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大正十一年法律第七十号
健康保険法

施行日:

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第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、労働者又はその被扶養者の業務災害(労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第七条第一項第一号に規定する業務災害をいう。)以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。

(基本的理念)

第二条 健康保険制度については、これが医療保険制度の基本をなすものであることにかんがみ、高齢化の進展、疾病構造の変化、社会経済情勢の変化等に対応し、その他の医療保険制度及び後期高齢者医療制度並びにこれらに密接に関連する制度と併せてその在り方に関して常に検討が加えられ、その結果に基づき、医療保険の運営の効率化、給付の内容及び費用の負担の適正化並びに国民が受ける医療の質の向上を総合的に図りつつ、実施されなければならない。

(定義)

第三条 この法律において「被保険者」とは、適用事業所に使用される者及び任意継続被保険者をいう。 ただし、次の各号のいずれかに該当する者は、日雇特例被保険者となる場合を除き、被保険者となることができない。

船員保険の被保険者(船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)第二条第二項に規定する疾病任意継続被保険者を除く。)

臨時に使用される者であって、次に掲げるもの(イに掲げる者にあっては一月を超え、ロに掲げる者にあってはロに掲げる定めた期間を超え、引き続き使用されるに至った場合を除く。)

日々雇い入れられる者

二月以内の期間を定めて使用される者であって、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないもの

事業所又は事務所(第八十八条第一項及び第八十九条第一項を除き、以下単に「事業所」という。)で所在地が一定しないものに使用される者

季節的業務に使用される者(継続して四月を超えて使用されるべき場合を除く。)

臨時的事業の事業所に使用される者(継続して六月を超えて使用されるべき場合を除く。)

国民健康保険組合の事業所に使用される者

後期高齢者医療の被保険者(高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第五十条の規定による被保険者をいう。)及び同条各号のいずれかに該当する者で同法第五十一条の規定により後期高齢者医療の被保険者とならないもの(以下「後期高齢者医療の被保険者等」という。)

厚生労働大臣、健康保険組合又は共済組合の承認を受けた者(健康保険の被保険者でないことにより国民健康保険の被保険者であるべき期間に限る。)

事業所に使用される者であって、その一週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者(当該事業所に使用される通常の労働者と同種の業務に従事する当該事業所に使用される者にあっては、厚生労働省令で定める場合を除き、当該者と同種の業務に従事する当該通常の労働者。以下この号において単に「通常の労働者」という。)の一週間の所定労働時間の四分の三未満である短時間労働者(一週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の一週間の所定労働時間に比し短い者をいう。以下この号において同じ。)又はその一月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の一月間の所定労働日数の四分の三未満である短時間労働者に該当し、かつ、イからハまでのいずれかの要件に該当するもの

一週間の所定労働時間が二十時間未満であること。

報酬(最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第四条第三項各号に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く。)について、厚生労働省令で定めるところにより、第四十二条第一項の規定の例により算定した額が、八万八千円未満であること。

学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第五十条に規定する高等学校の生徒、同法第八十三条に規定する大学の学生その他の厚生労働省令で定める者であること。

2 この法律において「日雇特例被保険者」とは、適用事業所に使用される日雇労働者をいう。 ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者又は次の各号のいずれかに該当する者として厚生労働大臣の承認を受けたものは、この限りでない。

適用事業所において、引き続く二月間に通算して二十六日以上使用される見込みのないことが明らかであるとき。

任意継続被保険者であるとき。

その他特別の理由があるとき。

3 この法律において「適用事業所」とは、次の各号のいずれかに該当する事業所をいう。

次に掲げる事業の事業所であって、常時五人以上の従業員を使用するもの

物の製造、加工、選別、包装、修理又は解体の事業

土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊、解体又はその準備の事業

鉱物の採掘又は採取の事業

電気又は動力の発生、伝導又は供給の事業

貨物又は旅客の運送の事業

貨物積卸しの事業

焼却、清掃又はと殺の事業

物の販売又は配給の事業

金融又は保険の事業

物の保管又は賃貸の事業

媒介周旋の事業

集金、案内又は広告の事業

教育、研究又は調査の事業

疾病の治療、助産その他医療の事業

通信又は報道の事業

社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に定める社会福祉事業及び更生保護事業法(平成七年法律第八十六号)に定める更生保護事業

弁護士、公認会計士その他政令で定める者が法令の規定に基づき行うこととされている法律又は会計に係る業務を行う事業

前号に掲げるもののほか、国、地方公共団体又は法人の事業所であって、常時従業員を使用するもの

4 この法律において「任意継続被保険者」とは、適用事業所に使用されなくなったため、又は第一項ただし書に該当するに至ったため被保険者(日雇特例被保険者を除く。)の資格を喪失した者であって、喪失の日の前日まで継続して二月以上被保険者(日雇特例被保険者、任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であったもののうち、保険者に申し出て、継続して当該保険者の被保険者となった者をいう。 ただし、船員保険の被保険者又は後期高齢者医療の被保険者等である者は、この限りでない。

5 この法律において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。 ただし、臨時に受けるもの及び三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。

6 この法律において「賞与」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、三月を超える期間ごとに受けるものをいう。

7 この法律において「被扶養者」とは、次に掲げる者で、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。 ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、この限りでない。

被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む。以下この項において同じ。)の直系尊属、配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この項において同じ。)、子、孫及び兄弟姉妹であって、主としてその被保険者により生計を維持するもの

被保険者の三親等内の親族で前号に掲げる者以外のものであって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

前号の配偶者の死亡後におけるその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

8 この法律において「日雇労働者」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。

臨時に使用される者であって、次に掲げるもの(同一の事業所において、イに掲げる者にあっては一月を超え、ロに掲げる者にあってはロに掲げる定めた期間を超え、引き続き使用されるに至った場合(所在地の一定しない事業所において引き続き使用されるに至った場合を除く。)を除く。)

日々雇い入れられる者

二月以内の期間を定めて使用される者であって、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないもの

季節的業務に使用される者(継続して四月を超えて使用されるべき場合を除く。)

臨時的事業の事業所に使用される者(継続して六月を超えて使用されるべき場合を除く。)

9 この法律において「賃金」とは、賃金、給料、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、日雇労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。 ただし、三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。

10 この法律において「共済組合」とは、法律によって組織された共済組合をいう。

11 この法律において「保険者番号」とは、厚生労働大臣が健康保険事業において保険者を識別するための番号として、保険者ごとに定めるものをいう。

12 この法律において「被保険者等記号・番号」とは、保険者が被保険者又は被扶養者の資格を管理するための記号、番号その他の符号として、被保険者又は被扶養者ごとに定めるものをいう。

13 この法律において「電子資格確認」とは、保険医療機関等(第六十三条第三項各号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局をいう。以下同じ。)から療養を受けようとする者又は第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者から同項に規定する指定訪問看護を受けようとする者が、保険者に対し、個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第七項に規定する個人番号カードをいう。)に記録された利用者証明用電子証明書(電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)第二十二条第一項に規定する利用者証明用電子証明書をいう。)を送信する方法その他の厚生労働省令で定める方法により、被保険者又は被扶養者の資格に係る情報(保険給付に係る費用の請求に必要な情報を含む。)の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、保険者から回答を受けて当該情報を当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者に提供し、当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者から被保険者又は被扶養者であることの確認を受けることをいう。

第二章 保険者

第一節 通則

(保険者)

第四条 健康保険(日雇特例被保険者の保険を除く。)の保険者は、全国健康保険協会及び健康保険組合とする。

(全国健康保険協会管掌健康保険)

第五条 全国健康保険協会は、健康保険組合の組合員でない被保険者(日雇特例被保険者を除く。次節、第五十一条の二、第六十三条第三項第二号、第百五十条第一項、第百七十二条第三号、第十章及び第十一章を除き、以下本則において同じ。)の保険を管掌する。

2 前項の規定により全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収(任意継続被保険者に係るものを除く。)並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。

(組合管掌健康保険)

第六条 健康保険組合は、その組合員である被保険者の保険を管掌する。

(二以上の事業所に使用される者の保険者)

第七条 同時に二以上の事業所に使用される被保険者の保険を管掌する者は、第五条第一項及び前条の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところによる。

第二節 全国健康保険協会

(設立及び業務)

第七条の二 健康保険組合の組合員でない被保険者(以下この節において単に「被保険者」という。)に係る健康保険事業を行うため、全国健康保険協会(以下「協会」という。)を設ける。

2 協会は、次に掲げる業務を行う。

第四章の規定による保険給付及び第五章第三節の規定による日雇特例被保険者に係る保険給付に関する業務

第六章の規定による保健事業及び福祉事業に関する業務

前二号に掲げる業務のほか、協会が管掌する健康保険の事業に関する業務であって第五条第二項の規定により厚生労働大臣が行う業務以外のもの

第一号及び第二号に掲げる業務のほか、日雇特例被保険者の保険の事業に関する業務であって第百二十三条第二項の規定により厚生労働大臣が行う業務以外のもの

第二百四条の七第一項に規定する権限に係る事務に関する業務

前各号に掲げる業務に附帯する業務

3 協会は、前項各号に掲げる業務のほか、船員保険法の規定による船員保険事業に関する業務(同法の規定により厚生労働大臣が行うものを除く。)並びに高齢者の医療の確保に関する法律の規定による前期高齢者納付金等(以下「前期高齢者納付金等」という。)並びに同法の規定による後期高齢者支援金、後期高齢者関係事務費拠出金及び出産育児関係事務費拠出金(以下「後期高齢者支援金等」という。)、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の規定による納付金(以下「介護納付金」という。)並びに感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)の規定による流行初期医療確保拠出金等(以下「流行初期医療確保拠出金等」という。)の納付に関する業務を行う。

(法人格)

第七条の三 協会は、法人とする。

(事務所)

第七条の四 協会は、主たる事務所を東京都に、従たる事務所(以下「支部」という。)を各都道府県に設置する。

2 協会の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

(資本金)

第七条の五 協会の資本金は、健康保険法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第八十三号。以下「改正法」という。)附則第十八条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。

(定款)

第七条の六 協会は、定款をもって、次に掲げる事項を定めなければならない。

目的

名称

事務所の所在地

役員に関する事項

運営委員会に関する事項

評議会に関する事項

保健事業に関する事項

福祉事業に関する事項

資産の管理その他財務に関する事項

その他組織及び業務に関する重要事項として厚生労働省令で定める事項

2 前項の定款の変更(厚生労働省令で定める事項に係るものを除く。)は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3 協会は、前項の厚生労働省令で定める事項に係る定款の変更をしたときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に届け出なければならない。

4 協会は、定款の変更について第二項の認可を受けたとき、又は同項の厚生労働省令で定める事項に係る定款の変更をしたときは、遅滞なく、これを公告しなければならない。

(登記)

第七条の七 協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。

(名称)

第七条の八 協会でない者は、全国健康保険協会という名称を用いてはならない。

(役員)

第七条の九 協会に、役員として、理事長一人、理事六人以内及び監事二人を置く。

(役員の職務)

第七条の十 理事長は、協会を代表し、その業務を執行する。

2 理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、理事のうちから、あらかじめ理事長が指定する者がその職務を代理し、又はその職務を行う。

3 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して、協会の業務を執行することができる。

4 監事は、協会の業務の執行及び財務の状況を監査する。

(役員の任命)

第七条の十一 理事長及び監事は、厚生労働大臣が任命する。

2 厚生労働大臣は、前項の規定により理事長を任命しようとするときは、あらかじめ、第七条の十八第一項に規定する運営委員会の意見を聴かなければならない。

3 理事は、理事長が任命する。

4 理事長は、前項の規定により理事を任命したときは、遅滞なく、厚生労働大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない。

(役員の任期)

第七条の十二 役員の任期は三年とする。 ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 役員は、再任されることができる。

(役員の欠格条項)

第七条の十三 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることができない。

(役員の解任)

第七条の十四 厚生労働大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条の規定により役員となることができない者に該当するに至ったときは、その役員を解任しなければならない。

2 厚生労働大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号のいずれかに該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。

心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認められるとき。

職務上の義務違反があるとき。

3 理事長は、前項の規定により理事を解任したときは、遅滞なく、厚生労働大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない。

(役員の兼職禁止)

第七条の十五 役員(非常勤の者を除く。)は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。 ただし、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

(代表権の制限)

第七条の十六 協会と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。 この場合には、監事が協会を代表する。

(代理人の選任)

第七条の十七 理事長は、理事又は職員のうちから、協会の業務の一部に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。

(運営委員会)

第七条の十八 事業主(被保険者を使用する適用事業所の事業主をいう。以下この節において同じ。)及び被保険者の意見を反映させ、協会の業務の適正な運営を図るため、協会に運営委員会を置く。

2 運営委員会の委員は、九人以内とし、事業主、被保険者及び協会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、厚生労働大臣が各同数を任命する。

3 前項の委員の任期は、二年とする。

4 第七条の十二第一項ただし書及び第二項の規定は、運営委員会の委員について準用する。

(運営委員会の職務)

第七条の十九 次に掲げる事項については、理事長は、あらかじめ、運営委員会の議を経なければならない。

定款の変更

第七条の二十二第二項に規定する運営規則の変更

協会の毎事業年度の事業計画並びに予算及び決算

重要な財産の処分又は重大な債務の負担

第七条の三十五第二項に規定する役員に対する報酬及び退職手当の支給の基準の変更

その他協会の組織及び業務に関する重要事項として厚生労働省令で定めるもの

2 前項に規定する事項のほか、運営委員会は、理事長の諮問に応じ、又は必要と認める事項について、理事長に建議することができる。

3 前二項に定めるもののほか、運営委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(委員の地位)

第七条の二十 運営委員会の委員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

(評議会)

第七条の二十一 協会は、都道府県ごとの実情に応じた業務の適正な運営に資するため、支部ごとに評議会を設け、当該支部における業務の実施について、評議会の意見を聴くものとする。

2 評議会の評議員は、定款で定めるところにより、当該評議会が設けられる支部の都道府県に所在する適用事業所(第三十四条第一項に規定する一の適用事業所を含む。以下同じ。)の事業主及び被保険者並びに当該支部における業務の適正な実施に必要な学識経験を有する者のうちから、支部の長(以下「支部長」という。)が委嘱する。

(運営規則)

第七条の二十二 協会は、業務を執行するために必要な事項で厚生労働省令で定めるものについて、運営規則を定めるものとする。

2 理事長は、運営規則を変更しようとするときは、あらかじめ、厚生労働大臣に届け出なければならない。

(職員の任命)

第七条の二十三 協会の職員は、理事長が任命する。

(役員及び職員の公務員たる性質)

第七条の二十四 第七条の二十の規定は、協会の役員及び職員について準用する。

(事業年度)

第七条の二十五 協会の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。

(企業会計原則)

第七条の二十六 協会の会計は、厚生労働省令で定めるところにより、原則として企業会計原則によるものとする。

(事業計画等の認可)

第七条の二十七 協会は、毎事業年度、事業計画及び予算を作成し、当該事業年度開始前に、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。

(財務諸表等)

第七条の二十八 協会は、毎事業年度の決算を翌事業年度の五月三十一日までに完結しなければならない。

2 協会は、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書、利益の処分又は損失の処理に関する書類その他厚生労働省令で定める書類及びこれらの附属明細書(以下「財務諸表」という。)を作成し、これに当該事業年度の事業報告書及び決算報告書(以下この条及び第二百十七条の二第四号において「事業報告書等」という。)を添え、監事及び次条第二項の規定により選任された会計監査人の意見を付けて、決算完結後二月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。

3 財務諸表及び事業報告書等には、支部ごとの財務及び事業の状況を示すために必要な事項として厚生労働省令で定めるものを記載しなければならない。

4 協会は、第二項の規定による厚生労働大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表及び事業報告書等並びに同項の監事及び会計監査人の意見を記載した書面を、各事務所に備えて置き、厚生労働省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。

(会計監査人の監査)

第七条の二十九 協会は、財務諸表、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書について、監事の監査のほか、会計監査人の監査を受けなければならない。

2 会計監査人は、厚生労働大臣が選任する。

3 会計監査人は、公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士を含む。)又は監査法人でなければならない。

4 公認会計士法の規定により、財務諸表について監査をすることができない者は、会計監査人となることができない。

5 会計監査人の任期は、その選任の日以後最初に終了する事業年度の財務諸表についての厚生労働大臣の前条第二項の承認の時までとする。

6 厚生労働大臣は、会計監査人が次の各号のいずれかに該当するときは、その会計監査人を解任することができる。

職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき。

会計監査人たるにふさわしくない非行があったとき。

心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えないとき。

(各事業年度に係る業績評価)

第七条の三十 厚生労働大臣は、協会の事業年度ごとの業績について、評価を行わなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の評価を行ったときは、遅滞なく、協会に対し、当該評価の結果を通知するとともに、これを公表しなければならない。

(借入金)

第七条の三十一 協会は、その業務に要する費用に充てるため必要な場合において、厚生労働大臣の認可を受けて、短期借入金をすることができる。

2 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。 ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。

3 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、一年以内に償還しなければならない。

(債務保証)

第七条の三十二 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内で、その業務の円滑な運営に必要があると認めるときは、前条の規定による協会の短期借入金に係る債務について、必要と認められる期間の範囲において、保証することができる。

(資金の運用)

第七条の三十三 協会の業務上の余裕金の運用は、政令で定めるところにより、事業の目的及び資金の性質に応じ、安全かつ効率的にしなければならない。

(重要な財産の処分)

第七条の三十四 協会は、厚生労働省令で定める重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

(役員の報酬等)

第七条の三十五 協会の役員に対する報酬及び退職手当は、その役員の業績が考慮されるものでなければならない。

2 協会は、その役員に対する報酬及び退職手当の支給の基準を定め、これを厚生労働大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。 これを変更したときも、同様とする。

(職員の給与等)

第七条の三十六 協会の職員の給与は、その職員の勤務成績が考慮されるものでなければならない。

2 協会は、その職員の給与及び退職手当の支給の基準を定め、これを厚生労働大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。 これを変更したときも、同様とする。

(秘密保持義務)

第七条の三十七 協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、健康保険事業に関して職務上知り得た秘密を正当な理由がなく漏らしてはならない。

2 前項の規定は、協会の運営委員会の委員又は委員であった者について準用する。

(報告の徴収等)

第七条の三十八 厚生労働大臣は、協会について、必要があると認めるときは、その事業及び財産の状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして協会の事務所に立ち入って関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる。

2 前項の規定によって質問又は検査を行う当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(監督)

第七条の三十九 厚生労働大臣は、協会の事業若しくは財産の管理若しくは執行が法令、定款若しくは厚生労働大臣の処分に違反していると認めるとき、確保すべき収入を不当に確保せず、不当に経費を支出し、若しくは不当に財産を処分し、その他協会の事業若しくは財産の管理若しくは執行が著しく適正を欠くと認めるとき、又は協会の役員がその事業若しくは財産の管理若しくは執行を明らかに怠っていると認めるときは、期間を定めて、協会又はその役員に対し、その事業若しくは財産の管理若しくは執行について違反の是正又は改善のため必要な措置を採るべき旨を命ずることができる。

2 協会又はその役員が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、協会に対し、期間を定めて、当該違反に係る役員の全部又は一部の解任を命ずることができる。

3 協会が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、同項の命令に係る役員を解任することができる。

(解散)

第七条の四十 協会の解散については、別に法律で定める。

(厚生労働省令への委任)

第七条の四十一 この法律及びこの法律に基づく政令に規定するもののほか、協会の財務及び会計その他協会に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(財務大臣との協議)

第七条の四十二 厚生労働大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。

第七条の二十七、第七条の三十一第一項若しくは第二項ただし書又は第七条の三十四の規定による認可をしようとするとき。

前条の規定により厚生労働省令を定めようとするとき。

第三節 健康保険組合

(組織)

第八条 健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び任意継続被保険者をもって組織する。

(法人格)

第九条 健康保険組合は、法人とする。

2 健康保険組合の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

(名称)

第十条 健康保険組合は、その名称中に健康保険組合という文字を用いなければならない。

2 健康保険組合でない者は、健康保険組合という名称を用いてはならない。

(設立)

第十一条 一又は二以上の適用事業所について常時政令で定める数以上の被保険者を使用する事業主は、当該一又は二以上の適用事業所について、健康保険組合を設立することができる。

2 適用事業所の事業主は、共同して健康保険組合を設立することができる。 この場合において、被保険者の数は、合算して常時政令で定める数以上でなければならない。

第十二条 適用事業所の事業主は、健康保険組合を設立しようとするときは、健康保険組合を設立しようとする適用事業所に使用される被保険者の二分の一以上の同意を得て、規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

2 二以上の適用事業所について健康保険組合を設立しようとする場合においては、前項の同意は、各適用事業所について得なければならない。

第十三条 第三十一条第一項の規定による認可の申請と同時に健康保険組合の設立の認可の申請を行う場合にあっては、前二条中「適用事業所」とあるのは「適用事業所となるべき事業所」と、「被保険者」とあるのは「被保険者となるべき者」とする。

第十四条 厚生労働大臣は、一又は二以上の適用事業所(第三十一条第一項の規定によるものを除く。)について常時政令で定める数以上の被保険者を使用する事業主に対し、健康保険組合の設立を命ずることができる。

2 前項の規定により健康保険組合の設立を命ぜられた事業主は、規約を作り、その設立について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

(成立の時期)

第十五条 健康保険組合は、設立の認可を受けた時に成立する。

(規約)

第十六条 健康保険組合は、規約において、次に掲げる事項を定めなければならない。

名称

事務所の所在地

健康保険組合の設立に係る適用事業所の名称及び所在地

組合会に関する事項

役員に関する事項

組合員に関する事項

保険料に関する事項

準備金その他の財産の管理に関する事項

公告に関する事項

前各号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項

2 前項の規約の変更(厚生労働省令で定める事項に係るものを除く。)は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3 健康保険組合は、前項の厚生労働省令で定める事項に係る規約の変更をしたときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に届け出なければならない。

(組合員)

第十七条 健康保険組合が設立された適用事業所(以下「設立事業所」という。)の事業主及びその設立事業所に使用される被保険者は、当該健康保険組合の組合員とする。

2 前項の被保険者は、当該設立事業所に使用されなくなったときであっても、任意継続被保険者であるときは、なお当該健康保険組合の組合員とする。

(組合会)

第十八条 健康保険組合に、組合会を置く。

2 組合会は、組合会議員をもって組織する。

3 組合会議員の定数は、偶数とし、その半数は、設立事業所の事業主において設立事業所の事業主(その代理人を含む。)及び設立事業所に使用される者のうちから選定し、他の半数は、被保険者である組合員において互選する。

(組合会の議決事項)

第十九条 次に掲げる事項は、組合会の議決を経なければならない。

規約の変更

収入支出の予算

事業報告及び決算

その他規約で定める事項

(組合会の権限)

第二十条 組合会は、健康保険組合の事務に関する書類を検査し、理事若しくは監事の報告を請求し、又は事務の管理、議決の執行若しくは出納を検査することができる。

2 組合会は、組合会議員のうちから選任した者に、前項の組合会の権限に属する事項を行わせることができる。

(役員)

第二十一条 健康保険組合に、役員として理事及び監事を置く。

2 理事の定数は、偶数とし、その半数は設立事業所の事業主の選定した組合会議員において、他の半数は被保険者である組合員の互選した組合会議員において、それぞれ互選する。

3 理事のうち一人を理事長とし、設立事業所の事業主の選定した組合会議員である理事のうちから、理事が選挙する。

4 監事は、組合会において、設立事業所の事業主の選定した組合会議員及び被保険者である組合員の互選した組合会議員のうちから、それぞれ一人を選挙する。

5 監事は、理事又は健康保険組合の職員と兼ねることができない。

(役員の職務)

第二十二条 理事長は、健康保険組合を代表し、その業務を執行する。 理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、設立事業所の事業主の選定した組合会議員である理事のうちから、あらかじめ理事長が指定する者がその職務を代理し、又はその職務を行う。

2 健康保険組合の業務は、規約に別段の定めがある場合を除くほか、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。

3 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して、健康保険組合の業務を執行することができる。

4 監事は、健康保険組合の業務の執行及び財産の状況を監査する。

(協会の役員及び職員の秘密保持義務に関する規定の準用)

第二十二条の二 第七条の三十七第一項の規定は、健康保険組合の役員及び職員について準用する。

(合併)

第二十三条 健康保険組合は、合併しようとするときは、組合会において組合会議員の定数の四分の三以上の多数により議決し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

2 合併によって健康保険組合を設立するには、各健康保険組合がそれぞれ組合会において役員又は組合会議員のうちから選任した設立委員が共同して規約を作り、その他設立に必要な行為をしなければならない。

3 合併により設立された健康保険組合又は合併後存続する健康保険組合は、合併により消滅した健康保険組合の権利義務を承継する。

(分割)

第二十四条 健康保険組合は、分割しようとするときは、組合会において組合会議員の定数の四分の三以上の多数により議決し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

2 健康保険組合の分割は、設立事業所の一部について行うことはできない。

3 分割を行う場合においては、分割により設立される健康保険組合の組合員となるべき被保険者又は分割後存続する健康保険組合の組合員である被保険者の数が、第十一条第一項(健康保険組合を共同して設立している場合にあっては、同条第二項)の政令で定める数以上でなければならない。

4 分割によって健康保険組合を設立するには、分割により設立される健康保険組合の設立事業所となるべき適用事業所の事業主が規約を作り、その他設立に必要な行為をしなければならない。

5 分割により設立された健康保険組合は、分割により消滅した健康保険組合又は分割後存続する健康保険組合の権利義務の一部を承継する。

6 前項の規定により承継する権利義務の限度は、分割の議決とともに議決し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

(設立事業所の増減)

第二十五条 健康保険組合がその設立事業所を増加させ、又は減少させようとするときは、その増加又は減少に係る適用事業所の事業主の全部及びその適用事業所に使用される被保険者の二分の一以上の同意を得なければならない。

2 第三十一条第一項の規定による認可の申請があった事業所に係る設立事業所の増加に関する規約の変更の認可の申請を行う場合にあっては、前項中「被保険者」とあるのは、「被保険者となるべき者」とする。

3 第一項の規定により健康保険組合が設立事業所を減少させるときは、健康保険組合の被保険者である組合員の数が、設立事業所を減少させた後においても、第十一条第一項(健康保険組合を共同して設立している場合にあっては、同条第二項)の政令で定める数以上でなければならない。

4 第十二条第二項の規定は、第一項の被保険者の同意を得る場合について準用する。

(解散)

第二十六条 健康保険組合は、次に掲げる理由により解散する。

組合会議員の定数の四分の三以上の多数による組合会の議決

健康保険組合の事業の継続の不能

第二十九条第二項の規定による解散の命令

2 健康保険組合は、前項第一号又は第二号に掲げる理由により解散しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

3 健康保険組合が解散する場合において、その財産をもって債務を完済することができないときは、当該健康保険組合は、設立事業所の事業主に対し、政令で定めるところにより、当該債務を完済するために要する費用の全部又は一部を負担することを求めることができる。

4 協会は、解散により消滅した健康保険組合の権利義務を承継する。

第二十七条 削除

(指定健康保険組合による健全化計画の作成)

第二十八条 健康保険事業の収支が均衡しない健康保険組合であって、政令で定める要件に該当するものとして厚生労働大臣の指定を受けたもの(以下この条及び次条において「指定健康保険組合」という。)は、政令で定めるところにより、その財政の健全化に関する計画(以下この条において「健全化計画」という。)を定め、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。

2 前項の承認を受けた指定健康保険組合は、当該承認に係る健全化計画に従い、その事業を行わなければならない。

3 厚生労働大臣は、第一項の承認を受けた指定健康保険組合の事業及び財産の状況により、その健全化計画を変更する必要があると認めるときは、当該指定健康保険組合に対し、期限を定めて、当該健全化計画の変更を求めることができる。

(報告の徴収等)

第二十九条 第七条の三十八及び第七条の三十九の規定は、健康保険組合について準用する。 この場合において、同条第一項中「厚生労働大臣は」とあるのは「厚生労働大臣は、第二十九条第一項において準用する前条の規定により報告を徴し、又は質問し、若しくは検査した場合において」と、「定款」とあるのは「規約」と読み替えるものとする。

2 健康保険組合が前項において準用する第七条の三十九第一項の規定による命令に違反したとき、又は前条第二項の規定に違反した指定健康保険組合、同条第三項の求めに応じない指定健康保険組合その他政令で定める指定健康保険組合の事業若しくは財産の状況によりその事業の継続が困難であると認めるときは、厚生労働大臣は、当該健康保険組合の解散を命ずることができる。

(政令への委任)

第三十条 この節に規定するもののほか、健康保険組合の管理、財産の保管その他健康保険組合に関して必要な事項は、政令で定める。

第三章 被保険者

第一節 資格

(適用事業所)

第三十一条 適用事業所以外の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所とすることができる。

2 前項の認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(被保険者となるべき者に限る。)の二分の一以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。

第三十二条 適用事業所が、第三条第三項各号に該当しなくなったときは、その事業所について前条第一項の認可があったものとみなす。

第三十三条 第三十一条第一項の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所でなくすることができる。

2 前項の認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(被保険者である者に限る。)の四分の三以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。

第三十四条 二以上の適用事業所の事業主が同一である場合には、当該事業主は、厚生労働大臣の承認を受けて、当該二以上の事業所を一の適用事業所とすることができる。

2 前項の承認があったときは、当該二以上の適用事業所は、適用事業所でなくなったものとみなす。

(資格取得の時期)

第三十五条 被保険者(任意継続被保険者を除く。以下この条から第三十八条までにおいて同じ。)は、適用事業所に使用されるに至った日若しくはその使用される事業所が適用事業所となった日又は第三条第一項ただし書の規定に該当しなくなった日から、被保険者の資格を取得する。

(資格喪失の時期)

第三十六条 被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(その事実があった日に更に前条に該当するに至ったときは、その日)から、被保険者の資格を喪失する。

死亡したとき。

その事業所に使用されなくなったとき。

第三条第一項ただし書の規定に該当するに至ったとき。

第三十三条第一項の認可があったとき。

(任意継続被保険者)

第三十七条 第三条第四項の申出は、被保険者の資格を喪失した日から二十日以内にしなければならない。 ただし、保険者は、正当な理由があると認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができる。

2 第三条第四項の申出をした者が、初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、同項の規定にかかわらず、その者は、任意継続被保険者とならなかったものとみなす。 ただし、その納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときは、この限りでない。

(任意継続被保険者の資格喪失)

第三十八条 任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(第四号から第六号までのいずれかに該当するに至ったときは、その日)から、その資格を喪失する。

任意継続被保険者となった日から起算して二年を経過したとき。

死亡したとき。

保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を納付期日までに納付しなかったとき(納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除く。)。

被保険者となったとき。

船員保険の被保険者となったとき。

後期高齢者医療の被保険者等となったとき。

任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申出が受理された日の属する月の末日が到来したとき。

(資格の得喪の確認)

第三十九条 被保険者の資格の取得及び喪失は、保険者等(被保険者が協会が管掌する健康保険の被保険者である場合にあっては厚生労働大臣、被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者である場合にあっては当該健康保険組合をいう。第百六十四条第二項及び第三項、第百八十条第一項、第二項及び第四項並びに第百八十一条第一項を除き、以下同じ。)の確認によって、その効力を生ずる。 ただし、第三十六条第四号に該当したことによる被保険者の資格の喪失並びに任意継続被保険者の資格の取得及び喪失は、この限りでない。

2 前項の確認は、第四十八条の規定による届出若しくは第五十一条第一項の規定による請求により、又は職権で行うものとする。

3 第一項の確認については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。

第二節 標準報酬月額及び標準賞与額

(標準報酬月額)

第四十条 標準報酬月額は、被保険者の報酬月額に基づき、次の等級区分(次項の規定により等級区分の改定が行われたときは、改定後の等級区分)によって定める。

2 毎年三月三十一日における標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者数の被保険者総数に占める割合が百分の一・五を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、その年の九月一日から、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができる。 ただし、その年の三月三十一日において、改定後の標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者数の同日における被保険者総数に占める割合が百分の〇・五を下回ってはならない。

3 厚生労働大臣は、前項の政令の制定又は改正について立案を行う場合には、社会保障審議会の意見を聴くものとする。

(定時決定)

第四十一条 保険者等は、被保険者が毎年七月一日現に使用される事業所において同日前三月間(その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が十七日(厚生労働省令で定める者にあっては、十一日。第四十三条第一項、第四十三条の二第一項及び第四十三条の三第一項において同じ。)未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を決定する。

2 前項の規定によって決定された標準報酬月額は、その年の九月から翌年の八月までの各月の標準報酬月額とする。

3 第一項の規定は、六月一日から七月一日までの間に被保険者の資格を取得した者及び第四十三条、第四十三条の二又は第四十三条の三の規定により七月から九月までのいずれかの月から標準報酬月額を改定され、又は改定されるべき被保険者については、その年に限り適用しない。

(被保険者の資格を取得した際の決定)

第四十二条 保険者等は、被保険者の資格を取得した者があるときは、次に掲げる額を報酬月額として、標準報酬月額を決定する。

月、週その他一定期間によって報酬が定められる場合には、被保険者の資格を取得した日の現在の報酬の額をその期間の総日数で除して得た額の三十倍に相当する額

日、時間、出来高又は請負によって報酬が定められる場合には、被保険者の資格を取得した月前一月間に当該事業所で、同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額を平均した額

前二号の規定によって算定することが困難であるものについては、被保険者の資格を取得した月前一月間に、その地方で、同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額

前三号のうち二以上に該当する報酬を受ける場合には、それぞれについて、前三号の規定によって算定した額の合算額

2 前項の規定によって決定された標準報酬月額は、被保険者の資格を取得した月からその年の八月(六月一日から十二月三十一日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の八月)までの各月の標準報酬月額とする。

(改定)

第四十三条 保険者等は、被保険者が現に使用される事業所において継続した三月間(各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、十七日以上でなければならない。)に受けた報酬の総額を三で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった報酬月額に比べて、著しく高低を生じた場合において、必要があると認めるときは、その額を報酬月額として、その著しく高低を生じた月の翌月から、標準報酬月額を改定することができる。

2 前項の規定によって改定された標準報酬月額は、その年の八月(七月から十二月までのいずれかの月から改定されたものについては、翌年の八月)までの各月の標準報酬月額とする。

(育児休業等を終了した際の改定)

第四十三条の二 保険者等は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一号に規定する育児休業、同法第二十三条第二項の育児休業に関する制度に準ずる措置若しくは同法第二十四条第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定により同項第二号に規定する育児休業に関する制度に準じて講ずる措置による休業又は政令で定める法令に基づく育児休業(以下「育児休業等」という。)を終了した被保険者が、当該育児休業等を終了した日(以下この条において「育児休業等終了日」という。)において当該育児休業等に係る三歳に満たない子を養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、第四十一条の規定にかかわらず、育児休業等終了日の翌日が属する月以後三月間(育児休業等終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が十七日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。 ただし、育児休業等終了日の翌日に次条第一項に規定する産前産後休業を開始している被保険者は、この限りでない。

2 前項の規定によって改定された標準報酬月額は、育児休業等終了日の翌日から起算して二月を経過した日の属する月の翌月からその年の八月(当該翌月が七月から十二月までのいずれかの月である場合は、翌年の八月)までの各月の標準報酬月額とする。

(産前産後休業を終了した際の改定)

第四十三条の三 保険者等は、産前産後休業(出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前四十二日(多胎妊娠の場合においては、九十八日)から出産の日後五十六日までの間において労務に服さないこと(妊娠又は出産に関する事由を理由として労務に服さない場合に限る。)をいう。以下同じ。)を終了した被保険者が、当該産前産後休業を終了した日(以下この条において「産前産後休業終了日」という。)において当該産前産後休業に係る子を養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、第四十一条の規定にかかわらず、産前産後休業終了日の翌日が属する月以後三月間(産前産後休業終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が十七日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。 ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している被保険者は、この限りでない。

2 前項の規定によって改定された標準報酬月額は、産前産後休業終了日の翌日から起算して二月を経過した日の属する月の翌月からその年の八月(当該翌月が七月から十二月までのいずれかの月である場合は、翌年の八月)までの各月の標準報酬月額とする。

(報酬月額の算定の特例)

第四十四条 保険者等は、被保険者の報酬月額が、第四十一条第一項、第四十二条第一項、第四十三条の二第一項若しくは前条第一項の規定によって算定することが困難であるとき、又は第四十一条第一項、第四十二条第一項、第四十三条第一項、第四十三条の二第一項若しくは前条第一項の規定によって算定した額が著しく不当であると認めるときは、これらの規定にかかわらず、その算定する額を当該被保険者の報酬月額とする。

2 前項の場合において、保険者が健康保険組合であるときは、同項の算定方法は、規約で定めなければならない。

3 同時に二以上の事業所で報酬を受ける被保険者について報酬月額を算定する場合においては、各事業所について、第四十一条第一項、第四十二条第一項、第四十三条第一項、第四十三条の二第一項若しくは前条第一項又は第一項の規定によって算定した額の合算額をその者の報酬月額とする。

(標準賞与額の決定)

第四十五条 保険者等は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。 ただし、その月に当該被保険者が受けた賞与によりその年度(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下同じ。)における標準賞与額の累計額が五百七十三万円(第四十条第二項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額。以下この項において同じ。)を超えることとなる場合には、当該累計額が五百七十三万円となるようその月の標準賞与額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける賞与の標準賞与額は零とする。

2 第四十条第三項の規定は前項の政令の制定又は改正について、前条の規定は標準賞与額の算定について準用する。

(現物給与の価額)

第四十六条 報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外のもので支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によって、厚生労働大臣が定める。

2 健康保険組合は、前項の規定にかかわらず、規約で別段の定めをすることができる。

(任意継続被保険者の標準報酬月額)

第四十七条 任意継続被保険者の標準報酬月額については、第四十一条から第四十四条までの規定にかかわらず、次の各号に掲げる額のうちいずれか少ない額をもって、その者の標準報酬月額とする。

当該任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額

前年(一月から三月までの標準報酬月額については、前々年)の九月三十日における当該任意継続被保険者の属する保険者が管掌する全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額(健康保険組合が当該平均した額の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、当該規約で定めた額)を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額

2 保険者が健康保険組合である場合においては、前項の規定にかかわらず、同項第一号に掲げる額が同項第二号に掲げる額を超える任意継続被保険者について、規約で定めるところにより、同項第一号に掲げる額(当該健康保険組合が同項第二号に掲げる額を超え同項第一号に掲げる額未満の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、当該規約で定めた額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額)をその者の標準報酬月額とすることができる。

第三節 届出等

(届出)

第四十八条 適用事業所の事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格の取得及び喪失並びに報酬月額及び賞与額に関する事項を保険者等に届け出なければならない。

(通知)

第四十九条 厚生労働大臣は、第三十三条第一項の規定による認可を行ったときは、その旨を当該事業主に通知するものとし、保険者等は、第三十九条第一項の規定による確認又は標準報酬(標準報酬月額及び標準賞与額をいう。以下同じ。)の決定若しくは改定を行ったときは、その旨を当該事業主に通知しなければならない。

2 事業主は、前項の通知があったときは、速やかに、これを被保険者又は被保険者であった者に通知しなければならない。

3 被保険者が被保険者の資格を喪失した場合において、その者の所在が明らかでないため前項の通知をすることができないときは、事業主は、厚生労働大臣又は保険者等にその旨を届け出なければならない。

4 厚生労働大臣は、前項の届出があったときは、所在が明らかでない者について第一項の規定により事業主に通知した事項を公告するものとし、保険者等は、前項の届出があったときは、所在が明らかでない者について第一項の規定により事業主に通知した事項を公告しなければならない。

5 厚生労働大臣は、事業所が廃止された場合その他やむを得ない事情のため第一項の通知をすることができない場合においては、同項の通知に代えて、その通知すべき事項を公告するものとし、保険者等は、事業所が廃止された場合その他やむを得ない事情のため同項の通知をすることができない場合においては、同項の通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。

第五十条 保険者等は、第四十八条の規定による届出があった場合において、その届出に係る事実がないと認めるときは、その旨をその届出をした事業主に通知しなければならない。

2 前条第二項から第五項までの規定は、前項の通知について準用する。

(確認の請求)

第五十一条 被保険者又は被保険者であった者は、いつでも、第三十九条第一項の規定による確認を請求することができる。

2 保険者等は、前項の規定による請求があった場合において、その請求に係る事実がないと認めるときは、その請求を却下しなければならない。

(情報の提供等)

第五十一条の二 厚生労働大臣は、協会に対し、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格に関する事項、標準報酬に関する事項その他協会の業務の実施に関して必要な情報の提供を行うものとする。

第四章 保険給付

第一節 通則

(保険給付の種類)

第五十二条 被保険者に係るこの法律による保険給付は、次のとおりとする。

療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費及び移送費の支給

傷病手当金の支給

埋葬料の支給

出産育児一時金の支給

出産手当金の支給

家族療養費、家族訪問看護療養費及び家族移送費の支給

家族埋葬料の支給

家族出産育児一時金の支給

高額療養費及び高額介護合算療養費の支給

(健康保険組合の付加給付)

第五十三条 保険者が健康保険組合である場合においては、前条各号に掲げる給付に併せて、規約で定めるところにより、保険給付としてその他の給付を行うことができる。

(法人の役員である被保険者又はその被扶養者に係る保険給付の特例)

第五十三条の二 被保険者又はその被扶養者が法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この条において同じ。)であるときは、当該被保険者又はその被扶養者のその法人の役員としての業務(被保険者の数が五人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務であって厚生労働省令で定めるものを除く。)に起因する疾病、負傷又は死亡に関して保険給付は、行わない。

(日雇特例被保険者に係る保険給付との調整)

第五十四条 被保険者に係る家族療養費(第百十条第七項において準用する第八十七条第一項の規定により支給される療養費を含む。)、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料又は家族出産育児一時金の支給は、同一の疾病、負傷、死亡又は出産について、次章の規定により療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、埋葬料若しくは出産育児一時金の支給を受けたときは、その限度において、行わない。

(他の法令による保険給付との調整)

第五十五条 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費若しくは家族埋葬料の支給は、同一の疾病、負傷又は死亡について、労働者災害補償保険法、国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号。他の法律において準用し、又は例による場合を含む。次項及び第百二十八条第二項において同じ。)又は地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)若しくは同法に基づく条例の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない。

2 保険者は、傷病手当金の支給を行うにつき必要があると認めるときは、労働者災害補償保険法、国家公務員災害補償法又は地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例の規定により給付を行う者に対し、当該給付の支給状況につき、必要な資料の提供を求めることができる。

3 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給は、同一の疾病又は負傷について、介護保険法の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない。

4 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給は、同一の疾病又は負傷について、他の法令の規定により国又は地方公共団体の負担で療養又は療養費の支給を受けたときは、その限度において、行わない。

(保険給付の方法)

第五十六条 入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料及び家族出産育児一時金の支給は、その都度、行わなければならない。 第百条第二項(第百五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による埋葬に要した費用に相当する金額の支給についても、同様とする。

2 傷病手当金及び出産手当金の支給は、前項の規定にかかわらず、毎月一定の期日に行うことができる。

(損害賠償請求権)

第五十七条 保険者は、給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険給付を行ったときは、その給付の価額(当該保険給付が療養の給付であるときは、当該療養の給付に要する費用の額から当該療養の給付に関し被保険者が負担しなければならない一部負担金に相当する額を控除した額。次条第一項において同じ。)の限度において、保険給付を受ける権利を有する者(当該給付事由が被保険者の被扶養者について生じた場合には、当該被扶養者を含む。次項において同じ。)が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。

2 前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。

(不正利得の徴収等)

第五十八条 偽りその他不正の行為によって保険給付を受けた者があるときは、保険者は、その者からその給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。

2 前項の場合において、事業主が虚偽の報告若しくは証明をし、又は第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関において診療に従事する第六十四条に規定する保険医若しくは第八十八条第一項に規定する主治の医師が、保険者に提出されるべき診断書に虚偽の記載をしたため、その保険給付が行われたものであるときは、保険者は、当該事業主、保険医又は主治の医師に対し、保険給付を受けた者に連帯して前項の徴収金を納付すべきことを命ずることができる。

3 保険者は、第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関若しくは保険薬局又は第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者が偽りその他不正の行為によって療養の給付に関する費用の支払又は第八十五条第五項(第八十五条の二第五項及び第八十六条第四項において準用する場合を含む。)、第八十八条第六項(第百十一条第三項において準用する場合を含む。)若しくは第百十条第四項の規定による支払を受けたときは、当該保険医療機関若しくは保険薬局又は指定訪問看護事業者に対し、その支払った額につき返還させるほか、その返還させる額に百分の四十を乗じて得た額を支払わせることができる。

(文書の提出等)

第五十九条 保険者は、保険給付に関して必要があると認めるときは、保険給付を受ける者(当該保険給付が被扶養者に係るものである場合には、当該被扶養者を含む。第百二十一条において同じ。)に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問若しくは診断をさせることができる。

(診療録の提示等)

第六十条 厚生労働大臣は、保険給付を行うにつき必要があると認めるときは、医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行った者又はこれを使用する者に対し、その行った診療、薬剤の支給又は手当に関し、報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

2 厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた被保険者又は被保険者であった者に対し、当該保険給付に係る診療、調剤又は第八十八条第一項に規定する指定訪問看護の内容に関し、報告を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

3 第七条の三十八第二項の規定は前二項の規定による質問について、同条第三項の規定は前二項の規定による権限について準用する。

(受給権の保護)

第六十一条 保険給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。

(租税その他の公課の禁止)

第六十二条 租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。

第二節 療養の給付及び入院時食事療養費等の支給

第一款 療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費及び療養費の支給

(療養の給付)

第六十三条 被保険者の疾病又は負傷に関しては、次に掲げる療養の給付を行う。

診察

薬剤又は治療材料の支給

処置、手術その他の治療

居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護

病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護

次に掲げる療養に係る給付は、前項の給付に含まれないものとする。

食事の提供である療養であって前項第五号に掲げる療養と併せて行うもの(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七条第二項第四号に規定する療養病床(以下「療養病床」という。)への入院及びその療養に伴う世話その他の看護であって、当該療養を受ける際、六十五歳に達する日の属する月の翌月以後である被保険者(以下「特定長期入院被保険者」という。)に係るものを除く。以下「食事療養」という。)

次に掲げる療養であって前項第五号に掲げる療養と併せて行うもの(特定長期入院被保険者に係るものに限る。以下「生活療養」という。)

  食事の提供である療養

  温度、照明及び給水に関する適切な療養環境の形成である療養

厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、前項の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養(次号の患者申出療養を除く。)として厚生労働大臣が定めるもの(以下「評価療養」という。)

高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、前項の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの(以下「患者申出療養」という。)

被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養(以下「選定療養」という。)

第一項の給付を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる病院若しくは診療所又は薬局のうち、自己の選定するものから、電子資格確認その他厚生労働省令で定める方法(以下「電子資格確認等」という。)により、被保険者であることの確認を受け、同項の給付を受けるものとする。

厚生労働大臣の指定を受けた病院若しくは診療所(第六十五条の規定により病床の全部又は一部を除いて指定を受けたときは、その除外された病床を除く。以下「保険医療機関」という。)又は薬局(以下「保険薬局」という。)

特定の保険者が管掌する被保険者に対して診療又は調剤を行う病院若しくは診療所又は薬局であって、当該保険者が指定したもの

健康保険組合である保険者が開設する病院若しくは診療所又は薬局

第二項第四号の申出は、厚生労働大臣が定めるところにより、厚生労働大臣に対し、当該申出に係る療養を行う医療法第四条の三に規定する臨床研究中核病院(保険医療機関であるものに限る。)の開設者の意見書その他必要な書類を添えて行うものとする。

厚生労働大臣は、第二項第四号の申出を受けた場合は、当該申出について速やかに検討を加え、当該申出に係る療養が同号の評価を行うことが必要な療養と認められる場合には、当該療養を患者申出療養として定めるものとする。

厚生労働大臣は、前項の規定により第二項第四号の申出に係る療養を患者申出療養として定めることとした場合には、その旨を当該申出を行った者に速やかに通知するものとする。

厚生労働大臣は、第五項の規定により第二項第四号の申出について検討を加え、当該申出に係る療養を患者申出療養として定めないこととした場合には、理由を付して、その旨を当該申出を行った者に速やかに通知するものとする。

(保険医又は保険薬剤師)

第六十四条 保険医療機関において健康保険の診療に従事する医師若しくは歯科医師又は保険薬局において健康保険の調剤に従事する薬剤師は、厚生労働大臣の登録を受けた医師若しくは歯科医師(以下「保険医」と総称する。)又は薬剤師(以下「保険薬剤師」という。)でなければならない。

(保険医療機関又は保険薬局の指定)

第六十五条 第六十三条第三項第一号の指定は、政令で定めるところにより、病院若しくは診療所又は薬局の開設者の申請により行う。

前項の場合において、その申請が病院又は病床を有する診療所に係るものであるときは、当該申請は、医療法第七条第二項に規定する病床の種別(第四項第二号及び次条第一項において単に「病床の種別」という。)ごとにその数を定めて行うものとする。

厚生労働大臣は、第一項の申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、第六十三条第三項第一号の指定をしないことができる。

当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局が、この法律の規定により保険医療機関又は保険薬局に係る第六十三条第三項第一号の指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しないものであるとき。

当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局が、保険給付に関し診療又は調剤の内容の適切さを欠くおそれがあるとして重ねて第七十三条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定による指導を受けたものであるとき。

当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、禁以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、この法律、船員保険法、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)、高齢者の医療の確保に関する法律、地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)、私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)又は国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)(第八十九条第四項第七号において「社会保険各法」という。)の定めるところにより納付義務を負う保険料、負担金又は掛金(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。以下この号、第八十九条第四項第七号及び第百九十九条第二項において「社会保険料」という。)について、当該申請をした日の前日までに、これらの法律の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく三月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料のすべて(当該処分を受けた者が、当該処分に係る社会保険料の納付義務を負うことを定める法律によって納付義務を負う社会保険料に限る。第八十九条第四項第七号において同じ。)を引き続き滞納している者であるとき。

前各号のほか、当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局が、保険医療機関又は保険薬局として著しく不適当と認められるものであるとき。

厚生労働大臣は、第二項の病院又は診療所について第一項の申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、その申請に係る病床の全部又は一部を除いて、第六十三条第三項第一号の指定を行うことができる。

当該病院又は診療所の医師、歯科医師、看護師その他の従業者の人員が、医療法第二十一条第一項第一号又は第二項第一号に規定する厚生労働省令で定める員数及び同条第三項に規定する厚生労働省令で定める基準を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した員数を満たしていないとき。

当該申請に係る病床の種別に応じ、医療法第七条の二第一項に規定する地域における保険医療機関の病床数が、その指定により同法第三十条の四第一項に規定する医療計画において定める基準病床数を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した数を超えることになると認める場合(その数を既に超えている場合を含む。)であって、当該病院又は診療所の開設者又は管理者が同法第三十条の十一の規定による都道府県知事の勧告を受け、これに従わないとき。

医療法第七条の三第一項に規定する構想区域における保険医療機関の病床数が、当該申請に係る指定により同法第三十条の四第一項に規定する医療計画において定める将来の病床数の必要量を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した数を超えることになると認める場合(その数を既に超えている場合を含む。)であって、当該病院又は診療所の開設者又は管理者が同法第三十条の十一の規定による都道府県知事の勧告を受け、これに従わないとき。

その他適正な医療の効率的な提供を図る観点から、当該病院又は診療所の病床の利用に関し、保険医療機関として著しく不適当なところがあると認められるとき。

(保険医療機関の指定の変更)

第六十六条 前条第二項の病院又は診療所の開設者は、第六十三条第三項第一号の指定に係る病床数の増加又は病床の種別の変更をしようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該病院又は診療所に係る同号の指定の変更を申請しなければならない。

前条第四項の規定は、前項の指定の変更の申請について準用する。

(地方社会保険医療協議会への諮問)

第六十七条 厚生労働大臣は、保険医療機関に係る第六十三条第三項第一号の指定をしないこととするとき、若しくはその申請に係る病床の全部若しくは一部を除いて指定(指定の変更を含む。)を行おうとするとき、又は保険薬局に係る同号の指定をしないこととするときは、地方社会保険医療協議会の議を経なければならない。

(保険医療機関又は保険薬局の指定の更新)

第六十八条 第六十三条第三項第一号の指定は、指定の日から起算して六年を経過したときは、その効力を失う。

保険医療機関(第六十五条第二項の病院及び診療所を除く。)又は保険薬局であって厚生労働省令で定めるものについては、前項の規定によりその指定の効力を失う日前六月から同日前三月までの間に、別段の申出がないときは、同条第一項の申請があったものとみなす。

(保険医療機関又は保険薬局のみなし指定)

第六十九条 診療所又は薬局が医師若しくは歯科医師又は薬剤師の開設したものであり、かつ、当該開設者である医師若しくは歯科医師又は薬剤師のみが診療又は調剤に従事している場合において、当該医師若しくは歯科医師又は薬剤師について第六十四条の登録があったときは、当該診療所又は薬局について、第六十三条第三項第一号の指定があったものとみなす。 ただし、当該診療所又は薬局が、第六十五条第三項又は第四項に規定する要件に該当する場合であって厚生労働大臣が同号の指定があったものとみなすことが不適当と認められるときは、この限りでない。

(保険医療機関又は保険薬局の責務)

第七十条 保険医療機関又は保険薬局は、当該保険医療機関において診療に従事する保険医又は当該保険薬局において調剤に従事する保険薬剤師に、第七十二条第一項の厚生労働省令で定めるところにより、診療又は調剤に当たらせるほか、厚生労働省令で定めるところにより、療養の給付を担当しなければならない。

保険医療機関又は保険薬局は、前項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定によるほか、船員保険法、国民健康保険法、国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号。他の法律において準用し、又は例による場合を含む。)又は地方公務員等共済組合法(以下「この法律以外の医療保険各法」という。)による療養の給付並びに被保険者及び被扶養者の療養並びに高齢者の医療の確保に関する法律による療養の給付、入院時食事療養費に係る療養、入院時生活療養費に係る療養及び保険外併用療養費に係る療養を担当するものとする。

保険医療機関のうち医療法第四条の二に規定する特定機能病院その他の病院であって厚生労働省令で定めるものは、患者の病状その他の患者の事情に応じた適切な他の保険医療機関を当該患者に紹介することその他の保険医療機関相互間の機能の分担及び業務の連携のための措置として厚生労働省令で定める措置を講ずるものとする。

保険医療機関又は保険薬局は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症その他の感染症に関する同法第三十七条第一項各号に掲げる医療その他必要な医療の実施について、国又は地方公共団体が講ずる措置に協力するものとする。

(保険医又は保険薬剤師の登録)

第七十一条 第六十四条の登録は、医師若しくは歯科医師又は薬剤師の申請により行う。

厚生労働大臣は、前項の申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、第六十四条の登録をしないことができる。

申請者が、この法律の規定により保険医又は保険薬剤師に係る第六十四条の登録を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者であるとき。

申請者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

申請者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

前三号のほか、申請者が、保険医又は保険薬剤師として著しく不適当と認められる者であるとき。

厚生労働大臣は、保険医又は保険薬剤師に係る第六十四条の登録をしないこととするときは、地方社会保険医療協議会の議を経なければならない。

第一項又は第二項に規定するもののほか、保険医及び保険薬剤師に係る第六十四条の登録に関して必要な事項は、政令で定める。

(保険医又は保険薬剤師の責務)

第七十二条 保険医療機関において診療に従事する保険医又は保険薬局において調剤に従事する保険薬剤師は、厚生労働省令で定めるところにより、健康保険の診療又は調剤に当たらなければならない。

保険医療機関において診療に従事する保険医又は保険薬局において調剤に従事する保険薬剤師は、前項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定によるほか、この法律以外の医療保険各法又は高齢者の医療の確保に関する法律による診療又は調剤に当たるものとする。

(厚生労働大臣の指導)

第七十三条 保険医療機関及び保険薬局は療養の給付に関し、保険医及び保険薬剤師は健康保険の診療又は調剤に関し、厚生労働大臣の指導を受けなければならない。

厚生労働大臣は、前項の指導をする場合において、必要があると認めるときは、診療又は調剤に関する学識経験者をその関係団体の指定により指導に立ち会わせるものとする。 ただし、関係団体が指定を行わない場合又は指定された者が立ち会わない場合は、この限りでない。

(一部負担金)

第七十四条 第六十三条第三項の規定により保険医療機関又は保険薬局から療養の給付を受ける者は、その給付を受ける際、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該給付につき第七十六条第二項又は第三項の規定により算定した額に当該各号に定める割合を乗じて得た額を、一部負担金として、当該保険医療機関又は保険薬局に支払わなければならない。

七十歳に達する日の属する月以前である場合 百分の三十

七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合(次号に掲げる場合を除く。) 百分の二十

七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合であって、政令で定めるところにより算定した報酬の額が政令で定める額以上であるとき 百分の三十

保険医療機関又は保険薬局は、前項の一部負担金(第七十五条の二第一項第一号の措置が採られたときは、当該減額された一部負担金)の支払を受けるべきものとし、保険医療機関又は保険薬局が善良な管理者と同一の注意をもってその支払を受けることに努めたにもかかわらず、なお療養の給付を受けた者が当該一部負担金の全部又は一部を支払わないときは、保険者は、当該保険医療機関又は保険薬局の請求に基づき、この法律の規定による徴収金の例によりこれを処分することができる。

第七十五条 前条第一項の規定により一部負担金を支払う場合においては、同項の一部負担金の額に五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。

(一部負担金の額の特例)

第七十五条の二 保険者は、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情がある被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に第七十四条第一項の規定による一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、次の措置を採ることができる。

一部負担金を減額すること。

一部負担金の支払を免除すること。

保険医療機関又は保険薬局に対する支払に代えて、一部負担金を直接に徴収することとし、その徴収を猶予すること。

前項の措置を受けた被保険者は、第七十四条第一項の規定にかかわらず、前項第一号の措置を受けた被保険者にあってはその減額された一部負担金を保険医療機関又は保険薬局に支払うをもって足り、同項第二号又は第三号の措置を受けた被保険者にあっては一部負担金を保険医療機関又は保険薬局に支払うことを要しない。

前条の規定は、前項の場合における一部負担金の支払について準用する。

(療養の給付に関する費用)

第七十六条 保険者は、療養の給付に関する費用を保険医療機関又は保険薬局に支払うものとし、保険医療機関又は保険薬局が療養の給付に関し保険者に請求することができる費用の額は、療養の給付に要する費用の額から、当該療養の給付に関し被保険者が当該保険医療機関又は保険薬局に対して支払わなければならない一部負担金に相当する額を控除した額とする。

前項の療養の給付に要する費用の額は、厚生労働大臣が定めるところにより、算定するものとする。

保険者は、厚生労働大臣の認可を受けて、保険医療機関又は保険薬局との契約により、当該保険医療機関又は保険薬局において行われる療養の給付に関する第一項の療養の給付に要する費用の額につき、前項の規定により算定される額の範囲内において、別段の定めをすることができる。

保険者は、保険医療機関又は保険薬局から療養の給付に関する費用の請求があったときは、第七十条第一項及び第七十二条第一項の厚生労働省令並びに前二項の定めに照らして審査の上、支払うものとする。

保険者は、前項の規定による審査及び支払に関する事務を社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金(以下「基金」という。)又は国民健康保険法第四十五条第五項に規定する国民健康保険団体連合会(以下「国保連合会」という。)に委託することができる。

前各項に定めるもののほか、保険医療機関又は保険薬局の療養の給付に関する費用の請求に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(療養の給付に要する費用の額の定めに関する厚生労働大臣の調査)

第七十七条 厚生労働大臣は、前条第二項の定めのうち薬剤に関する定めその他厚生労働大臣の定めを適正なものとするため、必要な調査を行うことができる。

厚生労働大臣は、保険医療機関のうち病院であって厚生労働省令で定めるものに関する前条第二項の定めを適正なものとするため、必要な調査を行うものとする。

前項に規定する病院は、同項の調査に資するため、当該病院に入院する患者に提供する医療の内容その他の厚生労働大臣が定める情報(第百五十条の二第一項及び第百五十条の三において「診療等関連情報」という。)を厚生労働大臣に報告しなければならない。

(保険医療機関又は保険薬局の報告等)

第七十八条 厚生労働大臣は、療養の給付に関して必要があると認めるときは、保険医療機関若しくは保険薬局若しくは保険医療機関若しくは保険薬局の開設者若しくは管理者、保険医、保険薬剤師その他の従業者であった者(以下この項において「開設者であった者等」という。)に対し報告若しくは診療録その他の帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、保険医療機関若しくは保険薬局の開設者若しくは管理者、保険医、保険薬剤師その他の従業者(開設者であった者等を含む。)に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは保険医療機関若しくは保険薬局について設備若しくは診療録、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

第七条の三十八第二項及び第七十三条第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、第七条の三十八第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。

(保険医療機関等の指定の辞退又は保険医等の登録の抹消)

第七十九条 保険医療機関又は保険薬局は、一月以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができる。

保険医又は保険薬剤師は、一月以上の予告期間を設けて、その登録の抹消を求めることができる。

(保険医療機関又は保険薬局の指定の取消し)

第八十条 厚生労働大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該保険医療機関又は保険薬局に係る第六十三条第三項第一号の指定を取り消すことができる。

保険医療機関において診療に従事する保険医又は保険薬局において調剤に従事する保険薬剤師が、第七十二条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき(当該違反を防止するため、当該保険医療機関又は保険薬局が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。)。

前号のほか、保険医療機関又は保険薬局が、第七十条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。

療養の給付に関する費用の請求又は第八十五条第五項(第八十五条の二第五項及び第八十六条第四項において準用する場合を含む。)若しくは第百十条第四項(これらの規定を第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定による支払に関する請求について不正があったとき。

保険医療機関又は保険薬局が、第七十八条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。次号において同じ。)の規定により報告若しくは診療録その他の帳簿書類の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。

保険医療機関又は保険薬局の開設者又は従業者が、第七十八条第一項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき(当該保険医療機関又は保険薬局の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該保険医療機関又は保険薬局が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。)。

この法律以外の医療保険各法による療養の給付若しくは被保険者若しくは被扶養者の療養又は高齢者の医療の確保に関する法律による療養の給付、入院時食事療養費に係る療養、入院時生活療養費に係る療養若しくは保険外併用療養費に係る療養に関し、前各号のいずれかに相当する事由があったとき。

保険医療機関又は保険薬局の開設者又は管理者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者に該当するに至ったとき。

保険医療機関又は保険薬局の開設者又は管理者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者に該当するに至ったとき。

前各号に掲げる場合のほか、保険医療機関又は保険薬局の開設者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

(保険医又は保険薬剤師の登録の取消し)

第八十一条 厚生労働大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該保険医又は保険薬剤師に係る第六十四条の登録を取り消すことができる。

保険医又は保険薬剤師が、第七十二条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。

保険医又は保険薬剤師が、第七十八条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、第七十八条第一項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

この法律以外の医療保険各法又は高齢者の医療の確保に関する法律による診療又は調剤に関し、前二号のいずれかに相当する事由があったとき。

保険医又は保険薬剤師が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者に該当するに至ったとき。

保険医又は保険薬剤師が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者に該当するに至ったとき。

前各号に掲げる場合のほか、保険医又は保険薬剤師が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

(社会保険医療協議会への諮問)

第八十二条 厚生労働大臣は、第七十条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)若しくは第三項若しくは第七十二条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の厚生労働省令を定めようとするとき、又は第六十三条第二項第三号若しくは第五号若しくは第七十六条第二項(これらの規定を第百四十九条において準用する場合を含む。)の定めをしようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。 ただし、第六十三条第二項第三号の定めのうち高度の医療技術に係るものについては、この限りでない。

厚生労働大臣は、保険医療機関若しくは保険薬局に係る第六十三条第三項第一号の指定を行おうとするとき、若しくはその指定を取り消そうとするとき、又は保険医若しくは保険薬剤師に係る第六十四条の登録を取り消そうとするときは、政令で定めるところにより、地方社会保険医療協議会に諮問するものとする。

(処分に対する弁明の機会の付与)

第八十三条 厚生労働大臣は、保険医療機関に係る第六十三条第三項第一号の指定をしないこととするとき、若しくはその申請に係る病床の全部若しくは一部を除いて指定(指定の変更を含む。)を行おうとするとき、若しくは保険薬局に係る同号の指定をしないこととするとき、又は保険医若しくは保険薬剤師に係る第六十四条の登録をしないこととするときは、当該医療機関若しくは薬局の開設者又は当該保険医若しくは保険薬剤師に対し、弁明の機会を与えなければならない。 この場合においては、あらかじめ、書面で、弁明をすべき日時、場所及びその事由を通知しなければならない。

(保険者が指定する病院等における療養の給付)

第八十四条 第六十三条第三項第二号及び第三号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局において行われる療養の給付及び健康保険の診療又は調剤に関する準則については、第七十条第一項及び第七十二条第一項の厚生労働省令の例による。

第六十三条第三項第二号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局から療養の給付を受ける者は、その給付を受ける際、第七十四条の規定の例により算定した額を、一部負担金として当該病院若しくは診療所又は薬局に支払わなければならない。 ただし、保険者が健康保険組合である場合においては、規約で定めるところにより、当該一部負担金を減額し、又はその支払を要しないものとすることができる。

健康保険組合は、規約で定めるところにより、第六十三条第三項第三号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局から療養の給付を受ける者に、第七十四条の規定の例により算定した額の範囲内において一部負担金を支払わせることができる。

(入院時食事療養費)

第八十五条 被保険者(特定長期入院被保険者を除く。)が、厚生労働省令で定めるところにより、第六十三条第三項各号に掲げる病院又は診療所のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、同条第一項第五号に掲げる療養の給付と併せて受けた食事療養に要した費用について、入院時食事療養費を支給する。

入院時食事療養費の額は、当該食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から、平均的な家計における食費の状況及び特定介護保険施設等(介護保険法第五十一条の三第一項に規定する特定介護保険施設等をいう。)における食事の提供に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める額(所得の状況その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定める額。以下「食事療養標準負担額」という。)を控除した額とする。

厚生労働大臣は、前項の基準を定めようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。

厚生労働大臣は、食事療養標準負担額を定めた後に勘案又はしん酌すべき事項に係る事情が著しく変動したときは、速やかにその額を改定しなければならない。

被保険者(特定長期入院被保険者を除く。以下この条において同じ。)が第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院又は診療所から食事療養を受けたときは、保険者は、その被保険者が当該病院又は診療所に支払うべき食事療養に要した費用について、入院時食事療養費として被保険者に対し支給すべき額の限度において、被保険者に代わり、当該病院又は診療所に支払うことができる。

前項の規定による支払があったときは、被保険者に対し入院時食事療養費の支給があったものとみなす。

被保険者が第六十三条第三項第三号に掲げる病院又は診療所から食事療養を受けた場合において、保険者がその被保険者の支払うべき食事療養に要した費用のうち入院時食事療養費として被保険者に支給すべき額に相当する額の支払を免除したときは、入院時食事療養費の支給があったものとみなす。

第六十三条第三項各号に掲げる病院又は診療所は、食事療養に要した費用につき、その支払を受ける際、当該支払をした被保険者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、領収証を交付しなければならない。

第六十四条、第七十条第一項、第七十二条第一項、第七十三条、第七十六条第三項から第六項まで、第七十八条及び前条第一項の規定は、第六十三条第三項各号に掲げる病院又は診療所から受けた食事療養及びこれに伴う入院時食事療養費の支給について準用する。

(入院時生活療養費)

第八十五条の二 特定長期入院被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、第六十三条第三項各号に掲げる病院又は診療所のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、同条第一項第五号に掲げる療養の給付と併せて受けた生活療養に要した費用について、入院時生活療養費を支給する。

入院時生活療養費の額は、当該生活療養につき生活療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から、平均的な家計における食費及び光熱水費の状況並びに病院及び診療所における生活療養に要する費用について介護保険法第五十一条の三第二項第一号に規定する食費の基準費用額及び同項第二号に規定する居住費の基準費用額に相当する費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める額(所得の状況、病状の程度、治療の内容その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定める額。以下「生活療養標準負担額」という。)を控除した額とする。

厚生労働大臣は、前項の基準を定めようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。

厚生労働大臣は、生活療養標準負担額を定めた後に勘案又はしん酌すべき事項に係る事情が著しく変動したときは、速やかにその額を改定しなければならない。

第六十四条、第七十条第一項、第七十二条第一項、第七十三条、第七十六条第三項から第六項まで、第七十八条、第八十四条第一項及び前条第五項から第八項までの規定は、第六十三条第三項各号に掲げる病院又は診療所から受けた生活療養及びこれに伴う入院時生活療養費の支給について準用する。

(保険外併用療養費)

第八十六条 被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関等のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する。

保険外併用療養費の額は、第一号に掲げる額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該額及び第二号に掲げる額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは当該額及び第三号に掲げる額の合算額)とする。

当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき第七十六条第二項の定めを勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から、その額に第七十四条第一項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額(療養の給付に係る同項の一部負担金について第七十五条の二第一項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額)を控除した額

当該食事療養につき第八十五条第二項に規定する厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額を控除した額

当該生活療養につき前条第二項に規定する厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から生活療養標準負担額を控除した額

厚生労働大臣は、前項第一号の定めをしようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。

第六十四条、第七十条第一項、第七十二条第一項、第七十三条、第七十六条第三項から第六項まで、第七十七条、第七十八条、第八十四条第一項及び第八十五条第五項から第八項までの規定は、保険医療機関等から受けた評価療養、患者申出療養及び選定療養並びにこれらに伴う保険外併用療養費の支給について準用する。

第七十五条の規定は、前項の規定により準用する第八十五条第五項の場合において第二項の規定により算定した費用の額(その額が現に療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から当該療養に要した費用について保険外併用療養費として支給される額に相当する額を控除した額の支払について準用する。

(療養費)

第八十七条 保険者は、療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給(以下この項において「療養の給付等」という。)を行うことが困難であると認めるとき、又は被保険者が保険医療機関等以外の病院、診療所、薬局その他の者から診療、薬剤の支給若しくは手当を受けた場合において、保険者がやむを得ないものと認めるときは、療養の給付等に代えて、療養費を支給することができる。

療養費の額は、当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)について算定した費用の額から、その額に第七十四条第一項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額を控除した額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額を控除した額を基準として、保険者が定める。

前項の費用の額の算定については、療養の給付を受けるべき場合においては第七十六条第二項の費用の額の算定、入院時食事療養費の支給を受けるべき場合においては第八十五条第二項の費用の額の算定、入院時生活療養費の支給を受けるべき場合においては第八十五条の二第二項の費用の額の算定、保険外併用療養費の支給を受けるべき場合においては前条第二項の費用の額の算定の例による。 ただし、その額は、現に療養に要した費用の額を超えることができない。

第二款 訪問看護療養費の支給

(訪問看護療養費)

第八十八条 被保険者が、厚生労働大臣が指定する者(以下「指定訪問看護事業者」という。)から当該指定に係る訪問看護事業(疾病又は負傷により、居宅において継続して療養を受ける状態にある者(主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めたものに限る。)に対し、その者の居宅において看護師その他厚生労働省令で定める者が行う療養上の世話又は必要な診療の補助(保険医療機関等又は介護保険法第八条第二十八項に規定する介護老人保健施設若しくは同条第二十九項に規定する介護医療院によるものを除く。以下「訪問看護」という。)を行う事業をいう。)を行う事業所により行われる訪問看護(以下「指定訪問看護」という。)を受けたときは、その指定訪問看護に要した費用について、訪問看護療養費を支給する。

前項の訪問看護療養費は、厚生労働省令で定めるところにより、保険者が必要と認める場合に限り、支給するものとする。

指定訪問看護を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、自己の選定する指定訪問看護事業者から、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、当該指定訪問看護を受けるものとする。

訪問看護療養費の額は、当該指定訪問看護につき指定訪問看護に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額から、その額に第七十四条第一項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額(療養の給付に係る同項の一部負担金について第七十五条の二第一項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額)を控除した額とする。

厚生労働大臣は、前項の定めをしようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。

被保険者が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、保険者は、その被保険者が当該指定訪問看護事業者に支払うべき当該指定訪問看護に要した費用について、訪問看護療養費として被保険者に対し支給すべき額の限度において、被保険者に代わり、当該指定訪問看護事業者に支払うことができる。

前項の規定による支払があったときは、被保険者に対し訪問看護療養費の支給があったものとみなす。

第七十五条の規定は、第六項の場合において第四項の規定により算定した費用の額から当該指定訪問看護に要した費用について訪問看護療養費として支給される額に相当する額を控除した額の支払について準用する。

指定訪問看護事業者は、指定訪問看護に要した費用につき、その支払を受ける際、当該支払をした被保険者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、領収証を交付しなければならない。

保険者は、指定訪問看護事業者から訪問看護療養費の請求があったときは、第四項の定め及び第九十二条第二項に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準(指定訪問看護の取扱いに関する部分に限る。)に照らして審査の上、支払うものとする。

保険者は、前項の規定による審査及び支払に関する事務を基金又は国保連合会に委託することができる。

指定訪問看護は、第六十三条第一項各号に掲げる療養に含まれないものとする。

前各項に定めるもののほか、指定訪問看護事業者の訪問看護療養費の請求に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(指定訪問看護事業者の指定)

第八十九条 前条第一項の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、訪問看護事業を行う者の申請により、訪問看護事業を行う事業所(以下「訪問看護事業所」という。)ごとに行う。

指定訪問看護事業者以外の訪問看護事業を行う者について、介護保険法第四十一条第一項本文の規定による指定居宅サービス事業者(訪問看護事業を行う者のうち、厚生労働省令で定める基準に該当するものに限る。次項において同じ。)の指定、同法第四十二条の二第一項本文の規定による指定地域密着型サービス事業者(訪問看護事業を行う者のうち、厚生労働省令で定める基準に該当するものに限る。次項において同じ。)の指定又は同法第五十三条第一項本文の規定による指定介護予防サービス事業者(訪問看護事業を行う者のうち、厚生労働省令で定める基準に該当するものに限る。次項において同じ。)の指定があったときは、その指定の際、当該訪問看護事業を行う者について、前条第一項の指定があったものとみなす。 ただし、当該訪問看護事業を行う者が、厚生労働省令で定めるところにより、別段の申出をしたときは、この限りでない。

介護保険法第七十条の二第一項の規定による指定居宅サービス事業者の指定の失効若しくは同法第七十七条第一項若しくは第百十五条の三十五第六項の規定による指定居宅サービス事業者の指定の取消し若しくは効力の停止、同法第七十八条の十(同法第七十八条の十七の規定により読み替えて適用される場合を含む。)の規定による指定地域密着型サービス事業者の指定の取消し若しくは効力の停止若しくは同法第七十八条の十二において準用する同法第七十条の二第一項若しくは同法第七十八条の十五第一項若しくは第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定による指定地域密着型サービス事業者の指定の失効又は同法第百十五条の九第一項若しくは第百十五条の三十五第六項の規定による指定介護予防サービス事業者の指定の取消し若しくは効力の停止若しくは同法第百十五条の十一において準用する同法第七十条の二第一項の規定による指定介護予防サービス事業者の指定の失効は、前項本文の規定により受けたものとみなされた前条第一項の指定の効力に影響を及ぼさないものとする。

厚生労働大臣は、第一項の申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、前条第一項の指定をしてはならない。

申請者が地方公共団体、医療法人、社会福祉法人その他厚生労働大臣が定める者でないとき。

当該申請に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者の知識及び技能並びに人員が、第九十二条第一項の厚生労働省令で定める基準及び同項の厚生労働省令で定める員数を満たしていないとき。

申請者が、第九十二条第二項(第百十一条第三項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準に従って適正な指定訪問看護事業の運営をすることができないと認められるとき。

申請者が、この法律の規定により指定訪問看護事業者に係る前条第一項の指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者であるとき。

申請者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

申請者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

申請者が、社会保険料について、当該申請をした日の前日までに、社会保険各法又は地方税法の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく三月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料のすべてを引き続き滞納している者であるとき。

前各号のほか、申請者が、指定訪問看護事業者として著しく不適当と認められる者であるとき。

(指定訪問看護事業者の責務)

第九十条 指定訪問看護事業者は、第九十二条第二項に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準に従い、訪問看護を受ける者の心身の状況等に応じて自ら適切な指定訪問看護を提供するものとする。

指定訪問看護事業者は、前項(第百十一条第三項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定によるほか、この法律以外の医療保険各法による被保険者及び被扶養者の指定訪問看護並びに高齢者の医療の確保に関する法律による被保険者の指定訪問看護を提供するものとする。

(厚生労働大臣の指導)

第九十一条 指定訪問看護事業者及び当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者は、指定訪問看護に関し、厚生労働大臣の指導を受けなければならない。

(指定訪問看護の事業の運営に関する基準)

第九十二条 指定訪問看護事業者は、当該指定に係る訪問看護事業所ごとに、厚生労働省令で定める基準に従い厚生労働省令で定める員数の看護師その他の従業者を有しなければならない。

前項に規定するもののほか、指定訪問看護の事業の運営に関する基準は、厚生労働大臣が定める。

厚生労働大臣は、前項に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準(指定訪問看護の取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。

(変更の届出等)

第九十三条 指定訪問看護事業者は、当該指定に係る訪問看護事業所の名称及び所在地その他厚生労働省令で定める事項に変更があったとき、又は当該指定訪問看護の事業を廃止し、休止し、若しくは再開したときは、厚生労働省令で定めるところにより、十日以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

(指定訪問看護事業者等の報告等)

第九十四条 厚生労働大臣は、訪問看護療養費の支給に関して必要があると認めるときは、指定訪問看護事業者又は指定訪問看護事業者であった者若しくは当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者であった者(以下この項において「指定訪問看護事業者であった者等」という。)に対し報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、指定訪問看護事業者若しくは当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者(指定訪問看護事業者であった者等を含む。)に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該指定訪問看護事業者の当該指定に係る訪問看護事業所について帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

第七条の三十八第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。

(指定訪問看護事業者の指定の取消し)

第九十五条 厚生労働大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定訪問看護事業者に係る第八十八条第一項の指定を取り消すことができる。

指定訪問看護事業者が、当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者について、第九十二条第一項の厚生労働省令で定める基準又は同項の厚生労働省令で定める員数を満たすことができなくなったとき。

指定訪問看護事業者が、第九十二条第二項(第百十一条第三項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準に従って適正な指定訪問看護事業の運営をすることができなくなったとき。

第八十八条第六項(第百十一条第三項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定による支払に関する請求について不正があったとき。

指定訪問看護事業者が、前条第一項(第百十一条第三項及び第百四十九条において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定により報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。

指定訪問看護事業者又は当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者が、前条第一項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき(当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該指定訪問看護事業者が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。)。

この法律以外の医療保険各法による被保険者若しくは被扶養者の指定訪問看護又は高齢者の医療の確保に関する法律による被保険者の指定訪問看護に関し、第二号から前号までのいずれかに相当する事由があったとき。

指定訪問看護事業者が、不正の手段により指定訪問看護事業者の指定を受けたとき。

指定訪問看護事業者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者に該当するに至ったとき。

指定訪問看護事業者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者に該当するに至ったとき。

前各号に掲げる場合のほか、指定訪問看護事業者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

(公示)

第九十六条 厚生労働大臣は、次に掲げる場合には、その旨を公示しなければならない。

指定訪問看護事業者の指定をしたとき。

第九十三条の規定による届出(同条の厚生労働省令で定める事項の変更並びに同条に規定する事業の休止及び再開に係るものを除く。)があったとき。

前条の規定により指定訪問看護事業者の指定を取り消したとき。

第三款 移送費の支給

第九十七条 被保険者が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養を含む。)を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、移送費として、厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支給する。

前項の移送費は、厚生労働省令で定めるところにより、保険者が必要であると認める場合に限り、支給するものとする。

第四款 補則

(被保険者が日雇労働者又はその被扶養者となった場合)

第九十八条 被保険者が資格を喪失し、かつ、日雇特例被保険者又はその被扶養者となった場合において、その資格を喪失した際に療養の給付、入院時食事療養費に係る療養、入院時生活療養費に係る療養、保険外併用療養費に係る療養、療養費に係る療養若しくは訪問看護療養費に係る療養又は介護保険法の規定による居宅介護サービス費に係る指定居宅サービス(同法第四十一条第一項に規定する指定居宅サービスをいう。第百二十九条第二項第二号において同じ。)、特例居宅介護サービス費に係る居宅サービス(同法第八条第一項に規定する居宅サービスをいう。同号及び第百三十五条第一項において同じ。)若しくはこれに相当するサービス、地域密着型介護サービス費に係る指定地域密着型サービス(同法第四十二条の二第一項に規定する指定地域密着型サービスをいう。同号において同じ。)、特例地域密着型介護サービス費に係る地域密着型サービス(同法第八条第十四項に規定する地域密着型サービスをいう。同号及び第百三十五条第一項において同じ。)若しくはこれに相当するサービス、施設介護サービス費に係る指定施設サービス等(同法第四十八条第一項に規定する指定施設サービス等をいう。同号において同じ。)、特例施設介護サービス費に係る施設サービス(同法第八条第二十六項に規定する施設サービスをいう。同号及び第百三十五条第一項において同じ。)、介護予防サービス費に係る指定介護予防サービス(同法第五十三条第一項に規定する指定介護予防サービスをいう。同号において同じ。)若しくは特例介護予防サービス費に係る介護予防サービス(同法第八条の二第一項に規定する介護予防サービスをいう。同号及び第百三十五条第一項において同じ。)若しくはこれに相当するサービスのうち、療養に相当するものを受けているときは、当該疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき、当該保険者から療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは移送費の支給を受けることができる。

前項の規定による療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは移送費の支給は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、行わない。

当該疾病又は負傷について、次章の規定により療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給を受けることができるに至ったとき。

その者が、被保険者若しくは船員保険の被保険者若しくはこれらの者の被扶養者、国民健康保険の被保険者又は後期高齢者医療の被保険者等となったとき。

被保険者の資格を喪失した日から起算して六月を経過したとき。

第一項の規定による療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは移送費の支給は、当該疾病又は負傷について、次章の規定により特別療養費(第百四十五条第六項において準用する第百三十二条の規定により支給される療養費を含む。)又は移送費若しくは家族移送費の支給を受けることができる間は、行わない。

第一項の規定による療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費若しくは訪問看護療養費の支給は、当該疾病又は負傷について、介護保険法の規定によりそれぞれの給付に相当する給付を受けることができる場合には、行わない。

第三節 傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金及び出産手当金の支給

(傷病手当金)

第九十九条 被保険者(任意継続被保険者を除く。第百二条第一項において同じ。)が療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して三日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。

2 傷病手当金の額は、一日につき、傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した十二月間の各月の標準報酬月額(被保険者が現に属する保険者等により定められたものに限る。以下この項において同じ。)を平均した額の三十分の一に相当する額(その額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)の三分の二に相当する金額(その金額に、五十銭未満の端数があるときは、これを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げるものとする。)とする。 ただし、同日の属する月以前の直近の継続した期間において標準報酬月額が定められている月が十二月に満たない場合にあっては、次の各号に掲げる額のうちいずれか少ない額の三分の二に相当する金額(その金額に、五十銭未満の端数があるときは、これを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げるものとする。)とする。

傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した各月の標準報酬月額を平均した額の三十分の一に相当する額(その額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)

傷病手当金の支給を始める日の属する年度の前年度の九月三十日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額の三十分の一に相当する額(その額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)

3 前項に規定するもののほか、傷病手当金の額の算定に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

4 傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から通算して一年六月間とする。

(埋葬料)

第百条 被保険者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として、政令で定める金額を支給する。

2 前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対し、同項の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。

(出産育児一時金)

第百一条 被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、政令で定める金額を支給する。

(出産手当金)

第百二条 被保険者が出産したときは、出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前四十二日(多胎妊娠の場合においては、九十八日)から出産の日後五十六日までの間において労務に服さなかった期間、出産手当金を支給する。

2 第九十九条第二項及び第三項の規定は、出産手当金の支給について準用する。

(出産手当金と傷病手当金との調整)

第百三条 出産手当金を支給する場合(第百八条第三項又は第四項に該当するときを除く。)においては、その期間、傷病手当金は、支給しない。 ただし、その受けることができる出産手当金の額(同条第二項ただし書の場合においては、同項ただし書に規定する報酬の額と同項ただし書の規定により算定される出産手当金の額との合算額)が、第九十九条第二項の規定により算定される額より少ないときは、その差額を支給する。

2 出産手当金を支給すべき場合において傷病手当金が支払われたときは、その支払われた傷病手当金(前項ただし書の規定により支払われたものを除く。)は、出産手当金の内払とみなす。

(傷病手当金又は出産手当金の継続給付)

第百四条 被保険者の資格を喪失した日(任意継続被保険者の資格を喪失した者にあっては、その資格を取得した日)の前日まで引き続き一年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者(第百六条において「一年以上被保険者であった者」という。)であって、その資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているものは、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者からその給付を受けることができる。

(資格喪失後の死亡に関する給付)

第百五条 前条の規定により保険給付を受ける者が死亡したとき、同条の規定により保険給付を受けていた者がその給付を受けなくなった日後三月以内に死亡したとき、又はその他の被保険者であった者が被保険者の資格を喪失した日後三月以内に死亡したときは、被保険者であった者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものは、その被保険者の最後の保険者から埋葬料の支給を受けることができる。

2 第百条の規定は、前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合及び同項の埋葬料の金額について準用する。

(資格喪失後の出産育児一時金の給付)

第百六条 一年以上被保険者であった者が被保険者の資格を喪失した日後六月以内に出産したときは、被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる。

(船員保険の被保険者となった場合)

第百七条 前三条の規定にかかわらず、被保険者であった者が船員保険の被保険者となったときは、保険給付は、行わない。

(傷病手当金又は出産手当金と報酬等との調整)

第百八条 疾病にかかり、又は負傷した場合において報酬の全部又は一部を受けることができる者に対しては、これを受けることができる期間は、傷病手当金を支給しない。 ただし、その受けることができる報酬の額が、第九十九条第二項の規定により算定される額より少ないとき(第百三条第一項又は第三項若しくは第四項に該当するときを除く。)は、その差額を支給する。

2 出産した場合において報酬の全部又は一部を受けることができる者に対しては、これを受けることができる期間は、出産手当金を支給しない。 ただし、その受けることができる報酬の額が、出産手当金の額より少ないときは、その差額を支給する。

3 傷病手当金の支給を受けるべき者が、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき厚生年金保険法による障害厚生年金の支給を受けることができるときは、傷病手当金は、支給しない。 ただし、その受けることができる障害厚生年金の額(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づき国民年金法による障害基礎年金の支給を受けることができるときは、当該障害厚生年金の額と当該障害基礎年金の額との合算額)につき厚生労働省令で定めるところにより算定した額(以下この項において「障害年金の額」という。)が、第九十九条第二項の規定により算定される額より少ないときは、当該額と次の各号に掲げる場合の区分に応じて当該各号に定める額との差額を支給する。

報酬を受けることができない場合であって、かつ、出産手当金の支給を受けることができない場合 障害年金の額

報酬を受けることができない場合であって、かつ、出産手当金の支給を受けることができる場合 出産手当金の額(当該額が第九十九条第二項の規定により算定される額を超える場合にあっては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額

報酬の全部又は一部を受けることができる場合であって、かつ、出産手当金の支給を受けることができない場合 当該受けることができる報酬の全部又は一部の額(当該額が第九十九条第二項の規定により算定される額を超える場合にあっては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額

報酬の全部又は一部を受けることができる場合であって、かつ、出産手当金の支給を受けることができる場合 当該受けることができる報酬の全部又は一部の額及び前項ただし書の規定により算定される出産手当金の額の合算額(当該合算額が第九十九条第二項の規定により算定される額を超える場合にあっては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額

4 傷病手当金の支給を受けるべき者が、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき厚生年金保険法による障害手当金の支給を受けることができるときは、当該障害手当金の支給を受けることとなった日からその者がその日以後に傷病手当金の支給を受けるとする場合の第九十九条第二項の規定により算定される額の合計額が当該障害手当金の額に達するに至る日までの間、傷病手当金は、支給しない。 ただし、当該合計額が当該障害手当金の額に達するに至った日において当該合計額が当該障害手当金の額を超える場合において、報酬の全部若しくは一部又は出産手当金の支給を受けることができるときその他の政令で定めるときは、当該合計額と当該障害手当金の額との差額その他の政令で定める差額については、この限りでない。

5 傷病手当金の支給を受けるべき者(第百四条の規定により受けるべき者であって、政令で定める要件に該当するものに限る。)が、国民年金法又は厚生年金保険法による老齢を支給事由とする年金たる給付その他の老齢又は退職を支給事由とする年金である給付であって政令で定めるもの(以下この項及び次項において「老齢退職年金給付」という。)の支給を受けることができるときは、傷病手当金は、支給しない。 ただし、その受けることができる老齢退職年金給付の額(当該老齢退職年金給付が二以上あるときは、当該二以上の老齢退職年金給付の額の合算額)につき厚生労働省令で定めるところにより算定した額が、傷病手当金の額より少ないときは、その差額を支給する。

6 保険者は、前三項の規定により傷病手当金の支給を行うにつき必要があると認めるときは、老齢退職年金給付の支払をする者(次項において「年金保険者」という。)に対し、第二項の障害厚生年金若しくは障害基礎年金、第三項の障害手当金又は前項の老齢退職年金給付の支給状況につき、必要な資料の提供を求めることができる。

7 年金保険者(厚生労働大臣を除く。)は、厚生労働大臣の同意を得て、前項の規定による資料の提供の事務を厚生労働大臣に委託して行わせることができる。

第百九条 前条第一項から第四項までに規定する者が、疾病にかかり、負傷し、又は出産した場合において、その受けることができるはずであった報酬の全部又は一部につき、その全額を受けることができなかったときは傷病手当金又は出産手当金の全額、その一部を受けることができなかった場合においてその受けた額が傷病手当金又は出産手当金の額より少ないときはその額と傷病手当金又は出産手当金との差額を支給する。 ただし、同条第一項ただし書、第二項ただし書、第三項ただし書又は第四項ただし書の規定により傷病手当金又は出産手当金の一部を受けたときは、その額を支給額から控除する。

2 前項の規定により保険者が支給した金額は、事業主から徴収する。

第四節 家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料及び家族出産育児一時金の支給

(家族療養費)

第百十条 被保険者の被扶養者が保険医療機関等のうち自己の選定するものから療養を受けたときは、被保険者に対し、その療養に要した費用について、家族療養費を支給する。

2 家族療養費の額は、第一号に掲げる額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該額及び第二号に掲げる額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは当該額及び第三号に掲げる額の合算額)とする。

当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)に次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからニまでに定める割合を乗じて得た額
 イ 被扶養者が六歳に達する日以後の最初の三月三十一日の翌日以後であって七十歳に達する日の属する月以前である場合 百分の七十
 ロ 被扶養者が六歳に達する日以後の最初の三月三十一日以前である場合 百分の八十
 ハ 被扶養者(ニに規定する被扶養者を除く。)が七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合 百分の八十
 ニ 第七十四条第一項第三号に掲げる場合に該当する被保険者その他政令で定める被保険者の被扶養者が七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合 百分の七十

当該食事療養につき算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額を控除した額

当該生活療養につき算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から生活療養標準負担額を控除した額

3 前項第一号の療養についての費用の額の算定に関しては、保険医療機関等から療養(評価療養、患者申出療養及び選定療養を除く。)を受ける場合にあっては第七十六条第二項の費用の額の算定、保険医療機関等から評価療養、患者申出療養又は選定療養を受ける場合にあっては第八十六条第二項第一号の費用の額の算定、前項第二号の食事療養についての費用の額の算定に関しては、第八十五条第二項の費用の額の算定、前項第三号の生活療養についての費用の額の算定に関しては、第八十五条の二第二項の費用の額の算定の例による。

4 被扶養者が第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局から療養を受けたときは、保険者は、その被扶養者が当該病院若しくは診療所又は薬局に支払うべき療養に要した費用について、家族療養費として被保険者に対し支給すべき額の限度において、被保険者に代わり、当該病院若しくは診療所又は薬局に支払うことができる。

5 前項の規定による支払があったときは、被保険者に対し家族療養費の支給があったものとみなす。

6 被扶養者が第六十三条第三項第三号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局から療養を受けた場合において、保険者がその被扶養者の支払うべき療養に要した費用のうち家族療養費として被保険者に支給すべき額に相当する額の支払を免除したときは、被保険者に対し家族療養費の支給があったものとみなす。

7 第六十三条、第六十四条、第七十条第一項、第七十二条第一項、第七十三条、第七十六条第三項から第六項まで、第七十八条、第八十四条第一項、第八十五条第八項、第八十七条及び第九十八条の規定は、家族療養費の支給及び被扶養者の療養について準用する。

8 第七十五条の規定は、第四項の場合において療養につき第三項の規定により算定した費用の額(その額が現に療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から当該療養に要した費用について家族療養費として支給される額に相当する額を控除した額の支払について準用する。

(家族療養費の額の特例)

第百十条の二 保険者は、第七十五条の二第一項に規定する被保険者の被扶養者に係る家族療養費の支給について、前条第二項第一号イからニまでに定める割合を、それぞれの割合を超え百分の百以下の範囲内において保険者が定めた割合とする措置を採ることができる。

2 前項に規定する被扶養者に係る前条第四項の規定の適用については、同項中「家族療養費として被保険者に対し支給すべき額」とあるのは、「当該療養につき算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)」とする。 この場合において、保険者は、当該支払をした額から家族療養費として被保険者に対し支給すべき額を控除した額をその被扶養者に係る被保険者から直接に徴収することとし、その徴収を猶予することができる。

(家族訪問看護療養費)

第百十一条 被保険者の被扶養者が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、被保険者に対し、その指定訪問看護に要した費用について、家族訪問看護療養費を支給する。

2 家族訪問看護療養費の額は、当該指定訪問看護につき第八十八条第四項の厚生労働大臣の定めの例により算定した費用の額に第百十条第二項第一号イからニまでに掲げる場合の区分に応じ、同号イからニまでに定める割合を乗じて得た額(家族療養費の支給について前条第一項又は第二項の規定が適用されるべきときは、当該規定が適用されたものとした場合の額)とする。

3 第八十八条第二項、第三項、第六項から第十一項まで及び第十三項、第九十条第一項、第九十一条、第九十二条第二項及び第三項、第九十四条並びに第九十八条の規定は、家族訪問看護療養費の支給及び被扶養者の指定訪問看護について準用する。

(家族移送費)

第百十二条 被保険者の被扶養者が家族療養費に係る療養を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、家族移送費として、被保険者に対し、第九十七条第一項の厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支給する。

2 第九十七条第二項及び第九十八条の規定は、家族移送費の支給について準用する。

(家族埋葬料)

第百十三条 被保険者の被扶養者が死亡したときは、家族埋葬料として、被保険者に対し、第百条第一項の政令で定める金額を支給する。

(家族出産育児一時金)

第百十四条 被保険者の被扶養者が出産したときは、家族出産育児一時金として、被保険者に対し、第百一条の政令で定める金額を支給する。

第五節 高額療養費及び高額介護合算療養費の支給

(高額療養費)

第百十五条 療養の給付について支払われた一部負担金の額又は療養(食事療養及び生活療養を除く。次項において同じ。)に要した費用の額からその療養に要した費用につき保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費として支給される額に相当する額を控除した額(次条第一項において「一部負担金等の額」という。)が著しく高額であるときは、その療養の給付又はその保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた者に対し、高額療養費を支給する。

2 高額療養費の支給要件、支給額その他高額療養費の支給に関して必要な事項は、療養に必要な費用の負担の家計に与える影響及び療養に要した費用の額を考慮して、政令で定める。

(高額介護合算療養費)

第百十五条の二 一部負担金等の額(前条第一項の高額療養費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第五十一条第一項に規定する介護サービス利用者負担額(同項の高額介護サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)及び同法第六十一条第一項に規定する介護予防サービス利用者負担額(同項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)の合計額が著しく高額であるときは、当該一部負担金等の額に係る療養の給付又は保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた者に対し、高額介護合算療養費を支給する。

2 前条第二項の規定は、高額介護合算療養費の支給について準用する。

第六節 保険給付の制限

第百十六条 被保険者又は被保険者であった者が、自己の故意の犯罪行為により、又は故意に給付事由を生じさせたときは、当該給付事由に係る保険給付は、行わない。

第百十七条 被保険者が闘争、泥酔又は著しい不行跡によって給付事由を生じさせたときは、当該給付事由に係る保険給付は、その全部又は一部を行わないことができる。

第百十八条 被保険者又は被保険者であった者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、疾病、負傷又は出産につき、その期間に係る保険給付(傷病手当金及び出産手当金の支給にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る。)は、行わない。

少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき。

刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき。

2 保険者は、被保険者又は被保険者であった者が前項各号のいずれかに該当する場合であっても、被扶養者に係る保険給付を行うことを妨げない。

第百十九条 保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、保険給付の一部を行わないことができる。

第百二十条 保険者は、偽りその他不正の行為により保険給付を受け、又は受けようとした者に対して、六月以内の期間を定め、その者に支給すべき傷病手当金又は出産手当金の全部又は一部を支給しない旨の決定をすることができる。 ただし、偽りその他不正の行為があった日から一年を経過したときは、この限りでない。

第百二十一条 保険者は、保険給付を受ける者が、正当な理由なしに、第五十九条の規定による命令に従わず、又は答弁若しくは受診を拒んだときは、保険給付の全部又は一部を行わないことができる。

第百二十二条 第百十六条、第百十七条、第百十八条第一項及び第百十九条の規定は、被保険者の被扶養者について準用する。 この場合において、これらの規定中「保険給付」とあるのは、「当該被扶養者に係る保険給付」と読み替えるものとする。

第五章 日雇特例被保険者に関する特例

第一節 日雇特例被保険者の保険の保険者

第百二十三条 日雇特例被保険者の保険の保険者は、協会とする。

2 日雇特例被保険者の保険の保険者の業務のうち、日雇特例被保険者手帳の交付、日雇特例被保険者に係る保険料の徴収及び日雇拠出金の徴収並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。

第二節 標準賃金日額等

(標準賃金日額)

第百二十四条 標準賃金日額は、日雇特例被保険者の賃金日額に基づき、次の等級区分(次項の規定により等級区分の改定が行われたときは、改定後の等級区分)による。

2 一の年度における標準賃金日額等級の最高等級に対応する標準賃金日額に係る保険料の延べ納付日数の当該年度における日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数に占める割合が百分の三を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、翌年度の九月一日から、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準賃金日額の等級区分の改定を行うことができる。 ただし、当該一の年度において、改定後の標準賃金日額等級の最高等級に対応する標準賃金日額に係る保険料の延べ納付日数の日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数に占める割合が百分の一を下回ってはならない。

3 第四十条第三項の規定は、前項の政令の制定又は改正について準用する。

(賃金日額)

第百二十五条 賃金日額は、次の各号によって算定する。

賃金が日又は時間によって定められる場合、一日における出来高によって定められる場合その他日雇特例被保険者が使用された日の賃金を算出することができる場合には、その額

賃金が二日以上の期間における出来高によって定められる場合その他日雇特例被保険者が使用された日の賃金を算出することができない場合(次号に該当する場合を除く。)には、当該事業所において同様の業務に従事し同様の賃金を受ける者のその前日(その前日において同様の業務に従事し同様の賃金を受ける者がなかったときは、これに該当する者のあったその直近の日)における賃金日額の平均額

賃金が二日以上の期間によって定められる場合には、その額をその期間の総日数(月の場合は、一月を三十日として計算する。)で除して得た額

前三号の規定により算定することができないものについては、その地方において同様の業務に従事し同様の賃金を受ける者が一日において受ける賃金の額

前各号のうち二以上に該当する賃金を受ける場合には、それぞれの賃金につき、前各号によって算定した額の合算額

一日において二以上の事業所に使用される場合には、初めに使用される事業所から受ける賃金につき、前各号によって算定した額

2 前項の場合において、賃金のうち通貨以外のもので支払われるものについては、その価額は、その地方の時価により、厚生労働大臣が定める。

(日雇特例被保険者手帳)

第百二十六条 日雇労働者は、日雇特例被保険者となったときは、日雇特例被保険者となった日から起算して五日以内に、厚生労働大臣に日雇特例被保険者手帳の交付を申請しなければならない。 ただし、既に日雇特例被保険者手帳の交付を受け、これを所持している場合において、その日雇特例被保険者手帳に健康保険印紙をはり付けるべき余白があるときは、この限りでない。

2 厚生労働大臣は、前項の申請があったときは、日雇特例被保険者手帳を交付しなければならない。

3 日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者は、その日雇特例被保険者手帳に健康保険印紙をはり付けるべき余白の残存する期間内において日雇特例被保険者となる見込みのないことが明らかになったとき、又は第三条第二項ただし書の規定による承認を受けたときは、厚生労働大臣に日雇特例被保険者手帳を返納しなければならない。

4 日雇特例被保険者手帳の様式、交付及び返納その他日雇特例被保険者手帳に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

第三節 日雇特例被保険者に係る保険給付

(保険給付の種類)

第百二十七条 日雇特例被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む。以下この節において同じ。)に係るこの法律による保険給付は、次のとおりとする。

療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費及び移送費の支給

傷病手当金の支給

埋葬料の支給

出産育児一時金の支給

出産手当金の支給

家族療養費、家族訪問看護療養費及び家族移送費の支給

家族埋葬料の支給

家族出産育児一時金の支給

特別療養費の支給

高額療養費及び高額介護合算療養費の支給

(他の医療保険による給付等との調整)

第百二十八条 日雇特例被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金若しくは出産手当金の支給は、同一の疾病、負傷、死亡又は出産について、前章の規定、この法律以外の医療保険各法(国民健康保険法を除く。以下この条において同じ。)の規定若しくは第五十五条第一項に規定する法令の規定又は介護保険法の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない。

2 協会は、日雇特例被保険者に係る傷病手当金の支給を行うにつき必要があると認めるときは、労働者災害補償保険法、国家公務員災害補償法又は地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例の規定により給付を行う者に対し、当該給付の支給状況につき、必要な資料の提供を求めることができる。

3 日雇特例被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、埋葬料若しくは出産育児一時金の支給は、同一の疾病、負傷、死亡又は出産について、前章の規定又はこの法律以外の医療保険各法の規定によりこの章の規定による家族療養費(第百四十条第二項において準用する第百三十二条の規定により支給される療養費を含む。次項において同じ。)、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料又は家族出産育児一時金の支給に相当する給付を受けたときは、その限度において、行わない。

4 日雇特例被保険者に係る家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料又は家族出産育児一時金の支給は、同一の疾病、負傷、死亡又は出産について、前章の規定若しくはこの法律以外の医療保険各法の規定又は介護保険法の規定によりこれらに相当する給付又はこの章の規定による療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、埋葬料若しくは出産育児一時金の支給に相当する給付を受けることができる場合には、行わない。

5 特別療養費(第百四十五条第六項において準用する第百三十二条の規定により支給される療養費を含む。)の支給は、同一の疾病又は負傷について、前章の規定、この法律以外の医療保険各法の規定若しくは第五十五条第一項に規定する法令の規定又は介護保険法の規定によりこの章の規定による療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給に相当する給付を受けることができる場合には、行わない。

6 日雇特例被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費若しくは特別療養費の支給は、同一の疾病又は負傷について、他の法令の規定により国又は地方公共団体の負担で療養又は療養費の支給を受けたときは、その限度において、行わない。

(療養の給付)

第百二十九条 日雇特例被保険者の疾病又は負傷に関しては、第六十三条第一項各号に掲げる療養の給付を行う。

2 日雇特例被保険者が療養の給付を受けるには、これを受ける日において次の各号のいずれかに該当していなければならない。 ただし、第二号に該当する場合においては、第一号に該当したことにより療養の給付を受けた疾病又は負傷及びこれにより発した疾病以外の疾病又は負傷については、療養の給付を行わない。

当該日の属する月の前二月間に通算して二十六日分以上又は当該日の属する月の前六月間に通算して七十八日分以上の保険料が、その日雇特例被保険者について、納付されていること。

前号に該当することにより当該疾病(その原因となった疾病又は負傷を含む。以下この項において同じ。)又は負傷につき受けた療養の給付の開始の日(その開始の日前に当該疾病又は負傷につき特別療養費(第百四十五条第六項において準用する第百三十二条の規定により支給される療養費を含む。以下この号において同じ。)の支給又は介護保険法の規定による居宅介護サービス費の支給(その支給のうち療養に相当する指定居宅サービスに係るものに限る。以下この号、第百三十五条第四項及び第百四十五条第一項において同じ。)、特例居宅介護サービス費の支給(その支給のうち療養に相当する居宅サービス又はこれに相当するサービスに係るものに限る。以下この号、第百三十五条第四項及び第百四十五条第一項において同じ。)、地域密着型介護サービス費の支給(その支給のうち療養に相当する指定地域密着型サービスに係るものに限る。以下この号、第百三十五条第四項及び第百四十五条第一項において同じ。)、特例地域密着型介護サービス費の支給(その支給のうち療養に相当する地域密着型サービス又はこれに相当するサービスに係るものに限る。以下この号、第百三十五条第四項及び第百四十五条第一項において同じ。)、施設介護サービス費の支給(その支給のうち療養に相当する指定施設サービス等に係るものに限る。以下この号、第百三十五条第四項及び第百四十五条第一項において同じ。)、特例施設介護サービス費の支給(その支給のうち療養に相当する施設サービスに係るものに限る。以下この号、第百三十五条第四項及び第百四十五条第一項において同じ。)、介護予防サービス費の支給(その支給のうち療養に相当する指定介護予防サービスに係るものに限る。以下この号、第百三十五条第四項及び第百四十五条第一項において同じ。)若しくは特例介護予防サービス費の支給(その支給のうち療養に相当する介護予防サービス又はこれに相当するサービスに係るものに限る。以下この号、第百三十五条第四項及び第百四十五条第一項において同じ。)が行われたときは、特別療養費の支給又は介護保険法の規定による居宅介護サービス費の支給、特例居宅介護サービス費の支給、地域密着型介護サービス費の支給、特例地域密着型介護サービス費の支給、施設介護サービス費の支給、特例施設介護サービス費の支給、介護予防サービス費の支給若しくは特例介護予防サービス費の支給の開始の日)から一年(厚生労働大臣が指定する疾病に関しては、五年)を経過していないこと(前号に該当する場合を除く。)。

3 保険者は、日雇特例被保険者が、前項第一号に該当することを、日雇特例被保険者手帳によって証明して申請したときは、これを確認したことを表示した受給資格者票を発行し、又は既に発行した受給資格者票にこれを確認したことを表示しなければならない。

4 日雇特例被保険者が第六十三条第一項各号に掲げる療養の給付を受けようとするときは、受給資格者票を同条第三項第一号又は第二号に掲げるもののうち自己の選定するものに提出して、そのものから受けるものとする。

5 前項の受給資格者票は、第三項の規定による確認を受けたものでなければならず、かつ、その確認によって、当該疾病又は負傷につき第二項に規定する受給要件が満たされていることが証明されるものでなければならない。

6 受給資格者票の様式、第三項の規定による確認その他受給資格者票に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(入院時食事療養費)

第百三十条 日雇特例被保険者(療養病床への入院及びその療養に伴う世話その他の看護である療養を受ける際、六十五歳に達する日の属する月の翌月以後である者(次条第一項において「特定長期入院日雇特例被保険者」という。)を除く。)が第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院又は診療所のうち自己の選定するものに受給資格者票を提出して、そのものから同条第一項第五号に掲げる療養の給付と併せて受けた食事療養に要した費用について、入院時食事療養費を支給する。

2 前条第二項、第四項及び第五項の規定は、入院時食事療養費の支給について準用する。

(入院時生活療養費)

第百三十条の二 特定長期入院日雇特例被保険者が第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院又は診療所のうち自己の選定するものに受給資格者票を提出して、そのものから同条第一項第五号に掲げる療養の給付と併せて受けた生活療養に要した費用について、入院時生活療養費を支給する。

2 第百二十九条第二項、第四項及び第五項の規定は、入院時生活療養費の支給について準用する。

(保険外併用療養費)

第百三十一条 日雇特例被保険者が受給資格者票を提出して、第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局のうち自己の選定するものから、評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する。

2 第百二十九条第二項、第四項及び第五項の規定は、保険外併用療養費の支給について準用する。

(療養費)

第百三十二条 保険者は、療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給(以下この項において「療養の給付等」という。)を行うことが困難であると認めるとき、又は日雇特例被保険者が第六十三条第三項第一号若しくは第二号に掲げる病院若しくは診療所若しくは薬局以外の病院、診療所、薬局その他の者から診療、薬剤の支給若しくは手当を受けた場合において、保険者がやむを得ないものと認めるときは、療養の給付等に代えて、療養費を支給することができる。

2 日雇特例被保険者が、第百二十九条第三項に規定する確認を受けないで、第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局から診療又は薬剤の支給を受けた場合において、保険者が、その確認を受けなかったことを緊急やむを得ない理由によるものと認めるときも、前項と同様とする。

(訪問看護療養費)

第百三十三条 日雇特例被保険者が指定訪問看護事業者のうち自己の選定するものに受給資格者票を提出して、指定訪問看護を受けたときは、その指定訪問看護に要した費用について、訪問看護療養費を支給する。

2 第百二十九条第二項及び第五項の規定は、訪問看護療養費の支給について準用する。

(移送費)

第百三十四条 日雇特例被保険者が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養及び特別療養費に係る療養を含む。)を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、移送費として、第九十七条第一項の厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支給する。

(傷病手当金)

第百三十五条 日雇特例被保険者が療養の給付(保険外併用療養費、療養費及び訪問看護療養費の支給並びに介護保険法の規定による居宅介護サービス費、特例居宅介護サービス費、地域密着型介護サービス費、特例地域密着型介護サービス費、施設介護サービス費、特例施設介護サービス費、介護予防サービス費及び特例介護予防サービス費の支給(これらの支給のうち療養に相当する居宅サービス若しくはこれに相当するサービス、地域密着型サービス若しくはこれに相当するサービス、施設サービス又は介護予防サービス若しくはこれに相当するサービスに係るものに限る。)であって、第百二十九条第三項の受給資格者票(同条第五項の規定に該当するものに限る。)を有する者に対して行われるものを含む。次項及び次条において同じ。)を受けている場合において、その療養(居宅サービス及びこれに相当するサービス並びに施設サービス並びに介護予防サービス及びこれに相当するサービスのうち、療養に相当するものを含む。)のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して三日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。

2 傷病手当金の額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、一日につき、当該各号に定める金額とする。 ただし、次の各号のいずれにも該当するときは、いずれか高い金額とする。

当該日雇特例被保険者について、その者が初めて当該療養の給付を受けた日の属する月の前二月間に通算して二十六日分以上の保険料が納付されている場合 当該期間において保険料が納付された日に係るその者の標準賃金日額の各月ごとの合算額のうち最大のものの四十五分の一に相当する金額

当該日雇特例被保険者について、その者が初めて当該療養の給付を受けた日の属する月の前六月間に通算して七十八日分以上の保険料が納付されている場合 当該期間において保険料が納付された日に係るその者の標準賃金日額の各月ごとの合算額のうち最大のものの四十五分の一に相当する金額

3 日雇特例被保険者に係る傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から起算して六月(厚生労働大臣が指定する疾病に関しては、一年六月)を超えないものとする。

4 日雇特例被保険者が、その疾病又は負傷について、第百二十八条の規定により療養の給付若しくは保険外併用療養費、療養費若しくは訪問看護療養費の支給の全部を受けることができない場合又は介護保険法第二十条の規定により同法の規定による居宅介護サービス費の支給、特例居宅介護サービス費の支給、地域密着型介護サービス費の支給、特例地域密着型介護サービス費の支給、施設介護サービス費の支給、特例施設介護サービス費の支給、介護予防サービス費の支給若しくは特例介護予防サービス費の支給(これらの給付のうち第百二十九条第三項の受給資格者票(同条第五項の規定に該当するものに限る。)を有する者に対して行われるものに限る。以下この項において同じ。)の全部を受けることができない場合においては、療養の給付若しくは保険外併用療養費、療養費若しくは訪問看護療養費の支給又は介護保険法の規定による居宅介護サービス費の支給、特例居宅介護サービス費の支給、地域密着型介護サービス費の支給、特例地域密着型介護サービス費の支給、施設介護サービス費の支給、特例施設介護サービス費の支給、介護予防サービス費の支給若しくは特例介護予防サービス費の支給に相当する当該給付又は当該療養若しくは療養費の支給をこの章の規定による療養の給付若しくは保険外併用療養費、療養費若しくは訪問看護療養費の支給又は介護保険法の規定による居宅介護サービス費の支給、特例居宅介護サービス費の支給、地域密着型介護サービス費の支給、特例地域密着型介護サービス費の支給、施設介護サービス費の支給、特例施設介護サービス費の支給、介護予防サービス費の支給若しくは特例介護予防サービス費の支給とみなして、第一項及び第二項の規定を適用する。

(埋葬料)

第百三十六条 日雇特例被保険者が死亡した場合において、その死亡の日の属する月の前二月間に通算して二十六日分以上若しくは当該月の前六月間に通算して七十八日分以上の保険料がその者について納付されているとき、その死亡の際その者が療養の給付若しくは保険外併用療養費、療養費若しくは訪問看護療養費の支給を受けていたとき、又はその死亡が療養の給付若しくは保険外併用療養費、療養費若しくは訪問看護療養費の支給を受けなくなった日後三月以内であったときは、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、第百条第一項の政令で定める金額の埋葬料を支給する。

2 前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対し、同項の埋葬料の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。

(出産育児一時金)

第百三十七条 日雇特例被保険者が出産した場合において、その出産の日の属する月の前四月間に通算して二十六日分以上の保険料がその者について納付されているときは、出産育児一時金として、第百一条の政令で定める金額を支給する。

(出産手当金)

第百三十八条 出産育児一時金の支給を受けることができる日雇特例被保険者には、出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前四十二日(多胎妊娠の場合においては、九十八日)から出産の日後五十六日までの間において労務に服さなかった期間、出産手当金を支給する。

2 出産手当金の額は、一日につき、出産の日の属する月の前四月間の保険料が納付された日に係る当該日雇特例被保険者の標準賃金日額の各月ごとの合算額のうち最大のものの四十五分の一に相当する金額とする。

(出産手当金と傷病手当金との調整)

第百三十九条 日雇特例被保険者に対し出産手当金を支給する場合においては、その期間、その者に対し、傷病手当金は、支給しない。 ただし、傷病手当金の額が出産手当金の額を超えるときは、その超える部分については、この限りでない。

(家族療養費)

第百四十条 日雇特例被保険者の被扶養者が受給資格者票を第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局のうち自己の選定するものに提出して、そのものから療養を受けたときは、日雇特例被保険者に対し、その療養に要した費用について、家族療養費を支給する。

2 第百二十九条第二項、第四項及び第五項並びに第百三十二条の規定は、家族療養費の支給について準用する。

3 第八十七条第二項及び第三項の規定は、前項において準用する第百三十二条第一項又は第二項の規定により支給する療養費の額の算定について準用する。

(家族訪問看護療養費)

第百四十一条 日雇特例被保険者の被扶養者が指定訪問看護事業者のうち自己の選定するものに受給資格者票を提出して、指定訪問看護を受けたときは、日雇特例被保険者に対し、その指定訪問看護に要した費用について、家族訪問看護療養費を支給する。

2 第百二十九条第二項及び第五項の規定は、家族訪問看護療養費の支給について準用する。

(家族移送費)

第百四十二条 日雇特例被保険者の被扶養者が家族療養費に係る療養(特別療養費に係る療養を含む。)を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、家族移送費として、日雇特例被保険者に対し、第九十七条第一項の厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支給する。

(家族埋葬料)

第百四十三条 日雇特例被保険者の被扶養者が死亡したときは、日雇特例被保険者に対し、家族埋葬料を支給する。

2 日雇特例被保険者が家族埋葬料の支給を受けるには、死亡の日の属する月の前二月間に通算して二十六日分以上又は当該月の前六月間に通算して七十八日分以上の保険料が、その日雇特例被保険者について、納付されていなければならない。

3 家族埋葬料の額は、第百十三条の政令で定める金額とする。

(家族出産育児一時金)

第百四十四条 日雇特例被保険者の被扶養者が出産したときは、日雇特例被保険者に対し、家族出産育児一時金を支給する。

2 日雇特例被保険者が家族出産育児一時金の支給を受けるには、出産の日の属する月の前二月間に通算して二十六日分以上又は当該月の前六月間に通算して七十八日分以上の保険料が、その日雇特例被保険者について、納付されていなければならない。

3 家族出産育児一時金の額は、第百一条の政令で定める金額とする。

(特別療養費)

第百四十五条 次の各号のいずれかに該当する日雇特例被保険者でその該当するに至った日の属する月の初日から起算して三月(月の初日に該当するに至った者については、二月。第五項において同じ。)を経過しないもの又はその被扶養者が、特別療養費受給票を第六十三条第三項第一号若しくは第二号に掲げる病院若しくは診療所若しくは薬局のうち自己の選定するものに提出して、そのものから療養を受けたとき、又は特別療養費受給票を指定訪問看護事業者のうち自己の選定するものに提出して、そのものから指定訪問看護を受けたときは、日雇特例被保険者に対し、その療養又は指定訪問看護に要した費用について、特別療養費を支給する。 ただし、当該疾病又は負傷につき、療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給又は介護保険法の規定による居宅介護サービス費の支給、特例居宅介護サービス費の支給、地域密着型介護サービス費の支給、特例地域密着型介護サービス費の支給、施設介護サービス費の支給、特例施設介護サービス費の支給、介護予防サービス費の支給若しくは特例介護予防サービス費の支給を受けることができるときは、この限りでない。

初めて日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者

一月間若しくは継続する二月間に通算して二十六日分以上又は継続する三月ないし六月間に通算して七十八日分以上の保険料が納付されるに至った月において日雇特例被保険者手帳に健康保険印紙をはり付けるべき余白がなくなり、又はその月の翌月中に第百二十六条第三項の規定により日雇特例被保険者手帳を返納した後、初めて日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者

前に交付を受けた日雇特例被保険者手帳(前に二回以上にわたり日雇特例被保険者手帳の交付を受けたことがある場合においては、最後に交付を受けた日雇特例被保険者手帳)に健康保険印紙をはり付けるべき余白がなくなった日又は第百二十六条第三項の規定によりその日雇特例被保険者手帳を返納した日から起算して一年以上を経過した後に日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者

2 特別療養費の額は、第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局から受けた療養については第一号に掲げる額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該額及び第二号に掲げる額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは当該額及び第三号に掲げる額の合算額)とし、指定訪問看護事業者から受けた指定訪問看護については第四号に掲げる額とする。

当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき算定された費用の額(その額が、現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)の百分の七十に相当する額

当該食事療養につき算定された費用の額(その額が、現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額を控除した額

当該生活療養につき算定された費用の額(その額が、現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から生活療養標準負担額を控除した額

当該指定訪問看護につき算定された費用の額の百分の七十に相当する額

3 第一項の療養又は指定訪問看護を受ける者が六歳に達する日以後の最初の三月三十一日以前である場合における前項の規定の適用については、同項第一号及び第四号中「百分の七十」とあるのは、「百分の八十」とする。

4 第一項の療養又は指定訪問看護を受ける者(第百四十九条において準用する第七十四条第一項第三号に掲げる場合に該当する被保険者若しくはその被扶養者又は政令で定める被保険者の被扶養者を除く。)が七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合における第二項の規定の適用については、同項第一号及び第四号中「百分の七十」とあるのは、「百分の八十」とする。

5 特別療養費受給票は、第一項各号のいずれかに該当する日雇特例被保険者でその該当するに至った日の属する月の初日から起算して三月を経過していないものの申請により、保険者が交付する。

6 第百三十二条の規定は、特別療養費の支給について準用する。 この場合において、同条第二項中「第百二十九条第三項に規定する確認」及び「その確認」とあるのは、「特別療養費受給票の交付」と読み替えるものとする。

7 第八十七条第二項及び第三項の規定は、前項において準用する第百三十二条第一項又は第二項の規定により支給する療養費の額の算定について準用する。

8 特別療養費受給票の様式及び交付その他特別療養費受給票に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

第百四十六条 特別療養費の支給は、日雇特例被保険者が第三条第二項ただし書の承認を受けたときは、その承認により日雇特例被保険者とならないこととなった日以後、日雇特例被保険者が第百二十六条第三項の規定により日雇特例被保険者手帳を返納したときは、返納の日の翌日以後は、行わない。

(高額療養費)

第百四十七条 日雇特例被保険者に係る療養の給付について支払われた一部負担金の額又は日雇特例被保険者若しくはその被扶養者の療養(食事療養及び生活療養を除く。)に要した費用の額からその療養に要した費用につき保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは特別療養費として支給される額に相当する額を控除した額(次条において「日雇特例被保険者に係る一部負担金等の額」という。)が著しく高額であるときは、その療養の給付又はその保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた日雇特例被保険者に対し、高額療養費を支給する。

(高額介護合算療養費)

第百四十七条の二 日雇特例被保険者に係る一部負担金等の額(前条の高額療養費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第五十一条第一項に規定する介護サービス利用者負担額(同項の高額介護サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)及び同法第六十一条第一項に規定する介護予防サービス利用者負担額(同項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)の合計額が著しく高額であるときは、当該一部負担金等の額に係る療養の給付又は保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた日雇特例被保険者に対し、高額介護合算療養費を支給する。

(受給方法)

第百四十八条 日雇特例被保険者に係る入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料、家族出産育児一時金又は特別療養費の支給を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、受給要件を備えることを証明できる日雇特例被保険者手帳又は受給資格者票及びその他の書類を添えて、申請しなければならない。

(準用)

第百四十九条 次の表の上欄に掲げる規定は、それぞれ同表の下欄に掲げる日雇特例被保険者に係る事項について準用する。

第六章 保健事業及び福祉事業

(保健事業及び福祉事業)

第百五十条 保険者は、高齢者の医療の確保に関する法律第二十条の規定による特定健康診査(次項において単に「特定健康診査」という。)及び同法第二十四条の規定による特定保健指導(以下この項及び第百五十四条の二において「特定健康診査等」という。)を行うものとするほか、特定健康診査等以外の事業であって、健康教育、健康相談及び健康診査並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者及びその被扶養者(以下この条において「被保険者等」という。)の自助努力についての支援その他の被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならない。

2 保険者は、前項の規定により被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うに当たって必要があると認めるときは、被保険者等を使用している事業者等(労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第二条第三号に規定する事業者その他の法令に基づき健康診断(特定健康診査に相当する項目を実施するものに限る。)を実施する責務を有する者その他厚生労働省令で定める者をいう。以下この条において同じ。)又は使用していた事業者等に対し、厚生労働省令で定めるところにより、同法その他の法令に基づき当該事業者等が保存している当該被保険者等に係る健康診断に関する記録の写しその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定めるものを提供するよう求めることができる。

3 前項の規定により、労働安全衛生法その他の法令に基づき保存している被保険者等に係る健康診断に関する記録の写しの提供を求められた事業者等は、厚生労働省令で定めるところにより、当該記録の写しを提供しなければならない。

4 保険者は、第一項の事業を行うに当たっては、高齢者の医療の確保に関する法律第十六条第一項に規定する医療保険等関連情報、事業者等から提供を受けた被保険者等に係る健康診断に関する記録の写しその他必要な情報を活用し、適切かつ有効に行うものとする。

5 保険者は、被保険者等の療養のために必要な費用に係る資金若しくは用具の貸付けその他の被保険者等の療養若しくは療養環境の向上又は被保険者等の出産のために必要な費用に係る資金の貸付けその他の被保険者等の福祉の増進のために必要な事業を行うことができる。

6 保険者は、第一項及び前項の事業に支障がない場合に限り、被保険者等でない者にこれらの事業を利用させることができる。 この場合において、保険者は、これらの事業の利用者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、利用料を請求することができる。

7 厚生労働大臣は、健康保険組合に対し、厚生労働省令で定めるところにより、第一項又は第五項の事業を行うことを命ずることができる。

8 厚生労働大臣は、第一項の規定により保険者が行う被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業に関して、その適切かつ有効な実施を図るため、指針の公表、情報の提供その他の必要な支援を行うものとする。

9 前項の指針は、健康増進法(平成十四年法律第百三号)第九条第一項に規定する健康診査等指針と調和が保たれたものでなければならない。

(国民保健の向上のための匿名診療等関連情報の利用又は提供)

第百五十条の二 厚生労働大臣は、国民保健の向上に資するため、匿名診療等関連情報(診療等関連情報に係る特定の被保険者その他の厚生労働省令で定める者(次条において「本人」という。)を識別すること及びその作成に用いる診療等関連情報を復元することができないようにするために厚生労働省令で定める基準に従い加工した診療等関連情報をいう。以下同じ。)を利用し、又は厚生労働省令で定めるところにより、次の各号に掲げる者であって、匿名診療等関連情報の提供を受けて行うことについて相当の公益性を有すると認められる業務としてそれぞれ当該各号に定めるものを行うものに提供することができる。

国の他の行政機関及び地方公共団体 適正な保健医療サービスの提供に資する施策の企画及び立案に関する調査

大学その他の研究機関 疾病の原因並びに疾病の予防、診断及び治療の方法に関する研究その他の公衆衛生の向上及び増進に関する研究

民間事業者その他の厚生労働省令で定める者 医療分野の研究開発に資する分析その他の厚生労働省令で定める業務(特定の商品又は役務の広告又は宣伝に利用するために行うものを除く。)

2 厚生労働大臣は、前項の規定による利用又は提供を行う場合には、当該匿名診療等関連情報を高齢者の医療の確保に関する法律第十六条の二第一項に規定する匿名医療保険等関連情報、介護保険法第百十八条の三第一項に規定する匿名介護保険等関連情報その他の厚生労働省令で定めるものと連結して利用し、又は連結して利用することができる状態で提供することができる。

3 厚生労働大臣は、第一項の規定により匿名診療等関連情報を提供しようとする場合には、あらかじめ、社会保障審議会の意見を聴かなければならない。

(照合等の禁止)

第百五十条の三 前条第一項の規定により匿名診療等関連情報の提供を受け、これを利用する者(以下「匿名診療等関連情報利用者」という。)は、匿名診療等関連情報を取り扱うに当たっては、当該匿名診療等関連情報の作成に用いられた診療等関連情報に係る本人を識別するために、当該診療等関連情報から削除された記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。)若しくは匿名診療等関連情報の作成に用いられた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該匿名診療等関連情報を他の情報と照合してはならない。

(消去)

第百五十条の四 匿名診療等関連情報利用者は、提供を受けた匿名診療等関連情報を利用する必要がなくなったときは、遅滞なく、当該匿名診療等関連情報を消去しなければならない。

(安全管理措置)

第百五十条の五 匿名診療等関連情報利用者は、匿名診療等関連情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該匿名診療等関連情報の安全管理のために必要かつ適切なものとして厚生労働省令で定める措置を講じなければならない。

(利用者の義務)

第百五十条の六 匿名診療等関連情報利用者又は匿名診療等関連情報利用者であった者は、匿名診療等関連情報の利用に関して知り得た匿名診療等関連情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。

(立入検査等)

第百五十条の七 厚生労働大臣は、この章の規定の施行に必要な限度において、匿名診療等関連情報利用者(国の他の行政機関を除く。以下この項及び次条において同じ。)に対し報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に匿名診療等関連情報利用者の事務所その他の事業所に立ち入って関係者に質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第七条の三十八第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について、それぞれ準用する。

(是正命令)

第百五十条の八 厚生労働大臣は、匿名診療等関連情報利用者が第百五十条の三から第百五十条の六までの規定に違反していると認めるときは、その者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(基金等への委託)

第百五十条の九 厚生労働大臣は、第七十七条第二項に規定する調査及び第百五十条の二第一項の規定による利用又は提供に係る事務の全部又は一部を基金又は国保連合会その他厚生労働省令で定める者(次条において「基金等」という。)に委託することができる。

(手数料)

第百五十条の十 匿名診療等関連情報利用者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を国(前条の規定により厚生労働大臣からの委託を受けて、基金等が第百五十条の二第一項の規定による匿名診療等関連情報の提供に係る事務の全部を行う場合にあっては、基金等)に納めなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の手数料を納めようとする者が都道府県その他の国民保健の向上のために特に重要な役割を果たす者として政令で定める者であるときは、政令で定めるところにより、当該手数料を減額し、又は免除することができる。

3 第一項の規定により基金等に納められた手数料は、基金等の収入とする。

第七章 費用の負担

(国庫負担)

第百五十一条 国庫は、毎年度、予算の範囲内において、健康保険事業の事務(前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等及び第百七十三条の規定による拠出金、介護納付金並びに感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の規定による流行初期医療確保拠出金(第百五十三条及び第百五十四条第一項において「流行初期医療確保拠出金」という。)の納付に関する事務を含む。)の執行に要する費用を負担する。

第百五十二条 健康保険組合に対して交付する国庫負担金は、各健康保険組合における被保険者数を基準として、厚生労働大臣が算定する。

2 前項の国庫負担金については、概算払をすることができる。

(出産育児交付金)

第百五十二条の二 出産育児一時金及び家族出産育児一時金(第百五十二条の四及び第百五十二条の五において「出産育児一時金等」という。)の支給に要する費用(第百一条の政令で定める金額に係る部分に限る。第百五十二条の四において同じ。)の一部については、政令で定めるところにより、高齢者の医療の確保に関する法律第百二十四条の四第一項の規定により基金が保険者に対して交付する出産育児交付金をもって充てる。

(出産育児交付金の額)

第百五十二条の三 前条に規定する出産育児交付金の額は、当該年度の概算出産育児交付金の額とする。 ただし、前々年度の概算出産育児交付金の額が同年度の確定出産育児交付金の額を超えるときは、当該年度の概算出産育児交付金の額からその超える額とその超える額に係る出産育児交付調整金額との合計額を控除して得た額とするものとし、前々年度の概算出産育児交付金の額が同年度の確定出産育児交付金の額に満たないときは、当該年度の概算出産育児交付金の額にその満たない額とその満たない額に係る出産育児交付調整金額との合計額を加算して得た額とする。

2 前項ただし書の出産育児交付調整金額は、前々年度における高齢者の医療の確保に関する法律第七条第二項に規定する保険者(国民健康保険法の定めるところにより都道府県が当該都道府県内の市町村(特別区を含む。)とともに行う国民健康保険にあっては、都道府県)の全てに係る概算出産育児交付金の額と確定出産育児交付金の額との過不足額につき生ずる利子その他の事情を勘案して厚生労働省令で定めるところにより各保険者ごとに算定される額とする。

(概算出産育児交付金)

第百五十二条の四 前条第一項の概算出産育児交付金の額は、当該年度における当該保険者に係る出産育児一時金等の支給に要する費用の見込額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額に同年度における高齢者の医療の確保に関する法律第百二十四条の三第一項の出産育児支援金率(次条において単に「出産育児支援金率」という。)を乗じて得た額とする。

(確定出産育児交付金)

第百五十二条の五 第百五十二条の三第一項ただし書の確定出産育児交付金の額は、前々年度における当該保険者に係る出産育児一時金等の支給に要した費用(第百一条の政令で定める金額に係る部分に限る。)の額に同年度における出産育児支援金率を乗じて得た額とする。

(準用)

第百五十二条の六 高齢者の医療の確保に関する法律第四十一条及び第四十二条の規定は、出産育児交付金について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(国庫補助)

第百五十三条 国庫は、第百五十一条に規定する費用のほか、協会が管掌する健康保険の事業の執行に要する費用のうち、被保険者に係る療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要する費用(療養の給付については、一部負担金に相当する額を控除するものとする。)の額(高齢者の医療の確保に関する法律第三十四条第一項各号の調整対象給付費見込額(第一号及び次条第一項において「調整対象給付費見込額」という。)の三分の一に相当する額を除く。)、同法の規定による前期高齢者納付金(以下「前期高齢者納付金」という。)の納付に要する費用の額に同号に掲げる額の第二号に掲げる額に対する割合を乗じて得た額並びに流行初期医療確保拠出金の納付に要する費用の額の合算額(同法の規定による前期高齢者交付金(以下「前期高齢者交付金」という。)がある場合には、当該合算額から当該前期高齢者交付金の額を基準として政令で定める額を控除した額)に千分の百三十から千分の二百までの範囲内において政令で定める割合を乗じて得た額を補助する。

調整対象給付費見込額の三分の二に相当する額に高齢者の医療の確保に関する法律第三十四条第七項に規定する概算加入者調整率を乗じて得た額から調整対象給付費見込額の三分の二に相当する額を控除した額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

高齢者の医療の確保に関する法律第三十八条第二項第一号イ及びロに掲げる額の合計額

第百五十四条 国庫は、第百五十一条及び前条に規定する費用のほか、毎年度、健康保険事業の執行に要する費用のうち、日雇特例被保険者に係る療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、特別療養費、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要する費用(療養の給付については、一部負担金に相当する額を控除するものとする。)の額、前期高齢者納付金の納付に要する費用の額に給付費割合(調整対象給付費見込額及び高齢者の医療の確保に関する法律第三十四条第一項第一号イ(2)に規定する前期高齢者に係る後期高齢者支援金の概算額の合計額に対する調整対象給付費見込額の割合をいう。以下この条において同じ。)を乗じて得た額並びに流行初期医療確保拠出金の納付に要する費用の額の合算額(前期高齢者交付金がある場合には、当該合算額から当該前期高齢者交付金の額に給付費割合を乗じて得た額を控除した額)に健康保険組合(第三条第一項第八号の承認を受けた者の国民健康保険を行う国民健康保険の保険者を含む。第百七十一条第二項及び第三項において同じ。)を設立する事業主以外の事業主から当該年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数を当該年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数で除して得た率を乗じて得た額に前条に規定する政令で定める割合を乗じて得た額を補助する。

2 国庫は、第百五十一条、前条及び前項に規定する費用のほか、協会が拠出すべき前期高齢者納付金及び高齢者の医療の確保に関する法律の規定による後期高齢者支援金並びに介護納付金のうち日雇特例被保険者に係るものの納付に要する費用の額の合算額(当該前期高齢者納付金の額に給付費割合を乗じて得た額を除き、前期高齢者交付金がある場合には、当該前期高齢者交付金の額から当該額に給付費割合を乗じて得た額を控除して得た額を当該合算額から控除した額)に同項に規定する率を乗じて得た額に同条に規定する政令で定める割合を乗じて得た額を補助する。

第百五十四条の二 国庫は、第百五十一条及び前二条に規定する費用のほか、予算の範囲内において、健康保険事業の執行に要する費用のうち、特定健康診査等の実施に要する費用の一部を補助することができる。

(保険料)

第百五十五条 保険者等は、健康保険事業に要する費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等、介護納付金並びに流行初期医療確保拠出金等並びに健康保険組合においては、第百七十三条の規定による拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収する。

2 前項の規定にかかわらず、協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者に関する保険料は、協会が徴収する。

(保険料等の交付)

第百五十五条の二 政府は、協会が行う健康保険事業に要する費用に充てるため、協会に対し、政令で定めるところにより、厚生労働大臣が徴収した保険料その他この法律の規定による徴収金の額及び印紙をもつてする歳入金納付に関する法律(昭和二十三年法律第百四十二号)の規定による納付金に相当する額から厚生労働大臣が行う健康保険事業の事務の執行に要する費用に相当する額(第百五十一条の規定による当該費用に係る国庫負担金の額を除く。)を控除した額を交付する。

(被保険者の保険料額)

第百五十六条 被保険者に関する保険料額は、各月につき、次の各号に掲げる被保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

介護保険法第九条第二号に規定する被保険者(以下「介護保険第二号被保険者」という。)である被保険者 一般保険料額(各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ一般保険料率(基本保険料率と特定保険料率とを合算した率をいう。)を乗じて得た額をいう。以下同じ。)と介護保険料額(各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ介護保険料率を乗じて得た額をいう。以下同じ。)との合算額

介護保険第二号被保険者である被保険者以外の被保険者 一般保険料額

2 前項第一号の規定にかかわらず、介護保険第二号被保険者である被保険者が介護保険第二号被保険者に該当しなくなった場合においては、その月分の保険料額は、一般保険料額とする。 ただし、その月に再び介護保険第二号被保険者となった場合その他政令で定める場合は、この限りでない。

3 前二項の規定にかかわらず、前月から引き続き被保険者である者がその資格を喪失した場合においては、その月分の保険料は、算定しない。

(任意継続被保険者の保険料)

第百五十七条 任意継続被保険者に関する保険料は、任意継続被保険者となった月から算定する。

2 前項の場合において、各月の保険料の算定方法は、前条の例による。

(保険料の徴収の特例)

第百五十八条 前月から引き続き被保険者(任意継続被保険者を除く。以下この条、次条及び第百五十九条の三において同じ。)である者が第百十八条第一項各号のいずれかに該当するに至った場合はその月以後、被保険者がその資格を取得した月に同項各号のいずれかに該当するに至った場合はその翌月以後、同項各号のいずれかに該当しなくなった月の前月までの期間、保険料を徴収しない。 ただし、被保険者が同項各号のいずれかに該当するに至った月に同項各号のいずれかに該当しなくなったときは、この限りでない。

第百五十九条 育児休業等をしている被保険者(第百五十九条の三の規定の適用を受けている被保険者を除く。次項において同じ。)が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める月の当該被保険者に関する保険料(その育児休業等の期間が一月以下である者については、標準報酬月額に係る保険料に限る。)は、徴収しない。

その育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが異なる場合 その育児休業等を開始した日の属する月からその育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの月

その育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが同一であり、かつ、当該月における育児休業等の日数として厚生労働省令で定めるところにより計算した日数が十四日以上である場合 当該月

2 被保険者が連続する二以上の育児休業等をしている場合(これに準ずる場合として厚生労働省令で定める場合を含む。)における前項の規定の適用については、その全部を一の育児休業等とみなす。

第百五十九条の二 厚生労働大臣が保険料を徴収する場合において、適用事業所の事業主から保険料、厚生年金保険法第八十一条に規定する保険料(以下「厚生年金保険料」という。)及び子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第六十九条に規定する拠出金(以下「子ども・子育て拠出金」という。)の一部の納付があったときは、当該事業主が納付すべき保険料、厚生年金保険料及び子ども・子育て拠出金の額を基準として分した額に相当する保険料の額が納付されたものとする。

第百五十九条の三 産前産後休業をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、その産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、当該被保険者に関する保険料を徴収しない。

(保険料率)

第百六十条 協会が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、千分の三十から千分の百三十までの範囲内において、支部被保険者(各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいう。以下同じ。)を単位として協会が決定するものとする。

2 前項の規定により支部被保険者を単位として決定する一般保険料率(以下「都道府県単位保険料率」という。)は、当該支部被保険者に適用する。

3 都道府県単位保険料率は、支部被保険者を単位として、次に掲げる額に照らし、毎事業年度において財政の均衡を保つことができるものとなるよう、政令で定めるところにより算定するものとする。

第五十二条第一号に掲げる療養の給付その他の厚生労働省令で定める保険給付(以下この項及び次項において「療養の給付等」という。)のうち、当該支部被保険者に係るものに要する費用の額(当該支部被保険者に係る療養の給付等に関する第百五十三条の規定による国庫補助の額を除く。)に次項の規定に基づく調整を行うことにより得られると見込まれる額

保険給付(支部被保険者に係る療養の給付等を除く。)、前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等並びに流行初期医療確保拠出金等に要する費用の予想額(第百五十二条の二に規定する出産育児交付金の額、第百五十三条及び第百五十四条の規定による国庫補助の額(前号の国庫補助の額を除く。)並びに第百七十三条の規定による拠出金の額を除く。)に総報酬按分率(当該都道府県の支部被保険者の総報酬額(標準報酬月額及び標準賞与額の合計額をいう。以下同じ。)の総額を協会が管掌する健康保険の被保険者の総報酬額の総額で除して得た率をいう。)を乗じて得た額

保健事業及び福祉事業に要する費用の額(第百五十四条の二の規定による国庫補助の額を除く。)並びに健康保険事業の事務の執行に要する費用及び次条の規定による準備金の積立ての予定額(第百五十一条の規定による国庫負担金の額を除く。)のうち当該支部被保険者が分担すべき額として協会が定める額

4 協会は、支部被保険者及びその被扶養者の年齢階級別の分布状況と協会が管掌する健康保険の被保険者及びその被扶養者の年齢階級別の分布状況との差異によって生ずる療養の給付等に要する費用の額の負担の不均衡並びに支部被保険者の総報酬額の平均額と協会が管掌する健康保険の被保険者の総報酬額の平均額との差異によって生ずる財政力の不均衡を是正するため、政令で定めるところにより、支部被保険者を単位とする健康保険の財政の調整を行うものとする。

5 協会は、二年ごとに、翌事業年度以降の五年間についての協会が管掌する健康保険の被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額(各事業年度において財政の均衡を保つことができる保険料率の水準を含む。)その他の健康保険事業の収支の見通しを作成し、公表するものとする。

6 協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、理事長が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いた上で、運営委員会の議を経なければならない。

7 支部長は、前項の意見を求められた場合のほか、都道府県単位保険料率の変更が必要と認める場合には、あらかじめ、当該支部に設けられた評議会の意見を聴いた上で、理事長に対し、当該都道府県単位保険料率の変更について意見の申出を行うものとする。

8 協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、理事長は、その変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

9 厚生労働大臣は、前項の認可をしたときは、遅滞なく、その旨を告示しなければならない。

10 厚生労働大臣は、都道府県単位保険料率が、当該都道府県における健康保険事業の収支の均衡を図る上で不適当であり、協会が管掌する健康保険の事業の健全な運営に支障があると認めるときは、協会に対し、相当の期間を定めて、当該都道府県単位保険料率の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる。

11 厚生労働大臣は、協会が前項の期間内に同項の申請をしないときは、社会保障審議会の議を経て、当該都道府県単位保険料率を変更することができる。

12 第九項の規定は、前項の規定により行う都道府県単位保険料率の変更について準用する。

13 第一項及び第八項の規定は、健康保険組合が管掌する健康保険の一般保険料率について準用する。 この場合において、第一項中「支部被保険者(各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいう。以下同じ。)を単位として協会が決定するものとする」とあるのは「決定するものとする」と、第八項中「都道府県単位保険料率」とあるのは「健康保険組合が管掌する健康保険の一般保険料率」と読み替えるものとする。

14 特定保険料率は、各年度において保険者が納付すべき前期高齢者納付金等の額及び後期高齢者支援金等の額並びに流行初期医療確保拠出金等の額(協会が管掌する健康保険及び日雇特例被保険者の保険においては、その額から第百五十三条及び第百五十四条の規定による国庫補助額を控除した額)の合算額(前期高齢者交付金がある場合には、これを控除した額)を当該年度における当該保険者が管掌する被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める。

15 基本保険料率は、一般保険料率から特定保険料率を控除した率を基準として、保険者が定める。

16 介護保険料率は、各年度において保険者が納付すべき介護納付金(日雇特例被保険者に係るものを除く。)の額を当該年度における当該保険者が管掌する介護保険第二号被保険者である被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める。

17 協会は、第十四項及び第十五項の規定により基本保険料率及び特定保険料率を定め、又は前項の規定により介護保険料率を定めたときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に通知しなければならない。

(準備金)

第百六十条の二 保険者は、政令で定めるところにより、健康保険事業に要する費用の支出に備えるため、毎事業年度末において、準備金を積み立てなければならない。

(保険料の負担及び納付義務)

第百六十一条 被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料額の二分の一を負担する。 ただし、任意継続被保険者は、その全額を負担する。

2 事業主は、その使用する被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う。

3 任意継続被保険者は、自己の負担する保険料を納付する義務を負う。

4 被保険者が同時に二以上の事業所に使用される場合における各事業主の負担すべき保険料の額及び保険料の納付義務については、政令で定めるところによる。

(健康保険組合の保険料の負担割合の特例)

第百六十二条 健康保険組合は、前条第一項の規定にかかわらず、規約で定めるところにより、事業主の負担すべき一般保険料額又は介護保険料額の負担の割合を増加することができる。

第百六十三条 削除

(保険料の納付)

第百六十四条 被保険者に関する毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。 ただし、任意継続被保険者に関する保険料については、その月の十日(初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日)までとする。

2 保険者等(被保険者が協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者である場合は協会、被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者である場合は当該健康保険組合、これら以外の場合は厚生労働大臣をいう。次項において同じ。)は、被保険者に関する保険料の納入の告知をした後に告知をした保険料額が当該納付義務者の納付すべき保険料額を超えていることを知ったとき、又は納付した被保険者に関する保険料額が当該納付義務者の納付すべき保険料額を超えていることを知ったときは、その超えている部分に関する納入の告知又は納付を、その告知又は納付の日の翌日から六月以内の期日に納付されるべき保険料について納期を繰り上げてしたものとみなすことができる。

3 前項の規定によって、納期を繰り上げて納入の告知又は納付をしたものとみなしたときは、保険者等は、その旨を当該納付義務者に通知しなければならない。

(任意継続被保険者の保険料の前納)

第百六十五条 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。

2 前項の場合において前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額とする。

3 第一項の規定により前納された保険料については、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。

4 前三項に定めるもののほか、保険料の前納の手続、前納された保険料の還付その他保険料の前納に関して必要な事項は、政令で定める。

(口座振替による納付)

第百六十六条 厚生労働大臣は、納付義務者から、預金又は貯金の払出しとその払い出した金銭による保険料の納付をその預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨の申出があった場合においては、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出を承認することができる。

(保険料の源泉控除)

第百六十七条 事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。

2 事業主は、被保険者に対して通貨をもって賞与を支払う場合においては、被保険者の負担すべき標準賞与額に係る保険料に相当する額を当該賞与から控除することができる。

3 事業主は、前二項の規定によって保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。

(日雇特例被保険者の保険料額)

第百六十八条 日雇特例被保険者に関する保険料額は、一日につき、次に掲げる額の合算額とする。

その者の標準賃金日額の等級に応じ、次に掲げる額の合算額を基準として政令で定めるところにより算定した額

標準賃金日額に平均保険料率(各都道府県単位保険料率に各支部被保険者の総報酬額の総額を乗じて得た額の総額を協会が管掌する健康保険の被保険者の総報酬額の総額で除して得た率をいう。以下同じ。)と介護保険料率とを合算した率(介護保険第二号被保険者である日雇特例被保険者以外の日雇特例被保険者については、平均保険料率)を乗じて得た額

イに掲げる額に百分の三十一を乗じて得た額

賞与額(その額に千円未満の端数がある場合には、これを切り捨てるものとし、その額が四十万円(第百二十四条第二項の規定による標準賃金日額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額。以下この号において同じ。)を超える場合には、四十万円とする。)に平均保険料率と介護保険料率とを合算した率(介護保険第二号被保険者である日雇特例被保険者以外の日雇特例被保険者については、平均保険料率)を乗じて得た額

2 第四十条第三項の規定は前項第二号の政令の制定又は改正について、第四十八条の規定は日雇特例被保険者の賞与額に関する事項について、第百二十五条第二項の規定は賞与の全部又は一部が通貨以外のもので支払われる場合におけるその価額の算定について準用する。

(日雇特例被保険者に係る保険料の負担及び納付義務)

第百六十九条 日雇特例被保険者は前条第一項第一号イの額の二分の一に相当する額として政令で定めるところにより算定した額及び同項第二号の額の二分の一の額の合算額を負担し、日雇特例被保険者を使用する事業主は当該算定した額、同項第一号ロの額に相当する額として政令で定めるところにより算定した額及び同項第二号の額の二分の一の額の合算額を負担する。

2 事業主(日雇特例被保険者が一日において二以上の事業所に使用される場合においては、初めにその者を使用する事業主。第四項から第六項まで、次条第一項及び第二項並びに第百七十一条において同じ。)は、日雇特例被保険者を使用する日ごとに、その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負う。

3 前項の規定による保険料の納付は、日雇特例被保険者が提出する日雇特例被保険者手帳に健康保険印紙をはり、これに消印して行わなければならない。

4 日雇特例被保険者手帳を所持する日雇特例被保険者は、適用事業所に使用される日ごとに、その日雇特例被保険者手帳を事業主に提出しなければならない。

5 事業主は、日雇特例被保険者を使用する日ごとに、日雇特例被保険者にその所持する日雇特例被保険者手帳の提出を求めなければならない。

6 事業主は、第二項の規定により保険料を納付したときは、日雇特例被保険者の負担すべき保険料額に相当する額をその者に支払う賃金から控除することができる。 この場合においては、事業主は、その旨を日雇特例被保険者に告げなければならない。

7 事業主は、日雇特例被保険者に対して賞与を支払った日の属する月の翌月末日までに、その者及び自己の負担すべきその日の賞与額に係る保険料を納付する義務を負う。

8 第百六十四条第二項及び第三項並びに第百六十六条の規定は前項の規定による保険料の納付について、第百六十七条第二項及び第三項の規定は日雇特例被保険者に対して通貨をもって賞与を支払う場合について準用する。

(日雇特例被保険者の標準賃金日額に係る保険料額の告知等)

第百七十条 事業主が前条第二項の規定による保険料の納付を怠ったときは、厚生労働大臣は、その調査に基づき、その納付すべき保険料額を決定し、これを事業主に告知する。

2 事業主が、正当な理由がないと認められるにもかかわらず、前条第二項の規定による保険料の納付を怠ったときは、厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の規定により決定された保険料額の百分の二十五に相当する額の追徴金を徴収する。 ただし、決定された保険料額が千円未満であるときは、この限りでない。

3 追徴金を計算するに当たり、決定された保険料額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

4 第二項に規定する追徴金は、その決定された日から十四日以内に、厚生労働大臣に納付しなければならない。

(健康保険印紙の受払等の報告)

第百七十一条 事業主は、その事業所ごとに健康保険印紙の受払及び前条第一項に規定する告知に係る保険料の納付(以下この条において「受払等」という。)に関する帳簿を備え付け、その受払等の都度、その受払等の状況を記載し、かつ、翌月末日までに、厚生労働大臣にその受払等の状況を報告しなければならない。

2 前項の場合において、健康保険組合を設立する事業主は、併せて当該健康保険組合に同項の報告をしなければならない。

3 前項の規定により報告を受けた健康保険組合は、厚生労働省令で定めるところにより、毎年度、厚生労働大臣に当該健康保険組合を設立する事業主の前年度の受払等の報告をしなければならない。

(保険料の繰上徴収)

第百七十二条 保険料は、次に掲げる場合においては、納期前であっても、すべて徴収することができる。

納付義務者が、次のいずれかに該当する場合

国税、地方税その他の公課の滞納によって、滞納処分を受けるとき。

強制執行を受けるとき。

破産手続開始の決定を受けたとき。

企業担保権の実行手続の開始があったとき。

競売の開始があったとき。

法人である納付義務者が、解散をした場合

被保険者の使用される事業所が、廃止された場合

(日雇拠出金の徴収及び納付義務)

第百七十三条 厚生労働大臣は、日雇特例被保険者に係る健康保険事業に要する費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等、介護納付金並びに流行初期医療確保拠出金等の納付に要する費用を含む。第百七十五条において同じ。)に充てるため、第百五十五条の規定により保険料を徴収するほか、毎年度、日雇特例被保険者を使用する事業主の設立する健康保険組合(以下「日雇関係組合」という。)から拠出金を徴収する。

2 日雇関係組合は、前項に規定する拠出金(以下「日雇拠出金」という。)を納付する義務を負う。

(日雇拠出金の額)

第百七十四条 前条第一項の規定により日雇関係組合から徴収する日雇拠出金の額は、当該年度の概算日雇拠出金の額とする。 ただし、前年度の概算日雇拠出金の額が前年度の確定日雇拠出金の額を超えるときは、当該年度の概算日雇拠出金の額からその超える額を控除して得た額とするものとし、前年度の概算日雇拠出金の額が前年度の確定日雇拠出金の額に満たないときは、当該年度の概算日雇拠出金の額にその満たない額を加算して得た額とする。

(概算日雇拠出金)

第百七十五条 前条の概算日雇拠出金の額は、当該年度の日雇特例被保険者に係る健康保険事業に要する費用の見込額から当該年度の日雇特例被保険者に関する保険料相当額の見込額を控除した額として厚生労働省令で定めるところにより算定する額に、当該日雇関係組合を設立する事業主から前年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数を前年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数で除して得た率を乗じて得た額とする。

(確定日雇拠出金)

第百七十六条 第百七十四条の確定日雇拠出金の額は、前年度の日雇特例被保険者に係る健康保険事業に要した費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等、介護納付金並びに流行初期医療確保拠出金等の納付に要した費用を含む。)から前年度の日雇特例被保険者に関する保険料相当額を控除した額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額に、当該日雇関係組合を設立する事業主から前年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数を前年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数で除して得た率を乗じて得た額とする。

(日雇拠出金の額の算定の特例)

第百七十七条 合併又は分割により成立した日雇関係組合、合併又は分割後存続する日雇関係組合及び解散をした日雇関係組合の権利義務を承継した健康保険組合に係る日雇拠出金の額の算定の特例については、高齢者の医療の確保に関する法律第四十一条に規定する前期高齢者交付金及び前期高齢者納付金等の額の算定の特例の例による。

(政令への委任)

第百七十八条 第百七十三条から前条までに定めるもののほか、日雇拠出金の額の決定、納付の方法、納付の期限、納付の猶予その他日雇拠出金の納付に関して必要な事項は、政令で定める。

(国民健康保険の保険者への適用)

第百七十九条 第三条第一項第八号の承認を受けた者の国民健康保険を行う国民健康保険の保険者は、健康保険組合とみなして、第百七十三条から前条までの規定を適用する。

(保険料等の督促及び滞納処分)

第百八十条 保険料その他この法律の規定による徴収金(第二百四条の二第一項及び第二百四条の六第一項を除き、以下「保険料等」という。)を滞納する者(以下「滞納者」という。)があるときは、保険者等(被保険者が協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者である場合、協会が管掌する健康保険の被保険者若しくは日雇特例被保険者であって第五十八条、第七十四条第二項及び第百九条第二項(第百四十九条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による徴収金を納付しなければならない場合又は解散により消滅した健康保険組合の権利を第二十六条第四項の規定により承継した場合であって当該健康保険組合の保険料等で未収のものに係るものがあるときは協会、被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者である場合は当該健康保険組合、これら以外の場合は厚生労働大臣をいう。以下この条及び次条第一項において同じ。)は、期限を指定して、これを督促しなければならない。 ただし、第百七十二条の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。

2 前項の規定によって督促をしようとするときは、保険者等は、納付義務者に対して、督促状を発する。

3 前項の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して十日以上を経過した日でなければならない。 ただし、第百七十二条各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

4 保険者等は、納付義務者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区又は総合区とする。第六項において同じ。)に対して、その処分を請求することができる。

第一項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までに保険料等を納付しないとき。

第百七十二条各号のいずれかに該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき。

5 前項の規定により協会又は健康保険組合が国税滞納処分の例により処分を行う場合においては、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

6 市町村は、第四項の規定による処分の請求を受けたときは、市町村税の例によってこれを処分することができる。 この場合においては、保険者は、徴収金の百分の四に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。

(延滞金)

第百八十一条 前条第一項の規定によって督促をしたときは、保険者等は、徴収金額に、納期限の翌日から徴収金完納又は財産差押えの日の前日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該督促が保険料に係るものであるときは、当該納期限の翌日から三月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。 ただし、次の各号のいずれかに該当する場合又は滞納につきやむを得ない事情があると認められる場合は、この限りでない。

徴収金額が千円未満であるとき。

納期を繰り上げて徴収するとき。

納付義務者の住所若しくは居所が国内にないため、又はその住所及び居所がいずれも明らかでないため、公示送達の方法によって督促をしたとき。

2 前項の場合において、徴収金額の一部につき納付があったときは、その納付の日以後の期間に係る延滞金の計算の基礎となる徴収金は、その納付のあった徴収金額を控除した金額による。

3 延滞金を計算するに当たり、徴収金額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

4 督促状に指定した期限までに徴収金を完納したとき、又は前三項の規定によって計算した金額が百円未満であるときは、延滞金は、徴収しない。

5 延滞金の金額に百円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

(協会による広報及び保険料の納付の勧奨等)

第百八十一条の二 協会は、その管掌する健康保険の事業の円滑な運営が図られるよう、当該事業の意義及び内容に関する広報を実施するとともに、保険料の納付の勧奨その他厚生労働大臣の行う保険料の徴収に係る業務に対する適切な協力を行うものとする。

(協会による保険料の徴収)

第百八十一条の三 厚生労働大臣は、協会と協議を行い、効果的な保険料の徴収を行うために必要があると認めるときは、協会に保険料の滞納者に関する情報その他必要な情報を提供するとともに、当該滞納者に係る保険料の徴収を行わせることができる。

2 厚生労働大臣は、前項の規定により協会に滞納者に係る保険料の徴収を行わせることとしたときは、当該滞納者に対し、協会が当該滞納者に係る保険料の徴収を行うこととなる旨その他の厚生労働省令で定める事項を通知しなければならない。

3 第一項の規定により協会が保険料の徴収を行う場合においては、協会を保険者等とみなして、第百八十条及び第百八十一条の規定を適用する。

4 第一項の規定により協会が保険料を徴収したときは、その徴収した額に相当する額については、第百五十五条の二の規定により、政府から協会に対し、交付されたものとみなす。

5 前各項に定めるもののほか、協会による保険料の徴収に関し必要な事項は、政令で定める。

(先取特権の順位)

第百八十二条 保険料等の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

(徴収に関する通則)

第百八十三条 保険料等は、この法律に別段の規定があるものを除き、国税徴収の例により徴収する。

第八章 健康保険組合連合会

(設立、人格及び名称)

第百八十四条 健康保険組合は、共同してその目的を達成するため、健康保険組合連合会(以下「連合会」という。)を設立することができる。

2 連合会は、法人とする。

3 連合会は、その名称中に健康保険組合連合会という文字を用いなければならない。

4 連合会でない者は、健康保険組合連合会という名称を用いてはならない。

(設立の認可等)

第百八十五条 連合会を設立しようとするときは、規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

2 連合会は、設立の認可を受けた時に成立する。

3 厚生労働大臣は、健康保険組合に対し、組合員である被保険者の共同の福祉を増進するため必要があると認めるときは、連合会に加入することを命ずることができる。

(規約の記載事項)

第百八十六条 連合会は、規約において、次に掲げる事項を定めなければならない。

目的及び事業

名称

事務所の所在地

総会に関する事項

役員に関する事項

会員の加入及び脱退に関する事項

資産及び会計に関する事項

公告に関する事項

前各号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項

(役員)

第百八十七条 連合会に、役員として会長、副会長、理事及び監事を置く。

2 会長は、連合会を代表し、その業務を執行する。

3 副会長は、会長を補佐して連合会の業務を執行し、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行う。

4 理事は、会長の定めるところにより、会長及び副会長を補佐して連合会の業務を掌理し、会長及び副会長に事故があるときはその職務を代理し、会長及び副会長が欠員のときはその職務を行う。

5 監事は、連合会の業務の執行及び財産の状況を監査する。

(準用)

第百八十八条 第七条の三十八、第七条の三十九、第九条第二項、第十六条第二項及び第三項、第十八条第一項及び第二項、第十九条、第二十条、第二十六条第一項(第二号に係る部分を除く。)及び第二項、第二十九条第二項、第三十条、第百五十条並びに第百九十五条の規定は、連合会について準用する。 この場合において、これらの規定中「組合会」とあるのは「総会」と、第七条の三十九第一項中「厚生労働大臣は」とあるのは「厚生労働大臣は、第百八十八条において準用する前条の規定により報告を徴し、又は質問し、若しくは検査した場合において」と、「定款」とあるのは「規約」と、第十六条第二項中「前項」とあるのは「第百八十六条」と、第二十九条第二項中「前項」とあるのは「第百八十八条」と、「前条第二項の規定に違反した指定健康保険組合、同条第三項の求めに応じない指定健康保険組合その他政令で定める指定健康保険組合の事業」とあるのは「その事業」と、第百五十条第二項中「前項の規定により被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業」とあるのは「前項の事業」と、「被保険者等を」とあるのは「健康保険組合又は被保険者等を」と、「又は」とあるのは「若しくは」と、「同法」とあるのは「それぞれ当該健康保険組合が保存している医療保険等関連情報(高齢者の医療の確保に関する法律第十六条第一項に規定する医療保険等関連情報をいう。次項及び第四項において同じ。)又は労働安全衛生法」と、同条第三項中「労働安全衛生法」とあるのは「医療保険等関連情報の提供を求められた健康保険組合又は労働安全衛生法」と、「当該」とあるのは「当該医療保険等関連情報又は当該」と、同条第四項中「高齢者の医療の確保に関する法律第十六条第一項に規定する」とあるのは「健康保険組合から提供を受けた」と読み替えるものとする。

第九章 不服申立て

(審査請求及び再審査請求)

第百八十九条 被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。

2 審査請求をした日から二月以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができる。

3 第一項の審査請求及び再審査請求は、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求とみなす。

4 被保険者の資格又は標準報酬に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基づく保険給付に関する処分についての不服の理由とすることができない。

第百九十条 保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は第百八十条の規定による処分に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。

(行政不服審査法の適用関係)

第百九十一条 前二条の審査請求及び第百八十九条第一項の再審査請求については、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二章(第二十二条を除く。)及び第四章の規定は、適用しない。

(審査請求と訴訟との関係)

第百九十二条 第百八十九条第一項に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。

第十章 雑則

(時効)

第百九十三条 保険料等を徴収し、又はその還付を受ける権利及び保険給付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したときは、時効によって消滅する。

2 保険料等の納入の告知又は督促は、時効の更新の効力を有する。

(期間の計算)

第百九十四条 この法律又はこの法律に基づく命令に規定する期間の計算については、民法(明治二十九年法律第八十九号)の期間に関する規定を準用する。

(被保険者等記号・番号等の利用制限等)

第百九十四条の二 厚生労働大臣、保険者、保険医療機関等、指定訪問看護事業者その他の健康保険事業又は当該事業に関連する事務の遂行のため保険者番号及び被保険者等記号・番号(以下この条において「被保険者等記号・番号等」という。)を利用する者として厚生労働省令で定める者(以下この条において「厚生労働大臣等」という。)は、当該事業又は事務の遂行のため必要がある場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を告知することを求めてはならない。

2 厚生労働大臣等以外の者は、健康保険事業又は当該事業に関連する事務の遂行のため被保険者等記号・番号等の利用が特に必要な場合として厚生労働省令で定める場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を告知することを求めてはならない。

3 何人も、次に掲げる場合を除き、その者が業として行う行為に関し、その者に対し売買、貸借、雇用その他の契約(以下この項において「契約」という。)の申込みをしようとする者若しくは申込みをする者又はその者と契約の締結をした者に対し、当該者又は当該者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を告知することを求めてはならない。

厚生労働大臣等が、第一項に規定する場合に、被保険者等記号・番号等を告知することを求めるとき。

厚生労働大臣等以外の者が、前項に規定する厚生労働省令で定める場合に、被保険者等記号・番号等を告知することを求めるとき。

4 何人も、次に掲げる場合を除き、業として、被保険者等記号・番号等の記録されたデータベース(その者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を含む情報の集合物であって、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。)であって、当該データベースに記録された情報が他に提供されることが予定されているもの(以下この項において「提供データベース」という。)を構成してはならない。

厚生労働大臣等が、第一項に規定する場合に、提供データベースを構成するとき。

厚生労働大臣等以外の者が、第二項に規定する厚生労働省令で定める場合に、提供データベースを構成するとき。

5 厚生労働大臣は、前二項の規定に違反する行為が行われた場合において、当該行為をした者が更に反復してこれらの規定に違反する行為をするおそれがあると認めるときは、当該行為をした者に対し、当該行為を中止することを勧告し、又は当該行為が中止されることを確保するために必要な措置を講ずることを勧告することができる。

6 厚生労働大臣は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、その者に対し、期限を定めて、当該勧告に従うべきことを命ずることができる。

(報告及び検査)

第百九十四条の三 厚生労働大臣は、前条第五項及び第六項の規定による措置に関し必要があると認めるときは、その必要と認められる範囲内において、同条第三項若しくは第四項の規定に違反していると認めるに足りる相当の理由がある者に対し、必要な事項に関し報告を求め、又は当該職員に当該者の事務所若しくは事業所に立ち入って質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第七条の三十八第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について、それぞれ準用する。

(印紙税の非課税)

第百九十五条 健康保険に関する書類には、印紙税を課さない。

(戸籍事項の無料証明)

第百九十六条 市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区長又は総合区長とする。第二百三条において同じ。)は、保険者又は保険給付を受けるべき者に対して、当該市町村(特別区を含む。)の条例で定めるところにより、被保険者又は被保険者であった者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。

2 前項の規定は、被扶養者に係る保険給付を行う場合においては、被扶養者又は被扶養者であった者の戸籍について準用する。

(報告等)

第百九十七条 保険者(厚生労働大臣が行う第五条第二項及び第百二十三条第二項に規定する業務に関しては、厚生労働大臣。次項において同じ。)は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者を使用する事業主に、第四十八条に規定する事項以外の事項に関し報告をさせ、又は文書を提示させ、その他この法律の施行に必要な事務を行わせることができる。

2 保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む。)又は保険給付を受けるべき者に、保険者又は事業主に対して、この法律の施行に必要な申出若しくは届出をさせ、又は文書を提出させることができる。

(立入検査等)

第百九十八条 厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関して必要があると認めるときは、事業主に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員をして事業所に立ち入って関係者に質問し、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 第七条の三十八第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。

(資料の提供)

第百九十九条 厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬又は保険料に関し必要があると認めるときは、官公署に対し、法人の事業所の名称、所在地その他必要な資料の提供を求めることができる。

2 厚生労働大臣は、第六十三条第三項第一号又は第八十八条第一項の指定に関し必要があると認めるときは、当該指定に係る開設者若しくは管理者又は申請者の社会保険料の納付状況につき、当該社会保険料を徴収する者に対し、必要な書類の閲覧又は資料の提供を求めることができる。

(厚生労働大臣と協会の連携)

第百九十九条の二 厚生労働大臣及び協会は、この法律に基づく協会が管掌する健康保険の事業が、適正かつ円滑に行われるよう、必要な情報交換を行う等、相互の緊密な連携の確保に努めるものとする。

(共済組合に関する特例)

第二百条 国に使用される被保険者、地方公共団体の事務所に使用される被保険者又は法人に使用される被保険者であって共済組合の組合員であるものに対しては、この法律による保険給付は、行わない。

2 共済組合の給付の種類及び程度は、この法律の給付の種類及び程度以上であることを要する。

第二百一条 厚生労働大臣は、共済組合について、必要があると認めるときは、その事業及び財産に関する報告を徴し、又はその運営に関する指示をすることができる。

第二百二条 第二百条第一項の規定により保険給付を受けない者に関しては、保険料を徴収しない。

(市町村が処理する事務等)

第二百三条 日雇特例被保険者の保険の保険者の事務のうち厚生労働大臣が行うものの一部は、政令で定めるところにより、市町村長が行うこととすることができる。

2 協会は、市町村(特別区を含む。)に対し、政令で定めるところにより、日雇特例被保険者の保険の保険者の事務のうち協会が行うものの一部を委託することができる。

(機構への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任)

第二百四条 次に掲げる厚生労働大臣の権限に係る事務(第百八十一条の三第一項の規定により協会が行うこととされたもの、前条第一項の規定により市町村長が行うこととされたもの及び第二百四条の七第一項に規定するものを除く。)は、日本年金機構(以下「機構」という。)に行わせるものとする。 ただし、第十八号から第二十号までに掲げる権限は、厚生労働大臣が自ら行うことを妨げない。

第三条第一項第八号の規定による承認

第三条第二項ただし書(同項第一号及び第二号に係る部分に限る。)の規定による承認

第三十一条第一項及び第三十三条第一項の規定による認可(健康保険組合に係る場合を除く。)、第三十四条第一項の規定による承認(健康保険組合に係る場合を除く。)並びに第三十一条第二項及び第三十三条第二項の規定による申請の受理(健康保険組合に係る場合を除く。)

第三十九条第一項の規定による確認

第四十一条第一項、第四十二条第一項、第四十三条第一項、第四十三条の二第一項及び第四十三条の三第一項の規定による標準報酬月額の決定又は改定(第四十三条の二第一項及び第四十三条の三第一項の規定による申出の受理を含み、第四十四条第一項の規定により算定する額を報酬月額として決定又は改定する場合を含む。)

第四十五条第一項の規定による標準賞与額の決定(同条第二項において準用する第四十四条第一項の規定により算定する額を標準賞与額として決定する場合を含む。)

第四十八条(第百六十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出の受理及び第五十条第一項の規定による通知

第四十九条第一項の規定による認可に係る通知(健康保険組合に係る場合を除く。)、同条第三項の規定による届出の受理(健康保険組合に係る場合を除く。)並びに同条第四項及び第五項の規定による公告(健康保険組合に係る場合を除く。)

第四十九条第一項の規定による確認又は標準報酬の決定若しくは改定に係る通知、同条第三項(第五十条第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出の受理並びに第四十九条第四項及び第五項(第五十条第二項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による公告

第五十一条第一項の規定による請求の受理及び同条第二項の規定による請求の却下

十一 第百二十六条第一項の規定による申請の受理、同条第二項の規定による交付及び同条第三項の規定による日雇特例被保険者手帳の受領

十二 第百五十九条第一項及び第百五十九条の三の規定による申出の受理

十三 第百六十六条(第百六十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定による申出の受理及び承認

十四 第百七十一条第一項及び第三項の規定による報告の受理

十五 第百八十条第四項の規定による国税滞納処分の例による処分及び同項の規定による市町村に対する処分の請求

十六 第百八十三条の規定により国税徴収の例によるものとされる徴収に係る権限(国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第三十六条第一項の規定の例による納入の告知、同法第四十二条において準用する民法第四百二十三条第一項の規定の例による納付義務者に属する権利の行使、国税通則法第四十六条の規定の例による納付の猶予その他の厚生労働省令で定める権限並びに次号に掲げる質問、検査及び提示又は提出の要求、物件の留置き並びに捜索を除く。)

十七 第百八十三条の規定によりその例によるものとされる国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第百四十一条の規定による質問、検査及び提示又は提出の要求、同法第百四十一条の二の規定による物件の留置き並びに同法第百四十二条の規定による捜索

十八 第百九十七条第一項の規定による報告、文書の提示その他この法律の施行に必要な事務を行わせること並びに同条第二項の規定による申出及び届出並びに文書の提出をさせること。

十九 第百九十八条第一項の規定による命令並びに質問及び検査(健康保険組合に係る場合を除く。)

二十 第百九十九条第一項の規定による資料の提供の求め

二十一 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める権限

2 機構は、前項第十五号に掲げる国税滞納処分の例による処分及び同項第十七号に掲げる権限(以下「滞納処分等」という。)その他同項各号に掲げる権限のうち厚生労働省令で定める権限に係る事務を効果的に行うため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に当該権限の行使に必要な情報を提供するとともに、厚生労働大臣自らその権限を行うよう求めることができる。

3 厚生労働大臣は、前項の規定による求めがあった場合において必要があると認めるとき、又は機構が天災その他の事由により第一項各号に掲げる権限に係る事務の全部若しくは一部を行うことが困難若しくは不適当となったと認めるときは、同項各号に掲げる権限の全部又は一部を自ら行うものとする。

4 厚生年金保険法第百条の四第四項から第七項までの規定は、機構による第一項各号に掲げる権限に係る事務の実施又は厚生労働大臣による同項各号に掲げる権限の行使について準用する。

(財務大臣への権限の委任)

第二百四条の二 厚生労働大臣は、前条第三項の規定により滞納処分等及び同条第一項第十六号に掲げる権限の全部又は一部を自らが行うこととした場合におけるこれらの権限並びに同号に規定する厚生労働省令で定める権限のうち厚生労働省令で定めるもの(以下この項において「滞納処分等その他の処分」という。)に係る納付義務者が滞納処分等その他の処分の執行を免れる目的でその財産について隠ぺいしているおそれがあることその他の政令で定める事情があるため保険料その他この法律の規定による徴収金(第五十八条、第七十四条第二項及び第百九条第二項(第百四十九条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による徴収金を除く。第二百四条の六第一項において「保険料等」という。)の効果的な徴収を行う上で必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、財務大臣に、当該納付義務者に関する情報その他必要な情報を提供するとともに、当該納付義務者に係る滞納処分等その他の処分の権限の全部又は一部を委任することができる。

2 厚生年金保険法第百条の五第二項から第七項までの規定は、前項の規定による財務大臣への権限の委任について準用する。

(機構が行う滞納処分等に係る認可等)

第二百四条の三 機構は、滞納処分等を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けるとともに、次条第一項に規定する滞納処分等実施規程に従い、徴収職員に行わせなければならない。

2 厚生年金保険法第百条の六第二項及び第三項の規定は、前項の規定による機構が行う滞納処分等について準用する。

(滞納処分等実施規程の認可等)

第二百四条の四 機構は、滞納処分等の実施に関する規程(次項において「滞納処分等実施規程」という。)を定め、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。

2 厚生年金保険法第百条の七第二項及び第三項の規定は、滞納処分等実施規程の認可及び変更について準用する。

(機構が行う立入検査等に係る認可等)

第二百四条の五 機構は、第二百四条第一項第十九号に掲げる権限に係る事務を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

2 前項に規定する場合における第百九十八条第一項の規定の適用については、同項中「、保険料又は保険給付」とあるのは「又は保険料」と、「当該職員」とあるのは「日本年金機構の職員」とする。

(機構が行う収納)

第二百四条の六 厚生労働大臣は、会計法(昭和二十二年法律第三十五号)第七条第一項の規定にかかわらず、政令で定める場合における保険料等の収納を、政令で定めるところにより、機構に行わせることができる。

2 厚生年金保険法第百条の十一第二項から第六項までの規定は、前項の規定による機構が行う収納について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(協会への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任)

第二百四条の七 第百九十八条第一項の規定による厚生労働大臣の命令並びに質問及び検査の権限(健康保険組合に係る場合を除き、保険給付に関するものに限る。)に係る事務は、協会に行わせるものとする。 ただし、当該権限は、厚生労働大臣が自ら行うことを妨げない。

2 前項に定めるもののほか、協会による同項に規定する権限に係る事務の実施に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(協会が行う立入検査等に係る認可等)

第二百四条の八 協会は、前条第一項に規定する権限に係る事務を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

2 前項に規定する場合における第百九十八条第一項の規定の適用については、同項中「被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付」とあるのは「保険給付」と、「当該職員」とあるのは「協会の職員」とする。

(地方厚生局長等への権限の委任)

第二百五条 この法律に規定する厚生労働大臣の権限(第二百四条の二第一項及び同条第二項において準用する厚生年金保険法第百条の五第二項に規定する厚生労働大臣の権限を除く。)は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。

2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

(機構への事務の委託)

第二百五条の二 厚生労働大臣は、機構に、次に掲げる事務(第百八十一条の三第一項の規定により協会が行うこととされたもの及び第二百三条第一項の規定により市町村長が行うこととされたものを除く。)を行わせるものとする。

第三条第二項ただし書(同項第三号に係る部分に限る。)の規定による承認に係る事務(当該承認を除く。)

第四十六条第一項及び第百二十五条第二項(第百六十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定による価額の決定に係る事務(当該決定を除く。)

第五十一条の二の規定による情報の提供に係る事務(当該情報の提供を除く。)

第百八条第六項の規定による資料の提供に係る事務(当該資料の提供を除く。)

第百五十五条第一項、第百五十八条、第百五十九条、第百五十九条の三及び第百七十二条の規定による保険料の徴収に係る事務(第二百四条第一項第十二号、第十三号及び第十五号から第十七号までに掲げる権限を行使する事務並びに第二百四条の六第一項の規定により機構が行う収納、第百八十条第一項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに次号、第七号、第九号及び第十一号に掲げる事務を除く。)

第百六十四条第二項及び第三項(第百六十九条第八項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による納付に係る事務(納期を繰り上げて納入の告知又は納付をしたものとみなす決定及びその旨の通知を除く。)

第百七十条第一項の規定による保険料額の決定及び告知に係る事務(当該保険料額の決定及び告知を除く。)並びに同条第二項の規定による追徴金の徴収に係る事務(第二百四条第一項第十五号から第十七号までに掲げる権限を行使する事務及び第二百四条の六第一項の規定により機構が行う収納、第百八十条第一項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに第九号及び第十一号に掲げる事務を除く。)

第百七十三条第一項の規定による拠出金の徴収に係る事務(第二百四条第一項第十五号から第十七号までに掲げる権限を行使する事務及び第二百四条の六第一項の規定により機構が行う収納、第百八十条第一項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに次号及び第十一号に掲げる事務を除く。)

第百八十条第一項及び第二項の規定による督促に係る事務(当該督促及び督促状を発すること(督促状の発送に係る事務を除く。)を除く。)

第百八十一条第一項及び第四項の規定による延滞金の徴収に係る事務(第二百四条第一項第十五号から第十七号までに掲げる権限を行使する事務及び第二百四条の六第一項の規定により機構が行う収納、第百八十条第一項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに前号及び次号に掲げる事務を除く。)

十一 第二百四条第一項第十六号に規定する厚生労働省令で定める権限に係る事務(当該権限を行使する事務を除く。)

十二 介護保険法第六十八条第五項その他の厚生労働省令で定める法律の規定による求めに応じたこの法律の実施に関し厚生労働大臣が保有する情報の提供に係る事務(当該情報の提供及び厚生労働省令で定める事務を除く。)

十三 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事務

2 厚生年金保険法第百条の十第二項及び第三項の規定は、前項の規定による機構への事務の委託について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(情報の提供等)

第二百五条の三 機構は、厚生労働大臣に対し、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格に関する事項、標準報酬に関する事項その他厚生労働大臣の権限の行使に関して必要な情報の提供を行うものとする。

2 厚生労働大臣及び機構は、この法律に基づく協会が管掌する健康保険の事業が、適正かつ円滑に行われるよう、必要な情報交換を行うことその他相互の密接な連携の確保に努めるものとする。

(基金等への事務の委託)

第二百五条の四 保険者は、第七十六条第五項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。第一号において同じ。)及び第八十八条第十一項(第百十一条第三項及び第百四十九条において準用する場合を含む。同号において同じ。)に規定する事務のほか、次に掲げる事務を基金又は国保連合会に委託することができる。

第四章の規定による保険給付及び第五章第三節の規定による日雇特例被保険者に係る保険給付のうち厚生労働省令で定めるものの支給に関する事務(第七十六条第五項及び第八十八条第十一項に規定する事務を除く。)

第四章の規定による保険給付及び第五章第三節の規定による日雇特例被保険者に係る保険給付の支給、第六章の規定による保健事業及び福祉事業の実施、第百五十五条の規定による保険料の徴収その他の厚生労働省令で定める事務に係る被保険者若しくは被保険者であった者又はこれらの被扶養者(次号において「被保険者等」という。)に係る情報の収集又は整理に関する事務

第四章の規定による保険給付及び第五章第三節の規定による日雇特例被保険者に係る保険給付の支給、第六章の規定による保健事業及び福祉事業の実施、第百五十五条の規定による保険料の徴収その他の厚生労働省令で定める事務に係る被保険者等に係る情報の利用又は提供に関する事務

2 保険者は、前項の規定により同項第二号又は第三号に掲げる事務を委託する場合は、他の社会保険診療報酬支払基金法第一条に規定する保険者及び法令の規定により医療に関する給付その他の事務を行う者であって厚生労働省令で定めるものと共同して委託するものとする。

(関係者の連携及び協力)

第二百五条の五 国、協会及び健康保険組合並びに保険医療機関等その他の関係者は、電子資格確認の仕組みの導入その他手続における情報通信の技術の利用の推進により、医療保険各法等(高齢者の医療の確保に関する法律第七条第一項に規定する医療保険各法及び高齢者の医療の確保に関する法律をいう。)その他医療に関する給付を定める法令の規定により行われる事務が円滑に実施されるよう、相互に連携を図りながら協力するものとする。

(経過措置)

第二百六条 この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

(実施規定)

第二百七条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。

第十一章 罰則

第二百七条の二 第七条の三十七第一項(同条第二項及び第二十二条の二において準用する場合を含む。)の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第二百七条の三 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、一年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第百五十条の六の規定に違反して、匿名診療等関連情報の利用に関して知り得た匿名診療等関連情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用したとき。

第百五十条の八の規定による命令に違反したとき。

第二百七条の四 第百九十四条の二第六項の規定による命令に違反したときは、その違反行為をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第二百八条 事業主が、正当な理由がなくて次の各号のいずれかに該当するときは、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第四十八条(第百六十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

第四十九条第二項(第五十条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、通知をしないとき。

第百六十一条第二項又は第百六十九条第七項の規定に違反して、督促状に指定する期限までに保険料を納付しないとき。

第百六十九条第二項の規定に違反して、保険料を納付せず、又は第百七十一条第一項の規定に違反して、帳簿を備え付けず、若しくは同項若しくは同条第二項の規定に違反して、報告せず、若しくは虚偽の報告をしたとき。

第百九十八条第一項の規定による文書その他の物件の提出若しくは提示をせず、又は同項の規定による当該職員(第二百四条の五第二項において読み替えて適用される第百九十八条第一項に規定する機構の職員及び第二百四条の八第二項において読み替えて適用される第百九十八条第一項に規定する協会の職員を含む。次条において同じ。)の質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは第百九十八条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

第二百九条 事業主以外の者が、正当な理由がなくて第百九十八条第一項の規定による当該職員の質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

第二百十条 被保険者又は被保険者であった者が、第六十条第二項(第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定により、報告を命ぜられ、正当な理由がなくてこれに従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に対して、正当な理由がなくて答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、三十万円以下の罰金に処する。

第二百十一条 第百二十六条第一項の規定による申請に関し虚偽の申請をした者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

第二百十二条 第百二十六条第一項の規定に違反して、申請をせず、又は第百六十九条第四項の規定に違反して、日雇特例被保険者手帳を提出しなかった者は、三十万円以下の罰金に処する。

第二百十二条の二 第七条の三十八第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは同項の規定による当該職員の質問に対して、答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は第七条の三十九第一項の規定による命令に違反したときは、その違反行為をした協会の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。

第二百十三条 健康保険組合又は第百五十四条第一項に規定する国民健康保険の保険者である国民健康保険組合の役員、清算人又は職員が、第百七十一条第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたときは、五十万円以下の罰金に処する。

第二百十三条の二 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。

第百五十条の七第一項の規定による報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による当該職員の質問に対して、答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

第百八十三条の規定によりその例によるものとされる国税徴収法第百四十一条の規定による徴収職員の質問(協会又は健康保険組合の職員が行うものを除く。)に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をしたとき。

第百八十三条の規定によりその例によるものとされる国税徴収法第百四十一条の規定による検査(協会又は健康保険組合の職員が行うものを除く。)を拒み、妨げ、又は忌避したとき。

第百八十三条の規定によりその例によるものとされる国税徴収法第百四十一条の規定による物件の提示又は提出の要求(協会又は健康保険組合の職員が行うものを除く。)に対し、正当な理由がなくこれに応じず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件を提示し、若しくは提出したとき。

第二百十三条の三 正当な理由がなくて第百九十四条の三第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による当該職員の質問に対して、正当な理由がなくて答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは正当な理由がなくて同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。

第二百十三条の四 第二百七条の三の罪は、日本国外において同条の罪を犯した者にも適用する。

第二百十四条 法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下この条において「人格のない社団等」という。)を含む。以下この項において同じ。)の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して、第二百七条の三から第二百八条まで、第二百十三条の二又は第二百十三条の三の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

2 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

第二百十五条 医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行った者又はこれを使用する者が、第六十条第一項(第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定により、報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命ぜられ、正当な理由がなくてこれに従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に対して、正当な理由がなくて答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、十万円以下の過料に処する。

第二百十六条 事業主が、正当な理由がなくて第百九十七条第一項の規定に違反して、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、文書の提示をせず、又はこの法律の施行に必要な事務を行うことを怠ったときは、十万円以下の過料に処する。

第二百十七条 被保険者又は保険給付を受けるべき者が、正当な理由がなくて第百九十七条第二項の規定に違反して、申出をせず、若しくは虚偽の申出をし、届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は文書の提出を怠ったときは、十万円以下の過料に処する。

第二百十七条の二 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした協会の役員は、二十万円以下の過料に処する。

第七条の七第一項の規定による政令に違反して登記することを怠ったとき。

第七条の二十七、第七条の三十一第一項若しくは第二項又は第七条の三十四の規定により厚生労働大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったとき。

第七条の二十八第二項の規定により厚生労働大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。

第七条の二十八第四項の規定に違反して財務諸表、事業報告書等若しくは監事及び会計監査人の意見を記載した書面を備え置かず、又は閲覧に供しなかったとき。

第七条の三十三の規定に違反して協会の業務上の余裕金を運用したとき。

第七条の三十五第二項又は第七条の三十六第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

第七条の三十五第二項又は第七条の三十六第二項の規定による公表をせず、又は虚偽の公表をしたとき。

この法律に規定する業務又は他の法律により協会が行うものとされた業務以外の業務を行ったとき。

第二百十八条 健康保険組合の設立を命ぜられた事業主が、正当な理由がなくて厚生労働大臣が指定する期日までに設立の認可を申請しなかったときは、その手続の遅延した期間、その負担すべき保険料額の二倍に相当する金額以下の過料に処する。

第二百十九条 健康保険組合又は連合会が、第十六条第三項(第百八十八条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、第二十九条第一項若しくは第百八十八条において準用する第七条の三十八の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは第二十九条第一項若しくは第百八十八条において準用する第七条の三十八の規定による当該職員の質問に対して、答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同条の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は第二十九条第一項若しくは第百八十八条において準用する第七条の三十九第一項の規定による命令に違反したときは、その役員を二十万円以下の過料に処する。

第二百二十条 第七条の八、第十条第二項又は第百八十四条第四項の規定に違反して、全国健康保険協会という名称、健康保険組合という名称又は健康保険組合連合会という名称を用いた者は、十万円以下の過料に処する。

第二百二十一条 機構の役員は、次の各号のいずれかに該当する場合には、二十万円以下の過料に処する。

第二百四条の三第一項、同条第二項において準用する厚生年金保険法第百条の六第二項、第二百四条の四第一項、第二百四条の五第一項及び第二百四条の六第二項において準用する同法第百条の十一第二項の規定により厚生労働大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったとき。

第二百四条の四第二項において準用する厚生年金保険法第百条の七第三項の規定による命令に違反したとき。

第二百二十二条 協会の役員は、第二百四条の八第一項の規定により厚生労働大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったときは、二十万円以下の過料に処する。

附則

(施行期日)
第一条 この法律は、大正十五年七月一日から施行する。 ただし、保険給付及び費用の負担に関する規定は、大正十六年一月一日から施行する。

(健康保険組合の財政調整)
第二条 健康保険組合が管掌する健康保険の医療に関する給付、保健事業及び福祉事業の実施又は健康保険組合に係る前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等、日雇拠出金、介護納付金若しくは流行初期医療確保拠出金等の納付に要する費用の財源の不均衡を調整するため、連合会は、政令で定めるところにより、会員である健康保険組合(以下この条及び次条において「組合」という。)に対する交付金の交付の事業を行うものとする。 組合は、前項の事業に要する費用に充てるため、連合会に対し、政令で定めるところにより、拠出金を拠出するものとする。 組合は、前項の規定による拠出金の拠出に要する費用に充てるため、調整保険料を徴収する。 調整保険料額は、各月につき、各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ調整保険料率を乗じて得た額とする。 調整保険料率は、交付金の交付に要する費用並びに組合の組合員である被保険者の数及び標準報酬を基礎として、政令で定める。 第七条の三十九、第二十九条第二項及び第百八十五条第三項の規定は、第一項の事業について準用する。 この場合において、第七条の三十九第一項中「事業若しくは財産」とあるのは「事業」と、「定款」とあるのは「規約」と、第二十九条第二項中「前項」とあるのは「附則第二条第六項」と、「とき、又は前条第二項の規定に違反した指定健康保険組合、同条第三項の求めに応じない指定健康保険組合その他政令で定める指定健康保険組合の事業若しくは財産の状況によりその事業の継続が困難であると認めるとき」とあるのは「とき」と、第百八十五条第三項中「組合員である被保険者の共同の福祉を増進するため」とあるのは「附則第二条第一項の事業を推進するため」と読み替えるものとする。 第百五十八条、第百五十九条、第百五十九条の三、第百六十一条、第百六十二条、第百六十四条、第百六十五条、第百六十七条及び第百九十三条の規定は、第三項の規定による調整保険料について準用する。 一般保険料率と調整保険料率とを合算した率の変更が生じない一般保険料率の変更の決定は、第百六十条第十三項において準用する同条第八項の規定にかかわらず、同項の認可を受けることを要しない。 前項の規定による決定をしたときは、当該変更後の一般保険料率を厚生労働大臣に届け出なければならない。

(国庫負担)
第二条の二 国は、政令で定めるところにより、連合会に対し、政令で定める組合に対する前条第一項の交付金の交付に要する費用について、予算の範囲内で、その一部を負担する。

(特定健康保険組合)
第三条 厚生労働省令で定める要件に該当するものとして厚生労働大臣の認可を受けた健康保険組合(以下この条において「特定健康保険組合」という。)の組合員である被保険者であった者であって、改正法第十三条の規定による改正前の国民健康保険法第八条の二第一項に規定する退職被保険者であるべきもののうち当該特定健康保険組合の規約で定めるものは、当該特定健康保険組合に申し出て、当該特定健康保険組合の被保険者(以下この条において「特例退職被保険者」という。)となることができる。 ただし、任意継続被保険者であるときは、この限りでない。 特例退職被保険者は、同時に二以上の保険者(共済組合を含む。)の被保険者となることができない。 特例退職被保険者は、第一項の申出が受理された日から、その資格を取得する。 特例退職被保険者の標準報酬月額については、第四十一条から第四十四条までの規定にかかわらず、当該特定健康保険組合が管掌する前年(一月から三月までの標準報酬月額については、前々年)の九月三十日における特例退職被保険者以外の全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額の範囲内においてその規約で定めた額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額とする。 第百四条の規定にかかわらず、特例退職被保険者には、傷病手当金は、支給しない。 特例退職被保険者は、この法律の規定(第三十八条第二号、第四号及び第五号を除く。)の適用については、任意継続被保険者とみなす。 この場合において、同条第一号中「任意継続被保険者となった日から起算して二年を経過したとき」とあるのは「改正法第十三条の規定による改正前の国民健康保険法第八条の二第一項に規定する退職被保険者であるべき者に該当しなくなったとき」と、同条第三号中「保険者」とあるのは「附則第三条第一項に規定する特定健康保険組合」と、同条第七号中「保険者に」とあるのは「附則第三条第一項に規定する特定健康保険組合に」とする。 特例退職被保険者に対する保険給付の特例その他特例退職被保険者に関して必要な事項は、政令で定める。

(地域型健康保険組合)
第三条の二 第二十三条第三項の合併により設立された健康保険組合又は合併後存続する健康保険組合のうち次の要件のいずれにも該当する合併に係るもの(以下この条において「地域型健康保険組合」という。)は、当該合併が行われた日の属する年度及びこれに続く五箇年度に限り、第百六十条第十三項において準用する同条第一項に規定する範囲内において、不均一の一般保険料率を決定することができる。 前項の一般保険料率の決定は、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 地域型健康保険組合の一般保険料率の認可の手続その他地域型健康保険組合に関して必要な事項は、政令で定める。

(協会が管掌する健康保険の被保険者に係る給付の事業)
第四条 被保険者を使用する事業主(健康保険組合が組織されている事業所の事業主を除く。)及び当該被保険者で組織する法人その他の政令で定めるもの(次項において「法人等」という。)であって、政令で定める要件に該当するものとして厚生労働大臣の承認を受けたもの(以下この条において「承認法人等」という。)は、当該被保険者の療養に関して保険給付があった場合において、第七十四条第一項の規定により当該被保険者が支払った一部負担金に相当する額の範囲内において、当該被保険者に対し、給付をすることができる。 前項の法人等が承認を受けようとするときは、あらかじめ、協会の同意を得なければならない。 承認法人等は、第一項の給付に要する費用に充てるため、厚生労働省令で定めるところにより、事業主又は被保険者から費用を徴収することができる。 承認法人等の事業に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(病床転換支援金の経過措置)
第四条の二 高齢者の医療の確保に関する法律附則第二条に規定する政令で定める日までの間、第七条の二第三項中「並びに同法」とあるのは「、同法」と、「、介護保険法」とあるのは「並びに同法附則第七条第一項に規定する病床転換支援金等(以下「病床転換支援金等」という。)、介護保険法」と、第百五十一条中「及び第百七十三条」とあるのは「、病床転換支援金等及び第百七十三条」と、附則第五条の規定により読み替えられた第百五十四条第二項中「及び高齢者の医療の確保に関する法律の規定による後期高齢者支援金」とあるのは「、高齢者の医療の確保に関する法律の規定による後期高齢者支援金及び同法附則第七条第一項に規定する病床転換支援金」と、第百五十五条第一項及び第百六十条第三項第二号中「及び後期高齢者支援金等」とあるのは「、後期高齢者支援金等及び病床転換支援金等」と、同条第十四項中「及び後期高齢者支援金等」とあるのは「、後期高齢者支援金等の額及び病床転換支援金等」と、第百七十三条第一項及び第百七十六条中「及び後期高齢者支援金等」とあるのは「、後期高齢者支援金等及び病床転換支援金等」と、附則第二条第一項中「後期高齢者支援金等」とあるのは「後期高齢者支援金等、病床転換支援金等」とする。

(令和六年度及び令和七年度の概算出産育児交付金及び確定出産育児交付金の額の算定の特例)
第四条の三 令和六年度及び令和七年度においては、第百五十二条の四及び第百五十二条の五中「に同年度」とあるのは、「の二分の一に相当する額に同年度」とする。

(国庫補助の経過措置)
第五条 当分の間、第百五十三条中「千分の百三十から千分の二百までの範囲内において政令で定める割合」とあり、第百五十四条第一項中「前条に規定する政令で定める割合」とあり、同条第二項中「同条に規定する政令で定める割合」とあり、及び次条中「第百五十三条に規定する政令で定める割合」とあるのは、「千分の百六十四」とする。

(国庫補助の特例)
第五条の二 高齢者の医療の確保に関する法律附則第二条に規定する政令で定める日までの間、国庫は、第百五十一条、第百五十三条及び第百五十四条に規定する費用のほか、協会が拠出すべき同法附則第七条第一項に規定する病床転換支援金(日雇特例被保険者に係るものを除く。)の納付に要する費用の額に第百五十三条に規定する政令で定める割合を乗じて得た額を補助する。

第五条の三 令和二年度以降の一の事業年度においては、第百五十三条及び第百五十四条並びに附則第四条の二及び第五条並びに前条の規定にかかわらず、国庫は、附則第五条の規定により読み替えて適用される第百五十三条及び第百五十四条第一項、附則第四条の二の規定により読み替えて適用される附則第五条の規定により読み替えられた第百五十四条第二項並びに附則第五条の規定により読み替えて適用される前条の規定により算定される額から、第一号に掲げる額(第三号に掲げる額がある場合には、第一号に掲げる額から第三号に掲げる額を控除して得た額)から第二号に掲げる額を控除して得た額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)に千分の百六十四を乗じて得た額を控除して得た額を補助する。

(検討)
第五条の四 政府は、協会が作成する第百六十条第五項に規定する健康保険事業の収支の見通しを踏まえ、その財政の均衡を保つために協会の一般保険料率を引き上げる必要があると見込まれる場合において、協会以外の保険者の一般保険料率の動向、国の財政状況その他の社会経済情勢の変化等を勘案し、第百五十三条及び第百五十四条並びに附則第五条の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(日本私立学校振興・共済事業団等の適用)
第六条 この法律の適用については、日本私立学校振興・共済事業団は共済組合と、私立学校教職員共済法の規定による私立学校教職員共済制度の加入者は共済組合の組合員とみなす。

(特定被保険者)
第七条 健康保険組合は、第百五十六条第一項第二号及び第百五十七条第二項の規定にかかわらず、規約で定めるところにより、介護保険第二号被保険者である被保険者以外の被保険者(介護保険第二号被保険者である被扶養者があるものに限る。以下この条及び次条において「特定被保険者」という。)に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができる。 前項の規定によりその保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とされた特定被保険者に対する第百五十六条第三項の規定の適用については、同項中「前二項」とあるのは、「附則第七条第一項及び第三項」とする。 第百五十六条第二項の規定は、介護保険第二号被保険者である被扶養者(第一項の規定によりその保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とされた特定被保険者の被扶養者に限る。)が介護保険第二号被保険者に該当しなくなった場合について準用する。 第一項の規定により特定被保険者に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とした健康保険組合の介護保険料率の算定の特例に関して必要な事項は、政令で定める。

(承認健康保険組合)
第八条 政令で定める要件に該当するものとして厚生労働大臣の承認を受けた健康保険組合(以下この条において「承認健康保険組合」という。)は、第百五十六条第一項第一号、第百五十七条第二項、第百六十条第十六項及び前条第一項の規定にかかわらず、介護保険第二号被保険者である被保険者(同項の規定によりその保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とされた特定被保険者を含む。第四項において同じ。)に関する保険料額を一般保険料額と特別介護保険料額との合算額とすることができる。 前項の特別介護保険料額の算定方法は、政令で定める基準に従い、各年度における当該承認健康保険組合の特別介護保険料額の総額と当該承認健康保険組合が納付すべき介護納付金の額とが等しくなるように規約で定めるものとする。 前項の政令は、介護保険法第百二十九条第二項に規定する政令で定める基準を勘案して定める。 承認健康保険組合の介護保険第二号被保険者である被保険者に対する第百六十二条の規定の適用については、同条中「介護保険料額」とあるのは、「特別介護保険料額」とする。

(平成二十二年度等における子ども手当の支給に関する法律により適用される旧児童手当法の特例)
第八条の二 平成二十二年度等における子ども手当の支給に関する法律(平成二十二年法律第十九号)第二十条第一項の規定により適用される児童手当法の一部を改正する法律(平成二十四年法律第二十四号)附則第十一条の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第一条の規定による改正前の児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号。以下「旧児童手当法」という。)第二十条の拠出金に関しては、第百五十九条の二の規定を準用する。 この場合において、同条中「子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第六十九条」とあるのは「平成二十二年度等における子ども手当の支給に関する法律(平成二十二年法律第十九号)第二十条第一項の規定により適用される児童手当法の一部を改正する法律(平成二十四年法律第二十四号)附則第十一条の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第一条の規定による改正前の児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第二十条」と、「子ども・子育て拠出金」とあるのは「子ども手当拠出金」と読み替えるものとする。

(平成二十三年度における子ども手当の支給等に関する特別措置法により適用される旧児童手当法の特例)
第八条の三 平成二十三年度における子ども手当の支給等に関する特別措置法(平成二十三年法律第百七号)第二十条第一項、第三項及び第五項の規定により適用される児童手当法の一部を改正する法律附則第十二条の規定によりなおその効力を有するものとされた旧児童手当法第二十条の拠出金に関しては、第百五十九条の二の規定を準用する。 この場合において、同条中「及び子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第六十九条」とあるのは「並びに平成二十三年度における子ども手当の支給等に関する特別措置法(平成二十三年法律第百七号)第二十条第一項、第三項及び第五項の規定により適用される児童手当法の一部を改正する法律(平成二十四年法律第二十四号)附則第十二条の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第一条の規定による改正前の児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第二十条」と、「子ども・子育て拠出金」とあるのは「子ども手当拠出金」と読み替えるものとする。

(都道府県単位保険料率の算定の特例等)
第八条の四 平成二十二年度から平成二十四年度までの間は、第百六十条第三項第三号中「並びに健康保険事業の事務の執行に要する費用及び次条の規定による準備金の積立ての予定額(第百五十一条の規定による国庫負担金の額を除く。)」とあるのは「、健康保険事業の事務の執行に要する費用及び次条の規定による準備金の積立ての予定額(第百五十一条の規定による国庫負担金の額を除く。)並びに第七条の三十一の規定による短期借入金の償還に要する費用の額に充てるものとして政令で定める額」と、同条第五項中「二年ごとに、翌事業年度以降の五年間」とあるのは「平成二十二年度から平成二十四年度までの間、毎事業年度の開始前に(平成二十二年度にあっては、当該年度開始後速やかに)、当該事業年度から平成二十四年度までの間(当該事業年度が平成二十四年度の場合にあっては、当該事業年度)」とする。

第八条の五 平成二十五年度及び平成二十六年度においては、第百六十条第三項第三号中「並びに健康保険事業」とあるのは「、健康保険事業」と、「及び次条の規定による準備金の積立ての予定額(第百五十一条の規定による国庫負担金の額を除く。)」とあるのは「(第百五十一条の規定による国庫負担金の額を除く。)並びに第七条の三十一の規定による短期借入金の償還に要する費用の額に充てるものとして政令で定める額」と、同条第五項中「二年ごとに、翌事業年度以降の五年間」とあるのは「平成二十五年度にあっては当該年度開始後速やかに、同年度及び平成二十六年度の各事業年度についての、平成二十六年度にあっては当該年度開始前に、当該事業年度」とする。 協会については、平成二十五年度及び平成二十六年度においては、第百六十条の二の規定は適用しない。

(延滞金の割合の特例)
第九条 第百八十一条第一項に規定する延滞金の年十四・六パーセントの割合及び年七・三パーセントの割合は、当分の間、同項の規定にかかわらず、各年の延滞税特例基準割合(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第九十四条第一項に規定する延滞税特例基準割合をいう。以下この条において同じ。)が年七・三パーセントの割合に満たない場合には、その年中においては、年十四・六パーセントの割合にあっては当該延滞税特例基準割合に年七・三パーセントの割合を加算した割合とし、年七・三パーセントの割合にあっては当該延滞税特例基準割合に年一パーセントの割合を加算した割合(当該加算した割合が年七・三パーセントの割合を超える場合には、年七・三パーセントの割合)とする。

(郵政会社等に関する経過措置)
第十条 国家公務員共済組合法附則第二十条の二第二項に規定する郵政会社等が保険医療機関、保険薬局又は指定訪問看護事業者の指定の申請を行う場合におけるこの法律の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。

(機構への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任等)
第十一条 改正法附則第二十五条その他この法律の改正に伴う経過措置を定める規定であって厚生労働省令で定めるものによる厚生労働大臣の権限については、日本年金機構法(平成十九年法律第百九号)附則第二十三条の規定による改正後の健康保険法(次項において「新健康保険法」という。)第二百四条から第二百五条の三までの規定の例により、当該権限に係る事務を機構に行わせるものとする。 前項の場合において、新健康保険法第二百四条から第二百五条の三までの規定の適用についての技術的読替えその他これらの規定の適用に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

附則(昭和四年三月二八日法律第二〇号)

本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム

附則(昭和九年三月二六日法律第一三号)

本法ハ昭和十年四月一日ヨリ之ヲ施行ス 但シ本法実施ノ為ニ予メ必要ナル事項ニ関シテハ昭和十年一月一日ヨリ之ヲ施行ス

附則(昭和一四年四月六日法律第七四号)

本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム

附則(昭和一七年二月二一日法律第三八号)

本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム 職員健康保険法ハ之ヲ廃止ス 前項ノ規定施行前ノ職員健康保険ノ保険給付及保険料其ノ他ノ徴収金ニ関シテハ仍旧法ニ依ル 第二項ノ規定施行ノ際現ニ存スル職員健康保険組合ハ同規定施行ノ日ヨリ健康保険組合ト為リ職員健康保険組合ノ権利義務ヲ承継スルモノトス 第二項ノ規定施行ノ際現ニ職員健康保険ノ被保険者タル者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ健康保険ノ被保険者ト為リタルモノトス 第二項ノ規定施行ノ際現ニ職員健康保険ノ被保険者タリシ者ニシテ健康保険ノ被保険者ト為リタルモノノ受クル健康保険ノ保険給付ニ関シテハ其ノ者ガ職員健康保険ノ被保険者タリシ期間ハ健康保険ノ被保険者タリシ期間ト看做シ其ノ者ガ職員健康保険ノ被保険者トシテ保険給付ヲ受ケタル期間ハ健康保険ノ被保険者トシテ之ニ相当スル保険給付ヲ受ケタル期間ト看做ス 第二項ノ規定施行前職員健康保険ノ被保険者ノ資格ヲ喪失シタル者ハ健康保険ノ保険給付及徴収金ニ関シテハ健康保険ノ被保険者タリシ者ト看做シ其ノ者ガ職員健康保険ノ被保険者トシテ受ケタル保険給付ハ健康保険ノ被保険者トシテ受ケタル之ニ相当スル保険給付ト看做ス 第二項ノ規定施行前職員健康保険法ニ違反シタル者ノ処罰ニ付テハ仍旧法ニ依ル 前六項ニ定ムルモノノ外第二項ノ規定施行ノ際必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム

附則(昭和一九年二月一六日法律第二一号)

第一条 本法施行ノ期日ハ保険給付ニ関スル改正規定及其ノ他ノ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム

附則(昭和二二年四月一日法律第四五号)

第一条 この法律施行の期日は、勅令で、これを定める。

第二条 常時五人未満の従業員を使用する事業所で、従前の健康保険法第十三条第一号又は第二号に規定する事業所であつたもの又はこれらの事業所であつたため、従前の厚生年金保険法第十六条の規定による事業所であつたものについては、この法律施行の日において、健康保険法第十四条又は厚生年金保険法第十六条ノ二の認可があつたものとみなす。 但しこの法律施行の日から一箇月以内に行政庁に被保険者の全部について、その資格を喪失させる旨の届出をした場合は、この限りではない。

第三条 健康保険法による保険給付で、この法律施行の日前における業務上の事由に因る疾病又は負傷及びこれに因り発した疾病に関するものについては、なお従前の例による。

附則(昭和二二年一二月一七日法律第二〇〇号)

この法律は、昭和二十三年一月一日から、これを施行する。

附則(昭和二三年七月一〇日法律第一二六号)

この法律は、昭和二十三年八月一日から、これを施行する。 但し、第七十条及び第七十条ノ二の改正規定は、昭和二十三年度分から、これを適用する。 この法律施行前に被保険者の資格を取得して、この法律施行の日まで引き続き被保険者の資格を有する者で、健康保険法施行令(大正十五年勅令第二百四十三号)第三条に規定する標準報酬の等級の第十七級に該当するものについては、この法律施行の日に被保険者の資格を取得したるものとみなして第三条第三項の改正規定を適用する。 この法律施行の際、現に存する保険審査官、社会保険審査会及びその職員は、この法律に基く相当の機関及びその職員となり、同一性をもつて存続するものとする。

附則(昭和二四年四月三〇日法律第三七号)

この法律は、昭和二十四年五月一日から施行する。 但し、第七十一条の四第一項の改正規定は、昭和二十四年四月一日から適用する。 この法律の施行の日前に被保険者の資格を取得して、この法律施行の日まで引き続いて被保険者の資格のある者の標準報酬については、その者が同日において被保険者の資格を取得したものとみなして、これを算定する。 この法律施行の日前に督促状を発した保険料に対する延滞金については、なお従前の例による。 この法律施行の日において現に健康保険委員会の委員、幹事及び書記の職にある者は、それぞれ健康保険審議会の委員、幹事、又は書記を命ぜられたものとみなす。 但し、委員の任期は、その者が健康保険委員会の委員を命ぜられ、又は委嘱された時から起算する。

附則(昭和二五年三月三一日法律第四七号)

この法律は、昭和二十五年四月一日から施行する。

附則(昭和二五年三月三一日法律第七九号)

この法律は、昭和二十五年四月一日から施行する。

附則(昭和二五年五月一日法律第一二四号)

この法律は、公布の日から施行する。 但し、改正後の健康保険法第十一条第三項、船員保険法第十二条第三項及び厚生年金保険法第十一条第五項の規定は、昭和二十五年四月一日以後の期間に対応する延滞金について適用する。

附則(昭和二五年一二月二二日法律第二九六号)

この法律は、昭和二十六年一月一日から施行する。 この法律の施行の際に、第五十五条(第五十九条ノ二第五項及び第五十九条ノ四第三項において準用する場合を含む。)又は第五十七条の規定により保険給付を受けている者については、第五十五条及び第五十七条の改正規定にかかわらず、なお従前の例による。

附則(昭和二六年三月三一日法律第七八号)

この法律は、昭和二十六年四月一日から施行する。 第三十四項から前項までの規定による改正後の健康保険法第四条第三項及び第十一条第二項、船員保険法第五条第二項及び第十二条第二項、厚生年金保険法第五条第二項及び第十一条第四項、労働者災害補償保険法第三十一条第二項及び第三項並びに失業保険法第三十五条第二項及び第三項の規定は、この法律施行後する督促について適用し、この法律施行前にした督促に係る督促手数料の徴収については、なお従前の例による。

附則(昭和二八年八月一日法律第一一六号)

この法律は、昭和二十八年九月一日から施行する。 但し、第五十七条ノ三の改正規定及び附則第五項の規定は、同年十一月一日から施行する。 昭和二十八年九月一日前に被保険者の資格を取得して同年九月一日まで引き続いて被保険者の資格のある者については、その者が同年九月一日に被保険者の資格を取得したものとみなして、改正後の第三条第三項の規定を適用する。 前項の規定に該当する者及び昭和二十八年九月一日から同年十月三十一日までの間に第十三条第一号(イ)から(ル)まで若しくは第二号又は第十五条の規定によつて被保険者の資格を取得した者の同年十月三十一日までの標準報酬については、第三条の改正規定及び前項の規定にかかわらず、なお従前の例による。 昭和二十八年九月一日から同年十月三十一日までの間に改正後の第十三条第一号(ヲ)から(タ)までの規定によつて被保険者の資格を取得した者は、保険給付及び費用の負担に関する規定の適用については、同年十月三十一日までの間は、被保険者とならなかつたものとみなす。 被保険者若しくは被保険者であつた者又は被扶養者若しくは被扶養者であつた者の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病であつて、療養の給付又は家族療養費の支給の開始の日から起算して昭和二十八年十一月一日前に二年を経過したものに関する保険給付の支給については、第五十七条ノ三の改正規定にかかわらず、なお従前の例による。

附則(昭和二八年八月一四日法律第二〇六号)

この法律は、昭和二十八年八月一日から施行する。

附則(昭和二八年八月一四日法律第二〇七号)

この法律は、昭和二十八年十一月一日から施行する。

附則(昭和二八年八月一五日法律第二一三号)

この法律は、昭和二十八年九月一日から施行する。 この法律施行前従前の法令の規定によりなされた許可、認可その他の処分又は申請、届出その他の手続は、それぞれ改正後の相当規定に基いてなされた処分又は手続とみなす。 この法律施行の際従前の法令の規定により置かれている機関又は職員は、それぞれ改正後の相当規定に基いて置かれたものとみなす。

附則(昭和二八年八月二一日法律第二四五号)

この法律は、昭和二十九年一月一日から施行する。

附則(昭和二九年五月一九日法律第一一五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行し、昭和二十九年五月一日から適用する。

附則(昭和三〇年六月三〇日法律第三九号)

この法律は、昭和三十年七月一日から施行する。 前項の規定による改正後の同項各号に掲げる法律の規定は、この法律の施行後に徴収する延滞金について適用する。 ただし、当該延滞金の全部又は一部でこの法律の施行前の期間に対応するものについては、なお従前の例による。

附則(昭和三〇年八月一日法律第一一二号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和三〇年八月一日法律第一一六号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和三一年六月一二日法律第一四八号)

この法律は、地方自治法の一部を改正する法律(昭和三十一年法律第百四十七号)の施行の日から施行する。

附則(昭和三二年三月三一日法律第四二号)

(施行期日)
第一条 この法律中健康保険法第七十条ノ三の改正規定は公布の日から、同法第三条の改正規定及び附則第三条の規定は昭和三十二年四月一日から、附則第六条、第七条及び第十条の規定は同年七月一日から、その他の規定は同年五月一日から施行する。 ただし、この法律による改正後の健康保険法(以下「新法」という。)第四十三条ノ八並びに第四十三条ノ十六第二項及び第三項の規定は、同年六月三十日までは適用しない。

(被扶養者に関する経過措置)
第二条 健康保険法第一条第二項の規定の改正により被扶養者でなくなる者であつて次の各号の一に該当するものの被扶養者としての資格については、その者が引き続き当該被保険者又は被保険者であつた者と同一の世帯に属し、もつぱらその者により生計を維持している間に限り、同条同項の改正規定にかかわらず、なお従前の例による。 ただし、第一号に該当する者にあつては、当該傷病手当金及びその傷病手当金の支給事由たる疾病又は負傷により発した疾病による傷病手当金以外の保険給付、第二号に該当する者にあつては、当該疾病又は負傷及びこれにより発した疾病についての家族療養費以外の保険給付については、この限りでない。

(標準報酬に関する経過措置)
第三条 昭和三十二年四月一日前に被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者を除く。)のうち、昭和三十二年三月の標準報酬月額が三万六千円である者の同年四月一日から同年九月三十日までの標準報酬については、その者が同年四月一日に被保険者の資格を取得したものとみなして、新法第三条の規定を適用する。

(保険料に関する経過措置)
第四条 昭和三十二年四月以前の月に係る保険料の徴収については、なお従前の例による。 ただし、新法第十一条及び第十一条ノ二の規定の適用を妨げない。

(一部負担金に関する経過措置)
第五条 昭和三十二年五月一日から同年六月三十日までの間において新法第四十三条第三項各号に掲げる病院又は診療所について療養の給付を受ける被保険者又は被保険者であつた者は、その給付を受ける際、この法律による改正前の健康保険法(以下「旧法」という。)第四十三条ノ二第二項の規定の例により、当該病院又は診療所に一部負担金を支払わなければならない。 この場合において、同条同項ただし書中「組合ノ指定スル者」とあるのは、「第四十三条第三項第二号ニ掲グル病院又ハ診療所」と読み替えるものとする。

第六条 昭和三十二年七月一日において現に病院又は診療所に収容されている者は、当該疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、新法第四十三条ノ八第一項第二号(新法第四十三条ノ十六第二項において例による場合を含む。)の規定による一部負担金を支払うことを要しない。 ただし、その者が同日以後引き続き当該疾病又は負傷及びこれにより発した疾病により病院又は診療所に収容されている間に限る。

第七条 健康保険組合は、当分の間、健康保険法第七十四条第一項の規定により一部負担金を支払つた被保険者に対し、その支払つた一部負担金に相当する額の範囲内において、規約をもつて定める額の支給を行うことができる。

(保険医及び保険薬剤師に関する経過措置)
第八条 昭和三十二年五月一日において現に旧法第四十三条ノ三第一項又は船員保険法の一部を改正する法律(昭和三十二年法律第四十四号)による改正前の船員保険法(以下「旧船員保険法」という。)第二十八条ノ三第一項の規定による保険医又は保険薬剤師である者は、新法第四十三条ノ五第一項の規定による保険医又は保険薬剤師の登録を受けたものとみなす。 昭和三十二年五月一日前に旧法第四十三条ノ三第五項又は旧船員保険法第二十八条ノ三第五項の規定により行われた保険医又は保険薬剤師の辞退の予告は、新法第四十三条ノ十一第三項の規定による保険医又は保険薬剤師の登録のまつ消の予告とみなす。 第一項の者であつて、昭和三十二年五月一日前に旧法第四十三条ノ四第一項又は旧船員保険法第二十八条ノ四第一項の規定による厚生大臣の定に違反したものについては、新法第四十三条ノ六第一項の規定による命令に違反したものとみなして、新法第四十三条ノ十三の規定を適用する。 昭和三十二年五月一日前に旧法第四十三条ノ四第三項又は旧船員保険法第二十八条ノ四第三項の規定により保険医又は保険薬剤師の指定を取り消された者については、その取消の時に新法第四十三条ノ十三の規定により保険医又は保険薬剤師の登録を取り消されたものとみなして、新法第四十三条ノ五の規定を適用する。 第一項の者が昭和三十二年五月一日において現に健康保険又は船員保険の診療又は調剤に従事している病院若しくは診療所又は薬局は、その者の行う診療又は調剤に関しては、昭和三十二年十月三十一日(同日前に当該病院若しくは診療所又は薬局につき新法第四十三条ノ三第一項の規定による指定が行われたときはその指定の日)までは、新法第四十三条ノ三第一項の規定による保険医療機関又は保険薬局の指定を受けたものとみなす。

(保険者の指定する者に関する経過措置)
第九条 昭和三十二年五月一日において現に保険者が旧法第四十三条ノ二第一項の規定による指定をしている者は、昭和三十二年七月三十一日までは、新法第四十三条第三項第二号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局に該当しないものであつても、これに該当するものとみなし、旧法によるその指定は、新法第四十三条第三項第二号の規定による指定とみなす。

(資格喪失後の期間に係る保険給付に関する経過措置)
第十一条 昭和三十二年五月一日において現に旧法第五十五条(旧法第五十七条第二項、第五十九条ノ二第五項及び第五十九条ノ四第三項において準用する場合を含む。)の規定により保険給付を受けている者については、新法第五十五条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(従前の行為に対する罰則の適用)
第十六条 昭和三十二年五月一日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(昭和三三年四月三〇日法律第一〇六号)

この法律は、昭和三十三年七月一日から施行する。

附則(昭和三三年五月一日法律第一二八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十三年七月一日から施行する。

附則(昭和三三年五月一〇日法律第一四九号)

この法律中第十条、第十五条第二項、第十七条第一項、第十七条の四、第三十条及び第三十五条の改正規定(第十七条の四の改正規定のうち、傷病手当金及び出産手当金に関する部分を除く。)並びに附則第二項、第三項及び第六項から第九項までの規定は昭和三十三年七月一日から、その他の規定は同年十月一日から施行し、改正後の第二十八条及び第二十八条の二の規定は、昭和三十三年度以降の費用について適用する。

附則(昭和三三年一二月二七日法律第一九三号)

この法律は、新法の施行の日(昭和三十四年一月一日)から施行する。

附則(昭和三四年四月二〇日法律第一四八号)

この法律は、国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)の施行の日から施行する。

附則(昭和三六年六月一五日法律第一三五号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和三六年六月一五日法律第一三六号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和三六年一一月一六日法律第二二七号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和三七年四月二日法律第六七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十七年四月一日から施行する。

(延滞金に関する経過措置)
第二十条 第三十三条、第三十七条及び第三十八条の規定中延滞金に関する部分並びに第四十条の規定は、この法律の施行後に徴収する延滞金について適用する。 ただし、当該延滞金の全部又は一部でこの法律の施行前の期間に対応するものについては、なお従前の例による。

附則(昭和三七年五月一一日法律第一二三号)

この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。 この法律の施行後は社会保険庁長官が行なうこととなる保険給付を受ける権利の裁定その他の処分であつて、この法律の施行前に厚生大臣が行なつたものは、社会保険庁長官が行なつた保険給付を受ける権利の裁定その他の処分とみなす。 この法律の施行後は社会保険庁長官に対して行なうこととなる申請、届出その他の行為であつて、この法律の施行の際現に厚生大臣に対して行なわれているものは、社会保険庁長官に対して行なわれている申請、届出その他の行為とみなす。

附則(昭和三七年五月一六日法律第一四〇号)

この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。 ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。 この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。 この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。 ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。 この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。 この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。 ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。 前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第十八条後段及び第二十一条第二項から第五項までの規定を準用する。

附則(昭和三七年九月八日法律第一五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十七年十二月一日(以下「施行日」という。)から施行する。

附則(昭和三七年九月一五日法律第一六一号)

この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。 ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。 この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。 第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。 この法律及び行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十号)に同一の法律についての改正規定がある場合においては、当該法律は、この法律によつてまず改正され、次いで行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律によつて改正されるものとする。

附則(昭和三八年三月三一日法律第六二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十八年四月一日から施行する。

(健康保険の療養の給付等に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現に健康保険法第二十条の規定による被保険者である者は、この法律の施行の日から一箇月以内に保険者に申し出て、この法律による改正前の健康保険法第二十一条第一号に規定する期間を経過した時に被保険者の資格を喪失することができる。 健康保険の被保険者であつた者又は被扶養者であつた者の疾病又は負傷及びこれによつて発した疾病(以下「傷病」という。)であつて、療養の給付又は家族療養費の支給開始後この法律の施行前に三年を経過したものに関するこれらの給付の支給については、健康保険法第五十五条の改正規定にかかわらず、なお従前の例による。 この法律の施行前に同一の傷病に関し療養の給付又は家族療養費の支給開始後三年を経過した健康保険の被保険者又は被扶養者の当該期間経過後この法律の施行までの期間に係る当該傷病及びこれによつて発した疾病に関する療養の給付又は家族療養費の支給については、なお従前の例による。

附則(昭和三九年七月六日法律第一五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十九年十月一日(以下「施行日」という。)から施行する。

附則(昭和四一年四月二八日法律第六三号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 第一条の規定による改正後の健康保険法第三条第一項及び第七十一条ノ四第一項の規定、第二条の規定による改正後の船員保険法第四条第一項、第五十九条第五項及び第六十条第一項の規定並びに附則第二条から附則第四条まで及び附則第十二条の規定は、昭和四十一年四月一日から適用する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 昭和四十一年四月一日前に健康保険の被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者を除く。)のうち、同年三月の標準報酬月額が五万二千円である者の同年四月から同年九月までの標準報酬については、その者が同年四月一日に被保険者の資格を取得したものとみなして、第一条の規定による改正後の健康保険法第三条の規定を適用する。 この場合において、その者が厚生年金保険の被保険者であつて、その者の同年四月における厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)による標準報酬月額が五万二千円又は五万六千円であるときは、健康保険法第三条第三項の規定にかかわらず、その者の同年四月における厚生年金保険法による標準報酬の基礎となつた報酬月額を第一条の規定による改正後の健康保険法による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなす。

附則(昭和四二年六月一二日法律第三六号)

この法律は、登録免許税法の施行の日から施行する。

附則(昭和四四年八月七日法律第六九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十四年九月一日から施行する。

(分費等の額に関する経過措置)
第二条 昭和四十四年九月一日前に分した健康保険又は船員保険の被保険者若しくは被保険者であつた者又は被扶養者に係る健康保険法又は船員保険法の規定による分費又は配偶者分費の額については、なお従前の例による。

附則(昭和四五年四月一日法律第一三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和四五年六月一日法律第一一一号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(昭和四八年八月一〇日法律第六九号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四十八年法律第八十五号)の施行の日から施行する。

附則(昭和四八年九月一日法律第七六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四十八年法律第八十五号)の施行の日から施行する。

附則(昭和四八年九月二一日法律第八五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(昭和四八年九月二六日法律第八九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十八年十月一日から施行する。

(健康保険法及び船員保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 昭和四十八年十月一日前に健康保険の被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者を除く。)のうち、同年七月一日から同年九月三十日までの間に被保険者の資格を取得した者又は同法第三条第四項の規定により同年八月若しくは同年九月から標準報酬が改定された者であつて、同年同月の標準報酬月額が一万八千円以下であるもの又は十万四千円であるもの(報酬月額が十万七千円未満であるものを除く。)の標準報酬は、当該標準報酬月額の基礎となつた報酬月額をこの法律による改正後の健康保険法第三条第一項の規定による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなして、保険者が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬は、昭和四十八年十月一日から昭和四十九年九月三十日までの標準報酬とする。 この法律による改正後の健康保険法第六十七条又はこの法律による改正後の船員保険法第二十五条の規定は、第三者の行為により昭和四十八年十月一日以後に保険事故が生じた場合について適用し、同日前に保険事故が生じた場合については、なお従前の例による。 この法律による改正後の健康保険法第七十条ノ三第一項の規定は、昭和四十八年十月一日前に行なわれた療養の給付、同日前に行なわれた療養に係る家族療養費の支給並びに同日前の期間に係る傷病手当金及び出産手当金の支給に要する費用については、適用しない。

附則(昭和五一年六月五日法律第六二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十一年七月一日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 昭和五十一年七月一日前に健康保険の被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者及び同月から標準報酬を改定されるべき者を除く。)のうち、同年六月の標準報酬月額が二万八千円以下であるもの又は二十万円であるもの(当該標準報酬月額の基礎となつた報酬月額が二十一万円未満である者を除く。)の標準報酬は、当該標準報酬月額の基礎となつた報酬月額をこの法律による改正後の同法第三条第一項の規定による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなして、保険者が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬は、昭和五十一年七月一日から同年九月三十日までの標準報酬とする。 この法律による改正後の健康保険法第二十条第一項の規定は、昭和五十一年七月一日以後に同法第十八条の規定により被保険者の資格を喪失した者について適用し、同日前に同条の規定により被保険者の資格を喪失した者については、なお従前の例による。 健康保険法第二十条の規定による被保険者に関する昭和五十一年六月以前の月分の保険料の納付期日及び当該保険料を納付しないことによるその被保険者の資格の喪失については、この法律による改正後の同法第二十一条第三号及び第七十九条第一項ただし書の規定にかかわらず、なお従前の例による。 昭和五十一年七月一日前に健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を取得して、同日まで引き続きその被保険者の資格を有する者に関する同月分の保険料の納付期日は、この法律による改正後の同法第七十九条第一項ただし書の規定にかかわらず、同年八月十日とする。

附則(昭和五二年一二月一六日法律第八六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十三年一月一日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 昭和五十三年一月一日前に健康保険の被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者及び同月から標準報酬を改定されるべき者を除く。)のうち、昭和五十二年十二月の標準報酬月額が三十二万円であるもの(当該標準報酬月額の基礎となつた報酬月額が三十三万円未満である者を除く。)の標準報酬は、当該標準報酬月額の基礎となつた報酬月額をこの法律による改正後の同法第三条第一項の規定による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなして、保険者が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬は、昭和五十三年一月一日から同年九月三十日までの標準報酬とする。 この法律の施行の日において現に病院又は診療所に収容されている者が当該疾病又は負傷及びこれにより発した疾病により同日以後引き続き病院又は診療所に収容されている場合における一部負担金については、この法律による改正後の健康保険法第四十三条ノ八第一項第二号(同法第四十三条ノ十六第二項において例による場合を含む。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。 この法律の施行の日前にこの法律による改正前の健康保険法第四十七条に規定する支給期間が満了した傷病手当金の支給期間については、なお従前の例による。

附則(昭和五五年一二月一〇日法律第一〇八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(健康保険法及び船員保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 この法律の施行の日前に分した健康保険又は船員保険の被保険者又は被保険者であつた者であつて分に関し病院若しくは診療所又は助産所に収容したものに係る健康保険法又は船員保険法の規定による分費の額については、なお従前の例による。 健康保険又は船員保険の被保険者又は被保険者であつた者の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病であつて、療養の給付の開始後この法律の施行の日前に三年を経過したものに関する健康保険法又は船員保険法の規定による傷病手当金の支給については、なお従前の例による。 この法律の施行の日前の療養に係るこの法律による改正前の健康保険法第五十九条ノ二ノ二又はこの法律による改正前の船員保険法第三十一条ノ三の規定に基づく高額療養費の支給については、なお従前の例による。

附則(昭和五七年八月一七日法律第八〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第十九条 健康保険の被保険者又は被扶養者であつて第二十五条第一項各号のいずれかに該当するものが、施行日前に受けた療養に係る療養費若しくは高額療養費又は家族療養費若しくは家族高額療養費の支給については、なお従前の例による。 健康保険法第四十三条第三項第一号に規定する保険医療機関又は保険薬局が施行日前にした詐欺その他不正の行為により支払われた療養の給付又は家族療養費の支給に関する費用の返還については、なお従前の例による。 施行日前にした行為に対する健康保険法の規定による罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(昭和五八年一二月三日法律第八二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十九年四月一日から施行する。

附則(昭和五九年八月一四日法律第七七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、第一条中健康保険法第三条第一項の改正規定(同項の表に係る部分に限る。)、第二条中船員保険法第四条第一項の改正規定、同法第五十九条の改正規定(年金保険料率に係る部分に限る。)、同法第五十九条の次に一条を加える改正規定、同法第五十九条ノ二の改正規定、同法第六十条の改正規定(年金保険料率に係る部分に限る。)、同法附則第十二項及び第十三項の改正規定、同法附則第十八項から第二十項までの改正規定並びに附則第九条から第十二条までの規定は昭和五十九年十月一日から、第一条中健康保険法附則に二条を加える改正規定、第二条中船員保険法附則に三項を加える改正規定、第三条中国民健康保険法附則に五項を加える改正規定、附則第四十六条中国家公務員等共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)附則第十二条の改正規定、附則第四十八条中地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)附則第十七条の次に一条を加える改正規定並びに附則第五十条中私立学校教職員共済組合法(昭和二十八年法律第二百四十五号)第二十五条第一項の改正規定及び同項の表の改正規定(第百二十六条の五第二項の項に係る部分を除く。)は昭和六十年四月一日から、第二条中船員保険法第五十九条ノ三の改正規定は同年十月一日から、第一条中健康保険法第十三条第二号の改正規定及び附則第三条の規定は昭和六十一年四月一日から、第一条中健康保険法第四十三条ノ十四第一項の改正規定及び第四十四条ノ二の前に一条を加える改正規定(同法第四十四条第十一項に係る部分に限る。)、第三条中国民健康保険法第五十条第一項の改正規定、同法第五十三条の改正規定(同条第九項に係る部分に限る。)及び同法第五章中第八十一条の次に二節を加える改正規定(第八十一条の九から第八十一条の十二までに係る部分に限る。)並びに附則第六十一条(社会保険審議会及び社会保険医療協議会法(昭和二十五年法律第四十七号)第十四条の改正規定に限る。)の規定は公布の日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 昭和五十九年十月一日前に健康保険の被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者を除く。)のうち、同年七月一日から同年九月三十日までの間に被保険者の資格を取得した者又は同法第三条第四項の規定により同年八月若しくは同年九月から標準報酬が改定された者であつて、同年同月の標準報酬月額が六万四千円以下であるものの標準報酬は、当該標準報酬月額の基礎となつた報酬月額をこの法律による改正後の健康保険法(以下「新健保法」という。)第三条第一項の規定による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなして、保険者が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬は、昭和五十九年十月一日から昭和六十年九月三十日までの標準報酬とする。

第三条 新健保法第十三条第二号に掲げる事業所に使用される者であつて、常時五人以上の従業員を使用する事業所以外の事業所に使用されるものについては、同条(同法第十四条、第十六条から第十八条まで、第二十条第一項、第二十一条、第三十一条、第五十五条第二項(第五十五条ノ二第二項、第五十七条第二項及び第五十九条ノ二第七項において準用する場合を含む。)及び第六十九条の七において適用する場合を含む。)の規定は、昭和六十四年三月三十一日までの間は、政令で定めるところにより、段階的に適用するものとする。

第六条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る健康保険法の規定による療養費の額については、なお従前の例による。 施行日前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係るこの法律による改正前の健康保険法の規定による高額療養費又は家族高額療養費の支給については、なお従前の例による。 新健保法第五十八条第二項及び第三項の規定(これらの規定を新健保法第六十九条の三十一において準用する場合を含む。)は、健康保険法の規定による傷病手当金を受けるべき者であつて、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病について厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)の規定による障害年金又は障害手当金の支給を受けることができることとなつた日が施行日以後であるものについて適用する。

第七条 新健保法第七十九条ノ三及び第七十九条ノ四の規定にかかわらず、昭和六十年九月三十日までの間における日雇特例被保険者に関する保険料額並びに日雇特例被保険者及びその事業主の負担すべき額は、一日につき、日雇特例被保険者の標準賃金日額の等級に応じ次の表に定めるとおりとする。

第八条 昭和五十九年度の概算日雇拠出金に関する新健保法第七十九条ノ十一の規定の適用については、同条中「前年度ニ納付セラレタル日雇特例被保険者ニ関スル保険料」とあるのは、「昭和五十八年度ニ納付セラレタル旧日雇労働者健康保険法(昭和二十八年法律第二百七号)ノ規定ニ依ル保険料」とする。

(日雇労働者健康保険法の廃止)
第十八条 日雇労働者健康保険法(昭和二十八年法律第二百七号)は、廃止する。

(日雇労働者健康保険法の廃止に伴う経過措置)
第十九条 施行日前に旧日雇労働者健康保険法(以下「旧日雇健保法」という。)の規定によつてした処分及び旧日雇健保法の規定に基づき発行した文書等のうち次の表の上欄に掲げるものは、同表の下欄に掲げるものとみなす。 旧日雇健保法第六条の規定によつて被保険者となつた者の旧日雇健保法第八条第一項に規定する日雇労働者健康保険被保険者手帳の交付の申請については、なお従前の例による。 この場合において、その申請は、新健保法第六十九条の九第一項に規定する申請とみなす。

第二十条 施行日前に旧日雇健保法の規定によつてした保険給付は、新健保法の相当する規定によつてした保険給付とみなす。 施行日前に給付事由が生じた旧日雇健保法の規定による保険給付(以下「旧保険給付」という。)については、附則第二十九条の規定によるもののほか、なお従前の例による。 施行日前に行われた旧日雇健保法の規定による療養の給付又は家族療養費、特別療養費若しくは高額療養費の支給に係る療養に要した費用に関する旧日雇健保法第十条第五項第一号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局の請求については、なお従前の例による。

第二十一条 この法律の施行の際現に疾病又は負傷に関して旧日雇健保法の規定による療養の給付(療養費の支給を含む。以下この条において同じ。)又は家族療養費の支給を受けている者であつて、当該疾病(その原因となつた疾病又は負傷を含む。)又は負傷についての療養の給付又は家族療養費の支給の開始の日(その開始の日前に当該疾病(その原因となつた疾病又は負傷を含む。)又は負傷につき旧日雇健保法の規定による特別療養費の支給が行われたときは、当該特別療養費の支給の開始の日。以下この条において同じ。)から起算して五年を経過しないものに対しては、新健保法第六十九条の十二第二項(第六十九条の二十二第二項において準用する場合を含む。)の規定に該当しない場合においても、当該療養の給付又は家族療養費の支給の開始の日から起算して五年を経過するまでの間、当該疾病又は負傷及びこれによつて発した疾病に関し、新健保法第六十九条の十二第一項若しくは第六十九条の十三第一項又は第六十九条の二十二第一項の規定による療養の給付若しくは特定療養費の支給又は家族療養費の支給を行うものとする。

第二十二条 この法律の施行の際現に旧日雇健保法の規定により傷病手当金又は出産手当金を受けることができる者に対し、同一の疾病若しくは負傷又は出産に関し引き続き新健保法の規定により支給する傷病手当金又は出産手当金については、新健保法第六十九条の十五第二項第一号中「標準賃金日額の合算額のうち最大のものの五十分の一」とあるのは「標準賃金日額の合算額が最大となるように二十八の日を選んだ場合における当該合算額の二百八十分の六」と、同項第二号中「標準賃金日額の合算額のうち最大のものの五十分の一」とあるのは「標準賃金日額の合算額が最大となるように七十八の日を選んだ場合における当該合算額の七百八十分の六」と、新健保法第六十九条の十八第二項中「分べんの月前の標準賃金日額の合算額一月分の五十分の一」とあるのは「分べんの日の属する月の前四月間の保険料が納付された日のうちからその納付された日に係る当該日雇特例被保険者の標準賃金日額の合算額が最大となるように二十八の日を選んだ場合における当該合算額の二百八十分の六」とする。

第二十三条 詐欺その他不正の行為によつて旧保険給付を受けた者からの当該旧保険給付に要した費用の全部又は一部の徴収、当該旧保険給付に関し虚偽の証明又は不正な健康保険印紙のちよう付若しくは消印をした事業主及び保険者に提出されるべき診断書に虚偽の記載をした保険医に対する徴収金を納付すべきことの命令並びに詐欺その他不正の行為によつて旧日雇健保法の規定による療養の給付に関する費用の支払又は旧日雇健保法第十七条第三項(旧日雇健保法第十七条の六において準用する場合を含む。)の規定による支払を受けた旧日雇健保法第十条第五項第一号に掲げる保険医療機関及び保険薬局からのその支払つた額の返還及びその額に百分の十を乗じた額の支払については、なお従前の例による。

第二十四条 施行日前の期間に係る旧日雇健保法の規定による保険料に係る決定及び追徴金の徴収並びに当該保険料その他旧日雇健保法の規定による徴収金に係る督促、滞納処分及び延滞金の徴収については、なお従前の例による。

第二十五条 旧日雇健保法の規定(これらの規定の例によることとされる場合を含む。)による処分であつて、旧日雇健保法第三十九条第一項及び第四十条に規定するものについての不服申立て及び当該処分の取消しの訴えについては、なお従前の例による。

第二十六条 旧日雇健保法の規定(これらの規定の例によることとされる場合を含む。)に係る日雇労働者健康保険の施行に関し必要な旧日雇健保法第四十四条から第四十八条までにおいて規定する事項については、なお従前の例による。

第二十七条 施行日前に行われた旧日雇健保法の規定による療養の給付又は家族療養費、特別療養費若しくは高額療養費の支給に係る療養に要する費用のうち、施行日の属する月の末日までに旧日雇健保法第十条第五項第一号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局が当該療養に関し請求したものに係る国庫の負担については、なお従前の例による。 旧日雇健保法の規定による日雇労働者健康保険の保険者が老人保健法の規定により納付すべきであつた拠出金であつて施行日の属する月の末日までに納付するものに係る国庫の負担については、なお従前の例による。

第二十八条 旧日雇健保法の規定により納付された保険料は、新健保法の規定により納付された日雇特例被保険者に関する保険料とみなす。

第二十九条 旧保険給付のうち傷病手当金、出産手当金及び高額療養費の支給は、新健保法第七十条ノ四第一項の規定の適用については、同項に規定する傷病手当金、出産手当金及び高額療養費の支給とみなす。

第三十条 施行日前にした行為及びこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(昭和六〇年五月一日法律第三四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十一年四月一日(以下「施行日」という。)から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第百十四条 健康保険法による傷病手当金の受給権者が当該傷病による障害について附則第七十八条第一項の規定によりなお従前の例によるものとされた第三条の規定による改正前の厚生年金保険法による障害年金を受けることができる場合における当該傷病手当金の支給については、なお従前の例による。

附則(昭和六〇年六月一日法律第四五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十一年四月一日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第五条 分べんの日がこの法律の施行の日の前四十二日以前の日である被保険者及び被保険者であつた者については、前条の規定による改正後の健康保険法第五十条第二項及び第六十九条の十八第一項の規定は、適用しない。 この法律の施行前に分べんの日後労務に服すに至つた被保険者及び被保険者であつた者で、この法律の施行の際同日以後四十二日を経過していないものについては、前条の規定による改正後の健康保険法第五十条第二項及び第六十九条の十八第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(昭和六一年一二月二二日法律第一〇六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十二年一月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成三年一〇月四日法律第八九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成四年一月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成四年三月三一日法律第七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成四年四月一日から施行する。 ただし、第一条中健康保険法第一条の次に一条を加える改正規定、同法第三条ノ二第二項の改正規定、同法第二十四条ノ二を削る改正規定並びに同法第六十九条の十一、第七十一条ノ四第五項(「社会保険審議会」を「審議会」に改める部分に限る。)及び第七十九条ノ三第二項の改正規定、第二条の規定(船員保険法第四条第一項及び第三十二条第二項の改正規定を除く。)、第三条の規定並びに第四条の規定並びに附則第十七条から第十九条までの規定は公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から、第一条中健康保険法第三条第一項の改正規定、第二条中船員保険法第四条第一項の改正規定並びに次条及び附則第七条の規定は同年十月一日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 平成四年十月一日前に健康保険の被保険者(日雇特例被保険者を除く。以下この条において同じ。)の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者を除く。)のうち、同年七月一日から同年九月三十日までの間に被保険者の資格を取得した者又は同法第三条第四項の規定により同年八月若しくは同年九月から標準報酬が改定された者であって、同月の標準報酬月額が七万六千円以下であるものの標準報酬は、当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額を第一条の規定による改正後の健康保険法(以下「新健保法」という。)第三条第一項の規定による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなして、保険者が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬は、平成四年十月一日から平成五年九月三十日までの標準報酬とする。

第三条 新健保法第五十条第二項及び第六十九条の十八第一項の規定は、分べんの日がこの法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後である被保険者及び被保険者であった者に支給する出産手当金について適用し、分べんの日が施行日前である被保険者及び被保険者であった者に支給する出産手当金については、なお従前の例による。

第四条 平成四年三月以前の月(新健保法第二十条の規定による被保険者については、同年四月以前の月)に係る健康保険の保険料については、なお従前の保険料率による。

第五条 新健保法附則第十二条の規定により読み替えられた新健保法第七十条ノ三第一項及び第七十条ノ四の規定は、平成四年度以降の国庫補助金について適用し、平成三年度以前の国庫補助金については、なお従前の例による。

(検討)
第六条 政府は、この法律の施行後、政府の管掌する健康保険事業の中期的財政運営の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、新健保法附則第十二条の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二十条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成五年一一月一二日法律第八九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成六年六月二九日法律第五六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成六年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 平成六年十月一日前に健康保険の被保険者(日雇特例被保険者を除く。以下この条において同じ。)の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者及び同法附則第九条第一項に規定する特例退職被保険者の資格を有する者を除く。)のうち、同年七月一日から同年九月三十日までの間に被保険者の資格を取得した者又は同法第三条第四項の規定により同年八月若しくは同年九月から標準報酬が改定された者であって、同月の標準報酬月額が八万六千円以下であるものの標準報酬は、当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額を第一条の規定による改正後の健康保険法(以下「新健保法」という。)第三条第一項の規定による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなして、保険者が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬は、平成六年十月一日から平成七年九月三十日までの標準報酬とする。

第三条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に行われた食事の提供、看護又は移送に係る健康保険法の規定による給付については、なお従前の例による。

第四条 厚生大臣の定める病院又は診療所(新健保法第四十四条第一項第一号に規定する特定承認保険医療機関を除く。)において、新健保法第四十三条第一項第五号に掲げる療養の給付を受ける被保険者又は被保険者であった者(老人保健法の規定による医療を受けることができる者を除き、厚生大臣の定める状態にある者に限る。)が、当該病院又は診療所の従業者以外の者が提供する看護(以下この項において「付添看護」という。)を受けたときは、平成八年三月三十一日(付添看護の状況その他の事情を勘案し、厚生省令で定める要件に該当する病院又は診療所として都道府県知事の承認を受けたものにおける付添看護については、その日後厚生省令で定める日)までの間、当該付添看護を新健保法第四十四条ノ二又は新健保法第六十九条の十四第一項(健康保険法第六十九条の二十六第五項において準用する場合を含む。)に規定する療養の給付等とみなしてこれらの規定を適用する。 前項の規定は、健康保険法の規定による家族療養費の支給及び被扶養者の療養について準用する。 新健保法第四十三条ノ十七第二項(新健保法第六十九条の三十一において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)に規定する標準負担額は、新健保法第四十三条ノ十七第二項の規定にかかわらず、平成八年九月三十日までの間、六百円(同項の厚生省令で定める者については、厚生大臣が別に定める額)とする。

第六条 この法律の施行の際現に老人保健法第四十六条の五の二第一項に規定する指定老人訪問看護事業者であるものについては、新健保法の施行日に、新健保法第四十四条ノ四第一項の指定訪問看護事業者の指定があったものとみなす。 ただし、その指定老人訪問看護事業を行う者が施行日の前日までに、厚生省令の定めるところにより別段の申出をしたときは、この限りでない。

第七条 施行日前に入院していた健康保険の被保険者又は被保険者であった者であって、被扶養者がいないものに係る施行日前までの傷病手当金及び出産手当金の額については、なお従前の例による。

第八条 新健保法第五十条第一項、第五十九条ノ四、第六十九条の十七及び第六十九条の二十四の規定は、分べんの日が施行日以後である被保険者及び被保険者であった者について適用し、分べんの日が施行日前である被保険者及び被保険者であった者のこの法律による改正前の健康保険法の分娩費、育児手当金、配偶者分娩費及び配偶者育児手当金については、なお従前の例による。

(入院時食事療養費及び訪問看護療養費の支給等に関する規定の施行前の準備)
第九条 厚生大臣は、新健保法第四十三条ノ十七第二項の標準負担額、新健保法第四十四条ノ八第一項の厚生省令及び同条第二項に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準(指定訪問看護の取扱いに関する部分を除く。)、その他新健保法に基づく制度の実施の大綱に関するものを定めようとするときは、施行日前においても新健保法第一条ノ二に規定する政令で定める審議会に諮問することができる。 厚生大臣は、新健保法第四十三条ノ十七第二項の基準、同条第九項において準用する新健保法第四十三条ノ四第一項及び第四十三条ノ六第一項の厚生省令、新健保法第四十四条ノ四第四項に規定する定め並びに新健保法第四十四条ノ八第二項に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準(指定訪問看護の取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、施行日前においても中央社会保険医療協議会に諮問することができる。

(罰則に関する経過措置)
第六十五条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(検討)
第六十六条 医療保険各法による医療保険制度及び老人保健法による老人保健制度については、この法律の施行後三年を目途として、これらの制度の目的を踏まえ、この法律の施行後におけるこれらの制度の実施状況、国民医療費の動向、社会経済情勢の推移等を勘案し、入院時食事療養費に係る患者負担の在り方を含め、給付及び費用負担の在り方等に関して検討が加えられるべきものとする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六十七条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成七年三月三一日法律第五四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成八年四月一日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う罰則に関する経過措置)
第三条 前条の規定による改正後の健康保険法の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成七年五月八日法律第八七号)

この法律は、更生保護事業法の施行の日から施行する。

附則(平成七年六月九日法律第一〇七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成七年十月一日から施行する。 ただし、第二条並びに附則第三条、第五条、第七条、第十一条、第十三条、第十四条、第十六条、第十八条、第二十条及び第二十二条の規定は、平成十一年四月一日から施行する。

附則(平成八年六月一四日法律第八二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成九年四月一日から施行する。

附則(平成九年五月九日法律第四八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十年一月一日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第七十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成九年六月一八日法律第九二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十一年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成九年六月二〇日法律第九四号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、平成九年九月一日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る健康保険法の規定による療養費、家族療養費、高額療養費又は特別療養費の額については、なお従前の例による。

第三条 平成九年八月以前の月に係る健康保険の保険料については、なお従前の保険料率による。

(検討等)
第十五条 政府は、薬剤の支給に係る一部負担その他この法律による改正に係る事項について、この法律の施行後の薬剤費を含む医療費の動向、医療保険の財政状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律の施行後三年以内に検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成九年一一月二一日法律第一〇五号)

この法律は、公布の日から施行する。 第八条の規定の施行の際現に健康保険法第四十三条ノ三第一項の指定を受けている保険医療機関又は保険薬局の当該指定の有効期間については、第八条の規定による改正後の同法第四十三条ノ三第四項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附則(平成九年一二月一七日法律第一二四号)

この法律は、介護保険法の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一及び二

第四条ただし書、第五条ただし書、第十六条及び第三十条ただし書の規定 平成十一年十月一日

附則(平成一〇年六月一七日法律第一〇九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(保険医療機関の病床の指定等に当たっての公正の確保等)
第二条 政府は、健康保険法第六十五条第四項(同法第六十六条第二項(同法第八十六条第十三項において準用する場合を含む。)及び第八十六条第十三項において準用する場合を含む。)の規定の適用に当たっては、被保険者等医療を受ける者の必要を反映して、良質かつ適切な地域医療が確保されるよう十分配慮するとともに、その理由を明らかにする等、公正の確保及び手続の透明性の確保に努めるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第十三条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日前に旧健保法第四十三条ノ十二の規定により指定を取り消された病院若しくは診療所又は薬局に対する当該取消しに係る健康保険法第六十五条第三項第一号の規定の適用については、同号中「五年」とあるのは、「二年」とする。

第十四条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に旧健保法第四十三条ノ三第一項の指定を受けている病院又は診療所については、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七条第一項から第三項までの許可を受けている当該病院又は診療所の病床であって同号に掲げる規定の施行の際現に存するものに関し、第四条の規定による改正後の健康保険法(以下「新健保法」という。)第四十三条ノ三第一項の規定による保険医療機関の指定を受けたものとみなす。

第十五条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に旧健保法第四十三条ノ三第一項の指定を受けている病院又は診療所については、新健保法第四十三条ノ三第四項(同条第六項において準用する場合を除く。)の規定は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日までの間は、適用しない。

第十六条 前三条の規定は、健康保険法第八十六条第一項第一号に規定する特定承認保険医療機関の承認について準用する。

第十七条 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日前に旧健保法第四十三条ノ十三の規定により登録を取り消された医師若しくは歯科医師又は薬剤師に対する当該取消しに係る健康保険法第七十一条第二項の規定の適用については、同項中「五年」とあるのは、「二年」とする。

第十八条 旧健保法保険医療機関等が附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日前にした詐欺その他不正の行為により支払われた療養の給付又は入院時食事療養費、特定療養費、家族療養費、訪問看護療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給に関する費用の返還については、新健保法第六十七条ノ二第三項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十一条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一一年七月一六日法律第八七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。 この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第二百五十二条 政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

附則(平成一一年一二月二二日法律第一六〇号)

(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一二年六月七日法律第一一一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成一二年一二月六日法律第一四〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第四条 平成十三年一月一日前に健康保険の被保険者(日雇特例被保険者を除く。以下この項において同じ。)の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(健康保険法第二十条の規定による被保険者の資格を有する者、同法附則第九条第一項に規定する特例退職被保険者の資格を有する者及び同月から標準報酬を改定されるべき者を除く。)のうち、平成十二年十二月の標準報酬月額が九万二千円であるものの標準報酬は、当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額を第一条の規定による改正後の健康保険法(以下「新健保法」という。)第三条第一項の規定による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなして、保険者が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬は、平成十三年一月一日から同年九月三十日までの標準報酬とする。

第六条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係る健康保険法の規定による高額療養費の支給については、なお従前の例による。

第七条 平成十三年一月一日前に、第一条の規定による改正前の健康保険法第七十六条の規定に基づく申出をした者であって、同月末日以後に育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)その他政令で定める法令に基づく育児休業が終了したものについては、同月一日に、新健保法第七十一条ノ三ノ二(新健保法附則第八条第七項において準用する場合を含む。)の規定に基づく申出があったものとみなして、同月以後の期間のその者に係る保険料、新健保法附則第三条第一項に規定する特別保険料及び新健保法附則第八条第三項に規定する調整保険料について、新健保法第七十一条ノ三ノ二(新健保法附則第八条第七項において準用する場合を含む。)及び附則第三条第二項の規定を適用する。

第八条 健康保険の保険者は、健康保険法第百六十条第十一項及び附則第十三条第二項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、平成十二年度から平成十四年度までの各年度における当該保険者の介護保険料額の総額又は特別介護保険料額の総額の合計額と当該保険者が介護保険法の規定により納付すべき納付金(日雇特例被保険者に係るものを除く。)の額(政府の管掌する健康保険においては、その額から健康保険法第百五十三条第二項の規定による国庫補助額を控除した額)の合計額とが等しくなるように介護保険料率又は特別介護保険料額の算定方法を定めることができる。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二十九条 附則第四条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一二年一二月六日法律第一四一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一三年七月四日法律第一〇一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十四年四月一日から施行する。

(健康保険法及び船員保険法の一部改正に伴う経過措置)
第百十四条 前条の規定による改正後の健康保険法第五十八条第四項及び船員保険法第三十条ノ二第五項の規定は、施行日以後に支給事由が生じた傷病手当金の支給について適用し、施行日前に支給事由が生じた傷病手当金の支給については、なお従前の例による。

附則(平成一三年一二月七日法律第一四三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十四年四月一日から施行する。

附則(平成一三年一二月一二日法律第一五三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(処分、手続等に関する経過措置)
第四十二条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第四十三条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(経過措置の政令への委任)
第四十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一四年八月二日法律第一〇二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十四年十月一日から施行する。 ただし、第三条中老人保健法第七十九条の二の次に一条を加える改正規定は公布の日から、第二条、第五条及び第八条並びに附則第六条から第八条まで、第三十三条、第三十四条、第三十九条、第四十一条、第四十八条、第四十九条第三項、第五十一条、第五十二条第三項、第五十四条、第六十七条、第六十九条、第七十一条、第七十三条及び第七十七条の規定は平成十五年四月一日から、附則第六十一条の二の規定は行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十四年法律第百五十二号)第十五条の規定の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日から施行する。

(医療保険制度の改革等)
第二条 医療保険各法に規定する被保険者及び被扶養者の医療に係る給付の割合については、将来にわたり百分の七十を維持するものとする。 政府は、将来にわたって医療保険制度の安定的運営を図るため、平成十四年度中に、次に掲げる事項について、その具体的内容、手順及び年次計画を明らかにした基本方針を策定するものとする。 政府は、当該基本方針に基づいて、できるだけ速やかに(第二号に掲げる事項についてはおおむね二年を目途に)、所要の措置を講ずるものとする。 政府は、おおむね二年を目途に、次に掲げる事項について、その具体的内容、手順及び年次計画を明らかにし、所要の措置を講ずるものとする。 政府は、おおむね三年を目途に、次に掲げる事項について、その具体的内容、手順及び年次計画を明らかにし、所要の措置を講ずるものとする。 政府は、おおむね五年を目途に、政府が管掌する健康保険事業及び当該事業の組織形態の在り方の見直しについて検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、次に掲げる事項について検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、第二項から前項までに規定する事項の検討に早急に着手し結論を得、逐次実施するものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行の日前に行われた診療、薬剤の支給又は手当に係るこの法律による改正前の健康保険法の規定による療養費又は高額療養費の支給については、なお従前の例による。

第四条 第一条の規定による改正後の健康保険法第百十四条及び第百四十四条の規定は、出産の日がこの法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後である被保険者について適用し、出産の日が施行日前である被保険者の第一条の規定による改正前の健康保険法の配偶者出産育児一時金については、なお従前の例による。

第五条 前二条に規定するもののほか、施行日前に第一条の規定による改正前の健康保険法又はこれに基づく命令の規定によりした処分、手続その他の行為は、同条の規定による改正後の同法又はこれに基づく命令中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。

第六条 第二条の規定の施行の日前に任意継続被保険者(第一条の規定による改正後の健康保険法第三条第四項に規定する任意継続被保険者をいう。以下この条において同じ。)の資格を取得した者のその任意継続被保険者の資格の喪失については、第二条の規定による改正後の同法第三十八条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

第七条 平成十五年四月一日前の各月の健康保険の標準報酬については、なお従前の例による。 平成十五年四月一日前に第二条の規定による改正前の健康保険法第四十一条第一項、第四十二条第一項又は第四十三条第一項の規定により決定され、又は改定された同年三月における標準報酬は、同年八月までの各月の標準報酬月額とする。

第八条 平成十五年四月前の賞与等(第二条の規定による改正前の健康保険法附則第三条第二項に規定する賞与等をいう。)に係る届出及び特別保険料の納付については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第三十五条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行前にした行為及び附則第八条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における附則第一条ただし書に規定する規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十六条 附則第三条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一四年八月二日法律第一〇三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、第九条及び附則第八条から第十九条までの規定は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一四年一二月一三日法律第一五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一六年六月二日法律第七六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、破産法(平成十六年法律第七十五号。次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。

(罰則の適用等に関する経過措置)
第十二条 施行日前にした行為並びに附則第二条第一項、第三条第一項、第四条、第五条第一項、第九項、第十七項、第十九項及び第二十一項並びに第六条第一項及び第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十四条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一六年六月一一日法律第一〇四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十六年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第三条 政府は、社会保障制度に関する国会の審議を踏まえ、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直しを行いつつ、これとの整合を図り、公的年金制度について必要な見直しを行うものとする。 前項の公的年金制度についての見直しを行うに当たっては、公的年金制度の一元化を展望し、体系の在り方について検討を行うものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第五十七条 第四十九条の規定による改正後の健康保険法第四十三条の二の規定は、平成十七年四月一日以後に終了した同条第一項に規定する育児休業等(第三項において「育児休業等」という。)について適用する。 平成十七年四月一日前に第四十九条の規定による改正前の健康保険法第百五十九条の規定に基づく申出をした者については、なお従前の例による。 平成十七年四月一日前に育児休業等を開始した者(平成十七年四月一日前に第四十九条の規定による改正前の健康保険法第百五十九条の規定に基づく申出をした者を除く。)については、その育児休業等を開始した日を平成十七年四月一日とみなして、第四十九条の規定による改正後の健康保険法第百五十九条の規定を適用する。

(罰則に関する経過措置)
第七十三条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第七十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一六年六月一八日法律第一二六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一六年一二月八日法律第一六〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

附則(平成一七年四月一日法律第二五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

附則(平成一七年五月二五日法律第五〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一七年六月二二日法律第七一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、附則第五条から第七条までの規定は、平成十七年十月一日から施行する。

(政令への委任)
第八条 附則第二条から第四条の二までに定めるもののほか、機構の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一七年六月二九日法律第七七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第五十五条 この法律の施行前にした行為及び附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第五十六条 附則第三条から第二十七条まで、第三十六条及び第三十七条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成一八年三月三一日法律第二〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年四月一日から施行する。

附則(平成一八年六月二一日法律第八三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案し、この法律により改正された医療保険各法及び第七条の規定による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律(以下「高齢者医療確保法」という。)の規定に基づく規制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第一条又は第三条の規定の施行の日前に行われた診療、薬剤の支給若しくは手当又は訪問看護に係るこれらの条の規定による改正前の健康保険法の規定による保険給付については、それぞれなお従前の例による。

第四条 厚生労働大臣は、第一条の規定による改正後の健康保険法第六十三条第二項第三号及び第四号の定め(同項第三号の定めのうち高度の医療技術に係るものを除く。)、同法第八十五条の二第二項の基準、同法第八十六条第二項第一号の定め並びに同法第八十五条の二第五項及び第八十六条第四項において準用する同法第七十条第一項及び第七十二条第一項の厚生労働省令を定めようとするときは、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前においても中央社会保険医療協議会に諮問することができる。

第五条 施行日において現に第一条の規定による改正前の健康保険法第八十六条第一項第一号の規定により特定承認保険医療機関の承認を受けている病院又は診療所は、施行日に、健康保険法第六十三条第三項第一号の指定を受けたものとみなす。 ただし、当該開設者が施行日の前日までに、厚生労働省令で定めるところにより別段の申出をしたときは、この限りでない。 前項本文の規定により指定を受けたものとみなされた病院又は診療所に係る当該指定の効力を有する期間は、健康保険法第六十八条第一項の規定にかかわらず、その病院又は診療所について第一条の規定による改正前の健康保険法第八十六条第十二項において準用する同法第六十八条第一項の規定により承認の効力を有するとされた期間の施行日における残存期間と同一の期間とする。

第六条 第一条の規定による改正後の健康保険法第百条及び第百三十六条の規定は、死亡の日が施行日以後である被保険者及び日雇特例被保険者並びにこれらの者であった者について適用し、死亡の日が施行日前である被保険者及び日雇特例被保険者並びにこれらの者であった者の第一条の規定による改正前の健康保険法の埋葬料の支給については、なお従前の例による。

第七条 平成十九年四月一日前に健康保険の被保険者(日雇特例被保険者を除く。以下この項において同じ。)の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(任意継続被保険者、特例退職被保険者及び同月から標準報酬月額を改定されるべき者を除く。)のうち、同年三月の標準報酬月額が九万八千円であるもの(当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額が九万三千円以上である者を除く。)又は九十八万円であるもの(当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額が百万五千円未満である者を除く。)の標準報酬月額は、当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額を第二条の規定による改正後の健康保険法第四十条第一項の規定による標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなして、保険者が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬月額は、平成十九年四月一日から同年八月三十一日までの標準報酬月額とする。

第八条 平成十九年四月前の賞与に係る保険料の納付については、なお従前の例による。

第九条 第二条の規定の施行の日の前日において傷病手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者(支給事由が生じた際に任意継続被保険者であった者を除く。次項において同じ。)に係る同条の規定の施行の日前までの傷病手当金の額については、なお従前の例による。 第二条の規定の施行の日の前日において傷病手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者(支給事由が生じた後に任意継続被保険者となった者に限る。)に係る傷病手当金の支給については、同条の規定による改正後の健康保険法第九十九条第一項の規定にかかわらず、これらの者を同項に規定する被保険者とみなして同条の規定を適用する。 第二条の規定の施行の日の前日において傷病手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者(支給事由が生じた際に任意継続被保険者であった者に限る。)に係る傷病手当金の支給については、なお従前の例による。

第十条 第二条の規定の施行の日の前日において出産手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者(支給事由が生じた際に任意継続被保険者であった者及び同条の規定による改正前の健康保険法第百六条の規定による出産手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者を除く。次項において同じ。)に係る第二条の規定の施行の日前までの出産手当金の額については、なお従前の例による。 第二条の規定の施行の日の前日において出産手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者(支給事由が生じた後に任意継続被保険者となった者に限る。)に係る出産手当金の支給については、同条の規定による改正後の健康保険法第百二条の規定にかかわらず、これらの者を同条に規定する被保険者とみなして同条の規定を適用する。 第二条の規定の施行の日の前日において出産手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者(支給事由が生じた際に任意継続被保険者であった者及び同条の規定による改正前の健康保険法第百六条の規定による出産手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者に限る。)に係る出産手当金の支給については、なお従前の例による。

第十一条 平成二十年四月一日以降における政府が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率について第四条の規定による改正前の健康保険法(以下「平成二十年十月改正前健保法」という。)第百六十条の規定を適用する場合においては、同条第二項中「予定額」とあるのは「予定額、健康保険事業の事務の執行に要する費用の予定額、健康保険法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第八十三号)第四条の規定による改正後の健康保険法第百六十条の二に規定する準備金の積立てに要する費用の予定額」と、「国庫補助」とあるのは「国庫負担、国庫補助」と、「おおむね五年を通じ」とあるのは「平成二十一年三月三十一日までの間」とするほか、同条第五項及び第六項の規定は、適用しない。

第十二条 厚生労働大臣は、第四条の規定による改正後の健康保険法(以下「平成二十年十月改正健保法」という。)第七条の二第一項に規定する全国健康保険協会(以下「協会」という。)の理事長となるべき者及び監事となるべき者を指名する。 前項の規定により指名された理事長となるべき者及び監事となるべき者は、協会の成立の時において、平成二十年十月改正健保法第七条の十一第一項の規定により、それぞれ理事長及び監事に任命されたものとする。

第十三条 厚生労働大臣は、設立委員を命じて、協会の設立に関する事務を処理させる。 設立委員は、協会の職員の労働条件及び協会の職員の採用の基準を定めなければならない。 設立委員は、定款を定め、並びに第四条の規定の施行の日を含む事業年度のうち同日以後の期間に係る事業計画及び予算を作成し、その定款、事業計画及び予算について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 設立委員は、第四条の規定の施行の日までに、平成二十年十月改正健保法第七条の二十二第一項に規定する運営規則を定め、これを厚生労働大臣に届け出なければならない。 設立委員は、協会の設立の準備を完了したときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出るとともに、その事務を前条第一項の規定により指名された理事長となるべき者に引き継がなければならない。 厚生労働大臣は、第三項の認可をしたときは、直ちにその旨を告示するものとする。 協会は、前項の告示があったときは、第四条の規定の施行の日に、成立する。 この場合において、協会は、遅滞なく、その定款を公告しなければならない。

第十四条 設立委員又はその職にあった者は、協会の設立の事務に関して職務上知り得た秘密を正当な理由がなく漏らしてはならない。 前項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第十五条 設立委員は、社会保険庁長官を通じ、その職員に対し、協会の職員の労働条件及び協会の職員の採用の基準を提示して、職員の募集を行うものとする。 社会保険庁長官は、前項の規定によりその職員に対し、協会の職員の労働条件及び協会の職員の採用の基準が提示されたときは、協会の職員となることに関する社会保険庁の職員の意思を確認し、協会の職員となる意思を表示した者の中から、当該協会の職員の採用の基準に従い、協会の職員となるべき者を選定し、その名簿を作成して設立委員に提出するものとする。 前項の名簿に記載された社会保険庁の職員のうち、設立委員から採用する旨の通知を受けた者であって第四条の規定の施行の際現に社会保険庁の職員であるものは、協会の成立の時において、協会の職員として採用される。 第一項の規定により提示する労働条件の内容となるべき事項、同項の規定による提示の方法、第二項の規定による職員の意思の確認の方法その他前三項の規定の実施に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。 協会の職員の採用について、設立委員がした行為及び設立委員に対してなされた行為は、それぞれ、協会がした行為及び協会に対してなされた行為とする。

第十六条 前条第三項の規定により協会の職員として採用される者に対しては、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)に基づく退職手当は、支給しない。 協会は、前項の規定の適用を受けた協会の職員の退職に際し、退職手当を支給しようとするときは、その者の国家公務員退職手当法第二条第一項に規定する職員(同条第二項の規定により職員とみなされる者を含む。)としての引き続いた在職期間を協会の職員としての在職期間とみなして取り扱うべきものとする。 協会は、協会の成立の日の前日に社会保険庁の職員として在職し、前条第三項の規定により引き続いて協会の職員として採用された者のうち協会の成立の日から雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)による失業等給付の受給資格を取得するまでの間に協会を退職したものであって、その退職した日まで社会保険庁の職員として在職したものとしたならば国家公務員退職手当法第十条の規定による退職手当の支給を受けることができるものに対しては、同条の規定の例により算定した退職手当の額に相当する額を退職手当として支給するものとする。

第十七条 附則第十五条第三項の規定により協会の職員として採用された者であって、協会の成立の日の前日において厚生労働大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第六条第二項、第七条第五項又は第八条第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、協会の成立の日において児童手当又は同法附則第六条第一項、第七条第一項若しくは第八条第一項の給付(以下この条において「特例給付等」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付等の支給に関しては、協会の成立の日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の認定があったものとみなす。 この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付等の支給は、同法第八条第二項(同法附則第六条第二項、第七条第五項又は第八条第四項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、協会の成立の日の前日の属する月の翌月から始める。

第十八条 協会の成立の際現に厚生労働省設置法(平成十一年法律第九十七号)第四条第一項第九十四号に掲げる事務に関し国が有する権利及び義務は、政令で定めるものを除き、協会が承継する。 前項の規定により協会が国の有する権利及び義務を承継したときは、協会に承継される権利に係る資産で政令で定めるものの価額の合計額から、承継される義務に係る負債で政令で定めるものの価額の合計額を差し引いた額に相当する金額は、政令で定めるところにより、政府から協会に対し出資されたものとする。 前項の資産の価額は、協会の成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

第十九条 前条第一項の規定により協会が権利を承継する場合における当該承継に伴う登記又は登録については、登録免許税を課さない。

第二十条 協会が附則第十八条第一項の規定により不動産に関する権利を承継した場合において、その権利につきなすべき登記の手続については、政令で特例を設けることができる。

第二十一条 第四条の規定の施行の日の前日において平成二十年十月改正前健保法第五条第二項に規定する政府が管掌する健康保険(以下「旧政管健保」という。)の被保険者であった者(同日において、その者が平成二十年十月改正前健保法第三十六条各号又は第三十八条第一号から第三号までに掲げる事由に該当する場合を除く。)は、第四条の規定の施行の日において、平成二十年十月改正健保法第五条第二項に規定する全国健康保険協会が管掌する健康保険の被保険者になるものとする。

第二十二条 第四条の規定の施行の日前にその使用される事業所を退職し、同日前に平成二十年十月改正前健保法第三条第四項の規定による申出をしていない者が、第四条の規定の施行の日以後その退職の日から起算して二十日を経過する日(正当な理由があると協会が認めた場合には、その認めた日。次項において同じ。)までの間に当該申出を協会に行ったときは、その者は退職の日の翌日から同条の規定の施行の日の前日までの間は旧政管健保の任意継続被保険者であった者とする。 第四条の規定の施行の日前にその使用される事業所を退職し、同日の前日に平成二十年十月改正前健保法第三条第四項の規定による申出を社会保険庁長官に行った者(当該申出を退職の日から起算して二十日を経過する日までの間に行った者に限る。)は、退職の日の翌日から第四条の規定の施行の日の前日までの間は旧政管健保の任意継続被保険者であった者とする。 第四条の規定の施行の日の前日において旧政管健保の任意継続被保険者である者(前二項の規定により任意継続被保険者であった者とされた者を含み、同日において平成二十年十月改正前健保法第三十八条第一号から第三号までのいずれかに該当した者を除く。)は、第四条の規定の施行の日において協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者になるものとする。 この場合において、その者の旧政管健保の当該任意継続被保険者であった期間は、協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者であった期間とみなす。 第四条の規定の施行の日の前日において旧政管健保の被保険者(任意継続被保険者を除く。)であった者であって、同日にその使用される事業所を退職し、かつ、同日に平成二十年十月改正前健保法第三条第四項の規定による申出を社会保険庁長官に行ったものは、第四条の規定の施行の日において協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者になるものとする。

第二十三条 第四条の規定の施行の日の前日において健康保険法第百二十三条第一項に規定する政府を保険者とする日雇特例被保険者の保険の被保険者であった者は、第四条の規定の施行の日において平成二十年十月改正健保法第百二十三条第一項の規定による協会を保険者とする日雇特例被保険者の保険の被保険者になるものとする。

第二十四条 第四条の規定の施行の日前に社会保険庁長官が健康保険法の規定によってした保険給付は、協会が同法の相当する規定によってした保険給付とみなす。 第四条の規定の施行の日前に給付事由が生じた健康保険法の規定による保険給付のうち同日においてまだ支給していないものについては、協会によって支給するものとする。

第二十五条 第四条の規定の施行の日前に徴収事由が生じた旧政管健保及び政府を保険者とする日雇特例被保険者の保険の保険料その他平成二十年十月改正前健保法の規定による同日以後の徴収金の徴収については、任意継続被保険者に係るもの及び健康保険法第四章に規定する徴収金(同法第百八十一条第一項に規定する延滞金を含む。)は協会が、それ以外のものは厚生労働大臣が行うものとする。

第二十六条 協会の成立の際現に係属している平成二十年十月改正健保法第七条の二第二項及び第三項に規定する協会の業務に関する訴訟事件又は非訟事件であって協会が受け継ぐものについては、政令で定めるところにより、協会を国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律(昭和二十二年法律第百九十四号)に規定する国又は行政庁とみなし、同法を適用する。

第二十七条 第四条の規定の施行の際現にその名称中に全国健康保険協会という文字を用いている者については、平成二十年十月改正健保法第七条の八の規定は、第四条の規定の施行後六月間は、適用しない。

第二十八条 協会の最初の事業年度は、平成二十年十月改正健保法第七条の二十五の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、その後最初の三月三十一日に終わるものとする。

第二十九条 協会は、成立後一年内に、平成二十年十月改正健保法第百六十条第二項に規定する都道府県単位保険料率(以下「都道府県単位保険料率」という。)を決定しなければならない。 協会が都道府県単位保険料率を決定するまでの間は、協会が管掌する健康保険の被保険者の保険料については、第四条の規定の施行の日の前日における旧政管健保の一般保険料率を用いる。 協会が都道府県単位保険料率を決定するまでの間は、平成二十年十月改正健保法第百六十八条第一項第一号イに規定する平均保険料率は、第四条の規定の施行の日の前日における旧政管健保の一般保険料率とする。

第三十条 協会の成立後最初の都道府県単位保険料率の決定については、平成二十年十月改正健保法第百六十条第六項から第八項までの規定を準用する。 この場合において、同条第六項中「当該変更に係る都道府県」とあるのは「各都道府県」と、同条第七項中「前項の意見を求められた場合のほか、都道府県単位保険料率の変更が必要と認める場合」とあるのは「前項の意見を求められた場合」と読み替えるものとする。

第三十一条 平成二十年十月改正健保法第百六十条第三項の規定に基づき算定した都道府県単位保険料率のうち、第四条の規定の施行の日の前日における旧政管健保の一般保険料率との率の差が政令で定める基準を上回るものがある場合においては、同項の規定にかかわらず、協会は、成立の日から、被保険者及びその被扶養者の健康の保持増進並びに医療に要する費用の適正化に係る協会の各支部(健康保険法第百六十条第一項に規定する各支部をいう。)の取組の状況を勘案して令和六年三月三十一日までの間において政令で定める日までの間に限り、政令で定めるところにより、都道府県単位保険料率の調整を行い、運営委員会の議を経て、当該算定した都道府県単位保険料率とは異なる都道府県単位保険料率を定めるものとする。

(健康保険法等の一部改正に伴う経過措置)
第百三十条の二 第二十六条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の介護保険法(以下この条において「旧介護保険法」という。)第四十八条第一項第三号の指定を受けている旧介護保険法第八条第二十六項に規定する介護療養型医療施設については、第五条の規定による改正前の健康保険法の規定、第九条の規定による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律の規定、第十四条の規定による改正前の国民健康保険法の規定、第二十条の規定による改正前の船員保険法の規定、旧介護保険法の規定、附則第五十八条の規定による改正前の国家公務員共済組合法の規定、附則第六十七条の規定による改正前の地方公務員等共済組合法の規定、附則第九十条の規定による改正前の船員職業安定法の規定、附則第九十一条の規定による改正前の生活保護法の規定、附則第九十六条の規定による改正前の船員の雇用の促進に関する特別措置法の規定、附則第百十一条の規定による改正前の高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律の規定及び附則第百十一条の二の規定による改正前の道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む。)は、令和六年三月三十一日までの間、なおその効力を有する。 前項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧介護保険法第四十八条第一項第三号の規定により令和六年三月三十一日までに行われた指定介護療養施設サービスに係る保険給付については、同日後も、なお従前の例による。 第二十六条の規定の施行の日前にされた旧介護保険法第百七条第一項の指定の申請であって、第二十六条の規定の施行の際、指定をするかどうかの処分がなされていないものについての当該処分については、なお従前の例による。 この場合において、同条の規定の施行の日以後に旧介護保険法第八条第二十六項に規定する介護療養型医療施設について旧介護保険法第四十八条第一項第三号の指定があったときは、第一項の介護療養型医療施設とみなして、同項の規定によりなおその効力を有するものとされた規定を適用する。

(罰則に関する経過措置)
第百三十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下同じ。)の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為並びにこの法律の施行後前条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同項に規定する法律の規定の失効前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(処分、手続等に関する経過措置)
第百三十二条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により届出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく命令に別段の定めがあるものを除き、これを、改正後のそれぞれの法律中の相当の規定により手続がされていないものとみなして、改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百三十三条 附則第三条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一八年六月二一日法律第八四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為及びこの附則の規定によりなお効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十二条 附則第三条から第十六条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一八年一二月二〇日法律第一一六号)

(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成一九年三月三一日法律第二三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年四月一日から施行し、平成十九年度の予算から適用する。

(罰則に関する経過措置)
第三百九十一条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三百九十二条 附則第二条から第六十五条まで、第六十七条から第二百五十九条まで及び第三百八十二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置は、政令で定める。

附則(平成一九年三月三一日法律第二六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年四月一日から施行する。

附則(平成一九年四月二三日法律第三〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第百四十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この項において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第百四十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一九年六月一三日法律第八五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成一九年七月六日法律第一〇九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年四月一日までの間において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(処分、申請等に関する経過措置)
第七十三条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下同じ。)の施行前に法令の規定により社会保険庁長官、地方社会保険事務局長又は社会保険事務所長(以下「社会保険庁長官等」という。)がした裁定、承認、指定、認可その他の処分又は通知その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律の施行後の法令の相当規定に基づいて、厚生労働大臣、地方厚生局長若しくは地方厚生支局長又は機構(以下「厚生労働大臣等」という。)がした裁定、承認、指定、認可その他の処分又は通知その他の行為とみなす。 この法律の施行の際現に法令の規定により社会保険庁長官等に対してされている申請、届出その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律の施行後の法令の相当規定に基づいて、厚生労働大臣等に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。 この法律の施行前に法令の規定により社会保険庁長官等に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならないとされている事項で、施行日前にその手続がされていないものについては、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、これを、この法律の施行後の法令の相当規定により厚生労働大臣等に対して、報告、届出、提出その他の手続をしなければならないとされた事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律の施行後の法令の規定を適用する。 なお従前の例によることとする法令の規定により、社会保険庁長官等がすべき裁定、承認、指定、認可その他の処分若しくは通知その他の行為又は社会保険庁長官等に対してすべき申請、届出その他の行為については、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律の施行後の法令の規定に基づく権限又は権限に係る事務の区分に応じ、それぞれ、厚生労働大臣等がすべきものとし、又は厚生労働大臣等に対してすべきものとする。

(罰則に関する経過措置)
第七十四条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七十五条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一九年七月六日法律第一一〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案し、この法律により改正された国民年金法等の規定に基づく規制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第七条 第二十一条の規定による改正後の健康保険法第六十五条及び第八十九条並びに附則第九条の規定は、第二十一条の規定の施行の日前に受けた滞納処分については、適用しない。

(罰則に関する経過措置)
第二十七条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。次条において同じ。)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二十八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成一九年七月六日法律第一一一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成二〇年五月二八日法律第四二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二一年五月一日法律第三六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年一月一日から施行する。

(適用区分)
第二条 この法律による改正後の厚生年金保険法第八十七条第一項及び附則第十七条の十四並びに公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成二十五年法律第六十三号。以下「平成二十五年改正法」という。)附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十五年改正法第一条の規定による改正前の厚生年金保険法第百四十一条第一項において準用する平成二十五年改正法第一条の規定による改正前の厚生年金保険法第八十七条第一項(厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律(平成十九年法律第百三十一号。以下「厚生年金特例法」という。)第二条第八項、平成二十五年改正法附則第百四十一条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十五年改正法附則第百四十条の規定による改正前の厚生年金特例法第五条第八項若しくは平成二十五年改正法附則第百四十一条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十五年改正法附則第百四十条の規定による改正前の厚生年金特例法第八条第八項又は児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第二十二条第一項の規定に基づきこれらの規定の例によることとされる場合を含む。)、国民年金法第九十七条第一項(第百三十四条の二第一項において準用する場合を含む。)及び附則第九条の二の五、国家公務員共済組合法附則第二十条の九第四項及び第五項、地方公務員等共済組合法第百四十四条の十三第三項及び附則第三十四条の二、私立学校教職員共済法第三十条第三項及び附則第三十五項、石炭鉱業年金基金法第二十二条第一項において準用する厚生年金保険法第八十七条第一項及び附則第十七条の十四、厚生年金保険制度及び農林漁業団体職員共済組合制度の統合を図るための農林漁業団体職員共済組合法等を廃止する等の法律(以下「平成十三年統合法」という。)附則第五十七条第四項において準用する厚生年金保険法第八十七条第一項及び附則第十七条の十四、独立行政法人農業者年金基金法第五十六条第一項及び附則第三条の二、健康保険法第百八十一条第一項及び附則第九条、船員保険法第百三十三条第一項及び附則第十条、労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下「徴収法」という。)第二十八条第一項及び附則第十二条、失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(以下「整備法」という。)第十九条第三項において準用する徴収法第二十八条第一項及び附則第十二条並びに石綿による健康被害の救済に関する法律(以下「石綿健康被害救済法」という。)第三十八条第一項において準用する徴収法第二十八条第一項及び附則第十二条の規定は、それぞれ、この法律の施行の日以後に納期限又は納付期限の到来する厚生年金保険の保険料及び平成二十五年改正法附則第三条第十二号に規定する厚生年金基金の掛金(平成二十五年改正法附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十五年改正法第一条の規定による改正前の厚生年金保険法第百四十条第一項の規定による徴収金を含む。)、厚生年金特例法第二条第二項に規定する特例納付保険料、平成二十五年改正法附則第百四十一条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十五年改正法附則第百四十条の規定による改正前の厚生年金特例法第四条第一項に規定する未納掛金に相当する額及び平成二十五年改正法附則第百四十一条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十五年改正法附則第百四十条の規定による改正前の厚生年金特例法第八条第二項に規定する特例掛金、児童手当法第二十条第一項の拠出金、国民年金の保険料及び国民年金基金の掛金、国家公務員共済組合法附則第二十条の四第一項に規定する日本郵政共済組合に払い込むべき掛金及び負担金、地方公務員等共済組合法第百四十四条の三第一項に規定する団体が納付すべき掛金及び負担金、私立学校教職員共済法の規定による掛金、石炭鉱業年金基金の掛金、平成十三年統合法附則第五十七条第一項に規定する特例業務負担金、農業者年金の保険料、健康保険の保険料、船員保険の保険料、徴収法第十条第二項に規定する労働保険料、整備法第十九条第一項の特別保険料並びに石綿健康被害救済法第三十七条第一項に規定する一般拠出金(以下「保険料等」という。)に係る延滞金について適用し、同日前に納期限又は納付期限の到来する保険料等に係る延滞金については、なお従前の例による。

(調整規定)
第八条 この法律及び日本年金機構法又は雇用保険法等の一部を改正する法律(平成十九年法律第三十号)に同一の法律の規定についての改正規定がある場合において、当該改正規定が同一の日に施行されるときは、当該法律の規定は、日本年金機構法又は雇用保険法等の一部を改正する法律によってまず改正され、次いでこの法律によって改正されるものとする。

附則(平成二一年七月一日法律第六五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二二年三月三一日法律第一五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年四月一日から施行する。 ただし、第一条中雇用保険法第十条の四第三項及び第十四条第二項の改正規定並びに同法第二十二条に一項を加える改正規定、第二条の規定(労働保険の保険料の徴収等に関する法律附則第十一条の改正規定を除く。)並びに附則第四条の規定、附則第五条の規定(労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第三十一条第二項ただし書の改正規定を除く。)、附則第六条及び第九条から第十二条までの規定は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二二年三月三一日法律第一九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年四月一日から施行する。 ただし、附則第二十条の規定は、公布の日から施行する。

(政令への委任)
第二十条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二二年五月一九日法律第三五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第一条中国民健康保険法第九条第六項、第十項及び第十一項の改正規定、同法第二十二条の改正規定、同法附則第二十一条の次に一条を加える改正規定、同法附則第二十二条の改正規定並びに同条の次に一条を加える改正規定、第二条中健康保険法附則第五条の次に一条を加える改正規定並びに第三条中高齢者の医療の確保に関する法律附則第十三条の次に五条を加える改正規定(同法附則第十三条の六に係る部分を除く。)及び同法附則第十四条の次に三条を加える改正規定(同法附則第十四条の二に係る部分を除く。)並びに附則第七条から第十七条までの規定は、平成二十二年七月一日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、第二条の規定による改正後の健康保険法(以下「改正後健保法」という。)附則第五条及び第五条の二(国庫補助率に係る部分に限る。)の規定について、全国健康保険協会が管掌する健康保険の財政状況、高齢者の医療に要する費用の負担の在り方についての検討の状況、国の財政状況その他の社会経済情勢の変化等を勘案し、平成二十四年度までの間に検討を行い、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第七条 平成二十二年度における改正後健保法附則第五条の二の規定により読み替えられた改正後健保法附則第五条及び改正後健保法附則第五条の二の規定により読み替えられた改正後健保法第百五十三条第一項の規定により補助する額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において改正後健保法附則第五条の二の規定の適用がないものとして改正後健保法附則第五条の規定により読み替えられた改正後健保法第百五十三条第一項の規定を適用するとしたならば同項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

第八条 平成二十二年度における改正後健保法附則第五条の二の規定により読み替えられた、改正後健保法附則第四条の四の規定により読み替えられた改正後健保法第百五十三条第二項の規定により補助する額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において改正後健保法附則第五条の二の規定の適用がないものとして改正後健保法附則第四条の四の規定により読み替えられた改正後健保法第百五十三条第二項の規定を適用するとしたならば同項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

第九条 平成二十二年度における改正後健保法附則第五条の二の規定により読み替えられた改正後健保法附則第五条及び改正後健保法附則第五条の二の規定により読み替えられた改正後健保法第百五十四条第一項の規定により補助する額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において改正後健保法附則第五条の二の規定の適用がないものとして改正後健保法附則第五条の規定により読み替えられた改正後健保法第百五十四条第一項の規定を適用するとしたならば同項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

(政令への委任)
第二十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二三年三月三一日法律第一四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十三年四月一日(この法律の公布の日が同月一日後となる場合には、公布の日)から施行する。

附則(平成二三年六月二二日法律第七〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。 ただし、次条の規定は公布の日から、附則第十七条の規定は地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成二十三年法律第百五号)の公布の日又はこの法律の公布の日のいずれか遅い日から施行する。

附則(平成二三年六月二二日法律第七二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の規定による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(罰則に関する経過措置)
第五十一条 この法律(附則第一条第一号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第五十二条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二三年六月二四日法律第七三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、第一条並びに次条並びに附則第三条第一項(厚生労働大臣が定めることに係る部分に限る。)、第四条及び第十四条の規定は、公布の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第六条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二三年八月三〇日法律第一〇五号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二三年八月三〇日法律第一〇七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十三年十月一日から施行する。 ただし、附則第二十四条の規定は、公布の日から施行する。

(政令への委任)
第二十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二三年一二月一四日法律第一二二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(平成二四年三月三一日法律第二四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第三十七条 施行日前にした行為及び附則第五条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二四年八月二二日法律第六二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十九年八月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討等)
第二条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案し、基礎年金の最低保障機能の強化その他の事項について総合的に検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、短時間労働者に対する厚生年金保険及び健康保険の適用範囲について、平成三十一年九月三十日までに検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずる。

第二条の二 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の趣旨にのっとり、同法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から、公的年金制度の年金受給者のうち、低所得である高齢者又は所得が一定額以下である障害者等に対する福祉的措置としての給付に係る制度を実施するため、同法の公布の日から六月以内に必要な法制上の措置が講ぜられるものとする。 この場合において、その財源は、同法の施行により増加する消費税の収入を活用して確保するものとする。

(健康保険の短時間労働者への適用に関する経過措置)
第四十五条 第五号施行日前に健康保険の被保険者の資格を取得して、第五号施行日まで引き続き被保険者の資格を有する者については、健康保険法第三条第一項(同項第九号に係る部分に限る。)の規定は、第五号施行日以降引き続き第五号施行日において使用されていた事業所に使用されている間は、適用しない。

第四十六条 当分の間、特定適用事業所以外の適用事業所(健康保険法第三条第三項に規定する適用事業所をいい、国又は地方公共団体の当該適用事業所を除く。以下この条において同じ。)に使用される第一号又は第二号に掲げる者であって同法第三条第一項各号のいずれにも該当しないもの(前条の規定により同項(第九号に係る部分に限る。)の規定が適用されない者を除く。以下この条において「特定四分の三未満短時間労働者」という。)については、同項の規定にかかわらず、健康保険の被保険者としない。 特定適用事業所に該当しなくなった適用事業所に使用される特定四分の三未満短時間労働者については、前項の規定は、適用しない。 ただし、当該適用事業所の事業主が、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める同意を得て、保険者等(全国健康保険協会が管掌する健康保険にあっては厚生労働大臣、健康保険組合が管掌する健康保険にあっては当該健康保険組合をいう。以下この条において同じ。)に当該特定四分の三未満短時間労働者について同項の規定の適用を受ける旨の申出をした場合は、この限りでない。 前項ただし書の申出は、附則第十七条第二項ただし書の規定により同項ただし書の申出をすることができる事業主にあっては、当該申出と同時に行わなければならない。 第二項ただし書の申出があったときは、当該特定四分の三未満短時間労働者(健康保険の被保険者の資格を有する者に限る。)は、当該申出が受理された日の翌日に、健康保険の被保険者の資格を喪失する。 特定適用事業所(第二項本文の規定により第一項の規定が適用されない特定四分の三未満短時間労働者を使用する適用事業所を含む。)以外の適用事業所の事業主は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める同意を得て、保険者等に当該事業主の一又は二以上の適用事業所に使用される特定四分の三未満短時間労働者について同項の規定の適用を受けない旨の申出をすることができる。 前項の申出は、附則第十七条第五項の規定により同項の申出をすることができる事業主にあっては、当該申出と同時に行わなければならない。 第五項の申出があったときは、当該特定四分の三未満短時間労働者については、当該申出が受理された日以後においては、第一項の規定は、適用しない。 この場合において、当該特定四分の三未満短時間労働者についての健康保険法第三十五条の規定の適用については、同条中「適用事業所に使用されるに至った日若しくはその使用される事業所が適用事業所となった日又は第三条第一項ただし書の規定に該当しなくなった」とあるのは、「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十四年法律第六十二号)附則第四十六条第五項の申出が受理された」とする。 第五項の申出をした事業主は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める同意を得て、保険者等に当該事業主の一又は二以上の適用事業所に使用される特定四分の三未満短時間労働者について第一項の規定の適用を受ける旨の申出をすることができる。 ただし、当該事業主の適用事業所が特定適用事業所に該当する場合は、この限りでない。 前項の申出は、附則第十七条第八項の規定により同項の申出をすることができる事業主にあっては、当該申出と同時に行わなければならない。 第八項の申出があったときは、当該特定四分の三未満短時間労働者(健康保険の被保険者の資格を有する者に限る。)は、当該申出が受理された日の翌日に、健康保険の被保険者の資格を喪失する。 第二項ただし書、第五項及び第八項の規定による保険者等(厚生労働大臣に限る。)の申出の受理の権限に係る事務は、日本年金機構に行わせるものとする。 この場合において、日本年金機構法第二十三条第三項中「、船員保険法」とあるのは「若しくは公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十四年法律第六十二号)、船員保険法」と、同法第二十六条第二項中「健康保険法」とあるのは「健康保険法若しくは公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律」と、同法第二十七条第二項第二号中「に規定する権限に係る事務、同法」とあるのは「並びに公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律附則第四十六条第二項ただし書、第五項及び第八項に規定する権限に係る事務、健康保険法」と、「及び」とあるのは「並びに」と、同法第四十八条第一項中「健康保険法」とあるのは「健康保険法若しくは公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律」とする。 この条において特定適用事業所とは、事業主が同一である一又は二以上の適用事業所であって、当該一又は二以上の適用事業所に使用される特定労働者の総数が常時五十人を超えるものの各適用事業所をいう。

(健康保険の産前産後休業を終了した際の改定に関する経過措置)
第四十七条 第二十五条の規定による改正後の健康保険法第四十三条の三の規定は、第四号施行日以後に終了した同条第一項に規定する産前産後休業について適用する。

(健康保険の産前産後休業期間中の被保険者の特例に関する経過措置)
第四十八条 第四号施行日前に第二十五条の規定による改正後の健康保険法第四十三条の三第一項に規定する産前産後休業に相当する休業を開始した者については、第四号施行日をその産前産後休業を開始した日とみなして、第二十五条の規定による改正後の健康保険法第百五十九条の三の規定を適用する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第七十一条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二四年八月二二日法律第六三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(障害共済年金が支給される者の特例)
第百十二条 附則第四十一条第一項の規定により障害共済年金が支給される者又は附則第六十五条第一項の規定により障害共済年金が支給される者に係る前条の規定による改正後の健康保険法第百八条の規定の適用については、同条第二項中「障害厚生年金の支給」とあるのは「障害厚生年金又は被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成二十四年法律第六十三号)附則第四十一条第一項の規定による障害共済年金(以下この項及び第五項において「国家公務員障害共済年金」という。)若しくは同法附則第六十五条第一項の規定による障害共済年金(以下この項及び第五項において「地方公務員障害共済年金」という。)の支給」と、「障害厚生年金の額」とあるのは「障害厚生年金又は国家公務員障害共済年金若しくは地方公務員障害共済年金の額」と、「障害厚生年金と」とあるのは「障害厚生年金又は国家公務員障害共済年金若しくは地方公務員障害共済年金と」と、同条第五項中「障害厚生年金」とあるのは「障害厚生年金若しくは国家公務員障害共済年金若しくは地方公務員障害共済年金」とする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二四年八月二二日法律第六七号)

この法律は、子ども・子育て支援法の施行の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第二十五条及び第七十三条の規定 公布の日

附則(平成二四年一一月二六日法律第九八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年十月一日から施行する。 ただし、第三条並びに次条及び附則第九条の規定は、公布の日から施行する。

附則(平成二四年一一月二六日法律第一〇二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成二十四年法律第六十八号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から施行する。

附則(平成二五年五月三一日法律第二六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、第一条中健康保険法第一条の改正規定、同法第五十三条の次に一条を加える改正規定及び同法第五十五条第一項の改正規定、第二条中船員保険法第一条の改正規定並びに附則第三条の規定は、平成二十五年十月一日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、第一条の規定による改正後の健康保険法附則第五条及び第五条の三(国庫補助率に係る部分に限る。)の規定について、全国健康保険協会が管掌する健康保険の財政状況、高齢者の医療に要する費用の負担の在り方についての検討の状況、国の財政状況その他の社会経済情勢の変化等を勘案し、平成二十六年度までの間に検討を行い、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 健康保険法による保険給付で、附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日前に発生した事故に起因する業務上の事由(第一条の規定による改正前の健康保険法第一条の業務外の事由以外の事由をいう。)による疾病、負傷又は死亡に関するものについては、なお従前の例による。

(政令への委任)
第五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二五年六月二六日法律第六三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第百五十一条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百五十三条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二六年五月三〇日法律第四二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附則(平成二六年六月一一日法律第六四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十六年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(延滞金の割合の特例等に関する経過措置)
第十七条 次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める規定に規定する延滞金(第十五号にあっては、加算金。以下この条において同じ。)のうち平成二十七年一月一日以後の期間に対応するものについて適用し、当該延滞金のうち同日前の期間に対応するものについては、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(平成二六年六月一三日法律第六九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。

(経過措置の原則)
第五条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

(訴訟に関する経過措置)
第六条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二六年六月二五日法律第八三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日又は平成二十六年四月一日のいずれか遅い日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第七十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為及びこの附則の規定によりなお効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二七年三月三一日法律第九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年四月一日から施行する。

附則(平成二七年五月二九日法律第三一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の公布後において、持続可能な医療保険制度を構築する観点から、医療に要する費用の適正化、医療保険の保険給付の範囲及び加入者等の負担能力に応じた医療に要する費用の負担の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第十五条 平成二十二年度から平成二十六年度までの各年度における全国健康保険協会に対する国庫補助の額については、なお従前の例による。

第十六条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(以下「第二号施行日」という。)前に健康保険の被保険者(日雇特例被保険者を除く。以下この項において同じ。)の資格を取得して、第二号施行日まで引き続きその資格を有する者(平成二十八年四月から標準報酬月額を改定されるべき者を除く。)のうち、同年三月の標準報酬月額が百二十一万円であるもの(当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額が百二十三万五千円未満である者を除く。)の標準報酬月額は、当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額を第五条の規定による改正後の健康保険法(次条及び附則第十八条において「第二号改正後健保法」という。)第四十条第一項の規定による標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなして、保険者等(健康保険法第三十九条第一項に規定する保険者等をいう。)が改定する。 前項の規定により改定された標準報酬月額は、平成二十八年四月から同年八月までの各月の標準報酬月額とする。

第十七条 第二号改正後健保法第四十五条第一項の規定は、第二号施行日の属する月以後の月に健康保険の被保険者が受けた賞与の標準賞与額について適用し、第二号施行日の属する月前の月に当該被保険者が受けた賞与の標準賞与額については、なお従前の例による。

第十八条 厚生労働大臣は、第二号改正後健保法第七十条第三項の厚生労働省令を定めようとするときは、第二号施行日前においても、第二号改正後健保法第八十二条第一項の規定の例により、中央社会保険医療協議会に諮問することができる。

第十九条 第二号施行日前において、第五条の規定による改正前の健康保険法による傷病手当金又は出産手当金の支給を受けていた者又は受けるべき者に係る第二号施行日前までの分として支給される当該傷病手当金又は出産手当金の額については、なお従前の例による。

第二十条 平成二十七年度及び平成二十八年度の各年度における全国健康保険協会に対する国庫補助の額については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第六十八条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二八年一一月二四日法律第八四号)

この法律は、公布の日から施行する。

附則(平成二八年一二月二六日法律第一一四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後速やかに、この法律の施行の状況等を勘案し、公的年金制度を長期的に持続可能な制度とする取組を更に進め、社会経済情勢の変化に対応した保障機能を一層強化し、並びに世代間及び世代内の公平性を確保する観点から、公的年金制度及びこれに関連する制度について、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律(平成二十五年法律第百十二号)第六条第二項各号に掲げる事項その他必要な事項(次項に定める事項を除く。)について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成二九年六月二日法律第四五号)

この法律は、民法改正法の施行の日から施行する。 ただし、第百三条の二、第百三条の三、第二百六十七条の二、第二百六十七条の三及び第三百六十二条の規定は、公布の日から施行する。

附則(平成二九年六月二日法律第五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、前項に定める事項のほか、この法律の施行後五年を目途として、この法律の規定による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第二十四条 第五条の規定(附則第一条第二号に掲げる改正規定に限る。次条において同じ。)による改正後の健康保険法(次条において「第二号新健康保険法」という。)第百五十三条及び第百五十四条並びに附則第四条の四から第五条の三まで及び第五条の五の規定は、平成二十九年度以後の各年度における全国健康保険協会に対する国庫補助の額について適用し、平成二十八年度以前の各年度における全国健康保険協会に対する国庫補助の額については、なお従前の例による。

第二十五条 平成二十九年度における第二号新健康保険法附則第五条の規定により読み替えて適用される第二号新健康保険法附則第五条の三の規定による全国健康保険協会に対する国庫補助の額は、同条の規定にかかわらず、同条の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において第五条の規定による改正前の健康保険法(以下この項において「第二号旧健康保険法」という。)附則第五条の規定により読み替えられた第二号旧健康保険法第百五十三条第二項の規定により算定されることとなる額の十二分の四に相当する額との合計額とする。 平成二十九年度における第二号新健康保険法附則第四条の四の規定により読み替えて適用される第二号新健康保険法附則第五条の規定により読み替えられた第二号新健康保険法第百五十四条第二項の規定による全国健康保険協会に対する国庫補助の額の算定に用いられる全国健康保険協会が拠出すべき健康保険法第七条の二第三項に規定する介護納付金のうち同法第三条第二項に規定する日雇特例被保険者に係るもの(介護保険法の規定による概算納付金に係る部分に限る。)の納付に要する費用の額は、第二号新介護保険法第百五十二条第一項第二号の規定にかかわらず、同号の規定により算定される額の十二分の八に相当する額と同年度において第二号旧介護保険法附則第十一条第一項の規定により算定される額の十二分の四に相当する額との合計額とする。

(罰則の適用に関する経過措置)
第四十八条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第四十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成三〇年七月六日法律第七一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十一年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第二十九条 この法律(附則第一条第三号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(平成三〇年七月二五日法律第七九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十一年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(政令への委任)
第十五条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和元年五月二二日法律第九号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該各規定。附則第十五条及び第十六条において同じ。)による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況、医療の質の向上に資するための情報の活用の状況、個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第七項に規定する個人番号カードをいう。)の普及の状況その他社会経済の情報化の進展状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(罰則の適用に関する経過措置)
第十五条 この法律の施行前にした行為及び附則第四条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和二年三月三一日法律第八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第百七十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第百七十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和二年三月三一日法律第一四号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和二年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(令和二年六月五日法律第四〇号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和四年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後速やかに、この法律による改正後のそれぞれの法律の施行の状況等を勘案し、公的年金制度を長期的に持続可能な制度とする取組を更に進め、社会経済情勢の変化に対応した保障機能を一層強化し、並びに世代間及び世代内の公平性を確保する観点から、公的年金制度及びこれに関連する制度について、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律(平成二十五年法律第百十二号)第六条第二項各号に掲げる事項及び公的年金制度の所得再分配機能の強化その他必要な事項(次項及び第四項に定める事項を除く。)について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(罰則に関する経過措置)
第四十一条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第九十七条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和二年六月一二日法律第五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附則(令和三年五月一九日法律第三七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和三年九月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第七十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七十二条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和三年六月一一日法律第六六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和四年一月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の公布後速やかに、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築する観点から、社会保障制度の改革及び少子化に対処するための施策について、その実施状況の検証を行うとともに、総合的な検討に着手し、その検討の結果に基づいて速やかに法制の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第一条の規定による改正後の健康保険法第四十七条第二項の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に健康保険法第三十六条の規定により被保険者の資格を喪失した者について適用し、施行日前に同条の規定により被保険者の資格を喪失した者については、なお従前の例による。 第一条の規定による改正後の健康保険法第九十九条第四項の規定は、施行日の前日において、支給を始めた日から起算して一年六月を経過していない傷病手当金について適用し、施行日前に第一条の規定による改正前の健康保険法第九十九条第四項に規定する支給期間が満了した傷病手当金については、なお従前の例による。 第一条の規定による改正後の健康保険法第百五十九条の規定は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日(以下「第三号施行日」という。)以後に開始する健康保険法第四十三条の二第一項に規定する育児休業等について適用し、第三号施行日前に開始した同項に規定する育児休業等については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十二条 附則第三条から第十条まで、第十二条、第十四条及び第十六条に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和四年六月一七日法律第六八号)

この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

第五百九条の規定 公布の日

附則(令和四年一二月九日法律第九六号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。以下同じ。)の患後症状に係る医療の在り方について、科学的知見に基づく適切な医療の確保を図る観点から速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、新型コロナウイルス感染症に関する状況の変化を勘案し、当該感染症の新型インフルエンザ等感染症(感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症をいう。附則第六条において同じ。)への位置付けの在り方について、感染症法第六条に規定する他の感染症の類型との比較等の観点から速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、予防接種の有効性及び安全性に関する情報(副反応に関する情報を含む。)の公表の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(政令への委任)
第四十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和五年三月三一日法律第三号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和五年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第七十八条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附則(令和五年五月一九日法律第三一号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、この法律の公布後、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するため、経済社会情勢の変化と社会の要請に対応し、受益と負担の均衡がとれた社会保障制度の確立を図るための更なる改革について速やかに検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(健康保険法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第一条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。附則第五条第四項において同じ。)による改正後の健康保険法第百五十三条及び第百五十四条並びに附則第四条の二、第五条及び第五条の三の規定は、令和六年度以後の各年度における全国健康保険協会に対する国庫補助の額について適用し、令和五年度以前の各年度における全国健康保険協会に対する国庫補助の額については、なお従前の例による。

(国民健康保険法等の一部改正に伴う経過措置)
第五条 前項の規定によりなおその効力を有するものとされた第四条改正前国保法附則第十条第一項の規定により支払基金が令和六年度における拠出金(同項に規定する拠出金をいう。)を徴収する間、第一条の規定による改正前の健康保険法附則第四条の三の規定、第二条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の船員保険法附則第七条の規定、第六条の規定(附則第一条第一号、第四号及び第六号に掲げる改正規定を除く。第六項において同じ。)による改正前の高齢者の医療の確保に関する法律(次項及び第六項において「旧高確法」という。)附則第十三条第二項の規定、附則第十九条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の私立学校教職員共済法附則第二十五項の規定、附則第二十条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の国家公務員共済組合法附則第十一条の三の規定、附則第二十一条の規定(附則第一条第六号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の地方公務員等共済組合法附則第四十条の三の二の規定及び附則第二十二条の規定による改正前の日本私立学校振興・共済事業団法(平成九年法律第四十八号)附則第十三条の二第一項の規定は、なおその効力を有する。 この場合において、これらの規定の適用に関し必要な技術的読替えその他これらの規定に関し必要な事項は、政令で定める。

(政令への委任)
第十八条 附則第三条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和五年六月九日法律第四八号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(政令への委任)
第二十条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附則(令和六年六月一二日法律第四七号)

(施行期日)
第一条 この法律は、令和六年十月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四十五条 この法律(附則第一条第四号から第六号までに掲げる規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及び附則第十三条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第四十六条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(子ども・子育て支援納付金の導入に当たっての経過措置及び留意事項)
第四十七条 政府は、この法律の施行にあわせて、令和五年十二月二十二日に閣議において決定されたこども未来戦略(次項において「こども未来戦略」という。)に基づき、社会保障負担率(一会計年度における国民経済計算の体系(国際連合の定めた基準に準拠して内閣府が作成する国民経済計算の体系をいう。以下この項において同じ。)における社会保障負担の額その他内閣総理大臣が定める額を合算した額を国民経済計算の体系における国民所得の額で除して得られる数値をいう。以下この項において同じ。)の上昇の抑制に向けて、全世代型社会保障制度改革(同日の閣議において決定された全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)(以下この項及び第三項第一号において「改革工程」という。)の「医療・介護制度等の改革」の「「加速化プラン」の実施が完了する二千二十八年度までに実施について検討する取組」に記載されたところにより検討した結果に基づいて行う取組をいう。以下この条において同じ。)の徹底を図るものとし、子ども・子育て支援納付金(施行日新支援法第七十一条の三第一項に規定する子ども・子育て支援納付金をいう。以下この条において同じ。)の導入に当たっては、次項各号に掲げる各年度において、子ども・子育て支援納付金(当該年度の支援納付金公費負担額に相当する部分を除いた部分に限る。)を徴収することにより当該年度の社会保障負担率の上昇に与える影響の程度が、令和五年度から当該各年度まで全世代型社会保障制度改革等(改革工程の「医療・介護制度等の改革」のうち「来年度(二千二十四年度)に実施する取組」に記載された取組その他の令和五年度及び令和六年度に実施された社会保障制度に関する施策の見直し並びに全世代型社会保障制度改革をいう。次項及び第五項において同じ。)及び労働者の報酬の水準の上昇に向けた取組を実施することにより社会保障負担率の低下に与える影響の程度を超えないものとする。 政府は、前項の規定の趣旨及び受益と負担の均衡がとれた社会保障制度の確立を図る観点を踏まえ、加速化プラン実施施策(こども未来戦略に「「加速化プラン」において実施する具体的な施策」として記載された施策をいう。以下この項及び次条において同じ。)を実施するために必要となる費用については、全世代型社会保障制度改革等を通じた国及び地方公共団体の歳出の抑制その他歳出の見直し、消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第一条第二項の規定により少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとされている消費税の収入、施行日新支援法第六十九条第一項に規定する拠出金の収入、加速化プラン実施施策に係る社会保険料の収入並びに施行日新支援法第七十一条の三第一項に規定する支援納付金対象費用(第五項において「支援納付金対象費用」という。)に係る財源により賄うものとし、次の各号に掲げる各年度における子ども・子育て支援納付金(当該年度の支援納付金公費負担額に相当する部分を除いた部分に限る。)の総額は、それぞれ当該各号に掲げる額を目安とするものとする。 政府は、第一項の全世代型社会保障制度改革を推進するに当たっては、次に掲げる事項を基本とするものとする。 第一項及び第二項の「支援納付金公費負担額」とは、次の各号に掲げる額の総額をいう。 政府は、全世代型社会保障制度改革等及び労働者の報酬の水準の上昇に向けた取組の実施状況その他の事情を勘案し、第一項及び第二項の規定の趣旨に照らして必要があると認める場合は、支援納付金対象費用に係る施策の費用負担の在り方その他の事項について、必要な見直しを行うものとする。

(検討)
第四十八条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、少子化の進展に対処するための子ども及び子育ての支援に関する施策の在り方について、加速化プラン実施施策の実施状況及びその効果並びに前条第二項の観点を踏まえて検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(子ども・子育て支援金率の範囲を政令で定めるに当たっての留意事項)
第四十九条 政府は、新健康保険法第百六十条の二第一項の政令を定めようとするときは、附則第四十七条の規定の趣旨を考慮しなければならない。

附則(令和六年六月一四日法律第五二号)

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(政令への委任)
第四十八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。