災害救助法施行規則を、次のように定める。
(公用令書の交付等)第一条 災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号。以下「法」という。)第五条第一項又は第九条第一項の規定により物資の保管を命じ、物資を収用し、施設を管理し、又は土地、家屋若しくは物資を使用する場合の公用令書は、当該の物資、施設、土地又は家屋を所有する者に対して交付しなければならない。
2 前項本文の場合において、所有者が占有者でないときは、占有者に対しても公用令書を交付しなければならない。 3 公用令書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。一 公用令書の交付を受ける者の氏名(法人その他の団体については、その名称)
二 保管させるべき物資の種類、数量、所在の場所及び保管の期間(物資を収用する場合においては、収用すべき物資の種類、数量、所在の場所及び引渡時期、施設を管理する場合においては、管理すべき施設の名称、種類及び所在の場所並びに管理の範囲及び期間、土地又は家屋を使用する場合においては、使用すべき土地又は家屋の種類及び所在の場所並びに使用の範囲及び期間、物資を使用する場合においては、使用すべき物資の種類、数量、所在の場所、引渡時期及び使用の期間)
三 その他必要と認める事項
4 指定行政機関の長(災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第二条第三号に規定する指定行政機関の長をいい、当該指定行政機関が内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項若しくは第二項若しくは国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項の委員会若しくは災害対策基本法第二条第三号ロに掲げる機関又は同号ニに掲げる機関のうち合議制のものである場合にあっては、当該指定行政機関とする。以下同じ。)若しくは指定地方行政機関の長(同条第四号に規定する指定地方行政機関の長をいう。以下同じ。)又は都道府県知事若しくは救助実施市の長(以下「都道府県知事等」という。)が、公用令書を交付した後前項各号に掲げる事項を変更したときは、遅滞なく公用変更令書を交付しなければならない。 5 指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長又は都道府県知事等が、公用令書を交付した後保管、収用、管理又は使用に関する処分を必要としなくなったときは、遅滞なく公用取消令書を交付しなければならない。 (物資の引渡し)第二条 収用又は使用すべき物資は、公用令書に記載した引渡時期にその所在の場所において、収用又は使用の処分を行う指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長又は都道府県知事等に引き渡さなければならない。
2 指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長又は都道府県知事等は、当該職員に、収用又は使用すべき物資の引渡しを受けさせるものとする。 3 当該職員が引渡しを受けたときは、受領調書を作り、引渡しを行った所有者又は占有者に交付しなければならない。 4 当該職員が前項の規定により受領調書を占有者に交付した場合においては、遅滞なく所有者にその謄本を交付しなければならない。 (損失補償請求書の提出)第三条 法第五条第三項(法第九条第二項の規定により準用される場合を含む。)の規定による損失の補償を請求しようとする者は、保管、管理又は使用の場合においては保管、管理又は使用の期間満了の後において、収用の場合においては収用の後三月以内において、補償請求の事由、補償請求額その他必要と認める事項を記載した損失補償請求書を、当該処分を行った指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長又は都道府県知事等に提出しなければならない。
2 損失補償請求書には、損失補償額算出明細書を添付しなければならない。 (従事命令の方法)第四条 法第七条第一項又は第二項の規定により従事させる場合の公用令書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 命令を受ける者の氏名、職業、出生の年月日及び居住の場所(法人その他の団体についてはその名称、事業の種類及び主なる事務所の所在地)
二 従事すべき業務
三 従事すべき場所及び期間
四 出頭すべき日時及び場所(法人その他の団体については従事すべき業務の内容計画)
五 その他必要と認める事項
2 公用令書の交付を受けた者がやむを得ない事故により救助の実施に従事することができない場合には、直ちに事由を付して従事命令を発した都道府県知事等、地方運輸局長(国土交通省設置法(平成十一年法律第百号)第四条第一項第十八号、第八十六号及び第八十七号並びに第八十六号の事務に係る同項第十九号に掲げる事務に係る権限については、運輸監理部長を含む。以下同じ。)にその旨を届け出なければならない。 3 前項の規定による届出があった場合において、都道府県知事等、地方運輸局長が救助の実施に従事させることを適当でないと認めるときは、第一項の命令を取り消すことができる。 (実費弁償請求書の提出)第五条 法第七条第五項の規定による実費弁償を受けようとする者は、実費弁償請求の事実、実費弁償請求額その他必要と認める事項を記載した実費弁償請求書を従事命令を発した都道府県知事等又は法第七条第二項の規定による要求をした都道府県知事等(この場合においては、従事命令を発した地方運輸局長を経由しなければならない。)に提出しなければならない。
(扶助金支給申請書の提出)第六条 法第十二条の規定による扶助金を受けようとする者は、扶助金支給申請書を従事命令若しくは協力命令を発した都道府県知事等又は法第七条第二項の規定による要求をした都道府県知事等(この場合においては、従事命令を発した地方運輸局長を経由しなければならない。)に提出しなければならない。
2 扶助金支給申請書には、次の区別に従い、所要書類を添付しなければならない。一 療養扶助金支給申請書については医師の診断書及び療養費に関する請求書又は領収書
二 障害扶助金支給申請書については身体障害の程度及び療養開始以来の経過を詳記した医師の診断書
三 遺族扶助金又は葬祭扶助金の支給申請書については医師の死亡診断書及び死亡者との関係を証明する書類
附則
この命令は、公布の日から、これを施行する。 罹災救助基金法施行手続、北海道罹災救助基金法施行手続及び明治三十八年大蔵省令第三十八号は、これを廃止する。附則(昭和三七年七月九日総理府・大蔵省・厚生省・運輸省・自治省令第一号)
この命令は、災害対策基本法等の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第百九号)の施行の日から施行する。附則(昭和五六年三月三〇日総理府・大蔵省・厚生省・運輸省・自治省令第一号)
この命令は、地方支分部局の整理のための行政管理庁設置法等の一部を改正する法律の施行の日(昭和五十六年四月一日)から施行する。附則(昭和五九年六月二二日総理府・大蔵省・厚生省・運輸省・自治省令第一号)
この命令は、昭和五十九年七月一日から施行する。附則(平成一二年一〇月一一日総理府・大蔵省・厚生省・運輸省・自治省令第一号)
この命令は、平成十三年一月六日から施行する。附則(平成一四年六月二八日内閣府・総務省・財務省・厚生労働省・国土交通省令第一号)
この命令は、平成十四年七月一日から施行する。附則(平成一九年三月三〇日内閣府・総務省・財務省・厚生労働省・国土交通省令第一号)
この命令は、平成十九年四月一日から施行する。附則(平成二五年一〇月一日内閣府令第六七号)
(施行期日)
第一条 この府令は、災害対策基本法等の一部を改正する法律附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日(平成二十五年十月一日)から施行する。
(経過措置)
第二条 この府令の施行前に開始した災害救助法第二条に規定する救助に係る災害対策基本法等の一部を改正する法律第三条の規定による改正前の災害救助法第二十三条の二第一項又は第二十六条第一項の規定に係る公用令書の交付、第二十三条の二第三項の規定による損失補償請求書の提出、第二十四条第一項又は第二項の規定による従事命令の方法、第二十四条第五項の規定による実費弁償請求書の提出及びこの府令の施行前に支給すべき事由の生じた扶助金の支給に係る扶助金支給申請書の提出については、この府令による改正後の災害救助法施行規則第一条、第三条、第四条、第五条及び第六条の規定にかかわらず、なお従前の例による。