第一章 労働保険審査官
第一節 設置
(労働保険審査官)第一条 労働保険審査官(以下「審査官」という。)は、労働者災害補償保険審査官及び雇用保険審査官とする。
(所掌事務)第二条 労働者災害補償保険審査官は、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第三十八条第一項の規定による審査請求の事件を取り扱う。
2 雇用保険審査官は、雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第六十九条第一項の規定による審査請求の事件を取り扱う。 (設置)第二条の二 審査官は、各都道府県労働局に置く。
(任命)第三条 審査官は、厚生労働大臣が任命する。
(職権の行使)第四条 審査官は、公正かつ迅速にその事務を処理しなければならない。
(関係労働者及び関係事業主を代表する者の指名)第五条 厚生労働大臣は、都道府県労働局につき、労働者災害補償保険制度に関し、関係労働者を代表する者及び関係事業主を代表する者各二人を、雇用保険制度に関し、関係労働者を代表する者及び関係事業主を代表する者各二人を、それぞれ関係団体の推薦により指名するものとする。
(審査及び仲裁の事務)第六条 労働者災害補償保険審査官は、第二条に規定する審査請求の事件を取り扱うほか、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第八十六条第一項の規定による審査及び仲裁の事務を取り扱う。
第二節 審査請求等の手続
(管轄審査官)第七条 労働者災害補償保険法第三十八条第一項の規定による審査請求及び雇用保険法第六十九条第一項の規定による審査請求は、原処分をした行政庁の所在地を管轄する都道府県労働局に置かれた審査官に対してするものとする。
2 審査官は、次に掲げる者以外の者でなければならない。一 審査請求に係る処分に関与した者又は審査請求に係る不作為に係る処分に関与し、若しくは関与することとなる者
二 審査請求人
三 審査請求人の配偶者、四親等内の親族又は同居の親族
四 審査請求人の代理人
五 前二号に掲げる者であつた者
六 審査請求人の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人
七 利害関係者(第十三条第一項に規定する利害関係者をいう。)
(標準審理期間)第七条の二 厚生労働大臣は、審査請求がされたときから当該審査請求に対する決定をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、都道府県労働局における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。
(審査請求期間)第八条 審査請求は、審査請求人が原処分のあつたことを知つた日の翌日から起算して三月を経過したときは、することができない。 ただし、正当な理由によりこの期間内に審査請求をすることができなかつたことを疎明したときは、この限りでない。
2 審査請求書を郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便で提出した場合における審査請求期間の計算については、送付に要した日数は、算入しない。 (審査請求の方式)第九条 審査請求は、政令で定めるところにより、文書又は口頭ですることができる。
(代理人による審査請求)第九条の二 審査請求は、代理人によつてすることができる。
2 代理人は、各自、審査請求人のために、当該審査請求に関する一切の行為をすることができる。 ただし、審査請求の取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。 (却下)第十条 審査請求が不適法であつてその欠陥が補正することができないものであるときは、審査官は、決定をもつて、これを却下しなければならない。
(補正)第十一条 審査請求が不適法であつてその欠陥が補正することができるものであるときは、審査官は、相当の期間を定めて、補正すべきことを命じなければならない。 ただし、その不適法が軽微なものであるときは、この限りでない。
2 審査官は、審査請求人が前項の期間内に欠陥を補正しないときは、決定をもつて、審査請求を却下することができる。 (移送)第十二条 審査請求が管轄違であるときは、審査官は、事件を管轄審査官に移送し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならない。
2 事件が移送されたときは、はじめから、移送を受けた審査官に審査請求があつたものとみなす。 (関係者に対する通知等)第十三条 審査官は、審査請求がされたときは、第十条又は第十一条第二項の規定により当該審査請求を却下する場合を除き、原処分をした行政庁、審査請求の結果について利害関係のある行政庁その他の第三者(以下この章において「利害関係者」という。)及び当該審査官の属する都道府県労働局につき第五条の規定により指名された者に通知しなければならない。
2 前項の通知を受けた者は、審査官に対して事件につき意見を述べることができる。 (審査請求の手続の計画的進行)第十三条の二 審査請求人及び前条第一項の規定により通知を受けた者並びに審査官は、簡易迅速かつ公正な審理の実現のため、審査請求の手続において、相互に協力するとともに、審査請求の手続の計画的な進行を図らなければならない。
(口頭による意見の陳述)第十三条の三 審査官は、審査請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者の申立てがあつたときは、当該申立てをした者(以下この条において「申立人」という。)に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。 ただし、当該申立人の所在その他の事情により当該意見を述べる機会を与えることが困難であると認められる場合には、この限りでない。
2 前項本文の規定による意見の陳述(以下この条において「口頭意見陳述」という。)は、審査官が期日及び場所を指定し、審査請求人及び第十三条第一項の規定により通知を受けた者(第五条の規定により指名された者を除く。)を招集してさせるものとする。 3 口頭意見陳述において、審査官は、申立人のする陳述が事件に関係のない事項にわたる場合その他相当でない場合には、これを制限することができる。 4 口頭意見陳述に際し、申立人は、審査官の許可を得て、審査請求に係る事件に関し、原処分をした行政庁に対して、質問を発することができる。 (原処分の執行の停止等)第十四条 審査請求は、原処分の執行を停止しない。 ただし、審査官は、原処分の執行により生ずることのある償うことの困難な損害を避けるため緊急の必要があると認めるときは、職権で、その執行を停止することができる。
2 審査官は、いつでも、前項ただし書の執行の停止を取り消すことができる。 3 執行の停止及び執行の停止の取消は、文書により、かつ、理由を附して、原処分をした行政庁に通知することによつて行う。 4 審査官は、執行の停止又は執行の停止の取消をしたときは、審査請求人及び利害関係者に通知しなければならない。 (手続の併合又は分離)第十四条の二 審査官は、必要があると認めるときは、数個の審査請求の手続を併合し、又は併合された数個の審査請求の手続を分離することができる。
(文書その他の物件の提出)第十四条の三 審査請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた者(原処分をした行政庁を除く。)は、証拠となるべき文書その他の物件を提出することができる。
2 原処分をした行政庁は、当該原処分の理由となる事実を証する文書その他の物件を提出することができる。 3 前二項の場合において、審査官が、文書その他の物件を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。 (審理のための処分)第十五条 審査官は、審理を行うため必要な限度において、審査請求人若しくは第十三条第一項の規定により通知を受けた者の申立てにより又は職権で、次の各号に掲げる処分をすることができる。
一 審査請求人又は参考人の出頭を求めて審問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。
二 文書その他の物件の所有者、所持者若しくは保管者に対し、相当の期間を定めて、当該物件の提出を命じ、又は提出物件を留め置くこと。
三 鑑定人に鑑定させること。
四 事件に関係のある事業所その他の場所に立ち入つて、事業主、従業者その他の関係者に質問し、又は帳簿、書類その他の物件を検査すること。
五 労働者災害補償保険法第三十八条第一項の規定による審査請求の場合において、同法第四十七条の二に規定する者に対して審査官の指定する医師の診断を受けるべきことを命ずること。
2 審査官は、他の審査官に、前項第一号又は第四号の処分を嘱託することができる。 3 第一項第四号又は前項の規定により立入検査をする審査官は、その身分を示す証票を携帯し、関係者から求められたときは、これを提示しなければならない。 4 審査官は、審査請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者の申立てにより第一項第四号の処分をしようとするときは、あらかじめ、その日時及び場所をその申立てをした者に通知し、これに立ち会う機会を与えなければならない。 5 審査請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者が、正当な理由がなく、第一項第一号若しくは第二項の規定による処分に違反して出頭せず、審問に対して答弁をせず、報告をせず、若しくは虚偽の陳述若しくは報告をし、第一項第二号の規定による処分に違反して物件を提出せず、第一項第四号若しくは第二項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は第一項第五号の規定による処分に違反して医師の診断を忌避したときは、審査官は、その審査請求を棄却し、又はその意見を採用しないことができる。 6 第一項及び第二項の規定による処分は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 (費用の弁償)第十六条 前条第一項第一号若しくは第二項の規定により出頭を求められた者又は同条第一項第三号の鑑定人は、政令で定めるところにより、費用の弁償を受けることができる。
(特定審査請求手続の計画的遂行)第十六条の二 審査官は、審査請求に係る事件について、審理すべき事項が多数であり又は錯しているなど事件が複雑であることその他の事情により、迅速かつ公正な審理を行うため、第十三条の三、第十四条の三並びに第十五条第一項及び第四項に定める審査請求の手続(以下この条において「特定審査請求手続」という。)を計画的に遂行する必要があると認める場合には、期日及び場所を指定して、審査請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた者を招集し、あらかじめ、特定審査請求手続の申立てに関する意見の聴取を行うことができる。
2 審査官は、審査請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた者が遠隔の地に居住している場合その他相当と認める場合には、政令で定めるところにより、審査官及び審査請求人又は同項の規定により通知を受けた者が音声の送受信により通話をすることができる方法によつて、前項に規定する意見の聴取を行うことができる。 3 審査官は、前二項の規定による意見の聴取を行つたときは、遅滞なく、特定審査請求手続の期日及び場所を決定し、これらを審査請求人及び第十三条第一項の規定により通知を受けた者に通知するものとする。 (審査請求人等による文書その他の物件の閲覧等)第十六条の三 審査請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた者は、決定があるまでの間、審査官に対し、第十四条の三第一項若しくは第二項又は第十五条第一項の規定により提出された文書その他の物件の閲覧(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この項において同じ。)にあつては、記録された事項を厚生労働省令で定めるところにより表示したものの閲覧)又は当該文書の写し若しくは当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面の交付を求めることができる。 この場合において、審査官は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときでなければ、その閲覧又は交付を拒むことができない。
2 審査官は、前項の規定による閲覧をさせ、又は同項の規定による交付をしようとするときは、当該閲覧又は交付に係る文書その他の物件の提出人の意見を聴かなければならない。 ただし、審査官が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。 3 審査官は、第一項の規定による閲覧について、日時及び場所を指定することができる。 4 第一項の規定による交付を受ける審査請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者は、政令で定めるところにより、実費の範囲内において政令で定める額の手数料を納めなければならない。 5 審査官は、経済的困難その他特別の理由があると認めるときは、政令で定めるところにより、前項の手数料を減額し、又は免除することができる。 (手続の受継)第十七条 審査請求人が、審査請求の決定前に死亡したときは、承継人が、審査請求の手続を受け継ぐものとする。
(審査請求の取下げ)第十七条の二 審査請求人は、決定があるまでは、いつでも、審査請求を取り下げることができる。
2 審査請求の取下げは、文書でしなければならない。 3 労働者災害補償保険法第三十八条第二項又は雇用保険法第六十九条第二項の規定に該当する場合において、労働者災害補償保険法第三十八条第一項又は雇用保険法第六十九条第一項の規定による再審査請求がされたときは、第四十九条第三項各号に掲げる場合を除き、当該再審査請求がされた審査請求は、取り下げられたものとみなす。 (本案の決定)第十八条 審査官は、審理を終えたときは、遅滞なく、審査請求に係る原処分の全部若しくは一部を取り消す決定又は審査請求の全部若しくは一部を棄却する決定をしなければならない。
(決定の方式)第十九条 決定は、政令で定めるところにより、文書をもつて行わなければならない。
2 決定書には、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる旨及び再審査請求期間を記載しなければならない。 (決定の効力発生)第二十条 決定は、審査請求人に送達された時に、その効力を生ずる。
2 決定の送達は、審査請求人に決定書の謄本を送付することによつて行なう。 ただし、審査請求人の所在が知れないとき、その他決定書の謄本を送付することができないときは、公示の方法によつてすることができる。 3 公示の方法による送達は、審査官が決定書の謄本を保管し、いつでも審査請求人に交付する旨を政令で定める掲示場に掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報に少なくとも一回掲載してするものとする。 この場合においては、その掲示を始めた日の翌日から起算して二週間を経過した時に決定書の謄本の送付があつたものとみなす。 4 審査官は、決定書の謄本を第十三条第一項の規定により通知を受けた者に送付しなければならない。 (決定の拘束力)第二十一条 決定は、第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者を拘束する。
(文書その他の物件の返還)第二十一条の二 審査官は、決定をしたときは、すみやかに、事件につき提出された文書その他の物件をその提出人に返還しなければならない。
(決定の変更等)第二十二条 決定の変更及び更正については、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第二百五十六条第一項(変更の判決)及び第二百五十七条第一項(更正決定)の規定を準用する。 この場合において、これらの規定中「裁判所」とあるのは「審査官」と、「判決」とあるのは「決定」と、同法第二百五十六条第一項中「その言渡し後一週間以内」とあるのは「その決定書の謄本が審査請求人に送付された後二週間以内」と、「弁論」とあるのは「審理のための処分」と読み替えるものとする。
(審査請求の制限)第二十二条の二 この節の規定に基づく処分又はその不作為については、審査請求をすることができない。
(政令への委任)第二十三条 この節に定めるもののほか、審査請求の手続に関し必要な事項は、政令で定める。
(審査及び仲裁の手続)第二十四条 第十三条の規定は、労働者災害補償保険審査官が第六条の審査又は仲裁の申立てを受理した場合について準用する。
2 前項に定めるもののほか、第六条の審査及び仲裁の手続に関し必要な事項は、政令で定める。第二章 労働保険審査会
第一節 設置及び組織
(設置)第二十五条 労働者災害補償保険法第三十八条及び雇用保険法第六十九条の規定による再審査請求の事件を取り扱わせるため、厚生労働大臣の所轄の下に、労働保険審査会(以下「審査会」という。)を置く。
2 審査会は、前項に規定する再審査請求の事件を取り扱うほか、中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)第八十四条第一項の規定による審査の事務を取り扱う。 (組織)第二十六条 審査会は、委員九人をもつて組織する。
2 委員のうち三人は、非常勤とすることができる。 (委員の任命)第二十七条 委員は、人格が高潔であつて、労働問題に関する識見を有し、かつ、法律又は労働保険に関する学識経験を有する者のうちから、両議院の同意を得て、厚生労働大臣が任命する。
2 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために、両議院の同意を得ることができないときは、厚生労働大臣は、前項の規定にかかわらず、人格が高潔であつて、労働問題に関する識見を有し、かつ、法律又は労働保険に関する学識経験を有する者のうちから、委員を任命することができる。 3 前項の場合においては、任命後最初の国会で、両議院の事後の承認を求めなければならない。 この場合において、両議院の事後の承認を受けることができないときは、厚生労働大臣は、その委員を罷免しなければならない。 (任期)第二十八条 委員の任期は、三年とする。 ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。 3 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。 (職権の行使)第二十九条 委員は、独立してその職権を行う。
(身分保障)第三十条 委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。
一 破産手続開始の決定を受けたとき。
二 禁以上の刑に処せられたとき。
三 審査会により、心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき、又は職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認められたとき。
(罷免)第三十一条 厚生労働大臣は、委員が前条各号の一に該当するときは、その委員を罷免しなければならない。
(会長)第三十二条 審査会に会長を置く。 会長は、委員の互選により常勤の委員のうちから定める。
2 会長は、会務を総理し、審査会を代表する。 3 審査会は、あらかじめ、会長に故障があるときにその職務を代理する常勤の委員を定めておかなければならない。 (合議体)第三十三条 審査会は、委員のうちから、審査会が指名する者三人をもつて構成する合議体で、再審査請求の事件又は審査の事務を取り扱う。
2 前項の規定にかかわらず、次の各号の一に該当する場合においては、委員の全員をもつて構成する合議体で、再審査請求の事件又は審査の事務を取り扱う。一 前項の合議体が、法令の解釈適用について、その意見が前に審査会のした裁決に反すると認めた場合
二 前項の合議体を構成する者の意見が三説に分かれた場合
三 前二号に掲げる場合のほか、審査会が定める場合
第三十三条の二 前条第一項又は第二項の合議体を構成する者を審査員とし、うち一人を審査長とする。
2 前条第一項の合議体のうち、会長がその構成に加わるものにあつては、会長が審査長となり、その他のものにあつては、審査会の指名する委員が審査長となる。 3 前条第二項の合議体にあつては、会長が審査長となり、会長に故障があるときは、第三十二条第三項の規定により会長を代理する常勤の委員が審査長となる。第三十三条の三 第三十三条第一項の合議体は、これを構成するすべての審査員の、同条第二項の合議体は、六人以上の審査員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。
2 第三十三条第一項の合議体の議事は、その合議体を構成する審査員の過半数をもつて決する。 3 第三十三条第二項の合議体の議事は、出席した審査員のうちの五人以上の者の賛成をもつて決する。 (委員会議)第三十三条の四 審査会の会務の処理(再審査請求の事件又は審査の事務の取扱いを除く。)は、委員の全員の会議(以下「委員会議」という。)の議決によるものとする。
2 委員会議は、会長を含む過半数の委員の出席がなければ、これを開き、議決をすることができない。 3 委員会議の議事は、出席した委員の過半数をもつて決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。 4 審査会が第三十条第三号の規定による認定をするには、前項の規定にかかわらず、出席した委員のうちの本人を除く全員の一致がなければならない。 (給与)第三十四条 委員の給与は、別に法律で定める。
(特定行為の禁止)第三十五条 常勤の委員は、在任中、次の各号のいずれかに該当する行為をしてはならない。
一 国会若しくは地方公共団体の議会の議員その他公選による公職の候補者となり、又は積極的に政治活動をすること。
二 厚生労働大臣の許可のある場合を除くほか、報酬のある他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行うこと。
2 非常勤の委員は、在任中、前項第一号に該当する行為をしてはならない。 3 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も同様とする。 (関係労働者及び関係事業主を代表する者の指名)第三十六条 厚生労働大臣は、労働者災害補償保険制度に関し関係労働者及び関係事業主を代表する者各六人を、雇用保険制度に関し関係労働者及び関係事業主を代表する者各二人を、それぞれ、関係団体の推薦により指名するものとする。
第三十七条 削除
第二節 再審査請求の手続
(再審査請求期間等)第三十八条 労働者災害補償保険法第三十八条第一項又は雇用保険法第六十九条第一項の規定による再審査請求は、第二十条の規定により決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して二月を経過したときは、することができない。
2 第八条第一項ただし書及び第二項の規定は、前項の期間について準用する。 3 第一項に規定する再審査請求においては、原処分をした行政庁を相手方とする。 (再審査請求の方式)第三十九条 再審査請求は、政令で定めるところにより、文書でしなければならない。
(関係者に対する通知)第四十条 審査会は、再審査請求がされたときは、第五十条において読み替えて準用する第十条又は第十一条第二項の規定により当該再審査請求を却下する場合を除き、原処分をした行政庁、再審査請求の結果について利害関係のある行政庁その他の第三者(以下この節において「利害関係者」という。)及び第三十六条の規定により指名された者に通知しなければならない。
(参加)第四十一条 審査会は、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、利害関係者を当事者として再審査請求の手続に参加させることができる。
2 審査会は、前項の規定により利害関係者を再審査請求の手続に参加させるときは、あらかじめ、当事者及び当該利害関係者の意見を聞かなければならない。 3 再審査請求への参加は、代理人によつてすることができる。 4 前項の代理人は、各自、第一項の規定により当該再審査請求に参加する者のために、当該再審査請求への参加に関する一切の行為をすることができる。 ただし、再審査請求への参加の取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。 (審理期日及び場所)第四十二条 審査会は、審理の期日及び場所を定め、当事者及び第三十六条の規定により指名された者に通知しなければならない。
(審理の公開)第四十三条 審理は、公開しなければならない。 ただし、当事者の申立てがあつたときは、公開しないことができる。
(審理の指揮)第四十四条 審理の指揮は、審査長が行う。
(意見の陳述等)第四十五条 当事者及びその代理人は、審理期日に出頭して意見を述べることができる。
2 第三十六条の規定により指名された者は、審理期日に出頭して意見を述べ、又は意見書を提出することができる。 3 第一項の規定による意見の陳述(以下この条において「意見陳述」という。)は、審査会が全ての当事者を招集してさせるものとする。 4 意見陳述において、審査長は、当事者若しくはその代理人又は第三十六条の規定により指名された者のする陳述が事件に関係のない事項にわたる場合その他相当でない場合には、これを制限することができる。 5 意見陳述に際し、当事者(原処分をした行政庁を除く。)及びその代理人は、審査長の許可を得て、再審査請求に係る事件に関し、原処分をした行政庁に対して、質問を発することができる。 (審理のための処分等)第四十六条 審査会は、審理を行うため必要な限度において、当事者若しくは第三十六条の規定により指名された者の申立てにより又は職権で、次の各号に掲げる処分をすることができる。
一 当事者又は参考人の出頭を求めて審問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。
二 文書その他の物件の所有者、所持者若しくは保管者に対し、相当の期間を定めて、当該物件の提出を命じ、又は提出物件を留め置くこと。
三 鑑定人に鑑定させること。
四 事件に関係のある事業所その他の場所に立ち入つて、事業主、従業者その他の関係者に質問し、又は帳簿、書類その他の物件を検査すること。
五 必要な調査を官公署、学校その他の団体に嘱託すること。
六 労働者災害補償保険法第三十八条の規定による再審査請求の場合において、同法第四十七条の二に規定する者に対して審査会の指定する医師の診断を受けるべきことを命ずること。
2 審査会は、審査員に、前項第一号又は第四号の処分をさせることができる。 3 第一項第四号又は前項の規定により立入検査をする審査員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者から求められたときは、これを提示しなければならない。 4 審査会は、再審査請求人又は第四十条の規定により通知を受けた利害関係者の申立てにより第一項第四号の処分をしようとするときは、その日時及び場所をその申立てをした者に通知し、これに立ち会う機会を与えなければならない。 5 当事者が、正当な理由がなく、第一項第一号若しくは第二項の規定による処分に違反して出頭せず、審問に対して答弁をせず、報告をせず、若しくは虚偽の陳述若しくは報告をし、第一項第二号の規定による処分に違反して物件を提出せず、第一項第四号若しくは第二項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は第一項第六号の規定による処分に違反して医師の診断を忌避したときは、審査会は、その再審査請求を棄却し、又はその意見を採用しないことができる。 6 第十五条第六項の規定は、第一項及び第二項の規定による処分について準用する。 7 第十六条の規定は、第一項第一号若しくは第三号又は第二項の規定による処分があつた場合について準用する。 (調書)第四十七条 審査会は、審理期日における経過について、調書を作成しなければならない。
2 当事者及び第三十六条の規定により指名された者は、前項の調書を閲覧することができる。 3 第十六条の三第一項後段及び第三項の規定は、前項の規定による閲覧について準用する。 この場合において、これらの規定中「審査官」とあるのは、「審査会」と読み替えるものとする。 (合議)第四十八条 審査会の合議は、公開しない。
(再審査請求の取下げ)第四十九条 再審査請求人は、裁決があるまでは、いつでも、再審査請求を取り下げることができる。
2 再審査請求の取下げは、文書でしなければならない。 3 労働者災害補償保険法第三十八条第二項又は雇用保険法第六十九条第二項の規定に該当する場合において、労働者災害補償保険法第三十八条第一項又は雇用保険法第六十九条第一項の規定による再審査請求がされたときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる再審査請求は、取り下げられたものとみなす。一 労働者災害補償保険審査官又は雇用保険審査官において当該再審査請求がされた日以前に審査請求に係る原処分の全部を取り消す旨の決定書の謄本を発している場合 当該再審査請求
二 労働者災害補償保険審査官又は雇用保険審査官において当該再審査請求がされた日以前に審査請求に係る原処分の一部を取り消す旨の決定書の謄本を発している場合 その部分についての再審査請求
(準用規定)第五十条 第七条の二、第九条の二から第十一条まで、第十三条の二、第十四条から第十四条の三まで、第十六条の二から第十七条まで、第十八条、第十九条第一項及び第二十条から第二十二条の二までの規定は、審査会が行う再審査請求の手続について準用する。 この場合において、これらの規定(第二十二条の二を除く。)中「審査請求」とあるのは「再審査請求」と、「審査官」とあるのは「審査会」と、「決定」とあるのは「裁決」と、「決定書」とあるのは「裁決書」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
(政令への委任)第五十一条 この章に定めるもののほか、審査会及び再審査請求の手続に関し必要な事項は、政令で定める。
第三章 罰則
第五十一条の二 第三十五条第三項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第五十二条 第十五条第一項第四号若しくは第二項又は第四十六条第一項第四号若しくは第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、二十万円以下の罰金に処する。 ただし、審査官が行う審査請求の手続における審査請求人若しくは第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者又は審査会が行う再審査請求の手続における当事者は、この限りでない。
第五十三条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。 ただし、審査官が行う審査請求の手続における審査請求人若しくは第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者又は審査会が行う再審査請求の手続における当事者は、この限りでない。
一 第十五条第一項第一号若しくは第二項又は第四十六条第一項第一号若しくは第二項の規定による処分に違反して出頭せず、審問に対して答弁をせず、報告をせず、又は虚偽の陳述若しくは報告をした者
二 第十五条第一項第二号又は第四十六条第一項第二号の規定による物件の所有者、所持者又は保管者に対する処分に違反して物件を提出しない者
三 第十五条第一項第三号又は第四十六条第一項第三号の規定による鑑定に際し虚偽の鑑定をした者
第五十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して、第五十二条又は前条第一号若しくは第二号の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、前二条の刑を科する。
附則
この法律の施行期日は、公布の日から起算して六箇月をこえない範囲内で、政令で定める。 ただし、第五条中関係団体の推薦に係る部分、第二十七条第一項中両議院の同意を得ることに係る部分及び第三十六条中関係団体の推薦に係る部分は、公布の日から施行する。 この法律の施行前に、改正前の労働者災害補償保険法、改正前のけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法若しくは改正前の失業保険法又はこれらの法律に基く命令の規定により、保険審査官又は失業保険審査官がした審査の請求の受理、審査の決定その他の手続でこの法律に相当する規定のあるものは、政令で定めるところにより、この法律の規定により労働者災害補償保険審査官又は失業保険審査官がした審査の請求の受理、審査の決定その他の手続とみなす。 この法律の施行前に、改正前の労働者災害補償保険法、改正前のけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法若しくは改正前の失業保険法又はこれらの法律に基く命令の規定により、労働者災害補償保険審査会又は失業保険審査会がした審査の請求の受理、審査の決定その他の手続でこの法律に相当する規定のあるものは、政令で定めるところにより、この法律の規定により審査会がした再審査の請求の受理、再審査の裁決その他の手続とみなす。 この法律の施行前に、改正前の労働基準法第八十六条の規定により労働者災害補償審査会がした審査又は仲裁の請求の受理その他の行為は、改正後の労働基準法第八十六条の規定により労働者災害補償保険審査官がした審査又は仲裁の請求の受理その他の行為とみなす。 労働者災害補償保険審査会又は失業保険審査会を被告とする訴訟で、この法律の施行の際、現に裁判所に係属しているものは、この法律の施行の日に、審査会が受け継いだものとみなす。 第十一項又は前項の規定により審査会を被告として労働者災害補償保険審査会がした違法な処分の取消又は変更を求める訴については、行政事件訴訟特例法(昭和二十三年法律第八十一号)第四条の規定にかかわらず、その処分をした労働者災害補償保険審査会の所在した地の裁判所の専属管轄とする。 労働者災害補償審査会を被告とする訴訟で、この法律の施行の際、現に裁判所に係属しているものは、この法律の施行の日に、当該労働者災害補償審査会が置かれていた都道府県労働基準局の労働者災害補償保険審査官が受け継いだものとみなす。 この法律の施行前にした改正前の労働者災害補償保険法又は改正前の失業保険法の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお、従前の例による。附則(昭和三五年三月三一日法律第二九号)
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十五年四月一日から施行する。
(労働保険審査官及び労働保険審査会法の一部改正)
第十四条 労働保険審査官及び労働保険審査会法(昭和三十一年法律第百二十六号)の一部を次のように改正する。 この附則の規定によりなおその例によることとされる旧特別保護法の規定による給付に関する決定に係る審査及び再審査については、なお改正前の労働保険審査官及び労働保険審査会法の例による。
附則(昭和三七年九月一五日法律第一六一号)
この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。 ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。 この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。 第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。 この法律及び行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十号)に同一の法律についての改正規定がある場合においては、当該法律は、この法律によつてまず改正され、次いで行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律によつて改正されるものとする。附則(昭和三八年三月二九日法律第三三号)
この法律は、公布の日から起算して三十日をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。附則(昭和三九年四月六日法律第五六号)
この法律は、昭和三十九年七月一日から施行する。附則(昭和三九年六月一八日法律第一〇七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
附則(昭和四〇年六月三日法律第一二〇号)
(施行期日)
第一条 この法律の施行期日は、公布の日から起算して二年をこえない範囲内において、各規定につき、政令で定める。
附則(昭和四〇年六月一一日法律第一三〇号)
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十年八月一日から施行する。 ただし、第二条及び附則第十三条の規定は昭和四十年十一月一日から、第三条並びに附則第十四条から附則第四十三条まで及び附則第四十五条の規定は昭和四十一年二月一日から施行する。
附則(昭和四二年六月一三日法律第三七号)
この法律は、政令で定める日から施行する。附則(昭和四六年一二月三一日法律第一三〇号)
この法律は、琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日から施行する。附則(昭和四九年一二月二八日法律第一一七号)
この法律は、昭和五十年四月一日から施行する。附則(昭和五六年四月二五日法律第二七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(労働保険審査官及び労働保険審査会法の一部改正に伴う経過措置)
第十一条 前条の規定による改正前の労働保険審査官及び労働保険審査会法第二条第三項、第七条第二項及び第二十五条第二項の規定は、附則第三条第一項に規定する炭鉱離職者求職手帳の発給を受けた者については、なおその効力を有する。
附則(昭和五八年一二月二日法律第七八号)
この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。附則(昭和六三年五月一七日法律第四〇号)
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十四年一月一日から施行する。
(労働保険審査官及び労働保険審査会法の一部改正に伴う経過措置)
第十四条 前条の規定による改正前の労働保険審査官及び労働保険審査会法第二条第三項、第七条第二項及び第二十五条第二項の規定(以下この条において「旧審査会法の規定」という。)は、旧法第六十五条第一項の規定による審査請求又は再審査請求については、なおその効力を有する。 この場合において、旧審査会法の規定中「港湾労働法」とあるのは、「旧港湾労働法」とする。
附則(平成八年五月二二日法律第四二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成八年七月一日から施行する。 ただし、第三条中労働保険審査官及び労働保険審査会法第五十二条及び第五十三条の改正規定は公布の日から起算して二十日を経過した日から、附則第五条第一項及び第二項の規定は公布の日から施行する。
(第三条の規定の施行に伴う経過措置)
第四条 施行日前にされた労働者災害補償保険法第三十五条第一項又は雇用保険法第六十九条第一項の再審査請求のうち、施行日の前日までに第三条の規定による改正前の労働保険審査官及び労働保険審査会法第四十九条第二項又は第三項の規定により労働者災害補償保険審査官又は雇用保険審査官に差し戻されたものについては、次項及び第三項の規定を除き、なお従前の例による。 前項の再審査請求のうち施行日の前日までに労働者災害補償保険審査官又は雇用保険審査官の決定がないものに係る原処分については、その決定を経ないで、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。 ただし、当該原処分について、労働保険審査会に対して当該再審査請求をする前に、その取消しの訴えを提起していたときは、この限りでない。 前項の規定による再審査請求がされたときは、当該再審査請求に係る原処分の取消しの訴えについては、新労災保険法第三十七条及び新雇用保険法第七十一条中「再審査請求」とあるのは、「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(平成八年法律第四十二号)附則第四条第二項の規定による再審査請求」として、これらの規定を適用する。
第五条 この法律の施行に伴い新たに任命されることとなる委員については、労働保険審査官及び労働保険審査会法(以下「労審法」という。)第二十七条第一項に規定する委員の任命のために必要な行為は、施行日前においても行うことができる。 労審法第二十七条第二項及び第三項の規定は、この法律の施行に伴い新たに任命されることとなる委員の任命について準用する。 この法律の施行に伴い新たに任命される委員の任期は、労審法第二十八条第一項本文の規定にかかわらず、内閣総理大臣の定めるところにより、一人は三年とし、一人は二年とし、一人は一年とする。
附則(平成八年六月二六日法律第一一〇号)
この法律は、新民訴法の施行の日から施行する。附則(平成九年六月四日法律第六八号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十年四月一日から施行する。
附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
(罰則に関する経過措置)
第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則(平成一一年七月一六日法律第一〇二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(労働保険審査官及び労働保険審査会法の一部改正に伴う経過措置)
第二十条 この法律の施行の際現に従前の労働省の労働保険審査会の委員である者は、この法律の施行の日に、第九十四条の規定による改正後の労働保険審査官及び労働保険審査会法(以下この条において「新労審法」という。)第二十七条第一項の規定により、厚生労働省の労働保険審査会の委員として任命されたものとみなす。 この場合において、その任命されたものとみなされる者の任期は、新労審法第二十八条第一項の規定にかかわらず、同日における従前の労働省の労働保険審査会の委員としての任期の残任期間と同一の期間とする。 この法律の施行の際現に従前の労働省の労働保険審査会の会長である者は、この法律の施行の日に、新労審法第三十二条第一項の規定により、厚生労働省の労働保険審査会の会長として定められたものとみなす。 この法律の施行の際現に第九十四条の規定による改正前の労働保険審査官及び労働保険審査会法第三十六条の規定により指名されている者は、この法律の施行の日に、新労審法第三十六条の規定により指名されたものとみなす。
(別に定める経過措置)
第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。
附則(平成一一年一二月八日法律第一五一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。
(経過措置)
第三条 民法の一部を改正する法律(平成十一年法律第百四十九号)附則第三条第三項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者及びその保佐人に関するこの法律による改正規定の適用については、次に掲げる改正規定を除き、なお従前の例による。
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)
(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則(平成一二年五月一九日法律第七一号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
附則(平成一二年五月一九日法律第七二号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則(平成一二年一一月二二日法律第一二四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年四月一日から施行する。
附則(平成一四年七月三一日法律第一〇〇号)
(施行期日)
第一条 この法律は、民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)の施行の日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成一四年一二月一三日法律第一六四号)
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年十月一日から施行する。
附則(平成一六年六月二日法律第七六号)
(施行期日)
第一条 この法律は、破産法(平成十六年法律第七十五号。次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
第十二条 施行日前にした行為並びに附則第二条第一項、第三条第一項、第四条、第五条第一項、第九項、第十七項、第十九項及び第二十一項並びに第六条第一項及び第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十四条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則(平成二六年六月一三日法律第六九号)
(施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。
(経過措置の原則)
第五条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。
(訴訟に関する経過措置)
第六条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則(令和四年六月一七日法律第六八号)
この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。一 第五百九条の規定 公布の日
附則(令和五年六月一六日法律第六三号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第七条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。