外務公務員法(昭和二十七年法律第四十一号)第十五条の規定に基き、外務職員の研修に関する省令を次のように定める。
(研修の目的)第一条 研修は、外務公務員として必要な知識、能力及び教養を増進することを目的とする。
(研修所における研修)第二条 外務大臣は、外務職員に対し、適当な時期に期間を限つて、外務省研修所において研修を受けることを命じなければならない。
2 外務大臣は、国家公務員採用Ⅰ種試験若しくは国家公務員採用総合職試験又は外務省専門職員採用試験に合格して外務職員に採用された者に対し、採用後直ちに又は一定期間実務に従事させた後外務省研修所において期間を限つて研修を受けることを命じなければならない。 (委託研修)第三条 外務大臣は、外務職員に対し、課題を与えて、国内にある教育機関、研究所等において研修を受けることを命ずることができる。
2 前項の研修期間は、二年を超えない範囲内で、必要に応じて外務大臣が定めるものとする。 3 外務大臣は、前二項の規定に基づいて研修を命ぜられた外務職員から、適時研修状態及び研修成績に関する報告を徴することができる。 (在外研修)第四条 外務大臣は、国家公務員採用Ⅰ種試験又は国家公務員採用総合職試験の合格者で外務省研修所における研修を終了したものを在外上級研修員とし、課題を与えて、外国においてもつぱら研修を受けることを命ずることができる。
2 外務大臣は、外務省専門職員採用試験の合格者で外務省研修所における研修を終了し、又は本省において実務に従事したものを外務省専門職研修員とし、課題を与えて、外国においてもつぱら研修を受けることを命ずることができる。 3 前二項の在外研修の期間は、三年を超えない範囲内で外務大臣が定めるものとし、研修地到着の日から起算するものとする。 (特別語学研修)第五条 外務大臣は、必要があると認めるときは、在外公館に勤務する外務職員を特別語学研修員とし、もつぱら特定の語学の研修を受けることを命ずることができる。
2 前項の特別語学研修の期間は、六月を超えない範囲内で外務大臣が定めるものとし、研修地到着の日から起算するものとする。 (語学研修)第六条 外務大臣は、在外公館長の推薦に基づいて、在外公館に勤務する外務職員(第五条の規定により研修を命ぜられた者を除く。)を語学研修生とし、三年を超えない範囲内で外務大臣が定める期間、特定の語学の研修を受けることを命ずることができる。
(指導監督官)第七条 外務大臣は、第三条の規定により研修を命ぜられた外務職員の指導監督を行うため外務本省に勤務する外務公務員の中から、指導監督官を命じなければならない。
2 第四条、第五条又は第六条の規定により研修を命ぜられた外務職員の指導監督を行うため当該研修を命ぜられた外務職員の任国の日本国大使館の長は、当該大使館の職員(当該大使館の長を含む。)の中から指導監督官を指名し、その氏名を外務大臣へ報告しなければならない。 3 指導監督官は、必要に応じ、研修を命ぜられた外務職員について、考査を行い、又は研修状態に関する報告を徴することができる。 (研修命令の取消し)第八条 外務大臣は、研修を命ぜられた外務職員が研修を継続することを不適当と認めた場合には、その研修命令を取り消すことができる。