第三項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第七条第四項ただし書の規定は、昭和四十年四月一日から施行する。
(母子福祉資金の貸付等に関する法律の廃止)
第二条 母子福祉資金の貸付等に関する法律(昭和二十七年法律第三百五十号。以下「旧法」という。)は、廃止する。
(経過規定)
第三条 都道府県は、当分の間、旧法第二条第二項に規定する父母のない児童に対して、第十三条の規定の例により、同条に規定する資金で児童の福祉の増進のために必要なものを貸し付けることができる。 前項の規定により貸し付ける資金は、第十三条の規定により貸し付ける資金とみなす。
第四条 この法律(附則第一条ただし書に係る部分を除く。次条において同じ。)の施行前に旧法第三条又は第三条の二の規定により貸し付けられた資金は、第十三条又は第十四条の規定により貸し付けられた資金とみなす。
第五条 この法律の施行の際現に旧法第十五条の規定による母子相談員である者は、この法律の規定による母子相談員となるものとする。
第六条 都道府県は、当分の間、四十歳以上の配偶者のない女子であつて民法第八百七十七条の規定により現に児童を扶養していないもの(寡婦を除く。以下この項において単に「四十歳以上の配偶者のない女子」という。)に対して、第三十二条の規定の例により、次に掲げる資金を貸し付けることができる。 前項の規定により貸し付ける資金は、第三十二条第一項及び第二項の規定により貸し付ける資金とみなす。
第七条 昭和五十七年四月一日前に、各道府県(指定都市を含む。以下同じ。)において、四十歳以上の配偶者のない女子であつて民法第八百七十七条の規定により現に児童を扶養していないもの及び母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律(平成十四年法律第百十九号)第一条の規定による改正前の第十九条の二第三項に定める母子福祉団体に貸付金の貸付けを行うために設けられた特別会計に係る権利及び義務は、母子及び寡婦福祉法の一部を改正する法律(平成五年法律第四十八号)による改正前の同条第五項において準用する同法による改正前の第十三条第一項の規定により各道府県が設ける特別会計がそれぞれ承継するものとする。 昭和五十七年四月一日前に前項の特別会計の歳出として貸し付けられた資金のうち、寡婦に貸し付けられた資金は第三十二条第一項及び第二項の規定により貸し付けられた資金と、母子福祉団体に貸し付けられた資金は同条第四項において準用する第十四条の規定により貸し付けられた資金と、四十歳以上の配偶者のない女子であつて民法第八百七十七条の規定により現に児童を扶養していないもの(寡婦を除く。)に貸し付けられた資金は前条第一項の規定により貸し付けられた資金とみなす。 昭和五十七年四月一日前に第一項の特別会計に繰り入れるために国が各道府県に交付した補助金で貸付金の貸付業務を廃止したときに国に返還することとなつているものは、母子及び寡婦福祉法の一部を改正する法律(平成五年法律第四十八号)による改正前の第十九条の二第五項において準用する同法による改正前の第十四条第一項の規定により国が各道府県に貸し付けたものとみなす。
附則(昭和四三年五月一五日法律第四七号)
この法律は、公布の日から施行する。附則(昭和五六年六月一一日法律第七九号)
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十七年四月一日から施行する。
附則(昭和五九年八月一〇日法律第七一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十年四月一日から施行する。
(政令への委任)
第二十七条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(昭和六〇年七月一二日法律第九〇号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
附則(平成二年六月二九日法律第五八号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成三年一月一日から施行する。
(母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴う経過措置)
第十八条 この法律の施行の際現に第八条の規定による改正後の母子及び寡婦福祉法(以下この条において「新法」という。)第十五条の三に規定する母子家庭居宅介護等事業を行っている国及び都道府県以外の者について同条の規定を適用する場合においては、同条中「あらかじめ」とあるのは、「老人福祉法等の一部を改正する法律(平成二年法律第五十八号)の施行の日から起算して三月以内に」とする。 この法律の施行の際現に新法第十九条の三第二項に規定する寡婦居宅介護等事業を行っている新法第十五条の三に規定する母子家庭居宅介護等事業を行っている者について新法第十九条の三第二項の規定を適用する場合においては、同項中「あらかじめ」とあるのは、「老人福祉法等の一部を改正する法律(平成二年法律第五十八号)の施行の日から起算して三月以内に」とする。
(その他の経過措置の政令への委任)
第二十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成五年五月二一日法律第四八号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成六年四月一日から施行する。 ただし、第十五条の二の改正規定(同条を第十四条とする部分を除く。)、第十五条の三の改正規定(同条を第十五条とする部分を除く。)、第十九条の三の改正規定(同条第三項に係る部分を除く。)並びに次条及び附則第九条の規定は、同年一月一日から施行する。
(経過措置)
第二条 前条ただし書に規定する規定の施行の際現に改正後の母子及び寡婦福祉法(以下「新法」という。)第十五条に規定する母子家庭居宅介護等事業を行っている国及び都道府県以外の者であって前条ただし書に規定する規定の施行の際現に改正前の母子及び寡婦福祉法(以下「旧法」という。)第十五条の二の厚生省令で定める便宜を供与する事業を行っていないものについて新法第十五条の規定を適用する場合においては、同条中「あらかじめ」とあるのは、「母子及び寡婦福祉法の一部を改正する法律(平成五年法律第四十八号)附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日から起算して三月以内に」とする。 前条ただし書に規定する規定の施行の際現に新法第十九条の三第二項に規定する寡婦居宅介護等事業を行っている新法第十五条に規定する母子家庭居宅介護等事業を行っている者であって前条ただし書に規定する規定の施行の際現に旧法第十九条の三第一項の厚生省令で定める便宜を供与する事業を行っていないものについて新法第十九条の三第二項の規定を適用する場合においては、同項中「あらかじめ」とあるのは、「母子及び寡婦福祉法の一部を改正する法律(平成五年法律第四十八号)附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日から起算して三月以内に」とする。
第三条 旧法第十三条第一項(旧法第十九条の二第五項において準用する場合を含む。)の規定により都道府県に設けられた特別会計(以下「旧特別会計」という。)の平成五年度の収入及び支出並びに同年度以前の年度の決算並びに旧法第十四条第二項(旧法第十九条の二第五項において準用する場合を含む。)の規定による国への償還については、なお従前の例による。 この場合において、平成五年度の旧特別会計の決算上の剰余金として平成六年度の歳入に繰り入れるべきであった金額があるときは、同年度の新法第十九条の五第一項の規定により当該都道府県が設ける特別会計(以下「新特別会計」という。)の歳入に繰り入れるものとする。
第四条 この法律の施行の際都道府県の旧特別会計に属する権利義務は、新特別会計に帰属するものとする。
第五条 都道府県が旧法第十三条第一項に規定する母子福祉資金貸付金及び旧法第十九条の二第五項に規定する寡婦福祉資金貸付金の財源として旧特別会計に繰り入れた繰入金は、新法第十九条の五第一項に規定する福祉資金貸付金の財源として新特別会計に繰り入れた繰入金とみなす。
第六条 都道府県の旧法第十四条第一項(旧法第十九条の二第五項において準用する場合を含む。)の規定による国からの借入金は、新法第十九条の六第一項の規定による国からの借入金とみなす。
第七条 平成六年度及び平成七年度における新法第十九条の六第二項の規定の適用については、同項中「特別会計の決算上の剰余金の額」とあるのは、「母子及び寡婦福祉法の一部を改正する法律(平成五年法律第四十八号)による改正前の第十三条第一項の規定により設けられた特別会計の決算上の剰余金の額と同法による改正前の第十九条の二第五項において準用する同法による改正前の第十三条第一項の規定により設けられた特別会計の決算上の剰余金の額との合計額」とする。
(その他の経過措置の政令への委任)
第九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成五年一一月一二日法律第八九号)
(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成六年六月二九日法律第四九号)
この法律中、第一章の規定及び次項の規定は地方自治法の一部を改正する法律(平成六年法律第四十八号)中地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二編第十二章の改正規定の施行の日から、第二章の規定は地方自治法の一部を改正する法律中地方自治法第三編第三章の改正規定の施行の日から施行する。附則(平成九年六月一一日法律第七四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十年四月一日から施行する。
附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則(平成一一年七月一六日法律第一〇二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(別に定める経過措置)
第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。
附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)
(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則(平成一二年六月七日法律第一一一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
附則(平成一四年一一月二九日法律第一一九号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年四月一日から施行する。
(母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に第一条の規定による改正前の母子及び寡婦福祉法(以下この条において「旧法」という。)第七条第一項の規定により委嘱されている母子相談員は、第一条の規定による改正後の母子及び寡婦福祉法(以下この条において「新法」という。)第八条第一項の規定により母子自立支援員として委嘱されたものとみなす。 この法律の施行の際現に新法第二十条に規定する母子家庭等日常生活支援事業を行い、又は休止している国及び都道府県以外の者であって、旧法第十五条に規定する母子家庭居宅介護等事業に係る同条又は第十五条の二の規定による届出をしているものは、新法第二十条又は第二十一条の規定による届出をしたものとみなす。 この法律の施行の際現に新法第三十三条第三項に規定する寡婦日常生活支援事業を行い、又は休止している国及び都道府県以外の者であって、旧法第十九条の三第三項に規定する寡婦居宅介護等事業に係る同項又は第四項において準用する旧法第十五条の二の規定による届出をしているものは、新法第三十三条第三項又は第四項において準用する新法第二十一条の規定による届出をしたものとみなす。 この法律の施行前にされた旧法第十五条の四(旧法第十九条の三第四項において準用する場合を含む。)の規定による母子家庭居宅介護等事業又は寡婦居宅介護等事業の制限又は停止の命令は、新法第二十三条(新法第三十三条第四項において準用する場合を含む。)の規定による母子家庭等日常生活支援事業又は寡婦日常生活支援事業の制限又は停止を命ずる処分とみなす。
(政令への委任)
第五条 前三条に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第六条 政府は、この法律の施行の状況を勘案し、母子家庭等の児童の福祉の増進を図る観点から、母子家庭等の児童の親の当該児童についての扶養義務の履行を確保するための施策の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則(平成一五年七月一六日法律第一二一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。 ただし、第八条、第四十六条第四項及び第五十九条の五第二項の改正規定並びに附則第三条及び第四条の規定は、平成十六年四月一日から施行する。
附則(平成一八年六月二日法律第五〇号)
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。附則(平成二三年六月二四日法律第七四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附則(平成二三年八月三〇日法律第一〇五号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
(政令への委任)
第八十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(平成二四年八月二二日法律第六七号)
この法律は、子ども・子育て支援法の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。一 第二十五条及び第七十三条の規定 公布の日
附則(平成二六年四月二三日法律第二八号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定について、その施行の状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第二条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の母子及び寡婦福祉法(以下この条において「旧法」という。)第八条第一項の規定により委嘱されている母子自立支援員は、第二条の規定による改正後の母子及び寡婦福祉法(以下この条において「新法」という。)第八条第一項の規定により母子・父子自立支援員として委嘱されたものとみなす。 第二条の規定の施行前に旧法第十四条の規定により貸し付けられた旧法第十三条第一項第一号に掲げる資金については、なお従前の例による。 第二条の規定の施行の際現に旧法第二十条に規定する母子家庭等日常生活支援事業であって次の各号に掲げるものに相当するものを行い、又は休止している国及び都道府県以外の者のうち、同条又は旧法第二十一条の規定による届出をしているものは、第二条の規定の施行の日に当該各号に定める規定による届出をしたものとみなす。 第二条の規定の施行前にされた旧法第二十三条(旧法第三十三条第四項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による母子家庭等日常生活支援事業又は寡婦日常生活支援事業の制限又は停止の命令は、新法第二十三条(新法第三十一条の七第四項又は第三十三条第五項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による母子家庭日常生活支援事業、父子家庭日常生活支援事業又は寡婦日常生活支援事業の制限又は停止を命ずる処分とみなす。 第二条の規定の施行前に旧法第三十二条第一項において読み替えて準用する旧法第十三条第一項又は第三項の規定により貸し付けられた資金(配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものが同時に民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百七十七条の規定により二十歳以上である子その他これに準ずる者を扶養している場合におけるその二十歳以上である子その他これに準ずる者の福祉を増進するための資金に限る。)については、なお従前の例による。 第二条の規定の施行の際現に旧法第三十三条第三項に規定する寡婦日常生活支援事業を行い、又は休止している国及び都道府県以外の者であって、同項又は同条第四項において準用する旧法第二十一条の規定による届出をしているものは、第二条の規定の施行の日に新法第三十三条第四項又は同条第五項において準用する新法第二十一条の規定による届出をしたものとみなす。
(政令への委任)
第十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成二八年六月三日法律第六三号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十九年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(検討等)
第二条 政府は、前三項に定める事項のほか、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律の施行の状況等を勘案し、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(罰則に関する経過措置)
第七条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(令和二年六月一〇日法律第四一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。
附則(令和四年五月二五日法律第五二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(政令への委任)
第三十八条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(令和四年六月一七日法律第六八号)
この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。一 第五百九条の規定 公布の日
附則(令和四年六月二二日法律第七六号)
(施行期日)
第一条 この法律は、こども家庭庁設置法(令和四年法律第七十五号)の施行の日から施行する。 ただし、附則第九条の規定は、この法律の公布の日から施行する。
(処分等に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条及び次条において「旧法令」という。)の規定により従前の国の機関がした認定、指定その他の処分又は通知その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条及び次条において「新法令」という。)の相当規定により相当の国の機関がした認定、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。 この法律の施行の際現に旧法令の規定により従前の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、新法令の相当規定により相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。 この法律の施行前に旧法令の規定により従前の国の機関に対して申請、届出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前に従前の国の機関に対してその手続がされていないものについては、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、これを、新法令の相当規定により相当の国の機関に対してその手続がされていないものとみなして、新法令の規定を適用する。
(命令の効力に関する経過措置)
第三条 旧法令の規定により発せられた内閣府設置法第七条第三項の内閣府令又は国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第十二条第一項の省令は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、新法令の相当規定に基づいて発せられた相当の内閣府設置法第七条第三項の内閣府令又は国家行政組織法第十二条第一項の省令としての効力を有するものとする。
(罰則の適用に関する経過措置)
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第九条 附則第二条から第四条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(令和四年六月二二日法律第七七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、令和五年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、この法律の公布の日又は当該各号に定める法律の公布の日のいずれか遅い日から施行する。