第一条 この法律において、「新法」とは、刑事訴訟法を改正する法律(昭和二十三年法律第百三十一号)による改正後の刑事訴訟法をいい、「旧法」とは、従前の刑事訴訟法(大正十一年法律第七十五号)をいい、「応急措置法」とは、日本国憲法の施行に伴う刑事訴訟法の応急的措置に関する法律(昭和二十二年法律第七十六号)をいう。
第二条 新法施行前に公訴の提起があつた事件については、新法施行後も、なお旧法及び応急措置法による。
第三条 前条の事件については、前条の規定にかかわらず、新法第五十三条の規定を適用する。
第三条の二 第二条の事件で最高裁判所が上告裁判所であるもの(応急措置法第十七条の規定により最高裁判所が上告裁判所であるものを除く。)の上告については、第二条の規定にかかわらず、新法第三百六十八条から第三百七十一条まで(上訴費用の補償)、第四百五条(上告理由)、第四百六条(上告審としての事件受理)、第四百八条(書面審理)、第四百九条(被告人の召喚不要)、第四百十条及び第四百十一条(破棄の判決)、第四百十五条から第四百十七条まで(訂正の判決)、第四百十八条(判決の確定)並びに第四百十四条において準用する第三百七十三条(上訴の提起期間)及び第三百七十六条(上訴趣意書)の規定を適用する。
第四条 新法施行の際まだ公訴が提起されていない事件については、新法を適用する。
2 前項但書の場合において、旧法又は応急措置法によつてした訴訟手続で新法にこれに相当する規定のあるものは、これを新法によつてしたものとみなす。第五条 前条の事件について、被告人からあらかじめ書面で弁護人を必要としない旨の申出があつたときは、簡易裁判所においては、新法施行の日から一年間は、新法第二百八十九条の規定にかかわらず、弁護人がなくても開廷することができる。
第六条 第四条の事件について、新法施行前から進行を始めた法定の期間及び訴訟行為をすべき者の住居又は事務所の所在地と裁判所所在地との距離に従つて法定の期間に加えるべき期間については、新法施行後も、なお旧法及び応急措置法による。
第七条 第四条の事件について、新法施行前に旧法により過料に処すべき行為をした者の処罰については、新法施行後も、なお旧法による。
第八条 新法施行前に旧法第二百五十五条の規定により裁判官の命じた鑑定については、新法施行後も、なお旧法による。
第九条 新法施行前に公訴を提起しない処分をした事件については、新法第二百六十二条第二項中「第二百六十条の通知を受けた日から七日以内に、」とあるのは、「新法施行の日から一箇月以内に、」と読み替えるものとする。
第十条 新法第四十六条の規定により訴訟関係人から裁判書又は裁判を記載した調書の謄本又は抄本の交付を請求する場合の費用の額は、当分の間、その謄本又は抄本の用紙一枚につき六十円とする。
2 前項の費用は、収入印紙で納めさせることができる。第十一条 削除
第十二条 新法施行の際現に係属している私訴については、民事訴訟法を適用する。
第十三条 この法律に定めるものを除く外、新法施行の際現に裁判所に係属している事件の処理に関し必要な事項は、裁判所の規則の定めるところによる。
第十七条 司法警察事務上巡査に於て警部代理方(明治十四年司法省布達甲第五号)及び裁判言渡の謄本等を求むる者費用上納額(明治十四年司法省布達甲第七号)は、廃止する。
附則
この法律は、刑事訴訟法を改正する法律施行の日(昭和二十四年一月一日)から施行する。附則(昭和二五年四月一五日法律第一〇一号)
この法律は、公職選挙法施行の日から施行する。附則(昭和二五年一二月一五日法律第二六七号)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。 この法律の施行の際現に最高裁判所に係属している事件及び最高裁判所への上告の提起期間内にある事件については、その上告審に限り、第三条の二の規定は、適用しない。附則(昭和四六年四月六日法律第四二号)
この法律(第一条を除く。)は、昭和四十六年七月一日から施行する。附則(昭和五五年五月二六日法律第六一号)
この法律は、昭和五十五年十月一日から施行する。 この法律の施行前の請求に係る刑事訴訟法施行法第十条第一項の費用及び同法第十一条第一項の手数料については、なお従前の例による。附則(昭和六二年六月二日法律第六四号)
(施行期日)
第一条 この法律(以下「本法」という。)は、昭和六十三年一月一日から施行する。
附則(昭和六三年一二月一三日法律第九三号)
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。