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昭和二十二年法律第百二十七号
裁判官分限法

施行日:

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(免官)

第一条 裁判官は、回復の困難な心身の故障のために職務を執ることができないと裁判された場合及び本人が免官を願い出た場合には、日本国憲法の定めるところによりその官の任命を行う権限を有するものにおいてこれを免ずることができる。

前項の願出は、最高裁判所を経てこれをしなければならない。

(懲戒)

第二条 裁判官の懲戒は、戒告又は一万円以下の過料とする。

(裁判権)

第三条 各高等裁判所は、その管轄区域内の地方裁判所、家庭裁判所及び簡易裁判所の裁判官に係る第一条第一項の裁判及び前条の懲戒に関する事件(以下分限事件という。)について裁判権を有する。

最高裁判所は、左の事件について裁判権を有する。

第一審且つ終審として、最高裁判所及び各高等裁判所の裁判官に係る分限事件

終審として、高等裁判所が前項の裁判権に基いてした裁判に対する抗告事件

(合議体)

第四条 分限事件は、高等裁判所においては、五人の裁判官の合議体で、最高裁判所においては、大法廷で、これを取り扱う。

(管轄)

第五条 分限事件の管轄裁判所は、第六条の申立の時を標準としてこれを定める。

(事件の開始)

第六条 分限事件の裁判手続は、裁判所法第八十条の規定により当該裁判官に対して監督権を行う裁判所の申立により、これを開始する。

(裁判)

第七条 第一条第一項の裁判又は第二条の懲戒の裁判をするには、その原因たる事実及び証拠によりこれを認めた理由を示さなければならない。

裁判所は、前項の裁判をする前に当該裁判官の陳述を聴かなければならない。

(抗告)

第八条 高等裁判所が分限事件についてした裁判に対しては、最高裁判所の定めるところにより抗告をすることができる。

抗告裁判所の裁判については、前条の規定を準用する。

(手続の費用)

第九条 分限事件の手続の費用は、国庫の負担とする。

(手続の中止)

第十条 分限事件の裁判手続は、当該裁判官について刑事又は弾劾の裁判事件が係属する間は、これを中止することができる。

(裁判手続)

第十一条 分限事件の裁判手続は、この法律に特別の定のあるものを除いて、最高裁判所の定めるところによる。

(裁判の通知)

第十二条 第一条第一項の裁判が確定したときは、最高裁判所は、その旨を内閣に通知しなければならない。

(過料の裁判の執行)

第十三条 懲戒による過料の裁判の執行については、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第百二十一条の規定を準用する。

附則

この法律は、公布の日から、これを施行する。 執達吏懲戒令は、これを廃止する。

附則(昭和二三年一二月二一日法律第二六〇号)

第十条 この法律は、昭和二十四年一月一日から施行する。

附則(昭和二四年六月一日法律第一七七号)

この法律のうち、裁判所法第六十条、第六十条の二、及び第六十五条の改正規定は公布の日から起算して三十日を経過した日から、その他の規定は公布の日から施行する。

附則(平成一六年一二月三日法律第一五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三十九条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二三年五月二五日法律第五三号)

この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。