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昭和二十三年法律第六十八号
予防接種法

施行日:

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第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延を予防するために公衆衛生の見地から予防接種の実施その他必要な措置を講ずることにより、国民の健康の保持に寄与するとともに、予防接種による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「予防接種」とは、疾病に対して免疫の効果を得させるため、疾病の予防に有効であることが確認されているワクチンを、人体に注射し、又は接種することをいう。

2 この法律において「A類疾病」とは、次に掲げる疾病をいう。

ジフテリア

百日せき

急性灰白髄炎

麻しん

風しん

日本脳炎

破傷風

結核

Hib感染症

肺炎球菌感染症(小児がかかるものに限る。)

十一 ヒトパピローマウイルス感染症

十二 新型インフルエンザ等感染症(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号。以下「感染症法」という。)第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症をいう。次項第二号及び第二十九条第一項第一号において同じ。)、指定感染症(感染症法第六条第八項に規定する指定感染症をいう。次項第二号及び第二十九条第一項第二号において同じ。)又は新感染症(感染症法第六条第九項に規定する新感染症をいう。次項第二号及び第二十九条第一項第三号において同じ。)であって、その全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められる疾病として政令で定める疾病

十三 前各号に掲げる疾病のほか、人から人に伝染することによるその発生及びまん延を予防するため、又はかかった場合の病状の程度が重篤になり、若しくは重篤になるおそれがあることからその発生及びまん延を予防するため特に予防接種を行う必要があると認められる疾病として政令で定める疾病

3 この法律において「B類疾病」とは、次に掲げる疾病をいう。

インフルエンザ

新型インフルエンザ等感染症、指定感染症又は新感染症であって政令で定める疾病

前二号に掲げる疾病のほか、個人の発病又はその重症化を防止し、併せてこれによりそのまん延の予防に資するため特に予防接種を行う必要があると認められる疾病として政令で定める疾病

4 この法律において「定期の予防接種」とは、第五条第一項の規定による予防接種をいう。

5 この法律において「臨時の予防接種」とは、第六条第一項から第三項までの規定による予防接種をいう。

6 この法律において「定期の予防接種等」とは、定期の予防接種又は臨時の予防接種をいう。

7 この法律において「保護者」とは、親権を行う者又は後見人をいう。

第二章 予防接種基本計画等

(予防接種基本計画)

第三条 厚生労働大臣は、予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、予防接種に関する基本的な計画(以下この章及び第二十四条第二号において「予防接種基本計画」という。)を定めなければならない。

2 予防接種基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進に関する基本的な方向

国、地方公共団体その他関係者の予防接種に関する役割分担に関する事項

予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進に係る目標に関する事項

予防接種の適正な実施に関する施策を推進するための基本的事項

予防接種の研究開発の推進及びワクチンの供給の確保に関する施策を推進するための基本的事項

予防接種の有効性及び安全性の向上に関する施策を推進するための基本的事項

予防接種に関する国際的な連携に関する事項

その他予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進に関する重要事項

3 厚生労働大臣は、少なくとも五年ごとに予防接種基本計画に再検討を加え、必要があると認めるときは、これを変更するものとする。

4 厚生労働大臣は、予防接種基本計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議しなければならない。

5 厚生労働大臣は、予防接種基本計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

(個別予防接種推進指針)

第四条 厚生労働大臣は、A類疾病及びB類疾病のうち、特に総合的に予防接種を推進する必要があるものとして厚生労働省令で定めるものについて、当該疾病ごとに当該疾病に応じた予防接種の推進を図るための指針(以下この条及び第二十四条第二号において「個別予防接種推進指針」という。)を予防接種基本計画に即して定めなければならない。

2 個別予防接種推進指針は、次に掲げる事項について定めるものとする。

当該疾病に係る予防接種の意義、有効性及び安全性に関する事項

当該疾病に係る予防接種に関する啓発及び知識の普及に関する事項

当該疾病に係る予防接種の適正な実施のための方策に関する事項

当該疾病に係る予防接種の研究開発の推進及びワクチンの供給の確保に関する事項

その他当該疾病に係る予防接種の推進に関する重要事項

3 当該疾病について感染症法第十一条第一項の規定により同項に規定する特定感染症予防指針が作成されるときは、個別予防接種推進指針は、当該特定感染症予防指針と一体のものとして定められなければならない。

4 厚生労働大臣は、個別予防接種推進指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

第三章 定期の予防接種等の実施

(市町村長が行う予防接種)

第五条 市町村長は、A類疾病及びB類疾病のうち政令で定めるものについて、当該市町村の区域内に居住する者であって政令で定めるものに対し、保健所長(特別区及び地域保健法(昭和二十二年法律第百一号)第五条第一項の規定に基づく政令で定める市(第十条において「保健所を設置する市」という。)にあっては、都道府県知事)の指示を受け期日又は期間を指定して、予防接種を行わなければならない。

2 都道府県知事は、前項に規定する疾病のうち政令で定めるものについて、当該疾病の発生状況等を勘案して、当該都道府県の区域のうち当該疾病に係る予防接種を行う必要がないと認められる区域を指定することができる。

3 前項の規定による指定があったときは、その区域の全部が当該指定に係る区域に含まれる市町村の長は、第一項の規定にかかわらず、当該指定に係る疾病について予防接種を行うことを要しない。

(臨時に行う予防接種)

第六条 都道府県知事は、A類疾病及びB類疾病のうち厚生労働大臣が定めるもののまん延予防上緊急の必要があると認めるときは、その対象者及びその期日又は期間を指定して、臨時に予防接種を行い、又は市町村長に行うよう指示することができる。

2 厚生労働大臣は、前項に規定する疾病のまん延予防上緊急の必要があると認めるときは、その対象者及びその期日又は期間を指定して、都道府県知事に対し、又は都道府県知事を通じて市町村長に対し、臨時に予防接種を行うよう指示することができる。

3 厚生労働大臣は、A類疾病のうち当該疾病の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものとして厚生労働大臣が定めるもののまん延予防上緊急の必要があると認めるときは、その対象者及びその期日又は期間を指定して、都道府県知事に対し、又は都道府県知事を通じて市町村長に対し、臨時に予防接種を行うよう指示することができる。

4 市町村長が前二項の規定による予防接種を行う場合において、都道府県知事は、当該都道府県の区域内で円滑に当該予防接種が行われるよう、当該市町村長に対し、必要な協力をするものとする。

(予防接種を行ってはならない場合)

第七条 市町村長又は都道府県知事は、定期の予防接種等を行うに当たっては、当該定期の予防接種等を受けようとする者について、厚生労働省令で定める方法により健康状態を調べ、当該定期の予防接種等を受けることが適当でない者として厚生労働省令で定めるものに該当すると認めるときは、その者に対して当該定期の予防接種等を行ってはならない。

(予防接種の勧奨)

第八条 市町村長又は都道府県知事は、定期の予防接種であってA類疾病に係るもの又は臨時の予防接種の対象者に対し、これらの予防接種を受けることを勧奨するものとする。

2 市町村長又は都道府県知事は、前項の対象者が十六歳未満の者又は成年被後見人であるときは、その保護者に対し、その者に定期の予防接種であってA類疾病に係るもの又は臨時の予防接種を受けさせることを勧奨するものとする。

(予防接種を受ける努力義務)

第九条 定期の予防接種であってA類疾病に係るもの又は臨時の予防接種(B類疾病のうち当該疾病にかかった場合の病状の程度を考慮して厚生労働大臣が定めるもの(第二十四条第六号及び第二十八条において「特定B類疾病」という。)に係るものを除く。次項及び次条において同じ。)の対象者は、これらの予防接種を受けるよう努めなければならない。

2 前項の対象者が十六歳未満の者又は成年被後見人であるときは、その保護者は、その者に定期の予防接種であってA類疾病に係るもの又は臨時の予防接種を受けさせるため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(予防接種の勧奨及び予防接種を受ける努力義務に関する規定の適用除外)

第九条の二 臨時の予防接種については、前二条の規定は、その対象とする疾病のまん延の状況並びに当該疾病に係る予防接種の有効性及び安全性に関する情報その他の情報を踏まえ、政令で、当該規定ごとに対象者を指定して適用しないこととすることができる。

(記録)

第九条の三 市町村長又は都道府県知事は、定期の予防接種等を行ったときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、当該定期の予防接種等に関する記録を作成し、保存しなければならない。 定期の予防接種等に相当する予防接種を受けた者又は当該定期の予防接種等に相当する予防接種を行った者から当該定期の予防接種等に相当する予防接種に関する証明書の提出を受けた場合又はその内容を記録した電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。)の提供を受けた場合における当該定期の予防接種等に相当する予防接種についても、同様とする。

(資料の提供等)

第九条の四 市町村長又は都道府県知事は、定期の予防接種等の実施に関し必要があると認めるときは、官公署に対し、必要な書類の閲覧若しくは資料の提供を求め、又は病院若しくは診療所の開設者、医師その他の関係者に対し、必要な事項の報告を求めることができる。

(保健所長への委任)

第十条 都道府県知事又は保健所を設置する市若しくは特別区の長は、定期の予防接種等の実施事務を保健所長に委任することができる。

(政令及び厚生労働省令への委任)

第十一条 この章に規定するもののほか、予防接種の実施に係る公告及び周知に関して必要な事項は政令で、その他予防接種の実施に関して必要な事項は厚生労働省令で定める。

第四章 定期の予防接種等の適正な実施のための措置

(定期の予防接種等を受けたことによるものと疑われる症状の報告)

第十二条 病院若しくは診療所の開設者又は医師は、定期の予防接種等を受けた者が、当該定期の予防接種等を受けたことによるものと疑われる症状として厚生労働省令で定めるものを呈していることを知ったときは、その旨を厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣に報告しなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の規定による報告があったときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、その内容を当該定期の予防接種等を行った市町村長又は都道府県知事に通知するものとする。

(定期の予防接種等の適正な実施のための措置)

第十三条 厚生労働大臣は、毎年度、前条第一項の規定による報告の状況について厚生科学審議会に報告し、必要があると認めるときは、その意見を聴いて、定期の予防接種等の安全性に関する情報の提供その他の定期の予防接種等の適正な実施のために必要な措置を講ずるものとする。

2 厚生科学審議会は、前項の規定による措置のほか、定期の予防接種等の安全性に関する情報の提供その他の定期の予防接種等の適正な実施のために必要な措置について、調査審議し、必要があると認めるときは、厚生労働大臣に意見を述べることができる。

3 厚生労働大臣は、第一項の規定による報告又は措置を行うに当たっては、前条第一項の規定による報告に係る情報の整理又は当該報告に関する調査を行うものとする。

4 厚生労働大臣は、定期の予防接種等の適正な実施のため必要があると認めるときは、地方公共団体、病院又は診療所の開設者、医師、ワクチン製造販売業者(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第十二条第一項の医薬品の製造販売業の許可を受けた者であって、ワクチンの製造販売(同法第二条第十三項に規定する製造販売をいう。以下この項において同じ。)について同法第十四条の承認を受けているもの(当該承認を受けようとするものを含む。)又は同法第十三条の三第一項の医薬品等外国製造業者の認定を受けた者であって、ワクチンの製造販売について同法第十九条の二第一項の承認を受けているもの(当該承認を受けようとするものを含む。)が同条第三項の規定により選任したものをいう。第二十三条第五項及び第二十九条第一項において同じ。)、定期の予防接種等を受けた者又はその保護者その他の関係者に対して前項の規定による調査を実施するため必要な協力を求めることができる。

(機構による情報の整理及び調査)

第十四条 厚生労働大臣は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下この条において「機構」という。)に、前条第三項に規定する情報の整理を行わせることができる。

2 厚生労働大臣は、前条第一項の規定による報告又は措置を行うため必要があると認めるときは、機構に、同条第三項の規定による調査を行わせることができる。

3 厚生労働大臣が第一項の規定により機構に情報の整理を行わせることとしたときは、第十二条第一項の規定による報告をしようとする者は、同項の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、機構に報告しなければならない。

4 機構は、第一項の規定による情報の整理又は第二項の規定による調査を行ったときは、遅滞なく、当該情報の整理又は調査の結果を厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に通知しなければならない。

第五章 定期の予防接種等による健康被害の救済措置

(健康被害の救済措置)

第十五条 市町村長は、当該市町村の区域内に居住する間に定期の予防接種等を受けた者が、疾病にかかり、障害の状態となり、又は死亡した場合において、当該疾病、障害又は死亡が当該定期の予防接種等を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、次条及び第十七条に定めるところにより、給付を行う。

2 厚生労働大臣は、前項の認定を行うに当たっては、審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。)で政令で定めるものの意見を聴かなければならない。

(給付の範囲)

第十六条 A類疾病に係る定期の予防接種等又はB類疾病に係る臨時の予防接種を受けたことによる疾病、障害又は死亡について行う前条第一項の規定による給付は、次の各号に掲げるとおりとし、それぞれ当該各号に定める者に対して行う。

医療費及び医療手当 予防接種を受けたことによる疾病について医療を受ける者

障害児養育年金 予防接種を受けたことにより政令で定める程度の障害の状態にある十八歳未満の者を養育する者

障害年金 予防接種を受けたことにより政令で定める程度の障害の状態にある十八歳以上の者

死亡一時金 予防接種を受けたことにより死亡した者の政令で定める遺族

葬祭料 予防接種を受けたことにより死亡した者の葬祭を行う者

2 B類疾病に係る定期の予防接種を受けたことによる疾病、障害又は死亡について行う前条第一項の規定による給付は、次の各号に掲げるとおりとし、それぞれ当該各号に定める者に対して行う。

医療費及び医療手当 予防接種を受けたことによる疾病について政令で定める程度の医療を受ける者

障害児養育年金 予防接種を受けたことにより政令で定める程度の障害の状態にある十八歳未満の者を養育する者

障害年金 予防接種を受けたことにより政令で定める程度の障害の状態にある十八歳以上の者

遺族年金又は遺族一時金 予防接種を受けたことにより死亡した者の政令で定める遺族

葬祭料 予防接種を受けたことにより死亡した者の葬祭を行う者

(政令への委任等)

第十七条 前条に定めるもののほか、第十五条第一項の規定による給付(以下「給付」という。)の額、支給方法その他給付に関して必要な事項は、政令で定める。

2 前条第二項第一号から第四号までの政令及び同項の規定による給付に係る前項の規定に基づく政令は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(平成十四年法律第百九十二号)第十五条第一項第一号イに規定する副作用救済給付に係る同法第十六条第一項第一号から第四号までの政令及び同条第三項の規定に基づく政令の規定を参酌して定めるものとする。

(損害賠償との調整)

第十八条 市町村長は、給付を受けるべき者が同一の事由について損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、給付を行わないことができる。

2 市町村長は、給付を受けた者が同一の事由について損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、その受けた給付の額に相当する金額を返還させることができる。

(不正利得の徴収)

第十九条 市町村長は、偽りその他不正の手段により給付を受けた者があるときは、国税徴収の例により、その者から、その受けた給付の額に相当する金額の全部又は一部を徴収することができる。

2 前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

(受給権の保護)

第二十条 給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。

(公課の禁止)

第二十一条 租税その他の公課は、給付として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。

(保健福祉事業の推進)

第二十二条 国は、第十六条第一項第一号から第三号まで又は同条第二項第一号から第三号までに掲げる給付の支給に係る者であって居宅において介護を受けるものの医療、介護等に関し、その家庭からの相談に応ずる事業その他の保健福祉事業の推進を図るものとする。

第六章 雑則

(国等の責務)

第二十三条 国は、国民が正しい理解の下に予防接種を受けるよう、予防接種に関する啓発及び知識の普及を図るものとする。

2 国は、予防接種の円滑かつ適正な実施を確保するため、予防接種の研究開発の推進及びワクチンの供給の確保等必要な措置を講ずるものとする。

3 国は、予防接種による健康被害の発生を予防するため、予防接種事業に従事する者に対する研修の実施等必要な措置を講ずるものとする。

4 国は、予防接種による免疫の獲得の状況に関する調査、予防接種による健康被害の発生状況に関する調査その他予防接種の有効性及び安全性の向上を図るために必要な調査及び研究を行うものとする。

5 病院又は診療所の開設者、医師、ワクチン製造販売業者、予防接種を受けた者又はその保護者その他の関係者は、前各項の国の責務の遂行に必要な協力をするよう努めるものとする。

(厚生科学審議会の意見の聴取)

第二十四条 厚生労働大臣は、次に掲げる場合には、あらかじめ、厚生科学審議会の意見を聴かなければならない。

第二条第二項第十二号及び第十三号並びに第三項第二号及び第三号、第五条第一項及び第二項並びに第九条の二の政令の制定又は改廃の立案をしようとするとき。

予防接種基本計画及び個別予防接種推進指針を定め、又は変更しようとするとき。

第六条第一項及び第三項に規定する疾病を定めようとするとき。

第六条第二項及び第三項の規定による指示をしようとするとき。

第七条の定期の予防接種等を受けることが適当でない者を定める厚生労働省令、第十一条の厚生労働省令(医学的知見に基づき定めるべき事項に限る。)及び第十二条第一項の定期の予防接種等を受けたことによるものと疑われる症状を定める厚生労働省令を制定し、又は改廃しようとするとき。

特定B類疾病を定めようとするとき。

(予防接種等に要する費用の支弁)

第二十五条 この法律の定めるところにより予防接種を行うために要する費用は、定期の予防接種については市町村、臨時の予防接種については都道府県又は市町村の支弁とする。

2 給付に要する費用は、市町村の支弁とする。

(都道府県の負担)

第二十六条 都道府県は、政令の定めるところにより、前条第一項の規定により市町村の支弁する額(第六条第一項の規定による予防接種に係るものに限る。)の三分の二を負担する。

2 都道府県は、政令の定めるところにより、前条第一項の規定により市町村の支弁する額(第六条第二項の規定による予防接種に係るものに限る。)及び前条第二項の規定により市町村の支弁する額の四分の三を負担する。

(国庫の負担)

第二十七条 国庫は、政令の定めるところにより、第二十五条第一項の規定により都道府県の支弁する額(第六条第一項及び第二項の規定による予防接種に係るものに限る。)及び前条第一項の規定により都道府県の負担する額の二分の一を負担する。

2 国庫は、政令の定めるところにより、第二十五条第一項の規定により都道府県又は市町村の支弁する額(第六条第三項の規定による予防接種に係るものに限る。)の全額を負担する。

3 国庫は、前条第二項の規定により都道府県の負担する額の三分の二を負担する。

(実費の徴収)

第二十八条 定期の予防接種又は臨時の予防接種(特定B類疾病に係るものに限る。)を行った者は、予防接種を受けた者又はその保護者から、政令の定めるところにより、実費を徴収することができる。 ただし、これらの者が、経済的理由により、その費用を負担することができないと認めるときはこの限りでない。

(損失補償契約)

第二十九条 政府は、次の各号に掲げる疾病に係るワクチンについて、世界的規模で需給が著しくひっ迫し、又はひっ迫するおそれがあり、これを早急に確保しなければ当該疾病の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるときは、それぞれ当該各号に定める期間を限り、次項又は第三項の規定による閣議の決定をし、かつ、第四項の規定による国会の承認を得た上で、厚生労働大臣が当該疾病に係るワクチンの供給に関する契約を締結する当該疾病に係るワクチン製造販売業者又はそれ以外の当該疾病に係るワクチンの開発若しくは製造に関係する者を相手方として、当該契約に係るワクチンを使用する予防接種による健康被害に係る損害を賠償することにより生ずる損失その他当該契約に係るワクチンの性質等を踏まえ国が補償することが必要な損失を政府が補償することを約する契約(以下この項及び次項において「損失補償契約」という。)を締結することができる。 ただし、緊急の必要がある場合には、国会の承認を得ないで当該損失補償契約(第四項の規定による国会の承認を受けることをその効力の発生の条件とするものに限る。)を締結することができる。

新型インフルエンザ等感染症 感染症法第四十四条の二第一項の規定による公表が行われたときから同条第三項の規定による公表が行われるまでの間

指定感染症(当該指定感染症にかかった場合の病状の程度が重篤であり、かつ、全国的かつ急速なまん延のおそれのあるものと厚生労働大臣が認めたものに限る。) 感染症法第四十四条の七第一項の規定による公表が行われたときから同条第三項の規定による公表が行われるまでの間

新感染症 感染症法第四十四条の十第一項の規定による公表が行われたときから感染症法第五十三条第一項の政令の廃止が行われるまでの間

2 厚生労働大臣は、損失補償契約を締結する必要があると認めるときは、当該損失補償契約に係るワクチンに係る疾病、当該損失補償契約を締結することができる期間その他補償の範囲に係る事項につき閣議の決定を求めなければならない。

3 前項の規定による閣議の決定後、その変更の必要が生じたときは、閣議において、当該閣議の決定の変更を決定しなければならない。

4 政府は、前二項の規定による閣議の決定があったときは、当該閣議の決定に係る事項につき、速やかに、国会の承認を求めなければならない。

(事務の区分)

第三十条 第六条、第九条の三(臨時の予防接種に係る部分に限る。以下同じ。)及び第九条の四(臨時の予防接種に係る部分に限る。以下同じ。)の規定により都道府県が処理することとされている事務並びに第六条第一項から第三項まで、第九条の三、第九条の四、第十五条第一項、第十八条及び第十九条第一項の規定により市町村が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

附則

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和二十三年七月一日から、これを施行する。 ただし、第十三条及び第十四条の規定施行の期日は、昭和二十四年六月三十日までの間において、各規定につき政令でこれを定める。

(経過措置等)
第五条 種痘法(明治四十二年法律第三十五号)は、これを廃止する。 但し、この法律施行前になした違反行為の処罰については、なお従前の例による。 この法律施行前種痘法第一条の規定により行つた第一期種痘は、これを第十条第一項第一号の規定により行つたものとみなす。 この法律施行の際、小学校に入学している者で、種痘法第一条の規定による第二期種痘を受けていない者に対して、市町村長は、期日を指定して種痘を行わなければならない。

附則(昭和二六年三月三一日法律第九六号)

この法律は、昭和二十六年四月一日から施行する。

附則(昭和二六年四月二日法律第一二〇号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和二八年八月一五日法律第二一三号)

この法律は、昭和二十八年九月一日から施行する。 この法律施行前従前の法令の規定によりなされた許可、認可その他の処分又は申請、届出その他の手続は、それぞれ改正後の相当規定に基いてなされた処分又は手続とみなす。

附則(昭和二九年六月一日法律第一三六号)

この法律は、公布の日から施行する。 この法律の施行前になした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(昭和三三年四月一九日法律第六六号)

この法律は、昭和三十三年七月一日から施行する。

附則(昭和三六年三月二八日法律第七号)

この法律は、昭和三十六年四月一日から施行する。

附則(昭和三九年四月一六日法律第六〇号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和三九年七月一一日法律第一六九号)

この法律は、昭和四十年四月一日から施行する。 前三項に定めるもののほか、この法律の施行のため必要な経過措置は、政令で定める。

附則(昭和四五年六月一日法律第一一一号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和五一年六月一九日法律第六九号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第二条、第三条及び附則第三条から附則第五条までの規定は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 第二条の規定による改正後の予防接種法第十六条第一項の規定及び第三条の規定による改正後の結核予防法第二十一条の二第一項の規定は、前項の政令で定める日以後に行われた予防接種を受けたことによる疾病、障害及び死亡について適用する。

(罰則に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(従前の予防接種による健康被害の救済に関する措置)
第三条 附則第一条第一項ただし書の政令で定める日前に予防接種法若しくは結核予防法の規定により行われた予防接種又はこれらに準ずるものとして厚生労働大臣が定める予防接種を受けた者が、同日以後に疾病にかかり、若しくは障害の状態となつている場合又は死亡した場合において、当該疾病、障害又は死亡が当該予防接種を受けたことによるものと厚生労働大臣が認定したときは、当該予防接種を受けた者の当該予防接種を受けた当時の居住地の市町村長は、政令で定めるところにより、予防接種法第十六条第一項の規定による給付に準ずる給付を行う。 予防接種法第十五条第二項、第十八条から第二十一条まで、第二十五条第二項、第二十六条第二項及び第二十七条第二項の規定は、前項の規定による給付について準用する。

附則(昭和五三年五月二三日法律第五五号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和五七年七月一六日法律第六六号)

この法律は、昭和五十七年十月一日から施行する。

附則(平成六年六月二九日法律第五一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成六年十月一日から施行する。

第四条 この法律の施行前に第一条の規定による改正前の予防接種法(以下この条において「旧予防接種法」という。)第四条、第七条又は第十条の規定により予防接種を受けた者(旧予防接種法第五条、第八条又は第十一条の規定により当該予防接種を受けたものとみなされる者を含む。)は、予防接種法第十五条第一項の規定の適用については同法第二条第四項に規定する定期の予防接種又は同条第五項に規定する臨時の予防接種(同法第六条第三項に係るものを除く。)を受けた者とみなし、同法第十六条第一項の規定の適用については同項に規定するA類疾病に係る定期の予防接種等又は同項に規定するB類疾病に係る臨時の予防接種を受けた者とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成六年七月一日法律第八四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第三条中母子保健法第十八条の改正規定(「又は保健所を設置する市」を「、保健所を設置する市又は特別区」に改める部分を除く。)は平成七年一月一日から、第二条、第四条、第五条、第七条、第九条、第十一条、第十三条、第十五条、第十七条、第十八条及び第二十条の規定並びに附則第三条から第十一条まで、附則第二十三条から第三十七条まで及び附則第三十九条の規定は平成九年四月一日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は政令で定める。

附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第百六十二条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附則(平成一一年一二月八日法律第一五一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。

(経過措置)
第三条 民法の一部を改正する法律(平成十一年法律第百四十九号)附則第三条第三項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者及びその保佐人に関するこの法律による改正規定の適用については、次に掲げる改正規定を除き、なお従前の例による。

附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)

(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一三年三月三〇日法律第九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成一三年一一月七日法律第一一六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、高齢者に係るインフルエンザの流行の状況及び予防接種の接種率の状況、インフルエンザに係る予防接種の有効性に関する調査研究の結果その他この法律による改正後の予防接種法の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、インフルエンザに係る定期の予防接種の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(インフルエンザに係る定期の予防接種に関する特例)
第三条 予防接種法第五条第一項の規定によりインフルエンザに係る予防接種を行う場合については、当分の間、同項中「当該市町村の区域内に居住する者であって政令で定めるもの」とあるのは、「当該市町村の区域内に居住する高齢者であって政令で定めるもの」とする。 前項の規定により読み替えられた予防接種法第五条第一項の規定によるインフルエンザに係る予防接種による健康被害の救済に係る給付については、同法第十六条第二項第二号の規定は、適用しない。

附則(平成一四年一二月二〇日法律第一九二号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、平成十六年四月一日から施行する。 ただし、第三十九条、附則第四条、附則第十二条から第十四条まで及び附則第三十三条の規定は、平成十五年十月一日から施行する。

(政令への委任)
第三十三条 附則第三条、附則第四条、附則第六条から第二十条まで、附則第二十二条から第二十四条まで及び附則第二十七条に定めるもののほか、機構の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一八年一二月八日法律第一〇六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、第一条中感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律目次の改正規定(「第二十六条」を「第二十六条の二」に改める部分及び「第七章 新感染症(第四十五条―第五十三条)」を「/第七章 新感染症(第四十五条―第五十三条)/第七章の二 結核(第五十三条の二―第五十三条の十五)/」に改める部分に限る。)、同法第六条第二項から第六項までの改正規定(同条第三項第二号に係る部分に限る。)及び同条第十一項の改正規定、同条に八項を加える改正規定(同条第十五項、第二十一項第二号及び第二十二項第十号に係る部分に限る。)、同法第十条第六項を削る改正規定、同法第十八条から第二十条まで、第二十三条及び第二十四条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定、同法第二十六条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定、同法第三十七条の次に一条を加える改正規定、同法第三十八条から第四十四条まで及び第四十六条の改正規定、同法第四十九条の次に一条を加える改正規定、同法第七章の次に一章を加える改正規定、同法第五十七条及び第五十八条の改正規定、同条の次に二条を加える改正規定、同法第五十九条から第六十二条まで及び第六十四条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定並びに同法第六十五条、第六十五条の二(第三章に係る部分を除く。)及び第六十七条第二項の改正規定、第二条の規定並びに次条から附則第七条まで、附則第十三条(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)別表第一感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)の項の改正規定中第三章に係る部分を除く。)及び附則第十四条から第二十三条までの規定は、平成十九年四月一日から施行する。

(結核予防法の廃止に伴う経過措置)
第七条 一部施行日前に旧結核予防法の規定により予防接種を受けた者は、予防接種法第十五条第一項の規定の適用については同法第二条第四項に規定する定期の予防接種又は同条第五項に規定する臨時の予防接種(同法第六条第三項に係るものを除く。)を受けた者とみなし、同法第十六条第一項の規定の適用については同項に規定するA類疾病に係る定期の予防接種等を受けた者とみなす。 一部施行日前に旧結核予防法第二十一条の二第一項の規定により厚生労働大臣が予防接種を受けたことによるものであると認定した疾病又は障害については、それぞれ予防接種法第十五条第一項の規定による厚生労働大臣の認定があったものとみなす。

(検討)
第十二条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二三年七月二二日法律第八五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第一条中予防接種法第六条に二項を加える改正規定、同法第七条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定並びに同法第八条、第九条、第二十二条第二項、第二十四条及び第二十五条の改正規定、第二条中新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法第五条第二項を削る改正規定及び同法附則第二条第二項の改正規定並びに附則第三条及び第四条の規定は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)
第六条 政府は、伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延の状況、第一条の規定による改正後の予防接種法の規定の施行の状況等を勘案し、予防接種の在り方等について総合的に検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行の日から五年以内に、緊急時におけるワクチンの確保等に関する国、製造販売業者(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第十二条第一項の医薬品の製造販売業の許可を受けた者をいう。)等の関係者の役割の在り方等について総合的に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(政令への委任)
第七条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二五年三月三〇日法律第八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十五年四月一日から施行する。 ただし、附則第六条及び第十九条の規定は、公布の日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延の状況、予防接種の接種率の状況、予防接種による健康被害の発生の状況その他この法律による改正後の予防接種法(以下この条から附則第七条までにおいて「新法」という。)の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(指針に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の予防接種法(次条並びに附則第五条及び第七条において「旧法」という。)第二十条第一項の規定により定められている指針は、新法第四条第一項の規定により定められた指針とみなす。

(報告に関する経過措置)
第四条 この法律の施行前に行われた旧法第七条の二第一項に規定する定期の予防接種又は臨時の予防接種は、新法第十二条の規定の適用については、新法第二条第六項に規定する定期の予防接種等とみなす。

(健康被害の救済に関する経過措置)
第五条 この法律の施行前に旧法第七条の二第一項に規定する定期の予防接種であって一類疾病に係るもの又は同項に規定する臨時の予防接種を受けた者は、新法第十五条第一項の規定の適用については新法第二条第四項に規定する定期の予防接種又は同条第五項に規定する臨時の予防接種を受けた者と、新法第十六条第一項の規定の適用については同項に規定するA類疾病に係る定期の予防接種等又は同項に規定するB類疾病に係る臨時の予防接種を受けた者とみなす。 この法律の施行前に旧法第七条の二第一項に規定する定期の予防接種であって二類疾病に係るものを受けた者は、新法第十五条第一項の規定の適用については新法第二条第四項に規定する定期の予防接種を受けた者と、新法第十六条第二項の規定の適用については同項に規定するB類疾病に係る定期の予防接種を受けた者とみなす。

(厚生科学審議会の意見の聴取)
第六条 厚生労働大臣は、新法第二十四条各号に掲げる場合には、この法律の施行前においても、厚生科学審議会の意見を聴くことができる。

(新型インフルエンザ等感染症に係る定期の予防接種に関する特例)
第七条 インフルエンザであって次に掲げるものに係る新法第五条第一項の規定による予防接種についての附則第十二条の規定による改正後の予防接種法の一部を改正する法律(平成十三年法律第百十六号)附則第三条の規定の適用については、同条第一項中「インフルエンザ」とあるのは「インフルエンザ(予防接種法の一部を改正する法律(平成二十五年法律第八号)附則第七条各号に掲げるものを除く。次項において同じ。)」と、「同項」とあるのは「予防接種法第五条第一項」とする。

(政令への委任)
第十九条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二五年一一月二七日法律第八四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、附則第六十四条、第六十六条及び第百二条の規定は、公布の日から施行する。

(検討)
第六十六条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の規定の実施状況を勘案し、必要があると認めるときは、当該規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(処分等の効力)
第百条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(政令への委任)
第百二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二五年一二月一三日法律第一〇三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(令和二年一二月九日法律第七五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(令和四年一二月九日法律第九六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。以下同じ。)の患後症状に係る医療の在り方について、科学的知見に基づく適切な医療の確保を図る観点から速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、新型コロナウイルス感染症に関する状況の変化を勘案し、当該感染症の新型インフルエンザ等感染症(感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症をいう。附則第六条において同じ。)への位置付けの在り方について、感染症法第六条に規定する他の感染症の類型との比較等の観点から速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、予防接種の有効性及び安全性に関する情報(副反応に関する情報を含む。)の公表の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(予防接種法の一部改正に伴う経過措置)
第十四条 新型コロナウイルス感染症に係る予防接種については、附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日前に行われた第五条の規定による改正前の予防接種法(以下「旧予防接種法」という。)附則第七条第一項の規定による厚生労働大臣の指定及び指示は第五条の規定による改正後の予防接種法(以下「新予防接種法」という。)第六条第三項の規定により行われた厚生労働大臣の指定及び指示とみなし、かつ、附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日前に行われた当該感染症に係る旧予防接種法附則第七条第一項の規定による予防接種は新予防接種法第六条第三項の規定により行われた予防接種とみなして、新予防接種法の規定を適用する。 この場合において、新予防接種法第十六条第一項中「A類疾病に係る定期の予防接種等又はB類疾病」とあるのは「新型コロナウイルス感染症」と、新予防接種法第二十五条第一項中「定期の予防接種については市町村、臨時の予防接種については都道府県又は市町村」とあるのは「市町村」と、新予防接種法第二十七条第二項中「都道府県又は市町村の支弁する額(第六条第三項の規定による予防接種に係るものに限る。)」とあるのは「市町村の支弁する額」とする。 厚生労働大臣が新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの供給に関する契約を締結する当該感染症に係るワクチン製造販売業者(新予防接種法第十三条第四項に規定するワクチン製造販売業者をいう。)又はそれ以外の当該感染症に係るワクチンの開発若しくは製造に関係する者を相手方として政府が締結する当該ワクチンを使用する予防接種による健康被害に係る損害を賠償することにより生ずる損失その他当該契約に係るワクチンの性質等を踏まえ国が補償することが必要な損失を政府が補償することを約する契約については、旧予防接種法附則第八条の規定は、なおその効力を有する。 この場合において、新予防接種法第二十九条の規定は、適用しない。

(政令への委任)
第四十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。